苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:医療

L-01920202月リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -06;「疑問や難しかったことQA<前編>

 

 20202月、鹿児島県の医療法人でリスクマネジメント研修を行いました。タイトルは「医療・介護現場でのレジリエンス ~問題(課題)を解決し、さらにタフになるための科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 (関係者の皆さま方、お待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25664104.html

 02;レジリエンス -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25697811.html

 03;レジリエンス -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25743784.html

 04;「印象に残ったもの」QA<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25761596.html

 05;「印象に残ったもの」QA<後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25785125.html

 06;「疑問や難しかったことQA<前編>

 

認知科学者 苫米地英人博士は、レジリエンスを「有事の際に迅速にリカバーし、元より強固になることができる性向」と定義されています。「ゼロトラスト」という大前提の下、4つのフェーズごとにやるべきことを想定し、それぞれ具体的な行動に落とし込んでいきます。

   Normal Operations:平常状態の継続的なモニタリング

   ShockCascading:最低ラインの確保(平常状態を有事に確保するのは現実的ではないという認識)

   Recovery Phase:できるだけ迅速にリカバーできる準平常ラインの設定

   Restoration Phase:準平常ラインから元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

 

レジリエンスカーブ(191104バラだん)

「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)より引用

 

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。今回の研修は、理解度:5.702.6~9.6)、満足度:6.621.5~10)という結果でした。

 御意見・御質問に回答いたします。今回は「疑問や難しかったこと」です。

 

 

・ファイト・オア・フライトの内容が少し難しいと感じました

・「ファイト・オア・フライト」聞くとなるほどとは思いますが、意識して実践するのは難しいかなと思います

 

A:まずは「ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)」の説明から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 

 「ファイト・オア・フライト」とは、高度な情報処理を行う前頭前野よりも本能的な情報処理を行う大脳辺縁系が優位になっている状態です。文字どおり「戦うか、逃げるか(闘争か、逃走か)」という心理状態に陥ります。

 

 米CDCCenters for Disease Control and Prevention、疾病予防管理センター)が公表した「Psychology of a Crisis」中には、危機に瀕した時の行動(Negative Behavior)として下記の4つが挙げられていました。

Demands for unneeded treatment:不必要な対処を求める

Reliance on special relationships:特別な関係に依存する

 〇Unreasonable trade and travel restriction:理由なく商業取引や移動(旅行)が減少する

 〇MUPSMultiple Unexplained Physical Symptoms):医学的に説明できない身体症状が複数出現する

 

クライシス(危機)時には「拒絶→不安・恐怖→回避→希望の消失→パニック」と進行していきます。こうした事態に対処するために米CDCが公表していた基本原則が下記の4つ。

1.      最初に最悪の可能性を伝え、それが改善していることを数字で伝える

2.      「必ず解決します」などの約束はNG。むしろ状況の不確定性を正確に伝え、その問題を解決するプロセスについてのみ伝える

3.      問題解決のプロセスが進んでいることや状況が改善していることを伝えるために、それを示すデータや数字を継続的に提供し続ける

4.      恐怖を認め、問題に関連する文脈情報を与える

 

 これらの基本原則が目的としているのは「前頭前野優位を維持する(すぐに回復する)」こと。なぜなら、クライシス(危機)とは人のマインドで生じるものであり、その本質は「情報処理が前頭前野優位から大脳辺縁系優位になる」ことだからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9815429.html

 

 「拒絶」「不安・恐怖」「回避」「希望の消失」「パニック」といった心の状態は悲観的な言動としてあらわれます。その一例が「難しいと感じる」「難しいと思う」という発言。

 そんな言葉を見聞きするたびに、「だから、できなくても仕方がない」「だから、やらなくてもいい」という心の声が聞こる気がします。それを創造的回避と呼びます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

 感想を書いてくださった方はどうだったでしょうか?

 もしも心当たりがあるなら、「私らしくなかった。たとえ難しく感じても、私なら大丈夫」とセルフトークしてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 創造的回避は現状肯定のあらわれです。それは過去の記憶でつくられたコンフォートゾーン(CZ)での安住であり、自らつくりあげた「現状維持の壁」の中に自身の能力や可能性を封印してしまっている状態です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12794797.html

 

 

・現場で「ファイト・オア・フライト」の状態になる方をよく見ますが、どのように注意、もしくは伝えられるかがわかりません

 

Aでは、現状のCZを抜け出すためにはどうすればよいのでしょうか?

 

 答えはゴール設定。もちろん、“現状の外”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「どのように注意、もしくは伝えられるかがわかりません」という言葉には、「しっかり注意したい」「うまく伝えたい」という意思が感じられます。

本人は意識していないかもしれませんが、何らかのゴールがあり、現状に不協和を感じているはずです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

・基本的に話が難しかったです。もうちょっと勉強が必要なのかなって感じました

 

Aまずはゴールを設定すること。

 心にいつもゴールがあると、RASがゴール実現に関係あるもの(こと)を拾い上げ、ゴールに関係ないもの(こと)をスコトーマに隠します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 まるでスポンジが水を吸収するように関係する知識を身につけていきながら、ついにゴール実現のための方法を見つけます。「invent on the way」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24963004.html

 

 ゴールに向かう過程での知識習得は必ずwant to。「勉めて強いる」と書く“勉強”に潜むhave to感とは無縁のまま、文字どおり気楽に学び習っていくでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

それが本当の“学習”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

 では、ゴールを設定した後に心がけるポイントはなんでしょうか?

 

 

・なぜ日本はアメリカのようなCDCが確立されていないのか?確立されない理由があるのか?

 

A答えは「エフィカシーを高めること」です

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ゴールがあり、「そのゴールを達成できる」という確信(エフィカシー)があると、今までは気にならなかったことが気になりだし、隠れていた問題・課題を見つけます。この質問者のように「理由」を求めはじめるのです。

 問題・課題(ケース)を見つけた後は、その解決(プラン)に向けてマインドがフル回転しだします。このケースでは「理由」に対する答えを自ら見いだすことでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 その際にディベートがとても役にたちます。現代ディベート論理はトゥールミンロジックと呼ばれています。ディベートの目的は「最短時間で最適解を見つける」ことです。さらに論理的思考を鍛え続けると、論理という系の外に出ることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 それは自由を得るということ。すると、ますますゴールを見つけることができるようになります。もちろん“現状の外”に。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

L-020につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

―追記1

 トゥールミンロジックについて、下記ブログ記事にまとめました↓

 S-01~:よりよい“議論”のために(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11613757.html

 

 

-追記2

CDCについてはL-021で再度取り上げます。

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_375251.html

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第2回目は2021523日(日)開催。テーマは「情報宇宙の構造」「トータルペイン」「自由」「時間の流れ」です。詳細はこちらから↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25720321.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

<お問い合わせ・申し込み>

 coachfor.m2@gmail.com

 

 

L-01820202月リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -05;「印象に残ったもの」QA<後編>

 

 20202月、鹿児島県の医療法人でリスクマネジメント研修を行いました。タイトルは「医療・介護現場でのレジリエンス ~問題(課題)を解決し、さらにタフになるための科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 (関係者の皆さま方、お待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25664104.html

 02;レジリエンス -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25697811.html

 03;レジリエンス -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25743784.html

 04;「印象に残ったもの」QA<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25761596.html

 05;「印象に残ったもの」QA<後編>

 

認知科学者 苫米地英人博士は、レジリエンスを「有事の際に迅速にリカバーし、元より強固になることができる性向」と定義されています。「ゼロトラスト」という大前提の下、4つのフェーズごとにやるべきことを想定し、それぞれ具体的な行動に落とし込んでいきます。

   Normal Operations:平常状態の継続的なモニタリング

   ShockCascading:最低ラインの確保(平常状態を有事に確保するのは現実的ではないという認識)

   Recovery Phase:できるだけ迅速にリカバーできる準平常ラインの設定

   Restoration Phase:準平常ラインから元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

 

レジリエンスカーブ(191104バラだん)

「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)より引用

 

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。今回の研修は、理解度:5.702.6~9.6)、満足度:6.621.5~10)という結果でした。

 御意見・御質問に回答いたします。「印象に残ったもの」の続きです。

 

 

・「100%相手の責任にする人は自分を苦しめる」つい最近リスクがあり、「すべてそちらが悪いでしょ」と言われたので

・心的外傷後ストレス障害。体験により関心があった

・レジリエンス身近な話があり入りやすかった

 

A:私たちは同じ世界に生きているように思いがちですが、じつは「一人一宇宙」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11823351.html

 

 同じ話を聞いても、印象に残ることは人それぞれ。その印象は過去の記憶が作り上げた重要度に左右されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そこで私が意識しているのが、具体的な例の提示と抽象度のコントロール。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 具体的な事例を取り上げることで臨場感は上がりますが、具体的過ぎると興味の対象から外れスコトーマが生じます。「私には関係ないわ」といった感じで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

・最後の〇も「なるほど~!」とびっくり!!でした

 

Aその抽象度や臨場感のコントロールのために心がけていることが「驚き×喜び」の相乗効果。ネタバレになるので明かしませんが、今回も強烈な仕込みをしました。驚いていただいてうれしいですw

 抽象度と臨場感の関係については、下記ブログ記事をどうぞ↓

 Q-159:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 

・驚けなかった

・「想定外を想定内に置いておく」

 

A:たとえ驚いていただかなくてもうれしいです。それはレジリエンスの重要なポイントである「想定外を想定内に置いておく」ことができているということだから。

レジリエンスの大原則は「ゼロトラスト」です。何事にもゼロトラストで臨んでいると、何が起こってもたいして驚かなくなります。

 

それは「ファイト・オア・フライト」を回避できている(すぐにリカバーしている)ということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

仏教でいうと「空観(くうがん)」の実践です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

・○○の結果がよく理解できませんでした

・〇の△がなんか違うとは思いましたが、それ以上はでてきませんでした。正面からはなかなか判りえません。いろいろな方向・角度から考えてみるということが、とっさに浮かばない

 

A:「理解できない」は「ゲシュタルトができていない」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 誰もがたくさん経験していると思いますが、ゲシュタルトができる=理解の瞬間はとても心地よいものです。「いろいろな方向・角度から考えてみるということがとっさに浮かばない」と焦ることなく、「次はいろいろな方向・角度から考えてみよう」とワクワクしてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 コツはしっかりリラックスしながら楽しむこと。“気楽”ですw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

・何かある、何かできると視野は大切にしたいと思いました

・ふだん感じていることが、他者からすると違う風に見えていることもあるんだと思いました。また、この話を聞いて、様々な方向から物事を考えられるような人になりたいと思いました

 

Aゲシュタルトをつくることやリラックスし楽しむために欠かせないのがゴールです。ゴールが「何か」を生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 そして、ゴールが生みだす「何か」の確信がエフィカシー。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ゴールがあり、エフィカシーが高まっていくと、「様々な方向から物事を考えられるような人になりたい」という願い(セルフトークの第2段階)は、「私はいつも様々な方向から物事を考えている」という確信(セルフトークの第4段階)に自然に変わっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 その時はコンフォートゾーン(CZ)がゴール側に移行しており、「一人宇宙」の「」が書き換わっています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23234058.html

 

 

・仕事を行っていく中で予想外の出来事に完全に対応することはできないが、できるだけ早くリカバーし、平常に戻すということが大事だということ

・平常を超えるリカバーへ

 

A:何らかの理由でCZから外れると、途端に居心地が悪くなり(認知的不協和)、猛烈に元のCZに戻ろうとします。その時にエネルギーと創造性が発揮されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 その「元のCZに戻ること」がリカバー。ただし、コーチングにおけるリカバーとは、「現状復帰(現状維持)」のことではなく、ゴールが生みだす新たなコンフォートゾーンへ向かうことです。レジリエンスでいうと、「④Restoration Phase」において元の状態よりもさらによくなること。

 だから、クライシス(危機)はチャンスといえます。それまでの「現状維持の壁」を打ち破るチャンスです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 ここで質問を3つ。

1問。ゴール側の新たなCZに向かうことが「元のCZに戻ること」であるのはなぜでしょうか?

 

 そう、「時間は未来から過去へと流れている」から。時間の流れを考えると、未来が因で現在が結果。ゴール側が「元」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 第2問。ゴール側のCZにリカバーする時期、すなわち「④Restoration Phase」において「元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する」ために欠かせない心がまえは何でしょうか?

 

 

・人のせいにするな(他責)

・自分で決めるから自責になる。他人の指示で動けば他責

・心の傷を解決することが、最大のリスクマネジメント(心の傷は理不尽度で決まる)

 

A答えは「自責」。自身の言動すべてに対して責任を持つことです。

 ゴールを自分で決めていれば必ず「自責」となります。自由と責任が一体となったwant toで、潜在能力を存分に発揮することでしょう。756倍です!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 第3問。なぜ「自責」で「ゴール側のCZにリカバーする」と潜在能力を発揮できるのでしょうか?

 

 

・自分の心象に浮かぶことはすべてマインドがつくりだしている

 

A答えは、「あたりまえ」だからw

その働きはホメオスタシスです。つまり、「ゴール側のCZへのリカバー」=「ホメオスタシスフィードバック」ということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 すべてはマインド(脳と心)がつくりだしていて、しかもホメオスタシスです。だから、努力や根性は不要。自身の自由意思によってゴールを設定し、エフィカシーを上げるだけです。

 

 

・レジリエンスの本当の意味

 

A:私は「レジリエンス」の最大のポイントはコンフォートゾーンを外れることにあると思っています。それは現状(=過去=固定観念)にとってはクライシスですが、ゴール実現(=未来=可能世界)にとっては大きなチャンスとなりえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

 スコトーマを外し、新たなゴールを見つけ、コンフォートゾーンをずらしながら、ブリーフシステムを書き換える。ブリーフが書き換わることで、またスコトーマが外れ、さらなるゴールを見つけ、コンフォートゾーンをずらしていく

 

 その先で実現する“無敵”が、私にとってのシンのレジリエンスです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

L-019につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

―追記1

答えは「自責」。自身の言動すべてに対して責任を持つことです。ゴールを自分で決めていれば必ず「自責」となります

 

 反対に、ゴールを自分で決めていなければ「他責」になります。他責は何かと問題を引き起こしがち。身近ないざこざから大きなトラブルまで、その根底には必ずゴール設定のミスがあるというのが私の実感です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22599317.html

 

 多くの人にとって、自分とは本当の“自分”ではありません。ブリーフは他人や社会の価値観によりつくられているからです。よって、ほとんどの人の無意識は「他責」のはず。かつての私もそうでした。

 自由と責任は常にセット。由と任がそろってはじめて「自責」といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13958864.html

 

 だからコーチが必要! だからコーチングが重要なのです。“現状の外”へのゴール設定を繰り返すことで、初めて人は本当の“自分”を見いだすことができ、「自責」を全うすることができます。それは、これまでの「無人運転」「自動運転」からの脱却です。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 

―追記2

 「自責」は人間関係構築においてとても重要です↓

 S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

 

 その意味についてはこちら↓

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_375251.html

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第2回目は2021523日(日)開催。テーマは「情報宇宙の構造」「トータルペイン」「自由」「時間の流れ」です。詳細はこちらから↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25720321.html

 

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L-01720202月リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -04;「印象に残ったもの」QA<前編>

 

 20202月、鹿児島県の医療法人でリスクマネジメント研修を行いました。タイトルは「医療・介護現場でのレジリエンス ~問題(課題)を解決し、さらにタフになるための科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 (関係者の皆さま方、お待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25664104.html

 02;レジリエンス -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25697811.html

 03;レジリエンス -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25743784.html

 04;「印象に残ったもの」QA<前編>

 

認知科学者 苫米地英人博士は、レジリエンスを、「有事の際に迅速にリカバーし、元より強固になることができる性向」と定義されています。「ゼロトラスト」という大前提の下、4つのフェーズごとにやるべきことを想定し、それぞれ具体的な行動に落とし込んでいきます。

   Normal Operations:平常状態の継続的なモニタリング

   ShockCascading:最低ラインの確保(平常状態を有事に確保するのは現実的ではないという認識)

   Recovery Phase:できるだけ迅速にリカバーできる準平常ラインの設定

   Restoration Phase:準平常ラインから元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

 

レジリエンスカーブ(191104バラだん)

「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)より引用

 

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。アンケートでは理解度と満足度をそれぞれ10段階の目盛りで評価していただきました。これは医療現場でも疼痛の評価等に使われる方法で「VAS(バス、Visual Analog Scale)」と呼ばれています。今回の研修は、理解度:5.702.6~9.6)、満足度:6.621.5~10)という結果でした。

 それでは御意見・御質問に回答いたします。まずは「印象に残ったもの」から。

 

 

・「目の前のすべてはマインドが生みだしている」「情報を操作すると世界が変わり、人格が変わる」「自分の心次第」「すべてはゴール次第」など多くでしたが印象に残りました

 

A:たくさん印象に残していただきうれしいです。研修中何度も述べたように「すべてはゴール次第」。ゴールとは、1)100%want toで、2)自分中心を捨て、3)“現状の外”に設定するもの。それも仕事(職業)や趣味だけではなく、人生のあらゆる領域に設定していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 新たなゴールができると、「人格」が変わります。コーチングにおいてブリーフシステムと呼ばれる「人格」は、決して固定的(永続的)なものではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

すべて心次第 = すべてゴール次第

 

心が変わると、本当に目の前の世界が変わります。それも一瞬で。例えば「OKサイン」ですが、じつは(続きは下記ブログ記事でどうぞw↓)

F-111:情報が書き換わると現実が変わる vol.2;非言語編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20173981.html

 

 

・自分自身があわてないという言葉がありましたが、私が普段から気を付けていることなので、とても印象深かったです

 

A:「印象深い」は、認識・理解・評価・判断の結果。先程のブリーフシステムとは評価関数(重要性関数)のことでもありますが、そもそも自身の重要性と合致していないと認識すらできません。それを「スコトーマに隠れる」と表現します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 たまに誤解される方がいらっしゃいますが、スコトーマ自体が悪いわけではありません。

医学的な事例をひとつ紹介します。APDと略される「聴覚情報処理障害(Auditory Processing Disorder)」では「聴力は問題ないのに聞き取れない」という症状がみられます。「音としては聞こえているのに、言葉として聞き取れない」ことの原因は多岐にわたる(=多次元の抽象度に同時に存在している)と思われますが、そのうちの「まわりが騒がしいと相手の言葉が聞き取れない」はスコトーマが関連するといえそうです。

これは苫米地博士がよく言及される「カクテルパーティー効果」がうまく機能していない状態。すなわち、まわりの雑音がスコトーマに隠れない状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 このようにスコトーマは必ずしも「悪」ではありませんが、人生を豊かにする上で大きなマイナスにもなりえます。そのひとつが「固定観念」です。

 (そもそも「善悪」「成否」「正誤」などを決める絶対的基準自体が存在しません↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 

・固定観念にとらわれないこと

・固定観念ってこわいなと思いました

・固定概念にとらわれ、○○にしか見えなかった

 

A:繰り返しますが、私たちは目の前の世界をありのままには認識していません。ほとんどの情報はフィルターとして機能するRAS(網様体賦活系)を通過せず、認識すらできません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 RASを通過するのは「重要度の高い情報」。その重要度(重要性)は過去の記憶でつくられています。つまり、私たちはいつも“過去”を認識しているということ。それも主に“失敗”の記憶で再構成された“過去”です。

 「固定観念」というときの“固定”とは、「過去に囚われている」「過去に縛られている」という意味と捉えることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

昨日までの記憶でつくられた「固定観念」が生みだす世界=“過去”を今日も生きることで、その「固定観念」はますます強化されていきます。違う表現をするとコンフォートゾーン化。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

その現状(=過去=固定観念)というコンフォートゾーンは、リラックスし能力を発揮するのに役立ちますが、一方でとても危険でもあります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

自由(な思考)が制限され、潜在能力がどんどん封印されていくから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12794797.html

 

 

・レジリエンスの本当の意味

 

A私は「レジリエンス」の最大のポイントはコンフォートゾーンを外れることにあると思っています。それは現状(=過去=固定観念)にとってはクライシスですが、ゴール実現(=未来=可能世界)にとっては大きなチャンスとなりえます。「すべて心次第」「すべてゴール次第」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

L-018につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

―追記-

 APDAuditory Processing Disorder、聴覚情報処理障害)に関連して、こちらの記事もどうぞ↓

F-007:感覚過敏

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445330.html

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_375251.html

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第2回目は2021523日(日)開催。テーマは「情報宇宙の構造」「トータルペイン」「自由」「時間の流れ」です。詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25720321.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

<お問い合わせ・申し込み>

 coachfor.m2@gmail.com

 

 



L-01620202月リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -03;レジリエンス -後編-

 

 20202月、鹿児島県の医療法人でリスクマネジメント研修を行いました。タイトルは「医療・介護現場でのレジリエンス ~問題(課題)を解決し、さらにタフになるための科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 (関係者の皆さま方、お待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25664104.html

 02;レジリエンス -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25697811.html

 03;レジリエンス -後編-

 

「レジリエンス(resilience)」は、もともとは物理学の用語です。「外力による歪み」を意味するストレスに対して、「ストレスを跳ね返す力」の意味で使われています。そこから心理学の世界にひろがり、「社会的ディスアドバンテージや自分に不利な状況において、そういった状況に自身のライフタスクを対応させる個人の能力」を表す言葉として用いられるようになりました。

認知科学者 苫米地英人博士は、レジリエンスを、「有事の際に迅速にリカバーし、元より強固になることができる性向」と定義されています。その大前提は「ゼロトラスト」です。

 

 レジリエンスの大前提は「ゼロトラスト」。

それは「完全に守る(防ぐ)ことは不可能という認識」のこと。「無常」で知られる縁起の思想はもちろんのこと、不完全性定理や不確定性原理以降の西洋哲学の根幹にある概念です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

「ゼロトラスト」という大前提の下、4つのフェーズ(phase)ごとにやるべきことを想定し、それぞれ具体的な行動に落とし込んでいきます。「フェーズ」はゲシュタルト(より具体的にしていくとアサンプション)、「やるべきこと」はエンドステート、「具体的な行動」はCOA(コース・オブ・アクション)と考えることができます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

   Normal Operations:平常状態の継続的なモニタリング

   ShockCascading:最低ラインの確保(平常状態を有事に確保するのは現実的ではないという認識)

   Recovery Phase:できるだけ迅速にリカバーできる準平常ラインの設定

   Restoration Phase:準平常ラインから元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

 

 

レジリエンスカーブ(191104バラだん)

「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)より引用

 

 

上記ポイントについて説明しながら、医療・介護現場で起こりえる4つのケースについて具体的に考えていただきました。このブログでは2つ紹介します。

 

Case1<転倒・骨折事故発生時のレジリエンス>

ゼロトラスト;転倒・骨折は起こりうるという認識

 ①Normal Operations(平常状態の継続的なモニタリング);

転倒リスクの評価、ハイリスク者の観察(見守り・声掛け)、補助具の活用工夫、リハビリ、不穏・不眠や頻尿等に対する薬物治療

 ②ShockCascading(最低ラインの確保);

アクシデント前:衝撃吸収マットやパット付き下着の使用

アクシデント直後:出血性ショック予防(補液・抗血小板剤中止等)、固定、鎮痛処置

Recovery Phase(できるだけ迅速にリカバーできる準平常ラインの設定);

固定や鎮痛処置の継続、家族への報告、専門医受診(手術や急性期リハビリ)

 ④Restoration Phase(準平常ラインから元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造);

回復期リハビリ、維持期リハの継続(日常生活動作訓練)、RCA(←*追記2で解説)等を通じた分析と再発予防の取り組み、職員間の情報共有、他病院・施設との情報共有(新たな取り組みの検討)

 

 

 Case2<ファイト・オア・フライトへのレジリエンス(セルフコントロール)>

ゼロトラスト;不安・恐怖、怒りの感情は必ず生じ、誰でも「ファイト・オア・フライト」に陥るという認識

 ①Normal Operations(平常状態の継続的なモニタリング);

want toか?」「リラックスしているか?」等自分の状態を常にモニタリング

 ②ShockCascading(最低ラインの確保);

イライラなどの情動を感じた瞬間に「ファイト・オア・フライト」について思い出し、セルフトークなどで衝動的な行動を自制。ゴールを共有する仲間同士の前向きな声掛け「私たちらしくない」

Recovery Phase(できるだけ迅速にリカバーできる準平常ラインの設定);

  CDCガイドラインの復習(復唱)等で前頭前野優位を維持。ゴールを共有する仲間同士の励まし「大丈夫」「私たちらしい」「もっとできる」

 ④Restoration Phase(準平常ラインから元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造);

さらに先のゴールを再設定。「時間の流れ」をふまえ「いい機会」と再解釈。ゴール共有

  https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

  https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 

私たちは目の前の世界をありのままには認識していません。重要なこと(モノ)のみがRAS(ラス、網様体賦活系)を通過し、重要度の低いこと(もの)はスコトーマに隠れるからです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

その重要度を決めるものがブリーフシステム(BS)。行動や行動性向といわれる無意識の判断・行動を決めるシステムです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

そのブリーフは「強い情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」でつくられています。つまり、私たちは他人の視点や社会の価値観に束縛されながら生きているということ。時間でいうと過去→未来という流れに囚われているのです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

その流れを未来→過去へと反転させるものがゴールです。「心から望むものであること」「自分中心を捨て去ること」「現状の外側に設定すること」を満たすゴールを自らの自由意思で設定することで、本当の自分を生きることができるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 その時のマインドは100%want to756倍の生産性を発揮できる心の状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 今回の話題「レジリエンス」も秘訣はコーチングです。「Restoration Phase(準平常ラインから元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造)」を先にゴールとして設定するから、「ShockCascading(最低ラインの確保)」を凌ぐことができ、「Recovery Phase(できるだけ迅速にリカバーできる準平常ラインの設定)」において加速することができます。ゴールに向かって。

 

 やはりGoal comes first

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24178986.html

 

 

 研修では以上のような話をさせていただきました。

 

L-017につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

 「クライシス(危機)」については下記記事をどうぞ↓

 F-035~:クライシス(危機)の本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

 心のエネルギーのコントロールについてはこちら↓

 S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879680.html

 

 

-追記2

 RCAとはRoot Cause Analysisのことです。「根本原因分析法」と日本語訳されています。抽象度を上げて考察すると、「Root」とはマインド(脳と心)のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

よって、マインドでの情報処理能力を最大化することこそが、最高の(リスク)マネジメントであるはず。RCAに関しては、後日あらためて考察します(フリーテーマ)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25016029.html

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_375251.html

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第2回目は2021523日(日)開催。テーマは「情報宇宙の構造」「トータルペイン」「自由」「時間の流れ」です。詳細はこちらから↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25720321.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

<お問い合わせ・申し込み>

 coachfor.m2@gmail.com

 

 

L-01520202月リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -02;レジリエンス -前編-

 

 20202月、鹿児島県の医療法人でリスクマネジメント研修を行いました。タイトルは「医療・介護現場でのレジリエンス ~問題(課題)を解決し、さらにタフになるための科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変お待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25664104.html

 02;レジリエンス -前編-

 

「レジリエンス(resilience)」は、もともとは物理学の用語です。「外力による歪み」を意味するストレスに対して、「ストレスを跳ね返す力」の意味で使われています。

そこから心理学の世界にひろがり、「社会的ディスアドバンテージや自分に不利な状況において、そういった状況に自身のライフタスクを対応させる個人の能力」を表す言葉として用いられるようになりました。

注目するべきは「物理学から心理学へ」という方向性。それは「抽象度が上がる」「抽象度を上げる」と一致します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 この「ある定義(概念)が、物理空間を表すものから、高次の情報空間に拡大していく」というのはとても重要です。前頭葉が発達した人類にとっての世界(宇宙)とは、物理空間に限定されるものではなく、情報空間にまでひろがっているものだからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 そのことを認知科学者 苫米地英人博士は、「人は、進化の結果として、ホメオスタシスの能力が物理空間から情報空間にまで拡張している」と説明されています。サイバーホメオスタシス仮説です。

ホメオスタシス(Homeostasis)とは、「恒常性維持機能」のこと。私たちが環境の変化にもかかわらず体温や血圧、心拍数といったものを保つことができるのは、この機能によります。そんな恒常性維持機能が「情報空間にまで働いている」というのが“人の人たる所以”といえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 例えば小説や映画、ゲームといったバーチャルな世界(I)に対して、私たちは強い臨場感を感じることができます(V)。何かに熱中しているときの“現実”とは、目の前の物理空間ではなく、(熱中している)情報空間の方です(R)。皆さんにも思い当たる体験がたくさんあるはずw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 よって、人にとってのレジリエンスとは、「自発的治癒力」のことだといえます。その正体は、もちろん、ホメオスタシスです。

それは「脆弱性(vulnerability)」の反対概念であり、「回復力」「抵抗力」「耐久力」とも表現される力。ストレートに表現すると「生命力(生命エネルギー)」そのもの。

 

苫米地博士は、レジリエンスを、「有事の際に迅速にリカバーし、元より強固になることができる性向」と定義されています。古い言い回しを用いると「転んでもただでは起きぬ」というブリーフ(BS)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そんなレジリエンスの大前提は「ゼロトラスト」です。

「ゼロトラスト」は「完全に守ることは不可能という認識」のこと。「無常」で知られる縁起の思想はもちろんのこと、不完全性定理や不確定性原理以降の西洋哲学の根幹にある概念です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

新型コロナ感染症(COVID-19)でいうと、「今までこんなことはなかった。だから仕方がない」と思考停止してはならないということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

「可能性は低い。だから対策はたてなくていい」「まず起こらない。だから考えなくていい」というのは、過去の記憶でつくられたコンフォートゾーンに閉じこもる愚行です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

それは退化のはじまりであり、破滅へと続く“現実逃避”といえます。

ひとつ重大な実例を取り上げます。2006年の国会質問において、地震や津波による原発の冷却機能喪失の可能性が指摘されていました。しかし、当時の総理大臣は「我が国において、非常用ディーゼル発電機のトラブルにより原子炉が停止した事例はなく、また、必要な電源が確保できずに冷却機能が失われた事例はない」等と回答。対策どころか、検証することさえも拒みました(20061222日答弁書)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 御承知のとおり、その42か月半後、東日本大震災が発生。地震による直接被害はなかったにもかかわらず、福島第一原発は重大な事故を起こしました。これまで事例がなかった全電源喪失によって冷却機能を完全に失ったことで。

 

 

 私たちは不完全で不確定な無常の世界(宇宙)に生きています。この世に確定的なこと(もの)などありません。だから、レジリエンスを理解し、実践することはとても重要です。

 

とくに老病死(+生で四苦)が顕在化しやすく、容易に「ファイト・オア・フライト」に陥りやすい医療・介護現場においては、レジリエンスのマスターは最重要課題であるといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

L-016につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

―追記1

ホメオスタシス(Homeostasis)とは、「恒常性維持機能」のこと。私たちが環境の変化にもかかわらず体温や血圧、心拍数といったものを保つことができるのは、この機能によります。そんな恒常性維持機能が「情報空間にまで働いている」というのが“人の人たる所以”といえます

 

 “人の人たる所以”という言葉はドイツの法学者 オットー・フォン・ギールケ(Otto von Gierke1841~1921年)の著書「ドイツ団体法」第1巻冒頭にある「人の人たる所以は、人と人との関係(結合)にある」からひろがっていったと考えられているそうです。

 この言葉は「縁により起こる」という縁起の理とその情報的な縁を認識・操作できる能力が人とその他を分けていることを鋭く指摘しています。

であるとすると、縁起がスコトーマに隠れてしまうことは人ではなくなるということです。それが人間関係の悩みの本質ではないかと私は思っています↓

S-04:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

 

 

-追記2

 よって、人にとってのレジリエンスとは、「自発的治癒力」のことだといえます。その正体は、もちろん、ホメオスタシスです。

それは「脆弱性(vulnerability)」の反対概念であり、「回復力」「抵抗力」「耐久力」とも表現される力。ストレートに表現すると「生命力(生命エネルギー)」そのもの

 

現在、レジリエンスは、国家の安全保障上の基本概念としても用いられています。苫米地博士は、じつは、その分野での世界的権威でもあります。

 

 その「安全保障」は個人の情報処理システム(=BS)にも当てはまります。情報を書き換えられてしまうと、目の前の現実が変わってしまうから↓

 F-110~:情報が書き換わると現実が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_386190.html

 

 その情報の書き換えを、自らの自由意思で、ゴール(未来)側から行うのがコーチングです。私はコーチングこそがレジリエンスをも包摂する最大・最強の「安全保障」だと思っています。平和を実現する安全保障です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

―追記3-

 2021413日、菅義偉首相が官邸で関係閣僚会議を開き、東京電力福島第一原発で増え続ける「汚染処理水」を海洋放出する方針を決定しました。

 その前日(412日)、政権与党 自由民主党は、原発の新増設・建て替えを推進する議員連盟を発足。会長に稲田朋美元防衛相、そして顧問に安倍晋三前首相が就任しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14401412.html

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_375251.html

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

 

 

-告知-

 医療・福祉関連に限らず、コーチングを応用した研修に御興味のある方々は、下記連絡先(メール)に御連絡ください。みんなでエフィカシーを高めあう、明るくあたたかい未来をぜひ手に入れてください。

 (現在は主にオンラインで研修を行っています)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 連絡先(メール):coachfor.m2@gmail.com

 

 

Otto_von_Gierke(wikipedia)

オットー・フォン・ギールケ

Wikipediaより引用

 



L-01420202月リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート -01;イントロダクション

 

 20202月、鹿児島県の医療法人でリスクマネジメント研修を行いました。タイトルは「医療・介護現場でのレジリエンス ~問題(課題)を解決し、さらにタフになるための科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変お待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 

 研修の御依頼をいただいたのは「新型コロナ感染症(COVID-19)」が注目される前のこと。実際に研修を行ったのは、ちょうどコロナ関連報道が増えはじめ、世間の関心が高まってきたタイミングでした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22636357.html

 

通常のコーチングセミナーと同様に、まずはマインド(脳と心)の不思議を体感していただきながら、「スコトーマ」「RAS」「ゴール」「コンフォートゾーン」といった重要な用語について説明しました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その次は「時間の流れ」。時間は未来から現在、そして過去へ向かって流れています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

今回のテーマである「レジリエンス(resilience)」でいえば、先に「危機を克服しもっと良くなった未来(restoration phase)」があり、その実現に向けて「パニックを防ぎながら、ベストを尽くしている(shockcascading)」という感覚です。

 そんな感覚を体得していただくために、「意識的に重要度を操作することで世界が変わることを体感するワーク」を行っていただきました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22878502.html

 

私たちは目の前の世界のすべてを認識しているわけではなく、自分にとって重要な情報だけを認識しています。その重要度を決めるものが「ブリーフシステム」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 強く信じる固定的な考え方や価値観といえるブリーフシステムは、「強い情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」でつくられます。時間でいうと過去です。

一方で、私たちの脳には「失敗した時にモノを覚える」という特性があります。よって、ブリーフを決定する記憶とは失敗であり、私たちが認識する目の前の世界は失敗の合成であるといえます。時間でいうともちろん過去です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 目の前の世界は失敗の合成

 しかも、そこには情動がべったりと張り付いています。辛い、苦しい、悲しい、悔しい、憎いといったネガティブな情動や怒りなどです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 よって、大げさに言えば、「本当は誰もがPTSDに苦しんでいる」といえます。

PTSDPost Traumatic Stress Disorderの略で、心的外傷後ストレス障害と訳されます。PTSDの状態では大脳の前頭前野が働きにくくなり、無気力(あるいは感情的)になり、長期的な視野が保てなくなります。米国CDCの「Psychology of a crisis」でいうところの「ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 私は誰もが最初は被害者だと思っています。

大人になるまでの間にたくさん心に傷を負い、その心の傷(ネガティブな情動が張り付いた記憶)がブリーフシステムとなって生みだしたイヤな世界の中で、ますます心に傷を負っていきます。大人になってから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10114934.html

 

 それどころか、最近の研究では、トラウマの記憶は当人を苦しめるだけでなく、次世代にも受け継がれる「負の連鎖」となる可能性が示唆されています。未来のためにも何とかしなければなりません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523096.html

 

 

 みんな最初は被害者。

 しかし、「ファイト・オア・フライト」の状態が続くうちに、やがては自分自身や縁ある人たちを傷つける加害者へと変貌していきます。人間らしさの源である前頭前野よりも動物的な脳である大脳辺縁系が優位な状態が続くからです。ますます易怒的、攻撃的、他罰的となり、まわりが見えず、未来を豊かに想像することが困難になります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 問題の本質は「前頭前野の活動から大脳辺縁系の活動に変わってしまうこと」「脳の活動が一時的に退化すること」です(ケースサイド)。よって、真のリスクマネジメントは「前頭前野優位を維持すること(すぐに回復すること)」だといえます(プランサイド)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 その「前頭前野優位を維持すること(すぐに回復すること)」にコーチングがとても役にたちます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

 ゴール設定を起点に生みだしたポジティブな未来の記憶によって、ブリーフシステムを書き換えることができ、未来から過去へ向かう時間の流れの中で生きれるようになるからです。

目の前のすべては自身のマインド(脳と心)がつくりだしています。

コーチングを学び実践することで、そのマインドの使い方をマスターすることができます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 マインドの使い方をマスターすることは、じつは、感染症対策にもなります。免疫力を“あげる”ことができるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21245972.html

 

 

そのようなことをしっかりと説明させていただいた後、今回の研修会のメインテーマに入りました。「レジリエンス」です。

 

L-015につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_375251.html

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

 

 

-告知-

 医療・福祉関連に限らず、コーチングを応用した研修に御興味のある方々は、下記連絡先(メール)に御連絡ください。みんなでエフィカシーを高めあう、明るくあたたかい未来をぜひ手に入れてください。

 (現在は主にオンラインで研修を行っています)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 連絡先(メール):coachfor.m2@gmail.com

 

 

L-014添付スライド(リスクマネジメント研修タイトル)




F-149:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える vol.4;トリアージの問題点/課題 <後編>

 

 私は2007年から11年間にわたって病院長を務め、その間に300回の研修会を開催しました。今回御紹介するのは、コーチングを導入しようと奮闘していた院長時代に作成したもの。テーマは「トリアージ(triage)」です。

 (実際には“奮闘”ではなく“粉砕”しましたw

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15110477.html

 

 2008年(苫米地理論と出会う前)に作成後2011年(苫米地理論と出会った後)に作り直したものをベースに、さらに2020年(認定コーチ6年目)の視点で「connect the dots」したいと思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

vol.1;トリアージとは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23110775.html

 vol.2;トリアージの問題点/課題 <前編>

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23211097.html

 vol.3:トリアージの問題点/課題 <中編>

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23264809.html

 

 

vol.4;トリアージの問題点/課題 <後編>

 

 前回までトリアージにおける問題点/課題をコーチの視点で考察しました。今回はさらに抽象度を上げて、以下の疑問について考察します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

Q3:「限られた資源で多くの患者を診なければならない」 このフレーズを聞いて何か思い当たりませんか?

 

 A32020年夏、新型コロナウイルス感染者が再び増加する中、“空前絶後”の予算額16794億円を投じる「Go To キャンペーン」が始まりました。しかも、「前倒し」「終了時期未定」「直前の東京外し&キャンセル料?(Go To トラベル)」といったドタバタ感全開で。

 (ちなみに「休業補償の雇用調整助成金」は8000億円、「感染拡大防止策と医療提供体制の整備および治療薬の開発」のための厚労省補正予算は計6695億円です)

「冷房と暖房の両方をかける(by小池東京都知事)」ような大混乱の中、よく耳にするのが「経済を回す必要がある」と「医療提供体制は逼迫した状況ではない」という言葉です。

 

医療提供体制は逼迫した状況ではない

 

 私の正直な感想は「医療提供体制はとっくに逼迫している」です。そしてその原因は、COVID-19ではなく、もっと根深いところにあると思っています。

以下、病院長として働いていた2008年に書いた文章を転載します。

「限られた資源で多くの患者を診なければならない」という状況下で行うトリアージには、「最大数の命を救うために、全ての命を救う努力を放棄する」ことが厳しく求められている事実をイメージしながらお読みください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

-転載開始(具体例やデータは2008年当時のものです)-

ところで「限られた資源で多くの患者を診なければならない」このフレーズを聞いて何か感じませんか?

 

「医療崩壊」と語られる現在の医療情勢で、介護士・看護師・医師不足がやっと認識されるようになってきました。世界標準と比較すると看護師は45千人、医師は13万人不足しているといわれています。

日本では看護師さんがいかに少ないか! ベッド100床あたりの日本の看護師さんは54.0人です。アメリカが233.0人、イギリス224.0人、ドイツ108.6人、フランス91.1人と厚生労働省が発表しています。

  


日本の医療費は国内総生産(GDP)比で、1998年の時点で世界18位です。2004年では更に後退しOECD加盟30か国中22位に位置します。この事実が示すのは「日本の医療費は安い」ということ。

参考までに身近な疾患である虫垂炎(いわゆる盲腸)の入院費を国際比較すると、ホノルルで232万円、ニューヨークは195万円。日本は3040万円で、これはサンパウロより安くマニラより高いというポジションに位置し、ソウルの半分くらいだそうです。
 

では、世界で一番長寿の国はどこでしょうか?

もちろん日本です。2002WHOから発表された人口100万人以上の国149カ国の平均寿命の比較にて、日本は堂々の1位(男性:78.4歳、女性:85.3歳、平均:81.9歳)。ちなみに最下位はシエラネオレで平均34.0歳です。

これからの日本は、世界が初めて経験する超高齢化社会を迎えます。

 


「限られた資源(医療費、マンパワー)で多くの患者さん(これからますます増える高齢者)を診る」という厳しい状況はすでに当たり前になっています。これがいろいろ言われている医療崩壊の本質だと私は思っています。

 

WHOはそんな限られた医療資源で何とか行われている日本の医療を世界1位と評価しています。先日は、ヒラリー・クリントンさんが「日本の医療従事者は聖職者のようだ」と驚きを持って賞賛したことが報道されていました。

 

日本の医療費抑制は1983年にはじまったといわれています。この年、「社会保険旬報」に掲載された「医療費をめぐる情勢と対応に関する私の考え方」という題目で、当時の厚生省保険局長である吉村仁氏がいわゆる「医療費亡国論」を執筆しました。政府官僚は忠実にこの論文を信じて突き進み続けたようです。

ちなみに1995年における旧厚生省の2025年度医療費試算は141兆円でした。しかし現時点の医療費は32兆円。2005年に厚労省から発表された2025年の医療費予測は69兆円になっています。たった10年で医療費予測が72兆円も下方修正されたのです。億でなく兆オーダーの修正です。

とてもいいかげんな予測だったといえますが、「医療費の増大が日本をダメにする」という印象を植え付けるための仕込みだったと噂されています。

 

4月から75歳以上の「後期高齢者」の新たな保険制度が実施されます。今年1月に石川県金沢市で開催されたフォーラムにて「後期高齢者医療制度の創設とねらい」と題して、厚生労働省の高齢者医療制度施行準備室で室長補佐を務める土佐和男氏が基調講演をしました。その中で「医療費が際限なく上がっていく痛みを、後期高齢者が自分の感覚で感じ取っていただくことにした」と、独立型保険を創設した理由を明言したそうです。

一体どういう意味なのでしょうか?

 

<ケース2

77歳女性。左大腿切断あり。関節リウマチにて他院通院中。

食欲不振・倦怠感を主訴に当院外来予約。事前に満床のため入院受け入れはできないことをMSW(医療ソーシャルワーカー)が説明していたが、「どうしても10日間入院させて欲しい」と予約日前日に来院。繰り返し入院治療を要求

 

<ケース3

82歳女性。自宅一人暮らし。

1週間前から食欲がなかった。入院の準備をして長男と外来受診。来院直後に「仕事が忙しいから。入院させて欲しい」と言い残し、母を残したまま長男は去ってしまう

 

日本政府は未だに医療崩壊の現実に目を向けていません。このままでは必ず医療難民・介護難民が大量発生します。一番の不幸は国民の皆さんがその事実を実感していないこと。

医療スタッフは、混乱する日々の医療現場で、「最大数の命を救うために、全ての命を救う努力を放棄する」ことをすでに強いられています。そして、今後ますますその状況は悪化していきます。

外来予約受付をしてくださっているスタッフ、各種相談に対応しているスタッフの方々。辛く、苦しく、やるせない気持ちで働いていませんか?

私自身、「医療者は慈悲を封印し、トリアージの感覚で医療を行うのがアタリマエ」という悲しい思いとともに、苦しい日々を送っています。

 -転載終わり-

 

 

日本国民には健康に暮らす権利があり、日本国には国民の健康を守る義務があります。それは日本国憲法にはっきりと記されています。第二十五条です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13214313.html

 

 

日本国憲法 第三章第二十五条

「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」

 

 

日本国憲法第二十五条に謳われた国民の権利は「生存権」、つまり「餓死しなければいい権利」ではなく、「健康で文化的な最低限の生活」のことです。医療や福祉の充実は、国民の権利であり、国の義務です。

多くの人は、権利と義務の関係を、「権利があるから義務がある。義務があるから権利がある」という補完の関係と誤って認識しています。しかしながら、正確には「権利があって初めて義務が発生する」という権利が主、義務が従の関係です。

つまり、憲法第25条で保障された国民の権利を前提として、納税等の義務が生じているのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13959033.html

 「権利が主、義務は従」という正しい関係性の理解は、コーチングにおいてもとても重要なポイントになります。

 

 社会や身近なコミュニティ内に存在するあらゆるマナーやルールに紐づくものは、義務ではなく権利です。それらが権利だとわかれば積極的に守ろうとし、運用しづらければすぐに改めようとするはず。

一方で、マナーやルールが義務だと思うと何とか抜け道を探そうとするのが、「プッシュ・プッシュバック」や「創造的回避」と表現される人の性です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882703.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040752.html

 

権利だとしっかり自覚することで、その行動は「want to」になります。権利を行使するにしても放棄するにしても、そこにあるのはゴールに向かうベストな判断です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

反対に、義務だと感じた途端に「have to」になります。その状態では豊かな才能を発揮することはできません。行き過ぎた義務感は、不安・恐怖や罪悪感とともに、人を霧の中に閉じ込めてしまいます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523715.html

  


 今回の新型コロナウイルスの騒動は、国民のスコトーマを外し、「医療提供体制は逼迫した状況ではない」という言葉が覆い隠す真実を露わにしようとしています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 今こそ「とりあえず受け入れるが、決してあきらめない」姿勢、すなわち「大乗仏教でいう『空(くう)』をよりどころにしながら、不完全性を忘れることなく思考し続け、ゴールを再設定し続ける生き方」が求められているといえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 

 次回はこのシリーズの最終回。サブテーマは「トリアージの応用」です。

 vol.2F-147)本文中に書いたトリアージの表現(下記)は2008年時点の私の考えです。苫米地博士に学び始めた後、この考え方には大きな問題点(課題)があることに気づきました。

 Q4:下記の表現に潜む問題点(課題)とは何でしょうか?

1)     手を尽くしても助けられない人には何もしない

2)     放っておくと死ぬけれども、すぐ手を尽くせば助かる人をまず最初に治療する

3)     放っておくとよくないが、とりあえず少しは待てる人を次に

4)     放っておいても死なない人は後回し

 

F-150につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 日本の2018年の対GDP保健医療支出は10.9%OECD加盟36カ国中6位です。本文で御紹介した1998年や2004年の状況よりは改善していますが、高齢化率等を考慮するとまだ十分とはいえないのかもしれません。

 医療関連データの国際比較について、日本医師会総合政策研究機構のレポート(日医総研リサーチエッセイ No.77)に詳しくまとめられています。ぜひ御確認ください。

 医療関連データの国際比較-OECD Health Statistics 2019

 https://www.jmari.med.or.jp/download/RE077.pdf

 

 

-関連記事-

    PM-04~:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13076878.html

    F-056~:「不摂生が理由で病気になった人の医療費を健康のために努力している人が負担するのは『あほらしい』」ことなのだろうか?

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_277070.html

    F-071~:「糖尿病リスク予測ツール」に思う

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_319922.html

    F-140~:不要不急

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_400247.html

    S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/17563396.html

    S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~(目次)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

 

日本国憲法第25条





Q-135190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -14 <最終回>

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。今回が最終回です。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。Q-134から「もっと知りたいこと」です。

 

 

・三日坊主や飽き性等とマインドはつながりがあるのですか?

 

A:もちろん!すべてマインドでの情報処理の結果といえます。

 私がいうマインドとは「脳と心」のこと。じつは脳と心は別々のものではなく、「脳と心」でひとつです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5306438.html

 

認知科学者 苫米地博士の著書に「脳と心の洗い方」(フォレスト出版)という本があります。20067月に出版され「脳ブーム」の火付け役となった同書からの引用です。

 

 心と体は切り離せない!

 私の研究分野は機能脳科学です。

 機能脳科学や認知科学は心と体を同時に扱う学問です。認知科学は英語でいう「コグニティブサイエンス」です。これは『洗脳原論』で少し書きましたが、ファンクショナリズム、つまり心を関数としてとらえるという立場から生まれてきた学問です。

 心を関数としてとらえるということは、心と体が切っても切り離せないという大前提があります。関数があれば、関数を走らせるハードウェアであるコンピューターが存在しています。

 そのコンピューターの状態を抽象化して記述しているものが関数です。これはどの抽象度で記述しているかで、心といったり、脳といったりしているということです。つまり、どちらとも切り離せないというのがファンクショナリズムの本来あるべき姿です。

 機能脳科学は心と体を扱う学問であり、切り離せないものです。もちろん、デカルトの二元論は間違っているということになります。外部表現というものはありません。すべて内部表現です。物理的現実世界と我々が思っている世界は、我々の内部表現と連結しているのです。

引用終わり

 

 私は博士との縁ではじめて「抽象度」という言葉を知りました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

そして、その新たな視点で、学んできた医学・医療や釈迦の教えを再考する過程で、明るくクリアな光に包まれました。より大きなゲシュタルトができ、「点がつながった」のだと思います。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

 そんな意識状態で医学・医療を考察したものが下記ブログ記事です↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13076878.html

 

 

・自分の振る舞いや言動、行動を振り返って、家族にどのような影響がでているか?

 

A:「自分」から「家族」への視点の変化は、先程御紹介した「抽象度が上がる」に相当します。そんな感じで気楽に「より大きな視点」を追求してください。その積み重ねが「人間形成」を実現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

 そして、その“積み重ね”は「自分」とつながるあらゆる関係に広がり、まわりを明るく書き換えていきます。すべて縁起であり、「自分」とは単独で(独立して)存在するものではないからです。「自分」とは、「関係によって浮かびあがってくるネットワーク」のことです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

 では、「自分の振る舞いや言動、行動」により家族によい影響を与えるためにはどうすればよいでしょうか?

 

 

・ゴール設定について

 

A答えは「ゴールの抽象度を高めること」。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 仮に“失敗”してしまったとしても大丈夫。抽象度が高いゴールを志向し続ける限り、必ず道は開けます。なぜなら、すべて縁起だから。先程引用した博士の言葉でいえば、「外部表現というものなく、すべて内部表現」だから。「物理的現実世界と我々が思っている世界は、我々の内部表現と連結している」のです。

 

 

・家族のこと。家族と仕事を天秤にかけると優先順位に悩む

 

Aとなると、「家族と仕事を天秤にかける」必要はありません。「優先順位に悩む」代わりに家族と仕事を包摂する抽象度次元で新たなゴールを見つければいいのです。「家族と仕事」を一語にしてしまうような何かを見つけることが、先程の「ゴールの抽象度を高めること」に相当します。

 

 過去のブログ記事で取り上げてきたように、私自身はゴールのバランスホイールをとても重要視しています。しかし、それは天秤にかけバランスをとるということではなく、高い抽象度ではひとつのものを、抽象度を下げた次元においてバランスよく配分するという感覚です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14524490.html

 

 詳しくは「ライフワークバランスに潜む罠」をテーマにブログ用に書き下ろした文章で御紹介する予定です。

 

 

・今は頭の中を整理したいです

・ひらがなで漢字が出てこない

・先生が話してくださったことを理解し吸収するのに時間がかかるので(私自身の性格で)、また機会があればもう一度話を聞きたいです

 

A:整理するとは「ゲシュタルトをつくる」こと。そのためにも、まずはゴール設定です。Want to(~したい)だから、自然に知識を吸収することができます。決してHave to(~ねばならない)にならないように気を配りながら、ゲシュタルト構築を楽しんでください。
 ぜひ、またお会いしましょう!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628437.html

 

 

 以上で、20199月に鹿児島県の医療法人で開催した「リスクマネジメント」をテーマとした研修のQAを終わります。

 

 医療・福祉や教育に関する講演はもちろんのこと、コーチングを用いた研修(リスクマネジメント、リーダー育成、スタッフ能力開発等)に興味のある方は、気軽に御相談ください。

パーソナルコーチングも受け付けています。

連絡先:coachfor.m2@gmail.com

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

脳と心の洗い方



Q-134190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -13

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。今回から「もっと知りたいこと」です。

 

 

・ファイト・オア・フライトについて

・ファイト・オア・フライトの状態の相手をうまくなだめるできるだけ簡単で効果的な方法を知りたいです

 

A:四苦(とくに老病死)を実感しやすい医療・福祉の現場は、とくに「ファイト・オア・フライト」に陥りやすい場です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 よって、そこで働く人々は、患者(利用者)さんやその家族はもちろん、自分自身や仲間のためにも、「ファイト・オア・フライト」を予防する(すぐにリカバーする)方法を習得するべきです。

 

 その最も重要なものは「ゴール設定」。この記事の最後(4つ下の回答)で取り上げます。

 

ここでは「できるだけ簡単で効果的な方法」をお伝えしましょう。その簡単な方法とは「笑顔」。マザー・テレサは「平和は笑顔とともにはじまる(Peace begins with a smile)」と語りましたが、それは紛れもない科学的事実といえます。

通常、視覚情報は脳の後方(後頭葉)にある視覚野に送られ処理されます。そして、記憶との照合や前頭前野での判断を経て、「それがなんであるか」が認識されるのです。ところが、その経路とは別に、視神経から扁桃体に直結する経路が存在することが明らかになっています。

扁桃体とは「ファイト・オア・フライト」のときに活性化している場。人間の場合、その扁桃体で相手の表情を読み取ることがわかっています。笑顔だとポジティブに、怒り顔だとネガティブに。つまり、笑顔はダイレクトに扁桃体に働きかけるのです。もちろんポジティブに。

ぜひ目の前の相手に対して微笑んでください。いつも微笑むことできる心境でいてください。それは「簡単だがとても効率的」な方法です。もちろん、あなた自身のためにも。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11294790.html

 

 

・イライラしないようにすること

 

A:イライラは決して悪いことではありません。それは(ゴールが生みだす)理想があるゆえに生じる認知的不協和といえるからです。「イライラ」という心のエネルギーを上手く利用することで、理想に向かって現状を改善することができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

 ただし、イライラは「ファイト・オア・フライト」のひとつの表現ともいえ、うまく大脳辺縁系から前頭前野優位に戻さないと(リカバーしないと)墓穴を掘ることになります。

 うまく前頭前野優位に戻すための「簡単だがとても効率的」な方法が「笑顔」。そして、最も重要な方法が この記事の最後(3つ下の回答)でw

 

 

PTSDについて(複数回答)

 

APTSDとはPost Traumatic Stress Disorderの略で、心的外傷後ストレス障害と訳されます。厚労省のHPには「生死にかかわるような実際の危険にあったり、死傷の現場を目撃したりするなどの体験によって強い恐怖を感じ、それが記憶に残ってこころの傷(トラウマ)となり、何度も思いだされて当時と同じような恐怖を感じ続けるという病気」と記載されています。

 厚生労働省>みんなのメンタルヘルス>専門的な情報>PTSD

 https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_ptsd.html

 

私は「本当は誰もがPTSDに苦しんでいる」と考えています。みんな最初は被害者だからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

 

・心の傷を解決する方法をもっと知りたいです

・理不尽度、興味あります

 

A:「もっと知りたい」「興味がある」とは重要度が高いということ。私たちは目の前の世界をありのままに認識しているわけではなく、知識があり(すでに知っていて)、重要度が高いもののみを認識しています。その他の情報はスコトーマに隠れ、認識にあがりません。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 その重要度は過去の記憶によりつくられていきます。その多くは他人や社会からの刷り込みです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 その過去や他人による呪縛から自らを開放する行為が「ゴール設定」。“現状の外”にゴールを設定することではじめて、本当の自分の人生を生きることができるようになります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 自ら設定したゴールに向かって生きていると、目の前の世界がすべてゴール達成のための大切なきっかけに感じられるようになります。スコトーマが外れ、ゴールに関係する情報をどんどん見つけていくからです。

そんな体験を繰り返すと、「すべてがつながっている」と実感するようになります。縁起の体得です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 目の前の世界はすべてゴール設定の結果 そのように無意識が納得したとき、理不尽度はなくなります。すべてが自分の選択だから、すべてが“自分自身”だからです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

 理不尽度ゼロはストレスフリーの状態。その時、人は真の自由を実感するはずです。真の自由とは、「自らに由る」という釈迦の教えに由来する自由。思考や行動の判断基準を自らに置いた心の状態のことです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 

 ぜひ自由に生きてください。自由に生きるほど、心の傷は癒えていきます。

 繰り返しますが、それはゴール設定からはじまります。そして、そのゴール設定は、自分の未来に興味と責任を持つことからはじまります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

Q-135につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

Q-133190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -12

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。Q-130からは「疑問や難しかったこと」です。

 

 

・言葉の意味がわからない

・初めての参加で難しい単語が並び少し難しいと感じました
・用語が難しいところがあった
・内容はとてもいいと思いますが、もう少しわかりやすく話してください

 

A:今回の講演ではまず最初に「スコトーマ(Scotoma)」について説明しました。スコトーマとは「認識の盲点」のこと。その盲点に関係するのは1)知識、2)重要性 です。私はさらに3)役割 を意識しています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 「初めて参加」の方々にとっては、今までスコトーマに隠れ続けていた未知の世界(知識)がいきなり現れたのです。「意味がわからない」「難しい」と困惑するのは当然のこと。その困惑は「認知的不協和」と考えることができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882652.html

 

 

・少し専門用語が多かったので、具体的にもっとわかりやすい言葉、例を挙げてほしかった
・何となくの理解しかできませんでした。知りたいことが具体的にでてきませんでした。すいません

 

A:「具体的」「わかりやすい」というのを、「イメージしやすいように」と受け取りました。その後のセミナーや講演は今まで以上に、1)なるべくシンプルに表現する、2)図・表・写真などを活用する、3)ありそうな具体例をたくさん提示する ことを意識しています。

 

1)なるべくシンプルに表現する」というのは、「抽象度を上げる」ということ。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 「2)図・表・写真などを活用する」は、「ビジュアル化することでfeelしやすくする」です。これは言語の抽象度を超えるということであり、右脳言語野に働きかけることともいえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14120540.html

 

 「3)ありそうな具体例をたくさん提示する」は、特に強い情動を伴った体験の記憶を引きだすことを意図しています。

今回の講演で「転倒による骨折事例」を取り上げたのは、医療・介護の現場で働く皆さまには必ず苦い思い出があるはずだからです。その時の体験を思い出していただきながら、「解決するべき課題は何か?」「次はどうすればよいか?」などと自問していただけるように心がけました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21491494.html

 

 ちなみに、失敗や期待外れが生じた際に「なぜそうなったのか?」という理由(仮説)をたくさん立て、修正法をつくる(トゥイーキング)システムを、「エクスプラネーション・パターン法」といいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

講演時間の制約はありますが、今後もこれらのことをしっかり心がけていきます。

 

 

・ほとんど難しかったですが、「あー」と思うこともありました

 

A:「意味がわからない」「難しい」と嘆く方々を観察していて私がいつも感じるのは、「もったいない」という思い。認知的不協和は、もちろん心地よくはないですが、生じたエネルギー(ソワソワ、イライラなど落ち着かない感じ)を使って新しいもの(こと)を創造するチャンスでもあります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12931592.html

 

 ある程度の知識を蓄積した時、まるで「すべてがつながる」ような感じで、突然クリアになることがあります。それが「ゲシュタルト(Gestalt)」ができた瞬間です。ゲシュタルトとは、形態を意味するドイツ語で、「全体性をもったまとまりのある構造」のことを指します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

 その様子を、アップル社の共同創設者 スティーブ・ジョブス(19552011年)は「connect the dots」と表現しました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

 では、「ゲシュタルトをつくる」ことや「connect the dots」を実現するために大切なものは何でしょうか?

 

 

・全体的に難しかったですが、先生の分野についてもっと詳しく知り、今度お話ししたいと思いました

 

A答えは「ゴール(Goal)」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 ゴールがあるからこそ、「もっと詳しく知りたい」といったようなモチベーションが生じます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 もっと正確にいえば、モチベーションとは生じたり消えたり(上がったり下がったり)するものではありません。ゴールが生みだす世界(コンフォートゾーン)に自然に向かうホメオスタシス・フィードバックです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html

 

 そんなホメオスタシス・フィードバックで迎える別れや旅立ちのことを、私は「The Sweet Goodbye」と呼んでいます(ロクセットの曲名からインスパイア!)。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21970436.html

 

 

・今欲しい言葉がいっぱいでてきて、驚きとうれしさを感じました

 

A:「今欲しい言葉がいっぱいでてくる」のもゴールがあるからです。そのゴール達成のために私の話が重要だと(無意識が)判断したことで「スコトーマが外れた」のです。「驚き」の正体はスコトーマが外れた体感、「うれしさ」はゴールに近づく確信です。

 

 

・人を責めないで反省をすること。ゴールに向かって考えていく

 

A:人のせいにすると現状肯定になります。なぜなら、無意識は「私は悪くないから変わらなくていい」と判断するから。

大切なのはゴールを見失わないこと。もちろん、ゴールは“現状の外”に設定します。「このままでは達成できないもの(だけど、絶対に達成したい何か)」です。

 

ゴールがあっての反省であれば、それは現状を打破するためのヒントを見つける行為になります。「スコトーマ外し」です。

そうやってスコトーマを外しながら新たな気づきを蓄積していくと、ある時、突然、目の前がクリアになった感じがします。それが「connect the dots」の瞬間!

 その時、理解はさらに深まります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628437.html

 

 そして、その積み重ねが「人間形成」を可能にします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

Q-134につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

Q-132190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -11

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。Q-130からは「疑問や難しかったこと」です。

 

 

・人の位置、天井、床などのデザインを覚えて、それを再現すると覚えているつもりで覚えていないことが多く難しかったです

 

A:人は一度認識すると、次回からはたいして認識しません。細かい情報はスコトーマに隠れてしまうのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 試しにスマホのホーム画面を描いてみてください。アプリのデザイン、配置など正確に再現できるでしょうか?

 

 どうですか?

 縦横に何列ならんでいるかさえ思い出せない方もいるはずw

 

 前回(Q-131)御紹介したとおり、目の前の世界はアプリオリに「ある」のではありません。わずか1/100000の情報量で各人のマインド(脳と心)が生みだしている「あるともないともいえる(あるともないともいえない)」ものです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21828929.html

 

それを大乗仏教では「空(くう)」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 

・自分の認識を自分でうまくコントロールするのは難しいと思いました。他人から教えてもらうと案外すんなり切りかわったりする気がします

 

A目の前の世界を生み出すものは“重要度”です。そして、その重要度は過去の記憶によりつくられています(ブリーフシステム)。そして、それは自我そのもの。よって、「認識を自分でうまくコントロールするのは難しい」のです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 「他人から教えてもらうと案外すんなり切り替わる」のは、他人との縁により一時的に重要度が変わるから。RAS(網様体賦活系)のフィルターを通過する情報が変わり、見える(感じる)世界が一変します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 

 しかし、その変化はたいてい“一時的”です。いつの間にか「見慣れた世界」(=コンフォートゾーン)に戻ってしまいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

ホメオスタシス(恒常性維持機能)が強力に働いているからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971818.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html

 

 

・勉強会の内容を聞いて「わかっているんだけれど」という気持ちになるが、実際の行動へ結びつけることが難しい(切迫した必要性がないから。それはゴールがないから?)

 

Aでは、「認識を自分でうまくコントロールする」ために必要なものはなんでしょうか? 気づきを「実際の行動へ結びつける」ために最も重要なことは?

 

 そのとおり! 答えはゴールです。ゴールが「切迫した必要性」を生みだします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

“現状の外”にあるゴールが必要性を生みだし、新たな重要度を、すなわち新しい自我をつくりだします。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

 

RASに関して知りたいです

 

ARAS(ラス)とは「Reticular Activating System」の略で、網様体賦活系と訳されます。脳が持つ機能のひとつで、五感で受け取る膨大な情報の中から重要な情報だけを選びだすフィルターの役割を担っています。

 そのRASを、「過去の記憶」ではなく、「未来の記憶」で書き換えるものがゴールです。

ゴールを達成した未来の記憶でつくった重要度で生きていると、目の前の世界は「ゴール達成のきっかけ」に感じられます。うれしいことも悔しいこともすべて大切な「きっかけ」。

そんな境地でいると、やがては未来からの時間の流れを感じられるようになり、「未来に戻る」という感覚になります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13626536.html

 

 

・一人の人が見守りや言葉遣いをちゃんとしてても、他の人たちがしてないと難しい(悲しい)なぁと思った。チームワークをつくることが難しい

 

A:「チームワークをつくる」ための最大のポイントは、「ゴールの共有」です。ゴールを共有するということは、「同じ未来に生きる(見る、感じる)」ということ。

もちろん、「同じ未来に生きる」といっても、人により見える(感じる)細かい情報には差があります。抽象度が高いところではがっちり一致していても、抽象度が低い具体的な話になると相違が生まれます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

じつはその相違が重要!

ゴールをしっかりと共有しながら違う意見を受け入れることで、お互いに「認識を自分でうまくコントロールする」ことができるようになります。「他人から教えてもらうと案外すんなり切りかわる」から。

 私は、その先に“無敵”があると信じています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html

 

Q-133につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 RAS(ラス)とは「Reticular Activating System」の略で、網様体賦活系と訳されます。脳が持つ機能のひとつで、五感で受け取る膨大な情報の中から重要な情報だけを選びだすフィルターの役割を担っています

 

 その先は苫米地博士の教材「マインド・プロファイリングⅡ -Everlasting Influence-」(フォレスト出版)で学ぶことができます。

 フォレスト出版HP>マインド・プロファイリングⅡ紹介ページ:

 https://www.forestpub.co.jp/mp2/

 

 

マインドプロファイリングⅡ(フォレスト出版)

マインド・プロファイリングⅡ

フォレスト出版HPより引用

 

 

Q-131190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -10

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。Q-130からは「疑問や難しかったこと」です。

 

 

30秒間でまわりの様子を記憶すること(が難しかった)

 

A:過去のブログ記事でワークを紹介しています。まだ未体験の方はぜひワークを行ってみてください↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19371125.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19572599.html

 

 ふだん見慣れているはずの風景も、いざ記憶し思い出そうとすると簡単ではないですよね。それには理由があります。

人が認識する世界は、どんどん入力される膨大な情報のうち、より重要な情報で成り立っています。ある研究によると、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)から入力される情報量は1秒間に数百万ビットで、そのうち意識にのぼるものは40ビットなのだそうです。40/000000、すなわち、わずか1/100000の情報量でつくられているものが、各々が認識している(一人一宇宙の)世界です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823351.html

 

 このとき、重要な情報を選びだすフィルターの役目をしているものがRASです。そして、RASにはじかれ認識に上がらなくなることを「スコトーマに隠れる」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 目の前の世界は「ある」のではありません。わずか1/100000の情報量で各人のマインド(脳と心)が生みだしている「あるともないともいえる(あるともないともいえない)」ものです。それを大乗仏教では「空(くう)」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 

・ラベリング(が難しかった)

 

A:「あるともないともいえる(あるともないともいえない)」世界

 だからこそ、マインドを操作することで思いどおりに目の前の世界を再構築することができます。

 

 その訓練となるのが「ラベリング」です。過去の記事(F-095)で紹介しています。ぜひ日常的に取り組んでください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

 ラベリングは医療・福祉従事者にとって特に重要なスキルとなります。「ファイト・オア・フライト」という情動優位の状態を回避できるようになるからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 

・時間は未来→過去に流れているのは理解していますが、それを自分の生活の中へ取り入れることがなかなかできていません。頭が整理できないのか つい過去を思い出し、そちらを重視してしまいます

 

A:「時間は未来→過去に流れているのは理解している」というのは素晴らしいことですよ。大丈夫です!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 さらには「つい過去を思い出し、そちらを重視してしまう」と認識できているのですから、ますます大丈夫です! 人の情報処理は失敗駆動型。だから「つい過去を思い出し、そちらを重視してしまう」のは“あたりまえ”といえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

しかしながら、そのままでは過去の呪縛からなかなか逃れられないのも事実。そこで「ラベリング」です。

そもそも私たちは重要なこと(モノ)のみを認識しており、重要度の低いこと(モノ)は認識さえしていません。その重要度を、ラベリングを行うことで、「ゴールから考えたとき、どれくらい重要か」という尺度に統一すると、目の前のすべてがゴール達成のための大切な縁起(きっかけ)に感じられるようになっていきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

・ゴールを設定し未来へ向かって今を生きる(が難しかった)

 

A:目の前のすべてがゴール達成のための大切な縁起(きっかけ)に感じられるというのは、とても幸せな体験です。生きている間には腹立たしいことも悔しいこともあります。しかし、「どうしても成し遂げたいゴール」があると、そんな感情(情動)すらゴール達成のエネルギーに変えることができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15110477.html

 

難しく感じられるかもしれませんが、その詳細をシリーズ編第3弾「心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~」にまとめています。「豊かな人生」をイメージしながら書きました。どうぞお読みください。

シリーズ編第3弾(目次):

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

 

・ブリーフシステム 自分の子どもに対する怒り方が、子どもの考えや行動を制限させてしまっていた気がして反省しています(←自責)。今日気づいたことを生活に反映できるように色々考えたいと思いました

 

A:「失敗しちゃった」「間違えたな」と感じたときは、すぐに「私らしくなかった」とセルフトークしてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19152931.html

 

 「私らしくなかった」というときの「私」とは、ゴールを達成した「未来の私」のこと。「未来の私」のイメージをセルフトークで強化していくと、臨場感が上がっていき、(RAS/スコトーマの原理により)ゴール実現のための縁起がますます紡がれていきます。そうやって“夢がかなう”のです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 親の気づきは、親だけのものではなく、子どもも優しく書き換えていきます。さらには書き換えられた子どもの成長が、逆向きに親を書き換えていきます。私たちは関係性の中で生きており、その関係性は双方向です。「私」とは関係性の総称です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

 ブリーフシステムは、確かに過去の記憶でつくられていますが、固定化されたもの(永続するもの)ではありません。「気づいたことを反映する」ことで更新し続けることができます。ぜひ「家庭(子育て)」のゴールを設定し、その結果として今日を生きてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

Q-132につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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