Q-119:「ありのまま」とは?

 

Q-117(「コーチングは変わるためにあるものではない」の真意とは?)にて、「ありのまま」について考察しました。関連していただいた御質問への回答です。まずはQ-117を御確認下さい ↓

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/20576958.html

 

 

Q:ありのままとは「リラックス(現状の内側)」、「認知不協和時(現状の外側)」のどちらをさしているのでしょうか?

 

A:前回(Q-117)書いたとおり、基本的には、私は「ありのまま」をABの「→」と考えます。よって、「A」≒「リラックス(現状の内側)」でも、「B」≒「認知的不協和時(現状の外側)」でもないと思います。

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 ここで誤解しないでいただきたいのですが、ABがいけないという意味ではありません。その時の状況により、「ありのまま」はAともいえるし、Bともいえます。

 そして、その状況を決めるのがゴール(あるいはサブゴールやエンドステート)です。

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 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14973460.html

 

私が重要だと思っているのは、「Aのまま、あるいはBのままでとどまらない」ということであり、より高い抽象度次元を志向するベクトルです。それを「→」としています。

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http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

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 例えとして「寒さで冷え切っている状態」をイメージしてください。

冷え切った体を温めるためお風呂に入ります。湯船につかりながら徐々に体が温まっていきます。すっかり心地よくなりとてもリラックスした状態がAです。

Aに至る前に(あるいはAになった瞬間に)風呂をでると風邪をひくかもしれません。その一方で、あまりにも長くAの状態を維持すると体がのぼせてしまいます。

ほどよく温まったら自らの自由意志と責任で風呂からでる

それが「→」であり、「ありのまま」です。

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私自身も含めてですが、多くの人や組織が無意識下で心地よいAを維持しようとし続けます。

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ところが、風呂のお湯は必ず温度が下がっていくように、縁起空間は必ずダイナミックに変化していきます(無常)。Aに留まり続ける人や組織は時代の変化の波に飲み込まれることになります。

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反対に、「→」を志向し続ける人や組織は、そんな変化の波に乗りむしろ加速することができます(サーフィンをしたことがある人は、波に乗ったときの一体感、エネルギー感を思いだしてください)。

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 ところで、乱暴な言い方ですが、うつ状態などと表現される元気を失った状態は「寒さで冷え切っている状態」です。そのときはしっかりと「お風呂につかる」ことが大切。「お風呂」に相当するものが薬でありヒーリングです。

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適切な対処でAの状態(リラックス)になったら、まだあたたかいお風呂の中で「B」「C」「Dをいろいろイメージしてください。もちろんゴールごとの未来(可能世界)です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14524490.html

 

程よく温まって風呂から出るときが、「→」であり、「ありのまま」です。

 まずはしっかりと温まる(ヒーリング)。そして、未来を楽しく考えながら、すっかり温まったら風呂から出る(コーチング)。その一連の思考と行動が自然にできることが「ありのまま」だと思います。

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 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 「より高い抽象度次元を志向するベクトル」は、とてもとても重要です。それは教育の現場のおいては「人間形成」の鍵となります。

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 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

 そのさらに先(上)には悟りがあるはずです。

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