苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

タグ:しつけ

Q-229:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか? 後編;しつけと教育の違い

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

3回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:コーチや大人はwant toで生きるということは理解できました。

低年齢の子どもはどうなのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか?

 

例えば、「お菓子ではなく、野菜を食べなさい」などというシチュエーションがあると思います。

年齢が大きくなれば、ゴールと結びつけて、want toに出来るかと思いますが、右も左もわからない年齢の子どもの場合はhave toになってしまうと思うのですが、それはしょうがないのでしょうか?

 

苫米地博士が以前、ロシアの学校の教育者への講義で「have toは一切しない」とお話されたと伺いまして、いつ頃の年齢からが対象なのかと思いました。この辺りの領域が詳しいようでしたら、伺いたいと思いました。

 

 前編;教育の目的は〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27764245.html

中編;苫米地式幼児教育のポイント

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27799595.html

 

A3:今回のテーマは「しつけと教育の違い」。キーワードは「ベーシックトラスト」です。

 

 「ベーシックトラスト」とは「子どもの親(大人)への絶対的な信頼感」のこと。

 それは親が子どもを徹底的に信じてあげることで育まれます。コーチング用語を用いると「信頼されている状態がコンフォートゾーン」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

以下、前回と同じく『0~5歳で決まる! 脳の力を無限に引き出す幼児教育』(扶桑社)からの引用を青文字で表記します。

 

 苫米地博士は「親から徹底的に信頼されて、信頼されることがコンフォートゾーンになれば、成長してからも無意識に『みんなの信頼にこたえたい』と考えるようになり、いつも責任ある行動をとるようなる」と書かれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 ベーシックトラストを育まれた子どもの脳には、「自分以外の誰かを信頼することができる」という記憶が焼きつきます。その「自分以外の誰か」は、はじめは父親や母親で、やがて学校の先生やまわりの友人たちなどに広がっていきます。それは「自分が生きているこの世界を信じる」ということと同じ意味で、生きる力になります。また、親から絶対的な信頼を寄せられることで、子どもは自分自身を信じる気持ちも育むことができます。自分を信じることができれば、自分の能力や未来に自信を持つことができるようになります。エフィカシー(自己評価)も向上して高い自己イメージを持つこともできるようになるのです。

 

 自分以外の誰かへの信頼 → 自分が生きている世界を信じる

 親からの絶対的な信頼 → 自分自身を信じる = エフィカシー

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 私たち大人は、「子どもを信じる」ことを通じて、子どもの未来に圧倒的な影響を与えられることを忘れてはなりません。まずはお子さんを徹底的に信じ、そしてしっかり褒めてあげてください。それが親の大切な役割です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

 「子どもの未来に圧倒的な影響を与える」は、残念ながら、いい面ばかりではありません。親のハビット&アティテュードによっては、後ろ向きで、エフィカシーを下げ、自由を放棄してしまうこともおこりえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 悪影響を与えないために絶対にやってはいけないことが、「禁止すること」「怒ること」「しつけをすること」の3つ。順番に確認していきましょう。

 

 1つ目のNGは「禁止すること」。抽象度を1つ上げると「命令すること」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 禁止や命令は思考力を失わせます。それは子どもの自立を妨げているのと同じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

子どもに行うべきは「許可」。子どもの無意識が「私(親)はあなた(子)を信じている。だから、あなたの自由にしていいよ」というメッセージ受け取ると、ベーシックトラストが育まれます。苫米地博士は「許すこと、信じることは、最も強力な教育法」とおっしゃっています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7554690.html

 

 2つ目のNGは「怒ること」。ここでの「怒」とは感情的な怒りのことです。それは動物的な大脳辺縁系での情報処理であり、私憤と呼ばれるもの。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 親(大人)の怒りは子どもを容易に「ファイト・オア・フライト」に陥らせます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 さらに、情緒不安定な親から感情的に叱られたり怒鳴られたりする環境で育つと、そうした状況が子どものコンフォートゾーンになってしまいます。すると、褒められたり優しくされることに居心地の悪さを感じてしまい、わざと悪いことをして怒られる状況を保とうとしてしまいます。

 頭では「悪い」「こんなのイヤだ」「もうやめよう」と思っていても、無意識の働きによって破壊的な行動を続けてしまうのです。その「無意識の働き」とはホメオスタシス(恒常性維持機能)のこと。いくら意識の力で抗っても、とてもかないません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 だから「ダメ。ゼッタイ。」的な押し付けはダメ。絶対に。

 F-082~:ダメ。ゼッタイ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_352303.html

 

 「ダメ。ゼッタイ。」は子どもの心を傷つけます。たとえ物理的な暴力がなかったとしても、心に受けた傷はやがて脳を含む身体の傷に変わっていきます。まるで汚染がひろがってしまうかのように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10114934.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523096.html

 

 心と体は抽象度が違うだけであり、そもそも同じものなのだから。「心と体」でひとつです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 3つ目のNGは「しつけをすること」。

 しつけは一方的に特定の価値観や行為を押し付けることです。それは「have to」を植え付けることと同じ。want toを思い描く自由を奪い、ゴール設定を阻む要因となってしまいます。大人になってからも。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 最初(Q-227)にお伝えしたとおり、教育の目的は「自由」であるはず。しつけは結果的に子どもの自由を奪い、考える力を失わせるのですから、本末転倒の愚行であるといえます。

 (詳しくはこちら↓)

 PM-05~:苫米地理論で見える教育現場のスコトーマ(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13077001.html

 

 では、「『お菓子ではなく、野菜を食べなさい』などというシチュエーション」等ではどのように対応すればよいのでしょうか?

 

 その場合、以下の3点を意識に上げることをお勧めします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 1)「子どものため」ではなく、「自分のため」になっていないか?

 子どもと接するときに基準になるのは、「親のエゴや欲求」ではなく、「子どもの欲求や感情」でもなく、論理です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 2)しつけ(価値観の押し付け)ではなく、知育(論理的思考訓練)として教える

 何らかの行動の背後には必ず理由があります。その理由を論理としてしっかり教えてあげることが知育です。

論理に納得すれば、子どもは「言われたとおりにする/しない」を自ら選択するでしょう。

納得できなければ理由を聞いてくるはず。その時には「どうしてか一緒に考えよう」というように、子ども自身が納得できる理由を見つけられるように導いてあげてください。

答えをすぐに教えてはだめですよ。すでにある価値観を外から与えることになるから。

スコトーマを外すのは、あくまでも子ども自身です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 3)誘導する

 子どもに論理的に考えさせ、自ら行動を決定させることが「誘導」。

 とはいえ、子どもの注意力は散漫です。子どもが面白いと感じ、没頭し、自ら選択したくなるような“ワクワク”をどんどん仕込んでいきましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

親自身が楽しみ、ドーパミンをしっかりだすのがポイント。私の感覚を明かすと「サプライズを仕込む感じ」ですw

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15549035.html

 

 

 以上、苫米地博士の著書を参考に、「しつけと教育の違い」について考察しました。教育の目的は「自由」であることを忘れずに、お子さんの「ベーシックトラスト」を育んであげてください。

 そうすることで、きっとあなたは、ドリームキラーではなく、ドリームサポーターになることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 

 

 ここで終わらないのが苫米地式w

 苫米地博士は、じつは、「ドリームサポーターにもなってはいけない」とおっしゃっています。博士に学ぶ私たちが目指すのは「ドリーム〇〇〇〇」!

最後に「0~5歳で決まる! 脳の力を無限に引き出す幼児教育」(扶桑社)より引用します。博士のメッセージをしっかり受け取ってください。

 

 御質問ありがとうございました。

 

 

 ドリームキラーにもドリームサポーターにもなってはいけない

 本書を読んでいる親御さんのほとんどが、

 「将来、子どもには〇〇になってほしい」

 という未来像を描いているのではないでしょうか。

 「お金持ちになってほしい」

 「結婚して幸せな家庭を築いてほしい」

 「一流大学に進学し、一流企業に就職してほしい」

 「スポーツ選手になってほしい」

 思い描いている子どもの未来像は、親にとって千差万別だと思います。そして、その実現のためなら、どんなサポートも惜しまないと考えているのではないでしょうか。子どもの「ドリームサポーター」になりたいという気持ちは、親として当然だと思います。

 しかし、逆説的な言い方ですが、親が子どもの幸せな未来を想像することをやめて、「ドリームサポーターになってあげたい」という気持ちを捨てることが、本当の意味で子どもの未来のためになります。なぜなら「子どもの幸せな未来の実現を応援しよう」「ドリームサポーターになろう」と考えた瞬間に、子どもの夢や未来に対して、親であるあなたの評価を入れてしまっているからです。

 きっとあなたは「子どもの夢の実現につながるように、しっかりと〇〇を教育してあげよう」などと考えるでしょう。それは子どものことを真剣に考えた結果なのかもしれませんが、そうした考えの裏側には常に「△△は子どものためにならないから、排除しよう」という選別の意識が働いています。

 サポートするものとしないもの、与えるものと与えないものを選んでいるのは、子ども自身ではなく、あなたです。あなたの評価が入ってしまった時点で、すでに子どもの未来を束縛し、あなたはドリームキラーになってしまっているのです。

 「うちの子にはこうなってほしい」と願った瞬間に親のエゴが出ます。もし子どもが成長して、その願いに反するような生き方をしたとき、きっとあなたは「それは間違っている」「正しい人生はこっちだ」と指図してしまうはずです。あなたは「指図するのは子どものためだ。それが親の義務だ」と主張するかもしれません。しかし、親であるあなたの言葉が、結果的には子どもの無限の可能性を狭め、子どもを束縛して不自由にしているのです。

 ドリームキラーにならないためには、子どもの夢や未来を一切評価しないことです。何がいいのか悪いのか、何をするべきで何をするべきではないのか、それを評価して判断するのは子ども自身です。親が勝手に判断して、子どもに指図するべきではありません。ドリームキラーにならないために、ドリームサポーターにもなってはいけないのです。

 私が口を酸っぱくして「親の評価を入れないこと」を強調するのは、現在「社会的に価値がある」「親として誇らしい」と思っていることが、数年後も同じような評価を得るとは限らないからです。

 (中略)

 現在の価値観で「これが常識」「これが正しい」と信じられていることが、子どもが成人したころに同じように通用している保証はどこにもありません。むしろ、情報があふれ、価値観が多様化している今の世界では、社会的に正しいと評価される価値観なんてあっという間に変わっていきます。だから、親が今「子どもにこう生きてほしい」と願うことは、子どもを無意味に縛るだけで、まったく子どものためにならないのです。

 もし子どものために何かできないかと本気で思うならば、私のコーチングのカリキュラムを受けてください。プロのコーチは、クライアントの夢や目標の実現に導くことを仕事としている人たちです。

 プロのコーチング理論は子育てにも役立ちます。子どもの夢を実現させるためには何をしてあげればいいのか。ドリームキラーになることなく、子どものサポートをするにはどうすればいいのか。その答えはコーチング理論にあります。コーチング理論を習得した親だけが、本当の意味で子どものドリームサポーターになれます。

 子どもがドリームを選ぶ、親はそのドリームをさらにレベルアップするお手伝いをする。親はドリームサポーターではなく、ドリームリフターになりましょう。

 引用終わり

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

0歳から5歳の幼児教育

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Q-228:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか? 中編;苫米地式幼児教育のポイント

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

3回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:コーチや大人はwant toで生きるということは理解できました。

低年齢の子どもはどうなのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか?

 

例えば、「お菓子ではなく、野菜を食べなさい」などというシチュエーションがあると思います。

年齢が大きくなれば、ゴールと結びつけて、want toに出来るかと思いますが、右も左もわからない年齢の子どもの場合はhave toになってしまうと思うのですが、それはしょうがないのでしょうか?

 

苫米地博士が以前、ロシアの学校の教育者への講義で「have toは一切しない」とお話されたと伺いまして、いつ頃の年齢からが対象なのかと思いました。この辺りの領域が詳しいようでしたら、伺いたいと思いました。

 

 前編;教育の目的は〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27764245.html

 

A2:今回のテーマは「苫米地式幼児教育」。

認知科学者 苫米地英人博士の著書「0~5歳で決まる! 脳の力を無限に引き出す幼児教育」(扶桑社)を参考に、「しつけと教育の違い」を考えるための基礎知識を確認していきましょう。

青文字は同書からの引用です)

 

 苫米地博士は、書籍の冒頭から、「個性」や「幼児教育」という言葉に対して警鐘を鳴らされています。「そもそも生まれた瞬間から個性は備わっている」「逆に『個性教育』という名の『画一教育』によって、本来子どもが備えているはずの個性が失われる危険がある」と。

 

 「個性が失われる」とは「社会の価値判断に染まってしまう」ということ。そうやって刷り込まれた他人や社会の価値観により、私たちのブリーフシステムができあがっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そのブリーフが子どもの世界を規定していきます。RAS&スコトーマの働きによって認識する情報が選別されていくからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

それは「社会的な価値基準のフィルター」。そんな埋め込まれたフィルターにより生みだされたどうでもいいものの代表が「長所」「短所」という概念です。

 

 あなたの子どもは、世界にたった一人の「あなたの子ども」であり、他の誰でもありません。長所を伸ばして、短所をなくそうとしてはいけません。長所に見えることも、短所に見えることも、どちらもあなたの子どもを形成する大切な個性です。子どもの個性すべてを、ありのままに受け止めてあげることが、親の愛なのです。

 

 これが「苫米地式幼児教育」の基本。

 その上で、博士は意識に上げてほしい点を2つ挙げられています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 〇子どもはもともと一人ひとり違って当たり前と認識すること

 〇その子らしさを失わせないように、自然に育てること

 

前回もお伝えしたとおり、苫米地博士は「幸せの基準は常に本人の側にあり、その人が『なりたい自分になる』ことこそ幸せな人生の必須条件になる」と語られています。

子どもが「〇〇になりたい」「△△がしたい」と思った時(I)、その夢を実現できる(R)ように育ててあげることこそが親の役割です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

もしも親が「社会的な価値基準のフィルター」を押しつけてしまったなら、子どもは思考停止のまま生きる大人に育つでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 そんな人生にシンの自由はなく、いつまでも「無人運転」「自動運転」のまま。苫米地博士は厳しく「奴隷」と表現されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 

 では、シンの自由を手に入れて「なりたい自分になる」ことを実現するためのキーワードを紹介します。苫米地式幼児教育において重要な概念は4つ。「クリティカルエイジ」「自己イメージ」「コンフォートゾーン」「抽象度」です。

 

 クリティカルエイジ 脳が最も効率よく学習する期間

 クリティカルエイジとは、遺伝的に決まっている脳の各器官の発達の年齢のことをいいます。クリティカルエイジの期間であれば、その器官の機能は容易に発達できますが、クリティカルエイジの期間を過ぎてしまうと困難になります。

 つまり、クリティカルエイジは「脳が最も効率よく学習する期間」であり、この期間内に教えるべきことを教えれば、子どもの才能をスムーズかつ効率的に伸ばすことができるのです。

 大人になってさまざまな才能、能力を発揮するには、ひとまずクリティカルエイジの期間にできるだけ多くの経験を積み、脳が「〇〇の機能は重要だから、しっかり維持しておこう」と働くように仕向けることが肝心なのです。

 

 自己イメージ 自己イメージが未来を決める

 自己イメージとは、文字通り「自分で自分のことをどう見ているか」ということです。自己イメージは、自分の能力に対する評価(自己評価)によって構成され、自己評価のことを専門的な言葉で「エフィカシー」といいます。

 人間は、自己イメージ以上の存在にはなれません。

 親が「お前はすごい」「何にでもなれるぞ」とポジティブな言葉を子どもに与えてあげることで、子どもも高いエフィカシーを持ち、自己イメージも向上させることができ、“なりたい自分になれる子”に育っていきます。

 

 *エフィカシーはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 *エフィカシーを高める方法はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25388178.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25645972.html

 

 コンフォートゾーン 心身ともリラックスでき、脳の働きが向上する空間

 コンフォートゾーンとは、意識の中にある居心地のいい場所のことです。たとえば、自宅のリビングのソファに座ってコーヒーを飲んでいるときくつろいだ気持ちになるならば、その空間があなたにとってのコンフォートゾーンになります。

 コンフォートゾーンにいるといちばんリラックスできて、安心もできるので、人の脳は無意識にコンフォートゾーンを維持しようと働きます。コンフォートゾーンを維持しようとする傾向が自然に働くことを、「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」と呼びます。

 自宅にいること、親と一緒にいることがポジティブなコンフォートゾーンとなり、常にリラックスできる環境を整えてあげることが、子どもの心と体の健やかな発育には何よりも大切なことなのです。

 

 *コンフォートゾーンはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 *ホメオスタシスはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 抽象度 高い抽象度を維持できれば、IQもアップする!

 抽象度とは、その人の頭のよさに深くかかわってきます。抽象度という概念は、「視点の高さのこと」ととらえると、わかりやすいでしょう。

 幼児教育にとって、なぜ「抽象度」が重要かといえば、抽象度の高い思考ができるようになると、圧倒的にIQが上がるからです。IQが上がるということは、つまりは「頭がよくなる」ということです。

 IQとは、「身体では体感できない空間をリアルに感じて操作する能力」のことをいいます。

 抽象度を上げて、IQを向上させることは、この地球上に生きているすべての人にとって重要な課題であり、幼児教育に限ったことではありません。ただ、大人になって効率的にIQを向上させていくためにも、しっかりとした土台を築くことが大切で、それが0~5歳時幼児教育に当たるのです。

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 *抽象度と「人間形成」「自己実現」との関連はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 

 今回は苫米地式幼児教育のポイントについてまとめました。

次回は「しつけと教育の違い」について掘り下げます。キーワードは「ベーシック〇〇〇〇」。

 

いただいた御質問を縁に、私はあらためて苫米地博士の教えを学びなおしました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その間強く感じたのが「我が子育ては我が心育て」という事実。

 Q-217:家族や人間関係のゴール設定はどのようにすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27388111.html

 

 まずは親が時間の源流である未来から縁起宇宙を構築しなおし、自我を自在に書き換えていくことが重要なのだと実感しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 未来とはゴールにより生みだすもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 もちろん、自らに由り。

自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

しつけと教育の違いについて理解し体得するためにも、「鏡の中の自分に微笑むことから始める」がポイントであるといえそうです。

S-04-24~26:「鏡の中の自分に微笑みかけること」の本当の意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23983088.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24057099.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24116667.html

 

Q-229につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

0~5歳で決まる! 脳の力を無限に引き出す幼児教育

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Q-227:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか? 前編;教育の目的は〇〇

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

3回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:コーチや大人はwant toで生きるということは理解できました。

低年齢の子どもはどうなのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか?

 

例えば、「お菓子ではなく、野菜を食べなさい」などというシチュエーションがあると思います。

年齢が大きくなれば、ゴールと結びつけて、want toに出来るかと思いますが、右も左もわからない年齢の子どもの場合はhave toになってしまうと思うのですが、それはしょうがないのでしょうか?

 

苫米地博士が以前、ロシアの学校の教育者への講義で「have toは一切しない」とお話されたと伺いまして、いつ頃の年齢からが対象なのかと思いました。この辺りの領域が詳しいようでしたら、伺いたいと思いました。

 

A1:私は、教育の目的は「自由」だと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 医師でもある私は医療・介護現場にコーチングを届けることを重要視していますが、じつは教育現場に届ける活動にも力を入れています。最近も小学校から御依頼をいただき、親子向けに講演(&体操もw)を行いました。

私の教育現場への提言をまとめています。こちらからどうぞ

PM-05~:苫米地理論で見える教育現場のスコトーマ(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13077001.html

 

 「100%want toで生きる」「have toは一切しない」の対象年齢を「自由と責任をしっかり身につけることができる年齢」と考えると、きっと思春期(~青年期)の頃でしょう。

 PM-06-09:仮説04)自由と責任の関係の理解不足

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13958864.html

 

ちなみにPX2の対象年齢は13~27歳。やはりそのくらいではないでしょうか。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11386276.html

 

 では、幼児や13歳頃までの児童にはどのように対応すればよいのでしょう?

 

まず心がけていただきたいことは「隗(かい)より始めよ」。私の表現でいうと「鏡の中の自分に微笑むことから始める」です。

S-04-24~26:「鏡の中の自分に微笑みかけること」の本当の意味

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23983088.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24057099.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24116667.html

 

子どもに対する親の対応の大前提は「親自身が100%want toで生きている」「親自身がhave toを一切しない」。シンプルにいうと「親が自由」であり、さらには「親が幸せ」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 苫米地博士は「幸せの基準は常に本人の側にあり、その人が『なりたい自分になる』ことこそ幸せな人生の必須条件になる」と語られています。

 つまり、自身の自由意思でゴールを設定し、そのゴールに向かって生きよ!

そのプロセス自体が“幸せ”です。

 

 お子さんが「〇〇になりたい」「△△がしたい」と思った時、その夢を実現できるように育ててあげてください。それは「夢をかなえる方程式 I×V=R」の実践。

I×V=R」を自然に実践できるように育てることこそが、親の最大の役割だと思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 そのために親自身が常に「I×V=R」を意識に上げて、自ら実践し続けるのです。子どもにもわかるように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 今すぐゴールを設定しましょう(更新しましょう)。もちろん子育てのゴールも。ゴールは 1)心から望むもので、2)自分中心を捨て、3)現状の外に設定するもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールを設定したら、時々セルフチェックを行ってください。

 

1)本当に「心から望むもの」だろうか?

 通常、「1)心から望むもの」の判断基準には、他人(とくにあなた自身の親)のモノサシや社会の価値観が入り込んでいます。それらはすべて過去です。

 その判断基準=ブリーフシステムを確認してみましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 2)本当に「自分中心を捨てている」だろうか?

 例えば子育ての場合、あくまでも子どもが主であるべきなのに、いつの間にか親や教師の思いにすり替わっていることが少なくありません。

 PM-05-10~12)そもそも教育とは?-5)望ましい方向へ変化させること

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9672774.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9817539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9817603.html

 

その対策はコーチングの肝と同じです。

100%子どものためだけを考える

親の利益は0

  

 「主語が『I』になっていないか?」を厳しくチェックし(case)、修正し続けること(plan)が重要。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html


 もしも「WE」であるなら、自分が含まれていてもOKです。「IWE」という変化は抽象度が上がることであり、「2)自分中心を捨て去る」と同じだから(と私は思っています)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 親の抽象度の変化を間近で学んだ子どもは、自然と高次の抽象度次元を志向するようになるでしょう。それは教育が目的とする「人間形成」と重なります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 繰り返しますが、重要なのは、子どもに気を向けながら(「家庭」「子育て」のゴール)、あなた自身が挑戦を続けることです(「未来への貢献」「職業」「生涯学習」のゴールなど)。ぜひともバランスホイールの調和を心がけてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 ところで、なぜ“挑戦”なのかわかりますか?

 

 3)本当に「現状の外」だろうか?

 答えは「3)ゴールは現状の外」だから。

 

 「現状の外」はスコトーマに隠れているため、認識することすらできません。そもそもゴールは簡単に見つけられないのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「現状の外」はこれまでのコンフォートゾーンの外側。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

よって、仮にゴールを見つけられたとしても、ドキドキしてしまいすぐに手放してしまいがち。御経験はありませんか?

Q-103:あがり症は克服できますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

 

 反対にドキドキやワクワクが弱くなってきたら、かつての「現状の外」が現状に変わりつつあるサインです。私はよく「現状維持の壁」という表現を用いますが、その「壁」は固定的なものではなく、ダイナミックに変化するものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 その理由は「すべてマインドが生みだしている」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 今一度、その視点(すべてマインドが生みだしている)で、このブログ記事を読み直してください。その後はリラックスをさらに深めながら、「しつけ」と「教育」について考察してみましょう。「Don’t think, Feel!」でw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

 次回、苫米地博士から教えていただいている「苫米地式幼児教育」のポイントをまとめます。お楽しみに。

 

Q-228につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 次回、苫米地博士から教えていただいている「苫米地式幼児教育」のポイントをまとめます

 

 私は「苫米地式コーチング認定コーチ」。

苫米地式には、さらに、認定コーチを対象にした「苫米地式教育コーチング」という資格があります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11386572.html

 

 じつは今、青山龍マスターコーチを中心とした教育コーチの皆さん(全員が認定コーチでもあります)による無料セミナーが定期開催されています。その名も「教育コーチングカフェ」!

 今年(2021年)10月から始まっています。詳細はこちらからどうぞ↓

 青山龍主催 教育コーチングカフェ【2021年10月〜2021年3月開催】 - (aoyamacoach.com)

 

 もちろん私も受講させていただいております。

 子どもたちのために、未来のために、ともに学び実践しましょう!

 

教育コーチングカフェ(青山龍コーチブログ)

青山龍苫米地式コーチング認定マスターコーチのブログより引用

【受付開始】12月22 無料オンライン教育コーチングセミナー開催!  : 苫米地式コーチング認定マスターコーチ青山龍ブログ (livedoor.jp)

 



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