苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:Q:質問等回答編 > Q-256~ 私、立ち直れるかな?

Q-256:私、立ち直れるかな? <前編;個人の視点で>

 

 医療・介護の現場で働いていると、もちろんうれしいこともありますが、辛く悲しいことが起こります。老病死(+生で四苦)の場だからです。

 よく患者さんの御家族から「(医療従事者の)皆さんは慣れているでしょうけど」と言われますが、老病死に苦しむ姿を見ることはやはり辛いものです。

 PM-04-09:ますます緊張する医療・介護現場の福音となるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166400.html

 

だから、どんなに経験豊かな医療人であっても、大脳辺縁系優位に陥ることが起こりえます。いわゆる「ファイト・オア・フライト」の状態です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

とくに予想外のことが突然起こってしまった場合、それが重大であればあるほど、不安・恐怖(Fear)、義務感(Obligation)、罪悪感(Guilty)といった感情に苦しむことになります。後々まで。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 不安・恐怖が現場に蔓延してしまうと、さらにトラブルが起こりやすくなります。関わる人たちの心の中でwant tohave toに変わり、心身ともこわばるからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 医療・介護の現場は、一般の皆さんが思う以上に、とてもとても過酷です(いろいろな意味で)。

 

 

 先日、医療事故に遭遇しました。そのとき関係者が発した言葉が、「先生、私、立ち直れるかな?」。

 

 すぐにでも「必ず立ち直れる」ことを(claim)、その根拠(warrant)と事実(data)とともにお伝えしたかったのですが、あまりに憔悴した様子をみて自重しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 コンフォートゾーンから大きく外れていたからです。大脳辺縁系優位から前頭前野優位にリカバーしていなければ、論理的な情報は届きません。

その時必要なのはヒーリングでした。「大丈夫」の一言だけで十分だったはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 セルフトークでいえば「第2段階」がヒーリングからコーチングに移行するとき。そのタイミングでしっかり届けることができるように、「立ち直る」ためのポイントをまとめます。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

前編;個人の視点で

 

 

 まずは「『辛い記憶を引きずる』のはありえない」という事実を理解してください。

 Q-167:自分を苦しめているのは記憶です。過去に苦しめられていることを感じています。コーチングで変化を実感しますか? <プチワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24320549.html

 

 時間は未来から過去に向かって流れています。「辛い出来事」はすぐに過去になり、どんどん遠ざかっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 「辛い記憶を引きずる」ように感じるのは、わざわざ遠ざかる「出来事」を「辛い」と思い出し、“今”にしてしまっているから。全部自分がやっていることを自覚しましょう。

 Q-220:ゴールに対するスケジュールはたてますか? <後編(コーチング実践者~コーチ向け);人類には“今”しかない>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27478021.html

 

 では「辛い出来事」はまったく気にせず、すっかり忘れてしまえばいいのでしょうか?

 

 それも一つの解決策かもしれませんが、私はお勧めしません。アクシデントが起こったということは、「何かがスコトーマに隠れていた」ということだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

その「何か」を見つけだし(case)、しっかり共有し、次のアクシデントを防ぐ(なるべく最小限のダメージにとどめる)こと(plan)が重要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 その具体的な方法として「エクスプラネーション・パターン法」があります。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 「ゼロトラスト」は承知の上で、それでも「ゼロ」を目指すことが、責任ある大人の生き方のはず。

 F-228~:ゼロトラスト

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418030.html

 

 責任をしっかり自覚すること、すなわち「自責」はリーダーの大切な資質です。

 F-104:「映写機の故障により上映できるかわかりません」Vol.4;リーダーの視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 

 そして、その「自責」は、豊かな(well-being)人生を送るための秘訣でもあります。

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 *詳しくはこちら↓ 「人間関係」について考察しました。

 S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

 

 では、責任をしっかり自覚しながら、アクシデントが起こってもしっかり立ち直り、ますます豊かな人生を送るためには何を心がければいいのでしょうか?

 

 そう、ゴール設定。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールを設定(再設定)し、ゴール実現を確信する

 

 シンプルに考えると、well-beingに必要なのはゴールとエフィカシーだけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 そのゴールとエフィカシーをしっかり学び実践するために、コーチングがあり、私たちコーチが存在します。縁起として。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 さぁ、コーチングを学んでみませんか?

 

Time to fly

 F-206~:マトリックス/Matrix

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html

 

Q-257につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 シンプルに考えると、well-beingに必要なのはゴールとエフィカシーだけ

 

 エフィカシーの上げ方について、認知科学者 苫米地英人博士が一般向けにもアップデートされました。博士の著書「オーセンティック・コーチング」(CYZO)より引用します(p125)。

 

 

 ◎エスティームの新しい解釈

 鬱になるのは前頭前野の活性が下がって大脳辺縁系が優位になっているからです。エフィカシーが上げられない原因も同様で、大脳辺縁系の活性が優位になり、IQが下がっているからです。情動的になり、論理思考ができなくなってしまった脳を、前頭前野で思考できるようにすればエフィカシーも上がってきます。別の言葉で言えば、マインドの使い方を間違えているためにエフィカシーが上がってこないのです。マインドの使い方を変えていけば、エフィカシーも自然に上がってくるはずです。

 では、マインドの使い方をどう変えていけばいいのでしょうか?

 これについてはすでにいろんな書籍で書いていますので、そちらも参照してほしいのですが、本書で新しく伝えるのはエスティームの効用です。

 エスティームの意味は「尊重する」「高く評価する」という意味で、エフィカシーと似ているように聞こえますが、コーチングでは両者を明確に分けています。

 なぜなら、コーチングにおけるエスティームとは、社会の中での地位のことを指すからです。課長よりも部長の方が高いエスティームであり、部長よりも社長のほうが高いエスティームを持っているということです。

 しかし、社会的地位とは現状の中に居続けることで意味を成します。「私はこの会社の部長なんだ」ということに誇りを持っていればこそ、それを実現したいと思うわけです。つまり、エスティームを高めることは自分を現状に縛り付けることを意味します。ですから、エスティームはコーチングではクローズアップされることが少ない言葉になります。ただし、人間の心理とは不思議なものでエスティームが高い人はエフィカシーも高いことが往々にしてあります。

 ですから、今回、私はエスティームに新たな意味を追加し、再定義しました。この再定義によってエスティームはコーチングにおいて重要な言葉となります。

 エスティームの新しい定義とは自分の社会的地位を誇るのではなく、「自分のゴールの凄さを自ら誇る」というものです。部長や社長といった社会的な地位を誇るように、自分のゴールの高さを自ら評価し、誇るのです。

 これまでのエスティームは「私もとうとう社長にまで上りつめた。凄いな。私は」としみじみ思うことでした。しかし、これからのエスティームは「私のゴールは社会的貢献度がとても高い。現にあそこやあそこの国の人々の暮らしを豊かにできそうだ。私ってすごいなあ」としみじみと思うということです。

 自分が持っているゴールを誇ることでエスティームを高める。エスティームが高まれば、エフィカシーも自然に高まってくるのです。

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-065~水木しげるさんの「幸福の七か条」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_303640.html

F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす

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F-184~:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと

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F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

 

 

オーセンティック・コーチング



Q-257:私、立ち直れるかな? <中編;組織~社会の視点で>

 

 医療・介護の現場で働いていると、もちろんうれしいこともありますが、辛く悲しいことが起こります。老病死(+生で四苦)の場だからです。

 医療・介護の現場は、一般の皆さんが思う以上に過酷です。

 PM-04-09:ますます緊張する医療・介護現場の福音となるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166400.html

 

 先日、医療事故に遭遇しました。そのとき関係者が発した言葉が、「先生、私、立ち直れるかな?」。

 

 セルフトークでいえば「第2段階」がヒーリングからコーチングに移行するとき。そのタイミングでしっかり届けることができるように、「立ち直る」ためのポイントをまとめます。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

前編;個人の視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28693339.html

 中編;組織~社会の視点で

 

 

 ゴールを設定し、その実現を確信していると(エフィカシー)、目の前のすべてがゴール達成のための挑戦に感じられます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 もちろん、「うれしい」「楽しい」ばかりではありません。ショックで打ちひしがれることもあれば、怒りに震えることもあるでしょう。理不尽であればあるほど。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 そんなときに心がけるべきことは、動物的な大脳辺縁系優位から人間的な前頭前野優位にリカバーすること。私はそれをヒーリングだと思っています。

 ヒーリングされた状態でなければコーチングはできません。そして、そのヒーリングのためにはコーチングが有効です。つまり、ヒーリングとコーチングは一体。

 F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

 

 前回は個人の視点でまとめましたが、その知識と実践のメリットは個人レベルにとどまりません。すべては関係で成り立っているのですから当然です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 現代社会はますますコーチングを必要としています。

 その証拠に「私、立ち直れるかな?」を聞いた頃、日本ではこんなニュースが流れていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808495.html

 

    北海道知床半島で観光船「KAZU1(カズワン)」が沈没(R4.4/23

同じ会社の臨時船長が「知識のない社長が、人任せなのに、ベテラン社員を解雇したことが事故の背景にある」「従業員を大事にしない会社」と証言(北海道放送)

    「無添くら寿司」(山梨県甲府市)の30代店長が店の駐車場で焼身自殺(R4.4/1

 従業員や元従業員の詳細なパワハラ証言が報道されるも、会社側は否定。その後、会社側が遺族を恫喝していたことが報道される(週刊文春)

    熊本秀岳館高校サッカー部コーチが部員を暴行

監督がTVで涙の謝罪を行ったが、その裏で部員を強迫してもみ消しを画策していたことが発覚。さらに部員間での暴行問題も浮上(熊本日日新聞)

 

 

 これらの出来事には共通点があります。それは「不安・恐怖による支配が常態化している」ということ。

 F-035~:クライシス(危機)の本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

 では、その「不安・恐怖による支配」の根底には何があるのでしょうか?

 

 以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「オーセンティック・コーチング」(CYZO)より引用します(p168)。ぜひ問題の本質について感じてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 

 ◎現状維持がなぜダメなのか?

 現状維持がダメな理由については第1章でも書きましたが、人は限定合理性で生きているからです。

 限定合理性とは、人は生来的に変化を好む生き物だということです。同じことが続くことを好みません。ですから、お金持ちたちは有り余るほどお金を持っていても、もっとお金が欲しいと思うのです。人は、いまいくらお金を持っているのか、ではなく、いくら増えたのか、減ったのかにしか興味がないのです。

 人は本来、現状維持なんて大嫌いなのです。必ず、一定量の変化、特に増加を好ましく思うのです。

 その一方で、人は危険を避けます。生物として当然の行為で、慣れ親しんだ場所で安穏に暮らしていればそれで問題はないと考えます。

 つまり、人は変化は好きな一方で大きな変化は大嫌いなのです。

 これをいまの世の中に当てはめると、現状の世界がまったく変わらない中で、現状のシステムだけが肥大化していく理由が見えてきます。

 具体的に言えば、現在のコンフォートゾーンが維持される状態で、少しずつの変化が好まれている状態です。つまり、既得権益だけが肥大する社会なのです。

 これで得するのは誰かというと現在の格差社会の頂点に立つごく一部の人間だけです。巨大な資産は巨大な利益を生み、人々の労働で得た利益など比較にもなりません。

 いまの世の中は、富裕層にとってのコンフォートゾーンであり、それがいま全世界的に広がっている状態なのです。それが「現状」です。そこにいたら当然、格差社会と差別社会が広まるに決まっています。

 私たちはここにノーを突きつけなければならないのです。

 ですから、現状の外側にゴールを設定し、現状の外に出る必要があるのです。

 最後に自分のゴールが現状の外のゴールかを判断する簡単な基準を紹介しましょう。それはゴールについて考えた時、怖くなったり、不安になるか、どうかです。もしも不安になれば、これは現状の外のゴールです。

 そして、私たちコーチの仕事はクライアントに不安を作ることです。コーチは人生のあらゆる場面(バランスホイール)で現状の外のゴールを設定する手伝いをします。それは、人生のあらゆる場面に不安を作ることでもあります。つまり、コーチの仕事はカウンセラーとは正反対だということです。

 引用終わり

 

 

 私は、組織や社会にはびこる「不安・恐怖による支配」の根底には、「差別意識」と「煩悩肯定」があると考えています。

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

現在のコンフォートゾーンが維持される状態で、少しずつの変化が好まれている状態です。つまり、既得権益だけが肥大する社会

 

 差別意識が「既得権益」を生みだし(強化し)、煩悩肯定が「肥大」を加速化させているのです。いずれにせよ、思考は停止しています。支配する側も、支配される側も。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 だからこそ、コーチングが重要。

 コーチングによって設定するゴールが、エネルギーと想像性/創造性を生みだし、社会にはびこる束縛から自身を解放します。

 F-061~:バイオパワー(生権力)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 それが自由!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 その自由を手に入れるマインド(意識状態)をつくりあげることが教育の目的です。

ところが、差別と煩悩をむき出しにした既得権益(大人)の「不安・恐怖による支配」が、子どもたちのマインドを蝕みボロボロにしています。

PM-05~:苫米地理論で見える教育現場のスコトーマ(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13077001.html

 

 サッカー部員は「不安・恐怖による支配」の被害者です。

 店長も船長も、縁がつながった人たちも皆、「不安・恐怖による支配」の被害者です。

 そして、今、世界中の人々が「格差社会の頂点に立つごく一部の人間」による「不安・恐怖による支配」の被害者になってしまっています。そうとは知らずに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 それは仕組まれたコンフォートゾーン(CZ)にどっぷり嵌ってしまっている状態。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その証拠に、「コロナ」や「ウクライナ」に異を唱える人は、あからさまに非難され、社会的に抹殺されています。仕組まれたCZの外にいるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13837769.html

 

 今こそ自身のCZを疑うとき

今こそCZの外側に新たなゴールを設定するとき

 そして、今こそシンの自由を手に入れるとき

 

 

 次回は「『CZを吟味し、外側に飛び出す』ためのマインド(意識状態)づくり」を取り上げます。お楽しみに。

 

Q-258につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 先日(202251日)、元サッカー日本代表監督のイビチャ・オシム(Ivica Osim)さんがお亡くなりになりました。そのオシムさんの言葉を紹介します。

 

 いまの日本の選手は、なにをやるべきかを周りから決められている。

 ある程度やったら、「次、なにをやるんですか?」と聞いてくる。

 そうじゃなくて、自分で打ち破って進んでいくべきじゃないか?

 

 

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 第3回目(R4.6/19開催)のテーマは「ゴール」。詳細はこちら↓

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-031:「人間関係が嫌になった」

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F-043:「感情労働」という問題とその解決のイメージ

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F-078~:ヘンリー・フォードの教え

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F-110~:情報が書き換わると現実が変わる

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F-212~:仕事楽しみですか? ~want toが非難される社会~

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オーセンティック・コーチング




Q-258:私、立ち直れるかな? <後編;国家~地球+未来の視点で>

 

 医療・介護の現場で働いていると、もちろんうれしいこともありますが、辛く悲しいことが起こります。老病死(+生で四苦)の場だからです。

 医療・介護の現場は、一般の皆さんが思う以上に過酷です。

 PM-04-09:ますます緊張する医療・介護現場の福音となるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166400.html

 

 先日、医療事故に遭遇しました。そのとき関係者が発した言葉が、「先生、私、立ち直れるかな?」。

 

 セルフトークでいえば「第2段階」がヒーリングからコーチングに移行するとき。そのタイミングでしっかり届けることができるように、「立ち直る」ためのポイントをまとめます。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

前編;個人の視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28693339.html

 中編;組織~社会の視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28703188.html

 後編;国家~地球+未来の視点で

 

 

 今こそ自身のコンフォートゾーン(CZ)を疑うとき

今こそCZの外側に新たなゴールを設定するとき

 そして、今こそシンの自由を手に入れるとき

 

 今回は「『CZを吟味し、外側に飛び出す』ためのマインド(意識状態)づくり」がテーマです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

鍵は「抽象度を上げる」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 つまり、個人→組織→国家→地球→未来を含む縁起空間 と視点を上げ、「自分(自我)」を拡張していくことがポイントです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 では、認知科学者 苫米地英人博士の著書「近未来のブッダ 21世紀を導くリーダーの鉄則」(サンガ)を確認しながら、一緒に考えていきましょう(青色が引用部分)。

呼吸を意識に上げ、リラックスとゆらぎを得ながら読み進めてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

 

 不殺生戒を保障するために

 「人を殺すべからず」という善悪なき世界の唯一の例外は、戒であれば個人の内的な問題として意識されます。しかし戒は自分で守らなければそれまでです。では、戒と関係ない現代の人々にとって、「人を殺すべからず」はどのように守られるのでしょうか。政治でしょうか? 宗教でしょうか?

 どちらも違います。現代政治は国民の感情やリーダーの意志でいくらでも法律を変えてしまえます。聖徳太子でさえ高句麗からの依頼の百済出兵には反対していません。政治は戒をたやすく超えてしまいます。宗教は殺戮や戦争の歴史を見ればその任に堪えられないのは一目瞭然です。宗教洗脳で殺人は簡単に善行になってしまいます。

 不殺生を全人類がどうやって担保するか。それは、教育によってだと私は思います。人間とはなにか? 生命現象とはなにか? 社会行為とはなにか? と抽象化して考えていくことができれば、自分以外の人たちも認めることができます。自分の煩悩を抑えて周りの人たちの利益を考えることができます。

 

 博士が語られているのは教育の重要性。教育には「抽象化能力を磨き、自由を手に入れる」という大切な役割があります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そのためには煩悩のコントロールが必須。脳の機能でいえば、扁桃体含む大脳辺縁系を前頭前野でコントロールすることです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

それなのに、前回取り上げたような差別と煩悩をむき出しにした既得権益(大人)の「不安・恐怖による支配」が、子どもたちのマインドを蝕みボロボロにしています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9672774.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9817539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9817603.html

 

それではますます未来がhave toになってしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 今、教育の現場に求められているのは、本気で子どものことを思う「利他心」です。社会が必要としているのも、お互いがお互いのことを思う「利他心」です。

それを鹿児島の先達 西郷隆盛は「克己」と語りました↓

 F-052:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html

 

 

 圧倒的な利他心を生む

 他者の利益を考える心を利他心と言います。抽象度を高めていくと、圧倒的な利他心が生まれてきます。そうなると殺人はもうできません。利他心とは、慈悲の別名と言っていいでしょう。

 圧倒的な利他心を生むには、脳を活性化させ、前頭前野を使った抽象度の高い思考に熟練し、行動を変えていくこと、つまり人間としての成長が必要です。それは近代社会では義務教育の仕事です。放っておいたら人間の本能は利己心です。教育しないと利他心は生まれません。慈悲は教育によって生まれるものなのです。

 

 「利他心」を生むために必要なことは(case)、「前頭前野を使った抽象度の高い思考に熟練し、行動を変えていくこと」。それ(plan)を一言でいえば「コーチング」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 コーチングのコアは「ゴール」と「エフィカシー」。

 

 1)心から望み、2)自分中心を捨て、3)現状の外 に設定するものがゴール。よって、ゴールを設定(再設定)するたびに、ますます「他者の利益を考える」ようになっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールを達成する能力の自己評価がエフィカシー。エフィカシーが高まるほど、ゴールとして掲げた「他者の利益」がどんどん実現していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 今まで眠っていた無限に等しい能力が覚醒し、エネルギーと創造性を“爆発”させながら、真っすぐゴールに向かっていくからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

 

 現代人はブッダ意識で行動できる

 前頭前野が進化した原始人が人類であり、教育によってブッダの慈悲を問題なく持てるのが現代の人間でしょう。自分の帰属した階級だけを優遇するとか、上から目線で“お恵み”を施すなどということはブッダの世界にはありません。帰属心もなければ、上下の意識もなく、一切が自分と同列であり、自分のためではなく他者のために生きています。

 IQを究極的に高めることのできる現代人なら、ブッダの次元で、だれかが苦しんでいれば救いたいと心から思い、行動を起こせるはずです。

 ブッダの次元でなくてよければ、利他は実は日常にあふれています。世の中のニュースを見ても、たとえばひき逃げや当て逃げなどをする人もいる一方で、事故現場などで周りにいる人が一生懸命、介抱したり、駅などでも具合が悪くて倒れた人を見たら、駅員や救急車に連絡したりして助けようとする行動を、多くの人が当たり前のように行っているでしょう。見ず知らずの人でも、見れば助けなくてはいけない状況だということはわかります。多くの情報を処理している現代人は、どうすればよりよいのか、見知らぬ相手へのとっさの場合でも判断できるのです。

 

 苫米地博士は「慈悲」の英訳として「compassion」を使われています。「mercy」は哀れみ(憐れみ)の意味が強すぎるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28045280.html

 

余談ですが、哀れみ(憐れみ)と同情は違います。その違いは「〇〇」の有無。その「〇〇」はゴール達成の秘訣でもあります。詳しくはこちらで↓

 Q-169~:自身の信念を失いそうです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_406747.html

 

 ゴールに向かう過程で、人は自由になり、「帰属心もなければ、上下の意識もなく、一切が自分と同列であり、自分のためではなく他者のために生きている」という境地に到達します。私はその境地(意識状態)を“無敵”と呼んでいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 

 まずは慈悲的なゴール設定

 慈悲を実践するにあたって一つ大事なことがあります。先ほどもふれましたがゴール設定をするのです。慈悲に関したゴールを設定すると、とうぜん役割も慈悲的なものになっていきます。それはもしかすると、あなたが思う以上に意味が深いことかもしれません。うまく慈悲的なゴール設定ができれば、そのゴールに従った慈悲に通じる行動を選べるようになるでしょう。そこには当然、抽象度の高い認識と選択が伴います。

ただし、いきなり最初から抽象度の高い選択が完璧にできたりはしません。最初は物まねでいいのです。「だれかが言ったからおれもゴールは世界平和にしよう」みたいなことでもかまいません。

「自分の幸せは、人を幸せにすることにあるんだ」ということが、自然とわかってくるのです。理解や気づきと行動は裏表です。行動したからこそ気づくこともあります。ですから、ある程度の理解を整えたら、実践あるのみです。

最初はまねでいい、ということは、見本を示す存在が必要です。だから私は若者に「おれのゴールは世界の戦争と差別をなくすこと」といつも言っています。いくらでもまねしてほしいと思います。まねでも、自分で行動しているところで本物ですし、やっていくうちに違うものがみつかるかもしれないでしょう。行動もなにもないところからはバージョンアップなどは無理なので、とにかく行動することです。

 

 博士がおっしゃるとおり、「理解や気づきと行動は裏表」。

 このブログをお読みの皆さんは、すでに理解は整っているはずです。だから、すぐに行動を。そう、ゴール設定(再設定)です。

 

 ゴールを設定(再設定)し、ゴール実現を確信する

 

 シンプルに考えると、well-beingに必要なのはゴールとエフィカシーだけ

 Q-144~191019/20 鹿児島セミナーレポート

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400287.html

 

 そのゴールとエフィカシーをしっかり学び実践するために、コーチングがあり、私たちコーチが存在します。縁起として。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 今こそコーチングを学び、実践し、ひろげ、伝えるとき。

 心の呪縛(リミッター)を打ち破り、自ら生みだす未来に向かって飛びだしてください。

 

Time to fly

 F-206~:マトリックス/Matrix

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

「利他心」を生むために必要なことは(case)、「前頭前野を使った抽象度の高い思考に熟練し、行動を変えていくこと」。それ(plan)を一言でいえば「コーチング」です

 

 子どもと一緒に大人もセルフコーチングを学べる重要なプログラムがあります。詳しくは↓

 PM-05-33:子どもたちへの最大のプレゼント<後編;スピリチュアルペインはすでに始まっているのだから>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11386276.html

 

 

-追記2

 最初はまねでいい、ということは、見本を示す存在が必要です。だから私は若者に「おれのゴールは世界の戦争と差別をなくすこと」といつも言っています

 

 ...その博士のゴールに関して御質問をいただきました。当時の私の回答はこちら↓

 Q-173:苫米地博士のゴールはなぜ「世界平和」ではないのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24905311.html

 

 今春(20224月)発売された「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZO)の中で、苫米地博士御自身が言及されています。p.158~「『世界から戦争と差別をなくす』というゴールのその先」をお読みください。

 (上記リンク記事に追記しました)

 

 

-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第3回目(R4.6/19開催)のテーマは「ゴール」。詳細はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28683163.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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