苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:ホメオスタシス

F-401:*(アスタリスク)

 

 3つ前の記事(F-398)で、「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」について書きました↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36810305.html

 

 全12話と短いためなのか、展開がとってもダイナミック。予想を軽々と超えてくる自由なストーリーを毎週楽しみにしているのですが、臨場感が高まるほど(=ハマるほど)、悩みも大きくなっています。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 その悩みとは、「ネタバレ」。

コーチング用語を(無理やり)用いると、「望まぬスコトーマ外し」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 今の私の生活スタイルでは週末でないと視聴できないのですが、ネット空間で視聴前に重要な情報が流れてくるため、先に結末(ストーリー展開)を知ってしまうということが続いています。

もちろん、認識すると同時にブロックしたらいいのですが、それがRASのすごさ(こわさ)なのか、ついつい見入ってしまいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 今回のブログ記事は、MCU映画「Thunderbolts」(20255月公開)を未視聴の方にとっては、大いなるネタバレになります(といっても、「“公式”ネタバレ」ですが)。御注意ください。

 

 

 ところで、MCUとは、「Marvel Cinematic Universe」のこと。「Iron Man」(2008年)から始まったMCU映画は、「Thunderbolts」で36作目。次の37作目「The Fantastic FourFirst Steps」(2025725日公開)からは新たなフェーズ(phase 6)に入ります。

 F-352:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~ vol.5Heal the world

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34599783.html

 

 これまでの35作の映画(&Disney+で配信されたドラマ)で、主にヴィランとして登場した人物たちが、今回の映画「Thunderbolts」の主人公です。

ずいぶん前からチーム名が「Thunderbolts」であると公表されていたのですが、昨春(2024年)の映画タイトル発表後に様々な憶測が飛び交いました。

F-281:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~ <前編;疑心暗鬼>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30879191.html

 

 なぜかというと、タイトルの最後に「*(アスタリスク)」がついていたから。

 

「小さな星」を意味する古代ギリシア語に由来するアスタリスク(asterisk)は、一般的には「脚注を示す記号」として用いられるもの。脚注(footnote)は「本文の下部における注の一種」。注は「言葉の意味、文章の解釈、本文の補足、文献の出典(典拠・引用文献・参考文献)などを明らかにするために付される文」です。

アスタリスク - Wikipedia

 

 映画の最終盤、大どんでん返し的な展開で、「Thunderbolts」の面々には新たなチーム名が与えられます。怪しげ(きっと利己的)なCIA長官 ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌによって。それが今回の「*(アスタリスク)」の意味でした。

 つまり、映画のタイトルにもなっていた「Thunderbolts」というチーム名(が示すゲシュタルト)は、本当の名前(ゲシュタルト)ではなく、“仮称”だったということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 映画の余韻に浸りながら、「『*』による“仮の感覚”は、コーチングにおいてとても重要」だと感じました。大乗仏教でいうと「仮観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 コーチングにおける重要なプリンシプルに、「ゴールが先、認識は後」というものがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

これは苫米地博士の師でもあるコーチングの祖 ルー・タイス(Lou Tice)さんの言葉。私はルーさんに一度だけお会いしたことがありますが、そのときにも「ゴールが先」と話されていました。何度も何度も。

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 ゴールを設定し、ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)=可能世界w2の臨場感を高めていくと、これまでの現状(可能世界w1)が認識しづらくなります。「スコトーマに隠れ、気にならなくなる」という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 それは「過去は一切関係なし!」をしっかり体得している境地。

もちろん理想的な意識状態ですが、そのままだと「さらなる未来」「もっとすごいゴールの世界」(w3w4…)も認識しづらくなってしまいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 いつの間にか「仮」が「実」になるからです。

 PM-06-21:仮説14)空(くう)なき実観の行き着く先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14833876.html

 

 そこで「*(アスタリスク)」!

 

 コーチングを学び実践し続けていると、かつての“夢”、それも「絶対無理!」と思っていた(まわりからも散々けなされていた)“すごい夢の世界w2”が現実化していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 それはもちろん幸せなことなのですが、そのままだと強力なホメオスタシスが“w2”を維持するように働いてしまうため、さらに先に進むことができません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ここで「*(アスタリスク)」!

 

 「“w2”はただの通過点に過ぎず、その先に“w3“”w4““w5がひろがっている」ことを無意識下でも理解(維持)できるように、“w2”“w3”“w4”“w5と「*(アスタリスク)」を貼り付けていきます。心の中で。

 Q-338:エンドステートに対する臨場感の問題?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32350876.html

 

 エフィカシーが高い人は、自分のゴール達成に意味がないと判断すれば(「Nil」)、スパッとCZを飛び出すことができます。たとえそのCZが、かつての“夢”だったとしても。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「Nil」はこちら↓

 F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

 ただし、いくらエフィカシーが高いといっても、現状の外側に飛び出すのは怖いもの。そんなときに思い出すべき知識が

 F-377:学びと破門で脅しをかける <vol.1;「無限の可能性」を感じられなくするもの>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35845452.html

 

 以下、苫米地博士の著書「幻想と覚醒」(三才ブックス、p84)より引用します。

 

 

幻想のレイヤーを超える

 第1章で、私は皆さんに自由になることの必要性について説きました。皆さんが洗脳社会から脱却するために、本当の自由を手に入れるべきだ、と。

 本当の自由を手にすることは、この世は幻想であると知ることでもあります逆に、この世が幻想であると知ることは、本当の自由を手にすることでもあります

 幻想を理解しなければ、どれだけ自由になったつもりでいても、所詮は幻想の中での振る舞いに過ぎません。どれだけ好きな仕事に没頭し、好きな場所に住み、好きなものを食べようが、実は他人が生み出した幻想の範囲内でしかないのです。

 ですから、本当の自由を得るためには、幻想から覚醒しなくてはいけません

 『マトリックス』や『インセプション』の世界を超えるのです。

 

 コーチングで教える「何でも好きなことをしていい。ただし自己責任で」という自由の概念は、実際は幻想の中での自由ということになります。本当の自由は、幻想の世界の外にあります。

 人は覚醒すれば、明らかに世界が変わることを知ります。目の前のリアルなものがリアルでなくなる瞬間、『マトリックス』のように馴染みのある風景が崩れ落ち、物理的現実世界が虚構であることを知ります。テレビ画面にしか向けられなかった視野が画面の外側へと開けていくように、急にこの世のカラクリが見えてきます。

 まずは、物理的現実世界から覚醒してください。誰にでも覚醒できます。幻想の世界の外へと飛び出してください

 ただし、幻想から覚醒しても、その覚醒した世界も幻想の可能性はあります。現在の物理的現実世界と言われる幻想の世界から覚醒しても、またそこから覚醒しなくてはいけません。幻想の幻想の幻想の世界……と、覚醒し続けるのです。

 どれだけ覚醒してもそこに広がるのは幻想の世界であるならば、どうして覚醒し続けなくてはいけないのでしょうか。

 実は幻想の世界は、ある段階まで覚醒し続ければ、このあたりでいいかという着地点が見えてきます。それは、他人の思念による幻想世界を超えた時です。

 何者の意図もないダイナミックな世界時間も物理的制約もない、偶然の絡み合いによって生じた世界ですその世界に来て初めて、自分が自由に選択できるようになるのです

 これは、私が多くの著書で述べている「抽象度の高さ」と密接に繋がっています

 「抽象度の高さ」とは、より多くの情報を包括するということ。「リンゴ」という情報に対して、「果物」という情報は「リンゴ」も含んでいるので、より大きな情報となります。さらに、「果物」という情報よりも「植物」という情報の方が大きな情報です。

 例えば、東京ディズニーランドで遊んでいる人は、様々なアトラクションに夢中で、自分が千葉県にいることは気付いていません。東京ディズニーランド内のことしかわかっていません。

 しかし、東京ディズニーランドから一歩外へと踏み出せば、途端に新たな世界が見えてきます。自分の今いる場所が東京ディズニーランドを越えて、千葉にいることに気付きます。

 そして、さらに抽象度を上げれば、自分は千葉ではなく日本にいることを知るはずです。もっと言えば、日本ではなく地球にいることを知ります。

 幻想も同じです。

 幾重にも折り重なった幻想という階層を1つひとつ乗り越えてください

 引用終わり

 

 

本当の自由を手にすることは、この世は幻想であると知ることでもあります逆に、この世が幻想であると知ることは、本当の自由を手にすることでもあります

 

 現状の外側に飛び出すときに思い出すべき知識とは、すべて情報(幻想)である

 F-381:ロバート・メーガーの「3つの質問」 <vol.1;「すべてが情報である」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36045078.html

 

 その「すべて情報」という事実を、苫米地博士が理論化されたものが「超情報場理論」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 「すべてが情報であり、目の前の世界=幻想 は自分のマインドでの情報処理の結果である」と確信できたときが、シンの革新のはじまりです。

 F-206~:マトリックス/Matrix

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html

 

 

 話をMCU映画「Thunderbolts」に戻します。

 

今回、マーベル・スタジオは、驚くようなマーケティングを仕掛けてきました。なんと公開3日目に作品タイトルを変更したのです。

新たなタイトルは「The New Avengers」!

 

主演俳優らが自らポスターを貼り替えるパフォーマンス映像を見ながら、「自分の人生の『作品タイトル(=ゴールが生みだすCZ)』を、主役である自身の手で次々と貼り替えていくことは、コーチングそのものである」と感じました。

F-279L下でのBSB vol.4;「←GBBSG←」サイクル>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30779917.html

 

 

  主役である自身の手で次々と貼り替えていく = さらなるゴール設定

 

 

 ゴールのポイントは1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、4)自分中心を捨て去る の4つ。

そんなゴールを更新していくと、抽象度が上がっていきます。そして

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

ゴール更新を経て獲得していく高い抽象度の意識状態が、revengeをまったく新しいavengeに変えていく

 

 

 Thunderbolts」改め「The New Avengers」を縁に、そんなイメージを再体験しました。

 F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-274:冗長性と多様性 <vol.6;プロフェッショナルなマインド>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30503310.html

F-303:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.5;芸術とコーチング(Authentic Coaching)とリーダーシップに共通する境地

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F-380:学びと破門で脅しをかける ~自由、フェアネス、平和のために~ <vol.4;「自分のゴールに洗脳」の先で得るもの>

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Q-292:来年度はこのようなセミナーを開催する予定はありますでしょうか?

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Q-413:やり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか? <vol.3;抽象度>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36079057.html

 

 

幻覚と覚醒

Kindle版はこちら↓

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F-400:縁起から得た“希望/HOPE”の体感 <後編;苫米地理論学習中の気づき>

 

 気楽にブログ記事を書いているときに、突然、ずいぶん昔に医師として経験したケースを思い出しました(アンカー)↓

 L-205202207月シークレット… -03;情報空間のエネルギーを認識し活用する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html

 

おそらく、“希望/HOPE”という表現(ゲシュタルト)がトリガーになったのだと思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 *トリガー(trigger)&アンカー(anchor)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 そのケースに関する考察について、当時勤めていた病院で“研究会”を開催して共有しました。その後300回開催することになった研究会の、記念すべき1回目です。

 PM-06-04:訴え続けたことは「抽象度を上げること」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523887.html

 

 まだ苫米地博士と出会う前のこと

 

 当時を懐かしみながら資料を確認してみたら、たくさんの気づきを得ました。いい意味でも、悪い意味でも。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 前編(F-399)では「博士に学ぶ前の私が患者さんとの縁で得たもの」を、後編(F-400)では「博士に学びながら体感しているもの」を、それぞれ言語化します。

伝えたいのは“希望/HOPE”の体感です。

 

 *前編(F-399)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36848380.html

 

 

 前編の最後に、19世紀のドイツの思想家 ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche1844~1900年)の言葉を紹介しました。

 F-161:コーチの視点で考察する“青春” vol.2;フリードリヒ・ニーチェ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24140969.html

 

 

なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きることにも耐える

 

 

 どのように生きることにも耐える」という言葉(ゲシュタルト)は、苫米地博士に学ぶ前の私にとっては、とても心地よいもの(=コンフォートゾーン)でした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 「努力」「根性」という言葉やそのような言葉に紐付く世界観が大好きだったから。

 F-109:気楽

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 「大好き」は、当時のブリーフシステム(Belief SystemBS)による情報処理。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 もちろん、そのBSには、他人の考えや社会の価値観がたっぷりと刷り込まれています。

 Q-352:人に変に見られていないかがひどく気になります

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33133160.html

 

 つまり、他によりBSがつくられ、そのBSが生みだすコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)に囚われ続けていた ということ。

 L-158202201月シークレットレクチャー -02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 

 私だけでなく、おそらく多くの人が、自分が“本当の自分”ではないことを知らないまま大人になり、「自らに由る」という自由を手放していきます。“希望/HOPE”を見失いながら。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

 だから、まずはCZについて知ることが重要!

その上で、自身の現状のCZ(可能世界w1)を観察し、ゴール側から新たなCZw2)を生みだす!

 

 

 そのときにとくに重要なのが「〇〇〇」。その「〇〇〇」は、免疫力、そして生命力そのものに深く関係しています。

L-206202207月シークレットレクチャー -04;「想像力×創造力」の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36789215.html

 

 以下、苫米地博士の著書「脳に免疫力をつければ病気にならない!」(徳間書店、p46)より引用し(青字)、解説を加えます。「ゴール側から新たなCZw2)を生みだす」際の鍵となる「〇〇〇」を予想しながら読み進めてください。Feel

 

 

コンフォートゾーンがあなたをつくる

 コンフォートゾーンとは「自分が心地よいと思う状態」のことです。

 たとえば、食べることが好きでいつも満腹まで食べて、甘いものも毎日食べて、ぽっちゃりした体型になっている人は、そういう生活態度が自分にとって心地よいから、それを続けてきたわけです。そうして、「食べることを我慢できず、ぽっちゃりしている自分」がコンフォートゾーン(自分が心地よいと思う状態)になっています。

 

 脳の免疫力は、コンフォートゾーンに戻ってこようとする性質を持っています。

 先に述べたように、このことを私がいつも使う用語では「ホメオスタシスの遠心力(フィードバック)」というのですが、皆さんは「脳の免疫力はあなたをコンフォートゾーンに引き戻そうとする」と覚えてください。

 ダイエットに失敗するのは、脳の免疫力が「食事を食べすぎるというこれまでのコンフォートゾーンに向かって働く」からです。

 なんとか食事を減らしてやせはじめても、脳の免疫力は元の状態へ戻ろうとするのです。

 そして、脳が体重をいつものレベルに戻そうとする指令を出すため、食べることを我慢できません。やせ我慢をしても、脳の免疫力には勝てません。あるとき気づいたら何かを食べています。コンフォートゾーンへ戻ろうとする強力な脳の免疫力、これがダイエットのリバウンドの原因です。

 このコンフォートゾーンに引き戻そうとする脳の免疫力=情報空間のエネルギーです。

 

 情報空間のエネルギーが働く先(コンフォートゾーン)が自分が太っている状態であれば、ダイエットに失敗します。反対に、「スリムで美しい自分」がコンフォートゾーンになっている人は、情報空間のエネルギー=脳の免疫力がそこに向かって、食べる量と内容が適正に調整され、スリムで美しい自分を保つことができます。

 つまり、あなたがどんなコンフォートゾーンを設定しているか、どんな状態に居心地がよいと感じているかによって、脳の免疫力の向かう方向が決まります

 引用終わり

 

 

 …前回紹介したケースでいうと、息子さんとの口論前のCZが「自宅に退院して〇〇している」というポジティブなもの、口論後のCZが「死にたい。家で死ぬ」というネガティブもの。

 

口論前は「元気」「健康」を維持するように働いていた「ホメオスタシスの遠心力(フィードバック)」は、口論後「老衰」「病気」を現実化(加速)するように働いてしまいました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ゴールが何にせよ、そのゴールを実現するためには、“健康な心身”が必要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

“健康な心身”を維持するためには、「健康な自分」をCZにする必要があります。そのために「健康」のカテゴリ(バランスホイール)にゴールを設定します。

 Q-425:現状の外側に100%want toのゴールvol.3update ofBalance Wheel」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36631145.html

 

 ただし、ここで気をつけないといけない注意点があります。その注意点とは

 

 

「健康な自分」をコンフォートゾーンにする

 体力に自信のない人や、病気がちな人は、「体力がない自分」「病気がちな自分」がコンフォートゾーンになっているため、「体の弱い自分」を維持するように脳の免疫力が働いてしまっています。

 ですから、体力をつけようと運動しても、病気をしないように食事に気をつかっても、「体の弱い自分」が維持され、すぐに疲れを感じて体調を崩してしまいます。

 

 健康な人は、寒い部屋で薄着でうたた寝をしたくらいでは、風邪を引きません。室温の低さに反応して、体が最適な体温を維持しているからです。この環境とフィードバック関係を持ちながら体を適した状態に持っていく機能が、脳の免疫力です。

 一方、健康ではない人、体の弱い人、病気がちな人は、寒い日にちょっとうたた寝をしたくらいで風邪を引いてしまいます。これは「よく風邪を引く」自分がコンフォートゾーンになっているせいで、「風邪を引く」ほうへ脳の免疫力が働いてしまうのです。

 

 最強の健康法は、「自分は健康で長生きする。自分が病気になることはない」と確信することです。その確信によって健康な状態がコンフォートゾーンになり、その結果脳の免疫力が高まって強健な心身をつくります。それはつまり、「完全に健康で病気とは無縁!」というコンフォートゾーンさえ作れれば、さまざまな健康法に精を出さなくても健康でいられるということです。

 

 第2章で私の生活スタイルに触れますが、私は明け方に寝て昼に起き、トレーニングジムに通うこともなく、食べ物にもまったく気を使っていません。一般的には不健康といわれるような生活習慣ですが、私は心身ともいたって健康かつ強健です。それは私が「完全に健康で病気とは無縁の自分」をコンフォートゾーンにしているからです。そんな私の場合、ごくたまに風邪を引いたときなども、「完全に健康で病気とは無縁!」のコンフォートゾーンに向かって脳の免疫力が働くため、一晩寝れば治ります。

 

 「健康・強健になる」ということは、「脳の免疫力を上げる」ということです。そして、「脳の免疫力を上げる」ということは、「完全に健康で病気とは無縁!」の自分をコンフォートゾーンにし、その状態が維持されるように脳の免疫力を働かせるということです。

 引用終わり

 

 

 「健康」のカテゴリにゴールを設定する際の注意点とは、「健康は手段であって、目的ではない」ことをしっかり意識に上げること。

 Q-116:薬に頼ることに、じつは、抵抗があります

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477470.html

 

「健康」(のカテゴリ)は、他の領域のゴールを下支えするもの。「職業」「社会への貢献」「趣味」「リーダーシップ」といった他のゴールが、「健康」のゴールを決めていきます。それが「手段であって、目的ではない」の意味です。

F-358:自由訳「OODA」 <vol.4Act

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34906708.html

 

 

バランスホイール(新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度)

 

 

 手段と目的とはまったく違うものですが、その決定的違いはクリアでしょうか?

 先ほどの「『健康』(のカテゴリ)は、他の領域のゴールを下支えするもの」の“「下」の意味”をしっかりイメージできていますか?

 

 「手段」と「目的」の関係を立体的にイメージできていればOKです。

「健康」と「病気」の関係も同じように立体的(あるいは双方向的)に捉えることが重要。もしもそれができていないと、「健康」へのこだわりが、かえって「病気」を招くことになりかねません。

F-073:「糖尿病リスク予測ツール」に思う vol.3;ツールを使いこなすために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15548671.html

 

 

「病気にならない」と唱えては病気を招く

 こんな例もあります。

 最近、ある編集者がこんなことを言っていました。「うちの小学生の子どもに、毎晩『ぼくは風邪を引かない』と10回唱えさせてから寝させるようにしてから、風邪を引かなくなったんです」。

 これも一種のイメージ療法です。またアファメーションともいえます。アファメーションとは、「自分は病気から回復して元気になる」というように肯定的な断言をすることにより、潜在意識の力を引き出し、イメージを現実化する方法です。アファメーションも、自己暗示も、イメージ療法も、呼び方が違うだけでメカニズムは同じ。脳の免疫力の応用です。

 ただし、右の例では注意が必要です。実は「ぼくは風邪を引かない」という言葉では、イメージの力を十分に活かすことができません。なぜなら、無意識は肯定と否定を区別しないからです。「ぼくは風邪を引かない」と自分に言い聞かせるのは、「ぼくは風邪を引く」と自己暗示するのと同じなのです。

 

 同様に、健康な人が「私は病気にならない!」と自分に言い聞かせるのは、「わたしは病気になる!」と自己暗示をかけるのと同じです。

 ですから、健康な人が健康を維持し、いっそう元気ハツラツとしていたいなら、「自分は健康!」「今日も元気!」「絶好調!」と唱えるのが正しいやり方です。

 何かの病気を患っている人は、「自分の病気は治る」と唱えてはいけません。無意識にとってそれは「自分は病気だ」と言い聞かせられているのと同じです。また、「自分は健康になる!」と唱えるのもいけません。「健康になる」という言葉では、「自分は今は健康ではない」というネガティブなイメージを無意識に刷り込むことになるからです。したがって、何かの病気がある人も、「自分は健康だ」「元気だ」と現在進行形で唱えれば、治癒力が高まります。

 

 毎日「健康だ」「元気だ」と肯定的に自分に断言することを習慣化すると、「健康で元気な自分」という自己イメージがコンフォートゾーンになり、そこへ向かって脳の免疫力(ホメオスタシス)が働きます。そして、病気の人は病気が治っていき、健康な人は病気知らずでますます強健になります。

 

POINT

イメージの書き換えで脳の免疫力が高まり病気が治る

 引用終わり

 

 

 「健康」と「病気」の関係を立体的(あるいは双方向的)に捉えることが重要!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私が考える「『健康』と『病気』を立体的(あるいは双方向的)に捉える」とは、両者を包摂した視点で観るということ。

 F-389:“心身の不調”の一考察 <vol.5;すべての病気は〇〇〇〇である>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36412101.html

 

 

  「健康」と「病気」を包摂した視点で観る

 

 

 私が経験したケースの考察で「息子さんとの口論前のCZ:ポジティブ」「口論後のCZ:ネガティブ」という表現をしましたが、その「ポジティブ」「ネガティブ」というのは主観的評価です。

 L-09220217月シークレット… -04;わたしたちは共同幻想の中に生きている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30558230.html

 

 コーチングは、「主観」ではなく、「客観」。その「客観」を体得するためには、抽象度を上げた思考を手に入れなければなりません。その一例が「『健康』と『病気』を包摂した視点で観る」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

まずはCZについて知ることが重要!

その上で、自身の現状のCZ(可能世界w1)を観察し、ゴール側から新たなCZw2)を生みだす!

 

 そのときにとくに重要なのが「抽象度」。その「抽象度」は、免疫力、そして生命力そのものに深く関係しています。

 F-377:学びと破門で脅しをかける <vol.1;「無限の可能性」を感じられなくするもの>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35845452.html

 

 医療や介護の現場では、よく「歳には勝てない」という表現を見聞きします。それは半分正解で、半分間違い。いえ正確には、ごく一部に限って正解で、ほぼ間違いというべきでしょう。

 Q-140:若かったら挑戦しますけど、もう年なのでガマンします

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22528302.html

 

 正解なのは、「物理空間においては『歳には勝てない』は事実」だから。その事実を受け入れるからこそ、理不尽度を下げることができ、“今を生ききる”ことができるようになります。

 Q-205:「縁起」と「因果」 vol.2;縁起と因果の違いを理解する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26507222.html

 

 ほぼ間違いなのは、「物理空間は情報空間のほんの一部に過ぎない」から。抽象度を軸にとった場合、物理空間は広大な情報空間の底面。物理も情報です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「熱力学および統計力学において定義される示量性の状態量」であるエントロピー(entropy)を用いると、物理空間ではエントロピーが増大しカオス化していき、情報空間ではエントロピーが縮小しシンプル化していきます。時間の経過とともに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 苫米地博士が神奈川大学での講義(2023年)で解説されていますが、なんと生命現象はエントロピー縮小系です。

 Q-338:エンドステートに対する臨場感の問題?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32350876.html

 

 

DrT神奈川大講演-12

神奈川大学情報学部開設記念シンポジウム(2023523日)より引用

基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達 Dr.苫米地 (2023年5月20日) - YouTube

 

 

つまり、私たちは時間の経過とともに抽象度の次元を上がっていく存在だということ。その頂点が「空(くう)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 ただし、抽象度の次元を上がっていく間も、物理空間上の身体は変化していきます。エントロピーが増大しながら。確実に老い、ときに病み、必ず死ぬという物理宇宙の因果律から、私たちは決して逃れることができません。

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 

  確実に老い、ときに病み、必ず死ぬという物理宇宙の因果律から、私たちは決して逃れることができない それが生きるということ

 生きる=生命現象 はエントロピー縮小系

だからこそ、生きている間に「やりたいことだけをやりたいだけやる」!

 

 

 それが「苫米地博士に学びながら体感している」こと。苫米地理論を学習中である私の気づき(納得)です。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

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-関連記事-

F-318~:観自在

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

Q-278:親として何を助言していけば良いのか知りたいと思いました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29631346.html

Q-362~:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428110.html

Q-374~:バランスホイールは全て現状の外? クライアントが現状に満足している項目があった場合、その項目をどう扱えばいい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429253.html

 

 

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L-210202207月シークレットレクチャー -08;狭く! 高く!

 

20227月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の1回目。全体を通してのメインテーマは「。目指すのは「決して過信はせずに、しっかり確信する」という意識状態の体得です。

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

01;決して過信はせずに、しっかり確信する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36719650.html

 02;〇〇とは情報である

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36751237.html

 03;情報空間のエネルギーを認識し活用する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html

 04;「想像力×創造力」の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36789215.html

 05;正しい「過去の記憶」の使い方

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36800425.html

 06;「ブリーフシステムは、結果として変わるもの」← why

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36826574.html

 07;コーチングのカクシン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36836716.html

 08;狭く! 高く!

 

 

現状の可能世界w1から、現状の延長線上では絶対達成できない可能世界w2への移行

 

 そのw1w2はパラレルワールドのようなもの。それらは並行して存在する可能世界であり、交わることもつながることもない宇宙です。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 つまり、排他的

 

 なので、w1からw2に移行するためには、断絶した2つの可能世界の間をジャンプする必要があります。その“ジャンプ”を可能とする力がエフィカシー。最近の苫米地博士の表現を用いると、エフィカシー関数「Efficacyw1)→ w2」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 w1w2は、それぞれコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)だと考えることもできます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 3つ前の記事(L-207/05)の表現を使って、さらに「信」まで加えると

 

  w1:過去の記憶で覆い尽くした(強化した)CZ ←決して過信しない!

  w2:過去の記憶で補った「新しい認識を作る」ためのCZ ←しっかり確信する!

 

 と考えることができます。

 

 

 コンフォートゾーン(CZ)とは、「セルフイメージにより決められる、その人(組織)にとって心地よい空間」のこと。一般的には、CZの中では、リラックスでき、IQが上がり、パフォーマンスが向上します。

 Q-355:休みの日なのにvol.2;リラックスと緊張のサイクル -基礎編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33196855.html

 

ただし、「心地よい空間」とは、必ずしも理想的なものを意味しません。例えば、不平・不満・泣き言・愚痴・文句がCZになっている場合、その不平・不満・泣き言・愚痴・文句を言う状況を維持するように無意識が働きます。

Q-271~現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

 

 多くの場合、過去の記憶で強化する“現状(Status QuoSQ)”がCZになっています。つまり、「無意識は、昨日のような今日を生き、今日のような明日を迎えようとする」ということ。

 そのままでは「現状を突き破る、まったく新しい明日」は生みだせません。

 Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなって

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35232931.html

 

 だから、「CZは常に疑う」ことが重要!

 それがコーチング実践者のハビット&アティテュードです。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 具体的なセルフトーク(内省言語)でいうと、「このコンフォートゾーンは本当に良いものなのだろうか?」↓

 F-239:「出口が見えない」と「出口戦略」 vol.3;ヒーリングとコーチングのLUBで考える <理論編後編;コンフォートゾーン>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28608833.html

 

 では、常にCZを疑う私たちは、どのようなことを心がければいいのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度」(CYZO、付録②)より引用します。

 

 

コンフォトートゾーンを「広げる」のは×、「上げる」のは〇

 コンフォートゾーンは広げるのではなく、狭めて上げることが重要です。子ども向けのコーチングプログラムであるPX2だと、「コンフォートゾーンを広げなさい」と教えますが、それは子どもはまだ自我関数pができあがっていないからです。

 生まれてから数年や十数年しか経っていない子ども時代は、そもそもコンフォートゾーンが狭いわけです。家庭と家族などの基本的なコンフォートゾーンしかもっていませんから、子どもに「コンフォートゾーンを作っていきましょう。そして、それを広げていきましょう」と伝えるのは当たり前のことです。

 子どものときは、コンフォートゾーンを出るとか出ないとかが問題ではなく、まずはコンフォートゾーンを形作ること「クリエイティブ・ユア・コンフォートゾーン」が大切です。次にそれを広げていく「ストレッチ・ユア・コンフォートゾーン」へとつなげていけばいいのです。

 しかし、大人はしっかりと自我関数pができあがっています。その大人がコンフォートゾーンを広げようとすると、ゴールの設定がw1の中でのステップ・バイ・ステップ方式になり、現状w1に縛り付けられるリスクが高くなるのです。

 大人は、コンフォートゾーンを狭めて上げるということが重要です。現状の外側である可能世界w2にゴールを設定することで、現在のコンフォートゾーンに対して排他的な狭くて高いコンフォートゾーンができてくるのです。

 ホメオスタシスはコンフォートゾーンに対して働きますから、コンフォートゾーンを狭めて上げることで、ホメオスタシスのループを狭めて強力に働かせることができます。そうしないと、現状から抜け出すことはできません。居心地のよい所に片足を突っ込んだまま、馴染みのない不安な場所であるw2に飛ぶことはできないのです。

 引用終わり

 

 

 …CZを疑う(過信しない)私たちが心がけるのは、狭く! 高く!

 

 それが「可能世界w1からw2へジャンプ」する秘訣。その狭く高いCZへ向かうエネルギーこそが、本物(Authentic)のエフィカシーです。

 Q-422:コーチングを受けるとどうなりますか? -version 2- <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36570553.html

 

L-211につづく)

 

 

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-追記-

 CZを疑う(過信しない)私たちが心がけるのは、狭く! 高く!

 

 もうひとつ心がけることを挙げれば、「『CZは空である』と意識に上げ続ける」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

  すべて空

 

 バラバラな情報が合成され“記憶”となるのは“今、この一瞬”です。

 (詳しくはこちら↓)

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 

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-関連記事-

F-228~:ゼロトラスト

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html

F-346:ヘンシン! <ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34261064.html

Q-356:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。単に疲れているだけでしょうか? <vol.3;リラックスと緊張のサイクル -実践編-

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33233344.html

Q-357:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。単に疲れているだけでしょうか? <vol.4;リラックスと緊張のサイクル -超越編-

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33248780.html

 

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F-398:赤いGと白いG ~よくわかんないけど、なんかわかった!~

 

前回(F-396~)お伝えしたとおり、コーチとしての私が意識しているのは「ちょっと混乱」を引き起こすこと。その理由は「『Rゆらぎ』のきっかけになる」からです。

 Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html

 

 ゆらぐ(&リラックスする)ほど、より高次の情報空間にアクセスしやすくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 変性意識(ASCAltered State of Consciousness)が深まるから。

 F-391:童謡か? 軍歌か?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36506396.html

 

コーチングでは関数pの再定義を促すのではなく、可能世界“w1”から別の“w2”に移行することを促す」でいうと、「別の“w2”に移行」することは「Rゆらぎ」なしではできません。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 反対にいうと、他人に「Rゆらぎ」を仕掛けられると、相手にとって都合のよい「別の“w2」に連れ去られてしまうかもしれません。そうとは知らぬ間に。

 S-02-17:洗脳ではなく教育であり続けるための大切な問い

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19572431.html

 

 だからモニタリングが重要!

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

最近、私の無意識は強いゆらぎを感知しました。そのひとつである「ヘンザイ」について考察したのが前回までのこちらの記事↓

F-396~:ヘンザイ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_431106.html

 

 今回は別のケースを分析します。私が感知したゆらぎとは「ガンダム」です。

 (今、どんなイメージが浮かんでいますか?)

 F-215:これりすくん

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27469761.html

 

 

 今年(2025年)のはじめに、息子のひとりから「今、上映中の『ガンダム』がおもしろいよ。観に行かないの?」というメッセージが届きました。

 私はアニメ好きとはいえませんが、ファーストガンダム“(1979年~)に熱狂した世代。大人になってDVD(映画版三作)を再視聴し、子どもの頃には理解できなかった物語の奥深さ(=抽象度の高さ)に驚き感動したひとりです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 とは言っても、そこから「ガンダム」ワールドに回帰したわけではなく、2016年にTV放送された「機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096」を息子たちと“つまみ観”した程度。だから「観に行かないの?」と促されても、「ふ~ん」という感じでした。

 重要度が低かったのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 ところが、117日(2025年)から公開されていた映画「機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-」(「ジークアクス」と読みます)の“緑のおじさん”が「シャリア・ブル」だとわかった途端に重要度が爆上がりし、さらにあの“赤い彗星”の姿を見て臨場感が沸騰しました。

 情報と記憶が激しく結びついたから。

 L-10220218月シークレットレクチャー -04;思考が臨場感を生みだす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31235489.html

 

 でも、残念ながら、時すでに遅し。

 スケジュールの都合で映画を観に行けなかった私は、配信が始まるのを静かに待ちました。

 

 そして、心待ちにしていた第1話「赤いガンダム」で

(聞いていた話と違う! でも、予告にシャアの後ろ姿?)

 

さらに、第2話「白いガンダム」で

(え~っ? シャアが“中”から「見せてもらおうか」って言ってる!) ←私の内省言語

 L-08420213… -07;内省言語を「言語を使わないで引き起こす」ために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30160964.html

 

 

 …先ほど「そこから『ガンダム』ワールドに回帰したわけではなく」と書いてしまいましたが、家の中はけっこう“ガンダム”があふれていて(SWほどではないです)、劇中の効果音や楽曲を集めた音源集も所有しています(しかもTV版と劇場版の両方とも)。

 だから、とくに音や音楽には敏感なのですが、第2話は完全に昭和の「ガンダム」でした。ただし、ストーリーはまったく別物(シャアが乗っちゃってるし)。

 F-344:止められないんだ! これを聴いて、脚本を書くときのインスピレーションに

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34150617.html

 

  すごく似ているけど、別物(なんか違う)

 

 これは「まずフレームを中断し、アンカー&トリガーを利用して、フレームの組み換えを行う」という超やばいやつ。“洗脳”の方法論そのものです。

 (詳しくはこちらでどうぞ↓)

 F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

 

 すっかりGQuuuuuuXの世界にコミットしてしまっている自分を観察しながら、あらためてTVや映画(&ネット空間)の怖さを感じました。

 F-112~3:情報が書き換わると… vol.3~4;戦争をせずに他国を支配するマニュアル

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276927.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20377720.html

 

 以下、苫米地博士の著書「テレビは見てはいけない 脱・奴隷の生き方」(PHP研究所、p25)より引用します。

 

 

洗脳とは「内部表現」の書き換え

 テレビは映像を中心に、人間の視覚情報に訴えかけることが可能なメディアです。しかも同時に何千万人もの人に対して、同じ情報を与えることができる。だからこそ「洗脳装置」として、非常に優秀な存在になったといえます。

 どうしてテレビによって洗脳が可能になるのか、簡単に解説します。

 人間の体は、暑さを感じれば意識しなくても汗をかきます。汗が蒸発したときの気化熱によって、体を冷やそうとするためです。反対に寒くなれば、勝手に体がガタガタ震えて熱を生み出し、体を温めようとします。呼吸や瞬き、心臓の鼓動なども、私たちが意識せずとも周りの環境変化に合わせてスピードや深さを調整しながら、勝手に動いています。

 このように温度や湿度といった外部の環境変化が起こっても、生命を同一の状態に維持するために自動的に体が反応することを「ホメオスタシス」(恒常性維持機能)と呼びます。

 重要なのは、このホメオスタシスが脳の進化により、外部の環境変化に対応するだけではなく、意識の内部変化にも対応するようになっていることです。

 人間は、カレーを食べれば「辛い!」と思ったり、恋人と楽しい時間を過ごしているときは「幸せだなあ」と感じるといったように、つねに意識の中で「表現」しています。これを心の内部の表現という意味で「内部表現」と呼びます。

 怖い映画を見て主人公に感情移入しているときは、「怖い」という内部表現が自分の意識に書き込まれている。すると体はその内部表現に反応して、ホメオスタシスのフィードバックが起こり、脈拍が速まったり、手のひらに汗をかいたりします。

 小説を読んで感動し、涙を流したりするのも同じことです。

 人間は脳の進化の結果、物理的な空間の変化だけでなく、自分の心の中の変化においてもホメオスタシスが働くようになっているのです。

 洗脳という行為をひと言で説明するなら、人間の内部表現を書き換えることによって、「ホメオスタシスの状態を変える」こと。

 ほとんどの人は「死ぬのはイヤ」「痛いのは嫌い」というホメオスタシスをもっていますが、自爆テロの実行犯は、洗脳によって「死後の世界はすばらしい」というように内部表現が書き換えられてしまっているので、死を恐れることなくテロに向かうのです。

 洗脳者は、洗脳対象の内部表現をすべて書き換えて、自分に都合のよい行動を進んで起こるように仕向けます。つまり、ほんとうにうまくいった洗脳は、洗脳された側も幸せなのです。

 テレビは私たちの心の中に、臨場感を感じる空間をつくりだします。そしてその空間に、映像と音声を介して絶え間なく情報を書き込んでいく。その情報が私たちの内部表現に変化をもたらし、自分が感じている空間の認識を変えさせて、結果的に自分自身をも変化させてしまう。

 だからこそいまの世の中では、テレビが最高の洗脳装置なのです。

 引用終わり

 

 

テレビは私たちの心の中に、臨場感を感じる空間をつくりだします。そしてその空間に、映像と音声を介して絶え間なく情報を書き込んでいく。その情報が私たちの内部表現に変化をもたらし、自分が感じている空間の認識を変えさせて、結果的に自分自身をも変化させてしまう

 

 情報が私たちの内部表現に変化をもたらす」のは、「ホメオスタシスが脳の進化により、外部の環境変化に対応するだけではなく、意識の内部変化にも対応するようになっている」から。

 

その事実を理論化したものが、苫米地理論の第1世代「サイバーホメオスタシス理論」です↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 このホメオスタシスの働きを自らコントロールし、「可能世界w1から別のw2に移行する」ことがコーチングです。

 L-171202203… -04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 

 そんなコーチングのコアは「ゴール」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのポイントは 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域に設定(バランスホイール)、4)自分中心を捨て去る の4つ。

 L-10020218月シークレット… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

1)現状の外とは、これまでの記憶でつくられたコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)の外側ということ。現状の外側を認識することはできないため、現状の外にあるゴールは「よくわからない」という感じです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ところが、フレームを中断し、そこに新たな情報を投げ込むと、新たな情報を取り込んでフレームの組み換えが行われるので、現状の外のゴールを見つけやすくなります。その状態が「Rゆらぎ」です。

 Q-423~:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすれば

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_431018.html

 

ゴールに近づく新たなフレーム(I)が再構築され、そこにホメオスタシスが働くようになると、「可能世界w2」の臨場感が高まり(V)、やがて現実化していきます(R)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

その可能世界w2=ゴール側のCZは、ホメオスタシスで維持されるゴールの世界。苫米地理論の第2世代「超情報場理論」でいうと「ゴールが(を)包摂する情報場」。古い心理学用語で言うと「ゲシュタルト」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 ゴール側に新たな情報場(ゲシュタルト)ができあがると、きっとこのような内省言語が生まれます

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

  よくわかんないけど、なんかわかった!  by マチュ

 

 

 このような内省言語(感覚)は、コーチングがうまく機能している証です。

  (...とガンダムが言っている) 

 

 以上、「ゆらぎ」のモニタリング(&息子)を縁にひろがった思考を、気楽に言語化してみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

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Q-424:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.2;ゴールの基本条件>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36583975.html

 vol.2;ゴールの基本条件

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A2:前回は「ゴール設定のスタートライン」について考察しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ところで、「ゴールの3つの基本条件は?」と問われたら、何を思い浮かべますか?

 

 ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む(100%want to)、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)に設定する です。

 L-09920218月シークレットレクチャー -01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 

 もう一つ加えるなら 4)自分中心を捨て去る こと。

 L-10020218月シークレット… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

以下、苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社から再版、p205)より引用します。「ゴール」と「ゲシュタルト」の関係性をイメージしながら読み進めてください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

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現状の外のゴールは、ゲシュタルト能力によって叶う!

 そして、ここからが大切なのですが、ステップ7で私がゴールは現状の延長線上ではなく「現状の外に設定せよ」と述べたのも、実はまさにこのゲシュタルト能力を人間が備えているからです。

 「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられます。

 双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる。つまりそのゲシュタルトにホメオスタシスが働くということです。

 そうなればしめたもの、体の各部位や体全体が連動して展開することで歩行が実現するように、今の自分(部分)となりたい自分(全体)が双方向的に関わり合い一つの大きなフレームを瞬時につくり上げることができます。ゴールが見えなくても関係ありません。むしろ、ゴールが見えない方が、このプロセスの中でスコトーマがはずれ、ゴールに有用なものがどんどん現れ、ゲシュタルトがより強固になる。結果いつのまにか現状の外にある抽象度の高いゴールが叶うのです。

 これが、現状の外のゴールが叶うメカニズムです。

 私たちは本書で見てきたようにこの世に生まれ落ちたときから、さまざまな他者からの洗脳を浴び続けています。「現状の環境」と「自我」の間にゲシュタルトを築き、無意識にそこをコンフォート・ゾーンにして生きてきたといっていいでしょう。いわば、社会的洗脳状態というゲシュタルトを日々強化しながら生きているのです。

 しかし、それでは私たちが本来持つ無限のポテンシャルは発現できません。現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができるのです。

 引用終わり

 

 

「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架ける

 

 その「臨場感という橋を架ける」ことを、最近の苫米地博士は「エフィカシー関数をつくる」と表現されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

240617バラダン-5

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

「成長」の夏に向けて習得!苫米地式「オーセンティック コーチング」 (2024年6月17日) #コーチング (youtube.com)

 

 

 「ゴール」が生みだすイメージ(Image/Imagination)と「エフィカシー」で強化する臨場感(Vividness)により、これまでは認識さえできなかった“まったく新しい現実”が創造されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

その“新しい現実”が、引用文中の「ゲシュタルト」。「双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる」ので、自然かつ強力にゴールに近づいていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その“自然かつ強力”な力の正体は、「脳が進化した人類が持つ『情報空間に働くホメオスタシス』」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

それを理論化したものが、苫米地理論の第Ⅰ世代「サイバーホメオスタシス理論」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

 繰り返しますが、ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 質問中の「現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法」という表現は、1)現状の外、2)心から望む の2つをカバーしています。

もしも3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る というポイントがスコトーマに隠れているなら、これからも「ゴールを設定することが困難」な状態は続くでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 なぜだと思いますか?

 

 答えは、じつは、引用した苫米地博士の文章中にあります。その理由をじっくりと考えてみてください。気楽にどうぞw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

Q-425につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

L-172202203月シークレットレクチャー -05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 

 

 

Q-422:コーチングを受けるとどうなりますか? -version 2- <後編>

 

 苫米地式コーチング認定コーチとなって、早いもので10年目に入っています。

 これまでたくさんの御質問や御相談をいただきました。とくに入門者の方からよくいただくのが、「コーチングを受けるとどうなりますか?」。

そんな素朴な疑問に対する私の本気の答えは、「自由になり、一念三千を体感する」↓

Q-405:コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35882023.html

 

 最近も同様の御質問をいただきました。今回は少し抽象度を下げて“NHK的なワーク”を紹介します。気楽にお読みください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 *前編はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36538575.html

 

 

Q:コーチングを受けるとどうなりますか?

 

A2最も臨場感が高い(Vivid)イメージ(Image/Imagination)が現実(Reality

 

 臨場感を十分に高めることができれば、「未来の記憶で生みだすまったく新しいコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)」が現実化します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

それがまるで魔法のように人生が一変するコーチングの秘密です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

  鍵は臨場感!

 

 では、どうやって臨場感を高めればいいのでしょう?

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 

 私のお勧めは「ストーリーテリング」。物語化です。

 F-373:義を見てvol.7;「義を見て為さざるは、勇無きなり」を解決する -実践編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35653525.html

 

 苫米地式コーチングのベースは認知科学(cognitive science)です。そのパラダイムは「ファンクショナリズム(functionalism)」ですが、苫米地博士はそれを「第0世代」と表現されます。

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

 「第0世代」に対して、現在の苫米地理論には3つのパラダイムがあります。

1世代が「サイバーホメオスタシス理論」。シンプルにいうと、「ホメオスタシスがサイバー空間(情報空間)にもひろがっている」というもの。そのホメオスタシスが臨場感の正体です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 *情報空間はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 苫米地博士は、「臨場感とリアル(現実)が同一のものである」と理解した体験を、「小説で涙を流す問題」として論文化されています。

 

「小説で描かれる物語」という現実には存在しない世界の出来事に、物理的な存在である身体が影響を受けている

 

 その理由は「情報空間に対しても臨場感を感じられるように人類の脳が進化している」から。もっとベーシックにいうと、そもそも物理(空間)も情報だから。すべて情報です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 苫米地博士は、物語を使うメリットとして、「抽象度を上げたときにも強い臨場感を維持しやすい」ことを挙げられています(「超瞑想法」p138)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ただし、臨場感を高めるための物語には重要な条件があります。それが「他人が作った抽象度の高い情報空間であること」。

 F-315:デジタル自傷行為 <plan-side -3;ゴール×エフィカシーの“秘密” -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32678098.html

 

 そこでNHKの“朝ドラ”を使ったワーク!

 

朝ドラ(「連続テレビ小説」)の多くの作品において、週のはじめに問題が生じ(case-side)、週のおわりには無事解決します(plan-side)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 そんな紆余曲折を経ながら、主人公がまわりの人々とともにゴールを達成していく

 

半年間にわたって描かれるストーリーに自身のゴール達成のプロセスを重ね合わせることで、ゴール側のCZの臨場感を強化していくことができます(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 抽象度の高さは作品によって様々ですが、実在の人物をモデルにした作品はどれもお勧め。今春(2025年)はじまった「あんぱん」は、「お金のためではなく、心を豊かにするために働いた“ある人物”」の縁起が描かれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 以下、苫米地博士の著書「超一流脳のつくり方」(枻出版社、p10)より引用します。

 

超一流脳のつくり方

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Tomabechi Method 4

一流脳を持つ人は お金のためではなく 心を豊かにするために働く

 あなたはなんのために仕事をしていますか?

 その答えがお金のためなら、いますぐその仕事観を捨て去るべきです。というのも、お金のためにやりたくもない仕事を嫌々やっても脳の本来のポテンシャルを発揮できないのです。

 やりたいことを仕事にするなんて、運や才能に恵まれた一握りの人たちと思っていませんか?

 あなたがそう思い込んでいるのは、親や教師から夢を追っては生活なんてできないと洗脳されてしまったから。これは世界経済の支配者が自分たちの権利を守るために一般市民に押しつけた価値観ともいえます。自分たちのつくった土俵の上で競争させることで、お金の奴隷にさせてしまう。まずはそんな支配階級の仕掛けた洗脳から目覚めることが大切です。たしかに、やりたいことよりもお金を優先して働くべきという価値観は、いつの間にか頭の中に刷り込まれていた根拠のない考えです。単なる所得の差を、「勝ち組」「負け組」といって人の優劣かのようにとらえてしまう風潮も、支配階級の戦略のひとつではと勘ぐりたくなってしまいます。

 では、一流脳をもつ優秀な人材は、なにを求めて働いているのでしょう。彼らの仕事選びの基準は実にシンプルで、「毎日楽しく生きられる」かどうかという一点に集約されます。週末を楽しみに働いているサラリーマンが多いなかで、1週間をすべてハッピーに過ごすためにはどんな仕事に就くべきかと考えるのが一流脳の持ち主なのです。

 平日はやりたくない仕事でお金を稼ぎ、週末にやりたいようにお金を使う。それでは本当に望むライフスタイルを週のうちに2日しか過ごせていないことになります。まず、その働き方に疑問を持ちましょう。仕事こそ好きなこと、やりたいことを基準に選ぶべきなのです。大切なのは、あなたがいくら稼いだということではなく、あなたがどんな人生を生き、どんなゴールを目指すのかということ。お金は後から必然的についてきます。それと日本では、サラリーマンをしていてはお金持ちになれないことを知るべきです。たとえ、サラリーマンがどんなに頑張ったとしても、ジェット機ひとつ購入できないのが現状です。お金は手段でしかなく、目的にはなり得ないということを知るのが大切です。

 365日楽しく生きられるように仕事選びをすることは、本当の意味での人生の豊かさにつながります。一流脳の持ち主は、お金を目的とせず、やりたいことを追究し、人生を本当の意味でリッチ(豊か)にしているのです。

 引用終わり

 

 

 お金のためではなく、心を豊かにするために働く

 

 「あんぱん」で描かれる“ある人物”とは、誰もが知る国民的アニメ「アンパンマン」の原作者 やなせたかし(1919~2013年)さん。ちなみに、「アンパンマン」がヒットしたのは、やなせさんが69歳の時です。

 F-006:狂い咲き part

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5305837.html

 

東京高等工芸学校(現・千葉大学)図案科卒業後に田辺製薬宣伝部に入社したやなせさんは、高知新聞記者や三越宣伝部のデザイナーを経て、1953年に専業漫画家として独立します。その後もイラストレーター、詩人、作詞家、編集者、シナリオライター、舞台美術家、絵本作家 と様々な仕事を行い、1973年に子供向け絵本の第2弾として「あんぱんまん」を世に送り出しました。

 

その「あんぱんまん」ですが、やなせさん自身も含め、誰も売れるだろうとは思っていなかったそうです。つまり、お金儲けが目的ではなかったということ。

Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

担当編集者から「せっかく『やさしいライオン』(子供向け絵本第1弾)のようないい作品が書けるのに、なぜこんなくだらないものを書くんですか。『あんぱんまん』はもう書かないでください」と言われてしまい、「そうですか。じゃ書きません」と答えたくらい。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

しかし、やなせさんには「あんぱんまん」を書き続けたい強い想いがありました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

戦争を経験されているやなせさんは、戦時中「中国国民を支配から解放する」という国の言葉を信じて行動しました。敗戦後に価値観が180度ひっくり返り、それらの行動がすべて「悪」と烙印を押されてしまうことを経験し、「正義とは一体何なのか?」と自問したそうです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

1970年代はじめごろの子供向け番組は“戦隊もの”や“仮面もの”が流行っていました。そんな時代に「あんぱんまん」は生まれました。

「主人公が『正義の味方だ』といって威張るんだけど、それがどうにも嘘臭くてね。本当に正義の味方なんだったら、ひもじい人を助けるのがまず先なんじゃないかという思いがあって。そこから『あんぱんまん』を書き始めたの。僕自身、自分の思っていたことを書いただけだったから、子供にはウケないだろうと思っていたんです」と当時のことを語られています。

F-368:義を見て為さざるはvol.2;「義を見て為さざる」の問題点 -正義-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35409039.html

 

やなせさんは自身の体験から、正義という概念を対象のある相対的な評価ではなく、もうひとつ上の抽象度で定義しなおしました。それが

Q-380自分を下に引き戻そうとする意識が働くことがあります<後編;plan-side

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34672869.html

 

 自分を犠牲にしてでも、苦しむ人を助ける

  そして、その行為を心から楽しむ

 

 それは、まさにコーチング実践者のブリーフ!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

これから半年にわたって放送される「あんぱん」を活用して臨場感を上げながら、アンパンマンの優しい姿と自身の姿(ハビット&アティテュード)を、そして明るく温かいストーリーと自身のゴール達成のプロセス(人生)を重ね合わせていくと、きっと「いつもニコニコしていて、よく思い出し笑いをする」ようになります。

 Q-357:休みの日なのに気持ちがvol.4;リラックスと緊張のサイクル -超越編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33248780.html

 

 そのようなことが人生のあらゆる領域(バランスホイール)であたりまえになり、日々幸せに包まれていることが、コーチングを受けることで起こること そのように私は思っています。

 Q-361 “自分以外を幸せにする”がわからずモヤモヤしています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33551039.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 1973年に子供向け絵本の第2弾として「あんぱんまん」を世に送り出しました

 

 私には「あんぱんまん」の記憶があります。まだ木造だった頃の、古く、薄暗い小学校の図書室で、「あんぱんまん」を読んでいたことを覚えています。12年生の頃です。

“自分の顔を食べさせて助ける”という行為に強い衝撃を受けました。その衝撃は、私のブリーフの一部をつくっているはずです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-065~:水木しげるさんの「幸福の七か条」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_303640.html

F-212~:仕事楽しみですか? ~want toが非難される社会~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415360.html

Q-392:コーチングとは基本的に利他的になることでゴールを達成することなのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35248836.html

Q-394:利己的な思いと利他的な思いが両方ある場合は

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35299303.html

Q-397:みんなお金にしか興味がなく、孤独感を感じています

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35381579.html

 

 

Takashi_Yanase(Wikipedia、1953年)

やなせたかし(1953年)さん

Wikipediaより引用

やなせたかし - Wikipedia

 


 

L-198202207月医療・介護研修会 -08;ディベートを極めたうえで、徹底的に「Rゆらぎ」を行う

 

 20226月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた職員研修を行いました。依頼されたテーマは「イライラ」↓

 L-178~202206月医療・介護研修会(イライラの正体を知り、しっかり対処する)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430045.html

 

 その翌月、同じ医療法人で再び職員研修を行いました。今回のテーマは「ワクワク・ドキドキ」です。

 Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 私が意図したのは、これまでの「イライラという可能世界w1」から新たな「ワクワク・ドキドキという可能世界w2」に移行すること。そのためにコーチとしての働きかけを行いました。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました) 

 

 01;ゴール達成を邪魔する「〇〇」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36175836.html

 02;ゴールを考える前に必要なもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36208966.html

 03;左脳的な働きを超え、右脳的な働きをブーストする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36223150.html

 04;「言語束縛」を外すための二つの方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36256269.html

 05;「イライラ」→「ワクワク・ドキドキ」のための二つの“秘密”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36270252.html

 06;世界を一変するためのワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36301779.html

 07;「イライラ」から「ワクワク・ドキドキ」への流れ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36314050.html

 08;ディベートを極めたうえで、徹底的に「Rゆらぎ」を行う

 

 

 前回(L-198)は、モチベーションと重ねながら、「『イライラ』から『ワクワク・ドキドキ』への流れ」を考察しました。まとめると

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

1)     まずは呼吸をモニタリング

F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

2)     呼吸(身体機能)の観察 → 心の状態(精神機能)までコントロール =Rゆらぎ

Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのように

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html

3)     逆腹式呼吸でリラックスを深め、さらなるゆらぎを得る →大脳辺縁系優位(fight or flight)から前頭前野優位へ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

4)     前頭前野をフル活用してゴール設定

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

5)     ゴール →価値 →want to →「ワクワク・ドキドキ」があふれる

 

 

 この部分に関連して、研修後、このようなコメントをいただきました。

 

何か新しいことにチャレンジしようかと思っているので(悩んでいるので)、頑張ってチャレンジしてみようかと思います

 

 苫米地式における「悩み」とは、「悩むことに夢中になりすぎて行動を忘れている状態」のこと。「一生懸命やらない理由を探している状態」が「悩み」です。

 L-09720217月シークレット… -09BSを壊し、スコトーマを外すための方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30681527.html

 

 それは創造的回避が働いている状態。創造的回避が働くのは「have toが入り込んでいる」からです。きっとまだゴールがないか、あっても「心から望む」ものではないはず。つまり、誰かに「チャレンジ」を仕組まれているということ。

そのままでは無意識が強烈に嫌がってしまいます。だから、

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

 「頑張る」「努力」「根性」といった感覚には注意が必要!

 

それらはhave toを前提とする昭和の間違った方法論を象徴する言葉(感覚)だといえます。

 F-109:気楽

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 「ワクワク・ドキドキ」は、ゴール設定の結果として自然に生まれるもの。ゴールに向かうホメオスタシス活動のあらわれです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ただし、ゴールがしっかり設定でき、その世界(=ゴール側のコンフォートゾーン)の臨場感を十分に高められたとしても、want toがいつの間にかhave toに変わってしまうことがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 私自身は、「want tohave toに変えてしまうもの」として、「Fear(恐怖・不安)」「Obligation(義務感)」「Guilty(罪悪感)」に気をつけています↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 「気をつける」をより具体的にいうと、「止観を行う」。

それは以前取り上げたとおり(L-194/04)、「左脳的な働きを超え、右脳的な働きをブーストする」こと。

(「止観瞑想」に関する苫米地博士の解説はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

 

 今回は苫米地博士の著書「ディベートで超論理思考を手に入れる 超人脳の作り方」(CYZOp221)より引用します。「止観」に関するゲシュタルトを、さらに大きくクリアにしてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

超人脳への道 -止観

 このファイナルトレーニングの「Rゆらぎ」と「Dの排除」を集中して行う作業は古くから「止観」と呼ばれています。文字どおり「心を止めて観る」ということです。「煩悩を止めて観る」ということです。あるひとつのことに「心を停めて観る」というのも止観といえます。ちなみに止観について記述されている天台智顗(ちぎ)による摩訶止観(まかしかん)では、以下のように定義されています。

 

 ●相対の止観

 ①さまざまの悪い覚観や妄念やの思想が静かに休息すること、②心を明らかな真理に依拠させて、現存する念をこれにつなぎとめて、停住させて動かさないこと、③無明に対して観ずること。

 ●絶対の止観

 相対するものがない全一なる仏法の世界。言葉が無用になりすべての相対的な考えを超えて、超えるということも超えられること。

 

 ここで、「相対の止観」の②で、「明らかな真理」というのは、何かということになりますが、本書では、論理的な真偽値が真のものぐらいに理解しておけばいいでしょう。論理の世界を超えるのですから、その論理の世界の真偽値でどう考えても真なものに心を停めて観るというぐらいの解釈でいいでしょう。

 ③で、無明というのは、これは、仏教用語になってしまいますが、「縁起を知らないこと」としましょう。「縁起」というのは、お釈迦様の哲学の基本で、すべての事象が関係から成り立っているという事柄です。この世の中には、(たとえ神がいたとしても)それだけで、他の何者にも依らず成り立っているものは何もないという哲学です。西洋的な定義における絶対神としての神や、道教でいうタオ(それだけであるもの)は、この世には存在しないという哲学です。それを知らないことを無明といいます。

 「絶対の止観」ですが、絶対を否定する仏教において、この絶対はどういう意味かを考察してみましょう。私は超越したという意味で捉えています。超越止観とでもいいましょうか。悟りの世界を表現している文言に読めます。ここで、天台智顗がいう「言葉が無用になり、すべての相対的な考えを超えて、超えるということも超えられる」というのは、まさに、相対的な考えの方法論の現在における頂点であるディベートを超越して、その超越を超えることでそのひとつを示せると思っています。

 もちろん、これは、実際にディベートを極めたうえで、徹底的に「Rゆらぎ」を行ってもらって、読者の皆さんひとりひとりに体得していただくしかありません。ちなみに、このレベルが涅槃と呼ばれるものといって過言ではないでしょう。以下は、同じく、摩訶止観からの引用です。

 「色(物質的現象)は無明から生じており、無明は実体がないものであるから、いかなる色も仮のものであり、仮のものであるから常にあるものではなく、そのような本性はないのであるから、空であることがわかるのである。

 また、ほんの一瞬でも心が生ずれば、それは必ず根(知覚器官)と境(それらにより生じる感覚)によって起こるのであり、いかなるものも因縁により生じているのである。因縁によって生じたものはみな無常なのである、あるいは、『一念の心に六十の刹那がある』といい、あるいは、『一念の心に三百億の刹那がある』という。このように一瞬たりともとどまらないので、念々(刹那刹那)の心は無常であり、無常で実体のないものであるから、煩悩は根底からくずれ、業も苦もないことになり、かくして生死の苦悩は滅するから、これを涅槃と名づけるのである。これは色心を分析する観の意である」

 

 空であるとは、縁起のことであり、すべては関係であるということです。ディベートはまさに現代版の修行の体系でもあり、その体感をするのに非常に役に立ちます。

 ただし、ディベートという論理の系のなかにいたのではそれは無理で、それを超えるしかありません。まさにそれを実現する脳が超人脳であり、空そのものを体験する脳ということです。ディベートは縁起を知る(無明から抜け出す)ための現代のサトリ修行でもあるのです。

 引用終わり

 

 

 天台智顗がいう「言葉が無用になり、すべての相対的な考えを超えて、超えるということも超えられる」というのは、まさに、相対的な考えの方法論の現在における頂点であるディベートを超越して、その超越を超えることでそのひとつを示せると思っています

 

 コーチングとは、「マインドの使い方をマスターする」こと。そのコアは「ゴール」と「エフィカシー」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ゴール;1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、4)自分中心を捨て去る

 エフィカシー;自分のゴール達成能力の自己評価

 

 …つまり、「~したい(want to)」という思いと「できる」という確信。

その思いや確信は左脳的な論理空間における「相対的」な評価ではなく、「ディベートを超越して、その超越を超える」という右脳的な超論理・超言語空間でのもの。

 F-364:シコウサクゴ <後編:コーチング中は「from思考錯誤×3 to試行錯誤」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35211211.html

 

 その超論理・超言語空間に構築された巨大で抽象的な構造を(非言語のまま)体感することが、「Don’t think. Feel!」の「Feel!」の感覚↓

 L-08520213月シークレットレクチャー -08;「feel」の体感

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30185249.html

 

 その「Feel!」を重ねるたびに、ますます「Total well-being(全人的幸福)」に近づくはず

 

私はそのように確信しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

L-199につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 現代ディベート論理は「トゥールミンロジック」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 詳しくはこちらでどうぞ↓

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-関連記事-

F-253Corona Panicに打ち克つ ~ビジュアライゼーションによるゴール達成法~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29357204.html

F-284~:気楽 ver.2

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

Q-238~:気楽に生きたいのですが

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418094.html

Q-243~:続・気楽に生きたいのですが~「気楽に生きる」ということ~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418403.html

 

ディベートで超論理思考を手に入れる

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F-386:“心身の不調”の一考察 ~苫米地式コーチング認定コーチとして~ <vol.2;動物の本能から生じる情動>

 

 前回(F-385)は、私が医師として経験した<ケース>を紹介しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

私が感じた本質的課題(case)は「ゴールがない」こと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

  

その根治的解決法(plan)は、もちろん、「ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる」ことです。そのプロセス中に、人は「『宇宙に対して果たす機能』がわからない」というスピリチュアルペインを克服していきます。

 L-122202111月医療・介護研修… -03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html


  ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる

 

 その間に起こること(起こすべきこと)を、コーチとして考察します。

 

 vol.1;本質的課題と根治的解決法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36235572.html

 vol.2;動物の本能から生じる情動

 

 

 前回(F-385)、私は「患者さんが抱えている問題(case)の本質とその根治的解決法(plan)をイメージしながら読み進めてください」と書きました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

じつは、この発想は、コーチングにはふさわしくありません。なぜでしょう?

 

答えは「問題やその解決にフォーカスするほど、現状に囚われやすくなる」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 現状に囚われたままでは、当然ですが、現状の外にゴールを設定することができません。ゴールはいつまでもスコトーマに隠れたままです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 現状を生みだすのは各自のブリーフシステム(Belief SystemBS)です。BSは「情動を伴った体験の記憶」と「受け入れた情報の記憶」でつくられます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

「記憶」という言葉でわかるとおり、現状とは過去(記憶)の再合成です。

 Q-259:コーチングは弱った人を対象とする臨床心理や精神医療の世界にはなじまないのだろうか? <vol.1自我から離れ、高い抽象度で物事を捉える技術

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28742699.html

 

 だから、コーチは、徹底的に「過去は一切関係ない!」と伝えます。クライアントのマインドを過去の呪縛から解放するために。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

  過去は一切関係ない!

 

 ただし、コーチにとっては、クライアントの「過去」も重要。

まずは「現状を維持する(=現状の外への移行を阻む)ブリーフシステム」を的確に把握した上で、そのBSを強烈にゆらがし、ゴール側から再構築できるように働きかけていきます。

F-342:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.7;プロファイリング後に行うこと 「殻(w0)“を壊せそうにないケース」編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34042823.html

 

 今回の<ケース>でいうと、私が強く感じたのは「寂しさ」。これまでの人生で強化し続けた「寂しさ」が、“心身の不調”の根底にあると感じました。

 

 以下、苫米地博士の著書「『感情』の解剖図鑑 仕事もプライベートも充実させる、心の操り方」(誠文堂新光社、p76)より引用し(青字)、考察を加えます。

 

 

【寂しさ】

 あるはずのものや、あってほしいものが欠けていて、心細く満たされない気持ち。あるいは、人恋しくて物悲しい気持ち。寂しさの度合いによっては、「胸が締めつけられる」「涙が出る」といった身体的反応が起こることもある。

 

寂しさには、いろいろな種類がある

 「寂しさ」と一口に言っても、ひとくくりにはできません。その内容は千差万別です。

 「大切な人を失って、寂しい」「住み慣れた場所を離れて、寂しい」「恋人や家族がいなくて、寂しい」という人もいれば、「人は究極的には誰ともわかりあえない、孤独な存在である。そう考えると寂しい」「ビッグバンの前の、何もない宇宙を想像すると寂しい」という人もいるかもしれません。

 抽象度の低いものから高いものまで、人はさまざまな物事に対し、寂しさを感じるのです。

 引用終わり

 

 

 大切な人」「住み慣れた場所」「恋人や家族」は物理空間上の具体的な存在です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 それらが「欠けていて、心細く満たされない」というのが、抽象度の低い「寂しさ」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その寂しさは動物的だともいえます。抽象度の低い「寂しさ」を感じるとき、心は不安定かつ短絡的になりがちです。「大脳辺縁系優位」といえるこの状態のことを、「ファイト・オア・フライト」と表現します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 

動物の本能から生じる、抽象度の低い寂しさ

 抽象度の低い寂しさは、動物の本能に基づく寂しさであるといってもよいかもしれません。

 動物にはもともと、身の安全を守るために群れをなす習性があります。

 進化の結果、人間は一人でも行動できるようになりましたが、脳内には、仲間を求める仕組みがまだ残っています。集団で行動していた時代の名残が、生物としての人間の脳に残っているのです。たとえば、一人暮らしの人が寂しさを感じてしまうのは、そのせいです。

 しかし、そうした寂しさには、実は、あまり意味はありません。

 よく考えてみてください。山奥や無人島などの特殊な環境でない限り、たとえ家族などの同居人がいなくて一人で暮らしていても、単に壁で区切られているだけで、同じマンションや近所には、たくさん人間がいます。物理的には数メートルしか離れていないなどということも、ざらにあるでしょう。

 こうした寂しさを感じそうになったら、「壁の向こうには人がいる」と考えるようにしましょう。

 生物学的な、抽象度の寂しさには、想像力を少し働かせるだけで十分に対処ができるのです。

 引用終わり

 

 

 …BSに影響するような情動的な体験の記憶(アンカー)が、何か(トリガー)をきっかけに扁桃体&海馬によって増幅されながら引っ張り出されると、自律神経系が刺激され身体の不調が出現します。<ケース>における「食欲不振」「悪心」「腰痛・下肢痛」「めまい」「胸痛・圧迫感」は、その典型的な症状です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 扁桃体と海馬が記憶を引っ張り出す働きは大脳辺縁系の処理の中ではあくまでローカルなものですが、前頭前野に認識のパターンを生みだす(=BS化)まで高まると自律神経系を介して脳幹までも変調させます。そこまでいくと、命に関わるような不調が生じ得ます。

 PM-04-04収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

 だから必ず克服するべきなのですが、その克服は決して簡単ではありません。「抽象度の低い寂しさ」は「動物の本能に基づく寂しさ」だから。それは遺伝子レベルの強力な呪縛だといえます。

 

集団で行動していた時代の名残が、生物としての人間の脳に残っている

 

その「名残」は、じつは、コーチングにも大いに関係します。「名残」を克服できないと、いつまでも過去に囚われたままです。

その「名残」のひとつが「エスティーム(Esteem)」。

L-172202203月シークレット… -05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 

次回、掘り下げます。

 

F-387につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記1

 私は、「寂しさ」を克服するためには、絶対にコーチングが必要だと思っています。寂しい状態がコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)化している人は、そのCZをホメオスタシス(恒常性維持機能)が強力に維持しているからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *ホメオスタシスはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 以下、「『感情』の解剖図鑑」(p78)より引用します。

 

 

ホメオスタシスがもたらす寂しさもある

 大切な人を失ったり、住み慣れた場所を離れたりしたときに感じるのは、ホメオスタシスの働きによって生じる寂しさです。

 人間の身体や精神には、自分にとって居心地のいい状態、慣れ親しんだ状態を維持しようとする力(ホメオスタシス)が強く働いています。そして、何らかの事情により、「自分はこういう人間である」「自分はこういう世界に生きている」という脳内のブリーフシステムが崩れると、最初のうち、脳は戸惑い、それを何とか元に戻そうと葛藤します。このときに、寂しさが生まれるのです。

 引用終わり

 

 

-追記2

 前回(F-385)、私は「患者さんが抱えている問題(case)の本質とその根治的解決法(plan)をイメージしながら読み進めてください」と書きました。じつは、この発想は、コーチングにはふさわしくありません。なぜでしょう?

 

 そもそも「患者」という表現自体がNG

言語は想起性が高いため、「患者」という表現を用いることで、「患う」「病」というイメージ(I)の臨場感(V)が上がってしまいます。「患う」「病」というイメージにホメオスタシスが働くようになると、無意識がそのイメージを強力に維持するようになり、現実化します(し続けます)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 そんな悪循環を断ち切るのにコーチングが有効!

 鍵は「ゴール×エフィカシー」。現状の外に自ら設定するゴールとそのゴール達成の確信です。

 F-314~5:デジタル自傷行為 <plan-side -2~3;ゴール×エフィカシーの“秘密”>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32626694.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32678098.html

 

 

-告知1

「<25年前期>コーチング説明会&セミナー」の動画配信を開始しました。今回のテーマは「現状の外をどうやって見つけるか?」。20254月末まで視聴可能です。

ぜひゴール設定の“基本”と“ポイント”を体得してください↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36249577.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36149164.html

 

 

-関連記事-

F-332:分断緩和のための処方箋 vol.3;「未来のビジョンによる引力の極大化」と「過去からの引力の最小化」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33515591.html

L-130202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -11;「スピリチュアルペイン」と「自分」と「自由」と「本当の幸せ」の関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32859869.html

Q-294~:孤独を感じています。私はどんなゴールを設定すればいいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423127.html

Q-395~:セルフトークのコントロールをやっていますが、時折強い孤独感を感じることもあります

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429935.html

 

 

「感情」の解剖図鑑



Q-403:接遇に関する研修を何度も行っていますが、いつの間にか元の状態に戻ってしまいます。どうすればいいのでしょうか? <前編;case-side

 

介護現場で働く方から御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部について、前編(case-side)と後編(plan-side)の2回に分けて回答いたします。

 

Q:接遇に関する研修を何度も行っていますが、いつの間にか元の状態に戻ってしまいます。どうすればいいのでしょうか?

 

A1最初に本質的な原因(case-side)と解決(plan-side)をお伝えします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

いつの間にか元の状態に戻る」理由は

 

人の場合、情報空間にホメオスタシスが拡張している

 

 から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 よって、「どうすればいい?」に対する答えは

 

1)ゴール設定により新しいイメージを生みだし、

2)その新たなイメージにホメオスタシスを働かせる

 

です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

職場でのマネジメントとしていうなら、「1)新しいイメージをしっかり共有し、3)そのイメージの臨場感を高め合う」という感じ。

PM-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 具体的な「どうすれば?」はケース・バイ・ケースです。答えは1つではないし、最適解は常に更新されていきます。すべてがダイナミックに変化しており、無常だからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 問題を見つけることも、見つけた問題を解決することも、その鍵は「スコトーマ」にあります。スコトーマを生みだす/外すポイントは 1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 知識がなければ、そもそも認識することができません。

 その一方で、知識が新たな認識を妨げてしまいます↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879896.html

 

 だから、「自分の知識や常識として受け入れているものを、入念に吟味し続ける」ことが重要。少しでも違和感を感じるなら、その違和感は徹底的に掘り下げるべきです。

 

どこに違和感を感じるのか?

  どれくらい感じるのか?

なぜ感じるのか?  等々

 

 違和感を徹底的に掘り下げることによって、知識は新しいものに書き換わっていきます。これまでのゲシュタルトが、より大きなゲシュタルトへと再構築されていきながら。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 じつは、コーチングにおいて、このプロセス(ゲシュタルト再構築)はとても重要です。なぜだと思いますか?

 (私の答えは次回に)

 

 

 では、あらためて「いつの間にか元の状態に戻る」理由について確認しましょう。鍵は「ホメオスタシス(Homeostasis)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

今回は、苫米地博士の著書「残り97%の脳の使い方」(フォレスト出版、p91)より3回に分けて引用(青字)しながら、「ホメオスタシス」について掘り下げます。

 

 

ホメオスタシス

 最後にホメオスタシスについて説明します。

 ホメオスタシスとは恒常性維持機能のことをいいます。これは、生体をより長く生きながらえさせるために、生体の安定的な状態を維持しようとする傾向のことです。

 人間は生きていく上で、無意識レベルで体内のさまざまな機能が安定的に活動しています。体に負荷がかからないように、呼吸や心拍が一定のリズムで保たれているのもホメオスタシスが働いているためです。

 また、ホメオスタシスは外的な要因にも反応します。

 たとえば、外が暑ければ、体はあわてて汗をかかなければなりません。内部表現の中に「外は暑い」という情報の書き込みがあったからです。

 もう少し詳しく説明すると、人間は気温が上昇すると、その情報が全身の神経を通じて脳に伝えられます。すると、脳からは「発汗せよ」という指令が出て、皮膚から汗が出てきます。

 これは、脳内で「気温が上がった」という内部表現の書き換えがあり、それに合わせて生体の安定的な状態を維持しようとするホメオスタシスが働いて発汗したと説明できます。

 引用終わり

 

 苫米地博士は、まず「体内のさまざまな機能」を安定的にする働きとしてのホメオスタシスに言及され、次いで「外的な要因」への反応(例:発汗)について述べられています。一般向けに。

 

 ここで注意しないといけないのは、「外も内である」という事実。

我々はつい「外部世界(現実世界)」と「内部表現(心の世界)」を分別してしまいますが、そもそも外部世界というものはありません。それを一言でいうと「空(くう)」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

各自が認識している「外部世界(現実宇宙)」は、それぞれの記憶が織りなす世界。だから、すべてが「内部表現(心の世界)」であり、「一人一宇宙」です。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 よって、内部表現とは、「人が認識している世界そのもの」だといえます。脳のレベルでいうと、「RASReticular Activating System)と呼ばれるフィルターを通して映しだされる世界」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 その内部表現(Internal RepresentationIR)には、物理次元の情報だけではなく、概念や感情といった心理レベルの情報も含まれています。それらが一体となって「一人一宇宙」を作りあげています。ダイナミックに。

 L-067202011月シークレット… -02思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 

 

●ホメオスタシスは情報空間にまで広がっている

 さらに人間のすごいところは、情報空間にまでホメオスタシスが広がっているということです。

 内部表現が仮想世界にも適応するのと同じように、ホメオスタシスも仮想世界に適応するのです。

 たとえば、「小説を読んで泣く」というのは、内部表現に描かれた世界にホメオスタシスが反応しているからです。小説の世界は、仮想世界であり、情報空間です。

 ホラー映画を見て、鳥肌が立つというのも同じです。あくまでも映画の中でつくられたストーリーですから、どんなに怖かったとしても生体が危険にさらされているわけではありません。ですが、ホラー映画から受け取った情報に脳が反応して、生体に変化を引き起こすわけです。

 このように、人間のホメオスタシスは、物理的な環境の変化に対してだけでなく、進化の過程で「環境」を物理空間から情報空間にまで広げることに成功したのです。

 引用終わり

 

 ここで博士が述べられているのは、人の場合「仮想世界においても、内部表現が適応される」ということ。

その理由が「ホメオスタシス」。

そして、「ホメオスタシスが働いている」という感覚が「臨場感」です。

F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」のvol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

 コーチングとは、関数pの再定義を促すことではなく、可能世界w1から別のw2への移行を促すこと。

 (「関数p」とは自我のことです。詳しくはこちらでどうぞ↓)

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 「小説の世界」と同様に、目の前にひろがる「外部世界(現実世界)」も、「仮想世界」であり、「情報空間」です。そして、それは無限に等しい「可能世界」のひとつであり、「内部表現(心の世界)」そのもの。

そんなたくさんの可能性(可能世界)の中から、自由意思で選択したonly oneの可能世界へと移動するための“特別な魔法”が「臨場感」だといえます。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 

●ホメオスタシスは同調する

 さらにホメオスタシスがすごいのは、他人に同調するという特徴があることです。

 たとえば、2人の人間が長い間一緒にいると、呼吸や心拍のリズムが同じになります。これは、自然とホメオスタシスが同調していることを示しています。前述しましたが、女性同士の場合は、生理周期が一致することが知られています。

 ということは、自分自身のイメージさえ自由にコントロールすることができれば、何もしなくても相手の世界に割り込み、影響を与えることができることになります

 洗脳は、術者がつくり上げた内部表現をホメオスタシスの同調を利用して、他人に移植しているのです。

 引用終わり

 

 洗脳は、術者がつくり上げた内部表現をホメオスタシスの同調を利用して、他人に移植している」の鍵も「臨場感」。

 術者が作りあげたイメージの世界に相手が強烈な臨場感を持つようになると、強いラポール(rapport)が形成され、その圧倒的信頼感により相手の内部表現が書き換わっていきます。

 F-206:マトリックス/Matrix -01<ストックホルム症候群>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26952285.html

 

 だからコーチは、クライアントの「w1w2」という方向性には関わりますが、「w1」「w2」そのものには関わりません。もちろん「w」を生みだす「関数p」(=自我)にも。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 コーチがクライアントのコンテンツに関わった瞬間に、コーチングは洗脳に変わります。“自由”を追求するはずのコーチングが、“奴隷”を生みだす洗脳に変貌してしまうのです。

 Q-376:バランスホイールはクライアントが書き込んでコーチに見せるものなのですか。バランスホイールの内容について、コーチはどこまで口を出していいものなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34542064.html

 

Q-404につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

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今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

L-09020217月シークレットレクチャー -02;臨場感世界の現実化(realized virtuality

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30497354.html

Q-196未来の抽象度の高いイメージ(I)を臨場感高く想像すれば(V)実現する(R)と考えていました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25936863.html

Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

Q-329:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31941786.html

 

 

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L-190202206月医療・介護研修会 -13QA);エネルギーと創造性をゴール実現に活用する

 

 20226月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた職員研修を行いました。依頼されたテーマは「イライラ」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;テーマは「『イライラ』の正体を知り、しっかり対処する」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35443656.html

 02;「仕事観」を書き換える

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35479161.html

 03;「幻覚」を見破り「付加価値」を生み出すヒント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35494210.html

 04;イライラや不幸から自由になるために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35531009.html

 05;しあわせは いつも じぶんの こころがきめる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35545220.html

 06;成功体験を再現し、次の日の成功を思い描く

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35578663.html

 07;「イライラ克服」の基盤

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35592887.html

 08;つまらない夢を失った瞬間に訪れるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35626365.html

 09;「ゴール」と「イライラ」の関係のパターン別考察

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35638948.html

 10;ビッグなゴールが生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35673866.html

 11;臨場感を高めるための一工夫

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35688489.html

 12QA);「ゲシュタルト」「I×V=R」と逆腹式呼吸

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35722171.html

 13QA);エネルギーと創造性をゴール実現に活用する

 

 

研修後にたくさんの御意見や御質問をいただきました。ありがとうございます。コーチとして回答いたします。今回がこの研修レポートの最終回です。

 

 

want toだったのにhave toになっている気がすることがある。気持ちがぶれる

 

A:「気持ちがぶれる」こと自体はまったく問題ありません。すべては縁により起こり、ダイナミックに変化し続けています。仏教的にいうと「無常」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 絶対にwant toであるはずのゴールだって、have toに変わってしまうことはあります。例えば、体調がすぐれないときは、wantはなかなか維持できないでしょう。寝不足や二日酔いのときもw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 大切なのは、自身のマインド(=「脳と心」「体と心」)を常に観察し続けること。

 Q-350:「情報的身体」というのがよくわかりません? <前編;ケースサイド>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32943460.html

 

 モニタリングです。

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 

・みんなで協調しようとしたのに、しない人がいる時にイライラします。それもリラックスしていけばいいのですか? これは不満になりますね

 

A:これはしっかりモニタリングができている方のコメント。「イライラ」が生じる状況をしっかり把握されています。

(次のステップはこちら↓)

 L-158202201月シークレットレクチャー -02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 

イライラ」や「不満」は大切なエネルギーです。ただし、「不満」のレベルで留まると、やがてそのエネルギーは八つ当たりのような形で発散されて失われます。

 S-03-08:「すさまじい“怒り”のエネルギーはどのように発散されたのか?」の「発散された」について

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20682042.html

 

 では、ここで問題。

不満」を感じたときに行うべきことは何でしょうか?

 

 

 そう、「ゴールを思う」こと。具体的には、ゴールの設定(再設定)やゴールの確認です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

・最近イライラすることが多く、知らず知らずに「have to」となることが多かったような気がする。また日常生活の中でも先延ばしにすることが多い。ゴール設定の大切さをあらためて学ぶことができて良かったです

 

A:念のためですが、情報空間での因果を考えると、「イライラ → have to」ではなく、「have to → イライラ」です。一般的には。

イライラ」は「have to」の結果(表出)であり、その「have to」はゴールに関する何らかのミスの結果だといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「ゴールに関する何らかのミス」は、大きく2つに分けて考えることができます。

 

 1つはゴール設定のミス。ゴールの条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域、そして 4)自分中心を捨て去る の4つ。そのいずれかをミスると、やがて「have to → イライラ」化していきます。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 もう1つは「ゴール側のコンフォートゾーンの臨場感を十分に高められない」というミス。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 臨場感を高める基本は、「アファメーション」「ビジュアライゼーション」「セルフトークのコントロ-ル」の3つ。

 L-08420213月シークレットレクチャー -07;内省言語を「言語を使わないで引き起こす」ために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30160964.html

 

 さらに私は「共感覚」もフル活用しています。

 L-11120218… -13;臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣 <前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31473967.html

 

 

・ゴール設定が大切と言われていました。ゴールは1つと思い込んでいましたが、色々ゴール設定があってよいと聞いて人生が明るくなると思いました。仕事以外にプライベートもゴール設定して人生を楽しめたらと思いました

 

A:繰り返しますが、ゴールの条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域、そして 4)自分中心を捨て去る。

 

 ゴールを「3)人生のあらゆる領域」に設定することを「バランスホイール」と表現します。じつは、この「バランスホイール」自体が、臨場感を高める訓練になります。

 (その理由はこちら↓)

 L-11220218… -14;臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣 <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31509419.html

 

 アドバンス向けかもしれませんが、「仕事以外にプライベートも」という言い回しはNGです。詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-333~4:分断緩和のための処方箋 vol.4~5;「ワークライフバランス」の落とし穴

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33566734.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33619443.html

 

 

・イライラをコントロールして自分の身体と心に向き合えるようにしたい

 

A:「自分の身体と心に向き合う」という心構え自体は素晴らしいのですが、コーチングについて十分に理解していないとかえって危険です。ゴールの設定(再設定)が難しくなってしまうでしょう。なぜ?

 

 そう、ブリーフシステム(Belief SystemBS)が強化されてしまうから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

自分の身体と心」は(一般の人にとっては)過去の記憶でできています。なので、「向き合う」ほど、ますます現状(Status Quo)に縛られ、現状の外がスコトーマに隠れていきます。スコトーマを生みだす/外す鍵となるものもゴールです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 まとめると、

 

 ☆現状の外にゴールを設定する

→ゴール側のCZの臨場感を高める

=ゴールにふさわしい自分の身体と心が明らかになる

→ゴール側から現在の「自分の身体と心」に向き合う

=「ゴールにふさわしい自分の身体と心」と「(実際の)自分の身体と心」のギャップからエネルギーと創造性が生まれる(「私らしくない」という感覚)

 →そのエネルギーと創造性をゴール実現に活用する

 

 という感じ。

 

 

・何か新しいことにチャレンジしようかと思っているので(悩んでいるので)、頑張ってチャレンジしてみようかと思います

 

A:「エネルギーと創造性をゴール実現に活用する」ことは、実際にはオートマティックです。「勝手になっちゃう」「自然になっている」という感じ。

なぜなら、ホメオスタシス・フィードバックだから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 現状の外のゴールに向かうプロセスは確かに「チャレンジ」ですが、本人的には「気楽」。傍からは「頑張っている」ように見えますが、あくまでも「気楽」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 もしも「頑張っている」という感覚に気づいたら、一旦立ち止まって(「止」)、ゴールやBSを確認してください(「観」)。何らかの理由でhave toが忍び込んでいるはずです。

 L-180202206月医療・介護… -03;「幻覚」を見破り「付加価値」を生み出すヒント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35494210.html

 

 

・仕事、家庭においても、不安と不満の狭間で苦しんでいる周りの方のモニタリングや働きかけをしていきたい

 

A:またまた繰り返しますが、ゴールの条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域、そして 4)自分中心を捨て去る。

 

 「周りの方の」というのは、「“自分”の感覚」がひろがり、部分関数としての「自我の定義」が拡張している中で出てきたwantであるはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 それが「4)自分中心を捨て去る」です。“自分”を拡張し続けると

 

“無敵”になります↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 

・イライラしたらラッキーだと思うとよいとおっしゃっていましたが、その他にもイライラしたら自分を落ち着かせる方法があるかなと思いました

 

A:まずは前回(L-189)の引用文を参考に、「逆腹式呼吸」を続けてください。

 (こちらもどうぞ↓)

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 

 逆腹式呼吸を続けていると深い変性意識状態になります。その状態で行うのが瞑想。この研修レポートの最後に、とびっきりの瞑想ワークを御紹介します。

 L-11920219月シークレット… -07;人間だから持つことができる強大な生命力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32215001.html

 

 以下、苫米地博士の著書「洗脳護身術」(三才ブックス、開拓社より再版、p104)より引用します。ぜひともこのワークをマスターしてください。Feel

 

 

六本木ヒルズ瞑想法

 変性意識を自在に生成できるようになれば、最後にこれまでの総仕上げとして、変性意識を利用したプレ洗脳術を紹介しておこう。いってみれば、洗脳護身術のスパーリングのようなものだ。これができるようになれば、七割方洗脳ができるようになるといっても過言ではない。

 この術は、前章で解説した遮那法を、私が現代的にアレンジしたもので、六本木ヒルズ瞑想法という。六本木ヒルズは、最近オープンして大きな話題を呼んでいるので、ご存じの方も多いだろう。六本木ヒルズには、複数のビルが軒を連ね、その構造は複雑。これは瞑想するのにもってこいである。地方在住の方はわざわざ六本木ヒルズを訪れたり、詳細な構造を調べるのは大変だろうから、最寄りのビルやショッピングセンターでも構わない。あくまでも六本木ヒルズは、瞑想するための一例である。

 さて、六本木ヒルズを題材に瞑想するには、まず実際に現場へ行く必要がある。それぞれの建物の色、質感、歩き心地、聞こえる音などをよく記憶しながら、その様子を完璧に頭に入れよう。

 続いて、ビルの案内所には無料の地図が置いてあるので、それを見ながら六本木ヒルズの立体的な状態をイメージする。密教の瞑想では曼荼羅を凝視しながら、その世界を立体的にイメージする。曼荼羅は平面に描かれているが、実際には立体的な球が曼荼羅の実体としてイメージされる。ここでの地図は、密教の曼荼羅に当たるわけだ。修行僧が曼荼羅からイメージするように、六本木ヒルズの平面図を見ながら、横から、下から、上からと、どの方向からでも再現できるように、完璧にイメージする。

 地図を見ながらイメージできるようになれば、今度は記憶だけで六本木ヒルズの細部を立体的にイメージする。最初は、実際に歩いたり見たりしたところを、できるだけ正確に再現してみる。次に、訪れていないが、その空間に確実にあるものをイメージ。例えば、一つ一つのレストランをイメージ上で訪れて食事してみたり、ギャラリーを閲覧して回ったり、もしくはデイヴィッド・ベッカムが宿泊したというグランドハイアットのプール付きスイートルームをイメージしてみるのもいいだろう。

 このようにして、六本木ヒルズを完璧にイメージ上で再現できるようになるまで、繰り返し練習する。変性意識を生成した状態で、現場に何度か足を運んでもいい。さらに、目に見える箇所だけでなく、目に見えない箇所もイメージする。ビルの鉄骨、地中深く刺さった土台、あるいはミクロレベルで使われた大理石の結晶の状態など

 十分にイメージできるようになったら、共感覚訓練をする。先に説明した後天的共感覚の生成である。ここではイメージした色を音で、聞いた音を色や触覚でと、実際に体験した五感とは異なる五感で表現する練習をする。例えば、自分がミュージシャンになって、六本木ヒルズのイメージを音楽にするといった感じだ。別に音にこだわる必要はない。ある部分を視覚で、別な部分を触覚でといった組み合わせでも構わない。とにかく、六本木ヒルズを好きな五感で細密に表現できるようになるまで練習していただきたい。

 次は、イメージの共有訓練である。ここでは家族、もしくは友人を相手に練習するといいだろう。まずは、相手の目を覗き込み、自分自身が変性意識化することで、相手も変性意識化させる。そのうえで、自分がイメージしている六本木ヒルズの場面や状態、場所などを相手にイメージさせる練習をする。最初は、「バージンシネマの前のエスカレータ」などと言葉で表現しても構わない。ただ、慣れてきたら、自分がそのエスカレータに乗っている体感を、相手にも体感させるようになっていただきたい。訓練を重ねていけば、すぐに上達するはずだ。共感覚でイメージした、異なる五感による六本木ヒルズの体験も、相手ができるようになるまで練習する。

 イメージの植え付けに成功したら、いよいよマインドエンジニアリングである。まず、イメージで作り上げた六本木ヒルズを色々と変えてみる。ビルの高さを伸ばしたり、色を変えたり、床の質感を硬くしたりする。思い切って、ビルを地震で壊してみるのもいい。そして、その体験がリアルに感じられるまで練習する。これを共感覚状態でも練習する。ビルを音のイメージでとらえられているときに地震で倒せば、それこそ凄まじい轟音が鳴り響くはずだ。

 このような内部表現の操作を、変性意識下で相手に対しても行ってみる。自分が六本木ヒルズのイメージを操作すると、相手の中の六本木ヒルズが同じく変化するように練習する。これも最初は、言葉の暗示を使って構わない。慣れてきたら、できるだけ言葉を使わずに、イメージを操作するだけで相手のイメージが変化するように練習する。うまくイメージの操作ができれば、六本木ヒルズを伸ばしたり、形を変えたりというのを、相手は強い臨場感で感じるはずである。

 とにかく重要なのは、六本木ヒルズをイメージ上でできるだけ細部まで、そして正確に再現することだ。そして、六本木ヒルズの中に自分がいる姿をイメージすることである。相手のイメージを操作するときは、相手と自分の両方が六本木ヒルズにいることをイメージしていただきたい。

 以上が呼吸を用いた変性意識の生成法とその操作法の基本である。

 洗脳護身術における呼吸法の基本は逆腹式呼吸だ、もし本気でカルト洗脳からの脅威に対抗しようと思っているなら、確実にマスターしていただきたい。ただし本書を読み込み、変性意識を生成できるようになったからといって、安易にカルトに立ち向かうことは控えてほしい。いくら洗脳護身術がカルトに対抗できる唯一の手段だとしても、相手の中にはそれなりの実力者がいるかもしれない。そこで逆に洗脳され、ミイラ取りがミイラになる可能性は否めない。

 私も色々なカルト教団に一人で出向くことがあるが、それはこれまでの経験の積み重ねなど、絶対的な自信があるからだ。私の周囲の人が「危険だから」と止めるにもかかわらず、無鉄砲に向かっていけるのは、それだけ彼らの洗脳法よりも私の力の方が上だという、むしろ相手の教祖を改宗させるだけの自負があるからである。

 引用終わり

 

 

 以上で、研修内容のブログ用リライトとといただいた御意見・御質問への回答を終わります。

お声がけいただいた担当の方、そして御参加いただいた皆さま、貴重な機会をありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

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F-284~:気楽 ver.2

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L-149202111月医療系研修会 -04;生体に備わっているホメオスタシスの同調性を利用する方法

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Q-369~:共感覚がなかなかうまく実践できません

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Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなってしまいます。このような場合どのようにすればいいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35232931.html

 

 

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L-188202206月医療・介護研修会 -11;臨場感を高めるための一工夫

 

 20226月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた職員研修を行いました。依頼されたテーマは「イライラ」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

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 01;テーマは「『イライラ』の正体を知り、しっかり対処する」

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 02;「仕事観」を書き換える

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 04;イライラや不幸から自由になるために

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 05;しあわせは いつも じぶんの こころがきめる

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 07;「イライラ克服」の基盤

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 08;つまらない夢を失った瞬間に訪れるもの

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 09;「ゴール」と「イライラ」の関係のパターン別考察

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 10;ビッグなゴールが生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35673866.html

 11;臨場感を高めるための一工夫

 

 

 前回(L-187/10)は「ビッグなゴールが生みだすもの」について考えました。それは「将来達成したい世界」であり、「未来における縁起のつながり」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 それこそが「本当の“私”」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

ビッグなゴールが生みだす空(くう)としての自我です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 前回の引用文中に苫米地博士が書かれていましたが、現状とかけ離れたビッグなゴールになればなるほど、臨場感が薄れてしまいます。一般的には。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 コーチングにおける重要なプリンシプルに「I×V=R」というものがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 これは「臨場感の高い(V)イメージが(I)現実である(R)」という人間の脳の情報処理の特性を方程式化したもの。「I×V」はコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)と考えることもできます(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *詳しくはこちら↓

 L-10720218月シークレットレクチャー -09;「I×V」とは〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31370555.html

 

 CZを維持する力は「情報空間に働くホメオスタシス(Homeostasis)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 それを理論化したのが苫米地博士。苫米地理論の第1世代「サイバーホメオスタシス理論(CH理論)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 今回のテーマでいうと、ポイントは「『イライラ』というこれまでのCZ」から「『ワクワク』『ドキドキ』という新たなCZ」に移行すること。それは「心から望むゴールを設定し、その臨場感を高めていく」ことで実現することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「臨場感を高めていく」ことの基本は、1)アファメーション、2)ビジュアライゼーション、3)セルフトークのコントロール の3つ。

 L-08420213… -07;内省言語を「言語を使わないで引き起こす」ために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30160964.html

 

 では、臨場感を高める対象は?

 

 もちろん、「ゴール側の世界」であり、「将来達成したい世界」であり、「未来における縁起のつながり」 ですが、私はもう一工夫を加えることをお勧めします。

 

 その一工夫が「『夢実現から逆算した現在のあるべき姿』をコンフォートゾーンにしてしまう」こと。ゴールにふさわしい「現在のあるべき姿」の臨場感を高めるのです。

 

 以下、苫米地博士の著書「人生を劇的に好転させる自己洗脳ルール44 もう努力してはいけない!」(学研プラス、p92)より引用します。

 

 

ルール20 夢実現から逆算した現実のあるべき姿をリアルに想像する

 これまで「夢を実現した状態をリアルに認識する」とか「夢を実現した未来の記憶を思い浮かべる」といったように、「すでに夢が実現した自分」を想像することを勧めてきました。

 通常はこの方式でいいのですが、リアルに想像することがしっかりできるほど高度な技術が身についてくると、「すでに夢が実現した自分」をリアルに想像することで起こる弊害も出てきてしまいます。

 それは「夢を実現した自分」の方がリアル過ぎて、その自分にすっかり満足してしまう恐れがあるということです。自分自身にすっかり満足してしまったら、そこから出る力は衰えてしまいます。「夢を実現した自分」を本当の意味でリアルに想像できてしまうと、「もう実現したのだからいいや」と無意識が勘違いして、夢に向かわなくなってしまうのです。

 馬の鼻面ににんじんをぶらさげて、走るモチベーションを高めるというたとえ話がよくあります。本当にそれで馬が走るのかどうかは知りませんが、あのたとえ話は、馬の鼻面ににんじんをぶらさげ続けて、どこまで走ってもそのにんじんを食べることができないからこそ意味があるわけです。

 もしどこかの段階で、馬がそのにんじんを食べて(あるいは食べたと思って)しまったら、馬は満足して走るのをやめてしまうでしょう。それと同じで、夢が実現してしまう(実現したと勘違いしてしまう)と、夢に向かうのをやめてしまうのです。

 当面は、それほどリアルに夢実現を想像することは難しいので問題ないのですが、夢実現に向かっていくうちにレベルアップしていって、本当にリアルに夢が実現した未来の記憶を想像できるようになることでしょう。

 そこで夢実現への推進力が弱ってしまっては、それまでのせっかくの道のりが台無しです

 これを避ける方法が「夢実現から逆算した現在のあるべき姿をリアルに想像する」というものなのです。

 どういうことかといいますと、例えば、「将来、日本の総理大臣になる」という夢を抱いたとします(この夢がその人にとって適切かどうか、あるいは本当に夢かどうかはここでは問題にしません)。時期もだいたい特定しておくと、そこから逆算して、「だとしたら、今頃は国会議員になっていないといけないな」と考えることでしょう。そして、その状態をリアルに思い浮かべます。

 でも、実際の現実を見ると、国会議員ではありません。そのギャップが実現への推進力となってくれます。あわてて、「国会議員である自分」を現実化させる方向へと動き出し始めるのです。

 あるいは、「将来、世界を飛び回る商社マンになる」という夢があったとします(これもその内容のよしあしは問いません)。同じように逆算して、「だとすると、今すでに23カ国語くらいは話せないといけないな」と考えますが、「でも、実際は英語すらおぼつかないじゃないか」という現実があったとしたら、あわてて英語の勉強を始めたり、英会話学校に駆け込んだりすることでしょう。

 

 この「夢実現から逆算した現在のあるべき姿」をコンフォートゾーンにしてしまうのです。コンフォートゾーンとは、自分がそこにいてとても居心地のいい場所という意味です。場所というのは比喩的な言い方なので、状況とか状態と言い換えてもいいでしょう。

 「夢実現から逆算した現在のあるべき姿」をコンフォートゾーンにするための方法が、「リアルに想像する」というものなのです。当然、ここでも五感をフル活用します。あるいは「幸せ体験をコピペ」や「過去の気持ちよかった体験と結び付ける」といった手法を駆使するとより効果的です。

 コンフォートゾーンも現状の外側に設定されているはずですから、あとは現状とコンフォートゾーンとの臨場感の戦いになります。臨場感の高い方が現実化しますから、コンフォートゾーンの臨場感を高めることが夢実現への道となるわけです。

 引用終わり

 

 

 「夢実現から逆算した現在のあるべき姿」をコンフォートゾーンにしてしまう

 

 目指すのは「ワクワク」が満ちている職場。そんな職場から逆算した「現在あるべき姿」とはどんな感じでしょう?

 

 思い浮かぶ「映像(pictures)」を「言葉(words)」に変えて共有し、そこに「うれしい」「楽しい」「気持ちがいい」「すがすがしい」「誇らしい」という「感情(emotions)」をのせていけば

 L-067202011月シークレット… -02思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 

  CZの臨場感が高まり、ホメオスタシスが働き、自然に「ワクワク」が満ちあふれる

 

 その時、きっと「イライラ」は消えています。その理由はクリアですよね?

 

 そう、スコトーマに隠れるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 最後にもう一度。
 重要なのは「『ワクワク』が満ちあふれる職場」の臨場感です。
 もしも「イライラ」したら「私(私たち)らしくなかった」とすぐさま言葉にし、「私(私たち)らしい」をイメージし直してください。もちろん気楽に。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 以上が当日の研修内容です(ブログ用にリライトしました)。

 次回はいただいた御質問・御意見に回答いたします。

 

L-189につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

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今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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F-0543つのロック(&1つのキー) <ワーク付き>

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Q-334~:何かいい仕事はありませんか?

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Q-342~:瞑想をすると思慮深い方向に向かってしまい、エネルギーがなくなってしまう感じがします

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絶対成功する44のルール

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L-185202206月医療・介護研修会 -08;つまらない夢を失った瞬間に訪れるもの

 

 20226月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた職員研修を行いました。依頼されたテーマは「イライラ」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;テーマは「『イライラ』の正体を知り、しっかり対処する」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35443656.html

 02;「仕事観」を書き換える

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 03;「幻覚」を見破り「付加価値」を生み出すヒント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35494210.html

 04;イライラや不幸から自由になるために

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 05;しあわせは いつも じぶんの こころがきめる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35545220.html

 06;成功体験を再現し、次の日の成功を思い描く

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35578663.html

 07;「イライラ克服」の基盤

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35592887.html

 08;つまらない夢を失った瞬間に訪れるもの

 

 

 前回(L-184)、「イライラ」は「Fight or Flight」の一表現であり、“動物的”になり心身ともに緊張(&疲弊)している状態だとしました。「Fight or Flight」とは、“人間らしさ”の源である前頭葉前頭前野よりも、“動物的(原始的)”な大脳辺縁系の方が優位になっている状態です。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 人間の脳には、じつは、階層性があります。その階層性は脳の進化と関係しています。

では、ここで問題。「階層性」とは何のことでしょうか?

 

 

脊椎動物の脳は、脳幹、小脳、大脳で構成されています。この基本構造はどの脊椎動物でも共通ですが、各パーツの大きさやその機能は進化の度合いで大きく異なっています。

 

魚類や両生類の大脳は大脳辺縁系だけで大脳皮質はありません。爬虫類には大脳皮質がありますがごく小さいもので、大脳辺縁系がほぼむきだしです。

大脳辺縁系は旧皮質といわれる「本能を司る脳」で、食欲や性欲などの本能や、怒りや恐れといった原始的な感情に関係しています。

ちなみに、人間でも、一時的に「本能を司る脳」が優位になることがあります。それが「Fight or Flight」。日本語で「闘争逃走反応」と呼ばれる状態です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

鳥類や哺乳類の大脳皮質は大きく発達しており、運動野や感覚野といった高度な機能を持つ部位がここに宿っています。鳥が巧みに空を飛んだり、哺乳類が素早く行動できるのはこの大脳皮質の働きのおかげです(さらに人の場合はこちら↓)。

 L-173202203月シークレット… -06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34980243.html

 

哺乳類でも霊長類になると、大脳皮質に連合野が現れます。その中でも、思考や創造、推論、意欲、情操といった人間ならではの行動の源、さらには自我や意識などの根源と考えられているのが前頭前野です(前頭連合野とも呼ばれます)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

ちなみに、大脳皮質に占める前頭前野の割合は、ネコが3.5%、サルで11.5%、人間では30%といわれています。霊長類の中で最も進化した人間が高度な認知や行動を行えるのは、この前頭前野のおかげ。まさに人を人たらしめる理性の座であり、思考の場です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

さらに前頭前野は、論理的な判断をつかさどる背外側部と社会的情動にかかわる内側部に分かれます。ディベート中に活性化するのは、論理脳である前頭前野背外側部です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

このように階層性は脳の進化と関係しており、進化した脳ほど抽象度が高く、階層的に高い世界に臨場感を感じることができます。つまり、階層性≒抽象度。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 初回(L-178/01)にお伝えしたとおり、私はコーチングが「イライラ」を解決すると思っています。その理由は「ゴール設定(&達成)を繰り返すたびに、抽象度が上がる」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

コーチングを実践するほど、スコトーマがどんどん外れ、より高次の抽象度次元を感じることができるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 その過程をシンプルに表現すると、「煩悩克服」。

 L-176202203月シークレットレクチャー -09;ラベリングにより到達する境地

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35045101.html

 

その時の意識状態は、落ち着いていて、とてもクリアな感じ。私の感覚では「気楽」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

コーチングに取り組むほど、抽象度が上がり、煩悩を克服できる

 

 しかしながら、本当に大切なことは「煩悩克服」そのものではありません。それはコーチングの結果として起こることです。では、何を目指すのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「『イヤな気持ち』を消す技術」(フォレスト出版、p143)より引用します。

 

 

果てしない煩悩が満たされない気持ちをつくる

 とすれば、つまらない記憶ばかりをくり返し思い出し、あるいはつまらない考えばかりが浮かんでイライラする原因は情報過多ではありません。

 イライラの原因は、自分で重要度を高めているものが多すぎるということなのです

 重要度が高くなければ、認識にのぼってこないし、それが澱のように溜まっていくこともないからです。

 問題は、なぜ自分で重要度を高めているものが多いのか、ということでしょう。

 おそらく読者のみなさんは、その理由は煩悩が多いダメな人間だからだ、と考えるのではないでしょうか。

 しかし、よく自分のそれを顧みて欲しいのですが、ひとりの人間が持つ欲望など、じっさいはたかが知れています。あれも欲しい、これも欲しいと希っているうちが花で、いざそれを手に入れてしまうと、「なんだ、こんなものか」と欲望がたちまち欲望でなくなって、さびしい思いをする経験は誰しもあるはずです。

 

 たとえば、私が思い出すのは芥川龍之介の『芋粥』という短編小説です。

 子どもからも「赤鼻」と呼び捨てにされる平安時代のだらしない侍が、当時のご馳走とされた芋粥を腹いっぱい食べてみたいと思っています。

 それを聞いた藤原利仁という武将が、望みをかなえてやろうということになりました。

 招かれた先で、その侍の前に芋粥がこれでもかとばかりに提供されていきます。その侍は、やがて芋粥を食べることが苦痛になり、ついに食べなくてもいいという許しが出ると、心から安堵します。

 それは、心ゆくまで芋粥を食べたいという夢を失うことと引き換えに許された安堵である、という残酷な小説です。

 

 煩悩とはつまらないものである、といいたいのではありません。

 私は、もっとお腹いっぱいになりたいとか、もっとおいしいものが食べたいとか、自分自身の中から発せられた欲望を満たそうとすることは、決して悪いことではないと考えています

 いざ欲望を満たしてみると、それがつまらないものに映り、それが次の欲望を膨らませていくエンジンになったとしてもいいのです。

 それが進歩や成長というものであり、人間はそうやって一歩一歩、自分が本当にやりたいことは何か、本当に成し遂げたいことは何かを理解していきます。

 一般に、芥川の『芋粥』は、救いようのない絶望を描いた作品と理解されています。

 しかし、私は、だらしない侍がつまらない夢を失った瞬間に、その男に本当の目覚めが訪れたのではないか、とも思います。夢を失うことによって初めて手に入れることができる夢というものが、人間には必ずあるからです。

 その意味で、私は人間の煩悩を否定することはできないと考えているわけです。

 引用終わり(このつづきは次回引用します)

 

 

 夢を失うことによって初めて手に入れることができる夢というものが、人間には必ずある

 

 つまらない夢を失った瞬間に訪れるものとは、「本当の目覚め」。そう、“覚醒”!

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

“覚醒”を経て手に入れた「夢」のことを、コーチングでは「ゴール」と呼びます。

L-10020218月シークレットレクチャー -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

L-186につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

このように階層性は脳の進化と関係しており、進化した脳ほど抽象度が高く、階層的に高い世界に臨場感を感じることができます。つまり、階層性≒抽象度

 

 教育の目的は、人類の進化といえるこの脳の変化を、個人の成長に落とし込むこと。それは「人間形成」という形で実現していきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 この「臨場感が物理空間から高次の情報空間に拡大していく」という「人間形成」はとても重要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

苫米地博士は「人は、進化の結果として、ホメオスタシスの能力が物理空間から情報空間にまで拡張している」と説明されています。

ホメオスタシス(Homeostasis)とは、「恒常性維持機能」のこと。私たちが環境の変化にもかかわらず体温や血圧、心拍数といったものを保つことができるのは、この機能によります。

そんな恒常性維持機能が「情報空間にまで働いている」というのが、博士が提唱される「サイバーホメオスタシス理論(CH理論)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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F-209:マトリックス/Matrix -04Resurrections;慈悲的人類の進化>

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S-01~:よりよい“議論”のために

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イヤな気持ちを消す技術

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