苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:スコトーマ

F-364:シコウサクゴ <後編:コーチング中は「from思考錯誤×3 to試行錯誤」>

 

 先日「ウォーミングアップとクーリングダウン」について書いたブログ原稿を読み返していたら、タイプミスに気がつきました。「シコウサクゴ」を、「試行錯誤」ではなく、「思考錯誤」と書いていたのです。

 (その記事はこちら↓ タイプミスは修正しました)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26364639.html

 

 湧き上がる感情と思考を観察しながら、気楽にまとめてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 *前編はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35159915.html

 

 

 前回(F-363/前編)、「思考錯誤」を「自分で自分の限界を生みだしていること」と定義しました。

 

自分で生みだした限界の集合が“自分”

 

それをコーチングではブリーフシステム(Belief SystemBS)と呼びます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ところで、「思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought)」という概念(ゲシュタルト)ご存じでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 以下、苫米地式コーチング認定グランドマスターコーチ 田島大輔さんの著書「マインドの教科書」(開拓社、p292)より引用します。

 

 

マインドの教科書

 

 

 思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought

 人が思考する時の言葉・映像・感情からなる3つの要素。

 

 人間は「言葉(Words)」と「映像(Pictures)」と「感情(Emotions)」という3つの軸によって思考しています。私たちは「言葉」を使って考えます。その言葉が「映像」を想起させます。そして、その映像は「感情」を生み出します。人間は、この3つの軸で常に自分自身に話しかけています。この3つの軸による思考を「セルフトーク」といいます。

 この思考体系は、別の言葉では「アファメーション」ともいいます。アファメーションとは「事実として認識したことを宣言する」ことです。「信念について述べる」ことともいえます。ここでの「事実」とは実際の事実とは限りません。人間の『無意識』は、自分自身に事実として認識したことを真実としてそのまま受け入れます。

 アファメーションのプロセスは、人間がこの3つの軸で思考することを応用した技術です。

 引用終わり

 

 

 私たちは「言葉(words)」と「映像(pictures)」に「感情(emotions)」を加えた3つの軸で思考をしています。

よって、「思考錯誤」は、この3つのレベルで考察することができます。抽象度を軸に低い方からならべると、1)感情レベルの錯誤、2)言葉&論理レベルの錯誤、3)映像レベルの錯誤 です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

以下、簡潔にまとめます。

 

 

 1)感情レベルの思考錯誤

私たちの目の前の世界は過去の記憶と紐づいた言葉と映像でできあがっていて、そこには感情(情動)が貼り付いています。感情の多くはネガティブなものです。なぜなら、私たちは“失敗”を強く記憶するから。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 私たちは、そうとは知らずに、いつも過去=“失敗”に囚われています。言葉・映像・感情(情動)が一体となった“失敗”の記憶によって大脳辺縁系が活性化してしまうと、文字どおり“動物的”になってしまいます。それは思考というより、ただのリアクション。

そんな「ファイト・オア・フライト」と呼ばれる状態が、「1)感情レベルの思考錯誤」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 

 2)言葉&論理レベルの思考錯誤

1)感情レベルの思考錯誤」を克服できたとしても、すなわち大脳辺縁系を抑え前頭葉前頭前野優位で思考できたとしても、私たちは情報次元で強力に縛られます。その代表が言葉(言語)です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

例えば、コーチングの観点で考えると、「言語(化)」には次のような課題があります。

    want tohave toに変わる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

    ドリームキラーが生まれる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

    エフィカシーが下がる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

    抽象度の上限ができる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

    言語により構築された世界を超えて非言語情報処理を行うことが困難になる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html

 

 論理でも同じ。

現代の論理はトゥールミンロジックのように非形式的なものです。これらのロジックは現代分析哲学において非単調論理として形式化されているそうですが、突き詰めると必ず「現状の最適化」に至ります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 それはコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)の固定化であり、過去に縛られることと同じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 つまり、現状に囚われることが「言葉&論理レベルの思考錯誤」です。

 L-158202201月シークレットレクチャー -02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 

 

 3)映像レベルの思考錯誤

 ここでは「映像レベル」を「超言語」「超論理」だと理解してください。あるいは「左脳言語野を抑え、右脳言語野が活性化した状態」です。

 S-02-12“超論理”を表現する言葉

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19021726.html

 

 このレベルでの思考の特徴を言葉にすると、「なんとなく」。

 L-08520213月シークレットレクチャー -08;「feel」の体感

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30185249.html

 

 前頭前野の外側部が論理を司っているのに対して、前頭前野の内側部が司るのが社会的情動です。私たち人間は、この社会的情動の働きによって、矛盾した状況の中でも答えを出すことができます。

 F-301:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.3最強の自己プロデュース力=火の鳥

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31971444.html

 

 矛盾した状況で答えを出す

 

それが「映像レベルの思考錯誤」の克服。そして、それは現状の外にゴールを見出すときの意識状態でもあります。限界突破のための意識状態です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

 以下、苫米地博士の著書「30代で思い通りの人生に変える69の方法」(泰文堂、p79)より引用します。「分厚いスコトーマを破壊して、ゴールを見出す感覚」をぜひつかんでください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

18 情報・知識の塗り残しをなくせば人生の本当のゴールが見えてくる

 私の本を読みつけている読者なら自明のことだと思いますが、知識のゲシュタルトが飛躍的に増加するのは、それぞれの知識のゲシュタルトに含まれている知識と知識が新しい別のゲシュタルトを形成し、一から知識を獲得することなしに新しい認識を生み出すからです。

 あなたは、成長というものがS字曲線を描くことをご存じでしょう。何かを始めるときは、最初のうちはなかなか上達していきませんが、知識や経験の量があるところを超えると、急に上達のスピードが上がり、その後さらに加速していきます。その上達の様子をグラフ化したのが、成長のS字曲線です。

 知識を身につけるときも同じで、全体像を知るために勉強を始めたばかりのときは、なかなか理解が進みません。ところが、それをやり続けていくと、あるとき急に、全体像が丸ごと理解できる瞬間がやってきます。すると、次の瞬間から新しい知識を理解するのはとても簡単なことになり、理解もどんどん深まっていきます。このような経験は、誰もが学生時代に味わっているはずです。

 知識のゲシュタルトをたくさん身につけていくと、今度はそれが、技術や経済といった特定の分野を超えたところで起こります。要するに、それぞれの知識のゲシュタルトの中に含まれた知識同士が結びつき、新しいゲシュタルトが生み出され、それが社会観や世界観といった、大きなくくりの認識を生み出すわけです。

 読者のみなさんは、「私はすでに社会観や世界観を持っている」というに違いありませんが、その社会観や世界観はまだまったく不十分で、塗り残しが目立つ絵のようなものです。

 塗り残しは、自分に無関係と思い込んで、そのまま放置されている部分です。確かにその部分の知識を持っていなくても仕事に支障はないし、逆に、その部分の知識を持ったところで仕事や出世に直接、役立たないかもしれません。だからこそ、塗り残しになっているわけです。

 ところが、塗り残しをそのままにしていると、その絵はいつまでたっても完成しません。絵が完成しないということは、確固とした世界観を持てないということだけではありません。それがないということは、本当に心から実現したい自分の望みは何かということについても、理解が届かないことなのです。

 私事を少しばかり説明すると、私は機能脳科学の学者であり、脱洗脳の専門家であり、天台宗で出家した仏弟子であり、さらにいま、先日亡くなったアメリカのコーチングの祖であり、世界的権威ルー・タイスと共同でつくり上げたコーチング理論「TPIE」を普及させる活動を行っています。そして、すでに紹介したように、私の人生のゴールは「差別と戦争のない世界をつくること」です。

 ふり返って、20代のころ、私は自分がそのような生き方をするとは思ってもいませんでした。実際、三菱地所に勤め、アメリカに留学していたころは、「映画監督になってやろう」と考え、映画専門学校に通った一時期もありました。

 若いうちは四方八方に関心を持つものです。

 アメリカで認知科学を学ぶうちに「仮想現実の臨場感」というテーマに深くかかわるようになり、帰国してオウム真理教信者の脱洗脳を行うことになったのがきっかけで仏教を勉強することになり、釈迦の哲学を勉強するうちに出家することになりという具合に、たくさんの知識のゲシュタルトを身につけるようになりました。そして、それが社会人と子どもたちの自己実現を助け、人生の高いゴールを達成する科学的な方法の普及という現在の活動へと私を導き、私自身も40代になってから先に述べた人生のゴールを見出すようになりました。

 私がそうした人生のゴールを見出したのも、私がたくさんの知識のゲシュタルトをつくってきたことの結果です。

 コーチングで私がいつも指摘するように、人生のゴールは、現状からできるだけ遠いものでなければなりません。しかし、遠くにありながら本心から実現したいゴールは、塗り残しの目立つ世界観によって見出すことはできません。たくさんの知識のゲシュタルトが身につき、十分に深い世界観を持つようになって、初めて遠くにあるゴールが見えてくるわけです。

 

知識のゲシュタルトをたくさんつくり、自分のゴールはできるだけ遠くに見出そう

 引用終わり

 

 

読者のみなさんは、「私はすでに社会観や世界観を持っている」というに違いありませんが、その社会観や世界観はまだまったく不十分で、塗り残しが目立つ絵のようなものです

 

塗り残しをそのままにしていると、その絵はいつまでたっても完成しません。絵が完成しないということは、確固とした世界観を持てないということだけではありません。それがないということは、本当に心から実現したい自分の望みは何かということについても、理解が届かないことなのです

 

 本当に心から実現したい自分の望み」を見つけ、ゴールとして設定することがコーチングの前半部分。それが「情動→言葉&論理→映像という思考錯誤」の克服

 Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

 そして、ゴールを抽象度の低い次元で具体的に現実化(実装)するための取り組みが、コーチングの後半部分であり、本来の意味での「試行錯誤」

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_393431.html

 

 

「シコウサクゴ」を縁に湧き上がる感情と思考を観察しながら、そんなことを感じ考えました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

私たちは、そうとは知らずに、いつも過去=“失敗”に囚われています。言葉・映像・感情(情動)が一体となった“失敗”の記憶によって大脳辺縁系が活性化してしまうと、文字どおり“動物的”になってしまいます。「ファイト・オア・フライト」です

 

 今回のテーマ「思考錯誤」を“動物的”に表現すると、1)感情レベルの錯誤 =「ワニ」、2)言葉&論理レベルの錯誤 =「サル(黒・白・シマシマ)」、3)映像レベルの錯誤 =「火の鳥」です。

 詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-196:コーチとして考える「ウォーミングアップ」と「クーリングダウン」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26364639.html

F-208:マトリックス/Matrix -03Revolutions;脳の呪縛を解き放つ>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27063566.html

L-171202203月シークレットレクチャー -04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

L-174202203月シークレットレクチャー -07;ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34993755.html

 

 

30代で思い通りの人生に変える69の方法

Kindle版はこちら↓

30代で思い通りの人生に変える69の方法 | 苫米地 英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 

 


L-175202203月シークレットレクチャー -08;続・ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34892980.html

 04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34980243.html

 07;ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34993755.html

 08;続・ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 

 

 前回(L-174/07)は「知識」について確認しました。今回は「学習」について確認しましょう。

 

ヒトの脳を作るのに使われる遺伝子情報は約1億ビットと推定されています。それに対し、実際の成人の脳形成に必要な情報量は10兆ビットなのだそう。

つまり、「ヒトの脳は環境からの情報入力により、遺伝子情報よりも10万倍も複雑な構造を形成していく」ということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

それを可能にしているのが学習です。「天才」は後天的に作られるのです。

 F-291:今日1日だけは… vol.4;「超人脳」獲得への2つのステップ 2)論理を超える

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31405631.html

 

抽象度の低い脳科学的な視点で考察すると、学習とは「環境からの情報によって神経回路網が変化することです。このような変化は神経細胞どうしを結ぶシナプスの可塑(かそ)性によって可能となります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

可塑性とは、粘土に力を加えると、形が変わったままになるような性質のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

環境からの情報入力によってシナプスの結びつき方や情報の伝導効率が変化し、特定の情報を処理する神経細胞網が形成されます。すると、学習が達成されたことになります。

では、ここで問題。

 

「学習」は成功から生まれるでしょうか? それとも失敗から生まれるでしょうか?

 

 

何かを思い出すとき(例えば高校時代のことや旅行のことなど)、ハプニングや辛かったこと、苦い思い出がでてきませんか?

(私の思い出は↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28053878.html

 

このことからもわかるように、人間の学習は失敗から生まれます。今でこそ成功に学ぶという方法論もありますが、実際に何かを試みる場合は失敗から学ぶことが圧倒的に多いはずです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

人は失敗の積み重ねの中から成功をつかみ取っていく存在です。

 F-345:知らないと言う罪と知りすぎる罠

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34206232.html

 

抽象度の高い認知科学的視点で考えると、学習とは「失敗とそれを修正しようとする調整の繰り返しのこと。私たちが認識しているものは、じつは、失敗の総合。目の前の世界は、失敗の歴史です。

 L-066202011月シークレット… -01目の前の世界はすべて〇〇でつくられている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28908637.html

 

そういうわけで、失敗のイメージから抜け出すことは、とても大変。

しかし、今は素晴らしい方法論が確立しています。それがコーチングです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

過去の自分の判断や行動について悩んでしまう方も、まったく心配はいりません。

その認識・判断・行動が何をもとに生まれたのかチェックすることはスコトーマを外すために重要ですが、心から望むゴールがあり、それに向かっているという確信があれば、結果がどうであろうがまったく悔いる必要はないのだから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

なぜなら、その認識・判断・行動は、その時点でのゴールへ向かうベストだから。振り返って「失敗だった」と思えば、今それを修正すればよいだけのこと。

それが学習。そして、その積み重ねがゴールに向かう進化・向上となります。

 F-208:マトリックス/Matrix -03Revolutions;脳の呪縛を解き放つ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27063566.html

 

過去の出来事の事実は変わりませんが、その意味または解釈については、今の行動とそれを生みだすゴールにより書き換えることが可能です。時間は未来から過去へと流れているからであり、その未来は“現状の外”へのゴール設定によりつくりだせるからです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

さらに苫米地理論によって考察を深めると、学習とは「環境と情報をやり取りしながらゴールの世界を現実化しようとするホメオスタシス活動」だといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

心から実現したいゴールがあるから、それを実現するために必要な情報が手に入ります。「ゴールが先、認識は後」です。

Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

心から望んでいるから、自然に手に入る

 

それが学習。誰かに言われたからやるといった“勉めて強いる”的な「勉強」とは決定的に異なるのが、本来の意味での「学習」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

人間はやりたいことをしている時にIQが上がります。楽しんでいる間にますます創造的になります。それを“あたりまえの状態”とした時に、人生から失敗はなくなります。

 

すべてがゴール実現のための学びの機会になるからです。それがゲシュタルト(化)の感覚。ゴール側のコンフォートゾーン(化)の感覚です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

以下、苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社から再版、p205)より再引用します。「ゴール」と「ゲシュタルト」の関係性を理解し、「新たな世界(w2)」をソウゾウする感覚をつかんでください。Feel

 

 

現状の外のゴールは、ゲシュタルト能力によって叶う!

 そして、ここからが大切なのですが、ステップ7で私がゴールは現状の延長線上ではなく「現状の外に設定せよ」と述べたのも、実はまさにこのゲシュタルト能力を人間が備えているからです。

 「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられます。

 双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる。つまりそのゲシュタルトにホメオスタシスが働くということです。

 そうなればしめたもの、体の各部位や体全体が連動して展開することで歩行が実現するように、今の自分(部分)となりたい自分(全体)が双方向的に関わり合い一つの大きなフレームを瞬時につくり上げることができます。ゴールが見えなくても関係ありません。むしろ、ゴールが見えない方が、このプロセスの中でスコトーマがはずれ、ゴールに有用なものがどんどん現れ、ゲシュタルトがより強固になる。結果いつのまにか現状の外にある抽象度の高いゴールが叶うのです。

 これが、現状の外のゴールが叶うメカニズムです。

 私たちは本書で見てきたようにこの世に生まれ落ちたときから、さまざまな他者からの洗脳を浴び続けています。「現状の環境」と「自我」の間にゲシュタルトを築き、無意識にそこをコンフォート・ゾーンにして生きてきたといっていいでしょう。いわば、社会的洗脳状態というゲシュタルトを日々強化しながら生きているのです。

 しかし、それでは私たちが本来持つ無限のポテンシャルは発現できません。現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができるのです。

 引用終わり

 

L-176につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

つまり、「ヒトの脳は環境からの情報入力により、遺伝子情報よりも10万倍も複雑な構造を形成していく」ということ。それを可能にしているのが学習です。「天才」は後天的に作られるのです

 

苫米地博士は、「天才」を「高いレベルで抽象思考をし、ときどき内部表現宇宙から『空』へ頭を出せる人」と表現されています↓

F-335:分断緩和のための処方箋 vol.6;「内部表現から頭を突き出し」というゴール

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33671632.html

 

 *「空」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

  

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-036:縁起と宇宙と教育や学習の関係 ~「何もないところからレンブラントを発見」の補足説明~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963314.html

F-211:研修医時代の思い出 ~自由な発想の教授からの“無茶振り”に学ぶ~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27234407.html

L-133202111月シークレットレクチャー -02;自我とRAS&スコトーマとコーチングの関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33004210.html

Q-141:前頭前野優位な状態で認知的不協和を解決していくことは無理なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22599454.html

Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!

Kindle版はこちら↓

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める! | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 



L-170202203月シークレットレクチャー -03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 

 

 まずゴールがあって、それから認識が生まれる

 

 コーチングにおけるコア中のコアはゴール。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのポイントは 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、そして4)自分中心を捨て去る の4つ。

 L-10020218月シークレット… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 「1)現状の外」とは、フレームの外側のこと。これまで確認してきたとおり、フレームの外側はそもそも認識することができません。スコトーマに隠れているから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「2)心から望む」の主語は「私」ですが、その「私」は他人のモノサシや社会の価値観で作られています。時間でいえば、すべて過去です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 よって、心から望めば望むほど、“本当の自分”から遠ざかり、かつ過去に縛られることになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 そのような状態(状況)で「3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)」にゴールを設定することは不可能です。そもそも“自分”の人生ではないのだから

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 

 今、違和感を感じていますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 ここまでの分析にはスコトーマがあります。では、足りない視点(知識)とは何でしょう?

 

 

 そう、「ゲシュタルト(能力)」。

 人は「バラバラに存在するものを統合して、新たな価値を生みだす能力」を持っています。それがゲシュタルト能力です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 「バラバラに存在するものを統合」とは、「バラバラ」の次元から一つ抽象度を上げ、「バラバラ」を包摂すること。それが「統合」という言葉の意味です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 低い抽象度ではバラバラ(ランダム、カオス)でも、抽象度が上がると一つの整合的な構造になります。その全体(統合)と部分(バラバラ)の関係がゲシュタルト。

 新たなゲシュタルトが生まれると、理解が深まり、それまではできなかったことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 それが「新たな価値」。本当の意味での付加価値とは、ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 *「新たな世界(w2)」はこちら↓

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

以下、苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社から再版、p205)より引用します。「ゴール」と「ゲシュタルト」の関係性を理解し、「新たな世界(w2)」をソウゾウする感覚をつかんでください。Feel

 

 

現状の外のゴールは、ゲシュタルト能力によって叶う!

 そして、ここからが大切なのですが、ステップ7で私がゴールは現状の延長線上ではなく「現状の外に設定せよ」と述べたのも、実はまさにこのゲシュタルト能力を人間が備えているからです。

 「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられます。

 双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる。つまりそのゲシュタルトにホメオスタシスが働くということです。

 そうなればしめたもの、体の各部位や体全体が連動して展開することで歩行が実現するように、今の自分(部分)となりたい自分(全体)が双方向的に関わり合い一つの大きなフレームを瞬時につくり上げることができます。ゴールが見えなくても関係ありません。むしろ、ゴールが見えない方が、このプロセスの中でスコトーマがはずれ、ゴールに有用なものがどんどん現れ、ゲシュタルトがより強固になる。結果いつのまにか現状の外にある抽象度の高いゴールが叶うのです。

 これが、現状の外のゴールが叶うメカニズムです。

 私たちは本書で見てきたようにこの世に生まれ落ちたときから、さまざまな他者からの洗脳を浴び続けています。「現状の環境」と「自我」の間にゲシュタルトを築き、無意識にそこをコンフォート・ゾーンにして生きてきたといっていいでしょう。いわば、社会的洗脳状態というゲシュタルトを日々強化しながら生きているのです。

 しかし、それでは私たちが本来持つ無限のポテンシャルは発現できません。現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができるのです。

 引用終わり

 

 

 現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができる

 

 苫米地博士が語られている「無限の可能性を開花させる」は、おそらく、とてもとても大きな話です。そのスケール感が実感できると、エフィカシーが桁違いに高まっていきます(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

L-171につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

 「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」の冒頭で、苫米地博士はこのように書かれています。

 

 

 本当の集中とは、リラックスした集中です。静かなる集中です。頑張らなくても、緊張しなくても、エイッと気合を入れなくても、すーーっと集中状態に入っていける。そして仕事や勉強がサクサク進む。それが本当の集中です。

 

 

 そんな「本当の集中」を実現するために必要な“頭のゴミ掃除”が、「『頭のゴミ』を捨てれば」には書かれています。“覚醒”の夏の仕上げにぴったりの名著です。

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!(Kindle版)

Kindle版はこちら↓

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める! | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 

 

-追記2

 「本当の集中」について考察しました。こちらもどうぞ↓

 Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34761055.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

L-11420219月シークレットレクチャー -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

Q-291:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.11;縁起的コミュニケーションのために>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29969615.html

Q-329:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31941786.html

 



L-168202203月シークレットレクチャー -01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

 

2021年11月シークレットレクチャー

 

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 

 

 メインテーマ「」とは、「フレーム」のこと。

 フレームは、「人工知能の父」と呼ばれるマービン・ミンスキー(Marvin Lee Minsky1927~2016年)が提唱した概念で、「ある知識を表現するための知識の単位とその結合方法」のことです。

そのフレームを、苫米地博士は「その状況、現象、事物の特徴などを、逐一、記述していく方式で物事を定義していく方法論」と表現されています。

(認知科学から苫米地理論への流れはこちらでどうぞ↓)

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

 フレームとは、「認識の枠組み」のこと。フレームを持たないと、人はうまく情報を認識することができません。それを「スコトーマに隠れる」「スコトーマが外れない」などと表現します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

ちなみに、スコトーマを外すことができるのは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)がそろったときです。つまり

 

 人は知らないことは認識すらできない

 

例えば、普通に文章を読むだけでは、「情報」は得られても、「知識」はなかなか得られません。それなのに私たちは0から学習することができます。なぜ?

 PM-05-06~8そもそも教育とは?-3)学習を促進する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

 答えは「ゲシュタルト能力がある」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

ゲシュタルトができると、知識がないものも認識することができるようになります。苫米地博士は「知識とゲシュタルトを組み合わせた『文脈』の中で認識が生まれる」と表現されています。

L-10320218月シークレットレクチャー -05;知らないことを見える化する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31263124.html

 

人は、物事を解決するにあたって、「関連することだけをふるい分けて抽出し(RAS)、それ以外の事柄に関しては無視(=スコトーマに隠す)して思考する」という能力を持っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

つまり、ある枠組みを作って、その中だけで思考することができるということ。その「枠組み」がフレームです。

Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

「フレーム」という言葉は様々な理論において多様な意味で用いられていますが、「ゲシュタルト」とほぼ同義と考えて差し支えありません。詳しくはこちらをどうぞ↓

 F-260:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29738652.html

 

 コーチングの“枠組み”でいうと、ゲシュタルト≒フレームとは、ブリーフシステム(Belief SystemBS)のことでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そのブリーフシステムを理解することが、コーチングではとても重要です。

 L-158202201月シークレットレクチャー -02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 

 以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp88)より引用します。

 

 

◎ブリーフシステムとスコトーマ

 第3章はブリーフシステムです。第1章でも少し触れていますが、ブリーフシステムとは「未来にまで続くあなたの現在を作っているシステム」であり、これが変わらなければ、未来は変わりません。ですから、ブリーフシステムをしっかり理解することがコーチングでは重要になってきます。

 ではブリーフシステムを理解するにはどうすればいいでしょうか?

 それはスコトーマを理解することから始まります。

 スコトーマとはもともと眼科用語で盲点のことです。転じて、コーチングでは心理的な盲点を意味する言葉として使っています。

 心理的盲点とは、人は、その時に重要だと思っていることしか見えず、目の前にあっても見逃していることがとても多いということです。「心理的盲点など本当にあるのだろうか?」と、にわかには信じられない人がいるかもしれませんが、ちょっとした心理物理実験によって簡単に体感できます。

 (中略)

 こういった心理物理実験を体感すると、私たちの脳は「自分が重要だと思っているものしか見ることができない」ことがよくわかってきます。

 

 さて、これがスコトーマの原理でこれまでの本ではここで終わることが多かったのですが、本書では、もう一歩踏み込んで解説します。そもそも、これまでスコトーマの原理は「自分が重要だと思っているものしか見ることができない」とお伝えしてきました。

 もちろん、これは正しいのですが、その一方で、「本当に自分が重要だと思わないものは見えていないのか」という疑問が湧いてくるでしょう。

 もちろん、見えていないわけがありません。本来、私たちにはすべてのモノが見えています。それが一時的に見えなくなってしまうのは、自分でそういう基準を作っているからです。

 さきほどのように「時計のデザインはなんでしたか?」と聞かれれば、「時計のデザインを見る」が評価の基準となり、それ以外のファクターは評価が低下します。「時間は何時でしたか?」と聞かれれば、また評価基準が変わって、見える世界にはまた別のフィルターがかかります。

 自分にとって何が重要なのか、はそうやって決まります。

 別の言葉で言えば、評価関数です。どんな値を入力したか、で目の前の世界はいかようにも変わるということです。

 ただし、こう書いてしまうと、皆さんの意識は「何が入力されたのか」に向かってしまいます。入力する値を変えれば、自分が見えている世界は変わるだろう、と思ってしまいます。確かにそれはそうなのですが、少し短絡的です。

 本当に重要なことは「何が入力されたのか」ではありません。「誰によって入力されたのか?」のほうなのです。

 引用終わり

 

 

本当に重要なことは「何が入力されたのか」ではなく、「誰によって入力されたのか?」のほう

 

 ブリーフシステム(BS)とは、「自分はこういう人間だ」「世界はこうなっている」という、個々人が強く信じて疑うことのない固定的な思考=信念のこと。その信念がさまざまな判断基準の核となります。

 L-135202111月シークレットレクチャー -04;「囚」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33051194.html

 

 ブリーフシステムのブリーフ(信念)とは、前頭前野や大脳辺縁系に作りあげられた認識のパターンのこと。その“パターン”が「自分を含む世界の地図」を生みだします。古い表現でいうと、「内部表現(Internal RepresentationIR)」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 

 つまり、博士が問われている「誰によって入力されたのか?」とは

 

「自分を含む世界の地図」や「内部表現」を生みだしたのは誰か?

 

 

 それを明らかにすることが、「ブリーフシステムをしっかり理解する」ことの1st. stepだといえます。

 

L-169につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34761055.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーン(CZ)が生みだす「現状維持の壁」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

F-335:分断緩和のための処方箋 vol.6;「内部表現から頭を突き出し、真の自由意思を獲得する」というゴール

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33671632.html

Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

Q-366~:医師からのパワハラがひどすぎて心が折れました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428654.html

L-159202201月シークレットレクチャー -03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

 

 

オーセンティック・コーチング



Q-381:クライアント側に圧倒的な知識や経験があり、話の内容で相手が見えない場合の対応は? <前編;コーチが“みる”もの>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:クライアント側に圧倒的な知識や経験があり、コーチが話の内容で相手が見えない場合、どのように対応すればいいでしょうか?

抽象度の高いほうへ話を持っていってもクライアントが納得してくれるのか心配です

A1まずはコーチにとって大切な大原則から。コーチはコンテンツには一切関わりません。

 Q-375:バランスホイールは全て現状の外? クライアントが現状に満足している項目があった場合、その項目をどう扱えばいい? <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34511531.html

 

 御質問中の「クライアント側の圧倒的な知識や経験」とは、すべて具体的なものですよね?

ゴールが不明瞭な状態であれば、それらは抽象度が低い情報といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ところで、情報と知識の違いはクリアでしょうか?

 

 簡単にいうと、たくさんの情報がゲシュタルト化したものが知識。そのゲシュタルト化の起点がゴールです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

ゲシュタルトができると、知識がないものも認識することができるようになります。苫米地博士は「知識とゲシュタルトを組み合わせた『文脈』の中で認識が生まれる」と話されています↓

L-10320218月シークレットレクチャー -05;知らないことを見える化する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31263124.html

 

人は、物事を解決するにあたって、「関連することだけをふるい分けて抽出し(RAS)、それ以外の事柄に関しては無視(=スコトーマに隠す)して思考する」という能力を持っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

つまり、「ゲシュタルトを作って、その中だけで思考することができる」ということ。反対にいうと、ゲシュタルトの外側はスコトーマに隠れてしまい、思考することができません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 さらにいうと、「圧倒的な知識や経験」とは、すべて過去。つまり、「知識や経験」にフォーカスするほど、過去に縛られることになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 よって、具体的な「話の内容」がわからないことで「相手が見えない(ように感じる)」ことは気にする必要がありません。低抽象度かつ過去だから。

 

 コーチが観察し分析するのは、あくまでも「ブリーフシステム(Belief SystemBS)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 もちろん、そのBSは、たいてい低抽象度かつ過去。

 (その理由は? 答えはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

そんなBSを指摘すればするほど、さらに過去に囚われることになります。多くの場合、エフィカシーが下がることにもなるでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 だから、コーチはクライアントのBSの分析結果を一切話しません。

把握するのは、あくまでもリミッター解除のため。“現状の外”に飛びだすことを阻んでいるブレーキを見つけ、それを木っ端微塵に破壊するためです。

 (その感覚を言語化してみました↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31130216.html

 

 では、クライアントのBSを把握し分析するためにどうすればいいでしょう?

 

 

 私が意識に上げているのは「ブリーフシステムの三要素」です。

 

 以下、苫米地博士の著書「世界一簡単に目標がかなう 成功脳の作り方」(日本文芸社、p54)より引用します。「コーチが“みる”もの」を理解し、その視点を体得してください。Feel

 

 

ブリーフシステムの三要素

 ブリーフシステムは、WORD(ワード・言葉)、PICTURE(ピクチャー・イメージ)、EMOTION(エモーション・情動)の3つで作られています。この3つがワンセットになってブリーフシステムを築き上げているのです。

 

 WORDは短い中にたくさんの情報を持っています。とくにセルフトークといわれる自己対話は、何か失敗したとき、「しまった。こんなことしなければよかった」と言うと、そのWORDが自分の中で「しまった、しまった、しまった……」と何度も繰り返されてしまいます。

 

 また、「こんなバカなことをして!」と母親に怒られた子どもは、「バカなことをした、バカなことをした……」と頭の中で繰り返してしまいます。

 言葉の危険性は、実際に言葉で繰り返したことは、実際に体験したことと同じ効果があるということです。過去の失敗を思い出して「しまった」と思い、もう一回「しまった」と思うと、合計3回その体験したと同じ効果があります。言葉は何度も繰り返すことで臨場感を高めてしまうものなのです。

 ですから、そういう失敗を何度も思い出して「しまった」と言えば、何十回もその体験をしたと同じブリーフを臨場感を持って、構成してしまうのです。

 自分にとってのブリーフの集合体を自己イメージとよんでいます。私は「引っ込み思案」とか、「気が短い」など、マイナスの自己イメージがあると、つい何回もセルフトークしてしまいます。

 人間は人から話を聞いているとき、それを理解したり、理解しなかったりしながら、自己対話を繰り返しているのです。

 相手の話を聞いていても、自己対話を引き起こしやすいのがWORDなのです。自己対話をすると、それは実際、過去の出来事であっても、体験したと同じ効果があるのですから、WORDは自己イメージを強く作りやすい、ということになります。

 

 PICTUREには動画や音も含まれます。これらは臨場感が強く出やすいので、セルフイメージを作りやすいものです。

 

 また、強いEMOTIONは行動性向を決めやすいもので、たとえば殴られて痛かったら二度とやられたくないとか、WORDPICTUREの最後に強い情動が乗ってくると強烈なブリーフになります。

 これら3つそれぞれがイメージ想起性を持っていて、全部がセルフトークの中に入ることで、自己イメージが作り上げられる、というのが、このシステムの基本です

 

 他人に言われたことでも、言われただけであれば問題はありませんが、それをセルフトークに入れた瞬間に、本人を制約するものに変わってしまいます。

 「お前はバカだ」と言われたとき、素通りするだけならいいのですが、これをセルフトークとして反すうした瞬間に、マイナスのイメージを作ってしまいます。さらにこれに情動が乗ってしまうと、さらに否定的な自己イメージを作ってしまいます。

 

 自己イメージが出来上がった後に、その自己イメージに合致しない情報は見ることはできなくなります。自己イメージが必要としない情報がスコトーマになってしまうのです。

 成功するためには、自分が成功するべき人間だと自己イメージすることが大切です

 引用終わり

 

Q-382につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明と募集の御案内を行います。

開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-311:デジタル自傷行為 <case-side -1;ブリーフシステム・RAS&スコトーマ>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32477117.html

Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

L-067202011月シークレットレクチャー -02思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

L-09420217月シークレットレクチャー -06;ブリーフシステムと人格や未来との関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30598161.html

L-09520217月シークレットレクチャー -07;ブリーフシステムを変更する方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30622243.html

L-09620217月シークレットレクチャー -08;ブリーフシステムとハビット&アティテュードと抽象度の関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

L-09720217月シークレットレクチャー -09;ブリーフシステムを壊し、スコトーマを外すための方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30681527.html

L-159202201月シークレットレクチャー -03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

 

 

世界一簡単に目標がかなう成功脳の作り方

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: 世界一簡単に目標がかなう 成功脳の作り方: 脳が変われば夢が現実化する! eBook : 苫米地英人: Kindleストア

 



Q-377:同じ抽象度で最適化されたゴールのような気がします

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:ゴール設定を何度か実施しています。ある程度まではバランスホイールを万遍なく埋められるのですが、まだまだスコトーマがある気がします。

焦ってはいませんし、苫米地博士の機能音源を聴きながらその過程自体を楽しむようにしていますが、同じ抽象度で最適化されたゴールのような気がしてしまいます。

何かこの現状を突破出来るようなご指摘を頂けると助かります。

 

 

A:「スコトーマがある気がする」「同じ抽象度で最適化されたゴールの様な気がする」はコーチング実践者のブリーフが生みだすまっとうな感覚だと思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ブリーフシステム(Belief SystemBS)は過去の記憶で構築されているのですから、目の前の世界はスコトーマだらけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

たいていの“ゴール”は現状の延長線上にあり(だから認識できる)、シンのゴールとはいえません。

 (目標が見つからない人がゴールを設定する秘訣はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32316938.html

 

 ゴールは 1)現状の外にある、2)心から望む もの。それを 3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)に対して、4)自分中心を捨て去りながら 設定していきます。

 L-10020218月シークレットレクチャー -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 多くは最初の「1)現状の外」でつまずきます。仮にうまく現状の外にゴールを設定できたとしても、ゴール達成に向かっている間に必ず現状の中になっていきます。よって、

 Q-216:「現状の外のゴール」とは何か? 混乱しています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27346333.html

 

1)イメージできることはほぼ現状(Status QuoSQ)であることを厳しく認識し

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

2)広大な「1)現状の外」を感じながら「自分はとんでもないゴールを達成できる」と確信し

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

3)1)現状の外」に向かう“意図”を体感する。その上で、

 Q-333:「記憶が抜ける」ようなvol.8;抽象度を上げた“オンリーワンのプラン”>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32048435.html

 

4)常に“意図”を意識に上げ

 L-166202201月シークレットレクチャー -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

5)「ゴールの世界に転生する」と覚悟を決める!

 L-06020208月シークレットレクチャー -06;必要なのは意思と覚悟

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28153740.html

 

 

「“意図”が、希望や夢を経て、ゴールに育つ」と私は考えていますが、その過程にはコーチが絶対に欠かせません。コーチの役割は「ゴール設定をサポートし、エフィカシーを高める」こと。

L-162202201月シークレットレクチャー -06;ゴールを見つける近道

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34301571.html

 

コーチである私が自分自身に厳しく求めているのは、「自分中心を捨て去る」こと。それが“意図”へのアクセスの因であり果であると思っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 自分中心を捨て去る

 

 それが「現状突破」のための私からのアドバイスです。

 F-219:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ <3rd. Step;覚悟を決める!>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27674293.html

 

最後に、おなじみの「新・夢が勝手にかなう手帳 2024年度版」(サイゾー)の【付録②】より引用します。“意図(Intentionality)”を体感し、意識に上げ、覚悟を決めてください。Feel

 

 

コピーされた方がオリジナルとなり、オリジナルがニセモノとなるIntentionality

 この哲学的な命題の解決はシンプルです。気の毒なことに消されるのは、星に残ったオリジナルの方です。

 これを哲学ではIntentionality(意図)の問題といいます。この問題は哲学的には解決しているのです。

 この結論はシンプルです。消されなくてはならないのは、星に残っている方です。

 たしかに星に残っている方がもともとはオリジナルであり、その情報をもとにロケットに3Dプリントのように偽物が作られたのは事実です。

 ですが、そもそもロケットに戻りたいという意図があったのです。そして「Beam me up!」と言った以上、移動先の新しく作られた存在がオリジナルになるのです。

 コピーであるはずの母船の自分がオリジナルであると主張します。そのときには意図に従った方が優先されます。自分はロケットに戻りたいと思ったのだから、移動した母船にいる方の隊員がオリジナルになるのです。

 コピーがオリジナルになり、オリジナルがコピーとなります。

 この「Beam me up!」は私たちの一瞬一瞬と同じです。私たちは超えられない次元の断層を一瞬一瞬、「Beam me up!」しているようなものです。ある時空からある時空へと超えられない次元の断層を超えているのは、情報的にコピーされているからです。

 そう考えると私たちは毎秒1043乗回、コピーされ、転生していると言えるのです。一瞬一瞬、転生していると考えれば、転送先(転生先)を自分の理想の世界へすることを意図すればよいことになります。

 これが2つ目の魔法であり、そして苫米地式異世界転生術そのものです。すなわち、「私たちはすでに転生を繰り返していることを知る」ということでした。この点を知ることができたら、今度は意図的に移動しましょう。

 『スター・トレック』の登場人物たちが母船に戻りたいと意図したように、私たちも自分の理想世界、自分の理想の状態を意図しましょう。臨場感を上げれば、その世界へワープできます。

 引用終わり

 

 

 感じられましたか?

 

以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

“意図”が、希望や夢を経て、ゴールに育つ

 

 その一助となることを願いながら、「Compassion Club」を続けています。気楽にどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-告知-

2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明と募集の御案内を行います。

開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-関連記事-

F-100:芸術は爆発だ!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

L-160202201月シークレットレクチャー -04;フレーム解体×ゴール設定

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

L-165202201月シークレットレクチャー -09;「自分中心を捨て去る」とは

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34392486.html

Q-176:コーチはリーダーとマネージャーの役割・機能を持つと考えてよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25016029.html

S-04-05:自責の意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 

新・夢がかってにかなう手帳 2024年度版




Q-376:バランスホイールはクライアントが書き込んでコーチに見せるものなのですか。バランスホイールの内容について、コーチはどこまで口を出していいものなのでしょうか?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:バランスホイールはクライアントが書き込んでコーチに見せるものなのですか? バランスホイールの内容について、コーチはどこまで口を出していいものでしょうか?

 

 A:コーチには守り抜くべき心得があります。それは「クライアントのコンテンツには関わらない」「クライアントに強制しない」「クライアントの利益100%」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34511531.html

 

変化はクライアントさんの心の中で自然に起こるもの(=want to)。決して他から強制されるもの(=have to)ではありません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 なので、当然、「バランスホイールの内容」には一切関わりません。「いいか? 悪いか?」「望ましいか? 望ましくないか?」等の価値判断は一切なしです。

 (その本質的な理由は↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

とくにコーチによる「言語化しての直接的働きかけ」は絶対にNG。非言語での働きかけはありえると思いますが、その本質はより抽象度の高い次元へ気を向けさせることです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 もっとコーチングっぽくいうと、俯瞰してスコトーマを外す(ようにサポートする)ことといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ちょっと私から質問させてください。

「言語化しての直接的働きかけ」がNGなのはなぜでしょうか?

 

 

 御質問中の「書き込む」「口を出す」は、言語化という意味では同じ。

抽象度を少し下げて考えると、「書き込む」はクライアント自身の行為でありOKですが、「口を出す」はNGです。コーチがコンテンツに関わるから。

 

 私自身は、バランスホイールにしっかり書き込んでおり、かつ定期的な見直しを行っています。しかし、クライアントさんには必ずしも「書き込み」を勧めていません。バランスホイールの重要性を理解していただき、常に意識に上げるように促すだけです。

 (その理由は↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html

 

 私から「(バランスホイールを)見せる」ように求めることはありませんが、クライアントさんが望んでいる場合は喜んで確認させていただきます。クライアントさんの自由意思を尊重しながら臨機応変に関わる感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 その場合も、もちろん、内容については一切言及しません。では、コーチは何をするのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「隠れた能力をどこまでも引き出す 苫米地式コーチング」(インデックス・コミュニケーションズ、p157)より引用します。コーチらしいブリーフを体感してください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

苫米地式コーチング(書籍版)

Kindle版はこちら↓

隠れた能力をどこまでも引き出す 苫米地式コーチング | 苫米地英人 | リーダーシップ | Kindleストア | Amazon

 

 

9 教えるだけでは逆効果が出る

 コーチというと、一般の人がまず思い浮かべるのは、スポーツにおけるコーチでしょう。スポーツ選手には必ずといっていいほど、コーチがいます。選手に常に寄り添い、時には厳しく、時には優しく励ましながら、手取り足取りで正しい技術を教え込む。これが一般的な「コーチ」のイメージではなかったでしょうか?

 

 これがコーチングとなると、ビジネスマンやマネジメントの世界が中心になり、部下や社員と密接に関わりながら、モチベーションを引き出し、目標に向かって自ら答えを出させる姿を思い浮かべるかもしれません。

 しかし、コーチングが注目され、ビジネスなどにも活用されるようになったのは、こういった正しい技術・やり方を指導する、従来の「教える」コーチに対する見直しから始まっているのです。

 「もっと腰を回転させて!」

 「右足にタメがないとダメだよ」

 「肩の力を抜いて」

 コーチから選手に向かって投げられるさまざまな指示。確かに一つひとつはもっともですが、それらを意識してやろうと思えば思うほど、よけいに身体が自由に動かなくなってしまい、その結果、できるものもできなくなっていく。みなさんはそんな経験はありませんか?

 コーチとインストラクターは違うのです。

 仕事でも上司から注意を受ければ受けるほど、考えること=課題が多くなり、仕事が難しく感じられるようになって行動がますます鈍っていく。

 たとえば、聞くこと一つをとっても、いい聞き方を意識するあまりに、よけいに人の話が聞けなくなってしまう場合もあります。

 相手によかれと思って教えることが、逆に相手を縛り、動けなくしている可能性があるのです。

 

 だからこそ、あえて「教えない」ということでプラスに働くこともあります。

 教えることの弊害と、教えないことの可能性に気づいて、教えないコーチを始めたあるプロ野球のコーチは、選手に対する言葉を減らしたときに、自然に正しいやり方を選手らが習得したのを驚いたと言います。

 そこから、彼は教えないコーチング手法を開発していきました。

 その一つが「ボールの縫い目を見る」ということだけを、選手に意識させることでした。これは難しいことではありません。とはいえ、ボールを見ることは簡単ですが、「ボールの縫い目を見る」ためにはかなりの注意が必要となります。これによって、これまでよりも早いポイントでボールを見始めるようになり、打つ直前まで見続けることができるようになるのです。

 その結果、「ボールがずっと大きく見えるようになった」というのが、多くの選手が持つ感想でした。こうなれば当然、ボールを打つことも楽になり、今までよりも打てるようになったことはいうまでもありません。

 

 さらに重要なのは、ボールに対する集中力が強くなるので、「ああしよう、こうしなきゃ」という余計な考えや力みがなくなり、リラックスした状態を保てることです。肉体の自然な動きがそのまま出ることで、うまく打てるようになったそうです。

 その結果、「教えるコーチング」が作り出す状態とは対極の状態を作り出していきました。もちろん、ボールに集中するだけで何もかもうまくいくわけではありません。

 野球のバッティングで例えていうと、もう一つの大事な要素はボールを打つバットです。従来の教えたがるコーチであれば、

 「バットの始動をもう少し早めにして」

 「もっとボールを自分よりも近い位置でとらえて」

 といったような指示を出すかもしれません。しかし、このコーチの場合は違います。

 「バットの位置がどこにあるかを感じてみて」

 どこが正しい位置なのかを教えるのでもありません。コーチは正しいとか、間違っているかを判断するのではなく、ただ観察することを促していくのです。

 そして、スコトーマを外していきます。

 その結果、観察を続けていくと、選手のバットを引くタイミングなどが自然と変わっていきます。意図的にある部分を直そうとしなくても、自然と直っていくものだということに気がついたのです。

 引用終わり

 

 

 コーチは正しいとか、間違っているかを判断するのではなく、ただ観察することを促していく

 

 観察すること自体が「Rゆらぎ」になります。

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 さらに、呼吸も意識に上げるように促すと、リラックスとゆらぎを深めていくことができるでしょう。

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 その上で、私の場合、「バランスホイール全体を見続ける感覚(concentration)」と「一つひとつのカテゴリに集中する感覚(focus of attention)」を同時に維持できるようにサポートします。

 Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

 

 もちろん、コーチである私自身が「concentration」と「focus of attention」を維持しながら。

 Q-344:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.1;「走りながら考える」 理論編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32496942.html

 

 大切なのはひとつのゴールに何時間費やしたかという時間割の感覚ではなく、1ヶ月、あるいは3ヶ月ぐらいのスパンでトータルで考えること。あるゴールにいま集中したいというのであれば(focus of attention)、他のゴールにかける時間を削って、その集中したいゴールに時間を費やしてOKです。

ただし、その場合も、すべてのゴールを常に考え続けます(concentration)。

 

 すべてのゴールに対して、無意識下で気を向け続ける

 

 この無意識の部分が、バランスホイールではとくに重要になります。だから、常に「無意識を意識に上げ、意識を無意識化する」ことを心がけてください。まずはコーチ自身から。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

観察すること自体が「Rゆらぎ」になります

 

 Rゆらぎ」について、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2024年度版」(サイゾー、5Monthly Dr.Tomabechi’s Column))より引用します。しっかりゲシュタルト化してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

5月:内部表現を書き換えるシンプルなツール -Rゆらぎ

 呼吸を意識できるようになると、次第に自分の呼吸のパターンのようなものが見えてきます。どこで息が浅く速くなるのか、どこで息が止まるのかがわかるようになると、自分の心も上手に制御できるようになります。そうやって意識に上げることを苫米地理論では「Rゆらぎ」といいます。「Rゆらぎ」のRとはReality(臨場感)のことです。すなわち、Rゆらぎとはリアリティーをゆるがすことです。Rゆらぎを言い換えると、無意識を意識に上げることです。無意識でやっていることを意識に上げることが「Rゆらぎ」です。

 例えば、あなたはいまこの文章を読みながら、息をしています。この息を意識に上げれば、それは呼吸のRゆらぎとなります。Rゆらぎは苫米地理論における基本のワークです。息を意識に上げることで、息をコントロールできます。速くすることも遅くすることも可能です。そして吐きながら身体をゆるめることも可能です。

 先月のコラムでも書きましたが、呼吸は自律神経にも影響を与えることができます。呼吸をコントロールすることで、リラックスして副交感神経優位に切り替えることができます。Rゆらぎは「内部表現書き換え」や「情報空間の移動」のための重要なワークです。しかし難しく考えすぎず、シンプルに簡単にできることから始めましょう。

 例えば、いまこの文章を読みながら、視界には鼻の頭が入っているはずです。意識してみると鼻が見えるでしょう。それはいつも視界に入っていたのですが、無意識だったのです。それが意識に上ることでRがゆらぎます。同じようにして、椅子に座っているときのお尻の感触を意識に上げたり、足の裏が地面に触れる感触を意識に上げてもよいでしょう。

 そうすることで「Rゆらぎ」が起こり、そして内部表現を自分の望む方向に書き換えられます。まずは逆腹式呼吸で息を意識に上げることから、「Rゆらぎ」を始めてみましょう。

 引用終わり

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明と募集の御案内を行います。

開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-341:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.6;苫米地博士の“プロファイリング”とは? -各論・実践編2-

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33989164.html

L-10120218月シークレットレクチャー -03;自分中心を捨て去る=解放

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html

L-149202111月医療系研修会 -04;生体に備わっているホメオスタシスの同調性を利用する方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33760483.html

Q-227~:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416707.html

 

 

新・夢がかってにかなう手帳 2024年度版



F-351:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~ vol.4Another MJ

 

 体感的には「あっという間」ですが、苫米地博士と情報的に出会ってからそろそろ15年、苫米地式認定コーチとしてはもうすぐ10年目に入ります。

 F-158~:無我夢中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

 いつの間にか、私も、まわりも、激変してしまったよう

 

 その変化を噛みしめながら、コーチとして「縁起宇宙(w1)の再構築」について考えてみました。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 vol.1Off the wall

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34369807.html

 vol.2IWe are the world

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34422350.html

 vol.3Starting with the man in the mirror

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34474558.html

 vol.4Another MJ

 

 

 ここまで「Off the wall」「IWe are the world」「Starting with the man in the mirror!」というサブテーマで書き綴ってきました。気楽に。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

サブテーマの“サブ(sub)”とは、「下位の」「補助の」「副の」という意味。

 

抽象度を上げて、「Off the wall」「IWe are the world」「Starting with the man in the mirror!」を包摂したのが、メインタイトルの“MJ”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 さて、“MJ”とは何のことでしょう?

 

 

 いろんな境遇の方々から様々な御質問や御相談をいただきます。

そのとき、私が最初にお伝えするのは「スコトーマ(Scotoma)」について。スコトーマには3つのポイントがあります。すぐに浮かびますか?

 

 そう、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 知識がなければ、そもそも認識することができません。仮に認識できたとしても、理解することはできません。「“MJ”とは何?」と質問されても、意味がわからず、困惑するばかりでしょう。

 

 では、答え合わせを。

 

 “MJ”とは、「King of Pop」と称されるマイケル・ジャクソン(Michael Jackson1958~2009年)のこと。「Off the wall」「We are the world」「man in the mirror」は曲名です。

 

 「Off the Wall」(1979年)↓

 Michael Jackson - Off the Wall (Audio) (youtube.com)

 

 「We Are the World」(1985年)↓

 U.S.A. For Africa - We Are the World (youtube.com)

 

 「Man In The Mirror」(1987年)↓

 Michael Jackson - Man In The Mirror (Official Video) (youtube.com)

 

 

 重要なことなので繰り返しますが、スコトーマを生みだす/外すポイントは 1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。知識がないとそもそも認識することができませんが、反対に知識があることで認識が制限されてしまいます。

 F-345:知らないと言う罪と知りすぎる罠

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34206232.html

 

 マイケルが好きな人たちの無意識は、“MJ”につづく「Off the Wall」という表記ですぐにゲシュタルト化したはずです。そして、2つ目の「We Are the World」で確信度が上がり、3つ目の「Man In The Mirror」でますますゲシュタルトが強固になったはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 その時、マインドでは2つの変化が生じています(ハズ)。

 

1つは、私がなかなかマイケルに言及しないことに対する違和感。その正体は「ゲシュタルトが完成(確定)しないことによる不安定な感覚」です。違う表現でいうと「フレームの中断」。

 F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

  

もう1つは、マイケル・ジャクソン以外の“MJ”がスコトーマに隠れてしまい、思考が限定的になることです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 世の中にはたくさんの“MJ”が存在しています。

 例えば、私と同年代のバスケ好きにとって、“MJ”とはマイケル・ジョーダン(Michael Jeffrey Jordan1963~)のこと。韓流好きにとっては、キム・ミョンジュン(1994~)のことでしょう。「デロリアン」や「パーキンソン病」とともに“MJ”とあったら、それはマイケル・J・フォックス(Michael J. Fox1961~)のことです。

 (ちなみに、「世界三大MJ 誰?」で検索すると、「マイケル・ジャクソン・松本潤・みうらじゅん」と表示されましたw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24466811.html

 

いずれにせよ、「MJ=マイケル・ジャクソン」というゲシュタルトを受け入れると、他の可能性(可能世界)は意識から消えていきます。知っていても重要度が下がるから。

それが「無明(むみょう)」。現代的にいうと、「自我が生みだすスコトーマが外れない状態」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33640525.html

 

人はゲシュタルトとして目の前の世界を認識しています。そして、そのゲシュタルトが“意味”を決めています。

ゲシュタルトにより意味が決まるということは、ゲシュタルトが変わると意味が変わってしまうということ。それは「世界」や「環境」、「現実」が変わることと同じです。

 F-175:脳内を書き換えると「環境」が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html

 

 自身の自由意思でゲシュタルトを書き換えていくのがコーチングです。コーチングを実践すると、「世界」「環境」「現実」がダイナミックに変わっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

その過程を別の言葉で表現すると、「縁起宇宙(w1)再構築」。

 その再構築は、どうも2種類あるようです。縁起宇宙が「ただ拡張するだけ」のパターンと「より豊かになる」パターンの2つ。いかがでしょう?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 「ただ拡張するだけ」と「より豊かになる」の違いを考える貴重な縁となったのが、今回のサブテーマとしているanother MJ”。その“MJ”とは、映画「Spider-ManNo Way Home」(2021年)に登場する“ヒロイン”のことです。

 

 未視聴の方の感動を奪いたくないので詳しくは触れませんが、「No Way HomeNWH)」までには3系統の実写版“スパイダーマン映画”があり(サム・ライミ監督の3部作、マーク・ウェブ監督の2部作、そして「NWH」につながるジョン・ワッツ監督のMCU映画2作)、それぞれに“MJ”がいます。もちろん、主人公のピーター・パーカーも。

 

 と、ここまでが「ただ拡張するだけ」の話。各映画シリーズはまったく別々の世界観のままです。

 

 「NWH」の登場により、“スパイダーマン映画”は「より豊か」になりました。世界観が統合されたからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

NWH」は、米国映画評論サイト Rotten Tomatoes7.9/10点と高評価(93%)され、全米興行収入歴代3位のメガヒットを記録しました。「より豊か」が観るものの心に響き、感謝・感動・希望とともに口コミで評判がひろがったから。

PM-07-02:釈迦が教えてくれること ~3Kを新たな3K

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html

 

 「より豊か」を仏教的に表現すると、「中観」。

その中観は、コーチングの根底にある苫米地理論のコアでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 その中観の基本が「〇〇〇〇〇」。その基本がしっかり守られていたことが、「NWH」が素晴らしかった最大の理由である と私は分析しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

「〇〇〇〇〇」は、コーチングにおいても、とても重要なポイントです。

 

以下、苫米地博士の著書「夢がかなう脳! 『悟りの力』で脳力を全開にする究極メソッド」(PHP研究所、p95)より引用します。「〇〇〇〇〇」を想像しながら読み進めてください。Feel

 

 

一人ひとりの、それぞれに異なった「仮の役割」を認め、慈しむ

 では、中途半端ではない「空」や「仮」の理解とはどんなものでしょうか。

 まず、すべての存在が「空」なのはわかりきっていることです。けれども、隣でうるさい音を立てながらポップコーンを食べている人が、横にいる彼女の手を握っているとしたら、その人はいま、映画にデートという役割を持たせていることになります。

 一方、自分はあくまでも娯楽という役割をこの映画に持たせています。また、前の席に座っている人は映画業界志望で、「勉強」という役割を映画に持たせているかもしれません。

 つまり、映画という「空」なるものに「仮の役割」があるわけですが、それがどんな役割かは、映画を観ている観客それぞれによって違うわけです。すべての観客はそれぞれに異なった「仮の役割」を期待して、その映画との関係を結んでいる。それぞれがそれぞれにまったく違った関係性を結びつつ、しかも、いまこのとき、同じ映画館で一緒に映画を観ている。このように想像を働かせていくのも、「縁起」の思想の一つのあり方だといえます。

 重要なのは、「空」なるものに「仮の役割」があり、しかもその「仮の役割」は決して一つではない、ということです。極限してしまえば、「仮の役割」は、人の数だけ違うといっても過言ではないでしょう。

 いま挙げた映画のたとえの場合、眼前で上映されている映画に役割を持たせているのは、一人ひとりの観客です。その一人ひとりの、それぞれに異なった「仮の役割」を認め、慈しむ。それが大乗仏教的な発想だといえるでしょう。

 なぜなら、「縁起」の思想によれば宇宙を成り立たせているのは「お互いの関係性」だからです。

 

 私たち一人ひとりが「空」なる宇宙に「仮」なる役割を持たせることができる大変な、宇宙そのものと同じだけ重い存在であると知ることができる。それが中観の視点です。

 「縁起」の思想によれば、宇宙とはさまざまな関係性によって成り立っているものです。ということは、逆にいえば、一人ひとり(あるいは一つひとつ)の存在は、お互いの関係性の中ではじめて成り立っているものであると同時に、すべてこの宇宙を構成し、成り立たせている、貴重な存在ということになるのです。

 いうなれば、一人ひとりが、この移ろいゆく時空の中で、お互いに宇宙を生み出している不思議な存在ということになります。

 そのことを認められるのが大乗仏教の思想なのです。

 このように、「空観」と「仮観」の見方を繰り返し、両者のバランスを取った見方に到達すれば、オウム真理教のポアの論理のような考え方は出てきません。

 このような、完全に「空観」「仮観」を理解したバランスのいい状態が大乗仏教の「中観」なのです。

 引用終わり

 

 

一人ひとりが、この移ろいゆく時空の中で、お互いに宇宙を生み出している不思議な存在

 

 それが「一人一宇宙」!

 「一人一宇宙」が、中観の基本であり、コーチングにおける重要なポイントです。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がでている老人に対して、どのように対応すればよいでしょうか? <vol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 前々回(F-349/vol.2)、「一方でさらなるゴールを追い求めながら、常にエモーションコントロールを行いつつ、一方でしっかり直接的行動をし続ける」ことが、苫米地理論やコーチングの根底にある「中観思想」だと書きました。苫米地博士は「ゲバラ主義」とも表現されます。

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 さらに「一人一宇宙」を加えると

 

 一方で「一人一宇宙」を理解し(=「I」の集合が宇宙という感覚)さらなるゴールを追い求めながら、常にエモーションコントロールを行いつつ、一方で「すべてはつながっていてひとつ(=We are the world)」としっかり感じながら直接的行動をし続ける

 

その双方向性のなかでゴールに向かい「慈しむ」ことを続けると

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

F-352につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 初回(F-348/vol.1)の引用文中で、苫米地博士は「一人の自分だけではつまらないと思うようになります」と書かれています。「一人一宇宙」という中観の基本を踏まえながら、その“意味”をあらためて感じてください↓

 vol.1Off the wall

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34369807.html

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明と募集の御案内を行います。

開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-106~:超実写版「ライオン・キング」で描かれた“超現実”を生きる極意

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_383531.html

F-260:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29738652.html

L-07320211月シークレットレクチャー -02;情報が書き換わると現実が変わる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29431450.html

Q-106190126鹿児島コーチングセミナーQ&A -03

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19484941.html

Q-246:続・気楽に生きたいのですが ~「気楽に生きる」ということ~ -04;「一人一宇宙」はゴールに向かう夢の一部

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28416456.html

 

 

夢がかなう脳!

Kindle版はこちら↓

夢がかなう脳! | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 



L-160202201月シークレットレクチャー -04;フレーム解体×ゴール設定

 

20221月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の2回目。3回を通してのメインテーマは「」です

フレームとは、「ある知識を表現するための知識の単位とその結合方法」のこと。苫米地博士は「その状況、現象、事物の特徴などを、逐一、記述していく方式で物事を定義していく方法論」と表現されています。

(認知科学から苫米地理論への流れはこちらでどうぞ↓)

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 01;フレームとは、認識の枠組みであり、行動の枠組み

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34174778.html

 02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

 04;フレーム解体×ゴール設定

 

 

 コーチングとは、「自身の自由意思で見いだしたゴール側から、『フレーム=BS(囚)』を再構築していく」こと。そのために、まずは「現状のフレーム」を解体していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 では、「現状のフレーム」を解体してスコトーマを外し、より高い次元のフレームを再構築していくために、何を心がければよいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 前回(L-159)は、苫米地博士の著書「超『時間脳』で人生を10倍にする」(宝島社、p102)より引用し、「現状のフレームを解体する」ために必要なことを確認しました。

1つ目は「自分のフレームを疑う」、2つ目が「幅広い知識・関心をもつ」。

以下、同書より再引用します。前回引用分のつづきです。

 

 

 □幅広い知識・関心をもつ

 幅広い知識がないことも、高次元のフレームを構築することができない原因のひとつです。

 たとえば「営業職のフレーム」しか持っていない人がいるとします。その人が、偶然聞きにいった講演で「ユーザーの心をつかむ商品開発」という話を聞いたとしても、たぶん脳はほとんど記憶しないと思います。

 逆に「商品開発職のフレーム」をもっている人ならば、その講演の一言一句を聞き逃すまいと脳が活性化するはずです。

 人間の脳は無意識に情報を取捨選択しています。この機能を司っているのが、RASReticular Activating System)という脳のフィルター機能です。脳に入ってくるすべての情報を記憶していては脳がパンクしてしまう可能性があるために、RASが情報をふるいにかけているのです。RASが「この情報は重要ではない」と判断すると、その情報は認識されません。

 先ほどの例で言えば、「営業職のフレーム」しかもっていない人の脳にとっては、「ユーザーの心をつかむ商品開発」という情報はほとんど役に立たないとRASが判断し、ふるい落としてしまったのです。一方、「商品開発職のフレーム」をもっている人の脳にとっては、「仕事に直結する必要不可欠な情報だ」とRASは判断して、しっかりと脳に記憶させます。

 脳は現状のフレームに役立つ情報しか記憶しないようになっているのです。

 でも、それでは「営業職のフレーム」「商品開発職のフレーム」としてクロックサイクルは上がっていくかもしれませんが、グレインサイズを上げることはできません。

 だからこそ、より幅広い知識・関心をもつことが大切なのです。

 営業職の人が、日ごろから商品開発や経営など幅広い仕事内容について知識や関心をもっていたとします。そうすれば先ほどの例のように、偶然聞きにいった講演で商品開発や経営の話が出てくれば、脳が「この新しい情報は、この知識と関係があるので、認識しよう」と動いてくれるはずです。

 引用終わり

 

 

 脳は現状のフレームに役立つ情報しか記憶しないようになっている

 だからこそ、より幅広い知識・関心をもつことが大切

 

 ただし、その「より幅広い知識・関心」は、どんなに真剣に取り組んでも(どんなに気合いを入れても)、今のフレームのままでは手にすることができません。「脳は現状のフレームに役立つ情報しか記憶しない」のだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 大切なのはゴール!

ゴールがすべてのはじまり。「Goal comes 1st.」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「より幅広い知識・関心」を認識するためには、必ず抽象度を上げなければなりません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そこでゴール!

 ゴールの基本条件は 1)現状の外にある、2)心から望むものを、3)人生のあらゆる領域に設定すること(バランスホイール)。その基本3原則に加えて、苫米地博士は 4)自分中心を捨て去ることを挙げられています。

 L-10020218月シークレット… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 3)人生のあらゆる領域にゴールを設定することは、複数のカテゴリを同時に意識に上げ続ける訓練になります。その結果、自然に抽象度は上がっていきます。

 F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

4)自分中心を捨て去るというのは、儒教的な「滅私」「無私」という意味ではなく、「部分関数としての“自分”をどこまでも拡大・拡張していく」ということ。それは「抽象度を上げる」「抽象度が上がる」ことそのものです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 そもそも2)心から望むもの の多くは抽象度の低い次元にあります。仏教でいう「煩悩」とは、抽象度を引き下げる力のこと。ほとんどの人は、煩悩により、抽象度が最も低い物理空間に縛られています。だから「フレーム=BS)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

 1)現状の外へのゴール設定により煩悩を克服できるようになっても、私たちは情報次元で強力に縛られます。その代表が言語。

コーチングの観点で考えると、「言語(化)」には下記のような課題があります。

 ①want tohave toに変わる

 ②ドリームキラーが生まれる

 ③エフィカシーが下がる

 ④抽象度の上限ができる

 ⑤言語により構築された世界を超えて非言語情報処理を行うことが困難になる

 (詳しくはこちらでどうぞ↓)

 L-08220213月シークレットレクチャー -05;「非言語」が重要なのはなぜ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html

 

 

私がよく引用する「考えるな、感じろ (Don’t think. Feel.)」は、映画「燃えよドラゴン(原題:Enter the Dragon)」の中で主人公(ブルース・リー)が発する言葉。

ここでいう「考えるな(Don’t think)」は、「思考=情報処理活動をするな」という意味ではなく、「言語情報処理をするな」という意味です。詳しくは「言語により構築された世界(抽象世界)を超えて、非言語情報処理を行え」。

その「非言語情報処理」が「感じる(Feel)」です。

L-08520213月シークレットレクチャー -08;「feel」の体感

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30185249.html

 

脳の機能でいえば、「前頭前野外側部を抑えて、前頭前野内側部を活性化する」ということ。さらには「左脳言語野の活性を抑え、右脳言語野を活性化する」

それがコーチング中にコーチが行っていることです。

L-08320213月シークレットレクチャー -06;心の本質を捉える基本中の基本

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30130987.html

 

 別の表現でいうと、「可能世界wから別のw1への移行を促す」。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

コーチングは可能世界 w から別の w1 への移行を促す

 

 

 「可能世界wから別のw1への移行を促す」ためにまず行うことが、「ゴール設定」です。

 F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html

 

 ゴール設定という行為によりエネルギーと創造性が生まれます。ゴールこそがエネルギーと創造性の源です。

 (正確には「ゴール設定→〇〇〇〇〇〇→エネルギー&創造性」です↓)

 Q-178:家族ががんで治療中です。どうすればいい… -02;エネルギーと創造性の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

L-161につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 RASが「この情報は重要ではない」と判断すると、その情報は認識されません

 

 …試しに、こちらのブログ記事を「この情報は重要である」とセルフトークしながら読み直してください。スコトーマが外れ、新たな認識を得られるかもしれませんよw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34150617.html

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、6月と11月に開催する予定です。

(セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明を行います)

セミナー開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-0543つのロック(&1つのキー) <ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12794797.html

F-228~:ゼロトラスト

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html

F-288~:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424792.html

F-330:分断緩和のための処方箋 vol.1;サーフィンvsウインドサーフィン

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33414117.html

L-136202111月シークレットレクチャー -05;イマジネーションによって作った限界を破壊し、新しい世界を獲得していく(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33084025.html

 

 

超『時間脳』で人生を10倍にする(文庫版)

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: 超「時間脳」で人生を10倍にする eBook : 苫米地英人: Kindleストア

 



L-159202201月シークレットレクチャー -03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

 

20221月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の2回目。3回を通してのメインテーマは「」です

フレームとは、「ある知識を表現するための知識の単位とその結合方法」のこと。苫米地博士は「その状況、現象、事物の特徴などを、逐一、記述していく方式で物事を定義していく方法論」と表現されています。

(認知科学から苫米地理論への流れはこちらでどうぞ↓)

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 01;フレームとは、認識の枠組みであり、行動の枠組み

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34174778.html

 02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

 

 

 今回のメインテーマ「」とは、「フレーム」のこと。

 私たちはあるフレーム()を作ってその中だけで思考するわけですが、同時にフレームに囚われています。そのフレームとは、ブリーフシステム(Belief SystemBS)のことでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ブリーフシステム(BS)とは、「自分はこういう人間だ」「世界はこうなっている」といった、信じて疑うことのない固定的な思考のこと。「信念」や「こだわり」と呼ばれるものは、BSのあらわれです。

 Q-169~:自身の信念を失いそうです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_406747.html

 

 「世界を平和にしたい」「未来のために行動するべき」といった社会的にプラスな思考だけでなく、「この世はお金がすべて」「お金さえあれば何をしても許される」といった差別的な思考も、「信念」であり、「フレーム」であり、BS)です。

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 もともとBS自体が過去の記憶でつくられています。具体的には「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

とくに情動記憶は、その人の信念に強く影響し、強固な認識のパターンを生みだします。認識のパターンとは、「何を認識し(RASを通過)、何を認識しないか(スコトーマに隠れる)」を決めるもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

つまり、目の前の世界そのものが、各自のBS次第ということです。

 L-066202011月シークレット… -01目の前の世界はすべて〇〇でつくられている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28908637.html

 

 繰り返しますが、ブリーフシステム(BS)自体が過去の記憶でつくられています。そして、そのBSが目の前の世界を生みだします。ということは

 

昨日までの記憶で今日を生き、過去の延長として明日を迎える

 

私たちはいつまでも過去に囚われ続けたまま。だから「フレーム=BS)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

その結果、「自分はこういう人間だ」「世界はこうなっている」という個々人が強く信じて疑うことのない固定的な思考=信念は、自身の中でどんどん“絶対化”され、日に日に強化されていきます。この世に(あの世にも)“絶対”などないというのに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

自身の中でどんどん“絶対化”されていく

 

これはとても危険なことです。なぜなら、前回(L-158/02)確認したとおり、フレーム=BS)は行動の枠組みでもあるから。

ハビット&アティテュードと呼ばれる無意識下の行動(性向)を制御しているのは、昨日までの記憶で作られたブリーフシステムです。

L-09620217… -08;ブリーフシステムとハビット&アティテュードと抽象度の関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 それは 自我そのもののマップ!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 その「自我そのもののマップ」=世界観が目の前の世界を生みだしています。一人一宇宙として。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 その世界(一人一宇宙)の中で「自我そのもののマップ」のままに行動し続けるのは、自由ではなく、「無人運転」。よくて「自動運転」です。だから

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 本質的に人は不自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 この事実を、まずはしっかり認識すること。その上でのコーチングです。

 L-148202111月医療系研修会 -03;「ゴール側の世界(w1)の臨場感を維持し続ける」ための鍵

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33745283.html

 

 コーチングとは、「自身の自由意思で見いだしたゴール側から、『フレーム=BS(囚)』を再構築していく」こと。そのために、まずは「現状のフレーム」を解体していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 では、「現状のフレーム」を解体してスコトーマを外し、より高い次元のフレームを再構築していくために、何を心がければよいでしょうか?

 

 以下、苫米地博士の著書「超『時間脳』で人生を10倍にする」(宝島社、p102)より引用します。「フレーム解体」の“ちょっとしたコツ”をマスターしてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

現状のフレームを解体するためには?

 多くのビジネスマンは、

 〇「営業職のフレーム」「総務職のフレーム」「企画職のフレーム」など職種ごとのフレーム

 〇「A社のフレーム」「B社のフレーム」「C社のフレーム」など会社ごとのフレーム

 にはめ込まれて、仕事をしています。

 特定のフレームが生まれてしまうと、その他のフレームの存在が見えなくなり、自分が属するフレーム以外の処理ができなくなります。結果として、処理できるタスクの数が限られてしまい、全体として見たときにタスクの処理スピードは遅くなってしまいます。

 そこで、今のビジネスマンがやるべきことは、「現状のフレームを解体することでスコトーマを外し、より高い次元のフレームを構築する」ことです

 そのためにはまずは、

 ・自分のフレームを疑う

 ・幅広い知識・関心をもつ

 という二つのことが必要です。それぞれについて、以下に解説します。

 

 □自分のフレームを疑う

 まずは常に自分のフレームを疑う姿勢をもってください。

 「このフレームは本当に正しいのかな」「ほかのフレームがあるんじゃないのかな」と考え続けることが大切です。

 フレームが強くなればなるほど、人はそのフレームに束縛され、行動を制限されます

 たとえば、今の世の中、大企業が赤字を出したり、人員を削減したりして、次々と倒産をしています。「大企業で働くこと=安定した生活」という図式は、もはや過去のものです。

 しかし現実はどうでしょう。いまだに「一流大学に進学して、上場企業・有名企業に就職することが人生の成功だ」というフレームを信じている人がたくさんいるし、そのフレーム通りに行動している人があまりに多すぎる。それは、「一流大学に進学して……」というフレームがあまりにも強烈すぎて、ほかの生き方、ほかの価値観に想像が行きつかないのです。

 オレオレ詐欺に引っかかる高齢者も同じです。一度「電話をかけてきたのは息子だ」→「息子は今すごく困っている」→「私が助けてあげないと!」という強烈なフレームが生まれてしまうと、どれだけ銀行員が「絶対詐欺ですから」と説得しても、脳がその説得を聞こえなくしてしまうのです(聞こえているとしても、脳が必要のない情報としてとらえるため認識しない)。

 だから、これだけオレオレ詐欺は社会問題に発展して、みんなが口をそろえて「気をつけましょう」と言っているのに、引っかかってしまうのです。

 また、過去に大きな成功を手にしている人や組織ほど、過去の成功をもたらしたフレームが強固なものとなり、ほかのフレームに目が向かなくなります。気付いたら時代に取り残されていたということにもなりかねません。

 旧財閥系の古い体質の企業などでは、いまだに稟議書を挟み板で回していたり、お茶くみ当番が決まっていたりと、おかしなしきたりがたくさんあります。でも、社内にいる社員たちは「これがうちの会社のやり方だ」「この方法だからこそ、今の繁栄があるんだ」と思い込み、変えようともしません。というか、そもそもほかのフレームがあることさえ、気付いていないのでしょう。

 経団連も過去のフレームに囚われて、スコトーマに陥っています。

 経団連は、昭和30年代の高度成長期に成功した輸出型企業が中心になっています。経団連の社長たちは「昭和30年代の経済右肩上がりの時代の考え方・方法論が正しいんだ」というフレームが外せないでいます。

 しかし、昭和30年代と今では、経済状況も人びとのニーズも変化しています。今の円高の世界経済の中では、彼らのフレームはほとんど役に立ちません。

 にもかかわらず、過去に大きな成功をつかんでしまった分、フレームはより強固になり、ほかのフレームで仕事をしようという発想にならないのです。だから日本の経済は苦しみ、行き詰まっているのです。

 打開策は簡単です。経団連の社長たちが自分たちのフレームをいったん解体し、今の時代にふさわしい新しいフレームをもてばよいのです。

 普通のビジネスマンも同じことです。

 多くの人は、上司から教えられたり、自分なりに工夫して、フレームを構築します。

 今までそのフレームで滞りなく仕事を処理していたならば、あなたはきっと

 「このフレームに従って仕事をすれば問題は起こらない」「このフレームは絶対だ」と信じ込んでしまっているでしょう。

 それこそ「スコトーマ」なのです。

 はっきり言いましょう。

 「あなたのタスク処理のスピードは遅すぎます!

 「もっと効率的なタスク処理のフレームは、必ず存在します!

 まずは自分のフレームを疑ってください。

 引用終わり(この続きは次回引用します)

 

 

 フレーム解体のポイントの1つは、「自分のフレームを疑う」こと。

 F-263~4:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.7~8;「知の呪縛」から抜け出すための逆向きのスコトーマ外し>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29906587.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29951903.html

 

 ここで重要なのは“気楽に取り組む”ことです。これまでのフレーム=BSを強く否定したり、「必ず変えよう」などと意気込むと、なかなかうまくいきません。

だから気楽。その気楽が“ちょっとしたコツ”です。

 F-109:気楽

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

L-160につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

フレーム解体のポイントの1つは、「自分のフレームを疑う」こと。ここで重要なのは“気楽に取り組む”ことです。これまでのフレーム=BSを強く否定したり、「必ず変えよう」などと意気込むと、なかなかうまくいきません

 

 その理由は?

 

 そう、これまでのフレーム=BSを否定するとエフィカシーが下がりやすく、「必ず変えよう」と意気込むとhave toになりがちだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 だから“気楽”♪

 F-072:「糖尿病リスク予測ツール」に思う vol.2;わかっちゃいるけどやめられない♪

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15394923.html

 

 *さらに根本的な理由(RCARoot Cause Analysis)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、6月と11月に開催する予定です。

(セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明を行います)

セミナー開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-143:不要不急 vol.4;レジリエンスをコーチング理論で考える <ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22931091.html

F-327:お大事に <前編;人と人のコミュニケーションの原点>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33262415.html

L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

Q-314~:こんな私に誰がした

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425205.html

Q-345:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.2;「走りながら考える」 コーチング実践編・自由>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32510309.html

 

 

超時間脳で人生を10倍にする

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: 超「時間脳」で人生を10倍にする eBook : 苫米地英人: Kindleストア




F-345:知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 これはコーチングを学ぶ前に見聞きしたフレーズ。最近、ふと思い出しました。

 

 

またも繰り返された「私は知らなかった。秘書が勝手にやった」という言い訳。「知らないから悪くない」という論理は、もちろん、一般社会では通用しません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 良識ある大人にとって「『知らない』と言う」ことは罪といえますが、コーチングの観点で考えると「知らない」こと自体が罪。「知らない」ままではゴールを達成することができないから。もっというと、ゴールを設定することすらできないからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールとは、現状の外に設定するもの。だから、設定するまでは「知らない」はずですし、設定できたときも達成の仕方はまだ「知らない」はず。「知っている」という場合、そのゴール(らしきもの)は現状の中です。

 Q-216:「現状の外のゴール」とは何か? 混乱しています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27346333.html

 

ゴールに向かい続ける間に、ゴール達成に必要な知識を得て、達成するための方法を見つけていきます。試行錯誤を繰り返しながら。

それが「Invent on the way」という感覚。「Invent on the way」はコーチングの祖 ルー・タイス(Lou Tice)さんの言葉です。

 L-09020217月シークレットレクチャー -02;臨場感世界の現実化(realized virtuality

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30497354.html

 

苫米地博士は、知識のことを「可能世界から可能世界への到達可能性関数」と表現されています。

F-317Let’s connect the dots! <ナットウキナーゼ、ブロメライン、クルクミン>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32776714.html

 

バラいろダンディでの講義(20211213日放送回)に合わせて表現し直すと、知識とは「可能世界“w”から別の“w1”への架け橋」です。

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 このフレーズは、ある曲の歌詞の一部。誰の曲かわかりますか?

(ヒント:20年前の曲です)

 

 ところで、「コーチングをまったく知らない」という方々にお話しさせていただくとき、私は最初に「スコトーマ(Scotoma)」についてお伝えします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 知識がないと、そもそも認識することができません。それは存在しないのと同じ。

 F-304~:「何もないところからレンブラントを発見」は正しい?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268332.html

 

 一方で、知識があると、その知識自体が新たな認識を妨げてしまいます。いわゆる「思い込み」というもの。思い込みは「イマジネーションの限界」を生みだします。だから

 L-01020201月シークレット… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 

 さて、誰の曲かわかったでしょうか?

 

 答えは相川七瀬さん。2004年に発売された25枚目のシングル曲「Round ZERO BLADE BRAVE」中の一節です(作詞は藤林聖子さん)↓

 Round ZERO ~BLADE BRAVE [NANASE'S DAY 2020 EDIT] (youtube.com)

 

 今、この話を真剣に読んでくださっている方の抽象度は下がっています。具体的な情報量が増えたからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

  

 一般的には、抽象度が下がると、臨場感は上がります。具体的情報量が増えた分、より詳細にイメージできるようになるからです。それなのに、実際は臨場感が下がっているはず。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

これから補足する情報が加わると、ますます臨場感が下がるはずです。はっきり表現すると、「どうでもいい」と興味が薄れる感じ。

自身の中の臨場感の変化を意識に上げながら読み進めてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 いいですか?

 

 では、補足します。相川さんの「Round ZEROBLADE BRAVE」は、2004年に放送された「仮面ライダー 剣(ブレイド)」の主題歌。全48話のうち30話までのオープニングで使われました。実際の映像がこちら(158秒より)↓

 仮面ライダー剣(ブレイド) 第01話[公式] (youtube.com)

 

 

 どうですか?

 情報がさらに具体的になり抽象度が下がったはずなのに、臨場感はむしろ下がっているのでは?

 

 それが「知りすぎる罠」。

 過去の記憶でつくられたブリーフシステム(Belief SystemBS)が「重要でない」と判断すると、途端に臨場感が下がり、関連する情報をシャットアウトしはじめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 それは「BSが映しだす世界」(=Comfort ZoneCZ)を維持しようとする働きです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *その「働き」の正体は↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 「BSが映しだす世界」は、もちろん過去です。つまり、人は「過去に縛られている」「過去を生きている」ということ。ブレイドの世界観でいうと「封印」されている

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

実際のところ、年を重ねるほど、新しいものに挑戦することは難しくなっていきます。

 Q-140:若かったら挑戦しますけど、もう年なのでガマンします

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22528302.html

 

 だからこそ、コーチング! だからこそ、現状の外へのゴール設定! そして、

 L-133202111… -02;自我とRAS&スコトーマとコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33004210.html

 

エフィカシーを高めること !!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 たった1人きりのキミの存在が

 いつか世界のすべて変えるだろう

 ここにあるものは希望? 絶望?

 Round Zero 始まってる

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 動けなくなる前に動き出そう

 風に捲られたカード占うように笑う

 迷わないハズもない

 それでも明日を探せ

 めくるめく運命壊れそうな時代に

 切り札はキミの中

 研ぎ澄まされた勇気にして

 BLADE BRAVE

 

 

 今年(2024年)、「仮面ライダー 剣」は20周年を迎えました。記念イベントやグッズ販売の情報を見聞きするたびに(トリガー)、“あの頃”の思い出がよみがえります(アンカー)。子どもたちとの楽しい楽しい思い出です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 先日も大人向け価格のグッズ予約がはじまり(カリスのアレ)、そのおかげで「知らないと言う罪と知りすぎる罠」というフレーズを思い出しました。

あらためて歌詞を確認しながら、とても意味深いな~と感激しているところです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

その“感激”をコーチとして分析すると

  

 知らないと言う罪と知りすぎる罠」を克服し、「動けなくなる前に動き出す」ためにゴール設定を行う。

そして、「切り札」となるゴールの世界(=ゴール側のCZ)の臨場感を高めていく それが「研ぎ澄まされた勇気」=エフィカシーを上げること

 

 では、ゴール×エフィカシー の鍵となるものは?

 

 最後に、苫米地博士の著書「脳を味方につける生き方」(三笠書房、p182)より引用します。「運命の切り札をつかみ取り、今、その力を全開にする」ためにしっかり感じ取ってください。Feel

 

 

ちょっと先を読んで仕事ができる人、できない人

 また、知識が少ないにもかかわらず、認識能力が優れているケースがあります。

 それは、抽象度の高い思考ができる人です。手持ちの知識はそれほど多くなくても、抽象度を上げていれば10を読み取ることが可能になります。

 先にも述べたように、抽象度が高いということは、たくさん知識があるのと同じですから、発話に含まれた多くの情報を認識できます。常に抽象度の高いレベルで人の話を聞いている人は、他の人よりもはるかにたくさんの情報を得ているのです。

 したがって、「1を聞いて10を知る方法はあるのでしょうか?」という問いに対する答えは2つです。

 「知識を増やしなさい。もしくは、抽象度をどんどん上げていきなさい」

 

 そうすると、10を聞いても1しか知らない、などということはなくなります。10を聞けば10を知ることができるので、周囲の人の目にはあたかも1を聞いて10を知ったかのように映るはずです。

 「コピーを取って」と、オフィスで上司にこう頼まれたとき、単にコピーを取るだけで渡すか、会議で配る資料だろうから、一部ずつホチキスでとじて渡そうと考えるか、そこに違いが表れるのです。特に指示されていないのにホチキスでとじたとしたら、「おお、気が利くね」となるでしょう。

 相手のニーズがわかっているから、1を聞いて10の仕事ができるのです。

 間もなく会議が開かれることを知っていて、上司が朝から準備に追われているのを見ていれば、頼まれたコピーは会議の資料だとわかる。時期から考えて毎月恒例の販売会議だと気づけば、出席人数はだいたい決まっているから必要部数も見当がつく。人数分をホチキスでとじてタイムリミットまでに提出したら、「1を聞いて10を知る人間」だと評価されることは確実です。もし上司の会う相手が会計検査院の人だったら、気を利かせてコストの低いわら半紙を使ってコピーする。渡された上司は「おお、よくわかっているな」と思うでしょう。

 

 結局は、1を聞いて10を知る人間は認識する情報量が違うということ。

 知識量が多いか、あるいは抽象度が高いかの差です。

 やり方次第で、誰でも1を聞いて10を知る人間になることができます。

 引用終わり

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 「仮面ライダー」と「ウルトラマン」の二択でいうと、私は圧倒的に「ウルトラマン」派。そのため、親子で「ブレイド」にドはまりし、自我が変わった感じがしました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 今回のブログ記事を書くに当たって、「なぜ私は仮面ライダーが嫌いだったのか?」を考えてみました。昔の記憶をたどりながら。

 F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html

 

 すると、よみがえったのが、子どもの頃に仮面ライダーのショーでショッカーに舞台まで連れ去られた記憶。むちゃくちゃ怖かったことと親がゲラゲラ笑っていてとても腹が立ったことを思い出しました。恐怖と怒りが入り混じった重たく熱い感覚とともに。

 Q-369~:共感覚がなかなかうまく実践できません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428764.html

 

 それは幼児の頃の話。記憶が本物かどうかはわかりませんが、私の中ではとてもリアルな思い出です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

-追記2

 「仮面ライダー 剣」は“職業ライダー”という設定です。つまり、主人公はサラリーマン(すぐに失職しますが)。

ゴールのカテゴリ「職業」と「お金(ファイナンス)」の関係を考えるという点でも、とても意味深いストーリーだと思っています。

F-027~:プロとアマの違い

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268331.html

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、6月と11月に開催する予定です。

(セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明を行います)

セミナー開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

F-274:冗長性と多様性 <vol.6;プロフェッショナルなマインド>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30503310.html

Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

Q-175脳内の歩くというイメージの臨場感を上げて物理世界で実際に歩いてるということになるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24963004.html

Q-271~現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

 

 

脳を味方につける生き方




L-158202201月シークレットレクチャー -02;フレーム=BS(囚)問題

 

20221月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の2回目。3回を通してのメインテーマは「」です

フレームとは、「ある知識を表現するための知識の単位とその結合方法」のこと。苫米地博士は「その状況、現象、事物の特徴などを、逐一、記述していく方式で物事を定義していく方法論」と表現されています。

(認知科学から苫米地理論への流れはこちらでどうぞ↓)

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 01;フレームとは、認識の枠組みであり、行動の枠組み

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34174778.html

 02;フレーム=BS(囚)問題

 

 

フレームとは、「関連することだけをふるい分けて抽出し(RAS)、それ以外の事柄に関しては無視して(スコトーマ)思考する」ためのもの。

そんなフレームは、コーチングにおいてとても重要です。なぜでしょう?

 

 

 前回は苫米地博士の著書「その検索は止めなさい 欲しい情報が一瞬で手に入る超速フィルタリング脳の作り方」(主婦と生活社、p28)より引用しました。博士がポイントとして挙げられていたのは

 

     情報とは意識するまで単なるデータである

     情報発信とは「思考」である

     「思考」を発信する場所は抽象空間=脳内である

     情報は発信することによって収集できる

 

 以下、「その検索は止めなさい」(p32)より2回に分けて引用します。前回引用分の続きです。

 “思考”を意識に上げながら読み、RASとの関係性をアップデートしてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

他人から埋め込まれたRASと自分で埋め込むRAS

 情報発信の意味と、RASの機能を解説しましたが、ここでひとつ注意してほしいことがあります。

 RASには落とし穴があるのです。

 「開けた財布が空だった」これは環境に対する情報提供であり、そのフィードバックとして「くそ! 金持ちになってやる」というゴールが生まれました。ところが、このゴールを決めるという行為が、実はなかなかクセ者なのです。

 なぜなら、自分で思っている以上にあなたは情報に左右されているからです。

 先ほど、飲み屋でオジサンたちが語るウンチクは情報発信ではないといいました。なぜなら、「思考」がないからなのですが、なにもオジサンたちだけではありません。ほとんどの人が情報に対して「思考」をしていないのです。

 「テレビでこういっていた」「雑誌にこう書いてあった」といった裏づけのない情報を、多くの人が鵜呑みにしています。

 数年前、テレビの情報番組で紹介された納豆ダイエットが、番組が終了したほど大騒動になった件などは、その象徴的な出来事です。一時期、売り場からごっそり売り切れたものでした。そこには思考がまったくありません。この思考停止状態こそがRASの落とし穴となるのです。

 そもそも、タンパク質のかたまりである大豆を、大量に食べれば食べるほどやせるなんてありえないと、ちょっと考えればわかるはずです。

 何も思考せず。「へー、納豆ってダイエットに効くんだ」と思っただけでも、RASはしっかり働いてくれます。すると、納豆を食べることがいかに効果的かという情報ばかりを次から次へと拾い始めてしまいます。

 「この雑誌でもいいといっていた。あの人もいいといっていた」と、納豆は素晴らしいという情報だけがバンバン蓄積されて、納豆の絶対視化が進んでしまうのです。実際には効果があるかどうかなど、自分で判断していないのに、です。その結果がやらせの発覚です。

 この例でもわかるとおり、RASは他人から埋め込まれても立派に機能するということです。さらに衝撃的なことにはRASの重要度を決めているのは、ほとんどの場合、他人から埋め込まれた情報によっていることが多いということです。

 例えば、あなたがあるモノを重要だと判断するようになったのは何がきっかけだったでしょうか?

 よく考えてください。あの人がそういっていたから、あの本にこう書いてあったからといったことがけっこうあるのではないでしょうか。さらに、記憶を遡ってください。ほぼすべての人の行き着くところは自分の両親か、自分を育ててくれた人になるのです。

 「これは安全、これは危険」というのを教えてくれたのは両親です。食べ物の好みにしても、物事の好き嫌いにしても、両親を見て学んだ部分はかなり大きいのではないでしょうか。

 私がよく例に出す、コーヒーを飲むか、紅茶を飲むかといったちょっとした選択の決定にまで、親の影響は及んでいるのです。

 もちろん、親に決められたからすべてが悪いということではありません。それがあなた自身の人格を作ったことは間違いのない事実ですし、その人格にしても、すべてがすべて両親によって作られたわけでもありません。環境にもよるでしょうし、時代背景にもよるでしょう。

 親から学んだことだけで人格は作られるわけではありません。私がいいたいのは、たいていの人が親や他人から埋め込まれたRASを持っているということと、そのRASについて自分なりの判断を少なくとも1度や2度はしておくべきだということです。

 もっとも危険度が高いのは、まったくの他人から埋め込まれたRASです。

 こちらはかなり深刻な問題です。先ほど紹介したようにテレビ番組からの情報もあるだろうし、小・中・高・大学の教師からだって埋め込まれているでしょう。読んだ本でも、見た映画からでもRASは埋め込まれてしまいます。

 例えば、昔の映画では主人公の多くがタバコを吸っていました。それを見て「カッコいい」と思ったからこそ、いまの50代、60代の男性の多くはタバコを吸っているのです。この世代は、20歳を超えたらタバコを吸わないと大人じゃないとすら思っていました。

 しかし、いまの20歳の若者にはタバコを吸う習慣はありません。それはタバコが魅力的な嗜好品だという刷り込みを社会がしていないからです。

 それどころか、いまや喫煙は社会悪のようなイメージすら持たれ、喫煙スペースがあったとしても、それはトイレの横など、気分のいい場所にはないのです。販売価格も高くなる一方で、昔と違って、タバコを吸う行為はカッコ悪いのです。

 ブームや流行だって、その構造は一緒です。

 なにがカッコよくて、なにがカッコ悪いかは、実はかなりの確率で他人から埋め込まれたRASの重要度だといえるのです。

 人は簡単に他人から重要度を埋め込まれてしまう存在なのです。とはいえ、埋め込まれることに関していえば、それほど大きな問題ではありません。

 それによって何かを学ぶこともあるでしょうし、流行といった経済活動はこれで成り立っているわけですから全否定はしません。

 要は、自分で認識できればそれでいいのです。

 パソコンのウイルスソフトのように定期的にチェックができれば、埋め込まれたRASの重要度を取り除いたり、逆にそれを利用することだってできるのです。

 では、他人から埋め込まれたRASの重要度をどうやって認識し、取り除くのか?

 これはなかなか難しい問題です。なぜなら自分自身では、どれが他人に埋め込まれた重要度なのか、自分で重要性を決めたものなのか、判別するのは難しいからです。なにしろ、コーヒーが好きなのか、紅茶が好きなのかということすら、自分の判断で決定したのか、他人の意見によってなのか、とてもあいまいだからです。

 しかし、それを一気に解消する方法があるのです。

 それは何か?

 自分で判断しなければいいのです。

 自分の好みや重要度で判別しない方法をとればいいのです。

 引用終わり(この続きはすぐ後に引用します)

 

 

 …RASの落とし穴となるのは、「思考停止状態」。

 RASの重要度を決めているのは、ほとんどの場合、他人から埋め込まれた情報です。他により埋め込まれたRASが、一人ひとりが認識している目の前の世界を決めています。

そのRASについて、「“自分なりの判断”を行わない」ことが「思考停止」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 そもそもRASReticular Activating System、網様体賦活系)とは、脳の活性化ネットワークのことで、五感から入力される大量の情報の取捨選択を行うフィルターのようなもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

人は、そのフィルターを通過した情報のみを認識し(=スコトーマが外れる)、通過しない情報は認識することができません(=スコトーマに隠れる)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 博士が書かれている「コーヒーが好きなのか、紅茶が好きなのか」でいうと、「食後にコーヒーを飲む」といった無意識化された行動パターンがハビット(Habit)で、「どちらにしますか?」と聞かれて「コーヒー」と答える無意識の判断がアティテュード(Attitude)。

 そのハビット&アティテュードを制御しているのが ブリーフシステム(Belief SystemBS)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 つまり、「関連することだけをふるい分けて抽出し(RAS)、それ以外の事柄に関しては無視して(スコトーマ)思考する」ための“フレーム”とは、コーチングでいうブリーフシステム(BS)のこと。そのフレーム=BSが行動の枠組みでもあるというのは、ハビット&アティテュードのことを指します。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 毎朝コーヒーを飲んでいる人は、紅茶に変えてみるだけでもスコトーマが外れます。もしも新しい発見により重要度が変わったなら、フレーム=BSは確実に変化していくでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 ところが、多くの場合、その変化は長続きしません。なぜ?

 

 そう、ホメオスタシス(恒常性維持機能)が働くから。強力なホメオスタシスがこれまでのフレーム=BSを維持するように働いています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 私たちは過去の記憶がつくるフレームにいつまでも囚われたままです。「囚」という「無人運転」(よくて「自動運転」)が、多くの人の人生や社会の現実の姿です。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 今回のメインテーマ「」とは、「フレーム」のこと。

 私たちはあるフレーム()を作ってその中だけで思考するわけですが、同時にフレームに囚われています。それがBS)です。つまり

 L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 本質的に人は不自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そんな「フレーム=BS)問題」を一気に解消する方法が、「自分で判断しない」「自分の好みや重要度で判別しない方法をとる」。再度「その検索は止めなさい」(p38)より引用します。

 

 

 「そんなことができるのか」と思った読者の方も多いでしょうが、実はこのやり方はとても簡単です。自分で重要度を決めないということは他人の重要度を使うというだけの話です。つまり、他人が選んだ情報によって自分の情報をスクリーニングすればいいのです。

 そのやり方は、例えば本屋に行ってベストセラーの1位から10位の本を買って読めばいいのです。

 要は、自分の基準は捨てる。自分の外にある客観的な基準で情報の重要度を決めて、その順で見ていくわけです。もしくは純粋にランダムで、物事を選択するのです。キンドルやiPadを使ってもいいでしょう。電子書籍でアメリカで一番売れている雑誌を読むのはおすすめです。その雑誌はアメリカ社会がいちばん重要だと判断したものですが、自分の基準ではありません。

 自分の基準ではない重要なものとはこういうことをいうのです。いまの自分とはるかにかけ離れたものを基準にすることによって、他人に埋め込まれたRASの重要度から離れ、同時に他人に埋め込まれたRASの重要度に気づくということになるのです。

 

 徹底的に他人を使いましょう。他人の視点を使うことで、初めて自分の新しい視点ができるのです。新しい視点を得れば、物事の見え方はガラリと変わります。

 昨日まで完全に把握していたと思っていたものが、突然、真新しく見えることもあるでしょう。新情報や、新発見が続々と到来するのです。あなたを取り巻く世界は何も変わっていないのに、です。

 これが革命的な情報収集のスタートとなります!

 引用終わり

 

 

 いまの自分とはるかにかけ離れたものを基準にすることによって、他人に埋め込まれたRASの重要度から離れ、同時に他人に埋め込まれたRASの重要度に気づくということになる

 

 これを「こだわりを捨てる」と表現します。仏教的にいうと、「我執を捨てる」「放下着(ほうげじゃく)」。

 Q-297:弟子にしてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30430928.html

 

 コーチングのフレームで表現し直すと、「まったく新しいこだわりをつくる(それも人生のあらゆる領域に)」。それは、もちろん、ゴール設定からはじまります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 つまり、「自身の自由意思で見いだしたゴール側から、『フレーム=BS(囚)』を再構築していく」ことが、本物のコーチング(Authentic Coaching)だということ。

 F-337:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.2;ゴールは自分という“殻(w0)”を抜け出して初めて見えてくる>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33775039.html

 

 その自由意思獲得のために、「フレーム=BS(囚)」という思考停止状態のまま生きていることに気づき、あえて「フレーム=BS(囚)」を止める

 

 それがフレーム=BS)問題を解決する第一歩となります。

 F-335:分断緩和のための処方箋 vol.6;「内部表現から頭を突き出し、真の自由意思を獲得する」というゴール

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33671632.html

 

L-159につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 そのRASについて、「“自分なりの判断”を行わない」ことが「思考停止」

 

 引用文にあるとおり、“自分なりの判断”は決して簡単ではありません。その解決として、苫米地博士が提案されているのが「他人の視点を使う」こと。

 ディベーターでもある博士は、「論理的視点を使う」ことも強く勧められています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 詳しくはこちらでどうぞ↓

 S-01~:よりよい“議論”のために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、6月と11月に開催する予定です。

(セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明を行います)

セミナー開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-263~4:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.7~8;「知の呪縛」から抜け出すための逆向きのスコトーマ外し>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29906587.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29951903.html

F-311:デジタル自傷行為 <case-side -1;ブリーフシステム・RAS&スコトーマ>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32477117.html

L-07420211月シークレットレクチャー -03;ブリーフシステムによる〇〇思考を止める

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29458054.html

L-09420217月シークレットレクチャー -06;ブリーフシステムと人格や未来との関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30598161.html

L-09520217月シークレットレクチャー -07;ブリーフシステムを変更する方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30622243.html

L-09720217月シークレットレクチャー -09;ブリーフシステムを壊し、スコトーマを外すための方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30681527.html

 

 

その検索はやめなさい

Kindle版はこちら↓




このページのトップヘ