F-401:*(アスタリスク)
3つ前の記事(F-398)で、「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」について書きました↓
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全12話と短いためなのか、展開がとってもダイナミック。予想を軽々と超えてくる自由なストーリーを毎週楽しみにしているのですが、臨場感が高まるほど(=ハマるほど)、悩みも大きくなっています。
F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>
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その悩みとは、「ネタバレ」。
コーチング用語を(無理やり)用いると、「望まぬスコトーマ外し」です。
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今の私の生活スタイルでは週末でないと視聴できないのですが、ネット空間で視聴前に重要な情報が流れてくるため、先に結末(ストーリー展開)を知ってしまうということが続いています。
もちろん、認識すると同時にブロックしたらいいのですが、それがRASのすごさ(こわさ)なのか、ついつい見入ってしまいます。
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今回のブログ記事は、MCU映画「Thunderbolts*」(2025年5月公開)を未視聴の方にとっては、大いなるネタバレになります(…といっても、「“公式”ネタバレ」ですが)。御注意ください。
ところで、MCUとは、「Marvel
Cinematic Universe」のこと。「Iron Man」(2008年)から始まったMCU映画は、「Thunderbolts*」で36作目。次の37作目「The
Fantastic Four:First Steps」(2025年7月25日公開)からは新たなフェーズ(phase
6)に入ります。
F-352:“MJ” ~縁起宇宙(w1)再構築!~ vol.5;Heal the world
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これまでの35作の映画(&Disney+で配信されたドラマ)で、主にヴィランとして登場した人物たちが、今回の映画「Thunderbolts*」の主人公です。
ずいぶん前からチーム名が「Thunderbolts」であると公表されていたのですが、昨春(2024年)の映画タイトル発表後に様々な憶測が飛び交いました。
F-281:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~
<前編;疑心暗鬼>
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なぜかというと、タイトルの最後に「*(アスタリスク)」がついていたから。
「小さな星」を意味する古代ギリシア語に由来するアスタリスク(asterisk)は、一般的には「脚注を示す記号」として用いられるもの。脚注(footnote)は「本文の下部における注の一種」。注は「言葉の意味、文章の解釈、本文の補足、文献の出典(典拠・引用文献・参考文献)などを明らかにするために付される文」です。
映画の最終盤、大どんでん返し的な展開で、「Thunderbolts」の面々には新たなチーム名が与えられます。怪しげ(きっと利己的)なCIA長官 ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌによって。それが今回の「*(アスタリスク)」の意味でした。
つまり、映画のタイトルにもなっていた「Thunderbolts」というチーム名(が示すゲシュタルト)は、本当の名前(ゲシュタルト)ではなく、“仮称”だったということ。
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映画の余韻に浸りながら、「『*』による“仮の感覚”は、コーチングにおいてとても重要」だと感じました。大乗仏教でいうと「仮観」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html
コーチングにおける重要なプリンシプルに、「ゴールが先、認識は後」というものがあります。
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これは苫米地博士の師でもあるコーチングの祖
ルー・タイス(Lou Tice)さんの言葉。私はルーさんに一度だけお会いしたことがありますが、そのときにも「ゴールが先…」と話されていました。何度も何度も。
Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?
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ゴールを設定し、ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort Zone、CZ)=可能世界w2の臨場感を高めていくと、これまでの現状(可能世界w1)が認識しづらくなります。「スコトーマに隠れ、気にならなくなる」という感じです。
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それは「過去は一切関係なし!」をしっかり体得している境地。
もちろん理想的な意識状態ですが、そのままだと「さらなる未来」「もっとすごいゴールの世界」(w3・w4…)も認識しづらくなってしまいます。
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いつの間にか「仮」が「実」になるからです。
PMⅠ-06-21:仮説14)空(くう)なき実観の行き着く先にあるもの
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そこで「*(アスタリスク)」!
コーチングを学び実践し続けていると、かつての“夢”、それも「絶対無理!」と思っていた(まわりからも散々けなされていた)“すごい夢の世界w2”が現実化していきます。
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それはもちろん幸せなことなのですが、そのままだと強力なホメオスタシスが“w2”を維持するように働いてしまうため、さらに先に進むことができません。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html
ここで「*(アスタリスク)」!
「“w2”はただの通過点に過ぎず、その先に“w3“”w4““w5”… がひろがっている」ことを無意識下でも理解(維持)できるように、“w2*”“w3*”“w4*”“w5*”… と「*(アスタリスク)」を貼り付けていきます。心の中で。
Q-338:エンドステートに対する臨場感の問題?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32350876.html
エフィカシーが高い人は、自分のゴール達成に意味がないと判断すれば(「Nil」)、スパッとCZを飛び出すことができます。たとえそのCZが、かつての“夢”だったとしても。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
*「Nil」はこちら↓
F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html
ただし、いくらエフィカシーが高いといっても、現状の外側に飛び出すのは怖いもの。そんなときに思い出すべき知識が…
F-377:学びと破門で脅しをかける <vol.1;「無限の可能性」を感じられなくするもの>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35845452.html
以下、苫米地博士の著書「幻想と覚醒」(三才ブックス、p84)より引用します。
幻想のレイヤーを超える
第1章で、私は皆さんに自由になることの必要性について説きました。皆さんが洗脳社会から脱却するために、本当の自由を手に入れるべきだ、と。
本当の自由を手にすることは、この世は幻想であると知ることでもあります。逆に、この世が幻想であると知ることは、本当の自由を手にすることでもあります。
幻想を理解しなければ、どれだけ自由になったつもりでいても、所詮は幻想の中での振る舞いに過ぎません。どれだけ好きな仕事に没頭し、好きな場所に住み、好きなものを食べようが、実は他人が生み出した幻想の範囲内でしかないのです。
ですから、本当の自由を得るためには、幻想から覚醒しなくてはいけません。
『マトリックス』や『インセプション』の世界を超えるのです。
コーチングで教える「何でも好きなことをしていい。ただし自己責任で」という自由の概念は、実際は幻想の中での自由ということになります。本当の自由は、幻想の世界の外にあります。
人は覚醒すれば、明らかに世界が変わることを知ります。目の前のリアルなものがリアルでなくなる瞬間、『マトリックス』のように馴染みのある風景が崩れ落ち、物理的現実世界が虚構であることを知ります。テレビ画面にしか向けられなかった視野が画面の外側へと開けていくように、急にこの世のカラクリが見えてきます。
まずは、物理的現実世界から覚醒してください。誰にでも覚醒できます。幻想の世界の外へと飛び出してください。
ただし、幻想から覚醒しても、その覚醒した世界も幻想の可能性はあります。現在の物理的現実世界と言われる幻想の世界から覚醒しても、またそこから覚醒しなくてはいけません。幻想の幻想の幻想の世界……と、覚醒し続けるのです。
どれだけ覚醒してもそこに広がるのは幻想の世界であるならば、どうして覚醒し続けなくてはいけないのでしょうか。
実は幻想の世界は、ある段階まで覚醒し続ければ、このあたりでいいかという着地点が見えてきます。それは、他人の思念による幻想世界を超えた時です。
何者の意図もないダイナミックな世界。時間も物理的制約もない、偶然の絡み合いによって生じた世界です。その世界に来て初めて、自分が自由に選択できるようになるのです。
これは、私が多くの著書で述べている「抽象度の高さ」と密接に繋がっています。
「抽象度の高さ」とは、より多くの情報を包括するということ。「リンゴ」という情報に対して、「果物」という情報は「リンゴ」も含んでいるので、より大きな情報となります。さらに、「果物」という情報よりも「植物」という情報の方が大きな情報です。
例えば、東京ディズニーランドで遊んでいる人は、様々なアトラクションに夢中で、自分が千葉県にいることは気付いていません。東京ディズニーランド内のことしかわかっていません。
しかし、東京ディズニーランドから一歩外へと踏み出せば、途端に新たな世界が見えてきます。自分の今いる場所が東京ディズニーランドを越えて、千葉にいることに気付きます。
そして、さらに抽象度を上げれば、自分は千葉ではなく日本にいることを知るはずです。もっと言えば、日本ではなく地球にいることを知ります。
幻想も同じです。
幾重にも折り重なった幻想という階層を1つひとつ乗り越えてください。
引用終わり
本当の自由を手にすることは、この世は幻想であると知ることでもあります。逆に、この世が幻想であると知ることは、本当の自由を手にすることでもあります
…現状の外側に飛び出すときに思い出すべき知識とは、すべて情報(幻想)である。
F-381:ロバート・メーガーの「3つの質問」 <vol.1;「すべてが情報である」>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36045078.html
その「すべて情報」という事実を、苫米地博士が理論化されたものが「超情報場理論」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html
「すべてが情報であり、目の前の世界=幻想 は自分のマインドでの情報処理の結果である」と確信できたときが、シンの革新のはじまりです。
F-206~:マトリックス/Matrix
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html
話をMCU映画「Thunderbolts*」に戻します。
今回、マーベル・スタジオは、驚くようなマーケティングを仕掛けてきました。なんと公開3日目に作品タイトルを変更したのです。
新たなタイトルは「*The New Avengers」!
主演俳優らが自らポスターを貼り替えるパフォーマンス映像を見ながら、「自分の人生の『作品タイトル(=ゴールが生みだすCZ)』を、主役である自身の手で次々と貼り替えていくことは、コーチングそのものである」と感じました。
F-279:L下でのBS&B <vol.4;「←G←B←BS←G←」サイクル>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30779917.html
主役である自身の手で次々と貼り替えていく = さらなるゴール設定
…ゴールのポイントは1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、4)自分中心を捨て去る の4つ。
そんなゴールを更新していくと、抽象度が上がっていきます。そして…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
ゴール更新を経て獲得していく高い抽象度の意識状態が、revengeをまったく新しいavengeに変えていく
…「Thunderbolts*」改め「*The New Avengers」を縁に、そんなイメージを再体験しました。
F-234~:自由訳「revenge」と「avenge」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html
CoacHing4M2 EDGE
CoacH T(タケハラクニオ)
-告知1-
2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-274:冗長性と多様性 <vol.6;プロフェッショナルなマインド>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30503310.html
F-303:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?
<vol.5;芸術とコーチング(Authentic Coaching)とリーダーシップに共通する境地>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32078054.html
F-380:学びと破門で脅しをかける ~自由、フェアネス、平和のために~
<vol.4;「自分のゴールに洗脳」の先で得るもの>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35997725.html
Q-292:来年度はこのようなセミナーを開催する予定はありますでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30266966.html
Q-413:やり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか?
<vol.3;抽象度>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36079057.html
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