苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:ルー・タイス

Q-212:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか? <回答3KからSへ>

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか? いつも邪魔ばかりされています。どう対処するべきでしょうか?

 

<回答1:ゴール&リーダーの観点で>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26886756.html

<回答2:認知的不協和が生じると(ワーク付き)>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26933840.html

<回答3KからSへ>

 

A今は現状維持さえも厳しい状況です。社会がどんどんnervousになっていく中では、あなたがゴールやCZをうまく隠したとしても、ドリームキリングが生じかねません。ましてや、ゴールを公言しエフィカシーが満ち溢れるリーダーであれば、きっと今まで以上にひどい攻撃の対象となってしまうことでしょう。

 では、どうすればいいのでしょうか?

 私は、やはり、答えはコーチングの原点にある気がします。

コーチングの祖 ルー・タイスさんの言葉を紹介します。

 

 All meaningful and lasting change starts first on the inside in your imagination and works its way out into reality.  

 

すべての意味のある、永続的な変化は心の中のイマジネーションから始まり、やがて外側の現実を変えていく

 

 すべては自身のマインドから。

 

<回答1>で「“現状の外”にゴールがあるからドリームキラーが生まれる」ことを説明しました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

その最初の一人であり、かつ最大のドリームキラーとなるのは、じつは、自分自身です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 なぜなら、ゴール側のコンフォートゾーン(CZ)をいち早く感じられる一方で、誰よりも強い臨場感で現状を認識しているから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 目の前の世界は自身のブリーフが生みだしています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 それは記憶が紡ぎだす世界。

他人や社会の価値観がたっぷり刷り込まれ、「うれしい」「悲しい」等の情動がしっかり紐づいた記憶のかたまりです。それは1つのゲシュタルトと考えることができます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 ホメオスタシスで強力に維持されるゲシュタルトです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 なので、ドリームキラーを敵対視する次元のままでは、決してうまくいきません。繰り返しますが、最大のドリームキラーは自分自身なのです。

 Q-203:「自分自身が最大のドリームキラー」という意味はどういうことなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26417115.html

 

 ぜひ、「ドリームキラー」をゴールに向かう上での大切な縁起と捉えてください。対立する存在(anti)ではなく、ゴールが生みだす重要な縁(with)だと理解してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 すると、ドリームキラー(K)がドリームサポーター(S)に変わっていきます。いつの間にか“ドリーム”に同調し、内部表現が書き換わり、共有するゴールを見つけだすから。

 Q-012:ドリームキラーを気にせずに前進するために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6854056.html

 

 その共有するゴールの抽象度が上がっていくほど、“幸福”がどんどんひろがっていきます(withwell)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 それは“無敵”。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 心が「競争」にロックオンしたままだと、いつまでも「世の中はドリームキラーばかり」ですよ。本当は「共想」であり、「協奏」であり、「共創」です。

 シンの「対処」は、まずは自身の心からはじまります。

 

 

 All meaningful and lasting change starts first on the inside in your imagination and works its way out into reality.  

 

すべての意味のある、永続的な変化は心の中のイマジネーションから始まり、やがて外側の現実を変えていく

ルー・タイス(Lou Tice 

 

 

 以上が私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

すると、ドリームキラー(D)がドリームサポーター(S)に変わっていきます。いつの間にか“ドリーム”に同調し、内部表現が書き換わり、共有するゴールを見つけだすから

 

 以下、認知科学者苫米地英人博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社より復刊)より引用します。

 

ドリーム・サポーターを増やす方法

 加えて、新しいコンフォート・ゾーンのイメージの臨場感が高まれば、自分が変わるだけではありません。周囲の人たちもあなたの臨場感に対してホメオスタシスが働き、あなたを応援する「ドリーム・サポーター」へと変わっていきます。

 「会社を辞めて起業したいのだが、妻が理解してくれない。その話をするたびに猛反対されてケンカになる」

 そういう人は、新しいコンフォート・ゾーンのイメージに対して臨場感が高まっていないのです。もし自分の中で十分に臨場感が高まっていれば、妻も、周囲のほかの人たちも臨場感に同調して、新しいコンフォート・ゾーンに向かってホメオスタシスが働き、応援してくれるようになるはずです。

 夢への挑戦を周囲から猛反対されているという人は、その人の中で新しいコンフォート・ゾーンのイメージへの臨場感がまだ低いということですから、そのまま挑戦しても成功する見込みは薄いでしょう。

 もし本人の中で本当に臨場感が高まっていれば、周囲からのドリーム・キラー的な雑音は減り、それどころか人々が支援してくれるようになるはずです。

 あなたに対する周囲の人たちの反応は、臨場感が十分に高まっているかを計る一つの指標となります。新しいコンフォート・ゾーンのイメージに対して臨場感が高まるほど、ドリーム・サポーターが確実に増えていくからです。

 

 

-追記2

 その共有するゴールの抽象度が上がっていくほど、どんどん“幸福”がひろがっていきます(withwell

 

 ひろがっていく“幸福(well-being)”について、こちらをどうぞ↓

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~「antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

 

-関連記事-

S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

Q-078:お変わりありませんか? こちらは変わりなく過ごしております

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15835817.html

 

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!×2

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Q-211:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか? <回答2:認知的不協和が生じると(ワーク付き)>

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか? いつも邪魔ばかりされています。どう対処するべきでしょうか?

 

<回答1:ゴール&リーダーの観点で>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26886756.html

<回答2:認知的不協和が生じると(ワーク付き)>

 

Aドリームキラーがあらわれたときは、まずはその状況を肯定しましょう。「私らしい!」「Yes, I’m good!」と。あなたはすでにコーチング実践者であり、リーダーです。

そのようなセルフトークは、「ネガティブループ」のマネジメントにもなります。

その後、自分自身が“現状の外”にゴールを設定した結果であることをしっかり認識した上で、ゴール実現のための大切な縁起であることを理解し、見つけた課題(ケース)を解決(プラン)していってください。

その積み重ねが 3)責任能力 を育てるはずです(自責)。

 

 もちろん、その道のりは簡単ではないはず。なぜなら、コロナ禍が続き、不安や恐怖、絶望や諦めといったネガティブな空気が蔓延しているから。

 F-139:沈黙の春

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22636357.html

 F-189~:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_410505.html

 

 今は誰もが「Fight or Flight」に陥りやすい危険な状態にあるといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 「Fight or Flight」に陥ると、心身とも「らしくない状態」になってしまいます。IQが低下するため本来の創造性を発揮することができなくなり、身体がこわばるためミスが起こりやすくなります。

モチベーションでいえば、「have to」に襲われているような状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 そんなこわばった心身でミスを連発していけば、セルフイメージはますます低くなっていき、パフォーマンスがどんどん悪化してしまいます。「ネガティブループ」です。

 Q198:ネガティブループにはまって止観やヒーリングにすら取り掛かれません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26282829.html

 

 セルフイメージが低くなることは、コンフォートゾーン(CZ)が引き下がることと同義。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 低いCZは「現状維持の壁」を生みだし、ますます「have to」を強化していきます。

 PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 PM-06-07:仮説02)「want to」「have to」とコンフォートゾーンの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13837769.html

 

 そして、自分のCZにまで他者を引きずり下げようとするようになります。それがドリームキリング。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 そのエネルギー源は「認知的不協和(Cognitive Dissonance)」といえます。

 PM-02-07:認知的不協和

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 Q-178:家族ががんで治療中です… -02;エネルギーと創造性の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 認知的不協和が生じると、粗探しをして(まずは陰で)非難しはじめます

 認知的不協和が生じると、プラス面をあえて無視し続けます

認知的不協和が生じると、情報を操作し貶めようとたくらみます

 認知的不協和が生じると、難癖をつけて排除しようと試みます(「だまし討ち」まで行って)

 認知的不協和が生じると、表面上は穏やかに取り繕っても、心はいつも被害的かつ攻撃的

 

自分が正しいと信じて疑わず、合致しない考えは全て「ウソ」「デマ」「クズ」扱い。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 同じような仲間が集まると(あるいは既得権益だと)、執拗に個人攻撃を継続し、「あいつが悪い」「信用できない」「あいつさえいなくなれば」と他者批判(自己肯定)。

そんなこんなで低いコンフォートゾーンをしっかり維持しようとし続けます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249780.html

 

セルフイメージが下がってしまったゆえの行為であることに無自覚なままだと(スコトーマ)、ますますダークサイドに堕ちていくでしょう。SW風に表現するとw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11594310.html

 

 

 世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか?」に対して、前回は「あなたにゴールがあるから」と答えました。それはあなたのCZが引き上がることで、相対的に認知的不協和が生じるということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 しかし、今は現状維持さえも厳しい状況です。社会がどんどんnervousになっていく中では、あなたがゴールやCZをうまく隠したとしても、ドリームキリングが生じかねません。
 ましてや、ゴールを公言しエフィカシーが満ち溢れるリーダーであれば、きっと今まで以上にひどい攻撃の対象となってしまうことでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 では、どうすればいいのでしょうか?

 

 私は、やはり、答えはコーチングの原点にある気がします。

 

コーチングの祖 ルー・タイスさんの言葉を紹介します。

ぜひルーさんのあたたかい“気”を感じながら(V)、究極のドリームキラー対策をイメージしてみてください(I)。それが今回のワークです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

 All meaningful and lasting change starts first on the inside in your imagination and works its way out into reality.  

 

すべての意味のある、永続的な変化は心の中のイマジネーションから始まり、やがて外側の現実を変えていく

 

 

Q-212につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 ぜひルーさんのあたたかい“気”を感じながら(V)、究極のドリームキラー対策をイメージしてみてください(I

 

 秋の夜長に、ルーさんの著書はいかがでしょうw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

    アファメーション(フォレスト出版)

    望めば、叶う(日経BP

    成功の暗号(桐書房、筑波大学名誉教授 村上和雄先生との共著本です)

 

 

-関連記事-

PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

Q-078:お変わりありませんか? こちらは変わりなく過ごしております

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15835817.html

 

 

ルー・タイス氏書籍



PMⅠ:The Power of Mind

PM-07:一人ひとりの心の平和から世界の平和へ

PM-07-12:受け継がれるルー・タイス氏の思い …WorldPeaceCoaching

 

この章(第七章)は未来についてまとめます。新たな希望であり、新たなゴールです。

“現状の外”へのゴール設定が、強力なコンフォートゾーンを抜けだすエネルギーと創造性を生みだします。ぜひ私の“気”を感じてください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 

受け継がれるルー・タイス氏の思い …WorldPeaceCoaching

 

20109月に福岡で開催されたセミナーで、私はルー・タイス氏に初めてお会いしました(そして、それが最後になりました)。

 

講義中、タイス氏の明るくやわらかいオーラ(気)に包まれている感じがして、とても心地よかったことを覚えています。苫米地博士が「コーチは圧倒的にいい人であるべき」と話されるのを聞くたびに、福岡での体験を思いだします。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654010.html

 

そのセミナー中に、タイス氏は、「All meaningful and lasting change starts first on the inside in your imagination and works its way out into reality.  すべての意味のある、永続的な変化は心の中のイマジネーションから始まり、やがて外側の現実を変えていく」と何度も語ってくださいました。

 

 タイス氏のこの言葉は、「平成」と同じことを言い表しています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/16660261.html

 

コーチングにより本当の「自分の存在と意味」を見つけ、その結果としてスコトーマに隠れていたスピリチュアルペインを克服していく過程で、心に真の平和が訪れます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8293317.html

 

その心の平和が外(釈迦哲学での縁起のつながり)に広がり、やがて世界が平和になるのです。

 

 

All meaningful and lasting change starts first on the inside in your imagination and works its way out into reality.

 

 

 第一章の最後にアイルランドの宗教紛争のことを書きました。じつは、その解決の大きな力となったのがルー・タイス氏の存在です。グアテマラや南アフリカ、その他の地域においても紛争を解決する多大な貢献を果たしたそうです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html

 

 元祖コーチの心にはつねに平和を希求する思いがありました。その思いはコーチングの後継者である苫米地博士に、そして博士に学ぶ私たちにしっかりと受け継がれています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

 2015年からその思いを結実させるイベントが始まっています。「WorldPeaceCoaching」です。苫米地式認定マスターコーチの青山龍さんが中心的な役割をされ、世界平和を実現する心(マインド)をつくるコーチングセミナーと平和への願いを込めた音楽イベントが開催されます。この平和の祭典にぜひ御参加ください!

 

会場では私を含むたくさんのコーチに出会えます。ぜひコーチ達に話しかけてください。最初は緊張するかもしれませんが、それは皆さんの中の平和が大きく育つきっかけになるはず。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

そして、それは世界がまた一歩平和に近づいたことを意味します。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

「第七章:一人ひとりの心の平和から世界の平和へ」完

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 


F-041:桂歌丸さんが最後まで危惧していた「笑えない笑点」

 

 201872日、落語家の桂歌丸さんがお亡くなりになりました。81歳でした。

 

 歌丸さんは、1966年の放送開始から50年にわたって「笑点」(日本テレビ)に出演し続け、2016522日の放送をもって勇退されています。

 

 勇退後も笑点のことをとても気にかけていらっしゃったそうです。

御逝去後の特集記事をいくつか読みましたが、笑点そのものを気にかけていたというよりは、落語業界全体のことを大切に思っていたことが伝わってきました。

 そんな歌丸さんの言葉から強く滲みでているものは、笑いを育む平和への思い、そして、笑いを殺してしまう戦争への怒りでした。

 

 歌丸さんが最後まで危惧していたのは「笑えない笑点」

戦争によって笑うことができない世の中になってしまうことだったようです。

 

歌丸さんは「特定秘密保護法」や「安保関連法」が次々と強行採決されたときにも、反対の声をあげていました。

 

「今、日本は色んなことでもめてるじゃないですか。戦争の『せ』の字もしてもらいたくないですよね。あんな思いなんか二度としたくないし、させたくない」

「テレビで戦争が見られる時代ですからね。あれを見て若い方がかっこいいと思ったら、えらいことになる」

人間、人を泣かせることと人を怒らせること、これはすごく簡単ですよ。人を笑わせること、これはいっちばん難しいや人間にとって一番肝心な笑いがないのが、戦争をしている所」

朝日新聞デジタル(20151019日)より引用 

 

戦争には笑いがない

 

…歌丸さんがこう語る背景には、空襲により横浜の生家が全焼してしまった悲しくつらい体験があります。さらには、戦中の落語界が当時の体制に半ば強制されるようなかたちで53種の噺を高座にかけないよう自粛し(=忖度)、戦意高揚を煽るような新作落語を次々と発表することで戦争に加担した過ちへの反省があります。

 

情動を伴った体験と情報の記憶により、戦争を忌み嫌うというブリーフシステムが形成されたのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

そもそも落語とは人間の業を笑うものです。

それなのに、戦時下において(19409月)、「時局柄にふさわしくない」として53種の噺が禁じられてしまいました(禁演落語)。

 

話が少し逸れますが、禁演落語が指定された後、高座にかけることを禁じられた噺たちを弔うために、浅草の本法寺に「はなし塚」という塚がつくられたそうです。当時の落語家たちによる洒落っ気のこもったささやかな反抗ですが、「この苦い経験を忘れないように」と今でも落語芸術協会による法要が続けられているそうです。

 

この禁演落語の措置は当時の講談落語協会による自主規制の体裁を取っていましたが、事実上は国からの強制でした。19402月には警視庁が興行取締規則を改正し、落語家・歌手・俳優などすべての芸能関係者が「技芸者之証」を携帯するように義務付けています。

 

政府は、芸人たちの表現を生権力(バイオパワー)によって管理したのです。

生権力とは、「人々の生活の中で、その営みを行うための日常的な関係の中から自然に生みだされる権力」のことで、英語ではBio-powerといいます。

功利主義の原理を確立したイギリスの哲学者 ジェレミ・ベンサム(17481832年)の「パノプティコン」という概念が生権力のもととなっています。

この概念を拡大して、フランスの哲学者 ミシェル・フーコー(19261984年)が著書「監獄の誕生」(1975年出版)で提示した概念が生権力です。

 

巨大な権力により、噺家たちは国が推進する軍隊賛美や債券購入、献金奨励などを物語の中に組み込んだプロパガンダのような新作落語をつくることも強いられました(国策落語)。

たとえば、当時のスローガン「産めよ殖やせよ」をテーマにつくられた「子宝部隊長」という落語では、子どもを産んでいない女性に向けられるこんなひどい台詞が登場します。

 

何が無理だ。産めよ殖やせよ、子宝部隊長だ。

国策線に順応して、人的資源を確保する。それが吾れ吾れの急務だ。

兵隊さんになる男の子を、一日でも早く生むことが、お国の為につくす一つの仕事だとしたら、子供を産まない女なんか、意義がないぞ。

お前がどうしても男の子を産まないんなら、国策に違反するスパイ行動として、憲兵へ訴えるぞ

 

これは単なる「昔話」ではありません。

 

国境なき記者団が毎年発表する「報道の自由度ランキング」において、今年の日本は67位でした。前年の72位からやや改善したものの、主要国7カ国(G7)では最下位です。

1位はノルウェー、2位はスウェーデン、3位がオランダで、ドイツ(15位)、カナダ(18位)、スペイン(31位)、フランス(33位)、イギリス(40位)、韓国(43位)、アメリカ合衆国(45位)と続きます。

 

繰り返しますが、日本の報道の自由度は67位で、G7では最下位です。

日本において「表現の自由」はすでに失われているということができます。

 

情報が制限されると、私たちのマインドでの情報処理は制限されてしまいます。

RASがコントロールされてしまうことで、権力者にとっての“不都合な真実”がスコトーマに隠されてしまいます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

それは、自由そのものが奪われていることを意味します。

 

 自ら戦争を体験し、業界自体も戦争に加担したという苦い記憶を持つ落語家 桂歌丸さんが心から求めていたものとは平和でした。そして、最後まで危惧していたことは笑いがなくなる世の中になってしまうことでした。

 その鍵となるものが自由といえます。

 

 では、歌丸さんの危惧が現実化しないために、私たちがするべきことは何でしょうか?次世代に伝えるべきことは何でしょうか?

 

 私は、マインド(脳と心)について学び実践することで、まず自らの心の中に小さな平和を見いだすことだと思っています。自ら定めたゴールに向かって生きる過程(=自由)にこそ、本当の喜びがあり、真の平和があります。

 そして、笑みを絶やさない心で同世代や次世代と向き合い、マインドについての知識・スキルとともに、そんな生き様(=自由)自体を広げ伝えることだと信じています。

 

 それはコーチングの祖 ルー・タイス氏から受け継いだメッセージであり、歌丸さんの言葉が突きつける喫緊の課題に対するコーチとしての私の解決策です。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

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監獄の誕生(ミシェル・フーコー)



Q-002:(それまでの自分が)一気に小さく見える経験

 

 コメントをいただきました。その一部を御紹介いたします。

 

 これまで22年間ものづくりの会社に勤めてきて、今月から担当していることが、「抽象度を上げることができれば、すなわち、高い抽象度の情報空間に臨場感を感じることができれば、その人の宇宙は拡大します」でいうところでいうと、今までの中で一番「高い抽象度」のお仕事を担当してさせていただいております。
 それにワクワクし、これまで見えなかったものが一気に見えるようになる感覚は何者にも変えられないとても刺激的なことでした。
 さらに新しい仕事を担当して、更に高い抽象度のものづくりをされている方と10日目にしてお会いし、それまでの9日間の感覚が一気に小さく見える経験をしました。
 つまり抽象度の高いものと触れることが如何に自分が変化したい時に効果があるかということを認識しました。
 今は赴任して10日目に頂いた気づきを元に、更に高い抽象度の会社、人と接するよう意識的に心掛けていきたい、そしてワクワクし続けたいと思ってます。

 

 

 ワクワクがすごく伝わってきます(笑)。

 そのワクワクがより高い抽象度http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.htmlへ自分をブーストしていくエネルギーとなります。

 ぜひ、ゴールを更新しながら、どんどん突き進んでください。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
 

 それまでの自分が「一気に小さく見える経験」を、社会人22年生が素直に感じることができ、自然に喜ぶことができることをとてもすばらしいことだと感じます。

 

 ところで、苫米地英人博士がルー・タイス氏と出会ってちょうど10年になるそうです(2007124日、シアトルにて)。

 その時、コーチングという業界を生みだし大成功を収めていたタイス氏は、「コーチとして大成功したせいでスコトーマができているに違いない。あなたが私のスコトーマをはずしてくれ」と博士にお願いされたそうです。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 その話を博士御本人から教えていただいたとき、私はタイス氏の純粋さ、向上心、そして何よりゴールを達成したいという熱意に感動しました。

 タイス氏のゴールとは“WorldPeace”です。

 

 私はあなたのコメントに同じエネルギーを感じます。

 鹿児島から”気”を送りながら、心をこめて応援しています。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

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