F-099:なぜ2位ではいけないのだろうか? ~「順位づけをすり込むことはよくないが、1位を目指さないといけない」の意味~ <後編>
東京オリンピック開催まで1年を切りました。我が家でオリンピックの話題になった際に、「なぜ銀ではいけないのだろうか?」「本当に2位ではいけないのだろうか?」という話になりました。
皆さんはどう思いますか? どのように子どもに話しますか?
ところで、オリンピックに関する私の見解は、「人の無意識に順位づけをすり込む洗脳手段」です。それは私のブリーフシステムが導く結論であり、情動を伴った体験の記憶と受け入れた情報の記憶による判断です。
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もちろんそれは、私が師事する認知科学者 苫米地英人博士の見解でもありますが、当の博士御自身は「1位を目指さないといけない。2位で満足してはいけない」という発言もされています。
順位づけをすり込むことはよくないが、1位を目指さないといけない
…一見矛盾するようなこのコメントを考察してみました。
前編はこちら:
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18797248.html
…次に「1位を目指さないといけない」です。
忘れてはならないのが「人間の無意識は常に現状維持を求める」という事実。エネルギッシュでクリエイティブな無意識は、24時間365日“激変緩和”のために働いています。
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一定の状態を維持するこの働きのことを恒常性維持機能(ホメオスタシス)と呼びます。脳が発達した人間においては、その維持機能は情報空間にまで拡張しています(サイバーホメオスタシス仮説、CH理論)。
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http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4971956.html
この機能は時空を超えて働きます。「私にはムリ」「2位でいい」と思うと、達成の方法がまったく認識できなくなり、1位を目指すモチベーションを失います。自分で勝手に限界を作り、豊かな未来の可能性を自ら閉ざすことになるのです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html
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「私にはムリ」「2位でいい」というセルフトークは、「2位くらいが私らしい」というセルフイメージをますます強化していきます。セルフイメージはコンフォートゾーン(「2位くらいが心地いい」)と同義です。
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コンフォートゾーンを外れた時、人は認知的不協和を感じます。認知的不協和(Cognitive dissonance)とは心理学の言葉で、「人が認知している自分の内側の現実と外側の現実に矛盾が生じたときに、その不協和を解決しようとする心の作用」のこと。それがモチベーションの正体です。
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例えば、「2位くらいが私らしい」と思っている人が10位になったとします。その時、無意識はコンフォートゾーンを外れたことを察知し、認知的不協和が「悔しさ」となり、自身を突き動かします。その結果、2位に戻っていくことになります(ホメオスタシスフィードバック)。これはコンフォートゾーンや認知的不協和のポジティブな面です。
同じ人が1位になった時はどうでしょうか? 最初は「うれしい」という気持ちに包まれるかもしれません。しかし、やがては落ち着かない気分が上回るようになり、心身ともこわばります。ありえないミスを繰り返し、自然と「私らしい」ポジション、すなわち2位に落ち着きます。これがコンフォートゾーンや認知的不協和のネガティブな一面です。
ちなみに、このコンフォートゾーンを突き破るきっかけになるのがゴール設定です。
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“現状の外”にゴールを設定し、ゴールを達成した未来の記憶によって新たなコンフォートゾーンをつくることができると、強力なホメオスタシスを味方にすることができます。自然に夢がかなうのです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html
順位づけというすり込みを超えたところで1位(頂点)を目指し続ける生き方が「Not Normal」を生みだします。「ぶっちぎり」を実現します。私はそれが「克己」だと思っています。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_268337.html
そして、それはリーダーに求められる資質でもあります。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14526054.html
さらにいうと、「1位を目指さないといけない」理由は個人レベルにとどまりません。より高い次元を志向する情熱は、個人の枠を大きく超えて、広く社会にひろがっていきます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html
そのエネルギーと創造性は、まるでビックバンの“爆発”のように、時空を超えて何かを生みだします。縁あるものの心の中で。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html
…次回(F-100)は、エネルギーと創造性に満ちた、情熱の塊のような先人を取り上げます。
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記1-
Q:問題です。その“先人”とは誰でしょうか?
その方の代表的ワードを本文中に書きました(笑)。エネルギーと創造性に満ちあふれた日本人芸術家です。お楽しみに。
-追記2-
「順位づけというすり込みを超えたところで1位(頂点)を目指し続ける生き方」は、コンフォートゾーンや認知的不協和のポジティブな面やネガティブな面を包摂する次元にあります。それはより空(くう)に近づいた生き様といえます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html
-関連記事-
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628746.html