苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:止観瞑想

F-198:“あの人”の言葉はなぜ心に響くのだろうか? Vol.2;「こんなにほったらかしにして」と言われたら(ワーク付き)

 

 “あの人”の言葉はなぜこんなにも心に響くのだろうか?

 

 という文章を目にした今、皆さんはどんなことを連想し、何を考えていますか? 皆さんにとっての“あの人”とは誰のことでしょうか?

 

 湧き上がるイメージを楽しみながら、ゆっくり読み進めてください。

 

この連載では、毎回、認知科学者 苫米地英人博士の著書「近未来のブッダ」(サンガ)から引用します。その本のサブタイトルは「21世紀を導くリーダーの鉄則」。その“鉄則”もぜひイメージしてください(Don’t think. Feel!)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

 Vol.1;こんなにほったらかしにして

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26428629.html

 Vol.2;「こんなにほったらかしにして」と言われたら(ワーク付き)

 

 「こんなにほったらかしにして」と言われる側がコーチングマインドを学んでいるのであれば、全然問題はありません。「ほったらかし」を含むすべての言動は、ゴール設定の結果だからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 コーチングマインドを実践する者が経験するすべての出来事は「ゴールが生みだす縁起」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 ただし、「ほったらかしにして」と言われた時は、いったん立ち止まり確認してみましょう。止観(瞑想)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

 

非難、警告、忠告、小言はいずれもスコトーマを外すチャンス!

これまで気がついていなかった重要な改善点を見つけるかもしれません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 自分の言動に確信があるときほど、止観を心がけてください。

“自分(自我)”はもちろん、宇宙すべてが不完全です。“あの世”は不完全性定理で、“この世”は不確定性原理により証明されたこの事実は、「どこまでも進化・向上できる」ことをはっきりと示しています。その進化・向上のための止観です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 止観とは「止めて観る」こと。

止めるのは煩悩的な心の動きであり、観るのはより高次(抽象度)の情報場です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 では、「近未来のブッダ」から引用します。

 

ヨーガの瞑想段階のように

 修行僧がなんのために瞑想をするかといったら、私がここで言う大乗の脈絡では準備のためです。それをヨーガの体系で説明すると、まずハタヨーガがあって、クンダリニーヨーガがあって、ラージャヨーガがあります。ハタヨーガは体を作るところです。クンダリニーヨーガはエネルギーのヨーガで、身体と心のつなぎ目ぐらいを作っていくところです。そして、ラージャヨーガにあたるところが瞑想のヨーガです。

 なぜ、ハタヨーガから始めるかというと、瞑想するためには強い体が必要だからです。仏教の瞑想も同じです。頭をまっすぐたてて長時間座らなくてはいけません。5時間なり10時間なり、座禅を長い間やれるようになるためには訓練期間がそれなりに必要になります。ですがそれは、ぜんぶ瞑想できるようになるための前段階です。

 引用終わり

 

 

 瞑想するために必要なのは、もちろん、「強い体」だけではありません。身体と心はそもそも同じものであり、抽象度の違いに過ぎません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 そのことを踏まえた上での「瞑想できるようになるための前段階」として、私は「T」「Nil」「D」のラベリングを行っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

 誰に言われたか?、どんなことに対して言われたか?、どのように言われたか? など状況により違いはあると思いますが、基本的に「こんなにほったらかしにして」と言われたなら何らかの情動が動くはずです。その情動が「D」。

即座にラベリングして、「D」を自身から切り離しましょう。それが動物的な大脳辺縁系の活動(=ファイト・オア・フライト)を防ぎ、前頭前野をさらに活性化させてゴールに向かうための「前段階」を可能にします。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 

 「瞑想できるようになるための前段階」をクリアしたら、「ゴール」を再確認してみましょう。誰かに「こんなにほったらかしにして」と言われてしまうときは、ゴールの中に気が付いていない課題(ケース)が隠れていることがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808495.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て、3)“現状の外”に設定する もの。なので、このように自問してみましょう。そして、湧きあがるセルフイメージ&トークをゴール側から再確認してください。それが今回のワークです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 Q1:本当に自由意思で望んでいること(want to)だろうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 Q2:本当にunselfishだろうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html

 

 Q3:本当に達成不可能だろうか?

 (すでに達成している/達成しかかっているのではないだろうか?)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_262962.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

 

 ゴールは1つではなく、人生のあらゆる領域にまんべんなく設定するものです。それをバランスホイール(balance wheel)と呼びます。それを踏まえてこんな自問も行ってください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14524490.html

 

 Q4:ゴールのバランスはとれているだろうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26037409.html

 

 

 徹底的に自問してみて「ゴール」を再確認したなら、次は「コンフォートゾーン(CZ)」の確認を行いましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

「こんなにほったらかしにして」と言われてしまう状況は、ゴールに問題がなかったとしても、CZに関連する何らかのエラーにより生じえるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13837769.html

 

 私自身は「エフィカシー」と「臨場感」をとくに意識に上げるようにしています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 *「エフィカシー」に関する記事はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25645972.html

 

 *「臨場感」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 

以上、「こんなにほったらかしにして」と言われたときの対応について考えてみました。次回(F-199)は言う側のマインドについて考えてみましょう。ポイントは同じく「抽象度の高い気づき」です。

 

F-199につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第4回目は202188日(日)開催。テーマは「夢をかなえる方程式 I×V=R」です。詳細はこちらから↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26384913.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

<お問い合わせ・申し込み>

 coachfor.m2@gmail.com

 

 

近未来のブッダ



F-096:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.3

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 …これは戦前・戦後を通じて日本映画界で活躍した女優 高峰秀子さん(1924~2010年)の言葉です。前々回(F-094)はこの言葉をコーチの視点で読み解き、前回(F-095)は関連するワーク(ラベリング)を御紹介しました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18340552.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

 今回は、そのワーク(ラベリング)の実践例を紹介した後、さらに踏み込んで「私はイヤなことを心の中で握りつぶす」という言葉を考察します。

 

 

 …先日、妻と買い物している際に、かつて“だまし討ち”された病院の職員に会いました。しかもその職員は、私を誹謗中傷するだけで調停の主旨とは全く関係のない(むしろ申し立て理由を自ら否定する)“証拠”を書いた一人です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628437.html

 

 私はその職員のことを医療人として高く評価し、人としてもとても信頼していました。だからだと思いますが、裁判所に提出された“証拠”を目にしたときには激しい怒りを感じました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html

 

その怒りが、痛い記憶とともに、一気に吹きだしたのです。それまでの楽しかった“場”は、一瞬で修羅場に変わりました。私の中で。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 その時に行ったのがラベリングです。

 まずは噴出した「D」を切り離しました。「私らしくない」「コーチらしくない」とセルフトークしながら。

 次に「T」か「Nil」かを判別し、「T」と判断した後さらに分析していきました。具体的には、「The Power of Mind Ⅰ」第六章で行ったように仮説を立てて、トゥイーキングを行いました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_124527.html

 

 そして、ゴールが生みだす未来からの時間の流れを感じながら、心の中でイヤなことを握りつぶしました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 ところで、イヤなことを握りつぶす“私”とは誰のことでしょうか?

 

 …もちろん、それは「ゴールを達成した私」のことです。その「私」は、抽象度でいえば、より高い次元にいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 イヤなことの正体は何でしょうか?

 

 …「イヤなこと」の「イヤ」はすべて「D」。情動であり、心の迷いです。「イヤなこと」の「こと」が「Nil」ならば無視すればいいですし、「T」ならば解決策を考えるいい機会となります。ゴール実現にますます近づいていくことを楽しむことさえできます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 (握りつぶすのが)心の中でなのはなぜでしょうか?

 

 …情報空間の方が書き換えやすいからです。宇宙は多次元の階層構造で、その底面が物理空間です(物理空間も情報空間の一部です)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14106619.html

 

すべては双方向の縁起ですが、より高い抽象度次元に因があり、低い次元で果としてあらわれています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

だから、情報量のより少ない高次の抽象度空間の方が書き換えやすく、かつ、より大きな変化を(物理空間など低次の抽象度空間で)起こしやすいのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165888.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 では、握りつぶすためのエネルギーはどこから生じるのでしょうか?

 

 …答えは抽象度の差です。抽象度が高くなるほど大きくなるポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)が、「握りつぶす」力の源です。つまり、ゴールの抽象度が上がるほど、強力に握りつぶすことができるようになります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045827.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html

 

 

 エネルギーは、時間軸でいえば未来に、抽象度でいえば高次の抽象度空間に存在しています。そのエネルギーにアクセスする方法がゴール設定。

だから、「Goal comes 1st.」(by Lou Tice)なのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8583393.html

 

 皆さんはすでに大きなエネルギーと創造力を潜在的に持っています。それらを引き出すものがコーチングです。

 

 

 …先程、「そして、ゴールが生みだす未来からの時間の流れを感じながら、心の中でイヤなことを握りつぶしました」と書きました。

 

私が握りつぶした「イヤなこと」とは、じつは、その場にいた元同僚のことではありません。“だまし討ち”という痛い記憶やそれに紐づく経営陣の悪意でもありません。

 

握りつぶした本当の「イヤなこと」について、次回、新たなワークとともに記します。

 

(F-097につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 認知科学者 苫米地博士の新刊「超悟り入門」(徳間書店、2019年6月28日発売)に、今回御紹介したラベリングが「止観瞑想(しかんめいそう)」として記されています。

今回と次回の2回に分けて引用します。

 

止観瞑想

 …この煩悩を上手に扱うのに適しているのが「止観瞑想」です。止観の止とは煩悩を止めることを意味しています。煩悩を一時的に止めて自分の思考や感覚を観るのが止観瞑想になります。

 では、煩悩を一時的に止めるにはどうすればいいでしょうか?

 それは、ラベリングです。瞑想中に湧き出てきた情動にラベルを貼っていく作業を繰り返すのです。

 例えば、「お腹が減ってきたな」といった感情がふと湧いてきたら、「空腹」とラベリングします。「眠くなってきたぞ」と思ってきたら「睡眠」といった感じです。

 そして「空腹」とはなにか、「睡眠」とはなにかを思考していくのです。

 「空腹とは食欲から発せられるものであり、その源は大脳辺縁系にあるといわれている。これに従って食べていかなければ人は死んでしまう。しかし、人は水さえ飲んでいれば一週間ぐらい断食しても死ぬことはない。かえって健康になるといわれる。ということは、いま感じているこの空腹は従う必要がそれほどない可能性が十分にある。少なくとも緊急性は低い。ならば、この空腹はなにゆえ発生したのであろうか? 瞑想を邪魔する感覚なのか?」などなど、思考を深めていく作業を行っていくのです。

 

 

超悟り入門




このページのトップヘ