Q-423:現状の外側に100%want
toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.1;ゴール設定のスタートライン>
御質問をいただきました。ありがとうございます。
6回に分けて回答いたします。
(変更を加えています)
vol.1;ゴール設定のスタートライン
Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100%want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します
A1:まずはコーチングの大原則から。その原則とは、「コーチはクライアントのコンテンツには一切関わらない」。
Q-385:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまった… <補足;case study>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34790995.html
「コンテンツに関わらない」をわかりやすく言い換えると、「重要度に関わらない」。
ここでいう「重要度」とは、評価関数(重要度関数)、すなわち自我のこと。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html
コーチングでいうと、ブリーフシステム(Belief System、BS)のことです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
コーチは絶えずクライアントのBSやBSが生みだすコンフォートゾーン(Comfort Zone、CZ)を分析します。とくにCZはダイナミックに変化しています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html
分析の目的は「クライアントの現状(Status Quo、SQ)を理解する」こと。もっと詳しくいうと、「『現状の外側に100%want toのゴール設定を行う』ことを阻害している要因を見つけ出し(case)、それを取り除く=克服する(plan)」ためです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html
ただし、そのBSやCZの分析をクライアントに伝えることはありません。クライアント自身にとっては、過去は一切関係ないから。
F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html
もしも「これまではhave toの生活が多く…」といったセルフトークが抱える課題を厳しく指摘することでセルフイメージを下げてしまったなら、ますます「現状の外側にゴールを設定する」ことは難しくなるでしょう。
Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html
クライアントがフォーカスすべきなのは未来。それも“今の時間延長上では起こりえない未来”です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html
苫米地博士のバラいろダンディでの講義でいうと、コーチが行うのは「w1を指摘したりw2を生みだすことではなく、w1からw2への移行をサポートする」こと。
F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html
では、ここで問題。
コーチが「w1からw2への移行をサポート」する際に“鍵”となるのは何でしょうか?
(答えは漢字3文字です)
…思考を深めながら、下記の文章をゆっくり読み進めてください。苫米地博士の著書「一生幸福になる
超訳 般若心経」(学研、p13)より引用し(青字)、少し解説します。
「般若心経」は瞑想のお経
お経を唱えたり、書いたりすること自体には、お経を覚えられたり、字が上手になったりする以外の意味はありません。しかし、お経を唱えたり、書いたりする「人の心」には大きな意味があるのです。
正確に言いますと、瞑想する人の心に意味があります。「瞑想」という言葉を使いますと、座禅を組んだり、目を閉じてじっとしていることを思い浮かべるかもしれませんが、必ずしもそれだけではありません。自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめるのが瞑想です。
「般若心経」にはこの瞑想に役立つ内容がふんだんに盛り込まれています。瞑想のお経と呼んでもいいくらいです。ですから、般若心経は単なる魔法の呪文として唱えるのではなく、内容をよく理解して、その内容を臨場感豊かに思い描くことで、自分自身や世界を見つめることができ、その結果として救われたり、ご利益があったりするお経なのです。
…「自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめる」ためには“外側視点”を作る必要があります。コーチングは、主観ではなく、客観です。
F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html
そのためには物理空間(次元)のリアリティから自身を開放する必要があります。心身をモニタリングし、逆腹式呼吸を続けることで、リラックスとゆらぎを得ることができます。
Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html
リラックスとゆらぎを得るほど、物理空間(次元)から離れやすくなり、より高次の抽象度次元を「見つめる」ことができるようになります。それが「瞑想」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
お経を唱えるのは瞑想するため
日本の仏教には「念仏や題目を唱えるだけで極楽浄土へ行ける」と説く宗派もあります。あるいは密教の護摩焚きなどでもお経が唱えられます。ですが、私はこれらもけっして魔法の呪文を唱えているのではなく、瞑想をするための一つの方法論として提示されているのだと考えます。
日蓮宗や浄土真宗では「般若心経」は唱えないとされていますが、その開祖である日蓮や親鸞も元は天台宗のお坊さんです。比叡山延暦寺には天台宗の偉大な僧の木像があるのですが、その中に日蓮も親鸞もあります。あるいは、法然、栄西、道元らいわゆる鎌倉新仏教の開祖たちもみな比叡山で修行した天台宗の僧でした。天台宗には「止観」という瞑想がありますから、当然、こうした新宗派にも止観の瞑想の影響が色濃く残っていても不思議ではありません。つまり、座禅も念仏や題目を唱えることも「瞑想」の一方便だと考えられるのです。
…コーチングにおいても「止観」を重要視します。
(苫米地博士の「止観瞑想」の解説はこちら↓)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html
「止観」で止めるものとは“煩悩”ですが、じつは、その“先”があります。
(“先”についてはこちらでどうぞ↓)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33248780.html
瞑想とは自分自身を自由自在に観ること
瞑想とは自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめることと書きました。実は、自分自身を見つめると、同時に自分のいる世界も、宇宙全体も見たことになります。なぜかというと、自分自身というのはそれだけで存在しているのではなく、必ず自分以外の周りのもの(=自分のいる世界、宇宙全体)との関係によって成り立っているからです。このことをお釈迦様は「縁起」と呼びました。
人はとかく、自分というものを絶対視しがちです。ですが、瞑想とは自分自身から離れて、自分自身を外側から見つめ直す作業です。自分を外側から見るには、自分と周囲との関係をよく見る必要があります。このとき、それまでの思い込みや先入観などを捨てて見ないと、本当の自分は見えてきません。思い込みや先入観に縛られていると、自由に自分自身を見つめられないのです。瞑想とは自分自身を自由自在に見る(観る)ことなのです。
自分自身を自由自在に見る(観る)
…その状態がコーチングのスタートライン。すなわち、ゴール設定のスタートラインです。
F-318~:観自在
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html
苫米地式コーチングは中観。自由な心で(空観)自が在る宇宙を生みだすことが(仮観)苫米地式です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html
さて、コーチが「w1からw2への移行をサポート」する際の“鍵”はクリアでしょうか?
…私の答えは「非言語」。
クライアントが自由に思考し(瞑想=内省)、ゴールにふさわしいセルフトーク(内省言語)を自ら生みだすために、コーチは非言語の働きかけを貫きます。
L-082:2021年3月シークレットレクチャー -05;「非言語」が重要なのはなぜ?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html
(Q-424につづく)
CoacHing4M2 EDGE
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
苫米地博士のバラいろダンディでの講義でいうと、コーチが行うのは「w1を指摘したりw2を生みだすことではなく、w1からw2への移行をサポートする」こと
…その「w1からw2への移行のサポート」のことを、最近の苫米地博士は「エフィカシー関数をつくる」と表現されています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
「バラいろダンディ」(2024年6月17日放送回)より引用
「成長」の夏に向けて習得!苫米地式「オーセンティック コーチング」 (2024年6月17日) #コーチング (youtube.com)
-告知1-
2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-375:俺にかかってこい
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L-058:2020年8月シークレットレクチャー -04;抽象度を上げる秘訣 <ワーク付き>
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