苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:Q:質問等回答編 > Q-423~ 現状の外側に100%want toのゴール設定を行うには?

Q-423:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.1;ゴール設定のスタートライン>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A1:まずはコーチングの大原則から。その原則とは、「コーチはクライアントのコンテンツには一切関わらない」。

 Q-385:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまった<補足;case study

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34790995.html

 

 「コンテンツに関わらない」をわかりやすく言い換えると、「重要度に関わらない」。

ここでいう「重要度」とは、評価関数(重要度関数)、すなわち自我のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 コーチングでいうと、ブリーフシステム(Belief SystemBS)のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 コーチは絶えずクライアントのBSBSが生みだすコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を分析します。とくにCZはダイナミックに変化しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 分析の目的は「クライアントの現状(Status QuoSQ)を理解する」こと。もっと詳しくいうと、「『現状の外側に100want toのゴール設定を行う』ことを阻害している要因を見つけ出し(case)、それを取り除く=克服する(plan)」ためです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 ただし、そのBSCZの分析をクライアントに伝えることはありません。クライアント自身にとっては、過去は一切関係ないから。

 F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html

 

 もしも「これまではhave toの生活が多く」といったセルフトークが抱える課題を厳しく指摘することでセルフイメージを下げてしまったなら、ますます「現状の外側にゴールを設定する」ことは難しくなるでしょう。

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

クライアントがフォーカスすべきなのは未来。それも“今の時間延長上では起こりえない未来”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 苫米地博士のバラいろダンディでの講義でいうと、コーチが行うのは「w1を指摘したりw2を生みだすことではなく、w1からw2への移行をサポートする」こと。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 では、ここで問題。

コーチが「w1からw2への移行をサポート」する際に“鍵”となるのは何でしょうか?

(答えは漢字3文字です)

 

 思考を深めながら、下記の文章をゆっくり読み進めてください。苫米地博士の著書「一生幸福になる 超訳 般若心経」(学研、p13)より引用し(青字)、少し解説します。

 

 

「般若心経」は瞑想のお経

 お経を唱えたり、書いたりすること自体には、お経を覚えられたり、字が上手になったりする以外の意味はありません。しかし、お経を唱えたり、書いたりする「人の心」には大きな意味があるのです。

 正確に言いますと、瞑想する人の心に意味があります。「瞑想」という言葉を使いますと、座禅を組んだり、目を閉じてじっとしていることを思い浮かべるかもしれませんが、必ずしもそれだけではありません。自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめるのが瞑想です。

 「般若心経」にはこの瞑想に役立つ内容がふんだんに盛り込まれています。瞑想のお経と呼んでもいいくらいです。ですから、般若心経は単なる魔法の呪文として唱えるのではなく、内容をよく理解して、その内容を臨場感豊かに思い描くことで、自分自身や世界を見つめることができ、その結果として救われたり、ご利益があったりするお経なのです。

 

 

 自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめる」ためには“外側視点”を作る必要があります。コーチングは、主観ではなく、客観です。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 そのためには物理空間(次元)のリアリティから自身を開放する必要があります。心身をモニタリングし、逆腹式呼吸を続けることで、リラックスとゆらぎを得ることができます。

 Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html

 

 リラックスとゆらぎを得るほど、物理空間(次元)から離れやすくなり、より高次の抽象度次元を「見つめる」ことができるようになります。それが「瞑想」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

お経を唱えるのは瞑想するため

 日本の仏教には「念仏や題目を唱えるだけで極楽浄土へ行ける」と説く宗派もあります。あるいは密教の護摩焚きなどでもお経が唱えられます。ですが、私はこれらもけっして魔法の呪文を唱えているのではなく、瞑想をするための一つの方法論として提示されているのだと考えます。

 日蓮宗や浄土真宗では「般若心経」は唱えないとされていますが、その開祖である日蓮や親鸞も元は天台宗のお坊さんです。比叡山延暦寺には天台宗の偉大な僧の木像があるのですが、その中に日蓮も親鸞もあります。あるいは、法然、栄西、道元らいわゆる鎌倉新仏教の開祖たちもみな比叡山で修行した天台宗の僧でした。天台宗には「止観」という瞑想がありますから、当然、こうした新宗派にも止観の瞑想の影響が色濃く残っていても不思議ではありません。つまり、座禅も念仏や題目を唱えることも「瞑想」の一方便だと考えられるのです。

 

 

 コーチングにおいても「止観」を重要視します。

 (苫米地博士の「止観瞑想」の解説はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

 

 「止観」で止めるものとは“煩悩”ですが、じつは、その“先”があります。

(“先”についてはこちらでどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33248780.html

 

 

瞑想とは自分自身を自由自在に観ること

 瞑想とは自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめることと書きました。実は、自分自身を見つめると、同時に自分のいる世界も、宇宙全体も見たことになります。なぜかというと、自分自身というのはそれだけで存在しているのではなく、必ず自分以外の周りのもの(=自分のいる世界、宇宙全体)との関係によって成り立っているからです。このことをお釈迦様は「縁起」と呼びました。

 人はとかく、自分というものを絶対視しがちです。ですが、瞑想とは自分自身から離れて、自分自身を外側から見つめ直す作業です。自分を外側から見るには、自分と周囲との関係をよく見る必要があります。このとき、それまでの思い込みや先入観などを捨てて見ないと、本当の自分は見えてきません。思い込みや先入観に縛られていると、自由に自分自身を見つめられないのです。瞑想とは自分自身を自由自在に見る(観る)ことなのです。

 

 

 自分自身を自由自在に見る(観る)

 

 その状態がコーチングのスタートライン。すなわち、ゴール設定のスタートラインです。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 苫米地式コーチングは中観。自由な心で(空観)自が在る宇宙を生みだすことが(仮観)苫米地式です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 さて、コーチが「w1からw2への移行をサポート」する際の“鍵”はクリアでしょうか?

 

 私の答えは「非言語」。

 クライアントが自由に思考し(瞑想=内省)、ゴールにふさわしいセルフトーク(内省言語)を自ら生みだすために、コーチは非言語の働きかけを貫きます。

 L-08220213月シークレットレクチャー -05;「非言語」が重要なのはなぜ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html

 

Q-424につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

苫米地博士のバラいろダンディでの講義でいうと、コーチが行うのは「w1を指摘したりw2を生みだすことではなく、w1からw2への移行をサポートする」こと

 

 その「w1からw2への移行のサポート」のことを、最近の苫米地博士は「エフィカシー関数をつくる」と表現されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

240617バラダン-5

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

「成長」の夏に向けて習得!苫米地式「オーセンティック コーチング」 (2024年6月17日) #コーチング (youtube.com)

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-375:俺にかかってこい

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35750566.html

L-05820208月シークレットレクチャー -04;抽象度を上げる秘訣 <ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28095246.html

Q-198:ネガティブループにはまって止観やヒーリングにすら取り掛かれません

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26282829.html

Q-378:「エネルギー大丈夫かな?」と思ってしまうことがあります

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34621653.html

 

 

一生幸福になる 超訳 般若心経




Q-424:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.2;ゴールの基本条件>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36583975.html

 vol.2;ゴールの基本条件

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A2:前回は「ゴール設定のスタートライン」について考察しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ところで、「ゴールの3つの基本条件は?」と問われたら、何を思い浮かべますか?

 

 ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む(100%want to)、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)に設定する です。

 L-09920218月シークレットレクチャー -01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 

 もう一つ加えるなら 4)自分中心を捨て去る こと。

 L-10020218月シークレット… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

以下、苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社から再版、p205)より引用します。「ゴール」と「ゲシュタルト」の関係性をイメージしながら読み進めてください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!(Kindle版)

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現状の外のゴールは、ゲシュタルト能力によって叶う!

 そして、ここからが大切なのですが、ステップ7で私がゴールは現状の延長線上ではなく「現状の外に設定せよ」と述べたのも、実はまさにこのゲシュタルト能力を人間が備えているからです。

 「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられます。

 双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる。つまりそのゲシュタルトにホメオスタシスが働くということです。

 そうなればしめたもの、体の各部位や体全体が連動して展開することで歩行が実現するように、今の自分(部分)となりたい自分(全体)が双方向的に関わり合い一つの大きなフレームを瞬時につくり上げることができます。ゴールが見えなくても関係ありません。むしろ、ゴールが見えない方が、このプロセスの中でスコトーマがはずれ、ゴールに有用なものがどんどん現れ、ゲシュタルトがより強固になる。結果いつのまにか現状の外にある抽象度の高いゴールが叶うのです。

 これが、現状の外のゴールが叶うメカニズムです。

 私たちは本書で見てきたようにこの世に生まれ落ちたときから、さまざまな他者からの洗脳を浴び続けています。「現状の環境」と「自我」の間にゲシュタルトを築き、無意識にそこをコンフォート・ゾーンにして生きてきたといっていいでしょう。いわば、社会的洗脳状態というゲシュタルトを日々強化しながら生きているのです。

 しかし、それでは私たちが本来持つ無限のポテンシャルは発現できません。現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができるのです。

 引用終わり

 

 

「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架ける

 

 その「臨場感という橋を架ける」ことを、最近の苫米地博士は「エフィカシー関数をつくる」と表現されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

240617バラダン-5

「バラいろダンディ」(2024617日放送回)より引用

「成長」の夏に向けて習得!苫米地式「オーセンティック コーチング」 (2024年6月17日) #コーチング (youtube.com)

 

 

 「ゴール」が生みだすイメージ(Image/Imagination)と「エフィカシー」で強化する臨場感(Vividness)により、これまでは認識さえできなかった“まったく新しい現実”が創造されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

その“新しい現実”が、引用文中の「ゲシュタルト」。「双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる」ので、自然かつ強力にゴールに近づいていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その“自然かつ強力”な力の正体は、「脳が進化した人類が持つ『情報空間に働くホメオスタシス』」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

それを理論化したものが、苫米地理論の第Ⅰ世代「サイバーホメオスタシス理論」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

 繰り返しますが、ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 質問中の「現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法」という表現は、1)現状の外、2)心から望む の2つをカバーしています。

もしも3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る というポイントがスコトーマに隠れているなら、これからも「ゴールを設定することが困難」な状態は続くでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 なぜだと思いますか?

 

 答えは、じつは、引用した苫米地博士の文章中にあります。その理由をじっくりと考えてみてください。気楽にどうぞw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

Q-425につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

L-172202203月シークレットレクチャー -05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 

 

 

Q-425:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.3update ofBalance Wheel」>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36583975.html

 vol.2;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36617136.html

 vol.3update ofBalance Wheel

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A3:ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む(100%want to)、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)に設定する、そして4)自分中心を捨て去る の4つ。

 Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

 質問中の「現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法」という表現は、1)現状の外、2)心から望む の2つをカバーしています。

もしも 3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る というポイントがスコトーマに隠れているなら、これからも「ゴールを設定することが困難」な状態は続くでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 なぜだと思いますか?

 

 

 まずは「バランスホイール」について確認しましょう。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

バランスホイール(Balance Wheel)とは、人生の様々な領域 -例えば「職業」「健康」「趣味」「家族」「生涯教育」「ファイナンス」「地域社会への貢献」「国への貢献」「世界への貢献」など- にそれぞれゴールを設定することを指します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 人生のあらゆる領域にゴールを設定し、ゴール側の世界(可能世界w2=コンフォートゾーン)をイメージしていると(I)、未来の自分に対してより高い臨場感が得られ(V)、ゴールを達成しやすくなります(R)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ゴール側の世界(CZ)に対してホメオスタシスが働くから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その理をプリンシプル化したものが「夢をかなえる方程式 I×V=R」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

私自身は、バランスホイールの重要性は、とてもコアな部分にあると感じています。

 苫米地博士の著書「コンフォートゾーンの作り方」(フォレスト出版、p171)より引用した下記の図を眺めながら、皆さん自身のバランスホイールを再確認し、その重要性を感じてください。

 

バランスホイール

「コンフォートゾーンの作り方」(p171)より引用

Kindle版はこちら↓

コンフォートゾーンの作り方 | 苫米地英人 | メンタリング・コーチング | Kindleストア | Amazon

 

 

私たちはつい仕事(職業)やお金(ファイナンス)のことばかりを考えてしまいがちです。その時、心は仕事やお金にロックオンしており(=RASを通過)、その他をロックアウトしています(=スコトーマに隠れる)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 その仕事やお金に不安や恐怖、義務感、罪悪感といったものが紛れ込むと、いつの間にか建設的動機(want to)が強制的動機(have to)に変容していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 *「不安や恐怖、義務感、罪悪感」とモチベーションの関係はこちら↓

 PM-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 そうなると仕事やお金以外がますます認識できなくなり、どんどん視野が狭くなっていきます。それは「抽象度が下がる」状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

不安や恐怖によって大脳辺縁系が優位になってしまうと、ますますIQが下がり、心身ともこわばった状態に陥ります。それが「fight or flight」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 人生の様々な領域(カテゴリ)にゴールを設定し、しっかり意識に上げ続けていると、そのようなマインドの悪循環を防ぐことができます。なぜでしょうか?

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 そう、「抽象度が上がる」から。

 例えば「職業」や「趣味」といったまったく別の領域を同時に考えるという意識状態は、一つ上の抽象度次元への扉を開きます。「チワワ」と「ドーベルマン」を同時に考える間に「犬」という視点に至り、「犬」から「哺乳類」、「動物」、「生物」と上がっていけるように。

 Q-061~:犬好きではいけないのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_284899.html

 

 バランスホイールを意識に上げることで「抽象度を上げる」ことが重要なのは、モチベーションの維持や情動のコントロール(「fight or flight」の克服)に限りません。

 F-3163つのF ~「うまくいかない」と思った時のcheck point~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32726017.html

 

 バランスホイールを意識に上げ続けるからこそ、抽象度を下げながらも矛盾を引き起こさずに(あるいはうまく解決しながら)ゴールを達成することができます。抽象度を軸にした場合の情報空間の底面(=物理空間)で。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 抽象度を下げながら物理次元でゴールの世界を具現化していくことを「実装(じっそう)」と呼びます。英語では「インプリメンテーション/ implementation」です。

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_393431.html

 

 ちょっとややこしいかもしれませんが、抽象度を下げながらも矛盾なくしっかり実装するためには、抽象度を上げた視点の維持が欠かせません。それを苫米地博士は「外側視点」と表現されています。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 違う表現でいうなら「観自在」です。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

例えば、「趣味」「職業」「家族」「健康」「ファイナンス」というゴールのカテゴリは、まったくの別物。ゴールに向かう間に時間やお金といったリソースを取り合うため、同時に成り立たせるのはなかなか困難です。

Q-240~:毎日、無気力感に悩まされています ~気楽に生きる際の注意点~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418402.html

 

その「リソースの取り合い」の多くは4次元時空での話です。つまり、もっとも情報量が多い情報空間の底面=物理空間での課題(case-side)。そんな「リソースの取り合い」を解決する秘訣が、「抽象度を上げる」ことであり、「抽象度を上げた視点の維持」です(plan-side)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

「趣味」「職業」「家族」「健康」「ファイナンス」などのバランスホイールを常に意識に上げながら、同時にそれらすべてを包摂する意識状態で生きていると、無意識が自然に調整をしてくれ、いつの間にか解決(解消)していきます。詳しくはこちらでどうぞ↓

 Q-071:認知的不協和の状態にあり頭痛が… Vol.8;「リラックスできる呼吸の無意識化」のコツとその先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14830941.html

 

 *こちらもぜひ↓

 Q-118:認知的不協和時に無意識が全力で働きゴールに向かっている気がしています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20682162.html

 

 このように、バランスホイールは、とてもとても大切。

苫米地博士は、最近、そんな「バランスホイール」をアップデートされています(正確には「『バランスホイール』のアップデートの一部を公開」)。

 F-270:冗長性と多様性 <vol.2;アサンプション・アップデート>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 

 以下、今年も無事に発売された「新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版」(CYZO)の「Monthly Dr.Tomabechi’s Column 11月」より引用します。「バランスホイール」というゲシュタルトを再構築してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

バランスホイールを書く

 人生の各方面で「やりたいことをやりたいだけやる」ツールが、バランスホイールです。人生における重要な項目8~12個の分野に対してゴールを設定していきます。それらのゴールのどれもがやりたいことであることが重要です。

 多くの人が、「職業」にだけにゴールを設定しています。それでは「人生の輪」としてはバランスが悪く、上手に回っていきません。

 「職業・家族・趣味・健康・社会貢献・ファイナンス」の分野に加えて、「抽象度」「リーダーシップ」も入れて、自分のバランスホイールを作成してみましょう。そして、バランスホイールを書いたら、それぞれの分野にゴールを設定していきます。

 そして、すべての分野に「心から望むこと」であり「現状の外側」にゴールを設定していくことが大切です。今はまだわからなくても、分野として書き出すことで、これから無意識がその分野でのゴールを見つけ出してくれるのです。さらには、バランスホイールを使って、たくさんのゴールを設定することで、無意識が活性化し、複数のゴールを同時に達成するような創造性も生まれやすくなっていきます。

 引用終わり

 

バランスホイール(新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度)

 

 

「職業・家族・趣味・健康・社会貢献・ファイナンス」の分野に加えて、「抽象度」「リーダーシップ」も入れて、自分のバランスホイールを作成してみましょう

 

 バランスホイール全体をいつも見渡しているような意識状態でいると、抽象度が上がった「外側視点」を獲得することができます。ですが、苫米地博士は、もっとダイレクトに「抽象度」そのものをカテゴリとして導入されました。

 F-335:分断緩和のための処方箋 vol.6;「内部表現から頭を突き出し、真の自由意思を獲得する」というゴール

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33671632.html

 

  抽象度を上げる

 

前回(Q-424)の最後に、「もしも3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る というポイントがスコトーマに隠れているなら、これからも『ゴールを設定することが困難』な状態は続くでしょう」と書きました。

 

 その根拠は「3)バランスホイールや4)自分中心を捨て去ることがスコトーマに隠れたままなら、なかなか抽象度が上がらない」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 抽象度が上がらないことには、コーチングはうまく機能しません。「『ゴール』と『現状の自我』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けること」こそが、「ゴールが叶うメカニズム」だから。

 F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

 

  抽象度を上げる

 

 それは4)自分中心を捨て去る こととも大いに関係しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

Q-426につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

「職業・家族・趣味・健康・社会貢献・ファイナンス」の分野に加えて、「抽象度」「リーダーシップ」も入れて、自分のバランスホイールを作成してみましょう

 

 「抽象度」「リーダーシップ」の他に「芸術」というカテゴリも加わっています。苫米地博士の意図とは

 (私の「Feel!」の言語化はこちら↓)

 F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 

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2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-322:観自在 <実践編-2;スマートトーク>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33017128.html

F-347:先生って怒ることがあるんですか? ~ Fight for liberty~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34314141.html

L-175202203月シークレットレクチャー -08;続・ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35030561.html

Q-411~:やり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430485.html

 

  

新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版



Q-426:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.4;小さな器>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36583975.html

 vol.2;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36617136.html

 vol.3update ofBalance Wheel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36631145.html

 vol.4;小さな器

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A4:抽象度が上がらないことには、コーチングはうまく機能しません。「『ゴール』と『現状の自我』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けること」こそが、「ゴールが叶うメカニズム」だから。

 F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

 

  抽象度を上げる

 

 それは4)自分中心を捨て去る こととも大いに関係しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

 これからとても大切な話をします。逆腹式呼吸でゆらぎとリラックスを深めながら、ゆっくりと読み進めてください。

 Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html

 

 「自分中心を捨て去る」というのは、「自分は後回し」「我欲や私心をなくす」「我はないほうがいい」ということではありません

 

もしもそのように理解していて、かつそれがよいことのように思っているのであれば、その人は洗脳されています。知らぬ間に既得権益に都合のいいブリーフが埋め込まれているはずです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ここ日本における「自分は後回し」「我欲や私心をなくす」「我はないほうがいい」は儒教洗脳の結果↓

 L-163202201月シークレットレクチャー -07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 

 意外に思われるかもしれませんが、自分がどんなブリーフを持っているのかを知ることはなかなかできません。「自分」という主観がスコトーマを生みだすから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 認知科学の枠組みでは、それを「フレーム問題」と呼びます。

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

 だから「観自在」が重要!

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 最初(Q-423/vol.1)にお伝えしたとおり、「自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめる」ためには「外側視点」を作る必要があります。コーチングは、主観ではなく、客観です。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 そもそも本物(Authentic)のゴールとは、「自分」のことではありません。

コーチが行うのは「w1を指摘したりw2を生みだすことではなく、w1からw2への移行をサポートする」こと。その“w2”とは、“今の時間延長上では起こりえない未来”であり、“社会”のことです。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 その“未来”や“社会”をシンプルに表現すると、縁起(空間)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 以下、苫米地博士の著書「百年後の日本人」(角川春樹事務所、p82)より引用します。

 

 

意識の遍在化

 あらゆる情報をリアルタイムで共有できるようになるとはどういうことか。自分で考えて思考を導き出したつもりでも、実際は、どこかにアクセスした結果かもしれないということです。

 東大の教授から直接歴史学の講義を聞いていようと、グーグルで検索していようと、その判別がつかないだろうと思います。

 それほど知識の空間は混在化しています。

 つまり人間は、全員が同じ知識を無限に共有することができるのです。となると、人間の個性はどこで差が出るのでしょうか? 「知能」しかありません。「IQの差」が個性となり、それをいかに上手に利用するかが差となっていきます。

 IQが担う重要な部分とは組み合わせや最適化ですが、それも現在のことばで言うディープラーニングなどでできてしまうことです。

 ですから本当のIQだけが勝負になる。

 この世に存在しないものを生み出すクリエイティビティや、より高度な抽象化能力などの差だけが、ヒトの価値の差になっていくでしょう。

 

 余談ですが、100年後には「嘘つき」は絶滅しているでしょう。

 だって、みんなが同じ情報を共有しているのですから、嘘をついてもすぐバレてしまうでしょ?

 嘘といえば、政治家も消える運命にありそうです。

 中でも筆頭は代議士です。

 その頃には「代議」などは行われませんから、代議士という仕事もいらないのです。

 それどころか「士」が付く職業はすべてなくなると思います。

 そもそも、「士業」の「士」とは「代理人」という意味であり、本人の代わりに弁護してくれる人だから「弁護士」、会計してくれる人だから「会計士」です。

 いずれの仕事もAIが行うようになるので、つまりは、全部本人だけでできるようになるということです。いろんな仕事がいらなくなっていくでしょう。

 仕事にはその人の個性が出るともいわれますが、そうした捉え方もできなくなるかもしれません。すべてと繋がってしまう時代は、まったくの異次元なのです。

 

 また、200年あるいは300年先ともなれば、「個人」という概念もなくなっていくのではと思えるのです。

 考えてみれば、それも必然なのかもしれません。

 知識や思考が隣の人と一体化し、身体の一部は同じコンピューターに繋がり、さらに首から下は同じバーチャル空間に存在していると考えられる数百年先。

 その状況でいう「個人」の差とは、脳が特定の「個」である以外にありませんし、その間は「個」という概念も残っていると言えるでしょう。

 しかし、脳がその寿命である200年を超えたときどうなるかと言えば、違う細胞に変わっていくしかありません。

 

 それまでにクローンと同じく、「自然細胞の培養を許すか否か」で議論することになると思いますが、結論としては、脳そのものは神経単位でのクローンが認められるようになると私は考えています。

 自分の脳細胞を自分の脳に入れるために培養しているのであれば、問題なしとなるでしょう。

 また、脳細胞の電気信号は実は遅いので、速くするために頭の一部を光コンピューティングや量子コンピューティングにするという選択も出てきそうです。

 自然細胞を増やす、もしくは脳の一部を光コンピューターや量子コンピューター化する。それがこの200年のうちにも起こるだろうと見ています。

 

 そうして脳細胞にも手を加えて300歳となる。しかし、その人が持って生まれたオリジナルの脳細胞はゼロ。脳細胞のクローンはたくさん残っていますが、それはオリジナルではありません。

 そうなった場合、「個」の概念はどうなるのでしょうか?

 個人の「個」の証明ができるのは脳だけなのに、「私には1%ぐらい自分の脳細胞が入っています」という人についてどう判断すればいいのでしょう。

 

 脳細胞のメンテナンスは角膜移植のように容易に行えますから、一人の頭に10人分ぐらいの脳細胞が入ることになったとしても、それは全体の1%ぐらいにしか当たらないはずです。

 残りはマイクロソフトから買った量子コンピューターと国から買った光コンピューターかもしれません。そのとき、「個」の概念はあるといえるでしょうか。

 意識の概念は残ります。

 意識は個人単位ですが、身体性という意味での「個」という概念はなくならざるを得ません。

 これは200年、300年先の話です。自然脳のオリジナルがこの世からなくなり、すべてクローンになって、コンピューターで繋がるようになったときのことです。ただし最初の兆候は今から7080年後ぐらいに起こります。

 また、100年後には200300年後の世界の兆候もはっきり見えるはずです。

 その頃には「個人」の概念ははっきり消える。「人権」も一人単位ではなく、「国」単位になっているかもしれません。

 引用終わり

 

 

 「個人」の概念ははっきり消える

 

「自我」とは「部分関数」であり、「関係性の結び目」が「自分」です。その関係性は抽象度が上がるほどひろがっていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

 つまり、抽象度を上げるにつれて、自我が拡大・拡張していく

 

 その「自我の拡大・拡張」のプロセス中に、「『個人』の概念ははっきり消える」ことを体感します。それが「自分中心を捨て去る」ということ(ハズ)。

 L-165202201月シークレットレクチャー -09;「自分中心を捨て去る」とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34392486.html

 

 「個人」の概念ははっきり消える = 自分中心を捨て去る

 

 その究極が「空(くう)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 「have toの生活をやめたい」「want toで生きたい」と言うとき、意識はきっと「自分」を維持しています。自と他を分別する「自分」という意識状態は、自身を「」という小さな器に閉じ込めます。

 Q-405:コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35882023.html

 

 そんな意識状態のままでは、「現状の外側にゴールを設定すること」はできません。一方で、空にまで到達できないとシンのゴールを設定できないのであれば、やはり「現状の外側にゴールを設定すること」はできないでしょう。

 

 では、どうすればいいのでしょうか?

 

Q-427につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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-関連記事-

L-10120218月シークレットレクチャー -03;自分中心を捨て去る=解放

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html

Q-344~:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426561.html

Q-392:コーチングとは基本的に利他的になることでゴールを達成することなのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35248836.html

Q-407~:ブリーフシステムをゼロベースで観察することが困難な中、どのように分析を行えばいいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430427.html

 

百年後の日本人

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Q-427:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.5;小さな器を粉砕するためのワーク>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36583975.html

 vol.2;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36617136.html

 vol.3update ofBalance Wheel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36631145.html

 vol.4;小さな器

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36662809.html

 vol.5;小さな器を粉砕するためのワーク

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A5:「have toの生活をやめたい」「want toで生きたい」と言うとき、意識はきっと「自分」を維持しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

自と他を分別する「自分」という意識状態は、自身を「」という小さな器に閉じ込めます。

 Q-405:コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35882023.html

 

 そんな意識状態のままでは、「現状の外側にゴールを設定すること」はできません。一方で、空にまで到達できないとシンのゴールが設定できないのであれば、やはり「現状の外側にゴールを設定すること」はできないでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 では、どうすればいいのでしょうか?

 

 

 私の気楽な答えは、「とりあえずゴール(らしきものでOK!)を設定する」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「たぶん現状の外ではない」「ひょっとしたらwant toでもないかも」というものであっても、今までの自分(=ブリーフシステム)であれば思いつかないようなワクワク(&ドキドキ)するものであったなら、「ゴール(仮)」として気楽に設定してしまいましょう。

まずは動き出すことが大事!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 その時に意識に上げることは「人生のあらゆる領域に設定する」。そう、バランスホイールです。

 Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

 

バランスホイール(新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度)

 

 

 人生のあらゆる領域(ゴールのカテゴリ)に暫定的な「ゴール(仮)」を設定したら、次に取り組むのは「コンセプチュアル・フロー」。

コンセプチュアル・フローは苫米地博士が無意識に行われている思考法で、博士の著書「苫米地 思考ノート術」(牧野出版)内で詳しく解説されています。

 F-254:イノベーションがうまれるとき <前編;視点>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29415081.html

 

 

苫米地 思考ノート術

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「コンセプチュアル」とは「抽象度が高い」という意味。

「コンセプチュアル・フロー」では、いま自分が思考していることを高次の抽象度で描き直していきます。その“抽象度”が縦軸です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 「フロー」とは「時間の流れ」のこと。

物事の関係性は、静的に未来永劫つづくものではなく、時間とともにダイナミックに変化するものです。もちろん、時間は未来から過去に向かって流れています。その“時間”が横軸。図にすると



コンセプチュアル・フロー(縦軸と横軸)

「苫米地式 思考ノート術」(Kindle版)より引用

 

 

 余談ですが、「過去は一切関係ない」という事実を無意識にすり込むことができるのも、私がコンセプチュアル・フローを強くお勧めする理由です。

 上の図をご覧ください。横軸である時間に過去はありません。

「未来が因であり、現在が果」「過去は一切関係なし」 それがコーチングマインド!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 ただし、本当に未来から過去へ向かう時間の流れを生きるためには、絶対に欠かせない条件があります。それはコーチングのコア中のコア。何でしょうか?

 

 

 そう、ゴール!

ゴール設定がすべてのはじまりです。現状の外へのゴール設定によって、時間が未来から過去へと流れはじめます。

 (さらに詳しく解説しました↓)

 Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

 

 そんな大切なゴールを「ゴール(仮)」として気楽に設定し、「まずは動き出す!」というのが今回の最大のポイント。「動き出す!」方向はより高次の抽象度であり、そのための方法がコンセプチュアル・フローです。

 Q-344~:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426561.html

 

では、縦軸(抽象度)と横軸(時間)を書いて、右上(一番抽象度の高い次元&一番遠い未来)に「ゴール(仮)」を書き込んでみましょう。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 その後は頭に浮かんだ認識を自由に書き込んでいきます。

 ここで大切なのは誰かの言葉を書くのではなく、自分で考え感じた言葉を書き込むこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

さらに付け加えると、ここでいう“自分”とは、現在の自分(ブリーフシステム)ではなく、ゴールを達成した未来側の“自分(=コンフォートゾーン)”のことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 

コンセプチュアル・フロー(ゴールと認識)2P

「苫米地式 思考ノート術」(Kindle版)より引用(一部改)

 

 

 ゴールから見た言葉(認識)をたくさん書き込んだら、バラバラな言葉(認識)の関係性を見つけます。物事のすべてに関係性があります。その関係性(=縁起)を言語化していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

図全体を眺めていると、ひとつのゲシュタルトが見えてくるはず。それが「理解」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html



コンセプチュアル・フロー(ゴールと認識)3P

「苫米地式 思考ノート術」(Kindle版)より引用(一部改)

 

 

さらに新しい認識を書き込むことを続けていくと、1つ抽象度が上がった新しいゲシュタルトができます。それを続けていくと、だんだん抽象度が上がり、ゲシュタルトも高い(大きい)ものになります。ジョブス風にいうと「connect the dots」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 それが「理解が深まる」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 理解が深まることでスコトーマに隠れていたシンの問題に気づくことができ(case-side)、理解がさらに深まることでその問題を解決することができます(plan-side)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 *「case-side」「plan-side」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 つまり、ゴールを達成するということ。

 それが「『ゴール』と『現状の自我』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けること」という感覚です。

 F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

 

コンセプチュアル・フロー(ゴールと認識)4P

「苫米地式 思考ノート術」(Kindle版)より引用(一部改)

 

 

 ふだんコンセプチュアル・フローについて話す際には、私自身も1つのカテゴリを想定しながら説明しています。

今回の目的は「『』という小さな器に閉じ込められたままの意識を、『現状の外側』に開放する」こと。

その実現のために、ゴールに向かうコンセプチュアル・フローを、複数のゴールのカテゴリで同時並列的に行います

 Q-362~各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428110.html

 

 難しい気がしますか?

 

 「難しい」という意識がある間は、きっとうまくいきません。「難しい」を維持しようとして創造的回避が働くから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

ポイントは「無意識に任せる」ことです。

(その秘訣はこちら↓)

Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

Q-428につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 ポイントは「無意識に任せる」ことです

 

 もう一つポイントを挙げるなら「臨場感」。

 Q-329:最近「記憶が抜ける」ようなことがvol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31941786.html

 

 以下、苫米地博士の著書「すべての仕事がやりたいことに変わる -成功をつかむ脳機能メソッド40」(CYZOp84)より引用します。「異なるカテゴリの複数のゴールに対して同時並列的にコンセプチュアル・フローを行う感覚」の参考にどうぞ。Feel

 

 

16「うれしい・楽しい・気持ちいい・誇らしい・すがすがしい」

 これまで「ゴールの重要性や設定方法」について述べてきました。ここではゴールへ向かうための実践トレーニングをご紹介しましょう。

 まず、これまでのあなたの人生を振り返ってみて、「うれしかった」「楽しかった」「気持ちよかった」「誇らしかった」「すがすがしかった」体験を5つ、書き出します。ひとまず思いつくままにたくさん書き出してみて、その中から5つを選ぶほうがいいかもしれません。

 このときに5つを選び出すポイントとして、「体感の強さ」を判断基準にしてください。その体験を思い起こしたときに、「うれしい・楽しい・気持ちいい・誇らしい・すがすがしい」という体感をどれだけ強く感じられるかが重要なのです。

 

 五感をフルに働かせろ!

 

 5つを書き出せたら、それを「4週間、毎日、12回」繰り返し読んでください。読んだときに再度、そのときの楽しさや達成感、快感といったものをイメージの中でリアルによみがえらせ、追体験します。このときに、五感をフルに働かせることがポイントです。たとえば、「サッカーのゴール」の場面であれば、駆け寄ってきたチームメイトたちの表情や歓声はもちろん、「ナイスゴール!」と背中を叩かれたときの感覚や、ゴクリと飲み込んだツバの味、汗のにおいなど、できる限り、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚のすべてを使って思い出すのです。

 体感を思い起こしながら、「俺はうれしい!」とか「誇らしい!」と大きな声に出していうと、より効果的です。恥ずかしいと思わず、ぜひ、やってみてください。声を出すことで自分の体感を外の物理空間に出し、それをもう一度自分の耳で聞くことで、体感が強化されるのです。これを感覚の「外部化」といいます。外部化で体感を強化することは、エフィカシー(自己評価)を上げることにも役立ちます。5つの「うれしい・楽しい・気持ちいい・誇らしい・すがすがしい」体験を思い出すことを4週間、毎日2回繰り返すと、5×2×28280回もそれらを追体験することになり、たいへん強い体感を過去の体験から抽出することができます。

 

 さて、次にやっていただきたいのは、自分のゴール、夢を書き出すことです。これまで述べてきたように、それは自分にとって本当に「やりたいこと」であり、「現状のままでは決してかないそうにないこと」であるのが条件です。本書では「仕事・ビジネス」をテーマにしてきましたが、必ずしも、それに限らなくてもかまいません。とりあえずはお金や物が欲しいということでもいいし、恋愛や結婚などプライベートに関する事柄でもいいでしょう。

 次に、そのゴールを「すでに達成している自分」の姿を思い浮かべてください。そのゴールを達成したときの自分の姿を「こんなふうに感じるだろうな」とイメージするのです。ここで重要なのは、「未来において達成できる」と考えるのではなく、あくまでも「現在すでにゴールを達成している」と捉えることです。先述したように「今、こうあるべき自分」の姿を併せてメージしてください。

 そして、そのゴール、または「今、こうあるべき自分」の姿に、先ほど書いた5つの項目を読んで思い出した体験を貼り付けていきます。たとえば、「起業に向かってバリバリと準備を進めている自分」という自分に対して、「うれしい・楽しい・気持ちいい・誇らしい・すがすがしい」といった体感を、シャワーを浴びせかけるようなイメージでミックスしていきます。こうして、体感を伴った「未来の記憶」を合成していくのです。

 最初はいちいち過去の体験を鮮明に思い出しながらでないとできませんが、慣れてくると、瞬時に体感と未来の記憶を結びつけられるようになります。これが無意識で24時間、ずっと行えるようになると理想的です。超並列思考を鍛えておけば、デスクワークをしながら、ご飯を食べながら、本を読みながら、常に「俺は気持ちいい!」「誇らしい!」という体感がグルグルと回っているような状態を無意識の中に作り出すことができます。すると、見ている世界がすべてゴールから作られたコンフォート・ゾーンになり、ゴールがどんどん自分に近づいてきます。

 

●ポイント

 過去の「うれしい・楽しい・気持ちいい・誇らしい・すがすがしい」の体感を抽出、ゴールのイメージとし未来の記憶を作ってコンフォート・ゾーンにする。

 引用終わり

 

 

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Q-428:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.6(最終話);〇〇〇〇〇を貫き、〇〇に従う>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

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 vol.2;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36617136.html

 vol.3update ofBalance Wheel

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 vol.4;小さな器

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 vol.5;小さな器を粉砕するためのワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36673501.html

 vol.6;〇〇〇〇〇を貫き、〇〇に従う

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A6:ここまで「現状の外側にゴールを設定する」ことについて、私なりの考えをまとめました。いかがだったでしょうか?

 

 書きながらずっと考えていたのは

 

苫米地博士ならどのようにこたえられるだろう?

 

 じつは、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp176)には、「現状の外のゴールの作り方」が書かれています。

 (こちらの記事内で引用しています↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32598346.html

 

 

オーセンティック・コーチング

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 博士が「一番確実な方法」として提示されているのは、「コーチングを受けること」。

 Q-405:コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35882023.html

 

 とはいえ、「クライアント自身が現状の外のゴールがどういうものかを知っておくことが大切」であるため、「現状の外側にゴールを設定する場合の要点」を教示されています。

 Q-216:「現状の外のゴール」とは何か? 混乱しています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27346333.html

 

 その要点とは、「利他的」。

 もちろん、その「利他」とは、「自分は後回し」「我欲や私心をなくす」「我はないほうがいい」というものではありません。

 L-163202201月シークレットレクチャー -07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 

 博士が仰る「利他」とは、“自分”の定義を拡大・拡張する(=自分中心を捨て去る)ことで実現することです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 そもそも「現状の外側にゴールを設定する」というときの「現状」とは、過去の記憶でつくられたブリーフシステム(Belief SystemBS)が生みだすコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 そのCZとは「排他的でスノッブな空間」なので、排他的=利己的な思考を捨て、利他的に生きることに徹するだけで自然と抜け出せるようになります。

 Q-419:なぜパワハラや虐待がなくならないのkey 3;排他的でスノッブな空間>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36494091.html

 

 

  利他的な思考を巡らせることがいまのコンフォートゾーンから自然に出ることになる

 

 

 それは「抽象度の“低い愛”から“高い愛”へと向かう」こと。その時に脳内では何が起こるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 以下、苫米地博士の著書「世界一簡単に目標がかなう 成功脳の作り方」(日本文芸社、p120)より引用します。

 

 

抽象度の低い愛・高い愛

 あまり勉強をしていないミュージシャンが、LOVEPEACEとか叫んで、愛で戦争がなくなると言っていますが、あれは嘘です。そういう人に限ってドラッグや犯罪でつかまります。

 愛があるから戦争が起きるのです。人が人を愛することをやめたら戦争はなくなるのです。

 自分の子を愛して隣の子を愛さないからいけないのです。自分の国の子どものほうが隣の国の子どもより可愛いから、戦争が起きるのです。

 論理で考えれば、人を殺してはいけないし、人類は滅亡しない方がいいことは当たり前です。でも、それをしてしまうのが人間なのです。

 これを徹底的に書き換えなければなりません。

 

 釈迦の言葉で愛は愛欲のことを指しています。ほとんどの人が言っている愛は、この愛欲=情動のことです。情動的な愛は本来ならあってはいけないもの、なければないに越したことがないものです。

 アメリカで行われた有名な実験があります。

 学生100人に「電車が走ってきて、プラットホームの先にある切り替え機を切り替えないと線路にいる人が死んでしまうというとき、あなたはどうしますか」という質問をしました。すると100人中100人全員がプラットホームから降りて、切り替え機を切り替えに行くと言いました。

 1人でも死んではいやだ、と思ったからです。自分のほうが大切だったら、他人はどうでもいい、と考えるでしょう。

 また、プラットホームを下りて切り替え機に行く途中、電車にひかれたり足をくじくかもしれないというリスクがあります。でも、全員、切り替えるほうを選んだのです。

 

 この時の脳を、fMRI(機能核磁気共鳴イメージング)で調べてみると、前頭前野の内側部が活性化していました。

 人が死ぬと困るという情動は、古い大脳皮質ではなく前頭前野で起きていることがわかったのです。これが本当の愛です。自分の子どもでなくても、赤の他人の子どもでも人が死ぬといやだという慈悲の心です。これを社会的情動とよんでいます。

 

 さらに実験では、「切り替え先に5人立っていて、あなたが切り替えると5人死ぬ、切り替えないと1人が死ぬとしたら、どうしますか」と聞きました。すると、ほとんどの人が混乱して答えが出せませんでした。

 

 fMRIで見ると、脳の中で前頭前野の内側部と外側部が発火しあって、どっちにするか決められないのです。外側部は論理脳なので、5人死ぬよりは1人、と死ぬ数が少なくてすむように考えるのですが、内側部はどっちも死ぬのはいやだと考えるのです。どちらも抽象思考を司る前頭前野の活性化によります。

 

 迷っているうちに1人ひかれてしまうことになっても、答えは出せないのです。これが抽象度の高い愛である社会的情動です。戦争を起こさない脳です。判断できないのが正しい脳なのです。キリスト教でいう神の愛です。

 引用終わり

 

 

 迷っているうちに一人ひかれてしまうことになっても、答えは出せないのです。これが抽象度の高い愛である社会的情動です

 

 現状の外側」にゴールを見いだすためには、前頭前野内側部の発火による社会的情動が必要です。
 そこには「情動(感情)」→「論理」→「社会的情動(感性)」という進化、すなわち「情動を克服し、論理を極めた上で、超越する」というプロセスを経て、はじめて到達することができます。

 S-02-12“超論理”を表現する言葉

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19021726.html

 

 

社会的情動のことを、苫米地博士は「感性」とも表現されます。

 

社会的情動 = 感性

 

そのコアは「良心」。

その良心とは、「バイオパワーを生みだすもの」であり、同時に「バイオパワーに打ち克つもの」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 では、その良心の出所は?

 

 苫米地博士は「脳の呪縛を解く方法」(KADOKAWA/中経出版)の中で、「良心の出所は、人間が生得的に持っている、『本当に自分を見ている眼がある』という感覚」と書かれています(p105)。

 宗教の成り立ちを考えるとわかるように、これまでの人類にとって「見ている者」とは神でした。しかし、不完全性定理が証明された現代において神は不在。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 そこで各自が"新たな神”を見いだすツールとなるものがコーチングです。ゴール設定によって創造された「未来の私」「ゴールを達成した私」がその人にとっての神。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

そして、その神の存在の確信(未来でゴールを達成した私という存在の確信 =エフィカシー)が、時間の流れを生みだします。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 神(ゴールを達成した未来の私)は、より高い抽象度次元に存在しています。

その神(ゴールを達成した未来の私)と合一する感覚が、エネルギーを生みだし、創造性を引きだし、さらなる「現状の外側」への扉を開く

 

そのように私は感じています。

 

苫米地博士の言葉で表現しなおすと「オラクル(Oracle)」。だから

L-142202111…-05;人の成長(人間形成)や進化・向上は情報空間で起こる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

 

  良心に従え!

 

 その良心とは「未来の私」のブリーフシステム。そして、自由なマインドが生みだす無限の可能性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

その可能性は、人生の様々な領域(カテゴリ)でゴールへと結実し、どんどん現実化していきます。新たなゴールがバランスホイールすべてにひろがり更新されていくたびに、さらなる可能性の扉が開かれます。

 

そんなダイナミックに紡がれる縁起の帰結として、“今、ここ”に、“私”が存在するのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

  モラルとは良心。そして、それは本当の私のこと

 

 そんな私を縛るルールはたった一つだけ。「フェアネス」です。

 Q-420:なぜパワハラや虐待がなくならないのでしょうか? <key 4;無意識レベルでのフェアネスの実現>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36525338.html

 

 まとめると、「現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法は?」という質問に対する私のシンプルな回答は

 

  フェアネスを貫き、良心に従え!

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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