苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:コーチング

Q-343:瞑想をすると思慮深い方向に向かってしまい、エネルギーがなくなってしまう感じがします <後編;コーチの視点で>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q慈悲の瞑想やブログにあった「黙って食え瞑想」をしています。

今生きていることの奇跡や、存在していること、普通に日常生活を送れることの奇跡を感じ、心が満たされ、認知的不協和が解消されてしまうような気がします。

もちろん、奇跡だからこそ、たった一度の人生を悔いなく生きたいと思いますが、「ゴールを達成するぞ!」のようなギラギラ感やワクワク感、ロケットの様なエネルギーがうち上がる感じはあまり起こらず、「いかに生きるべきか、死ぬべきか」という思慮深い方向性に向かってしまいます。深い知性の森に入り込む感じです。

そして、その知性の森に1カ月くらい留まってしまっております。

このままでいいのでしょうか?

 

 前編;ヒーラーの視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32449644.html

 後編;コーチの視点で

 

A2:私の回答は、ヒーラーとしては「素晴らしい」、コーチとしては「あなたらしくない」。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 *ヒーリングとコーチングについて、こちらもどうぞ↓

 F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

 

 前回(Q-342)のポイントをまとめると、

 □ゴールが生みだす「自分や世界」とは、ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のこと。それは現在のコンフォートゾーンとはまったく異なる

 □ゴールがしっかりと現状の外にあり続けると、ゴール側(=現状の外)のCZと現状のCZの間にギャップが生じる。そのギャップこそが「認知的不協和」であり、それがエネルギーと創造性の源

 □ギャップが大きい=現状から大きく飛びだしている=より高い抽象度 であるほど、エネルギーと創造性は大きくなる。よって、鍵となるのは「抽象度のコントロール」

 □ゴール側のCZをしっかり作れると、ゴール側にホメオスタシスが働くようになり、ゴール実現のための行動が自然に行えるようになる

 □ゴール側のコンフォートゾーンを作り、しっかりホメオスタシスを働かせるために行うのが「瞑想」。キーワードは「情報場」

 □具体的には、「瞑想」とは、「情報空間でどのような情報場が形成され、それぞれがどのような関係で結ばれ、その結果、物理空間にどのような影響を与えているか」を“正しく見る”こと

 

 

 奇跡を感じ、心が満たされ、認知的不協和が解消されてしまう」というのは、しっかりと前頭前野が働いている状態です。その反対に、動物的な大脳辺縁系優位の状態に陥ると、「正しく見る」ことができなくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 だから「素晴らしい」。

私は、コーチングのためには、まずはヒーリングが必要だと思っています。前頭前野優位を保っている状態が“ヒーリングされている状態”です。

 Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

 

 では、「素晴らしい」の先に進みましょう。

コーチの視点でいうと、「知性の森」に留まり続けるのは「あなたらしくない」。その理由はCZ化してしまっているからです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

ここでいう“CZ化”とは、「引きこもる」「閉じこもる」という感じ。それはCZのダークサイドです。

F-308:映画のおもしろさって何だろう? <vol.5;コンフォートゾーン②>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32330077.html

 

そのままでは、さらなるエネルギーや創造性は発揮できません。お気づきのとおり。

Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態では

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

 

 

 前回は、苫米地博士の著書「思うままに夢がかなう 超瞑想法」(PHP研究所)より引用しました。その書籍の中で博士が教えてくださっているのは、「自分自身を開放するだけでなく、宇宙を思いのままにするための方法」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 御指摘の「黙って食え瞑想」は、「正しく見る」ための瞑想であり、「自分自身を開放する」ための方法。じつは、苫米地博士が教えてくださる「超瞑想法」は“3つのステップ+1”から成ります。

 ステップ1:正しく見る

 ステップ2:自由自在に見る

 ステップ3:臨場感を維持する

1:インプリメンテーション(実装)  です。

 

 だから、「正しく見る」ことができるようになったら、次の「自由自在に見る」に進みましょう。そのポイントは「自我を離れる」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 もちろん、「正しく見る」ためにも「自我を離れる」ことが必須。でも、それはまだ「空(くう)」の段階です。次の「自由自在に見る」は「仮(け)」の実践。

空(正しく見る)と仮(自由自在に見る)が同時にできて「中観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

具体的にいうと、これまでとは違う情報因果を選ぶことで、世界(w1)や自分(関数p)のあり方を変えていきます。それが「自由自在」!

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 3つめのステップは「臨場感を維持する」。

 臨場感が強ければ強いほど、情報場のコントロールは容易になります。まるで物理空間でものを動かすように、情報因果を書き換えていくことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その詳細は下記記事にまとめました。“臨場感”の本質を感じていただきたくて、オタクレベルで「STAR WARS」を取り上げていますw

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 「超瞑想法」の3つのステップを踏まえた上で、最後に行う仕上げが「インプリメンテーション(実装)」。

 Q-196未来の抽象度の高いイメージ(I)を臨場感高く想像すれば(V)実現する(R)と考えていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25936863.html

 

 以下、苫米地博士の著書「思うままに夢がかなう超瞑想法」(PHP研究所、p174)より引用します。じつは引用文中で、苫米地博士は「抽象度のコントロール」をされています。「たとえば」「また」の後は抽象度を下げ、その後に抽象度を再度上げてまとめるという感じ。そのコントロール感(→並列処理)を感じてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

世界を変えた偉人たちは、実装力に優れている

 人類の歴史に名を残す科学者や政治家、経営者たちは、物理世界に数々の変革をもたらしました。彼らが物理世界のあり方や人々の意識を変えることができたのは、超瞑想力と実装力に優れていたからです。

 彼らは超瞑想を実践することで、目指すべき未来がはっきりと見えていましたし、その未来を現実のものとするためのすべての情報因果も見えていました。

 そして、情報因果を物理空間に落とし込むための圧倒的な知識を持っていました。

 だからこそ、世界や自分を思い通りに変えることができたのです。

 

 たとえば、日本を代表する企業であるソニー。ソニーの創業者といえば、日本屈指の名経営者といわれる井深大さんと盛田昭夫さんです。

 井深さんと盛田さんの偉大さは、ソニーという巨大グローバル企業の礎を築いたことではありません。それは物理空間での結果に過ぎず、根本的なことではないのです。

 彼らが世の中に大きな影響を及ぼす偉大な経営者になれたのは、情報空間の場の因果関係を見極めて、変えようとしたからです。

 ソニーの代表的な発明品といえば、日本初のテープレコーダーやトランジスタラジオです。彼らは「テープレコーダーやトランジスタラジオで一儲けしよう」という抽象度の低い思考ではなく、「世の中を変えてやろう」という抽象度の高いビジョン、大きな志を持っていました。まずは「世の中を変えてやろう」というビジョンがあり、ビジョンを実現するために情報空間に働きかけて情報因果を組み立てていったのでしょう。そして、その情報因果を物理空間に落とし込むためのインプリメンテーションとして開発されたのが、テープレコーダーやトランジスタラジオです。

 井深さんの技術者としての圧倒的な専門知識があったおかげで、テープレコーダーやトランジスタラジオを物理空間に実装することができて壮大な情報因果の道筋が完成し、ソニーという企業は井深さんや盛田さんが思い描いたであろう大企業へと発展することができたのです。

 また、ソフトバンクの創業者・孫正義さんにとってのインプリメンテーションは、ソフトウェア流通事業への参入でした。ソフトウェア流通事業への参入をきっかけに事業を拡大させ、現在のような電気通信、インターネット関連、出版社、プロ野球チームなどを傘下に擁する巨大企業に成長することができたのです。

 孫さんの場合、特筆すべきは、ソフトウェア流通事業を選ぶまでに2年間もかかっていることです。自ら開発したポケットコンピューターを2億円でシャープに売ってから、ほぼ2年間は「見ること」に徹していたそうです。当然、ほかの社員は不安になります。まわりからみれば、社長は何もせずに資産を食い潰しているようにしか見えないからです。

 しかし実際は、孫さんは瞑想空間でありとあらゆる因果関係を徹底的に見て、思考実験を繰り返していました。物理空間に落とし込むまでに、情報因果を11つ検証したわけです。そして2年間見続けた結果、「これだ!」とソフトウェア流通事業への参入を決めたのです。

 すぐれた経営者の行動は、傍から見るとどこか直感的な印象を受けます。インタビューなどでも「自分は運がよかっただけ」「時代が追い風になった」といったコメントを残している人もいます。しかし、物理空間での成功は、決して直感や運によってもたらされたものではありません。彼らは瞑想によって情報空間の因果関係を徹底的に検証し、自分がめざす抽象度の高いビジョンを実現できる情報因果を組み立て、そのうえで物理空間において圧倒的な知識や技術を用いて適切な事象をインプリメントしています。

 その結果、他の追随を許さない結果を得ることができているのです。

 物理空間の成果は、すべてが情報因果の写像であり、必然なのです。

 引用終わり

 

 

 鍵は抽象度のコントロールです。それも並列処理でのコントロール。

 御質問中の「思慮深い方向性」が「I×V」、「エネルギーが打ち上がる感じ」が「R(化)」に相当します(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

抽象度を加えると、

 思慮深い方向性 = I×V = 抽象度↑

 エネルギーが打ち上がる感じ = R(化)=抽象度↓

 

 その2つの方向性(↑,↓)を、同時に意識に上げ続けることが大事。それが「ゲバラ主義」!

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 ぜひとも、「知性の森」というあの世(情報次元)を散策しながら、同時にこの世(物理次元)で自由自在に生きてください。「たった一度の人生を悔いなく生きる」ために。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 今回は「臨場感」「コンフォートゾーン」「抽象度」の3つを軸にまとめました。

 その3つを体感しながらしっかりマスターするために、じつは、“映画”がとても役立ちます。ぜひ下記記事も合わせて確認してください↓

 F-304~:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426094.html

 

 記事(F-304~)内で言及している「ゴール達成の秘訣」と「『ゴール達成の秘訣』の秘密」を体得したなら、自然に「深い知性の森」から抜けだすことができるようになります。

 なぜでしょう?

 (私の答えはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

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 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

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-関連記事-

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

Q-175脳内の歩くというイメージの臨場感を上げて物理世界で実際に歩いているということになるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24963004.html

Q-259~:コーチングは弱った人を対象とする臨床心理や精神医療の世界にはなじまないのだろうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419730.html

 

 

超瞑想法(文庫版)

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Q-342:瞑想をすると思慮深い方向に向かってしまい、エネルギーがなくなってしまう感じがします <前編;ヒーラーの視点で>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q慈悲の瞑想やブログにあった「黙って食え瞑想」をしています。

今生きていることの奇跡や、存在していること、普通に日常生活を送れることの奇跡を感じ、心が満たされ、認知的不協和が解消されてしまうような気がします。

もちろん、奇跡だからこそ、たった一度の人生を悔いなく生きたいと思いますが、「ゴールを達成するぞ!」のようなギラギラ感やワクワク感、ロケットの様なエネルギーがうち上がる感じはあまり起こらず、「いかに生きるべきか、死ぬべきか」という思慮深い方向性に向かってしまいます。深い知性の森に入り込む感じです。

そして、その知性の森に1カ月くらい留まってしまっております。

このままでいいのでしょうか?

 

 前編;ヒーラーの視点で

 

A1:最初に結論を述べると、ヒーラーとしての私の答えは「素晴らしい」。コーチとしての答えは「あなたらしくない」です。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 *ヒーリングとコーチングについて、こちらもどうぞ↓

 F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

 

御指摘の「黙って食え瞑想」の目的は、「自分や世界を正しく見る」こと。絶対的な「正しい」はないことを承知の上で、あえて「自分や世界」を“正しく見る”のが「黙って食え瞑想」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 *「黙って食え瞑想」について、詳細はこちら↓

 F-205:花オクラ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26892359.html

 

 では、そのときの「自分や世界」とは何のことでしょう?

何が“正しい”を決めるのでしょうか?

 

 

 “正しい”の基準となるのは「ゴール」です。

 L-09920218… -01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 

 ゴールは 1)心から望むもので、2)自分中心を捨てながら、3)現状の外に設定するもの。

 L-10020218… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 現状の外に設定したゴールが、「自分や世界」を新たに生みだします。正確にいうと、先に「世界(w1)」が決まり、その世界にふさわしい「自分(関数p)」が定まる という感じ。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 ゴールが生みだす「自分や世界」とは、ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のことです。それは現在のコンフォートゾーンとはまったく異なります。なぜ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

そう、ゴールは現状の外だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールがしっかりと現状の外にあり続けると、ゴール側(=現状の外)のCZと現状のCZの間にギャップが生じます。そして、そのギャップが「認知的不協和」を生みだします。

そのギャップ(=認知的不協和)こそが、エネルギーと創造性の源です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 ギャップが大きいほど、つまり現状から大きく飛びだすほど、エネルギーと創造性は大きくなります。

 Q-178:家族ががんで治療中です。どうすれば… -02;エネルギーと創造性の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 「ギャップが大きい」「現状から大きく飛びだす」をさらに言い換えると、「より高い抽象度」。よって、鍵となるのは「抽象度のコントロール」だといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

奇跡を感じ、心が満たされ、認知的不協和が解消されてしまう」は、「高次の抽象度にゴールを設定する」ための、さらには「設定したゴールが生みだすCZを臨場感豊かに感じる」ための、大切な意識状態です。まずはその感覚をしっかり記憶してください。

 Q-306~8:私のまわりではそうでもないですvol.1~3:コンフォートゾーン>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30925409.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30976461.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30996032.html

 

それはリラックスを深めながらしっかり瞑想することで到達できる境地。「すべてがつながっている」「とてつもなくある」を体感している「空(くう)」の境地です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

だから、私の回答は「素晴らしい」。

 

 

 ゴール側のCZをしっかり作れると、ゴール実現のための行動は自然に行えるようになります。“努力”や“根性”なしに。

 F-109:気楽

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 なぜでしょうか?

 

 答えは「ゴールに向かってホメオスタシスが働く」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 では、ゴール側のコンフォートゾーンを作り、しっかりホメオスタシスを働かせるためにはどうすればいいのでしょう?

 

 答えは「瞑想」。キーワードは「情報場」。

 以下、苫米地博士の著書「思うままに夢がかなう 超瞑想法」(PHP研究所、p8)より引用します。

 

 

「瞑想」こそ、この不確実な世界に 無限の可能性を拓く唯一の方法

 この世は、何と曖昧で頼りない世界なのでしょう……

 いいえ、だからこそ、私たちには無限の可能性が開かれているのです。

 私たちは、この世界を自分の自由な意思で、存分に書き換えることができるのです。

 なぜなら、この世界は「あるともいえるし、ないともいえる、情報の世界」なのですから。

 

 本書は、自分の脳を使ってこの世界を自在に書き換える本です。自分自身を開放するだけでなく、宇宙を思いのままにするための方法を解き明かすことを目的としています。

 そのための道具が「瞑想」であり、キーワードは「情報場」です。

 

 「瞑想」も「情報」も非常に難解で一筋縄ではいかない概念です。ただ、難解なことを難解に解説してもしょうがないので、本書ではできるだけ平易な表現を心がけました。また、瞑想初心者であるみなさんが、すぐにでも瞑想に取り組めるよう、実践的なワークを中心に構成しています。それぞれの瞑想法の目的や効果についての解説も入れていますが、あまり解説にとらわれず、ワークを実践するようにしてください。大切なことは、解説に書かれている言葉を理解することではなく、瞑想をすることで情報空間に強い臨場感を持ち、世界や自分を自由自在にコントロールするための方法を、“体感的”に身につけていただくことです。

 実は、これまで1冊丸ごと瞑想について書くことをためらっていました。その内容があまりに強力なため、正しく理解せずに用いるとさまざまな弊害を生む可能性があるからです。

 しかし私は今、世界を書き換える方法を開示する時期が到来したと考えています。そう、人類はそろそろ次の進化のステージへと進むべき時が訪れたと。

 本書を読み終えたとき、あなたは自在に「情報場」にアクセスして操作するパワー、「超瞑想力」を備えていることでしょう。

 それはすなわち、人類の新しい進化の道に一歩踏み出したことに他なりません。

 それでは、最強の思考技術の世界をどうぞお楽しみください。

 引用終わり(つづきはこちらでどうぞ↓)

 Amazon.co.jp: 思うままに夢がかなう 超瞑想法 eBook : 苫米地英人:

 

 

 博士は「自分自身を開放するだけでなく、宇宙を思いのままにするための方法を解き明かすことを目的としている」と書かれています。

 この部分を読み変えると、「『宇宙を思いのままにする』ために、まずは『自分自身を開放する』」。その「自分自身を開放する」が、ゴールのポイントである「2)自分中心を捨てる」に相当するはず。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 自分自身を開放する

 

 それは過去の記憶から生まれた先入観や思い込みを脱ぎ去り、それらにべったりと張り付いた情動を捨て去るということ。先入観や思い込みは自我そのものです。だから、それらを脱ぎ去ることは“超自我”を意味します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 もちろん、それは簡単なことではありません。人間の脳にはスコトーマがあるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そんな自我によるスコトーマを外すために行うのが「正しく見る」。

 苫米地博士は「『正しく見る』を徹底して行うことが超瞑想の基本」と書かれています。そして、「『正しく見る』ことを徹底して行えば、前頭前野が活性化して思考の抽象度が高まり、低い抽象度の情動は簡単に制御することができる」とも。

 

情動を制御しながら抽象度を上げていくと、「情報空間でどのような情報場が形成され、それぞれがどのような関係で結ばれ、その結果、物理空間にどのような影響を与えているか」がリアルに感じられるようになっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 シンプルに言い換えると、ゲシュタルト化→統合→理解が深まる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 そのための思考法が「コンセプチュアル・フロー」。よって、私は「瞑想」と「コンセプチュアル・フロー」を並行して行うことをお勧めしています。

 L-08120213… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 まずは「知性の森」に留まりながら、「瞑想&コンセプチュアル・フロー」をどんどん行ってください。

 

Q-343につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-275:冗長性と多様性 <vol.7DevSecOps

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30558564.html

Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

Q-268~:薬をやめることができますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421168.html

Q-301:身体的な苦痛や精神的な苦痛を抱えるクライアントさんで、本人が気づいていなかったり、あるいは能動的に解決することを望んでいない場合、コーチは何らかのかかわりを持つべきでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30808832.html

 

 

超瞑想法

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F-310:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.7;ゴール×抽象度×ゲシュタルト=〇〇〇〇>

 

 今夏(2023年)、映画「インディ・ジョーンズ」の第5作(Indiana Jones and the Dial of Destiny)が公開されました。

 第1作「Raiders of the Lost Ark」が公開されたのは1981年。42年分の記憶とともに楽しまれた方も多いのではないでしょうか?

(私の場合、「少年←思春期←学生←医師←コーチ」を濃縮した感覚でした)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 今作は(前作もw)評価が真っ二つに割れたようです。「最高級におもしろかった」と「とても退屈だった」といった感じに。皆さんはどうでしょう?

 

 ところで、私の元にはこのような御意見が届きました。「子どもの頃は『インディになりたい』と思うくらい好きだったのに、全然楽しめなかった」。

 

 その理由を推測しながら、“おもしろい”について考えてみました。

 Q-281~:ドーパミン分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 vol.1;臨場感① -洗脳を知るうえで必要な三つの概念

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 vol.2;臨場感② -ゴール達成の秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 vol.3;臨場感③ -「ゴール達成の秘訣」の秘密

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 vol.4;コンフォートゾーン① -light side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32279767.html

 vol.5;コンフォートゾーン② -dark side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32330077.html

 vol.6;抽象度+α

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32379335.html

 vol.7;ゴール×抽象度×ゲシュタルト=〇〇〇〇

 

 

 私は、シリーズものの大作映画の評価が真っ二つに割れる理由を、このように分析しています。

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「最高級におもしろかった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「とても退屈だった」

 

 もちろん、これは一般人にとっての話。限定合理性が働き、現状がCZComfort Zone)となっていることが前提での因果関係です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

「現状にNoを突きつける」というコーチングマインドを持つ者にとっては、因果はまったく反対。コーチングを実践し続ければ、

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「とても退屈だった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「最高級におもしろかった」

 となります。

 

 では、コーチングマインドを持つ皆さんに質問です。

 

 予想外の大きなサプライズで驚けば、“おもしろい”といえるのでしょうか?

CZを大きくゆさぶりさえすれば(飛び出しさえすれば)、本当に“おもしろい”のでしょうか?

 

 

 前回(F-309/vol.6)は、映画Mission: Impossible」や「Rambo」を取り上げながら、上記問いに対する答えを考えました。

 

記憶により作られた強力な“現状というCZ”を破壊し飛び出すこと自体はコーチングマインドといえます。大事なのはその飛び出す方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 その方向性とは、「より高次の抽象度次元に向かう」というもの!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そして、その方向性を決めるのが「ゴール」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのポイントは、1)心から望むもので、2)自分中心を捨て去りながら、3)現状の外に設定する。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「2)自分中心を捨て去りながら」というのは、「部分関数としての自我を拡張しながら」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

それは「どこまでを自分と感じられるか?」という挑戦であり、「自と他の区別をなくしていく」という無分別の実践です。

Q-239:気楽に生きたいのですが 後編;宇宙を理解した上で“自分”を定義しなおす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28268393.html

 

 ゴールに向かう強烈な意思が、過去の記憶でつくられた“自分”という硬い殻(限界)を打ち破ります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 その度に抽象度が上がり、新たなゲシュタルトがつくられます。そう、まったく新しいゲシュタルトが。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら、新しいゲシュタルトをつくり続ける

 

 

 映画を縁に、そのような深い変性意識状態を体験することができます。さらには、その意識状態を体現することができるようになります。前回引用文中の黒澤明監督のように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 *「深い変性意識状態を体験・体現」をブーストする「Rゆらぎ」はこちら↓

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら、新しいゲシュタルトをつくり続ける」という深い変性意識状態を体験・体現する

 …それが私の“おもしろい”!

 

 では、最後に問題。

 なぜ「ゴール×抽象度×ゲシュタルト」という意識状態の体験・体現は“おもしろい”のでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「思考停止という病」(KADOKAWAp79)から引用します。“おもしろい”の源にある巨大で強大な力を感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

問題意識が思考を動かす

 チャイティンは生命現象をランダムウォークとヒルクライミングと言いました。

 私の言葉で言えば、ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けることです。

 ランダムにせよ、意思の力にせよ、現状から抜け出すことが、大切になります。それが思考停止しない生き方です。

 そうやって自分の頭で考えるためには、まず変化していくこと。つまり、現状の外に出ていくためには、スコトーマを外す必要があります。

 今現在のスコトーマが維持されるということは、現状維持で、他の選択肢が見えないことを意味します。

 

 スコトーマを外す方法は、様々ありますが、ひとつは「スコトーマがあることを認識すること」です。

 もう少し簡単に言えば、問題意識を持つということです。

 そもそも、なぜ人は思考をやめるかというと、「問題がない」と思うからです。

 

 「いまのままでいい」

 「私は間違っていない」

 

 いまのままで問題がないということは現状維持でいいわけです。現状維持でいいなら、何も考えることがありません。

 考えるということは、何かを解決したり、新たに意思決定をしたりする必要があるわけです。現状がまずい状況だったり、問題があったりするから、人は考えるわけです。

 ひとつ例を挙げましょう。

 以前、元日産のエンジニアでカルロス・ゴーン氏から「ミスターGTR」と呼ばれていたGTR開発者であり、友人でもある水野和敏氏から聞いた話です。スポーツカー開発の「ノーマル」に車重は軽ければ軽い方が良いというのがあります。彼は「それはどこかおかしい」という視点でGTRを開発しました。

 

 問題があると思うか思わないかは、スコトーマの原理。

 スコトーマの大前提は、知識があるかないかどうかです。スコトーマが生まれる最大の理由は、無知によるものです。

 つまり、知識がないからスコトーマがあるのです。

 知識がなければ、そのことに疑いを持ちません。

 引用終わり

 

 

チャイティンは生命現象をランダムウォークとヒルクライミングと言いました。

 私の言葉で言えば、ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けることです

 

 「ゴール×抽象度×ゲシュタルト」という意識状態の体験・体現が“おもしろい”のは、それが生命現象そのものだから。

 L-11920219月シークレット… -07;人間だから持つことができる強大な生命力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32215001.html

 

 そのような大切なこと(アンカー)を思い出させてくれる映画(トリガー)が、私にとっての“おもしろい”映画です。

 F-158:無我夢中 <前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 

 以上が私の考察です。

 “おもしろい”御意見w をありがとうございました。

 F-055:おもしろき こともなき世を おもしろく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12931592.html

 

 

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F-254~:イノベーションがうまれるとき

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Q-341「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <後編;イマジネーションの限界を超えたところに

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32365388.html

 中編;時間栄養学と精神栄養学

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32399243.html

 後編;イマジネーションの限界を超えたところに

 

A3コーチングに寄せて言い直すと、「中観」とは、抽象度の高い世界できちんと行きたい(生きたい)ゴールの世界があって(さらには更新し続けて)、物理的な抽象度(物理的現実世界)においてもゴール実現のためになんらかの具体的行動を続けている状態

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *「中観」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 この“抽象度という視点”はとても重要。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

それがないと肝心なことが認識できません。スコトーマが外れないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「あなたは食べた物からできている」を物理空間に限定して考えることは、決して間違いとはいえないでしょう。それは「時間栄養学」と同様の話です。

 しかしながら、「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」を物理空間に限定してしまうのは完全な誤りです。それは「精神栄養学」を物理空間だけで考えることができないのと同じ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

その理由がわかったなら、「縁起の理解を深める」という言葉の真意を感じてください。鍵は「双方向性」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 前回(Q-340)、「毒矢のたとえ」を紹介しました。それは弟子からの「死後の世界はあるのでしょうか?」という質問に対する釈迦の回答です。

釈迦が弟子に伝えたのは、「あの世や霊があるかないか考えるのはムダ」「大事なのはこの世で苦しみを解決することであり、そのために修行をせよ」ということ。つまり、

 

この世での悩み苦しみを解決することが縁起という悟りであり、縁起の実践が生きるということ

 

 よって、「縁起の理解を深める」とは、「今はまだ気づいてさえいない課題を解決し、しっかり生ききる」ということのはず。その鍵が「双方向性」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 「縁起」とは、因縁生起のことで、「縁」によって「起」こると書きます。

 世の中には完全に独立して“個”として成り立つものは存在せず、必ず他との関係性によって成り立っています。つまり、「関係により存在が成り立つ」。それが縁起の思想です。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 私たちは何かとの関係性でしか“自分”を定義することができません。時間や空間、もちろん「食べた物」も含め、いろんなもの(こと)との関係の中に“自分”は組み込まれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 世界は、網の目のような因果関係を結びながら“自分”というものを形作っている存在がたくさん集まってできている

 

 このような世界と“自分”との関係性が「縁起」です。

 

では、世界と“自分”の境界はどこにあるのでしょうか?

食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”との関係とは?

世界と“自分”とコーチングとの関係は?

 

以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、「縁起人」として生きろ。」(TAC出版)より引用します。繰り返しますが、鍵は「双方向性」です。

 

 

コーチング自体が、釈迦の縁起そのもの

 私はコーチング自体が、釈迦の縁起そのものだと思っています。

 なぜかというと、コーチングはマインドの使い方がもっとも大事だからです。

 正しいコーチングの見方とは、人が抱える問題点が、構造的・物理的なものであると分析されたとしても、それもすべて人間の心、マインドの問題だと捉えることです。

 この視点はとても大事です。

 この視点がなく、すべての問題の原因はマインドにあると捉えることができないと、コーチはコーチングできているとはいえません。

 

 縁起の考え方は、「この世のすべては自分の心が生み出している」ということです。それは、コーチングの「すべてはマインド次第」という考えと一緒です。

 そもそもコーチングのもとになる教えは西洋で生まれてきた概念ですが、内容の本質は仏教です。なぜなら、ルー・タイスはキリスト教徒ですが、大乗仏教とキリスト教は、ほとんど同じ考え方だからです。その理由については、私が今までさまざまな宗教の本で説明してきたので、ここでは割愛いたします。

 そういった事情を鑑みると、コーチングが釈迦の縁起と密接な関係があるというのは、不思議なことでもありません。

 また、ルー・タイスの言葉に「すべての変化はマインドで起きて外に広がる」というものがあります。

 必ずゴールが達成できるという確信をクライアントに埋め込んであげることがコーチの役割ですが、それはマインドの使い方にかかっています。

 それがゴールが縁起に関わる、コーチが縁起に関わるということです。

 確信が高いものが実際に起きるのが、この世の縁起のカラクリです。縁起は外に広がっていくので、常に確信していることが重要なのです。

 

 つまり、確信度が高いほど、変化が生じるわけですから、人間関係で悩む方も、もう悩まないと確信し、自分が幸せになるため、よい人間関係を作ることがイメージできれば、そこからすべてが始まるのです。

 

 ちなみに、マインドとはわれわれのイマジネーションが入るもののことなので、イマジネーションの限界が我々の限界ともいえます。でも、その限界を超越したところに、本当の変革があり、幸せがもたらされるのです。

 

 このように、マインドをうまく使う方法を知ることが、レベルの高い縁起人になることとともに、良好な人間関係の構築を後押しするというわけです。

 引用終わり

 

 

コーチング自体が、釈迦の縁起そのもの

 正しいコーチングの見方とは、人が抱える問題点が、構造的・物理的なものであると分析されたとしても、それもすべて人間の心、マインドの問題だと捉えること

 

 「構造的・物理的なものも、すべてマインド(の問題)」を苫米地理論で言い換えると、「物理空間を包摂するような情報空間(超次元空間)が存在し、情報空間の因果が物理空間に写像される」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 そう、第2世代「超情報場理論」!

超情報場の理を体感を持って理解することできると、「すべてはマインド次第」であり、「すべての変化はマインドで起きて外に広がる」ことが納得できるはず。すると、自ずと答えはわかるのでは

 

 Q世界と“自分”とコーチングとの関係は?

 A:世界(w1)を書き換え、結果として“自分(関数p)”を書き換えるのがコーチング

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 Q食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”との関係とは?

 A:世界(w1)と“自分(関数p)”は本質的に同じもの。すべて自身の心が生みだしている。もちろん、食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”も同じ。同じものの抽象度の違い

 L-00320201月シークレットレクチャー -03~4;身体と心は○○○○

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 Q世界と“自分”の境界はどこにあるのか?

 Aマインドとはわれわれのイマジネーションが入るもののことなので、イマジネーションの限界が我々の限界。イマジネーションの限界が世界と“自分”との境界を生みだす

 L-09820217… -10;イマジネーションによって限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30699999.html

 

 

 おそらく、まだスッキリとはしていないでしょうw

でも、大丈夫。今はまだ「ゲシュタルトの構築段階」だから。そんなときはしっかりリラックスして、ゴールをイメージしましょう。気楽にw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 そう、「抽象度が上がる」。

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。「2)自分中心を捨て去る」とは、部分関数としての“自分”の定義を拡張していくこと。

よって、ゴールを設定(更新)するたびに、抽象度が上がっていきます。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 それはゴール設定を縁に新たな世界(w1)が生まれ、ゴールに向かう過程で“自分(関数p)”というゲシュタルトが大きくなっていく(connect the dots)ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 そのたびに「双方向性」のつながりがクリアになり、「アプローチ」は明瞭になっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

その先に待つのは、「本当の変革があり、幸せがもたらされる未来」。私の感覚で言い換えると“無敵”です。

 PM-01-18~20:“無敵”の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 

 以上、私の回答です。

 ますます「何が何だか分からなく」なってしまったかもしれませんが、〇〇さんなら必ず理解できます。“スッキリしたクリアな世界”をお楽しみに。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

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 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

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一緒に楽しみましょう!

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F-242:鉄は熱いうちに打て

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Q-271~:現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

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S-04~:さぁ「人間関係の悩みを解決する旅」をはじめよう!

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Q-340「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <中編;時間栄養学と精神栄養学>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32365388.html

 中編;時間栄養学と精神栄養学

 

A2:前回(Q-399)は、苫米地博士の時間観が「一念三千」であることと、苫米地式は「中観」をベースにしていることをお伝えしました。

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 *中観はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

一念三千や中観の根底にあるのは「縁起」の思想。

「縁起の理解を深める」が、「どのようにこの疑問にアプローチすればいいのか?」という御質問に対する私の回答です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 ところで、「時間栄養学」と「精神栄養学」についてご存じですか?

 

 最近の研究では、“食事をとるタイミング”が体内時計の調整に関わり、健康に大きく影響していることがわかってきたそう。そのタイミングに着目するのが「時間栄養学」です。

 (“健康”については、こちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859675.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859828.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859896.html

 

 さらには、脳の活動はもちろんのこと、心の働きにも食生活が大きく関係していることが明らかになってきました。例えば、

 □鉄や亜鉛、ビタミンB6B12、葉酸が不足するとうつ病リスクが高まる

□緑茶やコーヒーを飲む人ほどうつ症状を呈しにくい(緑茶のテアニンには精神安定作用あり)

 □腸内細菌のバランス改善がストレス改善に有効

 □メタボリック症候群はうつ病のリスクを1.5倍高め、反対にうつ病もメタボリック症候群のリスクを1.5倍高める

 □肉由来のn-6系脂肪酸(アラキドン酸など)は炎症を惹起し、魚由来のn-3系脂肪酸(EPADHA)は神経栄養因子を増やし炎症を抑える

n-6系とn-3系の摂取割合は41が理想。肉食化してn-6系が増えるほど、脳が炎症を起こしやすくなる

このような食生活と脳や心の働きとの関連を調べるのが「精神栄養学」だとされています。

 

 この「時間栄養学」と「精神栄養学」には、決定的な違いがあります。もっと詳しくいうと、「時間と栄養の関係性」と「精神と栄養の関係性」は同じではありません。何が違うのかクリアですか?

 

 以下、苫米地博士の著書「なぜ、脳は神を創ったのか?」(フォレスト出版、p151)より引用します。“視点”を意識に上げながら読み進めてください。Feel

 F-163:アンチからウィズ、そしてウェルへ vol.1;好きなことだけやる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 

毒矢のたとえ

 阿含経典には、次のような釈迦の教えを伝えています。私なりの現代語に直して、かいつまんで紹介しましょう。

 

 毒矢が飛んできて身体に刺さり、毒が回りだしました。

 そのときに、人間が考えることには、いろいろなものがあります。

 たとえば、毒矢はどこから飛んできたのだろうか。あるいは、この毒はどんな毒だろうか、さらに、誰の仕業だろうか、などです。

 毒矢が刺さったことで、いろいろ考え悩むことは増えたでしょうが、その前にやるべきことがあるはずです。それは、まず矢を抜きなさい、ということです。

 

 これが釈迦の教えです。

 つまり、あの世について語ること、その前に未来について語ること、それはすべて妄想だから、目の前にあるやるべきことをやりなさい、という意味でしょう。

 釈迦は、「あの世はない」とか「霊魂はない」といったことを直接的に言及はしていません。そういうことにいっさい答えていないのです。それを語ること自体がムダなことだ、それよりもやるべきことをやれ、ということです。

 話は変わりますが、キリスト教世界では長い間、釈迦の教えのことを「悪魔の宗教」と呼んでいました。

 神を否定する釈迦が生み出した仏教が、キリスト教徒たちの目にはよほど邪悪なものに映ったということでしょう。

 現代の宗教学者は、仏教について「釈迦という神」と表現していますが、「悪魔の宗教」と呼んだ昔の神学者は「釈迦という悪魔」の意味でそれを使っていたのかもしれません。その是非はともかく、釈迦は悪魔も否定しているわけですから、彼らの論理のモノサシで釈迦を計れるはずはないでしょう。アプリオリ性を徹底的に否定し、神がいないとする宗教は世界的に見ても仏教だけです。だからこそ、キリスト教やイスラム教に比べ、数で圧倒的に負ける、弱い宗教なのです。

 釈迦の教えそのものは、西洋的な宗教学の定義でいえば、本当の宗教とはいえません。ただし、宗教的な信仰心という意味で、それを宗教現象と捉えることはできます。それは、仏陀という超人になるという意味において宗教的思想であり、宗教的な活動であるわけです。

 引用終わり

 

 

 「時間栄養学」と「精神栄養学」との決定的な違いとは、その抽象度!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

情報空間のうち、もっとも抽象度が低い次元が物理空間です。

 時間と栄養は同じ物理空間上での関係性ですが、精神と栄養の関係性は次元を超えています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「毒矢のたとえ」で釈迦が言っているのは、まさに“タイミング”のこと。物理空間では時間などの物理法則が働くため、「やるべきことをやる」というマネジメントが重要になります。

 PM-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 では、釈迦は高次の抽象度次元は考えるなといいたかったのでしょうか?

 

 私の答えはNo。反対に「やるべきこと(優先するべきマネジメント)に取り組みながら、徹底的に考え続けよ」と思っていたはずです。

 Q-176:コーチはリーダーとマネージャーの役割・機能を持つと考えてよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25016029.html

 

 なぜなら、釈迦は「アプリオリ性を徹底的に否定」だから。

「アプリオリなものはない」という事実は、クルト・ゲーテルにより示され、グレゴリー・チャイティンにより完全に証明されました。それを「不完全性定理」といいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

つまり、絶対的に正しいものはない。

「唯一のモノサシ」は存在しえないのです。それは「人類はどこまでも考え続けることができる」「さらに進化・向上することができる」ことを示唆しています。

釈迦が見いだし、大乗の発展の中で完成された「空」の哲学は、私たちに思考し続ける生き方を促しています。その上での「仮」。そんな「空」と「仮」の実践が「中」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 コーチングに寄せて言い直すと、「中観」とは、抽象度の高い世界できちんと行きたい(生きたい)ゴールの世界があって(さらには更新し続けて)、物理的な抽象度(物理的現実世界)においてもゴール実現のためになんらかの具体的行動を続けている状態

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 この“抽象度という視点”はとても重要。それがないと肝心なことが認識できません。スコトーマが外れないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「あなたは食べた物からできている」を物理空間に限定して考えることは、決して間違いとはいえないでしょう。それは「時間栄養学」と同様の話です。

 しかしながら、「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」を物理空間に限定してしまうのは完全な誤りです。それは「精神栄養学」を物理空間だけで考えることができないのと同じ

 

 その理由を考えてください。

理由がわかったなら、「縁起の理解を深める」という言葉の真意を感じてください。気楽にどうぞw

 (鍵は「双方向性」。ヒントはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

Q-341につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-269~:冗長性と多様性

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422834.html

L-068202011月シークレットレクチャー -03;じかんかじ(時間舵)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28988329.html

Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 

なぜ、脳は神を創ったのか?

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I-116:【告知】コーチング・デ・コンパッションクラブ<230924> 受付開始

 

 すべてのはじまりは“現状の外”へのゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

双方向(多次元)の縁起を意識した気楽なクラブ活動をはじめました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ(CoacHing de Compassion ClubCHCC)」。

(詳しくはこちら↓)

1

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27936349.html

2

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28045280.html

 

 

CoacHing de Compassion Club

 

 

 このクラブ自体のゴールは「コンパッション実現」。コンパッションとは「慈悲」のことです。

20分(~最長30分)のクラブ活動を通じて、「Compassion = 慈悲」を体感&共有しながら、コンフォートゾーン化していくことを目指します。気楽にw

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その実現のためにエンドステートを2つ設定しました。

 (エンドステート、COA、アサンプションはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

1つ目(クラブ活動前半)は認知科学者 苫米地英人博士が教示されるコンパッションを確認していきながら、「お互いにスコトーマを外しあい、知識を習得・共有している」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 2つ目(クラブ活動後半)はお互いにエフィカシーを高めあいながら、「コンパッションを高次の抽象度で臨場感豊かに体感しつつ、物理空間でしっかり実践(実装)している」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *物理空間(=情報空間の底面)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 毎回、苫米地博士の著書「近未来のブッダ」(サンガ)より引用します。

 初回(220205開催)の反省を踏まえ、今後は告知の際に次回開催時の引用部分を提示することにしました。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 開催は不定期です(最近は第4日曜 午前に行っています)。1週間前までにはブログで告知します。

クラブ活動時間は20分間を予定しています(最長30分)。自由に参加してください(途中入退室可能)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 次回は R5.924日(日) 午前11時(日本時間)~ 開催。受付は5分前からです。

 

 

 申し込みは下記メールアドレスに。件名を「コンパッションクラブ<開催年月日>申し込み」としてください。

例:「コンパッションクラブ<230924>申し込み」

 

 申し込み・お問い合わせ(メール)

coachfor.m2@gmail.com

 

 お申込みいただいたら、zoom招待URLを返信します。あとは当日参加するだけです。

*自動返信ではありません。タイムラグを(compassionしながら)お楽しみください

*招待URLの転送等は御遠慮ください。参加できるのは申し込み者のみです

*申し込み時から匿名可とします(クラブ活動時の表示も)。ご自由にどうぞ

*友人や御家族等と一緒に一端末で参加する場合、申し込みは代表者だけでOKです

*クラブ参加時はカメラ・マイクともにオンにしてください。どうしても顔を出したくない方はzoomに搭載されているフィルター機能をご利用ください

(マスク・覆面・仮面のリアル使用も可w

*注意;録音・録画・撮影は御遠慮ください(私も行いません)

 

 

230924>前半のテーマ(引用部分、p53)はこちら↓

 

230924-1:前頭前野が握る鍵

 

 230924>後半のテーマ(引用部分、p213)はこちら↓

 

230924-2:瞑想のコツ

 

 

 最後にもう一度、「近未来のブッダ」(サンガ、p151~)より引用します。

 

 

 現代版慈悲は「一緒に楽しみましょう」

 宗教は、たくさんの人に開かれていて、役に立ってこそ存在意義があります。ブッダの時代は「四つの苦をなくしてあげる」といえば、そのニーズは絶大でした。でも、今はそれではだれもついてこないのです。

 ブッダの時代、大衆のニーズに、教えを説いて応えた実績は意義深いです。しかし、今やニーズが違ってきています。そういう意味では、ブッダの教えが有効に人々の役に立っていないような懸念を感じます。

 宗教は、多くの場合は本人の救済に役立ってこそのものです。そういう機能を提供していくことの大前提として、たくさんの人の耳に届く、たくさんの人が聞きたいと思うメッセージを発信していないといけません。ブッダの教えも基本は不変ですが、時代が変わるにつれて説き方もバージョンアップしていくべきですし、コンパッションという考え方もどんどん現代化していくべきです。

 二十一世紀のコンパッションは、「一緒に苦しみましょう」とか、「一緒に憐れみましょう」とか、「私もあなたと同じように苦しんでいるんですよ」でなくていいと思います。もちろん、そういうニーズにも応えますが、もっと一般的な、基本的には現代社会の楽しさや快適さを享受できている人たちに応える「一緒に楽しみましょう」でいいのです。

 引用終わり

 

 

 さぁ、一緒に楽しみましょう!

 縁がつながることを楽しみにしています。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

2つ目(クラブ活動後半)はお互いにエフィカシーを高めあいながら、「コンパッションを高次の抽象度で臨場感豊かに体感しつつ、物理空間でしっかり実践(実装)する」

 

 抽象度が上がるほど具体的な情報量が減っていくので、臨場感は下がっていきます。

ところが、それは「臨場感についての認識の誤解」(by苫米地博士)。詳しくはこちらで↓

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 

-関連記事-

Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

 

 

近未来のブッダ



F-309:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.6;抽象度+α>

 

 今夏(2023年)、映画「インディ・ジョーンズ」の第5作(Indiana Jones and the Dial of Destiny)が公開されました。

 第1作「Raiders of the Lost Ark」が公開されたのは1981年。42年分の記憶とともに楽しまれた方も多いのではないでしょうか?

(私の場合、「少年←思春期←学生←医師←コーチ」を濃縮した感覚でした)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 今作は(前作もw)評価が真っ二つに割れたようです。「最高級におもしろかった」と「とても退屈だった」といった感じに。皆さんはどうでしょう?

 

 ところで、私の元にはこのような御意見が届きました。「子どもの頃は『インディになりたい』と思うくらい好きだったのに、全然楽しめなかった」。

 

 その理由を推測しながら、“おもしろい”について考えてみました。

 Q-281~:ドーパミン分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 vol.1;臨場感① -洗脳を知るうえで必要な三つの概念

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 vol.2;臨場感② -ゴール達成の秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 vol.3;臨場感③ -「ゴール達成の秘訣」の秘密

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 vol.4;コンフォートゾーン① -light side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32279767.html

 vol.5;コンフォートゾーン② -dark side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32330077.html

 vol.6;抽象度+α

 

 

 私は、シリーズものの大作映画の評価が真っ二つに割れる理由を、このように分析しています。

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「最高級におもしろかった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「とても退屈だった」

 

 もちろん、これは一般人にとっての話。限定合理性が働き、現状がCZComfort Zone)となっていることが前提での因果関係です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

「現状にNoを突きつける」というコーチングマインドを持つ者にとっては、因果はまったく反対。コーチングを実践し続ければ、

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「とても退屈だった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「最高級におもしろかった」

 となります。

 

 では、コーチングマインドを持つ皆さんに質問です。

 

 予想外の大きなサプライズで驚けば、“おもしろい”といえるのでしょうか?

CZを大きくゆさぶりさえすれば(飛び出しさえすれば)、本当に“おもしろい”のでしょうか?

 

 

 前回(F-308/vol.5)、追記内で映画Mission: Impossible」について書きました。その1作目を鑑賞したとき(1996年)、私は怒りがこみ上げてくるのを感じました。

 それはコーチングを学ぶ前の話。しかし、コーチングを学んでいる今でも、やはり怒りに近い違和感を感じます。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 その怒り/違和感の原因は、TV版「Mission: Impossible」の主人公 ジム・フェルプスの描き方にあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 記憶により作られた強力な“現状というCZ”を破壊し飛び出すこと自体はコーチングマインドといえます。問題はその飛び出す方向性です。

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

例として、もう一つ怒りを感じている映画シリーズを紹介します。その映画とは「Rambo」。

1982年に公開された「ランボー(原題:First Blood)」は、デイヴィッド・マレルの小説「一人だけの軍隊/First Blood」(1972年発表)を映画化したもの。

ベトナム戦争から帰還後社会から孤立している主人公 ジョン・ランボーと、偏見からランボーを排除しようとした保安官との対決を通じて、「ベトナム戦争によって負ったアメリカの傷」が見事に描き出されています。とくにラストシーンの元上官 トラウトマン大佐に向けてのランボーの激白は、当時少年だった私の心にも重く響きました。

Q-298~:どれくらい相手に共感していいものでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423870.html

 

 その後、服役していたランボーが極秘任務に復帰する2作目「Rambo: First Blood PartⅡ」(1985年)、トラウトマン救出に向かう3作目「RamboⅢ」(1988年)と続いた後、20年ぶりに4作目「Rambo」(2008年)が公開されました。そのラストは、1作目以降ずっとアメリカを離れていたランボーが、ついにアリゾナの実家に帰るというシーン。

 物理空間のみに注目すると、それは“かつてのCZ(実家)”への回帰といえます。しかし、情報空間(マインド)に注視すると、戦いを経て成長したランボーが見いだしたゴールが実家(母国アメリカ)を“新たなCZ”に変えたと解釈することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *物理空間と情報空間はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 さらに原題が「Rambo」であり4作目を示すナンバーがないことを加味すると、「戦いを経て見いだしたゴールにより本当の“自分”になれた」と解釈することができるはず。

 意図性(intentionality)によるオリジナルとコピーの逆転です。詳しくは↓

 F-265:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.9;“初心”とは?>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30002338.html

 

 *こちらもぜひ↓

 Q-321:速いスピードで移動した人はvol.3:「時間は体感」を体得する4つのステップ -後編->

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31732537.html

 

 

 それから11年後を描いた5作目が「Rambo: Last Blood」(2019年)。

37年前の1作目「First Blood」に対しての「Last Blood」であることより、本当の“自分”になれたランボーのさらなる現状の外への挑戦が描かれると期待していました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

ランボーは1947年生まれという設定なので、劇中では73歳です。「無人運転」「自動運転」から脱し、老境を迎えた男の豊か(well-being)な“Last”を期待していたのですが

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 ネタバレになるのでこれ以上書きませんが、ジョン・ランボーというキャタクターを生み出した原作者 デイヴィッド・マレルは「この映画はグチャグチャ。私の名とかかわりがあるのが恥ずかしい(The film is a mess. Embarrassed to have my name associated with it.)」とコメントしています↓

 「ランボー」の小説家、最新作『Rambo: Last Blood』を「駄作」「関わりがあるのが恥ずかしい」と酷評 (ign.com)

 

 繰り返しますが、記憶により作られた強力な“現状というCZ”を破壊し飛び出すこと自体はコーチングマインドといえます。問題はその飛び出す方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 では、その方向性とは?

 

 最後に、苫米地博士の著書「「人生を劇的に好転させる自己洗脳ルール44」(学研プラス、p150から引用します。方向性を“立体的”に感じてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

ルール38 デヴィッド・リンチ監督や黒澤明監督の映画を見る

 デヴィッド・リンチ監督の映画と黒澤明監督の映画とではやや性質が違うので、これらを別々に説明していきましょう。

 まず、リンチ監督の映画ですが、非常に抽象度の高い映画と言えます。抽象度の高い映画を見るのは、脳の抽象度を高めるための訓練にもなります。

 ハリウッド映画は抽象度が低い代わりに非常に臨場感の高いものになっています。そういったハリウッド映画のような臨場感とは違った抽象度の臨場感が、リンチ監督の映画にはあるのです。

 リンチ監督が描きたいと考える世界観があり、その世界の臨場感を高めてくれて、しかも非常に抽象度が高いものになっていますから、映画を見るということで言えば、これ以上ないくらいおすすめです。「人生が変わる」というテーマにふさわしいと思います。

 黒澤映画も同様だと言いたいところなのですが、実は黒澤映画のすばらしいところは、リンチ監督の映画とは少し違ったところにあります。それは、黒澤監督が映画に導入した手法には、それまでにはなかった、つまり黒澤監督自身が発明したものが数多くあるという点です。

 

 まさに映画は、黒澤以前と黒澤以後に分けられると言っても過言ではないのです。時間の流れであったり、カメラワークであったり、あるいは細かいシーンの撮り方に至るまで、それまで誰もやったことのない方法を次々と編み出して、導入し、そしてその後はそれがスタンダードとなって誰しもが当たり前のようにやるようになったものが大量にあるのです。奇抜なことをやるだけなら、多くの人がやっていますが、それがその後の業界標準になるというのが黒澤監督のすごいところです。

 詳しい説明の前に言っておくと、私は映画、特に黒澤映画には非常に詳しいのです。だいぶ昔ですが、黒澤監督のもとで助監督をしていたとか、照明係をやっていたというような人たちを前に、「黒澤映画のすごさ」というテーマで講演をしたこともあります。

 それはともかく、黒澤監督が初めて取り入れて、その後、業界標準になった手法を列挙していくと、例えばカメラをレールに乗せて走らせていくというものがあります。黒澤以前は、映画というのは特等席で演劇を見るようなもので、カメラはほぼ固定された状態だったのです。それを黒澤監督はカメラを動かしただけではなく、カットで視点を動かすということまでしたのです(斬る人間の視点から見ていた、次の瞬間には斬られる人間の視点で見ているというような視点の移動のことです)。

 あるいは、川面を花びらが流れていくシーンを見せて、その間に5年の月日が流れたことにしてしまうというような撮り方で、映画における時間の流れを大きく変えました。今ならよくあることですが、当時は、見ている人間の時間の流れと映画の時間の流れはそう大きくかけ離れることはありませんでした。

 また、悲しいシーンで雨を見せることによって、次回作では雨を見せた瞬間に、観客に前の映画の悲しいシーンで思い描いた気持ちを思い出させるという手法も導入しました。あるいは、細かい撮り方で言えば、当時、フィルムの感度が現在の1/100ぐらいだったので雷の稲光を映画で映すというのは至難の業だったのですが、失明してしまうのではないかと思うくらいものすごい電力を使って稲光を映すことに成功したり、雨粒がシーンにうまく映らなかったので、墨を混ぜて、黒い雨を降らせたなど、枚挙にいとまがないのです。

 何が言いたいのかと言いますと、黒澤映画というのはまさにスコトーマ外しの宝庫だということです。「これはできない」とか「こうするのが当たり前」というような既成概念をことごとく打ち破ったのが黒澤映画なのです。

 黒澤映画が表現の世界で次々とスコトーマを打ち破っていったその足跡を追ってみると、スコトーマとはどのようにはずせばいいのかについてのヒントが山のように見えてくるはずです。

 ハリウッド映画も悪いとは言いません。でも、もう少し抽象度の高い映画、スコトーマ外しの参考となる映画もあるのだということを知ってほしいと思います。

 引用終わり

 

F-310につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

映画がおもしろく感じられないとき、それが映画館なら、(多くの場合)コーチ/ヒーラーとしてのワークに取り組みながら鑑賞を続けます↓

F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

 

映画館ではなかったなら、ためらわず観るのをやめます。「フレームの中断」です↓

F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

 

 

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 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-193:コーチとして観る「Field of Dreams」;原作者の「生と死の間(between life and death)」から何を学ぶことができるだろう?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26175994.html

F-197~:“あの人”の言葉はなぜ心に響くのだろうか?

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F-276~L下でのBSB

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F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425234.html

F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 

人生を劇的に好転させる自己洗脳ルール44

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Q-339「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <前編;スコトーマ×時間×中観>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 

A1:「間違いではないような気もするのですが」というような“ゆらぐ感覚”はとても大事。それはスコトーマを外すために役立ちます。なぜでしょうか?

 (私の答えは「追記1」で)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 スコトーマを生みだす/外すポントは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 知識がないとそもそも認識することができないのですが、その一方で知識が新たな認識を妨げます。きっと思い当たると思いますが、いわゆる“思い込み”が強いと、肝心なことを見失います。

 L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

医療現場においては、機械の設定や酸素量の確認などを「指さし」「声出し」で行うことが指導されたりします。それは思い込みによる見逃しを防ぐための“重要度のコントロール”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 スコトーマを生みだす/外すポントは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 1)知識とは、概念の塊のこと。その概念の塊は、「ゲシュタルト」のことでもあります。ゲシュタルトは「全体性を持ったまとまり」であり、「全体と部分の双方向性」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 大量の知識(=概念の塊)を統合し、より大きなゲシュタルトを構築すると、理解が深まっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 反対にいうと、「間違いではないような気もするのですが」となんかモヤモヤするのは、「ゲシュタルトの構築段階」だから。そんなときはしっかりリラックスして、ゴールをイメージしましょう。気楽にw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。何だと思いますか?

 (私の答えは「追記2」で)

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

それでは、まず「時間」について確認しましょう。「時間に関するスコトーマを外し、さらに理解を深め、中観を感じている」が今回のエンドステート(ミッション)↓

Q-072:不言実行はなぜ大切なのか? 有言実行は本当に間違っているのか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

 

最初は直接的なスコトーマ外しから 苫米地博士が「未来過去」とおっしゃるのは“対機説法”ですよ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

博士の時間観は「一念三千」です。中観ですから。

F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 「中観」とは、「空(くう)」と「仮(け)」をともに包摂する上位概念。“上位”とは、「抽象度という軸をとった場合の上の次元」という意味です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 すべての存在が空(くう)であるとするのが「空観」で、縁起の中での仮の役割に注目するのが「仮観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その2つ(空観・仮観)をバランスよく維持している状態が「中観」。

PM-02-16:空観、仮観、中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 以下、苫米地博士の著書「夢がかなう脳!」(PHP研究所、p100)から引用します。

「中観」を意識に上げながら読み進め、「『未来、今、過去は同時に存在している』という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています」が生みだしている(かもしれない)スコトーマを外してください。

 

 

「一念三千」― 一瞬の心の中に現在、過去、未来のすべてが入っている

 「中観」を身につけると、世界の見え方はとてもダイナミックになります。

 一つのものを見たら、同時に宇宙に想いを広げられるということだからです。先ほどご紹介したように、一本のペットボトルから、世界へ、宇宙全体を見ることができるのです。

 天台宗の開祖 智顗(ちぎ)は、中観を「一念三千」という概念で説明しました。

 

 この世界には単独で存在しうるものはなく、すべての存在は他のものとの縁起の中に存在している。自分の前の一つの存在は、宇宙のすべてと何らかの関係性を持っている。自分がいまここに存在しているのも、決して偶然ではなく、宇宙のすべての事象との因果関係の結果である。

 

 このように、一瞬の心の中に三千の世界、わかりやすくいうと、現在、過去、未来のすべてが入っている、と智顗は説明するのです。

 こうした「中観」と通じる考え方は、大乗仏教以外にも見られます。

 ユダヤ教やキリスト教といった絶対神のある宗教は、一見すると「中観」とはまったく違う考え方をしそうです。しかし実は、実質的にかなり似た結論に至るのです。

 絶対神を信じている人は、すべてのものを神の創作物と見ます。「宇宙のすべては神の創作物」という見方で見れば、たとえば、いま目の前にある一つのものも宇宙を創り出した神とつながるものになる。つまり、結果として「一念三千」と通じる「ものの見方」となるのです。

 「中観」との違いは、神というアプリオリの存在を大前提とするか否かです。ただし、中観も別に神を否定するわけではありません。神はいてもいいけれども、それもまた縁起の一部である、というだけのことです。

 引用終わり

 

 

 「中観」との違いは、神というアプリオリの存在を大前提とするか否か。ただし、中観も別に神を否定するわけではない。神はいてもいいけれども、それもまた縁起の一部である、というだけのこと

 

 すべての存在が空(くう)であるとするのが「空観」で、縁起の中での仮の役割に注目するのが「仮観」。空と仮をともに包摂する上位概念が「中観」でした。

 その大前提は「アプリオリの否定」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

空観では、「時間」はなく、過去・現在・未来は実在しないので、過去は関係ありません。もちろん、現在も未来も関係ありません。

中観では、未来は思いっきり関係あると考えます。その未来とは、ゴール設定で自ら生みだす世界(w1)のことです。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 ただし、その未来や世界(w1)はアプリオリに存在するものではない だからこそ、私たちには自由があります。「自らに由る」という自由が!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 自由とは「すべてマインド次第!」を実践すること

 すべてをマインドが生みだしていると十分理解しつつ(空観)、あえて縁起のつながりの中で仮の役割を果たす(仮観)

 

 それが中観思想であり、苫米地式。一瞬の心の動きで、現在・過去・未来を生起するのが苫米地式コーチングです。

Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

Q-340につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

「間違いではないような気もするのですが」というような“ゆらぐ感覚”はとても大事。それはスコトーマを外すために役立ちます。なぜでしょうか?

 

 答えは「Rゆらぎ」だから。こちらでどうぞ↓

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 

-追記2

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。何だと思いますか?

 

 私の答えは「抽象度が上がる」から。

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「2)自分中心を捨て去る」とは、部分関数としての“自分”の定義を拡張していくこと。よって、ゴールを設定(更新)するたびに、抽象度が上がっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 わかりやすいように言語化すると、「現状(かつてのw1)に満足できなくなる」「今の自分(関数p)では物足りなくなる」という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

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F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

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Q-338:エンドステートに対する臨場感の問題?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q現状はさて置き、一つ質問させて下さい。

一念三千と言う言葉があります。現在に過去と未来が含まれている、と言う時間に関連付けて説明されたり、全てのモノは様々なモノと関係して存在する、と言う縁起で説明されたりします。そして現状はどうであれ、ゴール達成に向かっている現在が楽しいと思える事が大切だと学びました。

だからゴールの情報場に働き掛け、様々なワークを通して臨場感高くエンドステートを想い描き、現在のmindを安定させ続けて来ました。

もちろん多少の浮き沈みはあって当然ですが、何年も続く不安を払拭する様な臨場感を感じる事が難しいです。

エンドステートに対する臨場感の問題なのか?

それ以外に解決すべきケースがあるのか?

今は現状に囚われて見えません。

 

Aまずは「時間」について。

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ホメオスタシスによって物理空間における臨場感を維持する感覚が「時間」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 「物理空間」とは、抽象度を軸にとった場合の情報空間の底面のこと。一番抽象度が低い次元が物理空間(=物理的現実世界)です。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 情報処理をする主体(例えば人間)が、臨場感を共有するために情報処理空間をつくりだしています。その空間を安定的にする働きがホメオスタシスです。よって、ホメオスタシスは「情報処理を行う空間である『物理空間(物理的現実世界)』を維持するための法則」と考えることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 以下、苫米地博士の著書「すごいリーダーは『脳』がちがう」(三才ブックス、p64)より引用します。

 

 

宇宙人は人間によって生み出された?

 人間が仮想空間にも臨場感を持てるのは、ホメオスタシスによるものです。

 ホメオスタシスがフィードバック関係を持った世界がリアルになります。リーダーに従う人々は、それが仮想空間であってもリアルだと感じています。

 オバマが一番だと心から信じられる世界、イチローに心酔する世界、もっと言えば、漫画のキャラクターを支持してしまうのも、彼らが生み出した臨場感空間にホメオスタシスのフィードバック関係を持って共有したから、起こる現象なのです。

 そうなると、今度はもう一つ疑問が浮かんできます。なぜ、ホメオスタシスは、仮想世界ともフィードバック関係を維持できるのでしょうか?

 その疑問に答えるためには、まず物理的現実世界の話から始めなければなりません。

 皆さんは、今ある物理的現実世界をどのように思っていますか?

 「何をいっているんだ? 目の前にある世界、人間が生きている世界だろう」といった声が聞こえてきそうです。

 そうです。では、その世界はいったいどのようにつくられたのでしょうか?

 現実世界は宇宙にまで広がります。では、その宇宙はいったいどのようにつくられたのでしょうか?

 私の解釈では、宇宙はもともと別々にありました。別々というと語弊がありますが、一つではなかったということです。

 皆さんは、宇宙はビッグバンによって起こり、宇宙が形成され、地球がつくられ、生物が生まれ、人類へと進化したとお思いでしょう。しかし、その認識はすべて人類によってつくられたものです。人類が規定した物理的世界の中の宇宙でしかありません。

 世界は人口の数だけ存在すると前述しました。その人が認識した世界があるわけですから、他人とまったく同じ世界など存在しないと。

 しかし、隣の人と世界が違うからといって、そのまま一切の共有を持たないというのは、あまりに寂しいことです。そこで、皆の共有空間をつくろうということで、ビッグバンをつくったのです。

 いったい何をいっているのか、と思っている人もいるかもしれません。頭の中が「?」となっている人もいるでしょう。

 でも、よく考えてみてください。

 他人と何かを共有するには、感覚で共有します。人間でいえば、五感です。そして、五感で感じられる空間が物理的世界です。人間は五感で共有できる空間をつくるために、宇宙空間をつくったのです。そのためにビッグバンを起こしたのです。

 もちろん、ビッグバンは物理学的に検証されています。相対論や量子力学などの物理法則を通して観測されています。物理的現実世界では、ビッグバンが起きたのは事実です。

 しかし、その物理法則をつくったのも、観測をおこなったのも、我々人間です。そして物理的現実世界という共有空間そのものをつくったのも我々人間です。人間は寂しいから、他人と共有するためにビッグバンを起こしたといういい方もできます。

 物理的現実世界はビッグバンでつくられたものですが、同時にビッグバンは我々が共有空間をつくるために生み出されたともいえるのです。

 実際、物理的現実世界でビッグバンに遭遇した人間はいません。触った人もいなければ、見た人もいません。しかし、人間が波動方程式を用いて、遠い星や光の見えない星を見つけ出し、またビッグバンの存在を発見したわけです。数学者や物理学者たちが、数学や物理学という五感をさらに進化させた感覚をもって発見し、そして共有空間にしたのです。

 共有空間は、一度そこに臨場感を持つと、その空間を維持しなければなりません。その維持するための力がホメオスタシスとなります。

 そういう意味では、ホメオスタシスは生体レベルではなく、宇宙レベルでも同じ状態を維持していることになります。宇宙を恒常的に安定させるために、ホメオスタシスの力が働いているのです。そして、その維持される感覚を、人間は時間と呼んでいます。

 維持されるものは、万が一動かされそうになると、もとに戻そうとします。重力などがそうです。宇宙空間は一定の状態を安定的に維持しようとします。そうしないと、皆で共有してつくった約束事が失われてしまうからです。

 最初に皆で共有空間をつくり、それを皆で守って維持する。そのために、物理が生まれた……。物理法則というのは、すべて宇宙におけるホメオスタシスの一つの説明なのです。

 引用終わり

 

 

すごいリーダーは「脳」がちがうver.2

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 ホメオスタシスは生体レベルではなく、宇宙レベルでも同じ状態を維持していることになる。宇宙を恒常的に安定させるために、ホメオスタシスの力が働いている。そして、その維持される感覚を、人間は時間と呼んでいる

 

 

 ただし、その“宇宙”とは物理次元の話。

 ボトムである物理次元から1つ抽象度が上がると、「時間」はありません。それが空観。過去も、現在も、未来も実在しないので「過去は関係ない」です。もちろん、「現在も未来も関係ない」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

DrT神奈川大講演-05

神奈川大学情報学部開設記念シンポジウム(2023523日)より引用

基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達 Dr.苫米地 (2023年5月20日) - YouTube

 

 

一方で、中観では「未来は思いっきり関係ある」と考えます。

苫米地理論は中観思想です。私たちの一瞬の心の動きが、現在、過去、未来を生起すると考えます。縁起です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

それが御指摘の「一念三千」。

F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

未来の縁起に働きかけることがゴール設定です。ゴールを設定するから、未来が因となり、現在が変わります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

その時、「現状はどうであれ」の“現状”には、「他人の物差し」「社会の価値観」「仮想の自分」はなくなります。そこにあるのは「T」のみ。

F-241:トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28695996.html

 

もしも「Nil」「D」「B」が入り込んでいるのなら、ゴールの再確認を!

 F-095:私はイヤなことを心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

ゴールがやはりwant toなら、課題(case)はエフィカシーのはず。エフィカシーは「自分のゴール達成能力の自己評価」のこと。それは「ゴール側の臨場感のレベル」と考えることもできます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

よって、「エンドステートに対する臨場感の問題なのか?」は的確な分析だと思います。

(「エンドステート」こちら↓)

Q-072:不言実行はなぜ大切なのか? 有言実行は本当に間違っているのか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

解決(plan)として、“エンドステート/end state”の手前のイメージの臨場感を上げてみてはいかがでしょう。「化城」(法華経)です。

詳しくは博士の著書「脳と心の洗い方」(フォレスト出版、p127)を参考にされてください。以下、同書からの引用です。

 

 

化城の教え

 法華経で「化城の教え」というのがあります。わかりやすくいうと、砂漠をキャラバン隊が渡っていくときに、目的地のお城が砂漠のはるか遠くにあるとき、遠くにあって大変だよということを見せないことです。

 その辺に見えた蜃気楼で「あそこだよ」というと、皆あわてて走っていく。近づいてみると蜃気楼だった。そしてまた「あれだ」といって走っていくことを繰り返すうちに、城に着いていたというものです。

 つまり悟りの世界に行くのに悟りというのははるかに遠いから、悟りへの導き方のひとつの比喩として「化城の教え」というのがあります。

 「俺は世界一の大金持ちで、ビル・ゲイツを超えてしまった」

 という画を描いても遠すぎます。悟りの世界です。

 それではリアリティを体が感じません。でも、マザーズの壇上くらいだったら、26歳で上場に成功した人だっていますから、いけそうに感じるのではないでしょうか。

 そうするとマザーズ市場に店頭公開してしまったら、二部を飛ばして一部くらい夢じゃないように感じられるでしょう。そういう具体的なランドマークのイメージを作っていきます。そのイメージと内省的現実とを結びつけるわけです。

 「じゃあ俺は店頭公開するときは今着ているこの服を着よう」

 とかそういうことです。そのころ、今日こんなことを感じていたということを忘れないようにこの服を着ていこう。それが重要になります。

 引用終わり

 

 

 博士が重要だと書かれているのは、「トリガー&アンカー」のこと。“エンドステート/end state”の手前のイメージの臨場感を上げるために、トリガー&アンカーづくりをお勧めします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 

 以上、私の回答です。

御質問ありがとうございました。

 

 

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Q-204~:「縁起」と「因果」

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Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

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F-308:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.5;コンフォートゾーン②>

 

 今夏(2023年)、映画「インディ・ジョーンズ」の第5作(Indiana Jones and the Dial of Destiny)が公開されました。

 第1作「Raiders of the Lost Ark」が公開されたのは1981年。42年分の記憶とともに楽しまれた方も多いのではないでしょうか?

(私の場合、「少年←思春期←学生←医師←コーチ」を濃縮した感覚でした)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 今作は(前作もw)評価が真っ二つに割れたようです。「最高級におもしろかった」と「とても退屈だった」といった感じに。皆さんはどうでしょう?

 

 ところで、私の元にはこのような御意見が届きました。「子どもの頃は『インディになりたい』と思うくらい好きだったのに、全然楽しめなかった」。

 

 その理由を推測しながら、“おもしろい”について考えてみました。

 Q-281~:ドーパミン分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 vol.1;臨場感① -洗脳を知るうえで必要な三つの概念

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 vol.2;臨場感② -ゴール達成の秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 vol.3;臨場感③ -「ゴール達成の秘訣」の秘密

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 vol.4;コンフォートゾーン① -light side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32279767.html

 vol.5;コンフォートゾーン② -dark side

 

 

「ゴールの世界の臨場感を高めて、ゴールを実現(現実化)する」ためには、ちょっとしたコツが必要。そのコツとは「ゴール達成の秘訣」の秘密。それは

  

「ゴールの世界」を、未来としてではなく、“今”として臨場感を高める

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 その感覚を磨くのに映画鑑賞がとても役に立ちます。守秘義務ギリギリで表現すると、ポイントは「映画を観ているときの『私』の意識状態」です。

 その「『私』の意識状態」とは、コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 前回は、映画を縁にCZを新たに生みだすことについてお伝えしました。それはCZlight side。今回のテーマは、CZdark sideです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 ところで、「限定合理性」という言葉をご存じでしょうか?

 

 限定合理性(bounded rationality)とは、「合理的であろうと意図するけれども、認識能力の限界によって、限られた合理性しか経済主体が持ち得ないこと」を指す概念です(Wikipediaより)。

 苫米地博士とも縁のあるノーベル経済学賞受賞者(1978年) ハーバート・アレクサンダー・サイモン(Herbert Alexander Simon1916~2001年)が提唱した人間の認識能力についての概念がベースにあります↓

 限定合理性 - Wikipedia

 

 ここでいう「認識能力」とは、(おそらく)RAS&スコトーマのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 しかし、実際には人間の認識能力だけではなく、「合理的」の「理」である論理空間そのものに限界があります。そう、不完全性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 苫米地博士は、限定合理性のことを、「人は生来的に変化を好む生き物だということ」「人は本来、現状維持なんて大嫌い。必ず、一定量の変化、特に増加を好ましく思う」と表現されています。博士の著書「オーセンティック・コーチング」(CYZOp168)の中で。

 (下記ブログ記事内で引用しています↓)

 Q-257:私、立ち直れるかな? <中編;組織~社会の視点で>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28703188.html

 

 人は本来、現状維持なんて大嫌い。必ず、一定量の変化、特に増加を好ましく思う

 

 その一方で、人は危険を避けます。慣れ親しんだ場所で安穏に暮らしていればそれで問題はないと考えます。無意識下で安定した状態=現状を保とうとする それが一般的なコンフォートゾーン(CZ)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 つまり、人は、変化が好きな一方で、大きな変化は大嫌い!

 

 それが“シリーズものの大作映画”の評価が真っ二つに割れる理由でしょう。つまり、

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「最高級におもしろかった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「とても退屈だった」

 

 もちろん、最初に述べた「臨場感(←鍵は記憶)」や次回取り上げる「〇〇〇」など、いろいろな要因が絡んで“おもしろい”が決まっているはず。

 (「〇〇〇」はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 

でも、“おもしろい”のど真ん中には、人間のマインドが抱える「限定合理性」があるはずです。いわば“矛盾”。その不安定な“矛盾”を言葉にすると、「これまで構築してきたコンフォートゾーンが維持されている状態で、少しずつ変化している状況」が“おもしろい”。

 Q-306~8:私のまわりではそうでもないですvol.1~3;コンフォートゾーン>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30925409.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30976461.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30996032.html

 

 だから私たちは、自身の中の限定合理性を意識に上げて、無意識が強力に維持しようとしているCZを自らゆさぶる必要があります。それがモニタリング&ラベリングです。

 Q-287:ドーパミンの分泌をvol.7;モニタリング&ラベリングの意義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29863863.html

 

 そのモニタリング&ラベリングと合わせ、このような言葉を自分に問いかけ続ける(セルフトーク)のが重要↓

 

 このコンフォートゾーンは本当に良いものなのだろうか?

 

以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp146)から引用します。

 

 

 ◎変わるきっかけ

 現状の外側にゴールが設定されると、いままでのコンフォートゾーンは居心地が悪くなってしまいます。

 コンフォートゾーンとは本来そういうものなのです。

 それはそうでしょう。心は早くゴールに向かって飛び出していきたいのです。

 ところが、これまでのコンフォートゾーンでやり残したことや、そこを出るための準備は必要です。逸る気持ちを抑えながらそこに居ることは、次第に苦痛になってきます。つまり、これまでのコンフォートゾーンは時が経てば経つほど、アンコンフォータブルな空間に変わっていきます。

 しかし、それはがっかりすることではありません。それが正しいのです。

 逆に、新しいゴールが見つかったのに、これまでのコンフォートゾーンがコンフォータブルのままだったらそれは新しいゴールではありません。現状の中のゴールであり、あなたの世界はまったく変わっていません。

 つまり「現状」とはいままでのコンフォートゾーンだったとも言えるのです。

 ですから、本当の新しいゴールが見つかったかどうかは、いままでのコンフォートゾーンが苦痛になっているか、否かですぐにわかります。

 なっていなければ、それは現状の外のゴールではないということです。

 現状のひとつの形、それが、いままでのコンフォートゾーンでした。ですから、いまのコンフォートゾーンが心地よい、出たくないと思うのであれば、コーチングの必要もないわけです。

 逆に言えば、コーチングに興味を持つという時点で、現状のコンフォートゾーンに満足していないことを意味します。

 ここまで本書を読んだあなたがそのいい例ではないでしょうか?

 あなたはいま変わるきっかけが欲しいと思っているはずです。その一方で新しいゴールはまだ見つかっていないでしょう。すでに新しいゴールが見つかっているのならば、かつての私のように、そこに向かってもう動き始めているはずです。

 そうしていないということは、いまのコンフォートゾーンを直感的に「違う」と思い始めている反面、どうすればいいのかがわからない、暗中模索の状態だと推測できます。宙ぶらりんの状態の中で、自分が進むべき道を探しているのが、この本を手に取っているいまではないでしょうか?

 これからどのように判断し、行動していくのか、どういうゴール設定をしていけばいいのか、いろいろ試行錯誤している最中だと思いますが、確実に言えることが一つあります。それは、いまが一番重要な分岐点だということです。

 引用終わり

 

 

 本当の新しいゴールが見つかったかどうかは、いままでのコンフォートゾーンが苦痛になっているか、否かですぐにわかる。なっていなければ、それは現状の外のゴールではないということ

 

 先程、シリーズものの大作映画の評価が真っ二つに割れる理由を、このように分類しました。

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「最高級におもしろかった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「とても退屈だった」

 

 もちろん、これは一般人にとっての話。限定合理性が働き、現状がCZとなっていることが前提での因果関係です。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

「現状にNoを突きつける」というコーチングマインドを持つ者にとっては、因果はまったく反対。コーチングを実践し続ければ、

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「とても退屈だった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「最高級におもしろかった」

 となります。

 

 現状の外にゴールをたくさん設定し、実際に現状の外にどんどん飛びだしている

 

 子どもの頃は『インディになりたい』と思うくらい好きだったのに、全然楽しめなかった」という感想は、コーチのブリーフシステム(Belief SystemBS)を体得している証なのかもしれません(おそらく、そうでしょう)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 「とてもコーチらしいコメントだ」と思いました。Yes, You’re good

 Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

F-309につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

「現状にNoを突きつける」というコーチングマインドを持つ者にとっては、因果はまったく反対。コーチングを実践し続ければ、

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「とても退屈だった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「最高級におもしろかった」

 となります

 

 実際、長く続いている物語においては、それまでのCZを大きく飛びだすような変化がみられます。例えば、「007」「Mission: Impossible」「Star Trek」、そして「Star Wars」。

 F-014:「THE LAST JEDI」評 ~ネタバレなしversion~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542066.html

 

 とくに最新作(7作目:Dead Reckoning Part One)が公開中の「Mission: Impossible」においては、テレビドラマ「Mission: Impossible/スパイ大作戦」(1966~73年)とその続編「Mission: Impossible/新スパイ大作戦」(1988~90年)で長い間リーダーを務めたジム・フェルプスから映画シリーズの主人公 イーサン・ハントへのバトンタッチが、CZを大きく飛び出した“ありえないレベル”で行われました。

 1作目を鑑賞したとき(1996年)、とても驚いたことを覚えています。はっきり言うと、むちゃくちゃ気分が悪く、怒りがこみ上げてくる感じ。

それまでのCZが大きくゆさぶられたのでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 それはコーチングを学ぶ前の話。しかし、コーチングを学んでいる今でも、やはり怒りに近い違和感を感じます。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 では、コーチングマインドを持つ皆さんに質問です。

 

 予想外の大きなサプライズで驚けば、“おもしろい”といえるのでしょうか?

CZを大きくゆさぶりさえすれば(飛び出しさえすれば)、本当に“おもしろい”のでしょうか?

 

 私がたどり着いた答えは次回(F-309/vol.6)に。

 ぜひ“おもしろい”について考察し、そして感じてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

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 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーン(CZ)が生みだす「現状維持の壁」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html

F-239:「出口が見えない」と「出口戦略」 vol.3;ヒーリングとコーチングのLUBで考える <理論編後編;コンフォートゾーン>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28608833.html

F-255:イノベーションがうまれるとき <中編;リーダーの資質>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29466625.html

Q-242:毎日、無気力感に悩まされています ~気楽に生きる際の注意点~ 後編;無気力とやる気のなさ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28347145.html

 

 

オーセンティック・コーチング



Q-337:何かいい仕事はありませんか? <vol.4;「認知ホメオスタシス」を自由自在にコントロールする>

 

ある医療法人にて、管理職のポジションにいるベテラン職員からこのような相談を受けました。

 

 何かいい仕事はありませんか?

 

 何かいい仕事」を探し求めるというのは、「まったく間違っており、成果が望めない方法」です。

 まず取り組むべきことはゴール設定。「いまのあなたからは想像もつかないくらいスケールの大きな目標、現状のままでは決して達成できない状態」を、ゴールとして設定することです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 自分の決めたゴールに向かって、「やりたいこと」だけをやりたいようにやっていける人が、仕事ができるようになって、成功する

 その時に取り組んでいる仕事は、必ず「いい仕事」!

 

 何かいい仕事はありませんか?」という言葉を生みだしたマインドが抱える課題(case)と、その解決(plan)について考察します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 vol.1;すべての仕事がやりたいことに変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32250926.html

 vol.2;認知ホメオスタシス -前編(ワーク付き)-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32265870.html

 vol.3;認知ホメオスタシス -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32300998.html

 vol.4;「認知ホメオスタシス」を自由自在にコントロールする

 

 

 先日(202387日)、認知科学者 苫米地英人博士が、出演されている「バラいろダンディ」(TOKYO MX)内で講義をされました。タイトルは「熱中症発生のメカニズムを理解して猛暑を乗り切ろう!」↓

 熱中症発生のメカニズムを理解して猛暑を乗り切ろう! Dr.苫米地 (2023年8月7日) - YouTube

 

 ところで、熱中症のときは体温が上昇しますが、それを医療現場では「発熱」とは呼ばず、「高体温」と呼びます。

 

「発熱」と「高体温」 …2つの概念を分けるのがホメオスタシスの働き。前者ではホメオスタシスが機能しており、後者ではホメオスタシスが機能していません。

 

 詳しく説明すると、「発熱」は感染症などに対応するために体温を高めにリセットした結果として起こります。つまり、再設定した高めの体温を維持するためにホメオスタシスがしっかり働いている状態。

 (「感染症などに対応するために体温を高めにリセット」自体が、「生きながらえる」ためのホメオスタシス機能といえます)

 

 一方、「高体温」は体温設定自体は変更がないのに、「環境」「からだ」「行動」といった要因により適切な体温が維持できない状態。つまり、ホメオスタシスが十分には働いていない状態です。

 

 だから医療現場では、「発熱」と「高体温」をしっかり区別し、それぞれに応じて対処します。

 (区別と差別の違いは? はっきりしない方はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

ただし、多くの人(の無意識)にとって、そのホメオスタシスとは「生体ホメオスタシス」のはず。

 

もしも視点が物理空間に限定されたままなのであれば、つまり「生体ホメオスタシス」だけしか考えられないのであれば、その思考は「第0世代」といえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「視点が物理空間に限定されたまま」「『生体ホメオスタシス』しか考えられない」は、高次の情報次元がスコトーマに隠れている状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

その“高次の情報次元がスコトーマに隠れている状態”が、「何かいい仕事はありませんか?」という言葉を生みだしたマインドが抱える課題(case)であるはず。

ならば、その解決(plan)は“スコトーマを外す”ことといえます。スコトーマを外し、自ら「いい仕事」を見いだすことが真の解決です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 スコトーマを外し、自ら解決する

 

そのためにはクリアしなければならない3つのポイントがあります。

 

 1つ目は「知識」。

そもそも知識がなければ、理解どころか、認識することさえできません。さらに厳しいのは、経験(とくに成功体験)を重ねるほど知識(認識)不足を自覚できなくなる点。そのような状態が「無明」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24963004.html

 

ゴールを意識に上げながらしっかり知識を得ることができると、そのたびにスコトーマが外れる可能性が高まります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

知識とは、「現状のwからゴール側のw1への到達可能性関数」のことでもあります。知識により、ゴール(w1)を実現するチャンスがひろがります。

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

余談ですが、知識を得る学習とは、「ゴールの世界(w1)を現実化しようするホメオスタシス活動」と考えることができます。

 PM-05-06~08:そもそも教育とは?-3-1~3)学習を促進する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

その場合のホメオスタシスとは主に「認知ホメオスタシス」のことですが、それをまるで「生体ホメオスタシス」にまで落とし込んだかのように、(結果として)自我を書き換えていくのがコーチングです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

その“落とし込む”が、“「認知ホメオスタシス」を自由自在にコントロールする”という感覚(最後に掘り下げます)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

 2つ目のポイントは「重要度(重要性)」。

 コーチングを受ける前の「重要度」は、過去の記憶でつくられたブリーフシステムが生みだしています。そのことに無自覚なままであれば、いつまで経っても人生は「無人運転」「自動運転」のまま。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 *「無人運転」「自動運転」はこちら↓

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 他人や社会に埋め込まれたアルゴリズムからの脱却は、“現状の外”へのゴール設定からはじまります。「Goal comes 1st./ゴールが先」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 

 3つ目のポイントは「役割」。「責任」と言い換えることもできます。

 知識があり、重要度が高くても、「自分には責任がない」と思った途端に認識しづらくなります。だから責任の自覚、すなわち「自責」が大事。

「自責」とは、自分の自由意思でこの世界を生き抜くという決意のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 

 以上が「スコトーマ外し」のための3つの課題。それらの課題をクリアしながらゴールを再設定するたびに(caseplan)、心は自由になっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 抽象度が上がる(上がりやすくなる)から。

 

 さぁ、ゴールを設定しましょう!

もしも「現状の外」という条件が難しいのであれば、「人生の目標って何だろう?」「どんな人生ならもっとワクワクするかな?」といった感じで、気楽に取り組んでください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 以下、苫米地博士の著書「脳に免疫力をつければ病気にならない!」(徳間書店、p175)より引用します。参考にしてください。

 

 

人生、やりたいことをやろう

人生の目標の見つけ方

 とはいえ、「目標が見つかればいいんだけど、見つからないから困っているのだ」という人や、「人生の目標だなんて考えたこともない」という人もいるでしょう。そういう皆さんは、どのようにゴールを持てばよいのでしょうか?

 何も難しく考える必要はありません。誰にでも「好きなこと」や「やりたいこと」「やっていて楽しいこと」があるでしょう。そして、「やりたくないこと」「やっていてストレスがたまってしょうがないこと」があるでしょう。目標が見つからない人がゴールを設定するには、「やりたくないことをやめて、やりたいことだけをやるにはどうすればいいか」 -そこから考え始めればよいのです。

 ゴール設定については『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!』(徳間書店)などの私のほかの著書で詳しく述べていますので、ここでは簡単な解説にとどめておきます。

 まず自分の生活の中で「やりたいこと」と「やりたくないこと」を分けて、「やりたくないこと」はやめます。そして、「やりたいこと」をもとに、「ゴールを現状の外に設定」します。ただし、「勤めている会社の役員になる」などは現状の延長線上にありますから、ゴールとは呼べません。現状の延長線上にゴールを設定しても、コンフォートゾーンは移動せず、脳の免疫力も高まりません。

 

 現状の外のゴールとは、例えば「起業して日本人のレジャーのあり方を根本から変える事業を展開する」「世界中の病気で動けない人々に雇用を提供する会社をつくる」「地球から飢餓をなくすために〇〇をする」「人類から戦争をなくすために〇〇をする」など、現在の仕事や生活の枠を完全に超えたところにあるゴールです。

 重要なポイントは、「人から笑われるような途方もなく大きなゴールを現状の外に設定する」ことです。現状の外にゴールを設定することによって、コンフォートゾーンが移動し、そのゴールに向かって脳の免疫力が働くからです。

 

 実現方法が分かっているかどうかを気にする必要はありません。コンフォートゾーンが移動することにより、スコトーマ(盲点)がはずれ、これまでに見えなかった景色が見えてくるからです。これは非常に大きな快感です。コンフォートゾーンが移動し、スコトーマが外れることにより、これまで見えなかったような道筋が浮かび上がってきて、その途方もないゴールを実現する手段が見えてきます。大きなゴールを描いてコンフォートゾーンが移動すれば、実現方法は後から見えてくるのです。

 本書は健康がテーマですから、ゴール設定についてはこれ以上詳説する紙幅がありませんので、私の他の著書を参考にしてください。

 

人生の主役はあなた自身

 右のゴール設定の原則は、年齢に関係なく同じです。

 中高年やシニアと呼ばれる皆さんの中には、「子どもに大学を卒業させるのが今の目標」とか「初孫の顔を見るのが私の目標」といった方もいらっしゃると思います。

 しかし、子どもに大学を卒業させることが目標なら、子どもが大学を卒業した後、あなたの人生は目標を失ってしまいます。子どもを生きがいにしてきた人の中には、子どもが就職して家を出たことが原因でうつ病になる人もいるのです。

 また、初孫の顔を見るのが目標なら、子どもが結婚せず、結婚してもなかなか妊娠しないなら、あなたはどうするでしょうか。

 子どもや孫といった「自分以外の誰か」を目的・目標にしてはいけません。厳しいことをいうようですが、それは子どもや孫といった他人に依存しているのと同じです。他人に依存する人は、自分の目的のために他人を利用する危険があります。子どもの成績が悪く、親の自分が思っている大学に行けそうにないからイライラして、子どもを叱り飛ばすというように。

 

 あなたの人生の主役は、他の誰でもありません。主役はあなた自身です。

 ゴール設定に当たっては、年齢にかかわらず、「自分がやりたいこと」から考え始めてください。自分が心からやりたいと思う大きなゴールが、脳の免疫力を味方にします。人生の目標を達成するために、結果として「健康で長生き」というオマケがついてくる -そう考えるのが真に健康的な思考法です。

 

 POINT

 健康は目的ではなく、人生の目標を達成する手段

 引用終わり

 

 

 今回は、ある医療法人のベテラン職員からいただいた相談に回答しました。その相談とは

 

 何かいい仕事はありませんか?

 

 私の答えは、「スコトーマを外すと、『いい仕事』が見つかる」「『いい仕事』のために、まずはゴールを設定する」。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 ゴール側の臨場感が高まると(=ホメオスタシスが働くと)、結果として自我が書き換わります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 自我はブリーフシステム(Belief SystemBS)と言い換えることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

過去の記憶でつくられていたBSが、ゴールが生みだす未来の記憶により書き換わっていく

 

 それが「自由自在」。

 「自ら設定したゴールに由り(自由)、自身の在り方を決める(自在)」ことが、自由自在です。

 F-211:研修医時代の思い出 ~自由な発想の教授からの“無茶振り”に学ぶ~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27234407.html

 

 その「自身の在り方」=ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)が、職業(仕事)のカテゴリであれば「いい仕事」であるし、家庭のカテゴリであれば「いい家庭」であるし、健康のカテゴリであれば「いい状態(well-being)」であるはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 つまり、すべてマインド次第!

 マインド次第で、すべてがやりたいことに変わります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 さぁ、今すぐゴールを設定しましょう!

“やりたい”はあなたのマインドが生みだします。いろんな“やりたい”を見つけたあなたは、人生のあらゆる領域で“well-being”を実現しているでしょう。お楽しみに。

 

 

 以上、私の回答です。

 御相談ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

そのホメオスタシスとは主に「認知ホメオスタシス」のことですが、それをまるで「生体ホメオスタシス」にまで落とし込んだかのように、(結果として)自我を書き換えていくのがコーチングです

 

 念のため補足します。

 コーチはコンテンツには関わりません。クライアントに対して、指示や具体的なアドバイスをすることはありません。

 Q-297:弟子にしてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30430928.html

 

 たいていの指示やアドバイスは、自由を奪い、むしろスコトーマを強化してしまいます。

なぜなら、それらはより抽象度が低い次元でのマネジメントの話だから。実際、情報量が多く具体的であるほど、素晴らしい指示やアドバイスであると評されるはずです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 では、一方でスコトーマを外すために多量の(それも具体的な)情報を提供しつつ、その一方で新たなスコトーマが生じてしまうのを防ぐために、どうすればよいでしょうか?

 

その答えが「スコトーマ外しの心得」。それは(つづきはこちらで↓)

Q-253:最近また頭痛がひどくなりました <vol.2;スコトーマ外しの心得>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28623749.html

 

 

-追記2

 今回は「生体ホメオスタシス」と「認知ホメオスタシス」を明確に区別して書き進めました。しかし、両者は本質的には同じもの。同じものの抽象度の違いです。

 (クリアでない場合はこちら↓)

 L-003~420211月シークレットレクチャー -03~4;身体と心は〇〇〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

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 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

Q-118:認知的不協和時に無意識が全力で働きゴールに向かっている気がしています

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20682162.html

Q-140:若かったら挑戦しますけど、もう年なのでガマンします

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Q-240~:毎日、無気力感に悩まされています ~気楽に生きる際の注意点~

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Q-256~:私、立ち直れるかな?

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Q-271~:現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

Q-314~:こんな私に誰がした

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425205.html

 

 

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Q-336:何かいい仕事はありませんか? <vol.3;認知ホメオスタシス -後編-

 

ある医療法人にて、管理職のポジションにいるベテラン職員からこのような相談を受けました。

 

 何かいい仕事はありませんか?

 

 何かいい仕事」を探し求めるというのは、「まったく間違っており、成果が望めない方法」です。

 まず取り組むべきことはゴール設定。「いまのあなたからは想像もつかないくらいスケールの大きな目標、現状のままでは決して達成できない状態」を、ゴールとして設定することです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 自分の決めたゴールに向かって、「やりたいこと」だけをやりたいようにやっていける人が、仕事ができるようになって、成功する

 その時に取り組んでいる仕事は、必ず「いい仕事」!

 

 何かいい仕事はありませんか?」という言葉を生みだしたマインドが抱える課題(case)と、その解決(plan)について考察します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 vol.1;すべての仕事がやりたいことに変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32250926.html

 vol.2;認知ホメオスタシス -前編(ワーク付き)-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32265870.html

 vol.3;認知ホメオスタシス -後編-

 

 

 先日(202387日)、認知科学者 苫米地英人博士が、出演されている「バラいろダンディ」(TOKYO MX)内で講義をされました。タイトルは「熱中症発生のメカニズムを理解して猛暑を乗り切ろう!」↓

 熱中症発生のメカニズムを理解して猛暑を乗り切ろう! Dr.苫米地 (202387) - YouTube

 

 

 その講義の中で、苫米地博士は「生体ホメオスタシス」と「認知ホメオスタシス」という概念を使い分けられていました。

 「生体ホメオスタシス」は、情報空間の底面である物理空間で働く恒常性維持機能のこと。対して「認知ホメオスタシスは」は、情報空間にひろがる恒常性維持機能のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 

生体ホメオスタシスの働き

認知ホメオスタシスの働き

「バラいろダンディ」(TOKYO MX202387日放送回より引用)

熱中症発生のメカニズムを理解して猛暑を乗り切ろう! Dr.苫米地 (2023年8月7日) - YouTube

 

 

前回はワークを紹介しました。その最後は、「4)『苫米地理論の3つのパラダイム』を意識に上げ、『生体ホメオスタシス』と『認知ホメオスタシス』を五感で感じながら、再度環境省の熱中症予防サイトにある『熱中症』の3つの要因(環境・からだ・行動)を確認する」というもの。いかがでしたか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

熱中症を引き起こす3つの要因

環境省HP「熱中症予防サイト」より引用

環境省熱中症予防情報サイト 熱中症の予防方法と対処方法 (env.go.jp)

 

 

 もしも違和感を感じたなら、その違和感は「異なる抽象度次元がごっちゃになっている」ことから生じているはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

その原因は「視点が物理次元に囚われ、高次の情報次元がスコトーマに隠れている」。つまり、思考のパラダイムが「第0世代」だということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 もっとはっきりいうと、「正しく観ることができず、因果関係がわからない」という無明です。

 Q-215:毎回同じ話ばかりである

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27050392.html

 

 *「因果関係」について、こちらをどうぞ↓

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 脳が発達した私たち人間は、ホメオスタシスが情報空間にもひろがっています。それを理論化したものが、前回(Q-336/vol.2)紹介した苫米地理論の第一世代「サイバーホメオスタシス仮説(理論)」です。

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 私は映画を観るのが大好きなのですが、手に汗を握りながらワクワク・ドキドキを楽しむことができるのは、ホメオスタシスが情報空間にまでひろがっているからです。

 F-304~:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~

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 この“情報空間に働く「認知ホメオスタシス」”の理解は、「何かいい仕事」と巡り会うためにも重要!

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 以下、苫米地博士の著書「脳と心の洗い方」(フォレスト出版、p100)より引用します。「何かいい仕事はありませんか?」という言葉を生みだしたマインドが抱える課題(case)について感じてください。Feel

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「なりたい自分」になるために知っておくべき四つのこと③

●ホメオスタシス

 昔、私は当時のハーバード大学の医学部長にいったことがあります。

 

 「すごい発見をした。人間のホメオスタシスは情報空間に広がっていることを発見した」

 

 要するに、催眠もホメオスタシスで定義できるということです。内部表現世界の中に「手がここにありますよ」と書き込まれると、手はそこにいくしかありません。そこにいくしかない原理をホメオスタシスといいます。

 たとえば「暑くなると汗をかく」「走ると心臓の鼓動が速くなる」といった具合に環境と自分との間にはフィードバック関係があります。

 ホメオスタシスとは恒常性維持機能のことですが、生体をより長く生きながらえさせるために安定的な状態を維持しようとする傾向のことです。つまり内部表現状態を環境との情報フィードバック関係から常に更新している生体の自律的な機能のことです。

 単純にいうと、環境と生体のフィードバック関係です。

 これは秒単位のものもあれば、月単位のものもあります。人間の体は夏と冬では違いますが、これはシーズン単位のサイクルです。フィードバック関係には、必ずサイクルがあります。環境と生体のフィードバック関係で、自分の身体を安定的な状態へ更新していく。いきなりは変わりません。かけっこであれば、最初ゼーゼーいって、だんだんゆったりと安定してきます。

 先ほどの「手がここにありますよ」というのは、ホメオスタシス環境への書き込みです。

 たとえば、外が暑ければ、体はあわてて汗をかかなければなりません。どういうことかというと、内部表現の中に「外は暑い」という情報の書き込みがホメオスタシスフィードバック情報としてあるからです。

 

●「暑い」と書き込めば『汗が出る』

 今、「暑い」という情報を書き込まれたら「暑い」に対して、フィードバック関係で何らかの対処をしなければなりません。そのメカニズムが備わっているから、我々は進化し、種は保存されてきたわけです。それが発汗です。

 ですから、内部表現に「手はここ」と書き込まれたら、自動的にそこに手を持っていくしかないわけです。

 催眠も内部表現の操作です。これが内部表現の概念とホメオスタシスの関係です。

 私はそれを発見したと思い、ハーバードの医学部長のところにかけこみました。そして、催眠現象は、我々のホメオスタシスが情報空間まで広がっているということで説明できるという話をしました。

 すると「そんなことはホメオスタシスの定義の中に入っている」といわれました。日本の医学部の教科書には書いてありませんが、ホメオスタシスをいい始めた人は、ハーバードの何世代か前の医学部長だったそうです。

 その人の定義では、ホメオスタシスは物理空間だけでなく、情報空間にも広がっていると最初からいっていたそうです。無知な後の学者が、それを物理空間だけの話だと思っていただけのことで、自分が発見したわけではありませんでした。

 

●内部表現を書き込むと

 どちらにしてもホメオスタシスというのは、医学部に学ぶ場合においては生体と環境の関係です。その生体というのは物理的なものですが、実際は心の世界まで広がった空間です。我々の用語では内部表現です。もちろん環境とは、物理的現実世界のことであり、これも仮想世界に臨場感があるときは内部表現の一部です。

 ということは、物理世界で暑いだけではなく、臨場感世界で暑いという画が描ければ、汗をかかなければいけないわけです。

 実際、それはやれます。気功や暗示で汗はかけます。何もそれは物理世界の温度が上がったからではありません。気功師は気を送ることによって、その人のホメオスタシス情報空間、内部表現を書き換えているわけです。

 もちろんそんなことをいうと、気功も催眠やプラシーボ効果と同じだといわれてしまうかもしれませんが、これらも内部表現の書き込みという意味では同じです。

 私はクラスで内部表現の書き込みの方法を教えていますが、そうすると気功も催眠もプラシーボ効果もできてしまいます。この本では実際にその方法を紹介します。これが内部表現とホメオスタシスの関係です。

 

●洗脳されない人は一人もいない!

 プライミングの説明に入る前に、ここまでをまとめます。「サトリ」の人以外は誰も通常意識状態にはいません。

 つまり、誰もRにはいないということです。Rがゆらいでいる体感的な物質的現実世界があります。ただ仮定上、Rという言葉を使います。

 まず物理的現実世界(R)があって、変性意識下の物理的現実世界があります(R’といいます)。そして、仮想世界(Pと呼びます)があります。

 そして臨場感を物理的現実世界(R)から仮想世界(P)に持っていくのが、トランス深化の技術です。実際にはR’からPへの移行です。

 それには催眠の方法もあれば、気功の方法もあります。言葉による書き込み、ストックホルム症候群に象徴される脅迫などもあります。

 人間は物理的現実世界だけでなく仮想世界ともホメオスタシス関係を持てるように進化した種族です。

 ということは、洗脳されない人は一人もいないということです。よく催眠にかかる人とかからない人がいるといわれますが、ウソです。

 催眠にかからない人がいるとすれば、とっくに死んでいます。ご飯を食べられないし、言葉も理解できません。

 人間の脳と心は一体化しているため、必ず仮想世界に臨場感を持てるように進化しています。ということは、100%催眠にかかります。特定の技法が合うか合わないか、術者が上手いか下手かなど、個人差はありますが必ずかかります。

 

Rは消えない!

 洗脳されない人はいません。人類である以上、全員洗脳されます。好きな音楽は個人によって違いますが、音楽の世界自体がトランスです。メロディーやリズムは触ることができませんが、そこに強い臨場感を感じます。

 テレビもたとえばニュースが好き、連ドラが好き、と好みの違いはありますが、何かひとつは好きな番組があります。映画もそうです。いかにリアルな映画であっても物理的に触れられない仮想世界であり、ここにある現実世界(R)ではありません。

 ということは、我々は物理的現実世界(R)以上に仮想世界(P)に臨場感を持つこともできるということです。

 ただし、物理的現実世界が消えることはありません。どんなにすごい映画を見ていても、心臓が止まってしまう人はいません。

 「あまりに臨場感があるから、呼吸するのを忘れた」

 という人はいません。催眠だとイスから転げ落ちるくらいのことはありますが。

 つまり、我々は必ず物理的現実世界の臨場感を持っています。映画を見ながら、長い時間イスに座っていたとしても、微妙に体を動かしています。なぜなら、人間はずっと同じ姿勢でいると細胞が壊れてしまうからです。こうしてどんなに映画の世界に入り込んでいたとしても、物理的現実世界とのホメオスタシスを築いています。つまり完全なRを体感できる人は(サトっている人は別として)いないように、完全なPの人もいません。いるとすれば、あの世に行っています。我々はサトリ(R)とあの世(P)の間に日々生きているのです。

 物理的現実世界の臨場感が全く消えてしまうということはありませんが、仮想世界優位の状態には誰でもなれます。

 ですから、催眠にかからない、もしくは洗脳されない人はいないということになります。

 つまり、この本の技術が役に立たない人は一人もいないという結論になります(もちろん上手い下手は別ですが)。

 引用終わり

 

 

 何かいい仕事はありませんか?」という言葉を生みだしたマインドが抱える課題(case)を感じられましたか?

 

 次回は、その解決(plan)について考えていきましょう。

 

Q-337につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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