苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:L:講義・研修・セミナー編 > 2021年11月医療・介護研修レポート(心豊かに働き、心豊かに生きる)

L-120202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -01;イントロダクション

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 

 

 心豊かに働き、心豊かに生きる

 

 今、どのようなことをイメージしていますか?

 

 もしも「自分や仲間が心豊かに働いている」「誰もが心豊かに生きている」といったイメージが湧いているなら(I)、そのイメージはきっと現実化するでしょう(R)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 あとはそのイメージの臨場感を高めるだけ(V)。

アファメーションやビジュアライゼーション、セルフトーク(コーポレートトーク)のコントロールなどに取り組んでください。気楽に。

(ビジュアライゼーションはこちら↓)

F-253Corona Panicに打ち克つ ~ビジュアライゼーションによるゴール達成法~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29357204.html

 

 もしも「心豊かに働くなんてムリ」「心豊かに生きられるはずがない」と思うなら、心豊かに働き生きることは難しいでしょう。実現するための縁起がすべてスコトーマに隠れるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 幸運にも「心豊か」を実現したとしても、無意識が強力に抵抗するはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

「心豊か」はコンフォートゾーン(CZComfort Zone)ではないから。きっとすぐに「心豊かに働くなんてムリ」「心豊かに生きられるはずがない」という世界に戻るでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 大事なのは現状のCZを破壊すること。具体的には、“私(私たち)”というイメージを「ムリ」から「アタリマエ」に書き換えていくことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そのための強力な縁起がコーチング!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その要諦は「ゴールを設定し、エフィカシーを高める」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 止められてもやりたいゴールを設定し、ゴール達成を確信しながらwant toで挑んでいる

 

だからこそ、心豊かに働くことができ、心豊かに生きることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 以下、苫米地博士の著書「ため息をやめれば年収1億円への道が開ける」(宝島社、p29)より引用します。自身の「心豊か」をイメージしながらお読みください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

自分のゴールを設定して人生を豊かにしよう

 たとえば、あなたが今の仕事や生活に不満を抱いているとしましょう。あるいは、目標もなく、ただ漫然と生きている暮らしに「自分はこのままでいいのか」と漠然とした疑問を感じている場合でもいいでしょう。こうしたとき、人はたいがい人生における目標(ゴール)を欲しているのです。

 もちろん、親や周囲の人によって刷り込まれたブリーフシステムによって、職業を選択し、平凡な人生を送ることを私は否定しません。

 しかし、それでもゴールのない人生はやはり味気ないものです。今この瞬間を充実して生きていくためには、将来のなりたい自分に向かって邁進していくこと以上に、優れた方法はないからです。

 

 ゴールの設定方法は実は極めて奥が深くて難しいのですが、まずは「とりあえずのゴール」から始めてみてはいかがでしょうか。そのゴールを達成すると決め、楽しみながら実際に行動するうちに、エフィカシーが上がり、さらに抽象度(物事をより高い視点から見ること)が上がり、その結果として次の新しいゴールが見えてくるようになります。自分でこれをやると決めて、本気で行動することが、ゴールへの近道です。

 また、上記は自分で行うコーチング(セルフコーチング)の方法ですが、専門のコーチである私が行う苫米地式コーチング(詳しくは第5章を参照)では、自分では決して見つけ出せない無意識の中に隠れたより自由なゴールを、クライアント自身に気づかせるという方法論をとっています。それはスピーディーで、かつ楽しく、「自分でも気づかないうちに、こんなに成長していた!」という感覚を伴います。

 ゴールを設定することで、なりたい自分に日々近づいているという充実感とともに、自身の新たな可能性を次々と発見していくというスリリングな体験があなたを待っているのです。

 

 ゴールのない人生ほど味気ないものはない

 なりたい自分に向かって日々を充実させて生きよう!

 引用終わり

 

 

ゴールを設定することで、なりたい自分に日々近づいているという充実感とともに、自身の新たな可能性を次々と発見していくというスリリングな体験があなたを待っている

 

 さらにいうと、ゴールを共有する仲間が増えるほど、「心豊か」がブーストしていきます。それがコレクティブ・エフィカシー。

Q-310~2:私のまわりではそうでもvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 そのコレクティブ・エフィカシーをイメージしながら、「心豊か」を実現するコーチングについてお話しさせていただきました。

 

L-121につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 老病死(+生で四苦)がリアルな医療や介護の現場は、もともと過酷な労働環境だといえます。身体だけでなく、心理・精神的にも。その理由は↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

医療・介護の業界全体が、ますます危機的状況に陥っています。ストレートに表現すると、「医療・介護現場で人が壊れている」。

 

 例えば、日本医療労働組合連合会(医労連)が愛知県内の看護職員約5000人に実施した調査では、80%が「仕事を辞めたい」、75%が「慢性的に疲れている」と回答しています(毎日新聞、2023512日配信)。

 私の住む鹿児島では、看護師の大量退職によって、救急医療の拠点である鹿児島市立病院が病床稼働率を最大7割に制限する事態に陥りました。(南日本放送、202344日配信)。

つい最近も「職員確保が困難」で稼働率を5割近くに落とした病院の噂を聞きました。そこでは在職中の職員が、病院の批判をSNSに書き込んでいるそう。もちろん匿名で。

それは広い意味での「デジタル自傷行為」。きっと職場内のエフィカシーが思いっきり下がっているのでしょう。

F-311~:デジタル自傷行為

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426481.html

 

 私は、医療・介護現場から御依頼をいただき、コーチとして講演・研修を行っています。

 ありがたいことに途切れることなく御相談をいただいているのですが、それは過酷な現場がますます閉塞感に包まれているからなのかもしれません。実際、依頼されるテーマは「イライラ対策」「疲れへの対処」「モチベーション維持」「職場が明るくなるために」といったものが多くなっています。

 

 ある医療法人では、管理職のポジションにいるベテラン職員からこのような相談を受けました。「何かいい仕事はありませんか?そんな弱音がついでてしまうくらい、誰もが追い込まれています。

 Q-334~:何かいい仕事はありませんか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426303.html

 

 地域医療を牽引し改革を実践し続けるリーダーからもこのように言われました。「医療現場は忙しすぎてコーチングを実践できない」。

 Q-223~:コーチングが重要なのは理解しているが、医療現場は忙しすぎて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416549.html

 

 私自身も医療従事者です。現場の大変さも辛さも痛いほどわかっています。だからこそ、コーチングを届けたい

 

 よく「なんでそんなに頑張れるんですか?」と聞かれるのですが、それは医療・介護現場に本物のコーチング(Authentic Coaching)を届けることが私の“calling”だから。

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

 

 それが「頑張れる」理由です。もちろん、私自身は「気楽」ですが。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 そう、気楽!

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

  

-関連記事-

PM-04~:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_124524.html

F-129~The Sweet HelloThe Sweet Goodbye

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

F-163~antiからwith、そしてwell

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404044.html

F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

ため息をやめれば年収1億円への道が開ける


 

L-121202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -02;「心豊か」はゴール次第

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお持たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 

 

 心豊かに働き、心豊かに生きる

 

 私にとっての「心豊か」とは、幸福(well-being)のこと。

 私は平和に至るマインドの変化が「antiwithwell」であり、そのプロセスそのものが“幸福(well-being)”だと思っています。

 F-176:“幸福(well-being)”とは?… -1;ゴールが幸福を定義する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25101418.html

 

 もちろん、幸福は人それぞれ。各自のゴールが、ダイナミックに自身の幸福を定義していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

自身の幸福、つまりゴールを考え抜くことは、「自己の存在と意味」を明らかにします。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

その思索と発見(=スコトーマが外れる)が、スピリチュアルペインを克服するきっかけになるはずです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 *スピリチュアルペインはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

 

 ところで、WHOWorld Health Organization、世界保健機関)の「健康」の定義をご存じですか?

 

 1998年のWHO執行理事会では、下記のような定義が採択されました。

(その後のWHO総会では採択は見送られているそうです)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859675.html

 

 

 Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual, and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

 

健康とは、身体的に、心理・精神的に、スピリチュアルに、そして社会的に完全に良好な(well-being)ダイナミックな状態であり、単に病気がないとか、弱っていないということではない

 

 

 私は、このWHOの定義には少なくとも3つの課題(case)があると考えています。1)不完全性が考慮されていない、2)物理空間と情報空間の関係がはっきりしない、3)well-being」が実観化している です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 1)不完全性が考慮されていない

不完全性が証明された現代において、“唯一絶対のモノサシ”は存在しません。完全な存在はあり得ず、すべてが相対的、あるいは主観的です。

したがって、まず「complete」でつまずきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 2)物理空間と情報空間の関係がはっきりしない

WHOの健康の定義中の「身体的」は物理空間であり、「心理・精神的」は情報空間です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

そして、「社会的」は自我の定義にも関わる縁起のことであり、宇宙全体に拡大しているつながりのこと。その自我=宇宙についての探究が「スピリチュアル」であるはず。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

認知科学前の西洋科学(哲学)では、「まず物理空間があり、それとは別に存在する情報空間とどこかで結びついている」と考えられていました。医学で例えるなら、「体と心は強く結びついている」「心身は強く相関している」という考え方。

それは「体」と「心」が違うことを前提とした上での「結びついている」「相関している」です。

Q-249:病気をどのように考えていますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28540879.html

 

認知科学者 苫米地英人博士が提唱されている超情報場理論において、物理空間とは「情報空間の一部であり、一番情報量が多い次元」のこと。つまり、体と心はそもそも同じものであり、「体と心」でひとつと考えます。

 L-003~420201月シークレットレクチャー -03;身体と心は〇〇〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

「物理と情報」「体と心」でひとつ。

物理と情報の関係、そして体と心の関係は、ただ抽象度が違うだけ です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

よって、「身体的」「心理・精神的」「スピリチュアル」「社会的」はそれぞれ別個に独立して存在しているものではなく、同じ生命現象の抽象度の違いにすぎないといえます。同じものですので、どれかだけ「well-being」というのはあり得ません。

コーチングでいうバランスホイールと同じように、そのすべてが満たされるように心がけなければ、決して「well-being」は実現しません。

Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

 3)well-being」が実観化している

well-being」の日本語訳は、「幸せ」や「幸福」、あるいは「満足できる状態」です。それらは確固たるものとしてどこかに存在するものではなく、自分の心がつくりだす幻想です。それが空(くう)。その空が抜けた考え方が実観です。

PM-02-16:空観、仮観、中観

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 繰り返しますが、各自のゴールが、自身の幸福を定義していきます。「ゴールが先、幸福は後」です。

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

L-122につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

well-being」の日本語訳は、「幸せ」や「幸福」、あるいは「満足できる状態」です。それらは確固たるものとしてどこかに存在するものではなく、自分の心がつくりだす幻想です。それが空(くう)。その空が抜けた考え方が実観です

 

 以下、苫米地博士の著書「ため息をやめれば年収1億円への道が開ける」(宝島社、p72)より引用します。すべてが自分の心がつくりだす幻想であることを意識に上げながらお読みください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 

なぜ思い悩むのか 満たされない心と眠れない夜

 長引く平成不況のせいか、心に悩みや葛藤を重ねる人が増えています。悲しみや怒りに日々縛られて、鬱屈した生活を送っている人たちの苦しみは並々ならぬものでしょう。そして、そうしたマイナスの情動は過去の記憶に起因しています。

 過去の悔しい記憶が急に蘇ってきて、眠れない夜を過ごしたことがある人も多いでしょう。その過去は遠い昔だったり、昼間に体験した近い過去だったりと様々ですが、あまりにもそうしたマイナスの情動を反復して思い出すことは生きる活力を奪い、やがてトラウマというマイナスの長期記憶として固定化されるおそれがあります。

 そもそも悔しいとか、他人を許せないほど憎む感情とは、どこからきているのでしょうか。

 たとえば、常日頃から目にかけてきた部下から思いがけず侮辱の言葉を投げかけられたとします。あなたはそれに対して裏切られたという思いと、それに伴う激しい怒りを抱くかもしれません。「自分はこんなに部下のことを思って行動してきたのに、そんな言い方はないだろう」とマイナスの情動で心は満たされ、夜も眠れないほど思いつめるかもしれません。

 あるいは今までともに歩いてきたパートナー(妻や共同経営者、親友など……)から自分の存在価値を全否定されるほどの罵詈雑言を浴びせかけられて、怒りを通り越して、絶望や悲しみにとらわれるかもしれません。

 

 しかし、ここで視点を変えてみてはどうでしょうか。

 

 あなたの部下は当たり前のことですが、あなたとは全く別の人格をもった他者です。その他者がどうしていつもあなたが思い描く期待通りの言動をとらえなければならないのでしょうか。部下にしてみれば、あなたは単に小うるさくて、そのくせ自分に仕事を押し付けてばかりの無能な上司と映っているかもしれないのです。そう、あなたは自分勝手なイメージを他人に押し付けて、それに相手が反しているから、怒りという情動に縛られているのです。

 パートナーからの心ない言葉も、同様です。単にあなたが相手に勝手な幻想を抱いていただけです。自分はこれだけ相手のためにいろんな努力をしているのだから、当然相手も感謝しているに違いないなどと、自分勝手な信念にとらわれていただけに過ぎません。

 

 では、どうしてこのような他者に対する歪んだ認識が生じるのでしょうか。

 

 それは「自分は正しいのだから、すべてが自分が思っているようにならなければならない」と考えているからです。しかし、それはあなただけの信念であり、その信念を根幹とする自我に過ぎません。そして、人間は自分にとって、その信念や自我が維持されている状態(コンフォート・ゾーン)が最も快適なので、その状態を維持しようとして、自らの思い違いになかなか気がつくことがないのです。それはいわば、自分の考え違いが心理的盲点(スコトーマ)となっている状態と言えます。

 「今まで真面目に生きてきたのに、なぜ自分だけがこんなに不幸な目に遭うんだ」「自分だけが会社でどうして正当に評価されないんだ」などと、人はしばしば「自分だけ」を連発して自らの不幸を呪いますが、それは論理的には正しくありません。あなたが犯罪や事故に巻き込まれたり、会社で理不尽な扱いをされたりするのは、単に確率の問題に過ぎないからです。そこにおいては、過去に自分がどう生きてきたかということは全く関係ありません。何度も言っているように過去と現在の間には何の因果関係もないのです。ちょっと、厳しい言い方になりますが、「普通に生きてきたのに」や「こんなに努力したのに」などと考えて、今の自分の窮状を嘆くのは無意味な行為なのです。

 しかし、それでも人は悩みます。ため息をつきます。眠れない夜を過ごします。そして、時にはその出来事がトラウマになってその後の人生を狂わせたりするのです。

 結局のところ、「正しい生き方をしてきた私がこんなひどい目に遭うはずがない」という思い込みが、一つの信念となってしまい、そこから抜け出せなくなっているのです。

 私たちの自我は過去の記憶によって構成されています。その過去の記憶によって自分の中に間違った信念(ブリーフ)が出来上がれば、それが執拗に責め苛み続けます。

 しかし、こうした苦しみから逃れることは可能です。要は、嫌な出来事や、悲惨な経験を擬似的に「忘れる」ように務めるのです。その際、前頭前野の中にある嫌な記憶のインデックスにアクセスしないように意識付けを行います。

 過去の経験自体を「なかった」ことにすることはできませんが、このように少なくとも記憶の中から苦しみと痛みとともに何度も呼び覚ますようなことはやめることができます。そのとき、何度も述べているように、過去は現在をいかなる形でも制約することはできない、と視点を切り替えることが役に立ちます。

 

 自分だけの思い込み、間違った信念から解放されよう

 人はいかなる形でも過去に縛られることはないと思う

 引用終わり

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

PM-01-11~17:超情報場理論

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PM-04~:苫米地理論で見える医療・介護現場のスコトーマ

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F-163~antiからwith、そしてwell

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F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

 

ため息をやめれば年収1億円への道が開ける



L-122202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 

 

 前回(L-121)、WHOの「健康」の定義を確認しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859675.html

 

 

 Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual, and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

 

健康とは、身体的に、心理・精神的に、スピリチュアルに、そして社会的に完全に良好な(well-being)ダイナミックな状態であり、単に病気がないとか、弱っていないということではない

 

 

 「身体的」「心理・精神的」「スピリチュアル」、そして「社会的」に完全にwell-beingな人など、本当にこの世に存在するのでしょうか?

 

 現実は、年を重ねるごとに身体的苦痛が増え、心理・精神的苦痛を抱え、そして社会的苦痛に悩むようになります。「老後やお金の不安、人間関係の悩みなど尽きることがない」というのが、多くの人にとっての正直な感想のはず。

 (「人間関係の悩み」の解決はこちら↓)

 S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397885.html

 

 

 ところで、皆さんは「全人的苦痛(total pain)」という概念をご存じでしょうか?

 

 「全人的苦痛(total pain)」は、「身体的」「心理・精神的」「スピリチュアル」「社会的」という各ゲシュタルトでの苦痛を、さらに統合して“ひとつ”とみる概念です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 「統合して“ひとつ”とみる」は、「抽象度が上がる」と同義。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が上がると、今まではスコトーマに隠れていた問題(case)とその解決(plan)を知ることができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 おそらくほとんどの人にとって、スコトーマに隠れているのが「スピリチュアルペイン」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「スピリチュアルペイン」は、一般的には「自分の存在や意味を問うことに伴う苦痛」とされています。その芽生えは“思春期”のはず。ですよね?

 F-120:男はつらいよ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21034159.html

 

 ところが、大人になるにつれ徐々に忘れていきます(=スコトーマに隠れる)。そして、中年期や老年期での老病死(+生で四苦)を縁に、突如「スピリチュアルペイン」を再認識することになります(=スコトーマが外れる)。

 PM-04-12:次世代型緩和ケアの鍵となるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html

 

 「スピリチュアルペイン」がスコトーマに隠れている間、多くの人が「苦痛」と聞いて思い浮かべるのが「身体的苦痛」のはず。その代表が疼痛(とうつう)。疼痛は「組織の傷害あるいはそれに関連付けて述べられる不快な感覚的かつ情動的体験」と定義されています(国際疼痛学会)。

 つまり、痛みは主観的表現であり、情動が紐付いているということ。その体験は情動記憶となり、人の心理的特性を形成していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 医療現場ではとくに「身体的苦痛」と「心理・精神的苦痛」が強く相関しているように感じられます。それもそのはず、そもそも「身体と心は同じもの」です。同じものの抽象度の違いにすぎません。

 03;身体と心は○○○○ -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 

 抽象度とは「情報空間における視点の高さ」を表すもの。抽象度が上がるほど、情報量は少なくなります。じつは目の前の世界は階層化された情報空間であり、その底面が物理空間です。もともとすべてが情報であり、その情報処理(心)の物理空間への写像が身体といえます。

 04;身体と心は○○○○ -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 *情報空間はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「身体と心は同じもの」であるので、「身体的苦痛」「心理・精神的苦痛」「社会的苦痛」「スピリチュアルペイン」も同じものの抽象度の違いといえます。よって、どれか1つだけwell-beingということはありえません。

 だからこそ、すべてを統合して「全体(total)」としてみる視点をしっかり維持しつつ(冗長性)、その上で必要に応じて適切な抽象度で「部分」をマネジメントする感覚が重要になります(多様性)。

 F-269~:冗長性と多様性

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422834.html

 

 下記の図で、「スピリチュアルペイン」は他の3つの苦痛(身体的、心理精神的、社会的)と同じ2次元平面上に並べられています。しかしよく見ると、他の苦痛を包摂しているように描写されています。

 

 

全人的苦痛(トータルペイン)

厚生労働省HP>第2回終末期懇談会 資料2-2より引用

終末期医療に関する懇談会 (mhlw.go.jp)

 

 

 私は「すべての苦痛の元となる“根源的な痛み”がスピリチュアルペイン」だと考えています。

 

スピリチュアルペインが、物理空間で身体的苦痛として、情報空間で心理・精神的苦痛として表現され、さらに多次元の階層にまたがって社会的苦痛を生みだしている

 

そんなスピリチュアルペインを一言で表現すると「空(くう)」。あるともないとも言える痛みであり、まったく気にならなかったのに突然襲ってくる痛みです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 老病死の臨場感がスピリチュアルペインを呼び覚ますのは事実ですが、老病死が直接的にスピリチュアルペインを生じさせるわけではありません。老いや病を契機に「自分はいつか死ぬ」という当たり前のことをスコトーマが外れて実感することで、「『自己の存在と意味』がわからないというスピリチュアルペイン」をずっと抱えながら生きてきた事実に気がついてしまうということです。

 

 「自己の存在と意味を確信していない」や「生きる意味(=死ぬ意味)が分からない」というのは、「ゴールがない」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 だから、スピリチュアルペインの解決には、コーチングが役にたちます。

 L-00720201月シークレットレクチャー -07;スピリチュアルペインとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

 そう、まず取り組むべきはゴール設定!

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

ゴール設定がシンの人生のスタートです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

L-123につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

「自己の存在と意味を確信していない」や「生きる意味(=死ぬ意味)が分からない」というのは、「ゴールがない」ということ

 

 ゴールがないままであれば、スピリチュアルペインに苦しむだけでなく、人生のどこかで必ず後悔することになります。その後悔は、苦痛をさらに増幅してしまうでしょう。

以下、苫米地博士の著書「ため息をやめれば年収1億円への道が開ける」(宝島社、p146)より引用します。悔いのない人生を思い描きながらお読みください。Feel

 

 

どうして人は後悔をするのだろうか

 過去の出来事を後悔し、「あのとき、こうしていれば……」と思うことは、誰にでもあることです。進学、就職、結婚……など、私たちは様々な決断に迫られ、その選択に対して、悔恨の念を抱いたりします。

 「どうして、A大学に進学したのか、B大学にすれば……」「今の会社に就職したのは間違いだった」「この人と結婚したのは失敗だった」といった具合に、人生においてため息混じりに過去を振り返ることも、きっと多いはずです。

 

 では、そもそも人間はどうして後悔をするのでしょうか?

 

 それは、何かを選択するときに自分の意志で主体的に行わずに、自分とは別のところに基準を置いて、決断しているからです。

 つまり、本当に自分が心から望んだ選択をしていないから、得られた結果に後悔するのです。

 また、「こうすればよかった」というような結果論は、長い人生においては全く無意味な考え方です。なぜならば、人生の本当の結果は死ぬまでわからないからです。

 今、望んだ結果に失望していても、それが10年後、20年後にはプラスの評価に変わっている可能性もあります。にもかかわらず、今の自分の立ち位置を絶望的だとか最悪だとかネガティブに評価することは、論理的に見ても極めておかしな話です。

 自分が心底望んで選んだことに対しての結果からは、決して後悔は生まれません。そこを理解して、これからは自分ですべてを選択すると決意すれば、過去の体験に対する後悔は生じなくなるでしょう。

 

 自分が主体的に選択したことに対する結果に対しては後悔は生まれない

引用終わり

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-121:「あぁ生まれてきてよかったな」で思いだす一例

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21142618.html

L-001~20201月シークレットレクチャー(スピリチュアルペイン1

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

L-023~20203月シークレットレクチャー(スピリチュアルペイン2

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_411419.html

L-032~20204月シークレットレクチャー(スピリチュアルペイン3

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413332.html

Q-073~180804医療講演会レポート

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_318161.html

 

 

ため息をやめれば年収1億円への道が開ける



L-123202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -04;ゴールが見つからないときは

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 04;ゴールが見つからないときは

 

 

 「自己の存在と意味を確信していない」や「生きる意味(=死ぬ意味)が分からない」というのは、「ゴールがない」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 スピリチュアルペインは「自己の存在と意味がわからないことから生じる苦痛」と考えるべきです(case-side)。そして、その解決にはコーチングが役にたちます(plan-side)。

 L-00720201月シークレットレクチャー -07;スピリチュアルペインとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

 そう、まず取り組むべきなのはゴール設定!

 L-09920218月シークレット… -01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 

ゴール設定がシンの人生のスタートです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 でも、ゴールを設定することは決して簡単ではありません。ゴールは現状の外に設定するものですが、その現状の外はスコトーマに隠れ認識することができないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 一体どうすればいいのでしょう?

 

 

 ゴールがなかなか見つけられないときは、ゴールのバランスホイールを考えてみましょう。

 Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

ゴールは人生のあらゆる領域(カテゴリ)にそれぞれ設定するもの。気が向く領域から取り組み、自由にイメージをひろげていってください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

以下、苫米地博士の著書「ため息をやめれば年収1億円への道が開ける」(宝島社、p187)より引用します。「人生のあらゆる領域」を意識に上げながらお読みください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

ゴールは一つではない 複数存在する

 セミナーなどで参加者に人生の目標について訊ねると、多くの方が「仕事」の目標について答えます。確かに生活の中で仕事に関わる時間は大きなウェイトを占めますが、人生という枠組みの中では、仕事はたくさんあるゴールのうちの一つに過ぎません。同じくらいに、健康や趣味、家族や地域社会への貢献といったことも重要です。

 

 私たちが考える幸福とは、これらの幸福がバランスよくあるものではないかと思います。仕事やお金以外の幸福を手に入れようとすることは、ゴールを設定するうえで大事なことだと思います。これを「バランス・ホイール」と呼んでいますが、要は仕事だけでなく、家族や人生、精神的なことについてのゴールも取り入れなくてはいけないのです。

 

 私が常々感じているのは、自分の「趣味」は仕事と同じくらい悩んで決める必要がある、ということです。趣味は直接的に自分の役に立つわけではないのですが、徹底的に好きでないとできません。考えただけで嬉しく仕方がなくなり、他の時間を削ってもやりたいほどのことでないと、趣味とは言えません。

 実は、趣味のゴールを見つけられたら、職業のゴールを見つけるのも簡単なのです。なぜならば、職業のゴールも、趣味のゴールと同じくらいわくわくできて楽しいものでなくてはならないからです。趣味に対する熱意と同じベクトル量を仕事でも持てれば、仕事のゴールは見つかったも同然でしょう。

 

 このように人生の様々な方向性に対してそれぞれゴールを持つことは大切なことです。たとえば将来の夢で「大リーグに入って大投手として成功したい」と考えたとします。これは仕事のゴールですね。これに「世界中の子どもたちに野球の楽しさを教えたい」という社会貢献に対するゴールを加えます。あるいは「結婚したら、家族と過ごす時間を大切にしたい」という家庭に対するゴールを加えていきます。

 

 このように人間のゴールは一つだけではありません。要は複数のバランスのとれたゴールを設定することが大切なのです。そうすることで、ビジョンのリアリティがより強固なものとなるでしょう。

 

 趣味のゴールを見つけられたら、職業のゴールを見つけるのは簡単

 引用終わり

 

 

 趣味のゴールを見つけられたら、職業のゴールを見つけるのも簡単

 

 他の時間を削ってもやりたい」というwantは、自分に対して正直にならないと湧き上がりません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 自分に対して正直になるとは、まずは「無人運転」「自動運転」を止めるということ。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 その上で、ブリーフシステムをゴール=未来側から再構築するということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ブリーフシステムは長い年月をかけて積み上げてきた人格のようなもの。その外側はそもそも認識することができませんし、仮に変えられたとしてもすぐに元に戻ってしまいます。強力なホメオスタシスが働くから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 だからこそ、趣味が大切!

 趣味に没頭することを繰り返していると(さらには趣味がたくさんあると)、時間の使い方や積極性、集中力や手際の良さといった“マインドの使い方”がどんどんうまくなっていきます。まずは気楽に「止められてもやりたい」という趣味を見つけましょう。

 F-158~:無我夢中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

 趣味を見つけたら、そのゴールも現状の外に設定してみましょう。キーワードは「社会性」。その趣味をすることで社会に貢献できるゴールを設定してください。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「止められてもやりたい」から「社会性」へ

 

 それが「抽象度が上がる」という感覚です。その感覚をつかむと、他のカテゴリでもどんどんゴールを設定できるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

そして、ゴールを設定するたびに「自己の存在と意味」や「生きる意味(=死ぬ意味)」を確信できるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 さぁ、ゴールを設定してみましょう。まずは趣味から。そして、人生のあらゆる領域に。

 

 

バランスホイール

 

 

L-124につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-065~:水木しげるさんの「幸福の七カ条」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_303640.html

F-140~:不要不急

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

Q-116:薬に頼ることに、じつは、抵抗があります

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Q-136~:問題が生じたゴールへの向き合い方

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397998.html

 

 

ため息をやめれば年収1億円への道が開ける



L-124202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -05;働く仲間とゴールを共有するワーク

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 04;ゴールが見つからないときは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 05;働く仲間とゴールを共有するワーク

 

 

 心豊かに働き、心豊かに生きる

 

 私にとっての「心豊か」とは、幸福(well-being)のこと。

 私は平和に至るマインドの変化が「antiwithwell」であり、そのプロセスそのものが“幸福(well-being)”だと思っています。その秘訣についてお伝えします。

 F-176:“幸福(well-being)”とは?… -1;ゴールが幸福を定義する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25101418.html

 

 前回は「なかなかゴールが見つからない」というときに意識に上げることについてお伝えしました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 それはバランスホイール。

 Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

 人生のあらゆる領域(カテゴリ)を“同時に見る“感覚を維持していると、人生全体をひとつととらえることができるようになります。

 それは各領域(カテゴリ)のゲシュタルト(=部分)が統合され、人生という大きなゲシュタルト(=全体)が構築されたということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 その時、“人生”に対する理解が深まります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 抽象度が上がるからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 すると、ますますスコトーマが外れ、縁ある人々の“人生”も見えるようになっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 縁起空間中の様々な“人生”を“同時に見る“感覚を維持していると、それらを“ひとつ”ととらえることができるようになります。それが「antiwith」という感覚。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その感覚(with)のまま様々な“人生”をすべて包摂するゴールを設定すると、もっと心豊かに働き、さらに心豊かに生きることができます。

 私の好きな表現でいうと“無敵”。

 PM-01-18~20:“無敵”の意味-1~3

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

以下、苫米地博士の著書「ため息をやめれば年収1億円への道が開ける」(宝島社、p187)より引用します。“無敵”をイメージしながらお読みください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

ドリームサポーターはゴールを共有する人

 1億円を稼ごうとしたら、1人ですべてを行うことは難しいため、チームで動く場合が多くなります。そのとき、全員が“1億円稼ぐ”というエフィカシーを持っていること。これが「コレクティブ・エフィカシー(集合的エフィカシー)」です。チームのパフォーマンスを上げる最大の要因は、コレクティブ・エフィカシーを作れるかどうか、チームの全員が「自分はすごい」と思っているかどうかにかかっています。

 ハーバード・ビジネス・スクールと米TPIの合同統計によると、コレクティブ・エフィカシーがある会社とない会社の10年間の追跡調査を行ったところ、売り上げの差は2~3倍程度でしたが、利益率では750倍の違いが生まれたという結果があります。

 コレクティブ・エフィカシーを生み出すのは、“ゴールの共有”と“結果としてのラポール(心理的連帯感)”です。リーダーと集団がゴールを共有すると、高いコンフォート・ゾーンも共有され、ラポールが生まれます。まずはリーダーが“レベルの高いゴールを設定”し、“チームのみんながそれを達成できると思う”ことが重要なのです。

 コレクティブ・エフィカシーが高まると、仲間の連帯感は自動的に生まれます。人は、コンフォート・ゾーンで臨場感空間を共有すると、仲間意識が芽生え、仲良くなるようにできているのです。

 臨場感を共有している人たちの中で、その場の臨場感を支配する者だけが持つ特別な位置を「ハイパー・ラポール」と言います。ゴールが共有され、コンフォート・ゾーンが共有されるほど臨場感が強ければ、そのリーダーはハイパー・ラポールを持つことになります。

 まずは、自分のチームに対してハイパー・ラポールを作りましょう。そうすれば、より強いチームになります。そして、それができたならば、次は消費者に対してハイパー・ラポールを作るのです。消費者と臨場感を共有するということは、自分たちの生み出した商品(=付加価値)に対して、消費者が自分たちと同じように愛着を持ってくれることを意味します。もちろん、この臨場感の共有がなければ、商品は売れません。

 このように、チームのハイパー・ラポールを作り、消費者に対してもハイパー・ラポールを築ければ、周囲はすべて「ドリームサポーター」となり、足を引っ張るドリームキラーはいなくなります。一度、この状況を作り、ドリームサポーターを集めることができれば、1億円はすぐ手の届くところにあるのです。

 

 リーダーと集団がゴールを共有すると、高いコンフォート・ゾーンも共有される

 引用終わり

 

 

 コレクティブ・エフィカシーを生み出すのは、“ゴールの共有”と“結果としてのラポール(心理的連帯感)”

 PM-02-02:エフィカシー

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ゴールがエネルギーと創造性を生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 さらには、ゴールがあり続けるから、ゴール達成に必要な縁(T)がつながり(=スコトーマが外れる)、不要なこと(Nil)や雑念(D)が気にならなくなります(=スコトーマに隠れる)。

 F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

 共有するゴールの実現を確信する人数が増えるほど、その効果は増大していきます。それがコレクティブ・エフィカシーです。

 Q-310~2:私のまわりではそうでもvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 つまり、「共有するゴールのイメージ(I)×コレクティブ・エフィカシー(V)×共有する人数(一宇宙/Universe)=R」という“夢をかなえる方程式”の強化版が、「antiwithwell」の秘訣!

 PM-02-19:夢をかなえる方程式 I×V=R

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

 それでは今講義のメインワークを行いましょう。

 

<ワーク> 働く仲間とゴールを共有する

 

     まずは自分の職業のゴールをイメージしてください

(イメージできない方はこちら↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 

     そのゴールを職場のゴールと重ねましょう

*職場のゴールが不明瞭な場合は理念等から想像してください

*多くは理想的な現状です。「今は絶対ムリだけど、達成できたら最高!」といったものを気楽にイメージしてください

*職業のゴールとは「役に立つ」「機能を発揮する」こと。「収入を増やす」といったファイナンスのゴールとは明確に切り分けてください↓

Q-278:親として何を助言していけば良いのか知りたいと思いました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29631346.html

 

     自身のゴールと職場のゴールを重ねた意識状態で、仲間のゴールをイメージしながら共有してください

*最初は共通事項(最小公倍数のイメージ、LUB)を探す感じで取り組んでください

例:栄養士「おいしく食べて回復」

  介護士「誤嚥なく安全に食べて回復」

  リハ担当「しっかり訓練し回復」

  →LUB「おいしい食事がしっかり身につきどんどん元気になっている」

*「ゴールは人に話さない」が原則ですが、あえて言語化して共有するのもあり

例:患者さん&御家族の“夢実現プロジェクト”↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15237057.html

 

 

 「心豊かな未来」を、ともに生みだし、ともに楽しむためのワークです。気楽にどうぞw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

L-125につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

このように、チームのハイパー・ラポールを作り、消費者に対してもハイパー・ラポールを築ければ、周囲はすべて「ドリームサポーター」となり、足を引っ張るドリームキラーはいなくなります

 

 ドリームサポーターで終わらないのが苫米地式。

 苫米地博士は、じつは、「ドリームサポーターにもなってはいけない」とおっしゃっています。博士に学ぶ私たちが目指すのは「ドリーム〇〇〇〇」!

 こちらでどうぞ↓

 Q-229:低年齢の子どもも「want toで生きる」後編;しつけと教育の違い

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27824108.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-288~:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424792.html

F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425234.html

F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

Q-251:最近席を譲られることが多いのですが、恐縮してしまいます。エフィカシーが高い方はどう思うのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28572935.html

Q-260:コーチングは弱った人を対象とする臨床心理や精神医療の世界にはなじまないのだろうか? <vol.2;肯定的立場で(affirmative)>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28786054.html

 

 

ため息をやめれば年収1億円への道が開ける



L-125202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -06;マインドが変わると、“現実”が書き換わる(ワーク付き)

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 04;ゴールが見つからないときは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 05;働く仲間とゴールを共有するワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32710871.html

 06;マインドが変わると、“現実”が書き換わる(ワーク付き)

 

 

 心豊かに働き、心豊かに生きる

 

 私にとっての「心豊か」とは、幸福(well-being)のこと。

 私は平和に至るマインドの変化が「antiwithwell」であり、そのプロセスそのものが“幸福(well-being)”だと思っています。

 F-176:“幸福(well-being)”とは?… -1;ゴールが幸福を定義する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25101418.html

 

 前回(L-124/05)は、私が考えている「antiwithwell」の秘訣についてお伝えしました。それは

 

 共有するゴールのイメージ(I)×コレクティブ・エフィカシー(V)×共有する人数(一宇宙/Universe)=R

 

 

 受講者の皆さんにワークに取り組んでいただいている間、私は「全員がお互いのドリームサポーターになっている未来」を強くイメージしていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 そんなイメージのまま研修会場に意識を戻すと、全員がワークをとても楽しんでいるように思えました。和やかな“場”の中で。

もちろん、私のその認識には理由があります。RAS&スコトーマです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

以下、苫米地博士の著書「ため息をやめれば年収1億円への道が開ける」(宝島社、p5)より2回に分けて引用します。まずはブリーフシステム(BSBelief System)とRAS&スコトーマの関係を意識に上げながら読み進めてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

 先に「心も自我も存在しない」と私は言いました。これに対して、「今ここで嘆き悲しんでいる私には確かに心は存在している」という反駁がなされるかもしれません。しかし、心や自我を本当に見ることができますか? 脳のどこかに確固たるものとして存在していますか? そんなものは誰も証明できません。所詮、文学や娯楽の世界です。私たちが脳の働きで唯一わかっているのは「何かを認識する働き」と、それが一定のパターンを持っていることです。このことを私はブリーフシステムと呼んでいます。ブリーフシステムはその人が持っている信念といったもので、物事を認識する際の核となるものです。これは生まれたときから親や教師、友人、テレビなどの情報によって他動的に刷り込まれた認識の集合体と理解していいでしょう。ただし、信念といっても自由意思で獲得したものではなく、他者から植えつけられた後天的な認識のパターンです。たとえば、親がコーヒー好きだった場合、紅茶かコーヒーという選択を迫られたとき、人は無意識のうちにブリーフシステムの働きでコーヒーを選択します。あるいは、国立大学に入って公務員になることが人生の最適な選択だと親に言われ続けてきた子供はそれが人生の最終目標になるでしょう。また、高校受験のときに「おまえの実力ならばA高校がせいぜい」と教師に言われたら、本当はもっと上位校のB高を諦めざるをえないかもしれません。

 これらの選択は一見主体的に自らが選択したもののように見えますが、実は他者の思考・選好から形成されたブリーフシステムが無意識になしたことです。

 ですから、他者に縛られない、自分の本当のゴールを持った生き方をするためには、あらかじめ他人に刷り込まれて構築された認識のパターン、すなわちブリーフシステムを改変する必要があります。その方法は本書の中で「コーチング」というキーワードで示されています。

 引用終わり

 

 

    ブリーフシステム

=情報によって他動的に刷り込まれた認識の集合体

=自由意思で獲得したものではなく、他者から植えつけられた後天的な認識のパターン

    他者に縛られない、自分の本当のゴールを持った生き方をするためには、あらかじめ他人に刷り込まれて構築された認識のパターン、すなわちブリーフシステムを改変する必要がある

 

 ブリーフシステム(BS)とは、その人の自我や世界観を形成する基盤となるもの。そのBSにより、「自分はこういう人間だ」「世界はこうなっている」という固定的な思考=信念が生まれます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 そして、その固定的な思考=信念が投影されて、目の前の世界ができあがります。ダイナミックに。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 つまり、多くの人にとっての“現実”とは、「無人運転」「自動運転」によって生みだされる「過去の集積」。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 では先程の引用の続きを。今度は「ゴールが生みだす新たな未来」という視点でお読みください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

 人生に取り返しのつかない過去というのはありません。なぜならば、過去は過去であり、あなたの未来に何の関係もないからです。私たちが立っている現在とは決して過去の集積ではありません。そう考えるのは科学ではなく、もはや文学や映画などの娯楽です。ノスタルジー(郷愁)というのは確かに甘美なものなのでしょうが、それがこれからのあなたの未来に何か有益な影響を及ぼすでしょうか。私たち人間の脳は今この瞬間に常にブリーフシステムによりベストな選択を無意識に行い、行動の最適化を実行しています。ですから、過去の行為もすべてその時あなたがベストと思った選択なのです。それなのに過去の行いを悔やんでため息をつくというのは全く無意味であり、必要以上に自分を貶めることと言えるでしょう。もちろん、過去の悲しみや思い出を追憶し、ノスタルジーに浸ることを私は否定しません。ただし、それはあなたの人生を充実させることには何も寄与しないことを銘記してください。追憶は映画やテレビドラマを見て涙を流すのと同じ程度にたいした価値のない娯楽に過ぎません。そうした情動を娯楽として楽しむ分には構いませんが、過去の軛(くびき)にとらわれて、ことあるごとにため息をつくのはいただけません。それは自分で自分のエフィカシー(ゴール達成のための自分の能力の自己評価のこと)を下げる行為にほかなりません。

 本書を読むことで、過去へのしがらみを断ち切り、新しい自分を見つけていただけたら幸いです。今の自分が嫌だったり、不満に思ったりしているならば、むしろ自分を変えるチャンスです。物事への認識(あるいは視点)をほんの少し変えるだけで、生きていくことが楽しくてわくわくするものになるはずです。

引用終わり

 

 

私たち人間の脳は今この瞬間に常にブリーフシステムによりベストな選択を無意識に行い、行動の最適化を実行している

 

 そのように確信できる力がエフィカシー!

 「ベストな選択を無意識に行い、行動の最適化を実行している」の先にはゴール実現が待っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ぜひとも心に留めておいて欲しいのは、「自分のマインドがすべてを生みだしている」という事実。その「すべて」がゴールからはじまります。

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 その大事なポイントを心に刻んでいただくため、「『今日はいい日になるぞ』と思うと、必ずいい日になる」というワークを紹介しました。「自己充足的予言」です。

 

 その理由はもうおわかりですよね。

「いい日になる」と確信するほど、“悪いこと”がスコトーマに隠れ、認識できなくなる(あるいは解釈が変わる)から。つまり

F-258:不満と傲慢のはざまvol.2;スコトーマを生みだす/外すポイント>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29646619.html

 

マインドが変わると、スコトーマが変化し、“現実”が書き換わる

 

 では、楽しくワークに取り組んでくださいw

 

 

<ワーク> 自己充足的予言 

*就寝前や起床時、入浴時がおすすめ

 

    逆腹式呼吸(吐きながら緩める)を行い、リラックスしてください

*逆腹式呼吸はこちら↓

F-217:不安と不満のはざまで <1st. Step;「どうせ私なんか」と思った時は

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27570183.html

 

    十分にリラックスしたら、「今日(明日)はいい日になる」とセルフトーク

*セルフトークについて、詳しくはこちら↓

Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

    あとは一日中その意識状態( 今日はいい日である)で過ごすだけ。Have a nice day

*“意識状態”についてはこちらをどうぞ↓

F-284~:気楽 ver.2

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 

 以上が当日の講演内容です。次回からは、いたただいた御質問や御意見に回答いたします。

 

L-126につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32734556.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-110~:情報が書き換わると現実が変わる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_386190.html

Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

Q-344~:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426561.html

 

 

ため息をやめれば年収1億円への道が開ける



L-126202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -07;すべては自分次第。その自分とは

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見(橙色で表示)に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 04;ゴールが見つからないときは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 05;働く仲間とゴールを共有するワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32710871.html

 06;マインドが変わると、“現実”が書き換わる(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32748380.html

 07;すべては自分次第。その自分とは

 

 

研修後のアンケートにはたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

 中でも多かったのが「心理的盲点」について。そう、スコトーマです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ブログ記事では割愛しましたが、研修では実際にスコトーマを体験していただきました。驚きやワクワクなどの体感を伴って理解することはとても重要です。なぜでしょうか?

 

 

□ゲシュタルトとは何ですか?

 「体感を伴って理解する」ことが重要なのは、「ゲシュタルトができる」から。強く記憶に刻まれながら意味づけされ、ゲシュタルト化していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

ゲシュタルトとは、「全体と部分とが双方向的に意味を与える統合された概念構造」のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 ゲシュタルト化=概念化されてはじめて、情報は知識になります。

 L-09320217月シークレットレクチャー -05;大量の情報を得て、知識化していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30566304.html

 

 

 □「〇〇しか方法がないと思うとそれしか見えなくなって新しい意見をくみ取れない」に納得しました

□知識がスコトーマを外すための邪魔をすることが印象的だった

 スコトーマを外すためのポイントは 1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。ところが、その知識が新たなスコトーマを生みだしてしまいます。いわゆる「思い込み」というやつです。その思い込みを防ぐことはとても重要。なぜだと思いますか?

 

 私の答えはこちら↓

 L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 

 2つの絵を見たが〇〇に見えますと言われたら見えるが、あと1つも〇〇に見えますねと言われるとそう見えるって不思議でした

 思い込みを防ぐために役立つのが、先ほどの「体感を伴って理解する」の“体感”の記憶。簡単にいうと、「未知の出来事や可能性に『ドキドキ』『ワクワク』する」こと。

 Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 1980年代に情報空間における不完全性が証明されました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 驚くべきことに、最初に不完全性が証明されたのは1930年代です(ゲーデルによる自然数論における不完全性の証明)。その頃には物理空間における不完全性(不確定性原理)も明らかにされつつありました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 不完全性が意味するのは、「学びに終わりはない」ということ。それは「今まで学習してきた知の体系には必ず先(さらなる高次元)がある」ということであり、「どこまでも進化・向上できる」ということです。ドキドキ・ワクワクしませんかw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

 □「自分次第で変わる」という言葉が心に響きました

 その「どこまでも進化・向上できる」という確信こそが自由!

 「心に響いた」のは、きっと自由を感じたからでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 コーチングにおける重要な概念と重ねると、自由だからこそエフィカシーを上げ続けることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 エフィカシーとは、「自分のゴール達成能力の自己評価」のこと。全部自分の話ですので、上げるも下げるも自分次第のはず。ところが、多くの人はエフィカシーを上げることができません。それどころか、意図せずにお互いのエフィカシーを下げあっています。

それが現代社会が直面している課題。

F-026:最近の研究・調査で明らかになった日本の課題とその解決法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 なぜ人はエフィカシーを上げられず、むしろ下げて(下げあって)しまうのでしょう?

 

 答えは“自分”にあります。そう、ブリーフシステム(BSBelief System)です。

 

 

 □気持ちの持ち方、考え方で周囲の状況が変わって見えることが印象に残りました

 周囲の状況」は、各人の認識次第です。

 F-175:脳内を書き換えると「環境」が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html

 

その「認識」を生みだすものが、これまでのブリーフシステム(BS)。それは「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」で構築されています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

つまり、“自分”には他人のモノサシや社会の価値観がたっぷり刷り込まれているということ。しかもすべて過去!

F-241:トレーニングは「昨日の自分を超えていく自己確認」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28695996.html

 

だから、エフィカシーを上げることは簡単ではないのです。今の自分は本当の“自分”ではないというのに、その事実を知らないまま(←スコトーマ)“自分”を封印し続けているから。

F-0543つのロック(&1つのキー)<ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12794797.html

 

そのBSとは、現在のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のことでもあります。

 CZとは、「その人にとって心地がよい空間」のこと。その「心地がよい」は過去の記憶により作られた「私は〇〇」「社会は△△」といったイメージであり、必ずしも“よいもの”ではありません。

 例えば、不平・不満・愚痴・悪口・文句ばかりの人は、それらがCZになっています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 そのCZはホメオスタシス(恒常性維持機能)によって強力に維持されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 だから簡単には変われません。そもそも違う世界を認識することができず、仮に認識できたとしても変われないのです。

先の不平・不満・愚痴・悪口・文句ばかりの人でいうと、それらを是とするもの/ことが強烈に維持され続けます。

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 そんなBSをゆらがし、CZを突破する新たな縁起がゴールです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ゴールは1)現状の外、2)心から望み、2)人生のあらゆる領域に設定するもの(バランスホイール)+4)自分中心を捨て去る。

L-10020218… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

自分中心を捨て去った現状の外とは、今までのBSでは認識さえできないもの/ことであり、これまでのCZを遥かに超えたもの/こと。それはより高次の抽象度次元にあります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

ゴール設定とは、認識している世界から何かを選ぶことではなく、「認識する世界」そのものを生みだすことです。

Q-279:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」と

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29637526.html

 

 だから、ゴールが大事!

 「ゴールが先、認識は後」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

L-127につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 □スコトーマが大事だとわかりました。今日もいい日だと思えば、今日もいい日になる!

 目の前の世界はすべて自分次第。その自分とは、過去の記憶でつくられたBSのことではなく、ゴール設定で新たに生みだすBSCZのことです。

 ゴールが新たなCZになると、「今日もいい日」と本気で感じられるようになります。すると、ゴールに必要ないもの(Nil)はすべて“ノイズ”。

 F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

以下、苫米地博士の著書「201冊目で私が一番伝えたかったこと」(ヴィレッジブックス、p29)より引用します。

 

 

ゴールを設定すれば、必要ないものはすべてノイズになる

 私たちは往々にして学校や会社の人間関係などにおいて、他人のちょっとした言動に傷ついたり、悩んだりします。時にはそれが修復不可能なほどの傷になり、トラウマになるかもしれません。あるいはそこまでいかなくても、一日中、嫌な気分に苛まれ、毎日が陰うつで仕方ない状態になるかもしれません。

 しかし、ここでちょっと視点を変えて見てください。

 あなたが他者の言動が気になり、それによって傷つくのは、あなた自身の内面に問題があるのではないか。このように言うと、「現に今ここに傷ついている自分がいるのになんて冷たい!」と思われるかもしれませんが、自分の中に夢やゴールがあれば、ゴールに関係のないものはすべてノイズ(すなわち、他者の言動や無責任な発言など)として認識され、気にならなくなるはずです。

 

 そう、ゴールを高く持つことができれば、もっと厳密に言えば、エフィカシー(自分のゴール達成能力の自己評価)が高ければ、他人の評価は全く気にならなくなるのです。

 もちろん、前に触れたようにゴールは初めから鮮明に見えるわけではありません(最初から明確なゴールは偽物と疑うべきです)。しかし、第2章で紹介するアファメーションというコーチングの手法によってコンフォート・ゾーンがゴールに合致したものにずれると、結果としてエフィカシーが上がり、スコトーマ(心理的盲点)が外れてゴールの道筋が見えてくるのです。このとき、同時にゴールに関係のないものはスコトーマの働きで自然と見えなくなります。

 この段階になれば、ゴール達成に関係のない他者の言葉は道端に落ちているゴミと同様、全く気にならなくなります。いや、気にならなくなるというよりは、意識に上がらなくなるといった方がいいでしょう。

 なお、スコトーマが生じる原因にはRASという脳の機能が大きく関係していることがわかっています。

 RASReticular Activating System)とは、脳の基底部にあり、網様体賦活系と呼ばれる脳の活性化ネットワークを形成するもの。自分にとっての重要度に基づいて、遮断する情報と受け入れる情報を分ける、フィルター機能を果たすものです。RASによって遮断された情報がスコトーマになります。

 引用終わり

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)。詳しくはこちら↓

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

Q-192~:コーチングはマインドを使える人のためのものなのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_410371.html

Q-271~:現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

Q-314~:こんな私に誰がした

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425205.html

 

 

201冊目で私が一番伝えたかったこと

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L-127202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -08;「苫米地式コーチング」にとって最も大切なポイント

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見(橙色で表示)に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 04;ゴールが見つからないときは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 05;働く仲間とゴールを共有するワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32710871.html

 06;マインドが変わると、“現実”が書き換わる(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32748380.html

 07;すべては自分次第。その自分とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32763806.html

 08;「苫米地式コーチング」にとって最も大切なポイント

 

 

□聞いたことがない言葉が多く、難しかった

□用語の意味がわからないところが多くあった

前回(L-126)はスコトーマに関する御質問・御意見を中心に取り上げました。そのスコトーマについて掘り下げましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 スコトーマはギリシア語由来の言葉で、「盲点」を意味します。発見者であるフランスの物理学者にちなんで「マリオット盲点(暗点、盲斑)」と呼ばれたりもする医学用語です。

「盲点」とは網膜上の視神経乳頭にあたる部分で、そこは視細胞がないために光を感じることができません。

その生物学的盲点(物理空間)を、コーチングの祖 ルー・タイスさんが心の空間(情報空間)にまで拡張した「心理的盲点」が、コーチングでいうスコトーマ(scotoma)です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 スコトーマを生みだす/外すポイントは 1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 F-258:不満と傲慢のはざまでvol.2;スコトーマを生みだす/外すポイント>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29646619.html

 

 スコトーマは、誰にも、必ずあります。もしもスコトーマがないのなら、それは1)全知識を持ち、2)全てが重要で(あるいは全て重要でない)、3)全てに役割(責任)を持つ存在。

それを仏教では「ブッダ」と表現します。仏教の開祖 ゴータマ・シッダールタ(紀元前463~紀元前388年頃)を代表とする「悟りを開いた人」のことです。

 PM-02-16:空観、仮観、中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 釈迦哲学の根幹は縁起。「関係が存在を生みだす」という縁起は、「普遍的な実体などはなく、物事は常に変わりゆき、永遠に変わらないものなどない」という“無常”に行きつきます。

 PM-02-15:縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 さらに突き詰めると、「この世に絶対はない(アプリオリはない)」と「この世は心(マインド)が生みだしている」。これらはコーチングにおいても重要なプリンシプルです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

希望や夢がスコトーマに隠れてしまうと、絶望しか感じられなくなります。反対に、スコトーマを上手くコントロールできると、どんな逆境の中にも希望を見いだせるようになります。

F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 今回は、私たち認定コーチのバイブル(釈迦の話をしていたので「仏典」と表現した方がよいですねw)でもある苫米地博士の著書「隠れた能力をどこまでも引き出す 苫米地式コーチング」(インデックス・コミュニケーションズ、p45)より3回に分けて引用します。まずはこちらから。

 

 

十 スコトーマに気づいたルー・タイス

 今も申し上げたように、私はルー・タイスの依頼を受け、TPIの二つの新しいプログラムの開発を共同で進めてきました。

 そもそもは、ルー自身がこれまでの方法に間違いがあったことに気づいたことが発端でした。

 それまでの彼は、プログラムで一番大切なゴール設定を、研修委託先の組織のトップが決定することをよしとしていました。つまり、

 「よりお金を稼げるようになれ!」

 「今以上にシェア拡大に努めよ!」

 といったゴールを達成するためのアイテムとして、TPIプログラムが使われていたのです。

 ところが、年数を経るにつれて、「何か間違っていないか……」と、ルー自身が違和感を覚えるようになりました。そこで、

 「これまでは私が開発したプログラムでうまくいっていたが、それだけにスコトーマ(盲点)がある気がしてならない。一緒に検証してくれないか」

 と私は相談を持ちかけられ、話し合いました。その結果、これまでのプログラムには脳機能科学的に裏付けが可能でないものがあることや、さまざまな補強が必要なことが発見できました。

 引用終わり

 

 

 ところが、年数を経るにつれて、「何か間違っていないか……」と、ルー自身が違和感を覚えるようになりました

 

 大切なのは違和感です。違和感がゆらぎを生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

 

□例えば「黄色」を探せば身近にたくさんあることに気づく。自分が様々な出来事や状態にしっかり気づけているのだろうか

 とても重要なことに気づかれています。その「しっかり気づけているか?」という自問(内省言語)を大切にされてください。

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 「何か間違っていないか?」「何かおかしくないか?」という違和感は、無意識が発している警告なのかもしれません。その違和感こそがスコトーマを外す第一歩です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 では、再び「苫米地式コーチング」(p46)から引用します。

 

 

 スコトーマに気づくことは非常に大切なことです。人間は知れば知るほど、学べば学ぶほど、気がつかないことが出てくるものです。そして、その呪縛にとらわれてしまい、あなたの中に眠っている能力を活かすことができなくなっていくのです。

 「人間は空を飛ぶことはできない」

 飛行機が開発される前の時代の人間にとって、これは当たり前のことでした。この常識にいつまでも縛られていたとしたら、人間は今でも飛行機を生み出すことができなかったかもしれません。

 常識の中に横たわっているスコトーマに気がついたとき、人間は大きく飛躍することができるのです。

 逆にスコトーマがあって、自分自身の能力を使わせないまま錆びさせてしまう人たちが本当にたくさんいます。

 スコトーマを発見することは、「苫米地式コーチング」にとって最も大切なポイントの一つなので、どんなときも忘れないでください。

 引用終わり

 

 

□ゴール設定の重要さと難しさを感じました

 私たちが存在する(と感じている)物理空間は、情報空間のうち最も抽象度が低い次元です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ゴールは“現状の外”に設定するもの その“現状の外”とは、より高次の抽象度次元であり、必ずスコトーマの中。だから、そもそも認識することができません。それが1つ目の難しさ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 幸運にも“現状の外”にゴールを設定できたとしても、ゴール実現を確信し続けること、すなわちエフィカシーを維持し続けることは簡単ではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ゴールをあきらめ、今までの現状に戻ろうとする強力な力(ホメオスタシス・フィードバック)が働くから。それが2つ目の難しさ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ゴールを設定でき、エフィカシーを十分に高められたとしても、必ずゴールを実現できるわけではありません。情報次元のNot Normalなイメージを物理次元で現実化するためには、豊富な知識と確かな技術が必要だから。もちろん、お金や時間といったリソースも。それが3つ目の難しさです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 ライト兄弟が世界初の有人動力飛行に成功したのは1903年。当時のほとんどの人が空を飛べるなんて思わなかったはずです。きっと「絶対に無理」とバカにされ、「crazy boys」などと陰口を叩かれたのでしょう。

 でも、二人はやり遂げました。

そして、それから66年後(1969年)に人類は月に行き、今は火星に向けて飛び立とうとしています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 誰もがとてつもない“力”を秘めています。

 その“力”を覚醒させる秘密が「〇〇したい」という思い。そして、その“力”を爆発させる秘訣が「必ずやり遂げる」という覚悟です。

 F-100:芸術は爆発だ!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

 以下、「苫米地式コーチング」(p47)から引用します。

 

 

 さて、TPIプログラムについて特に私が強く主張したのは、「新しくプログラムを組み立て直して、受講する人自らがゴールの設定を見つけ出すものにしていかなくてはならない」という点でした。

 つまり、本来、自分が達成するゴールにとって重要なのは、何かを分析して、「無限の力」を持つ自分を見出そうとすることです。

 そこに、脳機能学者である私が、広く一般に知れ渡っている「抽象思考のノウハウ」や「脳と心を書き換える技術」などを反映させ、現在もプログラムの開発を継続的に進行しています。

 つまり本書は、世界で毎年二百万人以上の人が受講してきたルー・タイスの自己啓発プログラムのノウハウと、私が行ってきた最先端の脳機能科学の研究による成果を結びつけたコーチングの本なのです。

 「苫米地式コーチング」は、根本的なコーチングの考え方にさらなるヒントを与えることによって効果を発揮し、あなたのまったく経験のない分野でも臆せずコーチングができる自信を与えることになるでしょう。

 一見すると信じられない不思議な話に聞こえてしまうかもしれませんが、本書は従来の「コーチング本」とはずいぶんと違う内容になっています。

 私がみなさんにお伝えするコーチングの方法は、特定の人にしか通用しないというような内容ではありません。多くの人が実践して成功しているものです。

 私たちのプログラムの内容をわかりやすく噛み砕き、日本における人材教育の場で役立てることができる入門の書として活用してください。

 引用終わり

 

 

 本来、自分が達成するゴールにとって重要なのは、何かを分析して、「無限の力」を持つ自分を見出そうとすること

 

 「ゴール」と「ゴールの設定」がコーチングのコアです。

 L-069202011月シークレットレクチャー -04;ゴールこそがコーチングのすべて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29018262.html

 

まずはゴールによってエネルギーと創造性を生みだし、エフィカシーによってをつける

 

 それが本物のコーチング(Authentic Coaching)です。

 

L-128につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

ライト兄弟が世界初の有人動力飛行に成功したのは1903年。当時のほとんどの人が空を飛べるなんて思わなかったはずです。きっと「絶対に無理」とバカにされ、「crazy boys」などと陰口を叩かれたのでしょう

 

 crazy boys」と聞いて私が思い出すのは(トリガー)、「chance!」「foolish war」「next gate」「try again」「color field(アンカー)

(わかってもらえるかな~)

 F-158:無我夢中 <前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 

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-関連記事-

F-033:その男、〇〇につき

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533150.html

F-055:おもしろき こともなき世を おもしろく

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F-064:「第九」に込められたベートーヴェンの思い

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14248557.html

F-201~:「医学と医療」と「理学と工学」の類似と相違からコーチングで心がけるべきことを考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413696.html

Q-175脳内の歩くというイメージの臨場感を上げて物理世界で実際に歩いているということになるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24963004.html

 

 

苫米地式コーチング

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L-128202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -09;セルフトーク×エフィカシー

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見(橙色で表示)に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 04;ゴールが見つからないときは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 05;働く仲間とゴールを共有するワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32710871.html

 06;マインドが変わると、“現実”が書き換わる(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32748380.html

 07;すべては自分次第。その自分とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32763806.html

 08;「苫米地式コーチング」にとって最も大切なポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32797793.html

 09;セルフトーク×エフィカシー

 

 

 前回(L-127)はスコトーマについて掘り下げました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 今回はRASReticular Activating System)について掘り下げましょう。

 RAS(ラス)とは、「膨大な量の情報を、必要なものと不必要なものに分別するシステム」のこと。「Reticular Activating System」は「網様体賦活系」と訳されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

そのRASは脳の基底部にあり、自分にとっての重要度に基づいて、遮断する情報と受け入れる情報をふるい分けています。その重要度を決めるのがブリーフシステム(Belief SystemBS)です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

RASは、いわば情報のフィルター機能。

私たちはRASのおかげでエネルギーを浪費しないようになっています。つまり、RASにより脳はいつでも処理可能なスタンバイ状態を保っているということ。しかも効率的に。

繰り返しますが、RASが通過させるのは、そのときの生体(または種の保存)にとって重要だと思われる情報だけ。それ以外の情報は、どんどん遮断されてしまいます。

 

だからこそ、教育が重要!

教育によって、「生体にとって重要」を、より抽象度の高い次元に引き上げていくことができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 それが「人間形成」であり、「自己実現」です。

(詳しくはこちら↓)

 PM-05-13~15:そもそも教育とは?-6)人間形成

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 そして、そのはじまりがゴール設定!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

自己実現理論(Wikiより引用)

欲求階層説(自己実現理論)

Wikipediaより引用

自己実現理論 - Wikipedia

 

 

 では、回答に戻りましょう。

 

□ゴール設定を自分で考えることが難しく思いました

 そのとおり。ゴールを「自分で考える」ことは簡単ではありません。その「自分」は“本当の自分”ではないから。自分で考え行動しているつもりでも、ほとんどが「無人運転」です。よくて「自動運転」でしょう。

F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 今認識している世界は、すべて他人のモノサシや社会の価値観の投影(しかも過去)

 

 その事実を忘れることなく、つねに意識に上げ続けてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

大切なことなので今回も繰り返しますが、目の前の世界は過去の記憶でつくられたブリーフシステム(BS)が生みだすコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ゴールはそのCZの外側(=現状の外=高次の抽象度次元)に設定します。その感覚が「自分中心を捨て去る」。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html


 その「自分中心を捨て去る」とは、「自分の定義をひろげていく」ということでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

まとめると、ゴール設定とは、認識している世界から何かを選ぶことではなく、自我を拡張しながら(=抽象度を上げながら)認識する世界そのものを生みだすこと。

 

 ゴールに向かう過程で、“自分(関数P)”は「ゴールの世界(w1)」にひろがっていきます。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 そのプロセスで大きく変化していくのがエフィカシー。「自分のゴール達成能力の自己評価」であるエフィカシーを高める鍵となるのが、「セルフトークのコントロール」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 では、ここでプチワークを行いましょう。

 エフィカシーをイメージしながら下記の感想を読み、“何か”を感じ取ってください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

□はじめの抽象度のところが概念として難しく感じました

□普段の生活で意識付けを変えることで結果が変わることを知ることができた。早速試してみたくなりました

□トータルペインをもっと具体的に教えて欲しい

 

 

 自分への語りかけであるセルフトークには4つの段階があります。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 1段階は「無理だ」「できるわけがない」という“あきらめ”。

 いままでお答えしてきた御質問・御意見は、ほとんどが第1段階のはず。その場合、無意識は「難しい」→「理解できない」→「変わらなくていい(しょうがない)」という現状維持です。

 

 2段階は目的論的なものが生まれてくる、いわば“希望”が芽生える段階。

 その希望が「早速試したい」というwant toを生みだします。ただし、そのwantはまだ弱く、長続きしません。ちょっとしたきっかけで「まぁいいや」と現状に戻ってしまいます。

 

 3段階は“誓い”。

「私はいつも~している」というセルフイメージができあがると、目標に向かって問題解決をしている自分のイメージを探し始めます。誓いが生みだすwantはけっこう強く、まわりにもひろがっていきます。「具体的に教えて欲しい」はその表出です。

しかしながら、結局は元にもどってしまいます。現状に引き戻す強力なホメオスタシス・フィードバックが働くからです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 では、どうすればいいのでしょう? セルフトークの第4段階とは?

 

 そのようなことを問いながら、下記文章をお読みください。苫米地博士の著書「30代で思い通りの人生に変える69の方法」(泰文堂、p208)より引用します。

 

 

62 「~すれば、~になる」という考え方をやめる

 ポジティブ思考をする上では、エフィカシーを上げることも大切です。すでに紹介したように、エフィカシーとは自負心であり、自己の能力の自己評価のことです。

 たとえば、先のニセコーチの「水が半分も入っていると考えなさい」という発想は、その昔の支配者の説教にあった「下見て生きろ」の発想と非常によく似ています。「下見て生きろ」というのは、人間は上を見て生きてもなかなか這い上がれないから、下を見て優越感と満足を得なさい、という奴隷の思想です。

 「半分も入っている」という認識によってもたらされる満足は、「3分の110分の1よりもましだ」という下を見て生きる発想に結びついています。それは最悪のコースで、エフィカシーを大きく下げてしまいます。

 自己の能力に対する自己評価が低くなれば、何事においても「オレにはできる」という確信が揺らぎ、パフォーマンスも低くなります。

 ポジティブに物事を捉えるためにも、エフィカシーを下げるのは論外で、つねにそれを上げてやらなければなりません。

 エフィカシーを上げるのは簡単で、現在すでにエフィカシーが上がっていると認識することです。つまり、「いまの私はすごい」「いまオレのエフィカシーは最高だ」、あるいは「すでにオレは成功している」というふうに、現在形の自己イメージを持つことです。

 正しいコーチングでも、これをやっています。

 ところが、これが間違ったニセコーチングになると、全部、未来形でやってしまいます。たとえば、「こうすれば、あなたは将来にゴールを達成できる」とか、「未来の成功のイメージをしっかりつくりなさい」というように。

 じつは、未来にあなたは成功するという話法を使うと、現状を肯定することになってしまいます。

 本人の無意識は、未来に成功するのだから「オレはこのままがいいんだ」と思い、現状を変えようとはしなくなります。現状を変えることがなければ、未来においても延々と今日が続いていくだけのことです。

 これでは、現状を否定することによって初めて実現する人生のゴール達成も、ありえないということになってしまいます。

 そこで、現状を否定するためには、「いまオレのエフィカシーは最高だ」「オレはすでに成功している」という具合に現在形で認識するワザを使うわけです。こう認識する人は、あれこれ悩んで心の問題を抱えようがありません。

 エフィカシーが最高に高まっているわけですから、自信と勇気が胸に満ち溢れていますし、すごくハッピーです。前頭前野の活動も活発になり、IQも高まっています。こういう状態にある人は、うつ病になることはおろか、あれこれ思い悩むことさえできなくなってしまいます。

 「胸に力がみなぎって、最高に自信に満ちているし、最高にハッピーなんですが、思い悩んでばかりいるんです」ということが起こるはずがありません。

 心を鍛える方法が唯一あるとすれば、それはエフィカシーを上げることしかないといえるでしょう。

 ▶今の自分が最高の自分であると認識しよう

 引用終わり

 

 

エフィカシーを上げるのは簡単で、現在すでにエフィカシーが上がっていると認識することです。つまり、「いまの私はすごい」「いまオレのエフィカシーは最高だ」、あるいは「すでにオレは成功している」というふうに、現在形の自己イメージを持つことです

 

 現在形の自己イメージを持つ それが第4段階です。

 4段階ではゴールを“実現”した新しい自分のイメージで自然なセルフトークができます。コンフォートゾーンがゴール側に移行しているから。

 

ゴール実現に向けてRASがオープンになると、スコトーマが外れ、今まで見えなかったこと/ものがどんどん認識できるようになります。

 

目の前の世界はゴール実現のための挑戦

すべてが必ず実現するゴールの世界の一部

 

 これがコーチング実践者の感覚。これがエフィカシーです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

L-129につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

たとえば、先のニセコーチの「水が半分も入っていると考えなさい」という発想は、その昔の支配者の説教にあった「下見て生きろ」の発想と非常によく似ています。「下見て生きろ」というのは、人間は上を見て生きてもなかなか這い上がれないから、下を見て優越感と満足を得なさい、という奴隷の思想です

 

 苫米地博士と出会う前の私は、病院長として、「コップの水が半分しかないと考えるか、半分も入っていると考えるか」という話をよくしていました。

 とても残念で、気恥ずかしく思う、“失敗”の記憶です。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 そういえば日本のリーダーは、昨年(2022年)、世界に向けて「コップの水が」とスピーチしていました。早く“失敗”に気づいてほしいものです。

□外務省HP>外交政策>経済外交>国際的ルール作りと政策協調の推進>世界経済フォーラム(ダボス会議)

 「ダボス・アジェンダ2022」における岸田総理大臣の特別演説 |外務省 (mofa.go.jp)

 □[参考2]岸田総理大臣によるスピーチ

 100291106.pdf (mofa.go.jp)

 

 

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 次回の開催は11/26(日)。詳しくはこちら↓

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F-021:平昌五輪で垣間見た言葉の力 ~スピードスケート編~

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Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 

30代で思い通りの人生に変える69の方法

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L-129202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -10;自己充足的予言×エフィカシー

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見(橙色で表示)に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 04;ゴールが見つからないときは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 05;働く仲間とゴールを共有するワーク

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 06;マインドが変わると、“現実”が書き換わる(ワーク付き)

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 07;すべては自分次第。その自分とは

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 08;「苫米地式コーチング」にとって最も大切なポイント

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 09;セルフトーク×エフィカシー

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32812936.html

 10;自己充足的予言×エフィカシー

 

 

 前回までRAS&スコトーマについて確認しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 私たちの認識はその時の重要度でダイナミックに変化しています。その重要度を決めているのがブリーフシステム(BSBelief System)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そのBSを構築するのは「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」。それらの記憶とは、主に“失敗”の記憶です。人の記憶のメカニズムは失敗駆動型なのです。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 心に刻まれた“失敗”の記憶は、否定的なセルフトークを生みだしてしまいます。

 Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 

□自己充足的予言を否定的な形で行うことが多いので、良い方向に向かうように意識して行いたいと思います

 心に刻まれた“失敗”の記憶は否定的なセルフトークを生みだしてしまうため、「自己充足的予言を否定的な形で行う」ことになってしまいがちです。

だからこそ、自分の中に生まれる言葉(=内省言語)をコントロールすることが重要。

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 その第一歩が「モニタリング」。そして、常にモニタリングしながら「良い方向に向かうように意識」していくことが「ラベリング」です。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 ところで、「良い方向」とは何のことでしょう?

 

 そう、ゴールに向かう方向のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 コーチングの元祖で苫米地博士の師でもあるルー・タイスさんは、「夜眠るとき、明日はいい日になると思って眠りなさい。朝起きるときは、今日はいい日になると思って起きなさい」とよく語られていたそうです。

 そのルーさんの言葉に「ゴールが先。認識は後」というものがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

認識をゴール側からしっかり作っていくための大切な縁起が、「自己充足的予言」であり、「セルフトーク(内省言語)のコントロール」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

□「自己充足的予言」。朝仕事に来る前に必ず「今日もいい1日でありますように」と声に出しているので、良いことだったのだと思いました

 素晴らしい習慣です。ちょっと工夫すると、さらに素晴らしくなりますよ。

じつは「今日もいい1日でありますように」には改善点があります。前回取り上げた「セルフトークの4つの段階」を再確認しながら、スコトーマを外し、その改善点を見つけてください。目指すのは第4段階です。

 (前回のブログ記事↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32812936.html

 

 

□「今日はいい日になる」と念じて過ごしていくこと。ステキだと思いました

 そのとおり。自己充足的予言を常に行っている人は、とっても「ステキ」です。なぜでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「30代で思い通りの人生に変える69の方法」(泰文堂、p211)より引用します。「ステキ」の理由を感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

63 自分の評価を下げる言葉を口にしない

 エフィカシーを下げ、それを維持するために注意してほしいのは、悪口や皮肉を口にしないことです。

 じつは、人が他人の悪口を言う理由は、その人のエフィカシーが低いせいなのです。

 なぜなら、悪口は、相手を引きずりおろそうとする無意識の意図があるから、口をついて出てきます。いったいどこに相手を引きずりおろそうとするのかといえば、それは自分の低いコンフォートゾーンに、ということです。それが自分にとって心地よいということは、当然、エフィカシーも低いわけです。

 その逆に、エフィカシーの高い人は、コンフォートゾーンも高いため、相手を引きずりおろそうとするようなことは決してしません。当然、相手の悪口や皮肉を言うこともないわけです。

 また、「しまった」とか、「何やってんだ、オレは」というように、自分を貶める言葉も口にしないことが大切です。

 こうした言葉を自分に投げかけると、そのことによってやはりエフィカシーが下がります。たとえ何か失敗したときでも、「自分らしくない」と思えばいいのです。決して、自分を否定してはいけません。

 もちろん、隣の人が失敗したときも、それを咎める言葉は自分のエフィカシーを下げてしまいます。ここでも相手を否定するのではなく、声をかけるとすれば「君らしくないね」という言葉がぴったりです。

 とにかく、あなたは今後、エフィカシーの高い人として生きていくわけですから、自分で自分のエフィカシーを下げる必要はありません。

 こうした態度が身につけば、周囲の人との人間関係が悪くなることもなくなります。逆に、その人に対する評価はどんどん高まっていきます。エフィカシーの高い人というのは、そういうものなのです。

 ▶高いコンフォートゾーンを目指し続ける

 引用終わり

 

 

 自己充足的予言を常に行っている人が「ステキ」なのは、エフィカシーが高いから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 苫米地博士の言葉どおり、エフィカシー(Efficacy)が高い人は、コンフォートゾーン(CZComfort Zone)も高くなります。相手を引きずりおろそうとする言動は微塵もなく、悪口や皮肉を言うことも絶対にありません。

常に優しく、余裕があり、ニコニコ笑顔で未来志向 だから「ステキ」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 それがコーチングマインドであり、コーチングを実践する者の姿です。

 それは苫米地博士がしっかり示してくださっている“近未来のブッダ”の姿であり、人類がやがて実現する社会のカルチャーでもあるはず。

 F-026:最近の研究・調査で明らかになった日本の課題とその解決法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 

□マインドコントロール。「心豊かは自分次第」という言葉が印象に残りました

 心豊か」に限らず、目の前のすべてが自分の心次第です。本当は。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」とvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 だから、「すべて自分次第」にするという覚悟(=自責)が重要です。

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 

□自己充足的予言の簡単なやり方が聞けてよかったです。「『簡単』を、easyではなく、simpleととらえることが重要」という言葉が印象に残りました

 とても重要なことに気づかれています。「簡単」をsimpleととらえることができると、自己充足的予言を繰り返すうちに人生全体をますます豊か(well-being)に書き換えていくことができるようになります。なぜでしょう?

 

続きは次回に。

(ヒントはこちら↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

L-130につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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-関連記事-

F-311~:デジタル自傷行為

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426481.html

L-08420213月シークレットレクチャー -07;内省言語を「言語を使わないで引き起こす」ために

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30160964.html

Q-271~:現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

Q-317:今、逃げましたよね? <中編;怒っていい時の条件>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31628205.html

Q-331:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.6;新しいゲシュタルトに人格をうつす技>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31993466.html

 

 

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L-130202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -11;「スピリチュアルペイン」と「自分」と「自由」と「本当の幸せ」の関係

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見(橙色で表示)に回答いたします。

 (関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 04;ゴールが見つからないときは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 05;働く仲間とゴールを共有するワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32710871.html

 06;マインドが変わると、“現実”が書き換わる(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32748380.html

 07;すべては自分次第。その自分とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32763806.html

 08;「苫米地式コーチング」にとって最も大切なポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32797793.html

 09;セルフトーク×エフィカシー

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32812936.html

 10;自己充足的予言×エフィカシー

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32846862.html

 11;「スピリチュアルペイン」と「自分」と「自由」と「本当の幸せ」の関係

 

 

 「簡単」を、easyではなく、simpleととらえることが重要!

それができると、自己充足的予言を繰り返すうちに人生全体をますます豊か(well-being)に書き換えていくことができるようになります。なぜでしょう?

 

 私の答えは「抽象度が上がる」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が上がると、「たくさんの“部分”を1つ上の視点で統合する」ことができるようになります。ゲシュタルト化です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 さらに抽象度を上げると、「ゲシュタルト同士(部分)を統合し、もっと大きなゲシュタルト(全体)をつくる」ことができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 そのたびに“意味”がわかるようになっていきます。理解が深まるから。

 その積み重ねが、人生全体をますます豊か(well-being)に書き換えていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 それが「Total(全人的)」という感覚

 

 

□身体的・精神的・社会的・スピリチュアルに関しての内容が印象深かった

□スピリチュアルペインを含めたTotal Pain(全人的苦痛)の考え方についてもっと知りたい

 Total Pain」とは、「身体的」「精神的」「社会的」「スピリチュアル」という4つのゲシュタルトでの苦痛(pain)を、「Total(全人的)」という1つのゲシュタルトでみるという考え方です。それは「抽象度を上げて理解を深める」ということ。

 L-00120201… -01;「全人的苦痛(トータルペイン)」と「4つの苦痛」の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24505924.html

 

 

全人的苦痛(トータルペイン)

厚生労働省HP>第2回終末期懇談会 資料2-2より引用

終末期医療に関する懇談会 (mhlw.go.jp)

 

 

 その4つ(「身体的」「精神的」「社会的」「スピリチュアル」)は、じつは、「健康」の定義と関係します。

 

 

□「Well-being=WHOの“健康”の定義を初めて知りました

 …WHOWorld Health Organization、世界保健機関)は、健康を基本的人権の1つと捉え、その達成を目的として設立された国際連合の専門機関。本来は自由を守る側です。

 F-281~:「社会が変わってしまう」 ~あるワクチンの話~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

 

1998年にWHO執行理事会で採択された「健康」の定義がこちら↓

(ただし、その後のWHO総会では採択が見送られています)

 

 Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual, and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

 

健康とは、身体的に、心理・精神的に、スピリチュアルに、そして社会的に完全に良好な(well-being)ダイナミックな状態であり、単に病気がないとか、弱っていないということではない

 

 本編(L-121)でも触れましたが、この定義にはいくつか問題(課題)があります。はっきりしない方はこちらを再確認してください↓

 (「コーチングのコア」とも大いに関係します)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 

 

total pain4つの痛み。身体的・精神的・社会的痛みは聞くことがあったが、スピリチュアルペインのことは初めて聞いた

 初めて聞いた」は「今までスコトーマに隠れていた」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 スコトーマが生じる/外すポイントは3つ。何でしょう?

 

 そう、①知識、②重要性、③役割(責任)。

 この研修を縁に「スピリチュアルペイン」のことを知っても(①をクリア)、②重要性が低いままだとすぐに忘れていきます(=再びスコトーマに隠れる)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 だから②重要性が大事。その重要性とは何?

 

 通常は無意識下でのブリーフシステム(Belief System)の判断です。それは「他人や社会の価値判断で生き続け、過去に囚われている」ことを意味します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 では、どうすればいいのでしょう?

 

 

□スピリチュアルペイン。「私はどうして生きている」→人生の目的であり、未来を作り出すものというのが心に残った

 答えは「人生の目的」をゴールとして設定し、「未来を作り出す」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

QOLについて。トータルペインについて

 そのゴールが、自らの自由意思で設定したゴールこそが、QOLQuality of Life、人生の質)を高めます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 ゴールに向かう人生そのものがwell-beingです。

 F-176:“幸福(well-being)”とは?… -1;ゴールが幸福を定義する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25101418.html

 

 

□自分とは何かを知りたいです

 とてもいい感想です。ぜひ「自分とは何か?」と問い続けてください。

 PM-02-17:自我

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 「自分」は自分で100%選択することができます。人はもともとその能力と自由を持ち合わせています。ところが、様々な理由により、本当の「自分」はスコトーマの中のまま。

 F-0543つのロック(&1つのキー)<ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12794797.html

 

 以下、苫米地博士の著書「幻想と覚醒」(三才ブックス、p151)より引用します。「スピリチュアルペイン」と「自分」と「自由」と「本当の幸せ」の関係をイメージしながらどうぞ。Feel

 

 

本当の幸せを考える

 皆さんがどんな幻想を持つかは、皆さんの自由です。

 しかし、その幻想には、何の根拠もありません。また、皆さんの幻想が仮に自分自身の理想像だったとしても、本当に自分が生み出したものかどうかを考えてみてください。

 何度も述べますが、「社長になること」は、自分で生み出したものではありません。偶然、取締役会で選ばれ、株式総会で承認されるだけです。しかも、とても狭い空間、短い期間での話です。所詮は約束事。理想像にはなりません。

 そもそも「社長になること」という理想像は、本当に自分が選んだものであるかどうかすら怪しいものです。他人に洗脳されているが故に、理想と思い込んでいるのかもしれません。

 どちらにせよ、自分で選択した理想が「社長になること」では、抽象度が低いと言わざるを得ません。

 理想像を描くのであれば、もっとユニバーサルな姿を選んでください。社長職のような一時的な約束事ではなく、時間と空間を超えても通用するものです。

 高い抽象度を持ってすれば、必ず描けるはずです。

 ユニバーサルな理想像も幻想には違いありませんが、皆さんが「幸せ」になりたいのであれば、幻想であったとしてもできるだけ大きくするべきです。

 「社長になること」が本当に、幸せと言えますか? 自分で生み出していない役割が、幸せにしてくれると思いますか? ごく限定された空間と時間だけしか通用しない約束事が、本当に幸せをもたらせてくれると思いますか?

 答えは、「いいえ」です。

 社長職が、取締役会と株主総会で決まる以上、周囲の人々が頭を下げるのは、社長ではなくその承認事項です。そして、承認事項の有効範囲は、ごく限られた範囲です。そんなもので幸せになれるはずがありません。

 確かに、社長になった瞬間は嬉しいかもしれません。ゴールを達成したような幸福感に満たされるかもしれません。しかし、一瞬です。嬉しいのは、社長になった瞬間だけです。

 

 人間は何のために、理想を持つのでしょうか?

 それは、幸せになりたいためです。

 であるならば、一瞬ではなく、より広い空間で永続的に続く幸せを手にするべきでしょう。

 理想を見つけられないから、とりあえず目先の社長を目指すことから始める考えもあるかもしれません。しかし、これだけは断言しておきます。

 人生は短い、と。

 まず、社長になってそれから次を……では遅いのです。人生は短い。そんな悠長なことを言っている場合ではありません。

 企業に勤めて、平社員から順調に出世したとしても、今の日本では社長になる頃には50歳を過ぎてしまいます。その年齢から考えると、社長としての期間はせいぜい15年ほどしかないでしょう。その15年のために、その他の人生を無駄にしていいのでしょうか。

 社長になってから、よりユニバーサルな理想像を追い求めるには、時間が短過ぎます。

 そうではなく、「今、この瞬間が」徹底的に幸せになれるような理想像を思い描くべきです。5年後、10年後の一瞬の幸せではなく、「今が幸せ」という永続的な幸せを理想にするべきです。

 もっと言えば、そもそも理想像そのものが要りません。なぜなら、理想は幻想だからです。

 

 将来、社長になった時に感じる嬉しさよりも、はるかに大きい嬉しさを今味わえるようにする、これが本書の「自由」の目的です。

 そして、そのためには、理想は幻想だということを知るべきです。

 理想が嬉しいはずがありません。なぜならば、幻想だからです。理想を達成すれば、益々それが幻想だったことを痛感するはずです。理想を達成する前も、達成した後も幻想です。

 理想を達成するよりも、今の自分が嬉しいと思うことは何か。

 そのことについて、今一度じっくり吟味してみてください。

 本当に楽しいこと、本当に嬉しいことは何かを探してみてください。

 楽しいこと、嬉しいことを見つけることが難しいと思う人は、自分が何をなすべきかを考えてみてください。自分が社会に対して果たす役割を考えてみるのです。

 引用終わり

 

 

理想が嬉しいはずがありません。なぜならば、幻想だからです。理想を達成すれば、益々それが幻想だったことを痛感するはずです。理想を達成する前も、達成した後も幻想です。

 

□心豊かに過ごす。泣いても一生、笑っても一生の理念で生きています

 「自分」とは幻想です。それどころか、すべてが幻想です。それを理解することが空観。すべて幻想だからこそ、私たちは本質的に「自由」だといえます。

 その自由な心で仮の役割を決めることがゴール設定。幻想だから仮なのだけれど、その仮を本気で生きることが仮観です。

 そして、すべて空だとわかりながら、同時に本気の仮で生きることが中観。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

中観だから、「泣いても」希望を失わず、「笑っても」傲慢になることはない

 

 そんな安定した穏やかな心自体が、「本当の幸せ(well-being)」だと私は思っています。

 

L-131につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

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 次回の開催は11/26(日)。詳しくはこちら↓

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F-121:「あぁ生まれてきてよかったな」で思いだす一例

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幻覚と覚醒

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L-131202111月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -12;心豊かに働き、心豊かに生きるために

 

 202111月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。

 当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見(橙色で表示)に回答してきました。今回が最終回です。

 

 01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 02;「心豊か」はゴール次第

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html

 03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html

 04;ゴールが見つからないときは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html

 05;働く仲間とゴールを共有するワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32710871.html

 06;マインドが変わると、“現実”が書き換わる(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32748380.html

 07;すべては自分次第。その自分とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32763806.html

 08;「苫米地式コーチング」にとって最も大切なポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32797793.html

 09;セルフトーク×エフィカシー

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32812936.html

 10;自己充足的予言×エフィカシー

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32846862.html

 11;「スピリチュアルペイン」と「自分」と「自由」と「本当の幸せ」の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32859869.html

 12;心豊かに働き、心豊かに生きるために

 

 

□自分自身へのアプローチはできそうですが、他者とゴールを共有するためにどんなポイントがあるのでしょうか?

 コーチング入門者向けに回答します。

 「他者とゴールを共有する」ためのポイントは、当たり前ですが、まずは自分自身がゴールを設定すること。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 それが「自分自身へのアプローチ」といえますが、「まずは自分自身がゴールを設定すること」は簡単ではありません。自分は“本当の自分”ではないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ゴールに関してとても重要なのが、「ゴールは現状の外」という大原則。現状の外とは、これまでのコンフォートゾーンの外側であり、そもそも認識することさえできません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 では、「そもそも認識できず、なかなか設定できないゴール」をちゃんと設定して共有するために、何を心がけたらいいのでしょう?

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 

□思春期の子どもにアドバイスするときはどうすればいいでしょうか?

 先程の質問の答えも、この御質問の答えも、「抽象度を上げる」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度を上げることでゴールを設定できるようになり、さらに抽象度を上げることでそのゴールを他者と共有できるようになります。

 反対に、抽象度を上げることができないと、対立の構図になってしまいがち。とくに親子関係の場合、対立の構図は子どもの可能性を潰しかねません(ドリームキラー)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 実際、親子関係はこじれやすいもの。なぜなら「子どものことになると、抽象度を上げることがさらに難しくなる」から。

その理由は“煩悩”にあります。「我が子が大切という思い(=子煩悩)→恐怖 →認知的不協和 →怒り」となるパターンを、きっと誰もが経験しているはず。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 映画を例に挙げると、王道の大作映画(「Star Wars」「Star Trek」「Indiana Jones」「ETetc.)から、最近の話題作(「Top GunMaverick」「The Flash」「Dune」「ゴジラ -1.0etc.)まで、ストーリーの根底には親子関係上の苦悩が感じられます。

 (その代表であり、私が大好きな映画がこちら↓)

 F-117~Field of Dreams

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_390942.html

 

 

□心身的な怒りの抑え方を知りたい

 怒りの根底には、たいてい恐怖があります。恐怖により怒りが生まれ、怒りは憎悪となり、憎悪が苦しみを生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 だから、まずは恐怖をコントロールしましょう。「気がついていないだけで、じつは恐怖によってコントロールされている」というケースは少なくありません。例えば、「給料のいい仕事を選ぶ」といったケースでは、「お金を得る喜び」がモチベーションになっているようでいて、じつは「お金がないことへの恐怖」が根底にあったりします。どうですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 繰り返しますが、まずは恐怖をコントロールしましょう。具体的にはこちらをどうぞ↓

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 

□自分の心が豊かで穏やかに過ごせるよう、これから「今日はいい日になる」と朝声に出していけたらいいのかなと思いましたが、すぐイライラな心が出てしまう。弱いのでしょうか? 皆が幸せに過ごせていけること、大切だと思います

 イライラ」は、弱さではなく、何らかの予期または理想と現実のギャップが生みだすエネルギーの表れです。理想をゴールとして設定し(I)、エフィカシーを高めていけば(V)、ゴールを実現するためのエネルギーに変わっていきます(R)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

イライラを感じたときは、そのイライラを解消しようとするのではなく、ゴールを確認し強化してください。詳しくはこちらでどうぞ↓

F-257~:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421948.html

 

 繰り返しますが、イライラは弱さではありません。もしもそのイライラを楽しめるようになったなら(V)、「心が豊かで穏やかに過ごせる」というイメージ(I)は自然に実現していくはずです(R)。もちろん、「皆が幸せ」も。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 最後に、皆さまがさらに自由に生きていることを願いながら、苫米地博士の著書「『感情』の解剖図鑑 仕事もプライベートも充実させる、心の操り方」(誠文堂新光社、p80)から引用します。「心豊か」を感じてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

日本のビジネスマンと感情

 日本のビジネスマンから、感情が消えている、近年、とみにそう思います。ごくまれに、電車の中で激昂している人を見かけますが、そういった例は特殊であるといえます。しらふで、本気で怒っている人を、最近、身の回りで見ましたか?

 怒りや悲しみといったネガティブな感情だけではありません。本気で飛び上がって喜んでいる人も、もはや見つけることが難しい時代になったような気がします。これはいったいどうしてなのでしょうか。

 もともと日本人は感受性が低い人種といえます。それは民俗学的な特徴というより、教育によるものです。国民の感受性が低く、鈍感なほうが国を治めやすいからです。言葉を換えると、情緒の安定した国民性とも言えますが、しかしこれでは死人の国も同様です。怒りも悲しみもないロボットのような仕事、喜びも楽しさもない人生では、活き活きとゴールに向かって突き進むことなどできません。そもそも、そういった仕事は、そう遠くない未来に人工知能に取って代わられるでしょう。

 人工知能を怒らせるのは難しいでしょう。恋をさせるのはもっと難しいはずです。なぜなら、人工知能は合理的、論理的なことは得意ですが、非合理的で愚かなことをするのは苦手だからです。本書をお読みいただければわかるように、「感情」は非合理的なのです。

 しかし、人生を彩り、気づきを与えてくれるのは、悲しみやあきらめ、寂しさといった感情たちです。また感情は、うまく付き合えばゴール達成への力強い武器となり得ます。

 感情は、予期から外れることで生まれます。予期から大きく外れた怒りや悲しみ、予期から大きく外れた喜びを、高度に文明化し、統率の行き届いた今の日本で見出すのは難しいのかもしれません。

 だからこそ、嬉しいことを嬉しい、悲しいことを悲しいと感じる感性を大切にしてください。

 日々の身の回りの出来事にもっと目を向け、そして自己の内奥に立つ小さなさざなみに耳を澄まし、湧き上がる感情を楽しんでほしいと思います。

 引用終わり

 

 

 以上で、「心豊かに働き、心豊かに生きるために」をテーマとした研修内容の紹介とフォロー解説を終わります。

 楽しみながら参加してくださった皆さま、ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

恐怖により怒りが生まれ、怒りは憎悪となり、憎悪が苦しみを生みだす

 ↑この言葉は、ある映画の中で、幼い主人公に向けて語られたもの。

 誰の言葉でしょうかw

 (答えはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11594310.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32734556.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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F-052~:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる

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Q-203:「自分自身が最大のドリームキラー」という意味はどういうことなのでしょうか?

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Q-210~:世の中はどうしてドリームキラーばかりなのでしょうか?

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Q-278:親として何を助言していけば良いのか知りたいと思いました

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「感情」の解剖図鑑



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