L-145:2021年11月小学校親子講演会(鹿児島県)-08;Q&A(子育ての本当の“意味”とは?)
2021年11月に鹿児島県の小学校で親子向けの講演を行いました。依頼されたテーマは「コーディネーション」。
01;最高のコーディネーショントレーニング
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33283301.html
02;生まれてからずっと続けている運動?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33297928.html
03;子どもたちに一番伝えたかったこと
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33332991.html
04;ゴールを設定するといろいろなことが“調和”していく
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33345501.html
05;人の成長(人間形成)や進化・向上は情報空間で起こる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html
06;現状の外のゴールに向かい続けることができる理由
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33398926.html
07;「最高のCOT=コーチング」の真の意味
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33432688.html
08;Q&A(子育ての本当の“意味”とは?)
これまで当日お話しした内容をブログ用にまとめました。最後は御質問・御意見に回答いたします。
・スコトーマに隠れていることが多いことを知り驚きました
A1:「スコトーマに隠れていること」はそもそも認識することができません。それは存在していないのと同じ。驚きますよねw
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
さらに驚いて欲しいのですが、「あなたもあなたの子どもも存在していないのと同じ」です。なぜでしょうか?
…その答えは、“私”とは、過去の記憶によってつくられた「他人の判断や社会の価値観の塊」だから。それをブリーフシステム(Belief System、BS)と呼びます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
・色々な見方、考え方を学べました
A2:スコトーマを生みだす/外すポイントは
1)知識、2)重要性、3)役割
です。外から入ってくるそれら3つにより認識が決まるのですから、目の前は本当の自分の世界ではなく、“私”は存在していないのと同じです。ではどうすればいいでしょう?
F-034~:「何もないところからレンブラントを発見」は正しい?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268332.html
…そう、コーチングです。
現状の外へのゴール設定により、まったく新しい“私”を自らつくりだすことができます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
それとともにこれまでのBSが書き換わり、「色々な見方、考え方」がますますできるようになります。自由自在に。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html
・自分自身への考え方はどうすればいいでしょうか? もっとwant toを引きだしたいと思いました
A3:御質問への私の回答は「バランスホイール」と「さらなるゴール設定(ゴール更新)」。
ゴールは人生のあらゆる領域に設定するもの(バランスホイール)。多くの人が「仕事」で頭がいっぱいです。子育て中の方は「家庭(子育て)」も多くを占めるでしょう。
Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html
それらと同じように「趣味」「生涯学習」「社会への貢献」「健康」「ファイナンス」も常に意識に上げてください。「あれもやりたい」「これもやりたい」という意識状態でいると、ますますwant toが加速していきます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html
ところで、「want to」はゴール設定の結果であり、傍から見た評価にすぎません。「もっとwant toを引きだしたい」にこだわってしまうと、やがてhave to化し、能力を封印してしまうことになります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html
では、ゴール設定の結果として傍から見ると「want to」に見える人の心理状態はどんな感じでしょう?
…答えは「あたりまえ」。「うまくいってあたりまえ」「成功するのがあたりまえ」…そんな意識状態です。それをしっかり表現すると「ゴール達成能力の自己評価」。そう、エフィカシー(efficacy)です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
・時間は未来から過去へ流れている …今まで後悔とかにとらわれてできないと決めつけることも多かったので反省です
A4:「後悔とかにとらわれる」のも、「できないと決めつける」のも、本当のあなたの行動ではありません。誰かにそう刷り込まれていただけ。エフィカシーが不当に下げられた結果です。
その事実をしっかり心に刻み、これからは未来の結果として“今”を生きてください。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html
・未来を見ることが大切なのを実感しました。すべては「ゴール」から!
A5:そう、「すべては『ゴール』から!」。
Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html
「すべては『ゴール』から!」が本気でわかると、時間の感覚が研ぎ澄まされ、どんどん変化していきます。詳しくはこちらでどうぞ↓
Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html
・子どもたちが写真を見て興味がある様子がよかった
A6:子どもたちが本当に楽しそうで、私もとってもうれしかったです。
たいていの「興味」は、既得権益によりデザインされた偽りの「興味」。その代表が「3S」でしょう。
F-070:「夢をかなえる方程式 I×V=R」のとおり、本当に夢が現実化した一例
~映画「メジャーリーグ」~
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15096276.html
本物の「興味」はゴールが生みだすもの。「興味」や「好奇心」はゴールに向かうホメオスタシス活動といえます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html
だから、「あたりまえ」!
その「あたりまえ」は子どもの能力をさらに開花させます。IQが上がるからです。
Q-347:自身の人生を変える… <vol.4;「走りながら考える」 ”同時並行“の意味>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32562546.html
・ドーパミン …子どもにも、子育てにも、自分自身にも、ドーパミンが増えることのメリットが大きい
A7:IQが上がることとドーパミンは強く関係しています。詳しくはこちらでどうぞ↓
Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html
・子どもへの声のかけ方をもっと知りたい
A8:言語は諸刃。だから親は常に「声のかけ方」を意識に上げる必要があります。
F-288:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.1;アファメーションの秘訣
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31244338.html
しかしながら、本当に大切なのは、言語よりも内省言語の方。
L-083:2021年3月シークレットレクチャー
-06;心の本質を捉える基本中の基本
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30130987.html
働きかけの基本は“非言語”です。
L-082:2021年3月シークレットレクチャー
-05;「非言語」が重要なのはなぜ?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html
“非言語”で働きかけ育むものが「ベーシックトラスト」。私はその「ベーシックトラスト」こそが、子育ての、そしてすべての人間関係の基本だと思っています。
Q-229:低年齢の子どもも「want toで生きる」…? 後編;しつけと教育の違い
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27824108.html
・マズローの自己実現欲求のさらに上があったことを知れて嬉しかった
A9:おそらく学生さんですねw
(ブログ化した際に割愛しましたが、実際の講演では教育実習生の質問に応え、「自己実現欲求のさらに上」までお話しました↓)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html
その「嬉しい」を大切にしてください。ゴールに向かって学び、実践し続けるうちに、その「嬉しい」はどんどん大きくなっていくから。なぜだと思いますか?
…そう、「抽象度が上がる」からです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
抽象度が上がるたびに、人生はどんどん豊かになっていきます。お楽しみに!
・歩行禅がなぜいいのか? どういう効果があるのか? もう少し詳しく知りたいです
・親子でできる運動をもっと聞きたかった。時間が短かったので
・もっと親子でできる体操を知りたい
A10:いいですね!
その「ワクワク」「ドキドキ」を大切にされてください。
F-201~:「医学と医療」と「理学と工学」の類似と相違からコーチングで心がけるべき…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413696.html
「歩行禅がなぜいいのか?」については、こちらを参考にされてください↓
Q-175:脳内の歩くというイメージの臨場感を上げて物理世界で実際に…?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24963004.html
・子どもたちが楽しそうにしていたので、私までうれしくなりました
・親子で楽しくお話を聴くことができました
A11:こちらこそありがとうございます。本当に楽しい時間でした。
最後に「子育ての本当の“意味”」を今一度考えてみましょう。それは前回お伝えした「『最高のCOT=コーチング』の真の意味」と同じであるはず。
以下、苫米地博士の最新刊「日本転生 絶体絶命の国の変え方」(TAC出版、p195)より引用します。お子さんの未来と皆さんのゴールを重ねながら読み進めてください。Feel!
権力に寄らないリーダーシップを養え
前項で権力に寄らないリーダーシップを生み出すという話をしました。もちろん、それは可能なのですが、一筋縄ではいかないことも多々あるでしょう。
なぜなら、権力に寄らないリーダーシップとは既存の力に頼らないことを意味するからです。
たとえば、「これから素晴らしい事業をやります」と言っても、その資金を証券会社を利用して第三者割当で増資するというのは、あらゆる有価証券に係わる法やルール、証券業界システムなどの権力に寄ることになるでしょう。素晴らしい事業をお金なしでやりますというのも相当無理があるのです。
現実の話として人を集めて組織を動かすということは必ずどこかで権力の縛りが入ってきます。そのときに「権力に縛られない行動をどう取るのか?」が重要になってくるのです。
といっても、これは心構えの話ではありません。実際の行動として、がんじがらめのなかでどう行動するかなのです。今後日本を生まれ変わらせるために必要な要諦の一つです。
そのための要諦をいくつか紹介しましょう。
まずは自分自身が「権力には縛られない」という人格を持つことです。これはいま言った「心構えの話ではない」に通じるもので決意として縛られないと誓うことを言います。誓いを立てたら、それを行動に移すために権力構造を徹底的に分析し理解します。分析・理解することによってはじめて縛られない行動を取ることが可能になります。
ここで一つ、私がやった事例を挙げましょう。政治の世界でインターネット戦略がまだよく整っていないときの選挙の話です。ルールを作る側もインターネットがどういうものか、よく理解していませんから、ルールもざっくりしたものだったのです。「公示期間の前の日まではYouTubeの更新はOK。公示期間に入ったら更新はできないが、アップしたものを削除する必要はない」などといったものでした。つまり、公示期間前の選挙運動をインターネット上では許可していたのです。ですから、私はインターネットを使って応援している候補を公示前からサポートすることができたのです。
要はルールを熟知してルールを利用するという作業です。このやり方は正攻法ではない、と思われる人も多いでしょう。権力と真っ向勝負をしたいと考える人もいるでしょう。
しかし、このやり方も権力に縛られない、とても効果的な方法です。
もう一つ例を挙げましょう。
いまでは東証でも認められている下方修正条項付きの転換社債を日本で初めてやったのは私です。ニューヨークのプライベートエクイティファンドと組んで、海外のオフシェア市場で日本の中小企業の転換社債を引き受けたのです。
ところが東証はこれに異議を唱えたのです。当然のことですが、日本の有価証券取引法上で違反ではありません。日本の企業が海外で発行する債権は日本のルールが適用されません。買い手も外国人ですから何の問題もないのです。しかし、東証は怒りました。それは自分たちの利益を侵害するというのが本音だったのです。
私はそれでもやりました。なぜなら、私には根拠があったからです。
日本では上場企業が社債を出すには、当時最低でも3ヶ月、普通は半年かかりました。これは、慎重というよりも硬直していると言っていいほど当時のニーズに合致していなかったのです。
いまでもそうですが、日本の企業のほとんどは中小企業です。彼らは資金がほしいときにはすぐにほしいのです。半年など論外で来月、ヘタしたら来週ほしいのです。5億、10億円の資金があれば生き返る2部上場優良企業は多かったのです。
私は彼らを救うために、日本で最初に海外のオフショア市場で下方修正条項付きの転換社債を引き受けたのです。そうすれば、3日後には資金の振り込みができたのです。これで生き返った中小企業がどれだけあったか。私のやっていることのほうが明らかに正しかったのです、日本の金融市場の世界よりも。
私には日本の産業構造を高度化するというゴールがありました。そういった確信があったからこそ、既存の権力と戦うことができたのです。これがまさに権力に寄らないリーダーシップの前提となります。
別の言葉で言えば、権力に縛られない行動を取ることが、次世代のリーダーとなるための突破口になるのです。
既得権益をはじめとする権力にがんじがらめになった日本を大きく変えるためには、こうした考え方はもちろん、私が長年提唱してきた、抽象度の高いゴールをいかに設定するかが大切です。同時にリーダーを支える周囲の人たちも、新しいリーダーシップの構造を理解することで、硬直した日本社会を一変させることができるのです。
引用終わり
…たくさんの御意見・御質問をありがとうございました。
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-告知1-
今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html
次回の開催は3/31(日)の予定です(←3/24から変更しました)。1ヶ月前に告知を行います。お楽しみに。
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
PMⅠ-05~:苫米地理論で見える教育現場のスコトーマ
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_124525.html
F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html
F-228~:ゼロトラスト
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html
F-257~:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421948.html
S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397885.html
Kindle版はこちら↓
Amazon.co.jp:
日本転生 絶体絶命の国の変え方 電子書籍:
苫米地英人: Kindleストア