苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:ブリーフシステム

F-365:経営判断ってなんだ?

 

 2024年101日より「新型コロナウイルス感染症」に対する“ワクチン”の定期接種がはじまっています。

 F-281:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

 

 その“ワクチン”について(正確には「自己増殖型mRNAワクチン/レプリコンワクチン」)、一般社団法人 日本看護倫理学会は緊急声明を発表し、「深刻な懸念」を表明しています(202488日)↓

 レプリコンワクチンに対する緊急声明を発表しました – 一般社団法人 日本看護倫理学会 (jnea.net)

 

 

日本看護倫理学会 【緊急声明】レプリコンワクチンへの懸念

日本看護倫理学会HPより引用

(【緊急声明】PDFはこちら↓)

20240806kinkyuseimei.pdf (jnea.net)

 

 

 私は今も医師として医療・介護の現場に立ち続けている兼業コーチですが、同じようにコーチングマインドを持って働いている複数の同業者からこのような話を聞きました。

 

 □“ワクチン”希望者に「予防接種健康被害者救済制度」の話をしていたら、事務長から厳重に注意された

□患者さんやその家族に「看護倫理学会の緊急声明」を配布しようとしたら、病院長から止められた

 

 そんな話を教えてくれた医療関係者たちは、皆「『経営判断』って一体何なんだよ?」と憤っていました。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 

 経営判断ってなんだ?

 

 皆さんは「経営」という言葉を聞いてどのようなイメージが浮かびますか?

 

 

 そのイメージを具体的にしていく(=抽象度を下げる)と、きっと「お金」が露わになってくるはず。その場合、無意識は「お金を稼ぐこと」「儲けること」が“いい経営”だと判断するはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その判断はコーチング的には△。「お金を稼ぐこと」「儲けること」はゴールのカテゴリでいうと「ファイナンス」の話だからです。もっというと、「ファイナンス」で重要なのは「入と出」のバランスであり、「稼ぎ」「儲け」のスケールのことではありません。

 L-151202111月医療系… -06;人生の様々な方向性に対してそれぞれゴールを持つ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33811307.html

 

 そもそも「ファイナンス」というカテゴリと「職業」「地域への貢献」「社会(未来)への貢献」「家族」といったカテゴリはまったく別物です。バランスホイール全体をしっかり感じながら(無分別)、その一方で各カテゴリが独立している感覚(分別)が重要です。

 F-329:ゴールのカテゴリ「家族」の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33361361.html

 

別に医療・介護に限った話ではありませんが、経営のコアに「ファイナンス」を置いてしまうと、大切なものが見えなくなってしまいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

その結果、きっと経営判断を誤ってしまうでしょう。例えば、「命か? 金か?」といった場面で、「金」を選択してしまうというように。

 L-144202111月小学校親子講演会 -07;「最高のCOT=コーチング」の真の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33432688.html

 

 苫米地博士は「コーチングは脱洗脳」と語られていますが、その意味は「他人や社会から埋め込まれた重要性評価関数をゴール側から再構築する」ということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「重要性評価関数」とは自我の定義のひとつですが、それはブリーフシステム(Belief SystemBS)のことでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 つまり、コーチングとは、結果として「“自分”をゴール側からつくりなおす」こと。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 一言であらわすと「人間形成」。

 そして、その「人間形成」こそが「経営」の本質です。

 PM-05-13~5そもそも教育とは?-6)人間形成

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 とても衝撃的だったのではっきり記憶しているのですが、「『人間形成』こそが『経営』の本質」は、紫式部が書いた「源氏物語」の中にも描かれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

光源氏と葵の上(あおいのうえ)の間に生まれた子の夕霧(ゆうぎり)を、立派な人に成長するように願う両親が他人に預ける場面があります。

その時の言葉が、「この夕霧をお預け申し上げます。御自分の子と思し召して、夕霧の経営をあげて御一任申し上げます」です。

 

遙か昔から「経営」という言葉には、「お金」の話とは別に、「人間形成」という意味があったようです。いえ、その時代背景を考えると、「人間形成」こそが本来の「経営」でしょう。

そんな視点で、戦後の日本復興に大きな役割を果たした松下幸之助さんなど名経営者の言動に学ぶと、「経営の本質とは、人間形成(人材育成)である」ということがよく理解できます。

 F-160:コーチの視点で考察する“青春” ~心の若さと体の関係~ vol.1;松下幸之助

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24076595.html

 

 では、経営=人間形成のために重要なことは何でしょう? 意識に上げるべきことは?

 

 以下、苫米地博士の著書「フリー経済学入門」(フォレスト出版)の「あとがき」(p194)より引用します。「経営判断」のイメージを“立体的”に感じてください。Feel

 

 

「フリーミアム」の世界では抽象度がカギ

 本書に書いた様に、私たちがやるべきことは、抽象度の上がった世界から物事を眺めるということです。

 抽象度の上がった世界と言うのは、先のマンデラ大統領が下した判断が好例です。つまり、大統領が行ったように、白人憎しといったホメオスタシスレベルの欲求から判断を下すのではなく、「人種的な融合を図るためには、どうすべきか」という抽象度を上げたところから問題を眺め、答えを見出すことです。

 この能力は、脳が進化し、前頭前野が発達した人間だからこそ備わっているものであり、人類以外の動物には備わっていません。抽象度の上がった世界で思考することができるからこそ、人類が文化、文明を発達させてきたことはいうまでもないことです。

 ホメオスタシスレベルの欲求というものは、実は大変強烈です。しかし、その強烈な欲求も、抽象度を上げたところから眺め、内省的に吟味することができれば、人は自然にそれをコントロールできるようになります。

 抽象度の上がった世界から物事を眺めることは、人間が最初から持っている能力ですから、それを意識し、心がけることで、自然に身についていきます。物事にカッとなったり、すぐ飛びついたりせずに、ホメオスタシスレベルから離れた1つ上の抽象度で対象を眺めるのです。

 「フリーミアム」においても、それが「無料」だからといって、すぐに飛びつかないことです。「それは、より良い自分になるために、あるいは自己実現をするために、本当に必要なものだろうか」と、抽象度を上げて吟味するのです。

 そうすれば、「どんな犠牲を払ってでも手に入れたい」あるいは「これを手に入れても、自分に何もプラスはない」という具合に、いずれにしても合理的な判断を下せるに違いありません。

 さらに、大切なことは、ホメオスタシスレベルの欲求のシンボル、つまりお金とか、ぜいたくで快適な暮らし、というものに人生のゴールを求めず、それよりもはるかに抽象度の上がった世界にゴールを設定し、それを求めることです。

 たとえば、セミナーなどで紹介していることですが、私の人生のゴールは「世界の戦争と差別をなくすこと」です。これは、抽象度でいえば、1つ高いレベルのゴールということができます。

 このゴールを設定したことによって、私はそれを実現するために必要なもの以外の夾雑物は目に入らなくなりました。

 つまり、目の前に差し出されたものが、「無料」のものであれ、非常に高価な貴重品であれ、それが自分のゴールの世界と無関係ならばいかばかりの価値もないと、脳がその情報を受けつけないわけです。

 自分をこのような状態に置けば、資本主義や「フリーミアム」の仕掛けがいかに強烈であろうとも、人はその世界に取り込まれることはありません。心の隙をつかれて、自由を奪われることもないし、それによって人生のゴールを達成する力を減殺されることもないわけです。

 

 抽象度を上げて生きる。

 

 このことが、いまほど重要な時代はありません。

 生きる意味が求められる「フリーミアム」の時代に、これこそが、私たちがより自由に生き、人生においてもビジネスにおいても、勝者として輝くための最強の方法になれるのではないでしょうか。

 引用終わり

 

 

ホメオスタシスレベルの欲求というものは、実は大変強烈です。しかし、その強烈な欲求も、抽象度を上げたところから眺め、内省的に吟味することができれば、人は自然にそれをコントロールすることができるようになります

 

 ホメオスタシスをコントロールする」の「コントロール」をコーチングのフレームで言い換えると、「ゴールに向かうエネルギーと創造力に変える」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その結果、「努力」という感覚なしに自然にゴールに向かうことができるようになり、その過程で「inventon the way)」しながらゴールを達成していきます。それが人間の秘めたる力です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 そのために重要なのが「抽象度を上げて生きる」こと。

 

 今回のテーマの「経営判断」とは、「より高い抽象度から行うもの」です

 さらに「経営」の本来の意味まで考慮すると、「より高い抽象度に向かうマインドを育てる」「高次の抽象思考ができる人材を育成する」ための判断が「経営判断」であるといえるはずです。

 

 レプリコンワクチンに、ポケベル同時爆発に、繰り返される大統領暗殺未遂

 

 そんな世界に生きながら、私は今、コーチの役割の重要性を痛切に感じています。そして、コーチが増えることの必要性も。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 誰もがコーチングを学び、実践し、そして次の世代に手渡している

 

そんな世界(未来)を目指しながら、これからもコーチらしい「経営判断」を行うつもりです。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 いえ、その時代背景を考えると、「人間形成」こそが「経営」でしょう

 

 苫米地博士は著書「なりたい自分になれる! 最強の自己プロデュース力」(日東書院)の中で、「人間形成」のことを「ワニ →黒いサル →白いサル →しましまのサル →火の鳥」と表現されています。詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-301:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.3最強の自己プロデュース力=火の鳥

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31971444.html

 

 

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-関連記事-

F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

Q-255:バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

Q-362~:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428110.html

Q-374~:バランスホイールは全て現状の外? クライアントが現状に満足している項目があった場合、その項目をどう扱えばいい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429253.html

 

 

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Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなってしまいます。このような場合どのようにすればいいでしょうか?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなってしまいます。調子を崩し寝込んでしまうこともあります。ゴールがなかなか設定できず困っていますが、このような場合どのようにすればいいでしょうか?

 

A:一言で答えると、素晴らしい!

 

 「現状の外かな~」のイメージングで「気分が悪くなる」というのは、しっかりと現状の外を感じている証。これまでのコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を抜け出している証拠です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

まずは、肯定的に「コーチング実践者らしい」「私らしい」とセルフトークをしてください。

(セルフトークの「4段階」はこちら↓)

Q-103:あがり症は克服できますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

 

 ただし、「調子を崩す」「寝込んでしまう」というイメージは、「私らしくない」とセルフトークを重ねながら、「ますます元気だ」「気力がみなぎっている」というイメージに書き換えていきましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 そのときに意識に上げて行うべきなのが「スマートトーク」!

スマートトークとは、ポジティブなセルフトークのこと。その内容は「他人に対する肯定的な評価」と「自分に対する肯定的な評価」です↓

 F-322:観自在 <実践編-2;スマートトーク>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33017128.html

 

コーチングの観点でいうと、スマートトークとは「“失敗”の記憶が生みだす現在(w1 …じつは過去)からゴールが生みだす未来(w2)に臨場感を移す技術」だといえます。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 もっとストレートにいうと、スマートトークとは、エフィカシー(efficacy)を高めるためのもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 「自分のゴール達成能力の自己評価」であるエフィカシーは、ゴール側のコンフォートゾーン(comfort zoneCZ)のレベルのことでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *「エフィカシー=ゴール側のCZのレベル」はこちら↓

 Q-310:私のまわりではそうでもないvol.5:コレクティブ・エフィカシー -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 

 

ポイントは「臨場感」。「ゴール側のCZの臨場感をいかに高めることができるか?」が鍵です。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 「臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣」として、私は1)共感覚、2)ゴール達成のプロセス(=ゴールに向かうイメージ)に臨場感を持つ、3)バランスホイール の3つを重視しています。詳しくはこちらでどうぞ↓

 L-111~220218… -13~4;臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31473967.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31509419.html

 

 今回はさらなる秘訣を紹介します。それは「ノット・ノーマル(Not Normal)」という生き方!

 

 

 ところで、「現状の外かな~ということをイメージすると、とても気分が悪くなってしまう」ということですが、反対にどんなことをイメージすると気分が良くなりますか?

 

 逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを深めながら、ゆっくりと考えてみてください。これはとてもとても大切な縁起。ぜひとも時間をたっぷりかけて取り組んでください。

 (逆腹式呼吸はこちら↓)

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 

 

 さて、気分が良くなるのはどんなイメージだったでしょうか?

 

 例えば「褒められている」「出世している」「給料が増えている」といったものであるなら、それらのイメージは今すぐ捨て去りましょう。

なぜなら、それらは全部「他人から与えられるもの」だから。

 

苫米地博士は「他人から与えられて喜ぶのは『奴隷マインド』の証拠」だと仰います。

事実、多くの人は社会に飼い慣らされています。今、必要なのは、もらうことばかりを喜びにするような「奴隷マインド」のメンタリティから抜け出すことです。

 F-207:マトリックス/Matrix -02Reloaded;現実を生みだすもの>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27012198.html

 

 「奴隷マインド」のメンタリティから抜け出す

 

 そのために「ノット・ノーマルを貫く」「ノット・ノーマルを楽しむ」ことが重要です。

 

 以下、苫米地博士の著書「40歳から『差がつく』生き方 奴隷マインドを捨て、ノット・ノーマルで行け!」(PHP研究所、p113)より引用します。

 

 

「ノット・ノーマル」な生活で、ブリーフシステムを破る

 言い換えれば、「現状」というのは、自分のブリーフシステムの範囲内で行動を続けることである。

 ブリーフシステムとは、先ほど説明したようにコーチングの用語で、自分の頭の中にある「自分の行動を縛っている枠組み」「自分を縛っている信念のシステム」のことを言う。つまり、「『かくあるべし』という自分自身のブリーフシステムを維持したままで起きる可能性のあることは、すべて『現状』である」ということである。たとえ確率が低かろうと、社長になることは「現状」なのだ。

 逆に言うと、会社に残っても「現状の外側」に行くことはできる。自分のブリーフシステムを変えて「枠」を飛び出し、今の会社を思いっきり変革するという方法もある。

 「現状の外側」というのは、国家で言えば法律の外側ということである。法律を変えないと外側には枠を広げられない。

 個人の場合は、ブリーフシステムを変えないと、現状の外側に枠を広げていくことができない。

 ブリーフシステムの枠組みをつくっている情報の出所は、すべて他人である。親から聞いたこと、学校の先生から聞いたこと、上司から聞いたこと、あるいは本で読んだことが、情報として自分の中に入ってくる。

 100%外部からの情報だが、それを自分が受け入れて、脳の前頭前野でパターン化してしまう。ブリーフシステムが自分の頭の中の法律になり、「こう生きるべきだ」「こう行動するべきだ」という「信念の体系」がつくりあげられていくのだ。

 この「信念の体系」ができあがってしまうと、自分自身が求める本当のゴールが隠されてしまい、見えなくなってしまうことが多い。これがスコトーマ(心理的盲点)だ。スコトーマとは、「いつも、何回も見ているのに、見えていないもの」「自分は見ている気になっているのに、見えていないもの」のことである。自分の頭の中で「かくあるべし」と強烈に思ってしまっているために、「見ているのに、見えていない」状態になってしまうのである。

 先ほど挙げた私の会社員生活の例で言えば、もし、「タイムカードは、何が何でも押すべきものだ。そんなこともできないなんて、会社人として恥ずかしい」と信じ込んでいるとすれば、タイムカードを押さなくていい理由など見えなくなるはずである。

 「ノット・ノーマル」な生活をしてみると、ブリーフシステムという自分の枠が、自ずと少しずつ破れてくる。そうすると、その外側にあるものがチラチラと見えてくる。外側に見える楽しそうなものを、とりあえずのゴールにして、自分の頭の中でシミュレーションしてみる。もし、そのゴールを達成したときに自分が心の底から、本当に嬉しくなれそうなら、それを暫定的な「ゴール」として設定すればいいのである。

 引用終わり

 

 

 「ノット・ノーマル」な生活をしてみると、ブリーフシステムという自分の枠が、自ずと少しずつ破れてくる

 

 ブリーフシステムという枠が破れるほど、「気分が悪くなる」は解消していくはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そして、ゴールを見つけるでしょう。

「これだ!」と確信するとともにちょっと不安になるような「ノット・ノーマル」なゴールを。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 そんな瞬間までもう少し。

 不安と不満をうまくコントロールしながら、その大切な瞬間をしっかりつかみ取ってください。

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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F-212~:仕事楽しみですか? ~want toが非難される社会~

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Q-329:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起>

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F-363:シコウサクゴ <前編:コーチング前は誰もが「思考錯誤」>

 

 ちょっと気楽な話を。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 先日「ウォーミングアップとクーリングダウン」について書いたブログ原稿を読み返していたら、タイプミスに気がつきました。「シコウサクゴ」を、「試行錯誤」ではなく、「思考錯誤」と書いていたのです。

 (その記事はこちら↓ タイプミスは修正しました)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26364639.html

 

 慌てて修正してしまう心の中に、「恥」という感情を見つけました。

 「恥」は「自分という存在や自分の言動が他人から見られ、評価される」という前提があって生じるもの。きわめて社会的な感情です。

 Q-359~:こんな当たり前のことを訊いてもよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428035.html

 

 つまり、私のブリーフシステム(Belief SystemBS)は、「他人の目」「社会のモノサシ」といった他(外)の価値観に影響されているということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 BSの成り立ちを考えると当然のことではありますが、この状態を放っておくわけにはいきません。なぜでしょう?

 

 そう、「恥ずかしい」と考えると、脳は自分自身を「恥ずかしい存在」「力のない劣った人間」と低く評価してしまうから。そのままではエフィカシー(Efficacy)やセルフ・エスティーム(Self-Esteem)は下がるばかりです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「エフィカシー」と「セルフ・エスティーム」の関係はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 

 それはコーチらしくない姿。

縁ある人々にとっていいコーチであり続けるために、早急に解決しなければなりません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私はすぐに「私らしくない。私は常に自由だ」「コーチらしくない。私はすべての経験を学びの機会に変えている」とセルフトークを行いました。

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

そうすることで「いつも自由な状態」「失敗しても元よりよくなることができる状態」を「自分らしい」とすることができるから。それはゴールにふさわしいコンフォートゾーン(Comfort Zone)を強化するための大切な取り組みです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ちょっと深掘りして説明すると、そのようなセルフトークのコントロールを重ねることで、過去の記憶でつくられた「支配的な映像(Dominant Picture)」から、ゴールを起点に自ら生みだす「置き換えの映像(Replacement Picture)」へ書き換えることができます。

 今回の例でいうと、「タイプミスをする私」「ミスを気にする私」から、「失敗を気に留めない私」「ミスさえもチャンスに変え、さらなるゴールへと向かっていく私」へと書き換えていく感じです。

 Q-226ReplaceしたらそれがDominantになればいいのですかね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27729316.html

 

 

 きっとコーチングマインドが活性化されたのでしょう。「シコウサクゴ」を「思考錯誤」と書いたことが、徐々に必然に思えてきました。スコトーマが外れる体感とともに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ちょっと高揚した意識状態で「錯誤」を調べてみると、1)まちがうこと。まちがい。誤り、2)その人の認識と客観的事実が一致しないこと、3)民法上、意思表示をした者の内心の意思と表示行為とがくいちがっていることを表意者自身が知らないこと とありました(デジタル大辞泉)。

 F-246:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感というvol.3;高揚(興奮)>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28968302.html

 

 2)の「客観的事実」を認識するためには、少なくとも主観から離れなければなりません。それはBSを一旦止めるということ。仏教でいうと止観ですが、一般の方にとっては簡単ではないかもしれません。

 ならば、多くの方々の思考は「錯誤(状態)」といえるはず。

 Q-198:ネガティブループにはまって止観やヒーリングにすら取り掛かれません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26282829.html

 

 3)の例として、「英和辞典を買うつもりで、気づかずに和英辞典を買う」とありました。

 これをコーチング実践前の状態に当てはめると、「自分の人生を生きているつもりで、気づかずに他人の人生を生きている」。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

本当はもっとすごい能力があり、もっともっと素晴らしい人生を送っているはずなのに、多くの人はその可能性(世界)を感じることができません。「私にはとても無理です」「できるはずがありません」など、自ら可能性を潰してばかり

 Q-293:私のような凡人にはとてもできそうになく、悶々とした日々を過ごしています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321962.html

 

 それこそが思考の「錯誤」。

 つまり、「思考錯誤」とは自分で自分の限界を生みだしていること!

 

 以下、苫米地博士の著書「『110分』でひらめき脳に生まれ変わる 『とてつもない成果』を生み出すいちばん簡単な方法」(イースト・プレス、p119)より引用します。

 

 

自分の限界とは、自分のイマジネーションの限界だ

 「私にはこれくらいしかできない」「そんなこと、私にはできない」などと自分の限界を自分で決めてしまう人がいます。

 そういう人は、絶対にそれ以上のことはできません。自分ができないと思っていることができるはずはないのです。

 じつは、自分の限界は自分にしか決められないのです。たとえ他人から「お前には無理だ」といわれたとしても、「そのとおりかもしれない」と思うのは自分です。また、「そんなことはない」と反発するのも自分です。

 さらにいえば、自分の限界は自分のイマジネーションの限界です。自分にはできないと思っていることは、自分のイマジネーションの外側に存在します。自分ができると思っていることはリアルに想像できますが、そうでないものについては、想像すらできないでしょう。

 想像できないものは、達成しようがない。それは誰もが無意識に思っているはず。たとえば、自分が大企業の社長になるというイマジネーションを持っていない人は、やはり大企業の社長になることはない。自分が日本の総理大臣になるというイマジネーションを持っていない人は、絶対に総理大臣になることはないのです。

 逆にいえば、イマジネーションすることができれば、どんなことでもできるということ。リアルに大企業の社長や総理大臣になったイマジネーションができるなら、本当になれるのです。

 だからこそ、なりたい自分というゴールの設定が重要なのです。

 そして、「本物のひらめき」は、自分の限界よりもさらに上にいかなければいけません。

 自分で「このへんが限界かな」と思ったよりも、さらに抽象度を上げる。

 これは、それほど難しいことではありません。あまり高い抽象度でひらめいても、世の中では役に立たないことが多い。自分にしか理解できないようなレベルまで上がったひらめきは、後世で役に立つ可能性は高いでしょうが、逆に現在では役に立たないのです。

 アインシュタインに相対性理論がひらめいたときも、当時はあまり意味がなかったと思います。誰もわかってくれなかったので、とても寂しい思いをしたのではないでしょうか。

 いまの世の中ではアインシュタインくらいのレベルなら大丈夫。ましてや、いま現在のあなたの限界を少し超えるくらいであれば、それほど難しくもありませんし、寂しい思いをすることもないでしょう。

 みな物理空間にとらわれているために、世の中には「できないことがある」という限界を決めてしまっています

 たしかに物理空間ではできないことが少なからずあります。しかし、多くの場合は、コストパフォーマンスの問題などがあるため、「できないことがある」と思い込んでいるのです。

 たとえば、東京から大阪まで1時間で行けないかといった場合、いまの交通手段では行けないと思ってしまいます。しかし、ジェット戦闘機でなら1時間もかからずに大阪に到着します。マッハ0.4くらいで飛べばいいわけです。実際に米軍はそのくらいで飛んでいます。

 ただ、東京から大阪まで出張で行く場合、戦闘機で行くかどうかはコストパフォーマンスの問題です。そこまでコストをかけて行く必要があるかどうかなのです。

 ところが、情報空間にはコストパフォーマンスは関係ありません。物理的なコストはかからないのですから、できないものはいっさいありません

 たとえば、東京から大阪に行こうと思えば、情報空間ではいつでもタダで行くことができるのです。

 大事なことなので、もう一度いいます。

 情報空間では、限界はない

 自分の限界は、自分ができると思うか思わないかによって決まるのです。

 そうであるならば、できないことをいっさい考えずに、できることだけを考える。できることというのは、自分ができることではなく、世の中すべてのこと、さらには将来できるであろうことを含めて、という意味です。

 つまり、自分のイマジネーションは、無限に広げられるということです

 引用終わり

 

 

 想像できないものは、達成しようがない

 

 自由に想像できる心の状態を生みだすことが、「思考錯誤」を克服するための第一歩。そして、それはコーチングの第一歩でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

F-364につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

今回の例でいうと、「タイプミスをする私」「ミスを気にする私」から、「失敗を気に留めない私」「ミスさえもチャンスに変え、さらなるゴールへと向かっていく私」へと書き換えていく感じです

 

 「ミスさえもチャンスに変え、さらなるゴールへと向かっていく」ことをレジリエンス(resilience)と呼びます。くわしくはこちらでどうぞ↓

 F-240:「出口が見えない」と「出口戦略」 vol.4;ヒーリングとコーチングのLUBで考える <実践編;レジリエンス>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28657999.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-241:トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28695996.html

F-318~:観自在

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

F-347:先生って怒ることがあるんですか? ~ Fight for liberty~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34314141.html

Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

Q-379~自分を下に引き戻そうとする意識が働くことがあります。どうすればいいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34636842.html

 

 

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L-177202203月シークレットレクチャー -10(最終回);自由なマインドで「物事を俯瞰し、最速・最短で結果を出す」ためのワーク

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34892980.html

 04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34980243.html

 07;ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34993755.html

 08;続・ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35030561.html

 09;ラベリングにより到達する境地

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35045101.html

 10;自由なマインドで「物事を高所から俯瞰し、最速・最短で結果を出す」ためのワーク

 

 

 

 ここまで「『ゴール(w2)』と『現状の自我(BS=p=w1)』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトが作られる」ということについて確認しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 最後の2回は実践編。ゴールの世界を統合していくためのワークを紹介します。

 

前回(L-176/09)は「過去の評価関数を変える方法」としてのラベリングでした。このラベリングは、時間の流れを「未来から現在、過去へ」と変える効果もあります。

コーチング実践者にとっては、未来が「因」で、過去が「果」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

ラベリングによって、過去の記憶に紐付く「B」や「D」を取り除くことができれば、苦手意識とか不得意だとか決めつけて逃げることはなくなります。

Q-203:「自分自身が最大のドリームキラー」という意味はどういうことなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26417115.html

 

つまり、ラベリングによって評価関数を変えていくことで、ますます自由度の高い人間になれるということ。そう、ラベリングにより到達する境地(意識状態)とは自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

自由とは、無意識がゴールに関係するかどうかを勝手に判断してくれる状態のこと

自由とは、無意識下で縛られている制約に無意識が気づいてくれるようになること

 

 そんな自由を、私たちはモニタリング&ラベリングで手に入れることができます。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 

 最後に御紹介するのは、手に入れた自由なマインドで「物事を高所から俯瞰し、最速・最短で結果を出す」ためのワーク。具体的には「様々なジャンルの音楽の中からランダムに20曲くらい選んで聴く」というものです。

 

 著書「夢が勝手にかなう脳」(講談社)の中で、苫米地博士は「私はだいたい月に2000曲くらい、『iTune』のミュージックストアで買い物をしています」「とにかくありったけ買う、というスタイルです」と書かれています(p135)。

 

 

夢が勝手にかなう脳

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 月2000曲購入はハードルが高いと思いますが、皆さんのデジタルデバイスにはけっこうな数の曲がすでにストックされているはず。

 その楽曲の中から直感で20曲くらいを選んでプレイリストを作り、実際に聴いてください。それがワークです。

 

 ワークを行っているときの理想的な感覚を言語化すると

 

 音楽を大きなフレームで見てゲシュタルトをバーンと広げ、より高い視点から音楽全体を見下ろし、自動的に自分が聴くべき曲を選び出す

 

 抽象度が高いゴールにリアリティを持てる人は、「ランダムに散らばっているカオスの世界を瞬時にしてパターン認識し、最短・最速で思い通りに結果を出す能力」が備わっています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 それがゲシュタルト能力!

 その本質は「〇〇」を感じ取る力です。

 (「〇〇」とは何でしょう? 詳しく知りたい方はこちら↓)

 Q-268:薬をやめることができますか? <前編:induction

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29185121.html

 

 「〇〇」が“正しく”感じ取れるようになると、仕事や人間関係など、すべてがうまくいくようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

より高い視点で多くの情報を一瞥し、そこから不要な情報(Nil)を捨てて、必要な情報(T)だけをピックアップできるようになるから。それは能動的なRAS&スコトーマのコントロールといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そのような能力を磨くためのワークが、「20曲くらいを選んでプレイリストを作り、実際に聴く」。その感覚を身につけたら、今度は苫米地式にふさわしいワークに取り組みましょう。

 

 そのワークとは、「あるテーマを決めて、苫米地博士の著書から数冊を選び、そのテーマを博士の言葉(著書からの引用文)を使って説明する」。

 

 以下、「夢が勝手にかなう脳」(p137)より引用します。

 

 

 先ほど「ゲシュタルト」という言葉を使いましたが、これはカオスからパターンをつくることを意味します。何も特別な能力ではありません。皆さんも日常的に経験しているはずです。

 たとえば新入社員のころは、目の前の仕事しか見えません。その仕事にどういう意味があるのか、どんな役に立つのか、どうすれば早く処理できるのか、よくわからなかったでしょう。自分の周りに知識や情報はあるけれど、断片的に散在しているカオスの状態だからです。

 でも、経験を重ね、知識を習得するにつれて、カオスだった知識や情報に意味や関係性があるとわかるようになります。思考の抽象度が上がって、新しいゲシュタルトができたからです。

 一般的には「経験知」などと表現されますが、それは新しいゲシュタルトを積み上げていくことでもあります。

 ただし、抽象度の高いゴールにリアリティを持てる人は、会社とか業界とか、一つの系のなかでゲシュタルトを積み上げた結果、高い抽象思考ができるようになったわけではありません。そんなのは単純に「経験を積んだ」だけです。系の外はスコトーマのカオスのままです。

 そうではなくて、抽象度が高いゴールにリアリティを持てる人は、あらゆる系が渾然としているカオスの世界を、瞬時にパターン認識できるのです。

 ここまでゲシュタルト能力が高まっているからこそ、何事も高所から俯瞰して行動し、最短・最速で結果を出すことができるわけです。判断に困ることも、誤ることもなくなるのです。

 引用終わり

 

 

抽象度が高いゴールにリアリティを持てる人は、あらゆる系が渾然としているカオスの世界を、瞬時にパターン認識できる

 

 コーチングとは、「『ゴール(w2)』と『現状の自我(BS=p=w1)』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトが作られる」こと。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価がvol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

 それは「抽象度を上げながら“自我”を巨大化し、自由自在になっていく」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 一言でいうと「観自在」。その実践法がコーチングです。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 さらに今講義のメインテーマ「」と重ねていうと、自身の自由意思で見いだしたゴール側から「囚」を再構築すること。つまり、「フレーム=BS)」→「フレーム=BS)」→「フレーム=BS)」がコーチングです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

因4(緑:情報空間・超言語)

 

 

 私たちはそれぞれの「空」なる世界に、それぞれが役割を持たせて「仮」なる世界をつくりあげています。

 

その時に「この人も役割を果たしている」「私も役割を果たしている」という視点ができると、ひとつ外側の視点になり、それぞれの役割の持たせ方が違うことが許容できようになります。「空」と「仮」という論理よりも1つ上の視点が生まれるから。

 

 それは「空=ゴール(w2)」と「仮=現状の自我(BS=p=w1)」の間に臨場感という橋を架け、新たなゲシュタルトができること。そのゲシュタルトが「中」。

その「中」、すなわち中観がコーチングの基盤です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 まずは過去の記憶でつくられた「これまでの『フレーム=BS可能世界w)』」を明らかにすること。そして

→ スコトーマを外しながら、

→ 新たなゴールを設定し、

→ 高い次元に「新たな『フレーム=BS別の w1)』」を再構築する

=グレインサイズが大きくなる

=ゲシュタルトを統合

=抽象度が上がる

 → 人生がますます豊かになる

  =世界(宇宙)がますます豊かになる

 

 

最後にもう一度伺います。

 

「囚」を見て、どのようなイメージが浮かびますか?

 

2021年11月シークレットレクチャー2

 

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

→ 人生がますます豊かになる

  =世界(宇宙)がますます豊かになる

 

 その理由は、「自分」と「世界(宇宙)」は表裏一体だから。

 S-04-24~6:「鏡の中の自分に微笑みかけること」の本当の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23983088.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24057099.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24116667.html

 

 自分=世界(宇宙)は慈悲が満ちあふれているはずですが、苫米地博士はそんな慈悲さえも乗り越えろと仰います。「慈悲をコンフォートゾーンにしてはいけない」と。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 以下、「近未来のブッダ」(サンガ、p171)より引用します。コーチングを実践する自分=世界(宇宙)が向かう先を感じてください。Feel

 

 

慈悲を乗り越える

 もし、私が『百年後の日本人』に書いたように、いずれみんながつながって個がなくなる時代に来たら、他人の痛みは自分のものになります。じゃあ、そうなったら慈悲は不要になるかといったら、とんでもありません。というか、より飛躍のチャンスです。

 人類が一つになったら、違う星の生命体に対する人類の慈悲が発揮できるようになります。あるいは人類が一つの意識をほぼ共有しても、それぞれの個はあるから完全共有ではありません。そのとき、ますます慈悲が重要になります。たくさんの個が集まれば力を持ちますから、それが間違った方向に行けば、人類じゃなくてもイルカやクジラを殺しまくってしまうかもしれません。あるいは、隣の星に行くことができるようになっていれば、隣の星を滅ぼすかもしれません。その危険性は今の世の中と同じです。それをしない慈悲はつねに必要なのです。つながっていたら、なおさら必要になります。

 端的に言えば、他者がある限り慈悲が必要です。他者がない概念をいつか覚えないといけません。それはつまり、慈悲を乗り越えるということです。

 そう、実は、慈悲はいつか乗り越えるべきものなのです。抽象度が極限まで上がれば、すべてが自であり他になり、同情や憐れみなどを持ち得なくなるのですから。私たちは慈悲を乗り越えるものとして設定して、いつか乗り越えることができるということを確信し、そこに向かって実際に役立つ行動を起さなくてはなりません。

 行為はものすごくたくさんあります。相手の状況によって行為がぜんぶ違ってきますから、何が慈悲の行為かを先に定義することはできませんが、他者は自分の延長ですから、やりたいこと、やるべきことだと思えることはすぐに決まるでしょう。

 引用終わり

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-209:マトリックス/Matrix -04Resurrections;慈悲的人類の進化>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27122988.html

F-297~8:苫米地式次世代リーダーシップ <vol.4~5;苫米地式次世代リーダーが作る次の世界>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31764601.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31815930.html

L-142202111月小学校親子講演会(鹿児島県)-05;人の成長(人間形成)や進化・向上は情報空間で起こる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

Q-283:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.3;「イライラ」と「ドーパミン」、コントロールが難しいのはどっち?>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29757834.html

Q-374~:バランスホイールは全て現状の外? クライアントが現状に満足している項目があった場合、その項目をどう扱えばいい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429253.html

 

 

近未来のブッダ



F-361:自由訳「OODA」 <vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄>

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

 vol.3Decide

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34856133.html

 vol.4Act

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34906708.html

 vol.5;コーチとして思う「OODAループ」の正体

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34957491.html

 vol.6;「OODA」とは〇〇〇そのもの ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35009043.html

 vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄

 

 

 ここまで「OODA」について自由に考察しながら、生命力(vol.5)や超瞑想(vol.6)との関連をまとめてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その間、私が強く感じていたのが自由。自由に「OODA」を考察していたら、自由そのものがクリアになった という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

考察の仕上げとして、その感覚を言語化します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 まずは苫米地博士の言葉の確認から。以下、「苫米地英人、宇宙を語る」(角川春樹事務所、p105)より引用します。

 

 

苫米地英人、宇宙を語る

 

 

宇宙が教える自由の意味

 これまで、なぜ宇宙が生まれたのか、ということがわからなかったのは、物理学がその“なぜ”を扱う学問ではなかったからです。

 しかし、これからの物理学は、その“なぜ”を扱わないと成り立たないのです。

 大学で量子力学を学ぶときに、最初に習うのが不完全性定理です。すでに説明したように不確定性があるのは観測者がいるからです。

 そして、ビッグバン理論を見てみると、すべて波動方程式で記述されています。その波動方程式は不確定性を前提としたものです。

 では、ビッグバンを観測していたのは誰なのか。そこがつまり、“なぜ”にあたるわけで、それを考えていかなくてはいけないのがこれからの物理学です。

 ただ、この本では、「未来の我々」とすでに答えを出しているのですが。

 

 また、不完全性、不確定性などに基づいた新しい宇宙の見方がわかってくると、物の見方も変わり、私たちは様々な問題への答えを得ることができるようにもなります。

 例えば、“自由とはなにか”。こうした哲学的な問題にも言及することができるようになるのです。

 なぜなら、人の歴史は確定的宇宙論、機械論的宇宙論の中にずっとあったわけで、そこでは答えは見つけられないのです。不完全性、不確定性の獲得は人々にとっては自由意思の獲得の戦いでもありました。

 教会対コペルニクス、といってもいいでしょう。権力を持ったらずっと持ち続けたいし、ビッグバン以降の玉突きのからくりは教会の法王だけが知るものである。

 それを信じさせたい人々、権力者にとっては、時間は過去から未来へ流れるという解釈が嬉しいですし、宇宙は確定的であってほしいのです。

 一方、その考えに縛られてきた人々は常にそれと戦い、自由意思を獲得しようとしてきたのです。

 では、自由意思とは一体どんなものなのでしょう。

 一つは、ランダム性があることです。完全ランダムが完全自由ということですが、残念ながら完全はありません。これまでの話でもわかるように完全はないのです。

 ですから、ランダム性(乱数性)がより高い状態というべきでしょう。

 コーヒーか紅茶を選択するのにコインを振って二者択一するのに、表と裏が完全対称なコインなど存在しません。つまり、乱数性が低い=自由意思性が低い、ということになります。

 しかし、スーパーコンピューターにでもアクセスすれば、より高い乱数性が得られることになり、自由意思性が上がります。

 もう一つが、階層性を利用するということです。

 ランダムとオーダー、無秩序と秩序の間には複雑性のレベルの上がる場所があります。それがカオスの縁(エッジ・オブ・カオス)、つまりカオス状態です。

 例えば、東京タワーからハンカチを落とす場合、その落下はランダムで予測不能です。しかし、そこにある一定の風という要素を加えると、つまり「風」という情報を持つ一つ上の抽象度から見ると、パターンが抽出される可能性がでてきます。

 このように、ある抽象度ではランダムに見えることも、一つ上の抽象度ではランダムでなくなる。

 言い換えれば、その空間よりも上の抽象度の空間に上がれば、下の空間から見るとランダムであるけれども、上の空間では整合的な選択ができるということになり、自由意思が獲得できるということなのです。

 自由とは何かを物理的に定義すると、カオス状態の中にエッジをつくり上げ、そのつくり上げたエッジのパターンに従って選択すること、ということになります。

 ですから、自由に生きていきたいのなら、今より抽象度を上げ、高い視点から俯瞰的に世界を見ればいいのです。

 引用終わり

 

 

 苫米地博士がまず取り上げられているのが「不完全性」「不確定性」。それらに基づいて「OObserve」し、そこから「OOrient」することの重要性を説かれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 ここでいう「OOrient」とは、「カオスの縁(エッジ・オブ・カオス)」から、さらに高次の抽象度次元に上がること。その上で「高い視点から俯瞰的に世界を見る」という「OObserve」ができることが「自由(意思)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ただし、ここでの「自由」、「OODA」でいうと前半の「OO」はシンの自由ではありません。博士が「自由とは何かを物理的に定義すると」と書かれているとおり、あくまでも情報空間の底面である物理空間にフォーカスした上での自由の定義です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 英語で表記すると「freedom from」。それは「背景に束縛や制約がある」ことを前提とした上での自由。物理空間でいうと、「物理法則(という束縛や制約)」があることを前提とした自由です。

よって、その方向性を釈迦哲学で考えると、「空観」を自由とみることができます。

 

 その「freedom from」という自由に対して、「liberty to」という自由があります。

 

語源でいうと、「free」は古英語の「freo」に由来し、「束縛や拘束がなく、義務を免除された状態」という意味だそう。つまり、「~しなくていい」ということ。

一方、「liberty」はラテン語の「libertas」が語源で、「選択や行動・発言の権利が保障された状態」という意味。こちらは「~していい」ということです。

 

 「OODA」でいうと、(「OO」ができている前提で)選択という「DDecide」を行い、ちゃんと実行「AAct」することが「liberty to」。それは「束縛や制約」が幻だとしっかり理解した上で(空観)、あえて物理法則等の制約を自分で選択すること(仮観)だといえます。抽象度でいうと、下がる方向性です。

 

 この2つ、すなわち「『OO』『freedom from』=空観」と「『DA』『liberty to』=仮観」の2つが同時にできてシンの自由といえるはず。だから、「『OODA』=中観 =自由」と理解することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 著書「ドクター苫米地の新・福音書」(講談社、開拓社から再版)の中で、苫米地博士はこのように書かれています(p176)。

 

 

新・福音書

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 私の考えは、ゲーデルと半分同じ。でも、重要な部分で異なっています。「内部表現宇宙には外側がある」もしくは「理性」を超越できる可能性はある。ただ、ゲーデルが閉じた系の内側にいながら不完全性定理を発見できたのは、その外側の神から情報をもらったからではない、そう考えています。不完全性定理は宇宙の基本原則だから、宇宙をメタ(高次元)に思考できれば、発見できて当たり前。メタに思考するとは、自らが系の外側に出ることに他ならないと思うのです。それが、我々の自由意思だと、私は捉えています。

 引用終わり

 

 

 メタに思考するとは、自らが系の外側に出ることに他ならない

 

 これが「OODA」の本質。そして、これがコーチングの真髄です。

 

 

 コーチングのコアは「ゴール」と「ゴールの設定」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 本物のゴールを見つけるためには、まずは自分という“殻”を抜け出さなければなりません。“殻”とはブリーフシステム(Belief SystemBS)のことであり、これまでの人生で築き上げてきた「」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ところが、BSや「」の外、すなわち「現状の外」にゴールを設定することは簡単ではありません。私自身はコーチの存在なしでは不可能に近いと思っています。

 L-10020218月レクチャー… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 *その理由は↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 だからこそ、メタに思考する」ことで「自らが系の外側に出る」!

 

 シンプルに考えると、「OODA」とは「メタ思考」のことです。「OODAメタ思考」の観点でコーチングを考えると

 

系の外側」に飛びだした自由な意識状態で得た「オラクル(Oracle)」をゴールとして、新たな世界(宇宙、w2)を生みだす

 

 これがコーチングであるはず。

 L-142202111…-05;人の成長(人間形成)や進化・向上は情報空間で起こる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

 

 ならば、コーチングを重ねた先には、どのような世界(宇宙)がひろがっているのでしょう?

 

F-362につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

ならば、コーチングを重ねた先には、どのような世界(宇宙)がひろがっているのでしょう?

 

 再度「苫米地英人、宇宙を語る」より引用します(p181)。苫米地博士が語られる「宇宙の美しさ」を感じてください。Feel

 

 

エピローグ

 本書では宇宙を語りましたが、これは、皆さんが目の前の宇宙をほんとうに見られるようにする手助けに過ぎません。

 かつて、釈迦は、悟りについて「私の指ではなく、指が指しているものを観なさい」と語りました。

 「宇宙」や「空」が語られ、理解されても、それらの経や理論が理解されても、指している「そのもの」を圧倒的な体感で観ることができなければなりません。

 同様に「自我」をどんなに徹底的に定義しても -例えば、自分の両親が誰々とか、卒業した学校がどこどことか、職場や、好きな食べ物など、いくらでも定義できます- そのどれもが「自我」そのものではなく、「自我」に関わることに過ぎません。

 「自我」を観ることが「宇宙」を観ることと、本質は同じであるということは、いろいろなところで語ってきたとおりです。

 

 本書を読み終わった皆さんにこれからやってもらうことは、本書を知識の指針として、まずは、その指が指し示す目の前の宇宙「そのもの」をしっかり観てもらうということです。

 更には、自分自身をしっかりと観てください。

 それらを徹底的にやってもらえてはじめて、私が語りたかった「ほんとうの宇宙」が見えてくるはずです。

 そして、宇宙の美しさを共にしっかりと観ましょう。

 引用終わり

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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F-288~:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう

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F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

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L-155202111月医療系研修会 -10;「明日への希望」を失わないために

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L-176202203月シークレットレクチャー -09;ラベリングにより到達する境地

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34892980.html

 04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34980243.html

 07;ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34993755.html

 08;続・ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35030561.html

 09;ラベリングにより到達する境地

 

 

 ここまで「『ゴール(w2)』と『現状の自我(BS=p=w1)』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトが作られる」ということを確認しました。

 

 最後の2回は実践編。ゴールの世界を統合していくためのワークを紹介します。今回は「ラベリング」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ワーク中に限らず、常に「逆腹式呼吸」を心がけてください。それが大原則です↓

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得たら、モニタリングを行います↓

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 モニタリングを行う時のポイントは、「すでにゴールを達成している」「今まさにゴールの世界(w2)にいる」という感覚。

 Q-103:あがり症は克服できますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

 

 その感覚(より正確には意識状態)を維持しながら、さらにリラックスを深め、ラベリングを行います。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 「ラベリング」とは、認識したものすべてに「T(ティー)」「Nil(ニル)」「D(ディー)」のどれかを張りつけること

  T:ゴールに関係すること(ゴール達成の妨げになることも含む)

  Nil:ゴールと関係ないこと

  D:「T」でも「Nil」でもない感情(怒り、後悔、悲しみ、不安など)

 

 ラベル張りは時間をかけず、情報を認識した瞬間に行います。

 

まずは「D」を減らすように意識します。「D」は完全に自分のマインド次第です。

次に「Nil」が減るように自身の行動を見直します。基本的に「Nil」にはhave toが入り込んでいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

Nil」が続くときには、「なぜhave toなのか?」「want toは何か?」「そもそもゴールは何だったか?」と自問を重ねます。止観です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

 

 じつは、人の前頭前野には複数の「フレーム」が同時に存在しています。階層性はあってもグチャグチャなカオス状態として。だから、矛盾や葛藤、混乱が生じるのです。

 L-09420217月シークレット… -06;ブリーフシステムと人格や未来との関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30598161.html

 

 よって、ラベリングは「フレーム=BS)」をゴール側から整えることだといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 BS(ブリーフシステム)を整えながら、同時に抽象度を意識に上げていくことがポイント!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 通常はフレームやブリーフシステムの階層性は抽象度とは無関係です。それどころか、むしろ抽象度の低い煩悩レベルが上位にあって、優位になっている(=支配している)ことが多いもの。

 F-221:不安と不満のはざまで<ちょっとブレイク;今、親を憎んでいる人たちへ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27776349.html

 

そんな「フレーム=BS)」の階層性を、抽象度とマッチングさせていくことが「人間形成」だといえます↓

PM-05-13~5そもそも教育とは?-6)人間形成

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 

自己実現理論(Wikiより引用)

Wikipediaより引用

自己実現理論 - Wikipedia

 

 

 今回は、ラベリングのアドバンス版として、「過去の評価関数を変える方法」を紹介します。それは則ち「自我を解放する技術」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 具体的には通常のラベリングに「B」を加え、過去の出来事に対して「B」「D」「T」「Nil」の4種類のラベルを貼り付けていきます。

B:「煩悩」のB、「社会に洗脳されている(Brain Wash)」のB

D:「雑念(Delusion)」のD。「雑念」とは現在の情動で過去を評価すること

T:「True」。過去に遡って、「今あるべき現在」に関係あればT

Nil:「値がない」という意味。過去に遡って、「今あるべき現在」に関係なければNil

 

例えば「レストランで静かにしていたらほめられた」ことを思い出した場合、

-「今あるべき現在」=ゴールを達成している自分に関係あればT

-「親の煩悩だ」←B(過去の自分からみての評価)

-「親に埋め込まれていたなぁ」←D(今の自分の感想)

-「人前でしゃべることが苦手になった」←T(ゴール達成の阻害要因)

 

ラベリングを行うことは、「それまでの過去の評価関数を変える」という行為です。それは自我が変わるということ。これまでの「フレーム=BS)」を解体し、ゴール側から新たに再構築するということです。

L-160202201月シークレットレクチャー -04;フレーム解体×ゴール設定

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

 

 以下、苫米地博士の著書「営業は『洗脳』 一瞬でお客様を支配する禁断の営業術」(CYZOp141)より引用します。ラベリングにより到達する境地(意識状態)をイメージしながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

ラベリングすることの意義とは

 このラベリングによって自我を変えると、自分を縛っているものから自由になることができます。営業の仕事をする上で、自分が苦手だとか、これは不得意だと思うことがあったら、それは過去にドリームキラーによって刷り込まれた可能性が高いわけです。それを取り除いてやれば、苦手意識とか不得意だと決め付けて逃げるといったこともなくなっていきます。

 こうして評価関数を変えていくことで、自由度の高い営業マンになれます。

 繰り返しますが、正しいラベルを貼ったかどうかは重要ではありません。あなたの無意識が、あなたがなろうとしている状態になるために関係があるかないかを勝手に判断してくれます。そして、無意識下で縛られている制約に無意識が気づいてくれます。

 実はこれも「Rのゆらぎ」です。過去の記憶を現在進行形で語り、ラベルを貼ることでRがゆらぎます。過去の記憶を客観視するだけで大きな効果が得られます。新しい自分を発見し、新しいゴールが見えてくる可能性を生み出すのです。

 よく「自分探しの旅に出ます」などと言って、インドとかチベットとか、あるいはどこでもいいのですが、とにかく一人旅に出掛けてしまう人がいますが、自分探しは旅に出なくてもこのように過去の記憶にラベルを貼るだけでできます。

 旅に出るにはお金もかかりますし、危険な目に遭うリスクもありますし、おかしなものに洗脳されて間違った自分を発見してしまうリスクもありますが、ラベリングならノーリスクで確実に自分発見に至ります。

 営業という仕事で悩んだり、迷ったりしている人はぜひ一度試してみてください。

 引用終わり

 

 

実はこれも「Rのゆらぎ」です。過去の記憶を現在進行形で語り、ラベルを貼ることでRがゆらぎます。過去の記憶を客観視するだけで大きな効果が得られます。新しい自分を発見し、新しいゴールが見えてくる可能性を生み出すのです

 

 皆さんにもきっと「苦手」や「不得意」があるはず。それらの多くは、過去に、ドリームキラーによって刷り込まれたものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

ラベリングによって、過去の記憶に紐付く「B」や「D」を取り除くことができれば、苦手意識とか不得意だとか決めつけて逃げることはなくなります。

Q-203:「自分自身が最大のドリームキラー」という意味はどういうことなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26417115.html

 

つまり、ラベリングによって評価関数を変えていくことで、ますます自由度の高い人間になれるということ。そう、ラベリングにより到達する境地(意識状態)とは自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

自由とは、無意識がゴールに関係するかどうかを勝手に判断してくれる状態のこと

自由とは、無意識下で縛られている制約に無意識が気づいてくれるようになること

 

 そんな自由を、私たちはモニタリング&ラベリングで手に入れることができます。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

L-177につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

今回は、ラベリングのアドバンス版として、「過去の評価関数を変える方法」を紹介します。それは則ち「自我を解放する技術」!

 

今回御紹介したワークは、苫米地博士が著書「営業は『洗脳』 一瞬でお客様を支配する禁断の営業術」(CYZO)に書かれているもの。「苫米地ワークス式ドリームキラー撃退法」です。

Q-210~:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414219.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-356:自由訳「OODA」 <vol.2Orient

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

L-147202111月医療系研修会 -02;人の特性はBSで決まる=人はさまざまな幻想に支配されている

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L-148202111月医療系研修会 -03;「ゴール側の世界(w1)の臨場感を維持し続ける」ための鍵

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L-159202201月シークレットレクチャー -03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

Q-229:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか? 後編;しつけと教育の違い

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27824108.html

 

 

営業は「洗脳」

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L-173202203月シークレットレクチャー -06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

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 *初回の講義はこちら↓

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 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

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 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

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 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34892980.html

 04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 

 

 脳がなくては宇宙はない

 脳というのは一つの場と見るべき。生命場と同じ

 

 この教えが体感を伴って理解できたとき、「本当の意味での付加価値とは、ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”が感じられるはずです。さらには“闇”までも。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 前回(L-172/05)は“光”と“影”について考察しました。私が考える“光”とはエフィカシー(Efficacy)で、“影”とは(これまでの定義の)セルフ・エスティーム(Self Esteem)のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「エスティームの新しい解釈」はこちら↓

 Q-256:私、立ち直れるかな? <前編;個人の視点で>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28693339.html

 

 今回は“闇”について考察します。

 

 ところで、前々回(L-171/04)引用した苫米地博士の著書「苫米地英人、宇宙を語る」(角川春樹事務所、p63)には、このような記述があります。

 

 

 認識があって宇宙がある。つまりは、脳があるから認識が成り立つのです

 

 

 この言葉をシンプルにすると「I×V=R」。そう、コーチングにおける重要なプリンシプル「夢をかなえる方程式 I×V=R」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 医療で例えると、「治る(すでに治っている)」というイメージ(I)に対する臨場感が高まるほど(V)、実際に病は治っていきます(R)。そのことを「プラセボ(placebo)」と表現したりします。

 F-157:指一本でも役に立ちたい

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23874668.html

 

 その逆も然り。「治らない(もうダメだ)」というイメージ(I)に対する臨場感が高まってしまうと(V)、状況はどんどん悪化していきます(R)。「ノセボ(nocebo)」です。

 PM-04-04収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

 つまり、「I×V=R」は、夢をかなえる方程式である一方で、夢を破壊する方程式でもあるということ。

 Q-373:やりたいことがあれば現実感は出てくるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34458945.html

 

 私がとくに医療・介護現場にコーチングやレジリエンスをひろめたいと願っているのは、そこが「老病死」に対しての臨場感が高い過酷な場だから。不安・恐怖により大脳辺縁系優位になってしまうと、ますます“悪いイメージ”に流されやすくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 そのことが顕著にあらわれたのが“コロナ禍”という茶番。「論理的思考を奪われ、思考停止がコンフォートゾーン化したカオス」を目の当たりにしながら、苫米地博士がずっと警告されていた「洗脳社会」「認知戦時代」の到来を痛感しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 そう、私が感じる“闇”とは、「認知レベルで世界(宇宙)が書き換えられてしまうという現実」のこと。

 F-175:脳内を書き換えると「環境」が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html

 

 だから、ゴールのポイントでいえば「4)自分中心を捨て去る」ことが重要になっていきます。さらにいうと、ゴールを持ち続ける(更新し続ける)こと自体がますます問われるようになるでしょう。シンプルに表現すると

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 心の平和(平穏)をいかに維持できるか? どれだけ拡大していけるか?

 

 そのための鍵となるのが「精神の基礎体力」。

 

 以下、苫米地博士の著書「洗脳護身術」(三才ブックス、p51)より引用します。

 

 

精神の基礎体力を鍛える

 洗脳の闘技場について理解したら、次は、精神世界で闘っていくために、格闘技でいう「パワー・スピード・テクニック」の素養に当たる、「精神の基礎体力」を解説していこう。

 精神の基礎体力は、高度に抽象的な空間を身体性を持って体感し、操作できるような能力を意味している。これは人間ならば誰もが持っているが、長い間封印された力である。具体的なイメージはわきにくいだろが、簡単にいうと想像力で生み出したものを操ったりすることだ。例えば、子どもの想像力が豊かなのは誰もが認めるところだろう。宇宙人、怪物、地下帝国、スーパーマン。彼らは大人だと失笑されてしまうようなことを真剣に信じ、その姿、世界をさも本当に見ているかのように臨場感をもって思い浮かべられるし、それを自らの世界として操作することもできる。

 本来は大人も、こういった目の前の現実以外の世界を自由に構築して、体感する能力を持っている。夢などもそうだ。夢を見ているときは、想像上の世界がリアリティをもって感じられるだろう。これらの想像した世界に構築した事象を自在に動かせる能力が「精神の基礎体力」である。夢を見ながら、そのストーリーを自分で変えた経験を持つ人もいるのではないだろうか。自分の身体で実感するレベルまで、想像の世界に臨場感を持ち、そのうえで世界の構築物、例えば橋であれば橋を持ち上げてみせる。そのパワーこそが精神世界での基礎体力に当たるのだ。

 「精神の基礎体力」は身体能力と同じように、生得的に優れている人と、後天的に身に付けた人の二種類に分かれる。また、精神世界内での体力は、物理空間での体力と比例することはない。物理空間でどれだけ強靱な肉体を誇っていても、精神世界の中では脆弱かもしれないし、逆に物理空間では年老いて身体が小さくとも、精神世界では巨大な力があるかもしれない。生得的に精神の基礎体力がある者は、精神世界に臨場感を持ちやすく、空間把握能力に優れている。これはIQが高く、数学者や哲学者、芸術家などに多い。人類の脳の進化がもたらした力といえるだろう。

 精神の基礎体力は、物理的体力と同様、鍛えて強くすることが可能だ。手っ取り早い鍛錬法は、武道を習うことだろう。先程私は、精神世界と物理的世界では、体力は比例しないと説いた。しかし、心と身体というのは密接に繋がっており、肉体を鍛え上げることで精神も鍛えられるケースがある。その典型的な例が武道である。剣道、柔道、合気道、空手。己に打ち克つために身体を鍛え、技を磨く。これが精神の基礎体力にも繋がっているのだ。天下無双の剣豪として知られる宮本武蔵も、剣の腕が上がれば上がるほど、その精神も鋭敏に研ぎ澄まされるようになったに違いない。きっと彼の精神の基礎体力は、驚くほど強かっただろう。ただ、物理的空間では役に立つものの、精神空間では全く力が付かない武道もあるので、その点は注意してほしい。

 他の鍛錬法では気功が有効だ。例えば動功。いわゆる太極拳や五禽戯などだが、これは身体を動かして気の流れに影響を与える方法論だ。気を動かすということ自体が精神世界での運動であり、精神の基礎体力の訓練である。しかし、より有効なのは静功、つまり瞑想である。身体を動かさずに気を動かす鍛錬である。もちろん瞑想は、気功に限られる方法論ではない。瞑想において動かすものは気に限らず、あらゆる情報的な存在である。

 引用終わり

 

 

 この後、瞑想の実践法として「止観」と「遮那(しゃな)」が紹介されています。

 (「止観瞑想」に関する博士の解説はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

 

 「遮那」とは、世界全体の中心に存在する仏とされる大毘盧遮那如来(だいびるしゃなにょらい)のこと。有名な奈良の大仏は、正式名を「毘盧遮那仏」といい、壮大な華厳の世界を表す仏とされています。

 

 ちなみに、“壮大な華厳の世界”に対する臨場感は、苫米地博士が座右の銘とされている「一念三千」とも通じます。

 F-315:デジタル自傷行為 <plan-side -3;ゴール×エフィカシーの“秘密” -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32678098.html

 

 「一念三千」とは、中国天台宗の開祖である天台大師 智顗(ちぎ)の言葉。それは「私たちの一瞬の心の中に、物理的な現象、情報的な機能すべてが入っている」という智顗の基本的な考え方を表すものです。

 「三千」とは10003つの3000のことではありません。仏教用語では1000×1000×1000、すなわち10億もの須弥山(しゅみせん)を表現しています。須弥山はサンスクリット語Sumeru(シュメール、スメル)の音写で、世界の中心にあるという想像上の山のことです。

 直径が太陽系ほどの大きな3枚の円盤が重なった上に、高さ132kmの山(須弥山)が乗っています。これが一つの世界で「小世界」といいます。その「小世界」が1000個集まり「小千世界」。「小千世界」が1000個集まり「中千世界」。「中千世界」が1000個で「大千世界」です。それが「1000×1000×100010億の須弥山」のイメージ。

 

 そのような広大な世界の中心に存在するのが「遮那」。その巨大なスケール感を体感するだけでも、「精神の基礎体力」は高まります。なぜ?

 

毘盧遮那仏(東大寺、Wikipedia)

東大寺の毘盧遮那仏

Wikipediaより引用

毘盧遮那仏 - Wikipedia

 

 

 答えは「抽象度が上がる」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *イメージしづらい方はこちらの例もどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 

 つまり、「抽象度を上げながら“自我”を巨大化し、自由自在になっていく」ことが、「洗脳社会」「認知戦時代」という“闇”への対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 それを一言でいうと「観自在」。その実践法がコーチングです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 さらに今講義のメインテーマ「」と重ねていうと、自身の自由意思で見いだしたゴール側から「囚」を再構築すること。つまり、「フレーム=BS)」→「フレーム=BS)」→「フレーム=BS)」が“闇”への対処法だといえるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

因4(緑:情報空間・超言語)

 

 

L-174につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

  

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

F-240:「出口が見えない」と「出口戦略」 vol.4;ヒーリングとコーチングのLUBで考える <実践編;レジリエンス>

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F-281~:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

Q-16356:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか? <コーチング実践者向け回答 vol.4~6 ワーク付き>

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24187449.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24275156.html

 

 

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L-172202203月シークレットレクチャー -05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34892980.html

 04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 

 

 脳がなくては宇宙はない

 脳というのは一つの場と見るべき。生命場と同じ

 

 このことが体感を伴って理解できたとき、「本当の意味での付加価値とは、ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”が感じられるはずです。さらには“闇”までも。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 今回は私が感じている“光”と“影”についてまとめます。コーチングにおいて、とても重要な知識です。まずは“光”から確認しましょう。

 

 「ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)」に感じる“光”とは、「エフィカシー(Efficacy)」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

エフィカシーとは、ご存じのとおり、「ゴール達成能力の自己評価」のことです。「自己評価」なので、本来はマインドの力で自由に高めることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

たまに「なかなか成果が上がらず、エフィカシーが下がってばかりです」といったコメントをいただきますが、それは因果関係が逆。「成果が上がったからエフィカシーが高まる」「成果が上がらないからエフィカシーが高まらない」のではなく、「エフィカシーが高いから成果が上がる」のです。

Q-247:続・気楽に生きたいのですが… -05;「時間は未来から過去に流れる」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28437135.html

 

エフィカシーに過去の実績や根拠は一切関係ありません。ただ「私はできる(<すでにできている)」と確信するだけです。私自身は“覚悟”だと思っています。

F-100:芸術は爆発だ!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

 エフィカシーに過去の実績や根拠は一切いらない!

 

 その理由は「ゴール」の「達成能力」の「自己評価」だから。ゴールは未来の話です。コーチング実践者にとって、時間は未来から現在、そして過去へと流れていきます。過去はどんどん離れていくだけ。過去は一切関係ありません!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

 「ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)」に感じる“光”とは、エフィカシー(Efficacy)のこと。では、“影”とは?

 

 以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp122)より引用します。エフィカシーと混同されがちな“影”について思い巡らしながら、ゆっくり読み進めてください。Feel

 

 

◎なぜ、エフィカシーを上げられないのか?

 第4章のテーマはエフィカシーとなっていますが、これまで通りの話をするつもりはありません。本書はいままで書いたコーチング書籍のアドバンスに当たるものです。エフィカシーに関してもアドバンスな内容を伝えていくことになります。

 エフィカシーはコーチングにとって重要なファクターであり、「エフィカシーを上げましょう」といった表現でよく使われます。このような表現をするということは、裏を返せば、多くの人がエフィカシーが上げられない、もしくは下がってしまう、ということで悩んでいることを意味します。

 しかし、なぜ、そんなことが起きてしまうのでしょうか?

 そもそもエフィカシーの定義は「ゴールを達成する自己能力の自己評価」です。これを噛み砕いていうと、ゴールとは自分が心から望んだものであり、達成するには自分のブリーフシステムを変える必要があります。また、ブリーフシステムを変えるのは自分であり、その自分を変える能力を自分で評価することをエフィカシーと言うわけです。よって、すべて自分の話です。自分の話であれば、自分で変えればいいだけなのですが、なぜか、多くの人がエフィカシーを上げるのは難しいと言います。

 なぜ難しいのかを考えるのには鬱を例にしてみるとわかりやすいと思います。

 鬱もエフィカシーと同じように、基本的には自分でやっています。ということは鬱を快方に向かわせるには鬱であることを自分でやめればいいだけなのです。

 こう言うと「そんな乱暴な話があるか。苫米地は精神医学を知らない」と必ず批判されますが、私は「鬱の大半が自分で鬱になっている」と言っているだけで、自業自得だと言っているわけではありません。いくら自分でやっているからといって、自分でどこまでコントロールできるかはまた別の話なのです。

 風邪の発熱と同じで、熱は自らの免疫システムによって発生しています。それをコントロールするのは難しいでしょうし、仮にできたとしても熱をむやみに下げるのは得策ではありません。熱が上がったのは免疫システムがウイルスと戦うためだからです。

 ですから、全部が全部コントロールすればいい、コントロールできるはずだ、とまでは私だって言いません。実際、生得的な機能障害で鬱になることもあるでしょう。しかし、多くの鬱はわりと明確な原因があります。であるならば、ほとんどは自分でなんとかできるのではないですか? と言っているのです。

 では、その明確な理由は何かというと、お金です。大抵の場合、お金がないことが鬱の原因になっていると言っても過言ではないでしょう。「お金がなくて携帯代も払えない」「友達とも会話できない」「携帯も持てない自分が惨めだ」などといったことが積み重なって鬱に入っていくわけです。

 いまの日本はお金を持っている人間が偉いというアメリカ型の資本主義を選択しているので、お金のないことが鬱の原因になりやすいのです。おそらく日本に経済的不安がなくなった時、かなりの鬱は治ると思います。

 ですから、「鬱は自分でやめましょう」という意味は「社会的な要因に影響されない心を作りましょう」ということです。携帯代が払えないのであれば、携帯なんて持たなければいいのです。そういう当たり前の判断ができるようになれば、脳内にセロトニンが出てきて、前頭前野も含めた脳内全体のドーパミン量が正常に戻ってきます。そうなれば、前頭前野で思考ができるようになり、鬱になった根本原因についても解決できないまでも解決の方向性は考えることができるようになるでしょう。そうすることで鬱の症状は改善していくわけです。

 これを私は一言で「鬱の人は鬱をやめたら治る」と言っているだけなのです。

 引用終わり

 

 

「鬱は自分でやめましょう」という意味は「社会的な要因に影響されない心を作りましょう」ということ

 

 繰り返しますが、エフィカシーは「ゴール達成能力の自己評価」。それが“光”。エフィカシーには「社会的な要因の影響」は微塵も存在しません。

 

 そんな“光”に対して、「社会的な要因の影響」が入り込んだ「自己評価」が“影”。その“影”とは、「セルフ・エスティーム(self esteem)」のことです。

 

 エスティーム(esteem)は「尊重する」「高く評価する」という意味。だから、セルフ・エスティームは「自分を尊重する」「自分を高く評価する」。たまにエフィカシーと混同している方がいらっしゃいますが、二つはまったく別物です。

実際のところ、苫米地博士は明確にエフィカシーとセルフ・エスティームを分けられています。

 

 *この場合の「分ける」とは「区別」のこと。「区別」と「差別」との違いがクリアでない場合はこちらをどうぞ↓

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 同じように感じられるかもしれませんが、エフィカシーとセルフ・エスティームはまったく異なります。

セルフ・エスティームとは、「社会的な地位に対する自己評価」のこと。

例えば、課長よりも部長の方が高いエスティームであり、部長よりも社長のほうが高いエスティームを持っている という感じです。

 

そこには「社会的な要因の影響」がたっぷり刷り込まれています。つまり、他人のモノサシや社会の価値観にまみれているということ。

F-241:トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28695996.html

 

 社会的地位は「現状の中に居続ける」ことで意味を成します。それは「過去の記憶でつくられた現状のコンフォートゾーンに閉じ込められる」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 まさに「フレーム=BS)」、あるいは「フレーム=BS)」の状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そんな不自由な心の状態のままでは、現状の外にゴールを設定することなどできません。

 Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

 

だから、コーチングにおいてセルフ・エスティームは“影”。

“光”=エフィカシーに対する、未来に対する、そして自由に対する“影”です。

 Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

 

L-173につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

そんな不自由な心の状態のままでは、現状の外にゴールを設定することなどできません。だから、コーチングにおいてセルフ・エスティームは“影”。“光”=エフィカシーに対する、未来に対する、そして自由に対する“影”です

 

 エスティームが高い人は、エフィカシーも高いことが往々にしてあります。そこで苫米地博士は、エスティームに新たな意味を追加し再定義されました。

 詳しくは下記記事でどうぞ。「オーセンティック・コーチング」より「エスティームの新しい解釈」を引用しています↓

 Q-256:私、立ち直れるかな? <前編;個人の視点で>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28693339.html

 

 

-追記2

 最新の講義の中で、苫米地博士は「エフィカシー関数」という表現を用いられています↓

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 

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次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

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-関連記事-

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-240:「出口が見えない」と「出口戦略」 vol.4;ヒーリングとコーチングのLUBで考える <実践編;レジリエンス>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28657999.html

Q-204~:「縁起」と「因果」

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Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 

オーセンティック・コーチング



L-169202203月シークレットレクチャー -02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 

 

 ブリーフシステムのブリーフ(信念)とは、前頭前野や大脳辺縁系に作りあげられた認識のパターンのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

その“パターン”が「自分を含む世界の地図」を生みだします。古い表現でいうと、「内部表現(Internal RepresentationIR)」です。

 つまり、博士が問われている「誰によって入力されたのか?」とは

 

「自分を含む世界の地図」や「内部表現」を生みだしたのは誰か?

 

 それを明らかにすることが、「ブリーフシステムをしっかり理解する」ことの1st. stepだといえます。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 

 私たちは、RASの働きにより、自身のブリーフ(信念)に従った情報しか取り入れていません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

常にブリーフ(信念)に従うものにロックオンし続け、それ以外をロックアウトしています。そのロックアウトのことを「スコトーマ(に隠れる)」と表現します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 あるブリーフ(信念)に基づくロックオン/ロックアウトは、有益な情報を逃してしまう恐れがある上に、間違った情報を信じてしまう危険性まではらんでいます。それを一言でいうと「洗脳」。

 S-02-17:洗脳ではなく教育であり続けるための大切な問い

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19572431.html

 

 誰もが情報の取り入れ口であるモーダルチャンネルを持っています。「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」、そして「言語」の6つ。中でも「言語」は臨場感を上げやすいチャンネルです。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の…~ vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

「『言語』は臨場感を上げやすい」を言い換えると、「『言語』によりたやすく現実を変えられてしまう」。その理由はクリアでしょうか?

 

そう、目の前の現実世界(Reality)は「一番臨場感の高いイメージ」だから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 私たちはいともたやすく他人の言葉に影響されてしまいます。RAS&スコトーマの働きを決める重要度は、自分以外から出てきた情報、それも「言語」によりダイナミックに変わっていきます。それは“現実”がどんどん変わっていくということ。

 L-07320211月シークレットレクチャー -02;情報が書き換わると現実が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29431450.html

 

 だから、重要度を意識に上げ続けることが大切!

そのために常に無意識のコントロールを行います。その一つが、苫米地博士が話されている「誰によって入力されたのか?」という自問です。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 ここまでを課題(case)と対策(plan)として整理すると

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 <課題(case)>

人はブリーフ(信念)に従った情報しか取り入れない(RAS

→ 有益な情報を逃してしまう恐れ(スコトーマ)

→ 間違った情報を信じてしまう危険性(洗脳)

 

 <対策(plan)>

 無意識をコントロールし、重要度を意識に上げ続ける

 

 

 「無意識をコントロールする」は難しい感じ(気)がするかもしれませんが、要は「RASが働いている」「必ずスコトーマがある」「ブリーフ(信念)に基づいてロックオン/ロックアウトしている」などの事実を意識に上げ続けるだけです。

その上で、まわりの情報をできるだけひろく取り入れるように心がけます。それが「観自在」。

F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 ただし、「観自在」は決して簡単ではありません。

 例えば、他人の意見をひろく受け入れようとすると、自分の意見が曖昧になったり、わからなくなったりします。他人の意見に振り回され、自分の意見がなくなってしまっては本末転倒です。

 

 では、どうすればいいのでしょう?

 

 私の答えは、「他人の意見にひろく耳を傾けた上で、ブレない判断基準を用いて一つひとつ吟味する」こと。

 

その「ブレない判断基準」を生みだすものとは?

 

 以下、苫米地博士の著書「コンフォートゾーンの作り方」(フォレスト出版)の「Unit 14:最初にゴールがある」(p129)より引用します。コーチングの基本中の基本を体感してください。Feel

 

 

まずはゴールありき

 ユニット14もまた、有名なルー・タイス・プリンシプルです。

 それは、まずゴールがあって、それから認識が生まれる、ということです。このことは、ふつう逆に考えられています。

 実は、これが明らかに大きな間違いであることは、スコトーマ/RASのプリンシプルによってはっきりと理解することができます。

 まず、ゴールを設定し、ゴールの世界のセルフ・イメージに対する臨場感を強めていけば(つまり、I×Vということです)、ゴールの世界に対するスコトーマが外れ、現状の世界に対するスコトーマが生まれます。

 その結果、「こうやってみよう」「こういう人に会ってみよう」という具合に、あなたの中に新しい認識が生まれることになります。

 RASの働きにしても同じです。ルー・タイスがよく用いる形容で、RASとは有能な秘書のようなもの、というのがあります。

 たとえば、迷惑メールや必要のない郵便物など、業務の支障になるものを細大漏らさず排除し、指示された必要なものだけをボスのデスクに届けます。重要なものだけを通すのがRASの機能だからです。

 しかし、何が重要であるかは、私たちが自分で決定しています。現状で、あなたのRASを通り抜けているのは、あなたの現状のリアリティーにあるものだけです。

 しかし、ひとたびゴールを設定し、そのリアリティーを強めていけば、ゴール達成に重要なものを新たに感知するようになります

 引用終わり

 

 

 まずゴールがあって、それから認識が生まれる

 

 ゴールが「ブレない判断基準」を生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 自分の中からはまずもって出てこない情報、それも言語情報が、自身の重要度(評価関数)をダイナミック変えていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 だからこそ、ゴールが生みだす「判断基準」が重要です。それは「自らに由る」というシンの自由の結果であり、さらなる自由の基盤となります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

L-170につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

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F-106~:超実写版「ライオン・キング」で描かれた“超現実”を生きる極意

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コンフォートゾーンの作り方

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L-168202203月シークレットレクチャー -01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

 

2021年11月シークレットレクチャー

 

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 

 

 メインテーマ「」とは、「フレーム」のこと。

 フレームは、「人工知能の父」と呼ばれるマービン・ミンスキー(Marvin Lee Minsky1927~2016年)が提唱した概念で、「ある知識を表現するための知識の単位とその結合方法」のことです。

そのフレームを、苫米地博士は「その状況、現象、事物の特徴などを、逐一、記述していく方式で物事を定義していく方法論」と表現されています。

(認知科学から苫米地理論への流れはこちらでどうぞ↓)

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

 フレームとは、「認識の枠組み」のこと。フレームを持たないと、人はうまく情報を認識することができません。それを「スコトーマに隠れる」「スコトーマが外れない」などと表現します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

ちなみに、スコトーマを外すことができるのは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)がそろったときです。つまり

 

 人は知らないことは認識すらできない

 

例えば、普通に文章を読むだけでは、「情報」は得られても、「知識」はなかなか得られません。それなのに私たちは0から学習することができます。なぜ?

 PM-05-06~8そもそも教育とは?-3)学習を促進する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

 答えは「ゲシュタルト能力がある」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

ゲシュタルトができると、知識がないものも認識することができるようになります。苫米地博士は「知識とゲシュタルトを組み合わせた『文脈』の中で認識が生まれる」と表現されています。

L-10320218月シークレットレクチャー -05;知らないことを見える化する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31263124.html

 

人は、物事を解決するにあたって、「関連することだけをふるい分けて抽出し(RAS)、それ以外の事柄に関しては無視(=スコトーマに隠す)して思考する」という能力を持っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

つまり、ある枠組みを作って、その中だけで思考することができるということ。その「枠組み」がフレームです。

Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

「フレーム」という言葉は様々な理論において多様な意味で用いられていますが、「ゲシュタルト」とほぼ同義と考えて差し支えありません。詳しくはこちらをどうぞ↓

 F-260:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29738652.html

 

 コーチングの“枠組み”でいうと、ゲシュタルト≒フレームとは、ブリーフシステム(Belief SystemBS)のことでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そのブリーフシステムを理解することが、コーチングではとても重要です。

 L-158202201月シークレットレクチャー -02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 

 以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp88)より引用します。

 

 

◎ブリーフシステムとスコトーマ

 第3章はブリーフシステムです。第1章でも少し触れていますが、ブリーフシステムとは「未来にまで続くあなたの現在を作っているシステム」であり、これが変わらなければ、未来は変わりません。ですから、ブリーフシステムをしっかり理解することがコーチングでは重要になってきます。

 ではブリーフシステムを理解するにはどうすればいいでしょうか?

 それはスコトーマを理解することから始まります。

 スコトーマとはもともと眼科用語で盲点のことです。転じて、コーチングでは心理的な盲点を意味する言葉として使っています。

 心理的盲点とは、人は、その時に重要だと思っていることしか見えず、目の前にあっても見逃していることがとても多いということです。「心理的盲点など本当にあるのだろうか?」と、にわかには信じられない人がいるかもしれませんが、ちょっとした心理物理実験によって簡単に体感できます。

 (中略)

 こういった心理物理実験を体感すると、私たちの脳は「自分が重要だと思っているものしか見ることができない」ことがよくわかってきます。

 

 さて、これがスコトーマの原理でこれまでの本ではここで終わることが多かったのですが、本書では、もう一歩踏み込んで解説します。そもそも、これまでスコトーマの原理は「自分が重要だと思っているものしか見ることができない」とお伝えしてきました。

 もちろん、これは正しいのですが、その一方で、「本当に自分が重要だと思わないものは見えていないのか」という疑問が湧いてくるでしょう。

 もちろん、見えていないわけがありません。本来、私たちにはすべてのモノが見えています。それが一時的に見えなくなってしまうのは、自分でそういう基準を作っているからです。

 さきほどのように「時計のデザインはなんでしたか?」と聞かれれば、「時計のデザインを見る」が評価の基準となり、それ以外のファクターは評価が低下します。「時間は何時でしたか?」と聞かれれば、また評価基準が変わって、見える世界にはまた別のフィルターがかかります。

 自分にとって何が重要なのか、はそうやって決まります。

 別の言葉で言えば、評価関数です。どんな値を入力したか、で目の前の世界はいかようにも変わるということです。

 ただし、こう書いてしまうと、皆さんの意識は「何が入力されたのか」に向かってしまいます。入力する値を変えれば、自分が見えている世界は変わるだろう、と思ってしまいます。確かにそれはそうなのですが、少し短絡的です。

 本当に重要なことは「何が入力されたのか」ではありません。「誰によって入力されたのか?」のほうなのです。

 引用終わり

 

 

本当に重要なことは「何が入力されたのか」ではなく、「誰によって入力されたのか?」のほう

 

 ブリーフシステム(BS)とは、「自分はこういう人間だ」「世界はこうなっている」という、個々人が強く信じて疑うことのない固定的な思考=信念のこと。その信念がさまざまな判断基準の核となります。

 L-135202111月シークレットレクチャー -04;「囚」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33051194.html

 

 ブリーフシステムのブリーフ(信念)とは、前頭前野や大脳辺縁系に作りあげられた認識のパターンのこと。その“パターン”が「自分を含む世界の地図」を生みだします。古い表現でいうと、「内部表現(Internal RepresentationIR)」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 

 つまり、博士が問われている「誰によって入力されたのか?」とは

 

「自分を含む世界の地図」や「内部表現」を生みだしたのは誰か?

 

 

 それを明らかにすることが、「ブリーフシステムをしっかり理解する」ことの1st. stepだといえます。

 

L-169につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーン(CZ)が生みだす「現状維持の壁」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

F-335:分断緩和のための処方箋 vol.6;「内部表現から頭を突き出し、真の自由意思を獲得する」というゴール

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33671632.html

Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

Q-366~:医師からのパワハラがひどすぎて心が折れました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428654.html

L-159202201月シークレットレクチャー -03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

 

 

オーセンティック・コーチング



F-356:自由訳「OODA」 <vol.2Orient

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 

 

 「客観的に見る」とは「視点を変える」という意味です

「視点を変える」という言葉の意味を、簡単に言うと、「物事に対する感じ方や好みを変える」ことになります

 

 前回(F-355)取り上げた「Observe」の秘訣とは、「視点を変える」こと。

 でも、ただ変えるだけでは十分ではありません。どのように変えればいいのでしょうか?

 

 

 「OODA」の最初の「O」は「Observe」。2番目の「O」は「Orient」です。

 「OODAループ」の提唱者である米国空軍 ジョン・ボイド大佐は、「OOrient」のことを“ビッグO”と称してとくに重要視していたそう。

 

 コーチングにおいても、「OOrient」はとても重要です。その理由(warrant)をイメージしながら読み進めてください。以下、Wikipediaより引用します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 

情勢への適応(Orient

 「情勢への適応」あるいは状況判断と訳される。「観察」段階で収集した「生のデータ」をもとに情勢を認識し、「価値判断を含んだインフォメーション」として生成する段階である。

 

 

Relationship_of_data,_information_and_intelligence(Wikipedia)

「データ」と「インフォメーション」、「インテリジェンス」の関連性

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 上図をコーチングのフレームで解説すると、「Data」→「Information」→「Intelligence」のためにはRASのコントロールが必要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 RASをコントロールするのは、もちろん、ゴール。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールが起点となり、ゲシュタルト化が行われます。

 L-161202201… -05;高次元のフレームを構築する=グレインサイズを大きくする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34284848.html

 

情報がゲシュタルト化されたものが知識。ここでいう「Intelligence」です。

F-338:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.3;苫米地博士の“プロファイリング”とは? -総論-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33827695.html

 

 ゲシュタルトが意味を決めます。だから、「価値判断を含んだインフォメーション」なのでしょう。

 L-164202201… -08;コーチングによる〇〇〇〇〇〇〇の結果として起こること

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34355540.html

 

「ビジネスで圧勝できる脳科学」(サイゾー、p82)の中で、苫米地博士は「知識とゲシュタルトを組み合わせた『文脈』の中で認識が生まれる」と書かれています。図式化すると

L-10320218月シークレットレクチャー -05;知らないことを見える化する

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31263124.html

 

情報(入力)→文脈(知識+ゲシュタルト)→認識

 

 この「認識」ができてはじめて、理解・評価・判断が可能になります。

 F-304:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が…~ vol.1;臨場感①>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 

 

 「OODA」に戻ると、意思決定者は、下記の5つの要素から構成される「判断のための装置」により、「データ」から「インフォメーション」に加工していくそう。

 以下、引用のつづきです。

 

 

 ■文化的伝統(Cultural Traditions

 ■分析・総合(AnalysisSynthesis

 ■従来の経験(Previous Experiences

 ■新しい情報(New Information

 ■世襲資産(Genetic Heritage

 

 「世襲資産」、「文化的伝統」、そして「従来の経験」がなければ、従来経験した環境と変化によって形成された精神物理学的能力についての含蓄的レパートリーを持ちえない。また各分野の領域の、あるいは各種の競合及び独立的なチャンネルにまたがって取得する情報の「分析および総合」がなければ、よく精通していない現象または見たこともない変化に対処するための新しいレパートリーを展開することはできない。そして多くの異なった領域およびチャンネルにまたがる取得情報についての推定、感情移入、相関および拒否という多側面の含蓄的な相互参照のプロセスがなければ、「分析・総合」はなしえない。

 引用終わり

 

 従来経験した環境と変化によって形成された精神物理学的能力についての含蓄的レパートリー」とはブリーフシステム(Belief SystemBS)のこと(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ブリーフシステムは1つではありません。前頭前野には、その人がつくりあげたいくつものブリーフシステムが収められており、それらが人間の複雑な内面の動きをつくりだしています。人間の内面で深い葛藤が起こるのは、前頭前野のブリーフシステム同士が互いに矛盾を起こすからです。

 L-09420217月シークレット… -06;ブリーフシステムと人格や未来との関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30598161.html

 

 その葛藤=矛盾を解消するためには、「取得する情報の『分析および総合』」が必要。そのためにはゴールが必要です。現状の外に設定する本物(Authentic)のゴールが。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 前回(F-355)取り上げた「Observe」の秘訣とは、「視点を変える」こと。その視点を「どう変えればいいか?」の答えがここにあります。クリアですか?

 

 

 「視点を変える」の「視点」とは、ゴール設定(再設定)により新たに現状の外に生みだすもの。視点が最初からある(アプリオリ)のではなく、ゴールにふさわしい視点を生みだすのです。もちろん、自由自在に。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 その新たな視点は、より高次の抽象度次元に上がることで生みだされます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 反対にいうと、高次の抽象度次元に上がることができないと、いつまでも同じ視点で同じようなことを繰り返すことになります。まわりを巻き込み、疲弊させながら。それが「OO-OO-OOスタック」。以下、引用のつづきです。

 S-03-21C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.5-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21828878.html

 

 

 各人の「判断のための装置」は当然のごとく各人ごとに異なっており、いかなる環境においても適切に動作する保証はない。また、組織のレベルに拡大して、複数の意思決定者が存在する場合、これらの間に齟齬が発生することも珍しくない。このようにして、OODAループがこの段階に止まってしまい、次の「D」に入れない恐れも多分にある。そのような場合をOO-OO-OOスタックと称する。

 引用終わり

 

 コーチの視点で「OO-OO-OOスタック」を分析すると、その原因は「抽象度が変わらない」「抽象度が上がらない」ことだといえます。そして、その本質的理由は「ゴールがない」「ゴールを失っている(達成済み含む)」「ゴールが間違っている」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

まとめると

 

 「OOrient」とは「抽象度を上げる」こと

その結果として、本当の意味で「視点を変える」ことができる

 

 その起点がゴール設定。ゴール側から視点が変わり、ゴールに向かって視点(抽象度)が上がります。その過程が「Data」→「Information」→「Intelligence」です。

 F-175:脳内を書き換えると「環境」が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html

 

先ほどの図を用いると、こんな感じ↓

 

Relationship_of_data,_information_and_intelligence(Wikipedia)改3

「データ」と「インフォメーション」、「インテリジェンス」の関連性

Wikipediaより引用(一部改変)

OODAループ - Wikipedia

 

 

最後に、苫米地博士の著書「悩みを幸せに変える方法 揺るがない自分になれて、あらゆる不安から解放される方法」(主婦と生活社、p52)から引用します。「視点を変える」の意味とそのために必要なことをイメージしながら読み進めてください。Feel

 

 

自分の視点を変えてみる

 「自分のことを客観的に見なさい」というのは、自分が人から叱られるときも、自分が人を叱るときにも使う、便利な言葉のひとつでしょう。

 

 「客観的に見る」とは、「視点を変える」という意味です。

 「視点を変える」という言葉の意味を、簡単に言うと、「物事に対する感じ方や好みを変える」ことになります。なぜなら、物事の好みが変わったら、あなたの世界は一変するからです。洋服の趣味、化粧のしかた、しゃべり方、男性の好み、すべてが変わると考えれば、理解できるでしょう。好みを変えると人格が変わるということです。

 

 これを利用するのです。あなたが今こだわっているものをひとつあげてください。

 例えば朝、コーヒーを飲んでいる人は紅茶に変えてみましょう。通勤・通学の道を変えるのでもかまいません。こだわりのあることをひとつ変えるのです。

 すると、新しい発見があります。新しい発見があったら、あなたは確実に変わったということになります。なぜなら、それまであなたは、その新しいことに気づかなかったからです。

 もう一歩踏み込んで、脳機能を使った本当の視点の変え方を紹介しましょう。それは“視点を変える”のではなく“視点を上げる”のです。

 

 例えばコップの中に入った半分の水。これを半分しかないととるか、まだ半分もあるととるかで、人生が変わってくるというのが、よくいわれる視点の変え方です。

 しかしみなさん、よく考えてみてください。これで不幸が幸福に変わりますか? 変わらないですよね。なぜなら、この話は詭弁だからです。

 コップの水を年収200万円にしてみましょう。「平均年収は400万だから半分もあるね」といわれて、幸せな気持ちになれますか? 逆に怒りが湧いてきますよね。

 こういう無理やりな視点の変え方では、脳が納得しないのです。脳が納得し、これならどこにもウソがない、幸福だと思わなければ、1度、不幸体質に入ったと思ってしまった人は、なかなか抜け出ることはできないのです。

 

 上から、俯瞰するように物事を眺める。すると、コップの水がいっぱいだろうと半分だろうと関係ありません。水があるというだけです。仮に何もなければ、空のコップが見えますね。何も入っていなくても、あなたはコップを持っていることは実感できるはずです。

 

 年収200万円にしても同じです。地球規模まで視点を上げると、日本に住んでいることがどれだけ幸せかわかるはずです。世界の7割の国ではいまだに飢餓が存在しています。しかし、日本で飢餓なんてほぼ考えられません。年収200万円でも不幸ではないのです。

 

 客観的に見るということは新しいことに気づきなさいということですから、結果的にあなたは客観的に自分を見ることができたわけです。

 

 自分を変えるとは、客観的に見るのではなく、こだわりのあるものをひとつ変えることなのです。すると、あなたの新しい世界、新たな可能性が見えてきますよ。

 引用終わり

 

F-357につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 OODA」の最初の「O」は「Observe」。2番目の「O」は「Orient」です

 

 Orient」の語源を調べると、ラテン語の「oriens」とあります。「昇ること」という意味で、「日出づるところ」「東方」という方位を示す言葉だそう。

 

 コーチングにおいては、「Orient」は「情報空間を昇る」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その起点がゴール。その過程(思考)が「コンセプチュアル・フロー」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 

-追記2

例えばコップの中に入った半分の水。これを半分しかないととるか、まだ半分もあるととるかで、人生が変わってくるというのが、よくいわれる視点の変え方です。

 しかしみなさん、よく考えてみてください。これで不幸が幸福に変わりますか? 変わらないですよね。なぜなら、この話は詭弁だからです

 

 日本のリーダーの“詭弁”を考察しました↓

 F-254~:イノベーションがうまれるとき

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421781.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

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-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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F-125VW

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F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

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Q-117:「コーチングは変わるためにあるものではない」の真意とは?

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悩みを幸せに変える法則


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Q-385:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか? <補足;case study

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか?

給与、人間関係、恋愛

みんなが幸せな新しい世界はどうすれば来るのでしょうか?

 

A3:いただいた御質問は、「バラいろダンディ」での苫米地博士のコメントに関するもの。まずはこちらを御確認ください↓

 コスパ重視、飲み会イヤ令和男子の特徴に共感の嵐 Dr.苫米地 武井壮 (202471) #ベーシックインカム (youtube.com)

 

 前編(Q-383)はコーチング入門者向け↓、

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34738124.html

 

 後編(Q-384)はコーチング実践者向けに書きました↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34776064.html

 

 今回は、補足として、最近医師として経験した実例を2つ紹介します(一部変更しています)。コーチングのスタートラインに立つための心構え(意識状態)を感じてください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 

 <case 1 60代男性

 かつて勤務していた病院に出入りする業者(個人事業主)。新たな勤務先にアポなしで来訪(6年ぶり)するも、病院や医師等職員の現状についての話だけで面会は終了した。

 その後の面会(またもアポなしで来訪)をお断りした際、「せっかく遠くから来ているのだから会って欲しい」と発言

 

 一般社会ではむしろ常識だと思いますが、私はアポなしには対応していません(そもそも時間がありません)。ただし、このcaseにおいては、初回は面会願いを受け入れました。6年間のブリーフシステム(Belief SystemBS)の変化を確認したかったから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 しかし、面会者は「〇〇先生はあいかわらず暴れている」「〇〇は他人に厳しく、自分には甘い」「病院は〇〇だから評判が悪い」など、ネガティブな情報を楽しげに話すだけ。

以前と同様に、他人を引きずりおろすことで自身のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を維持しているように思えました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 おそらく、その思考は「ゲーム理論」。

「ゲーム理論」とは、簡単にいうと、「できるだけ自分の得点(&相手の失点)を多くする」という考え方。

PM-06-16:仮説11)縁起とは真逆のゲーム理論

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14401412.html

 

それは自分側の利益を最大化するという「自分100%の完全利己主義」であり、すべてを双方向の関係性で考える縁起とは正反対の考え方です。「せっかく遠くから来ているのだから」という言葉に、べたついたエゴが滲み出ています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 かつての私は、そんなブリーフシステムに対して、露骨に嫌悪感を示していました。CZの相違から生じるエネルギー(認知的不協和)をストレートに浴びせる感じで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

現在の私は、相手の自我(p)には関わらないことにしています。そもそも興味を持たないというスタンスです。だから、とくにゴールを共有していない(できそうにない)場合、電話や面会は断りますし、メールにも返信しません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

もう少し秘密を明かすと、いつも「コンテンツには一切関わらない」とセルフトークをしています。本物(Authentic)のコーチであり続けるために。

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

 それは「共感はするが(許容するが)、同調はしない(許可しない)」という感覚。まわりからは冷たく思われているかもしれませんが、それでいい(それがいい)と思っています。

 Q-172:自身の信念を失いそうです vol.4;コーチ向け

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24495212.html

 

 共感はするが(許容するが)、同調はしない(許可しない)

 

 これはやはり大切なブリーフ。その理由を考えながら、次に紹介するcaseを縁に起こる思考を観察してください。Feel

 F-318~:観自在

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 

case 260代女性。70代の夫と二人暮らし(子どもたちは県外在住)

数年前に脳梗塞を発症し、運動麻痺と左半側空間無視(左側が認識できない)、嚥下障害が残存。認知機能低下は目立たないが、意欲が乏しく、うつ病を疑われている。

通所リハビリや訪問介護、ショートステイ等の介護サービスを利用しながら、自宅で生活中。炊事・洗濯・トイレ介助等は夫が行い、入浴は通リハやショートステイ時のみ行っている。

今春より食思が低下。食事介助時も口を開けようとせず、口の中に入れても吐き出すようになった。発話量も減少。施設での入浴も拒否している。

 本人および夫、サービス担当者が集まり会議を開催。

 夫は妻(患者)に対して、「せっかく作っても食べないのなら、もう食事は作らない」「話しかけてもシカトするから腹が立つ」などと発言。「もっと食べなさい」「ちゃんと話しなさい」「風呂に入りなさい」と命令口調で繰り返した

 

 

 どうでしょうか?

 

 誰もがhave toを感じるはず。実際、参加スタッフは「強制的動機づけ」に気づいていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 思えば、会社や学校、家庭など、何らかの社会(人間関係)には必ずhave toがはびこります。そうですよね?

では、なぜhave toがはびこるのでしょう?

 

 ポイントとなるのは「ゴール」。もっと正確にいうと、ゴールを共有しているかどうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 case 1では、ゴールの共有はなく、そもそもゴール設定がなされていません。「自分100%の完全利己主義」だから。

 本人にとってゴールらしきものがあるとしても、それは現状の最適化であり、誰かの犠牲の上に成り立つ煩悩成就です。

 Q-363各エリアのゴールについて想いを馳せている… -A2<止;煩悩を意識する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33604324.html

 

 だから、本人(60代男性)がハッピーになるほど、まわりはアンハッピーになっていきます。have toが強まるから

 Q-215:毎回同じ話ばかりである

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27050392.html

 

 それに対してcase 2では、妻と夫の間でゴールが共有されています。

 じつは、高度経済成長期にサラリーマンとして働いた夫は、典型的な“昭和の会社人間”。定年退職後も家事には関わらなかったそうです。ところが、妻の急病を契機に、夫は生活スタイルを一変させました。

 F-346:ヘンシン! <ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34261064.html

 

 現状の外への新たなゴール設定によって、ブリーフシステムが書き換わったから。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 そのゴールは妻と共有するもの。よって、妻(60代女性)のハッピーなくして、夫のハッピーはありえません。夫の本来の姿は、ドリームキラーではなく、ドリームサポーターです。妻のwant toは夫のwant toだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 では、なぜドリームキラー化してしまったのでしょう?(case side

 本来のドリームサポーターであり続けるためにはどうすればいいのでしょうか?(plan side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 私の答えは

 

 case side

 「不安・恐怖」「義務感」「罪悪感」などにより、want tohave toになりDK

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 plan side

 逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得ながら、つねに共有するゴールを意識に上げて、エフィカシーを高めあう(コレクティブエフィカシー)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 

 繰り返しますが、ポイントは「ゴールを共有しているかどうか?」。その「共有するゴール」を必ず達成できる(<すでに達成している)という臨場感がエフィカシーです。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 そして、ゴール(Imagination)×エフィカシー(Vividness)を高める秘訣が

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 以下、苫米地博士の著書「夢が勝手にかなう『気功』洗脳術」(マキノ出版、p104)より引用します。“秘訣”を体感してください。Feel

 

 

気に情報を載せて自分に刷り込む

 いよいよ錬功で作った気の玉に情報を載せて、自分に刷り込む方法を伝授します。これが本来の収功、そして錬功であり、まさしく内部表現の書き換えです。

 錬功ができるようになると、自分の体が気で成り立っている存在、つまりエネルギー体であることに気づきます。すると、そのエネルギーである気を自由自在に動かして組み合わせれば、好きな体を作ることができるということも理解できるはずです。

 情報を書き込むというのは、役割を持たせるということ。頭にもっとIQの高い役割を持たせる。胃腸にもっと健康な胃腸としての役割を持たせる。役割が生まれると存在が成立します。役割のないものは存在しないのです。

 好きな体を作るというのは、それぞれの体に自分の思いどおりの役割を持たせることだということができます。

 

 情報の載せ方、自分に刷り込む方法は、実は非常に簡単-。ただ、「なりたい自分」をイメージして自分の体に気の玉を刷り込むだけです。

 たとえば、肌がすべすべになりたい人は、「すべすべの肌になれ!」と思いながら、顔に気の玉を刷り込みます。おなかがやせたい人は、「やせろ!」と思いながら、おなかに気の玉を刷り込めばいいのです。

 自分の気を自分に取り入れるだけなので、自分の気は減りません。これが養生功の特徴。どれだけ行っても安全なので、いつでも好きなだけ行ってください。

 

 なりたい自分をイメージするときに重要なのが臨場感です。

 先ほどの例でいえば、お肌がすべすべになった自分をイメージします。友だちから「肌がきれいだね」といわれる場面をイメージします。恋人が肌を触っているところをイメージします。そうすることで、臨場感を上げることができるのです。

 臨場感を上げるためのポイントは、現在の自分となりたい自分の間でLUBを作ること-。

 LUB(リースト・アッパー・バウンド)とは、相手(この場合はなりたい自分)と自分が感じている臨場感抽象度の、いちばん低いところのことです。

 たとえば、「チワワを飼っている人」と「ダックスフンドを飼っている人」のLUBは、「犬を飼っている人」になります。また、「チワワを飼っている人」と「猫を飼っている人」ならば、LUBを「哺乳類を飼っている人」もしくは「ペットを飼っている人」にしないと、二人の間で共通の感覚が生まれません。

 あくまでもお互いに共通している抽象度のいちばん低いものです。もしチワワとダックスフンドの場合、抽象度を上げすぎて、「生物を飼っている人」にしてしまうと、臨場感が薄れてしまいます。抽象度と臨場感は相反するものなのです。

 つまり、「現在の自分」と「なりたい自分」のLUBを作ることが大切。現在の自分が入っていないと臨場感が上がらないのです。

 たとえば、ガンになってしまった場合-。ガンになった現在の自分を考えると、ガンは自分の心が作り出したものだということがわかります。ガンも役割があるから存在しているのです。そのガンの役割を変える、役割をなくしてしまえば、ガンはなくなります。

 つまり、「現在ガンになった自分」と「ガンがない自分」のLUBとして、「ガンを作ったり消したりできる自分」を設定します。

 両方とも自分の心が生み出したものならば、ガンのない健康な体を生み出すほうがいいということです。

 それが臨場感を上げるためのポイントなのです。

 引用終わり

 

 

 ポイントは「ゴールを共有しているかどうか?」。その「共有するゴール」を必ず達成できる(<すでに達成している)という臨場感がエフィカシー。そして、ゴール(Imagination)×エフィカシー(Vividness)を高める秘訣が

 

LUBLeast Upper Bound)!

 

LUBとは、「相手と自分が感じている臨場感抽象度の、いちばん低いところ」のこと。日本語では「最小上界」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 このLUBが「みんなが幸せな新しい世界」を実現する“鍵”だといえます。

 

Q-386につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

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