苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:エフィカシー

L-203202207月シークレットレクチャー -01;決して過信はせずに、しっかり確信する

 

20227月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の1回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 01;決して過信はせずに、しっかり確信する

 

 

 最近、衝撃的な事実(data)が公表されました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 総務省の統計によると、2024101日時点での日本人人口12380万人で、前年から898千人も減少しています。これは秋田県(89万人)や和歌山県(88万人)が丸ごと消えたようなもの。驚くべき数字です。

 統計局ホームページ/人口推計/人口推計(2024年(令和6年)10月1日現在)‐全国:年齢(各歳)、男女別人口 都道府県:年齢(5歳階級)、男女別人口‐

 

 その理由は「出生数の低下」と「死亡数の増加」のダブルパンチ。

 

 合計特殊出生率の最新値は未発表ですが、1947年の4.54をピークに下がり続けた出生率は、2023年に過去最低の1.20にまで下がっています。人口維持に必要な値は2.10とされていますので、このままでは日本人は激減していきます。

 令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況

 gaikyouR5.pdf

 

私は医療・介護の現場にいるので厳しく実感していますが、「死亡数の増加」はさらに加速しています。今年(2025年)1月の死亡数は178412人(人口動態統計速報)。これは過去最多を記録した前年1月より、さらに21762人も多い数。なんと、13.9%増の異常値です↓

今年1月死亡数が異例の激増!いったい日本で何が起こっているのか? | アゴラ 言論プラットフォーム

 

 「COVID-19のせいで世界中で人口が減っていて、各国の平均寿命も短くなっている。だから仕方がない」という意見を見聞きします。

もしもそうであるのなら、なぜ世界で一番“コロナワクチン”を打った日本で大幅な人口減少が進行しているのでしょう? なぜ予想をはるかに超えるスピードで日本人が減り続けているのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「まずは、『信じる』ことをやめなさい ~脳、宗教、歴史からわかった人を操る「サイン」の秘密! 騙されずにこの時代を勝ち抜くただ一つの方法」(泰文堂、p6)より引用します。

 

 

人が信じるとき、そこには「騙し」が存在する

 何かを「盲信する」ことほど危険なことはありません。

 この世のありとあらゆる大きな権力、または権力者やカリスマには、常に煩悩にまみれた思いが働いているからです。つまり、そこには意図や思惑があり、決して完全神でも聖人君子でもありません。

 何かを信じた瞬間、あなたはコントロールされる側に回るのですいわば、リーダーとフォロワーの関係ですフォロワーであること、それは自分の自由な人生を歩めないことを意味します

 リーダーが何かを命じれば、動かざるをえない状況に陥ります。リーダーが間違っていることに気づいても、指摘できなくなりますし、リーダーの間違いにさえ気づけなくなるということです。

 これを洗脳と呼びます。つまり盲信は、簡単に洗脳されてしまうのです。

 

 実際、過去には某カルト教団による国家転覆を狙った事件も起きています。末端信者は、まっとうな信仰をしているつもりが、気がつけば国家転覆を狙っている一員になっていた、ということも起きてしまいました。

 2012年末に発覚した、尼崎連続変死事件においても一種の洗脳事件でした。家族同士で殺し合うという恐ろしい事件でしたが、間違っているとわかっていても誰も逆らえない状況に陥ったのでしょう。

 イスラム圏で起こる自爆テロ事件も同じことで、何も変わりがありません。何かを盲信していれば、そこにスコトーマ(盲点)が生まれ、他から見れば間違っていることも「正しいこと」にしてしまうのです

 だから自分がやっていることは正しいことだ、と信じ過ぎることは危ないのです。何かを信じることで、あなたは常にフォロワーになってしまいます。

 フォロワーは決して、自分の人生を歩むことはできません。あなたの「信じている」ものも、人も、世界も「常に正しい」ものではないからです。

 

まずは信じることをやめなさい

 あなたが「自分の人生を生きたい」「もっと自由に生きたい」と思うのなら、

 まずは、信じることをやめなさい

 何かを盲信するのではなく、何かに救いを求めるのではなく、自分を信じるべきなのです。

 さきほど、

 「信ぜよ、さらば救われん」

 という言葉が誤解である、といいましたが、これをあえて私なりに言い換えるとするならば、

 「疑え、さらば救われん

 となるかもしれません。

 本書は、宗教的な視点、国家や経済的な視点から個人レベルまでの「信仰と幸福」について考察していきます。

 この世界、この時代に仕掛けられた様々な嘘や罠を見破り、本当に目指すべき「生き方と幸福」について学んでみてください

 引用終わり

 

 

 疑え、さらば救われん

 

 この心構えのことを「ゼロトラスト」と呼びます。

「ゼロ」は「0」、「トラスト」は信頼を意味する「trust」で、「『何かを完全に遂行することは不可能』という認識」のことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

ゼロトラスト、すなわち過信しないことは、レジリエンスの大原則。

 F-142:不要不急 vol.3;レジリエンス <ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22878502.html

 

  決して過信しない!

 

 その大切さは身にしみるほど感じていますが、一方で医師としての私は確信の力もはっきりと感じています。簡潔にいうと「プラセボ(placebo)」のこと。つまり

 F-157:指一本でも役に立ちたい

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23874668.html

 

  確信が重要!

 

 

 コーチングにおいて重要な概念にエフィカシーというものがあります。それは「自分のゴール達成能力の自己評価」のこと。そのポイントは「根拠はまったくいらない」。

ただ信じ切るだけ というのがエフィカシーです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 つまり、コーチングを実践するには

 

  確信=エフィカシーが必要!

 

そのエフィカシーは、過信(あるいは慢心)とどう違うのでしょうか?

 

 

これから3回の講義で考えるのは、「信」とは何か?

目指すのは「決して過信はせずに、しっかり確信する」という意識状態の体得です。

 

L-204につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-227:ジョコビッチのwp

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28113432.html

F-228~:ゼロトラスト

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F-281~:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~

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F-317Let’s connect the dots! <ナットウキナーゼ、ブロメライン、クルクミン>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32776714.html

F-367:義を見て為さざるは、勇無きなり <vol.1;問題も解決も〇〇〇にあり>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35363063.html

Q-293:私のような凡人にはとてもできそうになく、悶々とした日々を過ごしています

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321962.html

 

 

まずは、「信じる」ことをやめなさい

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F-395:ナイセイカンショウ <vol.4(最終話);認知戦に打ち勝つための「ナイセイカンショウ」>

 

 サッカー北中米ワールドカップ出場を決めた試合(2025320日、vs バーレーン)で1ゴール1アシストと圧倒的なパフォーマンスを見せた久保建英選手は、試合後このようにコメントしました。

 

 自分の実力は分かっている。幼稚さ、幼さは抜けていい選手になったと思う

 

 これはブリーフシステム(Belief SystemBS)、あるいは自我が、「幼稚で幼い選手」から「幼稚さ、幼さが抜けたいい選手」に書き換わったということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 一体何があったのでしょう?

 

 vol.1;関数pの再定義ではなく、可能世界“w1”から別の“w2”への移行を促す

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36550679.html

 vol.2;内政不干渉の原則

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36598430.html

 vol.3;心の本質を捉える基本中の基本

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36643053.html

 vol.4;認知戦に打ち勝つための「ナイセイカンショウ」

 

 

 私と縁がある方々の中に「自分を好きになれない」「今の社会がイヤでしょうがない」と訴え続ける人たちがいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 そういう人たちに対して「すべてマインドが生みだしている」といった話をすると、「私が悪いというのですか」と怒ったり、「思っていた人と違った。冷たい」と非難されたりします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 コーチとしての私が必要に応じて伝えているのは、「マインドの使い方」であって、「いいか? 悪いか?」「正しいか? 正しくないか?」という価値判断ではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 そもそもコーチはコンテンツには関わらず、「内政」に対しては不干渉を貫きます。ここでいう「内」とはブリーフシステム(Belief SystemBS)のことで、「内政」とはBSが生みだすコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 最初(F-392/vol.1)に紹介したとおり、苫米地博士は「コーチングでは関数pの再定義を促すのではなく、可能世界“w1”から別の“w2”に移行することを促す」と表現されています。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 その「可能世界“w1」が、「内政」であり、現在のCZCZは過去の記憶によりつくられたBSが生みだしているのですから、すべての人は過去に閉じ込められているといえます。コーチングを実践するまでは。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 過去は一切関係なし!

 

 コーチが関わるのは「クライアントの“未来”」のみ。正確には「今のまま(のBSや自我)では絶対に達成することができない未来や世界(可能世界w2)に向かう“方向性”」です。

 L-070202011… -05「過去は一切関係なし」のリザベーション(reservation

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29045573.html

 

 関数pの再定義を促さない =コンテンツに関わらない =(現在の)BSや自我には介入しない

 

 久保選手の例でいうと、「『(これまでの)幼稚さ、幼さ』については評価・判断せず、それを変えようとも一切しない」ということ。

 Q-409BSをゼロベースで観察することが困難な中、どのように? <vol.3;方向>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35983549.html

 

 でも、結果的に久保選手のBSや自我は「幼稚で幼い選手」から「幼稚さ、幼さが抜けたいい選手」に書き換わり、「圧倒的なパフォーマンスを見せてW杯本大会出場獲得」という可能世界w2を現実化しました。

 L-09020217月シークレットレクチャー -02;臨場感世界の現実化(realized virtuality

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30497354.html

 

 その理由はゴール側の“w2”にふさわしい内省言語が生まれたから。そのための働きかけがコーチの重要な役割です(=内省勧奨)。

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 冒頭に紹介した「自分を好きになれない」「今の社会がイヤでしょうがない」は、“w2”ではなく、“w1”を強化してしまう内省言語(セルフトーク)です。

 Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 だから、そんな言葉を使うのはやめよう と言語で伝えるのはNG

 L-08420213… -07;内省言語を「言語を使わないで引き起こす」ために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30160964.html

 

大切なのは、ふだんから自身の思考や身体を観察するモニタリングであり、それをゴール側から評価判断し(ラベリング)、ゴールにふさわしくアップデートしていくことです。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 その「モニタリング&ラベリング →アップデート」を促すことがコーチの役目。それを最近の苫米地博士は「エフィカシー関数を生みだす」と表現されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 今回のテーマに沿っていうと「内省鑑賞」のマスター

湧き上がる情動をコントロールしながら、まるでドラマや映画を観ているかのように“内なる変化”を楽しんでいるという感じです。もちろん、「外側視点」をしっかり保ちながら。

F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 その「内省鑑賞」というハビット&アティテュードは、これからますます重要になっていきます。社会はすでに“認知戦時代”を迎えているから。

 L-191202207月医療・介護研修会 -01;ゴール達成を邪魔する「〇〇」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36175836.html

 

 以下、苫米地博士の著書「日本転生 絶体絶命の国の変え方」(TAC出版、p73)より引用します。

 

 

国民不在の政治を変える「有権者の言葉」

 前項で「国民の手に政治を取り戻すため、日々の生活のなかで積極的に仕掛けていく方法がある」と書きました。そのやり方をお話ししましょう。

 まず、私たちの戦う相手は超国家的勢力に額ずいている政治家や財界、官僚、メディアたちです。彼らは完全に外国勢力に支配されています。日本政府はそれを助けることはしても、防ぐことはまったくしていません。

 では、具体的に彼らは何をしているのかというと「認知戦」です。認知戦をわれわれに仕掛けているのです。

 認知戦についてはその概要を別項(第7章「戦争の最先端、認知戦を理解せよ」参照)で説明しています。詳しくはそちらを見てほしいのですが、認知戦の特徴は最初に自国民に仕掛けるという点です。まさに、日本政府はこれをずっとやってきています。古くは1990年代で、まだ認知戦という概念すらなかった頃です。日本政府による自国民への攻撃ということであれば、私はバブルの崩壊を仕掛けた総量規制の頃からではないかと感じています。

 

 総量規制というのは国際決済銀行(BIS)によって決められた自己資本比率8%以上という枠組み(いわゆるBIS規制)で、融資額に対して銀行は自己資本が8%以上ないと貸出ができないというものです。これによって銀行の貸し渋り、貸しはがしが続出し、一気にバブルがはじけたのです。

 しかし、これは日本にとってまったく必要のないものでした。そもそもBIS規制は国際決済をする銀行に適用されるもので当時、国際決済をしていた銀行は東京銀行だけでほかの銀行はまったく関係ありませんでした。国内の決済だけをしている銀行は、自己資本比率は4%でよかったのです。それを当時の大蔵省は日本のすべての銀行に対して8%の自己資本比率を義務付けたのです。

 しかも、BIS規制は各国の反対も多く、具体的な内容はなかなかまとまらず、導入も国によってまちまちでした。ところが、大蔵省はBIS規制の概要が決まった1988年から移行措置を進め、90年に総量規制という名でBIS規制が導入される以前に、世界に先駆けていち早く、銀行の規制を始めてしまったのです。バブルの崩壊、つまり日本経済の崩壊は大蔵省によって画策されたと言っても決して過言ではないのです。

 その後、総量規制を行った大蔵省の役人はBISや国際通貨基金(IMF)など、国際金融のトップ組織の役員に“出世”していったのです。

 

 こういった日本政府による国民への攻撃はその後、30年以上続いています。これが「失われた30年」と言われるものの正体なのですが、近年、その攻撃は加速しているように感じませんか?

 特に、コロナパンデミックが始まった2020年からは、ワクチンの複数接種の事実上の強制やロックダウンによって日本の経済はさらに痛めつけられました。

 ところが、日本政府はその反省をするどころか、国民を言いなりにさせることに味をしめたかのように、マイナンバーカードの導入やmRNAのワクチン工場の日本誘致など、自国民の顔を見ていない政策を次々と繰り出してきます。

 しかし、そのやり方はあまりにもずさんで、特にマイナンバーカードは返納騒ぎが起こるなどほころびが出始めています。

 つまり、彼らがこれまで仕掛けてきた認知戦が馬脚をあらわしてきているのです。

 

 そういう状況下で私が提案するのは、私たちのほうから「認知戦を仕掛けていく」ということです。

 具体的には国会議員に対して認知戦を仕掛けます。

 「そんなことが私たちにできるのか?」と思ったかもしれませんが、国会議員などの政治家は選挙で負ければ“ただの人”です。選挙権を持つ人の「言葉」には基本的に弱いのです。

 実は、私たちの「言葉」には強い攻撃力があるのです。どれくらい強いのかというと、“私たちが洗脳されるくらい”です。

 これまで私たちはさまざまなメディアを通じて、自らの意見を形成してきました。「ワクチンを打つのが正しいのです」とメディアや政治家に言われれば、「それが正しいんだ」と判断してワクチンを打ちました。誰かの意見に従っていたのです。

 なぜ、従うのか。「この人の言うことは正しい」と自分で判断しているからです。これを内省言語と言います。「この人の言うことは正しい」と思った瞬間、「私もワクチンを打たないと。ワクチンを打たない人はそんなこともわからないのか。付き合うのをやめよう」などといった言葉が次々と湧き上がり、言葉によって行動を支配されてしまうのです。

 

 これが認知への攻撃です。認知戦とは外側から一つのきっかけを与えられることで、内省言語を発生させて自分で自分を洗脳することなのです。

 別の言い方をすれば、「私たちの現実とは、外側の言語を取り込むことによって内省言語が作り上げた現実」ということになります。

 私たちがなぜ、ワクチンを複数回打たなければいけないと思い込んでしまったのか? 打つとさまざまな副作用が出るのに我慢して打った理由は「これが正しい」と自分で自分を納得させていたからです。3回目以降、多くの人が打たなくなったのは、「これで正しいのか?」という内省言語が湧き上がったために「打つのをやめた」という行動を取ったからです。

 このときこそ洗脳が解ける瞬間です。ここでもう一歩、「本当にこれは正しいのか?」という疑問を持ち続け、自ら情報を求めれば、認知戦に打ち勝つことができるのです。

 つまり、知識です。知識こそが認知戦に打ち勝つ方法なのです。

 ということは、知識を得ることで認知戦を仕掛けることもできるのです。

 

 では、認知戦を仕掛けるにはどうすればいいのでしょうか?

 簡単です。彼らの取ってきた方法をまねすればいいのです。

 日本政府、そしてそれを操る超国家的勢力が私たちを認知戦に引きずり込んだとっかかりは何だったか考えてみましょう。

 答えは恐怖です。

 病気になるのが怖い、死ぬのも怖い、貧乏になるのも怖い、間違っていると人から言われるのも怖い、人から孤立するのも怖い、こういった恐怖を先に見せてから対処療法を出してきて、人を取り込むのです。

 

 私たちはこれを政治家に向けてやっていくのです。なにしろ、政治家の最大の恐怖は選挙民の心が離れていくことです。私たちこそが政治家にとって最大の恐怖なのです。

 この恐怖をいまこそ使うのです。

 いまの政治家はお金ですぐに転んでしまいます。本当の恐怖が何だったのかを忘れているのです。いいでしょう、いくらでもお金になびけば。

 しかし、それによって本当の恐怖が襲いかかることを徹底的にわからせてあげましょう。次の選挙など待つことはありません。今日から、いまから、「あなたをもう支持しない」という「言葉」を、ソーシャルメディアを使って発信してください。同僚や友達にも話してください。議員のホームページに直接、メッセージも入れていきましょう。大手メディアにも積極的に意見を伝えましょう。

 ほんの少し、行動を増やしてください。シンプルながら、これが確実な方法です。

 マイナンバーカードを私たちが積極的に返納したから担当大臣は渋々ながら謝ったことを思い出してください。

 私たちがほんの少し行動を変えるだけで日本は変わります。日本を変えるにはこうした地道な積み重ねも必要なのです。

 私たちを怒らせることがどういうことか、徹底的に教えてあげましょう。

 引用終わり

 

 

認知戦とは外側から一つのきっかけを与えられることで、内省言語を発生させて自分で自分を洗脳すること。別の言い方をすれば、「私たちの現実とは、外側の言語を取り込むことによって内省言語が作り上げた現実」ということ

 

 誰もが無限の可能性を秘めています。

誰もが巨大な力を持っています。

ただ自分自身で、そしてお互いに、封印しあっているだけです。

そのことに気づき、マインドの力を解放して、封印を解いていくのがコーチング!

 

これからの社会(未来)は、既得権益が仕掛ける認知戦の高度化によって、ますます封印を解くことが難しくなっていきます。

だからこそコーチング!

 

 今こそ、誰もが行動を起こすとき。

その行動は、「ナイセイカンショウ」で生みだし、「ナイセイカンショウ」で強化する、ゴールからはじまります

 

 Fight for liberty

Fight for the future !!

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 今こそ、誰もが行動を起こすとき。その行動は、「ナイセイカンショウ」で生みだし、「ナイセイカンショウ」で強化する、ゴールからはじまります

 

 政治家の一部はそうは思ってはいないようですが、日本の主権は国民にあります。「内政」は国民全員のものです。

 Q-197前代未聞の国会愚弄事件をなぜ衆参両院の憲法審査会は取り上げなかったのでしょうか? クズ政府の他責にせず自己責任なのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26238799.html

 

その主権者たる国民が、共有するゴールを目指してエフィカシーを高め合う!

 

 そんな響き合うコレクティブ・エフィカシーの世界こそが、シンの「ナイセイカンショウ」、すなわち「内省干渉」である ...と私は信じています。

 Q-310~2:私のまわりではそうでもないです。私が気づいていないだけかもしれませんけどvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 さあ、Fight for libertyFight for the future !!

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

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Q-395~:セルフトークのコントロールをやっていますが、時折強い孤独感を感じることもあります

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Q-424:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.2;ゴールの基本条件>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36583975.html

 vol.2;ゴールの基本条件

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A2:前回は「ゴール設定のスタートライン」について考察しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ところで、「ゴールの3つの基本条件は?」と問われたら、何を思い浮かべますか?

 

 ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む(100%want to)、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)に設定する です。

 L-09920218月シークレットレクチャー -01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 

 もう一つ加えるなら 4)自分中心を捨て去る こと。

 L-10020218月シークレット… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

以下、苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社から再版、p205)より引用します。「ゴール」と「ゲシュタルト」の関係性をイメージしながら読み進めてください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

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現状の外のゴールは、ゲシュタルト能力によって叶う!

 そして、ここからが大切なのですが、ステップ7で私がゴールは現状の延長線上ではなく「現状の外に設定せよ」と述べたのも、実はまさにこのゲシュタルト能力を人間が備えているからです。

 「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられます。

 双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる。つまりそのゲシュタルトにホメオスタシスが働くということです。

 そうなればしめたもの、体の各部位や体全体が連動して展開することで歩行が実現するように、今の自分(部分)となりたい自分(全体)が双方向的に関わり合い一つの大きなフレームを瞬時につくり上げることができます。ゴールが見えなくても関係ありません。むしろ、ゴールが見えない方が、このプロセスの中でスコトーマがはずれ、ゴールに有用なものがどんどん現れ、ゲシュタルトがより強固になる。結果いつのまにか現状の外にある抽象度の高いゴールが叶うのです。

 これが、現状の外のゴールが叶うメカニズムです。

 私たちは本書で見てきたようにこの世に生まれ落ちたときから、さまざまな他者からの洗脳を浴び続けています。「現状の環境」と「自我」の間にゲシュタルトを築き、無意識にそこをコンフォート・ゾーンにして生きてきたといっていいでしょう。いわば、社会的洗脳状態というゲシュタルトを日々強化しながら生きているのです。

 しかし、それでは私たちが本来持つ無限のポテンシャルは発現できません。現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができるのです。

 引用終わり

 

 

「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架ける

 

 その「臨場感という橋を架ける」ことを、最近の苫米地博士は「エフィカシー関数をつくる」と表現されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

240617バラダン-5

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

「成長」の夏に向けて習得!苫米地式「オーセンティック コーチング」 (2024年6月17日) #コーチング (youtube.com)

 

 

 「ゴール」が生みだすイメージ(Image/Imagination)と「エフィカシー」で強化する臨場感(Vividness)により、これまでは認識さえできなかった“まったく新しい現実”が創造されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

その“新しい現実”が、引用文中の「ゲシュタルト」。「双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる」ので、自然かつ強力にゴールに近づいていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その“自然かつ強力”な力の正体は、「脳が進化した人類が持つ『情報空間に働くホメオスタシス』」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

それを理論化したものが、苫米地理論の第Ⅰ世代「サイバーホメオスタシス理論」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

 繰り返しますが、ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 質問中の「現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法」という表現は、1)現状の外、2)心から望む の2つをカバーしています。

もしも3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る というポイントがスコトーマに隠れているなら、これからも「ゴールを設定することが困難」な状態は続くでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 なぜだと思いますか?

 

 答えは、じつは、引用した苫米地博士の文章中にあります。その理由をじっくりと考えてみてください。気楽にどうぞw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

Q-425につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

L-172202203月シークレットレクチャー -05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 

 

 

F-393:ナイセイカンショウ <vol.2;内政不干渉の原則>

 

 サッカー北中米ワールドカップ出場を決めた試合(2025320日、vs バーレーン)で1ゴール1アシストと圧倒的なパフォーマンスを見せた久保建英選手は、試合後このようにコメントしました。

 

 自分の実力は分かっている。幼稚さ、幼さは抜けていい選手になったと思う

 

 これはブリーフシステム(Belief SystemBS)、あるいは自我が、「幼稚で幼い選手」から「幼稚さ、幼さが抜けたいい選手」に書き換わったということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 一体何があったのでしょう?

 

 vol.1;関数pの再定義ではなく、可能世界“w1”から別の“w2”への移行を促す

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36550679.html

 vol.2;内政不干渉の原則

 

 

 皆さんは「内政不干渉の原則」という概念(ゲシュタルト)を御存知でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 Wikipediaによると、それは「国家は国際法に反しない限り、一定の事項について自由に処理することができる権利を持ち、逆に他国はその事項に関して干渉してはならない義務があるという、国家主権から導出される原則」のこと。

 内政不干渉の原則 - Wikipedia

 

 「国際法に反しない限り」「権利」「義務」「原則」という言葉からわかるとおり、「内政不干渉」は絶対的なものではなく、決して不可侵なものではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 それに対して、コーチングにおける「コーチはクライアントのコンテンツには一切関わらない」は絶対的であり、必ず守らなければならないこと。その理由は?

 

 以下、「DaiGoメンタリズム VS Dr.苫米地“脱洗脳”」(ヒカルランド、p270)より引用します。この対談本の最後には苫米地博士による「洗脳の定義」(苫米地コム、1998925日付)が収載されています。その部分からの引用です。

 引用した意図を推しはかりながら、「コンテンツには一切関わらない」ことの重要性を感じてください。Feel

 

 

個々の事例との類似性は、概念の定義ではない

 ちょっと脱線しましたが、ようするに言いたいことは、アメリカの最先端の研究の成果が書かれたものになって、さらに和訳されて、日本に浸透するまでの時間のギャップは、研究成果そのものが、アメリカで上がっている以上しょうがないものがあるということと、その和訳を権威ある定義だとしてしまうと、良くて10年、悪くて20年遅れた定義になりますよ、ということを言いたい訳です。

 大体私達が知りたいのは、brainwashingという、米国におけるいろいろなインスタンス(実例、事例)をグループ化したに過ぎない単体の意味ではなくて、もっと抽象化された「洗脳」の概念そのものの定義です。

 Toshiや貴乃花を見て私に質問をしてきたジャーナリスト達の「あれは洗脳ですか」という質問には、私をうならせる困った日本の学問の実状がこのようにからんできます。ジャーナリスト達が思い浮かべている「洗脳」は、確かに概念として存在します。それは、先に定義した「認知的行動主義的手法」の下位概念であり、昔の中国共産党が利用した一連の「brainwash」手法から帰納的定義した概念の上位概念になるものでしょう。

 現在でも、そのインスタンス(実例)が存在している概念でなければ、質問の答えとして親切ではないでしょう。英語なら、それに当てはまりようなのは、unethical cognitive behavioral controlとでもいえる概念だと思いますが、どうも、日本語では、「洗脳」という言葉がぴったりのようです。昔の中国共産党的な、物理的に拘束してガンガンやるやり方は、当時brainwashと呼ばれていましたが、これは、英語では死語に近い言葉です。どちらかというとmind controlという言葉のほうが生きていると思います。

 一方、日本語では、「洗脳」ということばは生きています。「洗脳セミナー」とか、「カルト洗脳」とか「洗脳された」という言葉は、良く聞く言葉です。だいたい昔の中国共産党的な「brainwash」は世界中まあどこにももうないでしょう。少なくとも日本ではあり得ないでしょう。でも、それで、Toshiや貴乃花は、「brainwash」ではないといっても、そんなのは当たり前で、答えになっていないし、それを、概念の定義レベルで言ってしまえば、それは、クラスとインスタンス、つまり、概念とその実例の差を取り違えて、説明してしまうことになります。

 引用終わり

 

 

 「コンテンツには一切関わらない」という理由は、一般向けには、「スコトーマを生みだすから」「限界をつくるから」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 コーチング実践者向けの本質的な理由は、「抽象度の上限はないから」であり、「空(くう)だから」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 人は空として存在し、無限の可能性を秘めています。そして、誰もその可能性すべてを知り得ることはできません。

 Q-409:ブリーフシステムをゼロベースで観察することが困難な中vol.3;方向>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35983549.html

 

 だから、コンテンツには一切関わらない。

「『一人一宇宙』にそもそも関わりようがない」というのが私の本音です。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 

 では、サッカーの話に戻ります。

久保選手の変化(=関数pの再定義)に興味を持った私は、早速サッカー日本代表の記事を調べてみました。

 (「興味」の正体は↓)

 L-06320209月シークレット… -03;全面肯定しつつ、“現状の外”を志向する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28501205.html

 

すると、わかったのが

 

1)アウェーでのサウジアラビア戦(202410月)に向けた練習に2日目から合流した際に覇気がまったくなかった

 2)試合の終了間際に出場するも、見せ場を作れなかった

 3)試合後「今日はすみません」と取材を拒否してバスへ乗り込んだ

 4)一連の言動を見守っていた森保監督から「日本のために戦えるか?」「戦えないなら帰るか?」と問われた

 5)(久保選手)号泣

 6)長友選手から「お前は日本代表に必要だ。ラ・リーガでプレーしているんだろ?」と声をかけられた

 

 …1)~3)の“らしくない低パフォーマンス(ハビット&アティテュード)”の裏には、いつもとは違う低いセルフイメージがあったはず。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 セルフイメージが低下する要因は、大きく分けると4つあります。「身体的要因」「心理・精神的要因」「社会的要因」、そして「スピリチュアルな要因」です。

 L-00120201… -01;「全人的苦痛(トータルペイン)」と「4つの苦痛」の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24505924.html

 

 「スピリチュアルな要因」をコーチとして突き詰めると、それは「ゴールがない」こと。

「ゴールがない」をさらに分類すると、「そもそも設定されていない」「本当のゴールではない」「すでに達成している(再設定なし)」、そして「ゴール側の臨場感を失っている」という感じ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 森保監督や長友選手の言葉が刺さったことを考えると、久保選手の場合はおそらく「ゴール側の臨場感を失った状態」だったのでしょう。それは「エフィカシーが下がった状態」ともいえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 エフィカシーと双方向的に抽象度も下がり、「日本のために」という視点を失っていたはずです。それが久保選手が言及した「幼稚さ」「幼さ」の感覚でしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ここでのポイントは、森保監督や長友選手は久保選手のBSや自我に直接言及していないこと。「お前は〇〇だからダメだ」と評価・判断するのではなく、「何で〇〇しないんだ」と責めるわけでもなく、ただ「日本のために」という方向性を示しています。

もちろん、それは抽象度が上がる方向性です。

 F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 そんな働きかけが、結果的として久保選手のBSや自我を「幼稚で幼い選手」から「幼稚さ、幼さが抜けたいい選手」に書き換えました。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 では、森保監督らの働きかけと久保選手自身によるBSや自我の(結果としての)書き換えの間には何が起こったのでしょう?

 Q-405:コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35882023.html

 

F-394につづく)

 

 

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PM-06-10:仮説05)権利と義務の関係の理解不足

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DaiGoメンタリズム VS Dr.苫米地“脱洗脳”



Q-423:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.1;ゴール設定のスタートライン>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A1:まずはコーチングの大原則から。その原則とは、「コーチはクライアントのコンテンツには一切関わらない」。

 Q-385:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまった<補足;case study

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34790995.html

 

 「コンテンツに関わらない」をわかりやすく言い換えると、「重要度に関わらない」。

ここでいう「重要度」とは、評価関数(重要度関数)、すなわち自我のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 コーチングでいうと、ブリーフシステム(Belief SystemBS)のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 コーチは絶えずクライアントのBSBSが生みだすコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を分析します。とくにCZはダイナミックに変化しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 分析の目的は「クライアントの現状(Status QuoSQ)を理解する」こと。もっと詳しくいうと、「『現状の外側に100want toのゴール設定を行う』ことを阻害している要因を見つけ出し(case)、それを取り除く=克服する(plan)」ためです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 ただし、そのBSCZの分析をクライアントに伝えることはありません。クライアント自身にとっては、過去は一切関係ないから。

 F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html

 

 もしも「これまではhave toの生活が多く」といったセルフトークが抱える課題を厳しく指摘することでセルフイメージを下げてしまったなら、ますます「現状の外側にゴールを設定する」ことは難しくなるでしょう。

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

クライアントがフォーカスすべきなのは未来。それも“今の時間延長上では起こりえない未来”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 苫米地博士のバラいろダンディでの講義でいうと、コーチが行うのは「w1を指摘したりw2を生みだすことではなく、w1からw2への移行をサポートする」こと。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 では、ここで問題。

コーチが「w1からw2への移行をサポート」する際に“鍵”となるのは何でしょうか?

(答えは漢字3文字です)

 

 思考を深めながら、下記の文章をゆっくり読み進めてください。苫米地博士の著書「一生幸福になる 超訳 般若心経」(学研、p13)より引用し(青字)、少し解説します。

 

 

「般若心経」は瞑想のお経

 お経を唱えたり、書いたりすること自体には、お経を覚えられたり、字が上手になったりする以外の意味はありません。しかし、お経を唱えたり、書いたりする「人の心」には大きな意味があるのです。

 正確に言いますと、瞑想する人の心に意味があります。「瞑想」という言葉を使いますと、座禅を組んだり、目を閉じてじっとしていることを思い浮かべるかもしれませんが、必ずしもそれだけではありません。自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめるのが瞑想です。

 「般若心経」にはこの瞑想に役立つ内容がふんだんに盛り込まれています。瞑想のお経と呼んでもいいくらいです。ですから、般若心経は単なる魔法の呪文として唱えるのではなく、内容をよく理解して、その内容を臨場感豊かに思い描くことで、自分自身や世界を見つめることができ、その結果として救われたり、ご利益があったりするお経なのです。

 

 

 自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめる」ためには“外側視点”を作る必要があります。コーチングは、主観ではなく、客観です。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 そのためには物理空間(次元)のリアリティから自身を開放する必要があります。心身をモニタリングし、逆腹式呼吸を続けることで、リラックスとゆらぎを得ることができます。

 Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html

 

 リラックスとゆらぎを得るほど、物理空間(次元)から離れやすくなり、より高次の抽象度次元を「見つめる」ことができるようになります。それが「瞑想」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

お経を唱えるのは瞑想するため

 日本の仏教には「念仏や題目を唱えるだけで極楽浄土へ行ける」と説く宗派もあります。あるいは密教の護摩焚きなどでもお経が唱えられます。ですが、私はこれらもけっして魔法の呪文を唱えているのではなく、瞑想をするための一つの方法論として提示されているのだと考えます。

 日蓮宗や浄土真宗では「般若心経」は唱えないとされていますが、その開祖である日蓮や親鸞も元は天台宗のお坊さんです。比叡山延暦寺には天台宗の偉大な僧の木像があるのですが、その中に日蓮も親鸞もあります。あるいは、法然、栄西、道元らいわゆる鎌倉新仏教の開祖たちもみな比叡山で修行した天台宗の僧でした。天台宗には「止観」という瞑想がありますから、当然、こうした新宗派にも止観の瞑想の影響が色濃く残っていても不思議ではありません。つまり、座禅も念仏や題目を唱えることも「瞑想」の一方便だと考えられるのです。

 

 

 コーチングにおいても「止観」を重要視します。

 (苫米地博士の「止観瞑想」の解説はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

 

 「止観」で止めるものとは“煩悩”ですが、じつは、その“先”があります。

(“先”についてはこちらでどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33248780.html

 

 

瞑想とは自分自身を自由自在に観ること

 瞑想とは自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめることと書きました。実は、自分自身を見つめると、同時に自分のいる世界も、宇宙全体も見たことになります。なぜかというと、自分自身というのはそれだけで存在しているのではなく、必ず自分以外の周りのもの(=自分のいる世界、宇宙全体)との関係によって成り立っているからです。このことをお釈迦様は「縁起」と呼びました。

 人はとかく、自分というものを絶対視しがちです。ですが、瞑想とは自分自身から離れて、自分自身を外側から見つめ直す作業です。自分を外側から見るには、自分と周囲との関係をよく見る必要があります。このとき、それまでの思い込みや先入観などを捨てて見ないと、本当の自分は見えてきません。思い込みや先入観に縛られていると、自由に自分自身を見つめられないのです。瞑想とは自分自身を自由自在に見る(観る)ことなのです。

 

 

 自分自身を自由自在に見る(観る)

 

 その状態がコーチングのスタートライン。すなわち、ゴール設定のスタートラインです。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 苫米地式コーチングは中観。自由な心で(空観)自が在る宇宙を生みだすことが(仮観)苫米地式です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 さて、コーチが「w1からw2への移行をサポート」する際の“鍵”はクリアでしょうか?

 

 私の答えは「非言語」。

 クライアントが自由に思考し(瞑想=内省)、ゴールにふさわしいセルフトーク(内省言語)を自ら生みだすために、コーチは非言語の働きかけを貫きます。

 L-08220213月シークレットレクチャー -05;「非言語」が重要なのはなぜ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html

 

Q-424につづく)

 

 

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-追記-

苫米地博士のバラいろダンディでの講義でいうと、コーチが行うのは「w1を指摘したりw2を生みだすことではなく、w1からw2への移行をサポートする」こと

 

 その「w1からw2への移行のサポート」のことを、最近の苫米地博士は「エフィカシー関数をつくる」と表現されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

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「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

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-関連記事-

F-375:俺にかかってこい

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35750566.html

L-05820208月シークレットレクチャー -04;抽象度を上げる秘訣 <ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28095246.html

Q-198:ネガティブループにはまって止観やヒーリングにすら取り掛かれません

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Q-378:「エネルギー大丈夫かな?」と思ってしまうことがあります

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34621653.html

 

 

一生幸福になる 超訳 般若心経




F-389:“心身の不調”の一考察 ~苫米地式コーチング認定コーチとして~ <vol.5すべての病気は〇〇〇〇である

 

 はじめに(F-385/vol.1)、私が医師として経験した<ケース>を紹介しました。

 

私が感じた本質的課題(case)は「ゴールがない」こと。

Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

その根治的解決法(plan)は、もちろん、「ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる」ことです。そのプロセス中に、人は「『宇宙に対して果たす機能』がわからない」というスピリチュアルペインを克服していきます。

 L-122202111月医療・介護研修… -03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 

  ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる

 

 その間に起こること(起こすべきこと)を、コーチとして考察します。

 

 vol.1;本質的課題と根治的解決法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36235572.html

 vol.2;動物の本能から生じる情動

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36282736.html

 vol.3;満たされない承認欲求が「かまってちゃん」を生みだす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36325746.html

 vol.4;新しいエスティームのfirst step

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36367342.html

 vol.5すべての病気は〇〇〇〇である

 

 

 エフィカシーは「ゴール達成能力」の評価ですので、ゴールを設定しないことには高めようがありません。ところが、ゴールは、エフィカシーが高くないとなかなか設定することができません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 では、どうすればいいのでしょう?

 “心身の不調”を抱えるような人に対して、まわりはどのように接すればいいのでしょう?

 

 

前回(F-388)お伝えしたとおり、私が思う「かまってちゃん」の特徴は、1)とことん自分中心、2)まわりへの配慮が乏しい、3)過去へのこだわりが異常に強い、4)あくまでも被害者(まわりへ迷惑をかけている=加害者側であることを決して認めない)、そして5)社会常識に欠ける という感じ。

 

 この中でまずあらためるべきなのが、「自分中心」という感覚。

 L-10120218月シークレットレクチャー -03;自分中心を捨て去る=解放

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html

 

もっと厳密にいうと、自と他を分別する「自分」という幻想を捨て去る ことです。

 L-09220217月シークレット… -04;わたしたちは共同幻想の中に生きている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30558230.html

 

 そもそも「自分(=自我)」とは、「部分関数」であり、「評価関数(重要性関数)」のこと。

 「部分関数」とは、ある集合を切り分けて取りだす関数のことです。例えば、「偶数」というのは、「自然数」という集合から「2で割り切れる数」を取りだす関数であると見なせます。このとき「2で割り切れない数」=奇数が残ります。よって、「奇数」の方も同時に定義できてしまうことになります。

 同様に、自我とは、宇宙を「自分」と「自分以外」に切り分ける関数のこと。よって、「自分がわかると、宇宙がわかる」。それが部分関数です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

「評価関数(重要性関数)」については、自己紹介を考えるとわかりやすいはず。皆さんはどのような自己紹介をしますか?

 

 私の場合、「職業はコーチと医師を」「子どもは3人いて」「映画好きで、とくにSTAR WARS」「生まれも育ちも鹿児島で」などという感じ。それは自分にとって重要な(あるいは関係性が深い)順に宇宙を並べ替えることといえます。その並べ替え関数が「評価関数(重要性関数)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

蛇足ですが、宇宙に対する評価関数のことを、コーチングでは「コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)」と表現します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 いずれにせよ、自分(自我)は、独立して存在してはいません。必ず何かとのつながり(関係性)の中で定義されます。その事実を体感を伴って理解するたびに、自分という存在(の感覚)がどんどんひろがっていきます。例えば、→家族 →学校や会社 →地域 →市区町村 →都道府県 →日本 →世界 →宇宙 →未来 というように。

 F-210:広がりゆく存在の意識 ~2021年秋の重要度の変化を俯瞰して~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27184497.html

 

 その自我の拡張のことを、晩年のマズローは「自己超越(Self-transcendence)」と表現しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 前々回(F-387/vol.3)まとめたとおり、米国の心理学者 アブラハム・マズロー(Abraham Harold Maslow1908~1970年)は、「人間は自己実現に向けて絶えず成長する生き物である」と仮定し、人間の欲求を五段階の階層で理論化しました。下位より 1.生理的欲求(Physiological needs)、2.安全の欲求(Safety needs)、3.所属と愛の欲求(Social needs/Love and belonging)、4.承認(尊重)の欲求(Esteem)、5.自己実現の欲求(Self-actualization)です。

 

 

自己実現理論(Wikiより引用)

欲求階層説(自己実現理論)

Wikipediaより引用

マズローの欲求段階説 - Wikipedia

 

 

そして、晩年に「自己超越(Self-transcendence)」を付け加えました。

「自己実現の欲求」を満たして、個人としての同一性(アイデンティティー)が完成すると、さらには個を超越したもの(例えば、他者や共同体、人類、生態系、宇宙など)との一体感、同一性を確立することを目指すようになる というのです。

苫米地博士の表現でいうと、それは「超人脳の獲得」。

F-289:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.2;超人脳

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31299309.html

 

マズローは自己超越のレベルに達している人(Transcenders)の特徴として、「統合された意識を持つ」「落ち着いていて、瞑想的な認知をする」「他者の不幸に罪悪感を抱く」「謙虚である」「多視点的な思考ができる」などを挙げています。

そうしたイメージは「抽象度の高い思考ができる人」とピッタリ重なります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 最初にお伝えしたとおり、取り上げた<ケース>の本質的課題は「ゴールがない」こと。そして、その根治的解決法は「ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる」ことです。

 L-069202011月シークレットレクチャー -04;ゴールこそがコーチングのすべて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29018262.html

 

 ゴールのポイントは 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、そして4)自分中心を捨て去る の4つ。

 L-162202201月シークレットレクチャー -06;ゴールを見つける近道

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34301571.html

 

 バランスホイール全体に気を配り続けていると、自然と一つ高い視点を獲得することができます。抽象度が上がるから。

 Q-376:バランスホイールはクライアントが書き込んでコーチに見せるものなのですか。バランスホイールの内容について、コーチはどこまで口を出していいものなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34542064.html

 

 さらに、自分中心を捨て去る=「自分」の定義を拡張する ことに取り組み続けると、「自」と「他」を包摂する境地に至ります。それが「自分中心を捨て去る」であり、「自己超越」です。

 L-165202201月シークレットレクチャー -09;「自分中心を捨て去る」とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34392486.html

 

 その「自己超越」の境地は、「自分のゴールの凄さを自ら誇る」という新しいエスティーム(Esteem)を高め、そしてエフィカシー(Efficacy)を高めます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 だから、まずはゴール(らしきものでOK)を設定し、動きだすこと。そして、ゴール(未来)を見据えて、過去は一切関係なしで、行動し続けること

 

 それがエスティーム&エフィカシーを高めるシンプルなポイントであり、コーチングのコアであるはず。

 Q-218:わりとすぐに達成できそうなゴールを設定してもよいですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27405307.html

 

 最後に、苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社から再販、p38)より引用します。抽象度を上げることの重要性を感じてください。Feel

 

 

抽象度を上げれば心の傷は早く癒える

 右のような話は精神医学の世界ではよく知られていることです。

 病気というものをどうとらえるかに関して、「すべての病気は自己表現である」と私は考えています。

 例えば、風邪の頭痛や発熱は「体を休めろ」という自分自身に対する表現であると同時に、それは他人に対しての「もっと大事にしてほしい」「もう少し休ませてほしい」という自己表現でもあると考えられます。

 心の傷がトラウマとなって病気の症状を引き起こすのも、心の傷を他人に表現したいという、無意識の自己表現であると考えることができます。

 この場合、例えばトラウマを持つ人が、寝ているときに大声で叫んで目を覚ますことがあります。叫ぶのは同じ家で寝ている人に対する自己表現であると考えられます。

 そのような人も、「家族が安眠できることが大事だ」と気がつけば症状は治まるでしょう。つまり、病気の症状という苦しさを抱えながらも抽象度を上げ、自己中心的でなくなれば、心の傷はもはやトラウマではなくなり、病の症状は消えるのです。

 心の傷に左右されるかどうかは、あなたが「自分中心をやめられるかどうか」「自分の側にも理由があると考えられるかどうか」で変わります。心に傷を負っても、「自分にも非がある」「お互い様」と受け止めるなら、その傷は必ず癒えていきます。

 

 さらに言えば、心が傷つく出来事が起きたときに、「全部相手が悪い」と他人を責めるだけの人は抽象度が低い人です。反対に「自分にも責任がある」と考えられる人はある程度、抽象度が高い人です。抽象度が上がるほど、視界の中にたくさんの他人が入るからです。

 抽象度を上げれば、心の傷を負っているのは自分だけでなく、誰もが心の傷を抱えて生きていることが分かります

 例えば上司から理不尽な怒られ方をしても、怒る上司の側の事情に思いがいきます。上司をイライラさせている会社の体制の問題にも目がいきます。

 抽象度を上げることで、私たちは自分中心であることから解放されます

 心を傷つけられることがあっても、その感情の乱れに振り回されることがなくなるのです。

 引用終わり

 

F-390につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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-関連記事-

F-312:デジタル自傷行為 <case-side -2;エフィカシーが下がりきった状態=〇〇>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32525868.html

Q-397:みんなお金にしか興味がなく、孤独感を感じています

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S-04-17:反求と在身-2;「自分中心」克服のためのワーク

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23512794.html

 

 

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F-388:“心身の不調”の一考察 ~苫米地式コーチング認定コーチとして~ <vol.4;新しいエスティームのfirst step

 

 はじめに(F-385/vol.1)、私が医師として経験した<ケース>を紹介しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

私が感じた本質的課題(case)は「ゴールがない」こと。

 

その根治的解決法(plan)は、もちろん、「ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる」ことです。そのプロセス中に、人は「『宇宙に対して果たす機能』がわからない」というスピリチュアルペインを克服していきます。

 L-122202111月医療・介護研修… -03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 

  ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる

 

 その間に起こること(起こすべきこと)を、コーチとして考察します。

 

 vol.1;本質的課題と根治的解決法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36235572.html

 vol.2;動物の本能から生じる情動

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36282736.html

 vol.3;満たされない承認欲求が「かまってちゃん」を生みだす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36325746.html

 vol.4;新しいエスティームのfirst step

 

 

 エフィカシーは「ゴール達成能力の自己評価」。よって、ゴールを設定しないことには高めようがありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

ところが、ゴールはエフィカシーが高くないとなかなか設定することができません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 では、どうすればいいのでしょう?

 “心身の不調”を抱えるような人に対して、まわりはどのように接すればいいのでしょう?

 

 

 コーチとしての私は、苫米地博士が再定義された「エスティーム(Esteem)」が鍵になると思っています。

L-172202203月シークレット… -05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 

 新しいエスティームとは、「自分のゴールの凄さを自ら誇る」というもの

 そのエスティームを高めるfirst stepとして、「何か凄いゴールを設定しようと決めた自分」を自ら誇ってみる!

 

 

現状の外にゴールを設定するということは、これまでの慣れ親しんだコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)の外側に飛びだすということです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 当然、不安を感じ、落ち着かない感じがします。さらには、現状の外を貫くと、まわりから攻撃されるようになります。「Not Normal」だから。

 Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなってしまいます。このような場合どのようにすればいいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35232931.html

 

 そんな現状の外の感覚を保ち続けることは、決して楽ではありません。強力なホメオスタシスに抗うことになるからです。だからこそ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 「何か凄いゴールを設定しようと決めた自分」を自ら誇ってみる!

 

新しい定義のエスティーム(Esteem)を高めることができると、今まではスコトーマに隠れ認識することができなかったゴール(の芽のようなもの)がチラチラと見えてきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 次に行うのは、そのゴール(の芽のようなもの)を五感で体感すること。

 L-07520211… -04;抽象度を上げてIQを向上させる苫米地式トレーニング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29486824.html

 

ゴール自体は不明瞭なはずですが(明瞭なら現状の中です)、ゴールを達成した自分の状態やその時自分がいる世界はクリアに感じることが可能。「クリア」とは、「臨場感豊か」という意味です。

 F-189~:くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_411502.html

 

 「ゴールを達成した自分の状態」や「ゴールを達成した自分がいる世界」の臨場感を豊かに感じられるようになる頃には、さらなるゴールを設定できるようになっているはず。

もちろん、ゴール達成に向けて自然に生きているでしょう(=気楽)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

それが(かつての)夢を達成していく感覚です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 *「臨場感豊か」の秘訣はこちら↓

 L-111~220218… -13~4;臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31473967.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31509419.html

 

 もちろん、「ゴールを達成した自分の状態」や「ゴールを達成した自分がいる世界」の臨場感を豊かに感じられるようになる頃には、「かまってちゃん」を克服しています。エスティーム⇆エフィカシーが相乗的に高まっていくから。

 反対にいうと、いつまでも「かまってちゃん」のままなら、エスティームを高めることも、ゴールを設定することも、エフィカシーを高めることもできないでしょう。

 Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

私が思う「かまってちゃん」の特徴は、1)とことん自分中心、2)まわりへの配慮が乏しい、3)過去へのこだわりが異常に強い、4)あくまでも被害者(まわりへ迷惑をかけている=加害者側であることを決して認めない) という感じ。

 

 この中でまずあらためるべきなのが

 

F-389につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

私が思う「かまってちゃん」の特徴は、1)とことん自分中心、2)まわりへの配慮が乏しい、3)過去へのこだわりが異常に強い、4)あくまでも被害者(まわりへ迷惑をかけている=加害者側であることを決して認めない) という感じ

 

 もう一つ付け加えると、5)社会常識に欠ける。

 

 それは「Not Normal」とは違います。コーチのブリーフとしての「Not Normal」は社会で共有されている価値観を十分理解した上で、「あえてはみ出す(従わない、無視する)」というもの。はみ出す方向性は、より抽象度の高い方、すなわち空(くう)に向かってです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 *「抽象度」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

より高次の次元にはみ出すと、当然、はじかれることになります。ただし、それに対して他人や社会を攻撃することはありません。すべて“自分”が「因」であり、「果」は自身の責任だと理解しているから。それが「自責」です。

Q-204~:「縁起」と「因果」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 一方、「かまってちゃん」は、平然と他を攻撃します。あくまでも自分は被害者だから。それが「他責」。

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

実際、「私はこんな辛い思いを抱えている」といった内容を一方的に相談してきて、相手の都合などまったく考慮しようとせず、ただ解決だけを求める人がいます(しかも名前さえ明かさずに)。そのような人は、まさに「かまってちゃん」。

 Q-060:「気軽」という言葉の奥底に潜むもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13215570.html

 

私の場合、「かまってちゃん」には厳しく接するようにしています。このようなイメージを非言語で伝えながら

 

自身のその未熟さが苦の根源であり、成長こそが解決である

 

 その気づきがない限り、無限の可能世界への扉が開くことはありません。当然、自由な未来などありません。低抽象度次元に居続けることを自ら許容し続けるかぎり、いつまでも過去の延長線上を生き続けることになるでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

必要なのは「社会的洗脳」を自ら解き放つこと。まずは解き放とうと覚悟を決めることです。

L-06020208月シークレットレクチャー -06;必要なのは意思と覚悟

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28153740.html

 

 以下、苫米地博士の著書「ドクター苫米地の新・福音書」(講談社、開拓社より再版、p58)より引用します。

 

 

「いつも幸せな自分」でいるために

 

不幸の原因はすべて自分にある

 あなたは「いまの自分」を不幸だと感じていますか?

 もちろん、「禍福はあざなえる縄の如し」で、幸せなときもあれば、不幸なときもあるでしょう。どちらにしても、少しでも自分は不幸だと感じることがあるのなら、不幸だと思うその原因を突き止めて、自分を変えなくてはなりません。

 本書で目指すのは「常に、圧倒的に幸福でいられる自分」です。「なりたい自分」像は人それぞれであっても、この点だけは万人に共通の夢であるはず。まず、

 「不幸はどこから来るの?」

 ということから、考えてみましょう。

 といっても、答えは簡単。不幸の裏にはすべて、「自分の失敗」があります。

 世の中には、いろんな悩みを抱えた人がいます。「一流大学に落ちた」「希望の企業に就職できなかった」「仕事の成果があがらず、出世できない」「安月給で暮らしに汲々としている」「恋人にふられた」「子育てがうまくいかない」「忙し過ぎて、自分の時間がない」「人づき合いが苦手で、友達が少なく孤独だ」「発想が貧困で、平凡な企画しか出てこない」……。でも、どんな不幸ももとを正せば、自分の行動の結果です。

 だからこそ、そこのところをちゃんと自覚している人はよけい切実に、自分を不幸だと感じてしまうのでしょう。

 その点、自分に責任がなければ、気楽なものです。「受験に失敗したのは親のDNAのせい」とか、「医学部に進学できないのは、家が貧乏なせい」「出世しないのは、上司がバカなせい」などと、自分の不幸を人のせいにできれば、ずいぶんと気が楽になります。失敗の責任を自分以外の誰か、または自分が所属する社会とかに転嫁しちゃえば、同じ不幸でも大して苦痛を感じないのです。

 だからといって私は、「自分が不幸になったら、誰かに責任転嫁しましょう」と言いたいのではありません。そんなことをしたら、「自分の人生は他人に操られていい」となってしまいますから、「奴隷の人生」を勧めることになってしまいます。そうではなくて、

 「不幸の原因はすべて自分にあると、潔く認めなさい」

 と進言したいのです。「いつも幸せな自分」でいるためにも、不幸は自分が招いていることを自覚していることが必要だからです。

 そもそも、これから行おうとしているのは内部表現を「不幸な自分」から「幸せな自分」に書き換える作業でもあります。自分の不幸をしっかり認識することが大事なのは言うまでもありません。

 

あなたはなぜ、自分が不幸だと思うのですか?

 不幸の責任は自分にあることを認識したら、次に、どうして自分はその不幸を不幸だと感じるのかを考えてみてください。

 

 誰かと比べて、不幸なのではありませんか?

 社会の価値観と照らし合わせると、不幸なのではありませんか?

 自分が思い描いていた仮想的な自分の成功と比較して、不幸なのではありませんか?

 

 そう、たいていの場合、不幸は相対的なものです。何か物差しがないと、不幸かどうかを認識できません

 逆に言えば、「絶対的な不幸」というのはないのです。

 ならば、自分を何かと比べるのをやめればいい。それだけで不幸感はなくなります。すると、自分は不幸だと悩むこともなくなります。不幸から自由になれるのです。

 それほど簡単な話なのに、自らの不幸を嘆く人のなかには、悩むことをやめずに、自分をやめてしまう人、つまり自殺を選んでしまう人が後を絶ちません。やめるべきものは何か、その選択を誤ってしまうのです。

 なんてことを言うと、「不幸をやめられないから、苦労しているんじゃあないか」という声が聞こえてきそうですが、そうではないでしょう? 1章で、

 「自我は空である。物理的な実体ではなく、情報に過ぎない」

 ことを学んだあなたは、それができることをすでに知っています。不幸は、自分が何かと比較することでつくりだしたものなのだから、その比較対象とした情報を消去すればいいだけです。

 とはいえ、これも前章で述べたように、ホメオスタシスのフィードバックが強すぎて、なかなか不幸をやめられない人も多いと推察します。本章では、「不幸をやめるための考え方」についてお話ししていきましょう。

 最も大切なのは、いまのあなたが当然の如く受け止めている「世の中の価値観」を、根本から疑ってみることです。

 いまの社会は、命も含めて何事にも“偏差値”をつけて、その価値観を多くの人に押し付けています。これはある種、「社会的洗脳」です。どうして、そういう社会になったのかということも含めて理解することで、その洗脳から自らを解き放ってください。

 引用終わり

 

 

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-関連記事-

F-033:その男、〇〇につき

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F-367~:義を見て為さざるは、勇無きなり

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F-387:“心身の不調”の一考察 ~苫米地式コーチング認定コーチとして~ <vol.3;満たされない承認欲求が「かまってちゃん」を生みだす>

 

 はじめに(F-385/vol.1)、私が医師として経験した<ケース>を紹介しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

私が感じた本質的課題(case)は「ゴールがない」こと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

その根治的解決法(plan)は、もちろん、「ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる」ことです。そのプロセス中に、人は「『宇宙に対して果たす機能』がわからない」というスピリチュアルペインを克服していきます。

 L-122202111月医療・介護研修… -03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 

  ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる

 

 その間に起こること(起こすべきこと)を、コーチとして考察します。

 

 vol.1;本質的課題と根治的解決法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36235572.html

 vol.2;動物の本能から生じる情動

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36282736.html

 vol.3;満たされない承認欲求が「かまってちゃん」を生みだす

 

 

前回(F-386)は、苫米地博士の著書「『感情』の解剖図鑑 仕事もプライベートも充実させる、心の操り方」(誠文堂新光社、p76)より引用しました。その中にこんな文言(青字)があります

 

「感情」の解剖図鑑

 

 

動物にはもともと、身の安全を守るために群れをなす習性があります。

 進化の結果、人間は一人でも行動できるようになりましたが、脳内には、仲間を求める仕組みがまだ残っています。集団で行動していた時代の名残が、生物としての人間の脳に残っているのです。たとえば、一人暮らしの人が寂しさを感じてしまうのは、そのせいです。

 引用終わり

 

 

その「名残」は、じつは、コーチングにも大いに関係します。「名残」を克服できないと、いつまでも過去に囚われたままです。

その「名残」のひとつが「エスティーム(Esteem)」。

L-172202203月シークレット… -05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 

そのエスティームについて、苫米地博士はこのように書かれています。「オーセンティック・コーチング」(CYZOp125)より引用します(青字)。

 

 

オーセンティック・コーチング

 

 

 エスティームの意味は「尊重する」「高く評価する」という意味で、エフィカシーと似ているように聞こえますが、コーチングでは両者を明確に分けています。

 なぜなら、コーチングにおけるエスティームとは、社会の中での地位のことを指すからです。課長よりも部長の方が高いエスティームであり、部長よりも社長のほうが高いエスティームを持っているということです。

 しかし、社会的地位とは現状の中に居続けることで意味を成します。「私はこの会社の部長なんだ」ということに誇りを持っていればこそ、それを実現したいと思うわけです。つまり、エスティームを高めることは自分を現状に縛り付けることを意味します。ですから、エスティームはコーチングではクローズアップされることが少ない言葉になります。

 引用終わり

 

 

 エスティームを高めることは自分を現状に縛り付けることを意味します

 

 「だから、エスティームと関係なく生きよう!」と言うことは簡単ですが、実際にエスティームを手放すことは簡単ではありません。「集団で行動していた時代の名残」であり、遺伝子レベルで書き込まれているから。

 

 ところで、米国の心理学者 アブラハム・マズロー(Abraham Harold Maslow1908~1970年)の「欲求階層説」を御存知でしょうか?

 

 

 

自己実現理論(Wikiより引用)

欲求階層説(自己実現理論)

Wikipediaより引用

マズローの欲求段階説 - Wikipedia

 

 

マズローは、「人間は自己実現に向けて絶えず成長する生き物である」と仮定し、人間の欲求を五段階の階層で理論化しました。それが「欲求階層(段階)説」で、「自己実現理論」とも呼ばれています。

それによると、人間の欲求は五段階のピラミッドのようになっており、下位の段階の欲求が満たされるとより高次の欲求を目指すと説明されています。

その欲求とは下位より、1.生理的欲求(Physiological needs)、2.安全の欲求(Safety needs)、3.所属と愛の欲求(Social needs/Love and belonging)、4.承認(尊重)の欲求(Esteem)、5.自己実現の欲求(Self-actualization)の五つ。

そう、下から四段階目がエスティーム。日本語でいうと「承認欲求」です。

 PM-05-13~5そもそも教育とは?-6)人間形成

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 この「承認欲求」が満たされない苛立ちを、私は、<ケース>を観察しながら感じました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 以下、苫米地博士の著書「ため息をやめれば年収1億円への道が開ける」(宝島社、p205)より引用します。

 

 

「かまってちゃん」は自己愛の歪んだ表出?

 他人にかまってほしいという願望を持つ人間のことを、一般的に「かまってちゃん」と呼びます。たとえば、ツイッターに「困ったな~」「疲れた」といったツイートを頻繁にアップし、「どうしたの?」「大丈夫?」といった心配する返信を期待する人などは、典型的なかまってちゃんと言ってもよいでしょう。

 このような軽度のかまってちゃんは、適当に相手をしていれば満足するし、うっとうしければ無視すればいいので、有益ではないけれども有害でもありません。しかし、重度のかまってちゃんを放置すると、冗談ではすまされない嘘や自傷行為によって自分に注目を集めようとするなど、関わる人間を心身ともに疲弊させます。

 なぜかまってちゃんのような人間がいるのか。私は自己承認欲求が異常に強いことがその原因だと考えています。

 「自分を認めてほしい」と願う自己承認欲求は、社会的動物である人間ならば誰しもが持っている欲求です。ところが、コンプレックスや情緒不安定などによって自分に自信がない=エフィカシーが低い人間は、その状態を許容してもらうために周囲の人間を巻き込もうとします。重度になればなるほど、手段を選ばずに。

 パーソナリティ障害の一種である自己愛と混同されることもありますが、こちらは過剰なまでの自信や幼少期に矯正されなかった全能感などが根底にあるため、かまってちゃんとは逆に、無駄にエフィカシーが高い点が違います。

 自分がかまってちゃんだという自覚がある人は、エフィカシーを高める努力をすれば、自然と自己承認欲求が弱まります。

 また自分の身近にかまってちゃんがいる場合は、無視するのが最良の対策と言えるでしょう。本人に自覚と改善の意志がない限り、自己承認欲求は弱まってくれないからです。それどころか、中途半端に相手をすると確実にエスカレートするのでご用心を。

 引用終わり

 

 

 「自分を認めてほしい」と願う自己承認欲求は、社会的動物である人間ならば誰しもが持っている欲求です。ところが、コンプレックスや情緒不安定などによって自分に自信がない=エフィカシーが低い人間は、その状態を許容してもらうために周囲の人間を巻き込もうとします。重度になればなるほど、手段を選ばずに

 

 <ケース>で紹介した患者さんの心の内は、まさにこんな感じでしょう。

 

 根治的解決法は、最初(F-385/vol.1)に提示したとおり、「ゴールを設定し、ゴールに向かって生きる」こと。ゴールがなければ、エフィカシーを高めようがありません。

 Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

でも、よほどいいコーチに巡り会わないかぎり、ゴールを設定すること自体が難しいでしょう。決して少なくない人が、「ベーシックトラスト」のレベルで大きな問題を抱えているからです。

Q-229:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか? 後編;しつけと教育の違い

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27824108.html

 

 博士が書かれている「エフィカシー」とは、「自分のゴール達成能力の自己評価」のこと。簡単にいうと、「私はゴールを達成できる」という確信。

その確信に、根拠はまったくいりません。ただ「できる」と確信するだけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

  ただ「できる」と確信するだけ

  

 それがエフィカシー。

エフィカシーを高めることは一見簡単そうに思えますが、実際にはそんなに簡単ではありません。なぜでしょうか?

 

そう、エフィカシーは「ゴール達成能力」の評価であり、ゴールを設定しないことには高めようがないから。

 F-384:ロバート・メーガーの「3つの質問」 <vol.4;役割/責任「Intentionality」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36189008.html

 

  エフィカシーは「ゴール達成能力」の評価であり、ゴールを設定しないことには高めようがない

 

その一方で、現状の外にある本物のゴールというのは、エフィカシーが高くないとなかなか設定することができません。

 F-314~5:デジタル自傷行為 <plan-side -2;ゴール×エフィカシーの“秘密”>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32626694.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32678098.html

 

 では、どうすればいいのでしょう?

 “心身の不調”を抱えるような人に対して、まわりはどのように接すればいいのでしょう?

 

F-388につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 エスティームを高めることは自分を現状に縛り付けることを意味します。ですから、エスティームはコーチングではクローズアップされることが少ない言葉になります

 

 それは過去の話。「オーセンティック・コーチング」以降、エスティームはコーチングにおいても重要な概念になりました。

 

 以下、「オーセンティック・コーチング」(p126)より再引用します。本文で引用した部分のつづきです。

 

 

ただし、人間の心理とは不思議なものでエスティームが高い人はエフィカシーも高いことが往々にしてあります。

 ですから、今回、私はエスティームに新たな意味を追加し、再定義しました。この再定義によってエスティームはコーチングにおいて重要な言葉となります。

 エスティームの新しい定義とは自分の社会的地位を誇るのではなく、「自分のゴールの凄さを自ら誇る」というものです。部長や社長といった社会的な地位を誇るように、自分のゴールの高さを自ら評価し、誇るのです。

 これまでのエスティームは「私もとうとう社長にまで上りつめた。凄いな。私は」としみじみ思うことでした。しかし、これからのエスティームは「私のゴールは社会的貢献度がとても高い。現にあそこやあそこの国の人々の暮らしを豊かにできそうだ。私ってすごいなあ」としみじみと思うということです。

 自分が持っているゴールを誇ることでエスティームを高める。エスティームが高まれば、エフィカシーも自然に高まってくるのです。

 引用終わり

 

 

 この“新たなエスティーム”が、「かまってちゃん」克服の鍵だといえそうです。

 

 

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-関連記事-

L-09520217月シークレットレクチャー -07;ブリーフシステムを変更する方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30622243.html

L-159202201月シークレットレクチャー -03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

L-168202203月シークレットレクチャー -01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

Q-407~:ブリーフシステムをゼロベースで観察することが困難な中、どのように分析を行えばいいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430427.html

 

 

ため息をやめれば年収1億円への道が開ける


 

Q-416:やり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか? <vol.6(最終回);人生に“転び”はない>

 

 先日、医療・介護の場で、「怒りのコントロール」に関する切実な悩みを伺いました。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 とりあえずの解決のヒント(plan-side)をお伝えした後、もっと本質的な課題(case-side)について考えていただこうとしたタイミングで、ブログをお読みの方より同様の御質問をいただきました。

 

 「悩み」と「質問」を包摂したLUBを意識に上げながら、「怒り」について5回に分けて考察し、最後(vol.6)にもう一段抽象度を上げて回答します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *「LUB」はこちら↓

 Q-385:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか? <補足;case study

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34790995.html

 

 vol.1;クレーム

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36032245.html

 vol.2;初心

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36065757.html

 vol.3;抽象度

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36079057.html

 vol.4;〇〇-感情-怒り

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36114843.html

 vol.5;条件・娯楽・目的

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36129192.html

 vol.6;人生に“転び”はない

 

 

Q:「F-001:やり場のない」を読みました。やり場のないストレスを、現状の外にゴール設定すると臨場感が高まるとのことですが、無知なもので、想像ができず、理解が追いつきませんでした。
 例えば、失恋をした際のやり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか?
 ご教授いただければ幸いです。


A6:これまで「怒り」について考察を重ねました。

「怒り」を理解するためには、「怒り」のレベルだけで考えてはいけません。一段引き上げ「感情(情動)」という抽象度で考えると、スコトーマが外れやすくなります。さらに引き上げて「思考」という抽象度で再考すると、ますますスコトーマが外れていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ところで、コーチの役割は“答え”を与えることではありません。コーチの役割とは「”答え“を自ら見つけるためのマインドの使い方を伝授する」こと。

 Q-275現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~ <vol.5;苫米地式「汗の如し」-後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29377330.html

 

つまり、コーチングは悩み事相談ではない!

 もしも悩み事相談になってしまったら、クライアントがスコトーマを外すことは難しくなるでしょう。抽象度が上がりにくくなるから。

 Q-298~:どれくらい相手に共感していいものでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423870.html

 

 コーチの役割は「マインドの使い方を教え、自らスコトーマを外せるようにサポートする」こと。ここでのポイントは、「『スコトーマを外す』は『問題を解決する』ことではない」ということ。

 

もちろん、問題解決も後押ししますが、本当の目的は「気がついていない問題の発見」です。

 F-301:芸術は高抽象度の未知なるvol.3最強の自己プロデュース力=火の鳥

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31971444.html

 

 では、どうやったら「今までまったく気がついていなかった真の問題」を感じられるようになるのでしょうか?

 

そう、答えは「抽象度を上げる」。

 

 

 抽象度を上げることができて、そこから内省的に吟味ができれば、勝手に自己の制約の中における

 

 

 これは「脳と心の洗い方 『なりたい自分』になれるプライミングの技術」(フォレスト出版、p180中の苫米地博士の言葉。

 

 

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勝手に自己の制約の中における」のは抽象度のコントロールができるからですが、抽象度がコントロールできると「怒り」のコントロールもできるようになります。

 (詳しくはこちらでどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33640525.html

 

抽象度をコントロールするとは、「目の前の世界をよりクリアに感じる」ということであり、同時に「“自分”についてより深く理解する」ということでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

 さて、これまでの回答を読みながら、御質問が抱えている潜在的課題(case)に気がついたでしょうか?

 S-01-13「問題解決力」の強度を測る2つの基準

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

  

 もしもYesなら、過去の言動についてネガティブな評価を行うのではなく、新たな気づきを得た自分が創造する未来(I)とその未来を確信すること(V)に気を向けてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

その確信がエフィカシー(Efficacy)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 そして、もちろん、その第一歩がゴール設定です。今すぐゴール設定を!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 以下、苫米地博士の著書「すごい私になれる魔法の名言」(主婦と生活社、p91)より引用します。「抽象度をコントロールする」こと、そして「スコトーマを外す」ことを意識に上げながら読み進めてください。Feel

 

 

「七転び八起き」を額面どおりにとってはいけない

 何度失敗してもくじけるな、といいますが、この世に失敗などありません! すべてが成功なのです

 

 「七転び八起き」や「失敗は成功のもと」など、いわゆる名言の中には“人生には失敗ありき”が基本となっているものが多いようです。

 しかし、本当に人生はそんなに失敗だらけなのでしょうか?

 例えば、あの失敗、あの挫折があったから今の成功があるという話をよく成功者たちはします。こういう逸話を“失敗したってリカバリーすればいいんだ”ととらえる人がいますが、そういう考え方をしていると、いつまでたっても成功者にはなれません。

 成功者が言いたいのは、他人には失敗に見えたけど、自分には成功に見えた、あるいは成功するためのきっかけが見えたといっているのです。多くの人はそこを大きく勘違いしています。

 ひと言で言えば、成功者にとって失敗など何ひとつありませんし、だから、成功するのです。成功は成功を積み重ねていかないと成功になりません。逆に、失敗は失敗を積み重ねるから失敗になるのです。

 ですから、「七転び八起き」を額面どおりにとってはいけません。これは成功者が聴衆の前で自分の人生を披露する際に、よりドラマチックにするためのテクニックです。こういう類いの話をするときの成功者は七転びしたフリをして、話を面白くしているのです。また、これが自然にできるから成功するともいえるでしょう。

 みなさんが名言だと思っていた「七転び八起き」ですが、本当は他人を喜ばせ、同時に自分のゴールへの臨場感を高めるための手法だったのです。極論すれば自分の成功談を語るときの起承転結のテクニックといってもいいくらいです。もちろん、これは悪いことではありません。なぜなら、これがエンターテイメントの基本だからです。

 問題なのは、単なる成功談のテクニックであったはずのものを、本気でよい言葉だと勘違いしてしまうことです。

 例えば、「傷つけば傷つくだけ優しくなれる」は本来、失恋した人にかける言葉がなくて、なんとなくそう言っていただけ。本当にかけるべき言葉は「あなたは全然傷ついてないよ。いい経験したね」なのですが、それを言うと怒る人がいるから、そう言わないだけなのです。すべては言葉のテクニックであり、言葉のアヤだということをどうか理解してください。

 大切なことは「七転び八起き」を額面どおりに受け取るのではなく、この世に失敗などないと、しっかり知ることです。たとえ、自分が思ったとおりにならなかったとしても、それはやり方が違っていたことが発見できたということ。決して失敗ではありません。人生に“転び”はないということを忘れないでください。

 引用終わり

 

 

 この世に失敗などありません! すべてが成功なのです

 

 ゴールがある人にとっては、ゴール(未来)が「因」で現在が「果」。まだゴールを見つけていなくても、「失恋」を縁に「ゴール設定」を模索している人にとっては、すでにゴール(未来)が「因」で現在が「果」です。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

「怒り」を理解しコントロールしたいなら、「怒り」のレベルだけで考えてはいけません。一段引き上げて「感情(情動)」という抽象度で「怒り」を考える、さらに引き上げて「思考」という抽象度で「怒り」を考える ということが重要。

 

では、「思考」からさらに抽象度を上げると?

 

私の答えは「自分」。自我は部分関数であり、自分と宇宙は表裏一体です。よって、「自分」と同じ抽象度に「宇宙」があるといえます。

L-177202203… -10;自由なマインドで「物事を俯瞰し、最速・最短で結果を出す」ためのワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35079795.html

 

その「自分」と「宇宙」の上位概念は「空(くう)」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 空観を体得し、仮観で生きるから、「すべての感情(情動)を娯楽にする」ことができます。コーチらしく言い換えると、「目の前の世界をゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)に書き換える」ことができます。つまり

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

  中観で生きよ!

 

 それが私の答え。そして、それは「幸福とうまく付き合う」方法でもあります↓

 F-182:“幸福(well-being)”とは? -7;「中観」によって幸福とうまく付き合う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25489310.html

 

 

最後にもう一度、苫米地博士の言葉を。

 

 あなたは全然傷ついてないよ。いい経験したね

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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Q-167:自分を苦しめているのは記憶です。過去に苦しめられていることを感じています。コーチングで変化を実感しますか? <プチワーク付き>

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Q-405:コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

なるべくシンプルに回答いたします。

 (御質問内容を一部変更しています)

 

 

Q:コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?

 

A:「関数p」が書き換わります。結果として。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 「関数p」とは、「自我」のこと。

 「自我」とは、「部分関数」であり、「評価関数(重要性関数)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

「部分関数」とは、宇宙を「自分」と「自分以外」に切り分ける関数のこと。よって、自分がわかると、宇宙がわかることになります(と苫米地博士は仰います)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

「評価関数(重要性関数)」とは、宇宙を自分にとって重要な(あるいは関係性が深い)順に並べ替える関数のこと。その関数によりRAS&スコトーマの原理が働き、認識する宇宙が決まります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 よって、「関数p」が書き換わると宇宙が変わります。もちろん、宇宙が変わると「関数p」が書き換わります。自分と宇宙は表裏一体です。

 L-177202203… -10;自由なマインドで「物事を俯瞰し、最速・最短で結果を出す」ためのワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35079795.html

 

ちなみに、宇宙に対する評価関数のことを、コーチングでは「コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)」と表現します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 最近の苫米地博士は「w1w2」という表現をよく用いられています。その「w」とは、可能世界(possible world)のことであり、自我が映しだす宇宙のことであり、CZのことです。

 F-354:“MJ~縁起宇宙再構築!~ vol.6HealingCoaching the worldw1w2…

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34702391.html

 

 私は、コーチングにおいて最も重要なのは、「w2」そのものではなく、「w2」に向かう方向性だと思っています。

 

 その方向性とは、宇宙のtopである「空」に向かう方向性。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 つまり、コーチングを受けて「結果として『関数p』が書き換わる」というのは、「抽象度が上がる」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 それを一言でいうと、「自由」!

 抽象度が上がるほど、人は自由になっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

 ところで、「自我」に相当するコーチング用語は「ブリーフシステム(Belief SystemBS)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

ブリーフシステムとは、たとえば「私はどういう人間なのか?」「相手といるときはどう振る舞うか?」「社会に対して自分はどう働きかけるのか?」など、その人が身につけている認識のパターンのことをいいます。

L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 その「認識のパターン」は、「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」によりつくられています。時間でいえばすべて過去。

よって、「私たちは常に過去に閉じ込められている」といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 コーチングを経て自由なマインドを手に入れると、時空を超越することができるようになります。

 Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 その体感を言語化すると「一念三千」です。

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 以上より、「コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?」に対する私の本気の答えは、

 

自由になり、一念三千を体感する

 

 

 …これが私の回答です。

御質問ありがとうございました。

  

 

CoacHing4M2 EDGE           

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

  

-追記-

ブリーフシステムとは、たとえば「私はどういう人間なのか?」「相手といるときはどう振る舞うか?」「社会に対して自分はどう働きかけるのか?」など、その人が身につけている認識のパターンのことをいいます

 

 「ブリーフシステム」を日本語でいうと、「信念体系」。

 

 おそらく、多くの人が「信念」という言葉をポジティブに捉えているはず。しかしながら、「信念」は、自由を封じ、過去に閉じ込めるもの。コーチングはBS=信念をゆらがす(壊す)ことからはじまります。

 Q-169~:自身の信念を失いそうです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_406747.html

 

 私は昔、地域の大先輩医師から、こう評されたことがあります。

 

  あいつには信念がある

 

 発言の状況を鑑みると「あいつは変わっている」という皮肉だったはずですが、もしも私に信念があるのなら、それは「信念はいらない」「信念など破壊してしまえ!」というものです。

 F-313:デジタル自傷行為 <plan-side -1Appetite for Destruction

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32577084.html

 

 そんなことを正直に話したなら、ますます「変わり者」と思われるのでしょう。

 Q-265:臨場感世界をまったく同じように感じることが? <前編;視点>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29084873.html

 

 

 ところで、本編では「コーチングを受けることでクライアントのマインドで起こる変化」について書きました。クライアントのまわりの人々の視点で答えるなら、「コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?」に対する答えは、

 

変わり者(ノット・ノーマル)になる

 

 それはコーチにふさわしい「エフィカシー」を身につけた証でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 以下、苫米地博士の著書「「40歳から『差がつく』生き方 奴隷マインドを捨て、ノット・ノーマルで行け!」(PHP研究所、p156)より引用します。

 

 

「ノット・ノーマル」とは、エフィカシーの高い人

 コーチング用語で言うと、「ノット・ノーマル」とは、「エフィカシーの極めて高い人」ということになる。エフィカシーとは、「自己能力の自己評価」のことだ。社会的に成功しているかどうかはまったく関係がなく、「自分が自分の能力をどう評価しているか」が重要なのである。ノーマルな人は、自己能力の自己評価が常識の範囲内に収まっている。いわゆる、フツーの人だ。

 自己評価が常識の範囲から外れて異常なほどに高い人が、ノット・ノーマルな人だ。法律に反することや反社会的なことをするわけではなく、心の中で自己能力の自己評価が異常に高いというだけだ。

 普通の人よりもエフィカシーが高い人は、まわりの人にはノット・ノーマルに見える。「怪しい人だ」とか「常識外れだ」と言われるが、気にすることはない。「あなたの常識って、本当に正しいの?」と、逆に問いかけてみればいい。

 「ノーマル」な人は、誰が決めたかわからないラインの範囲内で収まっている。その範囲をはみ出ると、「なんだ、あいつは。変な奴だ」と言われて「ノット・ノーマル」扱いをされる。

 だが、他人が「ノット・ノーマル」と思っていても、自分が「こっちのほうがノーマルだ」と思っていれば何の問題もない。自分のゴールを目指すのだから、まわりがどう思おうと関係がない。

 まわりから「普通じゃない」とか「常識を知らない奴だ」などと言われるが、こちらから見ればまわりの人間の常識のほうが間違っている。そんな彼らの常識に合わせる必要などない。

 私が新入社員時代に派手なネクタイをして出社した例を紹介したが、ネクタイの色を何色にしようが、法律の範囲内である。「こんなネクタイは、常識的な色じゃない」と映るだけだ。

 反社会的なことをしているわけではなく、法律の範囲内だから、他人からとやかく言われる筋合いはない。実際、私のネクタイを見て先輩たちがみな派手なネクタイにし始めたのだから、それまでの先輩たちの常識がおかしかったのだ。

 引用終わり

 

 

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Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

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40歳から「差がつく」生き方

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Q-404:接遇に関する研修を何度も行っていますが、いつの間にか元の状態に戻ってしまいます。どうすればいいのでしょうか? <後編;plan-side

 

介護現場で働く方から御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部について、前編(case-side)と後編(plan-side)の2回に分けて回答いたします(変更を加えています)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 前編はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35833083.html

 

Q:接遇に関する研修を何度も行っていますが、いつの間にか元の状態に戻ってしまいます。どうすればいいのでしょうか?

 

A2:コーチがクライアントのコンテンツに関わった瞬間に、コーチングは洗脳に変わります。

 Q-376:バランスホイールはクライアントが書き込んでコーチに見せるものなのですか。バランスホイールの内容について、コーチはどこまで口を出していいものなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34542064.html

 

“自由”を追求するはずのコーチングが、“奴隷”を生みだす洗脳に変貌してしまうのです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

じつは、誰もがすでに洗脳されています。それはブリーフシステム(Belief SystemBS)を考えるとわかるはず。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 前回、「問題を見つけることも、見つけた問題を解決することも、その鍵は『スコトーマ』にあります」と書きました。スコトーマを生みだす/外すポイントは 1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 知識がなければ、そもそも認識することができません。

 その一方で、知識が新たな認識を妨げてしまいます↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879896.html

 

 「自分」について一番知識があるのは、もちろん、自分自身。

 だから、「自分の知識や常識として受け入れているものを、入念に吟味し続ける」ことが重要。少しでも違和感を感じるなら、その違和感は徹底的に掘り下げるべきです。

 L-159202201月シークレット… -03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

 

 どこに違和感を感じるのか?

 どれくらい感じるのか?

なぜ感じるのか?  等々

 

 違和感を徹底的に掘り下げることによって、知識は新しいものに書き換わっていきます。これまでのゲシュタルトが、より大きなゲシュタルトへと再構築されていきながら。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 前回、「コーチングにおいて、このプロセス(ゲシュタルト再構築)はとても重要」と書きました。その理由は、ブリーフシステムを見直す大切な縁起となり、さらなる現状の外にゴールを見いだす貴重な機会となるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 信じて疑わない自身のブリーフシステムを疑うからこそ、現状の外がだんだんと見えてきます。「徹底的に掘り下げることで知識が新しいものに書き換わる」とは、自分のブリーフシステムをゴール側から修正していくことです。

 L-09720217月シークレット… -09BSを壊し、スコトーマを外すための方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30681527.html

 

その過程で新たな現状の外が感じられるようになり、新たなゴールが見えてきます。それが認識できないはずの現状の外へゴールを設定する秘訣です。

L-160202201月シークレットレクチャー -04;フレーム解体×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

 

 そんなプロセスを繰り返すほど、新たに見いだすゴールは抽象度の高いものに変わっていくでしょう。それは自分自身がリーダーになっていくということでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 リーダーが描くゴールの世界に対して臨場感が生まれると、ラポールの次の段階であるハイパーラポールが生まれ、強烈なホメオスタシス同調が働くようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 すると、ゴール達成を確信するリーダーのエフィカシーが、縁起空間中にひろがっていきます。これがコレクティブ・エフィカシーです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 つまり、私がイメージする解決とは、

 

抽象度の高いゴールを持つ者がリーダーとなり、ゴールの世界の臨場感を高めながら、まわりを巻き込んで進化・向上していく

 

 というもの。

 F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425234.html

 

 以下、苫米地博士の著書「年収1億円稼ぐ! 脳の磨き方」(宝島社、p26)」より引用します。本のテーマ上、博士は「お金」にフォーカスしながら書かれていますが、もう一段抽象度を引き上げて読み進めてください。Feel

 

 

チームのリーダーとなってコレクティブ・エフィカシーを高めよ

 

1億円を稼ぐには自分がリーダーになる

 前に「5つのゴールを作る」という話をしましたが、そのうちの①、自分の欲求がない人は1億円を稼ぐことはできません。何度も言いますが、お金はただの数字であり、紙切れです。それを欲しいと思わなければ、決して金持ちにはなれないのです。

 しかし、自分の欲求だけではゴールになりませんし、身内からドリーム・キラーを生んでしまいます。人を引っ張っていくという理由としても弱いため、結果としてチームで動くことができません。

 1億円を稼ごうとしてチームで動く場合、全員が“1億円稼ぐ”というエフィカシーを持っています。これが「コレクティブ・エフィカシー(集合的エフィカシー)」で、まずは自分がリーダーとなり、チームのコレクティブ・エフィカシーを高めていきましょう。

 

すべてのゴールが見える人がリーダーになるべき人

 チームのリーダーになるためには、①の欲求だけでなく、社会的なゴールや趣味など、②から⑤までのゴールがすべて揃っていなければなりません。また、自分がリーダーにならない場合でも、自分以外の人たちとゴールを共有していく必要があります。

①のゴールだけしかないと、稼ぐ側としてはチームのコレクティブ・エフィカシーを生み出すことができませんし、ましてやリーダーになることもできません。なぜならば、①だけでは社会の味方がいないため、ドリーム・キラーに狙われやすいのです。

 ハーバード・ビジネス・スクールと米TPIの合同統計によると、コレクティブ・エフィカシーがある会社とない会社の10年間の追跡調査を行ったところ、売り上げでは、ある会社が2~3倍多い程でしたが、利益率では750倍も多かったという結果があります。同様に、海外の特殊部隊や自衛隊なども、チームのパフォーマンスを上げる最大の要因は、コレクティブ・エフィカシーを作れるかどうか、チームの全員が「自分はすごい」と思っているかどうかなのです。

 コレクティブ・エフィカシーが生まれる心理的要因は、“ゴールの共有”と“結果としてのラポール(心理的連帯感)”です。簡単に言えば、コンフォート・ゾーンを共有する人たちで仲良くなればいいのです。リーダーと集団がゴールを共有すると、必要な倫理レベルもリーダーにならってアップし、高いコンフォート・ゾーンが共有され、ラポールが生まれます。まずはリーダーが“レベルの高いゴールを設定する”“チームのみんながそれを達成できると思う”、このことでラポールを生み、レベルの高いコンフォート・ゾーンを作るのです。

 引用終わり

 

 

 チームのパフォーマンスを上げる最大の要因は、コレクティブ・エフィカシーを作れるかどうか、チームの全員が「自分はすごい」と思っているかどうか

 

 あなた自身がチームの誰よりも高い抽象度のゴールを設定し、そのゴールをチームのメンバーとしっかり共有してみてはいかがでしょう

 

あなたがレベルの高いコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を作りあげるほど、そしてメンバーがそのCZを強く共有するほど、チームは劇的に変わっていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 すべては自分自身のマインドからはじまります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 最後にもう一度、苫米地博士のこの言葉を

 

 チームのリーダーとなってコレクティブ・エフィカシーを高めよ!

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 信じて疑わない自身のブリーフシステムを疑うからこそ、現状の外がだんだん見えてきます。「徹底的に掘り下げることで知識が新しいものに書き換わる」とは、自分のブリーフシステムをゴール側から修正していくことです

 

 ゴール側からゲシュタルトを再構築する思考法が「コンセプチュアル・フロー」です↓

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 *こちらもどうぞ↓

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一緒に楽しみましょう!

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L-09620217月シークレットレクチャー -08;ブリーフシステムとハビット&アティテュードと抽象度の関係

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年収1億円稼ぐ! 脳の磨き方



Q-402:ヒーリングやコーチングと意識状態の関係を教えてください <後編>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

3回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:私は病院で〇〇〇(←医療系国家資格)として働いています。苫米地先生の「オーセンティック・コーチング」の中に、「コーチの仕事はクライアントに不安を作ること」とありますが、その部分が今ひとつしっくりきません。ヒーリングやコーチングと意識状態の関係を教えてください

 

 前編は「コーチの仕事はクライアントに不安を作ること」を中心に考察し↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35770335.html

 

 中編は「ヒーリングやコーチングと意識状態の関係」について確認しました↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35784970.html

 

 これまでの考察はクライアント側の視点での考察です。コーチ側に立つならば、さらに抽象度を上げて考える必要があります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

守秘義務内容に該当しますが、昨秋(2023年)、苫米地博士は「〇〇〇」(略語、英3文字)という表現を使われました。最後の「〇」は「Consciousness」の「C」です。それはまさに「意識状態」のこと。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 今回は、博士が指し示されている情報場(ゲシュタルト)を、一般開示されている具体的知識を用いて表現したいと思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

私なりの「言語を用いた非言語の働きかけ」のイメージで。

 F-328:お大事に <後編;最も大切にしなければいけないこと>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33311888.html

 

 

A3:「バラいろダンディ」(TOKYO MX20211213日放送回)の中で、苫米地博士はコーチングの奥義を明かされました。それは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 コーチングでは、関数pの再定義を促すのではなく、可能世界“w”から別の“w1”に移行することを促す

 

 *実際のレクチャーはこちら↓

 銀河系ゼミナール20211213日放送回)

 「コーチングの基本概念を習熟して、新年に向けてエフィカシーをブーストしよう」

 https://www.youtube.com/watch?v=45-1UEYkl7Q

 

 「関数p」とは、「自我」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 「可能世界“w(最近の博士はw1と表現されています)」とは、これまでのブリーフシステム(Belief System)が映しだす現状(Status QuoSQ)のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そして、「別の“w1w2)」とは、現状の外へのゴール設定により新たに生みだす世界のこと です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 重要なので繰り返しますが、ゴールは現状の外に設定するもの。

 Q-216:「現状の外のゴール」とは何か? 混乱しています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27346333.html

 

よって、「新たに生みだす世界」とは、これまでのコンフォートゾーン(Comfort Zone)の外側。未知なる領域になります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 それは、コーチとの縁によりゴールを設定するまで、スコトーマに隠れまったく認識できなかった領域。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そんな未知なる領域へ向かう移行(w1w2)の間に、強い不安が出てきます。現状(w1)に戻ろうとするホメオスタシス・フィードバックの一表現として。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 だから、不安を感じている状態は理想的です。不安は現状の外に飛び出している証だといえます。

 Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

 

コーチの役割はその不安を取り除くことではなく、むしろ大きくすること。w2側の臨場感をもっと高めていくことで、ワクワクを伴ったドキドキをブーストしていきます。

 Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなってしまいます。このような場合どのようにすればいいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35232931.html

 

 では、なぜコーチは、クライアントが大脳辺縁系優位(fight or flight)に陥ることを防ぎながら、不安をもっともっと大きくすることができるのでしょう?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 

 私の答えは「クライアントを信じ切っている」から。そして、「コーチ自身が自分の能力を確信している」から。

 F-228~:ゼロトラスト

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html

 

 

コーチ自身が、自分のコーチとしてのゴール達成能力、すなわち「すべてのクライアントのゴール達成をしっかりサポートする自分の能力」を確信している

 

 

 そう、「エフィカシー」のことです。コーチのエフィカシーの高さがその秘密であるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 ところで、最初に「コーチ側(の視点)に立つならば、さらに抽象度を上げて考える必要がある」と書きました。「抽象度を上げ続ける」というhabitattitudeはとても重要。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

では、「コーチ自身が自分の能力を確信している」の抽象度を上げると、どのような意識状態にいたるでしょう?

 

以下、苫米地博士の著書「近未来のブッダ 21世紀を導くリーダーの鉄則」(サンガ、p78)より引用します。博士の言葉に導かれながら、言語を超えた次元を感じてください。Feel

 

 

近未来のブッダ

 

 

広がりゆく存在の意識

 仏教とは「縁起の教え」で、縁起をわかるためにはいろいろな修行法があるというのが基本だと私は考えています。縁起がわかりにくいので「空」という考え方や、いくつもの修行の方法論が発明されているのです。

 修行を続けて悟りの階梯の中で縁起が本当にわかると、自分という存在が宇宙全体に広がるし、最低でも人類みんなに広がります。帰属意識の話をすでにしましたね。修行によって前頭前野が鍛えられ、思考の抽象度がどんどん上がっていくにつれ、「私」「私の家族」というこぢんまりとした帰属意識は、学校や会社、地域の人、市区町村、都道府県、日本、アジア……どんどん広げていくことができます。その最たるものが、「慈悲の瞑想」として世間で言われている「生きとし生けるもの~」です。

 そして、そうした自分が存在するこの世の中でなんだかんだと役に立つことが大乗の世界、慈悲の世界です。大きな煩悩を認める。その瞬間に前頭前野を使って「私は何をできるか」を考える。その行為を慈悲というのです。

 「他の人のため」の慈悲ですが、大きな慈悲なら、その「他の人」に自分も自然と入ってきます。たとえば、「この世から戦争と飢餓をなくす」ことという私のゴール設定の対象は「全人類」です。そこにはもちろん「私」が含まれているわけです。

 大事なのは、慈悲は必ず行為を伴うということです。行為のない慈悲はあり得ません。自分以外の人に役立つ行為が慈悲なのです。

 引用終わり

 

 

 修行を続けて悟りの階梯の中で縁起が本当にわかると、自分という存在が宇宙全体に広がるし、最低でも人類みんなに広がります

 

 「クライアントがいて、コーチがいる」という見方は、「存在→関係」という西洋哲学的な見方です。その見方においては、クライアントのエフィカシーを、コーチのエフィカシーが高めているように感じられます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 博士が書かれているとおり、縁起が本当にわかると自分という存在が宇宙全体に広がっていきます。その時の意識状態は「『関係→存在』という因果での双方向性=自分」という感覚。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 そんな意識状態では、「コーチング」という関係性によって(因)、果として「クライアント」「コーチ」という存在が生じているように感じられます。そして、この場合のエフィカシーとは、「コーチング」という関係性にまで拡張します。

 「コーチ自身が自分の能力を確信している」でいうと、「自分」が「宇宙全体」に広がっていて、その「宇宙全体」を確信している感覚であり、「自分」や「宇宙全体」を新たに生みだす「コーチング」を確信している感覚です。

 

 私は、その感覚こそが、究極の「コレクティブ・エフィカシー」だと理解しています。

 Q-310~2:私のまわりではそうでもvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 

 すべてを自分のマインドが生みだしています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 目の前の世界(=自分)を観察しながら、抽象度を意識に上げ続けていると、やがて目の前の世界が立体的に感じられるようになっていきます。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

「情報空間の底面である物理空間から頂点である空(くう)まで一体」という感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 *「空」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 それが「ヒーリング」にふさわしい意識状態。そして、

 

抽象度を上げながらさらなるゴールを設定し、新たな縁起空間を生みだし実装する

 

そんなゴール設定(=宇宙想像)とゴール達成(=宇宙創造)の確信が「コーチング」にふさわしい意識状態である

 

そのように私は感じています。

 

それをあえて別の言葉にするなら“無敵”↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング」(CYZO)より、「コレクティブ・エフィカシー」について書かれている部分を引用しました。参考にどうぞ

 

 

オーセンティック・コーチング

 

 

 *「コレクティブ・エフィカシーの世界」(p128)↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 

 *「コレクティブ・エフィカシーの時代」(p133)↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 

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