苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:希望

L-155202111月医療系研修会 -10;「明日への希望」を失わないために

 

202111月に認知症をテーマとした医療系の研修会で講演を行いました。当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御意見・御質問に回答いたします。

 

 01;認知症を引き起こし、BPSDを悪化させるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33693497.html

 02;人の特性はBSで決まる=人はさまざまな幻想に支配されている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33708684.html

 03;「ゴール側の世界(w1)の臨場感を維持し続ける」ための鍵

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33745283.html

 04;生体に備わっているホメオスタシスの同調性を利用する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33760483.html

 05;記憶にリアルな臨場感を持たせると、相手も同じ臨場感を感じる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33796873.html

 06;人生の様々な方向性に対してそれぞれゴールを持つ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33811307.html

 07;ゴールとは「究極的に抽象度が高まった体感」で感じるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33851880.html

 08;誰もが抱えている“根源的な痛み”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33866119.html

 09;「明日への希望」から生まれる“幸福”の好循環

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33904272.html

 10;「明日への希望」を失わないために

 

 

 確実に老い、たぶん病になり、必ず死ぬ。その間に認知症になるかもしれない

 

それでも「明日への希望」を失わないために、私たちは何を心がけるべきでしょうか?

 

 

 この記事は医療従事者向けに行った講演をもとにしています。講演は認知症と深く関わる方々を対象としていました。

認知症の診療で必ず行われる検査に「改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」というものがあります。開発者 長谷川和夫医師は、認知症医療に取り組みながら、認知症ケア職の人材育成にも尽力されたそうです。

 

認知症ケアで長谷川先生が大切にされていたのが「パーソン・センタード・ケア」。それは「認知症の人を一人の『人』として尊重し、その人の立場に立って考え、ケアを行う」という考え方です。コーチングに寄せていうと、「ブリーフシステム(Belief SystemBS)を評価し、共感する」という感じでしょうか。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 「認知症の人を一人の『人』として尊重し」の『人』とは、釈迦哲学的にいうと「関係性の結び目」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 よって、「パーソン・センタード・ケア」の「パーソン」は、たんに認知症の人だけを指すのではなく、縁ある人びとすべてにひろがります。「パーソン」とは、「双方向性の縁起のつながり」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私は、その縁起の体感こそが、「明日への希望」を失わないための最大の鍵だと思っています。コーチングでいうと、ゴールの共有とコレクティブ・エフィカシーです。

 Q-310~2:私のまわりではそうでもvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 

 ところで、認知症医療の大家である長谷川先生は、先輩医師からこのように言われたそう。

 

 「君自身が認知症になってはじめて君の研究は完成する」

 

 この言葉が、長谷川先生の心の中で反響し続けていたに違いありません。

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 201710月に行われた講演で、長谷川先生は自らが認知症であることを明かされました。その後、メディアの取材にも積極的にも応じられています。

以下、認知症公表後の長谷川先生の発言(青字)を紹介します。

 

Q:「自分の姿を見せることで、認知症とは何か、伝えたい」と講演活動を続けられている原点は?

A:忘れられない患者さんがいらしたんですよ。その人はね、五線紙があるでしょう、音符を書く。そこに彼は『僕の心の高鳴りはどこに行ってしまったんだろうか』という悲痛な叫びが書いてある。「僕にはメロディーがない。和音がない。共鳴がない。帰ってきてくれ。僕の心よ、全ての思いの源よ。再び帰ってきてくれ。あの美しい心の高鳴りは、もう永遠に与えられないのだろうか」とも。

それを心にずっと秘めて、これはもう絶対にこの道は認知症に対する研究、診療っていうのは何がなんでも続けるぞと思った。

自分は勉強として、脳がどんなふうになっていくというのはいっぱい研究してきたけども、本人の心の中を見たのはこれが初めてだった。

もうだめだとか。もう僕はあかんとか。もう何もできなくなるのかとか。どんどんひとりになる。自分が認知症になってみたら、そんなに生やさしい言葉だけで、人様に申し上げることはやめなくてはならないと。こんなに大変だと思わなかったな、ということだよね。

NHKスペシャルより-

 

「認知症の人と自分とは同じだ」と同じ目線に立ち、従来のケアに加えて「その人らしさ」を尊重する。その性格を形成していく背景を粘り強く推し量り、「その人らしさ」を理解して、お互いに代えがたい存在であることを認め合う。認知症ケアには、そんな姿勢が求められると思います。

私は、こうした日本の認知症ケアを、世界に広めていくべきだと考えています。

「認知症の人の心は、私の心と同じ。あの人も私と同じように楽しみたい、幸せになりたいと思っているんだ」という気持ちをもって、本人に接してみる。こうして、認知症になっても安心して暮らせる社会をつくっていくことが、これからの日本に求められることではないでしょうか。

私はいま、子どもたちに認知症のことを理解してもらうための絵本を作りたいと考えています。

-認知症公表後の週刊誌(文春)の取材より-

 

 長谷川先生のコメントからは、「双方向性の縁起のつながり」に対する熱い思いが感じられます。それは個人を超えた次元(=克己)で「認知症に対する研究、診療」に向かう情熱。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html

 

「縁起のつながり」の中で、先生の思いはさらなる未来に向いています。それが「認知症になっても安心して暮らせる社会をつくる」というゴール。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ゴール実現のためのCOA(コース・オブ・アクション)の1つが、「子どもたちに認知症のことを理解してもらうための絵本を作る」というもの...

Q-072:不言実行はなぜ大切なのか? 有言実行は本当に間違っているのか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

 身体的にも心理・精神的にも徐々に老いていく長谷川先生と先生を支え続けた人たちの思いは、「だいじょうぶだよ:ぼくのおばあちゃん」(ぱーそん書房)という絵本になって現実化しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

だいじょうぶだよ:ぼくのおばあちゃん

 

 

 その過程では、個人のレベルを遥かに超えた次元(超自我)でのゴール共有とコレクティブ・エフィカシーが実現していたに違いありません。

 L-10120218月シークレットレクチャー -03;自分中心を捨て去る=解放

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html

 

そのゴール共有×コレクティブ・エフィカシーが、「明日への希望」を失わないための最大の希望!

 

 これが長谷川和夫先生との御縁で、コーチ兼医師としての私が体感したイメージです。

(↑「オラクル」なのかもしれません)

L-142202111月小学校親子… -05;人の成長や進化・向上は情報空間で起こる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

 

L-156につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 講演内容をブログ用にリライトしながら、苫米地博士が「ネオテニー(幼態成熟)」について言及されているのを思い出しました。

 

 以下、苫米地博士の著書「全速脳 ~脳は鍛えると100倍加速する」(宝島社、p150)より2回に分けて引用します。前回引用分(L-154/09)のつづきです。

皆さん御自身の「ゴール共有×コレクティブ・エフィカシー」を体感しながら読み進めてください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

4-07 人類が進化してきた理由はネオテニー(幼態成熟)にあり?

 これまで説明してきましたように、私たち人間が、頭の中で何を思っているか、何を考えているかは、私たちの寿命に大いに関連があります。

 私は以前、脳が人間の若さを決めると述べましたが、この命題は次のように言い換えることができると思います。

 脳が人間の死を決定する。

 

 ということは、脳を働かせて常に若々しく保っている人は、肉体と精神の若さをも維持し、なおかつ長寿になることができる、といえるでしょう。

 超長寿時代における若返りとは、ひとえに脳の若返りのことを指しているのです。私たちは、心肺が停止すれば死にますが、心臓が止まってしまうのは、脳が停止命令を出すからに他なりません。

 脳を若々しく働かせ、その状態をできるだけ長く維持することができれば、私たちだって、ヒマラヤのヨーガ行者たちのように長生きすることが可能です。

 近い将来、現代を生きる人類の寿命は、飛躍的な向上を見せ、私たちはその変化に度肝を抜かれることになるはずです。

 

 その兆候はすでに現れています。

 新しい世代が世の中に登場するたびに、街を歩く若者たちはどんどん幼く見えるようになっているように思います。若者だけにとどまらず、社会で重要な地位についている50代の人びとも、例えば昭和一桁世代が50代だった頃とは、外見も考え方もまったく違うと言ってもいいでしょう。

 これは、日本人だけに起きている現象ではありません。もちろん、経済的に貧しい発展途上国では、このような現象は目立っていませんが、欧米の先進国では、それぞれの国民に同じような変化を見て取ることができます。

 それらの先進国においては、そうした変化と軌を一にするように、国民の平均寿命の継続的な長期化現象が起こっているのです。

 現代人がどんどん幼くなっていることを、私は必ずしも否定的には捉えていません。なぜなら、それは人間の進化のプロセスだと捉えているからです。

 

 ご存じの方もいるかもしれませんが、ネオテニーという言葉があります。

 日本語に訳した場合、「幼態成熟」といい、幼い形態を維持しながらも成熟することを意味します。人間はそのネオテニーの代表的存在といわれています。

 一般的にいって、ライオンや熊などの動物は、産声を上げるとすぐに自分の足で立ち上がろうとし、ごく短期間で成熟した大人と同じ物を食べるようになります。そういった動物たちは、誕生したときは、確かに赤ん坊の形態をとっていますが、最初からほとんど大人と同じような状態で生まれてくるのです。

 つまり、脳や身体が速く発達することで、環境に適応した生体器官の特殊性を瞬く間に獲得していくのです。

 しかし、一方で、人間の赤ん坊は違います。生まれたばかりの状態では、爪や歯などもしっかりしていないし、すぐに二足歩行できるようには足腰が発達していません。

 また、人間が社会で生き抜いていくための一人前の身体と頭脳を持つまでには、十数年という年数を必要とします。そのうえ、ただほったらかしにしているだけでは、一人前にはなれず、基本的な能力を身につけさせるためには、じつにさまざまな教育や訓練を親や学校が受けさせる必要があります。

 さらにいうなら、人間の赤ん坊は、見るからに無防備な姿で生まれてきますが、十数年の年月を費やして、成人としての身体を獲得できたとしても、その外見的特徴は基本的に大きく変わりません。幼いときの形態のまま、ただ単にサイズが大きくなる、というだけなのです。

 引用終わり(つづきは次回に)

 

 

-告知1

2023年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は2024428日(日)(←再変更しました)。詳細はこちらで御確認ください↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33835792.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

F-281~:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

L-05220207月シークレットレクチャー -02;縁により「呪縛」は「希望」にかわる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27587288.html

 

 

全速脳 ~脳は鍛えると100倍加速する

Kindle版はこちら↓

全速脳〜脳は鍛えると100倍加速する | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 



L-154202111月医療系研修会 -09;「明日への希望」から生まれる“幸福”の好循環

 

202111月に認知症をテーマとした医療系の研修会で講演を行いました。当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御意見・御質問に回答いたします。

 

 01;認知症を引き起こし、BPSDを悪化させるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33693497.html

 02;人の特性はBSで決まる=人はさまざまな幻想に支配されている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33708684.html

 03;「ゴール側の世界(w1)の臨場感を維持し続ける」ための鍵

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33745283.html

 04;生体に備わっているホメオスタシスの同調性を利用する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33760483.html

 05;記憶にリアルな臨場感を持たせると、相手も同じ臨場感を感じる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33796873.html

 06;人生の様々な方向性に対してそれぞれゴールを持つ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33811307.html

 07;ゴールとは「究極的に抽象度が高まった体感」で感じるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33851880.html

 08;誰もが抱えている“根源的な痛み”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33866119.html

 09;「明日への希望」から生まれる“幸福”の好循環

 

 

コーチングの肝はゴールを設定し、エフィカシーを高めること。その結果、前頭葉前頭前野で自己発火がおこる

 

エフィカシーとは、「自分のゴール達成能力の自己評価」のこと。そのポイントは「自己評価」であることです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

価値基準を外に置き、それが絶対であると思うことは、「誰かに支配される」ということ。それは“奴隷”と同じです。苫米地英人博士は“奴隷”にすり込まれているという「3つのモノサシ」を挙げられています↓

F-241:トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28695996.html

 

私たちは現状に縛られ、“殻(w0)”に閉じ込められたまま生きています。まずはその事実を知り、“殻(w0)”に気づくことが重要です。

F-336:次世代プロファイリングvol.1;コーチングにプロファイリングは必要?>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33723264.html

 

エフィカシーは自己評価なので、本来は自分自身で高めることができます。時間の流れや因果関係を加味すると、「成果が上がる →エフィカシーが高まる」ではなく、「エフィカシーが高い →成果が上がる」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

つまり、エフィカシーとは、「達成できる」「実現できる」という確信のみ(claim)。その確信に根拠(warrant)や事実(data)は必要ありません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 ところが、私たちは、自分でエフィカシーを下げてしまいがちです。

その理由は、“失敗”を記憶しており、思い出すときに「あのときの自分はバカだった」とか、「自分が許せない」などと過去の自分を否定するようなことを(心の中で)つぶやいてしまうから。そのつぶやきが“殻(w0)”を強化していきます。

PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

エフィカシーを上げるために重要なのは、「私はあのときベストを尽くした」「私はすごい人間だ」というように、「今、ここ」にいる自分を堂々と肯定すること。それこそが「セルフトークのコントロール」です。

Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 

コーチングの肝はゴールを設定し、エフィカシーを高めること。その結果、前頭葉前頭前野で自己発火がおこる

 

 「止められてもやりたい」が湧き上がるようなゴールをたくさん持ち(バランスホイール)、ゴール実現を確信しながら挑戦を続けていると、神経伝達物質であるドーパミンがたっぷりと分泌されます。それが「自己発火」のはじまりです。シンプルに記すと

 

 ゴール×エフィカシー

→中脳の腹側被蓋野(VTA)からドーパミン放出

  →腹側線条体の側坐核(NAcc)の刺激によりμオピオイド大量放出

  →セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質が放出される

  →“痛み”の信号が脊髄で抑制され、「うれしい」「楽しい」「誇らしい」等が↑

  →ドーパミンがさらに放出される(されやすくなる)

  →μオピオイドがさらに↑

  →セロトニンがさらに↑

  →

 

 …これが“幸福”の好循環。

側坐核は快楽や幸福感を司る部位です。そこが刺激され幸せな気持ちになると、「和顔施」や「眼施」がますます強力にできるようになります。

(詳しくはこちらでどうぞ↓)

Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 

コーチングの肝はゴールを設定し、エフィカシーを高めること。その結果、前頭葉前頭前野で自己発火がおこる

 

 では、そのゴールとエフィカシーは何を源泉とするのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「全速脳 ~脳は鍛えると100倍加速する」(宝島社、p145)より引用します。「死」だけではなく「老病死(+生で四苦)」を、さらには人生全体をイメージしながら読み進めてください。Feel

 

 

4-06 「生きよう」という気持ちが失われたときに死んでしまう人間

 人間は、ときに自らの死を予告するような死に方をすることがあります。

 「どうも、私はこの先、あまり長くないような気がする」

 とても死ぬようには見えないような元気はつらつとしていた人が、あるときを境にして急に自らの死について口にし、3日くらいたつとぽっくりと逝ってしまった。

 この手の話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。まだ、自然死するような年齢ではなかったし、特別な病気を抱えていたわけでもない。にもかかわらず、まるで自分が予告したことを律儀に実行したかのように、突然死を迎えるわけです。

 「あの人は、あんな風に予言していたけれど、きっと虫の知らせか、偶然だったのだろう」

 身近にこういう「自分の死を予告して死ぬ人」が現れると、みな一様に不可解さを感じ、「ありえないこと」が起きたと考えますが、私からすれば、これはごくごく自然な出来事なのです。

 その人は「私はもう十分生きた。もう死んでも構わない」と思ったはずです。その「私には明日は必要ない」という諦念と覚悟が、その人の死期を決めたというのが、私の解釈です。

 人間というものは、じつは「生きたい」とか「生きよう」という考え方や気持ちを喪失すると、死んでしまう生き物なのです。そう考えてすぐには死ななくても、確実に死期は早まるようになります。

 それとは裏腹に、「私にはどうしてもやりたいことがある。だから、明日が来るのが待ち遠しくて仕方がない」と考えている人は、そうそう簡単には死にません。

 そういう人は、たとえどんなに重い病気に罹っていたとしても、医者や周囲の人びとの予想を遥かに超えて長生きしていきます。

 これは、私が何の根拠もなく勝手に考えてそう述べているわけではありません。上述したようなことと同じ現象は、世界中で生み出された数々の記録文学の中に多々登場するのです。

 例えば、自らの強制収容所体験を記録した精神科医、ヴィクトール・フランクルは著書『夜と霧』の中で、こう記しています。

 

 《自分の未来をもはや信じることができなくなった者は、収容所内で破綻した。そういう人は未来とともに精神的なよりどころを失い、精神的に自分を見捨て、身体的にも精神的にも破綻していったのだ》

 

 フランクルが言っていることは、つまり未来を信じることができる人はどんな苦境にあっても生き抜き、信じることができなくなった人はいともたやすく死んでしまう、ということなのです。

 『夜と霧』を読んだことがない人も、じつはこの「信念」の法則の原理を知っているはずです。現に、その証拠として、私たちは過酷な状況に置かれると、自分自身や仲間に向かって、「希望を捨てるな!」と激励します。そして、それが問題解決のための原動力になっていることを、体験的にわかっているのです。

 アメリカの労働省のデータによれば、仕事をリタイアした人の平均寿命は、リタイアからわずか1年半。つまり、私たちは追い求めるべきゴールを失った場合、たったの1年半で生きる気力を失って死んでしまうケースが多いのです。

 

 私たちは、この法則のことをすっかり忘れて生活しています。

 時に危機的な状況ではない、安穏とした日常を送っている場合は、このことを思い出す必要がないかもしれません。しかし、そんな平和な状況にあっても、法則それ自体は静かに働いているのです。

 ですから、「自分はもう長くないだろう」などと自分の寿命を心の中で受け入れてしまうと、その通りの現実があなたに襲いかかってくるのです。

 そのような意味では、これまでに死んでしまった人びとは、全員が全員、その死に際して「もう死のう」と思い、諦めたのではないかと私は推測しているのです。

 仮にそのようにはっきりとは意識していないにせよ、病や事故の苦しみから逃れるため、あるいは未来への希望を損失してしまったがゆえに、もしくはそれまでの人生に心から充足して「もうこれ以上望むものはない」と思ったがゆえに、その人の脳は、無意識のレベルで、ほぼ間違いなくこうした信念を受け入れてしまっているのです。

 そのために、死を迎えるときは、細胞分裂回数が限界を迎えたわけでもないのに、簡単に死んでしまうのです。

 

まとめ

 長寿を実現するためには、まず自分たちが「明日への希望」を失わないようにする!

 引用終わり

 

 

 「私にはどうしてもやりたいことがある。だから、明日が来るのが待ち遠しくて仕方がない」と考えている人は、そうそう簡単には死なない

 

 医師として四半世紀以上働いていますが、「『明日が待ち遠しくて仕方がない』という人は、なかなか老いず、病にもならず(なっても克服し)、そうそう簡単には死なない」ことを強く確信しています。

 

 そう、私が感じているゴールとエフィカシーの源泉とは、「明日が待ち遠しくて仕方がない」という思い。一言でいうと“希望(hope)”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

 

 とはいうものの、命あるものは必ず老いるし、いつかは死ぬときがきます。物理空間には強力な物理法則(因果)が働いています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その間に認知機能が衰え、いわゆる認知症と呼ばれる状態になることもあるかもしれません。情報空間には必ず不完全性が働きます。どんなにストレスフリーな生活をしていても、認知症を完全に予防できるわけではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 確実に老い、たぶん病になり、必ず死ぬ。その間に認知症になるかもしれない

 

それでも「明日への希望」を失わないために、私たちは何を心がけるべきでしょうか?

 

L-155につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知1

2023年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は2024428日(日)(←再変更しました)。詳細はこちらで御確認ください↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33835792.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

  

-関連記事-

F-322:観自在 <実践編-2;スマートトーク>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33017128.html

Q-103:あがり症は克服できますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

Q-352:人に変に見られていないかがひどく気になります

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33133160.html

Q-359~:こんな当たり前のことを訊いてもよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428035.html

Q-361 “自分以外を幸せにする”がわからずモヤモヤしています

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33551039.html



全速脳 ~脳は鍛えると100倍加速する

Kindle版はこちら↓

全速脳〜脳は鍛えると100倍加速する | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 



F-3163つのF ~「うまくいかない」と思った時のcheck point~

 

 医師として、ヒーラーとして、そしてコーチとして、様々な人生(=一人一宇宙)と関わっています。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 ダイナミックな縁起のつながりの中で、必ず浮かび上がってくるのが不安。誰もが心のどこかに不安を抱えています。そうですよね?

 PM-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 不安が解消されると、スコトーマが外れ、今度は不満があふれだします。まるで火山の噴火のように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 その不満をうまくコントロールできないと、またまた不安に逆戻り。

 (その理由はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 そのような不安⇆不満のループに囚われ苦しんでいる人は、決して少なくないはず。

その本質的な原因(case)はどこにあるのでしょう? 解決(plan)は?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 私の答えは「ゴール」。

無限ループの原因は「ゴールがない」こと。だから、解決は「ゴールの設定」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-217:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 

 コーチとして考えると、「不満があふれだす」ことはとてもいいことです。

 なぜなら、不満は現状というコンフォートゾーン(CZComfort Zone)に対する違和感だから。認知的不協和です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 現状というCZは、情報空間にひろがるホメオスタシスにより強力に維持されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 *情報空間はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 そんな現状を打ち破る最初のきっかけが不満。ただし、ここで重要な注意点があります。それは「不満を解消しようとするのではなく、ゴールを設定する」こと。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「不満の解消」は現状の最適化になってしまいがち。わかりやすく言い換えると「理想的な現状の実現」です。最適化では抽象度はあまり変わりません(むしろ下がります)。

 一方、「ゴールの設定」は現状の外側の探究であり、より高次の抽象度次元への志向です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 新たなゴールを現状の外に設定すると、思考(セルフイメージ)が変わり、言葉(セルフトーク)が変わり、判断が変わり(アティテュード)、習慣(ハビット)が変わっていきます。

 F-032:ある医師の勇気に触れて学んだこと ~〇〇〇→思考→言葉→習慣→性格→…~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9366814.html

 

それはゴール側の可能世界w1にふさわしいブリーフシステム(関数p)に再定義されるということ。一言でいうと「生まれかわり」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 *「可能世界w1」「関数p」はこちら↓

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 ゴールを達成すると、不満は解消されます。それは「現状の外が新たな現状になった」ということ。「かつての夢が現実化した」ということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 傍から見ると素晴らしいことですが、じつは「かつての夢が現実化」は超危険!

 今まで以上に強力な「現状維持の壁」ができるからです。

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 壁を超える新たなゴール設定はなかなかできないもの。すると、その新たな現状の中で不満が生まれてしまいます。かつての夢の世界にいるにもかかわらず。

 その理由(「〇〇〇〇性」)はこちら↓

 F-255:イノベーションがうまれるとき <中編;リーダーの資質>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29466625.html

 

生まれた不満は容易に他(外)に向かいはじめます。「〇〇が思ったとおりにしてくれない」「△△が気にいらない」「~は納得できない」等々。

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 そんな自分に気付いたら、自身の中に「自分は絶対に悪くない」という思いがないか確認してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 もしも内省がうまくできなければ、不満と傲慢のはざまで苦しみ続けることになるでしょう。原因は他(外)ではなく、自(内)にあるのだから。

 F-257~:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421948.html

 

 

 反対に、しっかり内省し新たなゴールを現状の外に設定できたなら、きっと不安になるでしょう。かつての夢を遥かに超える新たな夢に向かうのだから。

 でも、全然嫌な感じはしないはず。なぜなら、その不安は恐怖に紐付くものではなく、希望に裏打ちされたものだから。

 PM-04-04:収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

そう、希望(Hope)!

 PM-05-32~3:子どもたちへの最大のプレゼント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11301259.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11386276.html

 

 

ヒーリングやコーチング中はもちろん、相談や質問を受けたときから何気ない会話を楽しんでいるときまで、私はいつも「3つのF」に気を向けています。それは

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

不安(with Fear

不満

不安(with Hope

 

 今回は、私が無意識下で行っている活動を、あえて意識に上げて言語化してみました。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 参考にどうぞ。もちろん気楽にw

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 よく誤解されるのですが、情動はとても大切!

 論理的な思考を超えて現状の外を開拓し続けるためには(=超論理)、豊かな「情動力」が必要です。

 S-01~:よりより“議論”のために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html

 

以下、苫米地博士の著書「人間は『心が折れる』からこそ価値がある 人工知能時代に成功する人の考え方」(PHP研究所、p185)より引用します。情動力を引きだす秘訣を感じてください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

高付加価値人間になるために、今こそ「情動力」を高めよ

 これからの時代を生き抜くには、付加価値の高い仕事ができるかどうかがポイントです。そして、付加価値を生み出すには「今までにないもの」を考えることです。

 脳の働きでいうと、付加価値を生み出すのは前頭前野です。前頭前野が活性化しているときには創造力が高まりアイデアが生まれます。

 このとき前頭前野は単独で働いているわけではありません。その背後には必ず「情動」の満足が伴っています。「楽しい」「嬉しい」などの情動が伴っていないと、創造力は高まりません。つまり、付加価値のあるものを創造するには、「情動を満足させること」がカギになるということです。

 GDPは付加価値の金銭的な指標ですが、人間にとっての付加価値とは「どれだけ嬉しいか」で決まります。「嬉しい」という情動を伴うことが、人間にとっては一番価値の高いことなのです。

 どんなに高級な車に乗ろうが、どんなに高級な食事をしようが、最終的に「嬉しい」と感じなければ、そこには価値はありません。

 私は、ある高級スポーツカーを買って不満に思ったことがありました。乗ってみてわかったのは、思ったほど走らないということでした。アクセルを踏み込むとエンジンが7000回転まで上がってものすごい音がします。それなのに期待したほど走らないのです。私の愛車 NISSAN GTRは、アクセルを踏み込めばものすごい勢いで前に進んでいきます。それと比べて、人気のある高級外車ではありましたが、私にとってはまったく嬉しくないものでした。これは私には何の付加価値ももたらさない車だったのですぐに売りました。

 これは極端な例かもしれませんが、しかし、「嬉しい」という情動処理まで達しないことは、人間にとって価値のないどうでもいいことなのです。

 そのカラクリを知れば収入を高める方法は簡単にわかります。他人が「嬉しい」と思ってくれることを考えればいいのです。「嬉しい」と感じることは、その人にとって付加価値の高いことです。資本主義社会では、付加価値が高いことは最終的にはお金に変換されて戻ってきます。

 「お金を稼ごう」などと考えるのはやめて、「他の人に嬉しいと思ってもらえることをしよう」と考えるのが一番です。「嬉しい」と思ってもらえれば、自動的に収入につながります。

 アップル・ウォッチは相手にハートマークを送ることができて、ハートマークを送ってみたら相手は喜んでくれました-そういった些細なことでもいいのです。お客さんや取引先にメールを出すときも、「嬉しい」と思ってもらえるメールを出しておけば、いずれ何かが戻ってくる可能性があります。

 相手が喜んでくれそうなことを考えるには、自分の脳を「嬉しい状態」「楽しい状態」にしておく必要があります。こちらの気持ちが沈んでいたら、相手に嬉しい気持ちになってもらうことはできません。

 嫌々やっても新しいものを生み出すことはできませんが、嬉しいことをやっているときには、何か新しい発想が浮かんできて新しいものを生み出せます。

 グーグルをつくったラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンは、お金持ちになることを目指してあのシステムを作ったのでしょうか。

 おそらく違うと思います。二人は自分たちが楽しいからやっただけであって、それ以外には特に目的はなかっただろうと思います。「検索の窓か。リンクされている数によって結果を並べ替えてみたらどうだろう。これは、おもしろいぞ。これは便利だ」とそんな感覚だったのではないでしょうか。

 それが、たまたま世の中の人にとって非常に便利なものだったのです。世の中の人がグーグルの検索システムを使って、「いやあ便利になった」「おもしろいね、これ」と付加価値を感じてくれたことで、その結果として彼らに莫大なお金が集まりました。

 仕事で高付加価値を生み出すことができるのは、自分の感情に正直で自分の感性を大切にする「心ある」人間だけです。

 人工知能時代を生き抜くには、感情を押し殺そうとせずに感情を大切にすること。まずは、自分が嬉しいと思うこと探してそれをやってみることです。そして、誰かに嬉しいと思ってもらえることを考えてみましょう。

 2045年という近未来に向けて、もっと高めておくべき「脳力」とは、実はそのような「情動」の力なのです。これからの時代は「情動力を高める」ことこそが、もっとも有効な「脳力の高め方」だということを、ぜひ理解してください。

 そのことがわかれば、あなたを取り巻く状況は大きく変わってくるはずです。

 引用終わり

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

Q-271~:現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

Q-301:身体的な苦痛や精神的な苦痛を抱えるクライアントさんで、本人が気づいていなかったり、あるいは能動的に解決することを望んでいない場合、コーチは何らかのかかわりを持つべきでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30808832.html

 

 

人間は「心が折れる」からこそ価値がある

Kindle版はこちら↓

人間は「心が折れる」からこそ価値がある | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 



F-283:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~ <補足;誓い>

 

 すべての国民にとっても、家族観や価値観や、そして社会が変わってしまう。こうした課題です。

 

 これは国会で「同性婚をなぜ認めないのか?」と質問された際の岸田文雄首相の発言です(202321日)。このコメントを聞きながら、私は「社会が変わってしまう」ことに対する首相自身の危機感や嫌悪感を感じました。コーチング関連用語でいうと「認知的不協和」でしょうか。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 医療従事者でもある私の立場でいうと、社会はとっくに変わってしまっています。しかもダイナミックかつシビアに。

 

 私自身の認知的不協和を掘り下げながら感じたことをまとめます。

 

 <前編;疑心暗鬼>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30879191.html

 <後編;希望>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30942310.html

 <補足;誓い>

 

 

 前回(F-282)は“希望”がキーワードでした。

 PM-04-04:収容生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

 私にとって“希望/HOPE”はとても重要な概念(ゲシュタルト)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 “希望/HOPE”を重要と感じるのは、強烈な情動記憶があるからです。

 F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

“希望/HOPE”は遥か昔からずっと、私のブリーフのど真ん中にありました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

*最初のきっかけは「趣味」のカテゴリです↓

F-008SWな一日

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615496.html

F-014:「THE LAST JEDI」評 ~ネタバレなしversion

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542066.html

 

 

 認知科学者 苫米地英人博士との御縁により、“希望/HOPE”はさらに重要になりました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

コーチ、ヒーラー、そして医師としての「職業」上の機能をしっかり発揮するために、“希望/HOPE”が必要だからです。いろんな意味で。

Q-068~69:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています

Vol.5;ヒーリングとコーチングの関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14400982.html

Vol.6;セルフヒーリングとセルフコーチングのコツ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14524490.html

 

私は、“希望/HOPE”をしっかり体感するためのウォーミングアップがヒーリング、“希望/HOPE”をしっかり実装(実践)するためのクーリングダウンがコーチングだと思っています。

F-196:コーチとして考える「ウォーミングアップ」と「クーリングダウン」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26364639.html

 

 つまり、ヒーリングとコーチングの上の次元に“希望/HOPE”があるということ。

(私の感覚です)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

高次元に必ず存在する“希望/HOPE”が、自然に言動に滲み出てきたタイミングが「ヒーリングがコーチングに変わる」とき。コーチとしての私が縁起に関わるときです(それまではヒーラーとして関わります)。

 

 では、“希望/HOPE”の次はなんでしょう?

 

 そう、誓い。

あきらめ→希望→誓いというのが、ゴールに向けて起こるセルフトーク(内省言語)の変化です。

L-07920213… -02;内省言語を発生させる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 でも、そこ(誓い)で止まると、ゴールは決して達成できません。なぜでしょうか?

 (私の答えは後ほど)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

 ところで、厚生労働省の正面玄関前に設置されている「誓いの碑」を御存知でしょうか?

 

 

誓いの碑1(厚労省)

厚生労働省HPより引用

 

 そこにはこのような文言が刻まれています。

 

誓いの碑2(厚労省)

厚生労働省HPより引用

厚労省HP>政策について>>医薬品・医療機器>誓いの碑

誓いの碑|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

 

 医薬品による悲惨な被害を再び発生させることのないよう医薬品の安全性・有効性の確保に最善の努力を重ねていく

 

 とても残念ですが、この誓いは守られていません。

 事実(data)として、最近の日本においては、ものすごい数の人たちがどんどん亡くなっています。

(詳細は「ドクターシミズ」さんのブログで御確認を↓)

 2023年1月超過死亡数大爆増 デマだと思うのは自由です(2023.02.17 データ追加) – ドクターシミズのひとりごと (promea2014.com)

 

 その原因は、おそらく、“コロナワクチン”と呼ばれている試験薬でしょう(claim)。20212月、当時の菅義偉首相は治験のプロセスを省略し、特例承認という形で“ワクチン”接種を開始しました。信じられないことに、“ワクチン”の科学的な検証は最初から放棄されています↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30879191.html

 

 だから、「おそらく」としか言えません。事実(data)と主張(claim)を結びつける根拠(warrant)や論拠(backing)の検証が困難だから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12504855.html

 

こんなバカな話があるでしょうか!

 104兆円(うち最低12兆円が使途不明?)もの巨額の公費が投入された結果、かつてない規模で「悲惨な被害」が生じているかもしれないというのに!!

 

 ちなみに、東日本大震災後の復興予算は累計32兆円なのだそう。まさに桁違いの巨額予算が、国民の健康のため(solvency)にではなく、国民を痛めつけるため(disadvantage)に使われてしまったようなもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12935992.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12935916.html

 

“ワクチン”を接種するほど感染しやすくなることは、昨春、厚労省がしっかり示していました(最初は誤ったデータを公表しましたが)。やはり、その時点ですみやかに“ワクチン”を中止するべきでした。感染者および死者数が爆増すると予想されたのだから。

なのに、“ワクチン”の接種は続けられ、その結果が長期間にわたる「感染数世界一」と「国民の大量死」です。

*詳しくはこちらでどうぞ↓

 追加接種率世界トップの日本が、なぜコロナ感染者数が最多なのか? | アゴラ 言論プラットフォーム (agora-web.jp)

 

 なぜ誓いは守られないでのしょうか?

 なぜ過ちが繰り返されるのでしょう?

 

 

 答えは人間のマインドにあります。

繰り返しますが、あきらめ→希望→誓いというのが、ゴールに向けて起こるセルフトーク(内省言語)の変化。ただし、誓いで止まってしまうと、ゴールは決して達成できません。

その理由は

 

 コンフォートゾーンが変わらないから

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *「セルフトークの4段階」はこちら↓

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 コンフォートゾーンをゴール側に移行させるためには、コーチングの知識と技術が欠かせません。つまり、今こそ、誰もがコーチングを学び、実践するとき!

 PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 コーチングは“無敵”を実現する“希望/HOPE”そのものである

 

 そのように私は信じています。

 PM-01-18~20:“無敵”の意味 -1~3

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 

 高次元に必ずあるはずの“希望”が、人類が共有する新たなゴールとなり、社会(未来)がよりよいものに変わっていく

 

 

その実現のために、私はこれからもコーチとしての活動を続けていきます。ルー・タイスさんや苫米地博士の思いとともに。

 PM-07-09~11:「平成」という元号に埋め込まれたコード

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/16379886.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/16541640.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/16660261.html

 

 コーチングマインドを身につけ、“場”を共有してください。

 

 「社会が変わってしまう」ではなく、「社会(未来)を変え続ける」

 

社会の変革/revolutionは、ゴールに向かう各人の進化/evolutionからはじまります。

 F-208:マトリックス/Matrix -03Revolutions;脳の呪縛を解き放つ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27063566.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

ちなみに、東日本大震災後の復興予算は累計32兆円なのだそう。まさに桁違いの巨額予算が、国民の健康のため(solvency)にではなく、国民を痛めつけるため(disadvantage)に使われてしまったようなもの

 

 問題の本質は「お金」ではありません。「メリット? デメリット? どっち??」といったことでもありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 もちろん、「お金」や「メリット/デメリット」を考えることは重要です。しかし、その次元に留まると見誤ります。問題(課題)の本質は超論理の空間にあるからです。

 S-02~:自由に生きるために ~マナー・ルール・モラルについて考える~(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/17563396.html

 

 現在の政治に対して私が感じるのは「クリティーク(Kritik)」。つまり、「前提となっている価値判断そのものがおかしい」ということ。

 S-01-18:反論力を身につける4つの戦略

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076426.html

 

 「おかしい」とは、「抽象度が低い(低すぎ)」ということです。具体例はこちらでどうぞ↓

 F-056~:「不摂生が理由で病気になった人の医療費を健康のために努力している人が負担するのは『あほらしい』」ことなのだろうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_277070.html

 

 

-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 最終回(R5.4/2開催)のテーマは「抽象度」。詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30969181.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

I-092:【重要】「[超党派議連]ワクチン大議論会 2022.10.18」動画のお知らせ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29928102.html

I-098:【重要】大切な人の命を守るために ~新型コロナワクチンに関する情報(リンクあり)の御紹介~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30221437.html

F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_393431.html

Q-173:苫米地博士のゴールはなぜ「世界平和」ではないのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24905311.html

 

 

 

F-282:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~ <後編;希望>

 

 すべての国民にとっても、家族観や価値観や、そして社会が変わってしまう。こうした課題です。

 

 これは国会で「同性婚をなぜ認めないのか?」と質問された際の岸田文雄首相の発言です(202321日)。このコメントを聞きながら、私は「社会が変わってしまう」ことに対する首相自身の危機感や嫌悪感を感じました。コーチング関連用語でいうと「認知的不協和」でしょうか。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 医療従事者でもある私の立場でいうと、社会はとっくに変わってしまっています。しかもダイナミックかつシビアに。

  私自身の認知的不協和を掘り下げながら感じたことをまとめます。

 

 <前編;疑心暗鬼>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30879191.html

 <後編;希望>

 

 

 「破傷風(はしょうふう、tetanus)」という病気を御存知でしょうか?

 

 破傷風は「破傷風菌によって発症する感染症」のこと。

破傷風菌はありふれた菌で、世界中の土壌にひろく分布しています。通常は釘を踏み抜くなど体の深部におよぶケガがきっかけとなりますが、庭木の手入れ中の浅い切り傷が原因となって発症することもあります。

じつは、日本は破傷風が多く、今でも発症率は米国の9倍、EU4倍もあります。

ちなみに、破傷風菌の純粋培養に成功したのは北里柴三郎さん(&エミール・フォン・ベーリング氏、1889年)。翌年(明治23年)には初の血清療法が開発されています。血清療法とは「毒素を無毒化・弱毒化した上で動物に注射し、作られた毒素に対する抗体を治療や予防に用いる方法」のことです。

 

北里柴三郎(wikipedia)

Wikipediaより引用

北里柴三郎 - Wikipedia

 

 

傷口から入った破傷風菌は毒素(神経毒)を産生し、様々な神経を侵します。多くは「口が開きにくい」「顎が疲れる」といった症状からはじまり、やがて筋肉に及ぶと歩行や排泄がうまくできなくなっていきます。その後、筋硬直やけいれんが起こるようになり、呼吸筋が侵されると死に至ります。

国内の報告によると、破傷風で入院した患者さんの53.5%が人工呼吸管理を必要とし、6.8%が亡くなっているそう。2018年の死者数は134人です(国立感染研究所調べ)。

 *厚労省「破傷風」サイトはこちら↓

 破傷風 (mhlw.go.jp)

 

 日本での人口10万人あたりの死亡数は2.841947年)→0.981955年)→0.1未満(1982年)と改善しました。大きな転機は1968年に破傷風ワクチン(正確には「毒素をホルマリンで無毒化したトキソイド」)の定期接種がはじまったこと。単独のワクチンの他に、百日咳ワクチン・ジフテリアトキソイド・不活化ポリオワクチンと組み合わせた4種混合ワクチンや、ジフテリアトキソイドとの2種混合ワクチンとして接種が行われています。

 ただし、日本の場合は乳児期の1期(生後3ヶ月~12カ月に3回+~18カ月の追加接種1回)と2期(1112歳に1回接種)のみ。それに対して、米国では3種混合ワクチン(破傷風・百日咳・ジフテリア)の初回接種から10年後に3種混合を1回、さらにその10年後に2種混合(破傷風・ジフテリア)を1回追加接種することになっています(data)。

 その予防接種の違いが、日本が米国より9倍も発症しやすい主因であるはず(warrant)。

 つまり、ワクチンは有効であり、とても重要です(claim)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 これまでワクチンは多くの命を救ってきました。

 それゆえ、コロナ(&“ワクチン”)禍をきっかけに前頭前野での抽象化が行われ、「ワクチン全部が信じられない」「医療が信じられない」という社会に変わってしまうことを案じています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 ところで、最初のワクチンは何か御存知ですか?

 

 驚くことに、細菌やウイルスの存在が明らかになる前に、人類史上初の「天然痘ワクチン」が実用化されました。なんと今から200年以上も前(1800年前後、日本は江戸時代)のことです。

 

 後に「天然痘(てんねんとう、variola smallpox)」と命名された病気の存在は紀元前から知られていたそうです。日本では「疱瘡」という表現が平安時代、「痘瘡」が室町時代の書物にあり、1830年の大村藩(長崎県)の文書に「天然痘」という病名が記載されているそう。

しかしながら、当時はその原因であるウイルスのことも、予防や治療についてもまったくわかっていませんでした。

 

MCU 30作目「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」で言及されていた(←オタク向けw)アステカや「マチュ・ピチュ」で有名なインカ帝国の滅亡の原因は、ヨーロッパから持ち込まれた天然痘だったといわれています。1500年代初頭のことです。

そのヨーロッパでは、3人に1人が亡くなるといった大流行が繰り返し起こっていました。

成す術がなかった人類ですが、古くからあることに気付いていました(=スコトーマが外れていた)。それは

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 天然痘から回復した人は二度と天然痘にかからない

 

 その経験(仮説)から「人痘接種」と呼ばれる予防法が行なわれていました(対策)。天然痘患者の皮疹から膿(うみ)を抜き取り、それを健常者の傷口から体内に入れるという方法です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 原因であるウイルスのことも、人体の仕組みもまだよくわからなかった時代の話です。膿を抜き取る人も、人痘接種を受ける人も、命懸けだったはず。

それなのになぜ行動できたのでしょう?

死の恐怖を上回るパワーの源は一体何だったのでしょう?

 

 

 話を戻します。

 実際のところ、人痘接種を受けた人の2%は死亡していたそう。たとえ社会に役立つとしても、誰かが死んでしまう“ワクチン”など言語道断! そんな方法が許されるはずがありません(Kritik↓)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076426.html

 

 なかなか打開できない閉塞状況の中、登場したのがイギリスの医学者 エドワード・ジェンナー(Edward Jenner1974~1823年)です。

 

Edward_Jenner(wikipedia)

エドワード・ジェンナー/Edward Jenner

Wikipediaより引用

エドワード・ジェンナー - Wikipedia

 

 

 ジェンナーが医師として働いていた頃、「牛と接することで牛痘にかかった人は、その後天然痘にはかからない」という言い伝えがあったそうです。当時の人たちにとっては、牛痘もよくわからない病気。しかし、天然痘と比べはるかに死亡率が低いという事実には気づいていました。

 

 牛痘による人痘接種が天然痘を予防できるはず

 

 そう信じたに違いないジェンナーは18年にわたって研究を続け、ついに天然痘予防に成功しました。1796年のことです。

 1798年にその研究結果を公表すると、ジェンナーの予防法はヨーロッパ中にひろまりました。その功績が認められ、イギリス議会からは賞金が贈られたそうです(1802年)。

 

 ところが、当時の医学界はジェンナーの功績をなかなか認めませんでした。コンフォートゾーンが崩されたからでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

また医学界以外からも誹謗中傷を浴びせられたそうです。例えば「ワクチンを接種すると牛になる」などと。こちらは無知からの「fight or flight」でしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 ジェンナーは決してドリームキラーの攻撃に屈しなかったようです。心ない罵声に対して、「神の乗った牛の聖なる液だ」と説明した記録が残っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 そんな大人の対応ができたのは「前頭前野優位を保ち続けたから」のはず。前頭前野優位が保てたのは「ゴールを持ち続けたから」でしょう。そのゴールは“希望”が結実したものに違いありません。

 PM-04-04:収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

 ジェンナー以前の人々が命懸けで取り組めたのも、ジェンナーが長い間研究し続けたのも、そして誹謗中傷に決して屈しなかったことも すべて“希望”による

 

結果としてリーダーとなる者の“希望”が、世界全体が絶望に飼い慣らされていくことを防いだのです。

F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 

 言葉にできないほど高い次元にある“希望”がゴールへと変わり、

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 根拠もないのにそのゴールの実現を確信できるようになったとき、

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 エネルギーと創造力が爆発し、強烈な意思でゴール実現に向かっていく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 そして、そのような個の変革(evolution)は、やがて個を超えて社会全体を書き換えていく(revolution

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

 史上初のワクチン話を縁に、私はそんなイメージを体感しました。

 F-206~:マトリックス/Matrix

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html

 

 

 今年(2023年)はジェンナーの没後200年。

 今のこの“ワクチン”による状況を、「近代免疫学の父」はどのように思うのでしょう?

 

F-283につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 「天然痘」という言葉を縁に、まず思い出すのが「Xファイル/The X-filesw たびたび天然痘とアメリカ先住民の関係が描かれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

そのアメリカ先住民は、天然痘の免疫をまったく持っていなかったそうです。そのために壊滅的な被害を受け、中には全滅した部族もあったといいます。

Wikipediaには「イギリス軍が天然痘患者が使用した毛布等の物品を贈ることで引き起こした『民族浄化』」と表現されています。今でいう「バイオテロ」。

一体、人類は何をしているのでしょう?

天然痘 - Wikipedia

 

 

-追記2

 さらにオタク度を上げた「Xファイル」話をw

 1993年から2002年(シーズン9)まで放送されたTVシリーズは、2008年の映画「X-ファイル:真実を求めて/The X-FilesI Want to Believe」を経て、2016年に復活します(シーズン10、全6話)。その最終話が「闘争part2 / MY STRUGGLE Ⅱ」。

 「国民に接種された天然痘ワクチンがじつは」という話は妙にリアルに感じられます。

 L-09020217… -02;臨場感世界の現実化(realized virtuality

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30497354.html

 

 ちなみに、通常は「THE TRUTH IS OUT THERE」と表示されるオープニング・メッセージが、最終話では「THIS IS THE END」でした(話自体はシーズン11に続きます)。

やはり妙にリアルに感じられます。

 F-034~:「何もないところからレンブラントを発見」は正しい?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268332.html

 

 

-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第11回目(R5.3/5開催)のテーマは「リーダーシップ」。詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30729325.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

I-092:【重要】「[超党派議連]ワクチン大議論会 2022.10.18」動画のお知らせ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29928102.html

I-098:【重要】大切な人の命を守るために ~新型コロナワクチンに関する情報(リンクあり)の御紹介~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30221437.html

F-110~:情報が書き換わると現実が変わる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_386190.html

F-228~:ゼロトラスト

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html

F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html

F-254~:イノベーションがうまれるとき

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421781.html

 

 

The X-Files(wikipedia)

Wikipediaより引用

X-ファイル - Wikipedia

 

  


Q-301:身体的な苦痛や精神的な苦痛を抱えるクライアントさんで、本人が気づいていなかったり、あるいは能動的に解決することを望んでいない場合、コーチは何らかのかかわりを持つべきでしょうか?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部にシンプルに回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:身体的な苦痛や精神的な苦痛を抱えるクライアントさんで、本人が気づいていなかったり、あるいは能動的に解決することを望んでいない場合、コーチは何らかのかかわりを持つべきでしょうか?

 

A:私は「コーチングのためには、まずはヒーリングが必要」だと思っています。

 F-196:コーチとして考える「ウォーミングアップ」と「クーリングダウン」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26364639.html

 

 コーチングのコアはゴール&エフィカシー

「“現状の外にゴールを設定する」ことと「ゴール達成(能力)を確信する」ことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 時間で考えると、ゴールとは「未来」。その未来(ゴール)に、過去は一切関係ありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

過去の呪縛をしっかり断ち切り、未来を自由に想像(I:Image,Imagination)することがゴール設定。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そして、現状のままでは絶対に無理なゴール達成を確信できるエフィカシーとは、未来(ゴール)の世界の高い臨場感(V:Vividness)だと考えることができます。臨場感が最も高いイメージ(I×V)が現実化(R)するのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

そのためには(I×V=R)、進化した脳である前頭葉(とくに前頭前野)をフル稼働させる必要があります。

 反対にいうと、前頭葉(前頭前野)をフル稼働させる準備ができていてはじめて、コーチングの実践ができるということ。「I×V=R」を「夢をかなえる方程式」として使いこなすためには、しっかりとした準備が必要です。そのためのワーク(の一例)がこちら↓

 F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

 

 

 御指摘の「身体的な苦痛や精神的な苦痛を抱えている」状態ではコーチングは難しいでしょう。とくに真面目な方ほど「have to」に陥りやすく、容易に「fight or flight」化してしまうはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 *「fight or flight」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 なぜ「真面目な方ほど『have to』に陥りやすい」のでしょう?

 

 私の仮説は「義務感(Obligation)や罪悪感(Guilty)が強い」から。その「義務感」「罪悪感」には、「不安や恐怖(Fear)」を伴った何らかの記憶がべったりと張り付いているはずです。

 PM-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 そして、ここが今回の一番のポイントなのですが、多くの場合、その状態に自分自身は気がついていません。御承知のとおり、“自分”のことはなかなかわからないものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ケースバイケースではありますが、「本人が気づいていない」場合、私はスコトーマが外れるように取り組みます。スコトーマを外すのはあくまでも本人ですが、そのサポートをそれとなく行う感じです。

 

 「能動的に解決することを望んでいない場合」は、積極的には関わりません。もしも関わるなら、コンフォートゾーンの話をするでしょう。それとなくw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *参考にこちらをどうぞ↓

 PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 PM-06-07:仮説02)「want to」「have to」とコンフォートゾーンの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13837769.html

 

「ゴールを設定する」「ゴール達成を目指す」ということでさえ、相手の無意識がhave to(になりそう)なら関わらない。コーチとしては

 

 それが手痛い“失敗”から私が学んだことです。詳しくは↓

 PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

 

御相談のクライアントさんに、今、必要なのはヒーリングなのでは?

 

 

 私は「コーチングのためには、まずはヒーリングが必要」だと思っています。そして、「ヒーリングにはコーチングが有効」だともw

 (詳しくはこちらでどうぞ↓)

 Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

 

 私がいつもロックオンしているのはクライアントさんの“希望(hope)”。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

その上で、“希望(hope)”が↓ならヒーリング、↑ならコーチングといった感じで対応しています。あくまでもイメージですが。

Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 

 最後にもうひとつ。

 

本質的にはヒーリングとコーチングは同じ。ともに「内部表現の書き換え」であり、「情報場の移動」。そして、行う側も受ける側も、ともに「生命現象」である

 

 そのようなことをイメージしながら、苫米地式コーチング認定コーチ 角井さんと対談しました。苫米地博士の「生命現象」の定義にも言及しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29901505.html

 

 きっと「何らかのかかわりを持つべきか?」に対する答えを見つけられるはず!

 リラックスしながら視聴してください↓

 Tsunoi チャンネル 0037〜苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T(タケハラクニオ)さんとの対談 〜ヒーリング&コーチングで心のリミッターを解除しよう!〜 - YouTube

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 ある医学誌にて「コーチング」がこのように評価されていました。

 

健康度や問題意識が高く、自ら向上したいというエネルギーが充実している当事者の場合には適応になるかもしれないが、弱った人を対象とする臨床心理や精神医療の世界にはなじまない手法である

 

 皆さんはどのように考えますか?

 

 *私の考えはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419730.html

 

 

-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第11回目(R5.3/5開催)のテーマは「リーダーシップ」。詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30729325.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

Q-238~:気楽に生きたいのですが

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418094.html

Q-240~:毎日、無気力感に悩まされています ~気楽に生きる際の注意点~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418402.html

Q-243~:続・気楽に生きたいのですが… ~「気楽に生きる」ということ~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418403.html

Q-256~:私、立ち直れるかな?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420158.html

 

 

221014 角井コーチとの対談ライブ告知画像4

Tsunoiチャンネルより引用

(130) Tsunoi チャンネル - YouTube

 

 


F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 

 私は“希望/Hope”という言葉が大好きです。

 

 それは子どもの頃の体験に起因します。私は(のちに)「A NEW HOPE」というサブタイトルがつけられた映画に救われました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615496.html

 

 情動を伴った体験の記憶は私のブリーフをつくり、「つい“希望/HOPE”を見つけてしまう&見つけようとしてしまう」というハビット&アティテュード(habitattitude)としてあらわれます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18223480.html

 

 “希望/HOPE”と結びつくものが RASのフィルタリングを通過し、それ以外をスコトーマに隠すのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「なんでそんなに楽観的なのですか?」と聞かれることがありますが、その理由は「無意識が“希望/HOPE”にロックオンしているから」だと思っています。そして、それは医師(&ヒーラー)としてはもちろんのこと、コーチとしての機能に大いに役立っているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15700744.html

 

最近いただいたメールの中に「怒りと絶望しかありません」という言葉を見つけたときも、私は“希望/HOPE”を感じました。それは漠然としたイメージなのですが、なんとか言語化してみたいと思います(なるべくわかりやすくw)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

 怒りとはエネルギーに満ちた状態でenergetic。対して、絶望とはエネルギーがない状態でno energyです。それらは、エネルギーという視点で見ると、正反対の概念といえます。「怒り」という感情を自覚している時点で(モニタリング)、すでに絶望を克服しています。“今のところ”は(←後述します)。

よって、本当は「怒りと絶望しかない」ではなく、「不協和を怒りとして感じてばかりいる」なのでは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 表現を変えると、「どうやってエネルギーを取り戻すか?」ではなく、「取り戻しつつあるエネルギーをどう導くか?」という段階にあるということ。エネルギー枯渇(不足)という問題(過去のケース)から、それをいかにうまく使うかという課題(未来に向けてのプラン)に焦点が移行しているといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 エネルギーを上手く使う(導く)のに欠かせないのがゴールです。“現状の外”にゴールを設定するからこそ、新たな未来が時間の流れにのってやってきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 その“現状の外”がより高い抽象度次元であるほど、「動物的怒り」は「人間的怒り」に、「私憤」は「公憤」へと変化していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 「そもそもゴールがない」「ゴール設定を誤っている」「ゴール達成をあきらめかけている」のいずれかの場合、怒りを感じている現状がコンフォートゾーン(CZ)化していきます。そうなると、怒りが解消されることはありません。怒っている状態がCZだからです。

しかしながら、怒りが続くこともありません。ゴールがないままであれば新たなエネルギーや創造性を得ることができず、やがてエネルギーが尽きてしまうからです。解消されることのない「怒り」は次第に「あきらめ」に変わり、再び「絶望」へと堕ちていきます。「怒りと絶望しかない」から「絶望しかない」へと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

「絶望」とはゴールがないかあきらめている状態(no goals)。だからエネルギーがないのです(no energy)。

ゴール設定がなされていれば、本来「あきらめ」「絶望」にはならないはずです。それでもまだ「絶望」と感じるのならばゴールが間違っています。「間違っている」とは、正しくないとか悪いということではなく、「本心ではない」「自身の自由意思ではない」という意味です。

(そもそも絶対に正しいものなどありません)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

そんな時はまずリラックスしてみましょう。

呼吸を意識しRをゆらがせながら、「本当は自分は何をしたいのか?」「どういう人間になりたいのか?」「自分の存在理由とは何なのか?」などと問い直してみてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

 それは思春期から抱えているスピリチュアルペインを克服するばかりか、ヴィーゼルが言う「生きている状態」に戻る大切なプロセスになります。もちろん、見つけた答えが“シン”のゴールです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_318161.html

 

ゴールはあるがなぜか「絶望」と感じてしまうという場合、「じつはゴールをすでに達成している(達成しかかっている)」か、あるいは「エフィカシーが下がっている」可能性が考えられます。前者ならゴールの再設定(&バランスホイール)に、後者ならエフィカシーを上げることに取り組んでください。

(「エフィカシーを上げる方法」は追記で)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

ゴールは未達成でありハイエフィカシーだとしても、「絶望」と錯覚することはありえます。その時はゴール側のコンフォートゾーンをチェックし、アファメーションやビジュアライゼーションで臨場感を高めてください。

24時間(←夢の中でもw)ラベリングをし続けることもお勧めします。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

「ゴール設定→行動→現状が変わる」というプロセスは、自分にとってだけでなく、縁ある人々にとっての“新たなる希望”にもなります。ミラーニューロンの働きで。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11383670.html

 

だから、「絶望」を感じた時は、「誰かの希望になれる(なる)という希望」からはじめてください。その希望はやがて夢に育ち、夢はゴール設定することでいつしか“現実”にかわっていきます。そのための知識とスキルが凝縮されているのがコーチングです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

  

私はコーチングを、子ども(世代)には生き様とともに、孫(世代)には死に様で、伝えていこうと思っています。希望が満ち溢れる自由でフェアな未来を思い描きながら。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19678041.html

 

 

 ところで、冒頭で御紹介した「A NEW HOPE」とは、「STAR WARS」の第1作目(EpisodeⅣ)のことですw

映画だけでなく、ドラマ、小説、アニメ、ゲーム、テーマパークなど様々な形で今も拡張し続けるSWの世界は、ジョージ・ルーカスというたった一人の人間のイマジネーションからはじまりました。

 最後に、ルーカスが次世代のクリエイター デイブ・フィローニ(「CLONE WARS」総監督)に贈った言葉を紹介します。この言葉を聞いたとき、私はルーカスの思いをしっかりと受け取っていたことに気づきました。42年前のあの日に。非言語で。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20173981.html

 

 

Remember to make these stories hopeful.

Remember to give that to kids.

Because they really need it.

George Walton Lucas Jr.1944年~) 

 

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 苫米地博士の著書「201冊目で私が一番伝えたかったこと」(ヴィレッジブックス)から「情動を娯楽として楽しみつつ、エフィカシーを上げる方法」を御紹介します。

 

 引用開始

 過去の情動記憶を娯楽として楽しみなさいと言いましたが、ただし注意するべき点があります。それは、情動を思いだすとき、エフィカシーを下げるやり方ではなく、逆に上げる方法を身につけることです。

 最悪なのは、思いだすときに、「あのときの自分はバカだった」とか「自分が許せない」などと過去の自分を否定するようなことを心の中でつぶやくことです。いったん、こういう癖が身についてしまうと、思い出に浸っているときだけでなく、日常のあらゆる局面でエフィカシーを下げるセルフトーク(コーチング用語で自分に対して語る言葉)が出てくることになります。

 情動を娯楽として楽しみつつ、エフィカシーを上げる方法は、自己否定を行うのではなく、「私はあのときベストを尽くした」「私はすごい人間だ」というように、「今-ここ」にいる自分を堂々と肯定する癖をつけることです。そのためには以下の四つのことを心がけましょう。

 

結果論で過去の出来事を評価したり、後悔したりしない。

前頭前野を働かせて、前向きに過去の出来事を評価する。

わざと自分に不利になるように記憶の断片を統合しない。

後悔が無意味であることを前頭前野で理解する。

 

 これらのことを身につければ、どんな不快な出来事でも、過去の情動記憶の反復による堂々巡りの思考の迷路に迷い込むことはないでしょう。

 

  

-関連記事-

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

 

 

201冊目で私が一番伝えたかったこと



F-154:チャリティーマラソンで走った人が走った分だけ募金するシステムはおかしい? <後編>

 

F-151で「同一労働同一賃金」について、そしてF-152(前々回)は「人事考課」について取り上げました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23454911.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23534604.html

 

 その流れで労働やボランティアについて考えている時に、「チャリティーマラソンで、走った人が走った分だけ募金するというシステムはおかしいのではないか?」という御質問をいただきました。

 皆さんはどのように感じますか?

 (Don’t think. Feel

 

 前編(F-153)は「個人の情報処理システム」、すなわちブリーフシステムという観点でまとめました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23604962.html

 

 ブリーフシステムとは、「人の行動や行動性向といわれる無意識の行動を決めるシステム」のこと。それは「強い情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」でつくられます。つまり、「私」は他人や社会の価値観で生かされているのです。過去に囚われたまま。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 過去の呪縛を断ち切り、本当の“私”を見いだすことができるのは、“現状の外”にゴールを設定するからです。自由を追求しながらゴールを設定することで、私たちは未来から過去に流れる時間を生きれるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 ゴールとは、1)心から望むもの、2)自分中心を捨て去ったもの、3)現状の外側に設定するもの

 

「心から望む」ゴールの結果であるはずのモチベーションですが、いつの間にか「have to」になってしまうことがあります。前回の「募金ラン」のケースでは、「物理法則という秩序が働いているから(簡単に言うと疲れるから)」を理由に挙げました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 物理空間に対して情報空間では、より制約が少ない(小さい)感じがすると思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

しかしながら、むしろ情報空間の方こそ気を付けるべきです。個人の情報処理のミス(エラー、バグ)によりwant tohave toになってしまっているケースは多々あります。

 その場合、心のどこかに必ず解決するべき課題があります。

 (私自身は「F:不安・恐怖」「O:義務感」「G:罪悪感」に気を付けています)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

課題は社会的なシステムエラーの場合もあります。

 とくに医療・介護現場で「want toだけすることが重要」といった話をすると、必ず「誰もがwant toだけやるようになったら社会は成り立たない」や「want toだけで生活できるなら苦労はしない」といった御意見(主張、claim)をいただきます。そこには私たちの社会が抱える課題が潜んでいます(と私は思っています)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

「なぜランナーが自分で募金をするの」「チャリティーランってそういうことなのか?意味合い違くない?」「高橋尚子が走った分だけ日テレが寄付という形ならわかるんだけど」という疑問が生じるのとまったく同じ構図のはずなのに、すっかりスコトーマに隠れてしまっている「社会的システムエラー」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

過去のブログ記事(F-026S-04-12)で、ある精神科病院の院長が「外来に来るうつ病患者さん達と話していると、『この人達には薬を渡すより、お金を渡した方が効果があるのではないか?』と思うことがよくある」と発言されたことを紹介しました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23170992.html

 

 それは保健所が主催する精神科病院・クリニック院長が集まる会議での発言です。私自身は内科医ですが、精神科を持つ病院の院長を務めていたため、11年間その会議に出席し続けました。

 ある年、会議出席依頼の文書に「予算削減のため報酬がだせなくなりました」と書かれていました。報酬はだせないが大事な会議なので出席してほしいというのです。その保健所は31町を管轄しています。一番遠方の先生(“忖度”発言の院長!)は、往復3時間以上移動したうえ、2時間近い会議に参加することになります。それなのに無報酬です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040523.html

 

 それは「走った分自ら募金するランナー」と同じ構図です。本来は支払われるべき報酬分に加え、大切な生命時間も“募金”しています。社会のために。

実際のところ、超多忙の先生方ばかりなのに、ほぼ全員がその後も出席を続けました。

ちなみに、私が先生方を観察していて感じたのは使命感。そして、ゴールが生みだすコンフォートゾーンの共有です(それを心理学用語でラポールと呼びます)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 COVID-19のおかげで多くの人が知るところとなりましたが、日本政府は「地域医療構想」を表看板とした病床削減政策とともに、保健所やその人員の削減も推し進めてきました。1992年には852か所あった保健所は、2019年には472か所にまで減らされています。実際、私が住む地域の保健所長は、別の地域の保健所長も兼務されています(計42町)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8584052.html

 

 そんな縮小・多忙化している医療・福祉現場をCOVID-19が直撃しました。

 日本病院会と全日本病院協会、日本医療法人協会が今年(2020年)65日に発表した「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況緊急調査(追加報告)」によると、今年4月にコロナ患者を受け入れた病院の医業利益の赤字割合は全国で78.2%、東京に限ると89.2%に上っています。

新型コロナウイルスに感染した患者を受け入れる病院ほど、現場は疲弊し(身体的苦痛)、バッシングに苦しみ(心理・精神的苦痛)、経営危機にさらされているのです(社会的苦痛)。東京女子医大では看護師400人が退職を希望していることが報道されましたが、この状況での退職は医療人の心に深い傷を刻むばかりか(スピリチュアルペイン)、地域医療崩壊を招きかねません。これは危機的状況(crisis)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html

 

 日本国憲法第25条で保障された(主権者である)国民の人権を守り抜くために、そのような危機的状況を打破する責任を負っているのが加藤勝信厚労相と安倍晋三首相です。

その加藤厚労相は、参院厚労委員会(R2.7/2)における共産党 小池晃参院議員の「コロナ感染症対策の先頭に立っている病院が、今、危機に瀕しています」「7月下旬に振り込まれる診療報酬が6月よりもさらに減額となれば、これは資金ショートの危機に直面する。こういう状況に対する対策は用意されているか?」という質問に対して、「資金ショートにならないように当面の資金繰りをおこなうため、二次補正予算においては貸付限度額の引き上げ、あるいは無利子・無担保枠の引き上げをおこない、貸付原資として12700億円を確保しており、しっかり融資が行われるようにする」と答弁しました。

(一方、安倍首相は、国会閉会後記者会見や閉会中審査に姿を見せることはなく、2か月ぶりの会見で突然辞任を発表しました)

 

 病院の資金ショート対策としてしっかり融資が行われるようにする

 

 つまり、病院が自ら借金をしてしのげということ。

この「国民の命を助けたければ、ただ働きしなさい。借金をしなさい」という現状は、「走った分自ら募金するランナー」と同じ、いやそれ以上?の構図です。このような社会システム(およびそのシステムを生みだし維持・強化する思考)そのものがクライシスといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

 前回お伝えしたとおり、私は「募金ラン」自体がおかしいとは思っていません。

しかし、それはあくまで「want to」で走っている場合。自らの意思により、物理空間の制約や心的負担をしっかりマネジメントしながら、無理なく走っている場合です。

 

 私が医療・介護現場で「want toだけすることが重要」といった話を行った際に必ずいただく「誰もがwant toだけやるようになったら社会は成り立たない」「want toだけで生活できるなら苦労はしない」といった御意見は、医療・介護従事者が「want to」で働いていないことを表しています。多くの医療従事者に同意していただけると思いますが、すでに現場は無理を強いられています。コロナ前から。

さらにいうと、それらの言葉は「want toで働けるはずがない」という諦めをも示しているのかもしれません。希望を失いかけているのです。コロナ後ますます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

COVID-19は今までスコトーマに隠れていた「個人の情報処理のエラー」やその集合である「社会的システムエラー」を明らかにしました。

 今こそ、誰もがコーチングを学び、ゴール側からブリーフシステムをつくりなおしていく時!

自らの自由意思と責任で無理なく「募金ラン」を続けられる社会を実現することは、日本に続き超高齢化社会を迎える国々にとっても希望となるはずです。

そして、それは未来を明るく照らす光(HOPE)になります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11301259.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11386276.html

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

 前回は苫米地博士の著書「テレビは見てはいけない 脱・奴隷の生き方」(PHP新書)を御紹介しました。その本を読み返しながら、あらためて「情報が書き換わると現実が変わる」ことを痛感しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_386190.html

 

 

-追記2

 厚労省は安倍首相の辞任会見(R2.8/28)と同じ日に新型コロナウイルス感染症の対策パッケージを公表しました。それは「感染症法の入院勧告等の運用見直し」「検査体制の抜本的拡充」「医療提供体制の確保」「治療薬、ワクチン」「保健所体制の整備」「感染症危機管理体制の整備」「国際的な人の往来に係る検査能力・体制の拡充」の7本柱で構成されているそうです。

 首相会見後に緊急会見を開いた加藤厚労相は、「社会経済活動を停止させるのではなく、メリハリの利いた対策を効果的に講じることで、重症者や死亡者をできるだけ抑制する」と発言しています。

 

 

-関連記事-

    PM-00-04:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076878.html

    F-056~:「不摂生が理由で病気になった人の医療費を健康のために努力している人が負担するのは『あほらしい』」ことなのだろうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_277070.html

    F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

    Q-100~:リハビリが必要な状態なのですが、病院からは「早めにでてほしい」と言われています。どうしたらいいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_378316.html

 

 

日本国憲法第25条



Q-102:リハビリが必要な状態なのですが、病院からは「早めにでてほしい」と言われています。どうしたらいいでしょうか? <後編>

 

 

Q:母が脳出血で入院しています。まだまだリハビリが必要な状態なのですが、病院からは「いっぱいなので早めにでてほしい」と言われています。どうしたらいいでしょうか?

 

A:医師として、そして苫米地式認定コーチとして助言させていただきます。

 前々回(Q-100)は医師として回答し、前回(Q-101)はコーチとして回答いたしました。

 Q-100:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18797109.html

 Q-101http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18911401.html

 

 

 …ところで、私の師である認知科学者 苫米地英人博士の著書に「がんを克服できる脳」(主婦と生活社)という本があります。その第三章は「家族の協力ががんを克服する」です。「がん」を「病気」に置き換えると、大切な家族が何らかの病気になってしまったときの心がまえを学ぶことができます。ぜひ参考にされてください。

 以下、同書から引用します。

 

 看病の目的

 なぜ、私がこんなくどく体感や納得について言うのかといえば、周囲の人々が、患者自身の体感や納得を崩してしまう可能性があるからです。

 看病する期間が長くなったり、容体が悪くなると、病人以上に周囲は動揺してしまいます。そして、本来の目的を忘れてしまって、「少しでも長く生きるにはどうしたらいいか?」「せめて残された日々を素晴らしいものにしてあげたい」といった方向にシフトしてしまいそうになります。

 しかし、そういった気持ちはいずれも、患者の死が前提です。心の底で死を決めてしまっています。その気持ちこそが最もプラセボ効果を引き下げ、患者を本当に死に導いてしまいます。

 あなたは病人を死なせたいですか? 死なせたくないですよね。ならば、あなたの心の中でも死なせてはいけません。

 残された時間を大切にという、あなたがよかれと思ってしていることが、逆に、彼を、彼女を苦しめているかもしれないのです。特に、病と闘おうとしている人にとって、その考え方は得策とはいえません。

 看病の本来の目的は、患者が病を治そうとするのをサポートすること。それを忘れてはいけません。「でも、もしも、本当に死んでしまったらどうするの? やり残したことがいっぱいあったかもしれないのに」と、それでも思うのが家族だと思います。しかし、人間はほぼ全員、何か思い残して死んできます。やりたいことをやり残し、言いたいことを言わずに死んでいきます。そして死はある日突然やってくることだって往々にしてあります。死は逃れようもなく、万人にやってきます。

 たしかに、病人を見ていれば、「残った時間の中で、せめてこれだけでもしてあげたい」という気持ちになるでしょう。しかし、その気持ちは人生のタイムリミットを勝手に決めてしまう行為です。

 つらいとは思いますが、どうか“せめて”という気持ちは捨ててください。それは病を克服して、本人がやればいいことです。

 そもそも残された時間ってなんですか? 医師が言った余命ですか? あれはただの平均値です。がん罹患者全員がそうなるとはかぎりません。しかし、私たちは、医師の言葉をどうしても重く受け止めてしまいます。

 ですから一度冷静になることも必要でしょう。そうすれば、平均値のもとになるデータが実はかなり曖昧だということも見えてくるはずです。

 例えば、生存率曲線というものがあります。これを見ると治療期間が長ければ長いほど生存率も下がっていきます。これによって、がんは治療が難しい、死の病というイメージがついていますが、近藤医師などは、「これは治療をするから死ぬんじゃないの?」というまったく別な分析をしています。要は、データというのは分析の仕方、仮説の立て方次第で、とらえ方は180度変わるということです。

 思い出してください。普通に生活している時、私たちは平均値で物事を判断していますか? どちらかといえば、「平均値でしょ」とバカにしているくらいです。であるのに、なぜ、がんの時だけ、平均値を受け入れてしまうのですか?

 私たちは病気を目の前にすると、通常の判断ができなくなってしまう時があるのです。それがまさに、容体が悪くなってしまったり、余命宣告を受けた時です。

 そういう時こそ、家族は看病の目的に立ち戻らなければいけません。看病の目的とは、患者が病を治そうとするのをサポートすること。これだけです。

 もしも、心の中に“せめて”という言葉が出てきたら、必ずそこで立ち止まって、看病の目的をもう一度考えてください。

 

 

 …脳出血に限らず、病は大変な出来事です。

 しかし、希望を失わずに自分で見つけたゴールに向かって日々を生きることができれば、人は自然と笑顔を取り戻すことができます。希望を失わない限り、笑顔のまま人生を全うすることだって可能です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268334.html

 

 そんな生き様や死に様は、大切なあたたかい教えとして、愛する人たちに受け継がれていくはずです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

再度述べますが、希望がゴールとして結実するように、ぜひぜひお母さんを導いてあげてください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html

 

私は、家庭に、医療・介護現場に、地域に、笑顔が広がっていくことを願いながらコーチングを届ける活動を行っています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15395021.html

 

 パーソナルコーチングはもちろん、コーチングを用いた組織研修等に興味のある方は、ぜひ御連絡ください(ある医療機関ではコーチングを応用したリスクマネジメント研修を行う予定です)。御質問・御相談も受け付けています。

 連絡先(メール):coachfor.m2@gmail.com

 

御連絡をお待ちしております。

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 引用文中に「要は、データというのは分析の仕方、仮説の立て方次第で、とらえ方は180度変わるということです」とありますが、その分析にディベートがとても役に立ちます。現代ディベート論理はトゥールミンロジックと呼ばれています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194585.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_254557.html

 

 「The Power of Mind Ⅰ」第六章では、私の“失敗”についてたくさんの仮説を立て(エクスプラネーション・パターン法)、その仮説をもとに修正法を考案しました(トゥイーキング)。

 「The Power of Mind Ⅰ」第六章 目次(PMⅠ-00-06):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15110477.html

 

 

がんを克服できる脳




Q-101:リハビリが必要な状態なのですが、病院からは「早めにでてほしい」と言われています。どうしたらいいでしょうか? <中編>

 

 

Q:母が脳出血で入院しています。まだまだリハビリが必要な状態なのですが、病院からは「いっぱいなので早めにでてほしい」と言われています。どうしたらいいでしょうか?

 

A:医師として、そして苫米地式認定コーチとして助言させていただきます。

 

 前回(Q-100)は医師として回答させていただきました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18797109.html

 

 今回はコーチとして回答いたします。

 

私は様々な老いや死に立ち会ってきました。穏やかな「人生の最終段階」に共通しているのは「希望」です。少なくない方々が何かしらの希望により四苦を克服されていきました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045953.html

 

例えば、交響曲「運命」や「田園」で有名なベートーヴェンが、鉛中毒による難聴や肝硬変に屈せず「第九」を書き上げることができたのは、希望があったからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14248557.html

 

希望がゴールとして結実するように、ぜひお母さんを導いてあげてください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html

 

その実現のためには、支える家族自身が(そして医療の現場が)希望にあふれ、ゴールを目指している必要があります。ぜひ御自身のゴールも見つめなおしてください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

お母さんのゴールと重なった“何か”を自身のゴールとして設定できた時、それは家族の皆さんにとっても「生と死の間にあるもの」を見つける貴重な体験になるはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_318161.html

 

 希望、そしてゴールは個人の人生を豊かにするだけではなく、社会そのものを明るく変えていきます。ぜひお母さんだけではなく、次世代(お母さんからみて孫世代)の子どもたちとも一緒に取り組んでください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11301259.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11386276.html

 

 ところで、私の師である認知科学者 苫米地英人博士の著書に「がんを克服できる脳」(主婦と生活社)という本があります。その第三章は「家族の協力ががんを克服する」です。「がん」を「病気」に置き換えると、大切な家族が何らかの病気になってしまったときの心がまえを学ぶことができます。ぜひ参考にされてください。

 以下、同書から引用します。

 

 看病の目的

 なぜ、私がこんなくどく体感や納得について言うのかといえば、周囲の人々が、患者自身の体感や納得を崩してしまう可能性があるからです。

 看病する期間が長くなったり、容体が悪くなると、病人以上に周囲は動揺してしまいます。そして、本来の目的を忘れてしまって、「少しでも長く生きるにはどうしたらいいか?」「せめて残された日々を素晴らしいものにしてあげたい」といった方向にシフトしてしまいそうになります。

 しかし、そういった気持ちはいずれも、患者の死が前提です。心の底で死を決めてしまっています。その気持ちこそが最もプラセボ効果を引き下げ、患者を本当に死に導いてしまいます。

 あなたは病人を死なせたいですか? 死なせたくないですよね。ならば、あなたの心の中でも死なせてはいけません。

 (…続きは後編で)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

家庭に、医療・介護現場に、地域に、笑顔が広がっていくことを願いながら、私はコーチングを届ける活動を行っています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15395021.html

 

 パーソナルコーチングやコーチングを用いた組織研修に興味のある方は、ぜひ御連絡ください(ある医療機関ではコーチングを応用したリスクマネジメント研修を行う予定です)。御質問・御相談も受け付けています。

 連絡先(メール):coachfor.m2@gmail.com

 

 

がんを克服できる脳



PMⅠ:The Power of Mind

PM-07:一人ひとりの心の平和から世界の平和へ

PM-07-02:釈迦が教えてくれること ~3Kを新たな3K

 

この章(第七章)は未来についてまとめます。新たな希望であり、新たなゴールです。

“現状の外”へのゴール設定が、強力なコンフォートゾーンを抜けだすエネルギーと創造性を生みだします。ぜひ私の“気”を感じてください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 

釈迦が教えてくれること ~3Kを新たな3K

 

釈迦が説いた縁起は、「自分を含めてすべては他の何かとの関係性で成り立っている」ということを示し、さらに「関係が存在を生みだす」という見方につながっていきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 PMⅠ第五章でマズローの「欲求階層説」を用いて人間形成を考察しました。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

その本質は「抽象度を上げること」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

抽象度が上がっていくと、やがて自と他の区別がなくなります。そのレベルで設定したゴールは必ず「unselfish」なものとなります。私はその「unselfish」な状態こそが“無敵”であると信じています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html

 

前回(PM-07-01)御紹介した福岡の施設の「夢実現プロジェクト」は、100%利用者のためを思って行われているはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15237057.html

 

その高い抽象度にあるポテンシャルエネルギーが、福岡の施設職員の行動のエネルギーとなり、年老いた母娘を幸せにし、鹿児島の私たちに感動を与えました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 医療や介護は「きつい・汚い・危険」の3Kの仕事であるというイメージが広く浸透していますが、苫米地理論を学びコーチングを実践しながら抽象度を上げ、unselfishなゴールを同志と共有することができるようになっていくと、きっとかつての3Kは新たな3Kに変化していきます。

 

新たな3Kとは「感謝・感動・希望」です。医療・介護現場が互いの縁に感謝しあえる場となり、さらなる感動を共有できる場となり、そして、社会に、未来に、希望を広げていく場となるのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11301259.html

 

 

 このエピソードに対して、「病院や福祉施設がそのような取り組みを続けることは理想ではあるけれども、すでに崩壊している現状では実現はとても不可能。“お花畑”のような心で夢想する理想論にすぎない」という厳しい御意見をいただきました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13837953.html

 

 でも、そんなことはありません。第二章の「06)モチベーション」中にも書いたとおり、建設的動機と強制的動機の違いにより生じる生産性の違いは10年間で756倍です。7倍ではなく、70倍でもなく、756倍です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

正しいゴール設定と高いエフィカシーにより、その756倍は実現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 私たち一人ひとりが圧倒的な潜在能力を秘めています。ただお互いにドリームキラーとなり、その潜在能力を封印してしまっているだけです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040935.html

 

与えられた人生や夢を真実のものと思い込み無明に陥ってしまっている私たち人類が、その洗脳から解放され、本物の自由意志を獲得し、抽象度を上げる生き方を歩み始めたとき、その封印が解け本当の能力が解放されます。

 

それはマインド(脳と心)について学び、実践することで始まります。

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 


F-064:「第九」に込められたベートーヴェンの思い

 

 2018年も残すところあとわずかになりました。皆さまはどうお過ごしでしょうか?

 今年最後のフリーテーマは、年末らしく、「第九」をテーマにしたいと思います。

 

 「第九」は、ベートーヴェン(17701827年)が1824年に作曲した9番目にして最後の交響曲です。正式名称は「ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲 交響曲第9番 ニ短調作品125」。

 

 この頃のベートーヴェンは耳が完全に聞こえなくなっていました。その原因として鉛中毒が疑われています。当時のワインには甘味料として酢酸鉛が使われており、ワイン好きだったとされるベートーヴェンの毛髪からは基準の40100倍超の鉛が検出されています。

 アルコールによる肝硬変も患っていたベートーヴェンは、体調がすぐれなかったにもかかわらず、死の3年前にこの大作を完成させました。

 

 私が初めて「第九」を生で聞いたのは、30年程前の「(鹿児島)県民第九演奏会」でした。第3楽章までの落ち着いたイメージと打って変わって、大合唱団も加わった燃え上がるようなフィナーレにとても感動したことを思いだします。

 

 その後医師となり肝硬変の患者さんを診させてもらうようになると、重度難聴だったベートーヴェンが肝硬変さえも克服して「第九」を書き上げたことは奇跡だと感じるようになりました。

 

奇跡を引き起こしたのは、もちろん、ベートーヴェン自身です。

 「日ごとに悪化する難聴への絶望とともに、芸術家としての運命を全うするために肉体および精神的な病気を克服したいという希望を記した」とされる家族への手紙が発見されています(ハイリゲンシュタットの遺書、1802106日付)。

 希望が奇跡のはじまりだったのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html

 

 希望はやがてゴールに変わり、エネルギーと創造性の源になったはず。では、そのゴールとはどんなものだったのでしょうか?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

 コーチングを学ぶようになってから、年末を迎えるたびにそんなことを考えるようになりました。時空を超越し、200年前のドイツ人の情報場にアクセスする感じで。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165888.html

 

そして今冬、スコトーマが外れ、ついにその謎が解けました!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 答えは、第4楽章の歌詞中にありました。

 

 

 以下、Wikipediaより引用です。

 4楽章は独唱および合唱を伴って演奏され、歌詞にはシラーの詩「歓喜に寄す」が用いられる。第4楽章の主題は「歓喜の歌」としても親しまれている。原曲の歌詞はドイツ語だが、世界中のあらゆる言語に翻訳されており、その歌詞で歌われることもある。古典派の以前の音楽の集大成ともいえるような総合性を備えると同時に、来たるべきロマン派音楽の時代の道標となった記念碑的な大作である。

 第4楽章の「歓喜」の主題は欧州評議会において「欧州の歌」としてヨーロッパ全体を称える歌として採択されているほか、欧州連合においても連合における統一性を象徴するものとして採択されている。

 引用終わり

 

 引用文中のシラーとは、ヨーハン・クリストフ・フリードリヒ・フォン・シラー(17591805年)のことです。シラーはドイツの思想家(詩人、歴史学者、劇作家)で、ゲーテとならぶ古典主義の代表者とされています。

 

 シラーは1785年に「自由賛歌」を発表しています。1785年はアメリカ合衆国が独立する前年。この時代の自由とはfreedomのことで、民衆が王族支配から自由になるという意味でした。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 

 ドリームキラー化した既得権益(王侯貴族)対策なのでしょうか、シラーは「自由賛歌」の詩を改訂し、タイトルも「歓喜に寄す」と変更して出版しました。その本を手にしたのが、当時15歳だったベートーヴェンです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6854056.html

 

 それから約40年の間、ベートーヴェンの心にはいつも自由を希求する思いがあったに違いありません。そして、その思いがついに「第九」となり、物理空間に結実したのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 ベートーヴェンの思い描く自由の先には、もっと抽象度が高く壮大なビジョンがありました。さらに先のゴールの世界です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 

 2007年から7年半にわたりフィンランド・キュミ・シンフォニエッタの芸術監督・首席指揮者を務めるなど国際的に活躍されている指揮者 篠崎靖男氏は、「必ず合唱団に話す(「第九」)曲中の歌詞がある」とビジネスジャーナルでの連載記事内に書かれています(「世界を渡り歩いた指揮者の目」、2018.12.15)。

 

 それは「Alle Menschen werden Brüder」という一節です。日本語訳すると「すべての人々が兄弟となる」という意味。この部分は、シラーの1785年初稿では「物乞いは君主らの兄弟となる」というものだったそうです。

 

篠崎氏は、「この“兄弟”というのは、“仲間”という意味です。つまり、貴族であっても、平民であっても、物乞いであっても、みんな同じ。国籍、年齢、性別、肌の色、宗教すべてを乗り越えて、全世界の人たちが仲間になろうという、強いメッセージです。これを年末に歌いあげる日本という国は、なんと素晴らしいのだろうと、僕は思います」と記されています。

 

 私もまったく同じ思いです。何の音楽的素養もないはずの私ですが、「第九」を聞くと確かに心が揺さぶられるのは、シラーやベートーヴェンが創造した高い抽象度の情報場に触れているからだと納得しました。そのイメージを無理やり言語化すると“無敵”!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html

 

 

 さて、2018年は皆さんにとってどのような年だったでしょうか?

 そして、2019年はどのような一年になる(する)と思い描いていますか?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

 大国のトップが堂々と「自国ファースト」と叫ぶ時代だからこそ、私たちは未来に向けて高らかと「第九」を歌うべきなのかもしれません。シラーやベートーヴェンの思いとともに。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 ところで、なぜ年末に「第九」が演奏されるのか御存知ですか?

 

 答えは「楽団員の年越し費用を稼ぐため~」だそうです。

 「チコちゃんに教えてもらった」という(私の)家族に教えてもらいました(笑)。

 

 

【お知らせ】

 2019126日(土)、鹿児島市でコーチングセミナーを開催します!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14188687.html

 

 

-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14249741.html

 

 

Beethoven(Wiki)

ベートーヴェン
Wikipediaより引用

 



このページのトップヘ