苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:エフィカシー

L-172202203月シークレットレクチャー -05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34892980.html

 04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 

 

 脳がなくては宇宙はない

 脳というのは一つの場と見るべき。生命場と同じ

 

 このことが体感を伴って理解できたとき、「本当の意味での付加価値とは、ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”が感じられるはずです。さらには“闇”までも。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 今回は私が感じている“光”と“影”についてまとめます。コーチングにおいて、とても重要な知識です。まずは“光”から確認しましょう。

 

 「ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)」に感じる“光”とは、「エフィカシー(Efficacy)」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

エフィカシーとは、ご存じのとおり、「ゴール達成能力の自己評価」のことです。「自己評価」なので、本来はマインドの力で自由に高めることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

たまに「なかなか成果が上がらず、エフィカシーが下がってばかりです」といったコメントをいただきますが、それは因果関係が逆。「成果が上がったからエフィカシーが高まる」「成果が上がらないからエフィカシーが高まらない」のではなく、「エフィカシーが高いから成果が上がる」のです。

Q-247:続・気楽に生きたいのですが… -05;「時間は未来から過去に流れる」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28437135.html

 

エフィカシーに過去の実績や根拠は一切関係ありません。ただ「私はできる(<すでにできている)」と確信するだけです。私自身は“覚悟”だと思っています。

F-100:芸術は爆発だ!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

 エフィカシーに過去の実績や根拠は一切いらない!

 

 その理由は「ゴール」の「達成能力」の「自己評価」だから。ゴールは未来の話です。コーチング実践者にとって、時間は未来から現在、そして過去へと流れていきます。過去はどんどん離れていくだけ。過去は一切関係ありません!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

 「ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)」に感じる“光”とは、エフィカシー(Efficacy)のこと。では、“影”とは?

 

 以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp122)より引用します。エフィカシーと混同されがちな“影”について思い巡らしながら、ゆっくり読み進めてください。Feel

 

 

◎なぜ、エフィカシーを上げられないのか?

 第4章のテーマはエフィカシーとなっていますが、これまで通りの話をするつもりはありません。本書はいままで書いたコーチング書籍のアドバンスに当たるものです。エフィカシーに関してもアドバンスな内容を伝えていくことになります。

 エフィカシーはコーチングにとって重要なファクターであり、「エフィカシーを上げましょう」といった表現でよく使われます。このような表現をするということは、裏を返せば、多くの人がエフィカシーが上げられない、もしくは下がってしまう、ということで悩んでいることを意味します。

 しかし、なぜ、そんなことが起きてしまうのでしょうか?

 そもそもエフィカシーの定義は「ゴールを達成する自己能力の自己評価」です。これを噛み砕いていうと、ゴールとは自分が心から望んだものであり、達成するには自分のブリーフシステムを変える必要があります。また、ブリーフシステムを変えるのは自分であり、その自分を変える能力を自分で評価することをエフィカシーと言うわけです。よって、すべて自分の話です。自分の話であれば、自分で変えればいいだけなのですが、なぜか、多くの人がエフィカシーを上げるのは難しいと言います。

 なぜ難しいのかを考えるのには鬱を例にしてみるとわかりやすいと思います。

 鬱もエフィカシーと同じように、基本的には自分でやっています。ということは鬱を快方に向かわせるには鬱であることを自分でやめればいいだけなのです。

 こう言うと「そんな乱暴な話があるか。苫米地は精神医学を知らない」と必ず批判されますが、私は「鬱の大半が自分で鬱になっている」と言っているだけで、自業自得だと言っているわけではありません。いくら自分でやっているからといって、自分でどこまでコントロールできるかはまた別の話なのです。

 風邪の発熱と同じで、熱は自らの免疫システムによって発生しています。それをコントロールするのは難しいでしょうし、仮にできたとしても熱をむやみに下げるのは得策ではありません。熱が上がったのは免疫システムがウイルスと戦うためだからです。

 ですから、全部が全部コントロールすればいい、コントロールできるはずだ、とまでは私だって言いません。実際、生得的な機能障害で鬱になることもあるでしょう。しかし、多くの鬱はわりと明確な原因があります。であるならば、ほとんどは自分でなんとかできるのではないですか? と言っているのです。

 では、その明確な理由は何かというと、お金です。大抵の場合、お金がないことが鬱の原因になっていると言っても過言ではないでしょう。「お金がなくて携帯代も払えない」「友達とも会話できない」「携帯も持てない自分が惨めだ」などといったことが積み重なって鬱に入っていくわけです。

 いまの日本はお金を持っている人間が偉いというアメリカ型の資本主義を選択しているので、お金のないことが鬱の原因になりやすいのです。おそらく日本に経済的不安がなくなった時、かなりの鬱は治ると思います。

 ですから、「鬱は自分でやめましょう」という意味は「社会的な要因に影響されない心を作りましょう」ということです。携帯代が払えないのであれば、携帯なんて持たなければいいのです。そういう当たり前の判断ができるようになれば、脳内にセロトニンが出てきて、前頭前野も含めた脳内全体のドーパミン量が正常に戻ってきます。そうなれば、前頭前野で思考ができるようになり、鬱になった根本原因についても解決できないまでも解決の方向性は考えることができるようになるでしょう。そうすることで鬱の症状は改善していくわけです。

 これを私は一言で「鬱の人は鬱をやめたら治る」と言っているだけなのです。

 引用終わり

 

 

「鬱は自分でやめましょう」という意味は「社会的な要因に影響されない心を作りましょう」ということ

 

 繰り返しますが、エフィカシーは「ゴール達成能力の自己評価」。それが“光”。エフィカシーには「社会的な要因の影響」は微塵も存在しません。

 

 そんな“光”に対して、「社会的な要因の影響」が入り込んだ「自己評価」が“影”。その“影”とは、「セルフ・エスティーム(self esteem)」のことです。

 

 エスティーム(esteem)は「尊重する」「高く評価する」という意味。だから、セルフ・エスティームは「自分を尊重する」「自分を高く評価する」。たまにエフィカシーと混同している方がいらっしゃいますが、二つはまったく別物です。

実際のところ、苫米地博士は明確にエフィカシーとセルフ・エスティームを分けられています。

 

 *この場合の「分ける」とは「区別」のこと。「区別」と「差別」との違いがクリアでない場合はこちらをどうぞ↓

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 同じように感じられるかもしれませんが、エフィカシーとセルフ・エスティームはまったく異なります。

セルフ・エスティームとは、「社会的な地位に対する自己評価」のこと。

例えば、課長よりも部長の方が高いエスティームであり、部長よりも社長のほうが高いエスティームを持っている という感じです。

 

そこには「社会的な要因の影響」がたっぷり刷り込まれています。つまり、他人のモノサシや社会の価値観にまみれているということ。

F-241:トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28695996.html

 

 社会的地位は「現状の中に居続ける」ことで意味を成します。それは「過去の記憶でつくられた現状のコンフォートゾーンに閉じ込められる」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 まさに「フレーム=BS)」、あるいは「フレーム=BS)」の状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そんな不自由な心の状態のままでは、現状の外にゴールを設定することなどできません。

 Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

 

だから、コーチングにおいてセルフ・エスティームは“影”。

“光”=エフィカシーに対する、未来に対する、そして自由に対する“影”です。

 Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

 

L-173につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

そんな不自由な心の状態のままでは、現状の外にゴールを設定することなどできません。だから、コーチングにおいてセルフ・エスティームは“影”。“光”=エフィカシーに対する、未来に対する、そして自由に対する“影”です

 

 エスティームが高い人は、エフィカシーも高いことが往々にしてあります。そこで苫米地博士は、エスティームに新たな意味を追加し再定義されました。

 詳しくは下記記事でどうぞ。「オーセンティック・コーチング」より「エスティームの新しい解釈」を引用しています↓

 Q-256:私、立ち直れるかな? <前編;個人の視点で>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28693339.html

 

 

-追記2

 最新の講義の中で、苫米地博士は「エフィカシー関数」という表現を用いられています↓

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34761055.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-240:「出口が見えない」と「出口戦略」 vol.4;ヒーリングとコーチングのLUBで考える <実践編;レジリエンス>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28657999.html

Q-204~:「縁起」と「因果」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 

オーセンティック・コーチング



L-170202203月シークレットレクチャー -03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 

 

 まずゴールがあって、それから認識が生まれる

 

 コーチングにおけるコア中のコアはゴール。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのポイントは 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、そして4)自分中心を捨て去る の4つ。

 L-10020218月シークレット… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 「1)現状の外」とは、フレームの外側のこと。これまで確認してきたとおり、フレームの外側はそもそも認識することができません。スコトーマに隠れているから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「2)心から望む」の主語は「私」ですが、その「私」は他人のモノサシや社会の価値観で作られています。時間でいえば、すべて過去です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 よって、心から望めば望むほど、“本当の自分”から遠ざかり、かつ過去に縛られることになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 そのような状態(状況)で「3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)」にゴールを設定することは不可能です。そもそも“自分”の人生ではないのだから

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 

 今、違和感を感じていますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 ここまでの分析にはスコトーマがあります。では、足りない視点(知識)とは何でしょう?

 

 

 そう、「ゲシュタルト(能力)」。

 人は「バラバラに存在するものを統合して、新たな価値を生みだす能力」を持っています。それがゲシュタルト能力です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 「バラバラに存在するものを統合」とは、「バラバラ」の次元から一つ抽象度を上げ、「バラバラ」を包摂すること。それが「統合」という言葉の意味です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 低い抽象度ではバラバラ(ランダム、カオス)でも、抽象度が上がると一つの整合的な構造になります。その全体(統合)と部分(バラバラ)の関係がゲシュタルト。

 新たなゲシュタルトが生まれると、理解が深まり、それまではできなかったことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 それが「新たな価値」。本当の意味での付加価値とは、ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 *「新たな世界(w2)」はこちら↓

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

以下、苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社から再版、p205)より引用します。「ゴール」と「ゲシュタルト」の関係性を理解し、「新たな世界(w2)」をソウゾウする感覚をつかんでください。Feel

 

 

現状の外のゴールは、ゲシュタルト能力によって叶う!

 そして、ここからが大切なのですが、ステップ7で私がゴールは現状の延長線上ではなく「現状の外に設定せよ」と述べたのも、実はまさにこのゲシュタルト能力を人間が備えているからです。

 「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられます。

 双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる。つまりそのゲシュタルトにホメオスタシスが働くということです。

 そうなればしめたもの、体の各部位や体全体が連動して展開することで歩行が実現するように、今の自分(部分)となりたい自分(全体)が双方向的に関わり合い一つの大きなフレームを瞬時につくり上げることができます。ゴールが見えなくても関係ありません。むしろ、ゴールが見えない方が、このプロセスの中でスコトーマがはずれ、ゴールに有用なものがどんどん現れ、ゲシュタルトがより強固になる。結果いつのまにか現状の外にある抽象度の高いゴールが叶うのです。

 これが、現状の外のゴールが叶うメカニズムです。

 私たちは本書で見てきたようにこの世に生まれ落ちたときから、さまざまな他者からの洗脳を浴び続けています。「現状の環境」と「自我」の間にゲシュタルトを築き、無意識にそこをコンフォート・ゾーンにして生きてきたといっていいでしょう。いわば、社会的洗脳状態というゲシュタルトを日々強化しながら生きているのです。

 しかし、それでは私たちが本来持つ無限のポテンシャルは発現できません。現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができるのです。

 引用終わり

 

 

 現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができる

 

 苫米地博士が語られている「無限の可能性を開花させる」は、おそらく、とてもとても大きな話です。そのスケール感が実感できると、エフィカシーが桁違いに高まっていきます(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

L-171につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

 「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」の冒頭で、苫米地博士はこのように書かれています。

 

 

 本当の集中とは、リラックスした集中です。静かなる集中です。頑張らなくても、緊張しなくても、エイッと気合を入れなくても、すーーっと集中状態に入っていける。そして仕事や勉強がサクサク進む。それが本当の集中です。

 

 

 そんな「本当の集中」を実現するために必要な“頭のゴミ掃除”が、「『頭のゴミ』を捨てれば」には書かれています。“覚醒”の夏の仕上げにぴったりの名著です。

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!(Kindle版)

Kindle版はこちら↓

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める! | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 

 

-追記2

 「本当の集中」について考察しました。こちらもどうぞ↓

 Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34761055.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

L-11420219月シークレットレクチャー -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

Q-291:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.11;縁起的コミュニケーションのために>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29969615.html

Q-329:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31941786.html

 



Q-385:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか? <補足;case study

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか?

給与、人間関係、恋愛

みんなが幸せな新しい世界はどうすれば来るのでしょうか?

 

A3:いただいた御質問は、「バラいろダンディ」での苫米地博士のコメントに関するもの。まずはこちらを御確認ください↓

 コスパ重視、飲み会イヤ令和男子の特徴に共感の嵐 Dr.苫米地 武井壮 (202471) #ベーシックインカム (youtube.com)

 

 前編(Q-383)はコーチング入門者向け↓、

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34738124.html

 

 後編(Q-384)はコーチング実践者向けに書きました↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34776064.html

 

 今回は、補足として、最近医師として経験した実例を2つ紹介します(一部変更しています)。コーチングのスタートラインに立つための心構え(意識状態)を感じてください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 

 <case 1 60代男性

 かつて勤務していた病院に出入りする業者(個人事業主)。新たな勤務先にアポなしで来訪(6年ぶり)するも、病院や医師等職員の現状についての話だけで面会は終了した。

 その後の面会(またもアポなしで来訪)をお断りした際、「せっかく遠くから来ているのだから会って欲しい」と発言

 

 一般社会ではむしろ常識だと思いますが、私はアポなしには対応していません(そもそも時間がありません)。ただし、このcaseにおいては、初回は面会願いを受け入れました。6年間のブリーフシステム(Belief SystemBS)の変化を確認したかったから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 しかし、面会者は「〇〇先生はあいかわらず暴れている」「〇〇は他人に厳しく、自分には甘い」「病院は〇〇だから評判が悪い」など、ネガティブな情報を楽しげに話すだけ。

以前と同様に、他人を引きずりおろすことで自身のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を維持しているように思えました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 おそらく、その思考は「ゲーム理論」。

「ゲーム理論」とは、簡単にいうと、「できるだけ自分の得点(&相手の失点)を多くする」という考え方。

PM-06-16:仮説11)縁起とは真逆のゲーム理論

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14401412.html

 

それは自分側の利益を最大化するという「自分100%の完全利己主義」であり、すべてを双方向の関係性で考える縁起とは正反対の考え方です。「せっかく遠くから来ているのだから」という言葉に、べたついたエゴが滲み出ています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 かつての私は、そんなブリーフシステムに対して、露骨に嫌悪感を示していました。CZの相違から生じるエネルギー(認知的不協和)をストレートに浴びせる感じで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

現在の私は、相手の自我(p)には関わらないことにしています。そもそも興味を持たないというスタンスです。だから、とくにゴールを共有していない(できそうにない)場合、電話や面会は断りますし、メールにも返信しません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

もう少し秘密を明かすと、いつも「コンテンツには一切関わらない」とセルフトークをしています。本物(Authentic)のコーチであり続けるために。

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

 それは「共感はするが(許容するが)、同調はしない(許可しない)」という感覚。まわりからは冷たく思われているかもしれませんが、それでいい(それがいい)と思っています。

 Q-172:自身の信念を失いそうです vol.4;コーチ向け

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24495212.html

 

 共感はするが(許容するが)、同調はしない(許可しない)

 

 これはやはり大切なブリーフ。その理由を考えながら、次に紹介するcaseを縁に起こる思考を観察してください。Feel

 F-318~:観自在

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 

case 260代女性。70代の夫と二人暮らし(子どもたちは県外在住)

数年前に脳梗塞を発症し、運動麻痺と左半側空間無視(左側が認識できない)、嚥下障害が残存。認知機能低下は目立たないが、意欲が乏しく、うつ病を疑われている。

通所リハビリや訪問介護、ショートステイ等の介護サービスを利用しながら、自宅で生活中。炊事・洗濯・トイレ介助等は夫が行い、入浴は通リハやショートステイ時のみ行っている。

今春より食思が低下。食事介助時も口を開けようとせず、口の中に入れても吐き出すようになった。発話量も減少。施設での入浴も拒否している。

 本人および夫、サービス担当者が集まり会議を開催。

 夫は妻(患者)に対して、「せっかく作っても食べないのなら、もう食事は作らない」「話しかけてもシカトするから腹が立つ」などと発言。「もっと食べなさい」「ちゃんと話しなさい」「風呂に入りなさい」と命令口調で繰り返した

 

 

 どうでしょうか?

 

 誰もがhave toを感じるはず。実際、参加スタッフは「強制的動機づけ」に気づいていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 思えば、会社や学校、家庭など、何らかの社会(人間関係)には必ずhave toがはびこります。そうですよね?

では、なぜhave toがはびこるのでしょう?

 

 ポイントとなるのは「ゴール」。もっと正確にいうと、ゴールを共有しているかどうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 case 1では、ゴールの共有はなく、そもそもゴール設定がなされていません。「自分100%の完全利己主義」だから。

 本人にとってゴールらしきものがあるとしても、それは現状の最適化であり、誰かの犠牲の上に成り立つ煩悩成就です。

 Q-363各エリアのゴールについて想いを馳せている… -A2<止;煩悩を意識する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33604324.html

 

 だから、本人(60代男性)がハッピーになるほど、まわりはアンハッピーになっていきます。have toが強まるから

 Q-215:毎回同じ話ばかりである

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27050392.html

 

 それに対してcase 2では、妻と夫の間でゴールが共有されています。

 じつは、高度経済成長期にサラリーマンとして働いた夫は、典型的な“昭和の会社人間”。定年退職後も家事には関わらなかったそうです。ところが、妻の急病を契機に、夫は生活スタイルを一変させました。

 F-346:ヘンシン! <ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34261064.html

 

 現状の外への新たなゴール設定によって、ブリーフシステムが書き換わったから。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 そのゴールは妻と共有するもの。よって、妻(60代女性)のハッピーなくして、夫のハッピーはありえません。夫の本来の姿は、ドリームキラーではなく、ドリームサポーターです。妻のwant toは夫のwant toだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 では、なぜドリームキラー化してしまったのでしょう?(case side

 本来のドリームサポーターであり続けるためにはどうすればいいのでしょうか?(plan side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 私の答えは

 

 case side

 「不安・恐怖」「義務感」「罪悪感」などにより、want tohave toになりDK

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 plan side

 逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得ながら、つねに共有するゴールを意識に上げて、エフィカシーを高めあう(コレクティブエフィカシー)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 

 繰り返しますが、ポイントは「ゴールを共有しているかどうか?」。その「共有するゴール」を必ず達成できる(<すでに達成している)という臨場感がエフィカシーです。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 そして、ゴール(Imagination)×エフィカシー(Vividness)を高める秘訣が

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 以下、苫米地博士の著書「夢が勝手にかなう『気功』洗脳術」(マキノ出版、p104)より引用します。“秘訣”を体感してください。Feel

 

 

気に情報を載せて自分に刷り込む

 いよいよ錬功で作った気の玉に情報を載せて、自分に刷り込む方法を伝授します。これが本来の収功、そして錬功であり、まさしく内部表現の書き換えです。

 錬功ができるようになると、自分の体が気で成り立っている存在、つまりエネルギー体であることに気づきます。すると、そのエネルギーである気を自由自在に動かして組み合わせれば、好きな体を作ることができるということも理解できるはずです。

 情報を書き込むというのは、役割を持たせるということ。頭にもっとIQの高い役割を持たせる。胃腸にもっと健康な胃腸としての役割を持たせる。役割が生まれると存在が成立します。役割のないものは存在しないのです。

 好きな体を作るというのは、それぞれの体に自分の思いどおりの役割を持たせることだということができます。

 

 情報の載せ方、自分に刷り込む方法は、実は非常に簡単-。ただ、「なりたい自分」をイメージして自分の体に気の玉を刷り込むだけです。

 たとえば、肌がすべすべになりたい人は、「すべすべの肌になれ!」と思いながら、顔に気の玉を刷り込みます。おなかがやせたい人は、「やせろ!」と思いながら、おなかに気の玉を刷り込めばいいのです。

 自分の気を自分に取り入れるだけなので、自分の気は減りません。これが養生功の特徴。どれだけ行っても安全なので、いつでも好きなだけ行ってください。

 

 なりたい自分をイメージするときに重要なのが臨場感です。

 先ほどの例でいえば、お肌がすべすべになった自分をイメージします。友だちから「肌がきれいだね」といわれる場面をイメージします。恋人が肌を触っているところをイメージします。そうすることで、臨場感を上げることができるのです。

 臨場感を上げるためのポイントは、現在の自分となりたい自分の間でLUBを作ること-。

 LUB(リースト・アッパー・バウンド)とは、相手(この場合はなりたい自分)と自分が感じている臨場感抽象度の、いちばん低いところのことです。

 たとえば、「チワワを飼っている人」と「ダックスフンドを飼っている人」のLUBは、「犬を飼っている人」になります。また、「チワワを飼っている人」と「猫を飼っている人」ならば、LUBを「哺乳類を飼っている人」もしくは「ペットを飼っている人」にしないと、二人の間で共通の感覚が生まれません。

 あくまでもお互いに共通している抽象度のいちばん低いものです。もしチワワとダックスフンドの場合、抽象度を上げすぎて、「生物を飼っている人」にしてしまうと、臨場感が薄れてしまいます。抽象度と臨場感は相反するものなのです。

 つまり、「現在の自分」と「なりたい自分」のLUBを作ることが大切。現在の自分が入っていないと臨場感が上がらないのです。

 たとえば、ガンになってしまった場合-。ガンになった現在の自分を考えると、ガンは自分の心が作り出したものだということがわかります。ガンも役割があるから存在しているのです。そのガンの役割を変える、役割をなくしてしまえば、ガンはなくなります。

 つまり、「現在ガンになった自分」と「ガンがない自分」のLUBとして、「ガンを作ったり消したりできる自分」を設定します。

 両方とも自分の心が生み出したものならば、ガンのない健康な体を生み出すほうがいいということです。

 それが臨場感を上げるためのポイントなのです。

 引用終わり

 

 

 ポイントは「ゴールを共有しているかどうか?」。その「共有するゴール」を必ず達成できる(<すでに達成している)という臨場感がエフィカシー。そして、ゴール(Imagination)×エフィカシー(Vividness)を高める秘訣が

 

LUBLeast Upper Bound)!

 

LUBとは、「相手と自分が感じている臨場感抽象度の、いちばん低いところ」のこと。日本語では「最小上界」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 このLUBが「みんなが幸せな新しい世界」を実現する“鍵”だといえます。

 

Q-386につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

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Q-208:質問という行為はセルフイメージを下げると思っています

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Q-380自分を下に引き戻そうとする意識が働くことがあります。どうすればいいでしょうか? <後編;plan-side

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に関して、2回に分けて回答いたします。前編がケースサイド、後編がプランサイドです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 *前編はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34636842.html

 

 

Q:高い抽象度で超情報場にいる感覚にいると、自分を下に引き戻そうとする意識が働くことがあります。どうすればいいでしょうか?

 

A2:自分を縛り続ける「感情(emotions)」を意識に上げることはできたでしょうか?

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 どんな感情(情動)を感じましたか?

 

 

 「不安」「恐怖」「怒り」「悲しみ」「後悔」「不満」など、人を低い抽象度に縛り続ける感情(情動)は多種多様です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その時の状況や意識状態により、支配的な感情(情動)も違うはず。「何かをきっかけ(トリガー)に、一瞬で変わってしまう(アンカー)」のが私たちのマインドだといえます。

 F-158:無我夢中 <前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 そんな感情(情動)の中でも、とくに「自分を下に引き戻そうとする意識が働く」という場合に気をつけるべきなのが劣等感。

 

心の中に「劣等感」はありませんか?

 

呼吸を整えながら、再度、止観を行ってください。

L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 

 ところで、「不安」「恐怖」や「後悔」などの感情と「劣等感」には決定的な違いがあります。「劣等感」はきわめて特殊な感情なのです。その違いとは何でしょう?

 

以下、苫米地博士の著書「『感情』の解剖図鑑」(誠文堂新光社、p60)より、2回に分けて引用(青字)します。「劣等感」をしっかりゲシュタルト化してください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

劣等感は、社会によって埋め込まれる感情

 ほかの動物と同様、人間の感情の多くも、生まれつき、脳にプログラミングされています。「不安」や「後悔」など人間独自の感情の場合は、前頭前野で複雑な情報処理が行われますが、やはり生まれながらにして持っている感情がベースとなっています。

 しかし劣等感には、そのような生物学的根拠はありません。実は劣等感は、人が成長する過程で社会によって埋め込まれる、きわめて特殊な感情なのです。

 劣等感が「社会によって埋め込まれた感情」であることは、「人がどのようなときに劣等感を抱くか」を考えれば、おわかりいただけるでしょう。

 たとえば、試験の成績がクラスで最下位だったら、多くの人は劣等感を抱くでしょう。あるいは「クラスで一人だけが逆上がりができない」「周りの友人より収入が少ない」「太っている」といったことに、劣等感を抱く人もいるかもしれません。しかし、もし「成績がいい方が偉い」「逆上がりができて当たり前」「収入が多い方が恵まれている」「痩せている方が美しい」といった価値観が社会になかったら、あるいは自分がそうした価値観を受け入れていなかったら、人は単に「自分がクラスでビリだった」「自分は逆上がりができない」などと思うだけで、劣等感を抱いたりはしないはずです。

 つまり劣等感は、「こちらの方が偉い(恵まれている)」「このくらいはできて(持っていて)当たり前」といった、社会が定めた何らかの価値観があり、さらにそれを人が受け入れたとき、初めて生まれるものなのです。

 引用終わり

 

 

 劣等感は、人が成長する過程で社会によって埋め込まれる、きわめて特殊な感情

 

 コーチとして関わる人たちに対して、私は「劣等感を克服すること」の重要性を伝えます。そのとき、「劣等感はありません。全然大丈夫です」といった反応をされる方がいらっしゃいます。その多くは“重要なこと”がスコトーマに隠れています。それが何かわかりますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そう、ブリーフシステム(Belief SystemBS)について。

 博士が書かれている「社会が定めた何らかの価値観があり、さらにそれを人が受け入れたとき、初めて生まれる」とは、まさにBSのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 私たちは、そうとは気付いていないだけで、じつに様々な価値観や約束事を受け入れています。その刷り込みで作られた重要度の重み付けを使って世界を認識しているのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 実際、「劣等感はない」と断言する人のほとんどが「優越感」を抱いています。この場合の「優越感」は狭義のエスティーム(Esteem)に相当するもので、コーチングで重要視するエフィカシー(Efficacy)とは異なります。その違いは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 両者の違いとは、「ある序列が存在していること」を前提としているかどうか。

 

 「序列」を前提としているものが(狭義の)エスティームで、前提としていないものがエフィカシー。

 (狭義の)エスティームは「自分の社会的な地位に対する自己評価」であるのに対して、エフィカシーは「自分のゴール達成能力の自己評価」。前者は何かのモノサシを用いた相対的評価ですが、後者は完全に自己評価です。

 (「エスティームの新しい解釈」はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28693339.html

 

 以下、先ほどの引用文の続きです(p61

 

 

劣等感は、人々をコントロールするための装置である

 人間が社会を形成すると、そこには必ずピラミッドができ、頂点に権力が生まれます。そして、さまざまな価値基準を定め、人々に劣等感を植え付けるのは、ピラミッドの頂点にいる権力者たちです。

 彼らが定めた価値基準は、家庭や学校での教育、メディアなどによって、世の中に浸透していきます。人は、親や教師から「成績が悪いのは恥ずかしいことだ」と言われたり、メディアから「痩せている人は美しい」というメッセージを受け取ったりすることで、ある一定の価値基準に、どんどん「洗脳」されていくのです。

 権力者たちは劣等感を利用して、社会を効率よく運営しています。

 「劣等感を抱きたくない」と思えば、人はその価値基準の中で少しでも上に上がれるよう、一生懸命勉強したり働いたり、消費したりするようになります。

 また、ある価値基準に沿って人に優劣をつけることで、人々が団結して権力に対抗したりするのを防ぐこともできます。

 劣等感は、人々の行動をコントロールするうえで、非常に都合のいい装置なのです。

 引用終わり

 

 

 高い抽象度で超情報場にいる感覚にいる」というとき、そこに「その価値基準の中で少しでも上に上がりたい」という思いはないでしょうか?

 

 もしもあるのなら、ゴール自体が間違っています。現状の中だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 現状の中にゴールを設定してしまうと、自分を縛っている価値観から抜け出せなくなります。「社会の価値観」だけではありません。苫米地博士は「刷り込まれてきた考え方や価値観」の代表として、「3つのモノサシ」を挙げられています。

 F-241:トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28695996.html

 

 

 以上より、「どうすればいいでしょうか?」に対する私の解決(plan)は

 

1)自分を縛るもの(ex. 情動や価値観)をつねにモニタリングして、

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 2)「すべての価値基準は幻想である」としっかり認識しながら =空観、

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 3)現状の外にゴールを設定(再設定)し =仮観、

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 4)「自分には、そのゴールを達成できる力がある」と自己評価しながら、目の前の世界に向き合い続ける =ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

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2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

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開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

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F-276~L下でのBSB

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Q-198:ネガティブループにはまって止観やヒーリングにすら取り掛かれません

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Q-352:人に変に見られていないかがひどく気になります

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33133160.html

 

 

「感情」の解剖図鑑



F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 

 このブログの<F:フリーテーマ>では、「縁起宇宙(w1)再構築」をテーマに連載中です↓

 F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

 

 前回(F-352/vol.5)は、MCU映画を例に、「Multiverse」を取り上げました↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34599783.html

 

 じつは、MCU的「Multiverse」には大きなスコトーマがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そのスコトーマが体感を伴って外せていること、すなわち“覚醒”が、シンのヒーリングやコーチングには欠かせません。

 L-11320219月シークレットレクチャー -01;夢

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32063846.html

 

 今回は、「縁起宇宙(w1)再構築」を1回お休みして、「バラいろダンディ」での苫米地博士の講義(2024617日放送回)を取り上げます。

 (実際の講義はこちら↓)

「成長」の夏に向けて習得!苫米地式「オーセンティック コーチング」 (2024年6月17日) #コーチング (youtube.com)

 

この講義は、2年半前の講義(20211213日放送回)のupdate版です↓

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 ぜひ“覚醒”のきっかけにされてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 博士がまず取り上げられたのは、「自我」と「宇宙」の関係。

 自我とは、「宇宙を入力として自分を出力する部分関数f」のことと話されていました。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 

240617バラダン-1

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

 

 

 「部分関数」とは、ある集合を切り分けて取りだす関数のこと。例えば、「偶数」というのは、「自然数」という集合から「2で割り切れる数」を取りだす関数であると見なせます。

 このとき「2で割り切れない数」=奇数が残ります。よって、「奇数」の方も同時に定義できてしまうことになります。

 

 同様に、自我とは、宇宙を「自分」と「自分以外」に切り分ける関数のこと。よって、「自分がわかると、宇宙がわかる」。それが部分関数です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 このパートで、苫米地博士は「逆関数」という話もされていました。自我の逆関数に自分を入力すると、宇宙が出力されます。このことを突き詰めると、「宇宙は自分自身を見るための鏡である」ことがわかります。

 F-200:“あの人”の言葉はなぜ心に響くのだろうか? Vol.4;「こんなにほったらかしにして」を解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26610212.html

 

 

240617バラダン-2

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

 

 

 次に話されたのが、自我のもうひとつの定義。それが「評価関数(重要性関数)」です。

 例えば、「職業はコーチと医師を」「子どもは3人いて」「映画好きで、とくにSTAR WARS」「生まれも育ちも鹿児島で」などと自己紹介するとき、それは自分にとって重要な(あるいは関係性が深い)順に宇宙を並べ替えているといえます。

その並べ替え関数が「評価関数(重要性関数)」です。

 

ちなみに、宇宙に対する評価関数のことを、コーチングでは「コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)」と表現します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 

240617バラダン-3

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

 

 

 このパートで最も重要なのは、「w”は可能世界である」ということ。

 私たちが現実だと思っている目の前の世界は、「一番臨場感が高いイメージ」にすぎません。つまり、「すべて幻想であり、“w”は可能世界として無限にひろがっている」ということ。

 それがこの世界(宇宙)の理です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 先ほどの「宇宙に対する評価関数=CZ」は“記憶”でつくられます。詳しくは「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」。それらの“記憶”は、もちろん、一人ひとり異なります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

だから、各自が認識している目の前の世界は、それぞれの記憶が織りなすCZであり、「一人一宇宙」だといえます。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 

240617バラダン-4

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

 

 

 ここで苫米地博士は、コーチングの奥義を再開示されました。それが

 

 コーチングが関わるのは、“p自我”ではなく、あくまで“w”の部分

 

 前回(202112月放送回)の表現でいうと、「コーチングでは、関数pの再定義を促すのではなく、可能世界“w”から別の“w1”に移行することを促す」↓

 L-162202201月シークレットレクチャー -06;ゴールを見つける近道

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34301571.html

 

 

240617バラダン-5

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

 

 

 さらに苫米地博士は新たな概念を開示されました。それが「エフィカシー関数」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 コーチの役割をシンプルに表現すると、「現状宇宙w1からゴール宇宙w2に移行する自己能力の自己評価関数」であるエフィカシーを高めること。それを「『エフィカシー関数』を生み出すお手伝い」と表現されていました。

 F-314~5:デジタル自傷行為 <plan-side -2~3;ゴール×エフィカシーの“秘密”>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32626694.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32678098.html

 

 

240617バラダン-6

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

 

 

 「コーチングは実は簡単な原理!」と語られた博士は、さらに「クライアントがやることは『心から欲するゴールの世界を探す』だけ!」と仰っていました。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 そうはいっても、「やっぱりコーチングは難しい」というのが多くの人の正直な感想であるはず。ですよね?

 

「心から欲するゴール」を見つけることは、決して簡単ではありません。ましてや現状の外にゴールを設定することは、コーチの存在なくしては不可能に近いでしょう。

 Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

 

 私は、やはり、コーチングのはじめに“覚醒”がいると思っています。

今の流れでいうと、「コーチングは簡単」と「コーチングはやっぱり難しい」を“同じ”と感じられる心の状態が“覚醒”です。

(“同じ”である理由は先ほどのフリップの中にあります)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 以下、苫米地博士の著書「幻想と覚醒」(三才ブックス、p78)より引用します。“覚醒”を体感してください。Feel

 (“同じ”とわかるためのヒントはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

幻想と覚醒

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世界は他人が生み出した幻想

 物理的現実世界、つまり皆さんの目の前に広がるこの世界も幻想です。

 物理的現実世界を感知しているのは五感です。といっても、目や口や鼻……といった器官ではありません。器官に繋がっている神経が作用しています。机に置かれたグラスの存在は、目の視神経や指先の触覚神経が反応してグラスの存在を認知しています。すべての情報の存在は、神経を通して脳に伝えられています。そして、脳が「情報」を認識し、それをもとにまた「情報」を作り出しているのです。

 ということは、神経に伝わる「情報」は作為的に変えられている可能性も否定できません。

 皆さんが感知している「情報」は、確実に本物だと言えるでしょうか。

 もしかしたら、映画『マトリックス』のように、誰かが皆さんの脳をコンピュータと繋いで、仮想世界を見せているだけかもしれません。もしくは、映画『インセプション』のように、すべてが夢の中に構築されているのかもしれません。

 かつて、宇宙人が地球人と交信するために、地球人が驚かないための準備として、ハリウッドに映画『E.T.』を作らせたというまことしやかな噂がありました。もしかしたら、『マトリックス』や『インセプション』もこの世が幻想だと知らしめるために、その緩衝剤として作られたのかもしれません。

 馬鹿馬鹿しいと思われる方もいるでしょうが、皆さんの脳が生み出す世界が真実だという保証などどこにもありません。自分以外の人が自分と同じようにグラスの存在を認識しても、それは他人の操作で情報を共有させられただけかもしれません。

 私達には、それを証明する手立ては何もありません。

 「この世界が真実」かどうかなど、だれにも知りようがないのです。

 もっと言えば、情報を作り出している脳そのものが幻想だという可能性もあり得ます。いくらレントゲン写真やMRIの画像を見せられたところで、情報そのものが幻想の可能性がある以上、「脳だ」と認めることはできないでしょう。

 皆さんは「在る」と思っているだけです。

 グラスを「在る」と思っているだけ。脳が「在る」と思っているだけなのです。

 

 物理的現実世界における宇宙は、物理学では波動方程式でその存在が認知されています。しかし、不確定性原理が働くため、実際に認識するには観測するしかありません。人間が真空の中でエネルギーが淀み素粒子が生まれるのを、目で見て初めてその存在が認められているのです。

 もちろん、この世が幻想でないかもしれない、と思う人もいるでしょう。それは、幻想ではないかもしれない世界そのものが幻想です。幻想ではなく物理的に存在していると思われる世界そのものが幻想だということです。

 理解しづらいかもしれませんが、イメージとしては「夢の中の夢」あるいは「合わせ鏡に映る自分」です。

 皆さんが見ている世界は、自分の心が生み出した、あるいは他人が生み出した幻想です。そして、他人が生み出した幻想もまた、別の他人が生み出した幻想です。

 そして、別の他人が生み出した幻想も……

 とにかく、皆さんが「この世は実在する」という結論を導き出すことは不可能です。すべては幻想であり、すべては心が生み出しているのです。

 引用終わり

 

 

 すべては幻想であり、すべては心が生み出している

 

 それを体感を伴って理解できることが「空観」。そして、幻だとわかった上で、ゴール設定により望む幻(w1w2w3…)を生みだすことが「仮観」。

苫米地博士が教えてくださる本物のコーチング(Authentic Coaching)とは、「空」と「仮」を同時に観る「中観」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 「中」の境地でいると、「コーチングは簡単」と思えるし、「コーチングはやっぱり難しい」も理解できます。両方ともホメオスタシスの働きであると理解できるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 もちろん、ここでいうホメオスタシスとは、苫米地理論の第1世代「サイバーホメオスタシス理論(CH理論)」で説明されている「情報空間に拡張したホメオスタシス」のこと。

(ちなみに、第2世代は「超情報場理論」、第3世代は「生命素粒子理論」です。認知科学から苫米地理論への流れはこちらでどうぞ↓)

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

 宇宙を、物理空間(4次元時空)としてではなく、その物理空間も包摂する情報宇宙と観られたときが、シンの“覚醒”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

そして、その瞬間から、苫米地式「オーセンティック・コーチング」がはじまります。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 さて、MCU的「Multiverse」が抱えるスコトーマを外すことができたでしょうか?

 L-133202111月シークレット… -02;自我とRAS&スコトーマとコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33004210.html

 

次回(F-354/vol.6)、縁起宇宙の再構築をテーマとしたブログ記事に戻ります。「“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~」の最終回です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

 

 

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2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

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開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-046:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと 後編:ミラーニューロン

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11383670.html

F-246:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.3;高揚(興奮)>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28968302.html

Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

Q-373:やりたいことがあれば現実感は出てくるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34458945.html

S-04-24~6:「鏡の中の自分に微笑みかけること」の本当の意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23983088.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24057099.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24116667.html

 

 


Q-378:「エネルギー大丈夫かな?」と思ってしまうことがあります

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:コーチングを受けてから自分に起こった変化について質問です。

 怒りのエネルギーがクリアになっていく感覚があります。それはいいことだと思うのですが、一方で日常の生活であまり腹が立たなくなり、正直「エネルギー大丈夫かな?」と思ってしまうことがあります。どう考えればいいのでしょうか?

 

A:まずは御自身のコーチに質問されてください。

 (理由があります。後述します)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 その上で私の考えを“統合していくことをお勧めします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 

 質問されましたか?

 

 では、私からすこしお話しさせていただきます。

 

 「怒りのエネルギーがクリアになっていく感覚」とは、動物的な大脳辺縁系から(前頭前野外側部での論理的思考を経て)人間的な前頭前野内側部への“活性部位の変化”を感じているものだと推測します。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 「抽象度」で考えると、下から上への変化。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 御存知のとおり、抽象度が何よりも高い情報空間の頂点が「空(くう)」です。「日常の生活であまり腹が立たなくなり」は「空の境地」ともいえる、とても落ち着いた澄み切った心の状態のはず。それはとても素晴らしい体験です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

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 ただし、その境地のままでは、十分な力を発揮し続けることができません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 「空」に対して、「仮」は「役割を持たせる」ことであり、「社会に機能を発揮する」こと。その役割や機能は、もちろん、ゴール設定により自ら生みだすものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 そう考えると、「エネルギー大丈夫かな?」と思ったときの対処がわかるはず。

 

 そう、ゴールを再設定(更新)すること。

 Q-218:わりとすぐに達成できそうなゴールを設定してもよいですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27405307.html

 

コーチの強力なアシストにより、あなたはすでにゴールを達成してしまっているはず。そうですよね?

 

 それは「かつての“現状の外”が、現状に変わった」ということ。

 

ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)にホメオスタシスが働くようになると、強力なエネルギーと豊かな創造力がゴールの世界にどんどん導いてくれるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

現実世界(w0)からゴールの世界(w1)へ移動する感覚は“オートマティック”。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

「無我夢中に取り組んでいたら、いつの間にか達成していた」という感じですが、今度はそのホメオスタシスが、かつてのゴールの世界(w1)からさらなるゴールの世界(w2)に移行することを妨げるようになります。しかも強力に。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その感触(無意識)が言語化(意識化)されたものが、「エネルギー大丈夫かな?」であるはず。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

そんなあなたへの次のアプローチを、コーチはすでに考えていたはずです。「エネルギー大丈夫かな?」という内省言語を確認した後、自らスコトーマを外せるように導くプランを。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 直接的には言及せずに、今私がお伝えしたことに自ら気づけるようにガイドされたのでは?

 

 「自ら課題に気づき(case-side)、自ら解決していく(plan-side)」ための強力な(かつ さりげない)サポートが本物のコーチング(Authentic Coaching)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 そのプロセスをシンプルに表現すると、「ゴール設定(更新)を促し、エフィカシーを高める」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 自らの課題に気づき ←ゴール設定(更新)を促す

 自ら解決していく  ←エフィカシー up

 

 その感覚をマスターしたなら、今度は、ぜひあなたが誰かをサポートしてあげてください。その縁起のうねりは、社会をよりよい方向に変えていくだけでなく、あなた自身のさらなる変革をも促すはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 以上を踏まえ、私から重要なメッセージ(一言)をお伝えします。

 その前に、苫米地博士の著書「『怒らない』選択法、『怒る』技術」(東邦出版、p3)から引用します。「エネルギー大丈夫かな?」と感じたときに読むべき本です。

 

 

 もしも、あなたが怒ることは悪だと考えていたなら、即刻その考えは捨ててください。

 なぜなら怒りは生理現象だからです。

 トイレに行くのは悪だといって、尿意を我慢する人はいないでしょう。また、我慢したところで、いつかはどこかで吐き出さなければいけません。尿意ならトイレに行けば解消できますが、怒りのハケ口はどこになるでしょうか?

 たぶん、妻や子供といった肉親、あるいは部下といった自分よりも立場の弱い人間、そして最終的には自分自身にぶつけてしまうことになるでしょう。いずれにしても、いいことなどひとつもありません。

 では、どうやって解消したらいいのでしょうか?

 答えはたったひとつです。

 あなたを怒らせた相手に叩きつけること。これ以外にあるわけがないのです。

 本書は正しい怒り方を伝授する本です。

 決して怒りの我慢の仕方を伝えるものではありません。本屋さんに行けば、我慢の仕方について書いてある本がたくさんあります。しかし、たくさんあるということは、どれも役に立たないということです。当然です。我慢していても埒があかないのが“怒り”だからです。

 怒りは、怒った相手に叩き返してこそ、すっきりするものです。

 であるのに、なぜみんな怒らないのでしょうか?

 いえ、怒るどころか、その逆に多少の不満は肚の中に飲み込んで、みんながうまくいくようにやっていくのが大人のたしなみ。そんなふうに思っている人がほとんどです。

 では聞きます

 多少の不満の“多少”はどこが線引きなのですか? どこまでだったら我慢できて、どこまでされたら「もう許せない!」と思うのですか?

 たぶん、多くの人が答えられないでしょう。当たり前です。そんな線引きなどないのです。納得できない思いに、多いも少ないもありません。我慢ならないと思ったら、我慢ならない。それでいいのです。それを「ならぬ我慢するが我慢」などというからおかしなことになるのです。そんなことをするから、正しく怒れなくなるのです。

 もしも、本当に怒らないことが正解ならば、会社や学校、家庭内で、怒りの感情を露わにしないでいる、あなたは徹頭徹尾正しいはずです。ところが、正しいはずのあなたは、この本を手に取っています。きっと納得できない思いや、癒やせぬ心の傷があるから、本書を開いているのでしょう。

 ということは、あなたの我慢は正当に評価されていないことになります。少なくとも、あなた自身が、その評価を納得できていません。それっておかしくありませんか?

 理不尽な行為や感情的な発言を、広い心で受け流しているあなたが、なにゆえ傷つかねばならないのか?

 悪いのはあなただけなのですか?

 相手に落ち度はないのですか?

 そんなバカなことはありません。なにか問題が起きた時、どちらか一方だけが、100%悪いなどということなどありえないのです。であるのに、向こうは罵詈雑言を吐き出してすっきりし、一方、あなたはプライドを傷つけられ、あまつさえ、世間的な評価すら下がってしまうのは、あまりにも不当で不公平です。

 一体どうしてこんなことになってしまったのでしょうか?

 その答えはひとつです。あなたが正しく怒っていないからです。怒りの捉え方を、怒りの向け方を大きく間違えているから、こんなことになってしまったのです。

 残念ながら「怒らない人が正しい」という考えはただの思い込みにすぎません。怒ることは間違ったことではなく、それどころか、怒らなければ、怒りの感情も解消できず、問題自体も解決しないのです。

 いまのあなたが本当にしなければいけないのは我慢ではなく、怒ること。それも正しく怒ること。これだけがあなたのイライラを消し、悔しさをはらし、プライドを取り戻す、唯一の方法だったのです。

 

 さて、私がこういうと、意外にも多くの人が賛同してくれます。「そう。そのとおり。よくいってくれた」と。

 ところが「じゃあ、これからは相手に怒りをガンガンぶつけましょう」というと、なぜかみんな尻込みします。いわく、「そんなことをしたら、人に嫌われてしまう」「人間関係が壊れてしまうかもしれない」「社内の評判が悪くなる」「取引先とケンカできるわけがない」など、さまざまな理由をつけて、怒ることを拒否します。

 なぜ、怒ることに拒否反応が出てしまうのでしょうか?

 これは怒りを考える上でとても大きなテーマです。本書の中で、その原因やメカニズム、対処法などを解説していきますが、ひとつ誤解してほしくないのは、私がいう怒ることとは感情を爆発させることではない、ということです。相手が理不尽な要求をしてきたら理を持って退け、自分の利益を、自分の大切なものを、全力で守る正当な行為をいっているのです。

 だからこそ、私は「怒ることは正しい」というのです。

 

 人はみな、会社や地域社会、家族といった共同体の中にいます。ですから、そこでの居場所を確保するための、身の振り方はとても大切でしょう。

 しかし、その共同体はなんのためにあるのでしょうか? それは、あなたの夢を実現させるためにあるはずです。であるのに、我慢ばかりしていては夢を実現させることはできません。「それは私の利益です。私のために用意されたものです」とはっきり主張しなければ、自分の理想をその手に掴むことはできないのです。

 それでも「上司や取引先とケンカできるわけがない……」と、多くの人は思ってしまうことでしょう。「自分の夢は大切だけど、いまの生活を守ること、家族を守ることも大切だ」と。もちろん、そのとおりです。だからこそ、私はこの本を書いたのです。いまのようなケースがまさに正しく怒ることが必要とされるのです。

 正しく怒るためには条件があります。

 その条件に則って、怒りを精査し、感情を爆発させることなく相手に怒りをぶつけ、そして自分の利益を守る。

 これを一瞬で行うことが正しく怒ることになります。

 

 震災以後、日本で起きている出来事は私たちの我慢の限界を超えるものばかりです。

 本当はみんなもう気づいているはずです。私たちが我慢するたびに、我慢を強いる側がほくそ笑んでいることを。別にそれは政府や電力会社だけのことをいっているのではありません。

 日常生活でも同様です。我慢するあなたがいるということは、伸び伸びとワガママをいう誰かがいるということです。

 奴らの思うままにさせるのは、いい加減やめにしませんか?

 これから増税やTPPが推進される日本は、いままで以上に不景気となる可能性が高いでしょう。そんな状況下でも強く生き抜き、夢を掴むには、「正しく怒る」ことがいままで以上に大切になってきます。なぜなら、正しく怒るとは正しく処理することだからです。

 さあ、正しく怒って、正しく処理するための心と脳の使い方を学びましょう。

 引用終わり

 

 

 私たちが我慢するたびに、我慢を強いる側がほくそ笑んでいる

 

 

 心の準備はいいですか?

 

 御質問に対する私からのメッセージは 怒れ!

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

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S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_384262.html

 

「怒らない」選択法、「怒る」技術

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Q-373:やりたいことがあれば現実感は出てくるのでしょうか?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:どうしても生きている実感が欲しいです。数年前から現実味の薄い日常を生きるようになり、よくそれについて悩んでいました。

日常を送るのに支障はないので問題扱いしなくてもいいのですが、心の奥底では現実感を得たいと思っております。

子供の頃は何もかもが新鮮で、大人になるにつれ感動は少なくなる。やりたいことがあれば現実感は出てくるのでしょうか?

ゴール(自分以外も幸せにすること)、それに紐づく活動(やりたいこと)、やりたいことを見つけるのは難しいです。

 

Aご存じのとおり、私たちが現実だと思っている目の前の世界は「一番臨場感が高いイメージ」にすぎません。つまり、すべて幻想。記憶が織りなす「一人一宇宙」です。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想が? <vol.6:記憶が織りなす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

その事実は、コーチングにおいて、I×V=R」とプリンシプル化されています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 一般向けには明るく「夢をかなえる方程式」と表現されていますが、コーチングを学べば学ぶほど「I×V=R」の怖さが身にしみるはず。

 L-01020201月シークレット… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

I×V=R」が示していることは、「イメージ(イマジネーション)の限界が、その人の限界になる/である」ということだから↓

 L-09820217… -10;イマジネーションによって限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30699999.html

 

 「ならば、いつも夢を思い描けばいい」はそのとおりなのですが、「記憶が織りなす『一人一宇宙』」の記憶とは主に“失敗”の記憶です。その記憶にはネガティブな情動がいっぱい張り付いており、「夢を思い描く」を維持することはなかなかできません。そうですよね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 だから、どうしてもエフィカシーが下がってしまいがち。それがコーチの存在が重要な理由のひとつです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 御質問中の「やりたいことを見つけるのは難しい」は、まさにコーチが介入するべきセルフトーク。「~は難しい」という自らの言葉が、「~は難しい」を現実化してしまいます。

やりたいことを見つけるのは難しい」という表現は、コーチング実践者であるあなたらしくはありませんよ。

 Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 先ほどの「『夢を思い描く』を維持することはなかなかできません。そうですよね?」も同じ。

一般的には事実かもしれませんが、「私には当てはまらない」「これからは違う」とはっきり言い切れることが重要です。その心の状態がエフィカシーです。

 

 呼吸を整え、心を落ち着け、今一度イメージしてください

 

 

 目の前の世界は「記憶が織りなす『一人一宇宙』

 

 

 その世界は「言葉(Words)」「映像(Pictures)」「感情(Emotions)」により形作られています。私たちは「言葉」を使って考えていて、その言葉が「映像」を想起させ、その映像が「感情」を生み出します。この3つの軸による思考が「セルフトーク」です。

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

 おそらく、やりたいことを見つけるのは難しい」には、暗く重たい情動が張り付いているはず。「言葉(Words)」「映像(Pictures)」「感情(Emotions)」が一体となって、あなたのセルフイメージ=エフィカシー=コンフォートゾーン(CZ)のレベルを引き下げています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 あなただけではありません。それが多くの人にとっての“現実”です。

 

 とくに今の日本においては、お互いがお互いを引きずり下ろし合っています。自分の低いセルフイメージ=エフィカシー=コンフォートゾーン(CZ)のレベルに合わせて相手を引きずり下ろそうとする現状は、「コレクティブ・エフィカシー」のまるで反対です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

人類が滅亡するかもしれないレベルで戦いがはじまっているというのに、この国の“国権の最高機関”で議論されるのは「お金(しかも裏金)」の話ばかり。これでは国民のエフィカシーはますます下がり続けるでしょう。

 F-026:最近の研究・調査で明らかになった日本の課題とその解決法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 情動により抽象度が下がり、お互いに引きずりおろし合うことでさらに抽象度が下がっていくと、ますます低いCZがリアルになっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

そんな“現実”に対しての臨場感が下がっていることが、「現実味の薄い日常」という表現にあらわれています。それは「目の前の現実世界(R)を情報(I×V)と感じている」ということでしょう。

F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

つまり、「『現実という夢』から目覚めた(目覚めつつある)」ということ。だから、肯定的に考えることができます。苫米地博士がよく用いられる表現でいうと「脱洗脳」です。

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

 コーチング実践者が意識に上げるべきことは、今の「現実(R)」とは異なる、新たな「R’」を生みだすこと。バラダンでの苫米地博士の講義に合わせて言い直すと、今の「可能世界“w”」から、新たな「“w1”」へ移行することです。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 では、まずは何からはじめればいいでしょうか?

 

そう、ゴール設定です。それは「I×V=R」の「I」を作る作業だといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ゴールを設定しても臨場感が低いままであれば、新たな「R‘」「“w1”」の現実感は乏しいままです。それはエフィカシーが低い(足りない)ことと同じ。

ですので、ゴールを設定したら、次はエフィカシーを上げることに集中しましょう。その際には「共感覚」「プライミング」「トリガー&アンカー」などを活用してください。

 

 *「共感覚」はこちら↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428764.html

 

 *「プライミング」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33233344.html

 

 *「トリガー&アンカー」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 

以下、苫米地博士の著書「15歳若返る脳の磨き方」(フォレスト出版、p123)より引用します。博士が教えてくださる「2つの特徴」を反芻しながら、コーチング実践者にふさわしい「脳の使い方」をマスターしてください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

IQが高い人の脳の使い方

 IQを高め、脳を若返らせる苫米地流メソッドは次章で披露していきますが、本章の締めくくりとして、IQが高い人がどのように脳を使っているかを紹介しておきましょう。この点を理解しておけば、より積極的に苫米地流メソッドに取り組めるようになると思うからです。

 IQの高い人の脳の使い方は、大きく分けると2つの特徴があります。

 ひとつは、単純な話かもしれませんが、IQの高い人は長時間の思考をしているという点です。

 わが身を振り返っていただきたいのですが、いまのあなたは長時間、考え続けることがあるでしょうか。

 学生時代ならば、卒論を書くために1年間ひとつのテーマを考え抜くという経験をしたと思います。しかし、社会人になって以来、どうでしょうか。1年、少なくとも数ヶ月にわたって、何かを考え続けたことがあったでしょうか。

 新規プロジェクトを立ち上げるために、あれこれ構想し、仕事のプロセスを考え抜いたという経験はあるかもしれません。会社によって異なるでしょうが、じっさいに新規プロジェクトが始動するまでには、半年くらいの準備期間があるはずです。たしかに担当者になれば、その間は寝ても覚めてもプロジェクトのことばかり考えることになります。

 しかし、そのさい必要になる思考は、抽象化ではなく具体化ではないでしょうか。ビジネスですから、まったく新しいパターンの発見を要求されることもないと思います。

 また、すでに述べたように、誰かが過去に同じようなことに携わり、経験知がすでに蓄積してもいます。いくら頭を使って考え続けるといっても、それは私がいう長時間の思考とはちょっと違います。

 この点では、企業の基礎研究所に勤める学者や研究者は有利です。彼らは、ひとつのテーマを1年くらい考えつづけ、実験を行い、新しい理論をつくったり発明したりします。これは、私がいう長時間の思考そのものです。

 しかし、基礎研究職に就くことのできる社会人はほんの一握りにすぎません。ビジネスパーソンのほとんどは、仕事で長時間の思考を行う機会も必要性もないといえます。その状態に甘んじていれば、長時間の思考とは無縁のまま人生を閉じることになるでしょう。

 長時間の思考といえば、学者や研究者にのみ許された特権のように感じるかもしれませんが、本当はそうではありません。

 たとえば、はっきりとしたライフワークを持つ人は、10年、20年をひとつのことに費やし、その間ずっと考え続けます。

 また、フィールドワークを行う人も同じです。

 たとえば、趣味で水生植物や湿性植物の観察を行っている知り合いがいますが、彼は、日本の田んぼや里山について縦横無尽の膨大な知識を持っています。彼の持論は、歴史的に見て水生植物の多様性が日本の農業と食糧を支えてきたというものです。彼は自由になる時間を使い、かれこれ5年以上そのことばかりを考えつづけ、持論のような認識にたどりつきました。これも立派な長時間の思考です。

 数ヶ月、あるいは1年以上の間ひとつのことを考えつづけるには、対象への尽きない興味と、たくさんの知識に基づいた抽象度の高い思考が必要です。

 具体化することばかり考える習慣は、思考に費やす時間をどんどん短縮させる方向に働きます。具体化ではなく抽象化するからこそ、IQの高い人は長時間の思考ができるわけです。

 引用終わり

 

 

 ゴールを設定し、エフィカシーを上げる

それと同時に行うのが「フィールドワーク」。そのフィールドワークに対する臨場感(=ホメオスタシス・フィードバック)の強さが「現実感を保つ」ための鍵です。

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 そして、want to”に囚われ物理次元に束縛されてしまわないために、「ライフワーク」を持ち続けることが重要。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

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 「フィールドワーク」と「ライフワーク」のイメージはクリアでしょうか?

 

 「Calling」と呼ばれるような体験をすると、「ライフワーク」を見つけやすくなるかもしれません↓

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

 

 私は、「ライフワーク」は空観で体得するものであり、「フィールドワーク」は仮観で実践することだと理解しています。そのふたつを同時に行う「ライフワーク×フィールドワーク」が中観です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 以上より、御質問にシンプルに回答すると... 中観で生きよ!

 

 それは苫米地博士にコーチングを学ぶ者の生き方でもあります。

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

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2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-311~:デジタル自傷行為

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426481.html

F-342:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.7;プロファイリング後に行うこと 「殻(w0)“を壊せそうにないケース」編>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34042823.html

F-343:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.8(最終回);プロファイリング後に行うこと 「殻(w0)“を壊せそうなケース」編>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34097325.html

L-137202111月シークレットレクチャー -06;平和を実現するために

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33098147.html

Q-251:最近席を譲られることが多いのですが、恐縮してしまいます。エフィカシーが高い方はどう思うのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28572935.html

 

 

 

15歳若返る脳の磨き方(別ver.)

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F-345:知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 これはコーチングを学ぶ前に見聞きしたフレーズ。最近、ふと思い出しました。

 

 

またも繰り返された「私は知らなかった。秘書が勝手にやった」という言い訳。「知らないから悪くない」という論理は、もちろん、一般社会では通用しません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 良識ある大人にとって「『知らない』と言う」ことは罪といえますが、コーチングの観点で考えると「知らない」こと自体が罪。「知らない」ままではゴールを達成することができないから。もっというと、ゴールを設定することすらできないからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールとは、現状の外に設定するもの。だから、設定するまでは「知らない」はずですし、設定できたときも達成の仕方はまだ「知らない」はず。「知っている」という場合、そのゴール(らしきもの)は現状の中です。

 Q-216:「現状の外のゴール」とは何か? 混乱しています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27346333.html

 

ゴールに向かい続ける間に、ゴール達成に必要な知識を得て、達成するための方法を見つけていきます。試行錯誤を繰り返しながら。

それが「Invent on the way」という感覚。「Invent on the way」はコーチングの祖 ルー・タイス(Lou Tice)さんの言葉です。

 L-09020217月シークレットレクチャー -02;臨場感世界の現実化(realized virtuality

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30497354.html

 

苫米地博士は、知識のことを「可能世界から可能世界への到達可能性関数」と表現されています。

F-317Let’s connect the dots! <ナットウキナーゼ、ブロメライン、クルクミン>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32776714.html

 

バラいろダンディでの講義(20211213日放送回)に合わせて表現し直すと、知識とは「可能世界“w”から別の“w1”への架け橋」です。

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 このフレーズは、ある曲の歌詞の一部。誰の曲かわかりますか?

(ヒント:20年前の曲です)

 

 ところで、「コーチングをまったく知らない」という方々にお話しさせていただくとき、私は最初に「スコトーマ(Scotoma)」についてお伝えします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 知識がないと、そもそも認識することができません。それは存在しないのと同じ。

 F-304~:「何もないところからレンブラントを発見」は正しい?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268332.html

 

 一方で、知識があると、その知識自体が新たな認識を妨げてしまいます。いわゆる「思い込み」というもの。思い込みは「イマジネーションの限界」を生みだします。だから

 L-01020201月シークレット… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 

 さて、誰の曲かわかったでしょうか?

 

 答えは相川七瀬さん。2004年に発売された25枚目のシングル曲「Round ZERO BLADE BRAVE」中の一節です(作詞は藤林聖子さん)↓

 Round ZERO ~BLADE BRAVE [NANASE'S DAY 2020 EDIT] (youtube.com)

 

 今、この話を真剣に読んでくださっている方の抽象度は下がっています。具体的な情報量が増えたからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

  

 一般的には、抽象度が下がると、臨場感は上がります。具体的情報量が増えた分、より詳細にイメージできるようになるからです。それなのに、実際は臨場感が下がっているはず。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

これから補足する情報が加わると、ますます臨場感が下がるはずです。はっきり表現すると、「どうでもいい」と興味が薄れる感じ。

自身の中の臨場感の変化を意識に上げながら読み進めてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 いいですか?

 

 では、補足します。相川さんの「Round ZEROBLADE BRAVE」は、2004年に放送された「仮面ライダー 剣(ブレイド)」の主題歌。全48話のうち30話までのオープニングで使われました。実際の映像がこちら(158秒より)↓

 仮面ライダー剣(ブレイド) 第01話[公式] (youtube.com)

 

 

 どうですか?

 情報がさらに具体的になり抽象度が下がったはずなのに、臨場感はむしろ下がっているのでは?

 

 それが「知りすぎる罠」。

 過去の記憶でつくられたブリーフシステム(Belief SystemBS)が「重要でない」と判断すると、途端に臨場感が下がり、関連する情報をシャットアウトしはじめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 それは「BSが映しだす世界」(=Comfort ZoneCZ)を維持しようとする働きです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *その「働き」の正体は↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 「BSが映しだす世界」は、もちろん過去です。つまり、人は「過去に縛られている」「過去を生きている」ということ。ブレイドの世界観でいうと「封印」されている

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

実際のところ、年を重ねるほど、新しいものに挑戦することは難しくなっていきます。

 Q-140:若かったら挑戦しますけど、もう年なのでガマンします

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22528302.html

 

 だからこそ、コーチング! だからこそ、現状の外へのゴール設定! そして、

 L-133202111… -02;自我とRAS&スコトーマとコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33004210.html

 

エフィカシーを高めること !!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 たった1人きりのキミの存在が

 いつか世界のすべて変えるだろう

 ここにあるものは希望? 絶望?

 Round Zero 始まってる

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 動けなくなる前に動き出そう

 風に捲られたカード占うように笑う

 迷わないハズもない

 それでも明日を探せ

 めくるめく運命壊れそうな時代に

 切り札はキミの中

 研ぎ澄まされた勇気にして

 BLADE BRAVE

 

 

 今年(2024年)、「仮面ライダー 剣」は20周年を迎えました。記念イベントやグッズ販売の情報を見聞きするたびに(トリガー)、“あの頃”の思い出がよみがえります(アンカー)。子どもたちとの楽しい楽しい思い出です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 先日も大人向け価格のグッズ予約がはじまり(カリスのアレ)、そのおかげで「知らないと言う罪と知りすぎる罠」というフレーズを思い出しました。

あらためて歌詞を確認しながら、とても意味深いな~と感激しているところです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

その“感激”をコーチとして分析すると

  

 知らないと言う罪と知りすぎる罠」を克服し、「動けなくなる前に動き出す」ためにゴール設定を行う。

そして、「切り札」となるゴールの世界(=ゴール側のCZ)の臨場感を高めていく それが「研ぎ澄まされた勇気」=エフィカシーを上げること

 

 では、ゴール×エフィカシー の鍵となるものは?

 

 最後に、苫米地博士の著書「脳を味方につける生き方」(三笠書房、p182)より引用します。「運命の切り札をつかみ取り、今、その力を全開にする」ためにしっかり感じ取ってください。Feel

 

 

ちょっと先を読んで仕事ができる人、できない人

 また、知識が少ないにもかかわらず、認識能力が優れているケースがあります。

 それは、抽象度の高い思考ができる人です。手持ちの知識はそれほど多くなくても、抽象度を上げていれば10を読み取ることが可能になります。

 先にも述べたように、抽象度が高いということは、たくさん知識があるのと同じですから、発話に含まれた多くの情報を認識できます。常に抽象度の高いレベルで人の話を聞いている人は、他の人よりもはるかにたくさんの情報を得ているのです。

 したがって、「1を聞いて10を知る方法はあるのでしょうか?」という問いに対する答えは2つです。

 「知識を増やしなさい。もしくは、抽象度をどんどん上げていきなさい」

 

 そうすると、10を聞いても1しか知らない、などということはなくなります。10を聞けば10を知ることができるので、周囲の人の目にはあたかも1を聞いて10を知ったかのように映るはずです。

 「コピーを取って」と、オフィスで上司にこう頼まれたとき、単にコピーを取るだけで渡すか、会議で配る資料だろうから、一部ずつホチキスでとじて渡そうと考えるか、そこに違いが表れるのです。特に指示されていないのにホチキスでとじたとしたら、「おお、気が利くね」となるでしょう。

 相手のニーズがわかっているから、1を聞いて10の仕事ができるのです。

 間もなく会議が開かれることを知っていて、上司が朝から準備に追われているのを見ていれば、頼まれたコピーは会議の資料だとわかる。時期から考えて毎月恒例の販売会議だと気づけば、出席人数はだいたい決まっているから必要部数も見当がつく。人数分をホチキスでとじてタイムリミットまでに提出したら、「1を聞いて10を知る人間」だと評価されることは確実です。もし上司の会う相手が会計検査院の人だったら、気を利かせてコストの低いわら半紙を使ってコピーする。渡された上司は「おお、よくわかっているな」と思うでしょう。

 

 結局は、1を聞いて10を知る人間は認識する情報量が違うということ。

 知識量が多いか、あるいは抽象度が高いかの差です。

 やり方次第で、誰でも1を聞いて10を知る人間になることができます。

 引用終わり

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 「仮面ライダー」と「ウルトラマン」の二択でいうと、私は圧倒的に「ウルトラマン」派。そのため、親子で「ブレイド」にドはまりし、自我が変わった感じがしました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 今回のブログ記事を書くに当たって、「なぜ私は仮面ライダーが嫌いだったのか?」を考えてみました。昔の記憶をたどりながら。

 F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html

 

 すると、よみがえったのが、子どもの頃に仮面ライダーのショーでショッカーに舞台まで連れ去られた記憶。むちゃくちゃ怖かったことと親がゲラゲラ笑っていてとても腹が立ったことを思い出しました。恐怖と怒りが入り混じった重たく熱い感覚とともに。

 Q-369~:共感覚がなかなかうまく実践できません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428764.html

 

 それは幼児の頃の話。記憶が本物かどうかはわかりませんが、私の中ではとてもリアルな思い出です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

-追記2

 「仮面ライダー 剣」は“職業ライダー”という設定です。つまり、主人公はサラリーマン(すぐに失職しますが)。

ゴールのカテゴリ「職業」と「お金(ファイナンス)」の関係を考えるという点でも、とても意味深いストーリーだと思っています。

F-027~:プロとアマの違い

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268331.html

 

 

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(セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明を行います)

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

F-274:冗長性と多様性 <vol.6;プロフェッショナルなマインド>

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Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

Q-175脳内の歩くというイメージの臨場感を上げて物理世界で実際に歩いてるということになるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24963004.html

Q-271~現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

 

 

脳を味方につける生き方




F-344:止められないんだ! これを聴いて、脚本を書くときのインスピレーションにしてほしい

 

 止められないんだ! これを聴いて、脚本を書くときのインスピレーションにしてほしい

 

 これは“映画音楽の革命家”と称されるドイツ出身の作曲家 ハンス・ジマー(Hans Zimmer1957~)の言葉。映画監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ(Denis Villeneuve1967~)に向けて発せられたものです。

 

 

Hans Zimmer(2010)

Hans Zimmer2010年)

Wikipediaより引用

ハンス・ジマー - Wikipedia

 

 

 映画は「夢をかなえる方程式 I×V=R」を体感するための最高の教材です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 世間から遮断された真っ暗な空間で、大画面に映し出される臨場感世界に没頭することができます。そこに大音響&音楽が加わることで、臨場感はさらに高まっていきます。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? <vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

一番臨場感が高いイメージが、その時の現実

 

映画を観ている間は、映画で描きだされる世界が現実です。さらに“名作”と呼ばれるような映画は、長きにわたって観た者の心に影響を与え続けます。皆さんにもきっと大切な映画があるはず。

(私にとってはこの映画↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_390942.html

 

 心に残る映画は、劇中の音楽と一緒に記憶しているのでは。お気に入りの映画を思い出すと、映画に関連するメロディが聞こえてきませんか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516364.html

 

 若い頃にたくさんの映画を観た私の場合、思い出す映画の多くでハンス・ジマーの曲が流れています。「The Last Emperor」(1987年)、「Rain Man」(1988年)、「Black Rain」(1989年)、「Driving Miss Daisy」(1989年)、「Days of Thunder」(1990年)、「Green Card」(1990年)、「Backdraft」(1991年)、「True Romance」(1993年)、「Cool Runnings」(1993年)、「The Lion king」(1994年)等々

 苦学生だった私が厳選して買い集めたサントラはジマーばかりでした。その事実に気づいたときの衝撃は、今もはっきりと覚えています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 2000年代以降のジマーは、当時30代の映画監督 クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan1970~)とタッグを組みました。「Batman Begins」(2005年)、「The Dark Knight」(2008年)、「Inception」(2010年)、「The Dark Knight Rises」(2012年)、「Interstellar」(2014年)、「Dunkirk」(2017年)と6作品を担当。ノーランの11作目「Tenet」(2020年)の音楽制作も依頼されたそうです。

 F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

 

 ところが、ジマーはノーランのオファーを断りました。その時どうしても取り組みたい作品があったから。それが2021年に公開された「Dune: Part One(邦題『DUNE/デューン 砂の惑星』)」です。

 子どもの頃から原作のファンだったというジマーは、「Dune」に対し並々ならぬ思いを抱いていたそう。映画に合わせて公開された特別映像で、ジマーはこのように語っています。

 

 このような経験は初めてで、あれほど作曲したいと思った小説はありませんでした。親友でもあるドゥニは、ビジョンを持った映画監督です。その上、彼はマジックを私に仕掛けてきました。原作では、映画に不向きな“心の内面の独白”があります。監督は原作の物語のそういった面を、ナレーションに頼ったりせず、映像で紡ぐ方法を考え出しました

 

 この言葉からわかるのは、「もともと止められてもやりたかったが、監督の働きかけによりwantchallengeに変わった」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

challenge”とは、今のままでは絶対に不可能なことに挑むこと。そう、それは現状の外に設定したゴールに向かうことだといえます。ジマーの場合、「監督が映像で紡いだ『映画に不向きな“心の内面の独白”』を音楽で補完する」というもの。

Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

 

 コーチングのフレームで言い直すと、「個人的なwantが、縁起のつながりの中でさらなるゴール(Goal-Setting Through)になり、新たなエンドステートが生まれた」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *エンドステートはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

 ゴールに向かうエネルギーと創造性は、素晴らしい楽曲を生みだしました。「Dune」のスコアは、アカデミー作曲賞およびゴールデングローブ賞を受賞するなど、2021年を代表する映画音楽として評価されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

おそらく、ジマーの中にも「限界を超えた」という感覚があるのでしょう。それが「彼はマジックを私に仕掛けてきた」という言葉に感じられます。

L-136202111… -05;イマジネーションによって作った限界を破壊し、新しい世界を獲得していく(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33084025.html

 

 ここでいう「マジック」とは、「ゴールを引き上げ、さらにエフィカシーを高める働きかけ」のことであるはず。そう、「Dune」の監督 ヴィルヌーヴは、コーチとしての機能を果たしたということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 エネルギーと創造性に満ちあふれるジマーは、「Dune」が劇場公開された後も楽曲製作を続けたそう。まだ続編が制作されるか決まっておらず、自分に制作依頼が来るのかもわからないのに。

 「Dune」公開後半年経った時点でも、ジマーは曲を作ってはヴィルヌーヴに送っていたそうです。そんなジマーに対して、ヴィルヌーヴはこのように問いかけました。「映画は劇場公開中なのに、まだ楽曲を送ってくるの?」。それに対するジマーの答えが

 

そうだよ。でもこれは2作目のインスピレーションとして使って欲しい。止められないんだ! これを聴いて、脚本を書く時のインスピレーションにしてほしい

 

 コーチの視点ですこし掘り下げると、ヴィルヌーヴがやり遂げた「『映画に不向きな“心の内面の独白”』の映像化」は共感覚(化)です。その「映像化」は、ジマーにより、さらに音楽に変換(補完)されました。これは共感覚(化)の強化といえるはず。

 Q-369~:共感覚がなかなかうまく実践できません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428764.html

 

 そして、今度はジマーがヴィルヌーヴに「マジック」を仕掛けました。それが「これを聴いて、脚本を書く時のインスピレーションに」という音楽から映像(&ストーリーの中で登場人物たちが口にする言葉)への再変換。

それを見事に成し遂げたのが、今春(2024年)公開された「Dune: Part Two」です。

 

 圧倒的な映像と音楽を体感しながら、私はジマー&ヴィルヌーヴのコレクティブ・エフィカシーに触れた気がしました。

 Q-310~2:私のまわりではそうでもvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 

 ところで、続編の音楽について、ジマーはこのように語っています。

 

 本作は続編ではなく、連なる作品です。だから前作のスコアを書いた時点で、(続編では)モチーフをさらに発展させなければいけないと分かっていました。新しいモチーフを書くためには、古い考えを捨てるだけではいけないと強く意識して、発展させ、架け橋のように繋げなければいけませんでした

 

 これはゲシュタルトのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 もっというと、ゲシュタルトとゲシュタルトを「架け橋のように」つなげる“ゲシュタルトの統合”のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 ジマーのこの表現は、監督 ヴィルヌーヴと音楽 ハンス・ジマーの関係にも当てはまります。その双方向の関係性の中で生みだされるエネルギーと創造性は、まさに縁起力!

 F-325:観自在 <実践編-5;“縁起力”をブーストする>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33162493.html

 

 続編公開に合わせて公開された特別映像の中で、ジマーはこのように語っています↓

 映画『デューン 砂の惑星PART2』特別映像 (youtube.com)

 

 私は曲を書いたが、曲は単に旅の小さな一部でしかない。

 私を取り巻いてくれるチームが同じ言葉を話している それが大切だ

 

 やはり、ジマーの中には縁起の感覚があるようです。きっと中観を体得しているのでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 ジマーの音楽を聴いていると、コーチングを高い抽象度次元で体現しているような感覚になるときがあります。今まで気のせいだと思っていましたが、あながち間違いではなかったようです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 最後に、苫米地博士の著書「15歳若返る脳の磨き方 苫米地式ブレイン・アンチエイジング」(フォレスト出版、p161)より引用します。

御紹介するのは「脳の衰えを止めるもっとも簡単な方法」。1つめは「読書」、2つめは「新しくプログラム言語を覚えてパソコンのプログラムをつくる」こと。そして、3つめは

 

 

楽器演奏はあなたの脳の抽象度を高める

 さて、最後の3つめは、5線譜の楽譜にもとづいた楽器の練習です。

 まず、楽器は選びません。

 ピアノが家にある人はピアノでいいし、手軽に扱うならギターは最適です。練習場所に困らないのなら、チェロやコントラバスでもいいし、管楽器でも構いません。

 音楽のジャンルは、クラシックです。

 なぜかといえば、あくまで抽象思考の訓練のための楽器演奏ですので、5線譜の楽譜を見ながら練習を行う必要があるからです。その点を、ちょっと説明しておきましょう。

 いうまでもなく、5線譜は抽象化された言語です。楽譜には、音階、調号、音名、音の長さ、和音、リズムなど、曲を構成するすべての要素が、抽象化された言語(記号)として書き込まれています。

 演奏するとき、脳は楽譜という抽象空間を手足の運動という物理空間に移す作業を行います。抽象化された言語をインプットし、それを身体の運動にアウトプットするわけです。

 情報空間を物理空間に結びつける、この脳の作業は、たいへん抽象度の高い作業です。楽譜を見ながらの練習は、脳の神経ネットワークを猛烈に働かせるだけでなく、神経ネットワーク同士の新たなコネクションをも生み出してくれます。

 いっぽう、譜面といっても、ロックギターの教本によく使われているTAB譜では、こうはいきません。

 じっさいにTAB譜を見ればわかると思いますが、そこにはギターのフレットと弦が描かれていて、どのフレットのどの弦を押さえるか、ご丁寧に指の形まで書いてあります。つまり、TAB譜は、曲を抽象化して記述したものではなく、曲を具体化して記述したものなのです。

 TAB譜でギターの練習をしても、脳の神経ネットワークは働いてくれません。当然のことです。見ているとおりに指の形をつくるだけでいいからです。

 同様に、耳コピーで行うギター練習も、神経ネットワークを働かせる効果はほとんどありません。耳で聞いたものを身体の運動に変換する作業は、抽象度がそれほど高いとはいえず、IQに与える影響は軽微なのです。

 5線譜で練習するなら、音楽のジャンルはクラシックが適しています。

 何といっても、クラシックなら楽譜が豊富にあります。初心者にもやさしい練習曲もたくさんあります。

 対して、ジャズやロックでは楽譜を手に入れるのも一苦労です。勢いに任せて我流でがんがんやることが当たり前になっていますから、初心者向けの練習曲も豊富には用意されていません。

 一番の目的は、楽器がうまくなることではなく、脳の神経ネットワークを活性化させることです。その点、クラシックはほかのジャンルに比べてはるかに取り組みやすく、効果も出しやすいのです。

 以上がIQを高めるための苫米地流メソッドで、この3つの方法は、いずれも私がかれこれ40年にわたって実践してきたことです。

 あなたはいま、40年の実践という事実を知って、「私は手遅れかもしれない」と感じたかもしれませんが、いまからでも決して遅くはありません。今後の人生に3つの方法をしっかりと取り入れて、不断に脳の若返りを目指しましょう。

 あなたがいま20代であっても、30代であっても、40代であっても、あるいは50代であっても、方法の実践は必ず目を瞠るような効果をもたらしてくれるはずです。

 あなたのIQは高まり、精神と肉体は若返り、死のタイミングはぐっと先延ばしされることでしょう。

 引用終わり

 

 

「脳の衰えを止めるもっとも簡単な方法」の、1つめは「読書」、2つめは「新しくプログラム言語を覚えてパソコンのプログラムをつくる」こと、3つめは「楽器演奏」。

私は、「楽器演奏」の代わりに、ジマーの音楽で「神経ネットワークの活性化」に取り組んでいます。共感覚をフル活用しながら。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 「Dune: Part Two」の楽曲の中で、ヴィルヌーヴが「ポールのチャニに対する愛を表すラブソング」「胸が張り裂けてしまいそうな、史上最高に美しい愛のテーマ」「ハンスが書いた楽曲の中でも最も美しい楽曲の一つ。初めて聴いた時は、思わず涙がこぼれた」と語った曲がこちら↓

 Dune: Part Two Soundtrack | A Time of Quiet Between the Storms - Hans Zimmer | WaterTower (youtube.com)

 

 この楽曲について、ジマーはこのように語っています。

 

 本作において、私はチャニとポールの“愛のテーマ曲”は作りたくなかった。2人の恋愛は平凡ではないからです。でも、それは物語の中心でもあります。チャニが、この不毛の惑星を愛する方法をポールに示し、それを通してチャニ自身の強さを示すような、楽曲を目指しました

 

 やはり、ジマーの中には縁起の感覚があるようです。

 L-03520204月シークレットレクチャー -04;エフィカシーとは縁起の結実の確信

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26686871.html

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、6月と11月に開催する予定です。

(セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明を行います)

セミナー開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

I-017:ブログ更新予定変更のお知らせ ~「恐れはダークサイドに通じる」を克服するために~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11594310.html

F-064:「第九」に込められたベートーヴェンの思い

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14248557.html

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

L-068202011月シークレットレクチャー -03;じかんかじ(時間舵)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28988329.html

 

 

15歳若返る脳の磨き方(別ver.)

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: 15歳若返る脳の磨きかた eBook : 苫米地英人:

 



L-156202111月医療系研修会 -11;講演後感想「コーチング理論はいつか学んでみたいです」他

 

202111月に認知症をテーマとした医療系の研修会で講演を行いました。当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御意見・御質問に回答いたします。

 

 01;認知症を引き起こし、BPSDを悪化させるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33693497.html

 02;人の特性はBSで決まる=人はさまざまな幻想に支配されている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33708684.html

 03;「ゴール側の世界(w1)の臨場感を維持し続ける」ための鍵

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33745283.html

 04;生体に備わっているホメオスタシスの同調性を利用する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33760483.html

 05;記憶にリアルな臨場感を持たせると、相手も同じ臨場感を感じる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33796873.html

 06;人生の様々な方向性に対してそれぞれゴールを持つ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33811307.html

 07;ゴールとは「究極的に抽象度が高まった体感」で感じるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33851880.html

 08;誰もが抱えている“根源的な痛み”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33866119.html

 09;「明日への希望」から生まれる“幸福”の好循環

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33904272.html

 10;「明日への希望」を失わないために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33919200.html

 11;講演後感想「コーチング理論はいつか学んでみたいです」他

 

 

 このシリーズは今回で最終回です。講演後にいただいた御意見を紹介し、コーチとしてコメントいたします。

 

□今後の活動のヒントを得ることができました。自分自身を振り返る機会にもなりました。コーチング理論はいつか学んでみたいです

 

A:「ヒントを得る」ことを、コーチングでは「スコトーマが外れる」と表現します。スコトーマは 1)知識があり、2)重要性が高く、3)役割(責任)を感じているときに外れます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 講演を縁に実際に「ヒントを得る」ことができたのは、心の中にゴールがあるからでしょう。はっきり自覚してはいないかもしれませんけれど。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ゴールが重要性と役割(責任)を決めることは理解しやすいと思います。じつは、ゴール自体が知識を得ることにも大きく関係しています。

コーチングにおいて重要な概念である「ゲシュタルト(化)」において、ゴールがとても重要な役割を果たしているのです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 *「ゴールがとても重要な役割を果たしている」の詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 心の中にあるゴールを、ぜひ大切にされてください。ゴールがたくさん増えるほど、世界はどんどん豊かになっていきますよ。お楽しみに。

 Q-218:わりとすぐに達成できそうなゴールを設定してもよいですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27405307.html

 

 次は「コーチング理論はいつか学んでみたい」について。

 「いつか学んでみたい」はセルフトークの第2段階です。「いつかは」という表現の根底にある無意識の判断は「今はしなくていい」。だから、行動は起こらず、「コーチング理論を学んでみたい」はいつの間にか意識から消えていきます。それを「スコトーマに隠れる」と表現します。

 Q-103:あがり症は克服できますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

 

 もしも「~したい」という思いが湧き上がってきたら、すぐにゴール設定し、しっかりスケジュール化してください。タイムリミットを決めるのです。

 Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

 

 その場合、本来の目的を見失わないように注意してください。真面目な方ほど「want toがいつの間にかhave toに変わってしまう」状況に陥りがちだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 ちなみに私は、「want to have to」を防ぐ対策として、「不安・恐怖(F)」「義務感(O)」「罪悪感(F)」に気をつけています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 大切なのはゴールです。ゴールを持ち続けること、そして更新し続けることです。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 

□スタッフ間での情報共有やゴール設定の必要性、地域に出ていくことの大切さを再認識しました

 

A:「スタッフ間での情報共有やゴール設定」は、とても重要です。先ほどのスコトーマを外しやすくなるだけでなく、抽象度を上げやすくなるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

自分にとっても相手にとってもwantなことを考えると1つ抽象度が上がり、構成する人が多くなるほどさらに抽象度を上げやすくなります。

そして、抽象度が上がるほど、さらなるゴールを見つけやすくなります。現状の外が認識できるようになるからです。

Q-216:「現状の外のゴール」とは何か? 混乱しています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27346333.html

 

 ところで、本編で触れた「コレクティブ・エフィカシー」には2種類あります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 1つは「高いエフィカシーを持った個人が集まることにより、お互いがお互いのゴールの存在を認め合い、お互いのエフィカシーをさらに高め合う状態」。

 もう1つは「同じゴールを共有した組織の構成員による集合的なエフィカシー」のこと。

 Q-310~2:私のまわりではそうでもvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 詳しくは苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp122~)を御確認ください。

 

 

オーセンティック・コーチング

 

 

□様々な職種の方の講演やシンポジウムを聴き、つながりや連携の大切さを改めて知ることができました。支援をする側と支援を受ける側だけでなく、人それぞれの見方や感じ方の違いがあるため、その方の想いに耳を傾けていきたいと思います。私自身、社会人1年目であり、周りの方からも「今、あなたが感じていること」を大切にと言われることもあるため、本日の講座でまた新たな見方や考え方を知れたため、これからに活かしていきたいと思います

 

A:「つながりや連携」をいつも意識に上げてください。それを釈迦哲学で表現すると「縁起」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 縁起の視点を持ち続け、「すべてがつながっている」ことが感じられるようになると、本編で御紹介した「和顔施」や「眼施」がより強力にできるようになります。

 ぜひ「老病死(+生で四苦)」から、患者さんやその御家族を解放してあげてください。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 

□「スコトーマは医療の現場では『認知バイアス』として知られている」ということでしたが、とくに注意バイアスの話に思えました。

 認知症の患者さんでは、記憶障害のため財布などを見つけられない時に、「ここに置いたはず」→「娘が盗った」という被害妄想がおこりがちです。特に大切なものにバイアスがかかりやすいと思いますが、コーチング(コーチ)の視点では、「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がでている老人に対してどのように対応すればよいでしょうか?

 

A:皆さんはどのように対応しますか?

 

 この御質問にはしっかりと回答いたしました。こちらで御確認ください↓

 Q-230~:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がでている老人に対して、どのように対応すればよいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416986.html

 

 

OT(←「作業療法士」のこと)が地域の中で認知症者が活動できる場を見つける方法は多岐に渡ると感じました。タケハラ先生の講演では非常に興味深く拝聴しました。痛みの中のスピリチュアルペインはなかなか視点が向きにくいところだなと感じました。常に広い視野を持ち、認知症者の心の中にある想いをくみ取り、関わる人々で共有し人生の目的・ゴールを設定していくことの大切さを学びました

 

A:「人生のゴールを設定し、そのゴールに向かってしっかり生きる」ことで、まずは御自身のスピリチュアルペインを克服してください。

 L-00720201月シークレットレクチャー -07;スピリチュアルペインとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

 スピリチュアルペイン克服の先には、シンの幸福(well-being)が待っています。心から幸せを感じながらゴールに向かって挑戦し続けていると、その幸せは自然にひろがっていきます。ホメオスタシス同調により。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 だから私は、コーチングを医療や介護の現場に届けるための活動を続けています。

 PM-04-09:ますます緊張する医療・介護現場の福音となるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166400.html

 

 現在はオンライン中心ですが、御要望に応じてしっかりと講義・講演や研修プログラムの作成を行っています。例えば↓

 L-120~202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426762.html

 

気楽に御相談ください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 以上で、講演内容のブログ記事化といただいた御意見・御質問への回答を終わります。

お声がけいただいた事務局の皆さま、そして御参加いただいた皆さま、貴重な機会をありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 講演内容をブログ用にリライトしながら、苫米地博士が「ネオテニー(幼態成熟)」について言及されているのを思い出しました。

 

 以下、苫米地博士の著書「全速脳 ~脳は鍛えると100倍加速する」(宝島社、p153)より引用します。前回(L-155/10)のつづきです。「死」だけではなく、「老病死(+生で四苦)」を、つまり人生全体をイメージしながら読み進めてください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

 以上に挙げた点が、人間がネオテニーの代表的存在であるといわれる理由です。進化論においては、このネオテニーが進化のプロセスで重要な役割を果たしているという有力説があります。

 その理由としては、ネオテニーは脳や身体が発達するのが遅い反面、環境の変化に適応する能力が高いという特徴を有するためです。

 環境が激変してしまった場合、先に挙げたライオンや熊など生まれてすぐに従来の環境に適応した生体器官を獲得する生き物は、生き残る確率が下がってしまいます。しかし、人間のようなネオテニーは、環境が激変したとしても一定の生存率を維持できるのではないか、と考えられているのです。

 これは、あくまでも仮説にすぎませんが、人間の進化の謎は、この幼い状態をより長く続けられることこそに隠されているのかもしれません。

 

 いつまでも若々しく活発な脳を維持することができるなら、私たちの人生の可能性は飛躍的に広がり、そこから得られる収穫もまた豊かなものになるでしょう。これは、健康な肉体と精神を維持しながら、人間として活躍していく人に共通する生き方になるでしょう。

 逆をいえば、そういった生き方ができない人びとは、残念な人生を送らざるをえないことになっていきます。楽しみや心地よさ、喜びを感じる対象、世の中にコミットしているという実感も機会も持てず、長生きは不安でしかないと感じる人生になるでしょう。

 

 つまり、寿命の「格差」が広がれば広がるほど、一人ひとりの人間の幸不幸の落差が大きくなっていくのです。

 ですから、もし、あなたが素晴らしい未来を手に入れたいのなら、脳を若返らせるしかないのです。

 脳を若々しく保ち、自らのゴールに邁進する人生を多くの人は送りたいと思っています。そのための方法は次章で詳しく述べますが、ここでは日常的にできる簡単な方法を紹介します。

 まずは、新しいことに挑戦したり、生活に変化をつけたりすること。新しいことにチャレンジすると脳の中に新しいネットワークが作られ、活性化します。

 次に心配や後悔などに多くの時間を費やさないように気をつけましょう。こういった心の習慣は脳細胞の減少を早め、老化を促進します。過去はあくまでも過去であり、現在のあなたとは何ら因果関係もないのです。たとえ昨日不幸なことがあったとしても、次の日も不幸が起きるとは限らないのです。現在はむしろ未来からやってきます。未来に対するいいイメージを持っていたら、脳は自然と若い状態でいられます。

 第2章でも述べましたが、読書も脳を活性化させます。読書で得た新しい知識の群が脳の中に新しいネットワークを張り巡らし、動きを活発化させます。また、次章で言及するIQも高まり、より抽象的思考が可能になります。

 一般的に、世の中でIQが高いとされている人びとは、ほぼ例外なくみな読書家です。その事実だけを見ても、読書はIQを高めるための最善にして最高の手段であるといえるでしょう。そして、IQの高さを保つということは、脳の若さを保つことと等価なのです。

 

 まとめ

 いつまでも若々しい脳を維持できれば人生は限りなく豊かなものになるうる

 引用終わり

 

 

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2023年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は2024428日(日)(←再変更しました)。詳細はこちらで御確認ください↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33835792.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

PM-04~:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_124524.html

F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~「antiwithwellpart

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

Q-271~:現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

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Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

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Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

 

全速脳 ~脳は鍛えると100倍加速する

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L-155202111月医療系研修会 -10;「明日への希望」を失わないために

 

202111月に認知症をテーマとした医療系の研修会で講演を行いました。当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御意見・御質問に回答いたします。

 

 01;認知症を引き起こし、BPSDを悪化させるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33693497.html

 02;人の特性はBSで決まる=人はさまざまな幻想に支配されている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33708684.html

 03;「ゴール側の世界(w1)の臨場感を維持し続ける」ための鍵

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33745283.html

 04;生体に備わっているホメオスタシスの同調性を利用する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33760483.html

 05;記憶にリアルな臨場感を持たせると、相手も同じ臨場感を感じる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33796873.html

 06;人生の様々な方向性に対してそれぞれゴールを持つ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33811307.html

 07;ゴールとは「究極的に抽象度が高まった体感」で感じるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33851880.html

 08;誰もが抱えている“根源的な痛み”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33866119.html

 09;「明日への希望」から生まれる“幸福”の好循環

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33904272.html

 10;「明日への希望」を失わないために

 

 

 確実に老い、たぶん病になり、必ず死ぬ。その間に認知症になるかもしれない

 

それでも「明日への希望」を失わないために、私たちは何を心がけるべきでしょうか?

 

 

 この記事は医療従事者向けに行った講演をもとにしています。講演は認知症と深く関わる方々を対象としていました。

認知症の診療で必ず行われる検査に「改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」というものがあります。開発者 長谷川和夫医師は、認知症医療に取り組みながら、認知症ケア職の人材育成にも尽力されたそうです。

 

認知症ケアで長谷川先生が大切にされていたのが「パーソン・センタード・ケア」。それは「認知症の人を一人の『人』として尊重し、その人の立場に立って考え、ケアを行う」という考え方です。コーチングに寄せていうと、「ブリーフシステム(Belief SystemBS)を評価し、共感する」という感じでしょうか。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 「認知症の人を一人の『人』として尊重し」の『人』とは、釈迦哲学的にいうと「関係性の結び目」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 よって、「パーソン・センタード・ケア」の「パーソン」は、たんに認知症の人だけを指すのではなく、縁ある人びとすべてにひろがります。「パーソン」とは、「双方向性の縁起のつながり」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私は、その縁起の体感こそが、「明日への希望」を失わないための最大の鍵だと思っています。コーチングでいうと、ゴールの共有とコレクティブ・エフィカシーです。

 Q-310~2:私のまわりではそうでもvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 

 ところで、認知症医療の大家である長谷川先生は、先輩医師からこのように言われたそう。

 

 「君自身が認知症になってはじめて君の研究は完成する」

 

 この言葉が、長谷川先生の心の中で反響し続けていたに違いありません。

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 201710月に行われた講演で、長谷川先生は自らが認知症であることを明かされました。その後、メディアの取材にも積極的にも応じられています。

以下、認知症公表後の長谷川先生の発言(青字)を紹介します。

 

Q:「自分の姿を見せることで、認知症とは何か、伝えたい」と講演活動を続けられている原点は?

A:忘れられない患者さんがいらしたんですよ。その人はね、五線紙があるでしょう、音符を書く。そこに彼は『僕の心の高鳴りはどこに行ってしまったんだろうか』という悲痛な叫びが書いてある。「僕にはメロディーがない。和音がない。共鳴がない。帰ってきてくれ。僕の心よ、全ての思いの源よ。再び帰ってきてくれ。あの美しい心の高鳴りは、もう永遠に与えられないのだろうか」とも。

それを心にずっと秘めて、これはもう絶対にこの道は認知症に対する研究、診療っていうのは何がなんでも続けるぞと思った。

自分は勉強として、脳がどんなふうになっていくというのはいっぱい研究してきたけども、本人の心の中を見たのはこれが初めてだった。

もうだめだとか。もう僕はあかんとか。もう何もできなくなるのかとか。どんどんひとりになる。自分が認知症になってみたら、そんなに生やさしい言葉だけで、人様に申し上げることはやめなくてはならないと。こんなに大変だと思わなかったな、ということだよね。

NHKスペシャルより-

 

「認知症の人と自分とは同じだ」と同じ目線に立ち、従来のケアに加えて「その人らしさ」を尊重する。その性格を形成していく背景を粘り強く推し量り、「その人らしさ」を理解して、お互いに代えがたい存在であることを認め合う。認知症ケアには、そんな姿勢が求められると思います。

私は、こうした日本の認知症ケアを、世界に広めていくべきだと考えています。

「認知症の人の心は、私の心と同じ。あの人も私と同じように楽しみたい、幸せになりたいと思っているんだ」という気持ちをもって、本人に接してみる。こうして、認知症になっても安心して暮らせる社会をつくっていくことが、これからの日本に求められることではないでしょうか。

私はいま、子どもたちに認知症のことを理解してもらうための絵本を作りたいと考えています。

-認知症公表後の週刊誌(文春)の取材より-

 

 長谷川先生のコメントからは、「双方向性の縁起のつながり」に対する熱い思いが感じられます。それは個人を超えた次元(=克己)で「認知症に対する研究、診療」に向かう情熱。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html

 

「縁起のつながり」の中で、先生の思いはさらなる未来に向いています。それが「認知症になっても安心して暮らせる社会をつくる」というゴール。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ゴール実現のためのCOA(コース・オブ・アクション)の1つが、「子どもたちに認知症のことを理解してもらうための絵本を作る」というもの...

Q-072:不言実行はなぜ大切なのか? 有言実行は本当に間違っているのか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

 身体的にも心理・精神的にも徐々に老いていく長谷川先生と先生を支え続けた人たちの思いは、「だいじょうぶだよ:ぼくのおばあちゃん」(ぱーそん書房)という絵本になって現実化しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

だいじょうぶだよ:ぼくのおばあちゃん

 

 

 その過程では、個人のレベルを遥かに超えた次元(超自我)でのゴール共有とコレクティブ・エフィカシーが実現していたに違いありません。

 L-10120218月シークレットレクチャー -03;自分中心を捨て去る=解放

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html

 

そのゴール共有×コレクティブ・エフィカシーが、「明日への希望」を失わないための最大の希望!

 

 これが長谷川和夫先生との御縁で、コーチ兼医師としての私が体感したイメージです。

(↑「オラクル」なのかもしれません)

L-142202111月小学校親子… -05;人の成長や進化・向上は情報空間で起こる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

 

L-156につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 講演内容をブログ用にリライトしながら、苫米地博士が「ネオテニー(幼態成熟)」について言及されているのを思い出しました。

 

 以下、苫米地博士の著書「全速脳 ~脳は鍛えると100倍加速する」(宝島社、p150)より2回に分けて引用します。前回引用分(L-154/09)のつづきです。

皆さん御自身の「ゴール共有×コレクティブ・エフィカシー」を体感しながら読み進めてください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

4-07 人類が進化してきた理由はネオテニー(幼態成熟)にあり?

 これまで説明してきましたように、私たち人間が、頭の中で何を思っているか、何を考えているかは、私たちの寿命に大いに関連があります。

 私は以前、脳が人間の若さを決めると述べましたが、この命題は次のように言い換えることができると思います。

 脳が人間の死を決定する。

 

 ということは、脳を働かせて常に若々しく保っている人は、肉体と精神の若さをも維持し、なおかつ長寿になることができる、といえるでしょう。

 超長寿時代における若返りとは、ひとえに脳の若返りのことを指しているのです。私たちは、心肺が停止すれば死にますが、心臓が止まってしまうのは、脳が停止命令を出すからに他なりません。

 脳を若々しく働かせ、その状態をできるだけ長く維持することができれば、私たちだって、ヒマラヤのヨーガ行者たちのように長生きすることが可能です。

 近い将来、現代を生きる人類の寿命は、飛躍的な向上を見せ、私たちはその変化に度肝を抜かれることになるはずです。

 

 その兆候はすでに現れています。

 新しい世代が世の中に登場するたびに、街を歩く若者たちはどんどん幼く見えるようになっているように思います。若者だけにとどまらず、社会で重要な地位についている50代の人びとも、例えば昭和一桁世代が50代だった頃とは、外見も考え方もまったく違うと言ってもいいでしょう。

 これは、日本人だけに起きている現象ではありません。もちろん、経済的に貧しい発展途上国では、このような現象は目立っていませんが、欧米の先進国では、それぞれの国民に同じような変化を見て取ることができます。

 それらの先進国においては、そうした変化と軌を一にするように、国民の平均寿命の継続的な長期化現象が起こっているのです。

 現代人がどんどん幼くなっていることを、私は必ずしも否定的には捉えていません。なぜなら、それは人間の進化のプロセスだと捉えているからです。

 

 ご存じの方もいるかもしれませんが、ネオテニーという言葉があります。

 日本語に訳した場合、「幼態成熟」といい、幼い形態を維持しながらも成熟することを意味します。人間はそのネオテニーの代表的存在といわれています。

 一般的にいって、ライオンや熊などの動物は、産声を上げるとすぐに自分の足で立ち上がろうとし、ごく短期間で成熟した大人と同じ物を食べるようになります。そういった動物たちは、誕生したときは、確かに赤ん坊の形態をとっていますが、最初からほとんど大人と同じような状態で生まれてくるのです。

 つまり、脳や身体が速く発達することで、環境に適応した生体器官の特殊性を瞬く間に獲得していくのです。

 しかし、一方で、人間の赤ん坊は違います。生まれたばかりの状態では、爪や歯などもしっかりしていないし、すぐに二足歩行できるようには足腰が発達していません。

 また、人間が社会で生き抜いていくための一人前の身体と頭脳を持つまでには、十数年という年数を必要とします。そのうえ、ただほったらかしにしているだけでは、一人前にはなれず、基本的な能力を身につけさせるためには、じつにさまざまな教育や訓練を親や学校が受けさせる必要があります。

 さらにいうなら、人間の赤ん坊は、見るからに無防備な姿で生まれてきますが、十数年の年月を費やして、成人としての身体を獲得できたとしても、その外見的特徴は基本的に大きく変わりません。幼いときの形態のまま、ただ単にサイズが大きくなる、というだけなのです。

 引用終わり(つづきは次回に)

 

 

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L-154202111月医療系研修会 -09;「明日への希望」から生まれる“幸福”の好循環

 

202111月に認知症をテーマとした医療系の研修会で講演を行いました。当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御意見・御質問に回答いたします。

 

 01;認知症を引き起こし、BPSDを悪化させるもの

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 02;人の特性はBSで決まる=人はさまざまな幻想に支配されている

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33708684.html

 03;「ゴール側の世界(w1)の臨場感を維持し続ける」ための鍵

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 04;生体に備わっているホメオスタシスの同調性を利用する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33760483.html

 05;記憶にリアルな臨場感を持たせると、相手も同じ臨場感を感じる

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 06;人生の様々な方向性に対してそれぞれゴールを持つ

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 07;ゴールとは「究極的に抽象度が高まった体感」で感じるもの

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 08;誰もが抱えている“根源的な痛み”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33866119.html

 09;「明日への希望」から生まれる“幸福”の好循環

 

 

コーチングの肝はゴールを設定し、エフィカシーを高めること。その結果、前頭葉前頭前野で自己発火がおこる

 

エフィカシーとは、「自分のゴール達成能力の自己評価」のこと。そのポイントは「自己評価」であることです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

価値基準を外に置き、それが絶対であると思うことは、「誰かに支配される」ということ。それは“奴隷”と同じです。苫米地英人博士は“奴隷”にすり込まれているという「3つのモノサシ」を挙げられています↓

F-241:トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28695996.html

 

私たちは現状に縛られ、“殻(w0)”に閉じ込められたまま生きています。まずはその事実を知り、“殻(w0)”に気づくことが重要です。

F-336:次世代プロファイリングvol.1;コーチングにプロファイリングは必要?>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33723264.html

 

エフィカシーは自己評価なので、本来は自分自身で高めることができます。時間の流れや因果関係を加味すると、「成果が上がる →エフィカシーが高まる」ではなく、「エフィカシーが高い →成果が上がる」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

つまり、エフィカシーとは、「達成できる」「実現できる」という確信のみ(claim)。その確信に根拠(warrant)や事実(data)は必要ありません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 ところが、私たちは、自分でエフィカシーを下げてしまいがちです。

その理由は、“失敗”を記憶しており、思い出すときに「あのときの自分はバカだった」とか、「自分が許せない」などと過去の自分を否定するようなことを(心の中で)つぶやいてしまうから。そのつぶやきが“殻(w0)”を強化していきます。

PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

エフィカシーを上げるために重要なのは、「私はあのときベストを尽くした」「私はすごい人間だ」というように、「今、ここ」にいる自分を堂々と肯定すること。それこそが「セルフトークのコントロール」です。

Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 

コーチングの肝はゴールを設定し、エフィカシーを高めること。その結果、前頭葉前頭前野で自己発火がおこる

 

 「止められてもやりたい」が湧き上がるようなゴールをたくさん持ち(バランスホイール)、ゴール実現を確信しながら挑戦を続けていると、神経伝達物質であるドーパミンがたっぷりと分泌されます。それが「自己発火」のはじまりです。シンプルに記すと

 

 ゴール×エフィカシー

→中脳の腹側被蓋野(VTA)からドーパミン放出

  →腹側線条体の側坐核(NAcc)の刺激によりμオピオイド大量放出

  →セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質が放出される

  →“痛み”の信号が脊髄で抑制され、「うれしい」「楽しい」「誇らしい」等が↑

  →ドーパミンがさらに放出される(されやすくなる)

  →μオピオイドがさらに↑

  →セロトニンがさらに↑

  →

 

 …これが“幸福”の好循環。

側坐核は快楽や幸福感を司る部位です。そこが刺激され幸せな気持ちになると、「和顔施」や「眼施」がますます強力にできるようになります。

(詳しくはこちらでどうぞ↓)

Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 

コーチングの肝はゴールを設定し、エフィカシーを高めること。その結果、前頭葉前頭前野で自己発火がおこる

 

 では、そのゴールとエフィカシーは何を源泉とするのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「全速脳 ~脳は鍛えると100倍加速する」(宝島社、p145)より引用します。「死」だけではなく「老病死(+生で四苦)」を、さらには人生全体をイメージしながら読み進めてください。Feel

 

 

4-06 「生きよう」という気持ちが失われたときに死んでしまう人間

 人間は、ときに自らの死を予告するような死に方をすることがあります。

 「どうも、私はこの先、あまり長くないような気がする」

 とても死ぬようには見えないような元気はつらつとしていた人が、あるときを境にして急に自らの死について口にし、3日くらいたつとぽっくりと逝ってしまった。

 この手の話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。まだ、自然死するような年齢ではなかったし、特別な病気を抱えていたわけでもない。にもかかわらず、まるで自分が予告したことを律儀に実行したかのように、突然死を迎えるわけです。

 「あの人は、あんな風に予言していたけれど、きっと虫の知らせか、偶然だったのだろう」

 身近にこういう「自分の死を予告して死ぬ人」が現れると、みな一様に不可解さを感じ、「ありえないこと」が起きたと考えますが、私からすれば、これはごくごく自然な出来事なのです。

 その人は「私はもう十分生きた。もう死んでも構わない」と思ったはずです。その「私には明日は必要ない」という諦念と覚悟が、その人の死期を決めたというのが、私の解釈です。

 人間というものは、じつは「生きたい」とか「生きよう」という考え方や気持ちを喪失すると、死んでしまう生き物なのです。そう考えてすぐには死ななくても、確実に死期は早まるようになります。

 それとは裏腹に、「私にはどうしてもやりたいことがある。だから、明日が来るのが待ち遠しくて仕方がない」と考えている人は、そうそう簡単には死にません。

 そういう人は、たとえどんなに重い病気に罹っていたとしても、医者や周囲の人びとの予想を遥かに超えて長生きしていきます。

 これは、私が何の根拠もなく勝手に考えてそう述べているわけではありません。上述したようなことと同じ現象は、世界中で生み出された数々の記録文学の中に多々登場するのです。

 例えば、自らの強制収容所体験を記録した精神科医、ヴィクトール・フランクルは著書『夜と霧』の中で、こう記しています。

 

 《自分の未来をもはや信じることができなくなった者は、収容所内で破綻した。そういう人は未来とともに精神的なよりどころを失い、精神的に自分を見捨て、身体的にも精神的にも破綻していったのだ》

 

 フランクルが言っていることは、つまり未来を信じることができる人はどんな苦境にあっても生き抜き、信じることができなくなった人はいともたやすく死んでしまう、ということなのです。

 『夜と霧』を読んだことがない人も、じつはこの「信念」の法則の原理を知っているはずです。現に、その証拠として、私たちは過酷な状況に置かれると、自分自身や仲間に向かって、「希望を捨てるな!」と激励します。そして、それが問題解決のための原動力になっていることを、体験的にわかっているのです。

 アメリカの労働省のデータによれば、仕事をリタイアした人の平均寿命は、リタイアからわずか1年半。つまり、私たちは追い求めるべきゴールを失った場合、たったの1年半で生きる気力を失って死んでしまうケースが多いのです。

 

 私たちは、この法則のことをすっかり忘れて生活しています。

 時に危機的な状況ではない、安穏とした日常を送っている場合は、このことを思い出す必要がないかもしれません。しかし、そんな平和な状況にあっても、法則それ自体は静かに働いているのです。

 ですから、「自分はもう長くないだろう」などと自分の寿命を心の中で受け入れてしまうと、その通りの現実があなたに襲いかかってくるのです。

 そのような意味では、これまでに死んでしまった人びとは、全員が全員、その死に際して「もう死のう」と思い、諦めたのではないかと私は推測しているのです。

 仮にそのようにはっきりとは意識していないにせよ、病や事故の苦しみから逃れるため、あるいは未来への希望を損失してしまったがゆえに、もしくはそれまでの人生に心から充足して「もうこれ以上望むものはない」と思ったがゆえに、その人の脳は、無意識のレベルで、ほぼ間違いなくこうした信念を受け入れてしまっているのです。

 そのために、死を迎えるときは、細胞分裂回数が限界を迎えたわけでもないのに、簡単に死んでしまうのです。

 

まとめ

 長寿を実現するためには、まず自分たちが「明日への希望」を失わないようにする!

 引用終わり

 

 

 「私にはどうしてもやりたいことがある。だから、明日が来るのが待ち遠しくて仕方がない」と考えている人は、そうそう簡単には死なない

 

 医師として四半世紀以上働いていますが、「『明日が待ち遠しくて仕方がない』という人は、なかなか老いず、病にもならず(なっても克服し)、そうそう簡単には死なない」ことを強く確信しています。

 

 そう、私が感じているゴールとエフィカシーの源泉とは、「明日が待ち遠しくて仕方がない」という思い。一言でいうと“希望(hope)”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

 

 とはいうものの、命あるものは必ず老いるし、いつかは死ぬときがきます。物理空間には強力な物理法則(因果)が働いています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その間に認知機能が衰え、いわゆる認知症と呼ばれる状態になることもあるかもしれません。情報空間には必ず不完全性が働きます。どんなにストレスフリーな生活をしていても、認知症を完全に予防できるわけではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 確実に老い、たぶん病になり、必ず死ぬ。その間に認知症になるかもしれない

 

それでも「明日への希望」を失わないために、私たちは何を心がけるべきでしょうか?

 

L-155につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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