苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:一念三千

F-332:分断緩和のための処方箋 vol.3;「未来のビジョンによる引力の極大化」と「過去からの引力の最小化」

 

 自分のブリーフシステムを変えて「枠」を飛び出す

 

 そのためにコーチングがあります。コーチングを実践し「枠」を飛び出した者の生き方が「Not Normal」。コーチングこそが社会的洗脳状態から人を解き放つ“希望”です。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

vol.1;サーフィンvsウインドサーフィン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33414117.html

 vol.2;本当は今までずっと苦しかった

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33464142.html

 vol.3;「未来のビジョンによる引力の極大化」と「過去からの引力の最小化」

 

 

 前回(F-331)は、医療面談中に「本当は今までずっと苦しかった」とつぶやいた娘さんとの縁をまとまめした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

娘さんからするとカウンセリング的に感じられたかもしれませんが、私が行ったのはあくまでコーチングです。今までの悩みから解放されたのは、新たなゴール設定の結果に過ぎません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

  コーチングとカウンセリング

 

この2つの決定的な違いはクリアでしょうか?

 以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp208)より引用します。それぞれのゲシュタルトをイメージしながらお読みください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 本書の中でも書いているように、いまコーチングという名前を使ったカウンセリングがとても多くなってしまっています。これまで私はそれが悪いことだとはあまり思っていませんでした。なぜなら、カウンセラーたちがコーチング業界に進出することで、コーチングが注目されると思っていたからです。カウンセラーたちがコーチングを学んでくれるだろうという期待を持っていました。

 ところが、私の期待とは裏腹に、多くのカウンセラーはコーチングのおいしいところだけをつまみ食いし、従来のカウンセリングに加味しただけで、コーチングと名乗るようになってしまっています。その証拠に、多くのカウンセラーたちは「コーチングを学ぶと人間関係がうまくいく」「上司や部下との関係がうまくいく」というものを宣伝文句にしています。

 人間関係がうまくいく、上司や部下との関係がうまくいくということは悪いことではありませんが、それをコーチングの名前で言ってしまうと問題が発生します。

 実際、私はここ最近「コーチングとカウンセリングはなにが違うんですか?」という質問を何度か受けるようになってきました。両者は明確に違うのですが、外から見ると同じように見えるようなのです。

 基本的に私はカウンセリングは人々の悩みに答えるものだと思っています。一方、コーチングは本質的に悩みに答えるものではないと考えます。明確な違いはここにあります。もちろん、コーチングでも人々の悩みは解決します。しかし、本質的にはコーチングはお悩み相談ではないということです。

 何がどう違うのかと言いますと、コーチングとは「人生を変える」ものと言えるでしょう。ただし、「人生を変える」と言うだけならば、カウンセリングやお悩み相談もそうです。悩みや問題が解決すれば、人生は良い方向に変わっていくわけですから、そういう意味ではお悩み相談でも確実に人生は変わります。

 では、コーチングにおける「人生が変わる」とは何でしょうか?

 それは「人生をまるごと変えること」を意味します。“まるごと”とはこれまでの現状から抜け出して、まったく新しい世界、未知の世界に向かって踏み出していくことを言います。その際、重要なのが現状から抜け出すことです。

 一方、お悩み相談は目の前の問題を解決するものです。仕事の悩み、恋の悩み、人間関係の悩みといったものにアドバイスを与えることで日々の改善をしていくものです。その際、重要なのは現状に居続けることです。悩みというものは現状がほころんだ時に生じるものですから、そのほころびを修正するのがカウンセリングに代表されるものなのです。

 もうおわかりでしょう。カウンセリングやセラピー、メンタルトレーニングなどはいかに自分を現状に合わせていくかを目標にするものであり、逆にコーチングはいまいる現状から出て新しい居場所を作りましょう、というものになります。つまり、まったく違うものなのです。

 ですから、「現状をケアしたい」という思いを持っているのにコーチングを受けてしまったり、いまの現状から抜け出したいという時にカウンセリングを受けたりすると、満足いく結果を得られない可能性があるわけです。

 カウンセリングは悩みへの対症療法を基本としています。コーチングは悩みに関わるのではなく現状の外のゴールに関わります。悩みがなくなるのはあくまでコーチングの副作用です。新しいゴールを設定し、いまいる現状から抜け出せば、いまの悩みが消えるのは当然です。コーチングとは新しいゴールを設定することであり、現状から抜け出すための方法論なのです。

 引用終わり

 

 

 実際、私はここ最近「コーチングとカウンセリングはなにが違うんですか?」という質問を何度か受けるようになってきました。両者は明確に違うのですが、外から見ると同じように見えるようなのです

 

 「違いがわからず同じように見える」のは、それぞれのゲシュタルトが不十分だからです。その一番の理由は「知識不足」。知識がないとスコトーマが生じ、正しく認識することができません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 改めて伺いますが、「コーチング」と「カウンセリング」の違いはクリアでしょうか?

 

 

 コーチングは「現状の外への志向」。現在の悩みもその悩みにつながる過去の出来事も一切関係ありません。だから「コーチングは本質的に悩みに答えるものではない」。

コーチングでも人々の悩みは解決する」のは、自然にスコトーマに隠れていくからです。

 (本質的には別の理由があります。その“理由”がこのシリーズの主題です↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

一方、「人々の悩みに答える」ものであるカウンセリングは、悩みにしっかりフォーカスした上で「課題を見つけ(case-side)、解決する(plan-side)」ことが基本です。つまり、「現状の最適化」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 このように2つはまったく違う概念(ゲシュタルト)です。コーチングは「いまいる現状から出て新しい居場所を作る」ことであり、カウンセリングは「自分を現状に合わせていく」ものです。

 

 ここでもしも「コーチングとカウンセリング、どちらがすごいか?」といった排中律的な発想に陥ったなら、分断が加速し“幸福(well-being)”から遠ざかるでしょう。

F-2313錠じゃないと飲まん! <前編:排中律>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28339618.html

 

どこかで誰かが“理不尽”な思いをするような差別的な社会では、暗くて重い怨念が溜まっていくばかり。

PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

コーチングとカウンセリングは決して対立するものではなく、むしろ補完しあうものです。では、「補完」のために欠かせないことは何でしょう?

 

今度は苫米地博士が「X(当時はtwitter)」に投稿された文章を紹介します。20221113日、宮台真司さんのポスト(ツイート)を苫米地博士がリポスト(リツイート)された際のコメントです。

 

 

 苫米地式は未来のビジョンによる引力の極大化を企図する点アドラー的(コーチング的)。

 先の宮台図式は過去からの引力の最小化を企図する点フロイト的(カウンセリング的)。

 苫米地式を否定するものではなく補完たり得る。

 相手の不安を無視できればアドラーonlyで進められる。僕もそうする。

 

 

 苫米地博士は、コーチングは「未来のビジョンによる引力の極大化」であり、カウンセリングは「過去からの引力の最小化」であるとされています。

シンプルにまとめると、

コーチング:未来の創造

カウンセリング:過去との決別

 

 繰り返しますが、コーチングには過去は一切関係ありません。コーチングの中身は「ゴールを設定して、エフィカシーを上げる」こと。ゴールは100%未来のことであり、エフィカシーはゴール達成(=未来創造)の確信です。

つまり、コーチングは“未来”だけ!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 対してカウンセリングは「現状のほころびを修正する」こと。その「現状」とは、過去の記憶でつくられたブリーフシステム(Belief SystemBS)が生みだすもの。

だから、カウンセリングは“過去”との対峙です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 時間の流れでいうと、「未来→現在→過去」がコーチングで、「過去→現在→未来」がカウンセリング。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 このようにコーチングとカウンセリングはまったく違うもの。真逆で、正反対のものといえます

 

 

 という考えに囚われたままだと、おそらく「補完」はできないでしょう。どうしても「コーチングvsカウンセリング」的な対立の視点でみてしまうから。

 

 対立を克服し補完しあうためには「ゲシュタルトの統合」が欠かせません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 統合することで対立する(ように思える)概念を“同じ”とみられるからこそ、各概念(ゲシュタルト)を本当に理解して補完しあうことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 今回のテーマであるコーチングとカウンセリングでいうと、両者を統合して同じ「引力」とみられるからこそ、状況に応じて「引力」を使いこなすことができるようになるということ。

 (「引力」の正体はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 時間(「未来→現在→過去」vs「過去→現在→未来」)でいうなら、「時間はどちらにも流れていない」。

 Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるっていいますよね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 それがわかると“一念三千”の意識状態になれます。

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 その意識状態が「コーチングとカウンセリングの補完」を可能にします。

一言でいうなら「観自在」です。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

F-333につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

時間(「未来→現在→過去」vs「過去→現在→未来」)でいうなら、「時間はどちらにも流れていない」

 

 「時間は過去から流れて未来に向かう」というのは真っ赤な嘘であり、洗脳です。誰もが成長するまでに時間洗脳を浴び続け、やがて社会常識化し、お互いを縛りあっています。

 F-061~:バイオパワー(生権力)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 コーチングでは「時間は未来から現在、そして過去に向かって流れている」と教えますが、そのレベルに留まってしまうとカウンセリングやヒーリングと対立しかねません。

よって、“一念三千”の理解はとても重要。

 Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

 

 本物のコーチング(Authentic Coaching)の、そしてコーチングの基礎理論である苫米地理論の根底にあるのは「中観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 その「中観」を「意識に上げ続ける」ことが大切なポイントだと私は思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

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 次回の開催は3/31(日)の予定です(←3/24から変更しました)。1ヶ月前に告知を行います。お楽しみに。

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-329:ゴールのカテゴリ「家族」の意味

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Q-061~:犬好きではいけないのですか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_284899.html

Q-339~:「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426446.html

S-03-24:苫米地流「正しく怒るための技術」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22076231.html

 

 

オーセンティック・コーチング



Q-339「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <前編;スコトーマ×時間×中観>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 

A1:「間違いではないような気もするのですが」というような“ゆらぐ感覚”はとても大事。それはスコトーマを外すために役立ちます。なぜでしょうか?

 (私の答えは「追記1」で)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 スコトーマを生みだす/外すポントは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 知識がないとそもそも認識することができないのですが、その一方で知識が新たな認識を妨げます。きっと思い当たると思いますが、いわゆる“思い込み”が強いと、肝心なことを見失います。

 L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

医療現場においては、機械の設定や酸素量の確認などを「指さし」「声出し」で行うことが指導されたりします。それは思い込みによる見逃しを防ぐための“重要度のコントロール”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 スコトーマを生みだす/外すポントは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 1)知識とは、概念の塊のこと。その概念の塊は、「ゲシュタルト」のことでもあります。ゲシュタルトは「全体性を持ったまとまり」であり、「全体と部分の双方向性」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 大量の知識(=概念の塊)を統合し、より大きなゲシュタルトを構築すると、理解が深まっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 反対にいうと、「間違いではないような気もするのですが」となんかモヤモヤするのは、「ゲシュタルトの構築段階」だから。そんなときはしっかりリラックスして、ゴールをイメージしましょう。気楽にw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。何だと思いますか?

 (私の答えは「追記2」で)

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

それでは、まず「時間」について確認しましょう。「時間に関するスコトーマを外し、さらに理解を深め、中観を感じている」が今回のエンドステート(ミッション)↓

Q-072:不言実行はなぜ大切なのか? 有言実行は本当に間違っているのか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

 

最初は直接的なスコトーマ外しから 苫米地博士が「未来過去」とおっしゃるのは“対機説法”ですよ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

博士の時間観は「一念三千」です。中観ですから。

F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 「中観」とは、「空(くう)」と「仮(け)」をともに包摂する上位概念。“上位”とは、「抽象度という軸をとった場合の上の次元」という意味です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 すべての存在が空(くう)であるとするのが「空観」で、縁起の中での仮の役割に注目するのが「仮観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その2つ(空観・仮観)をバランスよく維持している状態が「中観」。

PM-02-16:空観、仮観、中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 以下、苫米地博士の著書「夢がかなう脳!」(PHP研究所、p100)から引用します。

「中観」を意識に上げながら読み進め、「『未来、今、過去は同時に存在している』という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています」が生みだしている(かもしれない)スコトーマを外してください。

 

 

「一念三千」― 一瞬の心の中に現在、過去、未来のすべてが入っている

 「中観」を身につけると、世界の見え方はとてもダイナミックになります。

 一つのものを見たら、同時に宇宙に想いを広げられるということだからです。先ほどご紹介したように、一本のペットボトルから、世界へ、宇宙全体を見ることができるのです。

 天台宗の開祖 智顗(ちぎ)は、中観を「一念三千」という概念で説明しました。

 

 この世界には単独で存在しうるものはなく、すべての存在は他のものとの縁起の中に存在している。自分の前の一つの存在は、宇宙のすべてと何らかの関係性を持っている。自分がいまここに存在しているのも、決して偶然ではなく、宇宙のすべての事象との因果関係の結果である。

 

 このように、一瞬の心の中に三千の世界、わかりやすくいうと、現在、過去、未来のすべてが入っている、と智顗は説明するのです。

 こうした「中観」と通じる考え方は、大乗仏教以外にも見られます。

 ユダヤ教やキリスト教といった絶対神のある宗教は、一見すると「中観」とはまったく違う考え方をしそうです。しかし実は、実質的にかなり似た結論に至るのです。

 絶対神を信じている人は、すべてのものを神の創作物と見ます。「宇宙のすべては神の創作物」という見方で見れば、たとえば、いま目の前にある一つのものも宇宙を創り出した神とつながるものになる。つまり、結果として「一念三千」と通じる「ものの見方」となるのです。

 「中観」との違いは、神というアプリオリの存在を大前提とするか否かです。ただし、中観も別に神を否定するわけではありません。神はいてもいいけれども、それもまた縁起の一部である、というだけのことです。

 引用終わり

 

 

 「中観」との違いは、神というアプリオリの存在を大前提とするか否か。ただし、中観も別に神を否定するわけではない。神はいてもいいけれども、それもまた縁起の一部である、というだけのこと

 

 すべての存在が空(くう)であるとするのが「空観」で、縁起の中での仮の役割に注目するのが「仮観」。空と仮をともに包摂する上位概念が「中観」でした。

 その大前提は「アプリオリの否定」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

空観では、「時間」はなく、過去・現在・未来は実在しないので、過去は関係ありません。もちろん、現在も未来も関係ありません。

中観では、未来は思いっきり関係あると考えます。その未来とは、ゴール設定で自ら生みだす世界(w1)のことです。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 ただし、その未来や世界(w1)はアプリオリに存在するものではない だからこそ、私たちには自由があります。「自らに由る」という自由が!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 自由とは「すべてマインド次第!」を実践すること

 すべてをマインドが生みだしていると十分理解しつつ(空観)、あえて縁起のつながりの中で仮の役割を果たす(仮観)

 

 それが中観思想であり、苫米地式。一瞬の心の動きで、現在・過去・未来を生起するのが苫米地式コーチングです。

Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

Q-340につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

「間違いではないような気もするのですが」というような“ゆらぐ感覚”はとても大事。それはスコトーマを外すために役立ちます。なぜでしょうか?

 

 答えは「Rゆらぎ」だから。こちらでどうぞ↓

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 

-追記2

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。何だと思いますか?

 

 私の答えは「抽象度が上がる」から。

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「2)自分中心を捨て去る」とは、部分関数としての“自分”の定義を拡張していくこと。よって、ゴールを設定(更新)するたびに、抽象度が上がっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 わかりやすいように言語化すると、「現状(かつてのw1)に満足できなくなる」「今の自分(関数p)では物足りなくなる」という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

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 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

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F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

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Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

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Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 

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Q-149191019/20 鹿児島セミナーレポート -06;「“今”を生きる」の“今”とは?

 

201910月に、鹿児島県鹿児島市(191019)と霧島市(191020)で、一般向けのコーチングセミナーを開催しました。両会場ともテーマは「万全の心身で“今”を生きる」。

ぜひ「人生の最終段階(End of Life Stage)でのゴール(機能・役割)」についてイメージしながら読み進めてください。

 

 01;セミナー概要

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22818842.html

 02;「未来からの時間の流れ」~未来をうみだすもの

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22896681.html

 03;「時間の流れにのる」~時間の流れにのった結果、到達するのはどこ?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22979265.html

 04;「万全の心身」~心と身の関係は?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23037529.html

 05;「万全の心身」~心身が万全(=健康)とは?

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/23108517.html

 06;「“今”を生きる」~“今”とは?

 07;「“今”を生きる」~生きるとは?

 08;「“今を生きる」~“今”を生きるために必要/重要なことは?

 

 

06;「“今”を生きる」~“今”とは?

 

 セミナーのテーマは「未来からの時間の流れにのって、万全の心身で“今”を生きる」。

時間の流れの源である未来をうみだすものはゴール。その流れにのった結果到達するのは「空(くう)」のはずです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 では、未来から過去に流れる時間において、“今”とは何でしょうか?

 

 理解の鍵になるのは、やはり「抽象度(ちゅうしょうど、Levels of Abstraction)」という概念。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 Q-146で御紹介したとおり、実在するものはもちろんのこと、(実在はしていない)概念だけのものもすべて、抽象度により階層化された「宇宙(の構造)」に分散的かつダイナミックに存在しています。

 例えば、我が家の「さくら」は、物理空間では11歳の具体的な存在ですが、ひとつ上の抽象度の階層では「ラブラドールレトリーバー」という抽象的な概念に変わります。更に上位の抽象度に上がるごとに →「犬」→「哺乳類」→「動物」→「生物」→となります。

このように「宇宙」は階層化された概念の集合です。

下位の階層に降りる(「抽象度が下がる」「抽象度を下げる」)ほど情報量が増え具体的になります。「犬」→「ラブラドールレトリーバー」→「さくら」というように。

反対に、上位の階層に上がる(「抽象度が上がる」「抽象度を上げる」)ほど情報量が減り抽象的になっていきます。「犬」→「哺乳類」→「動物」というように。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/22979265.html

 

 抽象度が上がるほど具体的な情報量は減っていく

 

しかし、その一方で、抽象度が上がるほど潜在的な情報量はむしろ増えていきます。「潜在的な情報量」を「可能性」に置き換えると、抽象度が上がるほど可能性は大きくなると考えることができます。

例えば、「動物」は「犬」より具体的な情報は少ないのですが、「猫」も「牛」も「豚」も潜在的に含んでいます(=包摂)。「犬」の抽象度では「猫」「牛」「豚」である可能性は閉ざされますが、「動物」の抽象度に上がると、「猫」や「牛」や「豚」である可能性が開かれているのです。もちろん、「鳥」や「魚」の可能性も。

さらに「動物」と「植物」を包摂する「生物」の抽象度まで上がると、「犬」はもちろん、「木」や「花」の可能性も生まれます。

 

以前、「『物理空間(という情報空間の一部)を底面として、抽象度という軸上に階層性をもって広がっている情報空間』が宇宙の構造なのです。抽象度が上がるほど情報量が減っていくのですから、宇宙は四角錐のような構造とイメージできます」と書きましたが、抽象度が上がるほど増える潜在的情報量(=可能性)で考えると、宇宙は逆円錐のような構造とイメージしなおすことができます。

(情報空間の階層が円だという意味ではありませんw

 

 

潜在的情報(可能世界)


 繰り返しになりますが、緑色の逆円錐で示されているものは潜在的情報量です。潜在的情報量が最も少ない(=具体的情報量が最も多い)抽象度0の次元が物理空間ですので、逆円錐の頂点は物理空間上に存在すると考えることができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516539.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654230.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831442.html

 

 情報空間の底面である物理空間のイメージ(赤枠の平面)を重ねるとこんな感じ

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間


  その物理空間上の点が、「“今”を生きる」という時の“今”です。

 

 “今”とはあらゆる可能性が結実している刹那瞬

 

 そして、それは医療や介護現場でもよく用いられる「一期一会(いちごいちえ)」という言葉が指し示す真理でもあります(と私は思っています)。

 

Q-150につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

 逆円錐の潜在的情報量と物理空間の関係は、苫米地博士の著書「思うままに夢がかなう超瞑想法」(PHP)中の挿絵(p55p29)に示されています。

「『情報場』にアクセスして操作するパワー」=「超瞑想力」について言及され、さらにはたくさんのワークが記されている驚愕の書です。ぜひ御確認ください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5306445.html

 

 

-追記2

 苫米地博士がサインとともに書かれる言葉に「一念三千」があります。以下、博士の著書「洗脳護身術」(開拓社より再販)より引用します。

 

 「空」は、ありのままの今だけではなく、過去、未来、そして物理空間から精神世界までのすべてが、ダイナミックに詰まった状態を指す。あらゆる仮想世界が一瞬に凝縮された状態、「一念三千」と呼ばれる状態である。ダイナミックなのは、それら無限の構成要素の関係(仏教用語で「縁」)が、新たな関係を常に生み出している(「起」)からである。そしてこの「縁起」の世界が空なのだ。もちろん、その構成要素のどれか一つを、指で指し示したところで、構成要素自体はあらゆる動的な関係で成立しているため実態はない。もの(概念)は、関係の集合で表されるという現在的な見方、現代分析哲学における【】の記号で書かれる完全自由変数が空なのである。

 どのような情報と掛け合わされても(単一化されても)、それは無矛盾である。情報がない状態であり、だからこそすべての情報を内包(包摂)している状態なのだ。故に止観は、考えを止めているだけではなく、ありったけのことを同時に考えているともいえるだろう。「一念三千」という言葉はまさにここに由来してる。そしてこの「ありったけ」は、その人の脳内情報処理の限界を意味し、人間の脳は、訓練するととてつもない情報処理を発揮するようになる。悟った脳は全仮想空間を一瞬で体験するのである。

 引用終わり

 

 本文中で触れた「一期一会」は、「ありったけ」を示す「一念三千」と対になる言葉であるはずです。それは“仮”と“空”の関係と同じ。ならば「一期一会」と「一念三千」を同時に観ることが“中観”だといえます。そして、それは「超瞑想力」の実践です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 

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超瞑想法&洗脳護身術



Q-084181122福祉講演会(鹿児島県)- 06

 

 20181122日に、鹿児島県の福祉施設にて、コーチングをテーマとした講演を行いました。講演後にいただいたコメントに回答いたします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15981131.html

 

そもそも不完全な宇宙に生きている、必ずスコトーマを持った私たちが、「よりよく生きるために心がけるべきこと」とはなんでしょうか?

私の答えはこのシリーズの最後で)

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 

「何が印象に残りましたか?」というアンケートに対する皆さまの御意見です。

 

・トリックアートの見方によって全く違うものがみえるが、なかなかわからないものもあった。心の柔軟性も必要だと反省しました

 

 A:スコトーマを外すこと、すなわち、今まで気づいていなかった改善点を見つけるという意味において、“反省”はするべきです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

ただし、反省には危険な面があり、注意が必要です。

 

 私たちの記憶のメカニズムは失敗駆動型です。失敗の記憶がより強く刻まれてしまい、それがセルフイメージをつくりあげます。過去の失敗の集まりが現在の「私」。だからネガティブになりがちなのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9533623.html

 

 セルフイメージ=「私」はブリーフシステムとも言い換えられます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 よって、過度な反省をすることは、失敗の記憶を強化することでセルフイメージ(自己評価)を不当に下げてしまうことになります。その結果、「私ってダメな○○」というイメージが強化され、そのイメージに沿った言動がブリーフをさらに強固にし、「私ってダメな○○」が現実化していきます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 同じ過ちを繰り返さないためにスコトーマは外すべきです。「何がいけなかったのか?」「次はどうすればいいのか?」と自問することは大切ですが、その際は必ず「私らしくなかった」とセルフトークをしてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

 その時の「私」とは、ゴールを達成した未来の私であり、過去の失敗の集合としての私ではありません。「反省」という言葉の中にある「省みる」ものとはつねに未来。そして、その未来をうみだすものがゴールです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

・本当の指導過去に囚われず、未来をうみだすもの。今まで過去に囚われることが多かった

 

A:「今まで過去に囚われることが多かった」と反省しすぎるのも「過去への囚われ」ですよ(笑)。時間はどんどん未来から流れてきます。終わったことは一切忘れてしまいましょう。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

「私らしくなかった」というセルフトークでエフィカシーを高めつつ、すぐにゴール(未来)にフォーカスしてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 

・時間が早く感じました。今日の講義の終わりに○○の未来が解けて、なんだか幸福な気持ちを持てました

 

A:時間は体感です。早く感じる時もあれば、遅く感じる時もあります。

 

 先日、なかなか開かない踏切の遮断機を切断したとして、53歳の男性が器物損壊容疑で逮捕されました。踏切が閉じたまま長時間待たされたことに腹を立てたということでしたが、きっと時間の流れを遅く感じたに違いありません。

 確かに(いくら事故処理のためとはいえ)30分は長すぎます。大きくニュースで取り上げられたのは、それだけ男性への同情が大きかったからでしょう。

 しかしながら、責任は男性にもあります。遮断機切断という行動で表出した(時間の体感や怒りを含む)マインドのコントロール不全に対する責任です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13958864.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html

 

 「The Power of Mind Ⅰ」第二章の「時間の流れ」の中で、物理学者 アルベルト・アインシュタイン博士(18791955年)の言葉を紹介しました。その「過去、現在、未来の区別は頑固に引き続いている幻想にすぎない」という言葉は、友人の死に際して残された遺族に贈られた言葉です。

 

 「彼はこの奇妙な世界を、私よりも少しだけ先に旅立ちました。でも、そのことには何の意味もありません。私たちのように物理学を信じる者にとって、過去、現在、未来の区別は幻想にすぎないのです。その幻想は頑固で根深いものではありますが

 

 じつは、時間は流れていません。それが現代物理学の結論です。

 時間は流れているのではなく幻想。そして、ある一瞬に過去・現在・未来が同時に存在しているのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823351.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823843.html

 

 驚くべきごとに、同じ発想が古い仏教用語にも垣間見えます。それは認知科学者 苫米地博士が座右の銘とされている「一念三千(いちねんさんぜん)」です。中国天台宗の開祖である天台大師 智顗(ちぎ)の言葉だとされています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9188537.html

 

この「一念三千」という言葉は「世界のすべて、過去・現在・未来を含めたすべてが、私たちの一瞬の心の中に入っている」ということを表現しています。そして、これがアインシュタイン博士などの研究により明らかになった物理学の結論でもあります。

 

 時間は流れておらず、ある一瞬に過去・現在・未来のすべてが含まれています。それがわかれば、過去も現在も未来も自由自在に書き換えられるようになります。

 

 すべてマインド次第ということです。

 

Q-085につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 


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