苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:Q:質問等回答編 > Q-344~ 自身の人生を変えることに専念? or コーチング活動開始?

Q-344:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.1;「走りながら考える」 理論編>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:将来コーチとして活動するために学んでいますが、未だに「現状全てがwant to」という状態には達しておりません。

 このような場合、自分自身の人生を変えることに専念した方がよいのでしょうか? それとも同時並行で他者へのコーチング活動を開始した方がよいのでしょうか?

 未来のクライアントさんの利益を最大にするということを考えると、どうするべきか迷ってしまいます。

 

 vol.1;「走りながら考える」 理論編

 

 

A1:御質問への私の回答は、「走りながら考える」。

 

“走る”とは、「自身の人生を変え」ながら「コーチング活動を開始」することであり、「コーチング活動」を行いながら「自身の人生を変える」こと。その間中、“考え続ける”のです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 「自身の人生を変える」と「コーチング活動」との双方向性、さらには“走る”と“考え続ける”の双方向性がとても大事。なぜでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

答えのひとつは「ゲシュタルトが構築できる」から。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

ところで、コーチングの基本概念は「クライアントとの一対一の関係の中でマインドの使い方を教えること」です。その“教える”の中には「マインドとは何か?」が含まれます。さらには「私(自我)とは何か?」「宇宙とは何か?」まで。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 なので、まずは自分自身が「マインド」「私(自我)」「宇宙」といったものをシンプルに理解できていることが必須。シンプルとは「抽象度が高い」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

私は、コーチには「より少ない情報でストレートに表現できるという確信」が必要だと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 マインドとは?

 私(自我)とは?

 宇宙とは?

 

 いかがですか?

 

 まずは感じること。

感じられたなら、ぜひ走りだしてください。

 

 

 コーチングの基本概念は「マインドの使い方を教えること」

 

 走りだす=教えるでもあります。教えるのは「マインドの使い方」。

走りだす=教えるために重要なのは、個人的な見識やこれまでの経験ではなく、土台となる理論。「コーチングは認知科学をベースとした科学」であり、理論こそが共通言語となります。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

現在の認知科学のパラダイムは関数主義(functionalism)です。

それまでの刺激(S)と反応(R)を記述して現象や機能を定義しようとした行動主義(behaviorism)から関数で記述する方式へと発展したところから、今の認知科学が始まりました。

 しかしながら、認知科学(functionalism)は大きな問題を抱えています。それが「フレーム問題」。

苫米地博士は「認知科学はフレーム問題を突きつけられていながら、ほとんど顧みることなく無視し続けてきた」と指摘されています。コーチングのフレームで言い換えると、それは「コンフォートゾーンが生みだす『現状維持の壁』」といえるはず。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *「現状維持の壁」はこちら↓

 PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 フレームとは、「人工知能の父」と呼ばれるマービン・ミンスキー(Marvin Lee Minsky1927~2016年)が提唱した概念で、「ある知識を表現するための知識の単位とその結合方法」のこと。

そのフレームを、苫米地博士は、「その状況、現象、事物の特徴などを、逐一、記述していく方式で物事を定義していく方法論」と表現されています。

 

 

マービン・ミンスキー(Wikipedia)

マービン・ミンスキー(2008年、OLPCオフィスにて)

Wikipediaより引用

マービン・ミンスキー - Wikipedia

 

 

 著書「認知科学への招待」(CYZO)の中で、苫米地博士は「フレーム問題」を「レストラン」というフレームを用いて解説されています。シンプルに問うと

 

 人はなぜその場所がレストランだとわかるのか?

 

 人工知能が「ここはレストランだ」と完全にわかるためには、「レストランに関する知識(ここはレストランだと判断するための知識)」だけでなく、「レストランではないことに関する知識(ここはレストランではないと判断するための知識)」が必要なのだそう。

つまり、世の中のありとあらゆる知識を教えておかなければならないということ。

 仮に世の中のすべての知識を教え込むことができたとしても、その知識すべてにアクセスして思考(計算)を始めてしまうため、その場所がレストランかどうかを判断するだけでも膨大な時間がかかってしまうそうです。

 それが「フレーム問題」。

 

 そんな人工知能に対して、人間には「ある程度合致していれば『これだ』と判断する能力」が備わっています。それが「ゲシュタルト能力」です。

 Q-304:どうやったらすべての目標を結びつけることがOps編;〇〇〇化>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30891147.html

 

つまり、人間は「フレーム問題」をゲシュタルト能力によって解決している

 

 以下、「認知科学への招待」(p150)より引用します。

 

 

人間はなぜ「ここはレストランだ」とわかるのか

 レストランの前で「ここはレストランだろうか」と悩んで立ち止まっている人はまずいません。レストランの前で立ち止まっている人というのは、たいていは「この店にしようか、別の店にしようか」と悩んでいるか、「何を食べようか。ハンバーグ定食がいいか、それともオムライスがいいか」と悩んでいるかでしょう。

 まれに「どう見てもレストランには見えない外装」の店の前で、「ここ、本当にレストランなのかな」と悩んでいる人がいるかもしれませんが、それは例外中の例外です。

 では、人間はなぜ「ここはレストランだ」とわかるのでしょうか。

 私の答えは「そこがレストランだから」です。

 もう少しわかりやすく言えば「いかにも『ここはレストランだ』というオーラのようなものを出していて、それを感じるから」です。

 だから、そういうオーラのようなものを出していない「どう見てもレストランには見えない外装」の店の前では悩む人が出てくるのです。

 

 人間という種に特殊な能力なのかもしれませんが、われわれには、ほとんど関連性のないバラバラなものを集めて関連性を見出す「ゲシュタルト能力」があるようです。これはルールとして記述することはできません。

 関連性のないものを集めて関連性を見出す作業というのは、抽象度の階段を上がらないとできません。この抽象度の階段を上がるという作業は、今のところ、人間にしかできないことのようです。

 認知科学の限界がまさにここにあると言えるかもしれません。人間にしかできないことを機械にもできると信じて、本質的な「フレーム問題」を避けて進んできてしまったのです。

 認知科学の「ファンクショナリズム」では、どのファンクション(関数)を使うかを先に人間が選んであげます。ファンクションを人間が選んだところから、人工知能の活動が始まるのです。

 結局は、人間の判断領域があって、その領域にまで人工知能は踏み込んではいません。

 ファンクションを選ぶというのは、単にファンクションを記述するという問題だけではありません。

 必要なファンクションがすべて記述されていたとしても、ある場面でどのファンクションを選択し、動かすべきかということまで問題にしなければなりません。そうでないと、R1D1R2D1のように、データを入力しておかなければ無理なのです。

 デネットら、認知科学に批判的な人たちは、「フレーム問題はロボット(人工知能)には解けない」と言っていましたが、認知科学者は「いや、そんなことはない」と言って、研究を続けてきました。

 しかし、結局、未だに解決できていないのです。

 引用終わり

 

 「フレーム問題」を抱える認知科学のパラダイム(functionalism)のことを、苫米地博士は“第0世代”と表現されています。

 その“第0世代”に対して、コーチングのベースとなる現在の苫米地理論は“第3世代”です。

 Q-335:何かいい仕事は? <vol.2;認知ホメオスタシス -前編(ワーク付き)-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32265870.html

 

 まずは“第2世代”までをしっかり感じる。そして、走りだしながら“第3世代”以降を考え続ける

 

 それが“今”のコーチにふさわしいブリーフだと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 もしも“第2世代”までがクリアなら、迷わずに「同時並行で他者へのコーチング活動を開始」して大丈夫!

 あとは走りながら考えていきましょう。同志とともに。

 

 *「“第2世代”まで」はこちら↓

 PM-01~:苫米地理論とは? ~抽象度と超情報場仮説(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12893266.html

 

Q-345につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

コーチングの基本概念は「クライアントとの一対一の関係の中でマインドの使い方を教えること」

 

 マインド等について「まずは感じられること」が重要ですが、それだけではNG

 「マインドの使い方を教える」ためには、しっかりと伝えられなければなりません。

 そのために、私はいつも「3つのコミュニケーション」を意識に上げています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 シンプルに表現すると、

1)ラポールを形成する = Healing

2)情報場を最適化する = Logical Thinking

3)現状の外に飛びだす = Coaching

 

 詳しくは下記ブログ記事でどうぞ↓

 Q-241:毎日、無気力感に悩まされています 中編;3つのコミュニケーション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28329961.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

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 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

F-260:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29738652.html

F-261~2:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.5~6;ゲシュタルトの再構築とフレームワーク>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29803282.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29847568.html

L-11720219月シークレットレクチャー -05;“劇薬”を使いこなすために心がけるべきこと

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32164366.html

 

 

認知科学への招待

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Q-345:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.2;「走りながら考える」 コーチング実践編・自由>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:将来コーチとして活動するために学んでいますが、未だに「現状全てがwant to」という状態には達しておりません。

 このような場合、自分自身の人生を変えることに専念した方がよいのでしょうか? それとも同時並行で他者へのコーチング活動を開始した方がよいのでしょうか?

 未来のクライアントさんの利益を最大にするということを考えると、どうするべきか迷ってしまいます。

 

 vol.1;「走りながら考える」 理論編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32496942.html

 vol.2;「走りながら考える」 コーチング実践編・自由

 

 

A2:御質問への私の回答は、「走りながら考える」。

 

 前回(Q-344)は、認知科学(functionalism)が抱える「フレーム問題」を取り上げながら、ゲシュタルト(能力)についてまとめました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 現代のパラダイム(functionalism)は“第0世代”。対して、コーチングの土台である苫米地理論は“第3世代”です。

 Q-335:何かいい仕事は? <vol.2;認知ホメオスタシス -前編(ワーク付き)-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32265870.html

 

 まずは“第2世代”までをしっかり感じる。そして、走りだしながら“第3世代”以降を考え続ける

 

 それが“今”のコーチにふさわしいブリーフだと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 今回は、「理論→説明原理」というイメージで、すこし抽象度を下げて考察します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 早いものでもう2年近く経過していますが、苫米地博士は「バラいろダンディ」(TOKYO MX20211213日放送回)でコーチングの奥義を明かされました↓

「コーチングの基本概念を習熟して、新年に向けてエフィカシーをブーストしよう」

 https://www.youtube.com/watch?v=45-1UEYkl7Q

 

 まず話されたのがコーチングの基本概念。それは「クライアントとの一対一の関係の中でマインドの使い方を教えること」。

 

その上で「コーチングの具体的な作業は『ゴールを設定し、エフィカシーを高める』ことである」と話されています。

L-09920218月シークレットレクチャー -01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外にあるもの

 L-10020218月シークレット… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 それを「将来達成したい世界」と表現されていました。ゴールは自分のことではなく、社会の姿。それも“より抽象度の高い世界”のことであると。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

そんなゴールは「“自”と“他”を分ける“自分”という視点」を超越した「未来における縁起のつながり」のことでもあります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

それが自我。ゴールが生みだす空(くう)としての自我です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 *「空」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

211213バラだん02

「バラいろダンディ」(TOKYO MX20211213日放送回)より引用

 

 

 コーチングの具体的な作業は「ゴールを設定し、エフィカシーを高める」こと

 

 エフィカシーとは「自分のゴールを達成する自分の能力の自己評価」。全部自分の話です。だから本当は自分自身で決めることができ、いくらでも上げることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ところが、実際にエフィカシーを上げることは簡単ではありません。それどころか、とくに最近は、多くの人のエフィカシーは下がるばかり。

 F-026:最近の研究・調査で明らかになった日本の課題とその解決法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 その理由が自我=ブリーフシステム=「私はこういう人間だろう」にあります。さらにいうと、その「私はこういう人間だろう」とは、内部表現(Internal RepresentationIR)であり、コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

211213バラだん03

「バラいろダンディ」(TOKYO MX20211213日放送回)より引用

 

 

 たいていの場合、「私はこういう人間だろう」は、情動を伴った体験の記憶や抽象化された情報の記憶で作られています。その記憶には他人のモノサシや社会の価値観がたっぷりすり込まれています。もちろん、すべて過去です。

だから「他者の評価に囚われ、過去に縛られる」のです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 自分の頭で考え行動しているつもりでも、多くは「無人運転」「自動運転」のまま。苫米地博士はそのような生き様を「奴隷の人生」と表現されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 ゴールを現状の外に設定し、エフィカシーを上げながらその実現に挑むから、私たちは自我=ブリーフシステム=コンフォートゾーン=「私はこういう人間だろう」を自ら書き換えていくことができます。それがシンの自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 だから

 

 自身の心の中に自由(の手応え)を感じたときが、「他者へのコーチング活動を開始」するとき!

 

 コーチが自由だからこそ、クライアントは自らの心を解放することができるようになります。

 L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

Q-346につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

ゴールを現状の外に設定し、エフィカシーを上げながらその実現に挑むから、私たちは自我=ブリーフシステム=コンフォートゾーン=「私はこういう人間だろう」を自ら書き換えていくことができます。それがシンの自由!

 

 今こそ、「〇〇〇〇の生権力からの自由」を!

 F-061~:バイオパワー(生権力)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 以下、苫米地博士の著書「洗脳支配 -日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて」(ビジネス社、p226)より引用します。この本が出版されたのは2008年。15年が経過し、ますます状況は厳しくなっています。博士が予見されたとおりに。

 F-281~:「社会が変わってしまう」 ~あるワクチンの話~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

 

 「同時並行で他者へのコーチング活動を開始」する意味をしっかり感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

エピローグ 私たちを待ち受ける次なる洗脳プログラム

 洗脳の専門家として研究を続ける過程で、私は国家や世界を舞台に行われたさまざまな陰謀の存在を目の当たりにしてきました。

 それらの陰謀の通奏低音として共通するものは、権力者の、あるときは狂信的、あるときは自虐的な、度を超した悲観ではないかと思っています。ひとつの価値基準があまねく世界を照らさなければならない、そのような思い込みがいつの時代も私たちを自由から遠ざけ、支配者たちの専横と被支配者たちの隷属を生んできたのではないでしょうか。

 真意のほどはともかく、ユダヤ陰謀説の根拠のひとつ『シオンの議定書』も、そのようなある種の強迫観念に貫かれた内容です。それは大雑把にいえば、世界を劣った民族に任せておくと間違った方向に導かれるから、優秀なユダヤ人が世界を統治する、という内容になっています。読んでみると、この著者は本当に世界の未来を心から心配していることがわかります。

 簡単にいえば、これは正義の論理です。いま、テロとの戦いを続けているアメリカも、じつはこれと同じ正義の論理をふりかざしています。この世の富の大半を所有する、本当の支配階級に所属する人々は、多かれ少なかれ、このような考えを持つ存在なのかもしれません。

 こうした人々がよかれと思ってつくりあげてきたひとつの価値基準、それが資本主義であり、それを維持する目的で、さまざまな洗脳と奴隷を生み出す仕掛けがほどこされてきたのが、私たちの近現代史です。当然、そこには支配者に都合のいい書き換えが加えられ、重大な情報が削除され、私たちの目から真実が遠ざけられてきました。

 しかしながら、いま成り立っている資本主義を俯瞰的に眺めると、その端々には、もっともらしい学説や通りいっぺんの解説では合理的に理解できない数々の謎が隠されていることに気づきます。その謎は、教科書的な資本主義を前提にして考えるかぎり謎のままですが、仕掛けられた資本主義という別の視点を与えてやると、静かにその封印が解けてくるのです。

 日本の近代経済の成り立ちを考えるとき、一番に浮上してくるのは、明治維新にいたる幕府軍、薩長軍の戦費です。戊辰戦争は、巨額の戦費を海外から調達することなしに遂行することは困難でした。イギリスやフランスから、大砲や銃などの火器が両軍に提供されたことはよく知られています。そのときの資金の出所はどこの誰だったのでしょうか。当時、日本と海外との間で行われた国際金融の真の姿は、いったいどのようなものだったのでしょうか。

 ヨーロッパ名家の資金の運用を任された場合、年利18パーセントで運用することが条件だといわれています。私もそういった資金のプライベートエクイティファンドの代理人をしたことがあります。この伝統は何百年も続いています。

 明治維新の頃、年利18パーセントがすごいかすごくないか、その評価は分かれるところでしょうが、ヨーロッパの支配者のすごいところは、18パーセントの運用を毎年、滞りなく続けていくことが必要だとしているところです。

 当然、明治維新で日本にファイナンスした資金は、その後の年利18パーセントで運用され続けていると考えるほうが自然で、とすると、日本の富のほとんどがすでに彼らのものになっているという結論にたどりつきます。すると、そのとてつもないお金で、日本という国を実際は所有している人々がいるという数々の証拠に、私たちははたと気づかされるわけです。

 日本はこの一点で、明治維新以来、外国資本の属国になってきました。この本を著すひとつの動機となった郵政民営化で、いくつものおかしな動きがあることは、まさにこうした背景があるせいでしょう。親会社の意向を、子会社が、けっして無視することはできないというのと同じ理屈です。

 とすると、親会社の意向を私たちに押しつけ、私たちの稼ぎを上納しようとする日本の支配者たちに、どのような未来が約束されているのでしょうか。

 戦後アメリカは、日本に対する利権を主張し、それを通しました。戦争で勝ったのだから当たり前といえば当たり前です。

 それは日本をアメリカの橋頭堡(きょうとうほ)にするというよりも、もっとも従順な「僕」となるように、国家規模の洗脳実験、教育実験を行ったのではないかという方が正しいように思います。そのためにGHQは、WGIPWar Guilt Information Program)を遂行し、マスコミを検閲し、アメリカ型資本主義の奴隷に変えるのに成功しました。

 日本は徹底的に、実験のモルモットとして扱われてきたのです。実験そのものが果たして東京大空襲や原爆投下という軍事的なものとWGIPによる心理的なものの、2度ですんだのか、戦後60年間に彼らがほかの実験に手を染めることがなかったのか、その検証はまた別の稿に譲ります。

 そのせいで、日本は政治的にも経済的にもアメリカを支配する人たちの操り人形となり国民は何も知らされないまま、自分たちの資産を奪い取られ続けてきました。詳細に検証してはいませんが、朝鮮戦争以降の日本の経済成長そのものが、意図的につくられたものではなかったかという疑問も浮上します。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と持ち上げながら、日本人にもっと稼いで自分たちにお金を貢ぐよう、巧妙に罠を仕掛け続けてきたと思えるふしがあるのです。

 もちろん、直接手を下してきたのはアメリカの支配者の代理人たちですが、アメリカという国そのものがヨーロッパの支配階級の番犬に過ぎません。明治維新以来、日本を陰で支配してきた巨大な意思がそこに働いてきたことは明白です。

 だからこそ私たちはいま、アメリカ政府やアメリカ資本の巨大企業に苛立ち、アメリカという国を見限ることと引き換えに、ヨーロッパの歴史と伝統に彩られた価値観へと一夜で宗旨替えをする愚は避けなければなりません。

 このままいけば、日本のIMF管理は5年以内に実現するでしょうが、おそらく、そこで私たちを待ち受けているのは、GHQが行ったのと同様の、IMF(そしてBIS)による強烈な洗脳です。

 FGIPFinance Guilt Information Program)―

 将来を予見する意味で、私はここにその洗脳プログラムの名前を記しておこうと思います。

 日本政府が赤字国債を発行し続け、それを放置したことが悪かった、日本人は自分たちの財政がこれほど悪いにもかかわらず何も手を打たなかった、日本人は金融音痴で世界経済の趨勢も読み違えた、IMFBISの助けがなければ日本人は全員首を吊らなければならなかったろう……と。

 もちろん、IMF管理が行われた後も、薩長勢力を中心とする日本の支配者たちは、恐らく安泰であることでしょう。苦しむのは、つねに何も知らされていない私たちだけです。日本の大企業は多国籍企業として生き残り、再びどこかの国に国民の稼ぎを捧げるために活動を続けるでしょう。IMF管理をいち早く経験した韓国をいま襲っている不況と格差が、それを物語っています。

 こうした負のスパイラルを断ち切るためには、私たち一人ひとりが近代資本主義140年の呪縛から自分を解放するよう、マインドを変えていくしかありません。

 私たちは、資本主義の生権力から自由になり、私たちが本来享受すべき富を取り戻すべきです。そのためには、私たちを奴隷化する日本の支配者たち、そして海外に潜む支配者たちが絶えず仕掛けてくる嘘をはねつけ、曇りのない思考を武器に、洗脳経済の罠から身を守っていかなければならないのです。

引用終わり

 

 

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 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

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Q-346:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.3;「走りながら考える」 コーチング実践編・縁起>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:将来コーチとして活動するために学んでいますが、未だに「現状全てがwant to」という状態には達しておりません。

 このような場合、自分自身の人生を変えることに専念した方がよいのでしょうか? それとも同時並行で他者へのコーチング活動を開始した方がよいのでしょうか?

 未来のクライアントさんの利益を最大にするということを考えると、どうするべきか迷ってしまいます。

 

 vol.1;「走りながら考える」 理論編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32496942.html

 vol.2;「走りながら考える」 コーチング実践編・自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32510309.html

 vol.3;「走りながら考える」 コーチング実践編・縁起

 

 

A3御質問への私の回答は、「走りながら考える」。

 

 前回(Q-345)、「自身の心の中に自由(の手応え)を感じたときが、『他者へのコーチング活動を開始』するとき!」と書きました。

 

 ゴールを現状の外に設定し、エフィカシーを上げながらその実現に挑むから、私たちは自我=ブリーフシステム=コンフォートゾーン=「私はこういう人間だろう」を自ら書き換えていくことができます。それがシンの自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 コーチが自由だからこそ、クライアントは自らの心を解放することができるようになります。

 L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 その自由=自らの心の解放とは、ヒーリングされた状態のこと。それが私の「コーチング活動を開始」の目安です。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 ところで、「自由」といったり、「自らの心の解放」というときの「自」とはいったい何のことでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、『縁起人』として生きろ。」(TAC出版、p55)より引用します。「自」について考えながら、読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

51I18QImOnL

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: うこれ以上、人間関係で悩まない極意 ─今こそ、「縁起人」として生きろ。─ (TAC出版) 電子書籍: 苫米地 英人: Kindleストア

 

 

縁起を知ったら、人は「縁起人」になれる?

 私は縁起人とは「縁起を理解して、実生活に役立ててサバイブしている人」だと定義しています。では、縁起を知れば、誰でも縁起人になれるのでしょうか?

 答えは簡単、すぐになれます。縁起とは、生き方そのものです。

 人は本当に変わりたかったら、考え方ではなく、生き方そのものを変えないといけません。実際に自分以外との関係を変えてこそ縁起が変わります。頭の中で考えるだけでは足りません。

 そして、すべてのものが関係性でできている以上、この世に自分に関係しないものはないはずなのです。

 非現実だと思ってしまうようなことでも、自分の心がこの世を作り出していると思えば、人は自分や現実を思うように変えることができます。

 これが「人間は行動したら変わる」という根拠です。

 

 また、「縁起人」とは、「自分の頭で考え行動できる人」であり、「走りながら考える人」だと私は考えています。

 縁起人は、全抽象度(一番上から下までの抽象度)にわたって自分の存在を認めています。そして、それに従って行動しています。

 人は、抽象度が高いだけでも、低いだけでもいけません。そして、理想だけでなく、実際に行動しなければいけません。

 つまり、抽象度の高い世界できちんと行きたいゴールがあって、物理的な抽象度でもなんらかの行動をしていないといけないというわけです。

 理想だけではなく、実際に行動しなくてはいけないというわけです。

 そういう意味で、私が好きなチェ・ゲバラは縁起人だと思っています。自分の理想を叶えるため、行動し続けたわけですから。

 引用終わり

 

 

 すべてのものが関係性でできている以上、この世に自分に関係しないものはない

 

 それが縁起であり、この世(あの世も)の理。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 *この世(物理的現実世界=情報空間の底面)とあの世(情報空間)についてはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

前回のブログ記事で「ゴールは『“自”と“他”を分ける“自分”という視点』を超越した『未来における縁起のつながり』のこと」と書きました。

 そのインパクトを感じられる心の状態が“自由”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そんな自由な意識状態で、

自分の心がこの世を作り出している(data

→自分や現実を思うように変えることができる(warrant

 →行動したら変わる(claim)

 を実践してみせるのがコーチの役割。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 すると、コーチと縁ある人々の心も、ますます自由になり変わっていきます。ホメオスタシスが同調していくからです。

 F-302:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では…  vol.4;同調能力の秘密>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32026141.html

 

 *「ホメオスタシス」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

縁起を踏まえてコーチングを定義すると、「現状の外へのゴール設定により、新たな『縁起のつながり』=ゴールの世界(w1)を生みだし、『縁起の中心点』=自分(関数P)を再構築する」こと。

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 コーチとの縁により、抽象度の高い「『縁起のつながり』=ゴールの世界(w1」と抽象度の低い(より具体的な)「『縁起の中心点』=自分(関数P」が“まったく同じである”と本気で理解できるようになれば、「全抽象度(一番上から下までの抽象度)にわたって自分の存在を認める」ことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

 その「全抽象度(一番上から下までの抽象度)にわたって自分の存在を認める」ことこそがエフィカシーの源泉(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 そう、コーチングの具体的な作業「ゴールを設定し、エフィカシーを高める」のエフィカシーの源泉です。

 F-100:芸術は爆発だ!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

 だから私は、「自分自身の人生を変えること」と「他者へのコーチング活動」は“同時並行”で行うべきだと思っています。

 

Q-347につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

その自由=心の解放とは、ヒーリングされた状態のこと。それが私の「コーチング活動を開始」の目安です

 

 一言で言えば、希望/Hope“!

 Q-301:身体的な苦痛や精神的なコーチは何らかのかかわりを持つべきでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30808832.html

 

 コーチとの縁によりブーストする“希望/Hope”が、結果として「クライアントさんの利益を最大にする」はず。

 F-155:「怒りと絶望しかありません」という言葉に感じた希望

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 それがコレクティブ・エフィカシーの世界です。

 Q-310~2:私のまわりではそうでも… <vol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-196:コーチとして考える「ウォーミングアップ」と「クーリングダウン」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26364639.html

F-226:雑巾

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28053878.html

F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

F-279L下でのBSB vol.4;「←GBBSG←」サイクル>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30779917.html

Q-330:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.5;イメージの限界が自分の限界>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31958269.html

 



Q-347:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.4;「走りながら考える」 同時並行“の意味>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:将来コーチとして活動するために学んでいますが、未だに「現状全てがwant to」という状態には達しておりません。

 このような場合、自分自身の人生を変えることに専念した方がよいのでしょうか? それとも同時並行で他者へのコーチング活動を開始した方がよいのでしょうか?

 未来のクライアントさんの利益を最大にするということを考えると、どうするべきか迷ってしまいます。

 

 vol.1;「走りながら考える」 理論編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32496942.html

 vol.2;「走りながら考える」 コーチング実践編・自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32510309.html

 vol.3;「走りながら考える」 コーチング実践編・縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32548402.html

 vol.4;「走りながら考える」 同時並行“の意味

 

 

A4:コーチとの縁により、抽象度の高い「『縁起のつながり』=ゴールの世界(w1」と抽象度の低い「『縁起の中心点』=自分(関数P」が“まったく同じである”と本気で理解できるようになれば、「全抽象度(一番上から下までの抽象度)にわたって自分の存在を認める」ことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その「全抽象度(一番上から下までの抽象度)にわたって自分の存在を認める」ことこそがエフィカシーの源泉(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 だから私は、「自分自身の人生を変えること」と「他者へのコーチング活動」は“同時並行”で行うべきだと思っています。今回はその意味を掘り下げます。

 

 

 同時並行”というときの「」とは、もちろん時間のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

時間とは、抽象度という軸をとった場合の情報空間の底面における物理因果(法則)のことです。もちろん、実在するわけではありません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 時間の本質は「理論上想定された『時』と『間』に、便宜上名前をつけたもの」。名づけを縁に概念化(ゲシュタルト化)し、「存在する」と思い込んでいるものが時間です。

 「時間」は人間の意識が作り上げた幻想にすぎません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 ところが、私たちはつい「時間がある」と思ってしまいがち。その結果、一般的な「同時並行」は物理次元にlock onしてしまっています。RAS&スコトーマの働きによって。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

コーチにとっての“同時並行”は情報空間中にひろがっています。端的にいうと、「全抽象度にわたってひろがる縁起=自分」のことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

 その「全抽象度にわたってひろがる縁起=自分」をしっかり認識し、操作する能力がIQIntelligence Quotient)。よって、「“同時並行”ができるほど、IQは高い(高くなる)」といえます。つまり、

 

コーチングに取り組むほどIQが上がり、IQが上がるほどコーチングがうまくいく

 

そのようなことがコーチとクライアントの関係性で双方向的におこることが、私の「コレクティブ・エフィカシー」の感覚です。

 Q-310~2:私のまわりではそうでも… <vol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 

 ところで、苫米地博士は、著書「ドクター苫米地の新・福音書」(講談社、開拓社から再販、p129)の中でIQをこのように定義されています↓

 L-10720218月シークレットレクチャー -09;「I×V」とは〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31370555.html

 

 IQとは「情報空間における操作能力」

IQとは「抽象度の高い空間で、五感をともなう身体的な操作ができる能力」

 

 それが苫米地式(流)の本来の定義。しかし、別の著書においては、「実際に役立つ考え方」と断った上で、このように表現されています↓

 

 IQとは「仕事で結果を出せる能力」

 

 「即断即決」がテーマのその書籍において、苫米地博士は「IQを構成する3つの要素」を掲げられています。1)グレインサイズ、2)クロックサイクル、3)知識量 です。

 

 1)グレインサイズは「抽象度」と同義。博士は「グレインサイズを大きくしたり、小さくしたりを自由自在にできる力こそが重要」と書かれています。

 (詳しくはこちらで↓)

 F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

 2)クロックサイクルとは、処理能力の速さのこと。その「速さ」とは、物理次元での単純なspeedのことではありません(ハズ)。

 Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 3)知識量について、博士は「知識量を軽視するのは、非常に危険」と警鐘を鳴らされた上で、「『仕事で結果を出すためのIQ』を高めるには、まずはその仕事に関する圧倒的な知識量を身につけることが大前提」と強調されています。

 

 その“大前提”を意識に上げながら、以下の文章をお読みください。「あなたの収入が必ず増える!! 即断即決『脳』のつくり方」(ゴマブックス、p135)から引用します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 

すべての知識は自然現象と関わっている

 前項では、知識の重要性について解説しました。

 ただ、「知識」というと、多くの人は「すでに知られている知識」ばかりを追いかけがちになります。

 つまり、「暗記できる知識」を暗記することが知識の習得のすべてだと考えてしまいがちなのです。

 「『知られていない知識』は『知識』じゃないのではないか」と思うかもしれませんが、必ずしもそうではありません。

 「暗記できる知識」ももちろん大切なのですが、それだけではないということを知っておく必要があります。

 すべての知識体系は自然界の自然現象や物理現象を含んだものであるということです。

 次章でも述べますが、例えばレストランのメニューを見てその店の善し悪しを判断したいとき、たいていの人はメニューに書かれている料理の献立を見るだろうと思います。

 メニューに書かれた「料理」という内容、コンテンツを吟味するでしょう。

 それは「知識」の一つではありますが、「知識」とはそれだけではありません。

 メニューの紙質、書かれた文字のフォント、手書きかどうか、あるいはメニューを持ってきてくれた店員さんの立ち居振る舞い(メニューそのものからは離れますが)などもすべて、店の善し悪しを判断するための「知識」となり得ます。

 知っている知識を使って、まだ知らない何らかの知識体系を導き出し、目の前の出来事(自然現象・物理現象)を説明する能力こそがIQが高いということです。

 この能力が高い人が、仕事で結果を出す能力の高い人なのです。

 例えば、前の項で「会社経営も国家の財政政策も自身の家庭の家計すらも担ったことがない経済学者」の話をしました。

 彼らはおそらく、経済学において体系化されている抽象的な知識は豊富なはずです。

 しかし、実際には世の中の役に立たないほどIQが低いといわざるを得ません。

 なぜかというと、現実に起こっている現象(この場合は、企業経営での現象や世の中の経済的な現象)についての知識がないので、持っている経済学の知識と現実とを結びつけることができないのです。

 本当にIQが高い人は、現実世界、自然界を見て、それらを体系化し、すでに持っている知識体系と照らし合わせて融合して、新たな知識体系を作り出すことができます。

 それはけっして特別な能力ではありません。

 できていない人は、すでにある知識にしか興味を持たないからであって、自然現象、目の前の出来事に興味を持ち、それらが自分の知っている知識体系とどのように関連しているのかに興味を持つだけで、誰でも磨くことができる能力です。

 先の経済学者なら、自身で会社経営なりをしてみれば、いろいろな経済現象が目の前でリアルに起こってきます。

 それを、すでに持っている経済学の知識体系と照らし合わせて、一つの新しい体系として構築すればいいわけです。

 このように、臨機応変に知識の抽象度を上げ下げできることも、非常に重要です。

 けっして抽象化された知識の操作能力だけがIQではないということは、常に意識しておきましょう。

 

 IQで重要となる知識とは、すでに抽象化されている知識体系だけでなく、目の前の現象と抽象化された知識とを組み合わせて作られる新たな知識体系をも含んでいる。

 引用終わり

 

 

できていない人は、すでにある知識にしか興味を持たないからであって、自然現象、目の前の出来事に興味を持ち、それらが自分の知っている知識体系とどのように関連しているのかに興味を持つだけで、誰でも磨くことができる能力

 

 それがIQ

 だから「興味を持つ」こと。その「興味」は、もちろん、ゴール設定の結果です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 目の前の社会や縁ある人々に興味を持ち続けていると、自然に「コーチング活動を開始」する流れになるはず。そのときは迷わずに貢献してください。

 (「貢献」についてはこちらをどうぞ↓)

 20203月シークレットレクチャー(スピリチュアルペイン-2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_411419.html

 

Q-348につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 IQとは「仕事で結果を出せる能力」

 

 自分の仕事上のIQが高まっているかどうかを調べる方法があります。それは「今やっている仕事は、去年の自分でもできるか?」という自問自答(内省言語)。

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 その自問(今やっている仕事は、去年の自分でもできるか?)は、「走りながら考える」ためにもとても重要です。なぜでしょう?

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は11/26(日)の予定です。10月下旬に御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-267:「Classic」 前編;トリガー&アンカー+ゲシュタルトwith時間の流れ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30112410.html

Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

Q-235:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がでている老人に対して、どのように対応すればよいでしょうか? <vol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

Q-339~:「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426446.html

 

 

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Q-348:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.5;走りながら考えるのは「〇〇〇〇」、その時気をつけるのは「〇〇」>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:将来コーチとして活動するために学んでいますが、未だに「現状全てがwant to」という状態には達しておりません。

 このような場合、自分自身の人生を変えることに専念した方がよいのでしょうか? それとも同時並行で他者へのコーチング活動を開始した方がよいのでしょうか?

 未来のクライアントさんの利益を最大にするということを考えると、どうするべきか迷ってしまいます。

 

 vol.1;「走りながら考える」 理論編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32496942.html

 vol.2;「走りながら考える」 コーチング実践編・自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32510309.html

 vol.3;「走りながら考える」 コーチング実践編・縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32548402.html

 vol.4;「走りながら考える」 同時並行“の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32562546.html

 vol.5;走りながら考えるのは「〇〇〇〇」、その時気をつけるのは「〇〇」

 

 

A5:前回は「IQIntelligence Quotient)」という視点で、“同時並行”の意味について考えました。

 

 IQとは、「情報空間における操作能力」であり、「抽象度の高い空間で、五感をともなう身体的な操作ができる能力」であり、そして「仕事で結果を出せる能力」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31370555.html

 

自分の仕事上のIQが高まっているかどうかを調べる方法があります。それは「今やっている仕事は、去年の自分でもできるか?」という自問自答(内省言語)。

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 その自問(今やっている仕事は、去年の自分でもできるか?)は、「走りながら考える」ためにもとても重要です。なぜでしょう?

 

 

 前回(Q-347)は、苫米地博士の著書「あなたの収入が必ず増える!! 即断即決『脳』のつくり方」(ゴマブックス、p135)から引用しました。

 

 

あなたの収入が必ず増える!! 即断即決『脳』のつくり方

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 その書籍の中で、苫米地博士は2種類の知識に言及されています。1つは「抽象化された知識」、もう1つは「自然界で起こっている現象、目の前で起こっているありのままの現象を理解するための知識」です。

 L-09320217月シークレットレクチャー -05;大量の情報を得て、知識化していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30566304.html

 

 そのような知識体系を探るのがIQの役割のひとつ。

 ところが、目の前の現象をありのままに見るというのは簡単ではありません。1つ目の「抽象化された知識」を一度頭の中から取り除いた状態で目の前の現象を見なければ、“ありのままに見る”ことができないから。必ずスコトーマが生じてしまうのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 私たちは、常に、すでに持っている「知識(既成概念、信念)という色眼鏡」を通して目の前の世界を認識しています。「知識(既成概念、信念)」がブリーフシステム(BSBelief System)で、「色眼鏡」がRASReticular Activating System)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

今回の御質問に対する私の回答は「走りながら考える」。考え続けるものを突き詰めると、それは「現状の外」だといえます。それは「知識(既成概念、信念)という色眼鏡」を外してはじめて見える世界であり、ブリーフシステムを再構築することで認識できる新たな宇宙です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 ブリーフシステムが変わらないまま続く時間軸上の未来は、本当の未来ではなく、「現状」(のまま)です。本当の未来とは「ゴールを達成している世界」のこと。だから「今やっている仕事は、去年の自分でもできるか?」という内省は、とても重要な問いかけになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 もしも去年の自分でもできることをやっているのであれば、それは「現状」の中に留まっているということ。その理由は「そもそもゴールがない」か、「ゴールをすでに達成している」かでしょう。いずれにせよ、そのままではエネルギーと創造性を失っていきます。

 Q-178:家族ががんで治療中です… -02;エネルギーと創造性の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 「自分自身の人生を変え」ながら「コーチング活動」を行っていると、縁あるクライアントさんはどんどんゴールを実現していくことになります。すると、かつての夢の世界、すなわちゴール側のコンフォートゾーン(CZComfort Zone)で幸せに包まれていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

もちろん、それはとてもすばらしいことです。しかしながら、そのCZは強力な「現状維持の壁」となって、さらなる進化・向上を妨げてしまいます。だから

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 「現状の外」を志向し続ける!

 

 以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp176)から引用します。コーチ自身が「現状の外」を志向し続け、クライアントさんにも「現状の外」を考え続けてもらうのですが、そのときに気をつけるべき注意点があります。それを想像しながら読み進めてください。

 

 

現状の外のゴールの作り方

 コーチングのメソッドの多くは、いまいった「いままでのコンフォートゾーン」から出るためのものでもあるのです。そして、その方法とはすでに本書でも提示しているように現状の外にゴールを作ることです。

 ところが、この現状の外にゴールを作ることはなかなか難しいのは前述した通りです。とてつもなく大きなゴールを作りましょう、という言い方をする時もありますが、通常ではなかなか設定できません。そんな中でどうやって現状の外にゴールを設定すればいいのでしょうか?

 一番確実なのはコーチングを受けることです。第1章でも言ったようにコーチはもともとクライアントの現状の外にいますから、現状の外のゴールを設定できるように導くことができます。ですから、一番の近道はコーチに頼むことです。

 とはいえ、クライアント自身が現状の外のゴールがどういうものか知っておくことも大切です。現状の外のゴールがどういうものかを理解していればコーチングはよりスムーズに進むでしょう。

 それではまず、現状の外側にゴールを設定する場合の要点を見ていきましょう。重要なことはさきほども言った利他的なゴールであるということです。自分だけが得するゴールを設定しているうちは現状の外に出ることはかなり難しいでしょう。

 そもそも現状というのは現在のコンフォートゾーンであり、コンフォートゾーンとは排他的な空間なのです。排他的とは言葉を換えれば、利己的もしくは自分と自分の仲間だけが得すればいいという空間です。その空間から出るためには排他をやめることが肝要となります。つまり、利他的な思考を巡らせることがいまのコンフォートゾーンから自然に出ることになるのです。

 これまで何回も例にしてきましたが、元水泳選手のマイケル・フェルプスのゴールは「水泳をアメリカのメジャースポーツのひとつにし、アメリカ人の健康促進のために尽くす」でした。

 私のゴールも「世界から戦争と差別をなくす」です。ルー・タイスのゴールも私と同じものでした。ルーの場合は紛争地域に行って争う両派の代表と会って「ルーがそう言うなら争いをやめよう」ということで紛争をおさめたことまであります。

 現状の外のゴールは確かに設定するのは難しいでしょう。それはあまりにも大きすぎてリアリティが湧かないからですが、本質的には利他的なことを考えていけばいいだけなのです。

 例えば、「自分がお金持ちになる」「プロのサッカー選手になる」などといったゴールを実現させるのは確かに簡単ではありません。しかし、大きなゴールかと言われれば、それほどでもありません。なぜなら、自分だけのゴールはどこまでも自分だけのものだからです。

 お金持ちになりたいのであれば、「なんのためにお金持ちになるのか」を考えてください。「儲けたお金をどう使うのか?」を考えてみてください。「そんなことはお金を手にしてから考える」ではダメなのです。そんな考え方だからお金の奴隷のような人になってしまうのです。

 第1章で述べたように、お金はただの道具で、それをどう使うかが問題なのです。そして、お金は社会に貢献するために使うものです。お金というシステムがない時代、私たちは自分の機能を共同体に提供していました。お金があるいまの時代もそこに変わりはありません。利他的になるというのは「そういう当たり前のことを思い出してください」ということなのです。

 どうですか? 現状の外にゴールを設定するためのヒントになりましたか?

 あとは自分の機能と相談しながら何を社会に提供できるのかを考えればいいのです。単純に「私は〇〇をすることで人の役に立つ」でもいいでしょう。〇〇の部分に何を入れるかはその時点で夢中になっていることでもいいのです。そこから始めれば、現状の外にゴールを設定することはそれほど難しいことではないはずです。

 引用終わり

 

 

    現状というのは現在のコンフォートゾーン

    コンフォートゾーンとは排他的な空間。排他的とは、利己的もしくは自分と自分の仲間だけが得すればいいという空間

    その空間から出るためには排他をやめることが肝要となる

    利他的な思考を巡らせることがいまのコンフォートゾーンから自然に出ることになる

 

 利他的な思考 → 現状の外の志向 です。

 それは抽象度が上がる方向性への変化を生みだしますが、そのとき問題になるのがお金への執着です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そう、「現状の外」を考えるときに気をつけるべき注意点とは、「お金」。

「お金はただの道具であり、それをどう使うかはゴールにより決まる」ということをしっかり教えてあげてください。「Goal comes 1st.」とともに。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 お金ではなく、利他的なことを考え続ける

 

 それをしっかり伝えることが、「未来のクライアントさんの利益を最大にする」ための大事なポイントだと思います。

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 先月(20239月)から、月刊誌「サイゾー」にて、苫米地博士の連載がはじまりました。タイトルは「ドクター苫米地に聞け! 僕たちは洗脳されているんですか?」。

 記念すべき第1回のテーマは「ビッグモーターの不祥事は『洗脳集団』の暴走ですか?」。

 

 博士は「一部の日本人の倫理観の欠如の表れ」と語られています。その本当の問題(case)と解決(plan)について、ぜひ御確認ください↓

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