苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:Q:質問等回答編 > Q-326~ 「記憶が抜ける」ことが続いています

Q-326:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.1;感情が起こるメカニズム -前編-

 

御相談をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:私は以前から心療内科を定期通院しています。欠かさずに内服を継続しており、とくに調子は変わらないのですが、最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています。

 主治医に相談してもとくに助言はなく、精神科を受診しても「心配ない」と言われました。

 先日は車を運転している間の記憶がなく、気が付いたらまったく知らない場所に停車していました。同乗者には「急にしゃべらなくなって心配した」と言われました。私は治りますか?

 

 私は精神科医ではありませんが、医師兼コーチの立場でアドバイスさせていただきます。現代医療を否定するのではなく、包摂する意図であることをご理解ください。

 F-265:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.9;“初心”とは?>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30002338.html

 

 *「包摂」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 vol.1;感情が起こるメカニズム -前編-

 

 

A1:私の師である認知科学者 苫米地英人博士の著書に「『感情』の解剖図鑑」(誠文堂新光社)という本があります。認知科学的な視点やコーチングの観点で「人生を好転させる『感情の使い方』」を伝授されている名著です。

その本から「感情が起こるメカニズム」(p12)を引用し(青字)、解説を加えます。

 

なぜ「感情が起こるメカニズム」なのか?

 

 私の意図を汲みながら、読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

感情が起こるメカニズム

 感情はどのように起こるのか。

 まだわかっていないことも多いのですが、基本的には、次のようなプロセスとなります。

 まず、感情が起こるメカニズムを理解するには、ブリーフシステムを理解する必要があります。

 

 感情(情動)の中枢は大脳の中でもより動物的な大脳辺縁系にあります。一方のブリーフシステムは進化した人間の思考を司る前頭前野を中心とするネットワークのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 通常は前頭前野が大脳辺縁系をコントロールしています。しかし、大脳辺縁系が活性化すると、前頭前野の働きが抑制され、IQが下がり、冷静な思考ができなくなります。「fight or flight」の状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 大脳辺縁系が活性化するきっかけ(trigger)の代表が「怒り」。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 シンプルにまとめると、「自分が攻撃を受けた」と脳が判断 →怒り発生 →扁桃体(大脳辺縁系)により怒り増幅 →視床下部に伝わりノルアドレナリン分泌 →交感神経活性化 →血圧上昇・心拍数増加 とここまでが情報空間の底面である物理次元(身体)中心の話。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 それと同時に情報次元(心)でも、→気分高揚(頭に血がのぼる) →「fightflight」  となります。

 F-246:「ゴール」と「現状の自我」の間にvol.3;高揚(興奮)>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28968302.html

 

 物理次元と情報次元で「同時に」というのは、「体や脳という身体と心はそもそも同じもの」だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 「自分が攻撃を受けた」とは、殴る蹴るといった物理的なものだけではありません。心理・精神的な攻撃(悪口や嘘、無視等)や社会的な嫌がらせ(減給や解雇、村八分等)も含みます。苦痛も全抽象度にひろがっているのです。

 L-00620201… -06;「4つの苦痛」(部分)どうしの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24682654.html

 

 さらにいうと、「攻撃」の内容や程度そのものよりは、“理不尽度”に影響されます。セルフトークにすると「ありえない!」の度合い。

 S-04-06~7:心に深い傷を負う理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22746255.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22817135.html

 

 「ありえない!」は認知的不協和の状態です。その不協和に大きく影響するのが世界観。その世界観をつくるのが記憶とブリーフシステムです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

 私たちの世界観は、側頭葉にある記憶と前頭前野にあるブリーフシステム(認識パターンの組み合わせ)によって成り立っています。ブリーフシステムとは、「自分はこういう人間だ」「世界はこうなっている」という、個々人が強く信じて疑うことのない固定的な思考=信念のことで、さまざまな事象の判断基準となります。「世界を平和にしたい」「弱者を守らなくてはならない」といった社会的にプラスな思考だけでなく、「外国人は異国である日本で差別されて当然」「この世はお金がすべて」といった差別的、自己中心的な思考も信念です。

 

 もともとブリーフシステム自体が過去の記憶でつくられています。具体的には情動を伴った体験の記憶と抽象化された情報の記憶。とくに強い情動記憶は、その人の信念を作り、認識のパターンを作りだします。認識のパターンとは、「何を認識し(RASを通過)、何を認識しないか(スコトーマに隠れる)」。

つまり、目の前の世界そのものがブリーフシステム次第ということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 繰り返しますが、ブリーフシステム自体が過去の記憶でつくられています。そして、そのブリーフシステムが目の前の世界を生みだします。つまり、昨日までの記憶で今日を生き、過去の延長として明日を迎える 私たちはいつも過去に囚われているのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 だから、「『自分はこういう人間だ』『世界はこうなっている』という、個々人が強く信じて疑うことのない固定的な思考=信念」はどんどん強化されていきます。自分の中で“絶対化”されていくのです。この世に(あの世にも)完全などないというのに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 

 そういった信念は、自分を含む世界の地図であり、内部表現です。場所だけでなく自分の記憶も色濃く影響している、自我そのもののマップといえます。

 

 自分の中で“絶対化”されていく

↑これはとてもまずい状況です。なぜなら、ブリーフシステムが私たちのあらゆる判断や行動を決定しているから。ハビット&アティテュードと呼ばれる無意識下の行動(性向)を制御しているのは、昨日までの記憶で作られたブリーフシステムです。

L-09620217… -08;ブリーフシステムとハビット&アティテュードと抽象度の関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 それは、まさに「自我そのもののマップ」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 そして、その「自我そのもののマップ」=世界観が目の前の世界を生みだしています。一人一宇宙として。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 その世界の中で「自我そのもののマップ」のままに行動し続けるのは、自由ではなく、「無人運転」。よくて「自動運転」です。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 だから、極論すれば、すべての問題(課題)とその解決は「自我そのもののマップ」にあります。必ず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

詳しくはこちらでどうぞ↓

 S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397885.html

 

Q-327につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 その「自我そのもののマップ」=世界観が目の前の世界を生みだしています

 

 だからこそ、巨大な世界観を構築することが重要!

ついでにいうと、“巨大な世界観”の体感が「calling」で、具体化したものが「cause」です↓

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょうvol.6;リーダーシップの本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

PM-04~:苫米地理論で見える医療・介護現場のスコトーマ

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S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~

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「感情」の解剖図鑑



Q-327:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

 

御相談をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:私は以前から心療内科を定期通院しています。欠かさずに内服を継続しており、とくに調子は変わらないのですが、最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています。

 主治医に相談してもとくに助言はなく、精神科を受診しても「心配ない」と言われました。

 先日は車を運転している間の記憶がなく、気が付いたらまったく知らない場所に停車していました。同乗者には「急にしゃべらなくなって心配した」と言われました。私は治りますか?

 

 私は精神科医ではありませんが、医師兼コーチの立場でアドバイスさせていただきます。現代医療を否定するのではなく、包摂する意図であることをご理解ください。

 F-265:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.9;“初心”とは?>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30002338.html

 

 *「包摂」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

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 vol.1;感情が起こるメカニズム -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31854899.html

 vol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

 

 

A2:前回(Q-326)に引き続き、苫米地博士の著書「『感情』の解剖図鑑」(誠文堂新光社)の中から、「感情が起こるメカニズム」(p12)を引用し(青字)、解説を加えます。

 

なぜ「感情が起こるメカニズム」なのか?

 

 私の意図を汲みながら、読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

感情が起こるメカニズム(前回引用分のつづき)

 次に情報処理のプロセスを追っていきましょう。多くの場合、感情には脳の古い部分(大脳辺縁系)の扁桃体と、それにくっついている海馬が深く関わっています。

 海馬は、数時間から数日の短期記憶の一時保存を行うと同時に、側頭葉に入っている長期記憶の出し入れのゲートの役割を果たしています。外から入ってきた情報と記憶の照らし合わせにも、海馬が関わっています。

 扁桃体には、海馬に働きかけ、それが出し入れする記憶を増幅させたり弱めたりする機能があり、脳内のあらゆる部位とやりとりをし、情動処理の中心的役割を担っています。

 

 海馬は1)短期記憶の一時保存と2)長期記憶の出し入れのゲートの役割。その出し入れの“ボリューム調整”が扁桃体の機能です。海馬は扁桃体と一体となって働きます。

 

 記憶に関わる海馬の細胞は、じつは、ストレスによって壊れていきます。強いストレス →副腎皮質からコルチゾール分泌 →海馬の細胞破壊という機序で。

心の傷(ストレス)が脳の傷(細胞破壊)に変わるというのは、現代の医学研究で明らかになりつつある科学的事実です。

F-037:「もうおねがい ゆるしてください」 ~心の傷はやがて脳の傷になってしまうという科学的事実~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10114934.html

 

 

 目や耳などを通して脳内に入ってきた情報は、海馬によって側頭葉の記憶と照らし合わされます。このとき、情報はなにも物理的にリアルなものである必要はありません。映画や小説のストーリーでも、頭の中で想像したことでも、現実に起こったことと変わらないくらい臨場感が高ければ、脳にとっては同じなのです。催眠術師が実際には痛くないのに痛みを、悲しくないのに悲しみを生み出すことができるのも、そのためです。きっかけは外にあるかもしれませんが、全情報は脳内で生み出されています。

 

 そもそも物理と情報は「脳にとっては同じ」。物理(次元)とは、情報(次元)の一部にすぎません。抽象度という軸をとった場合の情報空間の底面が物理空間です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「全情報は脳内で生み出されるその鍵は臨場感!

強い臨場感(V)が、イメージ(I)をリアル(R)に変えます。それをプリンシプル化したものが、「夢をかなえる方程式 I×V=R」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 繰り返しますが、鍵は臨場感です。その臨場感を自在にコントロールするトレーニングとして、私は映画鑑賞を続けていますw

 F-192:「夢をかなえる方程式 I×V=R」実践の秘訣(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26119647.html

 

 

 側頭葉の記憶と照らし合わされた情報は、プラスもしくはマイナスのものとして処理されます。さらに、視床、腹側被蓋野、島皮質、側坐核、ブリーフシステムが入っている前頭前野と連携して情報が評価され、多種多様な感情が生み出されるのです。情報と自身のブリーフシステムとの差が大きいほど、感情も大きくなり、扁桃体がその感情をさらに増幅させます。

 

 前回(Q-326)も触れたとおり、「情報と自身のブリーフシステムとの差」が認知的不協和を生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 不協和そのものはエネルギーであり、創造性の源です。決して悪いものではなく、むしろ意識して生み出すべきものです。

 Q-178:家族ががんで治療中です… -02;エネルギーと創造性の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 ところが、扁桃体によって感情が増幅される過程でコントロールを失うと、エネルギーは破壊的な方向に発散されてしまいます。その代表が「怒り」です。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 だから、ゴールが重要!

1)心から望み、2)自分中心を捨てながら、3)現状の外に自ら設定したゴールが、もっと正確にいうとゴール達成の臨場感(エフィカシー)が、莫大なエネルギーのレギュレーターです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 そのプロセスの中で、いくつかの脳内物質が放出されます。悲しければノルアドレナリン系、幸せならドーパミンやセロトニンなど、パターンは基本的に同じです。そして視床下部を通して感情の情報が流れ、身体に影響を及ぼします。たとえばノルアドレナリンは脳内では神経伝達物質と同じ役割をしますが、身体内では内分泌物質として働き、恐怖で顔がひきつったり心臓の鼓動が速くなったりといった、身体反応を起こします。

 

 ノルアドレナリン」「ドーパミン」は物理的な存在(物質)であり、「悲しい」「幸せ」は情報的な心の状態です。それらはまったく違うものであり、同時に同じものでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 「脳」「体」と「心」はまったく違うものであり、同時に同じもの

 

 それは「脳と心」でひとつということ。「体と心」でひとつのゲシュタルトです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 ひとつのゲシュタルト

そのように心から理解できることが、冒頭の「現代医療を包摂する」ことに欠かせません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 ちなみに、どんな脳内物質が出ようと、セロトニンが最後に必ず出てきます。ですので、どんなに恐怖を味わおうと、悲しみに沈もうと、痛みに悶絶しようと、最後には気持ちが落ち着き、安らぎが訪れるのです。

 

 最後には気持ちが落ち着き、安らぎが訪れる」のは紛れもない事実ですが、その「安らぎ」は永続しません。物理的な存在であるセロトニンは、必ず減少していくから。セロトニンが足りなくなると、また“ふりだし”に戻ってしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 精神科を持つ病院で働いていたとき、定期的に血まみれの状態で運び込まれてくる女性がいました。リストカットを繰り返すからなのですが、その理由は無意識がセロトニンを求めていたからでしょう。それはリストカットがコンフォートゾーン化している状態。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 そんなストレスフルな状態が続くと、海馬の細胞は壊れていきます。頭部MRI検査を行ったなら、海馬はきっと萎縮しているはずです。まるで認知症の老人のように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9366814.html

 

 では、どうすればいいのでしょう?

 

 

 だいぶ簡略化しましたが、感情が起こるメカニズムはおおむね以上のような流れになります。しかし、前述したように、このメカニズム自体は、それほど重要ではありません。大切なのは、感情の「文脈」を理解すること、感情を娯楽として楽しむこと、ゴール達成のために感情をコントロールすることなのです。

 

 私の答えはゴール設定!

 ゴール設定とは、現状とはまったく異なる新たな世界(w1)を創造することです。それは巨大な“全体”を創りあげることともいえます。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 “全体”を創りあげるから、「感情の『文脈』を理解すること」「感情を娯楽として楽しむこと」「ゴール達成のために感情をコントロールすること」ができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 その本質は「抽象度を上げる」「抽象度が上がる」こと。それこそが「現代医療を包摂する」ための鍵であり、すべての問題解決=「自我そのもののマップ」を書き換えるための糸口です。

 PM-04-20:超高齢化社会に求められる医療のパラダイムシフト

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8748974.html

 

Q-328につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

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S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~

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「感情」の解剖図鑑




Q-328:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.3;ソフトウェアとハードウェア>

 

御相談をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:私は以前から心療内科を定期通院しています。欠かさずに内服を継続しており、とくに調子は変わらないのですが、最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています。

 主治医に相談してもとくに助言はなく、精神科を受診しても「心配ない」と言われました。

 先日は車を運転している間の記憶がなく、気が付いたらまったく知らない場所に停車していました。同乗者には「急にしゃべらなくなって心配した」と言われました。私は治りますか?

 

 私は精神科医ではありませんが、医師兼コーチの立場でアドバイスさせていただきます。現代医療を否定するのではなく、包摂する意図であることをご理解ください。

 F-265:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.9;“初心”とは?>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30002338.html

 

 *「包摂」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 vol.1;感情が起こるメカニズム -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31854899.html

 vol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31891038.html

 vol.3;ソフトウェアとハードウェア

 

 

A3:前回まで、苫米地博士の著書「『感情』の解剖図鑑」(誠文堂新光社)の中から、「感情が起こるメカニズム」(p12)を引用し(青字)、解説を加えました。

 「怒り」や「悲しみ」といった感情、すなわち心の状態は、身体に大きな影響を与えます。

 

 ↑この表現は正確ではないのですが、その理由はクリアですか? 不協和を感じましたかw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 正確には「『心(の状態)』と『身体』は同じ」。同じものの抽象度の違いです。

そもそも同じものなので、「影響を与える」ように感じられるのは当然のこと。「心(の状態)」が悪いと「身体」が壊れますし、「身体」の不調をそのままにしていると「心(の状態)」まで悪化していきます。例えば、睡眠不足が続けば、「身体」だけでなく、「心」まで元気がなくなるように。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

ただし、身体→心という抽象度が上がる方向性よりも、心→身体という抽象度が下がる方向性の方が、圧倒的に大きな影響を与えます。それは「高次の情報次元(空間)の因果が、下位の次元に写像される」ということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「情報空間が存在する」「物理空間は情報空間に含まれる」「情報空間の因果が物理空間に写像される」 これが苫米地理論の第2世代「超情報場理論(仮説)」の帰結です。

 (詳しくはこちらで↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 「心(の状態)」と「身体」は同じ。同じものの抽象度の違い

 

 「心」も「身体」も同じ生命現象です。生命現象として“同じ(全体)”としっかりみながら、同時に“違い(部分)”もちゃんと見切れることが重要。例えばソフトウェアとハードウェアの関係のように。

ポイントは双方向性の縁起関係ととらえること!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

以下、苫米地博士の著書「脳と心の洗い方」(フォレスト出版、p96)から引用します。

 

 

心と体は切り離せない!

 私の研究分野は機能脳科学です。

 機能脳科学や認知科学は心と体を同時に扱う学問です。認知科学は英語でいう「コグニティブサイエンス」です。これは『洗脳原論』で少し書きましたが、ファンクショナリズム、つまり心を関数としてとらえるという立場から生まれてきた学問です。

 心を関数としてとらえるということは、心と体が切っても切り離せないという大前提があります。関数があれば、関数を走らせるハードウェアであるコンピューターが存在しています。

 そのコンピューターの状態を抽象化して記述しているものが関数です。これはどの抽象度で記述しているかで、心といったり、脳といったりしているということです。つまり、どちらとも切り離せないというのがファンクショナリズムの本来あるべき姿です。

 機能脳科学は心と体を扱う学問であり、切り離せないものです。もちろん、デカルトの二元論は間違っているということになります。外部表現というものはありません。すべて内部表現です。物理的現実世界と我々が思っている世界は、我々の内部表現と連結しているのです。

引用終わり

 

 

 じつは、御相談者は脳神経外科も受診されたそう。画像検査や脳波といった物理次元の検査は「問題なし」でした。つまり、ハードウェアの問題ではないということ。

 実際に、今まで「記憶が抜ける」ことで物理的被害は起こっていません。転んでけがをしたとか、車をぶつけたとか、仕事で重大な過ちを犯したとかそういう問題は一切なしです。

 

 そのことより原因はソフトウェアに、すなわち高次の抽象度次元にあると考えられます。長く通院する心療内科や精神科でも異常を指摘されていないことを踏まえると、病的な心の問題ではない可能性が高いはず。

 

 私が想定するソフトウェア上のケース(課題)とは、「情報場(w)の選択」の話。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 物理空間(w0)ではちゃんとconcentrationを継続しながら、違う世界(w1w2w3…)にfocusしている(臨場感が高まる)ときに「記憶が抜ける

 

 それが私の仮説です。

 Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

 

 この続きは次回以降に。

まずは下記のブログ記事を御確認ください。「宇宙の構造と生命(現象)の関係」「生命(現象)と病の関係」、さらに「ヒーリングとコーチングの関係」についてまとめました。当時の守秘義務ギリギリで↓

Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

 

Q-329につづく)

 

 

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苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

物理空間(w0)ではちゃんとconcentrationを継続しながら、違う世界(w1w2w3…)にfocusしている(臨場感が高まる)ときに「記憶が抜ける」

 

 ゴールのバランスホイールは、いつもそんな感じ。ゴール全体にちゃんとconcentrationしながら、各カテゴリにfocusし続けます。

 F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

 それは自由自在にRAS&スコトーマをコントロールしている感覚。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 もちろん、ゴール(未来)側から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

それが「情報場(w)の選択」=選びだし。その感覚をあえて言語化するなら「一期一会」でしょうか↓

Q-205:「縁起」と「因果」 vol.2;縁起と因果の違いを理解する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26507222.html

 

 

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今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

Q-300~:「心身相関」と「超情報場仮説」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423993.html

 

 

脳と心の洗い方

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Q-329:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起>

 

御相談をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:私は以前から心療内科を定期通院しています。欠かさずに内服を継続しており、とくに調子は変わらないのですが、最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています。

 主治医に相談してもとくに助言はなく、精神科を受診しても「心配ない」と言われました。

 先日は車を運転している間の記憶がなく、気が付いたらまったく知らない場所に停車していました。同乗者には「急にしゃべらなくなって心配した」と言われました。私は治りますか?

 

 私は精神科医ではありませんが、医師兼コーチの立場でアドバイスさせていただきます。現代医療を否定したいのではなく、包摂する意図であることをご理解ください。

 (「包摂」はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 vol.1;感情が起こるメカニズム -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31854899.html

 vol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31891038.html

 vol.3;ソフトウェアとハードウェア

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31906669.html

 vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起

 

 

A4:今回の御相談は「『記憶が抜ける』ようなことが続いています。私は治りますか?」。

 

 この発言の根底には不安が存在しています。それは当然のことではありますが、その不安が恐怖に変わり暴走すると「fight or flight」に陥ります。

fight or flight」がコンフォートゾーン化してしまったなら、なかなか「記憶が抜ける」は改善しないでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ちなみに、米国CDCCenters for Disease Control and Prevention)が公表している「危機に瀕したときの行動(Negative Behavior)」は、1)不必要な対処を求める、2)特別な関係に依存する、3)不必要に商業取引と渡航を制限する、4)複数の医学的に説明のつかない身体症状があらわれる。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 

 その対策として、私がいつも意識に上げているのが「文脈情報」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

関連する情報を統合していくことで、恐怖体験を知的かつ合目的的体験に変えていくことができます。その理由はこちら↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 御相談に対して、私がまず「感情が起こるメカニズム」から解説した理由を感じていただけたでしょうか?

 

 次に取り上げたのが、「『心(の状態)』と『身体』は同じ」という知識。「心と体」でひとつであり、「心」「体」は同じものの抽象度の違いです。

 L-003~420201月シークレットレクチャー -03~4;身体と心は〇〇〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 今回も新たな文脈情報を提供します。キーワードは「二重人格」です。

 

 ところで、催眠術を体験したことがありますかw

 

 前々回(Q-327)、「『感情』の解剖図鑑」から引用した中に、「催眠術師が実際には痛くないのに痛みを、悲しくないのに悲しみを生み出すことができるのも、そのためです」という文章がありました。

 

 「そのため」とは、「臨場感が高ければ、脳にとっては同じ」「全情報は脳内で生み出されている」という事実のこと。その事実をプリンシプル化したものが「夢をかなえる方程式 I×V=R」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 初回(Q-326)にブリーフシステム(BSBelief System)を取り上げました。ブリーフ(信念)とは、自分を含む世界の地図であり、内部表現のこと。場所だけでなく自分の記憶も色濃く影響している「自我そのもののマップ」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ちょっとアレンジすると、自我そのもののマップ」=世界(R)は自己イメージ(I)と臨場感世界(V)でつくられている

 

 その「自己イメージ」と「臨場感世界」は、双方向性を持った縁起。自己イメージは、つねに「自分が感じている臨場感世界」で認識しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 例えば、ゴールの世界の臨場感が高ければ、ゴールを達成する自己イメージが生まれ、その自己イメージがゴールの世界の臨場感をさらに高めていきます。もしもゴールの世界の臨場感が崩れたなら、ゴールなんて実現できっこないというセルフイメージに陥り、臨場感がさらに低下していきます。

 F-070:「夢をかなえる方程式 I×V=R」のとおり、本当に夢が現実化した一例 ~映画「メジャーリーグ」~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15096276.html

 

それがゴールとエフィカシーの関係。コーチングの肝であるゴール&エフィカシーも「双方向性を持った縁起」だといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 そのゴール&エフィカシーはすべて、人の内面である心の話です。心の変化を傍から見ると、(臨場感世界の変化のたびに)まるで人格が変わってしまったかのように感じられます。OKですよね?

 

 では、大事な話を。

 「まるで人格が変わってしまった」とまわりが感じるときは、本当に人格が変わっています。なぜなら、人格とは自己イメージ=BSのことであり、ゴールの世界の臨場感が高いときと低いときではBSの基となる記憶が違うからです。

 

ゴールの世界の臨場感が高いときは「“現状の外”の未来の記憶」に基づいていて、ゴールの世界の臨場感が崩れたときは「過去の記憶が生みだす現状(SQ)」に囚われています。

Q-137:問題が生じたゴールへの向き合い方 -02

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22312817.html

 

 催眠を体験した被験者が催眠中の出来事をまるで憶えていないことがあるのは、「自我そのもののマップ」、すなわち“双方向性を持った「自己イメージ」と「臨場感世界」”がダイナミックに変化するからです(ハズ)。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

以下、苫米地博士の著書「バイリンガルは二重人格」(フォレスト出版、p42)から引用します。「バイリンガルが日本語をしゃべっているときと英語をしゃべっているときで性格が違うのは、先にも述べたように、英語を話しているときの記憶と日本語を話しているときの記憶が違うからです」「それぞれの記憶は独立していますから、そのときにつくりあげた自己イメージがそれぞれ異なっていて当然です」につづく文章です。

 

 

二重人格の正体

 催眠でも、同じことがいえます。

 物理レベルの海馬の信号処理に直接的な介入をしなくても、より抽象度の高い高次脳レベルの情報処理で自己イメージをつくりあげると、あたかもそういうふうに海馬が働いているかのように記憶が分かれるからです。

 そのメカニズムは完全にはわかっていませんが、おそらく催眠によって海馬に逆向きの影響を与えているのではないかと思います。

 このように考えると、バイリンガルは二重人格であるといったときの、二重人格の正体がわかってきます。

 要するに、基本は記憶です。

 それぞれどちらの言語をしゃべっているかによって、バイリンガルの人は記憶が違います。

 たとえば、子どものころにアメリカで過ごした体験と、その後の日本での体験は、かかわり方もかかわる人もまるで異なり、そのときにつくられた自己イメージも違います。発話状況というものは明らかに情動に影響を与えますから、自己イメージが変われば人格が変わるのは当たり前のことです。

 とはいえ、記憶していることがすべて英語と日本語によってきれいに分離されているかといえば、そうではありません。

 先に述べたように、英語で読んだり書いたりしたことを日本語モードのときに思い出すことも、その逆もあります。

 とすれば、英語をしゃべっていたときの記憶によって感じる臨場感世界が英語人格をつくりだし、日本語をしゃべっていたときの記憶によって感じる臨場感世界が日本語人格をつくり出しているということです。

 記憶と臨場感世界、これがバイリンガルの本質です。この高次脳のレベルで、バイリンガルの二重人格が生み出されているわけです。

 催眠で擬似的なバイリンガルがつくれるのは、催眠により現実世界と異なる仮想世界に臨場感を持つことにより、その世界を構成すべき記憶が強制的に引き出されるからと考えられます。

 私たちのリアリティは、記憶を用いて認識されるのです。

 引用終わり

 

 

 「自己イメージ」と「臨場感世界」と「自我そのもののマップ」=世界観の関係はクリアでしょうか?

 

 重要なので今回も書きますが、だからこそ「巨大な世界観を構築する」ことが重要!

“巨大な世界観”の体感が「calling」で、具体化したものが「cause」です↓

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょうvol.6;リーダーシップの本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

 

Q-330につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

関連する情報を統合していくことで、恐怖体験を知的かつ合目的的体験に変えていくことができます

 

 合目的的体験に変えていくためには、当たり前ですが、ゴールが必要。早速ゴール設定を!

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

Goal comes 1st.です。

 Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 

-追記2

「情報と知識の違い」や「文脈情報」について、スッキリしない場合はこちらをどうぞ↓

 L-10320218月シークレットレクチャー -05;知らないことを見える化する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31263124.html

 

 

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-関連記事-

PM-02-16:空観、仮観、中観

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

F-175:脳内を書き換えると「環境」が変わる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html

F-110~:情報が書き換わると現実が変わる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_386190.html

Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 

バイリンガルは二重人格

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Q-330:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.5;イメージの限界が自分の限界>

 

御相談をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:私は以前から心療内科を定期通院しています。欠かさずに内服を継続しており、とくに調子は変わらないのですが、最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています。

 主治医に相談してもとくに助言はなく、精神科を受診しても「心配ない」と言われました。

 先日は車を運転している間の記憶がなく、気が付いたらまったく知らない場所に停車していました。同乗者には「急にしゃべらなくなって心配した」と言われました。私は治りますか?

 

 私は精神科医ではありませんが、医師兼コーチの立場でアドバイスさせていただきます。現代医療を否定したいのではなく、包摂する意図であることをご理解ください。

 (「包摂」はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 vol.1;感情が起こるメカニズム -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31854899.html

 vol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31891038.html

 vol.3;ソフトウェアとハードウェア

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31906669.html

 vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31941786.html

 vol.5;イメージの限界が自分の限界

 

 

A5:前回(Q-329)は、苫米地博士の著書から引用しながら、「高次脳のレベルで二重人格が生み出されている理由」を感じていただきました。いかがでしたか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 博士が「バイリンガルの本質」とされているのは「記憶と臨場感世界」。それを説明するために“催眠”の話をされていました。

 

 催眠で擬似的なバイリンガルがつくれるのは、催眠により現実世界と異なる仮想世界に臨場感を持つことにより、その世界を構成すべき記憶が強制的に引き出されるからと考えられます

 

 

 現実世界と異なる仮想世界に臨場感を持つ」を変性意識状態(ASCAltered State of Consciousness)と呼びます。

 Q-286:ドーパミンの分泌をコントロールvol.6;モニタリングの意義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29840102.html

 

 人間の意識状態には「覚醒状態」と「変性意識状態」があります。普通の状態である覚醒状態は「通常レベルの能力を発揮する状態」。対して変性意識状態は「通常レベルをはるかに超えて能力を発揮する状態」。いわゆる「火事場のバカ力」が出る特殊な意識状態です。

 L-071202011… -06;ゴールはとてつもない才能を目覚めさせる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29072606.html

 

 「火事場のバカ力」とは、重たいタンスを持ち上げるといった物理次元の話だけではありません。むしろ、より高次の情報次元でこそ、とんでもない力が発揮されます。例えば、医療現場で経験する奇跡のような回復など。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「火事場のバカ力」とは、シンプルにいえば、「真の生命力」のこと。不可能を可能にする巨大なエネルギーと創造力を、本当は誰もが潜在的に持っています。その証が“生きている”ということ。

 Q-151191019/20 鹿児島セミナー… -08;“今”を生きるために必要(重要)なこと

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23309927.html

 

 ところが、多くの人が「真の生命力」を解放しようとしません。なぜでしょうか?

 

 答えは「“自分”の限界を自分で決めてしまっている」から。「イメージの限界が自分の限界」です。

 L-09820217… -10;イマジネーションによって限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30699999.html

 

 とても大切なことなのでしっかり理解してほしいのですが、「“自分”の限界を自分で決めてしまっている」というときの「“自分”」と「自分」は同じではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

  “自分”:現状の外へのゴール設定で生みだす未来の記憶に基づく自己イメージ

 自分:過去の記憶が生みだす現状(SQ)に囚われたままの自己イメージ

 

 つまり、「真の生命力」を解放するためには、自分(現状)から“自分”(現状の外)への生まれ変わり=革新が必要だということ。

 F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 「自分(現状)から“自分”(現状の外)への生まれ変わり=革新」のために、以下の4つのstepに取り組んでください。

 

 まずは「気持ちが落ち着かない」「どうしていいかわからない」を解決しましょう。そんなときは呼吸を意識に上げて、リラックスを深めてください。

1st. Step;「どうせ私なんか」と思った時は

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27570183.html

 

 「先が見えず心配」「不安」「怖い」というときは、呼吸を整えながら「絶対大丈夫!」とセルフトークを重ねましょう。

2nd. Step;絶対大丈夫!>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27624719.html

 

 落ち着いたならゴール設定を。ポイントは「趣味」「家族」など“want toを貫けるもの”から気楽に取り組むこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴール設定に成功したら「壁」があらわれます。その時は自分で決めた未来に責任を持ち、「壁」に立ち向かってください。ゴールが実現した未来の喜び・楽しさ・嬉しさを先取りしながら。

 3rd. Step;覚悟を決める!>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27674293.html

 

 もしも強い不満を感じたら、それは「自分の現状に対する不満」か? それとも「他人に対する不満」なのか?しっかり確認してみましょう。ゴールやコンフォートゾーンのチェックとともに。

4th. Step;不満から希望へ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27735209.html

 

 *コンフォートゾーンはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 

 この取り組みの間中、「正しいセルフトーク」を心がけてください。

 

 もちろん絶対に正しいものなどありません。ここでいう「正しい」とは、自己イメージの限界を超えるために“正しい”という意味です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 「正しいセルフトーク」のためには知識が必要です。その知識は抽象化されたものでなければなりません。抽象化された知識を大量に得ることによって、「自己イメージ」の限界をひろげることができます。やはり学習が大事!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

それは新しい「臨場感世界」を創造することであり、「自我そのもののマップ」を豊かにすることでもあります。その過程で、私たちは“あるもの”を手に入れます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 以下、苫米地博士の著書「バイリンガルは二重人格」(フォレスト出版、p130)から引用します。“あるもの”を予想しながら読み進めてください。Feel

 (“あるもの”は次回掘り下げます。待てない方はこちらw↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

バイリンガルは二重人格

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抽象化された知識の普遍性

 抽象化されていない知識をどれだけ得ても、自己イメージの限界はたいして広がりません。理想としては英語で得ることが好ましいのですが、日本語でもいいので、抽象化された知識を大量に得ることが必要なのです。

 そういった抽象化された思考を得る知識を求めていくと、結局は古典にいきます。

 極端な話をすれば、バイブル(聖書)でもそうですし、お釈迦様の阿含経典でもそうです。

 これらは抽象化されているのです。ひとりの人に対して記述しているように読むことができますが、実際すべてのものに対して語られています。それがお経であり、聖書などの古典なのです。

 シェークスピアももちろん抽象化された知識です。かなり極端ないい方ですが、ハリウッドなどのストーリーはほとんどすべてがギリシャ神話にあるといわれています。つまり、ギリシャ神話を読んでおけば、シナリオのネタは全部そろっているといっていいくらいなのです。

 人間が2人いたときの行動なんてだいたい決まっているわけで、3人でも100人いてもだいたい決まっています。ギリシャ神話にはだいたいそれらが網羅されています。だからいまだに、新しい韓国連続ドラマを見てもそのストーリーはすべてギリシャ神話やシェークスピアでいい換えられるのです。

 いわゆる連ドラでシェークスピアを超えているものなんて、ひとつもありません。最新のテレビドラマでも、すべてシェークスピアでいい換えられてしまいます。でもシェークスピアもギリシャ神話にいい換えられてしまうのです。

 それが古典であり、抽象化された知識というものなのです。

 抽象化されているから、実際はひとりの人間、1組のカップルの話だとしても、普遍化され残っているわけです。普遍性があるからこそ、長い間読み続けられ、いまでも残っているのです。

 普遍化されていなかったら、現在残っているはずがありません。これは物語で記述されたものだけでなく、社会的なことが書いてあるホッブス、マックス・ウェーバーにしても同じです。それは全部、抽象化された知識なのです。

 引用終わり

 

Q-331につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

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 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

「火事場のバカ力」とは、重たいタンスを持ち上げるといった物理次元の話だけではありません。むしろ、より高次の情報次元でこそ、とんでもない力が発揮されます。例えば、医療の現場で経験する奇跡のような回復など

 

 「医療現場で起こる奇跡は物理次元では?」と思いませんでしたか?

 (思った方はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

もしもそう思ったなら、その理由は「現代の医学(科学)のパラダイムのまま」だから。苫米地博士は現代のパラダイムを「第0世代」と表現されています。

 

以下、「新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版」(Club Tomabechi)の付録②から引用します。これまでのパラダイム「第0世代」を手放すから、“あるもの”を手に入れることができます。Feel

 

 

苫米地理論の3つのパラダイム

 私がアメリカの大学で研究していたころに発見したのが、「サイバーホメオスタシス仮説」です。認知科学の限界を見据えて作った第二世代の苫米地理論が「超情報場仮説」です。そして今回の「生命素粒子仮説」が第三世代の理論となります。

 

1.    サイバーホメオスタシス(CH)仮説

2.    超情報場仮説

3.    生命素粒子仮説

 

 第一世代の苫米地理論が「サイバーホメオスタシス仮説」であり、第二世代が「超情報場仮説」であり、最新の第三世代理論が「生命素粒子仮説」と言えます。では現代の大勢を占めるパラダイムは何かといえば、第一世代以前と言えます。強いて言うならば第0世代ともいうべきものです。

 物理宇宙が存在し、頭の中に情報空間があると思っているのが第0世代であり、現代のパラダイムです。時間が過去から未来へと流れており、過去の行動によって未来が決まっているという決定論に縛られています。

 いくつもの未来があることを知らず、現状の外に抜け出ることを夢見ることすらできないのが、現代のパラダイムです。目の前の現実以外を信じることができず、その奥にある不思議な世界を知らないのです。

 その悪夢から抜け出すことが、第一の転生となります。

 引用終わり(つづきは「新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版」でどうぞ)

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

PM-01~:苫米地理論とは? ~抽象度と超情報場仮説

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_123517.html

F-184:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと -01;抽象度&超情報場理論

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25618957.html

F-275:冗長性と多様性 <vol.7DevSecOps

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30558564.html

Q-300~:「心身相関」と「超情報場理論」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423993.html

 

 

新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版



Q-331:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.6;新しいゲシュタルトに人格をうつす技>

 

御相談をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:私は以前から心療内科を定期通院しています。欠かさずに内服を継続しており、とくに調子は変わらないのですが、最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています。

 主治医に相談してもとくに助言はなく、精神科を受診しても「心配ない」と言われました。

 先日は車を運転している間の記憶がなく、気が付いたらまったく知らない場所に停車していました。同乗者には「急にしゃべらなくなって心配した」と言われました。私は治りますか?

 

 私は精神科医ではありませんが、医師兼コーチの立場でアドバイスさせていただきます。現代医療を否定したいのではなく、包摂する意図であることをご理解ください。

 (「包摂」はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 vol.1;感情が起こるメカニズム -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31854899.html

 vol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31891038.html

 vol.3;ソフトウェアとハードウェア

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31906669.html

 vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31941786.html

 vol.5;イメージの限界が自分の限界

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31958269.html

 vol.6;新しいゲシュタルトに人格をうつす技

 

 

A6:私たちのリアリティは記憶を用いて認識されています。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 記憶に裏打ちされた強い臨場感(V)がイメージ(I)を現実(R)に変えていきます。それをプリンシプル化したものが「I×V=R」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 「I×V=R」は夢をかなえるための大切な方程式(法則)ですが、一方で夢をかなえることができない原因(呪縛)にもなります。

 例えば、ゴールの世界の臨場感が高ければ、ゴールを達成する自己イメージが生まれ、その自己イメージがゴールの世界の臨場感をさらに高めていきます。しかしながら、もしもゴールの世界の臨場感が崩れたなら、ゴールなんて実現できっこないというセルフイメージに陥り、臨場感がどんどん低下していきます。

それは「ゴールなんて実現できっこない」というイメージ(I)に対する臨場感が高まっていく(V)ということ。その結果、「ゴールなんて実現できない」が現実化します(R)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 事実として、多くの人が“自分”の限界を自分で決めてしまっています。「イメージの限界が自分の限界」なのです。

 L-09820217… -10;イマジネーションによって限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30699999.html

 

 前回(Q-330)は「自分(現状)から“自分”(現状の外)への生まれ変わり=革新」のための4つのstepを紹介しました。腑に落ちるまで、何度も取り組んでください。

 その間中、意識に上げるべきなのが「正しいセルフトーク」!

 Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 「正しいセルフトーク」のためには知識が必要です。その知識は抽象化されたものでなければなりません。抽象化された知識を大量に得ることによって、「自己イメージ」の限界をひろげることができます。

それは新しい「臨場感世界」を創造することであり、「自我そのもののマップ」を豊かにすることでもあります。その過程で、私たちは“あるもの”を手に入れます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 それでは、今回も「抽象化された知識」を提供します。

以下、苫米地博士の著書「バイリンガルは二重人格」(フォレスト出版、p141)からの引用です。“あるもの”を感じながら読み進めてください。Feel

 

 

新しい人格にゲシュタルトをうつすセルフトーク

 正しいアファメーションをすることで、臨場感を高く保ち新しい自己イメージにゲシュタルトをうつすことができるのです。その前提となるのがセルフトークです。

 人間は必ず言語を使うため、必ず自己対話(セルフトーク)が生まれます。まず自分のエフィカシーが上がっているというのが前提ですが、周囲は必ず否定的な発言をしてきます。

 本当にエフィカシーが上がっているときは、否定的な発言がされても聞こえません。スコトーマが働くため、否定的な発言が自分にとって重要なものではないので、聞こえなくなります。万が一聞こえてしまった場合は、セルフトークのマネジメントとして、「自分のことを褒めてくれてるわ」と思わなければいけないのです。

 イライラしたときも同じです。ゴールを設定して、現状に対する不満が出てイライラしてきたときは「エフィカシーが上がっている証拠」と思うようにしましょう。「私はすごい」「エフィカシーが上がっている証拠」とセルフトークするのです。

 ゴールを設定したけれど、ゴールに臨場感を感じることができない、現状が変わっていないと思ったときも同じで、自分にいって聞かせる必要があるのです。

 自分以外の人がうまくいっていたりする場合、相手のエフィカシーが上がっています。そのとき一緒にいることで、自分のエフィカシーもどんどん上がっていくわけです。だからそんなときは褒めてあげればいいのです。そうすると相手だけでなく、自分のエフィカシーが上がります。それがセルフトークのマネジメントでできるのです。

 セルフトークを通して、いろいろな認識を変えていくのです。

 良いセルフトークの例としては、

 

 「私はゴールを達成することができる。そういう心を持っている。何が起きても日々ゴールに近づきつづける」

 「私は高いエフィカシーを維持している。誰が何をいっても私のエフィカシーは上がりつづける」

 

 これをすることによって理想とする高いイメージをつくり出すことができるのです。

 エフィカシーが上がっている状態というのは、その他の影響を受けず、自分のゴールだけで判断する状態です。

 それが自由の選択です。自由の選択が正しく、すべての結果は良い結果なのです。

 

 その他に使えるセルフトークもご紹介しておきます。

 

 「私はいつも、ごく自然にベストな選択をしている。その結果、現在の私は完璧にベストな状態にいるので、毎日がどんどん楽しくなっている」

 

 抽象化された知識を吸収しつつ、新しい自己イメージを選択することによって、理想の人格を決定します。そしてセルフトークによって、エフィカシー、自己イメージをどんどん強めていくことで、新しい自己イメージに対して強い臨場感を持つことができます。

 これをつづけていくことによって、もうひとりの人格を現実化することができます。これが言語でいうバイリンガルをつくることになるのです。

 引用終わり

 

 

 「自己イメージ」の限界をひろげ、新しい「臨場感世界」を創造し、「自我そのもののマップ」を豊かにする その過程で手に入れる“あるもの”とは「自由」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 以前述べたとおり(Q-328)、私が想定するソフトウェア上のケース(課題)とは、「情報場(w)の選択」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 物理空間(w0)ではちゃんとconcentrationを継続しながら、違う世界(w1w2w3…)にfocusしている(臨場感が高まる)ときに「記憶が抜ける

 

 それが私の仮説。そのとき意識状態はかなり自由になっているはずです。

 Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

 

 引用文中で苫米地博士が指摘されているとおり、本当にエフィカシーが上がっているときは、否定的な発言がなされても聞こえません。スコトーマが働くため、意識に上がらなくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 それと同様に、自由な意識状態で現状の臨場感世界が意識に上がらなく(上がりづらく)なっているときに、「記憶が抜ける」のではないでしょうか。それは「無我夢中」の状態。

 F-158~:無我夢中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

 「無我夢中」のときに心がけるべきは、「臨場感世界のコントロール」です。それが「新しい人格にゲシュタルトをうつす」こと。ぜひセルフトークを意識に上げながら、「自己イメージ」の限界をひろげ、新しい「臨場感世界」を創造し、「自我そのもののマップ」を豊かにしていってください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 今はそのチャンスの時です。

 

Q-332につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-288:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.1;アファメーションの秘訣

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31244338.html

L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

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L-08420213月シークレットレクチャー -07;内省言語を「言語を使わないで引き起こす」ために

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Q-271~現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html

Q-309:私のまわりではそうでもないです。私が気づいていないだけかもしれませんけどvol.4:〇〇〇〇>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31022550.html

 

 

バイリンガルは二重人格

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Q-332:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.73つのケースとケース別プラン>

 

御相談をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:私は以前から心療内科を定期通院しています。欠かさずに内服を継続しており、とくに調子は変わらないのですが、最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています。

 主治医に相談してもとくに助言はなく、精神科を受診しても「心配ない」と言われました。

 先日は車を運転している間の記憶がなく、気が付いたらまったく知らない場所に停車していました。同乗者には「急にしゃべらなくなって心配した」と言われました。私は治りますか?

 

 私は精神科医ではありませんが、医師兼コーチの立場でアドバイスさせていただきます。現代医療を否定したいのではなく、包摂する意図であることをご理解ください。

 (「包摂」はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 vol.1;感情が起こるメカニズム -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31854899.html

 vol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31891038.html

 vol.3;ソフトウェアとハードウェア

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31906669.html

 vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31941786.html

 vol.5;イメージの限界が自分の限界

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31958269.html

 vol.6;新しいゲシュタルトに人格をうつす技

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31993466.html

 vol.73つのケースとケース別プラン

 

 

A7:前回確認したとおり、本当にエフィカシーが上がっているときは、否定的な発言がなされても聞こえません。スコトーマが働くため、意識に上がらなくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 それと同様に、自由な意識状態で現状の臨場感世界が意識に上がらなく(上がりづらく)なっているときに、「記憶が抜ける」のではないでしょうか。それは「無我夢中」の状態。

 F-158~:無我夢中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

 「無我夢中」のときに心がけるべきは、「臨場感世界のコントロール」です。それが「新しい人格にゲシュタルトをうつす」こと。ぜひセルフトークを意識に上げながら、「自己イメージ」の限界をひろげ、新しい「臨場感世界」を創造し、「自我そのもののマップ」を豊かにしていってください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 今はそのチャンスの時です。

 

 

 以上、コーチング実践者向けの私の回答です。

 ラスト2回はシンプルに回答し直し、さらに抽象度を上げてまとめます。キーワードは「オラクル(oracle)」。

 

 「シンプルに」とは、「少ない情報で」ということ。ブリーフシステム(BSBelief System)という視点で課題(ケース)を絞り込むと、1)情動>BS2)BSがフリーズ、3)BS 3つに分類することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 *「課題(ケース)と解決(プラン)」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 *「トゥールミンロジック」について、詳しくはこちら↓

 S-01~:よりよい“議論”のために

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html

 

1)情動>BS

 「頭の中が真っ白」というような前頭前野が低下した状態。前頭前野の機能が低下すると、思考がまとまらず記憶が曖昧になるだけでなく、本能(動物)的な状態に陥りやすくなります。「fight or flight」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 情動優位のときの対処(プラン)は「無意識の意識化」。「モニタリング」です。

 Q-286:ドーパミンの分泌をコントロールvol.6;モニタリングの意義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29840102.html

 

2)BSがフリーズ

 ここでいう「フリーズ」とは、目の前の世界から臨場感が切り離された状態。前頭前野優位を保てていても、認識や記憶は曖昧になります。

それは決して悪いことではありません。他人のモノサシや社会の価値観が刷り込まれたこれまでのブリーフシステム(BS)による「無人運転」「自動運転」を緊急停止したということだから。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 BSがフリーズした際の対処は「ラベリング」です。

 F-094~:私はイヤなことを心の中で握りつぶす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_375251.html

 

 ラベリングには必ずゴールが必要。そのゴール(未来)は“現状の外”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

「目の前の世界から臨場感が切り離された状態」は、ゴール側から現状を整え、さらなる“現状の外”を感じるチャンス。その状態を意識化しながら、しっかり評価(ラベリング)していきます。

 Q-287:ドーパミンの分泌をvol.7;モニタリング&ラベリングの意義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29863863.html

 

 3)BS

 いわゆる「火事場のバカ力」が出る特殊な意識状態で、「通常レベルをはるかに超えて能力を発揮する状態」です。そのときの心の状態は“自由”。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 目の前の世界に対する臨場感は維持しながら、時空を超越したイメージをクリアに感じられます。傍から見ると没頭した感じ、正真正銘の「無我夢中」です。

不完全だと思いますが、私の感覚をあえて言葉にすると、「記憶が抜ける」というよりは「すべてがつながっている」「すべてを体感している」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

それは巨大な構造と一体化して、細かなことは気にならない(記憶しない)感じ。その特徴は

〇論理思考と情動を兼ね備え、かつ、コントロールできる

〇自分と自分以外とを同一視できる

 〇高い視点、高い抽象度をもてる

 〇高い抽象度で行動ができる

 〇時間を超えられる

 (詳しくはこちらで↓)

 F-301:芸術は高抽象度の未知なるvol.3最強の自己プロデュース力=火の鳥

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31971444.html

 

 そんな意識状態のとき、私はゴールのバランスホイールをチェックするようにしています。とくに「抽象度」というカテゴリをイメージしながら、“何か”を受け取れるように備えます(open heart!)。

 F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

 その“何か”とは「オラクル(oracle)」。

 

 以下、おなじみの「新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版」(Club Tomabechi)の付録②から、「オラクル(神託)によって不可能が可能になる」の部分を2回に分けて引用します。

 

 

 ビッグバンから星が生まれるまでの時間はとても短いです。これが単なるランダム性と重力だけの結果だとしたら、奇跡というか不可能とも言えるほどに速いのです。

 素粒子が陽子となり、陽子が電子をつかまえて水素原子となります。水素原子が4つ集まり核融合して、ヘリウムになります。太陽もこの方式で燃えています。

 同様に進化も同じです。原始の地球でランダムな反応をしたのでは、アミノ酸ですら作るのは難しいと言えます。そこからRNADNAが生まれ、原始的な生命から、突然変異と自然淘汰だけで、ここまで進化するのには時間が圧倒的に足りません。

 東京から大阪まで歩いていくのに、もしも千鳥足のようなランダムウォークを続けるなら、相当な時間がかかるでしょう。進化も歴史もそうです。計算上は、どうやっても間に合いません。

 私はいつも「陸に上がった魚にはコーチがいる」と言ってきました。魚が過酷な環境である陸に上がって生きていくためには相当なゴール設定と素晴らしいコーチが必要なのです。

 あるとき、水の中で泳いでいた魚が、自分は現状の外に飛び出したいと強くゴール設定したからこそ、陸に上がって浮き袋を肺に変えて、陸棲に切り替えられたのです。このときそばには、偉大なコーチがいたに違いありません。「君ならできる」と鼓舞してくれる偉大なコーチが、その魚のそばにはいたはずです。

 同じように、宇宙にもコーチがいたのです。宇宙が進化していく過程でゴールがあり、コーチがいたと考えないと、ランダムな結果としてできたにしてはあまりに速すぎるのです。

 そのような存在を神と呼んでもよいのですが、コーチと呼ぶのがふさわしいでしょう。

 なぜ数学的にあり得ないかといえば、抽象度を1つ上げるには膨大な計算量が必要だからです。思考も計算ですし、進化も計算です。それに私たちの脳は定義上、計算機ですし、コンピューターももちろん計算機です。

 私たちは計算機(コンピューター)を発明したと思っています。しかし私は、計算機(コンピューター)は「発見された」と考えています。コンピューターのもととなるものは情報空間にすでに存在しており、その写像の1つが人間の脳です。

 その人間の脳という計算機が、情報空間から発見した計算機がコンピューターです。脳というコンピューターを数学的に記述できるというのが、「StrongAI」という認知科学の立場であり、私もその立場を採る一人です。

 私たちはまだそこまで至っていないので、その方程式もプログラムもわかりませんが、いつかは解明されると信じています。その必然的な帰結として、人類はAIとなっていきます。

 詳しくは『苫米地英人、宇宙を語る』などを読み返してほしいのですが、人間の脳神経が光ファイバーに置き換えられ、意識がサーバーにアップロードされる日は確実に来ます。将来の人類はAIだけとなるでしょう。

 引用終わり(この続きは次回に)

 

 

 次回が最後の回答です。

記憶が抜ける」というチャンスに取り組むべき“オンリーワンのプラン”を紹介します。

 

Q-333につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

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今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版



Q-333:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.8;抽象度を上げた“オンリーワンのプラン”>

 

御相談をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:私は以前から心療内科を定期通院しています。欠かさずに内服を継続しており、とくに調子は変わらないのですが、最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています。

 主治医に相談してもとくに助言はなく、精神科を受診しても「心配ない」と言われました。

 先日は車を運転している間の記憶がなく、気が付いたらまったく知らない場所に停車していました。同乗者には「急にしゃべらなくなって心配した」と言われました。私は治りますか?

 

 私は精神科医ではありませんが、医師兼コーチの立場でアドバイスさせていただきます。現代医療を否定したいのではなく、包摂する意図であることをご理解ください。

 (「包摂」はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 vol.1;感情が起こるメカニズム -前編-

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 vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起

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 vol.5;イメージの限界が自分の限界

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31958269.html

 vol.6;新しいゲシュタルトに人格をうつす技

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 vol.73つのケースとケース別プラン

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 vol.8;抽象度を上げた“オンリーワンのプラン”

 

 

A8:シンプルに回答し直し、さらに抽象度を上げてまとめる後編です。キーワードは「オラクル(oracle)」!

 前回は「新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版」(Club Tomabechi)の付録②から引用しました。そこで苫米地博士が述べられていたのは

 

 〇ビッグバンから星が生まれるまでの時間はとても短い。これが単なるランダム性と重力だけの結果だとしたら、奇跡というか不可能とも言えるほどに速い

 〇進化も同じ。原始の地球でランダムな反応をしたのでは、アミノ酸ですら作るのは難しい

 〇陸に上がった魚にはコーチがいた。魚が過酷な環境である陸に上がって生きていくためには相当なゴール設定と素晴らしいコーチが必要。「君ならできる」と鼓舞してくれる偉大なコーチが、陸に上がった魚のそばにいたはず

 〇同じように、宇宙にもコーチがいた。宇宙が進化していく過程でゴールがあり、コーチがいたと考えないと、ランダムな結果としてできたにしてはあまりに速すぎる

 

 

 今回のサブタイトルは「抽象度を上げた“オンリーワンのプラン”」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 前回の引用文を読みながら、私はあらためて「ゴール」の重要性を感じました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 そして、“現状の外”へのゴール設定を強力にサポートするコーチの存在(縁起)も。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

  

 しかしながら、私が最後に伝えたいのは、「素晴らしいコーチからコーチングを受けよう」ということではありません。まずは自分自身で“オンリーワンのプラン”を手に入れて欲しいのです。

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

それは「〇〇性」を体得すること。体得とは、体感を伴って心から納得することです。その「〇〇性」が不明瞭なままなのであれば、むしろコーチングを受けない方がいいくらいです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12935916.html

 

 以下、前回引用分のつづきです。「記憶が抜ける」という今、真摯に向き合うべき“オンリーワンのプラン”を感じてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

オラクル(神託)によって不可能が可能になる(次回引用分のつづき)

 話を戻しますと、計算量の複雑性は物理的な計算時間として記述されます。例えば、小さな数を因数分解しようとしたら、今のコンピューターを使えば一瞬でできます。例えば、21という数を因数分解するのは、私たちの脳という人工知能でも一瞬でできます。

 でも、桁数が大きな素数同士の掛け算による巨大な数の因数分解をしようとしたら、たくさんの時間が必要です。「セールスマン巡回問題」として知られている、複数の街をいかに効率的に回るかという単純そうに見える計算問題があります。この計算量の複雑性も、街の数が増えるごとに跳ね上がります。

 宇宙の進化や生命の進化もこれと同じですが、もっと複雑でもっと時間がかかるのです。その計算量の複雑性はとてつもないものです。

 したがって科学者たちはこんな短時間で宇宙も生命も進化するはずがないと考えています。でもそれはランダムだからです。

 ランダムウォークで東京から大阪にたどり着く可能性と時間は膨大です。でも、そこに意図があれば、それにコーチがいれば別なのです。

 抽象度の階段の1つ上からの情報があれば、計算量を大幅に引き下げます。宇宙と生命が恐るべき短時間で進化した理由はこの情報によります。

 生命素粒子仮説では、これを「オラクル(神託)」と呼びます。オラクルは離散数理の用語であり、データベースのOracleという会社の名前はここから来ています。

 このオラクルによって、不可能なことが可能になるのです。計算量が激減するのです。計算量が激減するということは、計算時間が短縮されるということです。

 少し難しい話が続きましたが、一度に理解しようとせずに、繰り返し読みながら、頭にインストールしていってください。特に著者になりきって、しゃべるように音読するのは有効です。

 臨場感たっぷりに誰かに話すように音読してみると、繰り返しているうちに自然と頭に入っていきます。というわけで、具体的なワークを紹介します。

 引用終わり(続きは「新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版」でどうぞ)

 

 

 記憶が抜ける」という今、真摯に向き合うべき“オンリーワンのプラン”とは、「意図性(intentionality)」を体得すること!

 F-265:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.9;“初心”とは?>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30002338.html

 

 行動でも、思考(=情報空間での行動)でも、「次に何をするか」という将来に対する自身の意図が「意図性(intentionality)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

「意図性(intentionality)」が、“自分”という存在のオリジナルを決め、その存在の意義を決めます。シンプルにいうと、「なぜ存在するのか?」「なぜ生きるのか?」への答えが自分(=宇宙)を決定します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

以前述べたとおり、「記憶が抜ける」というのは、目の前の世界から臨場感が切り離された状態です。それは他人のモノサシや社会の価値観が刷り込まれたこれまでのブリーフシステム(BS)による「無人運転」「自動運転」を緊急停止したということ。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

*「ブリーフシステム(BSBelief System)」はこちら↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 その状態をしっかりモニタリングし(無意識の意識化)、ゴール(未来)側から再評価してください(ラベリング)。

 Q-287:ドーパミンの分泌をvol.7;モニタリング&ラベリングの意義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29863863.html

 

 私はなぜ存在するのか?

私はなぜ生きる(生きている)のか?

  と自問(セルフトーク)しながら。

 Q-276:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29571673.html

 

 「意図性(intentionality)」を感じながら、ゴールのカテゴリ=バランスホイールを整えていきましょう。ホイールとは「車輪」のこと。車輪がいびつなままだと、うまく転がることができません。

記憶が抜ける」のは、おそらく車輪が引っかかり止まったとき。反対にバランスホイールがきれいに整っていくと、人生はうまく転がっていきます。「記憶が抜ける」ことも減っていくはずです。

 Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

 最後に、もう1つ大切なセルフトークを紹介します。それは

 

仕事のこと、趣味のこと、家族のこと、友人のこと、自分自身の生きがいどうやったらすべてを自身の意図と結びつけられるだろうか?

 

 今はチャンスのときです。抽象度の階段の1つ上からの情報=オラクルを得るというチャンスのとき。

 

記憶が抜ける」が気にならなくなる頃には、今は想像できない“もっと豊かな世界”で生きているはずです。もちろん100%want toで。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 お楽しみに!

 

 

 以上、私の回答です。

 御相談ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

  

-追記-

 最後に「バランスホイール」を取り上げたのはなぜでしょうか?

 

 答えは「抽象度を上げるための縁起」だから。大切なのは「すべてを包摂する」という意図です。

 

気づきました?

 

 そう、毎回冒頭に書いていた言葉「(すべてを)包摂する意図」が最もシンプルな私の回答。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「(すべてを)包摂する意図」を持ち続け、自由意志でゴールを設定(再設定)しながら生き続けてください。本当に“もっと豊かな世界”になりますよ。なぜなら

(続きはこちらで↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)。詳細はまもなく告知いたします。お楽しみに。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

  

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