苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:F:フリーテーマ > F-355~ 自由訳「OODA」

F-355:自由訳「OODA」 <vol.1Observe

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。



OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 vol.1Observe

 

 

 「OODA」の最初の「O」は「Observe」。観察のことです。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 Wikipediaには「意思決定者自身が直面する、自分以外の外部状況に関する『生のデータ』(Raw data)の収集を意味する」とあります。この文章を分割し、「意思」「意思決定」「意思決定者」「自分」「自分以外」「外部状況」「データ」「生のデータ」「収集」について確認しながら(部分)、「O : Observe」について考察していきます(全体)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

意思

 コーチング実践者にとっての意思とは、「ゴールに向かう強烈な意思」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「強烈な」の正体はホメオスタシスです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

意思決定

「ゴールを設定すること」を意思決定と考えることもできますが、ホメオスタシスの働きまで考慮すると、「ゴールを設定し、ゴール側の臨場感を高めること」が意思決定であるはず。

L-09020217月シークレットレクチャー -02;臨場感世界の現実化(realized virtuality

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30497354.html

 

 「ゴール側の臨場感」の「ゴール側」とは、コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 「ゴール側の臨場感を高める」とは、エフィカシーを高めることです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

意思決定者

 「意思決定」を「ゴールを設定し、エフィカシーを高める」ことと考えると、当然、「意思決定者」は自分自身になります。個人の人生においては。

 ゴールを共有する何らかの組織においては、「意思決定者」はリーダーのことです。

 F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425234.html

 

 そんなの当たり前と感じるかもしれませんが、じつは自分自身が「意思決定者」になることは簡単ではありません。なぜ?

 

自分

 答えは「自分」を決める情報は外からもたらされているから。その人の自我や世界観を形成する基礎となっているものがブリーフシステム(Belief SystemBS)。そのBSは「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化され受け入れた情報の記憶」でつくられます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 よって、「私は本当の私ではない」といえ、しかも「私は過去に閉じ込められている」ともいえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

自分以外

 繰り返しますが、BSは自我の基礎です。その自我は、部分関数であり、評価関数でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 「部分関数」とは、ある集合を切り分けて取りだす関数のこと。例えば、「偶数」というのは、「自然数」という集合から「2で割り切れる数」を取りだす関数であると見なせます。

 このとき「2で割り切れない数」=奇数が残ります。よって、「奇数」の方も同時に定義できてしまうことになります。

 同様に、自我とは、宇宙を「自分」と「自分以外」に切り分ける関数のこと。よって、「自分がわかると、自分以外がわかる」「自分がわかると、宇宙がわかる」。それが部分関数です。

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

外部状況

 「自我とは、宇宙を『自分』と『自分以外』に切り分ける関数」と聞くと、「自分」という内側と「自分以外」の外側があるように誤解されるかもしれません。

しかしながら、内と外は同じです。だから、「自分がわかると、宇宙がわかる」。

(詳しくはこちらをどうぞ↓)

F-350:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~ vol.3Starting with the man in the mirror

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34474558.html

 

 *もっと詳しくはこちら↓

 S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397885.html

 

 「データ

 「データ」とは、「論理の根拠となる状態や事実といった最初に提示されるべき説明情報」のこと。「データ(data)」「根拠(warrant)」「主張(claim)」がディベートの基本構造としての三要素です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

生のデータ

 状態や事実である「データ」に、わざわざ「生の」と入るのはなぜでしょうか?

 

 私の答えは「観測(認識)によって、必ず対象に影響を与えてしまう」から。それを示したのがハイゼンベルグの不確定性原理です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 突き詰めると、「唯一絶対の真実はない」。西洋哲学の概念である「アプリオリ」の否定です。縁起を根幹とする仏教では、そのことを「ナートマン」と表現します。漢字で表記すると「非我」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

収集

 以上より、「自分以外の外部状況に関する『生のデータ』(Raw data)の収集」はとても困難であるといえます。コーチングでいうと、RAS&スコトーマのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 私たちは自分自身のBSによって世界を認識しています。BSが規定する世界の外側はスコトーマに隠れ認識することができません。収集しようにも、情報を得ることができないのです。仮に情報を得られたとしても、理解することができないはずです。

 L-158202201月シークレットレクチャー -02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 

 それならば、私たちはどうやって「Observe」すればいいのでしょう?

 

 そのヒントを紹介します。

 以下、苫米地博士の「薔薇色脳 悩みが1分で解決できる人生好転50のメソッド」(主婦と生活社、p54)より引用します。「Observe」の秘訣を感じてください。Feel

 

 

15回 自分を客観的に見る方法

自分を客観視するって、どういうこと? もっと幸せになれる、自分の操縦方法とは

 「自分のことを客観的に見なさい」というのは、自分が人から叱られるときも、自分が人を叱るときにも使う便利な言葉のひとつ。しかし、これを実行するのって難しいですよね? だって、自分のことを他人のように見て、悪いところを自分で自分に指摘しなさいってことですよ。そんなの普通に考えたらできっこありません!

 ところが、先生は、ちょっとしたやり方で、自分の客観視は簡単にできるというんです。一体、どんなやり方でしょうか? そんなことができたら、みんなが素敵になれちゃいそうです!

 

 先日、私はある女性作家さんと対談する機会がありました。そのとき彼女は「自分を変えるには自分のことを客観的に見なさい」というエッセーを書いたばかりだったんです。つまり、ちょうどこのテーマにぴったりなんですね。

 で、私はそれを聞いてどう答えたかというと、「自分を変えるために、自分を客観的に見ようとするのは“間違いです”」と答えたのです。女性作家さんには申し訳ないですが(苦笑)。

 なぜ間違いなのか。例えば、子どもが自転車を練習していて「あ、あそこに石があるから気をつけて」と大人が言うと、子どもはだいたい、その石にぶつかってしまいます。なぜなら、石があると思った瞬間、そっちを見てしまうからです。見てしまうと、人はそちらの方向に進んでいってしまうのです。脳機能の基本特性に「見たもののほうに進んでしまう」ということがあるのです。

 さて、これは「自分を客観的に見なさい」でも同じことなのです。実は脳は現実の場面であっても、想像の場面であっても、基本的な特性は変わらないのです。つまり、現実世界で「見たもののほうに進んでしまう」のであれば、情報空間でも同じ現象が起きるのです。

 これを踏まえたうえで、「自分を客観的に見なさい」を考えてみましょう。通常「自分を客観的に見なさい」の意味は「自分の悪い部分をよく見て反省しなさい」ということです。すると、あなたがもし物事を客観視することができればできるほど、あなたは自分の悪い部分がはっきり見えます。すると、子どもが石にぶつかっていったように、あなたはその悪い部分に吸い寄せられてしまうのです。

 完全に逆効果。悪い部分を見たら悪いところがますます固まってしまうということです。つまり「自分を客観的に見てはいけない」が正解なのです。

 しかし、そうなると、自分の悪いところはどうしたら直すことができるのでしょうか? 答えは簡単です。「客観的に見る」とは「視点を変える」という意味です。「視点を変える」という言葉の意味を、簡単に言うと、「物事に対する感じ方や好みを変える」ことになります。なぜなら、物事の好みが変わったら、あなたの世界は一変するからです。洋服の趣味、しゃべり方、異性の好み、すべてが変わったらと考えれば、理解できるでしょう。好みを変えると人格が変わるということです。

 これを利用するのです。あなたが今こだわっているものをひとつあげてください。

 例えば朝、コーヒーを飲んでいる人は紅茶に変えてみましょう。通勤・通学の道を変えるのでもかまいません。こだわりのあることをひとつ変えるのです。すると、新しい発見があります。新しい発見があったら、あなたは確実に変わったということになります。なぜなら、それまでのあなたは、その新しいことに気づかなかったからです。

 客観的に見るということは新しいことに気づきなさいということですから、結果的に、あなたは客観的に自分を見ることができたわけです。

 自分を変えるとは、客観的に見るのではなく、こだわりのあるものをひとつずつ変えていくことなのです。すると、あなたの新しい世界、新たな可能性が見えてきますよ。

 

 客観的に見ることより、視点を変えることのほうが大事!

 引用終わり

 

 

 「客観的に見る」とは「視点を変える」という意味です

「視点を変える」という言葉の意味を、簡単に言うと、「物事に対する感じ方や好みを変える」ことになります

 

 今回取り上げたObserve」の秘訣は「視点を変える」こと。

 

 でも、ただ変えるだけでは十分ではありません。

 

 では、どのように変えればいいでしょうか?

 

 次のサブテーマ「Orient」と結びつけながらイメージしてください。気楽にどうぞ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

F-356につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

  

-追記-

 最近、私はある質問者に対して、「〇〇コーチと私CoacH Tの縁起空間を感じながら、御自身の今までの言動を振り返ってください」と返信しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31022550.html

 

 もちろん、コーチングには「過去は一切関係なし」です。それでもあえて「今までの言動を振り返れ」と厳しく書いたのには、私なりの理由(願い)があります。

 L-070202011… -05「過去は一切関係なし」のリザベーション(reservation

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29045573.html

 

 その理由(願い)も想像しながら、「視点を変える×Orient」について考えてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html


 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明と募集の御案内を行います。

開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-186:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと -033つの“感染症”

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25734821.html

F-277L下でのBSB vol.2brainstorming

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30655837.html

F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html

F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

  

薔薇色脳

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F-356:自由訳「OODA」 <vol.2Orient

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 

 

 「客観的に見る」とは「視点を変える」という意味です

「視点を変える」という言葉の意味を、簡単に言うと、「物事に対する感じ方や好みを変える」ことになります

 

 前回(F-355)取り上げた「Observe」の秘訣とは、「視点を変える」こと。

 でも、ただ変えるだけでは十分ではありません。どのように変えればいいのでしょうか?

 

 

 「OODA」の最初の「O」は「Observe」。2番目の「O」は「Orient」です。

 「OODAループ」の提唱者である米国空軍 ジョン・ボイド大佐は、「OOrient」のことを“ビッグO”と称してとくに重要視していたそう。

 

 コーチングにおいても、「OOrient」はとても重要です。その理由(warrant)をイメージしながら読み進めてください。以下、Wikipediaより引用します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 

情勢への適応(Orient

 「情勢への適応」あるいは状況判断と訳される。「観察」段階で収集した「生のデータ」をもとに情勢を認識し、「価値判断を含んだインフォメーション」として生成する段階である。

 

 

Relationship_of_data,_information_and_intelligence(Wikipedia)

「データ」と「インフォメーション」、「インテリジェンス」の関連性

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 上図をコーチングのフレームで解説すると、「Data」→「Information」→「Intelligence」のためにはRASのコントロールが必要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 RASをコントロールするのは、もちろん、ゴール。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールが起点となり、ゲシュタルト化が行われます。

 L-161202201… -05;高次元のフレームを構築する=グレインサイズを大きくする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34284848.html

 

情報がゲシュタルト化されたものが知識。ここでいう「Intelligence」です。

F-338:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.3;苫米地博士の“プロファイリング”とは? -総論-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33827695.html

 

 ゲシュタルトが意味を決めます。だから、「価値判断を含んだインフォメーション」なのでしょう。

 L-164202201… -08;コーチングによる〇〇〇〇〇〇〇の結果として起こること

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34355540.html

 

「ビジネスで圧勝できる脳科学」(サイゾー、p82)の中で、苫米地博士は「知識とゲシュタルトを組み合わせた『文脈』の中で認識が生まれる」と書かれています。図式化すると

L-10320218月シークレットレクチャー -05;知らないことを見える化する

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31263124.html

 

情報(入力)→文脈(知識+ゲシュタルト)→認識

 

 この「認識」ができてはじめて、理解・評価・判断が可能になります。

 F-304:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が…~ vol.1;臨場感①>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 

 

 「OODA」に戻ると、意思決定者は、下記の5つの要素から構成される「判断のための装置」により、「データ」から「インフォメーション」に加工していくそう。

 以下、引用のつづきです。

 

 

 ■文化的伝統(Cultural Traditions

 ■分析・総合(AnalysisSynthesis

 ■従来の経験(Previous Experiences

 ■新しい情報(New Information

 ■世襲資産(Genetic Heritage

 

 「世襲資産」、「文化的伝統」、そして「従来の経験」がなければ、従来経験した環境と変化によって形成された精神物理学的能力についての含蓄的レパートリーを持ちえない。また各分野の領域の、あるいは各種の競合及び独立的なチャンネルにまたがって取得する情報の「分析および総合」がなければ、よく精通していない現象または見たこともない変化に対処するための新しいレパートリーを展開することはできない。そして多くの異なった領域およびチャンネルにまたがる取得情報についての推定、感情移入、相関および拒否という多側面の含蓄的な相互参照のプロセスがなければ、「分析・総合」はなしえない。

 引用終わり

 

 従来経験した環境と変化によって形成された精神物理学的能力についての含蓄的レパートリー」とはブリーフシステム(Belief SystemBS)のこと(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ブリーフシステムは1つではありません。前頭前野には、その人がつくりあげたいくつものブリーフシステムが収められており、それらが人間の複雑な内面の動きをつくりだしています。人間の内面で深い葛藤が起こるのは、前頭前野のブリーフシステム同士が互いに矛盾を起こすからです。

 L-09420217月シークレット… -06;ブリーフシステムと人格や未来との関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30598161.html

 

 その葛藤=矛盾を解消するためには、「取得する情報の『分析および総合』」が必要。そのためにはゴールが必要です。現状の外に設定する本物(Authentic)のゴールが。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 前回(F-355)取り上げた「Observe」の秘訣とは、「視点を変える」こと。その視点を「どう変えればいいか?」の答えがここにあります。クリアですか?

 

 

 「視点を変える」の「視点」とは、ゴール設定(再設定)により新たに現状の外に生みだすもの。視点が最初からある(アプリオリ)のではなく、ゴールにふさわしい視点を生みだすのです。もちろん、自由自在に。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 その新たな視点は、より高次の抽象度次元に上がることで生みだされます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 反対にいうと、高次の抽象度次元に上がることができないと、いつまでも同じ視点で同じようなことを繰り返すことになります。まわりを巻き込み、疲弊させながら。それが「OO-OO-OOスタック」。以下、引用のつづきです。

 S-03-21C)「意識化(エネルギーの情動への転換)」でのコントロール -vol.5-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21828878.html

 

 

 各人の「判断のための装置」は当然のごとく各人ごとに異なっており、いかなる環境においても適切に動作する保証はない。また、組織のレベルに拡大して、複数の意思決定者が存在する場合、これらの間に齟齬が発生することも珍しくない。このようにして、OODAループがこの段階に止まってしまい、次の「D」に入れない恐れも多分にある。そのような場合をOO-OO-OOスタックと称する。

 引用終わり

 

 コーチの視点で「OO-OO-OOスタック」を分析すると、その原因は「抽象度が変わらない」「抽象度が上がらない」ことだといえます。そして、その本質的理由は「ゴールがない」「ゴールを失っている(達成済み含む)」「ゴールが間違っている」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

まとめると

 

 「OOrient」とは「抽象度を上げる」こと

その結果として、本当の意味で「視点を変える」ことができる

 

 その起点がゴール設定。ゴール側から視点が変わり、ゴールに向かって視点(抽象度)が上がります。その過程が「Data」→「Information」→「Intelligence」です。

 F-175:脳内を書き換えると「環境」が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html

 

先ほどの図を用いると、こんな感じ↓

 

Relationship_of_data,_information_and_intelligence(Wikipedia)改3

「データ」と「インフォメーション」、「インテリジェンス」の関連性

Wikipediaより引用(一部改変)

OODAループ - Wikipedia

 

 

最後に、苫米地博士の著書「悩みを幸せに変える方法 揺るがない自分になれて、あらゆる不安から解放される方法」(主婦と生活社、p52)から引用します。「視点を変える」の意味とそのために必要なことをイメージしながら読み進めてください。Feel

 

 

自分の視点を変えてみる

 「自分のことを客観的に見なさい」というのは、自分が人から叱られるときも、自分が人を叱るときにも使う、便利な言葉のひとつでしょう。

 

 「客観的に見る」とは、「視点を変える」という意味です。

 「視点を変える」という言葉の意味を、簡単に言うと、「物事に対する感じ方や好みを変える」ことになります。なぜなら、物事の好みが変わったら、あなたの世界は一変するからです。洋服の趣味、化粧のしかた、しゃべり方、男性の好み、すべてが変わると考えれば、理解できるでしょう。好みを変えると人格が変わるということです。

 

 これを利用するのです。あなたが今こだわっているものをひとつあげてください。

 例えば朝、コーヒーを飲んでいる人は紅茶に変えてみましょう。通勤・通学の道を変えるのでもかまいません。こだわりのあることをひとつ変えるのです。

 すると、新しい発見があります。新しい発見があったら、あなたは確実に変わったということになります。なぜなら、それまであなたは、その新しいことに気づかなかったからです。

 もう一歩踏み込んで、脳機能を使った本当の視点の変え方を紹介しましょう。それは“視点を変える”のではなく“視点を上げる”のです。

 

 例えばコップの中に入った半分の水。これを半分しかないととるか、まだ半分もあるととるかで、人生が変わってくるというのが、よくいわれる視点の変え方です。

 しかしみなさん、よく考えてみてください。これで不幸が幸福に変わりますか? 変わらないですよね。なぜなら、この話は詭弁だからです。

 コップの水を年収200万円にしてみましょう。「平均年収は400万だから半分もあるね」といわれて、幸せな気持ちになれますか? 逆に怒りが湧いてきますよね。

 こういう無理やりな視点の変え方では、脳が納得しないのです。脳が納得し、これならどこにもウソがない、幸福だと思わなければ、1度、不幸体質に入ったと思ってしまった人は、なかなか抜け出ることはできないのです。

 

 上から、俯瞰するように物事を眺める。すると、コップの水がいっぱいだろうと半分だろうと関係ありません。水があるというだけです。仮に何もなければ、空のコップが見えますね。何も入っていなくても、あなたはコップを持っていることは実感できるはずです。

 

 年収200万円にしても同じです。地球規模まで視点を上げると、日本に住んでいることがどれだけ幸せかわかるはずです。世界の7割の国ではいまだに飢餓が存在しています。しかし、日本で飢餓なんてほぼ考えられません。年収200万円でも不幸ではないのです。

 

 客観的に見るということは新しいことに気づきなさいということですから、結果的にあなたは客観的に自分を見ることができたわけです。

 

 自分を変えるとは、客観的に見るのではなく、こだわりのあるものをひとつ変えることなのです。すると、あなたの新しい世界、新たな可能性が見えてきますよ。

 引用終わり

 

F-357につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 OODA」の最初の「O」は「Observe」。2番目の「O」は「Orient」です

 

 Orient」の語源を調べると、ラテン語の「oriens」とあります。「昇ること」という意味で、「日出づるところ」「東方」という方位を示す言葉だそう。

 

 コーチングにおいては、「Orient」は「情報空間を昇る」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その起点がゴール。その過程(思考)が「コンセプチュアル・フロー」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 

-追記2

例えばコップの中に入った半分の水。これを半分しかないととるか、まだ半分もあるととるかで、人生が変わってくるというのが、よくいわれる視点の変え方です。

 しかしみなさん、よく考えてみてください。これで不幸が幸福に変わりますか? 変わらないですよね。なぜなら、この話は詭弁だからです

 

 日本のリーダーの“詭弁”を考察しました↓

 F-254~:イノベーションがうまれるとき

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421781.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34761055.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-125VW

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21491696.html

F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

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L-08820213月シークレットレクチャー -11;コンセプチュアル・フローに隠された“秘密”

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30266822.html

Q-117:「コーチングは変わるためにあるものではない」の真意とは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20576958.html

 

 

悩みを幸せに変える法則


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F-357:自由訳「OODA」 <vol.3Decide

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

 vol.3Decide

 

 

コーチの視点で「OO-OO-OOスタック」を分析すると、その原因は「抽象度が変わらない」「抽象度が上がらない」ことだといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

そして、その本質的理由は「ゴールがない」「ゴールを失っている(達成済み含む)」「ゴールが間違っている」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

 ここでもう一度コーチングの原点に戻りましょう。コーチングのコアは「ゴール」と「ゴールの設定」です。

 L-069202011月シークレットレクチャー -04;ゴールこそがコーチングのすべて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29018262.html

 

そのゴールの基本条件は 1)現状の外2)心から望む3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)4)自分中心を捨て去る4つ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 「1)現状の外」とは、“自分”という殻(=ブリーフシステム)の外ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 通常は、殻の外はスコトーマに隠れて認識することができません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そんな殻の外を認識するために、まずは視点を変え、さらに視点を上げていきます。その本質は抽象度を上げることです

 

 「2)心から望む」の主語は「私」。ただし、その「私」は本当の自分ではありません。「私」は他人のモノサシや社会の価値観で構築されているから。時間でいうと、過去に閉じ込められたまま。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 抽象度が上がるほど、自と他を、そして自分と宇宙を、切り分けることができなくなっていきます。釈迦哲学では、その意識状態のことを「無分別」と表現します。

 Q-099:子どものwant toを大切にしたいと思っていますが、なぜかhave toの押し付けになってしまいます。どうすればよいでしょうか? <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684556.html

 

 「3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)」にゴールを設定することは、じつは、「無分別」を体得するためのいいきっかけになります。職業・趣味・家族・健康・生涯学習/教育、ファイナンスなどなど、たくさんのカテゴリを同時かつまんべんなく“みる(Observe)”ことは、一つ上の抽象度の視点を獲得することだから。

 F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

 ただし、バランスホイールの段階では、まだまだ主語は「私」のまま。意識的には違っても、無意識は自と他(自分と宇宙)を区別する「分別」の状態でしょう。

 Q-374~:バランスホイールは全て現状の外? クライアントが現状に満足している項目があった場合、その項目をどう扱えばいい?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429253.html

 

そこで「4)自分中心を捨て去る」。自分中心を捨て去るとは、“自分”=関係性が拡大していくこと。それは“自分”の定義を、より高次の抽象度次元に拡張していくことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 では、「OO-OO-OOスタック」の先にある「意思決定(Decide)」の段階を確認しましょう。以下、Wikipediaより引用します。

 

 

意思決定(Decide

 「情勢への適応」段階で判断された情勢をもとに、行動として具体化するための方策・手段を選択し、場合によっては方針・計画を策定する段階である。攻撃の可否、攻撃する場合には攻撃すべき順序および採用すべき手段、最終的な攻撃指令が含まれる。また、戦闘状況を離脱する場合には離脱する経路の決定、状況によってはここから「観察」の段階に戻ることもある。

 引用終わり

 

 行動として具体化する」というのは、抽象度が下がる方向性。先ほどの表現でいうと、「分別」することです。具体化するほど情報空間の底面である物理空間に近づき、底面では時間と空間などに制約されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「最終的な攻撃指令」は、当然、具体的なもの。関わる誰もがしっかりとイメージ(I×V)できていることが重要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 繰り返しますが、ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、4)自分中心を捨て去る の4

“自分中心を捨て去った現状の外”というのは、一般の人(normal)にとってはコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)の外側です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

遥か彼方にあり感じられない(感じても理解できない)ために、ふつうは気に留めないか、むしろバカにするくらいですが、ひとたび理解すると強烈に抵抗するようになります。ドリームキラー化して。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 だから、「関わる誰もがしっかりとイメージ(I×V)できている」ためには、ゴールの共有が必須。

 F-278L下でのBSB vol.3briefing

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30717101.html

 

病院長兼コーチとしての11年間(苫米地式認定コーチとしては3年間)の挑戦を通じて、私が一番強く感じたのは「ゴール共有」の大切さ。そして、ゴールを共有した上での「コレクティブ・エフィカシー」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 では、引用の続きを。

 

 

 理論の原型となった空戦においては、超高速で移動する最中であることから、パイロットは、事前の訓練で規定化された方針を瞬時に採択する。一方、地上部隊や艦艇であれば、指揮官・幕僚の経験・データベース、および、C4Iシステムおよびオペレータによるマン-マシン-システムに基づいて行われる。

 引用終わり

 

 事前の訓練で規定化された方針」とは、ゲシュタルト化された知識のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 その方針を「瞬時に採択する」力とは、ホメオスタシスです(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ところで、苫米地博士の経歴に「C4I」(正確には「C4I Cyber」)という文言が入っていることを御存知でしょうか?

 

 博士は「シー・フォー・アイ」と発音されていますが、Wikipediaには「シー・クァドラプル・アイ(システム)」と書かれています。4つの「C」は「Command」「Control」「Communication」「Computer」で、「I」は「Intelligence」です。

 C4Iシステム - Wikipedia

 

 それら5つ(「Cyber」まで入れて6つ)を統合した視点は、とてもシンプルで、クリアなはず。さらに統合を繰り返して抽象度を上がった先にあるのが「空(くう)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

宇宙の構造

 

 

空に近づくほど、心は自由になっていきます。しがらみが減り、どんどんシンプルになっていくから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そんな自由な心で設定するものが“本物(Authentic)のゴール”です。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 以下、苫米地博士の著書「頭の回転が50倍速くなる脳の作り方」(フォレスト出版、p181)より引用します。“澄み切った自由”と“本物(Authentic)のゴール”を感じてください。Feel

 

 

私たちは自由である!

 我々の宇宙は、物理のレベルでも抽象度の高い情報のレベルでも、「神」さえもが決定できない、つまり、完全なる自由をいつでも内包しているのです。

 逆に、そうではない、アプリオリに存在は確定しているのだ、もしくは、「サイコロを振らない神は実在するのだ」とする人間の思い込みを、二五〇〇年前の哲学者「シャカ」は「無明」といいました。

 「無明」は、存在がアプリオリな確定性のものだと思いこんでいる状態です。アインシュタインでさえ「無明」だったのですから、過去の人々が「無明」であったのは、致し方ないことです。ただ、現在の科学は、すでに「無明」の時代は終わっているのです。

 存在は不確定である。別な言い方をすれば、観測される粒子は、正確に計測しようとすればするほどその観測行為の影響を受けて不確定になるという存在の双方向性を「シャカ」は縁起と呼びました。

 その縁起を知らないことが「無明」です。「空」の概念を利用すれば、不確定性という「空」の原理を知らないことが「無明」です。そして、「無明によりて行があり」と言っています。「行」とは誤った認識作用のことです。

 本来宇宙は「空」であり、私たち自身も「空」であるのに、あたかも確定性のアプリオリの個があるかのように認識してしまうのです。これが私たちの「自由」を奪っているのです。

 ただ、現在の科学・数学は、物理抽象度の宇宙だけでなく、全抽象度にわたって、不確定性原理が働くことを証明しています。それが、チャイティン以降の「不完全性定理」の証明です。

 私たちは、何ものからも本来は自由なのです。それを「無明」が奪っているだけなのです。そして、「自由」になる方法は簡単です。「抽象度」を上げればいいのです。

 IQが上がるというのは、抽象度が上がるということです。神や宇宙から「自由」になるには、「空」まで抽象度を上げなければならないので、それは大変ですが、他の人間や人間がつくった組織から自由になるのは、それほど抽象度を高くしなくても大丈夫でしょう。

 本書のトレーニング(特に統合トレーニング)は、皆さんを「自由」にする、そういう効果もあるのです。これが「新しい脳のつくり方」なのです。

 引用終わり

 

F-358につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

そこで「4)自分中心を捨て去る」。自分中心を捨て去るとは、“自分”=関係性が拡大していくことであり、“自分”の定義をより高次の抽象度次元に拡張していくことです

 

 その「より高次の抽象度次元に拡張した“自分”」とは何のことでしょう?

 

 私の答えはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34392486.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

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-関連記事-

F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

L-070202011月シークレットレクチャー -05;「過去は一切関係なし」のリザベーション(reservation

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29045573.html

L-071202011月シークレットレクチャー -06;ゴールはとてつもない才能を目覚めさせる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29072606.html

Q-362~:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428110.html

 

頭の回転が50倍速くなる脳の作り方


 

 

F-358:自由訳「OODA」 <vol.4Act

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

 vol.3Decide

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34856133.html

 vol.4Act

 

 

 前回(F-357/vol.3)のテーマは「意思決定(Decide)」。引用した文章にはこのような表現がありました。

 

行動として具体化するための方策・手段を選択し、場合によっては方針・計画を策定する段階である

 

 行動として具体化する」というのは、もちろん、抽象度が下がる方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が下がるほど、つまり物理空間に近づくほど、人は自由を失っていきます。具体的情報量が増えてカオス化していくから。時間や空間、お金など、物理次元では制約がいっぱいです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その一つひとつを調整(あるいは解決)していかなければ、ゴール達成はできません。「課題をうまく調整(解決)し、矛盾なくスムーズに実行できるようにする取り組み」のことを「実装(implementation)」と呼びます。

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_393431.html

 

その実装のために、私はいつも「エクスプラネーション・パターン法」を実践しています。

それは人工知能の研究から生まれたもので、情報の分析と次の展開の予想に使われる方法です。具体的には、失敗や期待外れが生じた際に、「なぜそうなったのか?」という理由をいくつも考えていきます。

認知的不協和のエネルギーを知的に活用するイメージです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

重要なのは「真相を探ることが目的ではない」ということ。

(その理由は↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

もちろん真相が判明するにこしたことはありませんが、やるべきことはあくまで仮説を立てることです。それもできるだけたくさんの仮説を立てていきます。“一人ブレインストーミング”をする感じで。

F-277L下でのBSB vol.2brainstorming

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30655837.html

 

たくさんの仮説をたてたら、「トゥイーキング」に移行します。

トゥイーキング(tweaking、直すという意味)とは、過去の失敗の仮説をもとに「今起こっている問題(case)」をすみやかに解決するための修正法(plan)をつくるシステムのことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

 では、そろそろ今回のテーマ「行動(Act)」に移りましょう。以下、Wikipediaより引用します。

 OODAループ - Wikipedia

 

 

行動(Act

 「意思決定」段階で採択された方針に基づいて、指揮官の意図・命令を踏まえて、実際の行動に移る。攻撃する場合には、実際の火力発揮が行われる。

 引用終わり

 

 『意思決定』段階で採択された方針に基づいて 実際の行動に移る」とあると、無意識は「意思決定(Decide)」と「行動(Act)」を分けて、つまり「分別」の意識状態で考えてしまうはず。

 

私たちの心はつねに情報空間の底面に囚われているので、ついつい物理空間だけで考えてしまいがちです(focus of attention)。トゥイーキングしているときは、とくにそうでしょう。

Q-376:バランスホイールはクライアントが書き込んでコーチに見せるものなのですか。バランスホイールの内容について、コーチはどこまで口を出していいものなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34542064.html

 

 しかし、実際は物理空間も情報空間の一部。同じものの抽象度の違いに過ぎません。苫米地博士がよく用いられる表現でいうと、「心と脳」「心と体」でひとつ。

 Q-350:「情報的身体」というのがよくわかりません? <前編;ケースサイド>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32943460.html

 

 よって、「意思決定と行動」も同じものの抽象度の違いであり、一体と考えるべきです。その“一体”がゲシュタルトの感覚です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 さらにゲシュタルトを大きくすると(connect the dots

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 ObserveOrientDecideAct」でひとつ

 

 そのことを強く意識に上げながら、引用の続きを読み進めてください。

 

 

暗黙の誘導・統制とループ(Implicit Guidance ControlFeedforward / Feedback Loop

 従来の線型モデルにおいては、この実行の段階で意思決定プロセスは終了する。しかし、OODAループにおいては、再び「観察」段階に戻り、行動の結果を判定して、次の「情勢への適応」に続けることとなる。

 なお実際には、OODAループが順序通りに進むのは例外的パターンにすぎない。特にODAの部分については、ボイドのOODAループ最終版では「暗黙の誘導・統制」により「意思決定」を飛ばして進むことが理想的とされており、順序通り進められるのは、暗黙的な指示が十分でないときに限られる。これは、大部分の意思決定は暗黙的になされており、またそうあるべきであることを意味している。多くの場合、明示的な意思決定の必要はなく、情勢判断が直接に行動を統制する。ビジネススクールで典型的に教えられるタイプのフォーマルな意思決定は、経験が浅いときにのみ必要とされるにすぎない。

 引用終わり

 

 OODAループにおいては、再び『観察』段階に戻り、行動の結果を判定して」というのは、シリアルな情報処理ではなく、パラレルな同時並列的情報処理のことであるはず。

 その並列処理を可能とするのが、「ObserveOrientDecideActでひとつ」というゲシュタルト化です。

 

では、「Observe」「Orient」「Decide」「Act」を、一つ上の抽象度で包摂して“ひとつ”とするものは何でしょう?

 

 そう、ゴール!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 先ほどのトゥイーキングも、「OODA」のゲシュタルト化も、ゴールがあるからできます。

ちなみに、「再び『観察』段階に戻る」というのはラベリングのこと。ラベリングはゴール側の視点から行うものですので、ゴールなしではできません。

F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

 私は「無意識を意識に上げるモニタリング」と「ゴール側から評価するラベリング」をとても重要視しています。臨場感の強化ができるからです。

 (詳しくはこちらをどうぞ↓)

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 ゴール側の臨場感が高まるほど、「明示的な意思決定の必要」はなくなり、「情勢判断が直接に行動を統制する」ようになります。あたりまえのように自然にうまくいく(現実化する)感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 なぜでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「すごいリーダーは『脳』がちがう 人を動かす3つの条件」(三才ブックス、p54)より引用します。「あたりまえ」「自然」を苫米地理論とともに感じてください。Feel

 

 

現実をすり替えることは可能なのか?

 脳の中で自分がどういうリアリティをつくっているのか-。

 人間の持つリアリティを知るための機械は、未だ発明されていません。fMRIは、脳のどこが活性化しているのかしかわかりません。できたとしても、活性化のパターンを認識して分類するくらいまでです。

 では、臨場感はいったいどのようにして築かれているのでしょうか。

 なぜ、少女は電車の揺れや窓の外の景色ではなく、小説に臨場感を感じたのでしょうか?

 

 そこにはホメオスタシスという機能が関係しています。

 ホメオスタシスとは、恒常性維持機能のこと。人間はストレスになりうる外界の環境の変化に対して、常に安定した恒常的状態に保とうとする仕組みを持っています。ホメオスタシスは、生体を生きながらえさせるために、外界とフィードバックして常に自分の情報を更新します。外界の気温が上がれば、体温を下げる。運動すれば、そのエネルギーを供給するために呼吸や心拍数が上がる……

 しかし、これはホメオスタシスの一般的な定義にしか過ぎません。ホメオスタシスの機能はそれだけではなく、実はもっと驚くべきものなのです。それは、ホメオスタシスがフィードバックするのは、必ずしも物理的現実世界とはかぎらないということです。

 

 ホメオスタシスは、仮想空間ともフィードバック関係を保てます。つまり、ホメオスタシスの働きは、物理的現実世界の環境の変化だけではなく、脳内の情報空間の変化にも反応するということです。

 世界は数え切れないほど存在します。仮想空間も含めれば、それこそ無限です。ホメオスタシスはそれらの世界とフィードバックの関係を持つことができます。

 臨場感は、最初からあるわけではありません。人間が臨場感を持つときは、仮想空間を含めた外の世界から一つを選んでいます。そして、選んだ世界にホメオスタシスがフィードバックすることで、臨場感が生まれるのです。

 

 世界は無限に存在していて、ホメオスタシスはそのどれともつながることができる-。

 このことがわかったとき、私は一つの結論にたどり着きました。

 簡単にいうと、一つの仮想空間(P)があるとします。このPに対して、自我があります。そして、自我とPとの間でホメオスタシスのフィードバックが強いときに臨場感が高くなる、ということです

 私はこれを当時サイバーホメオスタシス仮説と呼んでいました。二十年も前の話です。一般的にはCH理論とも呼ばれていました。ホメオスタシスは情報空間に広がっていて、情報空間としての仮想世界は無限にある、人間は物理集体でありながら、その無限の世界とホメオスタシスを持つことができる、ということです。

 要は、物理的現実世界でも完全なイマジネーションの世界でもどちらでもいいのです。ホメオスタシスのフィードバックが強ければ、そこに臨場感があるのです。そして、臨場感を持った世界が、その人にとってのリアルになるのです。

 物理的現実世界があるから、それに近い仮想世界があるから、臨場感があるのではありません。人間のホメオスタシスのフィードバックが強い世界に臨場感があって、そこが本人にとってのリアルとなるのです。

 

 ホメオスタシスの対象は普通は物理的現実世界です。なぜなら、物理的現実世界は、生まれてからずっと慣れ親しんできた世界だからです。

 しかし、何らかの方法で一つの仮想世界(P)にホメオスタシスフィードバックを起こすことが可能となります。すると、そちらがリアルとなります

 このことは後にオウムの洗脳事件に関わった経験で確信を得ました。

 オウムで洗脳された人たちは、親の顔が鬼や悪魔に見えていました。物理的現実世界ではありえない話です。どれだけ光の反射が違っていようが、親が鬼や悪魔に見えるわけがありません。しかし、現実に彼らの脳の中で描かれている親の顔は鬼や悪魔でした。逆に、オウムの指導者麻原彰晃の顔がとてもハンサムに見えていました。

 これは彼らのリアルが物理的現実世界とは別の世界にすげ替えられていたことを意味します。彼らのホメオスタシスフィードバックの対象を物理的現実世界からオウムの利となる世界へと変えられたために、彼らのリアルも変わってしまったのです。

 引用終わり

 

 

 世界は数え切れないほど存在します。仮想空間も含めれば、それこそ無限です。ホメオスタシスはそれらの世界とフィードバックの関係を持つことができます

 

 「ゴール側の臨場感が高まるほど あたりまえのように自然にうまくいく(現実化する)のはなぜ?」の答えは「ホメオスタシス」。

 

 ゴール側の臨場感が高まるほど、「明示的な意思決定の必要」はなくなり、「情勢判断が直接に行動を統制する」ようになるのは、ゴール側の世界(w2)にホメオスタシスが働くからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 言い換えると、「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋が架かった状態。その本質がゲシュタルト化です。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 つまり

 

OODAループ」とは、ゴールの世界(w2)に向かう強烈なホメオスタシスフィードバックであり、ゴールを縁に起こる新たなゲシュタルト化である

 

 それが苫米地式認定コーチとしての私の「OODA」の考察です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

F-359につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-275:冗長性と多様性 <vol.7DevSecOps

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30558564.html

F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

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F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

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L-08120213月シークレットレクチャー -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

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Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

 

すごいリーダーは「脳」がちがうver.2

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F-359:自由訳「OODA」 <vol.5;コーチとして感じる「OODAループ」の正体>

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

 vol.3Decide

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34856133.html

 vol.4Act

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34906708.html

 vol.5;コーチとして感じる「OODAループ」の正体

 

 

OODAループ」とは、ゴールの世界(w2)に向かう強烈なホメオスタシスフィードバックであり、ゴールを縁に起こる新たなゲシュタルト化である

 

 それが苫米地式認定コーチとしての私の「OODA」の考察です。

 

 以前お伝えしたとおり(F-356/vol.2)、「OODAループ」の提唱者である米国空軍 ジョン・ボイド大佐は、2つ目の「OOrient」のことを“ビッグO”と称してとくに重要視していたそう。その本質は「抽象度が上がる」「抽象度を上げる」ことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その「抽象度が上がる」はゴールに向かう変化。つまり、ゴールが先です。

それをコーチングの祖 ルー・タイスさんは、「Goal comes 1st.」と表現しました。

 L-09520217月シークレットレクチャー -07;ブリーフシステムを変更する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30622243.html

 

 ゴールの世界(w2)の臨場感が高まると、そこにホメオスタシスが働くようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その過程で「Observe」「Orient」「Decide」「Act」という各ゲシュタルトは統合され、ひとつの「OODA」となります。それが「ゴールを縁に起こる新たなゲシュタルト化」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

コーチとしてあらためて「OODA」を考えると、ゴール(設定)という観点では確かに「OOrient」が重要ですが、ゴール達成のためには3つ目の「DDecide」が最も重要だと感じられます。その感覚は、コーチングというよりは、むしろリーダーシップに近いのかもしれません。

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

 

 「DDecide」とは意思決定のこと。別の言い方でいうと「選択」です。無限にひろがる可能世界からたった1つを選びだす選択。完全な自由意思による選択です。

 Q-379自分を下に引き戻そうとする意識が働くことがあります<前編;case-side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34636842.html

 

 世間で飛び交う言葉を分析すると、「未来の選択に対する不安」か「過去の選択に関する不満(あるいは後悔)」が多いように感じられます。状況は多岐にわたり、事情も様々ですが、抽象度を上げて考えると、その原因は一点に収束します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 以下、苫米地博士の著書「洗脳力」(アスコム、p53)より、5回に分けて引用します(青字)。「選択に対する不安や不満(後悔)」の原因について思索しながら読み進めてください。Feel

 

 

あなたの現在の「選択」こそがベストである

 過去に捉われてしまう人のパターンの一つに、どうしても過去に自分がした選択が間違っていたのではないか、あるいはもっといい選択があったのではないかと悩んでしまうというものがあります。私のクラスを受講しにくる人のなかにも、こうしたパターンで悩んでしまう人が意外に多いのに驚きます。

 「あのとき、別の会社に就職していたら、今ごろはもっといい人生を歩めていたかもしれない」

 「あのとき、別の学校を受験していたら、今よりもっといい就職ができていたかもしれない」

 「あのとき、あの人と別れていなければ、今ごろはもっと幸せになっていたかもしれない」

 人生に選択はつきものです。そして、選択によってなんらかの縁起が生まれますから、それが未来の縁起に影響を与えることもあるでしょう(ただし、過去が未来を決めるのではない以上、選択の結果が未来であるということにはなりません)。

 ここではっきりさせておきたいことは、過去の選択を振り返って、「もしあのとき別の選択をしていたら」と考えることはまったくナンセンスであり、その時点であなたがベストだと思ってした結果であるならば絶対にそれがベストであり、それ以上にいい選択はない、ということです。

 「そんなこと言ったって、先生、もしあのとき、彼の告白を拒否しないで受け入れて、彼とつきあっていたら、今ごろはとても幸せな日々を送っていたかもしれません。今年はクリスマスも一人きりでとても寂しかったんですから」

 こんなふうに言われても答えは簡単です。

 「でも、あなたはそのとき、彼とつきあわないという選択がベストだと判断したわけでしょう。だったら、それがベストでしょう。そういう選択をする理由がしっかりあったのでしょうし、もしつきあっていたとしても、彼がろくでもない浮気者で今ごろあなたはいつも彼の浮気に悩まされているかもしれませんよ。もっと言えば、彼が結婚詐欺師か何かで、今ごろ大金を騙し取られていたかもしれませんし、猟奇的なサディストであなたに命の危険が迫ったかもしれません。それに比べたら、あなたの賢明な選択のおかげでとにかく無事に過ごせているわけですから、よかったじゃないですか」

 そんな荒唐無稽な仮定じゃ意味がないと思いますか。でも、「今ごろはとても幸せな日々を送っていたかもしれない」という仮定と「猟奇的なサディストで命の危険が迫ったかもしれない」という仮定とどちらが荒唐無稽かという比較は不可能です。どちらもまったく根拠のない仮定ですから、どちらも同じくらい荒唐無稽なのです。

 過去の選択について悩む人は、必ず別の選択をしただろう架空の自分を現実の自分よりもいいものと考えます。「あのとき、別の選択をしていたらもっとひどい目に遭っていただろう」とは考えません。

 でも、実際にはそんな選択をした自分などどこにもいません。だから、今よりもいい状態になっているなんてことはわかるはずがないのです。いもしない自分と比較すること自体が無意味です。だって、そんなことをしても絶対に勝てるはずがないからです。

 自分で勝手に幻想を作り上げて、しかもその幻想は今の自分よりも必ずいいものになる。勝てるはずのない幻想をいつまでも持ち続けても、いい未来などやってくるはずがありません。あなたがした選択は唯一であり、唯一である以上、それはベストなのです。

 引用終わり

 

 

その時点であなたがベストだと思ってした結果であるならば絶対にそれがベストであり、それ以上にいい選択はない

 

 過去はどんどん離れていきます。その過去を「OObserve」し続けるのは時間の無駄です。それこそが「OO-OO-OOスタック」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

  

 前々回(F-357/vol.3)の説明だけなら、「OO-OO-OOスタック」は「DDecide」の前段階でのエラーに感じられるはず。

ところが、その解釈は正しくありません。「OO-OO-OOスタック」とは、「過去を『OObserve』し続ける」という“現在”の選択である「DDecide」の結果です。

Q-319:速いスピードで移動vol.1:「時間」は人間の意識が作り上げた幻想>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31680099.html

  

つまり、「DDecide」が「因」で、「OO-OO-OOスタック」が「果」。これがコーチング的な因果関係であり、縁起によるシンの因果関係です。

 Q-318:今、逃げましたよね? <後編;相手の世界に想像を働かせて、その因果関係をイメージする>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31641663.html

 

 以下、先ほどの引用の続きです。

 

 

 「先生、そうは言っても、選択のときにあまり考えないで選んでいるので、ベストの選択をしていないかもしれないんですよ」

 こういう人は本来の意味での選択をしていない人です。人生において頭を使うことを放棄しているわけですから、はっきり言って動物以下でしょう。だらだらと考え続けて決断できないのはよくないですが、よく考えもせずにいい加減に答えを出すのは論外です。

 選択することは「縁」が生まれることです。過去の選択という「縁」すなわち関係が生まれることによって、現在という刹那が起こります。これが「縁起」です。

 引用終わり

 

 

 選択することは「縁」が生まれることです。過去の選択という「縁」すなわち関係が生まれることによって、現在という刹那が起こります。これが「縁起」です

 

 この部分をコーチングのフレームで言い直すと、

 

選択=ゴール設定をすることは「縁」=ゴール側の世界(w2 ←ゴール側のコンフォートゾーン)が生まれること。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 つまり、コーチングとは、新たな縁起を生みだす取り組みだといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 誤解のないように言っておきますが、「縁起」と一般に言われている「因果」は、違うものです。選択が「因」(原因)となって現在という「果」(結果)が生まれるのではありません。

 過去の選択による因果で現在があると考えると、「因」によってオートマチックに「果」が生じることになってしまいます。つまり、一度選択をしたら、自動的に未来が一つに決まってしまうことになります。そんなことはあり得ません。選択によって未来が自動的に決まってしまうなどと考えるから、世にはびこるインチキ占い師やニセ宗教に騙されてしまうのです。未来とは縁起による無限の可能性のことですから、決まっている一つの未来が見えるなどという占い師は全員インチキ以外の何者でもありません。「今これをしないと地獄に落ちる」とか「このツボを買えば救われる」などというインチキに騙されてはいけません。

 引用終わり

 

 

 未来とは縁起による無限の可能性のこと

 

 その未来に対して、ゴール設定を通じて働きかけるのがコーチング。縁起による無限の可能性(一念三千)から、自ら望む現実を選びだし構築していく(一期一会)ことがコーチングです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23177616.html

 

 もちろん、その現実とは「仮」であることを承知の上で。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

 存在も出来事もすべて縁起。“自分”とは、自分以外のいろいろなものとの関係のつなぎ目です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 よって、ゴールの基本条件のひとつである「自分中心を捨て去る」をクリアしていくほど、自分と世界(宇宙)は一体化していきます。

 L-165202201月シークレットレクチャー -09;「自分中心を捨て去る」とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34392486.html

 

 

 過去の選択は「縁」であり、「縁」は別のたくさんの「縁」と結びつき合って「起」を起します。そして、現在いう刹那はすぐに過去となり、その評価・解釈は未来が行うことになります。だから、未来が「因」で過去が「果」なのです。

 引用終わり

 

 

 過去の選択は「縁」であり、「縁」は別のたくさんの「縁」と結びつき合って「起」を起します

 

 選択は人生における大切な縁を生みだす行為なので、必ず自分自身でベストと思う選択をするべきです。徹底的に思考して。

それが「自己責任」ということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 以下、最後の引用です。

 

 

 存在も出来事も縁起です。自分以外のいろいろなものとの関係のつなぎ目なのです。選択は人生における大切な縁を生み出す行為ですから、必ず自分自身でベストと思う選択をしてください。自分がベストだと思ってした選択なら、それはベストですから、別の選択肢を比較の対象とせず、過去は振り返らずに、未来を向いて進んでほしいと思います。

 引用終わり

 

 

選択は人生における大切な縁を生み出す行為ですから、必ず自分自身でベストと思う選択をしてください

 

 さて、「未来の選択に対する不安」や「過去の選択に関する不満(あるいは後悔)」の原因が一点に収束することが感じられたでしょうか?

 

 そう、ゴールを自分自身の自由意思で決めていないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

一言でいうと不自由。

 

 

多くの人は自分の人生を生きていません。ほとんどが「無人運転」、よくて「自動運転」のまま。

F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 それは生きていないのと同じです。

 (その理由はこちら↓)

 L-11920219月シークレット… -07;人間だから持つことができる強大な生命力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32215001.html

 

OODAループ」とは、ゴールの世界(w2)に向かう強烈なホメオスタシスフィードバックであり、ゴールを縁に起こる新たなゲシュタルト化である

 

 これが真であるのなら、「OODAループ」は生命現象の一つのあらわれといえるはず。それは現状の外にゴールを設定することで解き放たれる生命力そのもの!

 

 じっくり「OODA」と向き合いながら、コーチ兼ヒーラーとして、そのようなことを考えました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

F-360につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34761055.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

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F-303:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.5;芸術とコーチング(Authentic Coaching)とリーダーシップに共通する境地>

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F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

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F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

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L-08820213月シークレットレクチャー -11;コンセプチュアル・フローに隠された“秘密”

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30266822.html

 

 

洗脳力

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F-360:自由訳「OODA」 <vol.6;「OODA」とは〇〇〇そのもの ver.2

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

 vol.3Decide

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34856133.html

 vol.4Act

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34906708.html

 vol.5;コーチとして思う「OODAループ」の正体

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34957491.html

 vol.6;「OODA」とは〇〇〇そのもの ver.2

 

 

OODAループ」とは、ゴールの世界(w2)に向かう強烈なホメオスタシスフィードバックであり、ゴールを縁に起こる新たなゲシュタルト化である

 

 これが真であるのなら、「OODAループ」は生命現象の一つのあらわれといえるはず。それは現状の外にゴールを設定することで解き放たれる生命力そのもの!

 

 

 今回のサブテーマは「『OODA』とは〇〇〇そのもの」のver.2

さらなる視点で自由に「OODA」を拡張します。鍵は「抽象度」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

まずは「OODA」をこのように再定義してみました

 

 OObserve    = 抽象度を上げる準備

 OOrient      = 抽象度を上げながらゴールを設定しCZをつくる

 DDecide     = ゴール側のCZ(高い抽象度次元)の臨場感を維持・強化する

 AAct          = 抽象度を一気に下げて実装化

 

 それぞれをシンプルに解説します。

 

 

OObserve = 抽象度を上げる準備>

 「抽象度を上げる準備」としての観察とは、「モニタリング」のこと。具体的には、無意識で行っている呼吸を意識に上げながら、自身の心身を観察していきます。

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 呼吸を意識に上げることはとても重要です。なぜ?

 

 そう、呼吸は生命維持に必要なホメオスタシス活動でありながら、意識でもコントロールできるから。呼吸を上手く利用することで、「心身をリラックスさせて抽象度を上げながら、意識をホメオスタシスに介入させる」ことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 違う表現でいうと「Rゆらぎ」。「現実世界R」に意識を向けると、その瞬間に「R」ではなくなります。自分の意識が介入することで「R」は「Rゆらぎ」になります。

 L-05620208月シークレットレクチャー -02;「〇〇〇〇」でゴールの世界に誘う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28037699.html

 

 呼吸に意識を向け続けると、リラックスとゆらぎを得ながら、「物理空間から体感を切り離し、より高次の情報空間に臨場感を感じる」ことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

OOrient = 抽象度を上げながらゴールを設定しCZをつくる>

 これまで確認してきたとおり、「Goal comes 1st.」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 しかしながら、最初に設定するゴール(らしきもの)は、ほぼ現状の中。現在のブリーフシステムが想定する「理想的な未来」であることがほとんどのはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 それは「現状の最適化」です。たいていは同じ抽象度での「普通のひらめき」であり、いたって常識的な論理空間内に留まります。

 F-290:今日1日だけは… vol.3;「超人脳」獲得への2つのステップ 1)論理を極める

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31350367.html

 

 より高次の抽象度次元に向かって動きはじめるために、最初はそんなゴール(らしきもの)でもかまいません。リラックスとゆらぎを保ちながら、ゴール(らしきもの)に向かって思考を続けていると、これまでとは異なるアイデアが浮かぶはず。

それを新たなゴールとして再設定(更新)し、さらに思考を続けていきます。

この思考のプロセスが「コンセプチュアル・フロー」です↓

 L-08120213月シークレット… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 

コンセプチュアル・フロー(ゴールと認識)4P

 「苫米地式 思考ノート術」(Kindle版)より引用(一部改)

苫米地式 思考ノート術 | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 

 

 コンセプチュアル・フローを続けていると、「すべてがつながり一体となる」ような感覚が生じます。それが「ゲシュタルト統合(再構築)」の感覚。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 ゲシュタルト統合(再構築)をコーチングに寄せて表現し直すと、「コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)化」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 それは「『ゴール(w2)』と『現状の自我(BS=p=w1)』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架ける」ことともいえます↓

 L-171202203… -04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 

 ゴールの世界がCZ化すると、さらに理解が深まります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

その結果、「本物のひらめき」と「自由」を手にすることができるようになります。

 F-277L下でのBSB vol.2brainstorming

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30655837.html

 

 

DDecide = ゴール側のCZ(高い抽象度次元)の臨場感を維持・強化する>

 「DDecide」とは意思決定のこと。別の言い方でいうと「選択」です。無限にひろがる可能世界からたった1つを選びだす選択。完全な自由意思による選択です。

 Q-379自分を下に引き戻そうとする意識が働くことがあります<前編;case-side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34636842.html

 

 「可能世界(possible world)」とは、想像力で生みだす仮想世界(ImageImagination)のこと。仮想世界のイメージに対する臨場感が高いほど(Vividness)、そのイメージは現実化していきます(Reality)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 ここで問題が生じます。抽象度が上がるほど、臨場感が下がってしまうのです。通常は。

 L-11320219月シークレットレクチャー -01;夢

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32063846.html

 

 だから、ここでのポイントは臨場感の強化。そのために行うのが「ビジュアライゼーション」「アファメーション」「セルフトークのコントロール」です。

 L-08420213… -07;内省言語を「言語を使わないで引き起こす」ために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30160964.html

 

 *「セルフトークのコントロール」はこちら↓

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

 さらに臨場感を高めるために、私は「共感覚」を重視しています。

 Q-369~:共感覚がなかなかうまく実践できません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428764.html

 

 

AAct = 抽象度を一気に下げて実装化>

 コーチングによって情報場の因果関係を書き換えれば(BS=p=w1w2)、その情報因果は情報空間から物理空間へと影響を与え、物理空間で現象化します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 ただし、本当に物理空間で現象化するためには、クリアしなければならない課題があります。それが「物理法則の制約をふまえる」こと。

 ここでポイントとなるのが「知識」と「技術」。それも圧倒的な知識と技術です。

 L-09320217月シークレットレクチャー -05;大量の情報を得て、知識化していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30566304.html

 

 

 さて、今回のサブテーマ「『OODA』とは〇〇〇そのもの(ver.2)」の「〇〇〇」はイメージできたでしょうか?

 

 答えは「超瞑想」。イメージできた方はゲシュタルトができています。イメージできなかった方は、この機会にぜひゲシュタルト化(CZ化)してください。

 

 以下、苫米地博士の著書「思うままに夢がかなう 超瞑想法」(PHP研究所、p21)より引用します。

 

 

超瞑想法で重要な3つのポイント

「正しく見る」「自由自在に見る」「臨場感を維持する」

 

 それでは、一体どうしたら「超瞑想」を身につけ、自分や世界を思いのままに変えることができるようになるのでしょうか。

 その前提となるのは、私がこれまでさまざまな著書で説いてきた「抽象度」です。高い抽象度に立たなければ、超瞑想力は獲得できません。そのうえで重要になってくるのが「正しく見ること」「自由自在に見ること」「臨場感を維持すること」です。

 さらに、本書では獲得した超瞑想力をどう使えばいいのか、それについても解説しています。

 

 ここで、それぞれの章立てをお知らせしておきましょう。

 

 第1章 抽象度を上げ、正しく見るトレーニング

 第2章 自由自在に見るトレーニング

 第3章 臨場感を維持するトレーニング

 第4章 実際に超瞑想力をどう使えばいいのか

 

 ちなみに、本書で教える超瞑想法は、一般的にイメージされる瞑想法とはまったく違うため、通常瞑想について書かれた本にあるような「正しい姿勢」や「一日何分ぐらいやればいいのか」などといった制約は一切ありません。

 大切なことは1つだけ。リラックスして行うことです。

 リラックスした状態で、24時間、いつでもどこでも、どんなときでも、瞑想中であることが理想です。そうなるために、最初はリラックスしながら集中できる時間を自分で決め、毎日取り組んでみるといいでしょう。

 

 それでは、そろそろ超瞑想の実践へと進みましょう。

 引用終わり(続きはこちらでどうぞ↓)

 Amazon.co.jp: 思うままに夢がかなう 超瞑想法 eBook : 苫米地英人: Kindleストア

 

  

 超瞑想とは、「自分の心をコントロールして、自分や世界を形作っている関係性(ネットワーク)を変えることで、自分や世界のあり方を自由自在に変えてしまう」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 もちろん、それはコーチングそのものでもあります。

OODA」を意識に上げながら「思うままに夢がかなう 超瞑想法」に書かれているワークに取り組むことで、コーチングをさらにブーストすることができるようになるでしょう。

ぜひ取り組んでください。

 

 第1章 抽象度を上げ、正しく見るトレーニング

  ↑ OObserve = 抽象度を上げる準備

 2章 自由自在に見るトレーニング

  ↑ OOrient = 抽象度を上げながらゴールを設定しCZをつくる

 3章 臨場感を維持するトレーニング

  ↑ DDecide = ゴール側のCZ(高い抽象度次元)の臨場感を維持・強化する

 4章 実際に超瞑想力をどう使えばいいのか

  ↑ AAct = 抽象度を一気に下げて実装化

 

F-361につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

ただし、本当に物理空間で現象化するためには、クリアしなければならない課題があります。それが「物理法則の制約をふまえる」こと。ここでポイントとなるのが「知識」と「技術」。それも圧倒的な知識と技術です

 

 補足します。

 ゴールを達成するため、すなわち実装のための「知識」と「技術」が明確な場合、おそらくそのゴール(らしきもの)は現状の中にあります。得られるのは「普通のひらめき」であり、知識や技術を駆使するほど「現状の最適化」になってしまいます。

 Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

 

 本気のコーチングは、ゴール達成(実装)のための試行錯誤の過程で、「知識」「技術」ごと見つけていく感覚。それが「invent on the way」であるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30497354.html

 

 「OODA」=超瞑想によって情報因果を正しくかつ自由自在に見ることができていれば、ゴール自体はぼんやりとしたままでも、「何をすべきか?」という道筋ははっきりとわかるようになります。

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

 

その体感があれば、必ず「invent」できます。あとは信じ切るだけ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

その確信は、やがて革新へと変わっていくはずです。

 F-208:マトリックス/Matrix -03Revolutions;脳の呪縛を解き放つ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27063566.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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F-189~:くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです

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F-201~:「医学と医療」と「理学と工学」の類似と相違からコーチングで心がけるべきことを考える

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F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

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F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

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L-10720218月シークレットレクチャー -09;「I×V」とは〇〇

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超瞑想法

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F-361:自由訳「OODA」 <vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄>

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 vol.1Observe

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34753761.html

 vol.2Orient

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34805412.html

 vol.3Decide

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34856133.html

 vol.4Act

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34906708.html

 vol.5;コーチとして思う「OODAループ」の正体

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34957491.html

 vol.6;「OODA」とは〇〇〇そのもの ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35009043.html

 vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄

 

 

 ここまで「OODA」について自由に考察しながら、生命力(vol.5)や超瞑想(vol.6)との関連をまとめてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その間、私が強く感じていたのが自由。自由に「OODA」を考察していたら、自由そのものがクリアになった という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

考察の仕上げとして、その感覚を言語化します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 まずは苫米地博士の言葉の確認から。以下、「苫米地英人、宇宙を語る」(角川春樹事務所、p105)より引用します。

 

 

苫米地英人、宇宙を語る

 

 

宇宙が教える自由の意味

 これまで、なぜ宇宙が生まれたのか、ということがわからなかったのは、物理学がその“なぜ”を扱う学問ではなかったからです。

 しかし、これからの物理学は、その“なぜ”を扱わないと成り立たないのです。

 大学で量子力学を学ぶときに、最初に習うのが不完全性定理です。すでに説明したように不確定性があるのは観測者がいるからです。

 そして、ビッグバン理論を見てみると、すべて波動方程式で記述されています。その波動方程式は不確定性を前提としたものです。

 では、ビッグバンを観測していたのは誰なのか。そこがつまり、“なぜ”にあたるわけで、それを考えていかなくてはいけないのがこれからの物理学です。

 ただ、この本では、「未来の我々」とすでに答えを出しているのですが。

 

 また、不完全性、不確定性などに基づいた新しい宇宙の見方がわかってくると、物の見方も変わり、私たちは様々な問題への答えを得ることができるようにもなります。

 例えば、“自由とはなにか”。こうした哲学的な問題にも言及することができるようになるのです。

 なぜなら、人の歴史は確定的宇宙論、機械論的宇宙論の中にずっとあったわけで、そこでは答えは見つけられないのです。不完全性、不確定性の獲得は人々にとっては自由意思の獲得の戦いでもありました。

 教会対コペルニクス、といってもいいでしょう。権力を持ったらずっと持ち続けたいし、ビッグバン以降の玉突きのからくりは教会の法王だけが知るものである。

 それを信じさせたい人々、権力者にとっては、時間は過去から未来へ流れるという解釈が嬉しいですし、宇宙は確定的であってほしいのです。

 一方、その考えに縛られてきた人々は常にそれと戦い、自由意思を獲得しようとしてきたのです。

 では、自由意思とは一体どんなものなのでしょう。

 一つは、ランダム性があることです。完全ランダムが完全自由ということですが、残念ながら完全はありません。これまでの話でもわかるように完全はないのです。

 ですから、ランダム性(乱数性)がより高い状態というべきでしょう。

 コーヒーか紅茶を選択するのにコインを振って二者択一するのに、表と裏が完全対称なコインなど存在しません。つまり、乱数性が低い=自由意思性が低い、ということになります。

 しかし、スーパーコンピューターにでもアクセスすれば、より高い乱数性が得られることになり、自由意思性が上がります。

 もう一つが、階層性を利用するということです。

 ランダムとオーダー、無秩序と秩序の間には複雑性のレベルの上がる場所があります。それがカオスの縁(エッジ・オブ・カオス)、つまりカオス状態です。

 例えば、東京タワーからハンカチを落とす場合、その落下はランダムで予測不能です。しかし、そこにある一定の風という要素を加えると、つまり「風」という情報を持つ一つ上の抽象度から見ると、パターンが抽出される可能性がでてきます。

 このように、ある抽象度ではランダムに見えることも、一つ上の抽象度ではランダムでなくなる。

 言い換えれば、その空間よりも上の抽象度の空間に上がれば、下の空間から見るとランダムであるけれども、上の空間では整合的な選択ができるということになり、自由意思が獲得できるということなのです。

 自由とは何かを物理的に定義すると、カオス状態の中にエッジをつくり上げ、そのつくり上げたエッジのパターンに従って選択すること、ということになります。

 ですから、自由に生きていきたいのなら、今より抽象度を上げ、高い視点から俯瞰的に世界を見ればいいのです。

 引用終わり

 

 

 苫米地博士がまず取り上げられているのが「不完全性」「不確定性」。それらに基づいて「OObserve」し、そこから「OOrient」することの重要性を説かれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 ここでいう「OOrient」とは、「カオスの縁(エッジ・オブ・カオス)」から、さらに高次の抽象度次元に上がること。その上で「高い視点から俯瞰的に世界を見る」という「OObserve」ができることが「自由(意思)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ただし、ここでの「自由」、「OODA」でいうと前半の「OO」はシンの自由ではありません。博士が「自由とは何かを物理的に定義すると」と書かれているとおり、あくまでも情報空間の底面である物理空間にフォーカスした上での自由の定義です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 英語で表記すると「freedom from」。それは「背景に束縛や制約がある」ことを前提とした上での自由。物理空間でいうと、「物理法則(という束縛や制約)」があることを前提とした自由です。

よって、その方向性を釈迦哲学で考えると、「空観」を自由とみることができます。

 

 その「freedom from」という自由に対して、「liberty to」という自由があります。

 

語源でいうと、「free」は古英語の「freo」に由来し、「束縛や拘束がなく、義務を免除された状態」という意味だそう。つまり、「~しなくていい」ということ。

一方、「liberty」はラテン語の「libertas」が語源で、「選択や行動・発言の権利が保障された状態」という意味。こちらは「~していい」ということです。

 

 「OODA」でいうと、(「OO」ができている前提で)選択という「DDecide」を行い、ちゃんと実行「AAct」することが「liberty to」。それは「束縛や制約」が幻だとしっかり理解した上で(空観)、あえて物理法則等の制約を自分で選択すること(仮観)だといえます。抽象度でいうと、下がる方向性です。

 

 この2つ、すなわち「『OO』『freedom from』=空観」と「『DA』『liberty to』=仮観」の2つが同時にできてシンの自由といえるはず。だから、「『OODA』=中観 =自由」と理解することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 著書「ドクター苫米地の新・福音書」(講談社、開拓社から再版)の中で、苫米地博士はこのように書かれています(p176)。

 

 

新・福音書

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 私の考えは、ゲーデルと半分同じ。でも、重要な部分で異なっています。「内部表現宇宙には外側がある」もしくは「理性」を超越できる可能性はある。ただ、ゲーデルが閉じた系の内側にいながら不完全性定理を発見できたのは、その外側の神から情報をもらったからではない、そう考えています。不完全性定理は宇宙の基本原則だから、宇宙をメタ(高次元)に思考できれば、発見できて当たり前。メタに思考するとは、自らが系の外側に出ることに他ならないと思うのです。それが、我々の自由意思だと、私は捉えています。

 引用終わり

 

 

 メタに思考するとは、自らが系の外側に出ることに他ならない

 

 これが「OODA」の本質。そして、これがコーチングの真髄です。

 

 

 コーチングのコアは「ゴール」と「ゴールの設定」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 本物のゴールを見つけるためには、まずは自分という“殻”を抜け出さなければなりません。“殻”とはブリーフシステム(Belief SystemBS)のことであり、これまでの人生で築き上げてきた「」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ところが、BSや「」の外、すなわち「現状の外」にゴールを設定することは簡単ではありません。私自身はコーチの存在なしでは不可能に近いと思っています。

 L-10020218月レクチャー… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 *その理由は↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 だからこそ、メタに思考する」ことで「自らが系の外側に出る」!

 

 シンプルに考えると、「OODA」とは「メタ思考」のことです。「OODAメタ思考」の観点でコーチングを考えると

 

系の外側」に飛びだした自由な意識状態で得た「オラクル(Oracle)」をゴールとして、新たな世界(宇宙、w2)を生みだす

 

 これがコーチングであるはず。

 L-142202111…-05;人の成長(人間形成)や進化・向上は情報空間で起こる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

 

 ならば、コーチングを重ねた先には、どのような世界(宇宙)がひろがっているのでしょう?

 

F-362につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

ならば、コーチングを重ねた先には、どのような世界(宇宙)がひろがっているのでしょう?

 

 再度「苫米地英人、宇宙を語る」より引用します(p181)。苫米地博士が語られる「宇宙の美しさ」を感じてください。Feel

 

 

エピローグ

 本書では宇宙を語りましたが、これは、皆さんが目の前の宇宙をほんとうに見られるようにする手助けに過ぎません。

 かつて、釈迦は、悟りについて「私の指ではなく、指が指しているものを観なさい」と語りました。

 「宇宙」や「空」が語られ、理解されても、それらの経や理論が理解されても、指している「そのもの」を圧倒的な体感で観ることができなければなりません。

 同様に「自我」をどんなに徹底的に定義しても -例えば、自分の両親が誰々とか、卒業した学校がどこどことか、職場や、好きな食べ物など、いくらでも定義できます- そのどれもが「自我」そのものではなく、「自我」に関わることに過ぎません。

 「自我」を観ることが「宇宙」を観ることと、本質は同じであるということは、いろいろなところで語ってきたとおりです。

 

 本書を読み終わった皆さんにこれからやってもらうことは、本書を知識の指針として、まずは、その指が指し示す目の前の宇宙「そのもの」をしっかり観てもらうということです。

 更には、自分自身をしっかりと観てください。

 それらを徹底的にやってもらえてはじめて、私が語りたかった「ほんとうの宇宙」が見えてくるはずです。

 そして、宇宙の美しさを共にしっかりと観ましょう。

 引用終わり

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-288~:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424792.html

F-348~:“MJ~縁起宇宙(w1)再構築!~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428154.html

F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

L-08220213月シークレットレクチャー -05;「非言語」が重要なのはなぜ?

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L-155202111月医療系研修会 -10;「明日への希望」を失わないために

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F-362:自由訳「OODA」 <vol.8(最終話);「OODA」というトリガーが引きだすもの>

 

 「OODA(ウーダ)」という概念を御存知でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 Wikipediaで「OODA」を検索すると、「OODAループ(OODA Loop)」にjumpします。

 そこには「意思決定と行動に関する理論」とあり、「元々は軍事行動における指揮官の意思決定を対象としていたが、後にこれに留まらず、官民を問わずあらゆる個人の生活、人生ならびに組織経営等において生起する競争・紛争等に生き残り、打ち勝ち、さらに反映していくためのドクトリン、そして創造的行動哲学となった」と書かれています。

 

OODAループ(Wikipedia)

OODAループ

Wikipediaより引用

OODAループ - Wikipedia

 

 

 苫米地式認定コーチとして、「OODA」について自由に考えてみました。

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 vol.1Observe

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 vol.2Orient

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 vol.3Decide

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34856133.html

 vol.4Act

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34906708.html

 vol.5;コーチとして思う「OODAループ」の正体

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34957491.html

 vol.6;「OODA」とは〇〇〇そのもの ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35009043.html

 vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35059143.html

 vol.8;「OODA」というトリガーが引きだすもの

 

 

 ここまで苫米地式コーチング認定コーチとして、「OODA」について考察しました。

 「OODA」の最初の「O」は「Observe」、観察すること。

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 苫米地式の私たちが行うことは、苫米地博士の教えを指針として、博士が指し示されている目の前の宇宙そのものをしっかりと観ること。そして、自分自身をしっかり観る。さらには

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 メタ思考をすることで、系の外側に出る

 

 これが「OODA」の本質。そして、これがコーチングの真髄であるはず。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

苫米地博士は「ほんとうの宇宙は美しい」と語られます。

 

 その「宇宙の美しさ」をイメージしていたとき、私はエリ・ヴィーゼルの言葉を思い出しました。

 

 

愛の反対は憎しみではない。無関心だ

 美の反対は醜さではない。無関心だ

 信仰の反対は異端ではない。無関心だ

 生の反対は死ではない。生と死の間(にあるもの)への無関心だ

 

The opposite of love is not hate, it’s indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

 

エリ・ヴィーゼル(Wikiより引用)

Wikipediaより引用

エリ・ヴィーゼル - Wikipedia

 

 

エリ・ヴィーゼル(Elie Wiesel19282016年)はシゲト生まれ(現在のルーマニアの都市)。シゲトはナチス・ドイツの占領を受け、ユダヤ人であるヴィーゼル一家はアウシュヴィッツの強制収容所に送られました。

そう、収容所体験を「夜と霧」に記した精神科医 ヴィクトール・E・フランクル(Viktor Emil Frankl)と同じ体験です。

(正確にいうと、フランクルがアウシュヴィッツに収監されていたのは3日間。その後別の収容所に移送され、6ヶ月後の19454月にアメリカ軍により解放されました)

PM-04-04収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

当時16歳の少年だったヴィーゼルは、囚人番号A-7713という刺青を左腕に彫られたそう。この時、物理空間の身体にだけではなく、情報空間の心にも何かが刻まれたはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 フランスの孤児院で過ごした後にソルボンヌ大学哲学科に進学したヴィーゼルは、新聞に寄稿を繰り返したことが縁でイスラエルの新聞社で働くことになりました。その通信員としてニューヨークに移住した後、1963年に米国に帰化しています。

 その後、暴力・圧政・差別を告発する本を書き続け、1986年にノーベル平和賞を受賞しました。

青春時代の情動記憶が、反暴力・反権力・反差別という強烈なブリーフを作り上げたに違いありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ゴールを希求する強い思いとゴールとは程遠い現実との大きなギャップは、激しい認知的不協和の原因となり、強大なエネルギーを生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276623.html

 

 ヴィーゼルは、そんなエネルギーを「私憤」とすることなく、「公憤」として社会に還元し続けました。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 そのヴィーゼルの言葉が

 

The opposite of love is not hate, it’s indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

 ヴィーゼルが示しているのは「OObserve」の重要性です。

さらに「抽象度を上げる」という「OOrient」に至ることで、ヴィーゼルは生命力の本質に気づき、宇宙を体感したはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ヴィーゼルの気づきをシンプルに言語化すると「関心」。

 それをコーチングのフレームで言い換えると、「RAS&スコトーマのコントロール」です。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 そんなヴィーゼルの気づきを、さらに抽象度を上げて一言であらわすと「ゴール」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

 「OO」により自由(空) → ゴール → 「DA」により現実化(仮) = 中

 

 

 ヴィーゼルの場合、「DA」が反暴力・反権力・反差別のための執筆活動であり、その結果のひとつがノーベル平和賞だったということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そんな生き方を貫いたヴィーゼルは、苫米地博士と同じように「ほんとうの宇宙の美しさ」を体感していたはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 私自身はまだ「ほんとうの宇宙の美しさ」を感じてはいませんが、そのための方法については確信しています。それが

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

超瞑想としての「OODA」であり、「OODA」の実践としてのコーチング

 

「ほんとうの宇宙の美しさ」(アンカー)を体感する縁起(トリガー)としての「OODA」← コーチング!

 

 

 最後に、おそらく苫米地博士が「ほんとうの宇宙の美しさ」に言及されているのであろう文章を紹介します。博士の著書「思うままに夢がかなう 超瞑想法」(PHPp186)からの引用です。「OODA」との関係を味わいながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

21世紀はより抽象度の高い「愛」と「縁起」の物語を

 もうひとつ、この終章で伝えておきたいことがあります。

 私たちが超瞑想を行うときに最適な物語を持つ宗教が現代にはないことです。

 お経や聖書が今でも通用する指針であることは確かです。第3章でもそう解説しました。ただ、釈迦やキリストの話が書かれた物語は、1000年以上前にその時代の人に向けられて作られました。彼らの教えは時代を超越していますが、たとえ話などでは現代では通用しない場合もあるのです。

 また、お経の教えを忘れて、私利私欲をむさぼるような仏教徒がいたり、聖書の教えである「愛」を重視するはずのキリスト教徒が戦争を起したり、経典をめぐる状況もおかしなことになっています。

 21世紀にはさらに抽象度の高い、指針となる物語が求められているのです。

 

 いわゆる宗教に限ることはないと思います。実際、共産主義も資本主義などの社会システムも人が生きるための指針となる物語です。

 たとえば資本主義では「一生懸命働いてお金を稼げば、個人は幸せになり、社会全体もよくなる」という物語を持ち、人々はその物語に強い臨場感を持って毎日アファメーションをしながら一生懸命にお金稼ぎをしてきました。しかし、共産主義も資本主義も現代ではどちらも破綻しています。

 宗教もダメ、社会システムもダメ…… 今、私たちはより抽象度の高い瞑想をするための指針を失っています。今、人類に必要なのは、自分たちを高い抽象度へと導いてくれる新しい物語なのです。

 ひとつのアイデアとしては、宗教という概念を超えた超宗教を作り、その経典をまとめる方法があります。具体的にいえば、釈迦の教えとキリストの教えの両方を包摂するような、より抽象度の高い教えがあっていいと思うのです

 突拍子もない考えに聞こえるかもしれませんが、両者の核となる教えは共通しています。実は、キリスト経の「愛」は、仏教の「縁起」と同じ思想なのです。

 釈迦のメッセージは「縁起」です。この宇宙にアプリオリなものはない、すべては縁起によって成り立っている、ということです。

 一方、キリストのメッセージは「愛」、しかも神からの一方的な愛、条件なしの無償の愛であると私は考えます。愛が神から一方的に無条件で注がれるものであるならば、一般的にキリスト教で言われているような契約の概念は不要です。人は、良い行いをしたから愛されるのではなく、無条件で神から愛されるのです。こうした無償の愛は、親が子供を愛するのとまったく同じです。親が子供を無条件に愛するように、神は人類を無条件に愛するのです。

 こうしたキリストの愛の教えのすさまじいところは、神の無条件の愛によって契約の概念を否定することで、神そのものの存在も否定している点です。

 なぜなら契約の否定は、アプリオリ性の否定につながり、アプリオリ性の否定は絶対的な存在=神の否定でもあるからです。

 では、契約によって神から人への愛が生じるのでなければ、愛はいったいどこから生じるのでしょう。

 答えはひとつ。

 

 愛はもともと存在しているのです。

 そして、その愛は何かといえば関係性です。

 愛があるから、この世界はあるのです。

 

 ここに至って、キリストが説いた「愛」は釈迦の「縁起」とイコールになります。なぜなら、どちらも「事物は関係性によって生じる」と説いているからです。

 釈迦の教えとキリストの教えをひとつ上の抽象度から眺めれば、縁起の思想に行きつくのです。

 つまり、縁起の思想、さらには縁起を発展させた空の思想を、より臨場感を持ってわかりやすく瞑想できるような物語をつくればいいのです。

 21世紀の指針となるのは、きっと「愛」と「縁起」を包摂するような高い抽象度の物語になるはずです。

 引用終わり

 

 

 縁起の思想、さらには縁起を発展させた空の思想を、より臨場感を持ってわかりやすく瞑想できるような物語をつくればいい

 

 そのための超瞑想であり、「OODA」であり、コーチング。その実践の過程で自由になり、シンの力(生命力)が覚醒します。

 

 皆さんはその力でどのような物語をつくりますか?

 

 

OODAループ(Wikipedia)

 

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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