苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:Q:質問等回答編 > Q-434~ コーチングは行動科学とどう違うのですか?

Q-434:コーチングは行動科学とどう違うのですか? <vol.1;「次世代コーチング」のコアの確認>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 4回に分けて回答いたします。

 

 vol.1;「次世代コーチング」のコアの確認

 

 

Q:コーチングは行動科学とどう違うのですか?

 

A1:まずは最新の「コーチング」(というゲシュタルト)の確認をしましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

かつて出演されていた「バラいろダンディ」(20211213日放送回)の中で、苫米地博士は「コーチングでは、関数pの再定義を促すのではなく、可能世界w1から別の可能世界w2への移行を促す」と説明されています(放送では「wからw1への移行」と表現)。

これが「次世代コーチング」のコア。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 「苫米地式次世代コーチング」をテーマとした最後の「バラダン」(202499日放送回)での講義で、苫米地博士は「自我」の再確認をされました。

その理解が、コーチングにおいて、とても重要だからです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

240909バラダン最終講義-1

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

 「部分関数」とは、ある集合を切り分けて取りだす関数のこと。例えば、「偶数」というのは、「自然数」という集合から「2で割り切れる数」を取りだす関数であると見なせます。

 このとき「2で割り切れない数」=奇数が残ります。よって、「奇数」の方も同時に定義できてしまうことになります。

 

 同様に、自我とは、宇宙を「自分」と「自分以外」に切り分ける関数のこと。よって、「自分がわかると、宇宙がわかる」。それが部分関数です。

 

 

240909バラダン最終講義-2

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

 次に話されたのが、自我のもうひとつの定義「評価関数(重要性関数)」。

 例えば、「職業はコーチと医師を」「子どもは3人いて」「映画好きで、とくにSTAR WARS」「生まれも育ちも鹿児島で」などと自己紹介するとき、それは自分にとって重要な(あるいは関係性が深い)順に宇宙を並べ替えているといえます。

その並べ替え関数が「評価関数(重要性関数)」です。

 

ちなみに、宇宙に対する評価関数のことを、コーチングでは「コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)」と表現します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 

240909バラダン最終講義-3

「バラいろダンディ」(202499日放送回)より引用

 

 

 自我を確認した後、苫米地博士はコーチングの奥義を再々開示されました。それが

 

  コーチングが関わるのは、“p自我”ではなく、あくまで“w”の部分

 

 以下、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版」(CYZO、付録②)より引用します。

 

 

自我を定義する「重要性評価関数」

 一方で、コーチングでは、次の自我の定義を使います。現代分析哲学的な定義の仕方で表すと次の式となります。

 

  w∀y∃xp自我(x,y)}x,y∈宇宙

 

w∀y∃xwの中で「xyより重要」

p自我(x,y)xyで成り立つ関数:p自我

x,y∈宇宙x,yは宇宙にあるもの

 

【解説】w(世界)において宇宙のすべての存在間で「xyより重要」を定義する重要性評価関数p:自我

----------------------------------------

 

 初めて見る記号が出てきて、先ほどの部分関数よりさらにとまどった人もいるかもしれません。しかし、こちらも内容はシンプルなので、一つひとつを見ていけば意味を理解するのは難しくはないでしょう。

 まず、この式は、「自我とは、宇宙のすべての存在を自分にとっての重要度で並び替える関数p。つまり、重要性評価関数」であることを示しています。重要性評価関数とは、宇宙の任意の2つのものx,yを持ってきたときに、それらを重要度によって評価し、並び替える関数ということです。

 例えば、目の前にx:お母さんとy:ペットボトルがあったときに、どちらが重要かを決める関数が自我関数pです。たいていの人は、お母さんがペットボトルより重要だと評価するのではないでしょうか。それはお母さんとペットボトルを、自分にとっての重要度によって評価して並び替えたということです。

 ちなみに、お母さんとペットボトルとの間で、どちらの方がより重要かわからない人、つまり悟った人をブッダといいます。悟った人は、無分別であり、すべてのものの重要性が同じなので、どちらがより重要かが決められないのです。

 ですから、ブッダは理論的には存在しますが、物理的現実世界には実存しません。なぜなら、どれが自分にとって重要かを決められなければご飯も食べられないので死んでしまうからです。ブッダは目指すものであって、もし「私はブッダです」と言う人がいたら、その人の言っていることは怪しいということです。

 お母さんとペットボトルとの間だと、どちらがより重要かについての評価は、ほとんどの人で同じであるためわかりづらいかもしれませんが、世の中には、どちらがより重要かが人によって大きく分かれるものがたくさんあります。

 例えば、レストランで食後に「コーヒーにしますか? 紅茶にしますか?」「コーヒーにミルクは入れますか? 砂糖は入れますか?」と聞かれたら、どちらを選ぶかは人によって異なるでしょう。

 どうして人によって選択が異なるかというと、それを決める重要性評価関数である自我関数pが一人ひとり異なるからなのです。

 そうすると、人生がうまくいっている人とうまくいっていない人の違いは、この重要性評価関数である自我関数pなのだと思うでしょう。そして成功している人の自我を真似すれば自分も成功者になれると思うはずです。

 そうして、自我関数pを書き換えることを一生懸命にやろうとします。実はそれではうまくいかないのです。

 コーチングを学んだことがない人であれば、そうなってしまうことも仕方のないことかもしれません。しかし、本を数冊読んでコーチングがわかったと思っている「にわかコーチ」の人も、コーチングの本質を理解していないため、ここを間違えます。

 つまり、自我関数pを変えることがコーチングだと誤解して、クライアントの自我関数pを一生懸命に変えようとアドバイスしてしまうのです。

 例えば、「差別をするのをやめましょう」とか、「人種に関わらず好きになりましょう」などをコーチがクライアントに言うのは、一見よいことのように思えます。しかし、これはクライアントの自我関数pを変えようとコーチがアドバイスしているので、コーチングではないのです。

 引用終わり

 

 

 繰り返しますが、「次世代コーチング」のコアは、「関数pの再定義を促すのではなく、可能世界w1から別の可能世界w2への移行を促す」。コーチングが関わるのは、“p自我”ではなく、あくまで“w”の部分です。

それを「クライアントのコンテンツには関わらない」と表現します。「こちらがより重要」という評価・判断に、コーチは一切関わりません。

 Q-376:バランスホイールはクライアントが書き込んでコーチに見せるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34542064.html

 

重要度を決めているのは、ほとんどの場合、他人から埋め込まれた情報です。他により埋め込まれたRASが、一人ひとりが認識している目の前の世界を決めています。

そのRASについて、多くの人は無自覚なまま。「RASについて“自分なりの判断”を行わない」ことは「思考停止」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 そもそもRASReticular Activating System、網様体賦活系)とは、脳の活性化ネットワークのことで、五感から入力される大量の情報の取捨選択を行うフィルターのようなもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

人は、そのフィルターを通過した情報のみを認識し(=スコトーマが外れる)、通過しない情報は認識することができません(=スコトーマに隠れる)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 博士が書かれている「コーヒーか? 紅茶か?」でいうと、「食後にコーヒーを飲む」といった無意識化された行動パターンがハビット(Habit)で、「どちらにしますか?」と聞かれて「コーヒー」と答える無意識の判断がアティテュード(Attitude)です。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 そのRAS&スコトーマやハビット&アティテュードを制御しているのがブリーフシステム(Belief SystemBS)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 つまり、自我(重要性評価関数)とブリーフシステム(BS)は同義。その自我≒BSへの向き合い方が、コーチングと行動主義(行動科学)では決定的に異なります。

 

Q-435につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

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Q-435:コーチングは行動科学とどう違うのですか? <vol.2;心理学から行動科学、そして認知科学へ>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 4回に分けて回答いたします。

 

 vol.1;「次世代コーチング」の確認

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37022611.html

 vol.2;心理学から行動科学、そして認知科学へ

 

 

Q:コーチングは行動科学とどう違うのですか?

 

A2:この御質問はコーチングをしっかり学んでいる方からいただいたものです。もうちょっと詳しく状況を説明すると、「クライアントのブリーフシステム(Belief SystemBS)を分析する際の心得」について説明した際にいただきました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 その「心得」とは、「しっかりハビット&アティテュードを観察する」こと。

 

 ハビット(Habit)とは「無意識の行動」のことで、抽象度を軸にとった場合の情報空間の底面、すなわち物理空間でのパフォーマンスのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 一方、アティテュードは「無意識の判断」であり、「行動の性向」のこと。それは思考の一部であり、高次の情報空間(知識宇宙)におけるパフォーマンスのことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 そんなハビット&アティテュードは、たしかに「出力(反応)」とみることもできますが、いわゆる行動科学的な「出力(反応)」とはまったく異なります。その違いはどこにあるのでしょう?

(答えはすでに書いてあります。Feel!)

 

 

 まずは「心理学から行動科学、そして認知科学への流れ」を確認しましょう。

 

 心理学の最初のパラダイムは、フロイトやユングに代表される精神分析学でした。その時代の研究手法や発表方法は、「記述主義(Descriptive)」といわれる“記述的”なもの。科学というよりは感想に近いものでした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25025653.html

 

 そんな心理学を科学にしようと試みたのが「構造主義(Structuralism)」。その基本は「すべての事象は細かい部分の集合でできているので、その構造をとことん細分化して研究することで、その事象全体がわかる」というもの。「行動科学」のベースにあるのは、この構造主義です。

「部分の総和が全体」という構造主義は、じつは、今も社会のいたるところで垣間見られます。例えば、「科目診療」と呼ばれる医療システムは、まさに構造主義そのもの。

L-161202201… -05;高次元のフレームを構築=グレインサイズを大きくする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34284848.html

 

記述主義から構造主義に移行する時代の科学のパラダイムに不可欠だったのが、「実験的再現性」です。苫米地博士はこのような心理物理実験を例として挙げられます。

 

<「人間を定義するための『人を殴る』」という心理物理実験>

1回殴ったら怒った

2回殴ったら泣いた

3回殴ったら死んだ

結論:「人間は1回殴ると怒り、2回殴ると泣き、3回殴ると死ぬ生物である」

 

 もちろんこれは極端な例ですが、結局、人間を定義することなどは不可能だとわかりました。「実験心理学」とも呼ばれた行動科学の過ちの本質は、「人間を入力(刺激)と出力(反応)の関係のみで見ようとした」ことだといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

つまり、“心”をブラックボックス化し、「“心”の中でどんなことが起きているのか?」「どんなプロセスがあるのか?」をあえてスコトーマに隠してしまったということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 認知科学の研究は「“心”をブラックボックス化する」ことに対する問題意識から始まりました。そして、科学のパラダイムが「認知科学」へと移行すると、ブラックボックスの内部を重視し表出しようとする「内部表現(Internal RepresentationIR)」が中心的な概念となりました。「“心”=内部表現」ということです。

 F-383:ロバート・メーガーの「3つの質問」 <vol.3;重要性「『there』を生みだす」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36142269.html

 

 そして、「人間には“心”がある」という認識で始まった認知科学の研究は、脳科学と合流しながら、「機能脳科学」という一分野に発展していきました。

 私が医師になった頃(1990年代)の鹿児島でも研究が盛んだったのでよく覚えていますが、脳の血流量の変化を検出するfMRIfunctional Magnetic Resonance Imaging)の登場により、特定の機能(見る・話す・動かす等)が脳のどの部位で行われているか(=局所化)が明確になっていきました。

 

 苫米地博士に学ぶ前の私は、機能脳科学という分野は局所化脳機能を研究するものだと思っていました。私の認識する世界には、まだ「抽象度」という軸がなかったから。

 Q-264:コーチングは弱ったvol.6;「老病死(+生で四苦)」を理解し克服する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28898728.html

 

博士は「局所化が具体的に明らかになったというところで留まっていけない」と諭され、「内部表現そのものを研究解明せねばならない」と語られます。その「内部表現そのものの研究解明」を基盤にしているのが、本物のコーチング(Authentic Coaching)です。

Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

 以下、苫米地博士の著書「Dr.苫米地の『脳力』の使い方」(徳間書店、p89)より引用します。

 

 

抽象度が低いほうから高いほうへ進むと、計算量が爆発する

 まえの項で述べたように、脳の中のどこの局所がどんな機能をつかさどっているのかが、わかったとしても、それは、すべての脳の働きを解明したことにはなりません。

 それは、パソコンの仕組みと同じようなものと言えます。たとえば、宇宙人が地球にやってきて、パソコンを見て、電気の流れをすべて解明したとしても、パソコンの上で走っているソフトで何が起きているのかは全くわからないからです。

 要するに、脳の局所の働きが明らかになったということは、

 「パソコンのどこで電気が増幅されているのか」

 「キーボードをつかさどるのはどこなのか」

 「このへんがメモリーをつかさどる」

 など、信号処理がどこで行われているのかが明らかになったということに過ぎないということです。

 これらのことがすべてわかったとしても、そのパソコンで走っているワープロの文章の次の単語を予想できるはずがありません。

 これらは、まったく違う空間に属するものであって、次元が違うからです。それを、私は「抽象度が違う」という言葉で言い表しました。

 この言い方で表現すると、脳の局所の働きを知ることは、パソコンの各々の箇所の機能を知ることであり、その抽象度はきわめて低いということになります。

 私たちの思考は、もっと高い空間、すなわち、抽象度は非常に高いということです。

 抽象度という言葉を使うことで、次元が違うものを、抽象度の高低で測ることができると私は考えたわけです。抽象度が違うだけで、現象としては同じだからです。

 ですから、脳の働きを機能的に見るという抽象度の低いところを見ていたのでは、人間の生命現象までを見るという抽象度が高いことを解明することは絶対にできません。

 私たち研究者は、抽象度の高低を、計算量の複雑性という概念でも捉えることができるのですが、抽象度が上がるほど、計算量が上がります。

 つまり、脳の物理から脳の研究をして、さらなる高みへ行こうとすると、計算量が大幅に上がり、爆発してしまうのです。

 これは、当たり前のことで、2次元的に捉えるか、3次元的に捉えるかの違いに似ています。

 たとえば、2次元人が、人が歩いているところを見たとします。足跡が現れて、次に、また現れたとき、その次はどこに現れるかなと思っても、それは違っているかもしれません。

 しかし、3次元人ならば、その人の足跡がよくわかります。

 その違いは、上半身や足の違いを見ていればわかりますが、足の裏の位置だけを見ていたのでは、次の予想はできないというところにあります。

 この例からわかることは、1つ下の次元から、上の次元に上がるためには、圧倒的に多くの情報量が必要だということです。つまり、計算量が爆発するわけです。

 ですから、抽象度の高いほうから研究する必要があります。人間の抽象度の高さを考えれば、信号処理のレベルでできることではないのです。このレベルで研究をしている限り、生命現象を解明する日は永遠に来ないでしょう。

 そういう意味で、このレベルの抽象度の研究から出ることができない分子生物学者よりも、私たちのほうが生命現象を解明する可能性は高いのではないかと思っています。

 引用終わり

 

 

 さて、「コーチングは行動科学とどう違うのか?」という疑問に対する解は見つかったでしょうか?

 

 鍵となるのは「抽象度」。

先ほどまで「人間には“心”がある」と表現しましたが、その“心”のことを、物理空間では「脳」と表現します。そして、「脳」の情報空間での表現が「心」です。

 

つまり、「脳」と「心」は別々のもではなく、「脳と心」でひとつである ということ。

 Q-269:薬をやめることができますか? <中編:case-side(ワーク付き)>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29213970.html

 

 行動科学では人間を「入力と出力の関係」でみますが、認知科学では人間を「内部表現」としてみて、「内部表現を変えることで(入力を変えることなく)出力が変化する」と考えます。

「内部表現」とはマインド(脳と心)“のこと。

そのマインドでの情報処理が言動などの出力を決めます。よって、マインドを変えると行動や行動性向が変わることになります。逆にいうと、行動や行動性向、すなわちハビット&アティテュードを観察することで、マインド=内部表現を推察することができます。

それが「しっかりハビット&アティテュードを観察する」という心得の意味です。

F-336:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.1;コーチングにプロファイリングは必要?>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33723264.html

 

 では、私から質問です。

 

 「人間には“心”がある」という認識を持ち続け、さらには「抽象度」という軸を持ち続けながら「しっかりハビット&アティテュードを観察」し続けていると、あること“を体感します。

 

 そのあること“とは何でしょう?

 

Q-436につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

行動科学では人間を「入力と出力の関係」でみますが、認知科学では人間を「内部表現」としてみて、「内部表現を変えることで(入力を変えることなく)出力が変化する」と考えます

 

 じつは、出力だけではなく、入力自体がマインドでの情報処理により決まっています。RAS&スコトーマについて、詳しくはこちらでどうぞ↓

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 

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2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

―関連記事―

L-133202111月シークレットレクチャー -02;自我とRAS&スコトーマとコーチングの関係

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Q-407~:ブリーフシステムをゼロベースで観察することが困難な中、どのように分析を行えばいいのでしょうか?

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Dr.苫米地の「脳力」の使い方

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Q-436:コーチングは行動科学とどう違うのですか? <vol.3;「内部表現」という宇宙を認識する>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 4回に分けて回答いたします。

 

 vol.1;「次世代コーチング」の確認

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37022611.html

 vol.2;心理学から行動科学、そして認知科学へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37049778.html

 vol.3;「内部表現」という宇宙を認識する

 

 

Q:コーチングは行動科学とどう違うのですか?

 

A3:私から質問です。

 「人間には“心”がある」という認識を持ち続け、さらには「抽象度」という軸を持ち続けながら「しっかりハビット&アティテュードを観察」し続けていると、あること“を体感します。そのあること“とは何でしょう?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 答えをお伝えする前に大事な話を。

 

 「コーチングは行動科学とどう違うのか?」という疑問への回答として、前回(Q-435)は心理学から行動科学、そして認知科学への流れを説明しました。素直に読めば「コーチングの基盤は認知科学である」と解釈できると思いますが、厳密にはその解釈は△です。
 なぜでしょう?

 

 

 現在の認知科学のパラダイムは「ファンクショナリズム(functionalism)」。その基本は「存在をすべてファンクションとしてみる」ということ。その「ファンクション」が「内部表現(Internal RepresentationIR)」です。

 L-169202203月シークレット… -02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 

 「部分の総和が全体」という行動科学(構造主義)に対して、認知科学では「部分と部分、もしくは部分と全体との関わりの中で意味が生まれてくる」と考えます。その「関わり」が「ファンクション」。西洋的にいえば「ゲシュタルト」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 認知科学=ファンクショナリズム(functionalism)は壁にぶつかっているといいます。その壁が「フレーム問題」。苫米地博士は「認知科学はフレーム問題を突きつけられていながら、ほとんど顧みることなく無視し続けてきた」と指摘されています。

それは「フレーム問題を、あえてスコトーマに隠し続けてきた」ということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 著書「認知科学への招待」(CYZO)の中で、苫米地博士は「フレーム問題」を「レストラン」というフレームを用いて解説されています。

 

 

認知科学への招待

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シンプルに問うと

 

人はなぜその場所がレストランだとわかるのか?

(詳しくはこちらでどうぞ↓)

 Q-407BSをゼロベースで観察することが困難な中vol.1;フレーム問題>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35931899.html

 

 コーチングの基盤は認知科学ですが、その認知科学のパラダイムは「ファンクショナリズム」から次の世代に移行しています。それも3世代先まで。

 「ファンクショナリズム」を第0世代とするなら

 

 第1世代が「サイバーホメオスタシス理論」↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 第2世代が「超情報場理論」↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 そして、第3世代が「生命素粒子理論」です↓

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

以下、苫米地博士の著書「ドクター苫米地の新・福音書」(講談社、開拓社より再版、p27)より引用します。「しっかりハビット&アティテュードを観察」し続けることで体感するものを感じてください。Feel

 

 

新・福音書

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自分の認識はすべて「縁起」によるもの

 私が後ほどご紹介する「書き換えの技術」は、自我と認識しているネットワークだけを対象とするものではありません。それを含むもっと広い宇宙―「内部表現」に対して働きかけるものです。

 内部表現とは、意識的にせよ、無意識的にせよ、私たちの「脳と心」が認識している空間のすべてを意味する概念です。「内部」という言い方から、脳と心の外側に物理的現実世界があると受け止められがちですが、そんなものはありません。私たちの脳と心に映っている世界なら、それが宇宙の果てであろうと、地球の奥深くであろうと、内部表現なのです。

 わかりやすく言うと、私たち一人ひとりが固有の内部表現の住人なのです。具体的には、生身の私たちが生きる現実世界も、映画やテレビ、小説などで描かれたり、夢・空想から生み出されたりする仮想世界も、脳と心が認識すればそれは内部表現。宇宙そのものだということです。

 自我というのは、これほどにスケールの大きな内部表現のひとつの中心点だと言えるでしょう。

 ちなみに、「脳と心」は切り離せないものです。脳も心も、内部表現の状態を記述するべく機能しています。内部表現は物理抽象度(現実世界)から情報抽象度(仮想世界)まで連続的に広がっており、そのなかのどの抽象度で記述しているかによって脳と呼んだり、心と呼んだりしているにすぎません。

 つまり、脳科学者が語る「脳」と、心理学者が語る「心」は、内部表現について違う抽象度で表現しているだけです。

 機能脳科学は脳と心をセットで扱う学問です。なので、その専門家である私は「脳と心」をひとつの単語として使っています。

 ところで、もうひとつ、しっかり頭にいれておいて欲しいのは、内部表現という宇宙では、自我だけではなく、自分の認識しているものすべてが、関係性で成り立っているということです。その関係性をインドの哲学者 釈迦は「縁起」と呼びました。

  「すべての存在は縁、つまり関係性によって起こる」

 としたのです。内部表現を書き換えることはすなわち、自分の縁起に働きかけることだと捉えてください。

 引用終わり

 

 

 内部表現を書き換えることはすなわち、自分の縁起に働きかけること

 

 認知科学の第0世代(ファンクショナリズム)に対して、3世代にわたる苫米地理論では「物理空間と情報空間は抽象度の違い(物理空間は情報空間の底面)」「自と他の違いはなく、その本質は空(くう)」と考えます。

 PM-02-16:空観、仮観、中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 関係と存在でいうと、「関係が存在を生みだす」という縁起!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 つまり、「内部表現(Internal RepresentationIR)」とは、個人のマインド(脳と心)内で完結するものではなく、どこまでもひろがる縁起宇宙であるということ。

 Q-429:宇宙は「包摂半順序束」。そのtopである空(くう)は「有と無を包摂する概念」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36937284.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

「有」の上位概念としての「空」のイメージ

 

 

「内部表現」という宇宙 = どこまでもひろがる縁起

 

 それが「『しっかりハビット&アティテュードを観察』し続けることで体感するもの」です。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

Q-437につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

「内部表現」という宇宙 = どこまでもひろがる縁起

 

 今回の御質問は「コーチングは行動科学とどう違うのですか?」ですが、両者のスケールの違いを感じていただけたでしょうか?

 

 決定的に違うのは「一人一宇宙」という見方です。

その「一宇宙」もダイナミックに移ろい変わっていく縁起。すべては無常。だからこそ、ゴールを見いだす現状の外“はあり続けます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 以下、苫米地博士の著書「『生』と『死』の取り扱い説明書」(KKベストセラーズ、p88)より引用します。

 

 

「一人一宇宙」ということ

 宇宙はビッグバンという大爆発から始まり、その前は時間すらなかったとされています。高度に発達した現代物理学が導きだしたこの結論は、おそらく論理的には間違いないのだと思います。

 ただし、これは私たちが共通認識として「ある」と信じている、いわゆる「物理宇宙」というものの話です。私のこれまでの著作をお読みの読者には繰り返しになりますが、人間の脳というのは、世界(=宇宙)を正確に認識できているわけではありません。

 交差点の赤信号で止まっていて、信号は視界に入っているはずなのに、ぼうっとしていたために青に変わっても気がつかないで止まっているという経験はないでしょうか。青信号の視覚情報、青い色の波長は目の中の網膜を刺激し、視神経を通って、脳に達しているはずです。にもかかわらず、認識できなかったわけです。

 人は、自分ではありのままの世界を認識していると思っているかもしれませんが、世界のほんの一部を、しかもかなり都合のいい形に変形させて認識しているのです。

 また、宇宙というのは絶対的に無条件に存在しているのではなく、その宇宙を見ている私たち観測者も宇宙を構成する要素の一部です。

 何もないはずの真空状態の空間でも、観察してみると、なぜか素粒子=物質が観測されます。真空というのは、物質が何もない状態のはずなのですが、調べてみると物質があるのです。これは、観測という行為がエネルギーを持っているため、観測によって物質が生まれてしまうのだと考えられています(E=MC2というアインシュタインの相対性理論の方程式により、エネルギーがあればそこに質量もあるということになります。それが観測という行為によって証明されてしまったわけです)。

 ここで言いたいのは、あなた自身も宇宙を構成する一要素であり、観測という行為一つを取ってみても、あなたが宇宙に与える影響はけっして小さくないということです。

 もう一つ知ってほしいのは、私たちの脳が世界(=宇宙)を正確に認識できないのだとしたら、「誰もが共通に認識できる物理宇宙」というものは誰にも認識できないということです。誰にも認識できないものを現実的に「ある」とは言いにくいでしょう。つまり、「あるとも言えるし、ないとも言える」「あるとも言えないし、ないとも言えない」という、前章で見た「空」の概念にたどり着くことになります。

 では、宇宙とはどういうものなのでしょうか。

 先ほど言ったように、私たちは一人ひとりが、宇宙を構成する要素です。あなたと宇宙とは切り離せないわけです。そして、あなたが宇宙だと認識しているものは、あなたの脳の中にしかありません。私はこれを「情報宇宙」と呼んでいます。読んで字のごとく、情報としての宇宙です。あなたが「これが宇宙だ」と認識している宇宙ということです。

 この「情報宇宙」があなたの脳内にあるということは、理解してもらえると思います。むしろ、純粋な「物理宇宙」というものを誰も認識できないのだから、宇宙とはこの「情報宇宙」以外にないのだと言えます。

 物理学者が「物理宇宙」の研究をするのは何の問題もないですし、どんどんやっていただきたいのですが、私たち一人ひとりは、私たちの認識できる「情報宇宙」について考えていくほうが大いに意味があるでしょう。純粋な物理宇宙を認識できない以上、「死」や「生」を考えるうえで重要になるのは「情報宇宙」のほうです。

 さて、こうして「情報宇宙」というものを考えてみると、人間が10人いたら、10個の「情報宇宙」があるということになります。66億人いたら、66億個の「情報宇宙」があります。

 つまり、人の数だけ宇宙がある「一人一宇宙」ということになります。

 このように捉えることができると、生と死について、これまでとはかなり違った視点で見ることができるようになるのではないでしょうか。

 引用終わり

 

 

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Q-437:コーチングは行動科学とどう違うのですか? <vol.4;コーチングは新たな「縁起」づくり>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 4回に分けて回答いたします。

 

 vol.1;「次世代コーチング」の確認

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37022611.html

 vol.2;心理学から行動科学、そして認知科学へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37049778.html

 vol.3;「内部表現」という宇宙を認識する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37061031.html

 vol.4;コーチングは新たな「縁起」づくり

 

 

Q:コーチングは行動科学とどう違うのですか?

 

A4:前回(Q-436)、苫米地博士のこのような言葉を紹介しました。

 

 

内部表現を書き換えることはすなわち、自分の縁起に働きかけること

 

 

 「自分の縁起に働きかけるそれがコーチングです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

もっと正確にいうと、「これまでの関数p(=自我)では決して認識することができないまったく新しい縁起(=w2)に働きかける」こと。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 よって、コーチングを学び実践し続けると、縁起が再構築されていきます。ゴール側から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのポイントは 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、4)自分中心を捨て去る の4つ。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「4)自分中心を捨て去る」とは、部分関数としての自我を拡張していくこと。それは臨場感を伴って「どこまでを“自分”と感じられるか?」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 子育てを経験されている方は実感されていると思いますが、子どもが生まれると“自分”の感覚が拡張していきます。

 (そして、その“自分”という感覚を失うと、成長する子どもとの間に摩擦が生じます)

 F-221:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ <今、親を憎んでいる人たちへ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27776349.html

 

 それは「抽象度が上がる」ということと同じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 私は、その「抽象度」という軸の有無が、「コーチング」と「行動科学」の違いの本質だと思っています。「1)現状の外」というのは、「より高い抽象度」ということであり、「まったく新しい縁起」ということです。

 Q-391:現状の外かな~ということをイメージすると気分が悪くなってしまいます

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35232931.html

 

 縁起を理解すると、たとえば「現状の外にゴールが設定できている状態」と「現実逃避に陥っている状態」の違いがクリアになるはず↓

 Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

 

 縁起は常に均衡状態を保っています。強力なホメオスタシスによって。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 よって、現状の内側にゴール(らしきもの)を設定しても、縁起は何一つ変わりません。まったく新しい縁起を生みだすためには、今の縁起と根本的に矛盾する縁起関係を作りだす必要があります。その第一歩がゴール設定であり、「新しい縁起関係」がゴール側のコンフォートゾーンです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 「今の縁起(=w1)と根本的に矛盾する縁起関係(=w2)」の「矛盾」が大きければ大きいほど、世界(=宇宙)はダイナミックに変化することになります。

 L-210202207月シークレットレクチャー -08;狭く! 高く!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36862880.html

 

 ゴール設定を縁に抽象度が上がっていけば、視野がひろがり見える世界が変わっていきます。そして、ゴールの達成を確信するほどエフィカシーが上がり、未知のことがらに挑戦することができるようになっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 すなわち、さらなる現状の外にゴールを見つけていく

 

 以下、苫米地博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ『縁起人』として生きろ。-」(TAC出版、p127)より引用します。「現状の外へのゴール設定」を体感してください。Feel

 Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

 

 

「現状の外側にゴールを設定する」とは?

 それでは「現状の外側にゴールを設定する」ことについて、具体的な設定方法について話していきましょう。

 たとえば、あなたが「今の会社で営業成績一位になりたい」という目標を持っていれば、それは現状の内側にある「理想的な状況」にすぎません。

 「現状の外側に」というのは、たとえば、製薬会社に勤めている人が「ミュージシャンになる」というような、突拍子もないゴールのことです。

 

 つまり、現状を懸命に維持しても、決して達成することのないゴールが、現状の外側に設定されたゴールなのです。また、ゴール設定とは、縁起のバランスを強烈にガラッと変えることだといえるのです

 会社に所属して働く人にとって現状の外側のゴールとは、仕事の面だけいえば、今の仕事のキャリアがまったく役立たない別の仕事についているか、起業していることになるのではないでしょうか。

 しかし、それを考えるのはとても楽しいことでも、そうゴールを設定しなさいといわれて、すぐにできる人はとても少ないと思います。

 なぜかといえば、昨日までのあなたのブリーフシステムがそれを邪魔するからです。ブリーフシステムとは、人の行動、いわゆる行動性向といわれる無意識の行動を決めるシステムのことです。逆にいうと、ゴール設定さえ適切にできれば、ブリーフシステムは変わります。

 その他、ブリーフを変える方法として、ポジティブなセルフトークがあります。人は自己イメージどおりに行動するため、それに基づくブリーフが普段の思考と行動を決めています。

 セルフトークとは、それを利用して、うまくいったときは「自分らしい!」、失敗したときは「俺らしくない!」と、自分と対話することです。縁起を変え、人間関係を築くうえでも活用できますので、参考にしてみてください。

 

 さらに間違いやすいゴール設定についてお話ししましょう。

 たとえば、「会社で出世する」というゴールを設定するとします。これも現状の内側にある「理想的な状況」にしかすぎません。

 さらに、会社は世界の小ささでは家族と同じようなものです。その中でトップを取りたいという願いは、抽象度が低く、極端にいえば、ゴリラが自分の群れでリーダーになりたいと同義です。でも、普通に街にいるサラリーマンは、社長になることすら諦めていて、部長になれれば御の字くらいに思っている人が多いでしょう。

 また、「年収をなるべく多くすること」をゴール設定に思い浮かべる人も多いでしょう。

 たしかに、年収は多いほうがいいに決まっていますし、そう思うのは何の問題もありません。

 ただ、年収を多く望むなら、会社で出世するより起業するほうが早いかもしれないし、安定的な給料を望むなら公務員になるのもいいでしょう。選択は自由ですが、それは、たくさんのコンフォートゾーンのうちの一つであって、ゴールではありません。あくまで心地よい状態であって、「年収が高い」という設定は現状の外に出ていないのです。

 もちろん、コンフォートゾーンも高ければ高いほどいいので、規模の小さい会社よりは大きい企業に勤め、年収が高いほうがいいでしょう。しかし、ゴールのないコンフォートゾーンは無意味なのです。

 きちんとしたゴールがあってはじめてコンフォートゾーンが成り立ちます。

 でも、世の中には、「コンフォートゾーンだけを重視している」人が多いのです。そういう人は、たとえば、今やっている仕事での報酬を大幅に削られたら、生きる屍になってしまうでしょう。そうならないようにするには、やはりゴール設定が大事です。ゴールは本当に達成したいことなので、それが達成できるならうれしいに決まっています。心から望むゴールがあれば、悩むことなどありません。結果として心地よくなかったら、ゴール設定として間違っていることになります。

 

 その他、ゴール設定の基本として、二つのことをあげておきましょう。①自分中心を捨て去る、②本音に正直になる。つまり、出発は本音で設定した抽象度の低いゴールでもそれをもとに、抽象度を上げ、一人でも多くの人の幸せを満たすゴールを設定すればいいのです。ゴール設定は自分ですることも重要です。人に与えられたものはゴールにならず、そうしたものをゴールにする人は奴隷というのです

 ゴール設定をした後は、高い臨場感をもって新しいコンフォートゾーンをイメージすることも重要です。新しい理想の自分が、現在の自分より鮮やかになるほど、ゴールは近づいてきます。そうなると、周囲にも応援してくれる人が増えてくるはずです。

 

 そして、人間関係にもゴール設定は必要です。人間関係はお互いが相手のゴール設定のために関係を持ちます。そうでなければ相手にとって迷惑です。この原則を知っておけば、人間関係はさらに豊かになるはずです。

 「自分と関わる人すべてのよいところを見つけて、それを高く評価する人になる」といったゴールを設定すれば、必ず人間関係はよくなります。

 引用終わり

 

 

 抽象度を上げ、一人でも多くの人の幸せを満たすゴールを設定すればいい

 

 縁起という観点で世界(w1)を観察し、自我(関数p)を見つめ、ゴールを設定することがコーチングです。そして、自身の自由意思で生みだした新たな縁起世界(w2)を現実化していく過程で(結果として)自我が書き換わっていくのがコーチングです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 「コーチング」と「行動科学」の違いを感じていただけたでしょうか?

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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