苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:Q:質問等回答編 > Q-339~ 「あなたは食べたものでできている」?

Q-339「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <前編;スコトーマ×時間×中観>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 

A1:「間違いではないような気もするのですが」というような“ゆらぐ感覚”はとても大事。それはスコトーマを外すために役立ちます。なぜでしょうか?

 (私の答えは「追記1」で)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 スコトーマを生みだす/外すポントは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 知識がないとそもそも認識することができないのですが、その一方で知識が新たな認識を妨げます。きっと思い当たると思いますが、いわゆる“思い込み”が強いと、肝心なことを見失います。

 L-01020201… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

医療現場においては、機械の設定や酸素量の確認などを「指さし」「声出し」で行うことが指導されたりします。それは思い込みによる見逃しを防ぐための“重要度のコントロール”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 スコトーマを生みだす/外すポントは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)の3つ。

 1)知識とは、概念の塊のこと。その概念の塊は、「ゲシュタルト」のことでもあります。ゲシュタルトは「全体性を持ったまとまり」であり、「全体と部分の双方向性」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 大量の知識(=概念の塊)を統合し、より大きなゲシュタルトを構築すると、理解が深まっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 反対にいうと、「間違いではないような気もするのですが」となんかモヤモヤするのは、「ゲシュタルトの構築段階」だから。そんなときはしっかりリラックスして、ゴールをイメージしましょう。気楽にw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。何だと思いますか?

 (私の答えは「追記2」で)

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

それでは、まず「時間」について確認しましょう。「時間に関するスコトーマを外し、さらに理解を深め、中観を感じている」が今回のエンドステート(ミッション)↓

Q-072:不言実行はなぜ大切なのか? 有言実行は本当に間違っているのか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

 

最初は直接的なスコトーマ外しから 苫米地博士が「未来過去」とおっしゃるのは“対機説法”ですよ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

博士の時間観は「一念三千」です。中観ですから。

F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 「中観」とは、「空(くう)」と「仮(け)」をともに包摂する上位概念。“上位”とは、「抽象度という軸をとった場合の上の次元」という意味です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 すべての存在が空(くう)であるとするのが「空観」で、縁起の中での仮の役割に注目するのが「仮観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その2つ(空観・仮観)をバランスよく維持している状態が「中観」。

PM-02-16:空観、仮観、中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 以下、苫米地博士の著書「夢がかなう脳!」(PHP研究所、p100)から引用します。

「中観」を意識に上げながら読み進め、「『未来、今、過去は同時に存在している』という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています」が生みだしている(かもしれない)スコトーマを外してください。

 

 

「一念三千」― 一瞬の心の中に現在、過去、未来のすべてが入っている

 「中観」を身につけると、世界の見え方はとてもダイナミックになります。

 一つのものを見たら、同時に宇宙に想いを広げられるということだからです。先ほどご紹介したように、一本のペットボトルから、世界へ、宇宙全体を見ることができるのです。

 天台宗の開祖 智顗(ちぎ)は、中観を「一念三千」という概念で説明しました。

 

 この世界には単独で存在しうるものはなく、すべての存在は他のものとの縁起の中に存在している。自分の前の一つの存在は、宇宙のすべてと何らかの関係性を持っている。自分がいまここに存在しているのも、決して偶然ではなく、宇宙のすべての事象との因果関係の結果である。

 

 このように、一瞬の心の中に三千の世界、わかりやすくいうと、現在、過去、未来のすべてが入っている、と智顗は説明するのです。

 こうした「中観」と通じる考え方は、大乗仏教以外にも見られます。

 ユダヤ教やキリスト教といった絶対神のある宗教は、一見すると「中観」とはまったく違う考え方をしそうです。しかし実は、実質的にかなり似た結論に至るのです。

 絶対神を信じている人は、すべてのものを神の創作物と見ます。「宇宙のすべては神の創作物」という見方で見れば、たとえば、いま目の前にある一つのものも宇宙を創り出した神とつながるものになる。つまり、結果として「一念三千」と通じる「ものの見方」となるのです。

 「中観」との違いは、神というアプリオリの存在を大前提とするか否かです。ただし、中観も別に神を否定するわけではありません。神はいてもいいけれども、それもまた縁起の一部である、というだけのことです。

 引用終わり

 

 

 「中観」との違いは、神というアプリオリの存在を大前提とするか否か。ただし、中観も別に神を否定するわけではない。神はいてもいいけれども、それもまた縁起の一部である、というだけのこと

 

 すべての存在が空(くう)であるとするのが「空観」で、縁起の中での仮の役割に注目するのが「仮観」。空と仮をともに包摂する上位概念が「中観」でした。

 その大前提は「アプリオリの否定」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

空観では、「時間」はなく、過去・現在・未来は実在しないので、過去は関係ありません。もちろん、現在も未来も関係ありません。

中観では、未来は思いっきり関係あると考えます。その未来とは、ゴール設定で自ら生みだす世界(w1)のことです。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 ただし、その未来や世界(w1)はアプリオリに存在するものではない だからこそ、私たちには自由があります。「自らに由る」という自由が!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 自由とは「すべてマインド次第!」を実践すること

 すべてをマインドが生みだしていると十分理解しつつ(空観)、あえて縁起のつながりの中で仮の役割を果たす(仮観)

 

 それが中観思想であり、苫米地式。一瞬の心の動きで、現在・過去・未来を生起するのが苫米地式コーチングです。

Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

Q-340につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記1

「間違いではないような気もするのですが」というような“ゆらぐ感覚”はとても大事。それはスコトーマを外すために役立ちます。なぜでしょうか?

 

 答えは「Rゆらぎ」だから。こちらでどうぞ↓

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 

-追記2

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。何だと思いますか?

 

 私の答えは「抽象度が上がる」から。

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「2)自分中心を捨て去る」とは、部分関数としての“自分”の定義を拡張していくこと。よって、ゴールを設定(更新)するたびに、抽象度が上がっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 わかりやすいように言語化すると、「現状(かつてのw1)に満足できなくなる」「今の自分(関数p)では物足りなくなる」という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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F-294~:苫米地式次世代リーダーシップ

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Q-340「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <中編;時間栄養学と精神栄養学>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32365388.html

 中編;時間栄養学と精神栄養学

 

A2:前回(Q-399)は、苫米地博士の時間観が「一念三千」であることと、苫米地式は「中観」をベースにしていることをお伝えしました。

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 *中観はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

一念三千や中観の根底にあるのは「縁起」の思想。

「縁起の理解を深める」が、「どのようにこの疑問にアプローチすればいいのか?」という御質問に対する私の回答です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 ところで、「時間栄養学」と「精神栄養学」についてご存じですか?

 

 最近の研究では、“食事をとるタイミング”が体内時計の調整に関わり、健康に大きく影響していることがわかってきたそう。そのタイミングに着目するのが「時間栄養学」です。

 (“健康”については、こちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859675.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859828.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859896.html

 

 さらには、脳の活動はもちろんのこと、心の働きにも食生活が大きく関係していることが明らかになってきました。例えば、

 □鉄や亜鉛、ビタミンB6B12、葉酸が不足するとうつ病リスクが高まる

□緑茶やコーヒーを飲む人ほどうつ症状を呈しにくい(緑茶のテアニンには精神安定作用あり)

 □腸内細菌のバランス改善がストレス改善に有効

 □メタボリック症候群はうつ病のリスクを1.5倍高め、反対にうつ病もメタボリック症候群のリスクを1.5倍高める

 □肉由来のn-6系脂肪酸(アラキドン酸など)は炎症を惹起し、魚由来のn-3系脂肪酸(EPADHA)は神経栄養因子を増やし炎症を抑える

n-6系とn-3系の摂取割合は41が理想。肉食化してn-6系が増えるほど、脳が炎症を起こしやすくなる

このような食生活と脳や心の働きとの関連を調べるのが「精神栄養学」だとされています。

 

 この「時間栄養学」と「精神栄養学」には、決定的な違いがあります。もっと詳しくいうと、「時間と栄養の関係性」と「精神と栄養の関係性」は同じではありません。何が違うのかクリアですか?

 

 以下、苫米地博士の著書「なぜ、脳は神を創ったのか?」(フォレスト出版、p151)より引用します。“視点”を意識に上げながら読み進めてください。Feel

 F-163:アンチからウィズ、そしてウェルへ vol.1;好きなことだけやる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 

毒矢のたとえ

 阿含経典には、次のような釈迦の教えを伝えています。私なりの現代語に直して、かいつまんで紹介しましょう。

 

 毒矢が飛んできて身体に刺さり、毒が回りだしました。

 そのときに、人間が考えることには、いろいろなものがあります。

 たとえば、毒矢はどこから飛んできたのだろうか。あるいは、この毒はどんな毒だろうか、さらに、誰の仕業だろうか、などです。

 毒矢が刺さったことで、いろいろ考え悩むことは増えたでしょうが、その前にやるべきことがあるはずです。それは、まず矢を抜きなさい、ということです。

 

 これが釈迦の教えです。

 つまり、あの世について語ること、その前に未来について語ること、それはすべて妄想だから、目の前にあるやるべきことをやりなさい、という意味でしょう。

 釈迦は、「あの世はない」とか「霊魂はない」といったことを直接的に言及はしていません。そういうことにいっさい答えていないのです。それを語ること自体がムダなことだ、それよりもやるべきことをやれ、ということです。

 話は変わりますが、キリスト教世界では長い間、釈迦の教えのことを「悪魔の宗教」と呼んでいました。

 神を否定する釈迦が生み出した仏教が、キリスト教徒たちの目にはよほど邪悪なものに映ったということでしょう。

 現代の宗教学者は、仏教について「釈迦という神」と表現していますが、「悪魔の宗教」と呼んだ昔の神学者は「釈迦という悪魔」の意味でそれを使っていたのかもしれません。その是非はともかく、釈迦は悪魔も否定しているわけですから、彼らの論理のモノサシで釈迦を計れるはずはないでしょう。アプリオリ性を徹底的に否定し、神がいないとする宗教は世界的に見ても仏教だけです。だからこそ、キリスト教やイスラム教に比べ、数で圧倒的に負ける、弱い宗教なのです。

 釈迦の教えそのものは、西洋的な宗教学の定義でいえば、本当の宗教とはいえません。ただし、宗教的な信仰心という意味で、それを宗教現象と捉えることはできます。それは、仏陀という超人になるという意味において宗教的思想であり、宗教的な活動であるわけです。

 引用終わり

 

 

 「時間栄養学」と「精神栄養学」との決定的な違いとは、その抽象度!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

情報空間のうち、もっとも抽象度が低い次元が物理空間です。

 時間と栄養は同じ物理空間上での関係性ですが、精神と栄養の関係性は次元を超えています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「毒矢のたとえ」で釈迦が言っているのは、まさに“タイミング”のこと。物理空間では時間などの物理法則が働くため、「やるべきことをやる」というマネジメントが重要になります。

 PM-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 では、釈迦は高次の抽象度次元は考えるなといいたかったのでしょうか?

 

 私の答えはNo。反対に「やるべきこと(優先するべきマネジメント)に取り組みながら、徹底的に考え続けよ」と思っていたはずです。

 Q-176:コーチはリーダーとマネージャーの役割・機能を持つと考えてよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25016029.html

 

 なぜなら、釈迦は「アプリオリ性を徹底的に否定」だから。

「アプリオリなものはない」という事実は、クルト・ゲーテルにより示され、グレゴリー・チャイティンにより完全に証明されました。それを「不完全性定理」といいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

つまり、絶対的に正しいものはない。

「唯一のモノサシ」は存在しえないのです。それは「人類はどこまでも考え続けることができる」「さらに進化・向上することができる」ことを示唆しています。

釈迦が見いだし、大乗の発展の中で完成された「空」の哲学は、私たちに思考し続ける生き方を促しています。その上での「仮」。そんな「空」と「仮」の実践が「中」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 コーチングに寄せて言い直すと、「中観」とは、抽象度の高い世界できちんと行きたい(生きたい)ゴールの世界があって(さらには更新し続けて)、物理的な抽象度(物理的現実世界)においてもゴール実現のためになんらかの具体的行動を続けている状態

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 この“抽象度という視点”はとても重要。それがないと肝心なことが認識できません。スコトーマが外れないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「あなたは食べた物からできている」を物理空間に限定して考えることは、決して間違いとはいえないでしょう。それは「時間栄養学」と同様の話です。

 しかしながら、「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」を物理空間に限定してしまうのは完全な誤りです。それは「精神栄養学」を物理空間だけで考えることができないのと同じ

 

 その理由を考えてください。

理由がわかったなら、「縁起の理解を深める」という言葉の真意を感じてください。気楽にどうぞw

 (鍵は「双方向性」。ヒントはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

Q-341につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は9/24(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32237668.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 

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Q-341「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている? <後編;イマジネーションの限界を超えたところに

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

3回にわけて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q過去未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。

未来過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。

「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。

そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?

「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?

間違いではないような気もするのですが、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?

そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします これも思い込みなのでしょうか?

暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。

 

 前編;スコトーマ×時間×中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32365388.html

 中編;時間栄養学と精神栄養学

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32399243.html

 後編;イマジネーションの限界を超えたところに

 

A3コーチングに寄せて言い直すと、「中観」とは、抽象度の高い世界できちんと行きたい(生きたい)ゴールの世界があって(さらには更新し続けて)、物理的な抽象度(物理的現実世界)においてもゴール実現のためになんらかの具体的行動を続けている状態

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *「中観」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 この“抽象度という視点”はとても重要。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

それがないと肝心なことが認識できません。スコトーマが外れないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「あなたは食べた物からできている」を物理空間に限定して考えることは、決して間違いとはいえないでしょう。それは「時間栄養学」と同様の話です。

 しかしながら、「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」を物理空間に限定してしまうのは完全な誤りです。それは「精神栄養学」を物理空間だけで考えることができないのと同じ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

その理由がわかったなら、「縁起の理解を深める」という言葉の真意を感じてください。鍵は「双方向性」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 前回(Q-340)、「毒矢のたとえ」を紹介しました。それは弟子からの「死後の世界はあるのでしょうか?」という質問に対する釈迦の回答です。

釈迦が弟子に伝えたのは、「あの世や霊があるかないか考えるのはムダ」「大事なのはこの世で苦しみを解決することであり、そのために修行をせよ」ということ。つまり、

 

この世での悩み苦しみを解決することが縁起という悟りであり、縁起の実践が生きるということ

 

 よって、「縁起の理解を深める」とは、「今はまだ気づいてさえいない課題を解決し、しっかり生ききる」ということのはず。その鍵が「双方向性」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 「縁起」とは、因縁生起のことで、「縁」によって「起」こると書きます。

 世の中には完全に独立して“個”として成り立つものは存在せず、必ず他との関係性によって成り立っています。つまり、「関係により存在が成り立つ」。それが縁起の思想です。

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 私たちは何かとの関係性でしか“自分”を定義することができません。時間や空間、もちろん「食べた物」も含め、いろんなもの(こと)との関係の中に“自分”は組み込まれています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 世界は、網の目のような因果関係を結びながら“自分”というものを形作っている存在がたくさん集まってできている

 

 このような世界と“自分”との関係性が「縁起」です。

 

では、世界と“自分”の境界はどこにあるのでしょうか?

食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”との関係とは?

世界と“自分”とコーチングとの関係は?

 

以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、「縁起人」として生きろ。」(TAC出版)より引用します。繰り返しますが、鍵は「双方向性」です。

 

 

コーチング自体が、釈迦の縁起そのもの

 私はコーチング自体が、釈迦の縁起そのものだと思っています。

 なぜかというと、コーチングはマインドの使い方がもっとも大事だからです。

 正しいコーチングの見方とは、人が抱える問題点が、構造的・物理的なものであると分析されたとしても、それもすべて人間の心、マインドの問題だと捉えることです。

 この視点はとても大事です。

 この視点がなく、すべての問題の原因はマインドにあると捉えることができないと、コーチはコーチングできているとはいえません。

 

 縁起の考え方は、「この世のすべては自分の心が生み出している」ということです。それは、コーチングの「すべてはマインド次第」という考えと一緒です。

 そもそもコーチングのもとになる教えは西洋で生まれてきた概念ですが、内容の本質は仏教です。なぜなら、ルー・タイスはキリスト教徒ですが、大乗仏教とキリスト教は、ほとんど同じ考え方だからです。その理由については、私が今までさまざまな宗教の本で説明してきたので、ここでは割愛いたします。

 そういった事情を鑑みると、コーチングが釈迦の縁起と密接な関係があるというのは、不思議なことでもありません。

 また、ルー・タイスの言葉に「すべての変化はマインドで起きて外に広がる」というものがあります。

 必ずゴールが達成できるという確信をクライアントに埋め込んであげることがコーチの役割ですが、それはマインドの使い方にかかっています。

 それがゴールが縁起に関わる、コーチが縁起に関わるということです。

 確信が高いものが実際に起きるのが、この世の縁起のカラクリです。縁起は外に広がっていくので、常に確信していることが重要なのです。

 

 つまり、確信度が高いほど、変化が生じるわけですから、人間関係で悩む方も、もう悩まないと確信し、自分が幸せになるため、よい人間関係を作ることがイメージできれば、そこからすべてが始まるのです。

 

 ちなみに、マインドとはわれわれのイマジネーションが入るもののことなので、イマジネーションの限界が我々の限界ともいえます。でも、その限界を超越したところに、本当の変革があり、幸せがもたらされるのです。

 

 このように、マインドをうまく使う方法を知ることが、レベルの高い縁起人になることとともに、良好な人間関係の構築を後押しするというわけです。

 引用終わり

 

 

コーチング自体が、釈迦の縁起そのもの

 正しいコーチングの見方とは、人が抱える問題点が、構造的・物理的なものであると分析されたとしても、それもすべて人間の心、マインドの問題だと捉えること

 

 「構造的・物理的なものも、すべてマインド(の問題)」を苫米地理論で言い換えると、「物理空間を包摂するような情報空間(超次元空間)が存在し、情報空間の因果が物理空間に写像される」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 そう、第2世代「超情報場理論」!

超情報場の理を体感を持って理解することできると、「すべてはマインド次第」であり、「すべての変化はマインドで起きて外に広がる」ことが納得できるはず。すると、自ずと答えはわかるのでは

 

 Q世界と“自分”とコーチングとの関係は?

 A:世界(w1)を書き換え、結果として“自分(関数p)”を書き換えるのがコーチング

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 Q食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”との関係とは?

 A:世界(w1)と“自分(関数p)”は本質的に同じもの。すべて自身の心が生みだしている。もちろん、食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”も同じ。同じものの抽象度の違い

 L-00320201月シークレットレクチャー -03~4;身体と心は○○○○

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 Q世界と“自分”の境界はどこにあるのか?

 Aマインドとはわれわれのイマジネーションが入るもののことなので、イマジネーションの限界が我々の限界。イマジネーションの限界が世界と“自分”との境界を生みだす

 L-09820217… -10;イマジネーションによって限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30699999.html

 

 

 おそらく、まだスッキリとはしていないでしょうw

でも、大丈夫。今はまだ「ゲシュタルトの構築段階」だから。そんなときはしっかりリラックスして、ゴールをイメージしましょう。気楽にw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 ゴール側から考える感覚はとても大切。

 その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 そう、「抽象度が上がる」。

 ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。「2)自分中心を捨て去る」とは、部分関数としての“自分”の定義を拡張していくこと。

よって、ゴールを設定(更新)するたびに、抽象度が上がっていきます。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 それはゴール設定を縁に新たな世界(w1)が生まれ、ゴールに向かう過程で“自分(関数p)”というゲシュタルトが大きくなっていく(connect the dots)ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 そのたびに「双方向性」のつながりがクリアになり、「アプローチ」は明瞭になっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

その先に待つのは、「本当の変革があり、幸せがもたらされる未来」。私の感覚で言い換えると“無敵”です。

 PM-01-18~20:“無敵”の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

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 以上、私の回答です。

 ますます「何が何だか分からなく」なってしまったかもしれませんが、〇〇さんなら必ず理解できます。“スッキリしたクリアな世界”をお楽しみに。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

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