苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:リーダー

F-276L下でのBSB vol.1;“風通し”>

 

 前回まで「冗長性」「多様性」をキーワードに、“システム”の運用について考察しました。苫米地式のコーチとして。

 F-269~:冗長性と多様性

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422834.html

  

 その中で苫米地博士が「ブリーフィング」について言及されている文章を引用しました(「コーポレートコーチング(上)」)。

「ブリーフィング(briefing)」とは、実際の行動に移る前に、ミッションの共有、手順の確認、あるいは想定される状況のシミュレーションなどを全員で確認すること。「ブリーフ(brief)」とは、「短い」「手短な」「簡潔な」という意味です。

ブリーフィングは、組織という“システム”の風通しをよくすることにも役立ちます。

 F-274:冗長性と多様性 <vol.6;プロフェッショナルなマインド>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30503310.html

 

 ところで、新型コロナ感染症(COVID-19)によって世界が様変わりしてから、早くも3年が経過しています。

 現在の日本は世界でも突出して感染者数が多く、死者数も急増しています。例えば、WHO(世界保健機関)の週間感染者数の集計(20221212~18日)によると、日本は1046650人で1位。2位韓国45万人、3位米国44万人を大きく上回り、ぶっちぎりのトップを独走しています。

 (原稿執筆時最新の集計1/5~1/11においても、日本は118232人と10週連続の1位。46万人で2位のアメリカに2倍以上の大差をつけています)

 

 全国一斉休校が断行された頃(2020年)は“沈黙の春”でしたが、今では完全に賑わいを取り戻しています。ここ鹿児島でも。

皆さんのまわりも3年前とはだいぶ違った感じになっているのではないでしょうか?

 F-139:沈黙の春

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22636357.html

 

 その理由は“慣れ”。

 Q-257:私、立ち直れるかな? <中編;組織~社会の視点で>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28703188.html

 

日本での感染者数は今が最多。死者数も今が最悪です!

だから、本当は今こそこれまでの施策を見直すべきなのに、一向にアサンプション・アップデートが行われません。

F-270:冗長性と多様性 <vol.2;アサンプション・アップデート>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 

 それどころか、この期に及んで「旅行者支援」。

“ワクチン”を接種するほど感染しやすくなることは、昨春、厚労省がしっかり示していた科学的事実です(当初は誤ったデータが公表されていました)。

なのに“ワクチン”の接種は続けられ、さらには生後6カ月~の子どもたちにまで拡大されています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12935916.html

 

現状は「最悪の未来予想(I)が現実化している(R)」といえます。

(とても残念ですが、本当の“最悪”はこれからやってきます)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

こんなにもひどい状況なのに、責任ある方々が改めないのはなぜなのでしょう?

I-098:大切な人の命を守るために ~新型コロナワクチンに関する情報(リンクあり)の御紹介~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30221437.html

 

 *私の“解”はこちら↓

 F-035~:クライシス(危機)の本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

 

 結果として、すっかりクライシスに慣れてしまった一般社会と、どんどん疲弊していく医療・介護現場との間に、とても大きなギャップが生じています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 そのギャップはますます現場を緊張させます。医療・介護現場に携わる方々は、今後さらに「Fight or Flight」に陥りやすくなるはずです。老病死に苦しむ患者さんやその家族とともに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 このような厳しいcaseに対して、私が意識しているのが”風通し“

 

 コロナやインフルエンザといった具体的な対策(生物学的感染症)としてだけでなく、個人レベルでも(心理学的感染症)、組織や社会のレベルでも(社会的感染症)、“風通し”が重要だと思っています。

 F-186:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと -033つの“感染症”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25734821.html

 

 

 以下、具体的な事例を紹介します。(一部変更を加えています)。“風通し”をイメージしながらお読みください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 昨年、2度もコロナクラスターを経験した某医療機関では、実際の体験をもとに次のクラスターに備えた話し合いを定期開催していました。「感染対策委員会」として。

 さらに、情報を法人全体で共有するために、新たに事業所の垣根を超えた「感染対策会議」が設けられ、感染予防や封じ込めのためのアイデア出しが行われました。
 キーワードは「自由」。「突飛なアイデアほど大歓迎」という雰囲気です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そんな中、複数の事業所で同時多発的にコロナクラスターが発生。次々にスタッフ(&家族)や患者さんが感染していく中、プランどおりにコロナ対策が行われました。具体的には

 ・業務内容のシンプル化(トリアージ)

 ・人員の再配置・他事業所への応援要請

 ・スタッフ不足による業務負担増加に伴う心身不調への対応

 ・コロナ患者の体調悪化(とくに呼吸)への対応

 ・コロナ患者・非感染者の心理状態悪化(不安、抑うつ、不眠など)への対応

 ・コロナ患者・非感染者のBPSD悪化(妄想、暴言・暴力、徘徊など)への対応

 ・部屋移動とそれに伴う悪影響への対応

 ・非感染者の導線確保(トイレや入浴など)

 ・感染拡大予防を実施しながらのリハビリ継続  …etc.

 

 *トリアージ(triage)はこちら↓

 F-146~:トリアージをコーチの視点で考える

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

 

 *BPSDはこちら↓

 Q-230~:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がでている老人に対して、どのように対応すればよいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416986.html

 

 状況はどんどん変わっていきます。まさに無常。その度にリーダーを中心に話し合いが行われ、対策が実行されていきました。

 話し合いはほとんど立ち話で行われ、リーダーは即断即決。

でも、その間に様々な意見がしっかりとリーダーに伝わっていました。職種や年齢はまったく関係なく、あらゆるスタッフから。

 

 さらに、一度リーダーが行なった決定は迷いなく行われていました。全員一丸となって。

 もしも状況が変わったなら、リーダーにすぐに報告がいき、すみやかに話し合いが行われました(アサンプション・アップデート)。

 そして、また新たな対策を実行。一丸となって。

 

 

 残念ながら、今もクラスターは続いています。”ワクチン“接種を続ける限り、これからも繰り返し起こるのでしょう。

 でも、きっと新たな課題(case)を見つけ、さらにいい対策(plan)を重ねていくはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

絶望を希望に変えることができるから。

 F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 スコトーマを外し「出口」を見つけることができ、さらには「出口」の先までしっかり見通すことができるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 その状況を見守りながら、私が感じたのが“風通し”です。

 

F-277につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

現在の日本は世界でも突出して感染者数が多く、死者数も急増しています。例えば、WHO(世界保健機関)の週間感染者数の集計(20221212~18日)によると、日本は1046650人で1位。2位韓国45万人、3位米国44万人を大きく上回り、ぶっちぎりのトップを独走しています

 

 感染上位国(日本・韓国・米国)には共通点があります。何でしょうか?

 (答えは次回)

 

 共通点を見いだすためには、抽象度を上げなければなりません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度を上げる

常に抽象度を上げ続ける

 

 そのハビット&アティテュードは、今後ますます重要になっていくはずです。その理由は?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

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 第10回目(R5.2/5開催)のテーマは「縁起」。詳細はこちらで御確認ください↓

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-184~:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_410505.html

F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

Q-256~:私、立ち直れるかな?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420158.html

 

 

コーポレートコーチング(上)

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F-274:冗長性と多様性 <vol.6;プロフェッショナルなマインド>

 

 先日(20221031日)、認知科学者 苫米地英人博士が「バラいろダンディ」(TOKYO MX)に出演され、「世界的有事におけるスターリンクの安全な運用法」について講義されました。まずはこちらを御確認ください↓

 世界的有事におけるスターリンクの安全な運用法 Dr.苫米地 20221031 - YouTube

 

 博士は「有事を前提とした計算機システムと通信ネットワークの基本原則」として、「通信(情報)の冗長性の確保」と「システム(ハードソフト)の多様性」について語られています。

 

 視聴後に苫米地式のコーチ&ヒーラーとして感じたことをまとめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 vol.1;有事を前提とした計算機システムと通信ネットワークの原則

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30221598.html

 vol.2;アサンプション・アップデート

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 vol.3;デタッチメント・ユニット

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30335231.html

 vol.4;「マルチな次元が組みあわされるシステム」の礎

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30383825.html

 vol.5;抽象度×バランスホイール

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 vol.6;プロフェッショナルなマインド

 

 

 以下、苫米地博士の著書「コーポレートコーチング(上)」(開拓社、p112)より引用します。前回引用分の続きです。「リーダー」と「抽象度」の関係をイメージしながらお読みください。Don’t think, feel

 

 

 さらにここで注意が必要なのは、リーダーが不在となり、それまで同じくらいの抽象度にいた構成員がリーダーの役割を担うことになったとき、他の構成員はその人を本当のリーダーだと扱って行動しなければいけないと言うことです。

 簡単に言うと、その急造リーダーの命令を絶対のものとして受け入れなければいけないということです。

 コーポレートにおいて、組織の命令は常に一方向でなければなりません。

 特に企業においては民主主義はありません。

 業務命令は常に上意下達です。

 ビジネスには一瞬の躊躇が、大きな損失に繋がることも少なくありません。

 すぐに判断を下して動かなければならないような状況で、「あいつはこの前リーダーになったばかりだから信用できん。まずはみんなで会議しよう」などと言っていては、生き残れません。

 もちろん、「ブリーフィング」はかまいません。

 ブリーフィングというのは、まだ実際の行動に移る前に、ミッションの共有、手順の確認、あるいは想定される状況のシミュレーションなどを全員で確認し合うことです。

 特殊部隊であれば、実際の戦闘地域ではない場所、例えば基地内、もしくは空母やヘリコプターの中で行われる打ち合わせ、会議、といった情報共有の場のことです。

 そういった場で行われるような情報伝達であれば、下から上にも常に伝わらなくてはなりません。

 それはやるべきことですが、テロリストと対峙している状況で会議を開くことはあり得ません。

 ましてや、「あいつはこの前まで俺と同じ立場だった急造リーダーだから、言うことは聞けん」などという状況では、組織は崩壊しているも同然です。

 いずれにしても、組織の構成員はエンドステートの臨場感を持ちつつ、抽象度が一つか二つ高いポジションならいつでも取って代われるという状態に訓練されている必要があります。

 全員のエフィカシーが高ければ「なんでリーダーは俺じゃなく、あいつなんだ」というようなおかしな感情は生まれません。

 また、当然ですが、リーダーは現場の抽象度までいつでも下がっていける状態でなければなりません。

 現場のエンドステートに関わることを相談されたとき、「全然、わからない」では困ります。

 特殊部隊のリーダーであっても、銃の使い方に長けている必要はありますし、テロリストとの格闘になったとき、素手でねじ伏せるぐらいの格闘技術を身に付けておく必要はあるわけです

 組織は、それぞれのサブミッション(エンドステート)の抽象度の二つ上ぐらいの抽象度を持てる人を常に育てる必要があるのです。

 企業などの組織における出世を考えたとき、どういう人間を出世させるかと言えば、このように二つぐらい上の抽象度について明らかによく理解している人を選ぼうということになるはずです。

 ひと昔前までは、前のリーダーやさらに上のリーダーに忠誠を尽くした人とか、個人的にかわいがられた人といった、抽象度の極端に低い人が出世したりしました(もちろん、出世させる人も抽象度が低い)。しかし、今はそんな企業が次々と淘汰される時代になっています。

 さて、こうした、優れたリーダーになるというような、抽象度が少し上のエフィカシーとは別に、「俺はこの仕事に関しては、最高の業績を出せる」というような、自分のサブミッション(エンドステート)への高いエフィカシーというものもあります。

 これがプロフェッショナルのマインドです。

 プロフェッショナルのマインドは、抽象度を常に2つぐらいあげたサブミッションの遂行と、エンドステート達成への高いエフィカシーの両方を常に維持します。

 一人一人がプロフェッショナルなマインドを持つことは、ハイパフォーマンスな組織を作る上では必須です。

 まずは、こうしたプロフェッショナルのエフィカシーを徹底的に上げていけるようなコーポレートトークを作り上げていく必要があります。

 そういったコーポレートカルチャーを作り出すど真ん中にいるのがコーポレートコーチだということを理解していただきたいと思います。

 引用終わり

 

 

 リーダーとは「一番抽象度が高い人」です。リーダーという機能(役割)の第1の条件が「最も抽象度が高い」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 苫米地博士は「抽象度が高い」を「情報収集能力」と言い換えられています。ちなみに、リーダーの第2の条件は「同調能力」、第3の条件は「責任能力」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 

 

 ところで、皆さんは先ほどの引用文を読んで何か感じませんでしたか?

 

私は強烈な違和感を感じました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

急造リーダーの命令を絶対のものとして受け入れなければいけない」「組織の命令は一方向でなければならない」「企業においては民主主義はない」「業務命令は常に上位下達」という言葉に完全性やhave toを感じたから。それは苫米地式とは相容れないと思いました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 今思えば、その思い違いが私の“失敗”の理由。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 あの頃の私は「差別」と「区別」の違いが明確にはわかっていませんでした。

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 

 私は11年間務めた病院長というリーダーの機能・役割を、信じがたい“だまし討ち”によって失いました。その原因について考察したのがこちら↓

 PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

 

 「信じがたい“だまし討ち”」を可能にしたのは、前院長の親族やその親族に忠誠を誓う人たちの極端に低い抽象度が生みだした「自分たちさえよければいい」という利己心と「自分たちは何をしてもいい」という慢心(差別意識)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14401412.html

 

 法人をあげて禅に取り組んでいた事実を鑑みるととてもアイロニックに感じられますが、利己心や慢心(差別意識)は縁起が理解できず中観が実践できない原因であり結果であるといえます。一言でいえば無明。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 今回のテーマと重ねると、縁起を理解することで「多様性の維持」が可能となり、中観を実践することで「冗長性の確保」ができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 では、縁起を理解しながら多様性を維持し、中観を実践しながら冗長性の確保を行う際に心がけるポイントは何でしょうか?

 

 答えは「エフィカシーを高める」こと。誰もが「抽象度を常に2つぐらいあげたサブミッションの遂行」と「エンドステート達成」に対するエフィカシーを高めるべき。もちろん、100%want toで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

その結果、抽象度の上げ下げが自由自在にできるようになります。

それがプロフェッショナルのマインドです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

 次回がこのシリーズの最終回。今回取り上げた「プロフェッショナルなマインド」を、すこし抽象度を下げて再考します。

 

F-275につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

法人をあげて禅に取り組んでいた事実を鑑みるととてもアイロニックに感じられますが、利己心や慢心(差別意識)は縁起が理解できず中観が実践できない原因であり結果であるといえます。一言でいえば無明

 

 “だまし討ち”のシンの原因は、結局のところ、私自身にありました。その原因とは「空観が貫けなかった」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 空(くう)がスコトーマに隠れ、実(じつ)になっていました。

 PM-06-21:仮説14)空(くう)なき実観の行き着く先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14833876.html

 

 より高い次元への志向を忘れ、現状の最適化に囚われていた

 

 それが私の失敗の“本質”。「差別」と「区別」の違いがわからなかった理由です。

 だから私は、苫米地博士がよく語られる“ゲバラ主義”にこだわります。“ゲバラ主義”こそが苫米地式のど真ん中にあるブリーフだと思っています。

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 

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メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第10回目(R5.2/5開催)のテーマは「縁起」。詳細は後日あらためて御案内いたします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

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F-100:芸術は爆発だ!

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Q-204~:「縁起」と「因果」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

コーポレートコーチング(上)

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F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 

 先日(20221031日)、認知科学者 苫米地英人博士が「バラいろダンディ」(TOKYO MX)に出演され、「世界的有事におけるスターリンクの安全な運用法」について講義されました。まずはこちらを御確認ください↓

 世界的有事におけるスターリンクの安全な運用法 Dr.苫米地 2022年10月31日 - YouTube

 

 博士は「有事を前提とした計算機システムと通信ネットワークの基本原則」として、「通信(情報)の冗長性の確保」と「システム(ハードソフト)の多様性」について語られています。

 

 視聴後に苫米地式のコーチ&ヒーラーとして感じたことをまとめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 vol.1;有事を前提とした計算機システムと通信ネットワークの原則

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30221598.html

 vol.2;アサンプション・アップデート

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 vol.3;デタッチメント・ユニット

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30335231.html

 vol.4;「マルチな次元が組みあわされるシステム」の礎

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30383825.html

 vol.5;抽象度×バランスホイール

 

 

 前回(F-272)は、コーポレートコーチングを意識しながら、デタッチメント・ユニットを“自分”の中に作り上げることについてまとめました。

 

今回のテーマである「冗長性の確保」と「多様性の維持」には、コーチングのコア中のコアが役に立ちます。コアとは「ゴール」のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ゴールのバランスホイールを意識に上げ続ける」ことが、「冗長性の確保」と「多様性の維持」を可能にします。

 Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

人生のあらゆる領域を意識に上げるバランスホイールは多様性そのものです。

例えば、趣味と職業と家族とファイナンスはまったく別物。時間やお金といったリソースを取り合うため、同時に成り立たせるのはなかなか困難です。

Q-240~:毎日、無気力感に悩まされています ~気楽に生きる際の注意点~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418402.html

 

「男のロマンは女のフマン」というのは、私のお気に入りのフレーズw

なぜお気に入りかというと、まさに冗長性と多様性の重要性を示しているから。男女の別なく相手のフマンを理解し、お互いのロマンに昇華していくことは進化(・向上)といえるはず。

そのために重要なのが「ゴールを共有する」ことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397998.html

 

コーチングのフレーム(ゲシュタルト)で言い換えると、「コーチング実践者のロマンはドリームキラーのフマン」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 そのフマンを共有するロマン(ゴール)に書き換え、お互いにドリームサポーターに成長していくことがコーポレーコーチングです(ハズ)。

 Q-212:ドリームキラーを気にせずに前進するために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6854056.html

 

 

 ところで皆さんは「仕事と私(俺)、どっちが大事なの?」と問い詰められたことはありませんか? あるいは「仕事より遊び(あるいは彼氏・彼女)を優先しすぎなのでは」といった苦言を呈されたことは?

 

 私自身はそのような経験はありませんが(気づいていないだけかもしれません)、そんな相談を受けるたびに「面倒くさい」と思っていました。コーチングを学ぶ前は。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 今思うと、面倒くさく感じたのは情報量が多すぎるから。抽象度が低い次元では対立や矛盾が生まれてしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

先ほどの「リソースの取り合い」の多くは4次元時空での話です。つまり、もっとも情報量が多い情報空間の底面=物理空間での課題。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その「リソースの取り合い」を解決する秘訣が「抽象度を上げる」こと。趣味・職業・家族・ファイナンスなどのバランスホイールを常に意識に上げながら(多様性の維持)、同時にそのすべてを包摂する意識状態で生きていると、無意識が自然に調整をしてくれ、いつの間にか解決(解消)していきます。詳しくはこちらでどうぞ↓

 Q-071:認知的不協和の状態にあり頭痛が… Vol.8;「リラックスできる呼吸の無意識化」のコツとその先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14830941.html

 

 *こちらもぜひ↓

 Q-118:認知的不協和時に無意識が全力で働きゴールに向かっている気がしています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20682162.html

 

 バランスホイールを常に意識に上げながら(多様性の維持)、同時にそのすべてを包摂する意識状態で生きている

 

そのときは「冗長性の確保」も行えています。抽象度が上がっているからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 それは“〇〇”。リーダーが体現している意識状態です。

 以下、苫米地博士の著書「コーポレートコーチング(上)」(開拓社、p109)より引用します。デタッチメント・ユニット化において最も重要なのはリーダーの育成。その「リーダー」と「抽象度」の関係を感じながら、“〇〇”をクリアにしてください。

 

 

 リーダーのマインドとプロフェッショナルのマインド

 次は、リーダーのマインドとプロフェッショナルのマインドについてです。

 簡単に言いますと、リーダーの人たちと現場の人たちとの違いは何かという話です。

 これは、抽象度の違いと捉えるべきものです。

 リーダーは常に高い抽象度を保つ必要があります。

 仮に現場レベルの業務をやるケースがあったとしても、頭の中には常にコーポレート全体の発展とか、コーポレートが目指すゴールのことを考えていなければなりません。

 例えば、何かの理由でファーストフードチェーンの社長が、現場の店舗の厨房に立って、調理をすることがあるかもしれません。

 しかし、これは100%パフォーマンスであって、頭の中は会社全体のことを考えています。

 それに対して、現場の厨房で働く人たちは、通常はエンドステートのこと、つまり自身のやるべきミッションに集中しているはずです。

 こうした各自のミッションのことを、コーポレートミッションと区別する意味で「サブミッション」と呼ぶことがあります。

 このサブミッションを遂行するために、エンドステートの臨場感空間の抽象度で活動することは、何の問題もありません。

 ファーストフード店の厨房でパンにハンバーガーを挟む仕事をしている人が、社長や役員が経営会議で話し合う内容について、いちいちチェックする必要はないわけです。

 ただし同時に、この抽象度を上げたり下げたりする柔軟性をそれぞれの構成員が持つことは、現在のコーポレートにとっては必要なことでもあり、実際、システムとして存在するということは注意点の一つとして押さえておいた方がいいでしょう。

 現場の厨房からいきなり持株会社の社長レベルにまで上がってしまうような柔軟性までは必要としませんが、抽象度で一つか二つ上、具体的には厨房で仕事をする人なら、その店舗の店長の抽象度ぐらいまでは柔軟に上げ下げできるべきです。

 現在的な組織は、誰もがいつでもリーダーになることができるように、最初から訓練された人たちの集合体であるべきです。

 また特殊部隊の例で恐縮ですが、特殊部隊の中にもリーダーがいます。

 もしリーダーがテロリストとの戦闘で撃たれて、戦闘不能の状態に陥ったとしたら、それまでリーダーではなかった特殊部隊員の誰かがリーダーの役割を担う必要が出てきます。

 そのときに、誰もがリーダーとしての訓練を受けていなかったら、この部隊は壊滅してしまうか、少なくともミッションを遂行することはできなくなるでしょう。

 それでは困るわけで、リーダーが突然、不在になるリスクも考慮して、自らのエンドステートとは別に、普段から抽象度の上げ下げができるようにしておく必要があるのです。

 引用終わり

 

 

 抽象度を柔軟に上げ下げしながら、「多様性を維持」し、かつ「冗長性を確保」していく感覚をつかめたでしょうか?

 

 それはリーダーの重要な機能(役割)である“無敵”を体現している意識状態です。

 PM-01-18~20:“無敵”の意味-1~3

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

F-274につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

そのフマンを共有するロマン(ゴール)に書き換え、お互いにドリームサポーターに成長していくことがコーポレーコーチングです(ハズ)

 

 「ドリームサポーター」で終わらないのが苫米地式。苫米地博士は、じつは、「ドリームサポーターにもなってはいけない」と話されています。

博士に学ぶ私たちが目指すのは「ドリーム〇〇〇〇」。詳しくはこちらで↓

 Q-229:低年齢の子どもも後編;しつけと教育の違い

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 第10回目(R5.2/5開催)のテーマは「縁起」。詳細は後日あらためて御案内いたします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

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-関連記事-

Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

Q-210~:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414219.html

Q-227~:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416707.html

 

 

コーポレートコーチング(上)

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F-272:冗長性と多様性 <vol.4;「マルチな次元が組みあわされるシステム」の礎>

 

 先日(20221031日)、認知科学者 苫米地英人博士が「バラいろダンディ」(TOKYO MX)に出演され、「世界的有事におけるスターリンクの安全な運用法」について講義されました。まずはこちらを御確認ください↓

 世界的有事におけるスターリンクの安全な運用法 Dr.苫米地 2022年10月31日 - YouTube

 

 博士は「有事を前提とした計算機システムと通信ネットワークの基本原則」として、「通信(情報)の冗長性の確保」と「システム(ハードソフト)の多様性」について語られています。

 

 視聴後に苫米地式のコーチ&ヒーラーとして感じたことをまとめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 vol.1;有事を前提とした計算機システムと通信ネットワークの原則

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30221598.html

 vol.2;アサンプション・アップデート

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 vol.3;デタッチメント・ユニット

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30335231.html

 vol.4;「マルチな次元が組みあわされるシステム」の礎

 

 

 Q:アサンプション・アップデートを行う“自分”とは何か?

A:ブリーフシステム(BSBelief System

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 Q:なぜ“自分自身”だけでアップデートすることは困難なのか?

 A:“自分”=BSは過去の記憶でつくられ、他者の考えや社会の価値観がたっぷりと刷り込まれている。BSが強固なままでは「変化する状況」を認識することができないから

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 Q:なぜコーチが必要なのか?

 A:結果としてBSを変化させ、RAS&スコトーマを動かすために、現状の外へのゴール設定(更新)が必要。コーチなしでは現状の外が見いだせないから

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *「結果としてBSを変化」は重要なポイント。こちらでどうぞ↓

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 Q:(それらを踏まえた上で)何を心がけるべきか?

 A:“自分”のデタッチメント・ユニット化

 

 元々のデタッチメント・ユニットとは、「本部の判断を仰げない状態にある部隊」のこと。軍用語です。具体的にはリーダー(コマンダー)、一般兵、狙撃兵、通信兵、衛生兵といった異なる役割を持つ戦闘員の集まりです。

その概念を応用し3~7人程度の少数精鋭ユニットが臨機応変に判断し行動できるようにしているのが、コーポレートコーチングにおけるデタッチメント・ユニット。

 各ユニットのリーダー(コマンダー)には企業CEO並みの権限が与えられ、変化する状況に合わせた行動計画の変更を実行します(アサンプション・アップデート)。

 とくに重要なのはユニットの構成員すべてがいつでもリーダーになれるよう準備すること。つまり、リーダー育成!

 

 そのリーダー育成のポイントとして、苫米地博士は「抽象度」と「エフィカシー」を挙げられています。ここでのエフィカシーとは、「いつでもリーダーの代役ができるという自覚」のこと。目指すのは「全員がリーダーとなる組織」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

*抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 以下、苫米地博士の著書「心の操縦術 真実のリーダーとマインドオペレーション」(PHP研究所、p86)より引用します。

 

 

 全員がリーダーとなる組織

 組織の上位の人々が命令し、下位の人々はただひたすらそれに従って行動する、という組織は効率がよくありません。理想は、全員がリーダーとなれる組織です。

 それに、工場での単純作業のようなものはできるだけロボットに任せて、将来は全員参謀の時代が来たほうが幸せでしょう。

 アメリカの軍隊も、昔と違って、個々の兵士が自律して行動する柔軟な組織になっています。どの人間でもいつでもリーダーになれるような訓練がなされているわけです。

 それはどういうことかといえば、タスクごとに担当が決まっているのです。役割分担です。

 「この分野、この仕事では俺がリーダーだけど、この仕事では俺はソルジャー」ということです。タスクによって、リーダーになり、ソルジャーになり、と、役割を変えるのです。このように、マルチな次元が組みあわされるシステムをつくっているのです。

 そうしないと、旧来のツリー状の組織では、どんどんボトルネックができてしまいます。ボトルネックの部分をやられると、それより上と下とが完全に切れてしまい、情報伝達ができなくなってしまいます。

 太い電線を一本切れば、そこから分岐していた電線すべてに電気が供給されなくなり、大規模な停電が起こるようなものです。

 切れなくても、何らかの理由でそのボトルネックで情報が停止すると、そこから下のツリー全体が機能停止します。

 これを防ぐためには、全員がリーダーになれる組織をつくる必要があります。そうすることで、状況に応じて柔軟に対処できるようになります。

 そのためには、組織のメンバーの誰もが視点を上げてものを考えられるようにならなければなりません。

 今のアメリカ軍は既にそうなっています。アメリカ軍だけでなく、企業もそうでなければなりません。

 事実上、既にそうなっている部分もあるでしょう。

 電子メールのセッティングは、「社長、ダメですよ」などと言いながら新入社員がやっているかもしれません。昔はありませんでした。

 そういったことが、まさに今、技術革新のなかで起きているわけです。それは、そのタスクのなかにおいて、社長がソルジャーで、電子メールを設定している親友社員がリーダーなのです。

 このようなことがいくらでもありえるわけで、企業組織体の各メンバーは、このタスクを遂行するユニットにおいては自分がリーダーシップを発揮して行動できる、というようにしておかないと、本来いけないのです。

 引用終わり

 

 

 ポイントは「タスクによって、リーダーになり、ソルジャーになり、と、役割を変える」こと。つまり、役割をアプリオリなものとみるのではなく、ゴール実現のためのひとつのダイナミックな機能とみることです。

そのためには役割・機能の違いをしっかり尊重する必要があります。「しっかり区別は行いながら、決して差別はしない」ということ。

 それが「マルチな次元が組みあわされるシステム」の礎です。

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 しっかり区別は行いながら、決して差別はしない

 

 その境地を大乗仏教では「中観」と呼びます。「しっかり区別を行う」は仮観であり、「決して差別はしない」は空観。その仮と空を同時に行うのが中観です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 「すべては同じである」「違いなど一切ない」としっかり理解した上で(無分別)、あえて機能・役割上の違いを尊重するのです。なぜならゴールがあるから。

 “無敵”へと至ることができる「中観」を体得するためにも、私はデタッチメント・ユニットを“自分”の中に作り上げることが重要だと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 

 では、 “自分”の中でのデタッチメント・ユニット化について考えていきましょう。私は最低でも「コーチ」「リーダー」「テクノクラート」「ワーカー」「ヒーラー」の独立した5つの機能を同時並行的に発揮することをイメージしています。

 PM-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 現状の外へのゴール設定(更新)をサポートするのが「コーチ」の役割。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールが決まると、エンドステート(やるべきこと)が詳細にわかってきます。そのエンドステートを実行するために様々な状況や可能性を想定し(アサンプション)、状況の変化に合わせて更新していくことがアサンプシュン・アップデート。そのアップデートを重ねるのが「リーダー」の役割。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 

 その過程で具体的な行動が決まってきます。それがCOA(コース・オブ・アクション)、「想定される状況を吟味した上での、そのいくつかの状況下で行うべき行動パターン」のことです。より専門(技術)的なCOAが「テクノクラート」、COA全般の実行・実践が「ワーカー」という感じです。

 F-201~:「医学と医療」と「理学と工学」の類似と相違からコーチングで心がけるべきことを考える

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413696.html

 

 例えば、「一人ひとりの心の平和がひろがることでWorldPeaceが実現している」というゴールを設定している場合、「リーダー」としてのエンドステートは「コーチングや苫米地理論をしっかり届ける」となり、そのためのCOAとしてブログによる情報発信が行われます。社会状況に合わせてブログ内容の選択・更新・変更を行うことがアサンプション・アップデートです。

私の感覚ではテーマを決めるのが「リーダー」の役割。テーマ決定後に具体的な専門知識を確認したり、引用文の選択や守秘義務遵守の確認を行うのが「テクノクラート」の機能。そして、頭の中のイメージをキーボードを使ってひたすら打ち込む(言語化する)のが「ワーカー」の役割です。

 そんな「リーダー」「テクノクラート」「ワーカー」の機能(&アサンプション・アップデート)を同時並行的に行っていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

 「ヒーラー」はマインド(この場合は「リーダー」「テクノクラート」「ワーカー」という各機能)が常にいい状態で働けるように気を配ること。コンフォートゾーンを維持できるようにすることです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ちなみに、「コーチ」は逆。コンフォートゾーンの上限を突き破り、さらなる現状の外へ踏みだせるようにするのが「コーチ」の役割です。

 PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーン(CZ)が生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

F-273に続く)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

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-関連記事-

F-035~:クライシス(危機)の本質

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

F-189~:くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです

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F-254~:イノベーションがうまれるとき

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421781.html

Q-176:コーチはリーダーとマネージャーの役割・機能を持つと考えてよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25016029.html

 

 

心の操縦術

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F-271:冗長性と多様性 <vol.3;デタッチメント・ユニット>

 

 先日(20221031日)、認知科学者 苫米地英人博士が「バラいろダンディ」(TOKYO MX)に出演され、「世界的有事におけるスターリンクの安全な運用法」について講義されました。まずはこちらを御確認ください↓

 世界的有事におけるスターリンクの安全な運用法 Dr.苫米地 2022年10月31日 - YouTube

 

 博士は「有事を前提とした計算機システムと通信ネットワークの基本原則」として、「通信(情報)の冗長性の確保」と「システム(ハードソフト)の多様性」について語られています。

 

 視聴後に苫米地式のコーチ&ヒーラーとして感じたことをまとめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 vol.1;有事を前提とした計算機システムと通信ネットワークの原則

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30221598.html

 vol.2;アサンプション・アップデート

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 vol.3;デタッチメント・ユニット

 

 

 エンドステートやCOAは事前に誰かによって決められたものではなく、刻一刻と変化する状況に適応するために「アサンプション・アップデート」され続けるもの

 

 では、コーチングにおいて、アップデートするのは誰でしょうか?

 

 前回の引用文中にあるとおり、通常のアサンプション・アップデートは最小単位のチーム(部隊)が独自に行います。それをパーソナルコーチングに置き換えて考えると、“最小単位のチーム(部隊)”とはクライアント自身といえるはず。

 ところが、“自分自身”だけでアップデートすることは困難です。必ずコーチを必要とします。

 

 以下、苫米地博士の著書「コーポレートコーチング(下)」(開拓社、p103)より引用します。前回(vol.2/F-268)引用分の続きです。「アサンプション・アップデートを行う“自分”とは何か?」「なぜ“自分自身”だけでアップデートすることは困難なのか?」「なぜコーチが必要なのか?」「何を心がけるべきか?」を念頭に読み進めてください。

 

 

 縦系列からデタッチメント・ユニットへ

 ここまで見てきたように、現代の過酷なビジネス環境で勝ち抜いていける企業とは、3人から7人程度の少数精鋭のユニットがものすごく強力な生産性を上げていく、そんなユニットの集合体であるべきです。

 いや、そういう集合体だけが勝ち抜いていけると言っていいでしょう。

 それぞれのユニットは3人から7人程度の小さな部隊ですから、以前のような企業で言えば、そのリーダーたちは、外部からは本当に小さな部署の係長程度に見えることでしょう。

 しかし、その小さなユニットのリーダーたちには、実際にはまるで社長やCEOであるかのような権限が与えられており、彼らはCOAのアサンプションを常にリアルタイムでアップデートし続けているのです。

 さて、初めての方にはやや難解な用語が連続して出てきてしまったかもしれませんので、簡単にまとめておきましょう。

 以前の企業(組織)は、完全に縦系列の命令系統が確立していて、各自、各ユニットのエンドステート、COAは、それぞれの上の階層から直接的に「業務命令」などの形でなされました。

 ビジネス環境が目まぐるしく変化する現代の企業(組織)では、このやり方では常にライバル等に後れを取ることになり、生き残ることができません。

 物理的な時間がかかることは一つ一つの判断の遅れにつながるだけでなく、情報が刻一刻更新される中、古い情報に基づいた判断が行われる可能性が高くなります。

 古い情報に基づいて正確な判断ができるはずがありません。

 このことに気付いた企業(組織)の多くは、縦の系列も残しつつ、同時に各ユニットに大きな権限を与え、ユニットごとに臨機応変に判断し、行動していくようになりました。

 各ユニットのリーダーには、企業のCEO並みの権限が与えられ、変化する状況を常に読み取り、その変化に応じて行動計画を的確に変更し、行動に落とし込んでいく力が要求されるようになりました。

 また、現代のデタッチメント・ユニットの考え方では、すべての構成員がいつでもリーダー(コマンダー)になれる必要があります。軍隊ではコマンダーが敵の攻撃を受けて戦闘不能状態に陥ることも十分に想定しておかなければなりませんし、そうなれば、コマンダー以外の構成員がコマンダーとしてユニットを率いていかなければならなくなります。

 企業組織でも同様です。

 リーダー不在の状況でも、その場の判断でユニットが行動を起こさなければならないケースが多々起こり得るのです。

 そのとき、リーダー以外の構成員にリーダーとしての能力がまったく備わっていなかったらどうなるでしょうか。

 判断できずに、大きなビジネスチャンスを逸してしまうかもしれませんし、場合によっては大きな損害を出してしまうこともあるかもしれません。

 だとすれば、現代の企業が採用、育成すべき人材とは、デタッチメント・ユニットにおいて、いつでもリーダー(コマンダー)となれるような人ということになるでしょう。

 少し前の企業は、「私はテクノクラートなので、この部品のこの部分のことには詳しいですが、他のことはわかりませんし、興味もありません」とか「私は技術職人で、この技術のことは誰よりも詳しいですが、他のことはまったくわかりません」という人たちが集まっていました。

 この時代、分業体制が確立していて、人は非常に狭い、自分の専門分野のことだけに特化していればよく、むしろその方がうまくいっていました。

 構成員(従業員)は上から下まで全員が機械の歯車であり、やるべきことはすでに与えられており、それだけをやっていれば生産性が上がり、他の歯車のことなど知る必要もありませんでした。

 人々は与えられた作業が全体にとってどのような意味があるのかを知る必要もありませんでした。

 現代の企業は、これではダメなのです。

 「私はテクノクラートで、この分野に関しては誰にも負けない専門家です」というだけの人材ではダメだということです。

 隣の人が何らかの理由で業務不履行の状態に陥った場合、テクノクラートだろうと何だろうと、誰かがその人の代わりにその業務を行うか、あるいはその人が業務不履行になることを想定したCOAをあらかじめ用意しておいて、アサンプション・アップデートして、そちらのCOAを選択し、行動することが必要になります。

 上巻の終わりにも書きましたが、二つ上ぐらいの抽象度(あるいは、それ以上)のポジションなら、いつでも取って代われる能力を持っている人を採用し、育てる必要があるわけです。

 つまり、軍隊で言えば、普段は通信兵だったり、衛生兵だったりするのに、いざとなったら師団長、あるいはもっと上の仕事ができる若手を採用し、育成するということです。

 若くて現場でバリバリ働いているけれど、いざとなったら取締役、いや社長と同じくらいの働きができる人材といったイメージです。

 いきなり新人が社長の能力を持つというのは、現実的ではないと思うかもしれません。

 たしかにそうかもしれませんが、いつでも社長に取って代われるという自覚を持てるほどエフィカシーを高めることは可能です。

 そうなれば、時間とともに能力も高まっていきます。

 そのエフィカシーを持てるようにすること、そういったマインドを作れるようにすることこそが、まさにコーチングの役割なのです。

 引用終わり

 

 

 「アサンプション・アップデートを行う“自分”とは何か?」

アサンプション・アップデートを行う“自分”とは「ブリーフシステム(BSBelief System)」のこと。「人の行動や行動性向といわれる無意識の行動を決めるシステム」であるBSが、あらゆる判断や行動、ハビットやアティテュードを制御しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 その“自分”=BSは過去の記憶でつくられています。情動を伴った体験の記憶と抽象化された情報の記憶です。その記憶には他者の考えや社会の価値観がたっぷりと刷り込まれています。よって、“自分”=BSは「本当の私」ではありません。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 それが「“自分自身”だけでアップデートすることは困難」な理由です。アサンプション・アップデートとは「刻一刻と変化する状況に適応するため」に行うものですが、BSが強固なままでは「変化する状況」を認識することができません。固定的なRASが「変化」をスコトーマに隠すからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 結果としてBSを変化させ、RAS&スコトーマを動かすために、現状の外へのゴール設定(更新)が必要。認識できないはずの現状の外にゴールを設定できるようになるのは、コーチとの関係の中でマインドの使い方をマスターするからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *「結果としてBSを変化」は重要なポイント。こちらでどうぞ↓

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 では、それらを踏まえた上で「何を心がけるべき」でしょうか?

 

 私の答えは「“自分”のデタッチメント・ユニット化」です。

 博士が仰るような「3から7程度の機能・役割を持つユニット集合体」を“自分”の中に作りあげるのです。具体的にいうと、最低でも「コーチ」「リーダー」「テクノクラート」「ワーカー」「ヒーラー」の独立した5つの機能を同時並行的に発揮できるようにしていきます。

 PM-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

F-272につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 では、それらを踏まえた上で「何を心がけるべき」でしょうか?

 私の答えは「“自分”のデタッチメント・ユニット化」です

 

 今回のテーマはコーチング実践者向け。「“自分”のデタッチメント・ユニット化」もアドバンス向けの内容です。一般向けには「バランスホイールを意識に上げる」ことをお勧めします。

 Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

今テーマと絡めると、バランスホイールは「多様性」そのもの。多種多様なカテゴリを同時に意識に上げることは「冗長性の確保」にも役立ちます。次々回(F-273)取り上げます。

 

 

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 第9回目(R4.12/25開催)のテーマは「超瞑想」。こちらで御確認ください↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30204067.html

 

 

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-関連記事-

F-260:不満と傲慢のはざまでvol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29738652.html

Q-210:世の中はどうしてドリームキラーばかり<回答1;ゴール&リーダーの観点で>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26886756.html

Q-273:現状の外に飛び出す勇気やvol.3;苫米地式「綸」>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29323919.html

 

 

コーポレートコーチング 下

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F-260:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

 

 子どもの頃、私は「不安と不満」「悲しみと怒り」が混ざり合ったような混沌の中で生きていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7031488.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7031602.html

 

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて書いたのがこのブログ記事↓

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 私の経験でいうと、「不安と不満のはざま」を抜け出した後には、さらに大きな試練が待ち構えています。その試練とは「不満と傲慢のはざま」。それは「自由と隷属のはざま」であり、「希望と絶望のはざま」「幸福と不幸のはざま」でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 では、ゴールが生みだす不満をエネルギーと創造力に変え、自由を貫き、希望を抱きながら幸福に生ききるためにはどうすればいいでしょうか?

 傲慢を改め、隷属から抜けだし、絶望や不幸を克服するために何を心がけるべきでしょうか?

 

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて贈る第2弾です。

 

 vol.1;「不安と不満のはざま」を抜けだした後に待つ試練

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29576555.html

 vol.2;スコトーマを生みだす/外すポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29646619.html

 vol.3;知らないことは認識できないのに新しい知識を得ることができる秘密

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29695715.html

 vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

 

 

前回(F-259)は、学習曲線における“超越”の瞬間に「ゲシュタルトの再構築」が行われていることについて触れました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

今回はさらに掘り下げ、私たち人間が持つ「知らないことは認識できないのに新しい知識を得ることができる秘密」=「ゲシュタルト能力」に迫ります。

 Q-268~:薬をやめることができますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421168.html

 

まずApple創業者の一人であるスティーブ・ジョブズ(Steven Paul Jobs1955~2011年)の言葉を紹介します。2005年にスタンフォード大学の卒業式で講演した際のものです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 

You can’t connect the dots looking forward ; you can only connect them looking backward.

So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.

You have to trust in something – your gut , destiny , life , karma , whatever.

This approach has never let me down , and it has made all the difference in my life.

 

先を見通して点をつなぐことはできない。振り返ってつなぐことしかできない。

だから将来何らかの形で点がつながると信じることだ。

何かを信じ続けることだ-直感、運命、人生、カルマ、その他なんでも。

この手法は私を裏切ったことはなく、そして私の人生に大きな違いをもたらしてくれた。

 

 

それでは本題に。今回は「ゲシュタルト」「フレーム」「スクリプト」といった認知科学の用語について説明します。それらの概念をconnectして、理解を深めてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

「ゲシュタルト(Gestalt)」は“形態”を意味するドイツ語で、全体性を持ったまとまりのある構造のことを指します。もともとは心理学の用語で、ゲシュタルト心理学の創設者であるマックス・ヴェルトハイマー(Max Wettheimer1880~1943年)の理論からひろまったそうです。

ゲシュタルト心理学では、知覚は単に対象となる物事に由来する個別的な感覚刺激によって形成されるのではなく、それら個別的な刺激には還元できない全体的な枠組みによって大きく規定されると考えます。この「全体的な枠組み」にあたるものがゲシュタルトです。

 

「フレーム」という言葉は様々な理論において多様な意味で用いられていますが、「ゲシュタルト」とほぼ同義と考えて差し支えありません。シンプルに表現すると「モノの見方・考え方・捉え方の枠組み」です。

有名なマーヴィン・ミンスキーのフレーム理論では、「心の作用はすべてのフレームに依拠しており、心というのは結局、無数のフレーム(モジュール)の集合体に他ならない」ことになります。例えば「ドアノブを手で握る」「ドアを開く」「部屋に入る」「椅子に腰を下ろす」などの行為はそれぞれがフレームの働きであり、また全体としてもフレームを構成します。

F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

 

人は何万ものフレームを持っていて、それを習得したり、組み合わせたり、変形したりして現実に対処しています。学習とは「何らかのフレームを獲得すること」であり、獲得したフレームを壊したり揺り動かすことで応用ができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

 前回(F-259)の「学習曲線」でいうと、「ドーンと成長した“超越”の瞬間」が、「ゲシュタルト再構築」であり、「フレームの破壊と組み合わせ」。そして、これが「知らないことは認識できないのに新しい知識を得ることができる秘密」です。

ひと回り大きなフレーム≒ゲシュタルトをつくり上げ、そのフレーム(またはゲシュタルト)で目の前の事象に向き合うことで認識が可能になり、知識を得ることができるようになります。ちなみに、このとき抽象度が上がっています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

「スクリプト」とは、“人工知能の父”と呼ばれるイェール大学のロジャー・シャンクが構築したスクリプト理論の主軸になるもので、簡潔に表現すると「状況の変化に応じて次に起こりうる予測を集めた知識構造」のことです。「フレーム」に時間の概念を加えたものと考えると理解しやすいと思います。

 ちなみに、シャンクは苫米地博士が米国に留学された際の最初の師。「The Cognitive Computer」という本との出会いが留学のきっかけだったそうです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 

私が「生と死の間に関心を持つこと」「生きる意味を確信すること」が重要だと考える背景にはこれらの理論があります。もちろん、一番はこれらの理論をさらにconnectしたといえる超情報場理論です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

人は自分自身の死を見据え、その意味を知り、死に(が)近づく時間の流れをしっかり認識した上で、目の前の一瞬を鮮やかに生きるべき

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

そんな生き方そのものが幸福といえるはず。もちろん、スピリチュアルペインを克服した先にあるシンの幸福です。

L-00720201… -07;スピリチュアルペインとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

そこに「傲慢」が入り込む余地などまったくありません。

 

F-261につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて贈る第2弾です

 

伝えたいのは「心の力(The Power of Mind)」のすばらしさ。

 

 誰もが、心の力によって、「未来の自分」を臨場感豊かに想像することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

そして、課題を克服しながら「未来の自分」を創造し、本当に現実化することができます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

過去の呪縛や不安よりも、未来の希望や期待に対して、遥かに大きく強い臨場感を感じることができるからです。本当は。

その臨場感が「心の力(The Power of Mind)」。その正体は誰もが持つホメオスタシス(Homeostasis)です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 そして、それは「縁起」の力でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 以下、苫米地博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、『縁起人』として生きろ。」(TAC出版)より引用します。

 

 

 組織を引っ張る“リーダー”の役割

 コーポレートコーチングでは、組織の中にリーダーを設定することも重要です。なぜなら、組織はマネジメントなしでは成立しないからです。

 コーチの仕事は一言でいえば「エフィカシーを上げること」です。そして、エフィカシーとは「ゴールを達成する自己の能力の自己評価」です。

 だから、コーポレートコーチは、まず組織のみんなをコーチングし、ゴール設定のアドバイスをするのが理想です。しかし、現実はリーダー的存在や将来のリーダー候補を優先してコーチングすることになるでしょう。実際、リーダーシップが求められない人たちに組織が惜しみなく投資をするとは限らないからです。

 ゴールは、パーソナルコーチングと同様、「現状の外側に設定」しなければなりません。

 ゴールを設定するよう促すとき、コーチはリーダーに価値観を押し付けてはいけません。価値観を押し付けるということは、ゴール設定自体に介入してしまうことになるので、それでは人のゴールに従う奴隷を作ることになってしまうからです。

 コーポレートコーチが行うのは、リーダーにマインドの使い方を教えることです。リーダーに、マインドの使い方が上手な人物になってもらわなければなりません。

 チーム全員のエフィカシー、そして、集合的ゴールを達成する能力の自己評価を「コレクティブエフィカシー」と呼びます。コーポレートコーチの一番大切な仕事は、この「コレクティブエフィカシー」を高めることができるリーダーを育てることだというわけです。

 「コレクティブエフィカシー」を重視する組織にするには、リーダーがその組織のコーチになるのが最もよい方法です。そしてリーダーが、自分の組織の構成員や、組織全体の「コレクティブエフィカシー」を高めていけばいいのです。

 

 それでは、リーダーは具体的にどのようにコレクティブエフィカシーを高めるのでしょうか。

 例としては、「組織のゴールを設定して前向きなトークを展開する」ことがあります。そうすれば、みんなのエフィカシーを高めていけます。また、ゴールの設定によって、そのゴール達成のためのコーポレートトーク(組織内の会話)が生まれてきます。

 組織のゴール設定に関しては、構成員一人ひとりが組織のゴールと自分のゴールを見極め、どこかの抽象度で共有するしかありません。組織のゴールの抽象度が、個人の抽象度より高かった場合は、個人のゴールが組織のゴールに包摂されればいいのです。そうすれば、組織のゴール達成で、自分のゴールも達成できます。逆もまた、しかりです、

 

 たとえば、個人のゴールが「年収2000万円」だったとしましょう。そして、会社のゴールが「世界平和に貢献する会社にする」だったとします。そんな抽象度の高いゴールを設定している会社の社員たちは、人の文句やうわさ話をいったりすることなく、最新の世界の情勢などについてのコーポレートトークをするでしょう。

 そういう会社が、優秀なコンテンツや商品を生み出さないわけがありません。そうなると、会社員の年収はおのずと高くなり、「年収2000万円」も楽々クリアできるというわけです。もし、組織と個人のゴールが、まったく共通点を持たない場合は、それぞれの抽象度を上げ、両方を包摂するゴール設定を考えてください。

 

 高いレベルのゴールが達成できる組織というのは、チーム全員のエフィカシーが高いということになります。もし組織の構成員が、コーチと同等以上のコーチング能力を備えていたら、その組織はコーチが放っておいたとしても、お互いに組織のゴールに向きあえるので優秀なチームになり得ます。

 そして、ゴール自体は構成員によって組織のゴールが常に更新されていくのがベストと考えてください。複数あるのも理想です。

 チームパフォーマンスを最大化させるリーダーとは、現状の最適化ではなく、何かすばらしいイノベーションを生み出すコーポレートカルチャーの醸成ができる人物です。

 真のリーダーは勝手にすごいことをして、それを見た人が後からついていくものです。その意味で、リーダーはコーチではありません。しかし、素晴らしいリーダーには必ず優秀なコーチがいるものなのです。

 コーチングの目的は真のリーダーを作ることです。そして、あなたの人生においては、あなた自身がリーダーなのです。

 コーチングで自分自身を変革し、真のリーダーを目指すうち、そうした意識の高い人のもとには、多くの人が集まってきます。気がつけば、人間関係は一変しているでしょう。また、コレクティブエフィカシーの高め方は、対人関係を考えるうえで大きなヒントになるのです。

 引用終わり

 

 

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 第7回目(R4.10/23開催)のテーマは「中観」です。詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29723230.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

L-001~(スピリチュアルペイン-1):20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

L-023~(スピリチュアルペイン-2):20203月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_411419.html

L-032~(スピリチュアルペイン-3):20204月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413332.html

 

 

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F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 

 「コップに『半分入っている』から、コップは『半分空である』に変わる時、イノベーションの機会が生まれる。」

 

 経営学者 P.E.ドラッカー(注;正確にはP.F.ドラッカー)のコップ理論です。日本は、豊かで住みやすく穏やかな国。自分のサイロに閉じこもり「半分入っている」になりがちです。しかしながら、コロナを経て、時代は、急激に変わっています。

 

 地球規模の危機を実感する時代。国民一人一人、事業者それぞれが、「半分空である」という思いを共有すれば、日本は持ち前の団結力を活かして大きく変貌できると確信しています。

 

 私が目指す“新しい資本主義”では、日本の経済社会が直面する歴史的挑戦の全体像を国民に分かりやすく示します。その上で、市場や競争にすべてを任せるのではなく、官と民が経済社会変革の全体像を共有しながら、変革のために協働していくことを重視します。日本の連帯感の強さは官民協働の土台となります。

 

 そして、投資を引き出す新しい仕組み、また、付加価値配分のあり方を変えるための新しい仕組み。これらを成長戦略、分配戦略それぞれに埋め込んでいくことで、「成長と分配の好循環」を本格的に回していきます。

 

 

 これは岸田文雄首相のスピーチ文です(ダボス・アジェンダ、2022118日)。

□外務省HP>外交政策>経済外交>国際的ルール作りと政策協調の推進>世界経済フォーラム(ダボス会議)

 「ダボス・アジェンダ2022」における岸田総理大臣の特別演説 |外務省 (mofa.go.jp)

 □[参考2]岸田総理大臣によるスピーチ

 100291106.pdf (mofa.go.jp)

 

 この文章を読んでどのようなイメージを感じますか?

 

 私がコーチとして感じたものを(右脳言語野)、ありのままに言語化していきます(左脳言語野)。

 PM-06-12:仮説07)思考停止

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 前編;視点

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29415081.html

 中編;リーダーの資質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29466625.html

 後編;ゲバラ主義

 

 

 苫米地式は「ゲバラ主義」です。

 

 全抽象度にわたって、つまり頂点である空(くう)から底面である物理空間まですべてで、“自分”の存在を認め、行動する

 

それが苫米地式であり、ゲバラ主義!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 *「空(くう)」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 抽象度が高いだけでも、低いだけでもいけません。

 理想だけではなく、実際に行動していなければなりません。

 

 つまり、抽象度の高い世界できちんと行きたい(生きたい)ゴールの世界があって、物理的な抽象度でもなんらかの行動を続けているということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ゴールを実現するために行動し続ける

 

 それが苫米地式であり、ゲバラ主義!

苫米地博士御自身が私たちに示してくださっているリーダーの生き様です。

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_393431.html

 

 

 ところで、「ゲバラ」とは、アルゼンチン生まれの政治家(革命家) エルネスト・ゲバラ(Ernesto Guevara1928~1967年)のこと。

「チェ・ゲバラ」の呼び名で知られていますが、「チェ(Che)」とはスペイン語で「やぁ」「お前(親しみをこめた意味)」といった砕けた呼びかけの言葉だそう。初対面の人に対して「チェ。エルネスト・ゲバラ」と自己紹介していたことから、キューバ人がおもしろがって付けたあだ名なんだそうです。

 

 医師としてグアテマラで働いているときに祖国ペルーを追われ亡命していた女性活動家と結婚したゲバラは、グアテマラの革命政権の崩壊を機にメキシコに移住します。そこでキューバから亡命中のフィデル・カストロ(Fidel Alejandro Castro Ruz1926~2016年)と出会い、武装ゲリラ闘争への参加を決意。

 1956年、革命軍総勢82名は「グランマ号」に乗り込んでキューバに向かいます。ところが、上陸直後に政府軍の襲撃を受けて壊滅。生き延びることができたのは、わずか12名。

山中に潜伏しながら体制を立て直していった革命軍の中で、ゲバラは軍医として働きながら政治放送をするラジオ局を設立します。忍耐強さと誠実さ、冷静な判断力や、人の気持ちをつかむ才を発揮しながら、リーダーの一人として認められていったそうです。

そして、195911日、独裁軍事政権の大統領 フルヘンシオ・バティスタがドミニカ共和国に亡命し、「キューバ革命」が達成されます。キューバの市民権を与えられたゲバラは、キューバ新政府において国立銀行総裁に就任。さらに農業改革機構興行部長や工業相も務めます。

理想を追求するゲバラは、キューバ最大の貿易相手国だったソビエト連邦を「帝国主義的搾取の共犯者」と非難。それがきっかけとなり、家族を残したままキューバを去ることになります。その後、コンゴ民主共和国やチェコスロバキアを経てボリビアに入国。アンデス山脈でゲリラ部隊ごと政府軍に拘束され、1967109日に射殺されました。

 

 

チェ・ゲバラ(Wikipedia)

チェ・ゲバラ(Che Guevara

1960年(31歳時)「英雄的ゲリラ」より

Wikipediaより引用

 

 

ゲバラは西側(資本主義社会)の人たちにも強い影響を与えました。

フランスの哲学者・小説家 ジャン=ポール・サルトルは「20世紀で最も完璧な人間」と評し、ビートルズのリーダー ジョン・レノン(John Winston Ono Lennon1940~1980年)は「世界で一番格好良い男」と語っています。

 

ゲバラに関する書籍や映画が今でもつくられるなど英雄として取り上げられる一方で、混乱を引き起こした当事者として批判も根強く残っています。

むしろ、それは真のリーダーであった証。

 

 抽象度の高い理想を描き続け、本当に実行する(まわりから厭われても100%want toで)

 

 それが苫米地式であり、ゲバラ主義!

そんなコーチングマインドあふれる生き方は、現状の外へのゴール設定からはじまります。そして

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 未来(w1)を創造しながら、現状(w0)を破壊していく

 

 それが苫米地式であり、ゲバラ主義!

真のリーダーのブリーフです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 誰もがコーチングマインドを持ち、各自がリーダーとして新たな世界(w1)をうみだすときが「イノベーションがうまれるとき」。

 

そのイノベーションからさらなるエボリューションがうまれ、時空を超えてひろがりながらレボリューションとなり現実化していく

 

 博士に学びながら、いつもそんなイメージ(気)に包まれています。

 F-208:マトリックス/Matrix -03Revolutions;脳の呪縛を解き放つ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27063566.html

 

 さて、GDP3位の経済大国 日本のリーダーはどうなのでしょう?

 

 誰もが自分の人生のリーダーです。皆さん自身はどうですか?

 

 全抽象度にわたって、つまり頂点である空(くう)から底面である物理空間まですべてで、“自分”の存在を認め、行動していますか?

 ゴールを実現するために行動し続けていますか?

 抽象度の高い理想を描き続け、本当に実行していますか(まわりから厭われても100%want toで)?

 未来(w1)を創造しながら、現状(w0)を破壊していますか?

 

 

最後にもうひとつ。

日本のリーダーのスピーチ(ダボス・アジェンダ)は、このような言葉で締めくくられています。

 

今、我々は、Great Resetの先の世界を描いて行かなければなりません

 

 岸田首相の言う「Great Resetの先の世界」が、ますます格差と差別がひろがった「既得権益だけが肥大する社会」ではなく、自由とフェアネスがあたりまえとなった平和な世の中であることを願います。

 PM-07-11:「平成」という元号に埋め込まれたコード -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/16660261.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第6回目(R4.9/18開催)のテーマは「洗脳」です。詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29507008.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-206~:マトリックス/Matrix

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html

Q-001:三現主義

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4613755.html

Q-218:わりとすぐに達成できそうなゴールを設定してもよいですか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27405307.html

 

 

 

F-255:イノベーションがうまれるとき <中編;リーダーの資質>

 

 「コップに『半分入っている』から、コップは『半分空である』に変わる時、イノベーションの機会が生まれる。」

 

 経営学者 P.E.ドラッカー(注;正確にはP.F.ドラッカー)のコップ理論です。日本は、豊かで住みやすく穏やかな国。自分のサイロに閉じこもり「半分入っている」になりがちです。しかしながら、コロナを経て、時代は、急激に変わっています。

 

 地球規模の危機を実感する時代。国民一人一人、事業者それぞれが、「半分空である」という思いを共有すれば、日本は持ち前の団結力を活かして大きく変貌できると確信しています。

 

 私が目指す“新しい資本主義”では、日本の経済社会が直面する歴史的挑戦の全体像を国民に分かりやすく示します。その上で、市場や競争にすべてを任せるのではなく、官と民が経済社会変革の全体像を共有しながら、変革のために協働していくことを重視します。日本の連帯感の強さは官民協働の土台となります。

 

 そして、投資を引き出す新しい仕組み、また、付加価値配分のあり方を変えるための新しい仕組み。これらを成長戦略、分配戦略それぞれに埋め込んでいくことで、「成長と分配の好循環」を本格的に回していきます。

 

 

 これは岸田文雄首相のスピーチ文です(ダボス・アジェンダ、2022118日)。

□外務省HP>外交政策>経済外交>国際的ルール作りと政策協調の推進>世界経済フォーラム(ダボス会議)

 「ダボス・アジェンダ2022」における岸田総理大臣の特別演説 |外務省 (mofa.go.jp)

 □[参考2]岸田総理大臣によるスピーチ

 100291106.pdf (mofa.go.jp)

 

 この文章を読んでどのようなイメージを感じますか?

 

 私がコーチとして感じたものを(右脳言語野)、ありのままに言語化していきます(左脳言語野)。

 PM-06-12:仮説07)思考停止

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 前編;視点

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29415081.html

 中編;リーダーの資質

 

 

 つまり、イノベーションとは、同じ抽象度での視点の変化で生まれるものではなく、より高次の抽象度次元への視点の移動をきっかけとして生まれるもの。その時に起こっているのはゲシュタルトの統合です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 これはコーチングの“奥義”でもあります。

 コーチングとは、同じ抽象度での関数pの再定義ではなく、現状の外へのゴール設定で生みだす高次の可能世界“w1”への移動だから。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 この“奥義”を実践する上で、常に意識に上げておくべき注意点があります。それは「抽象度を上げることだけが重要なのではない」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

  


一度しっかり上げて(空観)、その上であえて下げる(仮観)

 

その自由自在な抽象度のコントロール(上げ下げ)が、イノベーションを実現するリーダーの資質であるといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

 認知科学者 苫米地英人博士は、リーダーの条件として、1)情報収集能力(高い抽象度)、2)同調能力、3)責任能力 を挙げられています。

 F-251:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.8;選択>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29250667.html

 

リーダーとは、「ゴールの更新により『もっといい未来』を生みだし続け、どんどん現実化していく存在」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ゴールを共有しラポールが強力であることが大前提ではありますが、真のリーダーであるほど「面倒い奴」「困った人」と思われているはずです。表現を変えると「Not Normal」。決して「優等生」ではありません。

PM-06-06:仮設01)変わらないコンフォートゾーン(CZ)が生みだす「現状維持の壁」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

しかしながら、真面目なリーダーほど、「Not Normal」であり続けることに苦労します。「面倒い人」「困った人」と思われることに痛みを感じるから。皆さんはどうですか?

Q-012:ドリームキラーを気にせずに前進するために

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6854056.html

 

 Not Normal」を貫くことが難しい本質的な原因は、じつは、もっと根深いところにあります。「根深い」とは、「生命維持に欠かせない恒常性維持機能(Homeostasis)が働くレベル」という意味。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 そう、コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のことです。

 私たち人間は限定合理性で生きていて、「現在のCZが維持される状態での少しずつの変化」を求めています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「オーセンティック・コーチング」(CYZO)より引用します(p168)。ぜひ今回のサブタイトル「リーダーの資質」をイメージしながら読んでください。Feel

 

 

 ◎現状維持がなぜダメなのか?

 現状維持がダメな理由については第1章でも書きましたが、人は限定合理性で生きているからです。

 限定合理性とは、人は生来的に変化を好む生き物だということです。同じことが続くことを好みません。ですから、お金持ちたちは有り余るほどお金を持っていても、もっとお金が欲しいと思うのです。人は、いまいくらお金を持っているのか、ではなく、いくら増えたのか、減ったのかにしか興味がないのです。

 人は本来、現状維持なんて大嫌いなのです。必ず、一定量の変化、特に増加を好ましく思うのです。

 その一方で、人は危険を避けます。生物として当然の行為で、慣れ親しんだ場所で安穏に暮らしていればそれで問題はないと考えます。

 つまり、人は変化は好きな一方で大きな変化は大嫌いなのです。

 これをいまの世の中に当てはめると、現状の世界がまったく変わらない中で、現状のシステムだけが肥大化していく理由が見えてきます。

 具体的に言えば、現在のコンフォートゾーンが維持される状態で、少しずつの変化が好まれている状態です。つまり、既得権益だけが肥大する社会なのです。

 これで得するのは誰かというと現在の格差社会の頂点に立つごく一部の人間だけです。巨大な資産は巨大な利益を生み、人々の労働で得た利益など比較にもなりません。

 いまの世の中は、富裕層にとってのコンフォートゾーンであり、それがいま全世界的に広がっている状態なのです。それが「現状」です。そこにいたら当然、格差社会と差別社会が広まるに決まっています。

 私たちはここにノーを突きつけなければならないのです。

 ですから、現状の外側にゴールを設定し、現状の外に出る必要があるのです。

 最後に自分のゴールが現状の外のゴールかを判断する簡単な基準を紹介しましょう。それはゴールについて考えた時、怖くなったり、不安になるか、どうかです。もしも不安になれば、これは現状の外のゴールです。

 そして、私たちコーチの仕事はクライアントに不安を作ることです。コーチは人生のあらゆる場面(バランスホイール)で現状の外のゴールを設定する手伝いをします。それは、人生のあらゆる場面に不安を作ることでもあります。つまり、コーチの仕事はカウンセラーとは正反対だということです。

 引用終わり

 

  


 苫米地博士はたびたび“真のリーダー”について言及されます。コーチングとは「その人の人生を変えるだけでなく、世界を変えるもの」だから(「オーセンティック・コーチング」p212)。

 より豊かな世界(未来)に変えていくことが、コーチングの意義であり、冒頭の「高次の可能世界“w1”への移動」の意味。そして、それがリーダーの役割です。

 

そんな「世界を変える」ための苫米地式コーチングは「ゲバラ主義」。

 

 全抽象度にわたって、つまり頂点である空(くう)から底面である物理空間まですべてで、“自分”の存在を認め、行動する

 

それが苫米地式であり、ゲバラ主義!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 *「空(くう)」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 抽象度が高いだけでも、低いだけでもいけません。

 理想だけではなく、実際に行動していなければなりません。

 

 つまり、抽象度の高い世界できちんと行きたい(生きたい)ゴールの世界があって、物理的な抽象度でもなんらかの行動を続けているということ。

 

 ゴールを実現するために行動し続ける

 

 それが苫米地式であり、ゲバラ主義!

苫米地博士御自身が私たちに示してくださっているリーダーの生き様です。

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_393431.html

 

F-256につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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 第6回目(R4.9/18開催)のテーマは「洗脳」。詳細は近日中に投稿するセミナー案内で御確認ください。

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

F-035~:クライシス(危機)の本質

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

F-189~:くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_411502.html

 

 

オーセンティック・コーチング




F-254:イノベーションがうまれるとき <前編;視点>

 

 「コップに『半分入っている』から、コップは『半分空である』に変わる時、イノベーションの機会が生まれる。」

 

 経営学者 P.E.ドラッカー(注;正確にはP.F.ドラッカー)のコップ理論です。日本は、豊かで住みやすく穏やかな国。自分のサイロに閉じこもり「半分入っている」になりがちです。しかしながら、コロナを経て、時代は、急激に変わっています。

 

 地球規模の危機を実感する時代。国民一人一人、事業者それぞれが、「半分空である」という思いを共有すれば、日本は持ち前の団結力を活かして大きく変貌できると確信しています。

 

 私が目指す“新しい資本主義”では、日本の経済社会が直面する歴史的挑戦の全体像を国民に分かりやすく示します。その上で、市場や競争にすべてを任せるのではなく、官と民が経済社会変革の全体像を共有しながら、変革のために協働していくことを重視します。日本の連帯感の強さは官民協働の土台となります。

 

 そして、投資を引き出す新しい仕組み、また、付加価値配分のあり方を変えるための新しい仕組み。これらを成長戦略、分配戦略それぞれに埋め込んでいくことで、「成長と分配の好循環」を本格的に回していきます。

 

 

 これは岸田文雄首相のスピーチ文です(ダボス・アジェンダ、2022118日)。

□外務省HP>外交政策>経済外交>国際的ルール作りと政策協調の推進>世界経済フォーラム(ダボス会議)

 「ダボス・アジェンダ2022」における岸田総理大臣の特別演説 |外務省 (mofa.go.jp)

 □[参考2]岸田総理大臣によるスピーチ

 100291106.pdf (mofa.go.jp)

 

 この文章を読んでどのようなイメージを感じますか?

 

 私がコーチとして感じたものを(右脳言語野)、ありのままに言語化していきます(左脳言語野)。

 PM-06-12:仮説07)思考停止

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 前編;視点

 

 

 ずいぶん昔の話ですが、私は、予期せずにリーダーになったことがあります。「予想と違う」「期待と異なる」ことは無意識にとっては“失敗”です。私にとっても“失敗”だったのでしょう、当時のことはよく覚えています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 その頃は、もともと好きな心理学からまったく興味がなかった経営学まで、手当たり次第に読み漁りました。リーダーにふさわしいと思える本を。

 F-104:「映写機の故障により上映できるかわかりません」 Vol.4;リーダーの視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 

そんな日々の最中に、ピーター.F.ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker1909~2005年)と出会いました。もちろん“情報空間で”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 私の中ではドラッカーと「コップ理論」は交わりませんが、あらためて調べてみるとこのような発言を見つけました。

 

 

 The glass is half-full and The glass is half-emptyare descriptions of the same phenomenon but have vastly different meanings. Changing a manager’s perception of a glass from half-full to half-empty opens up big innovation opportunities.

 

 コップに「半分入っている」と「半分空である」は同じ現象の表記であるが、意味はまったく異なる。経営者の認識が「半分入っている」から「半分空である」に変わる時、とても大きなイノベーションのチャンスが生まれる

 

 

 今回(前編)は、ドラッカーのこの言葉について、「視点」をキーワードに考えます。

まずは「視点を変える」から。

 

1) 視点を変える

 苫米地博士に出会う前の私は、「コップ理論」を完全に受け入れていました。事あるごとにこの例えを持ちだし、“心の持ち方”について説いたものですw

 

 「コップに『半分入っている』と『半分空である』」は、ドラッカーがいうとおり「same phenomenon」。違うのは解釈であり、その解釈は視点が生みだしています。視点が変化すると、解釈が変わります。

 コーチング用語でいうと「RAS&スコトーマ」のこと。同じ絵(same phenomenon)が、少女に見えたり、老婆に見えたりするのは、RASによりスコトーマが生じたり外れたりするからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 その「RAS&スコトーマ」を決めるのはブリーフシステム(Belief SystemBS)。BSにより視点が決まり、RAS&スコトーマが変化し、解釈が変わっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 よって、「視点を変える」とは「BSを変える」こと。BSが変わると、物事に対する感じ方や好みが変わっていきます。その反対に、感じ方や好みを変えると、BS=人格が変わっていきます。双方向の関係です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 例えば、毎朝コーヒーを飲んでいる人は、紅茶に変えてみてください。こだわりのあること(habitattitude)をひとつ変えてみるだけで、新しい発見があることでしょう。スコトーマが外れるから。もしも新しい発見があったなら、BSは確実に変化しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26648449.html

 

 「認識が『半分入っている』から『半分空である』に変わる時」も、BSが変わり、新たな視点にてRAS&スコトーマが変化し、解釈が変わっていきます。その結果、新しい認識と理解が生まれ、新たな評価と判断によりイノベーションのチャンスが生まれます。

 

 

 しかしながら、ここで終わったら(止まったら)苫米地式とはいえません。

 苫米地博士と出会った後、私の中で「コップ理論」は崩れ去りました。「視点を変える」ことを否定はしませんが、それだけでは真のイノベーションは難しいはずです。

 

なぜなら、認識・理解・評価・判断といった情報処理が現状(Status QuoSQ)の中で行われてしまうから。

Q-137:問題が生じたゴールへの向き合い方 -02

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22312817.html

 

それはこれまでのコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)の強化と同じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ドラッカーはたびたびヨーゼフ・シュンペーターの「創造的破壊」という言葉を引用しています。それをコーチング理論で“解釈”すると、「創造」するものは「ゴール側、すなわち未来のCZ」、破壊するものは「現状のCZ」といえるはずです。

 PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 だから、私の中ではドラッカーと「コップ理論」は交わりません。

 

 では、「創造的破壊」のためには、「視点を変える」の代わりに何をすればいいのでしょうか?

 

 そうです。答えは「視点を上げる」。

 

 

2) 視点を上げる

 苫米地博士は「コップ理論」のことを詭弁と評され、「無理矢理な視点の変え方では脳が納得しない」と語られています。

 脳が納得するのは視点が上がるとき。「視点が上がる」は、「抽象度が上がる」「抽象度を上げる」と同義です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度を上げて、上から俯瞰するように物事を眺める

 

 すると、コップの水がいっぱいだろうが半分だろうが関係ないと感じられます。「どっちでもいい」「どうでもいい」をはるかに越えたところで感じる「違いがない」「まったく同じ」という感覚です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 その感覚で水が半分入ったコップを眺めると、「水」という機能がクリアに感じられます。もしも水がなくなったとしても、「コップ」という役割を感じられるでしょう。それが中観の感覚です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 「水→液体→→物質」「コップ→容器→→物質」というように抽象度を上げて「同じ」とみて、その上で少し抽象度を下げながらあらためて水が入ったコップを眺める(=区別)

 

そんな意識状態でまったく新しい“何か”を感じたなら、それがイノベーションの種になります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_284899.html

 

 つまり、イノベーションとは、同じ抽象度での視点の変化で生まれるものではなく、より高次の抽象度次元への視点の移動をきっかけとして生まれるもの。その時に起こっているのはゲシュタルトの統合です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 これはコーチングの“奥義”でもあります。

 コーチングとは、同じ抽象度での関数pの再定義ではなく、現状の外へのゴール設定で生みだす高次の可能世界“w1”への移動だから。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 この“奥義”を実践する上で、常に意識に上げておくべき注意点があります。それは「抽象度を上げることだけが重要なのではない」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

一度しっかり上げて(空観)、その上であえて下げる(仮観)

 

その自由自在な抽象度のコントロール(上げ下げ)が、イノベーションを実現するリーダーの資質であるといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

F-255につづく)

 

 

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-追記-

つまり、イノベーションとは、同じ抽象度での視点の変化で生まれるものではなく、より高次の抽象度次元への視点の移動をきっかけとして生まれるもの。その時に起こっているのはゲシュタルトの統合です

 

 ゲシュタルトが統合されるから(connect the dots)、理解が深まります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 「より高次の抽象度次元への視点の移動」「ゲシュタルトの統合」のために、日々実践するべき思考法が「コンセプチュアル・フロー」。苫米地博士の著書「苫米地 思考ノート術」(牧野出版)に詳しくまとめられています。
 シンプルにはこちら↓

 Q-182~185:家族ががんで… -06~09;「I×V=R」を用いた2nd.Step<ゲシュタルトを巨大化する>実践編vol.1~4(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25217507.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25259581.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25282178.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25324197.html

 

 

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-201~:「医学と医療」と「理学と工学」の類似と相違からコーチングで心がけるべきことを考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413696.html

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

Q-213~:「ラベリングを夢の中でも行う」ことの意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414537.html

Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

 

 

苫米地 思考ノート術

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Q-273現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~ <vol.3;苫米地式「綸」>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Qコーチはクライアントのゴールを100%応援すると言いながら、成果が出ないのはクライアントのせいにされます。現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね。今は全てそういう事も見抜けなかった自分の責任というのは受け入れました。

それぞれがそれぞれの立場で固まったスコトーマを持ち、共感出来ないのではないでしょうか?

 

 今回は5部構成です。全編通じてのテーマは「綸言汗の如し」。

 以下、Wikipediaより引用します。その意味を感じながら、ゆっくり読み進めてください。Don’t think, feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 綸言汗の如し(りんげんあせのごとし)は、皇帝が一旦発した言葉(綸言)は取り消したり訂正することができないという中国歴史上の格言。

 

 「綸言」の出典は孔子の『礼記』緇衣篇である。原文では「王言如絲、其出如綸;王言如綸、其出如綍」となっており、王のちょっとした言葉(絲:細かい糸)が重い意味(綸:太い糸)を持つとの教訓である。

 

 「汗の如し(如汗)」の出典は『漢書』劉向伝であり、原文は「言号令如汗、汗出而不反者也」である。

 

皆さんならこの質問に対してどのように答えますか? もちろん共感しながら。

Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

 

 vol.1;すべて「そのとおり」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29257774.html

 vol.2;苫米地式「言」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29294634.html

 vol.3;苫米地式「綸」

 

 

A3:今回は「綸言」の「綸」。

デジタル大辞泉によると、「綸」とは、1)絹糸をより合わせたもの、2)釣り糸、3)おさめ整える、4)天子の言葉のこと。

礼記中の「重い意味(綸:太い糸)」と合わせて現代的に解釈すると、「綸言」とは、「リーダーが発する重要なメッセージ」と理解することができそうです。

 

 講演や講義などで「リーダー」に関連する話をすると、途端につまらなそうにされる方々がいます。「私には関係ない」「興味がない」という心の声が聞こえてきそうw

 実際、「綸言汗の如し」という言葉を用いて話をしたときに、「私、リーダーじゃないんで」と拒絶されたことがあります。

 

 でも、そんなことはありません。誰もが自分自身の人生のリーダーです。

 それが「自由」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 今のあなたはどうでしょう。試しに心の中でこう呟いてみてください。

 

私は自分の人生のすばらしいリーダーだ

 

 少しでも違和感(=認知的不協和)を感じたなら、それは心が自由ではないということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 苫米地博士ならきっと、「それって奴隷じゃん」と話されるでしょう。「奴隷」という言葉が辛いなら、「無人運転」「自動運転」に置き換えてください。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 

 私たちは「言葉(words)」と「映像(pictures)」に「感情(emotion)」を加えた3つの軸で思考しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 

 前回(Q-272)は、1)「思考の3つの軸」がコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)をうみだしている、2)CZはホメオスタシスにより強力に維持されている、3CZの外側はスコトーマに隠れ、認識することさえできない ことを確認しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 *ホメオスタシスはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 「思考の3つの軸」が生みだし、強力なホメオスタシスで維持されているCZとは、あなたのセルフイメージであり、ブリーフシステム(Belief SystemBS)そのものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 BSとは「信念が集まってできあがった脳内の統合的なシステム」のこと。信念(ブリーフ)とは「脳内の前頭前野や大脳辺縁系に作りあげられた認識のパターン」のことです。そのパターンは「強い情動を伴った記憶(情動記憶)」により生みだされています。

 つまり、「人は過去に縛られている」ということ。

 その証拠に、ほとんどの人が過去の結果が現在であると教えられ、現在の結果が未来であるという生き方を受け入れています。「過去→現在→未来」という時間観です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 ここで質問中の表現を確認してみましょう。

 「コーチはクライアントのゴールを100%応援すると言いながら、成果が出ないのはクライアントのせいにされます。現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした

 

 この発言は「うまくいかなかった」という過去の因果に縛られた発想から発せられています。「今はまだ成果が出ていない」ではなく、「成果が出ない」と断言しているのは、未来を、未来の自分の姿を、信じられないからです。エフィカシーが不当に下がっています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 では、エフィカシーが下がっている(なかなか上がらない)のはなぜでしょうか?

 

私がコメント中に感じるのは「『過去や現在の組み合わせから最適な選択をする』というブリーフ」の存在。そのブリーフがエフィカシーを下げているはずです。シンプルに表記すると「ブリーフが過去に縛られたまま→現状の外にゴールが設定できない→ゴール達成の確信=エフィカシーが上がらない(上がりようがない)」。

もしも思い当たるなら、今すぐゴールの再考を!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ゴール設定がうまくできていないことが「エネルギーが全く出ない」原因ならば(w0)、解決はゴール設定をすればいいだけです(w1)。その結果、ブリーフは書き換わっていきます。コーチングマインドを持つ者らしく。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 さぁ「ゴール」や「ゴール設定」について再確認し、バランスを意識に上げながら設定し直してみましょう。趣味や家族のカテゴリから取り組むことをお勧めします。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 過去や現在の結果としての最適解ではなく、未来の因果から最良の選択ができるのが真実のリーダーです。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

以下、苫米地博士の著書「201冊目で私が一番伝えたかったこと」(ヴィレッジブックス)より引用します。博士の“気”を受け取ってください。

 

 

 真のリーダーになるには

 あなたが「超一流脳」の持ち主になるための必須条件がもう一つあります。それは、「リーダー」になることです。

 世の中には、総理大臣、会社の経営者、サークルの代表、クラブのキャプテンなど、さまざまなリーダーがいます。リーダーは、なろうと思えば誰にでもなることができるものです。たとえば、会社が求めているノルマを順調にクリアし続けていけば、いずれあなたはマネージャーになれるでしょう。また、勉強ができずとも半端ではない根性があれば、地元の商店街のリーダーくらいにはなれるかもしれません。

 いずれにせよ、自分の才能と環境がマッチさえすれば、ある特定の分野でリーダーになることはそれほど難しいことではありません。

 しかし、逆に言えば、才能と環境がマッチしないと、リーダーになることはとても難しいのです。

 仮にあなたに根性があったとしても、どうしても苦手な分野においては、才能を発揮しきることができないでしょうし、当然リーダーになることは難しいでしょう。なれたとしても、それは一時的なもので、長くは勤まらないはずです。

 あなたが真のリーダーになることを本気で志しているのなら、自分が得意としている分野を見つけることが最も重要だということです。

 ここをクリアしていないと、どれだけ高い能力を持っていても、リーダーになる前に挫折してしまう可能性があります。

 自分の得意とする分野を見つけて入っていく。そのうえで、情報収集能力、同調能力、責任能力などさまざまな能力が必要になってきます。

 情報収集応力は、文字通り情報を集める力のこと。リーダーは、あらゆる場面で決断を迫られるものですが、その際に必要になってくるのが情報です。

 一般的にはリーダーに最も求められる能力は「決断力」であるとされていますが、本当に必要なのはその決断を支える「情報収集能力」です。必要な情報がしっかりそろっていれば、決断の局面において誤りを犯すことはありません。

 また、リーダーには他人を引き寄せる魅力、カリスマ性がなければなりません。情報を収集し、判断を下した後は、下の人間たちにそれを受け入れてもらう必要があります。

 カリスマ性の有無は、リーダーの判断に部下が自然と従うかどうかを左右します。この自然と部下を従わせる能力のことを、「同調能力」と言います。これは、説得力とは異なります。あれこれと細かい説明に時間を割かずとも自分の考えやビジョンを相手に伝えられる能力のことです。

 最後に必要になるのが、「責任能力」です。これは、あなたがリーダーとして責任をとる覚悟があるのかどうかということと同義です。物事がうまくいっているときよりも、物事がうまくいかなかったときこそ、リーダーの真価が問われるのです。

 引用終わり

 

 

 もう一度。過去や現在の結果としての最適解ではなく、未来の因果から最良の選択ができるのが真実のリーダーです。

そのリーダーとしての自覚と責任が、自分自身を束縛(Matrix)から開放し、あなたと縁ある人たちをも自由にしていきます(evolutionsrevolutions)。

F-206~:マトリックス/Matrix

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html

 

 その先にはきっと“無敵”が待っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

Q-274につづく)

 

 

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 第5回目(R4.8/21開催)のテーマは「スコトーマ」。詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29288176.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

 

 

201冊目で私が一番伝えたかったこと

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F-251:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.8;選択>

 

 

 アートとは、才能によるもの。

 アーティストの才能とは、自分が強烈につくりたいもので、人に影響を与えるということ。

 それは笑いだったり、笑顔だったり、感情をつくりだす、人を感動させるストーリーテリングです。

 

 

 この言葉は米国俳優 トム・クルーズ(Thomas Cruise Mapother Ⅳ、1962~)のもの。「Top GunMaverick」公開時の来日会見での発言です(20225月下旬)。

 その意味をコーチとして考えてみました。

 

 vol.1;臨場感

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 vol.2;双極性障害

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28916956.html

 vol.3;高揚(興奮)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28968302.html

 vol.4;木鶏

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29025709.html

 vol.5;「ゴール」と「現状の自我」の間

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29092768.html

 vol.6;臨場感という橋を架ける-前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29139372.html

 vol.7;臨場感という橋を架ける-後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29197133.html

 vol.8;選択

 

 

 前回述べたとおり、私は「リーダーの資質」そのものが、「『ゴール』と『現状の自我』の間に臨場感という橋を架ける」ための最大のポイントだろうと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 「リーダーの資質」とは、1)情報収集能力(=高い抽象度)、2)同調能力、3)責任能力の3つ。

 F-104:「映写機の故障により上映できるか分りません」Vol.4;リーダーの視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 

 1)情報収集に欠かせないのが「高い抽象度の視点」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

ゴールと関連していうと「さらなる“現状の外”」。より高い抽象度次元であり、より“現状の外”であるほど、社会(未来)に与えるインパクトは大きくなります。「まったく新しい“w1”」を生みだすことになるから。

 

 昨年末(2021年)、認知科学者 苫米地英人博士は、一般向けにコーチングの奥義を明かされました。その奥義とは

 

コーチングでは、関数pの再定義を促すのではなく、可能世界“w”から別の“w1”に移行することを促す

 

 *詳しくはこちら↓

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 通常は「より高い抽象度次元」「さらなる“現状の外”」「まったく新しい“w1”」になるほど認識しにくくなります。スコトーマに隠れるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 リーダーの 2)同調能力とは、そんな感じにくい世界に対して高い臨場感を感じてもらうことです。しっかり同調するから導くこと(lead)ができるのですが、一方で高い臨場感ゆえにドリームキリングを生みだすことになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 もしもドリームキラーがあらわれたときは、まずはその状況を肯定しましょう。「私らしい!」「Yes, I’m good!」と。コーチング実践者であり、すでに立派なリーダーである証だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

余談ですが、そのようなセルフトークは「ネガティブループ」のマネジメントにもなります。

 Q198:ネガティブループにはまって止観やヒーリングにすら取り掛かれません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26282829.html

 

その後、自分自身が“現状の外”にゴールを設定した結果であることをしっかり認識した上で、ゴール実現のための大切な縁起であることを理解し、見つけた課題(ケース)を解決(プラン)していってください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

その積み重ねが 3)責任能力を育て(自責)、ますますリーダーらしくなっていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 

 あなた自身が「可能世界“w”から別の“w1”に移行する」ことがうまくできるほど、あなたと縁がある人たち、関わるコミュニティ、共有する未来にも「ww1」がひろがりやすくなっていきます。「強い臨場感を感じている意識状態はまわりに伝わる(ひろがる)」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 vol.1F-244)で確認したとおり、私たちは誰もがマインド(脳と心)の中にスクリーンを持っています。ホメオスタシスで維持されるスクリーンを。

 vol.6F-249)で確認したとおり、記憶や現在の思考、概念などの抽象的情報を含む心的な自我の表現(=内部表現)が、脳内の劇場で与えられた架空の情報をあたかも本物のように上映すると、観客である認識機能はそれを真の情報だと思いこみ、実際に現実化してしまいますrealized virtuality)。それが「I×V=R」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

コーチングでは、関数pの再定義を促すのではなく、可能世界“w”から別の“w1”に移行することを促す

 

 つまり、マインド内のスクリーンへの新たな投影(新作上映)が「移行」。これまでのこのシリーズの内容をシンプルにまとめると、「移行」とは以下の3 stepからなります。

 

 <1st. step>まずはゴールを設定し、新たな“w1”を思い描く(I

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

2nd. step>「ゴールを達成できる」という確信(=エフィカシー)と「必ず成し遂げる」という責任(=覚悟)を胸に「やるべきこと(=エンドステート)」に挑む

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

  

 <3rd. step>臨場感(V)が高まるとともに「Invent on the way」しながら現実化していく(R

 F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html


 

 しかしながら、多くの方が経験されているとおり、その実践は決して簡単ではありません。ゴールは「3)現状の外」に設定するものだから。そもそもスコトーマに隠れて認識できないゴールをどうやって見つければいいのでしょう?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

 解決する能力は、じつは、すでに誰もが持っています。「ゲシュタルト能力」です。あとはそのすばらしい力を覚醒させるだけ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられます(=connect the dots)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 双方向性が働いてひとつのゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォートゾーン(comfort zoneCZ)になるということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 CZには強力なホメオスタシス(恒常性維持機能)が働きます。そのCZを安定的に保つように。臨場感が高まれば高まるほど、ホメオスタシス・フィードバックはますます強くなっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その結果起こる現象が<3rd. step>の「Invent on the way」。まるで引き寄せられるかのように様々な“縁”が結びつき、今まではまったく思いつかなかった解決法を“発見”し、まわりにも伝わっていきます(ひろがっていく)。

 

 

 アートとは、才能によるもの。

 アーティストの才能とは、自分が強烈につくりたいもので、人に影響を与えるということ。

 それは笑いだったり、笑顔だったり、感情をつくりだす、人を感動させるストーリーテリングです。

 

 

 “個”のwant to(「自分が強烈につくりたい」)が「2)自分中心を捨てる」ものであるほど、つまり抽象度が高く自己を超越したものであるほど、まわりの縁起空間に大きなインパクトを与えます(「人に影響を与える」)。“個”という部分と“みんな”という全体の双方向性の関係が生まれるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 「Top GunMaverick」では、トム・クルーズや監督 ジョセフ・コシンスキーを中心とした制作陣の「人を感動させるストーリーテリング」に多くの観客が同調しました。強烈なドーパミン・セロトニン体験をしながら。

 

 その“感動”はしっかり伝わり、今もひろがっています。米国では「タイタニック」初公開時の記録を抜き去り、米パラマウント・ピクチャーズ最大のヒット作となりました(7/13時点で6192万ドル、約782億円)。ここ日本でも100億円に迫っており、2022年最大のヒットとなっています。

 

新旧の「Top Gun」が生みだした社会現象は、じつは、人間のマインドに内包されている危険性を教えてくれています。その危険性とは「バイオパワー」のこと。ドーパミン分泌を引き起こす報酬系と結びついた脳のレベルでのバイオパワーです。

F-061~:バイオパワー(生権力)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 自由意思でゴールを設定し、自身の人生のリーダーとして高い抽象度と臨場感と責任をもって、「マインド内のスクリーンへの新たな投影(新作上映)」を楽しむ

  

 それがバイオパワーに打ち克つ生き方であると感じました。「Top GunMaverick」鑑賞後の高揚(興奮)を味わいながら。

 

 

 最後に苫米地博士の著書「脳の呪縛を解く方法」(KADOKAWA)から引用します。

人間は、究極的に「奴隷として幸せに死ぬか」「その世界を離れてひとりぼっちの神官として死ぬか」のどちらかをとるしかありません。

皆さんはどちらを選びますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

 バイオパワーから逃れる方法③ -自分で調べ、考える

 本章を締めくくるに当たり、ひとつみなさんにアドバイスしておきましょう。それは、ソーシャルメディアでやり取りされる意見についてです。

 ソーシャルメディアを通じて意見をどんどんいう人がいますが、私は次々と意見が出てくること自体が不思議でなりません。

 

 ほんらい意見とは、自分で調べ、自分で考えた内容を指すのです。

 ところが、次から次にいろいろなことをいう人の意見は、自分で調べたわけではないし、自分で考えたことでもありません。要するに、どこかから持ってきた借り物なのです。元になった意見も、やはり誰かからの借り物であったり、権力側のバイオパワーによるバイアスがかかったものであったりします。

 それを頭に入れて、さも自分の意見であるかのように感じているとすれば、それはテレビを見てテレビが伝える情報を鵜呑みにしているのと変わりません。意図的につくりだされた他人の考えを、ただ頭に刻み込んでいるだけの話です。

 

 他人の意見を受け入れることは、つまるところ他人のバイオパワーに従うことであり、それが自由を失う奴隷の道であることは、すでに指摘したとおりです。

 私は、他人がいうことではなく、もっと大きな世界での、言語化されていない具体的な現象を見ることのほうが、よほど重要だと考えています。

 言語化された情報を読むときも、意見は聞かずに現象だけを読むのです。ソーシャルメディアへの接し方でも、この原則は変わりません。

 私たちに重要なことは、現象を見て、それを自分の胸に落とし、内側から発せられる自分の声に耳を傾けることなのです。

 すると、自分が望み、何をやりたいかということが、よりよく見えるようになります。それを知ることが、自由への貴重な第一歩になります。

 

 人間は、究極的に「奴隷として幸せに死ぬか」「その世界を離れて一人ぼっちの神官として死ぬか」この2つのどちらかをとるしかありません。私は、後者を選びました。もちろん、どちらを選ぶとしても、それはみなさんの自由です。

 ただ、この選択を主体的に行うことができれば、生きづらさの半分は解消することができる。

 私は、そう考えています。

 引用終わり

 

 

 さぁ選択を!

もしも苫米地博士と同じように後者を選ぶのなら、その決断(決意)が「『ゴール』と『現状の自我』の間に臨場感という橋を架ける」ための第一歩。とても重要で貴重な第一歩です。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

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F-206~:マトリックス/Matrix

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F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

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脳の呪縛を解く方法

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F-236:自由訳「revenge」と「avengevol.3;「re」から「a」へ ~I’m vengeance~

 

 ある縁をきっかけに、「revenge」と「avenge」について思い巡らしました。

 

 それは私にとって切実なテーマ。今も理不尽な体験の記憶がよみがえるからです。そのたびに“復讐”という言葉が頭をよぎります。

 (その“理不尽な体験”からの学びはこちら↓)

 PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

 

 きっと誰もが決して許すことのできない思いを抱えているはず。イヤな記憶にべったり張り付く情動とうまく向き合うことができなければ、自分自身はもちろん、大切な人たちまで苦しめ続けることになります。SW風に表現するとダークサイドです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11594310.html

 

 ゴールに向かって自由に気楽に生き続けるために、「revenge」と「avenge」について考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

  

 vol.1;「re」と「a」の違い

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28439282.html

 vol.2;「re」と「a」の記憶

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28474895.html

 vol.3;「re」から「a」へ ~I’m vengeance~

 

 

 revenge」と「avenge」について思い巡らすことになったきっかけは映画「The Batman」(2022年)。両者を1つ上の抽象度で統合している名作です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 統合、すなわち抽象度を上げてゲシュタルトを再構築すること(connect the dots)は、明確な意図がなければできないはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 私は意図(intention)とゴールは双方向的(相補的)な関係だと思っています。「ゴールが意図を生みだし、その意図によりゴールが再設定(更新)されていく」という感じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールはつねに“現状の外”。よって、ゴール自体ははっきりしたものではありませんが、ゴール側のコンフォートゾーンは明らか(vivid)にすることができます(するべきです)。

 「明確」なのはゴール側のコンフォートゾーンだと理解してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 「The Batman」の監督・脚本・プロデュースを務めたマット・リーヴス(Matt Reeves1966年~)は、「ブルースの追い求める人生の意味とはいったい何なのか、これは非常に心理的な物語なのだ」「俺は復讐だ-原作コミックで何度も使われるこのせりふを彼に言わせたかった」と語っています。

 つまり、主人公 ブルース・ウェイン/バットマンの「人生の意味と復讐の関係性」を描くことが意図だったということ。

 

 I’m vengeance

 

175分にわたって観客が目撃したものは、若き主人公が抱えるスピリチュアルペインとその克服の過程。「vengeance」という根源的な苦しみの克服が「revenge」から「avenge」への成長であり進化だった というのが私の感想です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

 映画の序盤、若きブルースは「I’m vengeance/俺は復讐だ」とセルフトークしながら復讐心を炸裂させます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

犯罪者を容赦なく叩きのめすその姿は、まさに野獣(本人的にはコウモリですけど)。それは大脳辺縁系優位の行動(fightflight)であり、動物的な私憤です(=revenge)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

そのバビット&アティテュードは、排中律の系外で生きるセリーナ・カイル/キャットウーマンとの出会いによりゆらぎ、エドワード・ナッシュトン/リドラーの巧みな仕掛けによって大きく揺さぶられていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27729316.html

 

 *排中律はこちら↓

 F-231~3錠じゃないと飲まん!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418468.html

 

 バットマンの内にある“正義”を信じるジェームズ・ゴードン警部補や幼少の頃から温かく見守る執事 アルフレッド・ペニーワースの支えを受けながら、狂気を秘めたブルースは徐々に自分の進むべき方向性を見いだしていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その先にあるのは“希望/HOPE”という光。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 

 超言語・超論理の次元にある“希望/HOPEが言語化されながらゴールとなり、そのゴール実現の確信を深めるとき(ハイエフィカシー)、「re」から「a」への成長・進化がはじまります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 “自分”の定義が拡大していくたびに、個のゴールはより多くの人々にとっての“希望/HOPE”となっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

それが社会性。私の感覚でいうと“無敵”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 I’m vengeance

 

 そんな意識状態での復讐心の爆発は、潜在能力をフルに発揮して挑む社会的活動となっていくはずです。それこそが人間的な前頭前野内側部の発火であり公憤(=avenge)。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 

 きっと誰もが決して許すことのできない思いを抱えているはず。イヤな記憶にべったり張り付く情動とうまく向き合うことができなければ、自分自身はもちろん、大切な人たちまで苦しめ続けることになります。

 

 そんな時はただちに止観し、逆腹式呼吸を。呼吸をコントロールすることでリラックスとゆらぎを得ることができます。

 F-217:不安と不満のはざまで1st. Step;「どうせ私なんか」と思った時は

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27570183.html

 

 「先が見えず心配」「怖い」「不安」というときは、さらに呼吸を整えながら「絶対大丈夫!」とセルフトークを重ねます。そしてゴール設定

F-218:不安と不満のはざまで2nd. Step;絶対大丈夫!>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27624719.html

 

 ゴール設定に成功した途端、「壁」があらわれます。その時は自分で決めた未来に責任を持ち、ひるまずに「壁」に立ち向かいましょう。

 F-219:不安と不満のはざまで3rd. Step;覚悟を決める!>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27674293.html

 

 もしも強い不満を感じたなら、それは「自分の現状に対する不満」か? それとも「他人に対する不満」なのか?しっかり確認してください。ゴールやコンフォートゾーンのチェックを行いながら。

F-220:不安と不満のはざまで4th. Step;不満から希望へ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27735209.html

 

 そして、into the fire

 “希望/HOPE”という光に向かって歩み続ける挑戦者の姿自体が、縁ある人々にとっての“希望/HOPE”となっていきます。

 F-223224:不安と不満のはざまで5th. Stepinto the fire!>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27887410.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27945928.html

 

 

 The Batman」鑑賞後の余韻の中で、そのようなことを考えました。

 F-001:やり場のない

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516364.html

 

 I’m vengeance.

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 伝えたいことがさらに2つあります。もうしばらくお付き合いください。

 

 1つ目はブリーフが生みだす「リミッター」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 情動を伴った体験の記憶が、私を大のノーランファンにしました。正直な話、「The Dark Knight」三部作(2005~2012年)を超えるバットマン映画は存在し得ないと思っていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

 

 可能世界w1は無限に存在している

コーチはリミッターを解除する存在である

 

 The Batman」との縁により、そのような大切な事実を改めて実感しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

 2つ目は「リーダー/コーチ/マネジメント」の話。

 

 若きブルースには、マネジメントとしての支えはいましたが、“現状の外”に導くコーチは不在でした。リドラーとの縁により「re」を「a」に変えることができましたが、コーチ不在のままでは「a」を維持することは難しいでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 強力なホメオスタシス・フィードバックが働くから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 クライアント個人のマインドにリーダー/コーチ/マネジメントとしてのブリーフをそれぞれ確立し、同時並行的にそれぞれの観点で情報処理ができるように導くことが、コーチとしての私の機能だと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25016029.html

 

  

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メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第2回目のテーマは「コンフォートゾーン」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28496983.html

 

 

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-関連記事-

S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879680.html

F-156:人間関係リセット症候群

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23823944.html

F-157:指一本でも役に立ちたい

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23874668.html

Q-167:自分を苦しめているのは記憶です。過去に苦しめられていることを感じています。コーチングで変化を実感しますか? <プチワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24320549.html

 

 

The Batman(wiki.)

Wikipediaより引用

 



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