L-07520211月シークレットレクチャー -04;抽象度を上げてIQを向上させる苫米地式トレーニング

 

20211月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の2回目。3回を通しての全体テーマは「Don’t think, feel!」です。

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 *初回講義(202011月)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420420.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 

 01;苫米地博士からのメッセージ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29405000.html

 02;情報が書き換わると現実が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29431450.html

 03;ブリーフシステムによる〇〇思考を止める

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29458054.html

 04;抽象度を上げてIQを向上させる苫米地式トレーニング

 

 

答えはゴール設定(再設定)!

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 ゲシュタルトにより意味が決まり、ゲシュタルトが変わると意味が変わっていく

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 そのゲシュタルトを未来側から新たにつくり上げることがコーチング。そのコア中のコアがゴール設定です。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

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 1)心から望むゴールを、2)自分中心を捨て、3)現状の外に設定するからこそ、これまでスコトーマに隠れ認識することさえできなかった“呪縛”を断ち切ることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ゴールのポイントの中でも、私自身がいつも意識に上げているのが「2)自分中心を捨てる」。

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2)自分中心を捨てる」ために、まずは「大脳辺縁系での思考停止」を防ぎ、その上で「前頭前野での自動思考」を停止(止観)し、さらに大きな思考を行っていく

 

 その過程で、自と他の境界があいまいに感じられ、すべてが一体であるような感覚になっていきます。まるで「自分」が縁起空間中にひろがっていく感覚

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 それは「抽象度を上げる」「抽象度が上がる」ときの体感です。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度を上げるから心から望むゴールを見つけることができ、抽象度を上げるから自分中心を捨てることができ、抽象度を上げるから現状の外に飛びだすことができます。

 

 鍵は抽象度のコントロール!

 もちろん、コーチングの実践自体が「抽象度を上げる」「抽象度が上がる」ための取り組みになりますが、「抽象度を上げる」こと自体を独立したゴールのカテゴリとすることをお勧めします(バランスホイール)。「抽象度を上げる」ことを常に「意識に上げる」ために。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 今回は「抽象度を上げる」「抽象度が上がる」ためのワークを紹介します。

以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「ドクター苫米地の新・福音書 -禁断の自己改造プログラム」(講談社、開拓社より再販)に沿って、ポイントを簡潔にまとめていきます。

詳しくは同書の第3章「『2次元人』から『5次元人』へ 抽象度を上げるトマベチ流・7種のトレーニング」をお読みください。

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 苫米地博士は「空間も時間も無限に広がる宇宙にまで抽象度を上げ、それでもなお臨場感が得られるなら、あなたは『5次元人』です」と書かれています。

 ポイントは「ただ抽象度を上げるだけではなく、臨場感を保つこと」。

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 では、順番に確認していきましょう。

 

 準備運動① 逆腹式呼吸

 心身を思い切りリラックスさせて、物理空間の縛りから自らを解き放ちます

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 準備運動② 自分の得意なモーダルチャンネルを見つけよう

 内部表現の書き換えは、自分の得意なモーダルチャンネルと抽象度で行うのがコツです。

 モーダルチャンネルとは情報入力経路のこと。具体的には視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚の五感+言語(+数学)のことです

 Q-233:「財布を娘に盗られた」といったvol.4:ユマニチュードの5つのステップ 前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27926812.html

 

 ステップ1;自分は五感のどれが鋭いか? -モーダルチャンネルを見つける

 ステップ2;現実の物から抽象度を上げながら、どこまでその物の実体を感じていられるか

 

 準備運動③ 自分を中心とする世界に、整合的な地図をつくろう

 地図は自分の宇宙の中に散在している知識・知能を縦横無尽に結び付けてつくりあげます。自分を中心とするネットワークを整合性のある状態にしておくことで、そのネットワークを構成する情報を自由自在に操ることが可能になります

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 これらの準備運動をしっかり行うだけで、すでに情報の操作能力は格段に高まっているはず。次は「抽象度を上げるトレーニング」です。

 

 抽象度アップトレーニング① 過去の情動を利用する方法

 過去に経験した出来事から情動-うれしい、楽しい、気持ちいい、痛い、悲しい、苦しいなど-を引っ張りだして、その臨場感を強化しつつ、感覚的な言葉に記述しなおすトレーニングです

 

 ステップ1;過去の思い出から喜怒哀楽の情動を甦らせて体感を引っぱりだす

 ステップ2;体感を少しずつ強化する

 ステップ3;芸術家になった気分で、体感や色や絵、音、触感などで表現する

 

 このトレーニングを実践すると、次第に世界が立体的に見えてきます。立体的とは、「内部表現という抽象空間に住んでいることが実感され、ひとつ上の視点から世の中を見ることができる」という意味です。

 

 抽象度アップトレーニング② 縁起に働きかける方法

 内部表現の書き換えとは、「縁起に働きかける」ことでもあります。縁起とは内部表現におけるすべての関係性のこと。苫米地博士が座右の銘とされている「一念三千」世界へのアクセスが、内部表現の書き換え=縁起への働きかけを可能にします

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 ステップ1;物はどうやっていまここにやってきたのかを、想像まじりに考えてみる

 ステップ2;物の歴史に感情を結び付ける

 ステップ3;体感を強化し、それを色や絵、音、触感などで表現する

 ステップ4;複数の物を同時に感じる

 

 

 さらに「新・福音書」では、上級者向けとして、「IQを上げるトレーニング」が提示されています。なぜIQの高さが求められるのかというと、「内部表現を書き換えるなど、抽象空間で情報操作をする際には、無意識のうちに全体像を身体的に感じて、複数のことを同時進行で考えながら、瞬時に自分オリジナルの考えを導き出すことが必要」だから。

 では、トレーニングに進みましょう。

 

 上級者向けIQトレーニング 自然界に「概念のヒエラルキー」を構築する

 何かひとつ整合的な世界を選び、抽象度を上げながら「概念のヒエラルキー」を構築していきます。例えば、相関関係がわかるように描きだした系図のようなものをつくります。博士のおススメは「自然界」です

 

 ステップ1;目に入るものひとつひとつの抽象度を上げていく

 ステップ2;各抽象度で横に概念を広げる

 ステップ3;連想したものについて、抽象度を上げていく

 ステップ4;“網の目世界”を動かす

 

 

 ここまで「抽象度を上げてIQを向上させる苫米地式トレーニング」を紹介しました。

 かつての私も含むほとんどの人は、意識が物理空間に囚われ、自分が束縛されていることに気がついていません。

 少し抽象度が上がると、束縛に気づきながら、その束縛から逃げられないジレンマに陥ります。

 さらに抽象度が上がり、IQも高くなってくると、束縛から解放されて自由になれます。以前は感じられなかったもの、例えば「本当になりたい自分」「叶えたい夢」「真の幸せ」がわかると同時に、自分を取り巻く世界観そのものが大きく変貌していきます。

 F-175:脳内を書き換えると「環境」が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html

 

ただし、苫米地博士は「最後まで自分を縛り続けるものがある」「それが物理空間に居座って影響を与え続ける」と警告されています。何でしょうか?

 

 答えは「煩悩」です。

では、なぜ煩悩が「最後まで居座る」のでしょうか?

 

 そう、「ホメオスタシスが働く」から。無意識は「自我と信じているもの」を壊すことを強烈に嫌がります。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 世界中の経営者に影響を与えたピーター.F.ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker1909~2005年)は、「創造的破壊」という表現を多用していました。その「創造」と「破壊」はワンセット。

F-254:イノベーションがうまれるとき <前編;視点>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29415081.html

 

 ゴール設定(想像)後しっかり思考しながら「創造」を行い、同時に、「破壊」を嫌がる思考=煩悩をしっかりと止める

 

「創造」(I)の臨場感が「破壊」を上回ったとき(I×V)、ホメオスタシスが「創造」のために働き、一気にゴールが現実化していきます(I×V=R)。

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 だからこそ、「止観」のトレーニングが重要になります。

以下、「新・福音書」より引用します(p142~)。ぜひ「止観」をマスターし、日々実践ください。

 

 

 煩悩をコントロールするトレーニング「止観」

 「止観」とは?

 

 「止観」の「止」は、煩悩を制御すること。拡大解釈をすると中国禅になります。その中国禅では、座禅を組んで「喝!」とやる、あのイメージが強調され過ぎているせいか、あたかも煩悩をはじめ雑念のすべてを消すことが「止」であると誤解されがちです。

 でも、それでは気絶するなどして何も考えられなくなった人しか、理想的な悟りの境地に達することができないことになります。

 もし、煩悩を「止める」ことを「捨てる」という意味だと思っている人がいたら、それは大きな間違いです。壁に向かって9年座禅を組んだと伝えられる達磨大師だって、頭のなかにはとてつもなく大きな抽象宇宙が広がっていたはず。言ってみれば、「雑念だらけ」だったと思うのです。

 しかも、足の痛みも忘れてしまうくらい気持ちよかったのですから、抽象空間で大量のドーパミンやエンドルフィンを出していたのでしょう。臨場感を持って抽象思考をしていたわけです。

 そもそも、人が煩悩を完全に捨ててしまったら、大変です。食欲がなければ飢え死にしてしまうし、性欲を捨てれば種を子々孫々につなげていくことが不可能になります。人類が滅亡してしまうではありませんか。

 だから、煩悩を捨てる必要はありません。お釈迦さまも「ほどほどにね」と言っています。ようするに、煩悩を自分でしっかりコントロールすればいいわけです。

 また、「止観」の「観」は、自分を高い視点から観ること。親鸞が始めた浄土真宗では、「見調べ」という手法を使います。

 これは、親や兄弟、配偶者など、身近な人との関係について、「してもらったこと」「してあげたこと」「迷惑をかけたこと」などを考え、徹底的に内省を促そうというもの。この見調べをもとに、心理療法などに使われる「内観療法」が考案されました。

 ただ、見調べの場合、自分をいろいろな視点で「観る」のはいいけれど、我欲や煩悩を脇に置くという「止」の部分が弱くなりがちです。と言うのも、観れば観るほどいろんな心の動きが出てきて、逆に自分の都合のいいように妄想を膨らませてしまったり情動に流されたりする恐れがあるからです。

 このように、「止」と「観」はどちらか一方に力点を置きすぎると、うまくありません。煩悩をちょっと脇に置いてあげないと、どうしても煩悩に引っ張られて、本当の意味で高い抽象度に上がっていけないのです。

 したがって、「止」と「観」の2つを同時に行うことが、止観トレーニングのポイントになります。

L-076につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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