F-092:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~:vol.4 <ワーク付き>
2019年6月1日、横浜市の新交通システム「シーサイドライン」の新杉田駅(同市磯子区)で無人運転の車両が逆走し、乗客14人が重軽傷を負う事故が発生しました。
「バラ色ダンディ」(東京MX、同6月3日放送回)に出演された認知科学者 苫米地英人博士は、この事故について「無人運転と自動運転が混同されている」とコメントされていました。
博士のコメントを考察してみました。シリーズでお届けします。
Vol.1:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17722318.html
Vol.2:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17868025.html
Vol.3:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17985750.html
…前回(F-091)は、無人運転と自動運転の違いを人のマインドでの情報処理に置き換え、AI(Artificial Intelligence)時代にふさわしい生き方を考察しました。
その生き方とは「ゴール設定でイマジネーションの限界を超え続ける」というものです。
人間の限界はイマジネーションの限界がつくる
イマジネーションによって人は限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得していく
私たち人類は長い歴史の中で何度もイマジネーションの限界を打ち破ってきました。絶望的な苦難を新たなイマジネーションで克服してきました。
AIが身近になった現代は、その驚くような演算処理能力を使って、ますますイマジネーションを現実化しやすくなっているといえます。かつての夢を実現できるのです。鍵は「自由自在なイマジネーション」。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html
…その「自由」を獲得することが教育の真の目的です。
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ところが、実際は親や教育者自身の目的(利益)のために教育が行われているケースが目につきます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9672774.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9817539.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9817603.html
それはhave toの押し付け。それでは子どもの潜在能力を引きだすことはできません。
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さらに心を傷つける暴言や体を傷つける体罰などが加われば、生涯にわたって負の影響を与え続けることになるでしょう。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523096.html
人生が「無人運転」や「自動運転」で終わらないためにコーチングが必要です。
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「ゴール設定でイマジネーションの限界を超え続ける」ために、自由に生きるために、今すぐコーチングが必要です。
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…先日、早急にコーチングを導入するべきであることを示す事例がありました。親による子への体罰を禁止する改正児童虐待防止法の成立です。背景には“しつけ”と称した暴力により幼い命が奪われている社会病理があります。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10114934.html
「体罰を法律で禁止する」という考え方には大きな盲点(スコトーマ)があります。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html
以下の引用文(2018年6月21日付 南日本新聞「南風録」より)を参考に、その盲点について考えてください。それが今回のワークです。
引用開始
「島津に暗君なし」といわれるほど、島津家歴代の殿様はすぐれた人物が多かったという。中でも中興の祖とされる忠良(日新斎、じっしんさい)は人格者で、自ら編んだ「日新公いろは歌」は薩摩武士の精神的支柱となった。
そんな名君も幼少時はやんちゃだったようだ。勉強嫌いで、目を離すとすぐに遊びに行ってしまう。ついに教育係だった寺の和尚から柱に縛り付けられた。日置市の伊佐小学校に展示されている「日新柱」はその時の柱と伝わる。
子をどう教え導けばいいか、いつの時代も大人は頭を悩ませてきた。今週成立した改正児童虐待防止法には、親による子への虐待防止がはっきりと書き込まれた。
背景には幼い命が奪われた東京や千葉、札幌での虐待死事件がある。殴る、蹴る、食事を与えない。しつけとかけ離れた仕打ちの実態を聞き、親を選べない子の悲しさを思う。こんな悲劇をもう繰り返さないため、あらゆる手だてを講じるべきだ。
どんな行為が体罰なのか、法は示していない。国は今後、ガイドラインを作って体罰の定義を明確にする。子育ての在り方を見直す議論を深め、体罰と決別する意志を共有しなければならない。
日新斎を縛った和尚は未来の君主への仕打ちに対して、重い処罰を受ける覚悟を決めていた。子をしつける大人の真剣さを伝える逸話といえよう。ただし、今なら絶対に許されない体罰に違いない。
引用終わり
…いかがですか?
「体罰を法律で禁止する」という考え方に潜む大きな盲点(スコトーマ)を感じ取ることができましたか?
では、私の考えを述べます。
「体罰を法律で禁止する」は本質的な解決策(プラン)になっていません。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12658417.html
医療・介護現場で用いられる概念「3つのロック」で例えると、体罰は「フィジカルロック」に相当します。それは物理空間で方向付けを行うものです。
その体罰を法律で禁止するという行為は「スピーチロック」に相当します。それは情報空間での方向付けといえます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12794797.html
結局、抽象度が違うだけで「方向付け」であることは変わりません。それでは自由を奪われ、have toを強いられ、エネルギーと創造性を封印されてしまいます。
それが私が感じた「大きな盲点(スコトーマ)」です。
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http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html
解決するべき点は「方向付け」にあります。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12808542.html
繰り返しますが、方向付けを他人に許すことは自由を奪われることです。他から与えられた自由なき人生でいくら頑張ったとしても、それは無人運転が自動運転に変わるくらいの違いでしかありません。
重要なことは“自分”で方向付けを行うこと。
教育の場合、子どもに“自分”で方向付けを行う術を教えること。そして、その実現のためにも親や教師自身が自らの方向付けをしっかりと行っていることです。
それは“現状の外”へのゴール設定で始まります。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
つまり、ゴール設定を可能とするコーチングの知識とゴール達成を可能とするコーチングのスキルが真の解決策です。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12935992.html
引用文中にあるとおり「子育ての在り方を見直す議論」はとても大切ですが、その際に「コーチングに取り組むこと(取り入れること)」こそが最も重要であると私は思っています。
「子をどう教え導けばいいか?」 …そんな親や教育者自身の悩みを自ら解決に導くものもコーチングです。
子どもたちに、子どもを導く親や教育者に、コーチングをしっかり届けるために、私は全力で活動しています(もちろん100%want toで)。
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
今回御紹介した苫米地博士の言葉は、「すごい私になれる魔法の名言」(主婦と生活社)からの引用です。以下、同書の「おわりに」から一部御紹介します。
このように、イマジネーションによって人は限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得しています。
そして、イマジネーションとは言葉と言い換えることもできるでしょう。
不幸な出来事も、幸せなひとときも、すべては言葉とイマジネーションの中のものなのです。
ならば、不幸な出来事など、言葉とイマジネーションの力を使って書き換えることは誰にだってできるはず。
そのためのきっかけが、本書で紹介した言葉になるのではないかと思っています。
…「ロックを自ら解除し、イマジネーションの限界を超え続ける力」が皆さんのマインドに眠っています。その力を覚醒させるものがコーチングです。
一緒に取り組んでみませんか?
連絡先:coachfor.m2@gmail.com