苫米地理論&定理を学び、苫米地式を実践する <竹原邦雄 / CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 <竹原邦雄 / CoacH T> ブログ

タグ:エソテリシティ

F-446BLACK RAIN <後編;強い倫理観が「命を失っても譲れないゴール」を生みだす>

 

 前々回(F-444)のタイトルは「Working Dead」。

 ブログ用の文章を書きながら、「私もWorking Deadだったな」としみじみと思いました。もっと正確にいうと働く前からすでにWorking Dead

 F-444Working Dead

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38257510.html

 

 そんなことを考えたのは、書きながら聴いていた音楽が影響したのかもしれません。聴いていたのは1989年に公開された映画「BLACK RAIN」のサントラです(作曲:Hans Zimmer)。

 F-344:止められないんだ! これを聴いて、脚本を書くときのインスピレーションにしてほしい

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BLACK RAIN

 

 

 前編;“視点”の違い ~スリー・タイム・フレーム~

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 後編;強い倫理観が「命を失っても譲れないゴール」を生みだす

 

 *今回も軽くネタバレを含みます。御注意ください

 

 

 二度目の「BLACK RAIN」は大学入試1日目の夜でした。

 

 もしも入学できたとしても、学費や生活費を自力でなんとかしないといけなかった私にとって、地元の鹿児島大学医学部以外の選択肢はありませんでした。そのため現役時は鹿大だけを受験しました。

 余談ですが、当時の担任からは「鹿大にこだわるなら工学部に行け」と悪意なく言われ、御縁ある内科医からは「医師になったら僕が講師を務める医局においで。一緒に働こう」と言っていただきました。

 PM-03-07~8鹿児島大学医学部を目指して

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7199779.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7199884.html

 

 前者はエフィカシーを下げる働きかけ、後者は上げる働きかけ。前回(F-445)のテーマ“視点”でいうと、前者は「過去」、後者は「未来」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 1年の浪人を経ての医学部再挑戦で、私は鹿大以外の大学も受験しました。仮に合格したとしても6年間の一人暮らしを続けることはできないのに。

そういう意味では「現状の外」といえますが、そのときの意識状態は決してゴールに向かうものとはいえませんでした。なぜなら「医師になる」の先の世界(ビジョン)がなかったから。

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そんな状態で「未来のビジョンによる引力の極大化」が起こるはずがありません。

F-332:分断緩和のための処方箋 vol.3;「未来のビジョンによる引力の極大化」と「過去からの引力の最小化」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33515591.html

 

ゴールは自分のことではなく(例:医師になる)、未来の社会や世界のことです(例:誰もが心身ともに健康で自身の望む人生を全うしている)。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 そのような利己的で未熟な意識状態で臨んだ(鹿大ではない大学の)受験1日目の筆記試験の後に面接がありました。人生初の面接です。

そのときに面接官から「当大学と鹿児島大学、両方合格したらどちらを選びますか?」と質問され、私は「鹿児島大学です」と即答しました。

その回答に(おそらく表情や口調などの非言語部分にも)キレた面接官(たぶん教授)に罵倒され、しかもストレートに言い返してしまったため、私は不合格を確信しました。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

プレッシャーからすっかり解放された私は、その夜すぐにはホテルに戻らず、映画館でのんびり過ごしました。観たのは「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」と「BLACK RAIN」の二本立てです。

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 前年夏に観たときに面白すぎて2回観た「インディ」(3作目)にはさほど心は動かず、初見でなんともいえない思いが残った「BLACK RAIN」に心が震えたことを覚えています。

 

  なぜ最初に観たときとこんなに印象が違うのか?

  なぜ心が震えるのか?

 

 そんなことを考えながら、2日目の受験終了後に鹿児島に帰りました。言葉にはできない悶々とした思いを抱えながら。

 F-189~:くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら

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 苫米地式認定コーチとして活動する今は、二度目に心が震えた理由がよくわかります。ひと言でいうと“共感”です。

Q-298~:どれくらい相手に共感していいものでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423870.html

 

主人公の心(情報場)に強く共感したのは、大事な受験の面接で逆ギレしてしまい後悔していたからだと思います。横領を行い、信じてくれた同僚を裏切り続けた主人公の後悔と(今思うと小さいものですが)私の後悔が共鳴したのでしょう。

F-418:私、うっちゃいました <前編;後悔は進化の結果>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37549544.html

 

 前回(F-445)書いたとおり、主人公 ニック(演:マイケル・ダグラス)は、松本(演:高倉健)のサポートを得て、未来において責任を果たそうとします。佐藤(演:松田優作)を捕まえることで。そして、刑事としての尊厳を取り戻すことで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 それは「本当の“自分”を取り戻す」ということ。ひと言でいうと「脱洗脳」です。

 F-378:学びと破門で脅しをかける <vol.2;洗脳を一瞬でキャンセルしてしまう方法>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35894360.html

 

 では、何から“自分”を取り戻すのか? というと 拝金主義。

 ゴールのバランスホイールでいうと、養育費の支払いなどで「ファイナンス」に偏っていたのを、「職業」や「社会への貢献」、そして「スピリチュアリティ」を包摂する“視点”でバランスを取り戻すということ。

 F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

ひょっとしたら、この時初めて「職業」と「ファイナンス」のゴールを切り分けたのかもしれません。

 Q-444:ファイナンスがどうしてもhave toな場合、どうすればいいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37428249.html

 

 生活に追われ横領を行ったニックと進学後のお金の心配で頭がいっぱいだった私は、ともに「お金の奴隷」だったといえます。だから「Working Dead」。私の場合は「働く前からすでにWorking Dead」。

 Q-422:コーチングを受けるとどうなりますか? -version 2- <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36570553.html

 

 自らを脱洗脳し、「Working Dead」から脱するためには、ゴール、とくに「スピリチュアリティ」のカテゴリーのゴールが必要です。

 日本にコーチングを導入する際にバランスホイールから抜いたという「スピリチュアリティ」を、苫米地博士は「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ」の3つに分けて戻されました。

Q-305:「心身相関」と「超情報場理論」 <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30918952.html

 

 以下、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2026年度版」(Club TomabechiMonthly Dr.Tomabechi’s Column 1月)より引用します。

 

 

スピリチュアリティというゴール(抽象度、リーダーシップ、エソテリシティ)

 コーチングの元祖であるルー・タイスは敬虔なクリスチャン(キリスト教徒)であり、その社会貢献のゴールに「スピリチュアリティ」がありました。これはカトリシズムのような博愛主義から来ており、そこではキリスト教という枠組みの中での人格形成や霊性、精神性の向上が意図されています。

 ただ、日本では不幸にもオウム真理教のテロ事件があり、その後も統一教会などのトラブルが続いており、スピリチュアリズムに対しては私自身も批判的です。ただし、スピリチュアリズムとスピリチュアリティは区別されるべきです。

 そのため、私はスピリチュアリティをバランスホイールのゴールに入れるべく、3つに分割しました。それが「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ(秘教性)」です。ただ、この3つは絡み合い、3つで1つです。

 抽象度とは利他性です。他人を利することを考えると現状の外に飛び出せます。またリーダーシップはゴールと関わります。多くのフォロワーに支持される社会性と利他性のあるゴールを掲げてリーダーになりましょう。そして強い倫理観によって「自分の命をたとえ失っても譲れないゴール」を持つ人となりましょう。

 この倫理観こそがエソテリシティであり、抽象度とリーダーシップとエソテリシティはこのように絡み合ってスピリチュアリティというゴールに統合されるのです。

 引用おわり

 

 

抽象度とは利他性です。他人を利することを考えると現状の外に飛び出せます。またリーダーシップはゴールと関わります。多くのフォロワーに支持される社会性と利他性のあるゴールを掲げてリーダーになりましょう。そして強い倫理観によって「自分の命をたとえ失っても譲れないゴール」を持つ人となりましょう

 

 映画終盤でのニックの姿には「自分の命をたとえ失っても譲れないゴール」の存在が感じられます。ただし、そんな意識状態の時には、気をつけないといけないことがあります。

それは「空(くう)」が抜けた「実(じつ)」になってしまわないこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

ひとたびゴールを設定すると、ゴール達成、すなわち抽象度が下がる方向ばかりに気が向いてしまい、ついつい「空」を忘れてしまうもの。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

それは「指ばかりを見て、指さす先を見失った状態」。だから「指さす先」=「空」を忘れないために、「さらなるゴールを思い続ける」という感覚が大切です。

 Q-408BSをゼロベースで観察することが困難な中vol.2;〇〇を感じ取る力>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35967572.html

 

その鍵となるのが「意図性(intentionality」。

「意図性(intentionality)」とは、「次に何をするか」という将来に対する自身の意図のこと。それは行動だけでなく、思考(=情報空間での行動)をも含みます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

「意図性(intentionality)」が、“自分”という存在のオリジナルを決め、その存在の意義を決めます。シンプルにいうと、「なぜ存在するのか?」「なぜ生きるのか?」への答えが自分(=宇宙)を決定します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

  自分の命をたとえ失っても譲れないゴールとは何か?

  そのさらに先にあるゴールは何か?

  なぜ存在するのか?

  なぜ生きるのか?

  “自分”とは?

 

 

 受験の後、鹿児島に帰る電車の中で感じた「言葉にはできない悶々とした思い」とは、そういった自問だったのだと気がつきました。

 Q-452:コーチングの対象が自分であってもvol.1;コーチングは「自問自答」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37854944.html

 

 これは「Working Dead」を脱し、真の意味で生きる(生ききる)ための自問です。

 L-221202208月シークレット… -08;“しっかり生きる”ためのシンプルなワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37223679.html

 

 

  なぜ生きるのか?

  “自分”とは?

 

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

プレッシャーからすっかり解放された私は、その夜すぐにはホテルに戻らず、映画館でのんびり過ごしました。観たのは「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」と「BLACK RAIN」の二本立てです

 

 若い人には信じられないと思いますが、昔は二本立てがあたりまえでした(少なくとも鹿児島では)。計4時間以上も映画館で過ごすことができるなんて、なんてのんびりした時代だったのでしょう。

Q-320~1:速いスピードでvol.2~3:「時間は体感」を体得する4つのステップ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31693510.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31732537.html

 

 受験初日の夜、先に見たのはインディ・ジョーンズの3作目「The Last Crusade」でした。

1作「Raiders of the Lost Ark」(1981年)から第5作「The Dial of Destiny」(2023年)までは、なんと42年間!

それぞれの映画が意識に上がるたびに(trigger)、その時代の体感が甦ります(anchor)。

F-304~:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426094.html

  

 ところで、インディ・ジョーンズといえば、あの胸躍るマーチ!

 作曲したのは、もちろん、映画音楽の巨匠 ジョン・ウィリアムズ(John Towner Williams1932~)です。

次回(F-447~)からは、その巨匠の言葉を考察します。

 

 

インディ・ジョーンズ 最後の聖戦

 

 

-告知1

次回のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。2026年秋に配信を開始する予定です。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-381~:ロバート・メーガーの「3つの質問」

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L-131202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -12;心豊かに働き、心豊かに生きるために

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Q-322~3:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね? <vol.4~5:「体感時間」を拡張するための4つの要因>

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Q-362~:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428110.html

 

 

新・夢が勝手にかなう手帳 2026年度版




Q-464:「この世をよくしたいなら権力から離れる」とは? <vol.8;抽象度×エソテリシティ×リーダーシップ>

 

 私のゴールのひとつは「コンパッション実現」。コンパッションとは「慈悲」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴール達成のための縁起のひとつとして、気楽なクラブ活動を続けています。それが「コーチング・デ・コンパッションクラブ(CoacHing de Compassion ClubCHCC)」↓

1

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27936349.html

2

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28045280.html

 

 その活動中に「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」という問いかけをいただきました。貴重な縁をきっかけに考えたことを言語化します。

 

 vol.1;慈悲の注意ポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37932649.html

 vol.2;そもそも権力とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37957648.html

 vol.3;リーダーシップ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37967235.html

 vol.4;エスティーム

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37991770.html

 vol.5;カテゴリー・ゴール「抽象度」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38005381.html

 vol.6;カテゴリー・ゴール「リーダーシップ」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38018633.html

 vol.7;カテゴリー・ゴール「エソテリシティ」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38024944.html

 vol.8;抽象度×エソテリシティ×リーダーシップ

 

 

 ここまで「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」という問いかけについて考えてきました。ゴールのバランスホイールに新たに加わった「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ」を、それらのカテゴリーを加えた苫米地博士の意図とともに考察すると、「権力から離れる」という感覚がよりクリアに感じられるはずです。

 F-384:ロバート・メーガーの「3つの質問」 <vol.4;役割/責任「Intentionality」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36189008.html

 

 最後は、“情報空間をもう一段超える感覚”で「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」について考えてみたいと思います

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 

 と前回(Q-463)の最後に書きました。その「情報空間をもう一段超える」の「一段」とは、抽象度の階層のこと。「情報空間を一段超える」は「抽象度を上げる」「抽象度が上がる」と同義です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そして、それはゲシュタルトを統合して、より大きなゲシュタルトをつくることでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 その「ゲシュタルトの統合」をシンプルに表現すると(複数のことを)ひとつにまとめる

 

 *そのための思考法はこちら↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング 2026」(開拓社、p273)より引用します。前回(Q-463)引用した部分の続きです。

 

 

◎「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ」は3つで1

 実は「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ」は「スピリチュアリティ」を日本人に理解しやすいように、受け入れやすいように3つに分けたものです。「スピリチュアリティ」とは神と自分との関係性の話です。そういう関係性の空間の中で最も清い人間であるからリーダーシップを持てるわけです。「利他的であるから、その人についていこう」と我々は思うわけですから。

 同時に、リーダーとはサクリファイス=自己犠牲ができる人間です。自己犠牲とは利他性の裏返しであり、それを可能とするのが「抽象度」になります。

 さらにもう一つ、自己犠牲ができるのは、信じるものがあるからです。それが「エソテリシティ」になります。この3つは絡み合うようにして3つで1つ。まさに三位一体として機能しています。

 では、そんな3つにどんなゴールを設定すればいいのでしょうか?

 それは「できるだけ多くの人が素晴らしい体験をすること」です。

 世界中の乾いた土地にあまねく雨を降らせるがごとく、世界を幸福で満たすことです。クライアントが成功するということはクライアントの周りの人も成功していることになりますから、クライアントを通して全世界に影響を与える。これが利他性。神の一方的な愛と同じでルー・タイスのカトリック博愛主義なのです。

 21世紀はこういった利他性や倫理がいままで以上に必要となってきます。自分の幸せが他人の不幸の上に成り立つなどということはあってはならないのです。世界中の富の99%を握る0.001%の人たちなどという世界は間違っています。富の偏在と格差社会は「スピリチュアリティ」がなくなったからできてしまったのです。

 引用終わり

 

 

 「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ」この3つは絡み合うようにして3つで1つ。まさに三位一体として機能しています

 

 私自身は「絡み合うようにして3つで1」というのを、「抽象度×エソテリシティ×リーダーシップ」というようにイメージしています。双方向の同時並列処理でダイナミックに機能しているイメージです。

 順番が変わっているのには理由があります。それは「DevSecOps」と重ねてイメージしているから。それもゲシュタルトの統合といえるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 「DevSecOps」の「Dev(デブ)」とは、「開発(Development)」のこと。「Sec(セク)」は「セキュリティー(Security)」で、「Ops(オプス)」は「運用(Operation)」。

 抽象度という軸を取った場合、情報空間(底面は物理空間)を下るように運用(Ops)しながら、同時並行的に情報空間を上がっていくように開発(Dev)を進め、その間中がっちりセキュリティ(Sec)を行っている というのが「DevSecOps」です。

 I-059:苫米地英人博士に関連する無料講演会のお知らせ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27577837.html

 

 

DevSecOps(210906バラ色ダンディ)

「バラいろダンディ」(TOKYO MX202196日放送回)より引用

 

 

 「DevSecOps」は、「Development」「Security」「Operations」を1つのものとして考える、システム開発の最新パラダイムです。

 「1つのものとして考える」とは、まさにゲシュタルト化のこと。独立したゲシュタルトをさらに大きな1つのゲシュタルトに統合するから(全体)、「Development」「Security」「Operations」という各機能(部分)をしっかり理解することができ、そして、その機能を束ねて最大限発揮することができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 「DevSecOps」は、もともとは「DevOps(デブオプス)」という開発と運用をセットで考える仕組みだったそうです。そこにセキュリティーまで統合されて、今のパラダイムに進化したそう。具体的には、数週間単位のカプセル化された開発サイクルで行われ、頻繁な変更も同時並行的に行われます。その変更や更新は自動化でき、秒単位でどんどん行われるのだそうです。

苫米地博士が話された例でいうと(「バラいろダンディ」20219月放送回)、グーグルは1日に45千回もシステム変更をしているそうです。もちろん、その間に運用、つまりグーグルのサービス提供が止まることはありません。

 余談ですが、博士が「オレは立ち止まらない」と話されるたびに(trigger)、私の脳裏には「DevSecOps」のイメージが浮かび上がります(anchor)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 その「DevSecOps」を、私は、個人のマインド内にも構築することができると思っています。鍵となるのは「“自分”のデタッチメント・ユニット化」であるはず↓

 F-271:冗長性と多様性 <vol.3;デタッチメント・ユニット>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30335231.html

 

 なぜ構築できるのかというと(warrant

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 すべては「情報」だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

その「情報」を処理するシステムがマインド(脳と心)です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 身近な言葉に置き換えると、「Dev」とは理学で、「Ops」は工学といえるはず。人間のマインドでいうと、「Dev」とは前頭前野内側部の機能(感性、社会的情動)で、「Ops」は前頭前野外側部の機能(論理)といえるはずです。

 S-02-11:アインシュタインの“直観”の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18911304.html

 

そんな「Dev」と「Ops」の間には「Sec」、すなわちセキュリティー(Security)が必要です。なぜでしょうか?

 

 私が思う1つ目の理由は、「人間には情動(感情)がある」から。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

情動(感情)優位になってしまうと、前頭前野内側部の機能(感性、社会的情動≒「Dev」)ばかりか、前頭前野外側部の機能(論理≒「Ops」)さえも発揮することができません。IQが下がり、短絡的になるからです。いわゆる「Fight or Flight」という状態に陥ってしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 そうならない(なってもすぐに回復する)ための機能が「ヒーリング」。コーチング用語を用いると、ゴール側のコンフォートゾーン(CZ)を維持することです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 実際、コーチングがうまく機能すると、クライアントの無意識は自然にコーチングからヒーリングという感覚に変化していきます(ハズ)。

 F-239:「出口が見えない」と「出口戦略」 vol.3;ヒーリングとコーチングのLUBで考える <理論編後編;コンフォートゾーン>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28608833.html

 

 そうして、かつてのゴールは“現実”になっていきます。新たな現状である“かつてのゴール側のCZ(=可能世界w2)”に強力なホメオスタシスが働くようになりながら。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 すると、さらなる現状の外(w3w4w5…)にゴールを見つけることが難しくなります。スコトーマが外せなくなるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 おそらくCZの中でも「Ops」は可能でしょう。それは論理を駆使した現状の最適化といえるから。しかし、「Dev」の方は絶対にできないはずです。スコトーマが外せなければ、より高次の抽象度次元に進むことができません。

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 それが第2の答え。「Dev」のためにはCZを打ち破る必要があります。そして、その鍵となるのが「エソテリシティ」であり、コーチの存在です。

 PM-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 つまり、DevSecOps」を個人のマインドに構築した場合の「Sec」とは、CZを維持するヒーリングとCZを超越するコーチングをダイナミックに実行すること。その後ろにあるのが「エソテリシティ」 そのように私は理解しています。

 

 そのヒーリング×コーチング(based Esotericity)による「Sec」により、より高次の抽象度次元に向かう「Dev」と低次の抽象度次元での運用(実装化)である「Ops」を同時に成し遂げることができるようになります(ハズ)。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 苫米地式「Ops」とは、「できるだけ多くの人が素晴らしい体験をすること」であり、「世界を幸福で満たすこと」。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~「antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

 それを圧倒的な利他性と徹底的な自己犠牲、そして揺るぎない責任感を持ちながらフォロワーとともに実現していくことが「リーダーシップ」。

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

 

 そのような「DevSecOps」、すなわち「抽象度×エソテリシティ×リーダーシップ」によって「コンパッション(慈悲)」を実現している

 

その確信を“気”としてこめながら、私はコンパッションクラブに臨んでいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

 以上が「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」という問いかけを縁に考えたことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 「この世をよくしたいなら権力から離れる」ということを、“立体的”に感じていただけたならうれしく思います。御質問ありがとうございました。

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

今回の回答では「オーセンティック・コーチング 2026」の「アドバンスド3」より引用しました。ゲシュタルトを完成させるため、最後の文章(本文中の引用のつづき、p275)まで引用します。Feel

 

 

◎コーチとは?

最後にコーチとはなにか? を語って終わりにしましょう。

コーチはクライアントに対してなにをするのか、というと「やりたいことをやりたいだけやりましょう」と言い続ける存在です。

そして、コーチは「未来にしか興味がありません」。過去は一切関係ないのです。コーチはこれを口癖のように繰り返して、自分自身の中に落とし込んでおいてください。

そして「常に笑顔」。いつもやりたいことをやっているのですから笑顔であるのが普通ですが、たまにうまくいかないこともあります。その時であっても笑顔です。なぜなら、うまくいかなかったとしてもやりたいことをやり、目的に近づいているからです。もちろん、そこには少しの不安があるでしょう。しかし、それでいいのです。矛盾しているように感じられるかもしれませんが、少し不安があるくらいが「ちょうどいい」のです。

例えば、私の友達の元K-1チャンピオンのピーター・アーツは現役時代、毎日練習していました。それが辛いかと言えば、そんなことはありません。好きなことをやっているわけですから好きも嫌いもありません。やらないと気持ち悪い、逆に嫌な気持ちになるからやるのです。ただし、「このまま練習をして本当に試合に勝てるだろうか」とふと不安に思う瞬間もあったようです。キツイ練習をどれだけしてもです。

この時、コーチはどうするべきでしょうか? 「修正しましょう」と言うでしょうか? もちろん言いません。不安はどれだけ練習を積んでもなくなりません。ですから、不安は不安のままでいいのです。少しぐらいの不安があるほうが現状の外に出ている証拠でもあります。ですから、不安は正しいのです。「ちょうどいい」とはそういう意味です。コーチは高い視点から現状の外を見て、クライアントを高みに導くリーダーたる存在なのです。

引用終わり

 

 

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次回のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。2026年春に配信を開始する予定です。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-201~:「医学と医療」と「理学と工学」の類似と相違からコーチングで心がけるべきことを考える

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Q-400~:ヒーリングやコーチングと意識状態の関係を教えてください

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オーセンティック・コーチング2026
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Q-463:「この世をよくしたいなら権力から離れる」とは? <vol.7;カテゴリー・ゴール「エソテリシティ」>

 

 私のゴールのひとつは「コンパッション実現」。コンパッションとは「慈悲」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴール達成のための縁起のひとつとして、気楽なクラブ活動を続けています。それが「コーチング・デ・コンパッションクラブ(CoacHing de Compassion ClubCHCC)」↓

1

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27936349.html

2

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28045280.html

 

 その活動中に「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」という問いかけをいただきました。貴重な縁をきっかけに考えたことを言語化します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 vol.1;慈悲の注意ポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37932649.html

 vol.2;そもそも権力とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37957648.html

 vol.3;リーダーシップ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37967235.html

 vol.4;エスティーム

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37991770.html

 vol.5;カテゴリー・ゴール「抽象度」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38005381.html

 vol.6;カテゴリー・ゴール「リーダーシップ」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38018633.html

 vol.7;カテゴリー・ゴール「エソテリシティ」

 

 

 ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、4)自分中心を捨て去る の4つ。

 L-10020218… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 3つ目の「バランスホイール(balance wheel)」は、人生のあらゆる領域で「やりたいことをやりたいだけやる」ためのツールです。「職業」「趣味」「家族」「健康」「ファイナンス」「生涯学習/教育」「地域への貢献」「社会への貢献」「芸術」といったカテゴリーすべてに、それぞれ独立したゴールを設定していきます。

 そのバランスホイールに、苫米地博士は3つのカテゴリーを追加されました。

 Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

1つ目は「抽象度」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

2つ目は「リーダーシップ」。

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

 

 そして、3つ目は「エソテリシティ」。

 以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング 2026」(開拓社、p270)より引用します。前回(Q-462)引用した部分の続きです。

 

 

◎新カテゴリー「エソテリシティ」

 「エソテリシティ」とは「密教」のことです。密教がなぜバランスホイールのカテゴリーの一つに入るのか疑問に思う人も多いでしょう。

 実は、「エソテリシティ」は先の2つ「抽象度」と「リーダーシップ」と関係しています。まず、「抽象度」をなぜ入れたのかというと、もともと『IIE』(Investment In Excellence)の時代からルー・タイス・システムには必ず、「スピリチュアリティ」というカテゴリーがありました。ルー・タイスの母国アメリカは建国の理想からしてキリスト教国です。ピューリタンの子孫たちが建国したアメリカ民主主義の基本理念は、自分自身や帰属するグループとそれ以外を分け隔てなく、すべての人々と平等に接し、特に困っている人たちに手を差し伸べたり、社会全般に広く貢献することが、「神の下、当然である」というキリスト教博愛主義です。

 トランプ大統領に近いチャーリー・カーク氏が、大学キャンパスでの講演中に狙撃殺害された事件などは、あらゆる意味で民主主義の根幹を揺るがす反キリスト教的分断が起きていることを示唆していますが、ほとんどのアメリカ人は「博愛主義を理想とする」と普通に学んで育っています。現実にはなかなかそうならない状況がある国だからこそ、敬虔なカトリックであったルー・タイスはキリスト教的スピリチュアリティをバランスホイールのゴールの一つに入れました。

 しかし、日本の場合、「スピリチュアリティ」という言葉がオカルトやカルト宗教と誤解されるリスクがあると考えました。ですから、バランスホイールから抜いていたという経緯があるのですが、それがなぜ、いまになって「エソテリシティ」として復活するのか?

 理由は日本がいま拝金主義に満ち満ちているからです。金さえ儲かれば、他人が損をしてもいいという感覚はさきほどの銀貨を売る話でも納得してもらえると思いますが、ああいう輩がいまとても増えているのです。しかも、この拝金主義はいまや日本のあちこちにはびこっています。政治家までもお金で動き、若者もお金持ちをヒーローと見る文化にいつの間にかなっています。いまの日本には「スピリチュアリティ」はもちろん、それに代わるものがありません。自らを律するものがない人間は平気で倫理を踏み越えるのです。

 日本がいまおかしくなってきているのは倫理観の欠如なのです。ですから、いま求められているのは越えてはいけない倫理ラインを自分で作ることです。それが「スピリチュアリティ」ですが、日本は仏教の国ですから仏教バージョンとして「エソテリシティ」を作ったのです。

 強い倫理観によって「自分の命を失ってでも譲れないものがある」というものをゴールとして持つということは単なる「リーダーシップ」や「抽象度」とはまた違った高い概念になります。

 それともう一つ、「コーチという絶対的味方がいるとなぜか人は成功しやすくなる」という、いまはまだ科学的証明ができていない部分もコーチングにはある、という思いを「エソテリシティ」には込めています。経験的な話なのですが、自分以外の誰かから絶対的に信用されていると思うと人は思ってもいない力を発揮するのです。それは生命場なのか情報場の作用なのか、よくわかりませんが、宗教レベルの精神的力が作用する瞬間があるのです。そういった「スピリチュアリティ」の人知を超えた部分を、宗教性をできるだけ排した形で作ったのが「エソテリシティ」なのです。

 引用終わり

 

 

 ゴールのカテゴリーに新たに加わった「エソテリシティ」には2つの意味が込められています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

その1つが「越えてはいけない倫理ラインを自分で作ること」。

 

少し話が逸れますが、「倫理」と似ている言葉に「論理」があります。その「倫理」と「論理」はまったくの別物。ちなみに現代の「論理」は「トゥールミンロジック」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 私はトゥールミンロジックを強く勧める立場ですが、実際に論理的思考を行う場合には気をつけるべき注意点があります。それはコーチングの感覚とも相通じる重要なポイントです。

 (「トゥールミンロジック」について、詳しくはこちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html

 

 論理的思考を行う場合の注意点 それは「決して相対化してはならないものがある」という事実。それを忘れてしまうと(=スコトーマに隠れる)、きっと判断を誤ります。先ほどの博士の言葉でいうと、「平気で倫理を踏み越える」ことになりかねません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

例えば、「“ワクチン政策”を推し進めるべきか? それとも一旦止まるべきか?」といった議論は論理空間上で行われます。論理空間とは、もちろん、情報空間の一部です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

物理空間だけではなく、情報空間にも不完全性が働きます。つまり、「絶対に正しい答え」や「永遠に正しい解」は存在しえないということ。だからこそ、「命」のように相対化してはならないものを議論の対象にしてはならないのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

皆さんは「人を殺してはいけない理由」を子どもたちにどのように説明しますか?

 

 私の場合、「ぎをゆな(議を言な)!」の一言(鹿児島弁です)↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19370962.html

 

 

 大切なことなので繰り返しますが、世の中には「決して相対化してはならず、議論の対象にしてはならないこと」があります。それは「論理を超えた空間がある」ということ。その「論理を超えた空間」のひとつが「倫理(空間)」です。

よって、私にとって「倫理違反」や「倫理性に関する懸念」という表現はとても重く響きます。

F-365:経営判断ってなんだ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35263585.html

 

 トゥールミンロジックでいうなら、それは「クリティーク(kritik)」。

「肯定側の推進する論理の背景もしくは前提にある哲学、思想、世界観、利用される用語などが望ましくないものであれば、肯定側のケースやプランの有効性にかかわらず、現実の世界では、肯定側のプランが採択されてはならないという議論」がクリティークです。

わかりやすくいうと、「そもそもおかしい。だから議論する意味(価値)がない」ということです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076426.html

 

 

 「エソテリシティ」のもう1つが、「『コーチという絶対的味方がいるとなぜか人は成功しやすくなる』という、いまはまだ科学的証明ができていない部分もコーチングにはある」。それは苫米地博士の強い思いでもあるはず。

 F-412Life Is Beautiful ~調子? 素晴らしいです♫~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37322333.html

 

 博士は「経験的な話なのですが、自分以外の誰かから絶対的に信用されていると思うと人は思ってもいない力を発揮する」「それは生命場なのか情報場の作用なのか、よくわかりませんが、宗教レベルの精神的力が作用する瞬間がある」と書かれています。

しかしながら、生粋の科学者である苫米地博士が探究を止めているはずがありません。コーチのブリーフは「決して立ち止まらない」だから。

F-429~:オーセンティック・コーチングの形式定義

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432237.html

 

*「生命場」「情報場」に関係する“苫米地理論第2世代”はこちら↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 きっと「エソテリシティ」も理論化されています。おそらく、そのヒントは苫米地理論第3世代「生命素粒子理論」と昔から博士が話されている「ゲシュタルト統合」にあるはずです。

 Q-436:コーチングは行動科学と <vol.3;「内部表現」という宇宙を認識する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37061031.html

 

 *「ゲシュタルト統合」のための思考法はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 

 ここまで「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」という問いかけについて考えてきました。ゴールのバランスホイールに新たに加わった「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ」を、それらのカテゴリーを加えた苫米地博士の意図とともに考察すると、「権力から離れる」という感覚がよりクリアに感じられるはずです。

 F-384:ロバート・メーガーの「3つの質問」 <vol.4;役割/責任「Intentionality」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36189008.html

 

 最終話である次回は、“情報空間をもう一段超える感覚”で「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」について考えてみたいと思います。

 F-407:自由訳「守破離」 vol.5(最終話);苫米地式「守破離」の真髄

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37145932.html

 

Q-464につづく)

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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―関連記事―

F-098~:なぜ2位ではいけないのだろうか? ~「順位づけをすり込むことはよくないが、1位を目指さないといけない」の意味~

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