Q-110190126鹿児島コーチングセミナーQ&A -07

 

 2019126日、鹿児島市でコーチングをテーマとしたオープンセミナーを開催しました。いただいた御意見・御質問に回答いたします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19263179.html

 

 「もっと知りたいこと」に関する御意見です。

 

 

Q:スコトーマを外した時に生まれる新たなスコトーマの対策

 

A:御指摘のとおり、スコトーマが外れると新たなスコトーマが生まれてしまいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

ところで、皆さんは「無知の知」という言葉を御存知でしょうか?

 

「無知の知」は、ギリシャの哲学者ソクラテス(紀元前469年頃~紀元前399年)の言葉だと言われています。「人間は世界の全てを知ることはできないことを知っていること」、あるいは「自分の知識は完全ではないということを知っていること」を指します。

 

現代科学風にいうと「不完全性/不確定性を理解していること」であり、コーチングの要諦でいえば「スコトーマの存在を常に意識していること」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

じつは論語にも同じような言葉があります。「知」について弟子から質問された時、孔子はこのように答えました(為政第二 第17)。

 

これを知るをこれを知ると為し、知らざるを知らずと為す。これ知るなり

(知之為知之 不知為不知 是知也)

 

わかりやすくいうと、「知っていることを“知っている”とし、きちんと知らないことは“知らない”とする。これが知っているということだ」ということ。なんか当たり前のことを言っている気がしませんか?

でも、さすがは孔子。なかなか鋭いことを指摘しているのです。

 

私が深く関わる医療・福祉業界を例に考えてみましょう。

経験を積みベテランになればなるほどいい医療・福祉従事者になるかといえば、そうともいえません。知識や経験は確実に増えているはずなのに、かえって肝心なことがわからなくなったりするのです。

例えば、「食べられなくなった時に人工栄養をするべきなのか?」「何もせずにやつれていく様をただ見守るだけでいいのか?」「患者さんが望んでいない場合でも、治療は行うべきなのか?」「患者さんの安全のためだったら手足を縛ってもいいのか?」「嫌がる患者さんを無理やり車椅子に乗せたり、リハビリをガンガン行うことは虐待ではないのか?」…etc

 

「私は最高の○○だ」というセルフイメージは成功に欠かせません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

しかし、そのイメージが過去の成功の記憶に基づくものであれば、時代の変化に取り残されることになってしまうかもしれません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

時間は未来から流れ、状況はダイナミックに変化していくものだからです。過去の成功の記憶がスコトーマを生み、進化・成長を阻害してしまいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 「私は最高の○○だ」というセルフイメージは、過去の実績ではなく、未来の確信でつくりあげるものです。その確信、すなわち「ゴール達成能力の自己評価」がエフィカシーです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

しかし、いくらエフィカシーが高くても、スコトーマの存在さえ知らないようでは決して成功することはできません。

 

解決するべき課題が認識できず、修正法をつくる機会(トゥイーキング)を失うから。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

まわりの人との縁起が見えないため、よりよい関係を築けないから。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

そして、未来(ゴール)が不明瞭なままで、今行うべきことがわからないからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

中国の古典からもうひとつ、今度は礼記(らいき)から御紹介します。礼記とは周末秦漢時代の礼に関する理論および実際を記録編集したものです。

 

学然後知不足

 

「学然後知不足」は「学びてしかる後に、足らざるを知る」と読みます。「学ぶことによって自分に不足しているものがわかってくる。だから、学ぶことには終局がない」という意味です。つまり、「スコトーマを外すために学び続けよ!」と訴えているのです。

 

仏教の祖である釈迦は「苦しみは無明ではじまる」と語りました。苦しみの根源である「無明」こそ、「スコトーマの存在を知らないこと」「スコトーマが外せないこと」です。

 

「私は何でも知っている」「私はいつも正しい」と思って生きている人がよくみせるイライラが、「スコトーマ」という概念の重要性を教えてくれます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

私たちは、まずは自分自身が苦しみから解放されるために、そして、まわりの人々を苦から解放するために、「スコトーマ」の存在を知り、それを外し続けなければなりません。もちろんwant toで。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

しかしながら、「スコトーマ」の存在を知ってはいても、それを外すことは容易ではありません。「スコトーマ」はそもそも認識できないのだから。

 

でも大丈夫。私たちは、じつは、簡単にスコトーマを外すことができます。

 

 

Q:ネガティブをスコトーマに隠し、ポジティブなマインドにする実践的なやり方について

 

Aその「簡単にスコトーマを外す方法」というのは、「ゴールを共有すること」。そして、「(特に抽象度の)違いを常に意識しながらゴール実現に向けてサポートしあうこと」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 私は今までいろいろな対立を経験してきました。(私に対する)激しい誹謗中傷が書かれた文書を裁判所に提出されたこともあります。そんな辛い記憶があるからこそ、ゴールを共有し、抽象度の違いを意識し、スコトーマを外しあい(ネガティブをスコトーマに隠しあい)、未来に向かってポジティブに生きる大切さを(スコトーマを外して)しっかり認識することができるのだと思っています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html

 

 私たちはともに生きています。「ネガティブをスコトーマに隠し、ポジティブなマインドにする実践的なやり方」とは、「ゴール実現に向けてともに生きていることを決して忘れないこと」。つまり、縁起の実践です。そして、その縁起の実践こそが「無明」の克服につながります。

 

Q-111につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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ソクラテスの死(wiki)

ソクラテスの最期を描いた「ソクラテスの死」

ジャック=ルイ・ダヴィッド画、1787

Wikipediaより引用