苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:認知的不協和

PMⅠ:The Power of Mind

PM-06:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題

PM-06-08:仮説03)シュッド・アーギュメント(Should argument)とウッド・アーギュメント(Would argument) の違い

 

この章(第六章)では、「院長を務めていた病院へのコーチング導入“失敗”」という事例について、仮説を立て、トゥイーキングを行っていきます。その目的(ゴール)は、「失敗から学び、“いのちの現場”にコーチングをしっかり届けること」です。

告知:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13216030.html

“失敗”を解決する方法:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

 

仮説03)シュッド・アーギュメント(Should argument)とウッド・アーギュメント(Would argument) の違い

 

医療・介護業界は人材不足に苦しんでいます。それは地方にいくほど深刻です。

 

さらには絶対数不足だけではなく、職員の身体的・精神的疲弊が問題になっています。介護現場において薬物汚染が広がっているという心配な報道がありましたが、ストレス度のとても高い“感情労働”の場であるといえます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10987351.html

 

医療・介護業界に限りませんが、私は、コーチングがそんな疲弊する業界全体を救う希望の光になると確信しています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166400.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8293317.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8430972.html

 

 

組織にコーチングを導入すると、結果として、生産性が改善します。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

生産性が改善すると、時間的ゆとりを手に入れることができます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

時間的ゆとりは、体力的にも、精神的にも余裕を生みだします。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5306380.html

 

リラックスした状態で、さらに現状の外にゴール設定ができると、目の前の仕事はもちろん、生活のすべてが「want to」になり、ますますハッピーになっていきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

「ともに働く仲間がハッピーになり、その能力を存分に発揮している」 そんな未来を想像しながら、私は苫米地理論を届け続けました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

「あの職場では、働きながら心(マインド)について学ぶことができる」「あそこで働く人たちはみんな幸せそうだ」 そんな噂が広がっていけば、過疎地の職場でも雇用を確保し続けることができます。「コーチング導入により強力なブランディングができる」ことを、私は経営陣に訴え続けました。

 

ところが、「ブランディングなんて口で言うほど簡単ではない(だから、しなくていい)」とまったく相手にはしてもらえませんでした。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

取り組みの重要性を理解していただくにはどうすればよいのかと思い悩んでいる時に、諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師がたちあげた、一般社団法人 地域包括ケア研究所の取り組みを知りました。「がんばらない」「あきらめない」「へこたれない」などの著作で有名な、あの鎌田先生です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 

鎌田医師は、「医療・職業・住環境」という3つの要素をベースに、「人々が本当に幸せな暮らしができる街づくりの実現」を目指して活動されています。

あるインタビューで、「医療や介護の世界は、人材不足であえいでいる。特に地方では深刻だ。そうした課題を解決すべく、リゾート地や地方に医師や看護師、介護の専門家を送り込むベンチャー企業を、リゾートバイトで成功している会社と協働してつくる計画がある。医療や介護の世界で働く人たちは、みんな燃え尽きそうになっている。そんな人たちに、リゾート地や地方の空気のいいところで3か月~1年、ゆったりと働いてもらう。元気になったら帰ってもいいし、地方が気に入ったら、そのまま居つくこともできる。こうした事業が軌道に乗りだしたら、お金もない、土地もないが、夢はあるという若者に、無担保でお金を融資してもいいと考えている。医療や福祉による地域づくりは、新しいアイデアが求められている。それを応援したいのだ」と話されていました。

 

 当時私が働いていた病院は、鎌田医師のイメージどおりの職場でした。さらに、そこで苫米地理論やコーチングを学んでもらえれば、「燃え尽きそうになっている」方々は間違いなく元気を取り戻します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html

 

私は未来のイメージを言葉に変え、経営陣にプレゼンしました。これなら説得できると確信しながら。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

しかし、それも門前払いに終わりました。

 

 「なぜ伝わらないのか?」「なぜ未来を共有できないのか?」を考える中で、「そもそも視点がまったく違う」ことに気がつきました。 

 

 私は、現状の外にある「もっとよい未来」のために、「~ができる」「~をするべきだ」という思考(should)をしていました。それに対して、経営陣は、現状のまま続く未来(ステイタスクオ、SQ)を前提に、「簡単ではない(だから、しなくていい)」「聞いたことがない(だから、しなくていい)」という思考(would)をしていました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

 その違いを生みだしたのは、「時間の流れ」についての認識の差です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

もちろん、その説明もしていましたが、「時間は未来から過去に流れている」という見方をどうしても受け入れられなかったようでした。既得権益だからです。

それでは今日と違う明日を創りだせるはずがありません。

 

 

仮説03:ウッド・アーギュメント(Would argument) のままでは“現状”を打破することはできない。シュッド・アーギュメント(Should argument)で挑戦し続けることで未来から過去へと時間が流れる>

 

<トゥイーキング03:常にゴールを考え、未来の結果として今を生きる>

 

    「時間は未来から過去へ流れている」ことをしっかりと共有した上で、“現状”に縛られず、シュッド・アーギュメント(Should argument)で思考する

 

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1-

「視点」を生みだすものはブリーフシステムですが、ブリーフというよりは抽象度そのものが大きく異なっていたのかもしれません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 

-追記2

 本文中に『時間は未来から過去に流れている』という見方をどうしても受け入れられなかったようでした。既得権益だからです」と書きましたが、「既得権益は時間の流れを理解できない」という意味ではありません。「現状のコンフォートゾーンが強力すぎて、創造的破壊を行いづらい」ために、「時間は未来から過去に流れているという時間観を回避しやすい」と理解してください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628746.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html



-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13626536.html

 

 

がんばらない



Q-064:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか? Vol.1;はじめに(目次)

 

 

Vol.1;はじめに(目次)

 

 認知科学者 苫米地英人博士の読者の方から御質問をいただきました。ありがとうございます。

 

 

Q:現状、ゴールとの乖離によっておそらく認知不協和の状態にあるのですが、頭痛が何カ月も続く状態です。ゴールはとてつもなくWANTTOなのですが、辛いとアファメーションをしてしまいます。

 

 認知不協和がゴールにとって大切だとのことですが、このような状態での「ゴール側の臨場感」「現状の臨場感」の肯定・否定の観点からの適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよろしいでしょうか?

 

 また対処としましてリラックスできる呼吸の無意識化につきまして、何かご教示頂ければありがたく存じます。よろしくお願いします。

 

 

西洋医学と東洋医学の違いを明らかにし、ヒーリングとコーチングの関係を考察するためのとてもいい縁起だと思いました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

セルフヒーリング&セルフコーチングのコツをイメージしながら、しっかりとまとめてみました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 シリーズ(計八本)でお届けします。

 

 

 最初は難しく感じられるかもしれませんが、ゲシュタルトがしっかりと構築できるようにリンクをたくさん張っていますので、リラックスしながらゆっくりとお読みください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628437.html

 

 

<目次>

 

Q-064 Vol.1:はじめに(目次)

 

Q-065 Vol.2:西洋医学と東洋医学の違い
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13958654.html

 

Q-066 Vol.3:宇宙の構造と生命(現象)の関係
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14106619.html

 

Q-067 Vol.4:生命(現象)と病の関係

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14248940.html 

Q-068 Vol.5:ヒーリングとコーチングの関係

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14400982.html 

Q-069 Vol.6:セルフヒーリングとセルフコーチングのコツ

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14524490.html 

Q-070 Vol.7:認知的不協和が身体化したときの対処法

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14675567.html 

 Q-071 Vol.8:「リラックスできる呼吸の無意識化」のコツとその先にあるもの

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14830941.html 

 (Q-065につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

The Power of MindⅠ」第四章:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_124524.html

 

 


Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

 

Q:「ゴールが先、認識が後」「認識したからゴールが設定できるのではなく、ゴールを設定したから認識が生まれる」という意味がよくわかりません。

 

A:かつて経験したエピソードです。

 

大雪が降ったある日、無断欠勤をされた医師がいました。翌日、私はその医師に「なぜ連絡もせず休んだのですか?」と伺いました。

その時の答えは、「ちゃんと病院に行こうとした。ところが道路が渋滞していて40分で10mしか進まなかった。先で何が起きているかはわからない。だから家に帰ったんだ」でした。

 

その医師は病院に辿り着くための別のルートが認識できませんでした。道(可能性)はスコトーマの中に隠れてしまったのです

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

もし、高い抽象度で思考し時間も超えて推論することができれば、前日に「明日は大雪で出勤できないかもしれないから、泊まっちゃおうかな~」と考えることができます。実際に、その時も前日から泊まられた職員さんがいました。

当日の具体的なルートの選択だけではなく前日の行動まで含めて、選択肢はたくさんありました。ところが、その医師には他の可能世界(Possible World)が見えなかったのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

 なぜだと思いますか?

 

答えは「職業のゴールが不明瞭だから」です。働く理由があったとしても、それは「心から望むもの」「止められてもやりたいもの」ではなかったはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

その結果、モチベーションが「have to」となりました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

have to」だと、無意識はその状態からなんとか抜け出そうとし、「とんでもない言い訳」を思いつきます。また、IQが下がることにより「ありえないミス」を繰り返します。

それを「創造的回避」といいます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

 その医師はいつも落ち着かない様子で、ちょっとしたことでものすごく怒りだすことがありました。「認知的不協和」のエネルギーをゴールに向けず、情動レベルで周囲に当たり散らすことで発散していたのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

 怒りがおさまった後はいつも落ち込んでいる様子でした。セルフイメージが下がり、エフィカシーがますます下がってしまったのだと思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 苫米地英人博士と出会う前の話です。

 今なら、言語でも、非言語でも、しっかりとサポートすることができると思いますが、当時の私はお役にたつことができませんでした。苦しそうな姿をただ見守ることしかできず、周囲も巻き込んだ悪循環を止めることができませんでした。

 

 すべての原因は、「ゴール設定ができなかったこと」です。

「ゴールがなかったこと」、あるいは「本当のゴールではなかったこと」が誤った認識を生み、苦しみを生みだしました。

 

 

認識があってゴールが生まれるのではなく、先にゴールがあるから認識が生まれ、そしてパフォーマンスが決まる

 

 

…それからずいぶん後の私の経験です。

ある夏の朝、いつものように通勤していると警官にとめられました。「この先にがけ崩れがあり通行できません」と。「それでは!」と別の道に変えましたが、そちらも通行止めでした。

 

仕方なくUターンするためにスーパーの駐車場に入ったところで、同じ職場の仲間たちに会いました。何人かは電話中です。しばらくして、病院まで無事辿り着いた職員さんがいることがわかり、どのように行けばいいかが判明しました。

 

ルートが見つかったのです。

 

教えられた道を走りながら私は考えました。

「ルートが見つかるのは病院で働くことで近づくゴールがあるからだろうか?」「そのゴールの先にあるものは何だろうか?」「そのモチベーションは本当にwant toなのだろうか?」と。

 

もし、ゴールが自分自身の望むものであるのならば、そこに向かう私の行動は「あたりまえ」です。

もし、ゴールが人に強制された望まないものであれば、そこに向かう私の行動は「努力」や「根性」です。

 

「私にとって、今、遠回りをしながらも病院に向かっている行動は『あたりまえ』なのか?それとも『努力』なのか?」

 

そんなことを考えているうちに無事到着しました。

 
正しく設定されたゴールがあると、スコトーマが外れ、“道”が現れます。
 
そして、高い抽象度になるほど、“より最適化された道”が自然に見えてきます。 
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 
それが「ゴールが先、認識が後」「ゴールを設定したから認識が生まれる」の意味です。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

PMThe Power of Mind

PM-02苫米地理論における重要用語解説

PM-02-07:認知的不協和

 

 この章では、苫米地理論の中でとくに重要な概念をピックアップし、解説いたします。
 第二章目次:
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12936581.html


07)認知的不協和

 

 認知的不協和(Cognitive dissonance)は心理学の言葉で、「人が認知している自分の内側の現実と外側の現実に矛盾が生じたときに、その不協和を解決しようとする心の作用」を意味します。

 

 人間は混乱なしに二つのブリーフhttp://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.htmlを維持することはできません。

ホメオスタシスが働く心の空間は一つなのです。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

例えば、目の前のテーブル上にスマホがあるのに、「スマホが見つからない!」と慌てる光景を見たことはありませんか。

「スマホがない」という強烈な思いがリアリティになり、目の前のスマホがスコトーマに隠れたのです。

 

これは、「スマホがない」という内側の現実に、外側の現実を合わせてしまうことから起こる認知的不協和の典型例です。

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 
-関連記事-
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292583.html



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