苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:自由

L-213202207月シークレットレクチャー -11(最終回);<ワーク3>スコトーマを消す

 

20227月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の1回目。全体を通してのメインテーマは「。目指すのは「決して過信はせずに、しっかり確信する」という意識状態の体得です。

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

01;決して過信はせずに、しっかり確信する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36719650.html

 02;〇〇とは情報である

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36751237.html

 03;情報空間のエネルギーを認識し活用する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html

 04;「想像力×創造力」の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36789215.html

 05;正しい「過去の記憶」の使い方

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36800425.html

 06;「ブリーフシステムは、結果として変わるもの」← why

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36826574.html

 07;コーチングのカクシン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36836716.html

 08;狭く! 高く!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36862880.html

 09;<ワーク1>逆腹式呼吸を意識に上げてコントロール →

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36874418.html

 10;<ワーク2>過去の出来事にラベルを貼って、ドリームキラーを撃退する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36900186.html

 11;<ワーク3>スコトーマを消す

 

 

 前回(L-212/10)は、「ラベリング」を取り上げました。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 誰もが無意識の中に「苦手」や「不得意」をたくさん抱えています。その評価(判断)の多くは、過去のドリームキリングにより刷り込まれたもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 その「苦手」「不得意」という評価関数を変えていくことで、自由度の高い人間になることができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

そして、「現状の外」というこれまでのコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)の外側にいることで感じる不安や恐怖に打ち克つこともできるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 真面目な方ほど「B」「D」「T」「Nil」の評価が正しいかどうかを気にしがちですが、その「正しいかどうかを気にする」というハビット&アティテュードも、きっとドリームキラー的な刷り込みです。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 ラベリングにおいては、「正しいラベルを貼ったかどうか?」を気にする必要はありません。今回のテーマに沿って言うならば、「“これまでの正しい”を疑い、ゴールが生みだす“まったく新しい正しい”を信じきる」ことが重要!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ラベリングによって自我が変わっていくと、自分を縛っているものから自由になっていきます。すると無意識は、今まで縛られてきた制約に自然に気づくようになり、ゴールに関係するかどうかを勝手に判断するようになります。なぜでしょう?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

 答えは「物理空間の呪縛から解き放たれ、より高次の情報空間で自由に思考できるようになる」から。それをシンプルにいうと、「抽象度が上がる」「IQが高くなる」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

苫米地博士の著書「超瞑想法」(PHP)に沿って言い直すと、「正しく見る」「自由自在に見る」「臨場感を維持する」を体得していきます。

F-360:自由訳「OODA」 <vol.6;「OODA」とは〇〇〇そのもの ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35009043.html

 

 

超瞑想法

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 繰り返しますが、「物理空間の呪縛から解き放たれ、より高次の情報空間で自由に思考できるようになる」というのは、抽象度を思いのままに上げることができる状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そんな意識状態をしっかり維持したまま以下のワークを行うと、「スコトーマを消す」ことがさらにうまくできるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

<ワーク3:スコトーマを消す>

①知識を増やす

知識により新たなスコトーマが生じるため、②以下のワークと同時に取り組む

②因果を逆に考える

未来を「因」とし、現在を「果」とする。「時間は未来から過去へと流れる」の体感

③自分の視点を否定する

固定観念に縛られず、今までの見方を否定してみる

④正しいと思っている常識を疑う

自分の中にある過去の記憶にまつわる判断を「本当にそう思ったのか?」と自問する

 

*①以外の3つは「スコトーマをダイナミックにずらして確率を上げる方法」

連続的にワークを行い、大胆にずらすことがポイント

 

 

 このワークは、じつは、苫米地博士の著書「苫米地 思考ノート術」(牧野出版、p116)に記載されているワークです。以下、同書(p68)より引用します。

 

 

苫米地 思考ノート術

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理解を深める

 話をノートの目的のところに戻します。

 ノートをとる目的は「脳を活性化させて見えないものを読み取り、自分の新しい思考で物事への理解を深めるため」です。

 また、「高い視点でものを見て理解するためにノートをつくる」とも言いました。

 このことについて説明しましょう。

 

 抽象度を上げていままで気づかなかった認識が生まれると、新たな思考ができ、理解が深まります。

 この理解が深まることを「ゲシュタルト」と言います

 情報を見て(聴いて)、その情報に意味を持たせ、もっと大きな枠組みで理解をする能力がゲシュタルト能力です。

 ゲシュタルト能力は、抽象化能力とイコールです。

 ゲシュタルトとは、「部分と全体を統合すること」です。部分の合計が全体だという意味ではありません。

 あくまで部分と全体の相複合関係を維持しながら、全体としてのひとつの総合認識をつくり上げることです。

 たとえば、文法を考えてみてください。

 全体がわからなければ品詞が決まらない用法がたくさんあります。一部の言語学者なら「先に品詞や文法ルールがあって全体が決まる」と言うかも知れませんが、実際は全体がわかって初めて品詞が決まるのです。

 この世の中にある(起こる)一見バラバラなものにも隠された法則があります。その法則や関連性を見出して初めて「新しいゲシュタルトができた」と言えます。

 

 ゲシュタルトという言葉をしっかり理解するために、2つの説明をしましょう。

 ゲシュタルト心理学を知っていますか?

 簡単に言うと、ゲシュタルト心理学とは「部分や要素では意味をなさないものを、全体的な枠組みで意味を見出そうとする心理学」のことです。

 

 次のページの図を見てください。

 11つの点にはまったく意味がありませんが、全体を見て1個の洋ナシと認識したとたん個々の点が意味を持ちます。

 

 

ゲシュタルト図:洋ナシ(苫米地思考ノート術)

ゲシュタルト図:洋ナシ

「苫米地 思考ノート術」より引用

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 もうひとつは、経済学・経済原理でゲシュタルトを説明するとこうなります。

 個人個人では烏合の衆のような購買活動を、高い抽象度からひとつの消費パターン(ゲシュタルト)として見るのが経済学であり、そのパターンを理論化したのが経済原理です。

 つまり、高金利の住宅ローンを借りて家を建てた挙句に破産してしまった人たちの行動と、折り込みチラシを見て10円だけ安いダイコンを1キロ先のスーパーまで買いに行く主婦の行動の間にも、共通の法則が見出せるわけです。

 

 ノートの目的のひとつは、ゲシュタルト能力を身につけることです

 こう言い換えることもできます。

 抽象度の低いところは行き当たりばったりの世界ですが、宇宙は整合性のとれた世界です。ノートは、見えない宇宙を見えるようにするためにあるということです。

 

 講演を聴きに行くのは、講演者の話を聴くことで自分が何らかの発想を生むためです。講演会だけではなく、新聞・本を読んでも、会議でも同じことです。

 ノートでは、自分のゲシュタルトをつくるだけではなく、もうひとつ異なる種類のゲシュタルトをつくることも可能です。

 それは、相手の心の中を知りたい場合です。

 対象となる講演者、新聞記事や本の作者、会議のプレゼンテーターは自分の中にアイデアや考え方、価値観など抽象的なものをゲシュタルトとして持っています。それを実際の場では抽象度を下げて具体的なものに変えて表現しています。

 その相手のゲシュタルトを聞き手(読み手)が理解したとき、ノートを利用することができます。

 

 たとえば、小説家の場合を例に挙げましょう。

 大勢のファンを持つ小説家はたいてい自分のゲシュタルトを作品の中に盛り込むのが上手です。

 小説空間としてのゲシュタルトと、自分自身の世界空間としてのゲシュタルトの両方を小説中で展開しています。読者が常にそれを感じることができるように、小説を書いているものです。

 

 この小説家の2つの空間をビジュアル化してノートをつくると、小説家のゲシュタルトがわかるのです。

 

 こうしたゲシュタルトのつくり方は、評論家が小説を読むときには有効だと言えるでしょうけれど、それとて評論家は自分の批評のために小説を読んでいるわけです。

 

 なかなか相手のゲシュタルトを読み取れない場合は、ノートをつくって理解することも可能だという程度です。

 引用終わり

 

 

 抽象度の低いところは行き当たりばったりの世界ですが、宇宙は整合性のとれた世界です。ノートは、見えない宇宙を見えるようにするためにあるということです

 

 私がこの言葉から感じたのは、

 

行き当たりばったりの世界」を過信することなく、「整合性のとれた世界」をしっかり確信する

→ 抽象度を上げ続ける

 

 それが苫米地博士が語られていた「この世界、この時代に仕掛けられた様々な嘘や罠を見破り、本当に目指すべき『生き方と幸福』について学ぶ」ための大切なブリーフ

 

そのように私は思っています↓

L-203202207月シークレット… -01;決して過信はせずに、しっかり確信する

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-関連記事-

F-228~:ゼロトラスト

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html

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Q-406:コーチング時間はどれくらいが適切でしょうか?

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Q-411:やり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか? <vol.1;クレーム>

 

 先日、医療・介護の場で、「怒りのコントロール」に関する切実な悩みを伺いました。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 とりあえずの解決のヒント(plan-side)をお伝えした後、もっと本質的な課題(case-side)について考えていただこうとしたタイミングで、ブログをお読みの方より同様の御質問をいただきました。

 S-01-13「問題解決力」の強度を測る2つの基準

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 「悩み」と「質問」を包摂したLUBを意識に上げながら、「怒り」について5回に分けて考察し、最後(vol.6)にもう一段抽象度を上げて回答します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *「LUB」はこちら↓

 Q-385:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか? <補足;case study

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34790995.html

 

 vol.1;クレーム

 

 

Q:「F-001:やり場のない」を読みました。やり場のないストレスを、現状の外にゴール設定すると臨場感が高まるとのことですが、無知なもので、想像ができず、理解が追いつきませんでした。
 例えば、失恋をした際のやり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか? ご教授いただければ幸いです。


A1:「F-001:やり場のない」は7年前に書いた文章。苫米地式コーチング認定コーチとして3年目に入った頃のものです↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516364.html

 

 その“フリーテーマ 1本目の文章”で、私はこのように書きました↓

 

 コーチングにより“現状の外”にゴールを設定し、アファメーション等でその臨場感を高めることができると、「やり場」ができあがります

 

 現状の外にゴール設定すると臨場感が高まる」は少しはしょりすぎ。ゴールを設定してすぐに(あるいは自動的に)臨場感が高まるなら、そのゴール(らしきもの)はまず間違いなく現状の中でしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールは必ず「現状の外」。スコトーマに隠れ、そもそも認識することさえできないものが本物のゴールです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 だから、ゴール設定は決して簡単ではありません。私は、コーチとの縁がなければ、ゴール設定は不可能だと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 コーチングにおける重要なプリンシプルである「I×V=R」を用いて説明すると、「IImagination)」をつくる最初の行為がゴール設定、「VVividness)」を高めるために行うのがアファメーション等。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 そうやってつくった「I×V」が「やり場」です。

その「やり場」とは、新たに生みだすコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)だともいえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 最近の苫米地博士がよく用いられている表現でいうと、「やり場」とは、「可能世界w2」のことです。

 L-174202203… -07;ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34993755.html

 

 

 では、先に進みましょう。「『やり場』ができあがります」に続く部分がこちらです↓

 

そうなると「怒り」や「フラストレーション」は、現状を打破し、ゴールの世界に向けて自らをブーストするエネルギーとなります。ゴールを実現するための創造性の源へと変わります

 

 ゴール設定で「やり場(=I×Vw2)」を生みだし、かつその臨場感が十分に高い(Vivid)と、「目の前の現実世界(w1)」と「やり場(=I×Vw2)」とのギャップからエネルギーが生まれます。その状態が「認知的不協和」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 その時に生まれる落ち着かない感じを、暴走させるのではなく、正しく解放することが重要。では、“正しく解放”のために行うことは何でしょう?

 

答えは「きちんとクレームをつける」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

きちんとクレームをつける

 

その基本は何だと思いますか?

 

 以下、苫米地博士の著書「日本人よ、目を覚ませ!」(サン出版、p139)より引用します。

 

 

日本にクレームをつける

 さて、国家破産宣言の話によって日本の問題点が見えてきたのではないでしょうか。政治家、官僚、マスコミ、外資。これらが自分たちの利益の追求のために、何重にも手を組んで私たちの生活を脅かそうとしています。実際、私たちの生活はいままさに苦しく、夢が持てる状況ではありません。

 そんな状況を現実的に変えるにはどうしたらいいか?

 最初にしなければいけないのは、私たちの意識を変えることです。

 多くの日本人はなにか不満があっても、黙って耐えるクセがついています。それが美徳だとすら思っています。不満を口にしたり、怒りを爆発させることはみっともないと思っています。

 しかし、それで得をするのは誰でしょうか。

 やりたい放題にやっている官僚たちや、政治家、マスコミ、一部の企業だけです。ですから、私は提案したいのです。マスコミや行政のやり方に矛盾や怒りを感じたら、きちんとクレームをつけるべきだと

 さて、いまクレームという言葉を聞いてどう思いましたか?

 多くの人が「そんなみっともないことをしたくない」と思ったことでしょう。しかし、この意識こそ、マスコミによって植え付けられた洗脳なのです。そもそもクレームをつけるのは決して悪いことではないのに、いつの頃からか、クレームは、クレーマーという言葉とセットになって、危ない人がするものというイメージに変わってしまいました。

 なぜでしょうか。これは完全にテレビの影響です。一時期、各局でクレーマーたちの理不尽な振る舞いを盛んに映していましたが、あれで得をしたのはスポンサー企業だけでしょう。考えてもみてください。ほとんどの日本人はクレームをつけるべきところですらクレームをつけない、波風が立つことを極力嫌う人たちです。

 クレームというのは本来、企業の側に落ち度があるから起きるものです。私たちが怒るのは、そこで企業の側が誠実な態度を取らないからです。そして企業が誠実な態度を取らないことは多々あるので、我慢強い日本人でも怒ってしまうのです。ところが「クレーマー」という言葉が生まれてしまうと、悪いのはクレームをつける人ということになってしまいます。

 こうして私たちは不良品を掴まされても文句をいわず、従業員の態度の悪さにも我慢するという、企業としても国としても、とても操りやすい人間になってしまったのです。日本人には極力我慢してほしいというのが、企業の、そして国の考え方なのです。しかし、我慢をしていて良いことがありますか? 尖閣諸島の問題は我慢をしていれば解決できますか?

 人間は本来我慢などしてはいけないのです。努力に努力を重ねてなにかを得るという行為は、本質的にはゴールに向かっていく楽しみがありますから我慢とは言いません。ただただ忍耐を強いられているだけ、これが我慢です。いま、私たちはただただ忍耐しろと言われているのです。

 まずはこの意識を改めてください。私たちがいま正当な権利を主張しないと、官僚たちはますます好き勝手なことをするだけです。尖閣諸島で中国のやり方に多くの人が怒っていますが、官僚たちはもっとひどいことを私たちにしているのです。そろそろ、ごく当たり前のクレームをしていきましょう。これが私からの提案です。

 とはいえ、これまでクレームをつけたことのない人がいきなり国にクレームをつけましょうといってもなかなか難しいはずです。ですので、私からいくつか、ここはおかしいという点を提示させていただきます。

 引用終わり(続きはこちらで↓)

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 人間は本来我慢などしてはいけない

  

 我慢や忍耐など、私たちには必要ありません。本来、人は自由であり、差別などありえないから。

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 マスコミや行政のやり方に矛盾や怒りを感じたら、きちんとクレームをつけるべき

 

「きちんとクレームをつける」ための基本は、「論理的思考をフル活用する」こと。その論理的思考はディベートを学び実践することで身につけることができます。ちなみに、現代ディベート論理は「トゥールミンロジック」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

ディベートを学ぶ目的は、「論理的思考」を鍛え、最短時間で最適解を見つけられるようになること。では、その先にあるものは?

 

答えは「自由」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

論理的思考を徹底的に極めると、論理という系の外に出て自由になることができます。「超論理」「超言語」の意識状態です。

F-364:シコウサクゴ <後編:コーチング中は「from思考錯誤×3 to試行錯誤」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35211211.html

 

 それは“さらなる現状の外”にゴールを設定するために必須の心の状態です。

 Q-402:ヒーリングやコーチングと意識状態の関係を教えてください <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35818349.html

 

だから、「やり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか?」に対する総論的な私の回答は「自由になってゴール設定する」。

 

 一言でいうと「観自在」です。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 *「論理的思考をフル活用」について、詳しくはこちらでどうぞ↓

01 よりよい”議論”のために : 苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T

 

Q-412につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

コーチングにおける重要なプリンシプルである「I×V=R」を用いて説明すると、「IImagination)」をつくる最初の行為がゴール設定、「VVividness)」を高めるために行うのがアファメーション等

 

 「アファメーション」の他に行うのは、「ビジュアライゼーション」や「セルフトークのコントロール」+α↓

 L-188202206月医療・介護研修会 -11;臨場感を高めるための一工夫

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35688489.html

 

 さらに私は「共感覚」を重視しています↓

 L-11120218… -13;臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣 <前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31473967.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-323:観自在 <実践編-3;アファメーション>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33063756.html

L-070202011月シークレットレクチャー -05「過去は一切関係なし」のリザベーション(reservation

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29045573.html

L-11220218月シークレットレクチャー -14;臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣 <後編>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31509419.html

Q-395~:セルフトークのコントロールをやっていますが、時折強い孤独感を感じることもあります

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429935.html

 

 

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Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか? 

 

下記リンクのブログ記事をお読みの方より御質問をいただきました。ありがとうございます。

F-318~:観自在

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:「Rをゆらがすとブリーフシステムが変わっていく」「Rゆらぎによりゴールがふっと見えてくる」という感覚がわかりません。”ゆらがしながら”とは、何をゆらがすのでしょうか? どうゆらがしていくのでしょうか?

具体例なども含めてお教えいただけると幸いです

 

A:まずは「何をゆらがすのか?」から確認しましょう。

 

Rをゆらがす(ゆるがす)」の「R」とは、「現実(Reality)」のこと。

デジタル大辞泉で「現実」を調べると、「いま目の前に事実として現れている事柄や状態」と書かれています。ちなみに、「事実」は「実際に起こった事柄」「現実に存在する事柄」、「事柄」は「物事の内容・ようす。また、物事そのもの」、「状態」は「人や物事の、ある時点でのありさま」です。

 

 「いま」「目の前」「現れている」という言葉に象徴されるように、一般的な「現実」は、抽象度を軸とした場合の情報空間の底面である物理空間にロックオンしています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

  

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

つまり、現実とは「五感にもとづいた物理空間の情報」。これが認知科学以前の「現実(Reality)」の定義です。

 L-182202206月医療研修会 -05;しあわせは いつも じぶんの こころがきめる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35545220.html

 

 認知科学以降の「現実(Reality)」は、物理空間の情報のみが生みだすものではありません。情報空間の情報によって生みだされた世界も、同じように現実であると考えます。

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

 その定義はとてもシンプル。認知科学以降の「現実」とは、「いま本人にとって臨場感のある世界」のこと。それをプリンシプル化したものが「I×V=R」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 よって、Rがゆらいだ状態とは、「目の前の現実世界(R)を、臨場感の高いイメージ(I×V)であると感じられる状態」のこと。シンプルに表記すると「I×VR」。

物理次元の束縛から解き放たれた意識状態」というとわかりやすいでしょうか。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 それは「深い変性意識状態」ともいえます。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 一言でいうと「自由」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 完全に自由な意識状態だからこそ、「ゴールがふっと見えてくる」し、その結果として「ブリーフシステムが変わって」いきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 反対にいうと、Rがゆらぐことがなければ、ゴールを見つけることはできません。当然、ゴールを達成する(=まったく新しいw2に移行する。その結果として関数pが書き換わる)こともありません。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 Rゆらぎは「内部表現書き換え」や「情報空間(情報場)の移動」のための重要な縁起であるといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 次は「どうゆらがしていくのか?」を確認しましょう。

 

 基本は「呼吸をモニタリングする」ことです。

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

呼吸は人間の生命維持に必要なホメオスタシスのなかで最も重要であるにもかかわらず、意識でコントロールすることができます。つまり、「意識をホメオスタシスに介入させる窓口」として呼吸を利用するということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

コーチング中におこる「内部表現の書き換え」「情報空間(情報場)の移動」(w1w2)とは、「現状(w1)を維持するように働いているホメオスタシスを、ゴール側のコンフォートゾーン(w2)に働くように書き換える」ことで実現します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

そのファーストステップが「呼吸のモニタリング」。

呼吸を意識に上げると、次第に自分の呼吸のパターンがわかるようになります。「どこで息が浅く速くなるのか?」「どこで息が止まるのか?」などがわかると、自分の心もうまくコントロールできるようになります。

 F-320:観自在 <理論編-3;自在に観る>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32922467.html

 

そのように呼吸(身体機能)の観察からはじめ、心の状態(精神機能)までコントロールしていくことが「Rゆらぎ」です。

 Q-350:「情報的身体」というのがよくわかりません? <前編;ケースサイド>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32943460.html

 

 ゆらぎを得たら、セカンドステップとして、呼吸自体を能動的にコントロールしていきます。具体的には「逆腹式呼吸」。逆腹式呼吸を続け、同時にモニタリングを重ねることで、リラックスを深め、さらなるゆらぎを得ていきます。

 詳しくはこちらをどうぞ↓

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 最後にもう一つ、「Rゆらぎ」の秘訣をお伝えします。その秘訣とは「非言語」。

 L-08220213月シークレットレクチャー -05;「非言語」が重要なのはなぜ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html

 

 以下、苫米地博士の著書「一瞬で相手をオトす洗脳術」(マキノ出版、p51)より引用します。呼吸を用いて十分にゆらぎながら、言語を超えた次元にある“非言語メッセージ”を受け取ってください。Feel

 F-364:シコウサクゴ <後編:コーチング中は「from思考錯誤×3 to試行錯誤」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35211211.html

 

 

言葉を使用せずに行う

 一目ぼれは言葉を遣わずに行います。

 なぜ言葉を遣わないかといえば、相手にバレるからです。言語を遣えば、相手の意識に上がります(意識することが可能となります)。意識に上がったものはコントロールが可能になります。

 呼吸は意識に上がるため、肺の速度はコントロール可能です。しかし、心臓の鼓動は意識に上げづらいために、ヨガの行者などを除けば、一般にはコントロールできません。

 相手の臨場感世界を書き換えようとしているときに、相手の意識に上がったら、相手にコントロールされてしまう可能性すらあります。一目ぼれ現象を起こしたいのならば、相手の臨場感世界の支配者にならなくてはいけません

 言葉は想起性を持っています。そのため、言葉にすることによって相手の意識に上がってしまうのは避けなくてはなりません。

 昔の洗脳は、必ず言葉がついていました。「だんだん右手が重くなる……」「光の点がゆらゆらして……」といった言葉を、テレビなどで聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

 こうした言葉による誘導は、あまりに直接的で、意識に上がりやすい。その欠点を補うために、催眠療法家として著明なミルトン・エリクソンなどが考え出したのが間接的な暗示です。また、メタファーを使いました。

 間接的なことをいうことによって、メタファーを作り上げていく。もしくは、メタファーでも暗示でもなく、まず臨場感空間を作るために言語による働きかけをするという方法もあります。

 有名なのは、エリクソン派といわれる人たちの言語による催眠療法です。

 「みなさんはいすに座っています。座り心地がよくふわふわのいすの感触をおしりで感じています」とか、「私の顔が見えています」とか、それが直接誘導とわからないように言葉を遣って誘導していく技術です。

 自分の物理的に体感している世界そのもの、たとえばおしりの感触など、皮膚感覚を言語化されることで、通常のモーダルチャンネル(人が認識するための情報の入り口。五感プラス言語)ではないところから誘導が入ってきます。特に抽象化された相手が介入してくる世界に入っていく。それはもう通常の世界ではない「Rのゆらぎ」です。

 Rのゆらぎとは、R(リアリティ)がゆらぐ世界を指します。つまり、身体で感じている臨場感から、言語の世界の臨場感に相手を誘っているのです。

 しかし、そうしたRのゆらぎも言葉を遣うので、相手に洗脳の知識があったら気づかれてしまいます。

 たとえば、漫画『空手バカ一代』のモデルとなった大山倍達さんの時代には、アメリカの身体の大きなレスラー相手に、日本の空手家や柔道家は連戦連勝していました。なぜそんなことができたかといえば、だれも空手の技を知らなかったからです。どんなテクニックなのかわからなかったために、アメリカのレスラーは投げ飛ばされていました。

 しかし、今はなかなか勝てません。世界的に空手や柔道の技が知れ渡っているためです。技をかけようとすれば、相手にそれがどんなテクニックなのかを瞬時に知られてしまう。これでは、勝つことはできません。

 洗脳のテクニックもこれと同じです。今では、洗脳のテクニックが出回っています。私自身、一般の人の安全性を保つために、本を書くことで洗脳のテクニックの開示を始めたという経緯もあります。

 言葉による介入に対しては、技術も含めて浸透してきました。具体的なテクニックがわかる人もいるだろうし、一般の人もなんとなく仕掛けられているとわかるようになってきました。

 言葉が意識に上げられれば、自分を守れるようになります。そうした背景もあり、私は『洗脳原論』(春秋社)や『洗脳護身術』(三才ブックス)、そして本書を書いているのです。

 自分を守るためには、攻撃があったという事実を知ることは重要です。

 そのため、本書はハッカー側の本ともいえるでしょう。あくまで相手の内部表現を書き換える側になるのです。

 引用終わり

 

 

 引用した部分の次の見出しは「すべては空である」。

 そこで苫米地博士は、言語を遣わないもっと重要な理由として、「内部表現を書き換えようとしていることが、言語では表現できないから」と書かれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 その後ツォンカパについて言及され、このように書かれています。

 

 ツォンカパの思想の中核には、言葉の全否定があるのです。その根底にあるのは、空は無でもなく、有でもないということです

 

 Rゆらぎ」という部分情報と「空」、そして「中」という部分情報が一つのゲシュタルトとなったとき、きっとコーチとしてのさらなる“覚醒”を体現するはずです。お楽しみに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

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Q-284:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.4;ドーパミンをモニタリングする -前編-

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Q-285:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.5;ドーパミンをモニタリングする -後編-

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Q-286:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.6;モニタリングの意義>

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Q-287:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.7;モニタリング&ラベリングの意義>

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一瞬で相手をオトす洗脳術

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Q-409:ブリーフシステムをゼロベースで観察することが困難な中、どのように行えばいいのでしょうか? <vol.3;方向>

 

 下記ブログ記事をお読みの方から御質問をいただきました。ありがとうございます。

 F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html

 

 御質問の一部について、3回に分けて回答します。なるべくシンプルに。

 

 vol.1;フレーム問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35931899.html

 vol.2;〇〇を感じ取る力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35967572.html

 vol.3;方向

 

 

Q:「フレーム問題」を考えると、これまでの経験や類型は参考にならない気がします。ブリーフシステムの仮説構築の中で経験や類型をゼロベースで観察することが困難な中、どのように行えばいいのでしょうか?

 

A3:前回(Q-408)は「ゲシュタルト能力」を掘り下げました。「掘り下げる」というのは「具体的情報量を増やす」ことで、抽象度が下がる方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 今回は、抽象度を上げる方向性で考察します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 先に「どのように行えばいい?」に対する私の答えを述べておくと、「意図性(intentionality)を確認する」。

 

以下、苫米地博士の著書「洗脳原論」(春秋社、p122)より引用します。「ゲシュタルト能力」と「意図性」の関係性を感じながら読み進めてください。Feel

 

 

洗脳原論

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オウムの教義を論破する

 オウムは仏教徒だから、現象論の立場でものを話す。そのことが悪いわけではないが、哲学においては語り尽くされた立場でもある。私は哲学者として、現象論の立場を擁護することもできるし責めることもできる。もちろん、相手に合わせて仏教の唯識論の言葉を使って会話するのであるが、自分たちが現象論的立場に立脚していることさえ、オウムは気づいていない。

 オウムがいう個人とは、自分たちの作りあげた主観的存在である宇宙のなかに魂があり、その魂が個を作っているという図式である。だが、仮に私が天才的科学者で、「スタートレック」という映画のなかに出てきたような瞬間移動装置の発明に成功したとしよう。その機械は、すべての物質をアトミックレベルで再現できる機能を持っている。瞬間移動とは、移動先にコピーを作ると同時に、オリジナルを消去することである。つまりこの装置は、単に物質を移動させるだけでなく、オリジナルとまったく同じコピーを作成できるものなのである。

 この装置に私が入って、違う場所に瞬間移動したにもかかわらず、もしもオリジナルの私を消し忘れたとしたらどうなるか。同じ人がふたり存在してしまうことになる。それではどちらがコピーで、どちらがオリジナルなのか。これはインテンショナリティ(意図性)の問いである。インテンショナリティは、哲学にとって非常に興味深いテーマであって、昔から有名な哲学者がたくさん本を書いている。これは簡単な問題のように見えて複雑で、もともとのオリジナルを消し忘れた場合、移動先にあるほうが本来の目的を満たしたものであるから、オリジナルということになる。ところが実際は移動先にコピーを作って、元を消し忘れただけだから、物理的にどう考えても、元の場所にあるほうがオリジナルである。

 こういうことが起こった場合、オウム信者たちのいう魂は、どちらについていることになるのか質問すると、彼らは答えられない。そう結論づけていくと、そこでオウムの論理は崩壊する。本来の仏教では否定されているみたいだが、本人の体の外に二元論的に存在しうる

魂を認め、それを輪廻の対象とするオウムのカルト的カルマ論で構築された原始宗教的な教義ロジックは、実は、こんな簡単なSF的思考実験で崩壊するのだ。大体、本来仏教において説かれているのは、業と呼ばれる行為の因果の生死を超えた継続性であり、また、その継続性ゆえの同一性である。だからといって、肉体から離れて存在しうる魂が、物理の制約を超えて転生の対象として連続的に存在するとは、もともと説かれていないようである。たとえそこまで理解できなくとも、ロジックの袋小路に追いつめられたあげく、オウムの教義の枠を出て、自分でものを考えはじめるようになる。

 引用終わり

 

 

たとえそこまで理解できなくとも、ロジックの袋小路に追いつめられたあげく、オウムの教義の枠を出て、自分でものを考えはじめるようになる

 

 この「ロジックの袋小路に追いつめられた状態」とは、まさに「フレーム問題」そのもの。AIArtificial Intelligence=人工知能)の場合、無限の可能性を全部洗おうとするため、いつまで経っても選択することができません。その様子は「フレームに囚われたまま『思考停止』に陥っている」ように感じられます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 ところが、人の場合、これまでのフレームの枠を飛び出して考えることができます。それが「ゲシュタルト能力」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 その本質は、思いがけない関係性を見つけ出す抽象化能力であり、全体と部分の双方向性を捉える能力です。つまり、「縁起を感じ取る力」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 そんな「ゲシュタルト能力(=縁起を感じ取る力)」と深く関わるものが意図性(intentionality)!

 

 

現状の外にゴールを設定し、そのゴールを達成するためには、ゴール側から認識・理解・評価・判断をしなければなりません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

それはこれまでのブリーフシステム(Belief SystemBS)を停止して、ゴール側から決定するということ。決して誰からも、何からも、強制されることなく決めるということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そのためには高い抽象度で情報を見定めることが絶対条件です。と同時に、ゴール達成のための判断を自由意思で決定しなければなりません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 その自由意思の裏にあるのが「意図性(intentionality)」自由意思とは、自分がどういう意図を持っているかということです。

 F-375:俺にかかってこい

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35750566.html

 

 以上より、「ブリーフシステムの仮説構築の中で経験や類型をゼロベースで観察することが困難な中、どのように行えばいいのでしょうか?」に対する私の回答は、「意図性を確認する」。

 

 もっとシンプルに回答すると、「方向」の確認。

 相手の(無意識の中の)方向性を確認しながら、抽象度が上がる方向へ、すなわち「空(くう)」へとガイドしていく感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記1

もっとシンプルに回答すると、「方向」の確認。相手の(無意識の中の)方向性を確認しながら、抽象度が上がる方向へ、すなわち「空(くう)」へとガイドしていく感じです

 

 これはコーチング中に私が意図していることですが、この過程でクライアントさんはとても元気になっていきます。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 なぜでしょうか?

 

 答えは「抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくる」から。

 

 

 ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けること

 

 

 ↑これが苫米地博士の「生命現象」の定義。著書「思考停止という病」の中で明かされています。詳しくはこちらでどうぞ↓

 L-11920219月シークレット… -07;人間だから持つことができる強大な生命力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32215001.html

 

 

思考停止という病

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-追記2

 「抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続ける」=「高次元のフレームを構築し続ける」です。こちらでどうぞ↓

 L-161202201… -05;高次元のフレームを構築=グレインサイズを大きくする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34284848.html

 

 

-追記3

 「高次元のフレームを構築する」ためには、まずは現状のフレーム(=ブリーフシステム)を解体しなければなりません。

 

そのために行うのが、「自分のフレームを疑う」こと↓

L-159202201月シークレットレクチャー -03;フレーム解体×ブリーフシステム

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

 

 そして、「幅広い知識・関心を持つ」ことです↓

 L-160202201月シークレットレクチャー -04;フレーム解体×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-346:ヘンシン! <ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34261064.html

Q-333:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.8;抽象度を上げた“オンリーワンのプラン”>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32048435.html

Q-390:僕はコミュ障で親しい関係の人が誰もいません。休みの日も部屋に閉じこもりゲームばかりで、人生が終わっている気がします

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Q-400~:ヒーリングやコーチングと意識状態の関係を教えてください

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430215.html

 



F-377:学びと破門で脅しをかける ~自由、フェアネス、平和のために~ <vol.1;「無限の可能性」を感じられなくするもの>

 

 徹底的に「自らに由る」ことで、他人や社会の制約や束縛から解放されて、心から望む「なりたい自分」になりましょう。ほんとうに「やりたいこと」をやりましょう。

 すると、そのうちに気づくはずです。「私たちは最初から、すべてから、自由なのだ」ということに。本来、人間は、生まれながらに自由な存在なのです。

 

 これは苫米地博士からのメッセージ。「ドクター苫米地 すごい夢実現CDブック」(マキノ出版、p32)に書かれている言葉です。

 (下記ブログ記事で引用しています↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35798727.html

 

 

ドクター苫米地 すごい夢実現CDブック

 

 

 今、自由ですか?

いつも自由を感じていますか?

 

 

 私たちは、最初から、すべてから、自由。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 誰もが自由意思でゴールを設定し、夢を叶え、幸せを実現することができます。そして、そこから生まれる豊かさを平等に分かち合うことができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 つまり、自由でフェアな社会こそが、人類の本来の姿。

 (「自由」と「フェアネス」の関係はこちら↓)

 S-02-18:良心に従い、フェアネス、そして自由を追求する生き方

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19678041.html

 

 なぜそう言い切れるのかというと、生命現象はエントロピー縮小系だから。

 F-335:分断緩和のための処方箋 vol.6;「内部表現から頭を突き出し、真の自由意思を獲得する」というゴール

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33671632.html

 

 

DrT神奈川大講演-12

神奈川大学情報学部開設記念シンポジウム(2023523日)より引用

基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達 Dr.苫米地 (2023年5月20日) - YouTube

 

 

 私たちは、本来は、時間の経過とともに抽象度の次元を上がっていく存在です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

抽象度が最も高い頂点が「空(くう)」。そこが人類のゴールであり、本当のスタートです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 現状の外にゴールを設定すると、時間は未来(ゴール)から現在へと流れます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

だから、自由でフェアな社会(=縁起空間)こそが人類の本来の姿。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 ところが、現実世界においては、自由は奪われ、フェアネスは無視されてばかり。人々の心は不安に覆われ、希望がどんどん失われています。

 F-129The Sweet Hello, The Sweet Goodbye -1;不安に襲われる若者、希望を失う老人

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21892496.html

 

 なぜこんなことになってしまっているのでしょう?

 社会を本来の姿に戻すために、私たちは何を心がけるべきなのでしょう?

 

 

 私がまず思うのは「知識」を得ること。

 L-174202203… -07;ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34993755.html

 

 知識がないから、自由やフェアネスが失われていきます。知識を得て実践することで、希望を取り戻すことができます。自由やフェアネスとともに。

 F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 ここで言う「知識」とは、もちろん、コーチングに関するもの。「実践」とは、現状の外へのゴール設定とエフィカシーを高めることです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 私たちは、最初から、すべてから、自由。

 それは無限の可能性を秘めているということですが、多くの人は可能性(可能世界)を感じることができません。スコトーマがあるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 だから、「無限の可能性(可能世界)」を感じるために、偏見を捨て去る必要があります。その偏見の代表が差別意識。

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

自分ではそのつもりはなくても、日本に生きる私たちのブリーフシステム(Belief SystemBS)には、様々な差別が刷り込まれています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 その理由の1つは「絶対神を信じる宗教観がない」から。日本的な文化には「神の下で平等」という感覚がありません。

 PM-06-18~20:仮説13)宗教の限界

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526199.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14687391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14687476.html

 

 もう1つは「差別をベースとした儒教・道教的な思想が徹底的に刷り込まれている」から。

 L-163202201月シークレット… -07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 

封建社会だったという江戸時代よりも、むしろ現代の方が差別は強くなっているはず。その象徴が「世襲」です。

 L-144202111月小学校親子講演会 -07;「最高のCOT=コーチング」の真の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33432688.html

 

 以下、苫米地博士の著書「『日本』を捨てよ」(PHP研究所、p95)より引用します。

 

 

フェアネスなき日本では既得権益者が優位に立ちつづける

 一方、キリスト教化されなかった日本の不運は、言うまでもなくフェアネスが存在しないこと。

 近代になってフェアネス(公正)という言葉だけは輸入したものの、土台となる一神教がなく、むしろフェアネスを否定する儒教思想が浸透しているわけですから、これは仕方がないでしょう。

 フェアネスのない日本社会では、ディベートが機能せずに「情状酌量」がまかり通り、裁判所から企業まで、さまざまな組織の問題解決能力が低いまま放置されている。あるいは、「お客様は神様」思想がはびこって健全な経済活動の妨げとなっている。これらの点はすでに指摘したとおりです。

 しかし、日本社会にフェアネスがないことによる最大の弊害は、もっと別の所にあります。

 それは、社会の成員の可能性を奪ってしまうこと。

 くりかえし述べてきたように、フェアネスは「神の前ではだれも偉くない」という一神教的な思想に起源をもっています。だから、アメリカをはじめとするキリスト教圏では、苛烈な資本主義がのさばり巨大な経済格差が生まれる一方で、「だからといって金持ちや権力者が偉いわけではない。本質的には人はみな平等だ」との良識が維持されているのです。

 そうである以上、少なくとも建前上は、すべての人に均等に自己実現の機会が与えられていなければ平等とはいえない。実際、アメリカではだれもが支配者側に入り込む(あるいは、支配者と戦う新興勢力として成功する)チャンスを与えられているのです。つまり、個人の可能性を生かす社会。

 ところが、日本社会は違う。フェアネスがないため、「本質的には人はみな平等だ」というメンタリティがありません。金持ちや権力者は、ほんとうに偉い人になってしまいます。

 つまり、「自分たちと対等な人間の一人が成功した、権力の座に昇りつめた」ではなく、「成功した、権力の座に昇りつめた人は、自分たちとは違う」と、差別的な人間観が生まれてしまうのです。

 こうなると、同じ社会の成員といっても、人それぞれに価値が違うことになる。価値が違う以上、対等に扱われる必要はない。したがって、平等にチャンスを与えられなくてもかまわないとの発想になります。

 機会の平等がない社会はいったいどうなるでしょうか。ひと言でいえば、封建社会になります。

 日本では、国会議員の子が国会議員になる確率は、一般人の子が国会議員になる確率の約三万倍。ちなみに自民党では世襲議員の比率は約50パーセント、国会議員全体で約40%です(「世論力テレビ」調べ)。これは明らかに違憲です。最低でも親の選挙区には出られないといった程度のルールは必要でしょう。

 ほかにも、医師は二世や三世が多い職業として知られています。また、あまり知られてはいませんが、日本ではアカデミズムの世界も「世襲」の比率が非常に高い。

 法科大学院制度で多額の学費が必要になったことにより、今後は弁護士など法曹の世界もいまよりいっそう世襲化が進むでしょう。

 さらに、個人の才覚だけがものを言うはずのビジネスの世界でさえ、似たようなことが起きています。

 楽天の会長兼社長である三木谷浩史氏は、父親は神戸大学名誉教授、母親は戦前にアメリカで学んだ帰国子女という名門の家柄で、大学を卒業すると、名家出身者が多かった当時の日本興業銀行に入行しています。

 同じようにIT企業を起こした新興起業家でありながら、ごくふつうの家庭で育ち、東大中退で大企業経験もない堀江貴文氏は徹底的に財界から嫌われ、最終的にはつぶされてしまった。

 一方の三木谷氏は財界の覚えめでたく、それは経団連を退会するようなあからさまな反抗をしたあとでも変わりません。そこに出自による差別を見て取るのは、不自然なことでしょうか。

 このように、機会の平等がない社会では、もともと有利な立場にいる人と、そうでない人とのあいだで、自己実現の可能性に大きな開きがあるのです。

 引用終わり

 

F-378につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 しかし、日本社会にフェアネスがないことによる最大の弊害は、もっと別の所にあります。それは、社会の成員の可能性を奪ってしまうこと

 

…20199月から2020年にかけて文部科学大臣だった萩生田光一氏は、大学入学共通テストの英語民間試験導入をめぐって、「身の丈に合わせて」と発言しました。炎上したことが影響したのか、突如民間試験導入が見送られることになり、受験生やその家族を巻き込んで教育現場は大混乱に陥りました。

F-210:広がりゆく存在の意識 ~2021年秋の重要度の変化を俯瞰して~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27184497.html

 

Wikipediaで「文部科学大臣」を確認すると、「日本の文部科学省の長たる国務大臣」と記載されています。「文部科学省」は「日本の行政機関のひとつ。教育、学術、スポーツ、文化および科学技術の振興、宗教事務等を所管する」で、「教育」は「教え育てることであり、ある人間を望ましい状態にさせるために、心と体の両面に、意図的に働きかけることである。教育を受ける人の知識を増やしたり、技能を身につけさせたり、人間性を養ったりしつつ、その人が持つ能力を引きだそうとすることである」です。

 つまり、「その人が持つ能力を引きだそうとする」ことが教育であり、それを所管する文部科学省のトップが文部科学大臣だということ。

ところが、その教育行政のトップは「身の丈に合わせろ」と発言しました。

 

身の丈を自らのばす大人に育てあげ、身の丈を互いにのばしあう社会をつくりあげる

 

そんなゴールをあたりまえのように共有し、その達成に向けて誰もがエネルギーと創造性を爆発させている社会になることを願ってやみません。

F-026:最近の研究・調査で明らかになった日本の課題とその解決法

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8430748.html

 

 

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-関連記事-

F-174:こんなはずではなかった

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24979591.html

F-252It’s my life~No goals, No life~ <ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29304282.html

F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

L-05220207月シークレットレクチャー -02;縁により「呪縛」は「希望」にかわる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27587288.html

 

 

「日本」を捨てよ



F-37620-20-20ルール

 

 まずは医師として、「20-20-20ルール」を紹介します。それは

 

20分間継続してスマホなどのデジタル機器を見た後は、

20秒間

20フィート(約6m離れたところを眺める

 

 というもの。

 これは米国眼科学会が提唱している近視の進行抑制法です。

 

 じつは、近視は日本の方が深刻です。

 2017年に行われた東京都内の小・中学生を対象とした調査により、なんと、小学生の75%以上(低学年:70%、高学年:80%)、中学生の95%に近視があることがわかりました。

1996年の同調査(小学生低学年:20%、同高学年:30%、中学生:60%)と比較し著しく増加しており、スマートフォン(スマホ)やタブレット、パソコンの普及と外遊びの減少が主因と考えられています。

 

 心配なのは子どもたちが大人になった後のこと。

近視は年齢とともに進行する傾向があり、進行するにつれ眼軸長(眼球の前後の長さ)が伸びていきます。眼軸長が伸びると、一緒に引っ張られた網膜が剥がれる網膜剥離や視神経が障害される緑内障が起こりやすくなります。ともに失明のリスクがある病気です。

とくに強い近視の場合、網膜剥離のリスクは21.5倍、緑内障のリスクは3.3倍も上昇するそう。つまり、そう遠くない将来、視力を失う日本人が続出するかもしれないのです。

 

 残念ながら一度伸びてしまった眼軸長は元に戻りません。でも、近視の進行を抑制することは可能だと考えられています。その鍵はライフスタイルにあります。コーチっぽく言い直すと「ハビット&アティテュード」です。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 近視の原因は大きく分けて2つあります。

 1つは「遺伝的要因」。両親のどちらかに近視があると、子どもが近視になる確率は2倍になるといわれています。両親とも近視の場合は5~6倍です。

 もう1つは「環境的要因」。その代表が目に近い距離での作業(近業)です。とくにスマホの場合、画面が小さいために他のデジタル機器よりも視力への悪影響が出やすいそうです。10代の男女を対象としたオランダでの研究により、20分間休憩なしでスマホを使う回数が20回を超えると近視が進みやすくなることが明らかになっています。

 

 そこで「20-20-20ルール」!

 このルールを守ると眼精疲労が軽減することがわかっており、近視の進行も抑制できると考えられています。

 

 

 とここまでが医師としての話。ここからはコーチとしてのブリーフで考察します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 先程「これは米国眼科学会が提唱している近視の進行抑制法です」と書きました。「進行抑制法」の「法」とは、もちろん「方法」の「法」。

それは物理空間に近い次元でのマネジメントのこと。ひとつの選択肢に過ぎません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 ところが、「20-20-20ルール」と書かれると、無意識は「法律」の「法」をイメージしてしまうでしょう。「ルール」という表現(トリガー)に反応(アンカー)して。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

もしも被支配的なブリーフがあるなら、無意識は「やらなければならないこと」「絶対に守らないといけないもの」と解釈してしまうはず。それはhave to化です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

もっと詳しくいうと、バイオパワー(生権力)下での自主規制的なhave to化。

 F-061~:バイオパワー(生権力)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 バイオパワーを感じ取った場合、エフィカシーが高い人ほど、無意識が反発します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 無意識の反発は、創造的回避として、物理空間にあらわれます。あれこれ理由をつけてやらないというように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

 ところが、「失明するかも」などと脅されると、従わざるを得ません。命に関わる場合、恐怖を伴って臨場感が高まりやすくなるからです。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 そもそも、ルールは絶対に守るべきものではありません。それは「言語により具体化し、かつ、“自主”を取り除いた社会全体で共有する“規制”」に過ぎません。

 S-02-05:マナーとルールの定義

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18222665.html

 

「脳の呪縛を解く方法」(KADOKAWAp100)の中で、苫米地博士はこのように書かれています(詳しくはこちらでどうぞ↓)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35605504.html

 

 

脳の呪縛を解く方法

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 法律は、絶対的なものではありません。目的に照らし合わせて、変化していくものです。なぜかといえば、社会には法律よりも上位に位置づけられるものがあるからです。

 それは何かというと、私たちが社会の中で期待される何らかの言語、ということができるでしょう。法律が先に生まれて社会が後からできるわけではありませんから、法律が社会にそぐわなければ、改正したり廃止したりすればいいわけです。

 

 

 本来、人は、本質的に自由。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 ところが、バイオパワーが「不安・恐怖(Fear)」「義務感(Obligation)」「罪悪感(Guilty)」といったものと結びつきながら、人々の心を曇らせ、大切な自由を奪っていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 それが現代社会のありさま。

 

 死にたくなければ

 良識ある大人ならば

 大切な人を守るために

 

 とくにこの数年間、医療システムを悪用した自由の侵害が繰り返されました。その成功に味を占めた既得権益は、さらなる奴隷化を推し進めようとしています。

 F-281~:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

 

 だから、これからますますコーチングが重要になります。脱洗脳も包摂する本物のコーチング(Authentic Coaching)が。

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 繰り返しますが、人は誰もが本質的に自由です。

徹底的に「自らに由る」ことで、他人や社会の制約や束縛から解放され、心から望む「なりたい自分」になることができます。「やりたいこと」だけをやる生き方を貫くことができます。その最初の一歩がゴール設定です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 以下、苫米地博士の著書「ドクター苫米地 すごい夢実現CDブック」(マキノ出版、p32)より引用します。

 

 

私たちは最初から自由な存在だった

 では、日本語由来の「自由」は、どのような意味でしょうか?

 釈迦は、弟子たちに「自らを由りどころとし、他のものを由りどころとせずにあれ」と教えたといいます。つまり、「思考や行動の判断基準をほかの何者でもない、自らに置きなさい」ということです。私たちはまず、この本来の意味の「自由」に立ち返る必要があります。

 徹底的に「自らに由る」ことで、他人や社会の制約や束縛から解放されて、心から望む「なりたい自分」になりましょう。ほんとうに「やりたいこと」をやりましょう。

 すると、そのうちに気づくはずです。「私たちは最初から、すべてから、自由なのだ」ということに。本来、人間は、生まれながらに自由な存在なのです。

 私たちが自由でなくなったのは、社会や国家が作られ、そこにルールが作られていったからです。もちろん、ルールが不要とは言いません。互いに尊重し合い、仲よくやっていくためのルールならいいのです。

 けれど、社会が成熟するにつれ、その中で必ず生まれてくる「権力」の維持のために、ルールが利用されるようになります。「私は支配者、おまえたちは奴隷」と言いだす人間が出てきて、ルールが支配の道具に変わったのです。「フリー」や「リバティー」はこういった前提があって作られた言葉です。

 現代社会は、表面上は奴隷制がなくなりましたが、支配のシステムがより巧妙になっただけです。支配者たちは、無限に刷ることのできる「お金」を支配の道具に使い、奴隷たちに奪い合わせることで、有限の労働力や資源を独占しています。

 そのために世界で今なお、約10億人が飢餓に苦しんでいます。人類はすでに、世界中の人が飢えずに暮らせる食糧生産技術を獲得しています。飢餓は、食糧を分け合ったら、今すぐにでも解決可能な問題です。

 人類はもはや、競争する必要などありません。しなくてもいい競争をし続けて、支配者たちをますます肥え太らせているという事実に、気づかなければなりません。

 私自身の夢は「世界から戦争と差別をなくすこと」です。

 このゴールは、すべての人が自分以外の他の人の幸せを心から願うような、今よりも抽象度の高い世界に生きるようになって、初めて、達成されます。だからこそ、皆さんの一人一人が真に自由になり、夢を叶え、幸せを実現し、そこから生まれる豊かさを分かち合う時代になることを、切に願っているのです。

 引用終わり

 

 

私自身の夢は「世界から戦争と差別をなくすこと」です。

 このゴールは、すべての人が自分以外の他の人の幸せを心から願うような、今よりも抽象度の高い世界に生きるようになって、初めて、達成されます

 

 私たちは、最初から、すべてから、自由です。

 誰もが自由意思でゴールを設定し、夢を叶え、幸せを実現することができます。

 そして、そこから生まれる豊かさを分かち合うことができます。

 

 あとは自分の秘めたる力を信じ、ゴールを設定し、その実現を確信するだけ です。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 

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-追記1

1996年の同調査(小学生低学年:20%、同高学年:30%、中学生:60%)と比較し著しく増加しており、スマートフォン(スマホ)やタブレット、パソコンの普及と外遊びの減少が主因と考えられています

 

 「外遊び」が近視を抑制するのはなぜだと思いますか?

 

 じつは「太陽光」が関係します。1000ルクス以上の太陽光を浴びると、近視の進行を抑制する効果が期待できるそう。ちなみに、昼間の日なたは1万ルクス以上、日陰でも1000ルクス以上とされています。昼間の屋内だと300ルクスで、窓際は800ルクスくらいだそうです。

 

 では、次の質問。

なぜ太陽光は近視の進行を抑制するのでしょう?

 

 答えは「ドーパミン」です。

屋外の明るい場所にいると、網膜の中でドーパミンがつくられます。そのドーパミンが近視を抑制すると考えられています。

 Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 

-追記2

 10代の男女を対象としたオランダでの研究により、20分間休憩なしでスマホを使う回数が20回を超えると近視が進みやすくなることが明らかになっています

 

 20分間を20回以上」とは6時間以上!

この場合、眼への負担もですが、もっと抽象度を上げて人生全体への影響を考えるべき。時間という大切なリソースが奪われています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

コーチングでいうと「バランスホイールが崩れている状態」。

 Q-374~:バランスホイールは全て現状の外? クライアントが現状に満足している項目があった場合、その項目をどう扱えばいい?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429253.html

 

 だからといって、「ルールを守りなさい」「スマホを使っちゃダメ」「もっとバランスよく生きなさい」などと言っちゃダメ。

「ダメ。ゼッタイ。」という言い方はダメです。絶対にw

 F-082~:ダメ。ゼッタイ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_352303.html

 

 大切なのはゴール!

 「自由意思で人生のあらゆる領域にゴールを設定し、それらのゴールすべてを達成するのにふさわしいスマホの使い方を自ら見つけていくこと」が解決法です。

 (「自由意思」の裏にあるものは? 答えはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35750566.html

 

 そのための「フレームの中断・組み換え」について書きました↓

 F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

I-098:【重要】大切な人の命を守るために ~新型コロナワクチンに関する情報(リンク先)の御紹介~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30221437.html

F-276~L下でのBSB

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423822.html

F-317Let’s connect the dots! <ナットウキナーゼ、ブロメライン、クルクミン>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32776714.html

F-365:経営判断ってなんだ?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35263585.html

F-367~:義を見て為さざるは、勇無きなり

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429934.html

 

 

ドクター苫米地 すごい夢実現CDブック



F-368:義を見て為さざるは、勇無きなり <vol.2;「義を見て為さざる」の問題点 -正義-

 

 最近、医療法人を経営されている理事長(医師)と面談する機会がありました。理事長のブリーフシステム(Belief SystemBS)を観察している間に浮かんできたのが

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

  義を見て為さざるは、勇無きなり

 

 この論語の一節を、苫米地式コーチング認定コーチとして考察します。

 

 vol.1;問題も解決も〇〇〇にあり

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35363063.html

 vol.2;「義を見て為さざる」の問題点 -正義-

 

 

 いきなりですが、以下、苫米地博士の著書「洗脳論語」(三才ブックス、p94)より引用します。前回引用分のつづきです(一部重複)。

 

 

 「義を見て為さず」というのは、孔子または皇帝に対してやるべきことをやらないことです。拡大解釈すれば、義は正義となります。目の前に正義があるのに、それを実行しない者は腰抜けだと貶めています。

 では、正義かどうかはいったい誰が決めるのでしょうか。

 それは、孔子であり、皇帝です。特に皇帝は、その時代に君臨しているので、皇帝が言うことが全て正義となります。正義は決して民主主義から生まれるわけではありません。

 現在でもその名残はあります。法治国家である日本にとっての正義は、法律です。法律だけが従うべきものであり、法律以外を基準にすることは許されません。しかし、実際はどうでしょうか。法律における正義と異なる正義が横行していませんか。人によっては、最高裁の決定以外にも従うべきことがあると思ってはいないでしょうか。

 法律と異なる正義があるという洗脳がなされている要因は、論語です。論語、儒教を取り入れてきた日本の文化にあります。

 かつては、従うべきものは全て先祖でした。先祖のためであれば、何をしても許されるという時代がありました。先祖崇拝は、儒教に限らず多くの国の文化で見られます。「自分の親が一番偉い。その親はもっと偉い」という考えは、当時としては普通の論理でした。

 しかし、現代ではその考えが通用しない部分が出てきました。現代科学の解釈を用いれば、先祖を拝むということは、とどのつまり生命の起源となるアメーバまで拝まなければならないという論理になってしまうからです。先祖が偉いというのであれば、アメーバや猿も偉くなってしまいます。

 昔の人は、まさか自分の先祖が猿やアメーバだとは知るよしもありません。人間から人間が生まれた、あるいは神が人間を創造したと考えていました。故に、先祖崇拝は当然の帰結だったのかもしれません。

 現在はそのようなことはないとわかっているにもかかわらず、未だに先祖を絶対だと信仰している人はいます。

 日本では、国民全てが平等です。日本国憲法第14条において「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と「法の下の平等」が規定されています。市井の人であれ総理大臣であれ、日本においてはなにびとも権利と義務の関係において等しく扱われます。それが基本的人権の尊重であり、法治国家としての誇りです。

 しかし、実際にはそうなっていません。東京電力の会長や社長と原発周辺の住民が平等な人権を有していると思っている人はいるでしょうか。

 そういう別次元の正義を作り出したのが、論語なのです。

 「先祖の言葉と同じくらい大切なのが皇帝の言葉」という論理によって、従うべきでない正義が生まれ、現代でもその思想は浸透しています。皇帝(=権力者)の正義は、今や暗黙の了解となっています。

 法律以外の正義が存在すれば、それは法治国家とは言えません。日本には道徳教育が施されていますが、私からすればもっての他です。法治国家、政教分離を謳っておきながら、儒教に基づいた宗教教育を施しています。その結果、法律とは異なる正義が生まれているのです。

 先生や警察、政治家を見ればつい諂ってしまう、そういった洗脳国家になりはてたのが今の日本です。そして、その元凶がこの文と言えるでしょう。

 引用終わり

 

 

 日本においてはなにびとも権利と義務の関係において等しく扱われます。それが基本的人権の尊重であり、法治国家としての誇りです

 

 その根拠となるのが、日本国憲法第14条。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない

 

 

 しかしながら、実際には歴然たる差別が存在し、格差がどんどん拡大しています。「国民なら脱税」という行為が「政治家なら不記載」で済まされてしまうことは、現代日本の腐敗の象徴でしょう。

 Q-383:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか? <前編;コーチング入門者向け>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34738124.html

 

 

 私はかつて禅道場をもつ病院で院長を務めていました。その11年間、ずっと「別次元の正義」と闘っていました。歪んだ「正義」の根っこに何があるのか問いながら。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_124527.html

 

理事長を中心に多くの職員が取り組んでいた禅は、中国から伝わり、鎌倉時代に日本国内に広がりました。そのオリジンはインドの釈迦を祖とする哲学ですが、中国で儒教・道教と強く結びついた後に日本に伝わっています。そのため釈迦オリジナルの哲学は“中国化”されています。

Q-393クライアントが利己的なゴールを設定している場合、ゴールの再設定を促してもよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35284572.html

 

「この世に絶対(アプリオリなもの)はない」や「この世は心が作っている」という釈迦哲学のプリンシプルに対して、儒教のプリンシプルは「仁義の道を実践し、上下秩序を弁別する」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

「この世には初めから違いがある」「その違いに従え」というのが儒教システムの根幹です。そしてその正体は、「無分別」を是とする仏説(釈迦哲学)とは決して相いれない「差別思想」です。

L-163202201月シークレット… -07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 

支配者や既得権益は、この論理(差別思想)を使ってシステムを強化してきました。もっとはっきり言うと“洗脳”。

(洗脳手法の典型が「ダブルバインド」。詳しくはこちらでどうぞ↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33414117.html

 

人類の進化途上において、かつての社会は「権力を持つ者」がそれ以外の「下々の人々」を支配し搾取するという構造でした。

「下々の人々にはそもそも権利はなく、それは支配者から一方的に与えられている」という理不尽なその構造は、“社会的洗脳”により民衆の潜在意識に植えつけられました。儒教的な「御恩と奉公」という言葉がそのいい例です。

F-207:マトリックス/Matrix -02Reloaded;現実を生みだすもの>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27012198.html

 

 つまり、引用文中の「正義かどうかはいったい誰が決めるのでしょうか?」に対する答えは「権力者(既得権益)」。私たちは、そうとは知らずに、「権力者(既得権益)」が生みだしたシステムによって自由を奪われています。生まれながらに持っているはずの自由を。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 「御恩と奉公」で思い出しましたが、雇われ院長でありながら創業家に対して“尖っている”私に対して、「御恩と奉公だから」と諭すように話してくださる先輩職員がいました。

個人の信条であり価値観であるため面と向かって反論はしませんでしたが、私はそのブリーフこそが自由を奪っていることをやんわり伝えました。

L-01020201月シークレット… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 この部分は次回(F-369)掘り下げますが、今も勤務し続けているというその職員さんのマインド(脳と心)は、have toばかりでがんじがらめに縛られているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 

 私たちは、そうとは知らずに、「権力者(既得権益)」が生みだしたシステムによって自由を奪われている

 

 

 それは「権力者(既得権益を継ぐ者)」にとっても同じ。

なぜなら、これは大きな社会システムのことだけではなく、個人のマインドにおけるシステムの話でもあるから。そう、ブリーフシステム(Belief SystemBS)のこと。

 L-168202203月シークレット… -01;「BSをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 

私たちの無意識はつねに“何か”に支配され、過去に閉じ込められています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 だから、現状の外へのゴール設定!

だからこそ、徹底的な未来志向(=過去は一切関係ない)!

 

 コーチング実践者にとって、正義」を決めるのはゴールのみ です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

F-369につづく)

 

 

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-153~:チャリティーマラソンで走った人が走った分だけ募金するシステムはおかしい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404043.html

F-206~:マトリックス/Matrix

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F-228~:ゼロトラスト

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F-330~:分断緩和のための処方箋

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427910.html

Q-097~:子どものwant toを大切にしたいと思っていますが、なぜかhave toの押し付けになってしまいます。どうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_376974.html

 

洗脳論語(Kindle版)

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Q-398:恨みをメールで送りつけたい気持ちがあります<前編;「恨み」の根元にあるもの>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q10年以上恨みを感じている人物がいます。ときどき名前をネット検索にかけて確認し、そのたびに悔しい気持ちがしています。

もっと自分の人生を大切に決めて生きていたかった。であれば、周りをもっと幸せにできていたのではないかと思うのです。
 その人物の関係者に私の恨みをメールで送りつけたい気持ちがあります。

私らしくないとセルフトークして、公憤のエネルギーにして、静観すべきでしょうか?

 

 いただいた御質問に対して私はこのように回答しました。

 

 

時間は未来から過去に流れています。

どんどん遠ざかる過去をわざわざ“今”にしているのは自分自身です。

この件のことをメールで送りつける」ことで、新たな“過去の延長上の未来”を生みだすのは自分自身。

 

すべて自分で決めることです。

 

これからも過去の延長上で生き続けるのか?

それとも、ゴールを設定し、まったく新しい可能世界を生きるのか?

 

自分で決めてください

 

“自分”を決めてください

 

 

 ところで、認知科学者 苫米地英人博士の著書に「『感情』の解剖図鑑」という本があることをご存じでしょうか?

 

 その中から「恨み」について書かれている部分を引用(青字)し、前後編2回に分けて考察します。

 

 前編;「恨み」の根元にあるもの

 

 

A1:以下、「感情の解剖図鑑」(誠文堂新光社、p64)からの引用(青字)です。

 

 

 「恨み」とは、自分に対する他人のひどい態度や仕打ちを不満に思い、「機会があれば復讐したい」といった、強い気持ちを抱くこと。恨みの感情が高まるとIQが下がり、冷静な判断ができなくなる

 引用終わり

 

 ここで苫米地博士が行われているのは、「恨み」というゲシュタルトの確認です。まず全体像を把握することで、部分の意味がクリアになっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

全体と部分の双方向性

 

それを丸ごと感じることで理解が深まります。それがゲシュタルトの重要なポイントです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 「恨み」という全体像も、じつは、より大きな“全体”の一部分に過ぎません。例えば、「『感情』という全体像がわかることで、『恨み』という部分がわかる」というように。

その関係性を、西洋哲学の観点から表現した言葉が「connect the dots」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

「感情」という視点を維持したまま「恨み」について考えることができると、「恨み」の理解はさらに深まります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 そして、きっと新たな気づきを得ることができるでしょう。その理由は?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そう、抽象度が上がり、スコトーマが外れるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 さらに抽象度を上げていくと、ますます理解が深まり、さらなる気づきを得ていくことができるはず。

 

では、ここで問題。「感情」を“部分”と考えると、その場合の“全体”は何でしょうか?

 (回答の一例はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 

 

 おそらく、今、思考の抽象度がだいぶ上がっているはず。

その状態を意識に上げ、逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得ながら、ゆっくりと読み進めてください。

 L-166202201月シークレットレクチャー -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 

恨みと怒りはよく似ている

 恨みと怒りは、いずれも「他者から一方的に、理不尽な危害を加えられた」と感じることにより生まれます。

 ただし、怒りはその場で発生し、恨みは少し時間をおいてから発生します。たとえば、「真面目に働いていたのに、突然クビになった」「信頼していた友だちに裏切られた」「自分は安全運転をしていたのに、事故に巻き込まれた」といった出来事に遭遇すると、人はまず怒りを覚えます。そして「なかなか新しい仕事が見つからない」「裏切られて、精神的に大きなダメージを受け、立ち直れない」「事故のせいでしばらく動けない」など、自分にとって不本意な状況が訪れ、それが続くと、怒りは恨みに変わっていくのです。

 引用終わり

 

 「感情」という全体像(ゲシュタルト)ができると、苫米地博士が書かれている「恨み」と「怒り」の類似点と相違点がよくわかるようになります。さらには別の感情とのつながりも。

 F-044:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと 前編:布施

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11142143.html

 

 さらに「コーチング」という概念(ゲシュタルト)を意識に上げながらこの引用部分を再読すると、初見とは異なる体感が感じられるはず。そう、未来から過去へと向かう「時間の流れ」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 この引用部分において、苫米地博士は「過去→未来」という時間観で書かれています。対象が一般の読者だからです。多くの人は過去の延長として現在を生き、現在の延長としての未来を迎えます。つまり、心が過去に縛られ囚われたまま。

 L-01020201月シークレット… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 コーチング実践者にとっての時間の流れは「未来→過去」。さらに進むと、「過去」「現在」「未来」が同時に存在している感覚に変わっていきます。

 Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 苫米地博士が座右の銘とされている「一念三千」の体感です。

 L-173202203月シークレット… -06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34980243.html

 

 

「自分は間違っていない」という思いが、恨みを生む

 恨みを抱かないようにする一番の方法は、「人を恨むような人間にならない」ことです。

 恨みの感情の前提となっているのは、「自分は間違ったことをしていない」「自分は被害者である」という思いです。しかし、その思いは本当に「正しい」のでしょうか?

 先ほどの例でいえば、会社をクビになった人は、自分では「真面目に働いている」と思っているかもしれませんが、上司や同僚からは「言われたことしかやらない」「コミュニケーション能力が低い」などと思われていたかもしれません。

 また、友だちに裏切られたとしたら、実はその前に、自分が友だちに対し、知らないうちに傷つけるようなことを言ってしまったのかもしれません。

 「理不尽な目に遭わされた」と感じ、恨みを抱きそうになったら、まずはこのように、自分自身を客観的に眺め、相手の事情を考えてみましょう。その結果、「自分にも問題があった」と気づくことができれば、恨みの感情は生まれませんし、前頭前野を働かせることで、感情の増幅を抑えることもできます。

 引用終わり

 

 恨み」の強さを決める重要な要素が「理不尽度」。

 そして、その「理不尽度」は「自己責任感」の大小で決まります。

 S-04-06~7:心に深い傷を負う理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22746255.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22817135.html

 

 自己責任

 

もちろん、宇宙の理が縁起である以上、起こる事象そのものを思いどおりにコントロールできるわけではありません。

しかし、その事象をどのように認識し、理解し、そして評価・判断するかは、自分で完全にコントロールできます。それが「自己責任」という言葉の意味。

 PM-05-27自由を求める人に必要な「自己責任」の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10987549.html

 

大切なのは、「自分のマインド(脳と心)は、自分自身の自由と責任でコントロールする」という意思

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

そして、「自分自身のマインドで未来を創造する」という覚悟です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

過去の記憶でつくられたブリーフシステムではなく、未来の記憶によってつくりあげるブリーフシステムで情報処理を行うことができるようになると、未来から流れる時間を生きられるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

そして、(本来の)“死”までの“生”を存分に生きることができるようになります。

 L-03720204月シークレットレクチャー -06;「ヴィーゼルの言葉」を超越する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26744273.html

 

そんな“生”に「恨み」という感情が入り込む余地などありません。

Q-271~現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

 

Q-399につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 クーリングダウンを兼ね、気楽な話を追加します。

 F-196:コーチとして考える「ウォーミングアップ」と「クーリングダウン」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26364639.html

 

 1983年に公開された映画「STAR WARS3作目の副題は「Epi.Ⅵ:Return of the Jedi」。じつは、最初の副題は「Revenge of the Jedi」でした。

同じ時期にパラマウント社が劇場版「Star Trek」第2弾の副題「Vengeance of Khan」を発表したのですが、類似していることを理由にルーカスフィルムは猛烈な抗議を行ったそう。その結果、パラマウント社は副題を「The Wrath of Khan」に変更しました。

 

ところが、SW公開直前にもかかわらず、「高潔なジェダイに『Revenge』は似合わない」と気づいたジョージ・ルーカス(George Walton Lucas Jr.1944~)は、副題をあっさり「Return of the Jedi」に変更してしまいます。STの副題を強引に変更させたのにもかかわらず。

 

 RevengeReturn

 

Revenge」には「恨み」がべったりと張り付いていますが、「Return」に「恨み」はありません。それがルーカスの「ジェダイに『Revenge』は似合わない」の感覚でしょう。

 
 「Return」に「恨み」はない

 

 これは私の中での「“自分”を決める」という感覚とも合致します。

 

 *副題「Epi.Ⅵ:Return of the Jedi」についてはこちらをどうぞ(オタク話です)↓

 F-235:自由訳「revenge」と「avengevol.2;「re」と「a」の記憶

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28474895.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-153~:チャリティーマラソンで走った人が走った分だけ募金するシステムはおかしい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404043.html

F-311~:デジタル自傷行為

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426481.html

L-05120207月シークレットレクチャー -01;現世利益の多くは「理想的な現状」のこと

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27551211.html

L-176202203月シークレットレクチャー -09;ラベリングにより到達する境地

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35045101.html

L-177202203月シークレットレクチャー -10(最終回);自由なマインドで「物事を俯瞰し、最速・最短で結果を出す」ためのワーク

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35079795.html

 

 

「感情」の解剖図鑑




F-363:シコウサクゴ <前編:コーチング前は誰もが「思考錯誤」>

 

 ちょっと気楽な話を。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 先日「ウォーミングアップとクーリングダウン」について書いたブログ原稿を読み返していたら、タイプミスに気がつきました。「シコウサクゴ」を、「試行錯誤」ではなく、「思考錯誤」と書いていたのです。

 (その記事はこちら↓ タイプミスは修正しました)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26364639.html

 

 慌てて修正してしまう心の中に、「恥」という感情を見つけました。

 「恥」は「自分という存在や自分の言動が他人から見られ、評価される」という前提があって生じるもの。きわめて社会的な感情です。

 Q-359~:こんな当たり前のことを訊いてもよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428035.html

 

 つまり、私のブリーフシステム(Belief SystemBS)は、「他人の目」「社会のモノサシ」といった他(外)の価値観に影響されているということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 BSの成り立ちを考えると当然のことではありますが、この状態を放っておくわけにはいきません。なぜでしょう?

 

 そう、「恥ずかしい」と考えると、脳は自分自身を「恥ずかしい存在」「力のない劣った人間」と低く評価してしまうから。そのままではエフィカシー(Efficacy)やセルフ・エスティーム(Self-Esteem)は下がるばかりです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「エフィカシー」と「セルフ・エスティーム」の関係はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 

 それはコーチらしくない姿。

縁ある人々にとっていいコーチであり続けるために、早急に解決しなければなりません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私はすぐに「私らしくない。私は常に自由だ」「コーチらしくない。私はすべての経験を学びの機会に変えている」とセルフトークを行いました。

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

そうすることで「いつも自由な状態」「失敗しても元よりよくなることができる状態」を「自分らしい」とすることができるから。それはゴールにふさわしいコンフォートゾーン(Comfort Zone)を強化するための大切な取り組みです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ちょっと深掘りして説明すると、そのようなセルフトークのコントロールを重ねることで、過去の記憶でつくられた「支配的な映像(Dominant Picture)」から、ゴールを起点に自ら生みだす「置き換えの映像(Replacement Picture)」へ書き換えることができます。

 今回の例でいうと、「タイプミスをする私」「ミスを気にする私」から、「失敗を気に留めない私」「ミスさえもチャンスに変え、さらなるゴールへと向かっていく私」へと書き換えていく感じです。

 Q-226ReplaceしたらそれがDominantになればいいのですかね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27729316.html

 

 

 きっとコーチングマインドが活性化されたのでしょう。「シコウサクゴ」を「思考錯誤」と書いたことが、徐々に必然に思えてきました。スコトーマが外れる体感とともに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ちょっと高揚した意識状態で「錯誤」を調べてみると、1)まちがうこと。まちがい。誤り、2)その人の認識と客観的事実が一致しないこと、3)民法上、意思表示をした者の内心の意思と表示行為とがくいちがっていることを表意者自身が知らないこと とありました(デジタル大辞泉)。

 F-246:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感というvol.3;高揚(興奮)>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28968302.html

 

 2)の「客観的事実」を認識するためには、少なくとも主観から離れなければなりません。それはBSを一旦止めるということ。仏教でいうと止観ですが、一般の方にとっては簡単ではないかもしれません。

 ならば、多くの方々の思考は「錯誤(状態)」といえるはず。

 Q-198:ネガティブループにはまって止観やヒーリングにすら取り掛かれません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26282829.html

 

 3)の例として、「英和辞典を買うつもりで、気づかずに和英辞典を買う」とありました。

 これをコーチング実践前の状態に当てはめると、「自分の人生を生きているつもりで、気づかずに他人の人生を生きている」。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

本当はもっとすごい能力があり、もっともっと素晴らしい人生を送っているはずなのに、多くの人はその可能性(世界)を感じることができません。「私にはとても無理です」「できるはずがありません」など、自ら可能性を潰してばかり

 Q-293:私のような凡人にはとてもできそうになく、悶々とした日々を過ごしています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321962.html

 

 それこそが思考の「錯誤」。

 つまり、「思考錯誤」とは自分で自分の限界を生みだしていること!

 

 以下、苫米地博士の著書「『110分』でひらめき脳に生まれ変わる 『とてつもない成果』を生み出すいちばん簡単な方法」(イースト・プレス、p119)より引用します。

 

 

自分の限界とは、自分のイマジネーションの限界だ

 「私にはこれくらいしかできない」「そんなこと、私にはできない」などと自分の限界を自分で決めてしまう人がいます。

 そういう人は、絶対にそれ以上のことはできません。自分ができないと思っていることができるはずはないのです。

 じつは、自分の限界は自分にしか決められないのです。たとえ他人から「お前には無理だ」といわれたとしても、「そのとおりかもしれない」と思うのは自分です。また、「そんなことはない」と反発するのも自分です。

 さらにいえば、自分の限界は自分のイマジネーションの限界です。自分にはできないと思っていることは、自分のイマジネーションの外側に存在します。自分ができると思っていることはリアルに想像できますが、そうでないものについては、想像すらできないでしょう。

 想像できないものは、達成しようがない。それは誰もが無意識に思っているはず。たとえば、自分が大企業の社長になるというイマジネーションを持っていない人は、やはり大企業の社長になることはない。自分が日本の総理大臣になるというイマジネーションを持っていない人は、絶対に総理大臣になることはないのです。

 逆にいえば、イマジネーションすることができれば、どんなことでもできるということ。リアルに大企業の社長や総理大臣になったイマジネーションができるなら、本当になれるのです。

 だからこそ、なりたい自分というゴールの設定が重要なのです。

 そして、「本物のひらめき」は、自分の限界よりもさらに上にいかなければいけません。

 自分で「このへんが限界かな」と思ったよりも、さらに抽象度を上げる。

 これは、それほど難しいことではありません。あまり高い抽象度でひらめいても、世の中では役に立たないことが多い。自分にしか理解できないようなレベルまで上がったひらめきは、後世で役に立つ可能性は高いでしょうが、逆に現在では役に立たないのです。

 アインシュタインに相対性理論がひらめいたときも、当時はあまり意味がなかったと思います。誰もわかってくれなかったので、とても寂しい思いをしたのではないでしょうか。

 いまの世の中ではアインシュタインくらいのレベルなら大丈夫。ましてや、いま現在のあなたの限界を少し超えるくらいであれば、それほど難しくもありませんし、寂しい思いをすることもないでしょう。

 みな物理空間にとらわれているために、世の中には「できないことがある」という限界を決めてしまっています

 たしかに物理空間ではできないことが少なからずあります。しかし、多くの場合は、コストパフォーマンスの問題などがあるため、「できないことがある」と思い込んでいるのです。

 たとえば、東京から大阪まで1時間で行けないかといった場合、いまの交通手段では行けないと思ってしまいます。しかし、ジェット戦闘機でなら1時間もかからずに大阪に到着します。マッハ0.4くらいで飛べばいいわけです。実際に米軍はそのくらいで飛んでいます。

 ただ、東京から大阪まで出張で行く場合、戦闘機で行くかどうかはコストパフォーマンスの問題です。そこまでコストをかけて行く必要があるかどうかなのです。

 ところが、情報空間にはコストパフォーマンスは関係ありません。物理的なコストはかからないのですから、できないものはいっさいありません

 たとえば、東京から大阪に行こうと思えば、情報空間ではいつでもタダで行くことができるのです。

 大事なことなので、もう一度いいます。

 情報空間では、限界はない

 自分の限界は、自分ができると思うか思わないかによって決まるのです。

 そうであるならば、できないことをいっさい考えずに、できることだけを考える。できることというのは、自分ができることではなく、世の中すべてのこと、さらには将来できるであろうことを含めて、という意味です。

 つまり、自分のイマジネーションは、無限に広げられるということです

 引用終わり

 

 

 想像できないものは、達成しようがない

 

 自由に想像できる心の状態を生みだすことが、「思考錯誤」を克服するための第一歩。そして、それはコーチングの第一歩でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

F-364につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

今回の例でいうと、「タイプミスをする私」「ミスを気にする私」から、「失敗を気に留めない私」「ミスさえもチャンスに変え、さらなるゴールへと向かっていく私」へと書き換えていく感じです

 

 「ミスさえもチャンスに変え、さらなるゴールへと向かっていく」ことをレジリエンス(resilience)と呼びます。くわしくはこちらでどうぞ↓

 F-240:「出口が見えない」と「出口戦略」 vol.4;ヒーリングとコーチングのLUBで考える <実践編;レジリエンス>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28657999.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-241:トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

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「1日10分」でひらめき脳に生まれ変わる

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: 「1日10分」でひらめき脳に生まれ変わる: 「とてつもない成果」を生み出すいちばん簡単な方法 eBook : 苫米地英人: Kindleストア

 



F-362:自由訳「OODA」 <vol.8(最終話);「OODA」というトリガーが引きだすもの>

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

 vol.3Decide

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34856133.html

 vol.4Act

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34906708.html

 vol.5;コーチとして思う「OODAループ」の正体

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34957491.html

 vol.6;「OODA」とは〇〇〇そのもの ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35009043.html

 vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35059143.html

 vol.8;「OODA」というトリガーが引きだすもの

 

 

 ここまで苫米地式コーチング認定コーチとして、「OODA」について考察しました。

 「OODA」の最初の「O」は「Observe」、観察すること。

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 苫米地式の私たちが行うことは、苫米地博士の教えを指針として、博士が指し示されている目の前の宇宙そのものをしっかりと観ること。そして、自分自身をしっかり観る。さらには

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 メタ思考をすることで、系の外側に出る

 

 これが「OODA」の本質。そして、これがコーチングの真髄であるはず。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

苫米地博士は「ほんとうの宇宙は美しい」と語られます。

 

 その「宇宙の美しさ」をイメージしていたとき、私はエリ・ヴィーゼルの言葉を思い出しました。

 

 

愛の反対は憎しみではない。無関心だ

 美の反対は醜さではない。無関心だ

 信仰の反対は異端ではない。無関心だ

 生の反対は死ではない。生と死の間(にあるもの)への無関心だ

 

The opposite of love is not hate, it’s indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

 

エリ・ヴィーゼル(Wikiより引用)

Wikipediaより引用

エリ・ヴィーゼル - Wikipedia

 

 

エリ・ヴィーゼル(Elie Wiesel19282016年)はシゲト生まれ(現在のルーマニアの都市)。シゲトはナチス・ドイツの占領を受け、ユダヤ人であるヴィーゼル一家はアウシュヴィッツの強制収容所に送られました。

そう、収容所体験を「夜と霧」に記した精神科医 ヴィクトール・E・フランクル(Viktor Emil Frankl)と同じ体験です。

(正確にいうと、フランクルがアウシュヴィッツに収監されていたのは3日間。その後別の収容所に移送され、6ヶ月後の19454月にアメリカ軍により解放されました)

PM-04-04収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

当時16歳の少年だったヴィーゼルは、囚人番号A-7713という刺青を左腕に彫られたそう。この時、物理空間の身体にだけではなく、情報空間の心にも何かが刻まれたはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 フランスの孤児院で過ごした後にソルボンヌ大学哲学科に進学したヴィーゼルは、新聞に寄稿を繰り返したことが縁でイスラエルの新聞社で働くことになりました。その通信員としてニューヨークに移住した後、1963年に米国に帰化しています。

 その後、暴力・圧政・差別を告発する本を書き続け、1986年にノーベル平和賞を受賞しました。

青春時代の情動記憶が、反暴力・反権力・反差別という強烈なブリーフを作り上げたに違いありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ゴールを希求する強い思いとゴールとは程遠い現実との大きなギャップは、激しい認知的不協和の原因となり、強大なエネルギーを生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276623.html

 

 ヴィーゼルは、そんなエネルギーを「私憤」とすることなく、「公憤」として社会に還元し続けました。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 そのヴィーゼルの言葉が

 

The opposite of love is not hate, it’s indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

 ヴィーゼルが示しているのは「OObserve」の重要性です。

さらに「抽象度を上げる」という「OOrient」に至ることで、ヴィーゼルは生命力の本質に気づき、宇宙を体感したはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ヴィーゼルの気づきをシンプルに言語化すると「関心」。

 それをコーチングのフレームで言い換えると、「RAS&スコトーマのコントロール」です。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 そんなヴィーゼルの気づきを、さらに抽象度を上げて一言であらわすと「ゴール」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

 「OO」により自由(空) → ゴール → 「DA」により現実化(仮) = 中

 

 

 ヴィーゼルの場合、「DA」が反暴力・反権力・反差別のための執筆活動であり、その結果のひとつがノーベル平和賞だったということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そんな生き方を貫いたヴィーゼルは、苫米地博士と同じように「ほんとうの宇宙の美しさ」を体感していたはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 私自身はまだ「ほんとうの宇宙の美しさ」を感じてはいませんが、そのための方法については確信しています。それが

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

超瞑想としての「OODA」であり、「OODA」の実践としてのコーチング

 

「ほんとうの宇宙の美しさ」(アンカー)を体感する縁起(トリガー)としての「OODA」← コーチング!

 

 

 最後に、おそらく苫米地博士が「ほんとうの宇宙の美しさ」に言及されているのであろう文章を紹介します。博士の著書「思うままに夢がかなう 超瞑想法」(PHPp186)からの引用です。「OODA」との関係を味わいながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

21世紀はより抽象度の高い「愛」と「縁起」の物語を

 もうひとつ、この終章で伝えておきたいことがあります。

 私たちが超瞑想を行うときに最適な物語を持つ宗教が現代にはないことです。

 お経や聖書が今でも通用する指針であることは確かです。第3章でもそう解説しました。ただ、釈迦やキリストの話が書かれた物語は、1000年以上前にその時代の人に向けられて作られました。彼らの教えは時代を超越していますが、たとえ話などでは現代では通用しない場合もあるのです。

 また、お経の教えを忘れて、私利私欲をむさぼるような仏教徒がいたり、聖書の教えである「愛」を重視するはずのキリスト教徒が戦争を起したり、経典をめぐる状況もおかしなことになっています。

 21世紀にはさらに抽象度の高い、指針となる物語が求められているのです。

 

 いわゆる宗教に限ることはないと思います。実際、共産主義も資本主義などの社会システムも人が生きるための指針となる物語です。

 たとえば資本主義では「一生懸命働いてお金を稼げば、個人は幸せになり、社会全体もよくなる」という物語を持ち、人々はその物語に強い臨場感を持って毎日アファメーションをしながら一生懸命にお金稼ぎをしてきました。しかし、共産主義も資本主義も現代ではどちらも破綻しています。

 宗教もダメ、社会システムもダメ…… 今、私たちはより抽象度の高い瞑想をするための指針を失っています。今、人類に必要なのは、自分たちを高い抽象度へと導いてくれる新しい物語なのです。

 ひとつのアイデアとしては、宗教という概念を超えた超宗教を作り、その経典をまとめる方法があります。具体的にいえば、釈迦の教えとキリストの教えの両方を包摂するような、より抽象度の高い教えがあっていいと思うのです

 突拍子もない考えに聞こえるかもしれませんが、両者の核となる教えは共通しています。実は、キリスト経の「愛」は、仏教の「縁起」と同じ思想なのです。

 釈迦のメッセージは「縁起」です。この宇宙にアプリオリなものはない、すべては縁起によって成り立っている、ということです。

 一方、キリストのメッセージは「愛」、しかも神からの一方的な愛、条件なしの無償の愛であると私は考えます。愛が神から一方的に無条件で注がれるものであるならば、一般的にキリスト教で言われているような契約の概念は不要です。人は、良い行いをしたから愛されるのではなく、無条件で神から愛されるのです。こうした無償の愛は、親が子供を愛するのとまったく同じです。親が子供を無条件に愛するように、神は人類を無条件に愛するのです。

 こうしたキリストの愛の教えのすさまじいところは、神の無条件の愛によって契約の概念を否定することで、神そのものの存在も否定している点です。

 なぜなら契約の否定は、アプリオリ性の否定につながり、アプリオリ性の否定は絶対的な存在=神の否定でもあるからです。

 では、契約によって神から人への愛が生じるのでなければ、愛はいったいどこから生じるのでしょう。

 答えはひとつ。

 

 愛はもともと存在しているのです。

 そして、その愛は何かといえば関係性です。

 愛があるから、この世界はあるのです。

 

 ここに至って、キリストが説いた「愛」は釈迦の「縁起」とイコールになります。なぜなら、どちらも「事物は関係性によって生じる」と説いているからです。

 釈迦の教えとキリストの教えをひとつ上の抽象度から眺めれば、縁起の思想に行きつくのです。

 つまり、縁起の思想、さらには縁起を発展させた空の思想を、より臨場感を持ってわかりやすく瞑想できるような物語をつくればいいのです。

 21世紀の指針となるのは、きっと「愛」と「縁起」を包摂するような高い抽象度の物語になるはずです。

 引用終わり

 

 

 縁起の思想、さらには縁起を発展させた空の思想を、より臨場感を持ってわかりやすく瞑想できるような物語をつくればいい

 

 そのための超瞑想であり、「OODA」であり、コーチング。その実践の過程で自由になり、シンの力(生命力)が覚醒します。

 

 皆さんはその力でどのような物語をつくりますか?

 

 

OODAループ(Wikipedia)

 

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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超瞑想法

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F-361:自由訳「OODA」 <vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄>

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

 vol.3Decide

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34856133.html

 vol.4Act

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34906708.html

 vol.5;コーチとして思う「OODAループ」の正体

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34957491.html

 vol.6;「OODA」とは〇〇〇そのもの ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35009043.html

 vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄

 

 

 ここまで「OODA」について自由に考察しながら、生命力(vol.5)や超瞑想(vol.6)との関連をまとめてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その間、私が強く感じていたのが自由。自由に「OODA」を考察していたら、自由そのものがクリアになった という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

考察の仕上げとして、その感覚を言語化します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 まずは苫米地博士の言葉の確認から。以下、「苫米地英人、宇宙を語る」(角川春樹事務所、p105)より引用します。

 

 

苫米地英人、宇宙を語る

 

 

宇宙が教える自由の意味

 これまで、なぜ宇宙が生まれたのか、ということがわからなかったのは、物理学がその“なぜ”を扱う学問ではなかったからです。

 しかし、これからの物理学は、その“なぜ”を扱わないと成り立たないのです。

 大学で量子力学を学ぶときに、最初に習うのが不完全性定理です。すでに説明したように不確定性があるのは観測者がいるからです。

 そして、ビッグバン理論を見てみると、すべて波動方程式で記述されています。その波動方程式は不確定性を前提としたものです。

 では、ビッグバンを観測していたのは誰なのか。そこがつまり、“なぜ”にあたるわけで、それを考えていかなくてはいけないのがこれからの物理学です。

 ただ、この本では、「未来の我々」とすでに答えを出しているのですが。

 

 また、不完全性、不確定性などに基づいた新しい宇宙の見方がわかってくると、物の見方も変わり、私たちは様々な問題への答えを得ることができるようにもなります。

 例えば、“自由とはなにか”。こうした哲学的な問題にも言及することができるようになるのです。

 なぜなら、人の歴史は確定的宇宙論、機械論的宇宙論の中にずっとあったわけで、そこでは答えは見つけられないのです。不完全性、不確定性の獲得は人々にとっては自由意思の獲得の戦いでもありました。

 教会対コペルニクス、といってもいいでしょう。権力を持ったらずっと持ち続けたいし、ビッグバン以降の玉突きのからくりは教会の法王だけが知るものである。

 それを信じさせたい人々、権力者にとっては、時間は過去から未来へ流れるという解釈が嬉しいですし、宇宙は確定的であってほしいのです。

 一方、その考えに縛られてきた人々は常にそれと戦い、自由意思を獲得しようとしてきたのです。

 では、自由意思とは一体どんなものなのでしょう。

 一つは、ランダム性があることです。完全ランダムが完全自由ということですが、残念ながら完全はありません。これまでの話でもわかるように完全はないのです。

 ですから、ランダム性(乱数性)がより高い状態というべきでしょう。

 コーヒーか紅茶を選択するのにコインを振って二者択一するのに、表と裏が完全対称なコインなど存在しません。つまり、乱数性が低い=自由意思性が低い、ということになります。

 しかし、スーパーコンピューターにでもアクセスすれば、より高い乱数性が得られることになり、自由意思性が上がります。

 もう一つが、階層性を利用するということです。

 ランダムとオーダー、無秩序と秩序の間には複雑性のレベルの上がる場所があります。それがカオスの縁(エッジ・オブ・カオス)、つまりカオス状態です。

 例えば、東京タワーからハンカチを落とす場合、その落下はランダムで予測不能です。しかし、そこにある一定の風という要素を加えると、つまり「風」という情報を持つ一つ上の抽象度から見ると、パターンが抽出される可能性がでてきます。

 このように、ある抽象度ではランダムに見えることも、一つ上の抽象度ではランダムでなくなる。

 言い換えれば、その空間よりも上の抽象度の空間に上がれば、下の空間から見るとランダムであるけれども、上の空間では整合的な選択ができるということになり、自由意思が獲得できるということなのです。

 自由とは何かを物理的に定義すると、カオス状態の中にエッジをつくり上げ、そのつくり上げたエッジのパターンに従って選択すること、ということになります。

 ですから、自由に生きていきたいのなら、今より抽象度を上げ、高い視点から俯瞰的に世界を見ればいいのです。

 引用終わり

 

 

 苫米地博士がまず取り上げられているのが「不完全性」「不確定性」。それらに基づいて「OObserve」し、そこから「OOrient」することの重要性を説かれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 ここでいう「OOrient」とは、「カオスの縁(エッジ・オブ・カオス)」から、さらに高次の抽象度次元に上がること。その上で「高い視点から俯瞰的に世界を見る」という「OObserve」ができることが「自由(意思)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ただし、ここでの「自由」、「OODA」でいうと前半の「OO」はシンの自由ではありません。博士が「自由とは何かを物理的に定義すると」と書かれているとおり、あくまでも情報空間の底面である物理空間にフォーカスした上での自由の定義です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 英語で表記すると「freedom from」。それは「背景に束縛や制約がある」ことを前提とした上での自由。物理空間でいうと、「物理法則(という束縛や制約)」があることを前提とした自由です。

よって、その方向性を釈迦哲学で考えると、「空観」を自由とみることができます。

 

 その「freedom from」という自由に対して、「liberty to」という自由があります。

 

語源でいうと、「free」は古英語の「freo」に由来し、「束縛や拘束がなく、義務を免除された状態」という意味だそう。つまり、「~しなくていい」ということ。

一方、「liberty」はラテン語の「libertas」が語源で、「選択や行動・発言の権利が保障された状態」という意味。こちらは「~していい」ということです。

 

 「OODA」でいうと、(「OO」ができている前提で)選択という「DDecide」を行い、ちゃんと実行「AAct」することが「liberty to」。それは「束縛や制約」が幻だとしっかり理解した上で(空観)、あえて物理法則等の制約を自分で選択すること(仮観)だといえます。抽象度でいうと、下がる方向性です。

 

 この2つ、すなわち「『OO』『freedom from』=空観」と「『DA』『liberty to』=仮観」の2つが同時にできてシンの自由といえるはず。だから、「『OODA』=中観 =自由」と理解することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 著書「ドクター苫米地の新・福音書」(講談社、開拓社から再版)の中で、苫米地博士はこのように書かれています(p176)。

 

 

新・福音書

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 私の考えは、ゲーデルと半分同じ。でも、重要な部分で異なっています。「内部表現宇宙には外側がある」もしくは「理性」を超越できる可能性はある。ただ、ゲーデルが閉じた系の内側にいながら不完全性定理を発見できたのは、その外側の神から情報をもらったからではない、そう考えています。不完全性定理は宇宙の基本原則だから、宇宙をメタ(高次元)に思考できれば、発見できて当たり前。メタに思考するとは、自らが系の外側に出ることに他ならないと思うのです。それが、我々の自由意思だと、私は捉えています。

 引用終わり

 

 

 メタに思考するとは、自らが系の外側に出ることに他ならない

 

 これが「OODA」の本質。そして、これがコーチングの真髄です。

 

 

 コーチングのコアは「ゴール」と「ゴールの設定」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 本物のゴールを見つけるためには、まずは自分という“殻”を抜け出さなければなりません。“殻”とはブリーフシステム(Belief SystemBS)のことであり、これまでの人生で築き上げてきた「」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ところが、BSや「」の外、すなわち「現状の外」にゴールを設定することは簡単ではありません。私自身はコーチの存在なしでは不可能に近いと思っています。

 L-10020218月レクチャー… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 *その理由は↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 だからこそ、メタに思考する」ことで「自らが系の外側に出る」!

 

 シンプルに考えると、「OODA」とは「メタ思考」のことです。「OODAメタ思考」の観点でコーチングを考えると

 

系の外側」に飛びだした自由な意識状態で得た「オラクル(Oracle)」をゴールとして、新たな世界(宇宙、w2)を生みだす

 

 これがコーチングであるはず。

 L-142202111…-05;人の成長(人間形成)や進化・向上は情報空間で起こる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

 

 ならば、コーチングを重ねた先には、どのような世界(宇宙)がひろがっているのでしょう?

 

F-362につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

ならば、コーチングを重ねた先には、どのような世界(宇宙)がひろがっているのでしょう?

 

 再度「苫米地英人、宇宙を語る」より引用します(p181)。苫米地博士が語られる「宇宙の美しさ」を感じてください。Feel

 

 

エピローグ

 本書では宇宙を語りましたが、これは、皆さんが目の前の宇宙をほんとうに見られるようにする手助けに過ぎません。

 かつて、釈迦は、悟りについて「私の指ではなく、指が指しているものを観なさい」と語りました。

 「宇宙」や「空」が語られ、理解されても、それらの経や理論が理解されても、指している「そのもの」を圧倒的な体感で観ることができなければなりません。

 同様に「自我」をどんなに徹底的に定義しても -例えば、自分の両親が誰々とか、卒業した学校がどこどことか、職場や、好きな食べ物など、いくらでも定義できます- そのどれもが「自我」そのものではなく、「自我」に関わることに過ぎません。

 「自我」を観ることが「宇宙」を観ることと、本質は同じであるということは、いろいろなところで語ってきたとおりです。

 

 本書を読み終わった皆さんにこれからやってもらうことは、本書を知識の指針として、まずは、その指が指し示す目の前の宇宙「そのもの」をしっかり観てもらうということです。

 更には、自分自身をしっかりと観てください。

 それらを徹底的にやってもらえてはじめて、私が語りたかった「ほんとうの宇宙」が見えてくるはずです。

 そして、宇宙の美しさを共にしっかりと観ましょう。

 引用終わり

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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F-288~:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう

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L-155202111月医療系研修会 -10;「明日への希望」を失わないために

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33919200.html

 

 

 

L-176202203月シークレットレクチャー -09;ラベリングにより到達する境地

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34892980.html

 04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34980243.html

 07;ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34993755.html

 08;続・ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35030561.html

 09;ラベリングにより到達する境地

 

 

 ここまで「『ゴール(w2)』と『現状の自我(BS=p=w1)』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトが作られる」ということを確認しました。

 

 最後の2回は実践編。ゴールの世界を統合していくためのワークを紹介します。今回は「ラベリング」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ワーク中に限らず、常に「逆腹式呼吸」を心がけてください。それが大原則です↓

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得たら、モニタリングを行います↓

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 モニタリングを行う時のポイントは、「すでにゴールを達成している」「今まさにゴールの世界(w2)にいる」という感覚。

 Q-103:あがり症は克服できますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

 

 その感覚(より正確には意識状態)を維持しながら、さらにリラックスを深め、ラベリングを行います。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 「ラベリング」とは、認識したものすべてに「T(ティー)」「Nil(ニル)」「D(ディー)」のどれかを張りつけること

  T:ゴールに関係すること(ゴール達成の妨げになることも含む)

  Nil:ゴールと関係ないこと

  D:「T」でも「Nil」でもない感情(怒り、後悔、悲しみ、不安など)

 

 ラベル張りは時間をかけず、情報を認識した瞬間に行います。

 

まずは「D」を減らすように意識します。「D」は完全に自分のマインド次第です。

次に「Nil」が減るように自身の行動を見直します。基本的に「Nil」にはhave toが入り込んでいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

Nil」が続くときには、「なぜhave toなのか?」「want toは何か?」「そもそもゴールは何だったか?」と自問を重ねます。止観です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

 

 じつは、人の前頭前野には複数の「フレーム」が同時に存在しています。階層性はあってもグチャグチャなカオス状態として。だから、矛盾や葛藤、混乱が生じるのです。

 L-09420217月シークレット… -06;ブリーフシステムと人格や未来との関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30598161.html

 

 よって、ラベリングは「フレーム=BS)」をゴール側から整えることだといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 BS(ブリーフシステム)を整えながら、同時に抽象度を意識に上げていくことがポイント!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 通常はフレームやブリーフシステムの階層性は抽象度とは無関係です。それどころか、むしろ抽象度の低い煩悩レベルが上位にあって、優位になっている(=支配している)ことが多いもの。

 F-221:不安と不満のはざまで<ちょっとブレイク;今、親を憎んでいる人たちへ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27776349.html

 

そんな「フレーム=BS)」の階層性を、抽象度とマッチングさせていくことが「人間形成」だといえます↓

PM-05-13~5そもそも教育とは?-6)人間形成

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 

自己実現理論(Wikiより引用)

Wikipediaより引用

自己実現理論 - Wikipedia

 

 

 今回は、ラベリングのアドバンス版として、「過去の評価関数を変える方法」を紹介します。それは則ち「自我を解放する技術」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 具体的には通常のラベリングに「B」を加え、過去の出来事に対して「B」「D」「T」「Nil」の4種類のラベルを貼り付けていきます。

B:「煩悩」のB、「社会に洗脳されている(Brain Wash)」のB

D:「雑念(Delusion)」のD。「雑念」とは現在の情動で過去を評価すること

T:「True」。過去に遡って、「今あるべき現在」に関係あればT

Nil:「値がない」という意味。過去に遡って、「今あるべき現在」に関係なければNil

 

例えば「レストランで静かにしていたらほめられた」ことを思い出した場合、

-「今あるべき現在」=ゴールを達成している自分に関係あればT

-「親の煩悩だ」←B(過去の自分からみての評価)

-「親に埋め込まれていたなぁ」←D(今の自分の感想)

-「人前でしゃべることが苦手になった」←T(ゴール達成の阻害要因)

 

ラベリングを行うことは、「それまでの過去の評価関数を変える」という行為です。それは自我が変わるということ。これまでの「フレーム=BS)」を解体し、ゴール側から新たに再構築するということです。

L-160202201月シークレットレクチャー -04;フレーム解体×ゴール設定

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

 

 以下、苫米地博士の著書「営業は『洗脳』 一瞬でお客様を支配する禁断の営業術」(CYZOp141)より引用します。ラベリングにより到達する境地(意識状態)をイメージしながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

ラベリングすることの意義とは

 このラベリングによって自我を変えると、自分を縛っているものから自由になることができます。営業の仕事をする上で、自分が苦手だとか、これは不得意だと思うことがあったら、それは過去にドリームキラーによって刷り込まれた可能性が高いわけです。それを取り除いてやれば、苦手意識とか不得意だと決め付けて逃げるといったこともなくなっていきます。

 こうして評価関数を変えていくことで、自由度の高い営業マンになれます。

 繰り返しますが、正しいラベルを貼ったかどうかは重要ではありません。あなたの無意識が、あなたがなろうとしている状態になるために関係があるかないかを勝手に判断してくれます。そして、無意識下で縛られている制約に無意識が気づいてくれます。

 実はこれも「Rのゆらぎ」です。過去の記憶を現在進行形で語り、ラベルを貼ることでRがゆらぎます。過去の記憶を客観視するだけで大きな効果が得られます。新しい自分を発見し、新しいゴールが見えてくる可能性を生み出すのです。

 よく「自分探しの旅に出ます」などと言って、インドとかチベットとか、あるいはどこでもいいのですが、とにかく一人旅に出掛けてしまう人がいますが、自分探しは旅に出なくてもこのように過去の記憶にラベルを貼るだけでできます。

 旅に出るにはお金もかかりますし、危険な目に遭うリスクもありますし、おかしなものに洗脳されて間違った自分を発見してしまうリスクもありますが、ラベリングならノーリスクで確実に自分発見に至ります。

 営業という仕事で悩んだり、迷ったりしている人はぜひ一度試してみてください。

 引用終わり

 

 

実はこれも「Rのゆらぎ」です。過去の記憶を現在進行形で語り、ラベルを貼ることでRがゆらぎます。過去の記憶を客観視するだけで大きな効果が得られます。新しい自分を発見し、新しいゴールが見えてくる可能性を生み出すのです

 

 皆さんにもきっと「苦手」や「不得意」があるはず。それらの多くは、過去に、ドリームキラーによって刷り込まれたものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

ラベリングによって、過去の記憶に紐付く「B」や「D」を取り除くことができれば、苦手意識とか不得意だとか決めつけて逃げることはなくなります。

Q-203:「自分自身が最大のドリームキラー」という意味はどういうことなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26417115.html

 

つまり、ラベリングによって評価関数を変えていくことで、ますます自由度の高い人間になれるということ。そう、ラベリングにより到達する境地(意識状態)とは自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

自由とは、無意識がゴールに関係するかどうかを勝手に判断してくれる状態のこと

自由とは、無意識下で縛られている制約に無意識が気づいてくれるようになること

 

 そんな自由を、私たちはモニタリング&ラベリングで手に入れることができます。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

L-177につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

今回は、ラベリングのアドバンス版として、「過去の評価関数を変える方法」を紹介します。それは則ち「自我を解放する技術」!

 

今回御紹介したワークは、苫米地博士が著書「営業は『洗脳』 一瞬でお客様を支配する禁断の営業術」(CYZO)に書かれているもの。「苫米地ワークス式ドリームキラー撃退法」です。

Q-210~:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414219.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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