苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:ラベリング

L-176202203月シークレットレクチャー -09;ラベリングにより到達する境地

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34892980.html

 04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34980243.html

 07;ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34993755.html

 08;続・ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35030561.html

 09;ラベリングにより到達する境地

 

 

 ここまで「『ゴール(w2)』と『現状の自我(BS=p=w1)』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトが作られる」ということを確認しました。

 

 最後の2回は実践編。ゴールの世界を統合していくためのワークを紹介します。今回は「ラベリング」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ワーク中に限らず、常に「逆腹式呼吸」を心がけてください。それが大原則です↓

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得たら、モニタリングを行います↓

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 モニタリングを行う時のポイントは、「すでにゴールを達成している」「今まさにゴールの世界(w2)にいる」という感覚。

 Q-103:あがり症は克服できますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

 

 その感覚(より正確には意識状態)を維持しながら、さらにリラックスを深め、ラベリングを行います。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 「ラベリング」とは、認識したものすべてに「T(ティー)」「Nil(ニル)」「D(ディー)」のどれかを張りつけること

  T:ゴールに関係すること(ゴール達成の妨げになることも含む)

  Nil:ゴールと関係ないこと

  D:「T」でも「Nil」でもない感情(怒り、後悔、悲しみ、不安など)

 

 ラベル張りは時間をかけず、情報を認識した瞬間に行います。

 

まずは「D」を減らすように意識します。「D」は完全に自分のマインド次第です。

次に「Nil」が減るように自身の行動を見直します。基本的に「Nil」にはhave toが入り込んでいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

Nil」が続くときには、「なぜhave toなのか?」「want toは何か?」「そもそもゴールは何だったか?」と自問を重ねます。止観です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

 

 じつは、人の前頭前野には複数の「フレーム」が同時に存在しています。階層性はあってもグチャグチャなカオス状態として。だから、矛盾や葛藤、混乱が生じるのです。

 L-09420217月シークレット… -06;ブリーフシステムと人格や未来との関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30598161.html

 

 よって、ラベリングは「フレーム=BS)」をゴール側から整えることだといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 BS(ブリーフシステム)を整えながら、同時に抽象度を意識に上げていくことがポイント!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 通常はフレームやブリーフシステムの階層性は抽象度とは無関係です。それどころか、むしろ抽象度の低い煩悩レベルが上位にあって、優位になっている(=支配している)ことが多いもの。

 F-221:不安と不満のはざまで<ちょっとブレイク;今、親を憎んでいる人たちへ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27776349.html

 

そんな「フレーム=BS)」の階層性を、抽象度とマッチングさせていくことが「人間形成」だといえます↓

PM-05-13~5そもそも教育とは?-6)人間形成

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 

自己実現理論(Wikiより引用)

Wikipediaより引用

自己実現理論 - Wikipedia

 

 

 今回は、ラベリングのアドバンス版として、「過去の評価関数を変える方法」を紹介します。それは則ち「自我を解放する技術」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 具体的には通常のラベリングに「B」を加え、過去の出来事に対して「B」「D」「T」「Nil」の4種類のラベルを貼り付けていきます。

B:「煩悩」のB、「社会に洗脳されている(Brain Wash)」のB

D:「雑念(Delusion)」のD。「雑念」とは現在の情動で過去を評価すること

T:「True」。過去に遡って、「今あるべき現在」に関係あればT

Nil:「値がない」という意味。過去に遡って、「今あるべき現在」に関係なければNil

 

例えば「レストランで静かにしていたらほめられた」ことを思い出した場合、

-「今あるべき現在」=ゴールを達成している自分に関係あればT

-「親の煩悩だ」←B(過去の自分からみての評価)

-「親に埋め込まれていたなぁ」←D(今の自分の感想)

-「人前でしゃべることが苦手になった」←T(ゴール達成の阻害要因)

 

ラベリングを行うことは、「それまでの過去の評価関数を変える」という行為です。それは自我が変わるということ。これまでの「フレーム=BS)」を解体し、ゴール側から新たに再構築するということです。

L-160202201月シークレットレクチャー -04;フレーム解体×ゴール設定

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

 

 以下、苫米地博士の著書「営業は『洗脳』 一瞬でお客様を支配する禁断の営業術」(CYZOp141)より引用します。ラベリングにより到達する境地(意識状態)をイメージしながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

ラベリングすることの意義とは

 このラベリングによって自我を変えると、自分を縛っているものから自由になることができます。営業の仕事をする上で、自分が苦手だとか、これは不得意だと思うことがあったら、それは過去にドリームキラーによって刷り込まれた可能性が高いわけです。それを取り除いてやれば、苦手意識とか不得意だと決め付けて逃げるといったこともなくなっていきます。

 こうして評価関数を変えていくことで、自由度の高い営業マンになれます。

 繰り返しますが、正しいラベルを貼ったかどうかは重要ではありません。あなたの無意識が、あなたがなろうとしている状態になるために関係があるかないかを勝手に判断してくれます。そして、無意識下で縛られている制約に無意識が気づいてくれます。

 実はこれも「Rのゆらぎ」です。過去の記憶を現在進行形で語り、ラベルを貼ることでRがゆらぎます。過去の記憶を客観視するだけで大きな効果が得られます。新しい自分を発見し、新しいゴールが見えてくる可能性を生み出すのです。

 よく「自分探しの旅に出ます」などと言って、インドとかチベットとか、あるいはどこでもいいのですが、とにかく一人旅に出掛けてしまう人がいますが、自分探しは旅に出なくてもこのように過去の記憶にラベルを貼るだけでできます。

 旅に出るにはお金もかかりますし、危険な目に遭うリスクもありますし、おかしなものに洗脳されて間違った自分を発見してしまうリスクもありますが、ラベリングならノーリスクで確実に自分発見に至ります。

 営業という仕事で悩んだり、迷ったりしている人はぜひ一度試してみてください。

 引用終わり

 

 

実はこれも「Rのゆらぎ」です。過去の記憶を現在進行形で語り、ラベルを貼ることでRがゆらぎます。過去の記憶を客観視するだけで大きな効果が得られます。新しい自分を発見し、新しいゴールが見えてくる可能性を生み出すのです

 

 皆さんにもきっと「苦手」や「不得意」があるはず。それらの多くは、過去に、ドリームキラーによって刷り込まれたものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

ラベリングによって、過去の記憶に紐付く「B」や「D」を取り除くことができれば、苦手意識とか不得意だとか決めつけて逃げることはなくなります。

Q-203:「自分自身が最大のドリームキラー」という意味はどういうことなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26417115.html

 

つまり、ラベリングによって評価関数を変えていくことで、ますます自由度の高い人間になれるということ。そう、ラベリングにより到達する境地(意識状態)とは自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

自由とは、無意識がゴールに関係するかどうかを勝手に判断してくれる状態のこと

自由とは、無意識下で縛られている制約に無意識が気づいてくれるようになること

 

 そんな自由を、私たちはモニタリング&ラベリングで手に入れることができます。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

L-177につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

今回は、ラベリングのアドバンス版として、「過去の評価関数を変える方法」を紹介します。それは則ち「自我を解放する技術」!

 

今回御紹介したワークは、苫米地博士が著書「営業は『洗脳』 一瞬でお客様を支配する禁断の営業術」(CYZO)に書かれているもの。「苫米地ワークス式ドリームキラー撃退法」です。

Q-210~:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414219.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-356:自由訳「OODA」 <vol.2Orient

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

L-147202111月医療系研修会 -02;人の特性はBSで決まる=人はさまざまな幻想に支配されている

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33708684.html

L-148202111月医療系研修会 -03;「ゴール側の世界(w1)の臨場感を維持し続ける」ための鍵

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33745283.html

L-159202201月シークレットレクチャー -03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

Q-229:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか? 後編;しつけと教育の違い

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27824108.html

 

 

営業は「洗脳」

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L-136202111月シークレットレクチャー -05;イマジネーションによって作った限界を破壊し、新しい世界を獲得していく(ワーク付き)

 

202111月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の1回目。3回を通してのメインテーマは「」ですw

 

 」とは何か? 「」がコーチングとどう関係するのか?

 

 当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 01;メインテーマ「□」とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32989957.html

 02;自我とRAS&スコトーマとコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33004210.html

 03;抽象度が上がる →自由 →ますます“いい状態(well-being)”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33037872.html

 04;「囚」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33051194.html

 05;イマジネーションによって作った限界を破壊し、新しい世界を獲得していく(ワーク付き)

 

 

 今回のメインテーマは「」。「」とは「フレーム」のこと。

 私たちはあるフレーム()を作ってその中だけで思考するわけですが、思考と同時にフレームに囚われています。それがブリーフシステム()。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そんなブリーフシステム()を打ち破るためには、新たなゴールが必要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

現状の外、つまりフレーム()の外側にゴールを設定し、そこを新たなブリーフシステムに変えていくのがコーチング!

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 コーチングに取り組まないなら、いつまでたっても「」のまま。まずは自身のブリーフシステム()をしっかり観察することからはじめましょう。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 

 ところで、医療・介護の現場では「3つのロック」という概念が知られています。そのロックとは、①フィジカルロック、②ドラッグロック、③スピーチロック。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 それら3つの視点は、「自身のブリーフシステム()をしっかり観察する」ために応用できます。例えば、①は身体の状態や年齢による変化、②はお金や時間といったリソース、③はドリームキリング といった感じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 では、ここで問題。

 “ある視点”でみると、と②はほぼ同じといえますが、①と③の間と②と③の間には大きな違いがあります。その違いとは何でしょうか?

 

 

3つのロック

 

 

 答えは「抽象度」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ①と②は最も抽象度が低い次元(物理空間)でのことであり、③は「言語」や「心」といった高次の情報次元でのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 因は必ず高い次元にあります。つまり、高次の情報次元での関係性(縁)が、結果として下の次元での果を生みだしているということ(起)。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 その「高次の情報次元での関係性(縁)」が、自我であり、ブリーフシステム()です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

それはホメオスタシスで強力に維持される現状のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のことでもあります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *ホメオスタシスはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 現状というCZの外側にゴールを設定することで、新たなブリーフシステム(囚)を自由に再構築していくことがコーチング!

 

 それは「イマジネーションによって作った限界を自ら破壊し、新しい世界を獲得していく」ことでもあります。詳しくはこちらでどうぞ↓

 L-09820217… -10;イマジネーションによって限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30699999.html

 

 最後に、「新たなブリーフシステム(囚)を自由に再構築し、新しい世界を獲得していく」ためのワークを紹介します。そのワークとは

 

 「ラベリング」です。

 F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

ラベリングを行うことで、ゴール側のCZの臨場感を高めていくことができます。

L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 

<ワーク:イマジネーションによって作った限界を破壊し、新しい世界を獲得していく>

 

 1) ゴールを設定する

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

2) ゴール側から、認識しているものすべてに「T(ティー)」「Nil(ニル)」「D(ディー)」のどれかを張りつける(ラベリング)

  T:ゴールに関係すること(ゴール達成の妨げになることも含む) ←新しい世界(w1)

  Nil:ゴールと関係ないこと ←イマジネーションによって作った限界(w0)

  D:「T」でも「Nil」でもない感情(怒り、不安など)

 

 ≪ポイント≫

□ ラベル張りは時間をかけず、情報を認識した瞬間に行う

□ まずは「D」を減らすように意識。「D」は完全に各自の心次第

□ 次に「Nil」が減るように自身の行動を見直す。基本的に「Nil」にはhave toが入り込んでいる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

□ 「Nil」が続くときには、「なぜhave toなのか?」「want toは何か?」「そもそもゴールは何だったか?」と自問を行う(止観)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

 

 

 おなじみのラベリングですが、今回はとくに“抽象度”を意識に上げながら取り組んでください。きっといろいろな束縛が見えてくるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

L-137につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 抽象度が上がると、自由になり、ますます“いい状態(well-being)”になる

 

 抽象度を上げることは「IQを高めて悟りの境地に近づく方法」でもあります。それが「ますます“いい状態(well-being)”になる」ための苫米地流メソッドのコアです。

 

 今回も苫米地博士の著書「15歳若返る脳の磨き方」(フォレスト出版、第3章)から引用します。前回は「IQが高い人の脳の使い方」の1つ目の特徴である「IQの高い人は長時間の思考をしている」を確認しました。今回は2つ目(p127)、それは

 

 

IQが高い人は情報空間に大きな構造物をつくる

 もうひとつは、IQの高い人の脳は情報空間に大きな構造物をつくる、という点です。

 たとえば、アインシュタインは光という現象、あるいは光の運動を見て、「光の速度は一定である」という原理を導きました。その時代に光の速度が一定などというのは、誰も考えたことがありませんでした。

 「光の速度は一定である」というシンプルな原理が導かれた背景には、じつは膨大な物理学の知識が横たわっています。その膨大な知識を抽象化し、シンプルな情報を取り出したことが、アインシュタインのすごいところです。

 もちろん、物理学に馴染みの薄い人には、この背景はよく見えないと思います。そのため、アインシュタインの発見がどの程度にすごい話なのかということも、たいして実感できないのではないでしょうか。

 しかし、背景がよく見える人には、彼が導いた「光の速度は一定」という情報が、物理学の情報空間に築かれた巨大な構造物に映るはずです。

 その証拠に、光速が一定とわかった瞬間に、世界の見え方はがらりと変わり、時間や空間の概念さえも変わってしまいました。ちなみに、現在の1メートルの正確な長さも、光速度不変の原理にもとづいて計測、決定されたものなのです。

 1986年の第17回国際度量衡総会決議では「メートルは1秒の299792458分の1の時間に光が真空中を伝わる行程の長さとする」とされています。

 

 アインシュタインほどのすごみはなくても、私たちにも情報空間に大きな構造物をつくるチャンスはいろいろあります。

 たとえば、コンピュータプログラムです。

 私はアメリカの飛び級制度によって、13歳で数学だけ高校2年生に進学し、次の年度には数学だけ大学に進みました(私が大学に行くのではなく、大学教授が週に2回高校に教えに来てくれました)。その当時、コンピュータプログラムづくりにひどく夢中になっていました。まだBASICも登場していないころでしたから、おそらくコンピュータプログラムをつくった日本人中学生(高校生?)第一号だったのではないでしょうか。

 アメリカで学生のころの私は、学校では目立つ存在でした。

 理由は、カフェテリアで食事をするときに、両手で料理の皿を載せたプレートをそっと持ち、そろりそろりと歩いていたからです。そうやって静かに歩かないと、2週間もの時間をかけて頭の中に組み上げたプログラムが、床にこぼれ落ちて消えてしまいそうな気がしていたのです。

 クラスメートたちの目には、いかにも素っ頓狂な姿に映ったことでしょう。しかし、私のほうは、頭の中の大きな構造物を壊してはならじと、真剣そのものです。

 コンピュータプログラムでなければ、小説を書くのもいい方法です。

 これは小説だけではありませんが、原稿というのは、じつは頭の中で組み上げられるものです。

 本にするような原稿を書いたことがあればわかると思いますが、作家は、物語の構想からプロット、さらにはこういう味を出したいという細部まで、作品のすべてを頭の中に書いてしまいます。最初に、物語という大きな構造物を情報空間に築くわけです。

 パソコンの画面や原稿用紙に向かって文章を書くのは、最後の作業です。

 これはコンピュータプログラムでも同じことです。キーボードで打ち込むときは、頭の中に出来上がっているプログラムをそこからずるずると引っ張り出し、内容を吟味しながら物理空間に定着させているだけなのです。

 IQの高い人の脳は、このように大きな構造物を情報空間に構築することをつねとしています。そうやって、自在に情報空間を操作する作業を日常的に行っている、ということです。

 引用終わり

 

 

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 次回の開催はR6.1/28(日)の予定、テーマは「コーチングのコア×how?」です。4週前に御案内いたします。

 

 

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-関連記事-

F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

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F-160~:コーチの視点で考察する“青春” ~心の若さと体の関係~

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Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

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15歳若返る脳の磨き方(別ver.)

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L-11020218月シークレットレクチャー -12;「D」の対処法

 

20218月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の2回目。

(初回の講義はこちら↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423518.html

 

3回を通してのメインテーマは「コーチング×医療×脱洗脳。キーワードは「I×V=R」です。

 PM-02-19:夢をかなえる方程式 I×V=R

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

じつは隠れテーマがあります。その隠れテーマは“コーチの心得”といえる「〇〇〇〇〇」。それが何か想像しながらお読みください。Don’t think, feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 03;自分中心を捨て去る=解放

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html

 04;思考が臨場感を生みだす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31235489.html

 05;知らないことを見える化する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31263124.html

 06;「私」とは何? <前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31294306.html

 07;「私」とは何? <中編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31317222.html

 08;「私」とは何? <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31345260.html

 09;「I×V」とは〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31370555.html

 10R =w w1(コントロ-ルされたP1=P2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31398098.html

 11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 12;「D」の対処法

 

 

臨場感強化のワークとして、私が強くお勧めするのが「モニタリング&ラベリング」。

前々回取り上げた「モニタリング」と同時に「ラベリング」を行うことがポイントです。

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_375251.html

 

 今回も苫米地博士の著書「ビジネスが変わるコグニティブ・サイエンス」(CYZOp124)から引用します。前回引用した部分の続きです。

 

 

 ⑥ゴールにかかわるラベルだけを残そう

 「D」は少しわかりにくいと思いますので、説明します。

 あなたは現在も会社員だけれども、「起業して社長になる」というゴールを設定しているとします。あなたのもとには、いろいろなタスクが舞い込みます。それぞれのタスクに対して、起業に役立つなら「T」、役立たないなら「Nil」のラベルを貼ります。この分類は、あくまでも客観的に、クールに行います。

 しかしあるとき、ひとつのタスクに対して、「これは、同僚の〇〇がやるべきことじゃないか。こんなものまで私のところにもってきやがって!」といった怒りが湧いてきたとします。この感情は、「自分のゴールと関係があるか否か」という尺度とは関係のないものであり、「T」でも「Nil」でもありません。

 そのことに気づいたら、「自分は雑念にとらわれてしまった」と反省し、「D」のラベルを貼るのです。

 これら3つのラベルを使って、持ち込まれるタスクや目の前で起こることを、3種類に分類していきましょう。ラベル貼りはできるだけ時間をかけずに、情報が入ってきた瞬間に行います。

 ラベリングでは、まず「D」の出番を減らすようにしましょう。仕事中に「タバコが吸いたい」と思ったり、「SNSが気になる」と思ったりするのも「D」です。

 次に「Nil」の頻度を下げましょう。「Nil」のラベルが貼られるタスクの内容は、基本的に「have to」だからです。

 最終的に「T」だけになれば、あなたのビジネスにおける生産性はきわめて高い状態になっているはずです。

 このテクニックは、タスクの分類・整理に役立つだけではありません。客観的な判断を瞬時に行い続けることにより、前頭前野が鍛えられ、思考の抽象度が上がります。ラベリングは、IQを高めるトレーニングでもあるのです。

 最初のうちは、1時間限定でもかまいません。慣れてくれば、脳がつねに無意識のレベルでラベリングを行っているようになります。

 引用終わり

 

 

 ラベリング:ゴール側から客観的な判断を瞬時に行い続けること

 → 前頭前野が鍛えられ、思考の抽象度が上がる

IQが高まる

→ 高次の抽象度次元に強い臨場感を感じられる

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 以前確認したとおり(L-102)、イメージと臨場感さえあれば、リアリティを合成することができます。それが「I×V=R」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31235489.html

 

 臨場感を高める鍵が「前頭前野」。その前頭前野にとっての大敵が情動(「D」)。だから、自身の状態をモニタリング&ラベリングし、「D」を減らすことが大切

 

とはいうものの、正直に話すと、今でも私は「D」が絶えません。

 

しかし、それでいいと思っています。生じるエネルギーをちゃんとコントロールしているから。そして、そのエネルギーを未来(ゴール実現)に向けて活用しているから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *「エネルギーを未来(ゴール実現)に向けて活用」の例はこちら↓

 PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

 

決して「D」そのものが悪いわけではないはず。もしも「Fight or Flight」に陥りかけても大丈夫。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

モニタリングし続け、未来(ゴール)側からしっかりラベリングできていればOKです。

最も重要なのは「より高次の抽象度次元へ志向し続ける」というブリーフ!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

もちろん、そのようなブリーフのためには、まずはゴールが必要です。ブリーフをハビット&アティテュード化するためには、モニタリング&ラベリングで前頭前野優位を維持し続けなければなりません。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

その双方向性を理解した上で、それでも私は「志向し続ける」という意思が最も大切だと感じています。その意思とは「意図(intention)が生みだす覚悟」だともいえるはずです。

 F-265:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.9;“初心”とは?>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30002338.html

 

そして、その覚悟は「尽きることのないエフィカシーの源泉」になるはず。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 意図 → 覚悟 =「志向し続ける」という意思 = エフィカシー

 

そう、今にも爆発しそうな覚悟!

 

覚悟=エフィカシーが沸き立つ状態だからこそ、「D」をエネルギーと創造力に変え、磨き上げたスキルを存分に発揮できる

 

まさに爆発しそうな先人との縁により、そのような気づきを得ました↓

 F-100:芸術は爆発だ!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

L-111につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

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F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html

S-03-23D)「物理次元で発散」でのコントロール ~苫米地式アンガーマネジメント~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21995353.html

S-03-24:苫米地流「正しく怒るための技術」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22076231.html

 

 

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Q-287:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.7;モニタリング&ラベリングの意義>

 

「イライラ」をテーマに講義を行った際に、このような御質問をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:イライラをコントロールできるように、ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか?

 

結論から述べると、「イライラのコントロール」も「ドーパミン分泌のコントロール」もできるようになります。そして、「ドーパミンがどの程度分泌されているか」もはっきりわかるようになります。簡単なワークを続けることで。

 

 これまでドーパミン分泌のコントロールについて、そしてドーパミン分泌のモニタリングについてまとめました。前回からは「モニタリングの意義」。さらに抽象度を上げて考えていきましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 リラックスしながら(イライラせずにw)、ゆっくり読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 vol.1;ドーパミン分泌の秘密技 -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29687436.html

 vol.2;ドーパミン分泌の秘密技 -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29732925.html

 vol.3;「イライラ」と「ドーパミン」、コントロールが難しいのはどっち?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29757834.html

 vol.4;ドーパミンをモニタリングする -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29791782.html

 vol.5;ドーパミンをモニタリングする -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29811912.html

 vol.6;モニタリングの意義

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29840102.html

 vol.7;モニタリング&ラベリングの意義

 

 

A7:前々回までは「ドーパミンをモニタリングする」ことがテーマ。

物理次元でドーパミンを正確にモニタリングすることは簡単ではありませんが、情報次元での「喜び」「楽しみ」をモニタリングすることは可能です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その「モニタリング」について、苫米地式で考察します。前回は「新・夢が勝手にかなう手帳 2022年度版」(サイゾー)から引用しました。今回は苫米地博士の最初の著書「洗脳原論」(春秋社、p141)からの引用です。

 

 

 アンカーの性質はトラウマと似ている。トラウマも場合によっては、意識に上げるだけで効果が大きく減少することがある。また意識上で解決させる方法もある。その技術のひとつには、第2章でも説明したとおり、リフレーミングとエリクソン派の学者が呼ぶものがある。

 たとえば、子供のときにアルコール中毒の親に虐待された子供がいるとしよう。子供のときは親は絶対的な存在で、虐待を自分に何か落ち度があるからだと感じて、トラウマが形成されてしまったとする。その子が大人になってお酒を知り、酔っ払いの醜態を知ったのちに、退行催眠などで子供のときの記憶を思いださせると、そのトラウマがとれることがある。要するに、私の親はただの酔っ払いオヤジだったのだと理解するわけである。

 これもリフレーミングのひとつの例である。いってみれば、まず無意識下の情報を意識化し、新しい認識のフレームをそれに適用して再解釈するのである。

 引用終わり

 

 

 「無意識下の情報を意識化し」というのがモニタリング。

前回確認したとおり、モニタリングを行うと「Rゆらぎ」の状態になります。「Rゆらぎ」とは、「無意識に感じていることを意識に上げることで、リアリティ(R)をゆらがすこと」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28037699.html

 

 「Rゆらぎ」を利用すれば、より抽象度の高い世界に強い臨場感を感じることができるようになります。それは「より抽象度の高い世界」が現実化しやすくなるということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 「より抽象度の高い世界」とは、ゴール(未来)側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 苫米地博士が書かれている「新しい認識のフレームをそれに適用して再解釈する」とは、「ゴール側のCZ=ゴール側のブリーフシステム(Belief SystemBS)」で現状を評価しなおすということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 つまり、ラベリング。

 私たちは重要なことのみを認識しており(RASを通過)、重要性の低いことは認識していません(スコトーマに隠れる)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 その認識を決める重要度を「ゴールから考えたとき、どのくらい重要か」という尺度に統一することがラベリングの目的です。具体的には、目の前の世界すべてに対して、イメージで「T」「Nil」「D」と貼り付けていきます。

 

 

 <ラベリング>

 認識したものすべてに「T(ティー)」「Nil(ニル)」「D(ディー)」のどれかを貼り付ける

 

 T:ゴールに関係すること(ゴール達成の妨げになることも含む)

 Nil:ゴールと関係ないこと

 D:「T」でも「Nil」でもない情動(怒り、後悔、悲しみ、不安など)

 

 

 ラベリングは時間をかけず、情報を認識した瞬間に行います。

 

 まずは「D」を減らしましょう。「D」は完全にマインド次第です。情動をモニタリングし(無意識の意識化)、ラベリングすること(ゴール側から再評価)自体がエモーションコントロールになります。

 Q-236:アウトプット自体が苦手。恐怖心に近いです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28179398.html

 

 次に「Nil」が減るように行動を見直していきましょう。「Nil」には「have to(~ねばならない)」が入り込んでいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 「Nil」が続くときは、「なぜhave toなのか?」「want toは何か?」「そもそもゴールは何だったか?」について考えてみましょう。ゴールはどんどん更新(再設定)するもの。気楽に新しいゴールを思い描いてください。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「無意識の意識化」であるモニタリングと「ゴール側からの再評価」であるラベリングを“無意識”に行えるようになると、目の前のすべてがゴール達成のための縁(T)に感じられます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 そうなると、絶望的な状況であっても必ず希望を見つけることができ、苦境の最中でも「喜び」「楽しさ」を感じられるようになります。もちろん、脳内では大量のドーパミンが分泌(放出)されています。

 F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 それは“無我夢中”に生きている状態。

 F-158~:無我夢中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

 ストレスフリーで、ますますマインドのコントロールがうまくなる状態です。

 

Q-288につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_375251.html

F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

Q-213~:「ラベリングを夢の中でも行う」ことの意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414537.html

Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 

洗脳原論

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Q-225:ラベリングにおけるゴールに関連があるないの判断基準はエンドステートでの自分の姿なのでしょうか?

 

ラベリングに関する御質問をいただきました。ありがとうございます。

質問の一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 *「ラベリング」について、まずはこちらをどうぞ↓

 F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

 

Q:ラベリングにおけるゴールに関連があるないの判断基準はエンドステートでの自分の姿なのでしょうか?

つまりゴール自体は漠然としているはずなのでラベリングの判断に迷ってしまう可能性がありますが、ゴールを達成している自分の姿は臨場感を持っているはずなので瞬時にラベリング出来ると思います。お時間ある時に教えて貰えると助かります。

 

A:私は「ゴール側に意識がある」だけでいいと思っています。ラベルが正しいかどうかさえ気にしていません。

 

 

 質問者への私の回答は上記のみ。

知識も経験もあるコーチなので、シンプルに回答しました。私の意図は十分に伝わっているはずです。

 

 

 このブログ記事では、一般~コーチング入門者向けに少し掘り下げます。

 (ちなみに、「シンプル」は抽象度が上がる方向性、「掘り下げる」は抽象度が下がる方向性です)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 「『ゴール側に意識がある』だけでいい」と気軽に書きましたが、じつは、それは簡単なことではありません。いくつかチェックポイントがあります。

 Q-060:「気軽」という言葉の奥底に潜むもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13215570.html

 

 1つ目のチェックポイントは「時間観」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

「ゴール側」とは未来のことですが、多くの人の無意識は「このまま続く時間延長線上」に未来を想定しています。それは「過去→現在→未来」という時間観に基づく未来。

コーチングにおいては「このまま続く未来」は現状(SQStatus Quo)のことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13837953.html

 

2つ目のチェックポイントは「ブリーフシステム」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

私たちが認識している世界は記憶の合成です。つまり過去。しかもその過去には他人のモノサシや社会の価値観がたっぷり刷り込まれています。

よって、「他人や社会によってつくられた過去を認識している」ことをいつも意識に上げておくことが重要。それが「リアリティを上げて、常にそれをコントロールする」ということです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 3つ目のチェックポイントは「コンフォートゾーン」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 「目の前の世界は他人や社会によってつくられた過去」でした。その過去の延長上の未来(=SQ)は、やはり過去です。その過去が生みだす「私ってこんなもの」「私たちはこんな感じ」というイメージが決める空間(範囲)がコンフォートゾーン。

 コンフォートゾーンでは、リラックスした状態でいられ、IQが上がり、パフォーマンスを存分に発揮することができます。その一方で、コンフォートゾーンは、さらなるブレークスルーを阻害する強力なリミッター(=現状維持の壁)にもなってしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

コンフォートゾーンは「これまでの自分」や「現実的な未来(=現状)」のことです。

私たちは限られた世界(コンフォートゾーンの中)しか認識することができず、コンフォートゾーンの外にある「無限の可能性に満ちた自分」や「真実の夢」を感じることができません。

それが4つ目のチェックポイント「スコトーマ」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

では、未来側からブリーフシステムをつくりなおし、コンフォートゾーンをずらし、スコトーマを外すためにはどうすればいいでしょうか?

 

 もちろん、答えは「ゴール設定」です。

ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)“現状の外”に設定するもの。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 さらに、ゴールは人生のあらゆる領域にまんべんなく設定します。バランスホイールです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 

バランスホイール

 

 御質問中の「エンドステート」とは「ゴール達成のためにやるべきこと」。アサンプション、アサンプションアップデート、コース・オブ・アクション(COA)と合わせ、下記ブログ記事で確認してください↓

 Q-072:不言実行はなぜ大切なのか? 有言実行は本当に間違っているのか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

 

 最後にもうひとつ。

 私はラベリングとともにアファメーションやビジュアライゼーションを行うことを勧めています。

 

ビジュアライゼーションのコツは「主観的な視点」。

「第三者的な視点」や「客観的な視点」でビジュアライゼーションを行うと、内なるドリームキラーが生まれやすくなります

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

...と苫米地博士が書かれていますw

詳しくは「新・夢が勝手にかなう手帳 2021年度版」(Club Tomabechi)の「付録2」を参考にされてください。

 

御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

新・夢が勝手にかなう手帳2021年度版



Q-214:「ラベリングを夢の中でも行う」ことの意味 <後編:「心から望む人生を生き、安らかな気持ちで永遠の自由を迎える」ために>

 

 今年(2021年)、新たな取り組みとしてオンラインセミナーをはじめました。

 I-0492021年度コーチング活動についてのお知らせ <第3報:オンラインセミナー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 前々回のセミナー(210808)のテーマは「夢をかなえる方程式 I×V=R」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 セミナー中、関連するワーク「ラベリング」を紹介しました。

 (ラベリングはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

そのラベリングについて、御質問をいただきました。ありがとうございます。

質問の一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

  

Q他では、「ラベリング」の話も、早速実践しています。他の本にもあったかと思うのですが、認識に上がってきませんでした。夢の中でもラベリングするようになるというお話も興味深かったです。夢の中で見るくらい自分にとって普通であるという意図だったのか、コーチは見る夢さえもコントロールしているという意図だったかはわかりませんが、ワークを疎かにせず、コツコツ取り組んでいこうと思いました。

 

<前編:臨場感という架け橋>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26987122.html

<後編:「心から望む人生を生き、安らかな気持ちで永遠の自由を迎える」ために>

 

A:セミナーの中で、私は「夢の中でもラベリングをしている」ことを話しました。

前回は「夢の中で見るくらい自分にとって普通である」という意味であることを前提に、コンフォートゾーンやブリーフシステム、ゲシュタルトと関連付けて書きました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 *ゲシュタルトについてはこちら↓(「ゲシュタルトを大きくすること」やその意味についてもぜひ体感されてください)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

  

 今回は「コーチは見る夢さえもコントロールしている」について。

セミナーは守秘義務なしのオープンセミナーだったため、「夜眠っているときに見ている夢」という意味で「夢」という言葉を使いました。

じつは「コーチは見る夢をコントロールしている」はそのとおり。今回はコーチング実践者向けに、もう一歩踏み込んでお話しします。

 

 ところで、映画監督 スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg1946年~)が「夢」について語ったこんな言葉をご存じでしょうか?

 

 

I don’t dream at night, I dream all day. I dream for a living.

 

 私は夜寝ているときに夢を見ているのではない。一日中夢を見ている。生きるために夢を見ている(生きる糧として夢を見ている)

 


スティーヴン・スピルバーグ(Wikipedia)

Steven Spielberg(2017年)

Wikipediaより引用


 

 I×V=R」はコーチングにおいてとても重要な「夢をかなえる方程式」です。

それはマインド(脳と心)の研究で明らかになった科学的事実。「I」はイメージまたはイマジネーション、「VVividness)」は鮮明さ(臨場感)、そして「RReality)」は“現実”のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 「目の前の“現実”は最も臨場感の高いイメージである」ことを示すこの方程式は、「すべて情報であり、夢と現実は差がない」ことを教えてくれます。それは「すべてが情報空間上の存在や出来事である」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 私たちの意識は、通常、情報空間を情報量の大小(抽象度)で並べた場合の最下層(物理空間)に囚われています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 さらに、マナーやルールなどの決まり事や常識という社会のモノサシ、他人の視点、不安・恐怖といった情動など、複雑に絡みあう束縛によって心身ともすっかりロックされています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12794797.html

 

まるで鎖でつなぎ留められているかのように

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

それは完全な自由を奪われている状態

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 眠っているときの深い変性意識は、そんな“現実”から私たちを覚醒させてくれます。つまり、“現実”こそが夢。しかも、他人や社会によりつくられた夢です。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 その“現実”という夢を、自身の自由意思により、未来側からつくりなおしていくことがコーチングです。ゴール設定により新たな夢をつくりあげ、エフィカシーとともに現実化していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 だから「コーチは見る夢さえもコントロールしている

 

 

 以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「ドクター苫米地の新・福音書 -禁断の自己改造プログラム」(講談社、開拓社から再販)より引用します。すこし長くなりますが、「プロローグ」の完全引用です。

 自身が後悔しないために、そして縁ある人々を後悔させないために、博士の思いを受け取ってください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 御質問ありがとうございました。

 

 

 引用開始

プロローグ 一生分の後悔に苦しみながら死ぬ、そんな人生を望みますか?

 まず、質問です。

 「あなたは夜寝ているとき、夢のなかで思い切り後悔することがありませんか?」

 「どういうわけか、何となく寝覚めの悪い朝を迎えることがありませんか?」

 ほぼ全員、「イエス」だと推測します。頻度の差はあるにしても、誰もが「夜寝ているときに突然、不幸感に襲われる」ような経験をしているはずです。

 なぜでしょう? それは、自分の本意ではない「奴隷の人生」を生きているからです。

 私が言う「奴隷の人生」とは、「他人または社会の価値観に基づいて理想を追求し、それに沿ってつくりあげた人生」のことです。そこに、自分自身はありません。自分の価値観や自分が心から望む理想は置き去りにされています。ただひたすら、他人や社会の思惑通りに生きることが幸せだと思い込んでいるだけ。だから、「奴隷の人生」だというのです。

 起きて活動している間は社会的催眠にかかり、いわば洗脳されている状態。「奴隷の幸せ」で満足していられます。しかし、睡眠という深い催眠下ではその洗脳の殻を破るようにして本当の自分が顔を出し、思い通りに生きられない不幸を嘆き始めます。

 社会的催眠にかかっているときは安心して幸せでいられても、その催眠は睡眠という深い催眠には勝てません。寝ているときは、社会的催眠は覚めているのです。だから、夜寝ているときに突然、不幸感に襲われるのです。

 たとえば、自分はサラリーマンになりたくないのに、親の意向で就職させられた人は、とくに不満なくつつがなく、毎月給料をもらって仕事をこなしているつもりでも、夢のなかで「しまった……」と後悔しているわけです。

 また、お金に目がくらんで愛のない結婚をした人は、どれほど贅沢な暮らしを楽しんでいても、夢のなかでやはり「選択を間違えた……」と唇を噛んでいるのです。

 さらに困ったことに、たとえ、イヤな夢にうなされたり、寝覚めが悪くて気分が不快だったりしても、目が覚めてしばらくすればすぐに昨日と同じ洗脳状態に戻り、そのまま何となく一日が始まってしまうのです。

 もし、あなたが夢の中で思い切り後悔したり、何となく目覚めの悪い朝を迎えたりすることが多いようなら、それは「奴隷の人生」を生きている証拠です。と同時に、あなたが願う「なりたい自分」「叶えたい夢」「手に入れたい幸せ」は十中八九、奴隷の頭で発想されたもの。気づかぬうちに他人や社会の奴隷になっているあなたは、自分の本当の思いを引き出せていない可能性が高いのです。

 そこで、警告をひとつ。

 「奴隷の人生に甘んじていると、死ぬときに後悔しますよ」-

 私のこんな言葉を耳にすると、奴隷たちの多くは「あとは死ぬだけだというときに、いくら後悔したってかまわないさ」とうそぶきます。そういうところがまた、奴隷の奴隷たるゆえん。死ぬときに後悔することがどれほど怖いかをご存じないのでしょう。

 「奴隷の幸せ」が寝ている間には通用しないのと同じことが、死の直前に訪れる「強烈な睡眠」時にも当てはまります。死の直前の強烈な睡眠では、すべての社会的洗脳は解けるでしょう。どんな深い催眠よりも死の眠りは深いからです。

 よく「死を間近にすると、さまざまな思い出が走馬灯のように浮かぶ」なんて言われますよね? あれは、短い間に脳が超並列的に動いて、すべての記憶が怒涛の如く一気にあふれだしてくるからです。

 ただし、「短い間」といっても、看取る側の人間にとって短く感じられるだけのこと。死んでいく本人にとっては、とてつもなく長い体感的時間です。というより、脳が壊れて、時間の概念が崩れていくので、内省的には死の時間は永遠に訪れないも同然なのだと考えられます。

 たとえるならそれは、永遠に軸につかない接線のようなもの。すぐそこにある死のホライズンになかなか辿り着けないわけです。臨死体験をした人の中には、一生分の長い長い後悔をしてこの世に戻ってくる人もいます。戻ってこられない人の時間は、永遠に引き延ばされる可能性があります。

 宗教的に言うと、それは「死後の世界」です。

 となれば、「奴隷の人生」を生きた人は、死を前にした強烈な睡眠状態にあって、永遠に後悔し続けることになります。社会的催眠と言う麻薬が効かない分、後悔に満ちた人生をなぞり直すことは想像を絶するほどの苦しみでしょう。

 よしんば、あの世という死の向こう側の世界があったとしても、そこで永遠に苦しむのですから、死の時間が訪れようと訪れまいと同じこと。社会的催眠をといて自由に生きなければ後悔は免れず思い切り怖い思いをしながら、果てしない時間宇宙のなかを漂うしかないのです。

 あるいは、自分自身をだまして生きてきた業を背負い、あの世で地獄の苦しみを味わうことになるかもしれません。

 その点、「奴隷の幸せ」ではない「本当の幸せ」を願って生きた人は、安らかな気持で死を迎えることができます。本当に自分が望む通りに生きた人生は、何回なぞり直したって楽しいではありませんか。まさに極楽です。

 どうですか、私が「奴隷の幸せに甘んじていると、死ぬときに後悔しますよ」と言った意味、ご理解いただけましたか?

 死の淵で苦しみ続けるなんて、かなりゾッとしませんか? そうならないためにも、一日も早く社会的催眠をとかなくてはなりません。

 本書は、「いまの自分がイヤだ」と思いこんでいる、その自分とは何なのかを問いかけるところから書き起こしています。そこが、著者が「私はこんなふうに生きて夢を叶えた。成功した」といった体験談を披露する、いわゆる「夢実現本」や「生き方本」と著しく異なるところです。本書は、

 「私って本当にダメ人間?」

 という原点に立ち返って、他人や社会の価値観に縛られた自我を開放し、そこから本当に「なりたい自分」の姿と夢を導き出し、「自分を書き換える技術」を伝えます。

 詳しくは本編で述べますが、自分自身をより高い視点から見る「抽象思考」ができるようになると、生き方や夢実現のためのノウハウなんか何ひとつ学ばなくとも、無意識のうちに「なりたい自分」「夢」「幸せ」を手に入れるべく行動する自分になれます。

 その「技術」は、いくつかのトレーニングを重ねることによって、誰もが身につけられるものです。

 他人の目を通して理想の自分像をつくりあげ、そこに「なりたい自分」を重ねることは、もうやめにしませんか?

 社会が当たり前の価値観としている「競争に勝つこと=幸せをつかむこと」という洗脳から、そろそろ脱出しませんか?

 自分が本当に望む自分とはどんな自分なのかを、自分の心で感じ、自分の頭で考え、自分で発見しようではありませんか。そうして他者に洗脳された「自我」を書き換え、「幸せ」というゴールが見出されば、自ずとそこに向かうプロセスそのものを「幸せ」に感じるはず。嬉々として、日々を生きることができます。もちろん、自分をダメ人間と自己卑下することもなくなるでしょう。

 自分を変えるために必要なのは、何者にも束縛されない本来の自分を取り戻し、自分本来の幸せを求めていく強い意志です。

 そういうつよい意志が持てたならば、その先にはさらに、自分の関わる宇宙を超越した視点に立つための「自由意思の獲得」というゴールが見えてきます。それは、人間ならば誰にでも獲得できるもの。人類はすでに、自らの自由意思で進化できるまでに脳を発達させているのですから、すべての人がこの自由意思を持つことは可能なのです。

 本書では、機能脳科学を専門とする私、苫米地英人が研究と実践を通して学んだ科学的知識、手法を盛り込みながら、

 「自我を書き換えて本当になりたい自分を実現し、最終的には自由意思を獲得する」

 ために必要な知識とトレーニングについてお話しします。

 読み終えたら、あとは実践あるのみ。あなたは必ずや、本当の自分に目覚めて、本当の夢を追うなかで、時空を超えた幸せを実現するでしょう。すべては、

 「一生分の後悔に苦しみながら、永遠に死の淵をさまよい続ける-そんなバカな人生を歩まず、自分が心から望む人生を生き、安らかな気持ちで永遠の自由を迎える」ために。

 引用終わり

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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Q-213:「ラベリングを夢の中でも行う」ことの意味 <前編:臨場感という架け橋>

 

 今年(2021年)、新たな取り組みとしてオンラインセミナーをはじめました。

 I-0492021年度コーチング活動についてのお知らせ <第3報:オンラインセミナー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 前々回のセミナー(210808)のテーマは「夢をかなえる方程式 I×V=R」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 セミナー中、関連するワーク「ラベリング」を紹介しました。

 (ラベリングはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

そのラベリングについて、御質問をいただきました。ありがとうございます。

質問の一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q他では、「ラベリング」の話も、早速実践しています。他の本にもあったかと思うのですが、認識に上がってきませんでした。夢の中でもラベリングするようになるというお話も興味深かったです。夢の中で見るくらい自分にとって普通であるという意図だったのか、コーチは見る夢さえもコントロールしているという意図だったかはわかりませんが、ワークを疎かにせず、コツコツ取り組んでいこうと思いました。

 

<前編:臨場感という架け橋>

 

A:「早速実践していますいいですね!

 Want to(~したい)だと創造性が発揮されます。Have to(~ねばならない)と比べると、なんと、生産性の差は10年間で756倍です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 Want toでいられるのは、ゴールがあり、エフィカシーが高いから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ラベリングをし続けることで、これからますます「I」が「R」化していきますよ。楽しみですね。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15096276.html

 

 セミナーの中で、私は「夢の中でもラベリングをしている」ことを話しました。

御指摘のとおり、それは「夢の中で見るくらい自分にとって普通である」という意味です。少し深掘りしてみましょう。

 

 「自分にとって普通」とは、コンフォートゾーン(CZ)の内側ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 もちろん、ゴール側のCZです。それは未来側のブリーフシステム(BS)ともいえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 最初はゴール(未来)側のBSを強化するための取り組みとしてラベリングを行います。しっかり意識に上げながら。

 (「意識に上げる」はとても重要なキーワードです↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

そのたびにゴール側の重要度で目の前の世界を評価することになります。それは「未来の結果として“今”を生きる」ことです。未来から現在へと流れる時間の波に乗る感じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 ラベリングという行為が無意識下で行うhabitattitudeになる頃には、目の前の世界がゴールの一部に感じられるはず。ゲシュタルトができあがるからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 苫米地博士の表現を引用すると、「『ゴール』と『現状の自我』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられる」ということ。

 

 *自我はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 以下、博士の著書「『脳のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(開拓社より再販)から引用します。

 

現状の外のゴールは、ゲシュタルト能力によって叶う!

 そして、ここからが大切なのですが、ステップ7で私がゴールは現状の延長線上ではなく「現状の外に設定せよ」と述べたのも、実はまさにこのゲシュタルト能力を人間が備えているからです。

 「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられます。

 双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる。つまりそのゲシュタルトにホメオスタシスが働くということです。

 そうなればしめたもの、体の各部位や体全体が連動して展開することで歩行が実現するように、今の自分(部分)となりたい自分(全体)が双方向的に関わり合い一つの大きなフレームを瞬時につくり上げることができます。ゴールが見えなくても関係ありません。むしろ、ゴールが見えない方が、このプロセスの中でスコトーマがはずれ、ゴールに有用なものがどんどん現れ、ゲシュタルトがより強固になる。結果いつのまにか現状の外にある抽象度の高いゴールが叶うのです。

 これが、現状の外のゴールが叶うメカニズムです。

 私たちは本書で見てきたようにこの世に生まれ落ちたときから、さまざまな他者からの洗脳を浴び続けています。「現状の環境」と「自我」の間にゲシュタルトを築き、無意識にそこをコンフォート・ゾーンにして生きてきたといっていいでしょう。いわば、社会的洗脳状態というゲシュタルトを日々強化しながら生きているのです。

 しかし、それでは私たちが本来持つ無限のポテンシャルは発現できません。現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができるのです。

 引用終わり

 

 

 ラベリングを続けることでゴール側からすべてを認識していると、博士がおっしゃる「『ゴール』と『現状の自我』を一つのゲシュタルトにする」ことができます。それは「connect the dots」。理解が深まり、ひらめきが生まれ、さらに大きなゲシュタルトを生みだすチャンスを手に入れます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 そうなると、ますます目の前の世界はゴールの一部。

RASがゴールと関係するもの(T)だけを選択し、ゴールと無関係なもの(Nil)や情動(D)のトリガーとなるもの(ドリームキラーの言動など)をどんどんスコトーマに隠していくから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 目の前の世界はゴールの一部

いまだスコトーマに隠れている“未知のゴール”までも含めたゴールの一部

 

 それが“現実”です。ぜひ「ワークを疎かにせず、コツコツ取り組みw、そのような素晴らしい“現実”を手に入れてください。

 

Q-213につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

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F-106~:超実写版「ライオン・キング」で描かれた“超現実”を生きる極意

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F-110~:情報が書き換わると現実が変わる

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Q-142:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか? <前編>

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

抜粋した下記部分について、回答させていただきます。

(プライバシー保護の観点で、今回に限らず、変更を加えてあります)

 

Q:現状の外へのゴール設定に関しまして疑問を感じています。

 現状の外のゴールのリアリティでいる状態ですと、現状の状態の認識がうまく出来きていない状態なのではないかと感じるようになってしまいました。「現実逃避をしているのではないか?」「ポリアンナ症候群という症状に陥っているのではないか?」と考えてしまいます。

それゆえ、現状の外にゴール設定することに恐怖心が生まれている感じがしております。うまく現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避やポリアンナ症候群という症状に陥ってる状態とではなにが違っているのでしょうか?

 

A:コーチングの根幹にかかわるとても大切なことをお伝えしますw

“現状の外”ではないものをゴールとはいいません!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 ゴールを“現状の外”に設定するからこそ、ブリーフシステムを自ら再構築することができます。ブリーフシステムを変えることができるのは、それまでの過去の記憶をベースとしたものから、未来の記憶をベースにしたものに変更するからです。それは未来から過去へと向かう時間の流れを生みだします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 ゴールを“現状の外”に設定するからこそ、コンフォートゾーンをゴール側にずらすことができ、RASのフィルタリングを変え、スコトーマを外し、新たな気づきを得ることができます(反対に、ゴール達成に不要な情報はスコトーマに隠れます)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 「現状の外へのゴール設定に関しまして疑問を感じています」と自覚できていること自体はとても素晴らしいことです。それは止観ができているということだから。

そのまま焦ることなく、ゆっくりと考察してください(think!)。そして、しっかりと感じてください(feel !!)。リラックスしながら考え、ワクワクしながら感じることがポイントですw

それではいただいた御質問を2回に分けて回答いたします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14120540.html

 

 

Q-1:現状の外のゴールのリアリティでいる状態ですと、現状の状態の認識がうまく出来きていない状態なのではないかと感じるようになってしまいました。「現実逃避をしているのではないか?」「ポリアンナ症候群という症状に陥っているのではないか?」と考えてしまいます

 

A-1ゴールとリアリティの関係についての御質問はよくいただきます。まずは下記ブログ記事をお読みください。

Q-042:「明確にリアルに目標がイメージできた時点でほぼゴールに近づいた」とは具体的にどういうことでしょうか?

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_262962.html

 

“現状の外”のゴールの世界の臨場感が上がると、コンフォートゾーンが(ゴール側に)ずれます。「かつての現状」が新たなコンフォートゾーンの外側になると、「認識がうまく出来ていない状態」になります。

それは、例えば「以前はとても心配していたことが、いつのまにか気にならなくなった」というようなもの。もちろん、好ましい変化です。その時に「認識がうまく出来ていない」ものは「ゴール達成に関係ないもの」のはずです。ラベリングでいえば「Nil(ニル)」。よって、認識できなくても全然大丈夫ですよ。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

 ラベリングには「大脳辺縁系優位に陥り『ファイト・オア・フライト』になってしまうこと」を防ぐ効果もあります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20276757.html

 

認知的不協和を感じても前頭前野優位を保てるようになるために、「認知的不協和を感じる→ラベリングを行う」という「フレームの組み換え」を行うことをお勧めします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20477749.html

 

 

 ところで、今、なにかモヤモヤしたものを感じていませんか?

 「現状の外のゴールのリアリティでいる状態ですと、現状の状態の認識がうまく出来きていない状態なのではないのではないでしょうか?」という疑問に対しての先程の回答に納得していないのでは?

 

 納得していないのが正解ですw

先程までの回答ではまだ解決していません。次にお伝えすることは、「現実逃避をしているのではないか?」「ポリアンナ症候群という症状に陥っているのではないか?」という疑問を解決する糸口にもなるはずです。その鍵となる知識とは「○○○」。

次回、あらためて解説いたします。

(待てない方は今すぐクリックw↓)

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

Q-143につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching Project」がはじまりました(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(お申し込みはこちら↓)

 http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

Q-131190919リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)Q&A -10

 

 20199月、鹿児島県の医療法人にて、「リスクマネジメント」をテーマとした研修を行いました。タイトルは「すべてはマインド(脳と心)が生みだしている ~イヤな気持ちをエネルギーと創造性に変える科学的方法~」です。

 内容について御紹介し、いただいた御質問や御意見に対して回答いたします。

 研修内容はこちら(Q-122)↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21034051.html

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 アンケート結果概要(Q-123):

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/21141120.html

 

 いただいた御意見・御質問に回答いたします。Q-130からは「疑問や難しかったこと」です。

 

 

30秒間でまわりの様子を記憶すること(が難しかった)

 

A:過去のブログ記事でワークを紹介しています。まだ未体験の方はぜひワークを行ってみてください↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19371125.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19572599.html

 

 ふだん見慣れているはずの風景も、いざ記憶し思い出そうとすると簡単ではないですよね。それには理由があります。

人が認識する世界は、どんどん入力される膨大な情報のうち、より重要な情報で成り立っています。ある研究によると、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)から入力される情報量は1秒間に数百万ビットで、そのうち意識にのぼるものは40ビットなのだそうです。40/000000、すなわち、わずか1/100000の情報量でつくられているものが、各々が認識している(一人一宇宙の)世界です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11823351.html

 

 このとき、重要な情報を選びだすフィルターの役目をしているものがRASです。そして、RASにはじかれ認識に上がらなくなることを「スコトーマに隠れる」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 目の前の世界は「ある」のではありません。わずか1/100000の情報量で各人のマインド(脳と心)が生みだしている「あるともないともいえる(あるともないともいえない)」ものです。それを大乗仏教では「空(くう)」と表現します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html

 

 

・ラベリング(が難しかった)

 

A:「あるともないともいえる(あるともないともいえない)」世界

 だからこそ、マインドを操作することで思いどおりに目の前の世界を再構築することができます。

 

 その訓練となるのが「ラベリング」です。過去の記事(F-095)で紹介しています。ぜひ日常的に取り組んでください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

 ラベリングは医療・福祉従事者にとって特に重要なスキルとなります。「ファイト・オア・フライト」という情動優位の状態を回避できるようになるからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 

・時間は未来→過去に流れているのは理解していますが、それを自分の生活の中へ取り入れることがなかなかできていません。頭が整理できないのか つい過去を思い出し、そちらを重視してしまいます

 

A:「時間は未来→過去に流れているのは理解している」というのは素晴らしいことですよ。大丈夫です!

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 さらには「つい過去を思い出し、そちらを重視してしまう」と認識できているのですから、ますます大丈夫です! 人の情報処理は失敗駆動型。だから「つい過去を思い出し、そちらを重視してしまう」のは“あたりまえ”といえます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

しかしながら、そのままでは過去の呪縛からなかなか逃れられないのも事実。そこで「ラベリング」です。

そもそも私たちは重要なこと(モノ)のみを認識しており、重要度の低いこと(モノ)は認識さえしていません。その重要度を、ラベリングを行うことで、「ゴールから考えたとき、どれくらい重要か」という尺度に統一すると、目の前のすべてがゴール達成のための大切な縁起(きっかけ)に感じられるようになっていきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

・ゴールを設定し未来へ向かって今を生きる(が難しかった)

 

A:目の前のすべてがゴール達成のための大切な縁起(きっかけ)に感じられるというのは、とても幸せな体験です。生きている間には腹立たしいことも悔しいこともあります。しかし、「どうしても成し遂げたいゴール」があると、そんな感情(情動)すらゴール達成のエネルギーに変えることができます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15110477.html

 

難しく感じられるかもしれませんが、その詳細をシリーズ編第3弾「心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~」にまとめています。「豊かな人生」をイメージしながら書きました。どうぞお読みください。

シリーズ編第3弾(目次):

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19879680.html

 

 

・ブリーフシステム 自分の子どもに対する怒り方が、子どもの考えや行動を制限させてしまっていた気がして反省しています(←自責)。今日気づいたことを生活に反映できるように色々考えたいと思いました

 

A:「失敗しちゃった」「間違えたな」と感じたときは、すぐに「私らしくなかった」とセルフトークしてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/19152931.html

 

 「私らしくなかった」というときの「私」とは、ゴールを達成した「未来の私」のこと。「未来の私」のイメージをセルフトークで強化していくと、臨場感が上がっていき、(RAS/スコトーマの原理により)ゴール実現のための縁起がますます紡がれていきます。そうやって“夢がかなう”のです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 親の気づきは、親だけのものではなく、子どもも優しく書き換えていきます。さらには書き換えられた子どもの成長が、逆向きに親を書き換えていきます。私たちは関係性の中で生きており、その関係性は双方向です。「私」とは関係性の総称です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 

 ブリーフシステムは、確かに過去の記憶でつくられていますが、固定化されたもの(永続するもの)ではありません。「気づいたことを反映する」ことで更新し続けることができます。ぜひ「家庭(子育て)」のゴールを設定し、その結果として今日を生きてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

Q-132につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

Q-114:「秘密のワーク」やってみました 前編;ラベリングの効果

 

 「F-097:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.4」内で御紹介したワークに関して感想をいただきました。ありがとうございます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18684707.html

 

 

「秘密のワーク」やってみました。ラベリングは知ってましたが、これほど簡単で効果的なんだと改めて驚きました。そして、今回の「すでにゴールを達成している自分を確定するワーク」も良かったです。

臨場感を如何に高めるか?という部分でまだ改善の余地があります。

 

 

 ラベリングは「重要度を『ゴールから考えたとき、どれくらい重要か』という尺度に統一すること」を目的に行います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

T(ゴールに関係すること)」「Nil(ゴールと関係ないこと)」「D(『T』でも『Nil』でもない感情)」のどれかを貼り付けるラベリングワークについて、F-095で紹介しています。「簡単で効果的な」ワークですので、ぜひ習慣にしてください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

 「重要度を統一する」のは、認識のメカニズムと関係します。私たちは重要なこと/もののみを認識し(RAS)、重要性の低いこと/ものは認識していません(スコトーマ)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 その重要性を「ゴールを達成した未来」から作りなおすことで、認識する世界自体が変わります。目の前の世界が「未来の結果」に変わる感じです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 それはブリーフシステムを書き換えることであり、新しい自分に生まれ変わることです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

 今回はラベリングに関する研究を御紹介します。米国デューク大学の研究によって、心に浮かんだ考えや映像に「ラベリング」を行うだけで、扁桃体を含む大脳辺縁系に対して前頭前野優位の状態にすることができることが判明しました。ファイト・オア・フライトの克服です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 被験者は脳スキャナーの中でサメ・クモ・ヘビ・銃・ナイフ・爆発といった恐ろしい画像を見せられます。通常ならそれらは不安・恐怖の反応を呼び起こし、扁桃体が活性化します。

 しかし、「その映像が作り物か? 本物か?」「人工のものか? 自然のものか?」を見極めるように指示されている場合は、扁桃体の発火が抑えられたのです。

 

 その見極めを「ゴールに関係するか?(T)」「関係しないか?(Nil)」「情動か?(D)」で行うのが苫米地式のラベリングです。デューク大の実験で明らかになったように、脳を前頭前野優位にすることができ、より抽象度の高い思考ができるようになります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 抽象度の高い思考はさらに大きなゲシュタルトをつくること(connect the dots)を可能とし、“ひらめき”を生みだします。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628437.html

 

Q-115につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 もう一つ、スタンフォード大学の研究を御紹介します。ブレッチャートらは、1)普通の表情を見たグループ、2)怒っている表情を見たグループ、3)怒っている表情を見て「捉えなおし」をしたグループに分け、脳の活動を比較しました。その結果、2)の被験者グループは統計的に有意にネガティブな感情になりました。

 興味深いのは3)のグループです。2)と同じように怒っている表情を見たはずなのに、1)のグループと有意差はなかったのです。

 3)の被験者グループが行った「捉えなおし」とは「評価の変更」です。表情を観察し(認識)、怒りを感じ取った際に(理解)、評価を変更するような訓練を受けたのです。例えば、「私に対して怒っている」→「上司(または配偶者)への不満を私にぶつけただけなのだ」というように。そうすることでネガティブな感情を抑えられることが明らかになりました。

 やはり、「情報(処理)を書き換えると現実が変わる」といえるようです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_386190.html

 

 

F-096:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.3

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 …これは戦前・戦後を通じて日本映画界で活躍した女優 高峰秀子さん(1924~2010年)の言葉です。前々回(F-094)はこの言葉をコーチの視点で読み解き、前回(F-095)は関連するワーク(ラベリング)を御紹介しました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18340552.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/18456250.html

 

 今回は、そのワーク(ラベリング)の実践例を紹介した後、さらに踏み込んで「私はイヤなことを心の中で握りつぶす」という言葉を考察します。

 

 

 …先日、妻と買い物している際に、かつて“だまし討ち”された病院の職員に会いました。しかもその職員は、私を誹謗中傷するだけで調停の主旨とは全く関係のない(むしろ申し立て理由を自ら否定する)“証拠”を書いた一人です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628437.html

 

 私はその職員のことを医療人として高く評価し、人としてもとても信頼していました。だからだと思いますが、裁判所に提出された“証拠”を目にしたときには激しい怒りを感じました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html

 

その怒りが、痛い記憶とともに、一気に吹きだしたのです。それまでの楽しかった“場”は、一瞬で修羅場に変わりました。私の中で。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 その時に行ったのがラベリングです。

 まずは噴出した「D」を切り離しました。「私らしくない」「コーチらしくない」とセルフトークしながら。

 次に「T」か「Nil」かを判別し、「T」と判断した後さらに分析していきました。具体的には、「The Power of Mind Ⅰ」第六章で行ったように仮説を立てて、トゥイーキングを行いました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_124527.html

 

 そして、ゴールが生みだす未来からの時間の流れを感じながら、心の中でイヤなことを握りつぶしました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 ところで、イヤなことを握りつぶす“私”とは誰のことでしょうか?

 

 …もちろん、それは「ゴールを達成した私」のことです。その「私」は、抽象度でいえば、より高い次元にいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 イヤなことの正体は何でしょうか?

 

 …「イヤなこと」の「イヤ」はすべて「D」。情動であり、心の迷いです。「イヤなこと」の「こと」が「Nil」ならば無視すればいいですし、「T」ならば解決策を考えるいい機会となります。ゴール実現にますます近づいていくことを楽しむことさえできます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 (握りつぶすのが)心の中でなのはなぜでしょうか?

 

 …情報空間の方が書き換えやすいからです。宇宙は多次元の階層構造で、その底面が物理空間です(物理空間も情報空間の一部です)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14106619.html

 

すべては双方向の縁起ですが、より高い抽象度次元に因があり、低い次元で果としてあらわれています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

だから、情報量のより少ない高次の抽象度空間の方が書き換えやすく、かつ、より大きな変化を(物理空間など低次の抽象度空間で)起こしやすいのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5165888.html

 

 

私はイヤなことは心の中で握りつぶす

 

 

 では、握りつぶすためのエネルギーはどこから生じるのでしょうか?

 

 …答えは抽象度の差です。抽象度が高くなるほど大きくなるポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)が、「握りつぶす」力の源です。つまり、ゴールの抽象度が上がるほど、強力に握りつぶすことができるようになります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045827.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654316.html

 

 

 エネルギーは、時間軸でいえば未来に、抽象度でいえば高次の抽象度空間に存在しています。そのエネルギーにアクセスする方法がゴール設定。

だから、「Goal comes 1st.」(by Lou Tice)なのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8583393.html

 

 皆さんはすでに大きなエネルギーと創造力を潜在的に持っています。それらを引き出すものがコーチングです。

 

 

 …先程、「そして、ゴールが生みだす未来からの時間の流れを感じながら、心の中でイヤなことを握りつぶしました」と書きました。

 

私が握りつぶした「イヤなこと」とは、じつは、その場にいた元同僚のことではありません。“だまし討ち”という痛い記憶やそれに紐づく経営陣の悪意でもありません。

 

握りつぶした本当の「イヤなこと」について、次回、新たなワークとともに記します。

 

(F-097につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 認知科学者 苫米地博士の新刊「超悟り入門」(徳間書店、2019年6月28日発売)に、今回御紹介したラベリングが「止観瞑想(しかんめいそう)」として記されています。

今回と次回の2回に分けて引用します。

 

止観瞑想

 …この煩悩を上手に扱うのに適しているのが「止観瞑想」です。止観の止とは煩悩を止めることを意味しています。煩悩を一時的に止めて自分の思考や感覚を観るのが止観瞑想になります。

 では、煩悩を一時的に止めるにはどうすればいいでしょうか?

 それは、ラベリングです。瞑想中に湧き出てきた情動にラベルを貼っていく作業を繰り返すのです。

 例えば、「お腹が減ってきたな」といった感情がふと湧いてきたら、「空腹」とラベリングします。「眠くなってきたぞ」と思ってきたら「睡眠」といった感じです。

 そして「空腹」とはなにか、「睡眠」とはなにかを思考していくのです。

 「空腹とは食欲から発せられるものであり、その源は大脳辺縁系にあるといわれている。これに従って食べていかなければ人は死んでしまう。しかし、人は水さえ飲んでいれば一週間ぐらい断食しても死ぬことはない。かえって健康になるといわれる。ということは、いま感じているこの空腹は従う必要がそれほどない可能性が十分にある。少なくとも緊急性は低い。ならば、この空腹はなにゆえ発生したのであろうか? 瞑想を邪魔する感覚なのか?」などなど、思考を深めていく作業を行っていくのです。

 

 

超悟り入門




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