苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:自殺

F-174:こんなはずではなかった

 

 先日(2021122日)、厚生労働省が2020年の自殺者数を発表しました(速報値)。

 厚労省HP>警察庁の自殺統計に基づく自殺等の推移等

 202012-sokuhou (mhlw.go.jp)

 

 日本の自殺者数は2003年の34427人をピークに減少傾向が続いていました。前年を上回ったのはリーマンショック直後の2009年以来で、とくに7月以降は毎月前年同月を上回っています。

朝日新聞の報道(同日)によると、厚労省の担当者は新型コロナ感染症による変化(経済的状況、生活環境、休校、外出自粛など)が影響したと考えているそうです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22636357.html

 

 1~11月の自殺者19225人について厚労省が分析したところ、年代別で最多は40代ですが(3225人)、増加幅では19歳以下(707人、前年同期比13.8%増)と20代(2287人、同16.8%増)が目立ちました。

小中高生でみると1~11月で440人(前年同期比18.3%増)。これは過去最多だった1986年の年間合計を上回っています。子どもの総数は当時より大きく減少しているはずなのに。

(ちなみに、1986年は女性アイドル歌手が自殺した年です)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11298916.html

 

 感染の恐怖や社会情勢による不安の増大は、人を大脳辺縁系優位の動物的思考に陥らせます。「ファイト・オア・フライト」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 日本語にすると「闘争逃走反応(戦うか逃げるか反応)」。自殺は、残念ですが、「逃走」の最終手段と考えることができます。その自殺が増加していることから、もう一方の「闘争」によって、今後ますます人間関係が悪化し、社会全体がギスギスしていくと予想されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9188068.html

  

 私のまわりでも“怒り”が目につくようになりました。もちろん、「動物的怒り」「私憤」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 最近も「こんなはずではなかった」という言葉を見聞きしました。その言い回しから滲み出ているのは「認知的不協和」。イライラを伴った怒りが噴出しているようでした。まるで桜島の爆発的噴火のように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

よく誤解されるのですが、不協和そのものは決して悪いものではありません。期待と現実のギャップは、ちゃんと対処すると、ポジティブなエネルギーと創造性の源になります。

(「ちゃんと対処する」について、下記ブログ記事にまとめました↓)

S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879680.html

 

 

 過去の記事で、「ちゃんと対処する」の一例として、アメリカの俳優 マイケル・J・フォックスを紹介しました。「生老病死(四苦)」について考察するシリーズです↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404044.html

 

映画「Back to the FutureBTTF)」でブレイクしたマイケルは、キャリア絶頂の20代後半にパーキンソン病を発症しました。医師の予想をいい意味で裏切って俳優を続けていましたが、2018年に脊髄腫瘍を患ってしまいます。術後のリハビリを経ていよいよ俳優復帰という当日、転倒したマイケルは腕を骨折してしまいました。

以下、その時を振り返ったマイケルのコメントです。

 

 間違いなく人生で最悪の瞬間だった。ただ倒れてしまったんだ。キッチンの壁に寄りかかって救急車を待ちながら『まさにどん底だ』って思っていた。すべてに疑問を抱いた瞬間だった。こんな状態で明るい顔なんてできない。これにいい面も明るい面もない。後悔と痛みがあるだけだって思ったんだ。

 (その後、ベッドから動けず1970年代のテレビ番組の再放送を見て過ごしているときに「楽観主義は感謝から生まれるものだ」と悟る)

感謝の気持ちに立ち返ることができれば、楽観的な見方を持ち続けられる。それは受け入れることから生まれるんだ。起きたことをそのまま受け入れる。それは現状を変えようという努力ができないという意味ではない。それに起きたことを自分への罰や自己犠牲として受け入れるということでもない。起きたことを正しい場所に受け止めるということなんだ。そして生きていかなくてはならない残りの人生がどれだけあるかを見る。そうすれば前進できる

 

 マイケルが「感謝」を見いだしたのは「縁起を体得した」からのはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 縁起を体得できたのは「抽象度が上がった」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

「起きたことを正しい場所に受け止めた」上で「残りの人生がどれだけあるか」みて前進した結果として、抽象度が上がり、縁起を体得し、RASが変化し、ついに感謝を見いだしたのです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

  

 スコトーマが外れて見いだしたものは感謝だけではないはず。あらためて感動や希望も見つけたに違いありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html

 

 では、「起きたことを正しい場所に受け止める」ことはなぜできたのでしょうか?

 

 

結果がなかなか伴わないとき、人の気持ちは、自らの課題の検証(ケース)と克服(プラン)ではなく、他への攻撃に向かいがちです。恐怖・不安が強い時はなおさら。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 なぜなら、エフィカシーが下がるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 そんな時につい出てくる言葉が「こんなはずではなかった」。

もしも「こんなはずではなかった」というセルフトークに気づいたときは、「『こんなはずではなかった』と悔やむような状況・状態がコンフォートゾーンになっている」という事実としっかり向き合ってください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 コンフォートゾーンはホメオスタシス(恒常性維持機能)により強力に維持されています。そのままでは、ますます「こんなはずではなかった」は強化され、どんどん抜け出すことが難しくなっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 マイケルが語った「正しい場所」とは、「ゴールの世界(ゴール側のコンフォートゾーン)」のことです。ゴールという「正しい場所」に「起きたことを受け止める」ことで、ゴール側のCZにホメオスタシスが働き、エフィカシーが上がり、自らの課題の検証(ケース)と克服(プラン)に取り組むことができるのです。もちろん100%want toで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 止められても成し遂げたいゴールがある

そう、「起きたことを正しい場所に受け止める」ことができるのは「ゴールがある」

から。

 

 コロナ禍で誰もが苦しむ今こそ、コーチングを学び、実践する時です。社会が、未来が、コーチングを必要としています。そして、誰もがコーチングによって本当の能力(The Power of Mind)を覚醒させ、機能を発揮し、役割を果たすことができます。お互いのエフィカシーをさらに高めあいながら。私はそんな未来を確信しています。

皆さんにも必ずできます。ぜひコーチングに取り組み、新たな未来を切り拓いてください。

皆さん自身のために。そして、縁ある大切な人たちと未来のために。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

よく誤解されるのですが、不協和そのものは決して悪いものではありません

 

 そもそも「よい」「悪い」を判断する絶対的な基準自体がありません。不完全性・不確定性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 

-追記2

 ゴール設定は必ず“自分”自身でしなければなりません。そうでなければ「こんなはずではなかった」が「他責」となって、縁起宇宙を暗く冷たく重たく書き換えていきます。それが「人間関係の悩み」の本質だと私は思っています↓

 S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

 

 

-追記3

 反対に、ゴールを自身の自由意思で設定し「起きたことを正しい場所に受け止める」と、「こんなはずではなかった」は「自責」となって、本当の力(The Power of Mind)を目覚めさせるきっかけとなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 私はそのプロセスそのものが“幸福(well-being)”だと思っています。今後の「フリーテーマ」での投稿(F-176~)で掘り下げていく予定です。お楽しみに。

 

 

-関連記事-

F-060BTTF

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13626536.html

F-035~:クライシス(危機)の本質

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

F-156:人間関係リセット症候群

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23823944.html

PM-00~The Power of Mind Ⅰ 序章

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_123516.html

 

 

ブログ・シリーズ編

S-03:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~

S-03-02:子どもにも起こりうるうつ病

 

シリーズ編第3弾(S-03)は、「心のエネルギーとは何か?」をテーマに、怒りに代表される情動の正体やその向き合い方について考察したいと思います。ぜひ皆さん自身の経験を振り返りながら読み進めてください(Don’t think. Feel!)。

 告知(I-035):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19792909.html

 S-03-00(目次):

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

 

 学校で一番元気な少年は、家ではいつも疲れ果てていました。今思えば「うつ病」の入り口にいたのかもしれません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19979779.html

 

 「うつ病は大人のかかる病気」というイメージがあるかもしれませんが、じつは、子どもにも起こります。12歳頃から増え始め、1314歳頃になると急激に増加。その頃の発症率は大人と大差がなくなるとされています。

 厚生労働省のウェブサイト「みんなのメンタルヘルス」によると、「うつ病の12カ月有病率(過去12カ月に経験した者の割合)は18%、生涯有病率(これまでにうつ病を経験した者の割合)は316%である」とされていますので、決して少なくない数の子どもたちがうつに苦しんでいる(あるいは、これから苦しむ)はずです。

 厚生労働省 みんなのメンタルヘルス総合サイト>うつ病

 https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_depressive.html

 

通常は「興味や喜びの喪失」「思考力や集中力の低下」「そわそわする」「体が重い」「疲れやすい」「自分を責める」「死にたい(消えたい)と思う」などの症状を認めますが、子どもの場合は大人のうつとは異なる症状が現れることがあるとされています。代表的な症状である「憂うつな気分」より「イライラして怒りっぽくなる」のがその例です。「不眠」「食欲減退」の代わりに、「過眠」「過食」がみられることもあります。

 

なぜ子どものうつには、大人のうつとは違った特徴があるのでしょうか?

私が調べた限り明確な理由は見いだせませんでしたが、その事実に何か大きなヒントが隠されているような気がしています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 「イライラして怒りっぽくなる」「過眠」「過食」といった症状は、反抗期や思春期の子どもによくみられるものでもあります。そのため本人はもちろん、周囲の大人もうつの症状に気づきにくくなります。子どものSOSをスコトーマに隠さないために、「これぐらい大丈夫だろう」「この子に限って」といった偏見を持たないことが大切です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 

 うつは早期に発見し対応することがとても重要です。いつの間にか元気を奪い、最悪の場合死に至ることもおこりえるからです。詳しくは下記ブログ記事で取り上げていますが、厚労省が発表する自殺対策白書には子ども(特に中学生)の自殺増加が示されています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11298916.html

 

うつを予防すること、早期発見し対処すること、そして「死にたいほど辛い」「死ぬほど苦しい」から救いだすことは、大人(親)世代の次世代に対する重大な責任です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13958864.html

 

 (S-03-03につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 子どもの場合、発達障害が原因となって二次的にうつが起こる場合があるといわれています。発達障害のひとつ「注意欠陥・多動性障害(ADHDAttention-deficit hyperactivity disorder)」の場合、67割の患者さんがうつを発症しているそうです。

 発達障害に早めに気づき適切に対処することも、うつ病の予防、ひいては自殺対策のポイントになるといえそうです。

 

 

-追記2

 最近、発達障害などに関連する精神科医の著作を読みました。「死に至る病 あなたを蝕む愛着障害の脅威」(光文社新書)という本です。その本には業界全体を覆っているかもしれない巨大なスコトーマが示唆されていました。

 

 

死に至る病




Q-052:霧島市(鹿児島)教育講演会<180628> vol.6

 

 2018628日(木)、霧島市(鹿児島県)で開催された姶良地区学校保健会において、教育に関する講演を行わせていただきました。

 当日の講演内容については、Q-047を御確認ください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11142259.html

 

 いただいた御意見・御質問に対して回答いたします。

 

 

・英語が苦手なため、カタカナや英語のところがでると難しく感じました

 

A:「英語が苦手」というセルフイメージ(あるいはブリーフシステム)は、過去の情動を伴った記憶によりつくられています。おそらく、試験の成績が悪く恥ずかしい思いをしたり、先生や親にディスられた経験があるのではないでしょうか。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 それはすべて過去であり、他人の評価です。受け入れるか、受け入れないかは自分で決めることができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 その時にポイントになるのが、「この世に絶対はない」という知識です。それを情報空間では不完全性定理、物理空間では不確定性原理といいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 「絶対はない」ということは、「『英語が苦手』という評価を決める基準も絶対的ではない」ということ。英語圏で生まれ育った人と比較すると「苦手」になるでしょうし、英語をまったく知らない子どもたちと比べると「得意」といえるでしょう。

 いずれにせよ、他人との比較は自己評価に一切関係ありません。大切なのは「自分のゴール達成能力の自己評価」、すなわちエフィカシーであり、「ゴール実現に向けて今から何を行うか」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 もし、あなたに「止められてもやりたい何か(=ゴール)」が見つかり、その達成のために英語能力が必要なら、あなたの無意識はほっといても英語上達を実現します。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 「英語が苦手」なのは、今までのあなたに英語が必要なかった(重要ではなかった)からに過ぎず、決して語学学習能力が低いからではありません。ゴールにより必要性が生まれたら(重要になったら)、必ず「英語が得意」になります。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 すべてはゴール次第です。そして、そのゴールを決めるのは自分自身です。

 そのことをぜひ、子どもたちに伝えてあげてください。

 

 

・講演(子供向け)は、対象になる子は限定されますか?

 

A:今までは小学校高学年以上(4年~)の子どもを対象に話をしてきました。それより下の年代を対象にしたことはありませんでしたが、スコトーマなどの人間の認識の不思議を絵などを使ったクイズ形式で感じてもらう取り組みなど面白いかもしれません。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html 

 

私自身の“現状の外”の新たな取り組みとして、喜んで行いたいと思います。ぜひ、講演・講話等について御相談ください。もちろん中・高校生、教職員、一般の方々が対象のものについても気軽にご相談ください。

 連絡先(メール):coachfor.m2@gmail.com

 

 

・不登校の子どもたちへの接し方を思いながら、聞かせていただきました

 

A:夏休みが終わる頃になると、子どもの自殺を予防するための報道が増えます。事実、子どもの自殺は9/1前後が最も多いことがわかっています。

 平成26年度自殺対策白書(抄)

 (過去40年間の厚労省「人口動態調査」の調査票から内閣府が独自集計)

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/__icsFiles/afieldfile/2015/08/07/1360770_01.pdf

 

 学校に行くことがhave toになってしまうと、無意識がいかないでいい理由をクリエイティブに考えだします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

「学校に行きたくない」という思いと現実にギャップがあるほど、心身にまで影響が及ぶようになり、調子を崩しやすくなります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

 そして、そのギャップが限界を超えたとき、「行きたくない」は「生きたくない」に変わってしまいます。幸い自殺にまで至らなかったとしても、その思い(have to)が続く限り、心身の不調は継続します。無理やり“矯正”しようとすればするほどその不調は悪化していき、原因不明の身体症状が多発するようになります(MUPSMultiple Unexplained Physical Symptoms)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10114934.html

 

 なぜなら「脳と心」「心と体」「脳と体」は同じものだからです。それらは記述する抽象度の違いに過ぎず、生命はすべての抽象度にまたがって存在しています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165789.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165823.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165888.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5306380.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5306438.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5306445.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5445932.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 

 学校に行くのがhave toな子どもたちに対して、「無理に行く必要はない」「休んでもいい」と声をかけてあげることはとても大切なことですが、それだけでは足りません。

 「学校に行かない(行けない)私」というセルフイメージ(=コンフォートゾーン)が強化されてしまうことで、ますます学校に行けなくなるからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 「学校に行く」ということをhave toからwant toに変えるものがゴールです。

 ゴールがあり、ゴールを達成するために学校に行くことが必要と無意識が納得したときにはじめて、学校が明るく感じられるようになります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 もっとも「学校に行く」は行為に過ぎず、そのこと自体が目的ではありません。学習するために学校に行くのですから、他に学習する方法があるのであれば必ずしも学校にこだわらなくてもいいはずです。

そういういろいろな可能性をスコトーマを外して見つけるためにも、セルフイメージが不当に下がらないように配慮する(むしろ引き上げてあげる)ことが重要です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

「無理に行く必要はない。その代わりにこれから何をしたいか一緒に考えよう」

「休んでもいい。でも、その時間は夢を思い描こう」

 

 時間の流れを教えながら、そんな声掛けをしてあげたいと私は思います。  

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 不登校になってしまう大きな要因として、人間関係の問題があるといいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9188068.html

 

 その場合、鍵になるのはエフィカシーです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 「みんなでコーチングを学び、エフィカシーを高めあう。やりたいことだけをやりたいだけやることをお互いに高く評価し、うまくいったら『君らしい』、うまくいかなかったら『君らしくない』と言ってあげる文化をつくる(ただし、子供には自己責任という概念も同時に教えてあげる)」

「他者のアラ探しや悪口は一生に一度もしない言わない世代を育てる」

 

 そんな世界が実現することを心から願っています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8430748.html

 

 コーチングには、いやコーチングを学ぶ人のマインドには、そんな世界を実現する大きな力が宿っています。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    


 

180628 学校保健会講演用(PM)



PMⅠ:The Power of Mind

PM-05苫米地理論で見える教育現場のスコトーマ

PM-05-31自殺対策白書が示唆すること

 

この章(第五章)では、苫米地理論(ベチロン)で教育を考察していきます。

 

 

自殺対策白書が示唆すること

 

 当然ながら、教育現場の疲弊は、子どもたちにも悪影響を与えています。無関心やあきらめ、不安・恐怖といった情動が生んだ“よどんだ空気”が子供たちを直撃しています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11142435.html

 

厚生労働省が20186月に発表した自殺対策白書によると、2017年の自殺者数は21321人で、22年ぶりに22000人を下回った2016年(21897人)よりもさらに減少しました。前年同様中高年の自殺は減少しており、大人向けの自殺予防の取り組みは効果が表れていると評価されました(それでも、2万人以上の人が自ら命を絶ち、さらに自殺を考えたことがある人は4人に1人といわれています)。

厚労省 平成30年版自殺対策白書(概要)「1 自殺者数の推移」

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/18-2/dl/1-1.pdf

 

最近の自殺の動向で注目すべきは「中学生の自殺者数」です。2015年は102人で17年ぶりに100人を超えました。子どもの総数が減っているにもかかわらず自殺者数は増加傾向にあり、1980年以降でみると女性アイドル歌手が自殺した1986年の133人に次ぐ多さでした。年代別人口10万人当たりの自殺者数では、中学生で2.94人と最多を記録しています。

 

子ども、特に中学生において、早急な自殺対策が必要です。

 

2018年の自殺対策白書で人口動態統計を基に死因順位を5歳ごとの年齢層別に見ると、10代前半や40歳以上は「がん」が最多で、2位に「自殺」「心疾患」が並びます。一方、1539歳はいずれも前年と同様に「自殺」が最も多く、中でも20代後半は2位「がん」の3.7倍、20代前半も2位「不慮の事故」の2.7倍でした。これは、中学生の頃から始まる思春期においての教育 -特にマインド(脳と心)について- が、その後の人生に大きく影響を与える可能性を示唆しています。

 ちなみに、先進国の年齢階級別死亡者数及び死亡率(1534歳)において、日本は「自殺」が1位(死亡数:4557人、死亡率:17.8)で、先進7カ国の中で突出しています。

 厚労省 平成30年版自殺対策白書(概要)「3 年齢階級別の自殺者数の推移」

 https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/18-2/dl/1-3.pdf

 

20154月に「改正自殺対策基本法」が施行されました。

10年ぶりとなった改正の主な点は、「子どもの自殺対策」でした。学校は保護者や地域と連携し、児童・生徒の心の健康を保つ教育(自殺予防教育)や啓発活動を行うことなどが新たに盛り込まれています。

しかし、自殺予防教育の具体的な内容は各学校に任されています。どうしていいかわからずに途方に暮れている学校関係者が多いのではないでしょうか。

 

子どもたちはもちろん、苦悩を抱える学校の先生方にも、コーチングは福音となります。

自殺対策白書は、教育の現場にコーチングが必要とされていることをはっきりと示しています。

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 


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