苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:Q:質問等回答編 > ゴール

Q-217:家族や人間関係のゴール設定はどのようにすればよいでしょうか?

 

ゴールに関する御質問をいただきました。ありがとうございます。

質問の一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:家族や人間関係のゴール設定はどのようにすればよいでしょうか?

家族のゴールの現状の外、抽象度が高いゴールというのがイメージが湧きません

 

A:次の2点をいつも意識に上げておくことをお勧めします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

1.「関係」に気を向ける

2.ゴールのポイントの2つ目「自分中心を捨て去る」

 

 1.「関係」に気を向ける

 「存在があり関係が生まれる」という西洋哲学に対して、東洋哲学は「関係があり存在が生まれる」という縁起ベース。さらに苫米地式は、その両方を包摂しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私たちは物理空間上の存在の方に注視してしまいがち(lock on)。すると、高次の情報空間にある重要な情報(関係性)がスコトーマに隠れてしまいます(lock out)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 *情報空間はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その状態では、ゴールはなかなか設定できません。3つ目のポイントである「現状の外」がわからないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 では、「関係」に気を向けながら、「現状の外」にゴールを見いだすにはどうすればいいのでしょうか?

 

 

2.ゴールのポイントの2つ目「自分中心を捨て去る」

 私の答えは「自分中心を捨て去る」。そう、ゴールの2つ目のポイントです。

 

 私は「自分中心を捨て去る」=「“自分”という部分関数をどこまで大きくできるか?」と理解しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

捨て去るのは「中心」の方ではありません。「利他」という言葉に含まれる「自分のことは後回し」というようなブリーフでは、ゴールの1つ目のポイント「心から望む」「止められてもやりたい」が保てません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 「want to」にいつの間にか「have to」が紛れ込むと、創造的回避が働きゴールからむしろ遠ざかってしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

 捨て去るのは「自分」の方、「私さえよければ」というような我欲です。小さな煩悩を捨て去ることは“自分”の抽象度を上げることでもあります。わかりやすく表現すると「(関係の)どこまでを“自分”と感じられるか?」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 「家族や人間関係のゴール設定」の際は、自分が感じている「関係」の抽象度をもう一段引き上げてみてください。苫米地式の「上から目線」で。

 F-009:本物の“向上心”、本当の“上から目線”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721215.html

 

 

 最後にもうひとつ。

 子育て中の方によくお伝えしているのが、「我が子育ては我が心育て」という言葉。子育て中に親も成長していくという意味ですが、その場合の成長とは「抽象度が上がる」ことと同義です。つまり、子どもとの縁により、ますますゴール設定がうまくできるようになるということ。

 

 無我夢中で子育てに取り組みながら、「関係」そのものの次元が上がる方向に気を向け続けていれば、そのうちにスコトーマが外れ、もっとすごいゴールを設定することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

それを確信し(エフィカシー)、その過程を楽しんでください。気楽にw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 「人間関係」については下記記事(シリーズ編第4弾)を参考にされてください。

 S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

 

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

捨て去るのは「自分」の方、「私さえよければ」というような我欲です。小さな煩悩を捨て去ることは“自分”の抽象度を上げることでもあります。わかりやすく表現すると「(関係の)どこまでを“自分”と感じられるか?」

 

 そんな意識状態でいる間に、だんだんと「家族のゴールの現状の外、抽象度が高いゴール」がクリアに感じられるはず。抽象度が上がるにつれて、むしろ臨場感が高まるから。

 抽象度と臨場感の関係についてはこちらをどうぞ↓

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 

-関連記事-

Q-042~:「明確にリアルに目標がイメージできた時点でほぼゴールに近づいた」とは具体的にどういうことでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_262962.html

Q-136~:問題が生じたゴールへの向き合い方

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397998.html

Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

 

 

Q-218:わりとすぐに達成できそうなゴールを設定してもよいですか?

 

ゴールに関する御質問をいただきました。ありがとうございます。

質問の一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:ゴール設定は現状の外ということですが、複数ある中で、いくつかは、わりとすぐに達成できそうなゴールを設定しても良いですか?

 

A:まず大原則として、“現状の外”ではないものをゴールとはいいません。ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

わりとすぐに達成できそうな」を時間の話(「短時間で」)と考えると、私の答えはYesです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

ブリーフシステム(BS)が変わるだけで、あっという間に達成してしまうことはありえます。BSが変わらない限り達成できないゴールは“現状の外”です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

わりとすぐに達成できそうな」を可能性の話(「簡単に」)と考えるならNo。「簡単に=現状のブリーフシステムのままで」のはずだから。一生かけて構築してきたBSを変えることは容易ではありません。強力なホメオスタシスが働いているから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

コーチングの要諦であるゴール設定は、とても厳しく、奥深いものです。

 

 

とはいうものの、思い悩むだけでは何もはじまりません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

コーチングの要諦であるゴール設定は、とても楽しく、エキサイティングなものでもあります。新たな自分、新たな世界にワクワクしながら、まずは「趣味」「健康」のカテゴリから気楽に取り組んでみたらどうでしょう。ゲバラ主義です。

Q-064:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

 

本音にフタをすることなく、「止められてもやりたい」「心から望む」を追究してみてください。その過程で少し「自分中心を捨て」ながら、少し「現状の外」を見いだせたなら、それは立派なゴールです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

わりとすぐに達成できそう」という期待が「必ず達成できる」という確信に変わる間に、もっと先に新しいゴールを設定してみましょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

「もっと先」とは、さらなる未来であり、さらに高次の抽象度次元のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

それを繰り返す間に「これだっ!」というものが見つかるはずです。そのすべてを楽しんでください。気楽にw

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 以上が私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

Q-042~:「明確にリアルに目標がイメージできた時点でほぼゴールに近づいた」とは具体的にどういうことでしょうか?

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Q-136~:問題が生じたゴールへの向き合い方

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Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

 

 

Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 

ゴールに関する御質問をいただきました。ありがとうございます。

質問の一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:ゴール設定のポイントについて確認させてください。苫米地博士やマスターコーチの方々は、ゴールを「止められてもやりたいこと」「現状の外にあること」「人生のあらゆる領域にバランスよく設定すること」と話されています。

 一方、タケハラ先生は「バランスホイール」ではなく、「自分中心を捨て去る」とされていますが、何か意図があるのでしょうか?

 

A:御指摘のとおり、私はゴール(設定)のポイントを 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定する としています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

もちろん、「バランスホイール(Balance Wheel)」も重要視しています。バランスホイールとは人生の分野 -例えば「職業」「ファイナンス」「家族」「健康」「地域への貢献」「未来への貢献」「趣味」「生涯教育」など- にそれぞれゴールを設定することを指します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26037409.html

 

 人生のあらゆる領域にゴールを設定し、ゴール側の自分をイメージしていると(I)、未来の自分に対してより高い臨場感が得られ(V)、ゴールを現実化しやすくなります(R)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 繰り返しますが、バランスホイールは重要です。

 認知科学者 苫米地英人博士の著書「コンフォートゾーンの作り方」より引用した下記の図を眺めながら、皆さん自身のバランスホイールを再確認されてください。

 

バランスホイール

苫米地英人博士の著書「コンフォートゾーンの作り方」(フォレスト出版)より引用

Kindle版はこちら↓

コンフォートゾーンの作り方 | 苫米地英人 | メンタリング・コーチング | Kindleストア | Amazon

 

 

私たちはつい仕事(職業)やお金(ファイナンス)のことばかりを考えてしまいがちです。その時、心は仕事やお金にロックオンしており(RASを通過=認識にあがる)、その他をロックアウトしています(スコトーマに隠れる)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 その仕事やお金に不安や恐怖、義務感、罪悪感といったものが紛れ込むと、いつの間にか建設的動機(want to)が強制的動機(have to)に変容していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 そうなると仕事やお金以外がますます認識できなくなり、どんどん視野が狭くなっていきます。前頭前野に対して大脳辺縁系が優位になりがちで、IQが下がるからです。心身ともこわばった状態に陥ります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 人生の様々な領域(カテゴリ)にゴールを設定し、しっかり意識に上げ続けていると、そのようなマインドの悪循環を防ぐことができます。なぜでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 答えは「抽象度が上がる」から。

 例えば「職業」や「趣味」といったまったく別の領域を同時に考えるという意識状態は、一つ上の抽象度次元への扉を開きます。「チワワ」と「ドーベルマン」を同時に考える間に「犬」という視点に至り、「犬」と「クジラ」を「哺乳類」と包摂することができるように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その過程でゲシュタルトができ、ゲシュタルト同士が結びつき巨大化していきながら(connect the dots)、理解が深まっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 それはIQがますます高まることであり、「人間形成」や「成長・進化」と同義です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 バランスホイール=抽象度が上がる=人間形成

 

 そして、その人間形成は“自分(自我)”の定義が広がっていくことでもあります。それが「自分中心を捨て去る」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 人間形成=自分中心を捨て去る

 

 さらにいうと、その「自分中心を捨て去る」ことは「慈悲」の実践を可能にします。

(苫米地博士の「慈悲の定義」はこちら↓)

 Q-172:自身の信念を失いそうです vol.4;コーチ向け

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24495212.html

 

自分中心を捨て去る=慈悲(compassion

 

 まとめると、バランスホイール=自分中心を捨て去る=慈悲(compassion

 

 そのようなイメージを体感しながら、私はあえて「自分中心を捨て去る」という表現を使っています。鹿児島の先輩 西郷隆盛の言葉を借りると「己に克つを以って成る」。

 F-052~:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html


 

ところで、「自分中心を捨て去る」は苫米地博士から授かった表現です。

ゴール(設定)のポイント「 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定する」は、博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社から再販)のstep.6に詳しくまとめられています。ぜひ確認してください。

Kindle版はこちら↓
「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める! | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

私たちはつい仕事(職業)やお金(ファイナンス)のことばかりを考えてしまいがちです。その時、心は仕事やお金にロックオンしており(RASを通過=認識にあがる)、その他をロックアウトしています(スコトーマに隠れる)

 

 ゴールのバランスホイールのために、ふだんから「人生の第二領域」を意識に上げることをお勧めします。詳しくはこちら↓

 F-140~:不要不急

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400247.html

 

 

-関連記事-

Q-042~:「明確にリアルに目標がイメージできた時点でほぼゴールに近づいた」とは具体的にどういうことでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_262962.html

Q-136~:問題が生じたゴールへの向き合い方

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397998.html

Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第7回は20211212日(日)開催。今回のテーマは2つ。「論理的思考を身につけ、ディベートをマスターする」「コミュニケーション能力の向上 ~スピーチとコミュニケーションの違い~」です。詳細はこちらから↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27449797.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

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抽象度を上げる=自分中心を捨て去る



Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:現在の私は専業主婦をしています。この場合、主婦は職業のゴールなのでしょうか? それとも家庭のゴールなのでしょうか?

 職業としてはともかく、家庭としての現状の外というのがわかりません。

 そもそもバランスホイールは全て現状の外にゴールを設置する方が良いのでしょうか?

 

A:まずはコーチングにおける「職業(仕事)」の定義を確認しましょう。職業(仕事)とは、「自分の機能を社会に提供すること」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

「社会に望まれること」「社会のニーズ」を見つけ出すことが職業(仕事)のゴール設定の1st.step。トゥールミンロジックでは「case-side」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

認知科学者 苫米地博士がブリーフシステムを数理哲学的定義で形式化されたバラダンでの講義(20211213日)でいうと、「新しい可能世界w1」を描くこと。

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

具体的な機能の提供、すなわち「plan-side」は、日々「invent on the way」していきます。その様を苫米地博士は「行き当たりばったり方式」と表現されることがあります。

最初から「明確な役割・機能」「具体的な方法」が明らかな場合、それは現状の中といえます。

Q-218:わりとすぐに達成できそうなゴールを設定してもよいですか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27405307.html

 

 「専業主婦」は家庭という社会に対して機能を提供することですので、もちろん職業(仕事)といえるはずです。今はまだスコトーマに隠れている「家庭という社会に望まれること」「家庭という社会のニーズ」を見つけること自体を楽しみながら、新たなゴールを設定してください。気楽に。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

 「バランスホイール」をしっかり考えることは、自分(自我)をあらためて定義する大切な機会になります。先ほど紹介した苫米地博士の講義でいうと、「関数pの再定義」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 具体的にいうと、私「CoacH T」のゴールのバランスホイールとして「職業(仕事)」「趣味」「健康」「ファイナンス」「家庭」といったカテゴリがあり、「職業」の中に「医師」「コーチ」という枠があるという感じ。それらは“私”を定義する大切な縁起です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 もしも医師やコーチを辞めることになったら(事実、突然“失職”したことがありますw)、私は「職業;医師」や「職業;コーチ」と同じように「職業;専業主夫」のゴールを設定するでしょう。もちろん、100% want toで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 *“失職”からの学びはこちら↓

 PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

 

 ここで「職業(仕事)」と関連する重要な注意点をお伝えします。

 

 世間一般の感覚では職業とファイナンスが一体化しています。「稼いでいないから仕事ではない」といった感じ。それは社会的洗脳です。

 

 職業(仕事)=機能を提供する、価値を生みだす、役に立つ

 ファイナンス=機能・価値等を金銭的価値にかえる(厳密には金銭とは限りません)

 

 この両者をはっきり区別することが重要。下記記事を参考にされてください↓

 F-027~:プロとアマの違い

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268331.html

 

 

では、「専業主婦(夫)」が職業ならば、「家庭」のゴールはどう考えればいいのでしょう?

 

 私自身は「家庭」のカテゴリでは、「健康」や「ファイナンス」と同じく、バランスを意識しています。「現状の外を志向する」というよりも、「最適な状態を維持する」という感覚です。

具体的には「いつもニコニコ」「とてもリラックス」「和気あいあい」という(文字どおりの)コンフォートゾーン(CZ)を家族全員が維持できるように心がけています。それは、

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 『家庭という社会に望まれること』『家庭という社会のニーズ』を見つけ出しながらゴールを設定する」場合のようなCZの外を目指すことではなく、理想的な現状としてのCZを保つこと

 

 しかしながら、カウンセリングのように不安を解消することが目的ではありません。不安をしっかりコントロールしながら前頭前野優位を保ち、様々なカテゴリのゴールに挑み続けるマインドを維持することが目的です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 私はそれをヒーリングだと考えています。他のカテゴリのゴールが現状の外にしっかり設定されている(更新されている)ことを前提とした、コーチングと一体となったヒーリングです。

 詳しくは現在連載中の下記ブログ記事を参考にされてください↓

 F-237~:「出口が見えない」と「出口戦略」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419486.html

 

 *コーチングとヒーリングの関係について、こちらもどうぞ↓

 Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

職業(仕事)=機能を提供する、価値を生みだす、役に立つ

 ファイナンス=機能・価値等を金銭的価値にかえる(厳密には金銭とは限りません)

 

 以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「オーセンティック・コーチング」(CYZO)から引用します(p48~)。

 

 ◎コーチが最初にクライアントに伝えること

 そもそもコーチには、最初に「職業とはお金儲けをする手段ではありません」とクライアントに伝える役割があります。

 これを最初に伝える理由は職業の定義をわかっていない人が多いからです。いま、ほとんどの日本人は職業=お金を稼ぐ手段だと信じて疑いません。

 しかし、本当にそうでしょうか?

 確かに資本主義社会では仕事をすると賃金が発生します。しかし、それは資本主義社会だからであって、共産主義社会ではそうではありません。

 共産主義社会では仕事をしたからといって賃金が発生する仕組みにはなっていないのです。しかしながら、共産主義国に職業がないかと言えば、そんなことはありません。

 職業=賃金というのは資本主義社会だから成り立つ論理であって、どこでも通用するものではないのです。

 では、職業とは何かというと、自分の機能を社会に提供するものです。自分の能力を社会に提供することこそが職業であり、賃金が入るか、入らないかは二の次です。いまの日本で職業に賃金が発生しているのは資本主義社会だからです。資本主義とは、社会に何か自分の機能を提供すれば、その対価を得るシステムなのです。なので、仕事をするとお金が入ってくるのです。

 つまり、お金と職業はイコールではありません。まずはこのことをしっかり理解してほしいのです。

 

 さて、お金と職業の関係ですが、いまの説明で納得できましたか?

 たぶん、しっくり来ていないでしょうね?

 

 「それは理想だろうけど、現実問題として、仕事をすることでお金を稼いでいるのだから、仕事=お金じゃないのか」あるいは「じゃあ、お金はどうやって稼ぐんだ?」という疑問で頭がいっぱいになっているはずです。

 ですから、本書ではこの部分をまずしっかり書いていこうと思います。

 そもそも「じゃあ、どうやってお金を稼ぐんだ」という疑問には「それはファイナンスのゴールを設定します」と答えます。「職業とファイナンスを分けて考えることで、しっかりしたゴールが見えてきますよ」と伝えます(詳細はのちほど)。

 また、「職業とは社会に自分の機能を提供するもの」という言葉を理想主義だと思ってしまう人も多いようです。しかし、その考え方はまさに拝金主義の影響としか思えません。

 一度、よく考えてみてください。かつて人類にはお金というシステムがなかった時代がありました。ところが、その時代であっても職業はあったはずです。

 例えば、力の強い者は重い荷物を運ぶことを職業としたでしょう。手先が器用な者は道具や生活必需品を作ることが職業だったでしょう。狩りが得意な者は狩りをし、ケガや病気を治すことに長けた者は医者になっていったのです。

 かつての共同体での生活を考えれば、それぞれが自分の機能とは何かを考え、それを人々に提供することで共同体の成員として認められ、職能を持った成員が増えることによって共同体は強固になっていったのです。

 職業とはこういうもので、そこにお金は何の関係もありません。

 これを古代の話だと言って一蹴しようとする人もいますが、それならば医者という職業を考えてみましょう。彼らはお金のために働いていますか? お金をもらわなければ治療をしませんか?

 飛行機の中で急病人が出た場合、見てみぬふりをする医者はまずいないでしょう。「お金をもらわなければ治療しない」と言う医者はいないはずです。ということは職業とお金は関係ないのです。

 さきほども話した通り、社会に自らの機能を提供することでお金が入ってくるのはいまが資本主義社会だからです。社会に機能を提供すれば、お金が対価として自然に発生する社会に住んでいるから、お金が発生しているだけなのです。

 

 

-告知1

 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html

 

 第3回目(R4.6/19開催予定)のテーマは「ゴール」。詳細は後日、このブログにてお知らせいたします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

Q-042~:「明確にリアルに目標がイメージできた時点でほぼゴールに近づいた」とは具体的にどういうことでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_262962.html

Q-136~:問題が生じたゴールへの向き合い方

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397998.html

Q-142~:現状の外にゴールが設定できている状態と現実逃避に陥っている状態とでは何が違っているのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

Q-209:「“現状の外”のゴールの体感」とはどういうのが正しいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26877574.html

Q-217:家庭や人間関係のゴール設定はどのようにすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27388111.html

Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 

オーセンティック・コーチング



Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:止められてもやりたいゴールが見つかりません。とりあえず抽象度の高いゴールを1つ適当に設定すれば、止められてもやりたい情動も生まれてくるということでしょうか?

 

A:まずは基本から確認しましょう。ゴールのポイントは、1)現状の外、2)心から望む(100%want to)、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール) +4)自分中心を捨て去る です。

 L-10020218… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 「止められてもやりたい」は、もちろん、「2)心から望む(100%want to)」のこと。偽らざるwant toをゴールとして設定することはゴール設定の基本です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 ゴール設定の際に最も取り組みやすいポイントであるはずですが、御質問者のようになかなか「止められてもやりたい」を見つけられないというケースは少なくありません。なぜでしょう?

 

 

私が考える理由は大きく2つ。

1つは「ゴール設定自体がhave toになってしまっている」。その場合、無意識は強烈に抵抗します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

 もう1つは「『偽らざるwant to』がスコトーマに隠れてしまっている」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

スコトーマに隠れる理由としてよく感じるのが、「『他人の目』や『社会の評価』を気にしすぎ」だということ。気にすれば気にするほど、バイオパワーに束縛されてしまうことになります。

F-061~:バイオパワー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 とくに不安・恐怖(F)や義務感(O)、罪悪感(G)が結びつくと、まるで深い霧(FOG)の中にいるかのように「止められてもやりたい」を見失ってしまうはず。いかがですか?

 PM-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 そんなとき(FOG)は、まず逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得て、自分の心の内をのぞいてみましょう。

 F-217:不安と不満のはざまで1st. Step;「どうせ私なんか」と思った時は

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27570183.html

 

 きっと「恥」というゲシュタルトが見つかるはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 「恥」はきわめて“人間的”な感情です。なぜなら、それは「自分という存在や自分の言動が他人から見られ、評価される」という前提があってはじめて生じるものだから。

「恥」は自我と大きく関わる社会的感情なのです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 そんな「恥」は、完全に消し去るべき「頭のゴミ」といえます。「恥ずかしい」という思いは、容易にセルフイメージ=コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を引き下げてしまうから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 低いセルフイメージがCZ化してしまうと、その低いセルフイメージを維持するようにホメオスタシスが働きます。その結果、何をやってもうまくいかない状態に陥ってしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 もしもそんな状態に陥った時は、逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを深めながら、こんな自問をしてください。

 

 本当に恥ずかしいのか?

 なぜ恥ずかしいと感じているのか?

 

 さらに、こんなセルフトークも。

 

 私らしくなかった。私は可能性に満ちあふれた素晴らしい存在である!

 

 自分自身を「可能性に満ちあふれた素晴らしい存在」と素直に感じられたら、リラックスしたままゴール設定を再開してください。きっと「止められてもやりたい」を見つけられるでしょう。

 (その理由はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 止められてもやりたい」を見つけられましたか?

 

 見つけたなら、次のステップに進みましょう。

 その「止められてもやりたい」は偽らざるwant to、つまりあなたの本音であるはず。スコトーマを外して本音を見つけられたのはOKですが、その本音をそのままゴールに設定してはいけません。なぜでしょうか?

 

 以下、苫米地博士の著書「『性格』のカラクリ」(誠文堂新光社、p125)より引用します。「本音をそのままゴールに設定してはいけない理由」を感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

「自分がワクワクできること」が、ゴール設定の基本

 では、さっそくゴールを設定してみましょう。

 まずは「あなたが将来、どんな自分になりたいのか」「どんなことをやりたいのか」を考えてみてください。

 

 ここで大事なのは、「自分の本音を隠さないこと」です。

 「将来、なりたい自分」「将来、やりたいこと」が、「たくさんのお金を手に入れ、いい家に住み、おいしいものを食べ、みんなにチヤホヤされ、異性にモテるために、経営者になりたい」というものであれば、まったくかまいません。

 それがあなたの、偽らざる「want to」だからです。

 

 とにかく「自分がワクワクできること」「自分がどうしても実現したいと思うこと」をベースにすること。

 それが、ゴール設定の基本となります。

 

 もし「『お金持ちになりたい』『チヤホヤされたい』といったことを『なりたい自分』『やりたいこと』にしてはいけない」という思考が働いたなら、それは、あなたが「他人の目」を気にしている証拠です。

 あなたの脳内に、「お金を欲しがるのはみっともないこと」といった他者の価値観が摺り込まれており、誰に話すわけでも見せるわけでもないのに、ついつい「こんなことを他人に知られたら、呆れられてしまう」「恥ずかしい」と思ってしまうのです。

 

 しかし、「ゴールを設定し、それを達成するために行動する」のは、そうした「他者によって摺り込まれた価値観」からあなた自身を解放し、真にあなたらしい人生を生きるためでもあります。

 ですから、とにかく自分に対してだけは本音を隠さないようにしてください。

 他人に知られなければ、あなたが何を考えていようと、誰にも責められたり呆れられたりすることはないのです。

 

 ただ、本音をそのままゴールに設定していいわけではありません。

 多くの人の「本音の願望」は、抽象度が低く、自分中心的であり、あまりにゴールにふさわしいとはいえないからです。

 

 先ほど挙げた例についても、同様です。

 そこには「自分の幸せ」しか含まれていません。

 ただ単に「たくさんのお金を手に入れる」「いい家に住む」「みんなにチヤホヤされる」「異性にモテる」というだけでは、人間が本来感じるにふさわしい「幸せ」とは言い難いのです。

 

 PART1でお話ししたように、思考の抽象度の高さは、脳の進化の度合いと比例しています。

 抽象度の高い思考ができるのは、あらゆる生物の中で、前頭前野が発達した人間だけです。

 そして、抽象度が高くなれば高くなるほど、思考の内容は「自分中心」から離れ、より広い視野を持ったものになっていきます。

 ですから、脳の進化の歴史からすると、自分のことだけでなく、他人のことをも考えることができて、初めて人間は「人間らしい」といえるのです。

 

 そう考えると、「たくさんのお金を手に入れたい」「いい家に住みたい」「みんなにチヤホヤされたい」「異性にモテたい」といった願望は、いずれも「自分だけがいい思いをすること」「自分だけが優越感を覚えること」であり、抽象度が低い、どちらかといえば原始的な脳にふさわしい「幸せ」であると言わざるをえません。

 

 しかも、「自分だけの幸せ」には限界があります。

 自分だけの幸せを追求しているとき、人はどうしても、自分の幸せと他人の幸せを比べてしまいます。

 ところが、世の中には、お金であれ何であれ、より多くのものを持っている人はかならずいるものです。

 また、人間の欲望にはキリがなく、何かを手に入れれば、ほかの何かが欲しくなったり、失うのが怖くなったりもするでしょう。

 自分だけの幸せを追っている限り、人は不満や不安を抱え続けることになるのです。

 

 では、あなたにとっての「将来、なりたい自分」「将来、やりたいこと」が、次のような内容だったらどうでしょう。

 

 「たくさんのお金を手に入れ、入居者に満足してもらえるようなマンションを建てたり、おいしいものが食べられるレストランを出したいというシェフを支援したり、多くの人が幸せになれるような事業を展開する会社の経営者になりたい」

 もし、あなたが「自分が建てたマンションに住んだ入居者が満足してくれること」「自分がレストランに出資することによって、シェフやお客さんが喜んでくれること」など、「他人の幸せ」を「自分の幸せ」と感じられるなら、それは抽象度の高い、前頭前野が発達した脳にふさわしい「幸せ」だといえます。

 

 自分以外の人も一緒に幸せになる。

 それこそが、真に人間らしい「幸せ」であると、私は思うのです。

 

 さらに、「他人の幸せ」を「自分の幸せ」と感じられるようになれば、幸せを感じられる機会がどんどん増え、自分と他人を比べることがなくなり、手に入れたものを失う不安からも解放されます。

 このようなお話をすると、「きれいごと」だという人もいるかもしれませんが、おそらくみなさんも、今までの人生の中で、「他人の幸せ」に「自分の幸せ」を感じたことがあるはずです。

 

 たとえば、父の日、母の日、親の誕生日などに贈り物をして、親の喜ぶ顔を見たとき、「幸せだ」と思いませんでしたか?

 困っている人を助け、「ありがとう」と言われたとき、「幸せだ」と思ったことはありませんか?

 自分が作った料理を、他人がおいしそうに食べるのを見て、「幸せだ」と思ったことはありませんか?

 

 このように、「他人の幸せ」に「自分の幸せ」を感じるというのは、何も特別なことではありません。

 私たちがふだんから、しばしば経験していることなのです。

 

 ポイント:「自分がワクワクできること」がゴール設定の基本

 〇ゴール設定に際しては本音を隠さないようにする

 〇他人の幸せを自分の幸せとして感じることができるのは、前頭前野が発達した人間だけ

 引用終わり

 

 

 本物の「止められてもやりたいゴール」を見つけられたでしょうか?

 

 ゴールの抽象度が上がるほど、目の前の世界はどんどん豊かになっていきます。お楽しみに。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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 次回の開催は3/31(日)の予定です(←3/24から変更しました)。1ヶ月前に告知を行います。お楽しみに。

 

 

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F-052~:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる

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「性格」のカラクリ




Q-361 “自分以外を幸せにする”がわからずモヤモヤしています

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:ゴールが見つからないと長い間思っておりましたが、自分以外を幸せにするという抽象的で絶対正しい?もので設定すればいいのだと思いました。このことに、先日ある苫米地式認定コーチとのセッションで気付きました。
 ですが、それに紐付くやりたいことは無数にあり、人それぞれでございます。それが何かは分かりません。モヤモヤしています。
 最近、我慢ならないくらいの不満を感じる日が多く、夜にドライブなどして落ち着かせています。生きている実感や充足がなさすぎて、希望が感じられない狭い世界に囚われている気持ちです。
 それに紐付くやりたいこと(コンフォートゾーン)がないがゆえ、このような状況にあるのでしょうか。また、現状、自己中心的になっているのでしょうか。

 

A:基本は「リラックスして前頭前野優位を維持する」こと。そのために逆腹式呼吸を続けてください。

モヤモヤ」「不満」「希望が感じられない」ときは呼吸を忘れているはず。どうですか?

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

つねに呼吸を意識に上げながら、その呼吸を含めモニタリングを。

モヤモヤ」「不満」「希望が感じられない」はモニタリングによる気づきだと思います。Yes, you’re good

 

 モニタリングしながら意識に上げるのが「バランス」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 以下、苫米地博士の著書「近未来のブッダ 21世紀を導くリーダーの鉄則」(サンガ、p58)より引用します。


快感と不安のバランス

 ただ、だいたいの場合は、快感よりも不安や疑問などのほうが上回ります。それでバランスがとれるはずです。つまり、自分が、なるべく自分の利益から遠い慈悲的な行為をするとき「これって果たしてやったほうがいいことなんだろうか」「今、しようとしている判断でいいのかな」という迷いや悩みは当然、出てきます。

 たとえば、被災地にボランティアに行こうというとき。自分なんかが行くよりは虎の子の貯金を送ったほうがいいんじゃないかとか、ボランティアするよりもまずは自分の本分の仕事をするべきじゃないかとか、悩むでしょう? 数ある選択肢の中で、実際の行為はたった一つしか選べません。だから「本当にこれでよかったのか」という問いには終わりがありません。つねにある中でベストな選択をしていくことの連続です。

 引用終わり

 

 

繰り返しますが、「モヤモヤ」「不満」「希望が感じられない」はモニタリングによる気づきです。「私らしい」とセルフトークして、リラックスを深めながら次のステップに進みましょう。

 (セルフトークはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

次のステップとは「ラベリング」。ラベリングは「ゴール側からの自己評価」のことです↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

そのゴールは、人生のあらゆる領域に設定します(バランスホイール)。趣味のカテゴリは「自己中心的」でもかまいません。

Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

まずは趣味のゴールを再確認し、そこから社会性を考えたらどうでしょう?

 

 再び「近未来のブッダ」(p59)より引用します。苫米地式の「判断基準」を参考にされてください。

 

 

慈悲の判断基準

 我々は神ではありませんから、つねに部分情報で生きています。ですからつねに間違いを犯している可能性があります。でも、その部分情報の中で自分がベストな選択をするよう心がけるのです。

 そのときのベストとはなんでしょう? 判断基準をここで整理します。

 

 ◎それは自分以外の人にどれだけ役に立っているか。

 ◎利害関係がよりないほうがいい。

 ◎自分からできるだけ遠い人であればあるほどいい。

 

 究極までIQを高めて、自分は自分以外のものでできているという縁起の見方を手に入れれば、こういった基準は自然に入ってきます。

 引用終わり

 

 

 「縁起の見方を手に入れる」ために欠かせないことがあります。それは「社会性を考える」ためにも必須。何でしょう?

 

 そう、抽象度の高い思考です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そのための基本が「リラックスして前頭前野優位を維持する」こと。逆腹式呼吸を続けることで、リラックスとゆらぎを得ながら前頭前野優位を維持ことができます。

その上で「変性意識生成」!

 Q-071:認知的不協和の… Vol.8;「リラックスできる呼吸の無意識化」のコツとその先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14830941.html

 

目の前の現状よりも現状とは異なるイメージに強い臨場感を感じている状態を「変性意識(ASCAltered State of Consciousness)」と呼びます。苫米地博士は全ての変性意識生成方法を統一的に説明されています。それが「Rゆらぎ」。

 カテゴリ(フリーテーマ):自分のリミッターをはずす!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268324.html

 

 通常、抽象度が上がると、臨場感は下がります。具体的な情報量が減っていくからです。文字どおり“抽象的”になっていきます。

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 ところが、「Rゆらぎ」を利用すれば「抽象度を上げる際に同時に臨場感を上げていく」ことが可能になります。その秘訣が「呼吸」。詳しくはこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

 「抽象度の高い思考」とは、情報空間での運動のこと。じつは、それだけでは足りません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 忘れてはならないのは、物理次元でもしっかり「行動する」こと。その際の指針について、苫米地博士はこのように教えてくださいます。「近未来のブッダ」(p60)からの引用です。

 

 

行動の指針

 行動するときに、「努力」という概念はいりません。やりたいことをやっているのを努力とは言わないからです。やりたくないことをやっているのを努力というのです。

 そういうふうに考える上で大事なのは、やはりゴール設定です。抽象度の高いゴール設定によって、やりたいこととやりたくないことが決まってきます。私で言えば「世界から戦争と差別をなくす」というゴールがあって、やりたいこと・やりたくないことが決まります。その時々のベストな選択は、抽象度の高い思考があってゴールがあるからできるのです。ゴールがない人は生きていないのと同じ。ゴールがなければベストな選択はできないのですから。

 のちほどゴール設定については解説しますが、ぜひとも自分が「これだ」と思えるゴール設定をしていってみましょう。

 引用終わり

 

 

 まだ「努力しないといけない」「頑張らないといけない」と思っていませんか?

 

 意識には上がらない無意識のどこかに、have toが潜んでいるかもしれませんよ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 あるいはピュアなwant toが、何らかの理由によりhave toに変わっているのかも。私自身は「不安・恐怖(F)」「義務感(O)」「罪悪感(G)」に気をつけています。

 PM-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 

 以上をまとめて一言でアドバイスするとw、気楽!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 *詳しくはこちら↓

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

いずれにせよ、コーチの存在はとても重要です。とてもいいコーチと巡り会えたようですね。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

コーチとともに楽しみながらゴール設定(&達成)に取り組んでください。「意図」もお忘れなく。

L-142202111月小学校親子講演会(鹿児島県)-05;人の成長(人間形成)や進化・向上は情報空間で起こる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

 

 

 以上、私の回答です。

御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

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 次回の開催は3/31(日)の予定です(←3/24から変更しました)。1ヶ月前に告知を行います。お楽しみに。

 

 

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F-174:こんなはずではなかった

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L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

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Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

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Q-192~:コーチングはマインドを使える人のためのものなのでしょうか?

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近未来のブッダ




Q-376:バランスホイールはクライアントが書き込んでコーチに見せるものなのですか。バランスホイールの内容について、コーチはどこまで口を出していいものなのでしょうか?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:バランスホイールはクライアントが書き込んでコーチに見せるものなのですか? バランスホイールの内容について、コーチはどこまで口を出していいものでしょうか?

 

 A:コーチには守り抜くべき心得があります。それは「クライアントのコンテンツには関わらない」「クライアントに強制しない」「クライアントの利益100%」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34511531.html

 

変化はクライアントさんの心の中で自然に起こるもの(=want to)。決して他から強制されるもの(=have to)ではありません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 なので、当然、「バランスホイールの内容」には一切関わりません。「いいか? 悪いか?」「望ましいか? 望ましくないか?」等の価値判断は一切なしです。

 (その本質的な理由は↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

とくにコーチによる「言語化しての直接的働きかけ」は絶対にNG。非言語での働きかけはありえると思いますが、その本質はより抽象度の高い次元へ気を向けさせることです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 もっとコーチングっぽくいうと、俯瞰してスコトーマを外す(ようにサポートする)ことといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ちょっと私から質問させてください。

「言語化しての直接的働きかけ」がNGなのはなぜでしょうか?

 

 

 御質問中の「書き込む」「口を出す」は、言語化という意味では同じ。

抽象度を少し下げて考えると、「書き込む」はクライアント自身の行為でありOKですが、「口を出す」はNGです。コーチがコンテンツに関わるから。

 

 私自身は、バランスホイールにしっかり書き込んでおり、かつ定期的な見直しを行っています。しかし、クライアントさんには必ずしも「書き込み」を勧めていません。バランスホイールの重要性を理解していただき、常に意識に上げるように促すだけです。

 (その理由は↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html

 

 私から「(バランスホイールを)見せる」ように求めることはありませんが、クライアントさんが望んでいる場合は喜んで確認させていただきます。クライアントさんの自由意思を尊重しながら臨機応変に関わる感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 その場合も、もちろん、内容については一切言及しません。では、コーチは何をするのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「隠れた能力をどこまでも引き出す 苫米地式コーチング」(インデックス・コミュニケーションズ、p157)より引用します。コーチらしいブリーフを体感してください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

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9 教えるだけでは逆効果が出る

 コーチというと、一般の人がまず思い浮かべるのは、スポーツにおけるコーチでしょう。スポーツ選手には必ずといっていいほど、コーチがいます。選手に常に寄り添い、時には厳しく、時には優しく励ましながら、手取り足取りで正しい技術を教え込む。これが一般的な「コーチ」のイメージではなかったでしょうか?

 

 これがコーチングとなると、ビジネスマンやマネジメントの世界が中心になり、部下や社員と密接に関わりながら、モチベーションを引き出し、目標に向かって自ら答えを出させる姿を思い浮かべるかもしれません。

 しかし、コーチングが注目され、ビジネスなどにも活用されるようになったのは、こういった正しい技術・やり方を指導する、従来の「教える」コーチに対する見直しから始まっているのです。

 「もっと腰を回転させて!」

 「右足にタメがないとダメだよ」

 「肩の力を抜いて」

 コーチから選手に向かって投げられるさまざまな指示。確かに一つひとつはもっともですが、それらを意識してやろうと思えば思うほど、よけいに身体が自由に動かなくなってしまい、その結果、できるものもできなくなっていく。みなさんはそんな経験はありませんか?

 コーチとインストラクターは違うのです。

 仕事でも上司から注意を受ければ受けるほど、考えること=課題が多くなり、仕事が難しく感じられるようになって行動がますます鈍っていく。

 たとえば、聞くこと一つをとっても、いい聞き方を意識するあまりに、よけいに人の話が聞けなくなってしまう場合もあります。

 相手によかれと思って教えることが、逆に相手を縛り、動けなくしている可能性があるのです。

 

 だからこそ、あえて「教えない」ということでプラスに働くこともあります。

 教えることの弊害と、教えないことの可能性に気づいて、教えないコーチを始めたあるプロ野球のコーチは、選手に対する言葉を減らしたときに、自然に正しいやり方を選手らが習得したのを驚いたと言います。

 そこから、彼は教えないコーチング手法を開発していきました。

 その一つが「ボールの縫い目を見る」ということだけを、選手に意識させることでした。これは難しいことではありません。とはいえ、ボールを見ることは簡単ですが、「ボールの縫い目を見る」ためにはかなりの注意が必要となります。これによって、これまでよりも早いポイントでボールを見始めるようになり、打つ直前まで見続けることができるようになるのです。

 その結果、「ボールがずっと大きく見えるようになった」というのが、多くの選手が持つ感想でした。こうなれば当然、ボールを打つことも楽になり、今までよりも打てるようになったことはいうまでもありません。

 

 さらに重要なのは、ボールに対する集中力が強くなるので、「ああしよう、こうしなきゃ」という余計な考えや力みがなくなり、リラックスした状態を保てることです。肉体の自然な動きがそのまま出ることで、うまく打てるようになったそうです。

 その結果、「教えるコーチング」が作り出す状態とは対極の状態を作り出していきました。もちろん、ボールに集中するだけで何もかもうまくいくわけではありません。

 野球のバッティングで例えていうと、もう一つの大事な要素はボールを打つバットです。従来の教えたがるコーチであれば、

 「バットの始動をもう少し早めにして」

 「もっとボールを自分よりも近い位置でとらえて」

 といったような指示を出すかもしれません。しかし、このコーチの場合は違います。

 「バットの位置がどこにあるかを感じてみて」

 どこが正しい位置なのかを教えるのでもありません。コーチは正しいとか、間違っているかを判断するのではなく、ただ観察することを促していくのです。

 そして、スコトーマを外していきます。

 その結果、観察を続けていくと、選手のバットを引くタイミングなどが自然と変わっていきます。意図的にある部分を直そうとしなくても、自然と直っていくものだということに気がついたのです。

 引用終わり

 

 

 コーチは正しいとか、間違っているかを判断するのではなく、ただ観察することを促していく

 

 観察すること自体が「Rゆらぎ」になります。

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 さらに、呼吸も意識に上げるように促すと、リラックスとゆらぎを深めていくことができるでしょう。

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 その上で、私の場合、「バランスホイール全体を見続ける感覚(concentration)」と「一つひとつのカテゴリに集中する感覚(focus of attention)」を同時に維持できるようにサポートします。

 Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

 

 もちろん、コーチである私自身が「concentration」と「focus of attention」を維持しながら。

 Q-344:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始? <vol.1;「走りながら考える」 理論編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32496942.html

 

 大切なのはひとつのゴールに何時間費やしたかという時間割の感覚ではなく、1ヶ月、あるいは3ヶ月ぐらいのスパンでトータルで考えること。あるゴールにいま集中したいというのであれば(focus of attention)、他のゴールにかける時間を削って、その集中したいゴールに時間を費やしてOKです。

ただし、その場合も、すべてのゴールを常に考え続けます(concentration)。

 

 すべてのゴールに対して、無意識下で気を向け続ける

 

 この無意識の部分が、バランスホイールではとくに重要になります。だから、常に「無意識を意識に上げ、意識を無意識化する」ことを心がけてください。まずはコーチ自身から。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

観察すること自体が「Rゆらぎ」になります

 

 Rゆらぎ」について、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2024年度版」(サイゾー、5Monthly Dr.Tomabechi’s Column))より引用します。しっかりゲシュタルト化してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

5月:内部表現を書き換えるシンプルなツール -Rゆらぎ

 呼吸を意識できるようになると、次第に自分の呼吸のパターンのようなものが見えてきます。どこで息が浅く速くなるのか、どこで息が止まるのかがわかるようになると、自分の心も上手に制御できるようになります。そうやって意識に上げることを苫米地理論では「Rゆらぎ」といいます。「Rゆらぎ」のRとはReality(臨場感)のことです。すなわち、Rゆらぎとはリアリティーをゆるがすことです。Rゆらぎを言い換えると、無意識を意識に上げることです。無意識でやっていることを意識に上げることが「Rゆらぎ」です。

 例えば、あなたはいまこの文章を読みながら、息をしています。この息を意識に上げれば、それは呼吸のRゆらぎとなります。Rゆらぎは苫米地理論における基本のワークです。息を意識に上げることで、息をコントロールできます。速くすることも遅くすることも可能です。そして吐きながら身体をゆるめることも可能です。

 先月のコラムでも書きましたが、呼吸は自律神経にも影響を与えることができます。呼吸をコントロールすることで、リラックスして副交感神経優位に切り替えることができます。Rゆらぎは「内部表現書き換え」や「情報空間の移動」のための重要なワークです。しかし難しく考えすぎず、シンプルに簡単にできることから始めましょう。

 例えば、いまこの文章を読みながら、視界には鼻の頭が入っているはずです。意識してみると鼻が見えるでしょう。それはいつも視界に入っていたのですが、無意識だったのです。それが意識に上ることでRがゆらぎます。同じようにして、椅子に座っているときのお尻の感触を意識に上げたり、足の裏が地面に触れる感触を意識に上げてもよいでしょう。

 そうすることで「Rゆらぎ」が起こり、そして内部表現を自分の望む方向に書き換えられます。まずは逆腹式呼吸で息を意識に上げることから、「Rゆらぎ」を始めてみましょう。

 引用終わり

 

 

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2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明と募集の御案内を行います。

開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

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-関連記事-

F-341:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.6;苫米地博士の“プロファイリング”とは? -各論・実践編2-

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33989164.html

L-10120218月シークレットレクチャー -03;自分中心を捨て去る=解放

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html

L-149202111月医療系研修会 -04;生体に備わっているホメオスタシスの同調性を利用する方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33760483.html

Q-227~:低年齢の子どもも「want toで生きる」「have toは一切しない」なのでしょうか? しつけと教育の違いはどのように考えればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416707.html

 

 

新・夢がかってにかなう手帳 2024年度版



Q-377:同じ抽象度で最適化されたゴールのような気がします

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:ゴール設定を何度か実施しています。ある程度まではバランスホイールを万遍なく埋められるのですが、まだまだスコトーマがある気がします。

焦ってはいませんし、苫米地博士の機能音源を聴きながらその過程自体を楽しむようにしていますが、同じ抽象度で最適化されたゴールのような気がしてしまいます。

何かこの現状を突破出来るようなご指摘を頂けると助かります。

 

 

A:「スコトーマがある気がする」「同じ抽象度で最適化されたゴールの様な気がする」はコーチング実践者のブリーフが生みだすまっとうな感覚だと思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ブリーフシステム(Belief SystemBS)は過去の記憶で構築されているのですから、目の前の世界はスコトーマだらけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

たいていの“ゴール”は現状の延長線上にあり(だから認識できる)、シンのゴールとはいえません。

 (目標が見つからない人がゴールを設定する秘訣はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32316938.html

 

 ゴールは 1)現状の外にある、2)心から望む もの。それを 3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)に対して、4)自分中心を捨て去りながら 設定していきます。

 L-10020218月シークレットレクチャー -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 多くは最初の「1)現状の外」でつまずきます。仮にうまく現状の外にゴールを設定できたとしても、ゴール達成に向かっている間に必ず現状の中になっていきます。よって、

 Q-216:「現状の外のゴール」とは何か? 混乱しています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27346333.html

 

1)イメージできることはほぼ現状(Status QuoSQ)であることを厳しく認識し

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

2)広大な「1)現状の外」を感じながら「自分はとんでもないゴールを達成できる」と確信し

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

3)1)現状の外」に向かう“意図”を体感する。その上で、

 Q-333:「記憶が抜ける」ようなvol.8;抽象度を上げた“オンリーワンのプラン”>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32048435.html

 

4)常に“意図”を意識に上げ

 L-166202201月シークレットレクチャー -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

5)「ゴールの世界に転生する」と覚悟を決める!

 L-06020208月シークレットレクチャー -06;必要なのは意思と覚悟

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28153740.html

 

 

「“意図”が、希望や夢を経て、ゴールに育つ」と私は考えていますが、その過程にはコーチが絶対に欠かせません。コーチの役割は「ゴール設定をサポートし、エフィカシーを高める」こと。

L-162202201月シークレットレクチャー -06;ゴールを見つける近道

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34301571.html

 

コーチである私が自分自身に厳しく求めているのは、「自分中心を捨て去る」こと。それが“意図”へのアクセスの因であり果であると思っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 自分中心を捨て去る

 

 それが「現状突破」のための私からのアドバイスです。

 F-219:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ <3rd. Step;覚悟を決める!>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27674293.html

 

最後に、おなじみの「新・夢が勝手にかなう手帳 2024年度版」(サイゾー)の【付録②】より引用します。“意図(Intentionality)”を体感し、意識に上げ、覚悟を決めてください。Feel

 

 

コピーされた方がオリジナルとなり、オリジナルがニセモノとなるIntentionality

 この哲学的な命題の解決はシンプルです。気の毒なことに消されるのは、星に残ったオリジナルの方です。

 これを哲学ではIntentionality(意図)の問題といいます。この問題は哲学的には解決しているのです。

 この結論はシンプルです。消されなくてはならないのは、星に残っている方です。

 たしかに星に残っている方がもともとはオリジナルであり、その情報をもとにロケットに3Dプリントのように偽物が作られたのは事実です。

 ですが、そもそもロケットに戻りたいという意図があったのです。そして「Beam me up!」と言った以上、移動先の新しく作られた存在がオリジナルになるのです。

 コピーであるはずの母船の自分がオリジナルであると主張します。そのときには意図に従った方が優先されます。自分はロケットに戻りたいと思ったのだから、移動した母船にいる方の隊員がオリジナルになるのです。

 コピーがオリジナルになり、オリジナルがコピーとなります。

 この「Beam me up!」は私たちの一瞬一瞬と同じです。私たちは超えられない次元の断層を一瞬一瞬、「Beam me up!」しているようなものです。ある時空からある時空へと超えられない次元の断層を超えているのは、情報的にコピーされているからです。

 そう考えると私たちは毎秒1043乗回、コピーされ、転生していると言えるのです。一瞬一瞬、転生していると考えれば、転送先(転生先)を自分の理想の世界へすることを意図すればよいことになります。

 これが2つ目の魔法であり、そして苫米地式異世界転生術そのものです。すなわち、「私たちはすでに転生を繰り返していることを知る」ということでした。この点を知ることができたら、今度は意図的に移動しましょう。

 『スター・トレック』の登場人物たちが母船に戻りたいと意図したように、私たちも自分の理想世界、自分の理想の状態を意図しましょう。臨場感を上げれば、その世界へワープできます。

 引用終わり

 

 

 感じられましたか?

 

以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

“意図”が、希望や夢を経て、ゴールに育つ

 

 その一助となることを願いながら、「Compassion Club」を続けています。気楽にどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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F-100:芸術は爆発だ!

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Q-176:コーチはリーダーとマネージャーの役割・機能を持つと考えてよいのでしょうか?

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S-04-05:自責の意味

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新・夢がかってにかなう手帳 2024年度版




Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなってしまいます。このような場合どのようにすればいいでしょうか?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなってしまいます。調子を崩し寝込んでしまうこともあります。ゴールがなかなか設定できず困っていますが、このような場合どのようにすればいいでしょうか?

 

A:一言で答えると、素晴らしい!

 

 「現状の外かな~」のイメージングで「気分が悪くなる」というのは、しっかりと現状の外を感じている証。これまでのコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を抜け出している証拠です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

まずは、肯定的に「コーチング実践者らしい」「私らしい」とセルフトークをしてください。

(セルフトークの「4段階」はこちら↓)

Q-103:あがり症は克服できますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

 

 ただし、「調子を崩す」「寝込んでしまう」というイメージは、「私らしくない」とセルフトークを重ねながら、「ますます元気だ」「気力がみなぎっている」というイメージに書き換えていきましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 そのときに意識に上げて行うべきなのが「スマートトーク」!

スマートトークとは、ポジティブなセルフトークのこと。その内容は「他人に対する肯定的な評価」と「自分に対する肯定的な評価」です↓

 F-322:観自在 <実践編-2;スマートトーク>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33017128.html

 

コーチングの観点でいうと、スマートトークとは「“失敗”の記憶が生みだす現在(w1 …じつは過去)からゴールが生みだす未来(w2)に臨場感を移す技術」だといえます。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 もっとストレートにいうと、スマートトークとは、エフィカシー(efficacy)を高めるためのもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 「自分のゴール達成能力の自己評価」であるエフィカシーは、ゴール側のコンフォートゾーン(comfort zoneCZ)のレベルのことでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *「エフィカシー=ゴール側のCZのレベル」はこちら↓

 Q-310:私のまわりではそうでもないvol.5:コレクティブ・エフィカシー -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 

 

ポイントは「臨場感」。「ゴール側のCZの臨場感をいかに高めることができるか?」が鍵です。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 「臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣」として、私は1)共感覚、2)ゴール達成のプロセス(=ゴールに向かうイメージ)に臨場感を持つ、3)バランスホイール の3つを重視しています。詳しくはこちらでどうぞ↓

 L-111~220218… -13~4;臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31473967.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31509419.html

 

 今回はさらなる秘訣を紹介します。それは「ノット・ノーマル(Not Normal)」という生き方!

 

 

 ところで、「現状の外かな~ということをイメージすると、とても気分が悪くなってしまう」ということですが、反対にどんなことをイメージすると気分が良くなりますか?

 

 逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを深めながら、ゆっくりと考えてみてください。これはとてもとても大切な縁起。ぜひとも時間をたっぷりかけて取り組んでください。

 (逆腹式呼吸はこちら↓)

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 

 

 さて、気分が良くなるのはどんなイメージだったでしょうか?

 

 例えば「褒められている」「出世している」「給料が増えている」といったものであるなら、それらのイメージは今すぐ捨て去りましょう。

なぜなら、それらは全部「他人から与えられるもの」だから。

 

苫米地博士は「他人から与えられて喜ぶのは『奴隷マインド』の証拠」だと仰います。

事実、多くの人は社会に飼い慣らされています。今、必要なのは、もらうことばかりを喜びにするような「奴隷マインド」のメンタリティから抜け出すことです。

 F-207:マトリックス/Matrix -02Reloaded;現実を生みだすもの>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27012198.html

 

 「奴隷マインド」のメンタリティから抜け出す

 

 そのために「ノット・ノーマルを貫く」「ノット・ノーマルを楽しむ」ことが重要です。

 

 以下、苫米地博士の著書「40歳から『差がつく』生き方 奴隷マインドを捨て、ノット・ノーマルで行け!」(PHP研究所、p113)より引用します。

 

 

「ノット・ノーマル」な生活で、ブリーフシステムを破る

 言い換えれば、「現状」というのは、自分のブリーフシステムの範囲内で行動を続けることである。

 ブリーフシステムとは、先ほど説明したようにコーチングの用語で、自分の頭の中にある「自分の行動を縛っている枠組み」「自分を縛っている信念のシステム」のことを言う。つまり、「『かくあるべし』という自分自身のブリーフシステムを維持したままで起きる可能性のあることは、すべて『現状』である」ということである。たとえ確率が低かろうと、社長になることは「現状」なのだ。

 逆に言うと、会社に残っても「現状の外側」に行くことはできる。自分のブリーフシステムを変えて「枠」を飛び出し、今の会社を思いっきり変革するという方法もある。

 「現状の外側」というのは、国家で言えば法律の外側ということである。法律を変えないと外側には枠を広げられない。

 個人の場合は、ブリーフシステムを変えないと、現状の外側に枠を広げていくことができない。

 ブリーフシステムの枠組みをつくっている情報の出所は、すべて他人である。親から聞いたこと、学校の先生から聞いたこと、上司から聞いたこと、あるいは本で読んだことが、情報として自分の中に入ってくる。

 100%外部からの情報だが、それを自分が受け入れて、脳の前頭前野でパターン化してしまう。ブリーフシステムが自分の頭の中の法律になり、「こう生きるべきだ」「こう行動するべきだ」という「信念の体系」がつくりあげられていくのだ。

 この「信念の体系」ができあがってしまうと、自分自身が求める本当のゴールが隠されてしまい、見えなくなってしまうことが多い。これがスコトーマ(心理的盲点)だ。スコトーマとは、「いつも、何回も見ているのに、見えていないもの」「自分は見ている気になっているのに、見えていないもの」のことである。自分の頭の中で「かくあるべし」と強烈に思ってしまっているために、「見ているのに、見えていない」状態になってしまうのである。

 先ほど挙げた私の会社員生活の例で言えば、もし、「タイムカードは、何が何でも押すべきものだ。そんなこともできないなんて、会社人として恥ずかしい」と信じ込んでいるとすれば、タイムカードを押さなくていい理由など見えなくなるはずである。

 「ノット・ノーマル」な生活をしてみると、ブリーフシステムという自分の枠が、自ずと少しずつ破れてくる。そうすると、その外側にあるものがチラチラと見えてくる。外側に見える楽しそうなものを、とりあえずのゴールにして、自分の頭の中でシミュレーションしてみる。もし、そのゴールを達成したときに自分が心の底から、本当に嬉しくなれそうなら、それを暫定的な「ゴール」として設定すればいいのである。

 引用終わり

 

 

 「ノット・ノーマル」な生活をしてみると、ブリーフシステムという自分の枠が、自ずと少しずつ破れてくる

 

 ブリーフシステムという枠が破れるほど、「気分が悪くなる」は解消していくはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そして、ゴールを見つけるでしょう。

「これだ!」と確信するとともにちょっと不安になるような「ノット・ノーマル」なゴールを。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 そんな瞬間までもう少し。

 不安と不満をうまくコントロールしながら、その大切な瞬間をしっかりつかみ取ってください。

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-212~:仕事楽しみですか? ~want toが非難される社会~

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F-342:次世代プロファイリング×ゴール設定 <vol.7;プロファイリング後に行うこと 「殻(w0)“を壊せそうにないケース」編>

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Q-196未来の抽象度の高いイメージ(I)を臨場感高く想像すれば(V)実現する(R)と考えていました

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Q-329:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.4;自己イメージと臨場感世界は双方向性を持った縁起>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31941786.html

 

 

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Q-393クライアントが利己的なゴールを設定している場合、ゴールの再設定を促してもよいのでしょうか?

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:クライアントが利己的なゴールを設定している場合、ゴールの再設定を促してもよいのでしょうか?

 

A:まずシンプルにお答えすると、私の場合、「ゴールの再設定」はつねに促しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「利己的」かどうかに関係なく です。

イメージとしては「高次の抽象度次元へ志向し続ける」という感じ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 結果として、そのようなアティテュード(Attitude)を体得できるようにサポートしています。主に非言語で。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 *「非言語」が重要な理由はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30102311.html

 

 *「結果として」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

  ところで、「利己的だから再設定する」「利他的だからそのままでいい」という考え方は、解決するべき課題(case)を内包しています。それが何か感じられますか?

 

 ヒントは「抽象度を上げる」。

もうちょっと具体的にいうと、「小乗の悟り」と「大乗の悟り」の違い

 

少しばかり歴史的な話をします。「利己的」「利他的」という見方が抱える課題(case)とその解決(plan)を考えながら、ゆっくりと読み進めてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

 釈迦の死後500年くらい経ってから、仏教は上座部仏教と大乗仏教に分かれました。

 上座部仏教は主に南方地域(スリランカ・タイ・カンボジア・ラオス・ミャンマー)に伝わり、大乗仏教はチベットや中国に伝わりました。日本に伝わった仏教は、中国を経由する間に儒教・道教の影響を大きく受けた大乗仏教です。

 PM-05-16~7そもそも教育とは?-7)(人間形成に作用する)すべての精神的影響

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10117071.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10256517.html

 

 上座部仏教は初期の仏教教団の教えを守る集団で、「出家して厳しい戒律を守り、修行を積んではじめて執着を離れ、悟りを開き、『苦』から脱することができる」と説きます。

 

 この教えだと「出家しない人間は救済されない」という結論になりかねません。さらにいうと、視点はあくまでも「私」「自分」「I」のまま。「自」と「他」を明確に分別した意識状態での、「私」「自分」「I」の出家や修行の話です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

そのような「修行したわずかな者しか救われないという考え」を限定された狭量な縁起の解釈と捉え、「小さな乗り物(=小乗)」と批判しながらできあがったのが大乗仏教です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 大乗仏教では「『仏(仏陀)』は生きとし生けるすべてのものを救おうとしている」と考えます。そして「すべてのものが『仏性』を有しており、『悟り』に達する可能性がある」とします。この「可能性を積極的にみる」というのが、大乗仏教が「他者を救う『利他』」を重んじている理由です。

 F-362:自由訳「OODA」 <vol.8;「OODA」というトリガーが引きだすもの>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35109001.html

 

つまり、自分たちはより多くの人を救う「大きな乗り物(=大乗)」だと考えるのが大乗仏教。それは「I」から「We」へと視点が上昇した、より抽象度の高い意識状態だといえます。

 S-04-22~3:鏡の中の自分に微笑みかける秘訣 -私の体験-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23855064.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23919789.html

 

 その「より抽象度の高い意識状態」が、かつての悟り。

 現代においては、その意識状態はコーチング実践前の境地であり(空観)、ゴール設定を経て(仮観)、空と仮をバランスよく保つことを目指します(中観)。

その中観が現代的な悟りです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 以下、苫米地博士の著書「夢がかなう脳! 『悟りの力』で脳力を全開にする究極メソッド」(PHP研究所、p104)より引用します。コーチング実践者にふさわしい意識状態を体感してください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

自分が関わりを結んでいる人々のために「どれだけ役に立てるか」

 空観、仮観、中観を知ると、「悟り」に対するイメージはずいぶんはっきりしてきたはずです。

 最初にも述べたように、悟りにはいくつものバージョンがあります。

 簡単にいえば、上座部的な悟りは縁起を悟って、この世の「空」を知ることです。大乗仏教では、仮観を知って中観までいってはじめて悟りということになります。

 大乗の悟りは、役割を果たしてはじめて意味があります。空なる自我であっても、機能を果たしているものには意味がある、というのが大乗仏教の中観だからです。

 ですから、大乗的な悟りに至れば、その人は立ち上がって教えを説くでしょう。

 釈迦も、菩提樹の下で悟った後に、立ち上がって悟りを教えはじめました。教えはじめるまでに、「どうせ教えても他人には悟りを理解できない。悟りは自分だけの喜びとしておこう」といったんは考えたものの、現れた梵天に請われて立ち上がった、という伝説も残っています(梵天勧請)。

 梵天様が現れた、というのは釈迦の心の中での葛藤を象徴的に表した話だとしても、釈迦が迷ったことは事実なのでしょう。しかし、最終的に立ち上がって教えはじめた釈迦は、大乗的であったということができます。

 日本の仏教でも、親鸞などは実際に教えを説いて歩き、殺されかかっていますし、やはり殺されかかった日蓮、島流しになった法然なども、社会の中で機能を果たしたからこそ敵に狙われたのでした。

 もちろん、果たすべき役割は単に仏教の教えを説くだけとは限りません。ほかの社会的機能を果たしたとしても、それは大乗の悟りです。

 わかりやすくいうと、まずは小乗の悟り、つまり「縁起」の悟りがあるのが当たり前で、その後に何をするかが重要だという考え方をするのが大乗の悟りだということです。

 何度もいうように、いまは小学生でも悟れる時代です。悟っただけでは偉いとはいえません。

 だからこそ、大乗の悟りが重要なのです。

 「この世界には実体があると思っているけれど、心が生み出している存在にすぎない。それは、縁起の結果である」という小乗の悟りは、小学生のうちに済ませて、そこからはいかに社会の中で役割を果たすか、という大乗に向かうべきです。

 役割を果たすということは、端的にいえば、自分のことだけを考えない、ということでもあります。

 

 自分が関わりを結んでいる人々、他者、あるいは地球全体、宇宙全体のために「どれだけ役に立てるか」を考えていく。

 

 それが大乗的な発想だともいえるでしょう。

 もちろん、これは「自分をないがしろにする」とか「滅私奉公」などというものではありません。

 「縁起」を考えれば自分も世界の一部なのです。自分も気持ちよくて、相手も気持ちいいというのは、至極当然に両立するものなのです。

 ただ、実際には、それにほど遠い大人のほうがはるかに多い。あくまで自分ばかりを主体に考えている人たちです。

 「煩悩」多き人たちともいえるでしょう。

 戦争を起している人はもちろんですが、政治やビジネスの世界にも、「社会のために」と口ではいいながら、自分の煩悩のために生きている人は多いものです。

 彼らの求めるものは、金なり、権力なりに対する煩悩が満たされることだけです。

 こういう人たちは「大乗の悟り」以前の問題で、まずは自分は「空」であることを悟らなくてはいけません。「空」なる自分の煩悩など大したことはない、満足してもいいけれども、満足しなくてもそれはそれでかまわない、と考えられるようにならなくてはいけません。

 

 ただ、私は煩悩を否定せよといっているのではありません。

 ここまでこの本を読んできたあなたにも、煩悩はあるでしょう。

 悟りながらも煩悩は否定せず、いかに望ましい自分を目指していけばいいのか。次の章では、「悟り」を前提として自己実現を図っていく方法について、さらに考えを進めていきたいと思います。

 引用終わり(つづきはこちらでどうぞ↓)

 夢がかなう脳! | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon

 

 

 自分が関わりを結んでいる人々、他者、あるいは地球全体、宇宙全体のために「どれだけ役に立てるか」を考えていく

 

 さて、「利己的」「利他的」という見方が抱える課題(case)とその解決(plan)はクリアになったでしょうか?

 L-163202201月シークレット… -07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 

 もしもまだクリアではない場合は、ゴールの基本条件を再確認した後、再度今回引用した苫米地博士の言葉を確認されてください。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 

 どうですか?

 「利己的」「利他的」という見方が抱える課題(case)とその解決(plan)はクリアでしょうか?

 

少し秘密をお話しすると、私は「誰もがとてつもなく大きな存在である」と心の底から確信しています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 

 そして、その確信(臨場感)をしっかり保ったまま、「関わりを結んでいる人々」と相対しています。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 実際に「今までの自分が小さく感じられた」「自分の中に眠る大きな可能性を感じた」といった感想をよくいただきますが、それは「一人一宇宙」、あるいは「一念三千」といったスケール感が伝わったからでしょう。

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 そのときは、「結果としての関数p(=ブリーフシステム)の書き換え」が起こっているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 「関数pの書き換え」が起こったとき、「利己的だから再設定する」「利他的だからそのままでいい」という考え方が内包していた課題は、きっと解決しています。

 F-052~:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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Q-394:利己的な思いと利他的な思いが両方ある場合は

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:利己的な思いと利他的な思いが両方ある場合はゴールの再設定はせずに利他的な気持ちを強めるようにすればいいのでしょうか?

 

A:まずは、この御質問内容と関連する前回(Q-393)のQAを御確認ください↓

 Q-393クライアントが利己的なゴールを設定している場合、ゴールの再設定を促してもよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35284572.html

 

 

私が重要視しているのは、「利己的な部分(例えば『趣味』など)も利他的な部分(『職業』『社会への貢献』など)もバランスよくみる感覚」。

F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

 一言でいうと「観自在」。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

その肝は「『抽象度』をつねに意識に上げ続ける」ことです(ハズ)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

その感覚(体感)は言語の抽象度を超えています。だから言葉で表現することは難しいのですが、わかりやすいようにあえて言語化すると「社会性」、あるいは「利他」です↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22043744.html

 

 

 今回は、「社会性」「利他」という言葉を超えた次元で「利己的な部分(例えば『趣味』など)も利他的な部分(『職業』『社会への貢献』など)もバランスよくみる感覚」を磨くための実践的な方法を紹介します。キーワードは「ハビット&アテュテュード」です。

 

 ハビット(Habit)とは「無意識の行動」のことで、抽象度を軸にとった場合の情報空間の底面、すなわち物理空間でのパフォーマンスのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 一方、アティテュードは「無意識の判断」であり、「行動の性向」のこと。それは思考の一部であり、高次の情報空間(知識宇宙)におけるパフォーマンスのことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 ゴールに向かうハビット&アティテュードは、より抽象度の高い社会性を持ったゴールを設定することでできあがります。あくまでも「ゴールが先」です。

 Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

 

 そして、ゴール設定により生まれた新たなハビット&アティテュードにより思考の抽象度が上がると、さらなるゴール設定ができるようになっていきます。

この“発展的な循環”が、コーチング中に体得するマインドセットのひとつ。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 ここでポイントとなるのが「時間観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 コーチングにおけるハビットやアティテュードは、過去で生まれるものではなく、未来で起こすもの。未来志向を持ちながら自分自身でつくりあげるものです

 Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html

 

 苫米地博士は、「大きなゴールにたどり着く最大の方法」として、「自分のゴールをより抽象度の高いものに少しずつ変えていきながら、それとともに生みだされるアティテュードやハビットを身につけること」を挙げられています。

 

 以下、苫米地博士の著書「いい習慣が脳を変える 健康・仕事・お金・IQ すべて手に入る!」(KADOKAWAp94)より、3回に分けて引用し(青字)、解説します。ハビット&アティテュードを自由自在につくりあげる“感覚”を体得してください。Feel

 

 

「アサンプション」という「いい習慣」

◆アサンプション・アップデートで行動の優先順位を決める

 ゴール設定が重要。とはいっても、最初から何が正しいゴールなのかは分からないでしょう。

 まず初めのゴールは適当でいいのです。とりあえず、その目指すべきゴールは自分の現状の外にあるということを認識することが大事です。

 重要なのは、ゴールを更新していくことです。常に、今考えている自分のゴールは、本当に自分のゴールなのかと問い直していく必要があります。

 ゴールは変えていいのです。根本的には、より抽象度を高めていくことが大事なのですが、それは更新していく中で、進んでいきます。

 次にやることは、ゴールを達成するために必要なのは何か? を考えることです。それがアサンプション(推定)です。そして、アサンプションも常にアップデート(更新)していく。それをアサンプション・アップデートと言います。

 

 考えるべきは未来のことであって、確定的な話ではないので、これという決まりはないのです。だから、アサンプションで自分が推定するゴール達成のための方法を考える。そしてそれを全部更新していく。達成するのに必要なことが更新されていくと、自分の行動の優先順位が決まります。

 引用終わり

 

 「アサンプション・アップデート」とは、状況に応じて「アサンプション(推定、想定)」を「アップデート(更新)」すること。それは「状況の変化に応じて、行動計画を書き換えていく」ことです。

 F-270:冗長性と多様性 <vol.2;アサンプション・アップデート>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 

 「アサンプションで自分が推定するゴール達成のための方法を考える。そしてそれを全部更新していく」ためには、心が自由でなければなりません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 そのために重要なのが「Rゆらぎ」。

 L-05620208月シークレットレクチャー -02;「〇○○○」でゴールの世界に誘う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28037699.html

 

 その基本が逆腹式呼吸です。

 L-166202201月シークレット… -10;呼吸を意識に上げてコントロールするワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 逆腹式呼吸によりリラックスとゆらぎを得ることができると、ゴール側から「自分の行動の優先順位」を決めることができるようになります。それは自我が変わるということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 そして、それはゴール(達成)にふさわしいブリーフシステム(Belief SystemBS)に生まれ変わるということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

◆アサンプション・アップデートは日々行う

 自分の行動を決めるスケジュール作成は、本来、自分のゴールを達成するために大事な行為から優先順位がつくられます。

 よほど暇な人でない限りは、その日に何をやるかというのは二つ三つの可能性があるわけです。それらの優先順位を決めていくとき、アサンプション・アップデートが必要になります。

 

 自分のゴールを達成するためには何が必要か? それを考えるときに、具体的な行動が決まるのです。

 本来スケジュールとは、行動を実際に起こすことを言います。行動の順番の話ではないのです。ですから、手帳に書くようなスケジュールは、自分一人だけの行為に関する場合、厳密にはスケジュールとは言いません。自分以外の人が関わるときに相手の都合を考える必要があるので、スケジュールになるのです。

 

 相手の都合にどれだけ合わせるか、また、どちらの相手を優先するかは、すべてアサンプション・アップデートを行った結果で優先順位が決まるのです。

 ゴールがあってアサンプションがあり、そのための行動があって、行動の調整をする。それがスケジュールというわけです。必ず常にアサンプション・アップデートを行う必要があります。アサンプション・アップデートは日々、一日中やるのです。

 

 ビジネスパーソンにしても、アサンプション・アップデートをしないと、ゆくゆく大変なことになってしまいます。それぞれの仕事の業界で、永遠に同じ状況が続くことはないのです。業界の周囲、そしてその現状の外側をしっかり見極め、アサンプション・アップデートしないと、取り残されてしまいます。

 

 アサンプションをするのは、常に自分を取り巻く状況についてです。

 たとえば消防官のアサンプションは、火災事故が起きて被害者を救出に行く際に、現場の状況を常に更新しながら考えることです。

 第一報が入ったときに、現場が民家か工場かなどアサンプションする、そしてそれが分かると、その建物の周囲の状況などをアサンプションしていく……というように行います。

 リアルタイムでアサンプションを続けていくと、それはだんだん推定ではなく事実に変わっていきます。これがアップデート=更新です。

 

 AI(人工知能)の進化で自分の仕事の内容がどう変わっていくかを考えていくのも、重要なアサンプション・アップデートです。

 引用終わり

 

 この部分で苫米地博士が書かれているのは「縁起」について。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 ゴールの抽象度が上がるほど、通常は関わる人々の数が増えていきます。だから、まわりに合わせて“調整する”という感覚がより問われるようになります。それがマネジメントのコツ。大切なのはアサンプションの細やかなアップデートです。

その際の心がまえとして、私は「『ゼロトラスト』というブリーフ」を重要視しています。

 F-229:ゼロトラスト 中編;「ゼロトラスト」はマネジメントの心がまえ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28231758.html

 

縁起を突き詰めると、「この世に絶対はない(アプリオリなものはない)」と「この世は心(マインド)が生みだしている」という2つのプリンシプルにいきつきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 その2つをしっかり理解し体現している境地が「空観」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

◆アサンプション・アップデートをうまく続けるには?

 アサンプション・アップデートを上手く行うには、日々、実際にやってみることです。

 

 たとえば試しに知らない街に行ってみるのもいいトレーニングです。

 まず出発する前に、〇〇駅に降りたら、タクシーはこうやって拾えばいいと予測する。そして実際に行ってみたら、タクシー乗り場はないかもしれない。

 自分が予測したことを、現場を見てアサンプション・アップデートをしながら現実に合わせていく。多くの人は予測さえしていません。さらには現実も見ていない人がいます。

 新しい場所に行くときは、常に予測をする。それで実際に見て、更新を行うというルーティンを無意識で行うことが大事です。

 

 図鑑を眺め、それを見た後に、実際にその図鑑に載っている動物や物を見に行く。これも、アサンプション・アップデートです。アサンプションはある程度抽象化されているので、それを具体的なものに合わせて更新していくと、アサンプションが当たる確率がどんどん増えていきます。それは思考の抽象度を高める訓練にもなるのです。

 引用終わり

 

 この部分を読みながら、私はチェ・ゲバラを思い出しました。

 

 

チェ・ゲバラ(Wikipedia)

チェ・ゲバラ(Che Guevara

1960年(31歳時)「英雄的ゲリラ」より

Wikipediaより引用

チェ・ゲバラ - Wikipedia

 

 

 苫米地式コーチングは、中観であり、ゲバラ主義。ゲバラ主義とは「抽象度の高い理想」と「直接的実行」です

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 

 さて、「利己的な思いと利他的な思いが両方ある場合はゴールの再設定はせずに利他的な気持ちを強めるようにすればいいのか?」の答えを感じられたでしょうか?

 

 冒頭でお伝えしたとおり、私のシンプルな答えは「観自在」。その観自在とゲバラ主義がひとつに感じられたとき、きっと疑問は解消しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 その瞬間を確信しながら、ゲバラ主義で生きてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

私が重要視しているのは、「利己的な部分(例えば『趣味』など)も利他的な部分(『職業』『社会への貢献』など)もバランスよくみる感覚」

 

 その“感覚”を違う角度で表現すると、「集中」。こちらでどうぞ↓

 Q-202:視点のきりかえとは、「1)現状の外からの視点」「2)現状の認識」「3)最悪の状態の想定」を切り替えて考えるということでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26408247.html

 

 

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F-156:人間関係リセット症候群

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