Q-252:最近また頭痛がひどくなりました <vol.1;コーチは指示やアドバイスを行わない>
御質問をいただきました。ありがとうございます。
その一部に回答いたします。
(変更を加えています)
Q:私は若い頃から頭痛もちです。「頭痛と認知的不協和」を読ませていただき心を整えることで頭痛が良くなっていくことを実感していましたが、最近また頭痛がひどくなりました。バランスホイールを意識しながらゴールを見直しています。ぜひアドバイスをよろしくお願いいたします。
vol.1;コーチは指示やアドバイスを行わない
A:御質問者が言及されている「頭痛と認知的不協和」とは、下記ブログ記事のことです。いただいた御質問に対して、ヒーリングとコーチングの関係を意識に上げながらお答えしました。
Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html
ところで、最近、認知科学者
苫米地英人博士の新刊が発売されました。その「オーセンティック・コーチング」(CYZO)には、このようなことが書かれています。
以下、同書からの引用です。
◎言語でコントロールしてはいけない
スコトーマの原理がわかってきたら、いよいよ本章のテーマであるブリーフシステムの話をしましょう。ブリーフシステムを変えるときには通常、言語を利用します。言語によってスコトーマをコントロールするわけです。
といっても、コーチがクライアントに対してさまざまな指示を出すということではありません。ここを勘違いしているコーチを最近多く見かけるので、一言言っておきます。
コーチングといっても、いまやさまざまな組織がありますから、その組織その組織で独自の色合いをつけていくのは悪いことではありません。しかし、「言語を利用する」ことの意味をわかっていない場合には問題が発生します。
どういう問題かというと、コーチングの効果が出なくなるという本質的な問題です。
さきほどから言っているように私たちの脳は言語の影響を受けやすくできています。「この本がお勧めですよ」と言われれば、その本が気になるわけで、言葉による指示や導入は簡単に効果を発揮します。しかし、コーチがクライアントに対して指示を出してしまったら、それは単なる誘導です。コーチングでもなんでもありません。
はっきり言いますが、コーチはクライアントに指示やアドバイスを出してはいけません。大切なことなのでもう一度言います。コーチはクライアントに指示やアドバイスを出してはいけないのです。
「指示はまだしも、アドバイスまでしてはいけないのか」と思った人も多いかと思いますが、私はさらに、クライアントに質問する必要もないと考えます。
「それじゃあ、セッション中、クライアントと何を話せばいいんだ!」と思った人も少なくないでしょう。
しかし、私はセッション中、クライアントと話す必要もないと思っています。ただし、“言語”を使わないということではありません。むしろ、“言語”は積極的に使っていきます。
一体、どういうことなのか? を説明していきましょう。
引用終わり(続きは「オーセンティック・コーチング」p105~をお読みください)
コーチはクライアントに指示やアドバイスを出してはいけない
…早速、この部分についても御質問をいただきました。
読書後熟慮を重ねるうちに、私自身も質問に対する回答の仕方をアップデートしていくことを思い立ちました。回答そのものを与える(授ける)のではなく、スコトーマを外し自ら解決することができるように(でも、まわりくどくならないようにw)、工夫を重ねていきたいと思います。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
博士が「指示やアドバイスを出してはいけない」とおっしゃるのは、「コーチが行き先を決めるな」「決定的な方向付けをするな」ということ(ハズ)。
それをいつもの表現でいうと、「コンテンツには関わらない」。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28529789.html
私はベクトルという意味での「方向づけ」はつねに意識に上げる(上げさせる)べきだと思っています。「抽象度を上げる」「ゲシュタルトを大きくする(connect the dots)」ための意識状態をつくる(維持する)という意味です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
*ゲシュタルトはこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html
コーチはクライアントに指示やアドバイスを出してはいけない
=コンテンツには関わらない
「コンテンツ」を違う表現であらわすなら「w」「w1」。
「w」は現在のブリーフシステム(BS)が生みだす現実世界のこと。じつは自我そのものです。今回の御質問でいえば「頭痛がひどい私」。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html
「w1」はゴール設定で生みだす新たな可能世界のことであり、拡張した自我=縁起宇宙のこと。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
時間でいえば、もちろん、未来。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html
「w」から「w1」へ移行した結果として、BS=自我の書き換えが起こります。御質問でいうと、「頭痛がひどい私」から「頭痛を克服した私」「病気と無縁な私」に変化する感じ。詳しくはこちらを確認してください↓
F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html
コーチはクライアントに指示やアドバイスを出してはいけない
=コンテンツには関わらない
…では、ゴールにも、現在のBSにもかかわらないコーチは、一体何を行うのでしょうか?
指示やアドバイスなしで行うこととは?
直接的なアドバイスをせずに「最近また頭痛がひどくなりました」を解決するためにはどうすればよいのでしょう?
…答えは、じつは、すでに書いてあります。
次回、その注意点とともに詳しくまとめます。お楽しみに。
(Q-253につづく)
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html
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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28496983.html
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一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
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