苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:苫米地式

Q-431:コーチングを行う際、説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいでしょうか? <後編>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 *前編(Q-430)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36948508.html

 

 

Q:コーチングを行う際、説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいでしょうか?

 

A2:ゲシュタルトを統合すると、物事をより深く理解できるようになります。なぜでしょう?

 

 そう、答えは「抽象度が上がる」から。

 

じつは、前編では「抽象度のコントロール(上げ下げ)」を意識に上げながら回答しました。前編冒頭の「答えは『マインドの使い方』」の後の「もうちょっと具体的にいうと」、そして「さらに具体的にいうと」は、いずれも抽象度が下がる方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 具体的情報量が増えることにより抽象度が下がると、共有可能な情報量が増えた分臨場感空間を共有しやすくなります。

 Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

 

 御質問中の「説明を平易にしたり」や「例え話を作って説明」は抽象度を下げてより具体的にする方向性であるはず。「平易」を「わかりやすく」ではなく「シンプル」と考えるなら、「説明を平易にしたり」は抽象度を上げる方向性になります。

大切なのは「相手の理解を見極めながら、抽象度をコントロールする」こと。その「コントロール」を“もうちょっと具体的”(←抽象度を下げる方向性)にいうと、「上げ下げ」です。

 L-104~620218月シークレットレクチャー -06~8;「私」とは何?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31294306.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31317222.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31345260.html

 

 情報発信者の抽象度が高すぎると、受信者は理解ができません。一方で話し手の抽象度が低すぎると、聞き手は興味を失います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

目指すのは「ギリギリ理解できるラインをちょっと超えたところ」。秘密を明かすと(←抽象度が下がる方向性)、私はLUBLeast Upper Bound、最小上界)の「Least」の感覚を大切にしています。

 F-299:芸術は高抽象度の未知なるLUB。ではvol.1;部分と全体の双方向性>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31869155.html

 

 以下、苫米地博士の著書「『オトナ脳』は学習できない」(フォレスト出版、p22)より引用し(青字)、少し解説を加えます(←抽象度を下げる方向性)。

 

 

勉強ができても使えない人とは?

 これは、サッカーだけでなく、一般社会でも同じです。

 たとえば、試験勉強だけできて東大卒の人間がビジネスの世界で必ずしも「頭が良い人」ではないのと同じです。東大卒でも全然使いものにならない人もいますし、学歴はなくても圧倒的な実績を持っている人もいます

 

 簡単にいえば、「勉強だけができる人」と「頭が良い人」は違うわけです。

 

 「勉強だけができる人」というのは、過去に見たことがある問題をやらせれば高い点数をとるでしょう。しかし、今まで見たことのない問題に出くわしたときに、できない可能性が高い。彼らは過去問題集をひたすら解いている人なのです。

 一方で「頭が良い人」は、今まで見たことのない問題も解くことができるのです。彼らは過去問題集などやらなくても、その分野の基本的な参考書なり教科書を一冊読んでいるだけで、応用問題も解けてしまうのです

 

 では、「勉強だけができる人」と「頭が良い人」の違いは何でしょうか?

 

 決定的な違いは、「高い視点を持てるか」ということです。サッカーの例でいえば、高い視点を持つということが「高い所から試合全体を見渡せる能力」なのです。

 この「高い視点を持つ」ということを「抽象度が高い」と本書では説明します。

 

 

 この「勉強だけができる人」と「頭が良い人」の対比はとてもわかりやすいはず。皆さんの頭の中には具体的な人物が浮かんでいるのではないでしょうか?

 

 両者の違いは抽象度。「高い視点」とありますが、時間まで含めて考えると、「より遠い『このままでは達成できない未来』まで見据える人」が「頭が良い人」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

脳は知っているモノしか見えないが

 ここで、少し脳の話をします。

 私が拙著の中でいつも書いているのは、

 

 「脳は知っているモノしか認識できない」

 

 ということです。

 たとえば、私がホワイトボードを原始人に見せたとしましょう。これをホワイトボードだと知らない原始人は、ただの壁くらいにしか思わないでしょう。

 つまり、黒板すらない世界の原始人にホワイトボードを教えようとすると、非常に苦労するのです。現代なら小学生でも三歳児でもホワイトボードを認識できます。原始人は大人でもホワイトボードを認識することはできません。

 しかし、高い視点で物事を見ることができる(抽象度が高い思考ができる)原始人はホワイトボードを見て、文字を書くところだと認識できる可能性があるのです。

 地面に木の棒かなにかで文字や書いたことがある原始人で、高い視点で物事を見ることができる(抽象度の高い思考ができる)原始人なら、ホワイトボードという知らないモノを見ても、何かわかってしまう。

 

 つまり、この抽象度が高い思考ができると、

 

 「知らないモノも認識できるようになる」

 

 ということです。

 

 

 この部分の前半は「スコトーマ(Scotoma)」の話。スコトーマは1)知識、2)重要性、3)役割(責任)がそろったときに外れます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 知識がないとそもそも認識できないのですが、知識があることでさらなる認識を妨げてしまいます。それを「知のジレンマ」と表現したりしますが、人間はそのジレンマを解消することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879896.html

 

 その秘密が「ゲシュタルト能力」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 ゲシュタルト能力により、私たちは「知らないモノを見ても、何かわかってしまう」ことができます。抽象度を上げてシンプルにいうと... 「ひらめき」です。

 F-289:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.2;超人脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31299309.html

 

 

IQが高いということは?

 実は、抽象度が高い思考ができるようになると、圧倒的にIQが上がります。

 IQというのは、

 

 「抽象度の高い空間に対して身体性を持って操作できるか」

 

 という能力をいいます。

 先日、数学者とある程度高度な数学の話をしたときのことを例に説明します。そのとき、複素数空間(想像上の数字である虚数と実数からなる空間)の話を、お互い手ぶりで話しました。

 虚数空間(という数学者のイメージ上の空間)のことを手ぶりで話すのは変に思われるかもしれません。でも、IQが高ければ、実際には存在していない虚数空間をまるで存在しているかのように指で感じて、臨場感を持って話ができるわけです。

 これがIQが上がるということなのです。

 IQが高い状態というのは、

 

 「いかに触れられない世界を自分の身体で触っているかのように感じられるか」

 

 なのです。そして、重要なのが単に高い抽象度の世界を感じられるというレベルじゃないということです。操作できなければならないのです。

 その世界をまるで今、目の前にある世界のように手で触れ、舌で味わい、身体で感じることができ、さらに操作できるのがIQなのです

 たとえば、「三つの図形から共通のパターンを見つけ出し四つ目の図形を推定する」といったIQテストも、パターンを見つけ出すという抽象化能力(「ゲシュタルト能力」ともいう)を要求します。

 しかし、このような図形のパターン化能力程度の抽象能力では、現代の情報化社会で通用するIQレベルには不足しています。学校のIQテストで良い点をとる程度の抽象度は、真のIQとはいえないのです

 そして、真のIQの高い「新しい脳」をつくるのが本書の最終目的なのです。

 

 

 その世界をまるで今、目の前にある世界のように手で触れ、舌で味わい、身体で感じることができ、さらに操作できるのがIQ

 

 コーチング」という情報空間(情報場)を五感で感じることは、決して簡単ではないはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「触れられない世界を自分の身体で触っているかのように感じられる」ことをイメージしながら、私はこのブログで「『コーチング』に関する知識のネットワーク化」に取り組んでいます。

抽象度を上げて一言でいうと、「縁起づくり」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

誰でも「新しい脳」をつくれば、IQが上がる!

 ですから、本書のノウハウをマスターすれば圧倒的にIQが上がります。本来、見えないものが見えてくるでしょう。

 この章の冒頭で話した「脳を鍛える」系の本やゲームで紹介されているトレーニングは、今ある知識の中からの脳の運動神経を速くして、いかに最適な解を求めるかということを訓練しているだけ。

 たくさんやれば、誰だってだんだん速くなりますし、老化も防ぐでしょう。しかし、ただそれだけのことです。

 そこには、本当の抽象化という概念が入っていません。だから、IQは上がらないのです。

 

 しかし、IQが上がれば全然違う能力が手に入ります。

 今までであれば、ある試験に合格しようと考えたとき、一年間かけて基本の教科書、数々の参考書、過去問題集などを使って勉強する必要があったかもしれません。

 しかし、抽象度の高い思考ができるようになってIQを上げることができれば、基本の教科書を一度読んだだけで合格することが可能になるでしょう(本書の後半では、記憶力アップや速読のテクニックにも触れます)。

 IQが上がれば、今まで一年かかったものを一日でマスターすることだって可能なのです

 

 本書のノウハウをマスターして、IQが上がったあなたを想像してみてください。あなたなら、何をしますか?

 引用終わり(つづきはこちらでどうぞ↓)

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Q:コーチングを行う際、説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいでしょうか?

 

今回はとくに抽象度のコントロール(上げ下げ)を意識しました。言語を超えた次元で感じていただけたら幸いです。

 Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html

 

 

 最後に、「自分なりの解釈」について。

 

詳しくは下記記事で取り上げましたが、最近、「抽象度」を説明する際に用いている図が誤解を与えていることを知りました↓

 Q-429:宇宙は「包摂半順序束」。そのtopである空(くう)は「有と無を包摂する概念」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36937284.html

 F-402:「抽象度」を説明する際に用いている図が誤解を与えていることを知り

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36958351.html

 

 この経験を経て強く心がけるようになったのは、「自我を消す」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 抽象度を下げて言うと、「苫米地博士の教えをそのまま(解釈や加工なしで)伝える」こと。なるべく私のブリーフを介入させないように心がけています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

抽象度を上げて言い直すと、それは「中観」の感覚。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 その中観の感覚で思考しながら確信したのは、「ゴール側から相手の理解度を観察し、抽象度を調整し続ける」ことの重要性。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

すべてはゴール達成とさらなるゴール設定のため

  

 もちろん、そのゴールとは、クライアントさんのゴールです。「自分の利益0」「相手の利益100%」がしっかり維持できているのであれば、「説明を平易にしたり、(自身のブリーフを介入させないように気をつけながら)自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよい」のではないかと思います。

 Q-361:“自分以外を幸せにする”がわからずモヤモヤしています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33551039.html

 

 

 以上が私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

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F-302:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.4;同調能力の秘密>

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L-05820208月シークレットレクチャー -04;抽象度を上げる秘訣 <ワーク付き>

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Q-320~1:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね? <vol.2~3:「時間は体感」を体得する4つのステップ>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31693510.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31732537.html

 

 

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F-402:「抽象度」を説明する際に用いている図が誤解を与えていることを知り、止観を経て、気づいたこと

 

 最近、「抽象度」を説明する際に用いている図が誤解を与えていることを知りました。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 詳しくは、先日投稿したこちらのブログ記事を御確認ください↓

 Q-429:宇宙は「包摂半順序束」。そのtopである空(くう)は「有と無を包摂する概念」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36937284.html

 

 抽象度が上がるほど具体的な情報量が少なくなる宇宙“を図式化すると、下図のようになります。

注:この図では一番情報量が多い宇宙の底面を「物理空間」としています。哲学上はそのさらに下(床下のようなもの)に「矛盾」があると考えます(=「矛盾」で閉じる)

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宇宙の構造

「無」の上位概念としての「空」のイメージ

 

 

 この図のtopが「空」であると考えると、無意識は「何よりも少ない」→「ない(無)」にフォーカスしてしまうはずです(focus of attention)。

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 もちろんそのとおりなのですが、空は「無」だけの上位概念ではなく、「無」と「有(仏教では「色」と表現)」のLUBです。つまり、「何よりも少ない」→「ない(無)」と「とてつもなくある」→「ある(有)」を同時に満たす概念。「ある(有)」を「潜在的な情報量」や「可能性」と考えると理解しやすいはず。つまり

 

 「空」は、「宇宙のすべてが見える」「すべての可能性がわかる」「縁起のひろがりがしっかり感じられる」という境地

 

 それが大乗仏教における悟りです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 そんな「とてつもなくある」をイメージするために用いているのが、こちらの図↓

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

「有」の上位概念としての「空」のイメージ

 

 

宇宙のすべてが見える

すべての可能性がわかる

縁起のひろがりがしっかり感じられる

 

 それがコーチング実践時の「空観」の感覚。

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それは目の前の「現実(R)」を「臨場感が高いイメージ」と理解し、「とてつもない可能性」「無限の縁起のひろがり」を感じられる意識状態です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 そんなことを書きながら思ったのは

 

 なぜ私は「とてつもなくある」という「『有』の上位概念としての『空』」にこだわっているのだろう?

 

 

 内省を続けていると、情動を伴った体験の記憶がどんどん出てきました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 いつ頃からなのか正確には覚えていませんが、私は、物心がついたときには般若心経を暗唱していました。

 

 とはいっても、もちろん、意味まではわかりません。ゲシュタルト化した知識ではなく、ただ音の連なりを覚えていただけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 般若心経の内容に興味を持ち始めたのは思春期の頃。きっと“なんとなく感じ始めたスピリチュアルペイン”が影響していたのでしょう。

 L-00820201… -08;スピリチュアルペインへの対処は、いつから、どこで

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24746334.html

 

 本格的に調べ始めたのは20代の頃です。今のように気楽にネット検索できる時代ではなく、高名な先生方の書籍を手に入れては挑む“ように読んでいました。どうしても「空(くう)」を知りたかったから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 でも、まったく理解できませんでした。「あるといえばある。ないといえばない」「あるとはいえず、ないともいえない」そんな説明ばかりで、ちっとも納得できないまま。

「無」と「空」の違いさえはっきりしないまま、虚無に陥っていました。

Q-240~:毎日、無気力感に悩まされています ~気楽に生きる際の注意点~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418402.html

 

 そんな20代を経て、ついに苫米地博士と出会いました。その頃の博士は毎週のように本を出版されていて、多岐にわたるテーマにも関わらず、毎回大量の知識を授けてくださいました。

 PM-03-17~8苫米地理論との出会い ~現状の外のイメージ実現と挫折~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7702480.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7702640.html

 

中でも衝撃的だったのが、2011年に出版された「一生幸福になる 超訳 般若心経」(学研)。読後、私の宇宙は一変しました。「空」が「無」と「有」の上位概念(LUB)であることを理解した瞬間の喜びは、いまでもはっきりと覚えています。

 Q-401:ヒーリングやコーチングと意識状態の関係を教えてください <中編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35784970.html

 

 そして、コーチングを学ぶようになり、私はコーチになりました。ゴールを設定したからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 以下、苫米地博士の著書「一生幸福になる 超訳 般若心経」(学研、p184)より引用します。

 

 

「空」をニヒリズムに貶めないために

 「すべてのものは『空』である」という考え方は、誤解を招きやすいものです。例えば、「人生はどうせ『空』なのだから、何をやったって同じ」「人生が『空』なら、真面目に生きるのも、毎日、寝転がってテレビを見ながらお菓子を食べて生きるのも同じ」「極論すれば生きていても死んでいても同じ」というような、虚無主義(ニヒリズム)に陥る恐れがあります。

 本来は、「自分自身も『空』なのだから、いつでも好きな自分になれる」と考えるのが正しい「空」の解釈です。苦しいこと、嫌なことはあっても、「これは『空』だから、何とでもなる」と思って前に進めるのが「空」の思想のいいところです。

 ここで大事なのは、「なんとでもなるなら、なんでもなくても同じこと」とならないためには「機能=役割」という考え方が必要になってくるということです。

 では、「機能=役割」とは何なのでしょうか。

 引用終わり

 

 

「なんとでもなるなら、なんでもなくても同じこと」とならないためには「機能=役割」という考え方が必要になってくる

 

 その「機能=役割」を、完全な自由意思で、自ら生みだしていくのがコーチングです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 コーチングを学び実践し続けていると、自然に抽象度が上がっていきます。すると、「抽象度が上がるほど潜在的なエネルギーが大きくなる」という理を体感する瞬間が訪れます。

 そのエネルギーこそが、コーチングの、そしてヒーリングの秘訣。

 L-11920219月シークレット… -07;人間だから持つことができる強大な生命力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32215001.html

 

 だから、「抽象度が上がるほど潜在的なエネルギーが大きくなる」にこだわり、「有」の上位概念である「空」のイメージにこだわっている

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

 それがいただいた御指摘を縁に止観し気づいた私自身のハビット&アティテュードのコア。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

気づかないままであれば、そのこだわり“により、またもや仮”から実“に陥ったでしょう。

 PM-06-21:仮説14)空(くう)なき実観の行き着く先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14833876.html

 

 

  苫米地式は「中観」であり、「ゲバラ主義」である

 

 

 「抽象度」を説明する際に用いている図が誤解を与えていることを知り、止観を経て、再び私は「中観」と「ゲバラ主義」を心に刻みました。

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 

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一生幸福になる 超訳 般若心経



Q-430:コーチングを行う際、説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいでしょうか? <前編>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:コーチングを行う際、説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいでしょうか?

 

A1:まずは私から質問させていただきます。コーチングとは何でしょうか?

 

 

 答えは「マインドの使い方」。

 F-395:ナイセイカンショウ <vol.4;認知戦に打ち勝つための「ナイセイカンショウ」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36687231.html

 

 もうちょっと具体的にいうと、「ゴール達成のためのマインドの使い方の技術」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 さらに具体的にいうと、「現状の外にゴールを設定して、エフィカシーを上げる」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 最近の苫米地博士は「現状の可能世界w1から、現状の延長線上では達成できない可能世界w2への移行」と表現されています。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 「w1からw2へ」という方向性は、抽象度でいうと、より高次元へと向かう方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が上がるほど具体的な情報量は減り、よりシンプルになっていきます。そして、具体的な情報量が減りシンプルになるほど、より多くの情報を得ることや具体的情報の共有は難しくなっていきます。すると、(情報共有という意味では)スコトーマが生じやすくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

私たちは目の前の世界をゲシュタルトとして認識していますが、知識のもととなる情報が乏しいままであれば、新たなゲシュタルトを生みだすことは困難です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 *「情報」「知識」「ゲシュタルト」の関係はこちら↓

 L-09320217月シークレットレクチャー -05;大量の情報を得て、知識化していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30566304.html

 

 ところが、1つ上の抽象度で大きなゲシュタルトができると、未知の情報を認識することができるようになり、理解が深まります。そのような特殊な力が、脳が発達した人類に備わる「ゲシュタルト能力」です。

 Q-407~:ブリーフシステムをゼロベースで観察することが困難な中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430427.html

 

 以下、苫米地博士の著書「2024年度版 新・夢が勝手にかなう手帳」(CYZO、付録②)より引用します。「情報」「知識」「ゲシュタルト」、そして「抽象度」の関係性を考えながらゆっくりと(&繰り返し)読んでください。Feel

 

 

1つ目の異世界転生術の魔法は「知識」

 まず1つ目は「知識」です。

 「知は力なり」と哲学者フランシス・ベーコンが言ったとされていますが、私なら「知識は情報空間における移動の関数である」と言い換えます。

 知識によって、ある空間から別な空間へワープできるのです。知るということは、知らなかった世界から、知っている世界へ移動することです。

 情報空間に浮かんでいる情報場があったとして、Aという情報場からBという情報場へ移動するための乗り物が知識です。知識がなければ移動できません。逆に適切な知識があれば、どんな不思議な世界へも転生できます。

 あなたが理想世界に転生できたとしたら、そのための知識を得たからにほかなりません。

 逆に知識がなければ、その空間でどんなにがんばったところで、移動はできません。転生できないのです。

 昔、スマホがなかった頃に、男女が出会い、連絡先を交換するときは家の電話番号を紙に書いて渡したものです。

 例えば、女性が男性に向けて、紙の切れ端か何かに、ささっと自宅の電話番号を書きます。それを男性に渡して、二人は別れます。

 そこに書かれた数字の羅列が本当に彼女の番号なのかは、それとも嘘の番号なのかは、その時点で彼には知りようがありません。

 後日、彼はその番号に電話をします。もしその電話番号が正しければ電話がつながり、うまくすれば次のデートの約束も取り付けられるでしょう。

 ここで紙に書いた数字は「知識」と同じです。その知識がその状況において有効かどうかは、場を移動できるかどうかで判断されます。

 もしそれが(正しい)知識ならば、二人は再び会うことができます。間違っている知識ならば、二人が再び出会うことはほぼありません。移動できないのです。

 もちろん知識の絶対的な正しさというものは存在しません。後に取り上げる不完全性定理により、絶対的な正しさやそのモノサシ自体がなくなったからです。

 その知識が正しいかどうかは、場が移動できるかで決まります。電話番号が正しい知識ならば、電話がつながり、その二人の関係は始まります。

 というわけで、1つ目の異世界転生術の魔法は「知識」ということになります。知識がなければ、そしてそれを理解するだけの抽象度に自分がいないと、奇跡のような異世界転生は起こせないのです。

 ではワークです。この魔法を使うためにも、土台となる知識が必要です。

 その「知識」を得るためにまずはたくさんの勉強をしましょう。古典と呼ばれる名著を次々と手当たり次第に読みましょう。

 AmazonKindleのような電子書籍リーダーにたくさんの名著をダウンロードしておいて、日々スキマ時間に読んでもよいでしょう。私の書籍ももちろん繰り返し読んでください。

 私のDVDや動画教材でセミナーを視聴している人は、繰り返し視聴しながら、自分の中に落とし込みましょう。圧倒的な知識が背景にあるからこそ、圧倒的な結果が出せます。

 圧倒的な異世界転生術の基礎には圧倒的な知識が必要です。私の著作は200冊を超えますが、千里の道も一歩からと思って、一冊一冊熟読してください。

 はじめの一歩としては、この苫米地手帳を繰り返し読むことです。繰り返し読んで、理解して、IQや視点の抽象度を上げていきましょう。

 音読するのもよいでしょう。そうやって身体に落とし込んで初めて見えてくることがあります。知識が身になるのです。

 引用終わり

 

 

 知識がなければ、そしてそれを理解するだけの抽象度に自分がいないと、奇跡のような異世界転生は起こせない

 

 ポイントを整理すると、

     知るということは、知らなかった世界から、知っている世界へ移動すること

     Aという情報場からBという情報場へ移動するための乗り物が知識

     知識がないと移動できない。逆に適切な知識があれば、どんな不思議な世界へも転生できる

     知識が正しいかどうかは、場が移動できるかどうかで決まる

     知識がなければ、そしてそれを理解するだけの抽象度にいないと、転生は起こせない

     圧倒的な知識が背景にあるからこそ、圧倒的な結果が出せる

 

 

 では、そんな大切な知識を得るためにはどうすればよいのでしょう?

 

 博士が教えてくださるのは「DVDや動画教材を繰り返し視聴しながら、自分の中に落とし込む」こと。「自分の中に落とし込む」というのは、俗に言う「腑に落ちる」という感覚と同じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31993466.html

 

 その「自分の中に落とし込む」「腑に落ちる」が「ゲシュタルト化」です。

 

ゲシュタルトとは、形態を意味するドイツ語で、「全体性を持ったまとまりのある構造」を指します。人はゲシュタルトとして目の前の世界を認識しています。つまり、ゲシュタルトが意味を決めるということ。

Q-063:「ゲシュタルトができあがると理解が深まる」とはどういうことなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

釈迦哲学に寄せて表現すると、ゲシュタルトとは、「全体と部分の双方向性で成り立ち、1つの統合的意味を持つまとまり」のこと。人の場合は「統合的な人格」のことともいえます。その根幹にあるのは縁起の思想です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私たちは、潜在的には複数のゲシュタルトを持つことができます。しかしながら、ホメオスタシス(恒常性維持機能)を維持できるのは1つだけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その“1つ”を決めるのが“臨場感”。

複数のゲシュタルトのうち、最も臨場感の高いゲシュタルトが選択されて“現実”となります。その理をプリンシプル化したものが「I×V=R」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 繰り返しますが、人は同時に1つのゲシュタルトしか維持できません。

 ところが、私たちは複数のゲシュタルトを統合して“1つ”とすることができます。それがゲシュタルト能力。ゲシュタルトを統合すると、物事をより深く理解できるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 

 さて、今回の御質問は「説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいか?」ですが、私の回答が感じられたでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 もしも感じられなかったら、ぜひ「抽象度」を意識に上げながら読み直してください。きっとゲシュタルトの統合が起こり、スコトーマが外れ、理解がさらに深まるはず。Feel

 L-213202207月シークレットレクチャー -11;<ワーク3>スコトーマを消す

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36911560.html

 

Q-431につづく)

 

 

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2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-356:自由訳「OODA」 <vol.2Orient

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

L-10320218月シークレットレクチャー -05;知らないことを見える化する

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31263124.html

L-162202201月シークレットレクチャー -06;ゴールを見つける近道

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34301571.html

L-196202207月医療・介護研修会 -06;世界を一変するためのワーク

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L-205202207月シークレットレクチャー -03;情報空間のエネルギーを認識し活用する

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html

 

 

新・夢がかってにかなう手帳 2024年度版




Q-429:宇宙は「包摂半順序束」。そのtopである空(くう)は「有と無を包摂する概念」

 

 最近、「抽象度」を説明する際に用いている図が誤解を与えていることを知りました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 とても大切なことですので、このブログ記事で再確認した上で、今週末投稿予定のブログ記事(F-402)で掘り下げます。逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得ながら、ゆっくりと読み進めてください。

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 まずは神奈川大学情報学部開設記念シンポジウム(2023523日)にて苫米地博士が使用された下図をご覧下さい。

 

 

DrT神奈川大講演-05

神奈川大学情報学部開設記念シンポジウム(2023523日)より引用

基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達 Dr.苫米地 (2023年5月20日) - YouTube

 

 

 苫米地博士が教えてくださっているのは、「『宇宙』の形式的定義」。それが「包摂半順序束」です。

 (詳しくはこちらでどうぞ↓)

 Microsoft Word - 空論文20111106v212.doc

 

 包摂半順序束の宇宙における任意の二つの概念(もしくは存在)“のGLBGreatest Lower Bound、最大下界)を、現代分析哲学では「矛盾」と定義します。図でいうと「ブルドック」と「アメリカンショートヘア」の共通の下位概念が「矛盾」。

 一方、宇宙の任意の二つのLUBLeast Upper Bound、最小上界)は、現代分析哲学では「いくらでもある」と定義されています。「いくらでもある」とは、「特定の概念は存在しない」「すべての概念(もしくは存在)の上位概念は存在しない」ということ。

つまり、「bottomは『矛盾』で閉じて、topは『存在しない』で開いている」というのが西洋哲学における宇宙の定義。それを「包摂半順序束」と表現します。

 F-299:芸術は高抽象度の未知なるLUB。ではvol.1;部分と全体の双方向性>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31869155.html

 

 西洋哲学に対して東洋哲学(釈迦哲学)では、「すべての概念(もしくは存在)の上位概念は『存在する』」と考えます。それが「空(くう)」。宇宙の何よりも上位であり、何よりも情報量がすこし少ないというのが「空」です。

 つまり、「bottomは『矛盾』で閉じて、topは『空』で閉じている」というのが西洋と東洋の哲学を融合した宇宙の定義(包摂半順序束)。

そして、「空は、包摂半順序束の宇宙のtop」というのが、苫米地博士が史上初めて形式的に定義された「空」の定義です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 抽象度が上がるほど具体的な情報量が少なくなる宇宙を図式化すると、下図のようになります。

注:この図では一番情報量が多い宇宙の底面を「物理空間」としています。哲学上はそのさらに下(床下のようなもの)に「矛盾」があると考えます(=「矛盾」で閉じる)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 

宇宙の構造

「無」の上位概念としての「空」のイメージ

 

 

 この図のtopが「空」であると考えると、無意識は「何よりも少ない」→「ない(無)」にフォーカスしてしまうはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 もちろん間違いではありませんが、正確には、空は「無」と「有(仏教では「色」と表現)」のLUBです。つまり、「何よりも少ない」→「ない(無)」と「とてつもなくある」→「ある(有)」を同時に満たす概念。「ある(有)」を「潜在的な情報量」や「可能性」と考えると理解しやすいはずです。

 例えば、「犬」には「猫」の可能性はありませんが、二つの共通の上位概念である「哺乳類」には「犬」の可能性も「猫」の可能性も同時にあり続けます。それをコーチングのフレームでいうと、「スコトーマが外れる(外れやすくなる)」という感じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「空」は、「宇宙のすべてが見える」「すべての可能性がわかる」「縁起のひろがりがしっかり感じられる」という境地

 

 それが大乗仏教における悟り。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 そんな「とてつもなくある」をイメージするために用いているのが、こちらの図です↓

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

「有」の上位概念としての「空」のイメージ

 

 

  宇宙のすべてが見える

すべての可能性がわかる

縁起のひろがりがしっかり感じられる

 

 それがコーチング実践時の「空観」の感覚。

目の前の「現実(R)」を「臨場感が高いイメージ」と理解し、「とてつもない可能性」「無限の縁起のひろがり」を感じられる意識状態です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 そんな意識状態は、じつは、コーチングのスタートライン。そこから本物のコーチング(Authentic Coaching)がはじまります。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 以下、苫米地博士の著書「お釈迦様の脳科学 釈迦の教えを先端の脳科学者はどう解くか?」(小学館、p177)より引用します。

 

 

お釈迦さまの脳科学

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: お釈迦様の脳科学 釈迦の教えを先端脳科学者はどう解くか? eBook : 苫米地英人:

 

 

悟りとは縁起でも空でもない

 仏教の本質は、方便ではなく釈迦が悟りによって得た教えにあります。では、釈迦の「悟り」とはいったい何でしょうか。

 上座部仏教は、それを「縁起」であると言い、大乗仏教は「空」だと説きました。

 しかし、釈迦の悟りとは縁起でも空でもありません。「今まで縁起や空の話をしてきたのに、何を言い出すんだ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 釈迦が悟りを開いた後、最初に十二支縁起を語ったのはおそらく事実でしょう。その縁起の思想を大乗では空と言い換えました。

 しかし、悟りの内容とその後語ったことをイコールと決めつけてよいのでしょうか。例えば、私が悟った後、最初に発した言葉が「腹減った」だったとしても、誰も「悟り=腹減った」とは考えないでしょう。十二支縁起は悟りについての説明原理にすぎないのです。

 悟りとは言語を超えた体感です。

 縁起も空も言語に過ぎません。自動車学校で教わる運転のしかたと、実際に自動車を運転する「感覚」がまったく別の次元にあるように、悟りとは説明を超えた体感なのです。

 釈迦は瞑想によって悟りに至りました。中国禅の「無」の思想により誤解を招いていると思いますが、瞑想とは何も考えないことではなく、脳をフル回転させておこないます。徹底的にIQを高めて抽象思考をするのです。そこでは概念や言語を超えた抽象度になるのです。言語化が不可能な高い抽象度は、脳で感じるしかありません。悟りとは究極的に抽象度が高まった体感なのです。

 引用終わり

 

 

 悟りとは言語を超えた体感

 

 その「体感」からはじまるコーチングのことを、私は”Art“だと思っています。

 F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 

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-追記-

それがコーチング実践時の「空観」の感覚。目の前の「現実(R)」を「臨場感が高いイメージ」と理解し、「とてつもない可能性」「無限の縁起のひろがり」と感じられる意識状態です

 

 その「とてつもない可能性」「無限の縁起のひろがり」は、抽象度が上がるほど大きくなるポテンシャルエネルギーと考えることができます。さらに言い換えると、“気”。

 L-11520219月シークレットレクチャー -03;夢を現実化する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32114512.html

 

 以下、苫米地博士の著書「苫米地式 超光速コミュニケーション術 一瞬で伝わる・動かす・ともに幸せになる」(大和出版、p205)より引用します。「コーチングは非言語」の意味を感じながらお読みください。Feel

 F-361:自由訳「OODA」 <vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35059143.html

 

 

苫米地式超光速コミュニケーション術

Kindle版はこちら↓

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非言語コミュニケーションは「気」の流れを操る

 とはいえ、これまでの話では「非言語的な方法が危険なのはわかったが、実際どういったことをするのかよくわからない」という方もいるでしょう。ここで特別に、ワークスで先日公開した非言語コミュニケーションの一部を紹介しましょう。そこでは非言語のひとつとして古武術の手法をお教えしました。

 ワークスには武道経験者の方も参加されていて、試しに私がその人に古武術の技をかけてあげました。体格もよく、有段者だそうですが、私がちょっと触れると体が回転するように飛んでゆき、ほかの生徒のみなさんはすごく驚いていました。生徒の1人が、

 「古武術って非言語コミュニケーションなんですか!?」

 と質問をしましたが、実は古武術は自分と相手の「気」をコントロールするための方法であり、「気」=非言語コミュニケーションと言えます。

 古武術は、瞬間的に相手を変性意識状態にして、相手の気をコントロールしながら、自分の思い通りに動かす、言うなれば“瞬間催眠術”や“気功”の一種だと言えます。

 たとえば、古武術の首技で相手を倒すとき、技をかけた人が力任せに倒しているわけもなく、相手が首を捻られて痛くて我慢できないから倒されているわけでもなく、技をかけた人が相手の首に触った瞬間に変性意識が起こって気の流れが変わり、相手は勝手に倒れてしまうのです。

 投げられた相手の感覚としては、触られた瞬間に力が抜けて、何の抵抗も反発もできず、何が起こったのかもわからないまま、気づいたら自然に倒されていた、ということになります。言語によって相手に暗示をかけたわけでもなく、ただちょっと触って相手の意識をコントロールしただけ。だから、非言語コミュニケーションなのです。

 実際、私に投げられた武道経験者は「投げられたときの記憶が残っていないから、そもそもこの古武術の方法を学ぶことができない!」と冗談交じりに怒っていました。

 柔道や柔術が物理法則を利用して相手を回転させる方法であるならば、古武術は気の流れを回転させることで体も回転させる、つまり気という情報を操ることで物理空間における現象をコントロールするための方法なのです。

 

 非言語コミュニケーションを語るうえで欠かせないのが、20世紀最大の心理臨床家であり、世界的な精神科医でもあり、現代臨床催眠の父といわれるミルトン・エリクソンです。実を言えばミルトンが著した本でも古武術に似たようなことをいくつも教えています。たとえば「ハンドシェイクインダクション」。これは握手をしながら相手の催眠状態を引き出す方法です。相手と握手をして、その後その手を離すと、相手は催眠状態に入ってしまいます。

 方法はここでは省きますが、握手の仕方によっては相手が変性意識化してしまい、手を離された直後に自分の手が自分のものじゃなくなったような感覚になり、手が動かなくなったりするのです。ミルトンはこのことを「コンフュージョン(意識の混乱)」という言葉で説明をしていますが、古武術にも通じるものがあります。

 古武術もミルトン・エリクソンも、一瞬で相手を変性意識状態にして、そのうえで相手の気の流れを読んでコントロールすることで、相手の物理的な体もコントロールしている。ミルトンの方法論は、実をいえば古武術の観点から見ればすべて説明することが可能なのです。

 引用終わり

 

 

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2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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F-106~:超実写版「ライオン・キング」で描かれた“超現実”を生きる極意

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Q-385:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか? <補足;case study

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Q-390:僕はコミュ障で親しい関係の人が誰もいません。休みの日も部屋に閉じこもりゲームばかりで、人生が終わっている気がします

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35197372.html

 

 


I-140:【告知】コーチング・デ・コンパッションクラブ<250629> 受付開始

 

 すべてのはじまりは“現状の外”へのゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

双方向(多次元)の縁起を意識した気楽なクラブ活動をはじめました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ(CoacHing de Compassion ClubCHCC)」。

(詳しくはこちら↓)

1

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27936349.html

2

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28045280.html

 

 

CoacHing de Compassion Club

 

 

 このクラブ自体のゴールは「コンパッション実現」。コンパッションとは「慈悲」のことです。

20分(~最長30分)のクラブ活動を通じて、「Compassion = 慈悲」を体感&共有しながら、コンフォートゾーン化していくことを目指します。気楽にw

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その実現のためにエンドステートを2つ設定しました。

 (エンドステート、COA、アサンプションはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

1つ目(クラブ活動前半)は認知科学者 苫米地英人博士が教示されるコンパッションを確認していきながら、「お互いにスコトーマを外しあい、知識を習得・共有している」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 2つ目(クラブ活動後半)はお互いにエフィカシーを高めあいながら、「コンパッションを高次の抽象度で臨場感豊かに体感しつつ、物理空間でしっかり実践(実装)している」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *物理空間(=情報空間の底面)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 毎回、苫米地博士の著書「近未来のブッダ」(サンガ)より引用します。

 初回(220205開催)の反省を踏まえ、今後は告知の際に次回開催時の引用部分を提示することにしました。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 開催は不定期です(最近は第4日曜 午前に行っています)。1週間前までにはブログで告知します。

クラブ活動時間は20分間を予定しています(最長30分)。自由に参加してください(途中入退室可能)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 次回は 2025629日(日) 午前11時(日本時間)~ 開催。受付は5分前からです。

 

 

 申し込みは下記メールアドレスに。件名を「コンパッションクラブ<開催年月日>申し込み」としてください。

例:「コンパッションクラブ<250629>申し込み」

 

 申し込み・お問い合わせ(メール)

coachfor.m2@gmail.com

 

 

 お申込みいただいたら、zoom招待URLを返信します。あとは当日参加するだけです。

*自動返信ではありません。タイムラグを(compassionしながら)お楽しみください

*招待URLの転送等は御遠慮ください。参加できるのは申し込み者のみです

*申し込み時から匿名可とします(クラブ活動時の表示も)。ご自由にどうぞ

*友人や御家族等と一緒に一端末で参加する場合、申し込みは代表者だけでOKです

*クラブ参加時はカメラ・マイクともにオンにしてください。どうしても顔を出したくない方はzoomに搭載されているフィルター機能をご利用ください

(マスク・覆面・仮面のリアル使用も可w

*注意;録音・録画・撮影は御遠慮ください(私も行いません)

 

 

250629>前半のテーマ(引用部分、p71)はこちら↓


250629-1:絶対的な判断基準

 

 

 250629>後半のテーマ(引用部分、p212)はこちら↓

 

250629-2:慈悲の人

 

 

 最後にもう一度、「近未来のブッダ」(サンガ、p151)より引用します。

 

 

現代版慈悲は「一緒に楽しみましょう」

 宗教は、たくさんの人に開かれていて、役に立ってこそ存在意義があります。ブッダの時代は「四つの苦をなくしてあげる」といえば、そのニーズは絶大でした。でも、今はそれではだれもついてこないのです。

 ブッダの時代、大衆のニーズに、教えを説いて応えた実績は意義深いです。しかし、今やニーズが違ってきています。そういう意味では、ブッダの教えが有効に人々の役に立っていないような懸念を感じます。

 宗教は、多くの場合は本人の救済に役立ってこそのものです。そういう機能を提供していくことの大前提として、たくさんの人の耳に届く、たくさんの人が聞きたいと思うメッセージを発信していないといけません。ブッダの教えも基本は不変ですが、時代が変わるにつれて説き方もバージョンアップしていくべきですし、コンパッションという考え方もどんどん現代化していくべきです。

 二十一世紀のコンパッションは、「一緒に苦しみましょう」とか、「一緒に憐れみましょう」とか、「私もあなたと同じように苦しんでいるんですよ」でなくていいと思います。もちろん、そういうニーズにも応えますが、もっと一般的な、基本的には現代社会の楽しさや快適さを享受できている人たちに応える「一緒に楽しみましょう」でいいのです。

 引用終わり

 

 

 さぁ、一緒に楽しみましょう!

 縁がつながることを楽しみにしています。

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

2つ目(クラブ活動後半)はお互いにエフィカシーを高めあいながら、「コンパッションを高次の抽象度で臨場感豊かに体感しつつ、物理空間でしっかり実践(実装)する」

 

 抽象度が上がるほど具体的な情報量が減っていくので、臨場感は下がっていきます。

ところが、それは「臨場感についての認識の誤解」(by苫米地博士)。詳しくはこちらで↓

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 

-関連記事-

Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

 

 

近未来のブッダ


 

F-401:*(アスタリスク)

 

 3つ前の記事(F-398)で、「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」について書きました↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36810305.html

 

 全12話と短いためなのか、展開がとってもダイナミック。予想を軽々と超えてくる自由なストーリーを毎週楽しみにしているのですが、臨場感が高まるほど(=ハマるほど)、悩みも大きくなっています。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 その悩みとは、「ネタバレ」。

コーチング用語を(無理やり)用いると、「望まぬスコトーマ外し」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 今の私の生活スタイルでは週末でないと視聴できないのですが、ネット空間で視聴前に重要な情報が流れてくるため、先に結末(ストーリー展開)を知ってしまうということが続いています。

もちろん、認識すると同時にブロックしたらいいのですが、それがRASのすごさ(こわさ)なのか、ついつい見入ってしまいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 今回のブログ記事は、MCU映画「Thunderbolts」(20255月公開)を未視聴の方にとっては、大いなるネタバレになります(といっても、「“公式”ネタバレ」ですが)。御注意ください。

 

 

 ところで、MCUとは、「Marvel Cinematic Universe」のこと。「Iron Man」(2008年)から始まったMCU映画は、「Thunderbolts」で36作目。次の37作目「The Fantastic FourFirst Steps」(2025725日公開)からは新たなフェーズ(phase 6)に入ります。

 F-352:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~ vol.5Heal the world

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34599783.html

 

 これまでの35作の映画(&Disney+で配信されたドラマ)で、主にヴィランとして登場した人物たちが、今回の映画「Thunderbolts」の主人公です。

ずいぶん前からチーム名が「Thunderbolts」であると公表されていたのですが、昨春(2024年)の映画タイトル発表後に様々な憶測が飛び交いました。

F-281:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~ <前編;疑心暗鬼>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30879191.html

 

 なぜかというと、タイトルの最後に「*(アスタリスク)」がついていたから。

 

「小さな星」を意味する古代ギリシア語に由来するアスタリスク(asterisk)は、一般的には「脚注を示す記号」として用いられるもの。脚注(footnote)は「本文の下部における注の一種」。注は「言葉の意味、文章の解釈、本文の補足、文献の出典(典拠・引用文献・参考文献)などを明らかにするために付される文」です。

アスタリスク - Wikipedia

 

 映画の最終盤、大どんでん返し的な展開で、「Thunderbolts」の面々には新たなチーム名が与えられます。怪しげ(きっと利己的)なCIA長官 ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌによって。それが今回の「*(アスタリスク)」の意味でした。

 つまり、映画のタイトルにもなっていた「Thunderbolts」というチーム名(が示すゲシュタルト)は、本当の名前(ゲシュタルト)ではなく、“仮称”だったということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 映画の余韻に浸りながら、「『*』による“仮の感覚”は、コーチングにおいてとても重要」だと感じました。大乗仏教でいうと「仮観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 コーチングにおける重要なプリンシプルに、「ゴールが先、認識は後」というものがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

これは苫米地博士の師でもあるコーチングの祖 ルー・タイス(Lou Tice)さんの言葉。私はルーさんに一度だけお会いしたことがありますが、そのときにも「ゴールが先」と話されていました。何度も何度も。

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 ゴールを設定し、ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)=可能世界w2の臨場感を高めていくと、これまでの現状(可能世界w1)が認識しづらくなります。「スコトーマに隠れ、気にならなくなる」という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 それは「過去は一切関係なし!」をしっかり体得している境地。

もちろん理想的な意識状態ですが、そのままだと「さらなる未来」「もっとすごいゴールの世界」(w3w4…)も認識しづらくなってしまいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 いつの間にか「仮」が「実」になるからです。

 PM-06-21:仮説14)空(くう)なき実観の行き着く先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14833876.html

 

 そこで「*(アスタリスク)」!

 

 コーチングを学び実践し続けていると、かつての“夢”、それも「絶対無理!」と思っていた(まわりからも散々けなされていた)“すごい夢の世界w2”が現実化していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 それはもちろん幸せなことなのですが、そのままだと強力なホメオスタシスが“w2”を維持するように働いてしまうため、さらに先に進むことができません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ここで「*(アスタリスク)」!

 

 「“w2”はただの通過点に過ぎず、その先に“w3“”w4““w5がひろがっている」ことを無意識下でも理解(維持)できるように、“w2”“w3”“w4”“w5と「*(アスタリスク)」を貼り付けていきます。心の中で。

 Q-338:エンドステートに対する臨場感の問題?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32350876.html

 

 エフィカシーが高い人は、自分のゴール達成に意味がないと判断すれば(「Nil」)、スパッとCZを飛び出すことができます。たとえそのCZが、かつての“夢”だったとしても。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「Nil」はこちら↓

 F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

 ただし、いくらエフィカシーが高いといっても、現状の外側に飛び出すのは怖いもの。そんなときに思い出すべき知識が

 F-377:学びと破門で脅しをかける <vol.1;「無限の可能性」を感じられなくするもの>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35845452.html

 

 以下、苫米地博士の著書「幻想と覚醒」(三才ブックス、p84)より引用します。

 

 

幻想のレイヤーを超える

 第1章で、私は皆さんに自由になることの必要性について説きました。皆さんが洗脳社会から脱却するために、本当の自由を手に入れるべきだ、と。

 本当の自由を手にすることは、この世は幻想であると知ることでもあります逆に、この世が幻想であると知ることは、本当の自由を手にすることでもあります

 幻想を理解しなければ、どれだけ自由になったつもりでいても、所詮は幻想の中での振る舞いに過ぎません。どれだけ好きな仕事に没頭し、好きな場所に住み、好きなものを食べようが、実は他人が生み出した幻想の範囲内でしかないのです。

 ですから、本当の自由を得るためには、幻想から覚醒しなくてはいけません

 『マトリックス』や『インセプション』の世界を超えるのです。

 

 コーチングで教える「何でも好きなことをしていい。ただし自己責任で」という自由の概念は、実際は幻想の中での自由ということになります。本当の自由は、幻想の世界の外にあります。

 人は覚醒すれば、明らかに世界が変わることを知ります。目の前のリアルなものがリアルでなくなる瞬間、『マトリックス』のように馴染みのある風景が崩れ落ち、物理的現実世界が虚構であることを知ります。テレビ画面にしか向けられなかった視野が画面の外側へと開けていくように、急にこの世のカラクリが見えてきます。

 まずは、物理的現実世界から覚醒してください。誰にでも覚醒できます。幻想の世界の外へと飛び出してください

 ただし、幻想から覚醒しても、その覚醒した世界も幻想の可能性はあります。現在の物理的現実世界と言われる幻想の世界から覚醒しても、またそこから覚醒しなくてはいけません。幻想の幻想の幻想の世界……と、覚醒し続けるのです。

 どれだけ覚醒してもそこに広がるのは幻想の世界であるならば、どうして覚醒し続けなくてはいけないのでしょうか。

 実は幻想の世界は、ある段階まで覚醒し続ければ、このあたりでいいかという着地点が見えてきます。それは、他人の思念による幻想世界を超えた時です。

 何者の意図もないダイナミックな世界時間も物理的制約もない、偶然の絡み合いによって生じた世界ですその世界に来て初めて、自分が自由に選択できるようになるのです

 これは、私が多くの著書で述べている「抽象度の高さ」と密接に繋がっています

 「抽象度の高さ」とは、より多くの情報を包括するということ。「リンゴ」という情報に対して、「果物」という情報は「リンゴ」も含んでいるので、より大きな情報となります。さらに、「果物」という情報よりも「植物」という情報の方が大きな情報です。

 例えば、東京ディズニーランドで遊んでいる人は、様々なアトラクションに夢中で、自分が千葉県にいることは気付いていません。東京ディズニーランド内のことしかわかっていません。

 しかし、東京ディズニーランドから一歩外へと踏み出せば、途端に新たな世界が見えてきます。自分の今いる場所が東京ディズニーランドを越えて、千葉にいることに気付きます。

 そして、さらに抽象度を上げれば、自分は千葉ではなく日本にいることを知るはずです。もっと言えば、日本ではなく地球にいることを知ります。

 幻想も同じです。

 幾重にも折り重なった幻想という階層を1つひとつ乗り越えてください

 引用終わり

 

 

本当の自由を手にすることは、この世は幻想であると知ることでもあります逆に、この世が幻想であると知ることは、本当の自由を手にすることでもあります

 

 現状の外側に飛び出すときに思い出すべき知識とは、すべて情報(幻想)である

 F-381:ロバート・メーガーの「3つの質問」 <vol.1;「すべてが情報である」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36045078.html

 

 その「すべて情報」という事実を、苫米地博士が理論化されたものが「超情報場理論」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 「すべてが情報であり、目の前の世界=幻想 は自分のマインドでの情報処理の結果である」と確信できたときが、シンの革新のはじまりです。

 F-206~:マトリックス/Matrix

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html

 

 

 話をMCU映画「Thunderbolts」に戻します。

 

今回、マーベル・スタジオは、驚くようなマーケティングを仕掛けてきました。なんと公開3日目に作品タイトルを変更したのです。

新たなタイトルは「The New Avengers」!

 

主演俳優らが自らポスターを貼り替えるパフォーマンス映像を見ながら、「自分の人生の『作品タイトル(=ゴールが生みだすCZ)』を、主役である自身の手で次々と貼り替えていくことは、コーチングそのものである」と感じました。

F-279L下でのBSB vol.4;「←GBBSG←」サイクル>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30779917.html

 

 

  主役である自身の手で次々と貼り替えていく = さらなるゴール設定

 

 

 ゴールのポイントは1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、4)自分中心を捨て去る の4つ。

そんなゴールを更新していくと、抽象度が上がっていきます。そして

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

ゴール更新を経て獲得していく高い抽象度の意識状態が、revengeをまったく新しいavengeに変えていく

 

 

 Thunderbolts」改め「The New Avengers」を縁に、そんなイメージを再体験しました。

 F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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F-274:冗長性と多様性 <vol.6;プロフェッショナルなマインド>

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F-303:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.5;芸術とコーチング(Authentic Coaching)とリーダーシップに共通する境地

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F-380:学びと破門で脅しをかける ~自由、フェアネス、平和のために~ <vol.4;「自分のゴールに洗脳」の先で得るもの>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35997725.html

Q-292:来年度はこのようなセミナーを開催する予定はありますでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30266966.html

Q-413:やり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか? <vol.3;抽象度>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36079057.html

 

 

幻覚と覚醒

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L-213202207月シークレットレクチャー -11(最終回);<ワーク3>スコトーマを消す

 

20227月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の1回目。全体を通してのメインテーマは「。目指すのは「決して過信はせずに、しっかり確信する」という意識状態の体得です。

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

01;決して過信はせずに、しっかり確信する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36719650.html

 02;〇〇とは情報である

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36751237.html

 03;情報空間のエネルギーを認識し活用する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html

 04;「想像力×創造力」の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36789215.html

 05;正しい「過去の記憶」の使い方

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36800425.html

 06;「ブリーフシステムは、結果として変わるもの」← why

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36826574.html

 07;コーチングのカクシン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36836716.html

 08;狭く! 高く!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36862880.html

 09;<ワーク1>逆腹式呼吸を意識に上げてコントロール →

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36874418.html

 10;<ワーク2>過去の出来事にラベルを貼って、ドリームキラーを撃退する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36900186.html

 11;<ワーク3>スコトーマを消す

 

 

 前回(L-212/10)は、「ラベリング」を取り上げました。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 誰もが無意識の中に「苦手」や「不得意」をたくさん抱えています。その評価(判断)の多くは、過去のドリームキリングにより刷り込まれたもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 その「苦手」「不得意」という評価関数を変えていくことで、自由度の高い人間になることができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

そして、「現状の外」というこれまでのコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)の外側にいることで感じる不安や恐怖に打ち克つこともできるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 真面目な方ほど「B」「D」「T」「Nil」の評価が正しいかどうかを気にしがちですが、その「正しいかどうかを気にする」というハビット&アティテュードも、きっとドリームキラー的な刷り込みです。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 ラベリングにおいては、「正しいラベルを貼ったかどうか?」を気にする必要はありません。今回のテーマに沿って言うならば、「“これまでの正しい”を疑い、ゴールが生みだす“まったく新しい正しい”を信じきる」ことが重要!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ラベリングによって自我が変わっていくと、自分を縛っているものから自由になっていきます。すると無意識は、今まで縛られてきた制約に自然に気づくようになり、ゴールに関係するかどうかを勝手に判断するようになります。なぜでしょう?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

 答えは「物理空間の呪縛から解き放たれ、より高次の情報空間で自由に思考できるようになる」から。それをシンプルにいうと、「抽象度が上がる」「IQが高くなる」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

苫米地博士の著書「超瞑想法」(PHP)に沿って言い直すと、「正しく見る」「自由自在に見る」「臨場感を維持する」を体得していきます。

F-360:自由訳「OODA」 <vol.6;「OODA」とは〇〇〇そのもの ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35009043.html

 

 

超瞑想法

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 繰り返しますが、「物理空間の呪縛から解き放たれ、より高次の情報空間で自由に思考できるようになる」というのは、抽象度を思いのままに上げることができる状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そんな意識状態をしっかり維持したまま以下のワークを行うと、「スコトーマを消す」ことがさらにうまくできるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

<ワーク3:スコトーマを消す>

①知識を増やす

知識により新たなスコトーマが生じるため、②以下のワークと同時に取り組む

②因果を逆に考える

未来を「因」とし、現在を「果」とする。「時間は未来から過去へと流れる」の体感

③自分の視点を否定する

固定観念に縛られず、今までの見方を否定してみる

④正しいと思っている常識を疑う

自分の中にある過去の記憶にまつわる判断を「本当にそう思ったのか?」と自問する

 

*①以外の3つは「スコトーマをダイナミックにずらして確率を上げる方法」

連続的にワークを行い、大胆にずらすことがポイント

 

 

 このワークは、じつは、苫米地博士の著書「苫米地 思考ノート術」(牧野出版、p116)に記載されているワークです。以下、同書(p68)より引用します。

 

 

苫米地 思考ノート術

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理解を深める

 話をノートの目的のところに戻します。

 ノートをとる目的は「脳を活性化させて見えないものを読み取り、自分の新しい思考で物事への理解を深めるため」です。

 また、「高い視点でものを見て理解するためにノートをつくる」とも言いました。

 このことについて説明しましょう。

 

 抽象度を上げていままで気づかなかった認識が生まれると、新たな思考ができ、理解が深まります。

 この理解が深まることを「ゲシュタルト」と言います

 情報を見て(聴いて)、その情報に意味を持たせ、もっと大きな枠組みで理解をする能力がゲシュタルト能力です。

 ゲシュタルト能力は、抽象化能力とイコールです。

 ゲシュタルトとは、「部分と全体を統合すること」です。部分の合計が全体だという意味ではありません。

 あくまで部分と全体の相複合関係を維持しながら、全体としてのひとつの総合認識をつくり上げることです。

 たとえば、文法を考えてみてください。

 全体がわからなければ品詞が決まらない用法がたくさんあります。一部の言語学者なら「先に品詞や文法ルールがあって全体が決まる」と言うかも知れませんが、実際は全体がわかって初めて品詞が決まるのです。

 この世の中にある(起こる)一見バラバラなものにも隠された法則があります。その法則や関連性を見出して初めて「新しいゲシュタルトができた」と言えます。

 

 ゲシュタルトという言葉をしっかり理解するために、2つの説明をしましょう。

 ゲシュタルト心理学を知っていますか?

 簡単に言うと、ゲシュタルト心理学とは「部分や要素では意味をなさないものを、全体的な枠組みで意味を見出そうとする心理学」のことです。

 

 次のページの図を見てください。

 11つの点にはまったく意味がありませんが、全体を見て1個の洋ナシと認識したとたん個々の点が意味を持ちます。

 

 

ゲシュタルト図:洋ナシ(苫米地思考ノート術)

ゲシュタルト図:洋ナシ

「苫米地 思考ノート術」より引用

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 もうひとつは、経済学・経済原理でゲシュタルトを説明するとこうなります。

 個人個人では烏合の衆のような購買活動を、高い抽象度からひとつの消費パターン(ゲシュタルト)として見るのが経済学であり、そのパターンを理論化したのが経済原理です。

 つまり、高金利の住宅ローンを借りて家を建てた挙句に破産してしまった人たちの行動と、折り込みチラシを見て10円だけ安いダイコンを1キロ先のスーパーまで買いに行く主婦の行動の間にも、共通の法則が見出せるわけです。

 

 ノートの目的のひとつは、ゲシュタルト能力を身につけることです

 こう言い換えることもできます。

 抽象度の低いところは行き当たりばったりの世界ですが、宇宙は整合性のとれた世界です。ノートは、見えない宇宙を見えるようにするためにあるということです。

 

 講演を聴きに行くのは、講演者の話を聴くことで自分が何らかの発想を生むためです。講演会だけではなく、新聞・本を読んでも、会議でも同じことです。

 ノートでは、自分のゲシュタルトをつくるだけではなく、もうひとつ異なる種類のゲシュタルトをつくることも可能です。

 それは、相手の心の中を知りたい場合です。

 対象となる講演者、新聞記事や本の作者、会議のプレゼンテーターは自分の中にアイデアや考え方、価値観など抽象的なものをゲシュタルトとして持っています。それを実際の場では抽象度を下げて具体的なものに変えて表現しています。

 その相手のゲシュタルトを聞き手(読み手)が理解したとき、ノートを利用することができます。

 

 たとえば、小説家の場合を例に挙げましょう。

 大勢のファンを持つ小説家はたいてい自分のゲシュタルトを作品の中に盛り込むのが上手です。

 小説空間としてのゲシュタルトと、自分自身の世界空間としてのゲシュタルトの両方を小説中で展開しています。読者が常にそれを感じることができるように、小説を書いているものです。

 

 この小説家の2つの空間をビジュアル化してノートをつくると、小説家のゲシュタルトがわかるのです。

 

 こうしたゲシュタルトのつくり方は、評論家が小説を読むときには有効だと言えるでしょうけれど、それとて評論家は自分の批評のために小説を読んでいるわけです。

 

 なかなか相手のゲシュタルトを読み取れない場合は、ノートをつくって理解することも可能だという程度です。

 引用終わり

 

 

 抽象度の低いところは行き当たりばったりの世界ですが、宇宙は整合性のとれた世界です。ノートは、見えない宇宙を見えるようにするためにあるということです

 

 私がこの言葉から感じたのは、

 

行き当たりばったりの世界」を過信することなく、「整合性のとれた世界」をしっかり確信する

→ 抽象度を上げ続ける

 

 それが苫米地博士が語られていた「この世界、この時代に仕掛けられた様々な嘘や罠を見破り、本当に目指すべき『生き方と幸福』について学ぶ」ための大切なブリーフ

 

そのように私は思っています↓

L-203202207月シークレット… -01;決して過信はせずに、しっかり確信する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36719650.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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L-212202207月シークレットレクチャー -10;<ワーク2>過去の出来事にラベルを貼って、ドリームキラーを撃退する

 

20227月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の1回目。全体を通してのメインテーマは「。目指すのは「決して過信はせずに、しっかり確信する」という意識状態の体得です。

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

01;決して過信はせずに、しっかり確信する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36719650.html

 02;〇〇とは情報である

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36751237.html

 03;情報空間のエネルギーを認識し活用する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html

 04;「想像力×創造力」の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36789215.html

 05;正しい「過去の記憶」の使い方

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 06;「ブリーフシステムは、結果として変わるもの」← why

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 07;コーチングのカクシン

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 08;狭く! 高く!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36862880.html

 09;<ワーク1>逆腹式呼吸を意識に上げてコントロール →

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 10;<ワーク2>過去の出来事にラベルを貼って、ドリームキラーを撃退する

 

 

 ラスト3回は、「コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)は空である」と意識に上げ続けながら、「(CZは)狭く! 高く!」を実践し、「可能世界w1からw2へジャンプ」する意識状態を作り上げる ためのワークを紹介します。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 *「空(くう)」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 2つ目のワークは「過去の出来事にラベルを貼って、ドリームキラーを撃退する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 通常の「ラベリング」は“現状”に対して行います。その“現状”とは重要なもの/ことの集まり。

 F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

私たちは重要なもの/ことのみを認識しており(=RASを通過)、重要度の低いもの/ことは認識していません(=スコトーマに隠れる)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 その「重要なもの/ことの集まり」とは、「コンフォートゾーン(CZ)」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 そして、重要度を決めるのが「ブリーフシステム(Belief SystemBS)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 以前(L-208/06)取り上げたとおり、BSには階層性があり、より上の階層が下の階層を支配しています。上の階層が変化しないかぎり、下の階層が変化することはありません。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 その一方で、BSの階層は、双方向の依存関係にあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 BSの階層の上下関係は、しばしば脳の抽象的な思考を妨げるように働きます。その代表が「煩悩」です。

 L-185202206月医療・介護研修会 -08;つまらない夢を失った瞬間に訪れるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35626365.html

 

 つまり、重要度を決めるBSの階層性はグチャグチャ。若いときは「矛盾」「葛藤」「混乱」というカオス状態です。そんな乱れた階層性を、抽象度に沿った形に整えていくことが、人の進化・成長の過程だといえます。

 L-176202203月シークレットレクチャー -09;ラベリングにより到達する境地

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35045101.html

 

 その取り組みの一つとして、BSの階層性を「ゴールから考えたとき、どれくらい重要か?」という尺度に統一するのがラベリング。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールの抽象度が上がるほど、重要度に影響するBSの階層性は整っていくことになります。抽象度に高低に合わせて。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 BSは自我と同義。自我の定義でいうと、重要度とは「重要性評価関数」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 その重要性評価関数は、過去の記憶によりつくられています。その記憶は“失敗駆動型”。つまり、情動がべったり張り付いた“失敗”の記憶により、私たちの自我はつくられているということ。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 そんな自我(重要性評価関数)を、「過去の出来事」や「ドリームキラー」から開放することが、今回のワークの目的です。すなわち「自我を解放する技術」!

 Q-210~:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414219.html

 

 

<ワーク2>過去の出来事にラベルを貼って、ドリームキラーを撃退する

 思い出した過去の出来事に対して、「B」「D」「T」「Nil」の4種類のラベルを貼り付ける

B:「煩悩」のB、「社会に洗脳されている(Brain Wash)」のB

D:「雑念(Delusion)」のD。「雑念」とは現在の情動で過去を評価すること

T:「True」。過去に遡って、「今あるべき現在」に関係あればT

Nil:「値がない」という意味。過去に遡って、「今あるべき現在」に関係なければNil

 

例;「レストランで静かにしていたらほめられた」ことを思い出した場合

-「今あるべき現在」=ゴールを達成している自分に関係あればT

-「親の煩悩だ」←B(過去の自分からみての評価)

-「親に埋め込まれていたなぁ」←D(今の自分の感想)

-「人前でしゃべることが苦手になった」←T(ゴール達成の阻害要因)

 

 

 最後に、苫米地博士の著書「営業は『洗脳』 一瞬でお客様を支配する禁断の営業術」(CYZOp126)より引用します。

 

現状の外のゴールに向かっていくことは、これまで臨場感空間を共有していた人にとっては心乱される行為です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 関係が密であり臨場感の強度が強いほど、強力なドリームキラーに変わってしまいます。そんなドリームキラーに打ち克つ方法を体得してください。

 (補足すると、最も「関係が密であり臨場感の強度が強い」のは“自分自身”です↓)

 Q-203:「自分自身が最大のドリームキラー」という意味はどういうことなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26417115.html

 

 

ドリームキラーの排除法 その2

 もうひとつのドリームキラー排斥法は、先ほどのルー・タイス方式に合わせて、苫米地ワークス方式とでも呼びましょう。

 ルー・タイス方式は簡単で非常に有効なのですが、そこにはある条件がつきます。それは、まだ誰にも教えていない場合に限られるということです。

 つまり、誰にも教えないルー・タイス方式は、すでに誰かに教えてしまった人、過去に教えてしまってボロボロに言われてしまった人には手遅れなのです。

 小さい頃から「おまえには無理だ」「おまえはダメだ」と言われ続けてきてしまった人は、これから先、誰にも言わないと決めたとしても、すでに何かに挑戦しようとすると「私には無理だ」という思いが反射的に現れて、モチベーションが下がってしまうのです。

 そんなケースでも有効なのが、苫米地ワークス方式です。

 苫米地ワークス方式は、ドリームキラーの発言の評価を変えるという方法です。「ダメだ」と言われたことを本当にダメなのかと疑ってみるというものです。

 たとえば子どもの頃、親とレストランに来て「騒いだらダメ」と叱られた記憶があるとします。これがその人の中で大きくなってしまうと、人前で大きな声を出したり、大きな音を出したりすることができない人間ができあがってしまいます。つまり、歌手になりたいとか、政治家になりたいと思っても、この記憶が邪魔をして、人前で歌ったり、演説したりすることができない人になってしまうのです。

 叱られたのではなく、レストランでおとなしくしていたことをほめられた場合も同じです。レストランでは騒いではいけない、おとなしくしなければいけないと言われているのと同じだからです。

 子どもというのはレストランだろうと、電車の中だろうと、道端だろうと、基本的に騒ぐものなのです。つまり、騒ぐに決まっている存在をわざわざレストランに連れてきた親の行為自体が間違いです。自分がレストランで食事をしたいからという親の欲望を満たすために、本来、騒ぐのが当然である子どもを騒がせないようにしようとしているだけです。

 たとえばファミリーレストランなどであれば、別に子どもが騒いでも周りもそれほど神経質なまでに不快に思うわけではありません(だから、“ファミリー”レストランなのです)。

 騒いではいけないようなレストランには子どもは連れて行かないというのが正解ですし、騒いでもいいレストランなら騒がせておけばいいのです(ものを壊したり、人のものを盗ったりと言った行為の場合は「騒ぐ」というのとは話が別です)。

 「でも、食事中に騒ぐと本人も食べることに集中できませんし、おいしさも味わえないと思うんです」

 もし、そう考えるのであれば、それを子どもに伝えて、納得してもらうべきなのです。

 「食事中に立ち歩いたり、騒いだりしたら、消化に悪いし、おいしくないでしょ」と言えばいいのです。

 しかし、たいていの親はそうはしません。

 「こら、騒ぐな!」とか「おとなしくしなさい!」などと怒鳴りつけてしまうのです。これはまさにドリームキラーそのものです。

 親が騒いでいる子どもを叱るのは、自分が恥ずかしいと思うからです。他の客に「あの親は子どもを騒がせる親だ」と思われるのが恥ずかしいのです。実際に周りは、子どもを怒鳴りつける行為のほうに眉をひそめているにもかかわらず、親は怒鳴りつけるのが正しいと思ってしまっているのです。本当は自分の煩悩を子どもに押し付けているだけなのに、それが教育だなどと勘違いしている親があまりにも多いのには困ったものです。

 怒鳴りつけたとき、親が「私が恥をかくから騒ぐのはやめなさい」と言っているのだと、子どもは敏感に察知します。そうすると、子どもの無意識は「人前で自分がやりたいことを自己主張することは恥ずかしいことなんだ。少なくとも私の大好きなお父さん、お母さんは恥ずかしいって思うんだ」と感じ取ってしまうのです。

 だから、人前で発言できない大人とか、初対面の人に営業をかけられない大人を作るための第一歩は、レストランでおとなしくさせることから始まるのです。

 もし、営業の仕事をしていて、初対面の人と話すのが苦手とか、人に自分の意思を伝えるのが苦手だという人がいたら、子どもの頃、こういったレストランでの出来事に似た経験をしている可能性が高いと言えます。いつの間にか、無意識が自分を制約するようになっているのです。

 そこで、苫米地ワークス方式は実際そのときに起きた情動を全部自分でひっくり返してみようというものです。苦しかった、辛かった、嫌だったという気持ちが起こった体験を思い出し、それに対して客観的に評価をし直すのです。

 親の言うことが絶対だった子どもの頃ではなく、現在の自分が当時の親の発言を評価するのです。

 「なんだ。あのとき、レストランで親が怒ったのは、自分が恥ずかしかっただけじゃないか」

 評価関数を変えてやると、こんなふうに評価そのものも変わってきます。こんなふうに、過去の記憶そのものは消せないにしても、嫌な記憶、抑圧された記憶などから引き起こされた情動を打ち消すことはできるのです。

 こうしたトレーニングをしていくと、いままで苦手だと思い込んでいたことが、実は誰かに刷り込まれただけで、本当は苦手ではなかったと思えるようになっていきます。

 通常の能力で普通にやればできるはずなのに、無意識のうちに逃げてしまうのは、心のどこかにドリームキラーの影響が残っている可能性が大きいのです。

 引用終わり

 

 

 苫米地ワークス方式は実際そのときに起きた情動を全部自分でひっくり返してみようというもの

 

 自分でひっくり返すことができるようになるほど、本当の意味で自由自在に生きられるようになります。それは“観自在”という意識状態を体得する重要なプロセスです。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

L-213につづく)

 

 

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-関連記事-

F-228~:ゼロトラスト

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html

Q-213~:「ラベリングを夢の中でも行う」ことの意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414537.html

Q-225:ラベリングにおけるゴールに関連があるないの判断基準はエンドステートでの自分の姿なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27711225.html

Q-287:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.7;モニタリング&ラベリングの意義>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29863863.html

 

 

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F-400:縁起から得た“希望/HOPE”の体感 <後編;苫米地理論学習中の気づき>

 

 気楽にブログ記事を書いているときに、突然、ずいぶん昔に医師として経験したケースを思い出しました(アンカー)↓

 L-205202207月シークレット… -03;情報空間のエネルギーを認識し活用する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html

 

おそらく、“希望/HOPE”という表現(ゲシュタルト)がトリガーになったのだと思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 *トリガー(trigger)&アンカー(anchor)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 そのケースに関する考察について、当時勤めていた病院で“研究会”を開催して共有しました。その後300回開催することになった研究会の、記念すべき1回目です。

 PM-06-04:訴え続けたことは「抽象度を上げること」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523887.html

 

 まだ苫米地博士と出会う前のこと

 

 当時を懐かしみながら資料を確認してみたら、たくさんの気づきを得ました。いい意味でも、悪い意味でも。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 前編(F-399)では「博士に学ぶ前の私が患者さんとの縁で得たもの」を、後編(F-400)では「博士に学びながら体感しているもの」を、それぞれ言語化します。

伝えたいのは“希望/HOPE”の体感です。

 

 *前編(F-399)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36848380.html

 

 

 前編の最後に、19世紀のドイツの思想家 ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche1844~1900年)の言葉を紹介しました。

 F-161:コーチの視点で考察する“青春” vol.2;フリードリヒ・ニーチェ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24140969.html

 

 

なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きることにも耐える

 

 

 どのように生きることにも耐える」という言葉(ゲシュタルト)は、苫米地博士に学ぶ前の私にとっては、とても心地よいもの(=コンフォートゾーン)でした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 「努力」「根性」という言葉やそのような言葉に紐付く世界観が大好きだったから。

 F-109:気楽

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 「大好き」は、当時のブリーフシステム(Belief SystemBS)による情報処理。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 もちろん、そのBSには、他人の考えや社会の価値観がたっぷりと刷り込まれています。

 Q-352:人に変に見られていないかがひどく気になります

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33133160.html

 

 つまり、他によりBSがつくられ、そのBSが生みだすコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)に囚われ続けていた ということ。

 L-158202201月シークレットレクチャー -02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 

 私だけでなく、おそらく多くの人が、自分が“本当の自分”ではないことを知らないまま大人になり、「自らに由る」という自由を手放していきます。“希望/HOPE”を見失いながら。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

 だから、まずはCZについて知ることが重要!

その上で、自身の現状のCZ(可能世界w1)を観察し、ゴール側から新たなCZw2)を生みだす!

 

 

 そのときにとくに重要なのが「〇〇〇」。その「〇〇〇」は、免疫力、そして生命力そのものに深く関係しています。

L-206202207月シークレットレクチャー -04;「想像力×創造力」の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36789215.html

 

 以下、苫米地博士の著書「脳に免疫力をつければ病気にならない!」(徳間書店、p46)より引用し(青字)、解説を加えます。「ゴール側から新たなCZw2)を生みだす」際の鍵となる「〇〇〇」を予想しながら読み進めてください。Feel

 

 

コンフォートゾーンがあなたをつくる

 コンフォートゾーンとは「自分が心地よいと思う状態」のことです。

 たとえば、食べることが好きでいつも満腹まで食べて、甘いものも毎日食べて、ぽっちゃりした体型になっている人は、そういう生活態度が自分にとって心地よいから、それを続けてきたわけです。そうして、「食べることを我慢できず、ぽっちゃりしている自分」がコンフォートゾーン(自分が心地よいと思う状態)になっています。

 

 脳の免疫力は、コンフォートゾーンに戻ってこようとする性質を持っています。

 先に述べたように、このことを私がいつも使う用語では「ホメオスタシスの遠心力(フィードバック)」というのですが、皆さんは「脳の免疫力はあなたをコンフォートゾーンに引き戻そうとする」と覚えてください。

 ダイエットに失敗するのは、脳の免疫力が「食事を食べすぎるというこれまでのコンフォートゾーンに向かって働く」からです。

 なんとか食事を減らしてやせはじめても、脳の免疫力は元の状態へ戻ろうとするのです。

 そして、脳が体重をいつものレベルに戻そうとする指令を出すため、食べることを我慢できません。やせ我慢をしても、脳の免疫力には勝てません。あるとき気づいたら何かを食べています。コンフォートゾーンへ戻ろうとする強力な脳の免疫力、これがダイエットのリバウンドの原因です。

 このコンフォートゾーンに引き戻そうとする脳の免疫力=情報空間のエネルギーです。

 

 情報空間のエネルギーが働く先(コンフォートゾーン)が自分が太っている状態であれば、ダイエットに失敗します。反対に、「スリムで美しい自分」がコンフォートゾーンになっている人は、情報空間のエネルギー=脳の免疫力がそこに向かって、食べる量と内容が適正に調整され、スリムで美しい自分を保つことができます。

 つまり、あなたがどんなコンフォートゾーンを設定しているか、どんな状態に居心地がよいと感じているかによって、脳の免疫力の向かう方向が決まります

 引用終わり

 

 

 …前回紹介したケースでいうと、息子さんとの口論前のCZが「自宅に退院して〇〇している」というポジティブなもの、口論後のCZが「死にたい。家で死ぬ」というネガティブもの。

 

口論前は「元気」「健康」を維持するように働いていた「ホメオスタシスの遠心力(フィードバック)」は、口論後「老衰」「病気」を現実化(加速)するように働いてしまいました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ゴールが何にせよ、そのゴールを実現するためには、“健康な心身”が必要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

“健康な心身”を維持するためには、「健康な自分」をCZにする必要があります。そのために「健康」のカテゴリ(バランスホイール)にゴールを設定します。

 Q-425:現状の外側に100%want toのゴールvol.3update ofBalance Wheel」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36631145.html

 

 ただし、ここで気をつけないといけない注意点があります。その注意点とは

 

 

「健康な自分」をコンフォートゾーンにする

 体力に自信のない人や、病気がちな人は、「体力がない自分」「病気がちな自分」がコンフォートゾーンになっているため、「体の弱い自分」を維持するように脳の免疫力が働いてしまっています。

 ですから、体力をつけようと運動しても、病気をしないように食事に気をつかっても、「体の弱い自分」が維持され、すぐに疲れを感じて体調を崩してしまいます。

 

 健康な人は、寒い部屋で薄着でうたた寝をしたくらいでは、風邪を引きません。室温の低さに反応して、体が最適な体温を維持しているからです。この環境とフィードバック関係を持ちながら体を適した状態に持っていく機能が、脳の免疫力です。

 一方、健康ではない人、体の弱い人、病気がちな人は、寒い日にちょっとうたた寝をしたくらいで風邪を引いてしまいます。これは「よく風邪を引く」自分がコンフォートゾーンになっているせいで、「風邪を引く」ほうへ脳の免疫力が働いてしまうのです。

 

 最強の健康法は、「自分は健康で長生きする。自分が病気になることはない」と確信することです。その確信によって健康な状態がコンフォートゾーンになり、その結果脳の免疫力が高まって強健な心身をつくります。それはつまり、「完全に健康で病気とは無縁!」というコンフォートゾーンさえ作れれば、さまざまな健康法に精を出さなくても健康でいられるということです。

 

 第2章で私の生活スタイルに触れますが、私は明け方に寝て昼に起き、トレーニングジムに通うこともなく、食べ物にもまったく気を使っていません。一般的には不健康といわれるような生活習慣ですが、私は心身ともいたって健康かつ強健です。それは私が「完全に健康で病気とは無縁の自分」をコンフォートゾーンにしているからです。そんな私の場合、ごくたまに風邪を引いたときなども、「完全に健康で病気とは無縁!」のコンフォートゾーンに向かって脳の免疫力が働くため、一晩寝れば治ります。

 

 「健康・強健になる」ということは、「脳の免疫力を上げる」ということです。そして、「脳の免疫力を上げる」ということは、「完全に健康で病気とは無縁!」の自分をコンフォートゾーンにし、その状態が維持されるように脳の免疫力を働かせるということです。

 引用終わり

 

 

 「健康」のカテゴリにゴールを設定する際の注意点とは、「健康は手段であって、目的ではない」ことをしっかり意識に上げること。

 Q-116:薬に頼ることに、じつは、抵抗があります

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477470.html

 

「健康」(のカテゴリ)は、他の領域のゴールを下支えするもの。「職業」「社会への貢献」「趣味」「リーダーシップ」といった他のゴールが、「健康」のゴールを決めていきます。それが「手段であって、目的ではない」の意味です。

F-358:自由訳「OODA」 <vol.4Act

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34906708.html

 

 

バランスホイール(新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度)

 

 

 手段と目的とはまったく違うものですが、その決定的違いはクリアでしょうか?

 先ほどの「『健康』(のカテゴリ)は、他の領域のゴールを下支えするもの」の“「下」の意味”をしっかりイメージできていますか?

 

 「手段」と「目的」の関係を立体的にイメージできていればOKです。

「健康」と「病気」の関係も同じように立体的(あるいは双方向的)に捉えることが重要。もしもそれができていないと、「健康」へのこだわりが、かえって「病気」を招くことになりかねません。

F-073:「糖尿病リスク予測ツール」に思う vol.3;ツールを使いこなすために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15548671.html

 

 

「病気にならない」と唱えては病気を招く

 こんな例もあります。

 最近、ある編集者がこんなことを言っていました。「うちの小学生の子どもに、毎晩『ぼくは風邪を引かない』と10回唱えさせてから寝させるようにしてから、風邪を引かなくなったんです」。

 これも一種のイメージ療法です。またアファメーションともいえます。アファメーションとは、「自分は病気から回復して元気になる」というように肯定的な断言をすることにより、潜在意識の力を引き出し、イメージを現実化する方法です。アファメーションも、自己暗示も、イメージ療法も、呼び方が違うだけでメカニズムは同じ。脳の免疫力の応用です。

 ただし、右の例では注意が必要です。実は「ぼくは風邪を引かない」という言葉では、イメージの力を十分に活かすことができません。なぜなら、無意識は肯定と否定を区別しないからです。「ぼくは風邪を引かない」と自分に言い聞かせるのは、「ぼくは風邪を引く」と自己暗示するのと同じなのです。

 

 同様に、健康な人が「私は病気にならない!」と自分に言い聞かせるのは、「わたしは病気になる!」と自己暗示をかけるのと同じです。

 ですから、健康な人が健康を維持し、いっそう元気ハツラツとしていたいなら、「自分は健康!」「今日も元気!」「絶好調!」と唱えるのが正しいやり方です。

 何かの病気を患っている人は、「自分の病気は治る」と唱えてはいけません。無意識にとってそれは「自分は病気だ」と言い聞かせられているのと同じです。また、「自分は健康になる!」と唱えるのもいけません。「健康になる」という言葉では、「自分は今は健康ではない」というネガティブなイメージを無意識に刷り込むことになるからです。したがって、何かの病気がある人も、「自分は健康だ」「元気だ」と現在進行形で唱えれば、治癒力が高まります。

 

 毎日「健康だ」「元気だ」と肯定的に自分に断言することを習慣化すると、「健康で元気な自分」という自己イメージがコンフォートゾーンになり、そこへ向かって脳の免疫力(ホメオスタシス)が働きます。そして、病気の人は病気が治っていき、健康な人は病気知らずでますます強健になります。

 

POINT

イメージの書き換えで脳の免疫力が高まり病気が治る

 引用終わり

 

 

 「健康」と「病気」の関係を立体的(あるいは双方向的)に捉えることが重要!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私が考える「『健康』と『病気』を立体的(あるいは双方向的)に捉える」とは、両者を包摂した視点で観るということ。

 F-389:“心身の不調”の一考察 <vol.5;すべての病気は〇〇〇〇である>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36412101.html

 

 

  「健康」と「病気」を包摂した視点で観る

 

 

 私が経験したケースの考察で「息子さんとの口論前のCZ:ポジティブ」「口論後のCZ:ネガティブ」という表現をしましたが、その「ポジティブ」「ネガティブ」というのは主観的評価です。

 L-09220217月シークレット… -04;わたしたちは共同幻想の中に生きている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30558230.html

 

 コーチングは、「主観」ではなく、「客観」。その「客観」を体得するためには、抽象度を上げた思考を手に入れなければなりません。その一例が「『健康』と『病気』を包摂した視点で観る」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

まずはCZについて知ることが重要!

その上で、自身の現状のCZ(可能世界w1)を観察し、ゴール側から新たなCZw2)を生みだす!

 

 そのときにとくに重要なのが「抽象度」。その「抽象度」は、免疫力、そして生命力そのものに深く関係しています。

 F-377:学びと破門で脅しをかける <vol.1;「無限の可能性」を感じられなくするもの>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35845452.html

 

 医療や介護の現場では、よく「歳には勝てない」という表現を見聞きします。それは半分正解で、半分間違い。いえ正確には、ごく一部に限って正解で、ほぼ間違いというべきでしょう。

 Q-140:若かったら挑戦しますけど、もう年なのでガマンします

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22528302.html

 

 正解なのは、「物理空間においては『歳には勝てない』は事実」だから。その事実を受け入れるからこそ、理不尽度を下げることができ、“今を生ききる”ことができるようになります。

 Q-205:「縁起」と「因果」 vol.2;縁起と因果の違いを理解する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26507222.html

 

 ほぼ間違いなのは、「物理空間は情報空間のほんの一部に過ぎない」から。抽象度を軸にとった場合、物理空間は広大な情報空間の底面。物理も情報です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「熱力学および統計力学において定義される示量性の状態量」であるエントロピー(entropy)を用いると、物理空間ではエントロピーが増大しカオス化していき、情報空間ではエントロピーが縮小しシンプル化していきます。時間の経過とともに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 苫米地博士が神奈川大学での講義(2023年)で解説されていますが、なんと生命現象はエントロピー縮小系です。

 Q-338:エンドステートに対する臨場感の問題?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32350876.html

 

 

DrT神奈川大講演-12

神奈川大学情報学部開設記念シンポジウム(2023523日)より引用

基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達 Dr.苫米地 (2023年5月20日) - YouTube

 

 

つまり、私たちは時間の経過とともに抽象度の次元を上がっていく存在だということ。その頂点が「空(くう)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 ただし、抽象度の次元を上がっていく間も、物理空間上の身体は変化していきます。エントロピーが増大しながら。確実に老い、ときに病み、必ず死ぬという物理宇宙の因果律から、私たちは決して逃れることができません。

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 

  確実に老い、ときに病み、必ず死ぬという物理宇宙の因果律から、私たちは決して逃れることができない それが生きるということ

 生きる=生命現象 はエントロピー縮小系

だからこそ、生きている間に「やりたいことだけをやりたいだけやる」!

 

 

 それが「苫米地博士に学びながら体感している」こと。苫米地理論を学習中である私の気づき(納得)です。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

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Q-362~:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428110.html

Q-374~:バランスホイールは全て現状の外? クライアントが現状に満足している項目があった場合、その項目をどう扱えばいい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429253.html

 

 

脳に免疫力をつければ病気にならない!

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L-211202207月シークレットレクチャー -09;<ワーク1>逆腹式呼吸を意識に上げてコントロール →

 

20227月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の1回目。全体を通してのメインテーマは「。目指すのは「決して過信はせずに、しっかり確信する」という意識状態の体得です。

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

01;決して過信はせずに、しっかり確信する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36719650.html

 02;〇〇とは情報である

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36751237.html

 03;情報空間のエネルギーを認識し活用する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html

 04;「想像力×創造力」の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36789215.html

 05;正しい「過去の記憶」の使い方

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36800425.html

 06;「ブリーフシステムは、結果として変わるもの」← why

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36826574.html

 07;コーチングのカクシン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36836716.html

 08;狭く! 高く!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36862880.html

 09;<ワーク1>逆腹式呼吸を意識に上げてコントロール →

 

 

コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を疑う(過信しない)私たちが心がけるのは、狭く! 高く!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 それが「可能世界w1からw2へジャンプ」する秘訣。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

その狭く高いCZへ向かうエネルギーこそが、本物(Authentic)のエフィカシーです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 もうひとつ心がけることを挙げれば、「『CZは空である』と意識に上げ続ける」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

  すべて空

 

 バラバラな情報が合成され“記憶”となるのは“今、この一瞬”です。

 (詳しくはこちら↓)

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 

 ラスト3回は、「CZは空である」と意識に上げ続けながら、「(CZは)狭く! 高く!」を実践し、「可能世界w1からw2へジャンプ」する意識状態を作り上げる ためのワークを紹介します。まずはこちらから

 

<ワーク1> 逆腹式呼吸を意識に上げてコントロール → モニタリング =Rゆらぎ

基本は逆腹式呼吸です。その理由は?

 

そう、呼吸は人間の生命維持に必要なホメオスタシスのなかで最も重要であるにもかかわらず、(ある程度は)意識でコントロールできるから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

「可能世界w1からw2へのジャンプ」とは、昔ながらの表現でいうと、「内部表現の書き換え」のことです。

Q-199:状況は意味により変わる? 意味は状況の中にある?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26292382.html

 

内部表現の書き換え(w1w2)とは、負の現状を維持するように働くホメオスタシスに介入して、自分が思い通り行動できるように新たな情報を記述すること。

そのホメオスタシスへの介入に、呼吸がとても役立ちます。

(「ホメオスタシスへの介入」はこちら↓)

Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 以下、苫米地博士の著書「脳に免疫力をつければ病気にならない!」(徳間書店、p151)より引用します。

 

 

「脳の免疫力を上げる」トレーニング②

情報空間のリアリティを上げる

 

物理空間のリアリティから離れる

 1章で、「現実(リアリティ)とは脳が臨場感を持っている情報空間のことである」と説明しました。

 例えば、あなたがいま椅子に座っていて、椅子が固くてお尻が痛いということが気になっていれば、その椅子の固さという物理的現実世界がいまのあなたの現実世界です。

 一方、あなたが小説を夢中で読んでいて、椅子の固さなど忘れているときは、小説の中の世界がいまのあなたの現実世界です。人間は小説を読んで涙を流すこともありますが、それは脳が小説の情報空間に臨場感を感じ、小説の情報空間を「現実」と認識しているからです。

 情報空間のイメージに臨場感があるなら、脳はそのイメージを現実だと認識します。すなわち、臨場感を持って「健康で元気な自分」をイメージすれば、脳が「健康で元気な自分」を現実ととらえ、「健康で元気な自分」を維持するように脳の免疫力を働かせるようになります。

 

 では、どうすれば臨場感を持って「健康で元気な自分」をイメージできるのでしょうか。そのためにはまず体を徹底的にリラックスさせる必要があります。その理由は単純です。例えば肩がこっているとか、首が緊張しているなどの自覚があると、その神経の緊張に対して脳の免疫力が働き、物理空間(=肩や首の緊張)のリアリティが、これからつくろうとするイメージの情報空間のリアリティより勝ってしまうからです。

 固い椅子に座って小説を読んでいると、読書に集中できませんね。お尻が痛くなってきて、その痛みが気になって、小説の世界に入り込めません。それは、お尻が痛いという物理空間のリアリティが、小説の情報空間のリアリティより勝ってしまっているからです。

 ですから、情報空間のリアリティを高めるには、まず体を徹底的にリラックスさせる必要があります。体を徹底的にゆるめてリラックスしたときに初めて、物理空間の臨場感を離れて、情報空間の臨場感を高めることができます。そのための方法として洋の東西を問わず昔から行われてきたのが、呼吸法です。

 

逆腹式呼吸で体をゆるめる

 リラックスのために私がお勧めしているのは「逆腹式呼吸」です。女性には「腹式呼吸が苦手」という人もいますが、逆腹式呼吸は何もむずかしいことはありません。

 ゆっくり息を吐き出しながら、体から力を抜いてゆるめていきます。息を吸い込むときは何も意識せず、吐き出しながら体をゆるめる、それだけです。

 何が「逆」なのかというと、ゆっくり息を吐きながら、お腹をふくらませ、息を吸い込みながら、お腹をへこませるという点です。一般的な腹式呼吸では、吐くときにお腹がへこみ、吸うときにお腹がふくらむのですが、逆腹式呼吸はその逆。ゆっくり吐きながらお腹をふくらませ、吸いながらお腹をへこませます。

 といっても、お腹の動きについては特に意識しなくてけっこうです。また姿勢や横隔膜がどうかなども意識しなくてけっこうです。そんなことをいちいち意識していたらリラックスできませんからね。

 「ゆっくり吐きながらゆるめる」ということが大切な点です。上手に体をゆるめるには、ゆっくり息を吐きながら、頭から順に、首、肩、背中、腰、腿、膝、ふくらはぎ、足首、つま先というぐあいに、上から下へ向かって全身を徐々にゆるめていくイメージで行うとよいでしょう。

 ばい菌を吸い込んだり喉の粘膜を乾燥させたりしないように、吸うときは鼻から吸います。吐くときは口と鼻のどちらでも、あるいは両方でもかまいません。

 ちなみに、なぜリラックスのためにこの呼吸法がよいのかというと、人間は息を吸うときに自然と筋肉が弛緩し、吐くときに緊張しやすいからです。そのため、吐くときに意識して体をゆるめることによって、リラックス状態をつくることができるのです。

 この逆腹式呼吸を数分も続けると、かなりリラックスできるはずです。リラックスできているかどうかを確認するために、片方の手でもう一方の手首をつかみ、水平になるくらいまで持ち上げて、パッと離してみます。手がストンと落ちるようなら、十分にリラックスできています。もし手がストンと落ちなかったり、こわばった感じで落ちるようなら、まだ筋肉が十分にゆるんでいないということですので、もうしばらく逆腹式呼吸を続けます。

 最初のうちは十分にリラックスできるまでに時間がかかるかもしれませんが、続けていけばすぐにリラックスできるようになります。慣れると2呼吸ほどでリラックス状態に入ることができます。

 

POINT

逆腹式呼吸で健康になる

 引用終わり

 

 

 「ゆっくり吐きながらゆるめる」ということが大切な点です

 

 逆腹式呼吸は「ゆっくり吐きながらゆるめる」のが基本。

 慣れてきたら、下記チェックポイントを意識に上げながら逆腹式呼吸を続け、リラックスをさらに深めていきましょう。

 

□背筋を伸ばす。視線は中空を漂わせる(鼻先を軽く見ている状態)

□お腹をへこませつつ、鼻からゆっくり息を吸い込んでいく(胸を張って上に引っ張られる感覚)

□意識は眉間(目と目の間)に集中

□完全に息を吸いきったら、一瞬だけ息を止めて、ゆっくり鼻から息を吐き出していく

□同時に、全身の力をゆっくり抜きながら、へこませたお腹を戻していく

□首、肩、肘、手、腰、膝、つま先 …と、上から順に意識して力を抜いていく

 

…5分ほど継続したら、意識を下丹田(へそよりやや下)に集中し、徐々にあたたかくなっていくようにイメージします。「呼吸による全身のリラックス」「眉間に意識を持っていく」「腹部にあたたかみを感じる」を同時並列的に続けます

 

 

 

 リラックスしていますか?

 

重要なのは、呼吸を「意識する」のであって、「意図する」のではないということ。あくまでも「お腹をへこませるような感覚」で、自然な逆腹式呼吸をつづけてください。

  

ふだんは意識しない「呼吸をしている自分」の感覚に鋭敏になると、自然と変性意識が生成されます。それは「周囲の状態から意識が切り離されていく」という状態。

Q-361:“自分以外を幸せにする”がわからずモヤモヤしています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33551039.html

 

 そして、それは「Rゆらぎ」を体現している大切な感覚です。しっかり記憶しておいてください。

 Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html

 

 「Rゆらぎ」の「R」とは、「Reality」のこと。

R」に意識を向けると、その瞬間に「R」ではなくなります。自分の意識という認識が介入するから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

R」→「Rゆらぎ」になると、「物理空間の臨場感を離れて、情報空間の臨場感を高める」ことがしやすくなります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 それは「より抽象度の高い次元(情報場)に臨場感を感じることができる」という状態。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その状態が、「『CZは空である』と意識に上げ続けながら、『(CZは)狭く! 高く!』を実践し、『可能世界w1からw2へジャンプ』する意識状態」の基盤。

そして、「決して過信はせずに、しっかり確信する」という意識状態の礎です。

 

L-212につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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01;決して過信はせずに、しっかり確信する

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 04;「想像力×創造力」の源

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 05;正しい「過去の記憶」の使い方

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 06;「ブリーフシステムは、結果として変わるもの」← why

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36826574.html

 07;コーチングのカクシン

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 08;狭く! 高く!

 

 

現状の可能世界w1から、現状の延長線上では絶対達成できない可能世界w2への移行

 

 そのw1w2はパラレルワールドのようなもの。それらは並行して存在する可能世界であり、交わることもつながることもない宇宙です。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 つまり、排他的

 

 なので、w1からw2に移行するためには、断絶した2つの可能世界の間をジャンプする必要があります。その“ジャンプ”を可能とする力がエフィカシー。最近の苫米地博士の表現を用いると、エフィカシー関数「Efficacyw1)→ w2」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 w1w2は、それぞれコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)だと考えることもできます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 3つ前の記事(L-207/05)の表現を使って、さらに「信」まで加えると

 

  w1:過去の記憶で覆い尽くした(強化した)CZ ←決して過信しない!

  w2:過去の記憶で補った「新しい認識を作る」ためのCZ ←しっかり確信する!

 

 と考えることができます。

 

 

 コンフォートゾーン(CZ)とは、「セルフイメージにより決められる、その人(組織)にとって心地よい空間」のこと。一般的には、CZの中では、リラックスでき、IQが上がり、パフォーマンスが向上します。

 Q-355:休みの日なのにvol.2;リラックスと緊張のサイクル -基礎編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33196855.html

 

ただし、「心地よい空間」とは、必ずしも理想的なものを意味しません。例えば、不平・不満・泣き言・愚痴・文句がCZになっている場合、その不平・不満・泣き言・愚痴・文句を言う状況を維持するように無意識が働きます。

Q-271~現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

 

 多くの場合、過去の記憶で強化する“現状(Status QuoSQ)”がCZになっています。つまり、「無意識は、昨日のような今日を生き、今日のような明日を迎えようとする」ということ。

 そのままでは「現状を突き破る、まったく新しい明日」は生みだせません。

 Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなって

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35232931.html

 

 だから、「CZは常に疑う」ことが重要!

 それがコーチング実践者のハビット&アティテュードです。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 具体的なセルフトーク(内省言語)でいうと、「このコンフォートゾーンは本当に良いものなのだろうか?」↓

 F-239:「出口が見えない」と「出口戦略」 vol.3;ヒーリングとコーチングのLUBで考える <理論編後編;コンフォートゾーン>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28608833.html

 

 では、常にCZを疑う私たちは、どのようなことを心がければいいのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度」(CYZO、付録②)より引用します。

 

 

コンフォトートゾーンを「広げる」のは×、「上げる」のは〇

 コンフォートゾーンは広げるのではなく、狭めて上げることが重要です。子ども向けのコーチングプログラムであるPX2だと、「コンフォートゾーンを広げなさい」と教えますが、それは子どもはまだ自我関数pができあがっていないからです。

 生まれてから数年や十数年しか経っていない子ども時代は、そもそもコンフォートゾーンが狭いわけです。家庭と家族などの基本的なコンフォートゾーンしかもっていませんから、子どもに「コンフォートゾーンを作っていきましょう。そして、それを広げていきましょう」と伝えるのは当たり前のことです。

 子どものときは、コンフォートゾーンを出るとか出ないとかが問題ではなく、まずはコンフォートゾーンを形作ること「クリエイティブ・ユア・コンフォートゾーン」が大切です。次にそれを広げていく「ストレッチ・ユア・コンフォートゾーン」へとつなげていけばいいのです。

 しかし、大人はしっかりと自我関数pができあがっています。その大人がコンフォートゾーンを広げようとすると、ゴールの設定がw1の中でのステップ・バイ・ステップ方式になり、現状w1に縛り付けられるリスクが高くなるのです。

 大人は、コンフォートゾーンを狭めて上げるということが重要です。現状の外側である可能世界w2にゴールを設定することで、現在のコンフォートゾーンに対して排他的な狭くて高いコンフォートゾーンができてくるのです。

 ホメオスタシスはコンフォートゾーンに対して働きますから、コンフォートゾーンを狭めて上げることで、ホメオスタシスのループを狭めて強力に働かせることができます。そうしないと、現状から抜け出すことはできません。居心地のよい所に片足を突っ込んだまま、馴染みのない不安な場所であるw2に飛ぶことはできないのです。

 引用終わり

 

 

 …CZを疑う(過信しない)私たちが心がけるのは、狭く! 高く!

 

 それが「可能世界w1からw2へジャンプ」する秘訣。その狭く高いCZへ向かうエネルギーこそが、本物(Authentic)のエフィカシーです。

 Q-422:コーチングを受けるとどうなりますか? -version 2- <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36570553.html

 

L-211につづく)

 

 

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-追記-

 CZを疑う(過信しない)私たちが心がけるのは、狭く! 高く!

 

 もうひとつ心がけることを挙げれば、「『CZは空である』と意識に上げ続ける」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

  すべて空

 

 バラバラな情報が合成され“記憶”となるのは“今、この一瞬”です。

 (詳しくはこちら↓)

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-228~:ゼロトラスト

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html

F-346:ヘンシン! <ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34261064.html

Q-356:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。単に疲れているだけでしょうか? <vol.3;リラックスと緊張のサイクル -実践編-

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33233344.html

Q-357:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。単に疲れているだけでしょうか? <vol.4;リラックスと緊張のサイクル -超越編-

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33248780.html

 

新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版


 

F-399:縁起から得た“希望/HOPE”の体感 <前編;苫米地博士と出会う前の学び>

 

 気楽にブログ記事を書いているときに、突然、ずいぶん昔に医師として経験したケースを思い出しました(アンカー)↓

 L-205202207月シークレット… -03;情報空間のエネルギーを認識し活用する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html

 

おそらく、“希望/HOPE”という表現(ゲシュタルト)がトリガーになったのだと思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 *トリガー(trigger)&アンカー(anchor)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 そのケースに関する考察について、当時勤めていた病院で“研究会”を開催して共有しました。その後300回開催することになった研究会の、記念すべき1回目です。

 PM-06-04:訴え続けたことは「抽象度を上げること」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523887.html

 

 まだ苫米地博士と出会う前のこと

 

 当時を懐かしみながら資料を確認してみたら、たくさんの気づきを得ました。いい意味でも、悪い意味でも。

 

 前編(F-399)では「博士に学ぶ前の私が患者さんとの縁で得たもの」を、後編(F-400)では「博士に学びながら体感しているもの」を、それぞれ言語化します。

伝えたいのは“希望/HOPE”の体感です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

20年以上前に行った研修会で取り上げたのは、このような実例です。

 

<症例:80代 男性>

 前年夏、健診にて肺気腫を指摘される。

 当年1月末より咳嗽や喀痰を認めるようになった。

2月末に呼吸器科に入院。4/26に自宅に近い当院(*当時私が勤めていた病院)に転入院。入院時WBC(*白血球。基準上限:8000:5300CRP(*炎症をあらわす蛋白。基準上限:0.5:15.37mg/dl。胸部レントゲン検査にて右下肺野に肺炎像を認めた。

 肺炎に対しペントシリン(PIPC *静注用抗菌薬)2g/日+クラリス(CAM *内服用抗菌薬)400mg/日開始。CRP:9.826.11mg/dl5/7検査分)と改善傾向であった。

 

 5/7夕方、診察時に「もう死にたい。家で死ぬから帰してくれ」とか細い声で発言。

  家族に連絡し、自宅退院を巡って長男と口論になっていたことを確認した。

 

 5/9午前11SpO2(*酸素飽和度)が低下。P/F:89.4と人工呼吸器管理が必要な状態であった。同日(5/9)の検査にて、WBC:820019200CRP:6.1127.26mg/dlと急激に悪化。肺炎の再増悪およびARDS(*急性呼吸窮迫症候群)の合併と診断した。

 家族と面談し、「人工呼吸器使用等の延命治療は行わない方針」を再確認。

 5/18 JCS(*意識レベルの評価指標):Ⅲケタに悪化。

5/24意識状態の回復がないまま永眠。

 

 

 当時の私の内省言語は「いったい何が起こったのか?」

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 入院時の印象は「年齢以上に元気」「検査所見からは想像できないほど活気あり」というものでした。実際、入院当初の経過は順調そのもので、退院後にやりたいことを楽しげに話されていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

時間でいうと「未来にfocusしている状態(=未来志向)」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 今回のテーマでいうと「“希望/HOPE”が満ちあふれている状態」です。

 L-154202111月医療系研修会 -09;「明日への希望」から生まれる“幸福”の好循環

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33904272.html

 

 ところが、患者さんの状態は一変しました。最初に認めたのは言動の変化。「もう死にたい。家で死ぬから帰してくれ」にあらわれていたのは“希望/HOPE”の喪失でしょう。もう少し丁寧にいうならば「拒絶→恐怖→回避→希望/HOPEの喪失」であるはず。

 Q-204:「縁起」と「因果」 vol.1;なんで私がいないときに死んでしまったの?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26486822.html

 

 当時の私は、この御縁をきっかけに(トリガー)、ヴィクトール・E・フランクル(Viktor Emil Frankl1905~1997年)のことを思い出しました(アンカー)。

フランクルは、アドラーやフロイトに学んだ精神科医で、第二次世界大戦中にナチスにより強制収容所に送られた体験を「夜と霧」に記した人です。

PM-04-04収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

ヴィクトール・フランクル(Wikipedia)

ヴィクトール・フランクル

Wikipediaより引用

ヴィクトール・フランクル - Wikipedia

 

 

 戦後、フランクルはウィーン大学教授となり、「人間が存在することの意味への意志を尊重し心理療法に活かす」という実存分析やロゴセラピーと称される独自の理論を展開しました。ロゴセラピーは、ギリシャ語で「意味」を示す「ロゴス」から名付けられているそう。

フランクルは「意味への意志」を最も重要な人間の行動力だと考え、「生きる苦しみは精神病の徴候ではなく、その人が意味を求めることによって、より人間的になりつつある証である」「自由意志こそが、人間のもつ傑出した特徴である」としました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

フランクルが記した「夜と霧」では、自分も含む被収容者の心の反応を、施設に収容される段階(収容ショック)、収容所生活そのものの段階(感情の消滅)、そして収容所からの解放の段階に分けて、描き出しています。

 「実際にアウシュビッツにいたのは3日間だけ」「患者の頭蓋骨に穴を開けてアンフェタミンを注入した」など批判もされていますが、強制収容所で妻や両親、そして弟が死亡したことは事実のよう。フランクル自身も(アウシュビッツとは別の収容所で)飢えや寒さ、残虐行為、ガス室行きの恐怖に耐えながら過ごしたそうです。

そんな過酷な環境の中でも、フランクルは精神科医としての人間観察と深い洞察を続けました。そして「生きることを投げ出した人と投げ出さなかった人の違い」に気づきました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 その違いとは目的の有無。

 

 コーチングでいうと「ゴールがあるか?」であり、「ゴールを支える“希望/HOPE”があるか?」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 強制収容所の人間の内面がいびつに歪んだのは、さまざまな身体的・心理的負担のせいではなく、個々人の自由な決断であった。つまり、自分で態度を決めていた それがフランクルの分析。

 被収容者を心理学の立場から観察したフランクルが明らかにしたのは、「あらかじめ精神的にまた人間的に脆弱な者が、その性格を展開していくなかで収容所世界の影響に染まっていく」という事実でした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

では、「脆弱な者」とはどんな人なのでしょう?

 

 

 そう、ゴールがない人。

 ゴールがない故に、目的がない、志がない、夢がない、そして“希望/HOPE”がない人です。

 F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 未来(可能世界w2)を信じることができない人は、時間の経過とともに“精神的なよりどころ”を失っていきます。“よりどころ”とは、確信であり、エフィカシー。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

エフィカシーが下がると、自身の可能性が感じられなくなり(=スコトーマに隠れる)、身体的にも心理・精神的にも破綻しやすくなります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「夜と霧」の中には、このような事例が記されています。

かつては著名な作曲家兼台本作家だった被収容者が、1945年の2月に夢をみました。

 夢の中で「知りたいことは何でも答えてあげる」という声を聞いたこの男は、「この苦しみはいつ終わるか? いつ収容所から解放されるのか?」と尋ねました。その質問に対しての回答は「330日」

 この話を男がフランクルに告白したとき、男はまだ充分に希望をもち、夢が正夢だと信じているように感じられたそうです。ところが、夢のお告げの日が近づいても戦況は思わしくなく、解放される見込みはどんどん薄れていきました。

 すると男は、329日に突然高熱を発して倒れ、330日(戦いと苦しみが終わるであろうとお告げが言った日)に重篤な昏睡状態におちいり、331日に死んでしまいました。死因は発疹チフスだったそうです。

 

 この事例と最初に提示したケースを医師兼コーチとして考察すると、「“希望/HOPE”を失ったことで、超情報場が書き換わり、免疫力を失った」と理解することができます。

 F-122:免疫力をあげる!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21245972.html

 

 *「超情報場」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 

苦悩という情動は、それについて明晰判明に表象したとたん、苦悩であることをやめる

  

 これはオランダの哲学者 バールーフ・デ・スピノザ(Baruch De Spinoza1632~1677年)の言葉(「エチカ」第五部「知性の能力あるいは人間の自由について」定理三)。

ちなみに、デカルト、ライプニッツと並ぶ17世紀の近世合理主義者として知られるスピノザの哲学体系は、「汎神論」だとされています。

 F-197:“あの人”の言葉はなぜ心に… Vol.1;こんなにほったらかしにして

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26428629.html


  

バールーフ・デ・スピノザ(Wikipedia)

バールーフ・デ・スピノザ

Wikipediaより引用

バールーフ・デ・スピノザ - Wikipedia

 

 

 私たちは、まず「苦しみ」の意味を知らなければなりません。

 

  苦しむことは、なにかをなしとげること

 

 苦しみが何であれ、苦しみを理由に歩みをとめ、自分を投げ出してしまうのか?

それとも、苦しいからこそ、その先にある光を求め、自身の進化・向上を信じ前進するのか?

 

選択するのは自分自身です。

S-04-05:自責の意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

苦しみを、自分を不幸にするものとし嫌い呪うのか? それとも自分をさらに豊かにするものと感謝するのか?

 

私たちが経験する苦しみは、他の誰のせいでもなく、環境のせいでもなく、自分自身のものです。その“自分”とは、自らの意思で設定したゴールにより規定される自分のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 だから私は、医療・介護の現場でコーチングをひろめようと取り組んでいます。

 

 最後に、19世紀のドイツの思想家 ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche1844~1900年)の言葉を紹介します。

 F-161:コーチの視点で考察する“青春” vol.2;フリードリヒ・ニーチェ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24140969.html

 

 

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(Wikipedia)

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(1882年の肖像)

Wikipediaより引用

フリードリヒ・ニーチェ - Wikipedia

 

 

なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きることにも耐える

 

 

 その「なぜ生きるか?」の答えが「ゴール」。

 Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

 だから、コーチングを実践すると、「どのように生きることにも耐える」ことができるようになります。

 

F-400につづく)

 

 

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-追記-

 今回の記事は、当時(2000年代はじめ)の研修会原稿をベースに書きました。苫米地博士に学ぶ前の自分の思考を思い出しながら。

 L-067202011月シークレット… -02思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 

 もちろん、突っ込みどころ満載です。そんな突っ込みどころの中から次回取り上げるのは、「コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)」について。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 例えば「苦労をすること」と「苦しいことをすること」は違いますが、博士に出会う前の私にはその違いがわかりませんでした。知識がなかったから。

 L-193202207月医療… -03;左脳的な働きを超え、右脳的な働きをブーストする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36223150.html

 

 以下、苫米地博士の著書「まずは、『信じる』ことをやめなさい」(泰文堂、p94)より引用します。

 

 

脳は苦しいことに慣れると、居心地がよくなる

 「苦労をすること」と「苦しいことをすること」は違います。

 技術でも知識でも、苦労をして何かに取り組めば、それは自分の身になります。

 いっぽう、苦しいことはいくら取り組んでも自分の身にならないばかりか、精神や身体の調子にまで影響します。

 苦労はやがて喜びにつながりますが、苦しいことを続けるのは悲惨なだけです。苦労をしている人は自分に自信が持て、他人を頼る気持ちもわきません。しかし、苦しいことをしている人は、自分に自信がもてないし、何かにすがりたいとか、救われたいという気持ちが強くなります。

 こんな当たり前のことをわざわざ述べるのは、この区別がつきにくい時代に、現代人が生きているからです。私たちの多くは、本当にやりたいことをやり、苦労し、喜びを感じるという単純な生き方をなかなか手に入れることができません。

 世の中の仕組みがそれだけ複雑化し、やりたいことだけをやればいいというわけにはいかなくなっているのかもしれませんが、私はそうではないと思います。

 私が見るに、日本人の多くは、本当に自分がやりたいことを見失っています。

 それを発見する術を奪われているといってもいいかもしれません。そのため、本当はやりたくないことをしなければならなくなり、おおいに苦しんでしまいます。

 

 人間誰しも、苦しいことは、ほんらいやりたくないはずです。

 ところが、苦しい状態になれてしまうと、それが居心地のいい状態になってしまいます。私がよく指摘するコンフォートゾーンの理論が、そうした人間心理を解くカギです。苦しいか苦しくないかにかかわらず、人間にとって慣れ親しんだ現状は、最も居心地のいい状態です。

 この「居心地のいい現状」をコンフォートゾーンといい、人間は、コンフォートゾーンの外になかなか踏み出せません。たいていの人が、まったく新しいことにチャレンジしたり、これまでの習慣ややり方を全部捨て去ったりできないのは、現状のコンフォートゾーンにとどまっていたいという無意識が働いているからです。

 引用終わり

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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Q-271~:現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

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