苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:L:講義・研修・セミナー編 > 2020年03月 シークレットレクチャー(スピリチュアルペイン-2)

L-02320203月シークレットレクチャー -01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラストに「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました↓

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続く「○○」(←漢字2文字ですw)が今回のサブテーマ。

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。ぜひサブテーマを想像しながらお読みください。

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 

 まずは前回の講義(20201月)を振り返りましょう。以下、ブログ記事ごとに簡潔にまとめます。詳しくはリンク記事で確認してください。

 

 「スピリチュアルペイン」は緩和ケアにおける重要な概念です。「全人的苦痛(トータルペイン)」の一部であり、他に「身体的苦痛」「心理・精神的苦痛」「社会的苦痛」があります。「全人的苦痛」(全体)と「4つの苦痛」(部分)をゲシュタルトと捉えることが重要です。

 01;「全人的苦痛(トータルペイン)」と「4つの苦痛」の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24505924.html

 

 「身体的苦痛」の代表が疼痛(とうつう)。その「痛み」は「組織の傷害あるいはそれに関連付けて述べられる不快な感覚的かつ情動的体験」と定義されています(国際疼痛学会)。

 つまり、痛みは主観的表現であり、記憶であるということ。しかも情動記憶です。

 02;身体的苦痛

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24553696.html

 

 医療現場ではとくに「身体的苦痛」と「心理・精神的苦痛」が強く相関しているように感じられます。それもそのはず、そもそも「身体と心は同じもの」だから。同じものの抽象度の違いにすぎません。

 03;身体と心は○○○○ -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 

 抽象度とは「情報空間における視点の高さ」を表すもの。抽象度が上がるほど、情報量は少なくなります。じつは目の前の世界は階層化された情報空間であり、その底面が物理空間です。もともとすべてが情報であり、その情報処理(心)の物理空間への写像が身体といえます。

 04;身体と心は○○○○ -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 「身体と心は同じもの」であるので、「身体的苦痛」「心理・精神的苦痛」「社会的苦痛」「スピリチュアルペイン」も同じものの抽象度の違いといえます。よって、どれか1つだけwell-beingということはありえません。

 すべてを統合して「全体(total)」として観る視点をしっかり維持しつつ、その上で必要に応じて適切な抽象度で「部分」をマネジメントする感覚が重要になります。

 05;「4つの苦痛」と健康(well-being)の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24642277.html

 

 引用した下図で「スピリチュアルペイン」は他の3つの苦痛(身体的、心理精神的、社会的)と同じ2次元平面上に並べられていますが、他の苦痛を包摂しているように描写されています。

 私は「すべての苦痛の元となる“根源的な痛み”がスピリチュアルペイン」だと考えています。スピリチュアルペインが、物理空間で身体的苦痛として、情報空間で心理・精神的苦痛として表現され、さらに多次元の階層にまたがって社会的苦痛を生みだしている そんなスピリチュアルペインを一言で表現すると「空(くう)」です。

 06;「4つの苦痛」(部分)どうしの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24682654.html

 

全人的苦痛(トータルペイン)

厚生労働省HP>第2回終末期懇談会 資料2-2より引用

終末期医療に関する懇談会 (mhlw.go.jp)

 

 

 

 病を患うことでスピリチュアルペインが生じるのではありません。病になり「自分はいつか死ぬ」という当たり前のことをスコトーマが外れて実感することで、「『自己の存在と意味』がわからないというスピリチュアルペイン」をずっと抱えたまま生き続けてきた事実に気がついてしまうということ。

 「自己の存在と意味を確信していない」や「生きる意味(=死ぬ意味)が分からない」というのは「ゴールがない」ということです。

 スピリチュアルペインは「自己の存在と意味がわからないことから生じる苦痛」と考えるべきです(ケースサイド)。そして、その解決にはコーチングが役にたちます(プランサイド)。

 07;スピリチュアルペインとは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

L-024につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

PM-04-12:次世代型緩和ケアの鍵となるもの

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html

PM-05-32:子どもたちへの最大のプレゼント<前編:HOPE GAPを克服するために>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11301259.html

PM-05-33:子どもたちへの最大のプレゼント<後編:スピリチュアルペインはすでに始まっているのだから>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11386276.html

 

 

L-02420203月シークレットレクチャー -02;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<後編>

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラストに「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました↓

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続く「○○」(←漢字2文字ですw)が今回のサブテーマ。

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。ぜひサブテーマを想像しながらお読みください。

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25974037.html

 02;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<後編>

 

 まずは初回の講義(20201月)を振り返りましょう。以下、ブログ記事ごとに簡潔にまとめます。詳しくはリンク記事で確認してください。

 (前編に「07;スピリチュアルペインとは?」までまとめました。その続きです)

 

 「自己の存在と意味を確信していない」や「生きる意味(=死ぬ意味)が分からない」というのは「ゴールがない」ということです。

 スピリチュアルペインは「自己の存在と意味がわからないことから生じる苦痛」と考えるべきです(ケースサイド)。そして、その解決にはコーチングが役にたちます(プランサイド)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 では、その対処は、いつから、どこで行われるべきでしょうか?

 

 「自己の存在と意味」をめぐる葛藤は思春期にはすでに始まっています。

 よって、スピリチュアルペインへの対処は、思春期にこそ行うべきです。家庭や学校において。

 08;スピリチュアルペインへの対処は、いつから、どこで行われるべきか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24746334.html

 

 スピリチュアルペインは思春期からはじまっている

 ところが大人になっていく間に、いつの間にかスコトーマに隠れてしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ノーベル平和賞を受賞した作家 エリ・ヴィーゼルの言葉を紹介します。ぜひ「抽象度の高い視点により混沌(カオス)からシンプルな法則を見いだす感覚」を感じてください。

 09;抽象度の高い視点により混沌(カオス)からシンプルな法則を見いだす感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24767587.html

 

 

 愛の反対は憎しみではない。無関心だ

 美の反対は醜さではない。無関心だ

 信仰の反対は異端ではない。無関心だ

 生の反対は死ではない。生と死の間(にあるもの)への無関心だ

 

The opposite of love is not hate, it’s indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

 

 無関心になってしまう理由は「エフィカシーが低いから」でしょう。エフィカシーとは「ゴール達成能力の自己評価」。自分に対するイマジネーションの限界がその人の限界を作り、その限界を壊すことで新しい世界を獲得していきます。

 「限界を壊すこと」はゴール設定からはじまります。そして、ゴール設定(再設定)の積み重ねこそが「生と死の間(between life and death)」を明らかにしていきます。なぜでしょうか?

 10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 “現状の外”にゴールを設定するということは、「“自分”を新たに定義する」ことだからです。それは過去の呪縛から“自分”を開放すること。前頭前野優位で高いIQを自然に発揮し、さらに創造的に「生と死の間(between life and death)」を見いだすことができるでしょう。

 11;ゴール設定の積み重ねが「生と死の間(between life and death)」を明らかにする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24830211.html

 

 ゴールは 1)100%want to2)自分中心を捨て、3)“現状の外”。

 自分中心を捨てたゴールの再設定を繰り返すことで、どんどん“自分”を拡張していくことができます。ますます抽象度が上がるからです。

その拡張は「自我が縁起宇宙全体に広がっていく」ことであり、「生と死の間(between life and death= 縁起宇宙」ということ。それが「自らに由る」という自由です。

 その「自」を探求し続けることが、生と死の間(between life and death)への関心であり、生きること。そして、それは評価関数(重要性関数)としての「自」を書き換えると同時に、部分関数としての「自」を拡大し続けることでもあります。

 だからこそ、自由な心のままで(空観)、縁起のつながりという“束縛”をしっかりと生ききることができます(仮観)。それが中観の生き方です。

 12;生と死の間(between life and death= 縁起宇宙

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24873853.html

 

 今回の講義のメインテーマは「スピリチュアルペイン」。その定義は「自己の存在と意味が分からないことから生じる苦痛」です。よって、解決は「自己の存在と意味を明らかにすること」、すなわち「コーチングによるゴール設定(&達成)」といえます。

 しかしながら、「自」に意識があるままでは、いつまで経っても「本質的な自我」には到達できません。なぜなら、本質的な自我は「縁起による重要性がすべて同じ」だから。

 自らに由る = 自由

 その「自」を評価関数として書き換え続けることは確かに大切です。しかし、本当に重要なのは部分関数としての「自」を拡大し続けることです。それがシンのスピリチュアルペインの克服であり、シンの自由といえます。

 13;シンのスピリチュアルペインの克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

L-025につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

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PM-04-12:次世代型緩和ケアの鍵となるもの

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html

PM-05-32:子どもたちへの最大のプレゼント<前編:HOPE GAPを克服するために>

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PM-05-33:子どもたちへの最大のプレゼント<後編:スピリチュアルペインはすでに始まっているのだから>

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L-02520203月シークレットレクチャー -03;職業と趣味の違いは「貢献」の範囲(ワーク付き)

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラスト(L-013)に、「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました。

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続く「○○」(←漢字2文字ですw)が今回のサブテーマ。

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。ぜひサブテーマを想像しながらお読みください

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25974037.html

 02;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26014834.html

 03;職業と趣味の違いは「貢献」の範囲(ワーク付き)

 

 …L-0230243回シリーズの初回講義をまとめました。サブテーマは「自由」。

その講義の終わりに、私は「自由の次(のテーマ)は何でしょうか?」という問題をだしました。

 それは、じつは、コーチにとって重要な問いかけです。コーチ自身が自由とともに心がけることであり、自由を得るクライアントさんに考えていただくことだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 答えは「貢献」。

 たとえ自由を得たとしても、その自由で行う貢献を見いだすことができなければ、それは「関節を固定できない人形」と同じ。なかなか役には立てません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400928.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10692725.html

 

 「自由」をエネルギーとするなら、そのエネルギーに方向性を与えるものが「貢献」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22154420.html

 

「自由と貢献」がひとつになることで、人は「生きる力と生きる意味」を手に入れることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 貢献とは「役割を果たす」「機能を発揮する」。その貢献=役割=機能のことを、コーチングでは「ゴール」と呼びます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 御承知のとおり、ゴールは人生のあらゆる領域に設定します。「家族」「健康」「ファイナンス」「生涯教育」「コミュニティへの貢献」など。バランスホイールです(下図)。

 

 

バランスホイール

苫米地英人博士の著書「コンフォートゾーンの作り方」(フォレスト出版)より引用

Kindle版はこちら↓

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 そのバランスホイールの中で、私が特に重視しているのが「職業」と「趣味」。じつはこの2つはとても似ています。「止められてもやりたい」という心から望むもので(100%want to)、社会の役に立てば「職業」、役に立たなければ「趣味」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

その違いは貢献の範囲だけ。その範囲とは、自と他を分ける“自分”の定義のことでもあります。すなわち、抽象度の違い。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 まずは無我夢中に何かに取り組むこと。その結果、誰かの役に立ったら「職業」、役に立たなければ「趣味」です。

ゴールは“現状の外”に設定するのですから、最初は「職業」か「趣味」かの違いは明確ではありません。だから、「職業なのか? それとも趣味か?」と悩まなくて大丈夫。まずは“無我夢中”を見つけ、どんどん熱中していきましょう!

 F-158~:無我夢中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

 やがて、その“無我夢中”はスピリチュアルペイン克服の力になります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html

 

スコトーマを外し、「生と死の間(between life and death)」を見つけることになるからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

 そのようなことをお話して、ワークに取り組んでいただきました。

 

 1)まず呼吸に意識を向けてください。ゆっくりと息を吐きながら、徐々に体を緩めていきます。やわらかいゴムがグニャグニャになる様子や熱した鉄板上でバターが溶けていくようなことをイメージしながら体の力を抜いていきましょう

 

 2)すっかり緩んだら、「元気いっぱいな私」をイメージしてください。身も心も軽いあなたは、爽快な気持ちで毎日をエネルギッシュに生きています

 

 3)次に「元気いっぱいな私」「健康な私」がニコニコしながら何かを行っている場面をイメージしてください。趣味、仕事、地域での活動、家族との時間、友人との約束 なんでも自由に取り組むことができます。どんなイメージが浮かびますか?

 

4)そのイメージを、ゆったりとした気分のまま、存分に味わいましょう。

 

「健康な私は、○○をしていて楽しい」

「ますます元気な私は、○○をしていてとてもうれしい」

「もっと○○したいから、病気になっている場合じゃない」

 

 ○○に当てはまるものがゴールとなり、「生と死の間にあるもの」になります。

 

  

健康はゴール設定の結果であり、ゴール達成のための手段です。健康自体が人生の目的ではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13214313.html

 

ゴールを、「生と死の間(にあるもの)」を、しっかりと感じてください。その時の体感は人生をますます豊かにする大いなる力になります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_318161.html

 

L-026につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

Q-068:認知的不協和の状態にあり… Vol.5;ヒーリングとコーチングの関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14400982.html

Q-069:認知的不協和の状態にあり… Vol.6;セルフヒーリングとセルフコーチングのコツ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14524490.html

PM-04-01WHO(世界保健機関)の「健康」の定義

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859675.html

PM-04-02WHO版「健康」の三つの間違い

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859828.html

PM-04-03:苫米地理論で考える「健康」とは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859896.html



-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第3回目は2021627日(日)開催。テーマは「サイバーホメオスタシス仮説」「エネルギーと創造性の源」です。詳細はこちらから↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26053730.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

<お問い合わせ・申し込み>

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コンフォートゾーンの作り方



L-02620203月シークレットレクチャー -04;老いの実感 ~乗り物酔いリターンズ~

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラスト(L-013)に、「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました。

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続くサブテーマは「貢献」。当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25974037.html

 02;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26014834.html

 03;職業と趣味の違いは「貢献」の範囲(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26037409.html

 04;老いの実感 ~乗り物酔いリターンズ~

 

 前回(L-025)はワークを紹介しました。いかがだったでしょうか?

 

 御承知のとおり、私は医師でもあり、今も週の半分は医療・介護の現場で働いています。

 先日、急にある患者さんの自宅に往診することになり、スタッフが運転する車で向かいました。私にとっては初めての患者さん。しかも急変です。

情報を集めてゲシュタルトをつくるため、集中しながらカルテに目を通しました。移動中の車の中で。そうしたら

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25282178.html

 

急に気分が悪くなってしまいました。乗り物酔いです。

乗車中に調子が悪くなるのは、おそらく小学生以来のこと。「乗り物酔い」という概念すら忘れていた(=スコトーマに隠れていた)私は、忍び寄る“老い”を実感しました。吐気とともに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 医療・介護の現場は、残念ながら、「老病死(+生で四苦)」を実感しやすい場といえます。臨場感が高いからです(V)。

 夢をかなえる方程式「I×V=R」でいうと「老病死のイメージ(Iimage)を実感しやすい分(Vvividness)、現実化しやすい(RReality)」ということ。実際、「もう年だから」が口癖の人ほど、どんどん年老いていく気がします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 医師として私は「老い」を4段階に分けて説明しています。自立している「健常期」、見守りや軽度の支援が必要な「軽度虚弱期」、支援や介護が常時必要な「高度虚弱期」、そして「人生の最終段階(End of Life Stage)」です。細かい話ですが、厚生労働省の指導により、現場では「終末期(Terminal Phase)」という表現を使わなくなりました。

 厚生労働省HP>「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」リーフレット

Microsoft PowerPoint - 150316 人生の最終段階_リーフレット【大和提出用】.pptx (mhlw.go.jp)

 

 その老いの分類は、主に物理空間での機能により行われています。

身体機能はともかく、認知機能というと情報空間上の話に感じられませんか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

しかし実際は、本人も家族も医療従事者も、無意識的に物理空間にフォーカスしているように感じられます。それは「抽象度」という概念が十分には浸透していないために、業界におけるゲシュタルトが未完成だからでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ゲシュタルト能力=理解力です。だから私は「抽象度」という概念を医療・介護現場に届ける取り組みを続けています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 抽象度を知り、物理空間も含む情報空間全体で生命現象を捉えることができると、「老」のイメージは変わります。それは認知科学者 苫米地英人博士が提唱されている「超情報場仮説(理論)」で生命や宇宙を観るということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

さらに抽象度を上げて個を超えていくと、「病」や「死」のイメージも変わっていくはず↓

 F-163~:アンチ(anti)からウィズ(with)、そしてウェル(well)へ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404044.html

 

 コーチとしての私は、医師として話す「老いの4段階」は情報空間の底面での経過にすぎないと思っています。物理空間上の身体については配慮が必要ですが、情報(処理)である心はいつまでも“青春”でかまいません↓

 F-160~:コーチの視点で考察する“青春” ~心の若さと体の関係~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405497.html

 

 

 とはいうものの、やはり体は確実に老いていきます。転倒や乗り物酔いが起こりやすくなるように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045953.html

 

過去の記事でファッションデザイナー 山本寛斎さんの「60歳を過ぎたからとか、70歳になったからといって、何かをするのが恥ずかしい、もうチャレンジするのはムリだろうなどと考えるのは、年齢のせいにして楽になっているだけだ」というコメントを紹介しました。

それは「コンフォートゾーンに留まるな!」「現状を打破し続けよ !!」という強烈な励ましです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 そんな山本さんの最後の作品が「『ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)』を手に入れたモンキー・D・ルフィが着ているであろう『海賊王』のコート」。

 

 「年相応」という言葉を嫌い挑戦を続けた山本さんでしたが、昨年(2020年)2月に急性骨髄性白血病と診断され、同721日にお亡くなりになりました(享年76歳)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20682390.html

 

 残念ですが、人は徐々に老い、多くは病を患い、いつか必ず死を迎えます。

 

 ここで前回(L-025)のワーク中に浮かんだイメージを思い出してください。

「健康な私は、○○をしていて楽しい」

「ますます元気な私は、○○をしていてとてもうれしい」

「もっと○○したいから、病気になっている場合じゃない」

 

 ○○に当てはまるものがゴールとなり「生と死の間にあるもの」になるのは確かです。しかし、その○○は年齢を重ねるとともにだんだんできなくなっていきます。その時、「生と死の間(にあるもの)」を失うことになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

老病死(+生で四苦)の過程でかつてのような“貢献”ができなくなったとき、私たちはどのように考えるべきなのでしょうか? スピリチュアルペインは避けられないのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

L-027につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 ゲシュタルト能力=理解力です。だから私は、「抽象度」という概念を医療・介護現場に届ける取り組みを続けています

 

 「抽象度」という言葉はまだまだ知られていない気がしますが、その概念自体は医療・介護業界に取り入れられています。例えばこちら↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8292888.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293064.html

 

 「抽象度」は「超高齢化社会に求められる医療のパラダイムシフト」実現の鍵となるものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8748974.html

 

 

-関連記事-

F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268333.html

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

Q-177~:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408953.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第3回目は2021627日(日)開催。テーマは「サイバーホメオスタシス仮説」「エネルギーと創造性の源」です。詳細はこちらから↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26053730.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

<お問い合わせ・申し込み>

 coachfor.m2@gmail.com

 

 

超高齢化社会に求められる医療のパラダイムシフト



L-02720203月シークレットレクチャー -0575歳以上では延命治療は不要?

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラスト(L-013)に、「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました。

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続くサブテーマは「貢献」。当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25974037.html

 02;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26014834.html

 03;職業と趣味の違いは「貢献」の範囲(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26037409.html

 04;老いの実感 ~乗り物酔いリターンズ~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26077153.html

 0575歳以上では延命治療は不要?

 

 残念ですが、人は徐々に老い、多くは病を患い、いつか必ず死を迎えます。

老病死(+生で四苦)の過程でかつてのような“貢献”ができなくなったとき、私たちはどのように考えるべきなのでしょうか? スピリチュアルペインは避けられないのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

 …2014年、米国の「アトランティック(Atlantic)」誌に、「なぜ私は75歳で死ぬことを望むのか? Why I Hope to Die at 75」というエッセイが掲載されました。その中では「75歳以上の人には延命治療は不要」という大胆な主張(claim)がなされていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 その著者はペンシルベニア大学 医療倫理・保健政策学部長のエゼキエル・エマニュエル博士(Ezekiel Emanuel1957年~)。俗に「オバマケア」と呼ばれるオバマ政権下での医療保険制度改革を主導した重鎮の主張は、国内外で大論争を巻き起こしました。

 (2021年、エマニュエル博士は、ジョー・バイデン大統領からCOVID-19諮問委員会のメンバーに指名されています)

 

 その内容は

    私が75歳になったら医学的介入は拒否する

    75歳で人生を終えるつもりはないが、寿命を延ばすつもりもない

    高齢者はよぼよぼの状態で長く生き過ぎている

    75歳以上では延命治療は不要である

    私たちの消費は、私たちの貢献に値するだろうか?

というもの。  

 

 それから5年後、「『75歳以上の延命は不要』 波紋を呼んだ医療倫理学者がいま語る発言の真意」というインタビュー記事が再び掲載され、論争が再燃しました。

 その中でエマニュエル博士はあらためて自身の意見を述べています(で表記します)。

 

 私は75歳で死ぬつもりも、自殺するつもりもない。安楽死を求めてもいない。「寿命の延長」ただそれだけのために薬物治療や医療介入を受けるという行為をやめるだけだ

 

 その主張を生みだす事実(data)および根拠(warrant)はこちら。

 

 最も重要な問題は認知機能の生物学的衰退である。本当に賢い人々をみていても、75歳を過ぎてから新しい書籍を執筆したり、自身が思想家としてトップを走れるような新たな分野を開拓している人は多くない

 

 私はアメリカの不滅崇拝願望を拒否する。人生を引き延ばすための執着は見当違いで、潜在的に破壊的であるとさえ思う

 

 70歳、80歳、90歳まで元気な人々がしていることを見ていると、そのほとんどが遊びの範囲であり、意味ある仕事ではない。ハイキングやツーリングは価値のあることではあるが、もしもそれらが人生のメインテーマなら、おそらく意味のある人生ではない

 

 多くの政治家が「私たちの持つ最も貴重な富は子どもである」と発言しているにもかかわらず、政府はその言葉に沿った行動をとってはいない。大人、とくに高齢者に投資するほどには、子どもに投資していない。例えば、連邦予算は、18歳未満の人に1ドル使われる時、65歳以上の人には7ドル使われている

 

 

 皆さんはどのように考えますか?

 もしも家族が老衰の状態になってしまったとき、「寿命の延長」のための医療行為を望みますか? それとも拒みますか?

 自分自身のことならどうでしょうか?

 

 

 ここ日本においても、生命寿命(平均寿命)と健康寿命にギャップが生じています。

令和2年度版厚生労働白書によると、日本人の平均寿命/健康寿命は、男性:80.98/72.14歳、女性:87.14/74.79歳 です(下図)。

つまり、心身の健康が損なわれてから死を迎えるまで、男性で8.84年、女性は12.35年もあるということ。その間は何らかのサポートが必要になります。

WHOの健康の定義はこちら↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859675.html

 

図表1-2-6 平均寿命と健康寿命の推移

厚生労働省HP>令和2年版 厚生労働白書>>図表1-2-6 平均寿命と健康寿命の推移より引用

図表1-2-6 平均寿命と健康寿命の推移|令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

 

 ところで、エマニュエル博士の発言にもある「仕事」とはなんでしょうか?

 

答えは「付加価値を生みだすこと」「役に立つこと」です。もっとシンプルに表現すると「貢献」。決して「お金を稼ぐこと」「お金儲け」そのものではありません。

 

仕事や職業としてのゴールとファイナンス(お金)のゴールをしっかり切り分けておくことはとても重要!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

なぜなら、その切り分けと再統合は「人生全体を豊か(well-being)にする秘訣」だから↓

Q-071:認知的不協和の状態にあり… Vol.8;「リラックスできる呼吸の無意識化」のコツとその先にあるもの

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14830941.html

 

 

 そのようなことを話すと、時々こんな質問をいただきます。特に医療・介護現場において。

 

 介護が必要な老人や障がい者、あるいは寝たきり患者さんは生きる価値はないのでしょうか?

 

 皆さんはどう思われますか?

 

L-028につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

そのようなことを話すと、時々こんな質問をいただきます。特に医療・介護現場において

 

 医療・介護現場でよりシリアスな質問をいただくことが多いのは、老病死(+生で四苦)の臨場感が高く、スコトーマが外れやすいからでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045953.html

 

 スコトーマが外れて露わになるのはスピリチュアルペインです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html

 

 スピリチュアルペインが露わになることは危機(クライシス)といえますが、一方でチャンスでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

 ヴィーゼルのいう「生と死の間(にあるもの)」としっかり向き合うチャンスです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24767587.html

 

 

-関連記事-

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

Q-177~:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか?

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Q-073~180804医療講演会レポート

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_318161.html

F-061~:バイオパワー(生権力)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第3回目は2021627日(日)開催。テーマは「サイバーホメオスタシス仮説」「エネルギーと創造性の源」です。詳細はこちらから↓

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L-02820203月シークレットレクチャー -0675歳以上では延命治療は不要?<ケースサイド>前編

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラスト(L-013)に、「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました。

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続くサブテーマは「貢献」。当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25974037.html

 02;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26014834.html

 03;職業と趣味の違いは「貢献」の範囲(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26037409.html

 04;老いの実感 ~乗り物酔いリターンズ~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26077153.html

 0575歳以上では延命治療は不要?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26099140.html

 0675歳以上では延命治療は不要?<ケースサイド>前編

 

仕事とは「付加価値を生みだすこと」「役に立つこと」。もっとシンプルに表現すると「貢献」。決して「お金を稼ぐこと」「お金儲け」そのものではありません。

 そのようなことを話すと、時々こんな質問をいただきます。特に医療・介護現場において。

 介護が必要な老人や障がい者、あるいは寝たきり患者さんは生きる価値はないのでしょうか?

 皆さんはどう思われますか?

 

 前回(L-027)、ペンシルベニア大学 医療倫理・保健政策学部長のエゼキエル・エマニュエル博士(Ezekiel Emanuel1957年~)の「75歳以上では延命治療は不要である」という主張(claim)とその根拠(warrant)や事実(data)を紹介しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 コーチとして考察すると、エマニュエル博士の主張には少なくとも6つの解決するべき課題があります。コーチングと関連して分類すると、1)モチベーション、2)バランホイール、3)時間の流れ、4)不完全性、5)縁起、そして6)空仮中 です。

 まずは課題についてシンプルに分析し(ケースサイド)、その後6つの課題を包摂した視点での解決策を提示します(プランサイド)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

 1) モチベーション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 「私は75歳で死ぬつもりも、自殺するつもりもない。安楽死を求めてもいない」は「死をwant toにしない」ということ。そして、「『寿命の延長』ただそれだけのために薬物治療や医療介入を受けるという行為をやめる」は「生をhave toにしない」ということです。

 

 もちろん、それは間違いではありません。しかし、コーチとしての感覚でいうと十分ではありません。「want to」「have to」の存在、すなわちモチベーションの実在を前提とした上での判断になっているから。

 自由でいうと「freedom」であり、「自らに由る」を突き詰めたものではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 私がよく用いる表現で言い換えると、「無人運転」「自動運転」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 ゴールを設定し、エフィカシーを高め、しっかりと(ゴール側の)コンフォートゾーンが作れていると、目の前のすべてが自然に「want to」になります。もっと正確にいうと、「あたりまえ」という感覚。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ラベリングでは、すべて「T」の状態。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

 さらに抽象度を上げて自分中心を捨てながら“現状の外”を志向していくと

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 やがては「老」「病」「死」の意味が変わっていきます↓

 F-163~:アンチ(anti)からウィズ(with)、そしてウェル(well)へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404044.html

 

 ゲシュタルト同士がつながり(connect)、より大きなゲシュタルトができるからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 2) (ゴールの)バランスホイール

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14524490.html

 

 ゲシュタルト同士がつながり(connect)、より大きなゲシュタルトができる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 だから、ただ「want to」というだけでなく、「人生の様々な領域にそれぞれwant toを持ち続けていること」が重要になります。「趣味だからダメ」「仕事だからイイ」ということではありません。鍵はバランス!

ただし、あくまでも“現状の外”へのゴール設定の結果としてのwant toであり、バランスです。

 

 「70歳、80歳、90歳まで元気な人々がしていることを見ていると、そのほとんどが遊びの範囲であり、意味ある仕事ではない」という部分には偏見が感じられます。偏見とは「過去の記憶でつくられたブリーフシステムに固執した見方」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 3回前の記事(L-025)に書いたとおり、「遊び」と「仕事」は似ています。ともに「止められてもやりたい」と心から望むもの(100%want to)。そのうち、社会の役に立たなければ「遊び」、役に立てば「仕事」です。

その違いは貢献の範囲だけ。その範囲とは、自と他を分ける“自分”の定義のことであり、抽象度の違いです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 「ハイキングやツーリングは価値のあることではあるが、もしもそれらが人生のメインテーマなら、おそらく意味のある人生ではない」にも偏見が潜んでいます。「遊び」がメインテーマではないということには同意しますが、同様に「仕事」もメインテーマではありません。

 「遊び(趣味)」や「仕事(職業)」は、「家族」「健康」「ファイナンス」「地域への貢献」「未来への働きかけ」「生涯学習」等と同様にサブテーマであり、バランスホイールのひとつのカテゴリーです。もちろん「老後」も。

 

 

 3) 時間の流れ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 コーチングを実践していると、だんだん「老後」という言葉が気にならなくなります。「過去→未来」という時間観ではなくなるから。

コーチングマインドはつねに「未来から現在に時間が流れる」です。

 

 この時間観(未来→現在)はとても重要です。通常の時間観(過去→未来)では、知らないうちに限界を作ってしまうから。エマニュエル博士の「75歳を過ぎてから新しい書籍を執筆したり、自身が思想家としてトップを走れるような新たな分野を開拓している人は多くない」というコメントがそのいい例です。

 それが事実(data)なら、「ゴールがエネルギーと創造性を生みだす」という根拠(warrant)から、「高齢者にコーチングをひろげよう!」という主張(claim)がなされるはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

そうではなく「75歳以上の延命は不要」という主張になってしまっているのは、そもそも「老後」を軽く見ているからです。それは過去→未来という時間観の弊害です。その弊害(偏見)がスコトーマを生み、「老」や「死」の大切な機能・役割を認識できなくしています(続きはプランサイドで)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

ゴールが未来から現在への時間の流れを生みだします。しかも、人生のあらゆる領域にゴールを設定するたびに、エネルギーと創造性がパワーアップしていきます。抽象度が上がっていくからです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276623.html

 

 

「このまま続く時間延長上の未来」まで含めて“現状(SQStatus Quo)”です。だから、その外側にゴールを設定するということは決して簡単ではありません。さらには「人生のあらゆる領域にまんべんなく」!

「仕事(職業)」「遊び(趣味)」「家族」「健康」「ファイナンス」「地域への貢献」「未来への働きかけ」「生涯学習」、そして「老後」

 

 コーチのサポートを受けるなどして、ゴールを“現状の外”にひとつ、またひとつと見いだしていくことで、バランスホイールが完成していきます。その各領域のゴールを1つ上の抽象度でまとめたものが「メインテーマ」。私はそれを「コーリング(calling)」と同じようなものと理解しています。

コーリングとは、キリスト教の言葉で、「神に与えられた使命」や「世界観」のこと。苫米地博士は「『自分の生きる目的』ぐらいに解釈したらいい」と書かれています。

F-118Field of Dreams <後編>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20874187.html

 

 最後にもうひとつ。「意味のある人生」とは一体何でしょうか? 「意味」は誰が、何が決めるのでしょうか?

 

 次回考察します。

 

L-029につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

Q-177~:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408953.html

Q-073~180804医療講演会レポート

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_318161.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第3回目は2021627日(日)開催。テーマは「サイバーホメオスタシス仮説」「エネルギーと創造性の源」です。詳細はこちらから↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26053730.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

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Zeke_Emanuel_Amherst(Wiki)

Ezekiel Jonathan Zeke Emanuel

Wikipediaより引用

 


L-02920203月シークレットレクチャー -0775歳以上では延命治療は不要?<ケースサイド>後編

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラスト(L-013)に、「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました。

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続くサブテーマは「貢献」。当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25974037.html

 02;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26014834.html

 03;職業と趣味の違いは「貢献」の範囲(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26037409.html

 04;老いの実感 ~乗り物酔いリターンズ~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26077153.html

 0575歳以上では延命治療は不要?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26099140.html

 0675歳以上では延命治療は不要?<ケースサイド>前編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26140730.html

 0775歳以上では延命治療は不要?<ケースサイド>後編

 

仕事とは「付加価値を生みだすこと」「役に立つこと」。もっとシンプルに表現すると「貢献」。決して「お金を稼ぐこと」「お金儲け」そのものではありません。

 そのようなことを話すと、時々こんな質問をいただきます。特に医療・介護現場において。

 介護が必要な老人や障がい者、あるいは寝たきり患者さんは生きる価値はないのでしょうか?

 皆さんはどう思われますか?

 

 前々回(L-027)、ペンシルベニア大学 医療倫理・保健政策学部長のエゼキエル・エマニュエル博士(Ezekiel Emanuel1957年~)の「75歳以上では延命治療は不要である」という主張(claim)とその根拠(warrant)や事実(data)を紹介しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 コーチとして考察すると、エマニュエル博士の主張には少なくとも6つの解決するべき課題があります。コーチングと関連して分類すると、1)モチベーション、2)バランホイール、3)時間の流れ、4)不完全性、5)縁起、そして6)空仮中 です。

 まずは課題についてシンプルに分析し(ケースサイド)、その後6つの課題を包摂した視点での解決策を提示します(プランサイド)。

(今回はケースサイドの後半です)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

 4) 不完全性

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 エマニュエル博士は「ハイキングやツーリングは価値のあることではあるが、もしもそれらが人生のメインテーマなら、おそらく意味のある人生ではない」と語っています。

 「意味のある人生」とは一体何でしょうか? 「意味」は誰が、何が決めるのでしょうか?

 

 もちろん、「意味」を決めるのは自分自身。そして、「意味」はゴールが決めます。自分自身の自由意思で決めた本当のゴールです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「『意味』はゴールが決める」ということは、ゴールの数だけ「意味」があるということ。

たとえ仕事や家庭という観点では意味がないことであっても、趣味として立派な意味があるということはあり得ます。ある人にとっては無意味でも、別の人にとってかけがえのない意味をもつことも。

 

状況は意味により変わり、意味はゴールが生みだす

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html

 

 だからすべてゴール次第。唯一絶対の基準やモノサシなどありません。

 

 

 5) 縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 絶対的な基準やモノサシを信じる人に欠けているのは、「関係により存在が生まれる」という縁起の視点です。

「縁により起こる」という事実は、“自分”を定義してみるとよくわかります。

 

 では、ここでプチワークw

 今から1分間で自分自身を定義してみてください。どうぞ!

 (初めて会う人に自己紹介するように“自分”を表現してください)

 

 

 きっと「仕事は」「年齢は」「出身は」「趣味は」「夢は」というような説明になったはず。しかし、それは厳密には自分自身のことではありません。

私でいえば「コーチ」「アラフィフ」「鹿児島」「映画・音楽」「“無敵”」といった感じですが、さらに「コーチとは」「50代になると」「鹿児島といえば」「映画の中でも」「“無敵”というのは」と詳しく語るほど、ますます“私”から遠ざかっていきます。

(“無敵”はこちら↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

結局、“自分”は関係性でしか定義できないのです。それを「自我は部分関数である」と表現します(同時に「評価関数」でもあります↓)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 “自分”を定義する関係性が認識できないことが「孤独」です。

 孤独は健康に悪影響を及ぼします。例えば米国ブリガムヤング大学(ホルトランスタッド教授)の30万人以上のデータを対象にした研究によって、「社会的つながりを持つ人は、持たない人に比べて、早期死亡リスクが50%低下する」ことが明らかにされています。

 ちなみに、その“つながり”を強化しながら、他者尊重とともに自己評価を高めることができるのが「Guided Autobiography(案内型自伝)」です(詳しくはこちらで↓)。

 F-137The Sweet Hello,… -9SadSweetに書き換えるコーチング<老人向け 後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22488873.html

 

 ところで、なぜ「欠けているのは縁起の視点!」と断言できるのでしょうか?

 

 私の答えは次回(L-030)に。その解決(プランサイド)とともに明らかにします。

 

 

 6) 空仮中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 縁起が欠けている当然の帰結として、空観(くうがん)ではなくなっています。空観なき仮観(けかん)のことを、苫米地博士は実観(じつがん)と表現されます。それはとても危険な状態です↓

 PM-06-21:仮説14)空(くう)なき実観の行き着く先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14833876.html

 

 簡潔に2点挙げます。

 

 「私はアメリカの不滅崇拝願望を拒否する」は、「不滅」を前提とした上での拒否であるはずです。意図は理解しますが、空観ではありません。

有名な般若心経に「不生不滅不垢不浄不増不減」という一節があります。「六不の教え」と呼ばれています。「不生不滅」とは、「生じることもなく、滅することもない」という意味です。苫米地博士はよく釈迦の説法を引用して説明されます。

 

 釈迦:(若木を指して)この木は生じたのか?

 -弟子:いえ、別の木の種が地面に落ちて生えたものなので、何もないところから生じた訳ではありません

 釈迦:では、種は生じたのか?

 -弟子:いえ、種も木からできたもので、何もないところから生じたわけではありません

 釈迦:(次に枯れ木を指して)この木は滅したのか?

 -弟子:いえ、滅していません。その命は種となって若木を生み、自らは朽ちて土となり、他の植物を育てています

 釈迦:そのとおりだ。すべてが生じることもなく、滅することもないのだ

 

 枯れ木とはいえ、存在が消えてなくなったわけではありません。ただ形が変わっただけ それが空観です。「『不生不滅』を受け入れる」ことと「『不滅(崇拝願望)』を拒否する」ことはまったく意味が違います。

 

 もう1つはこちら。「大人、とくに高齢者に投資するほどには、子どもに投資していない」。抽象度を下げてさらに細かい指摘を行うと、このコメントには3つの課題(問題点)があります。すべて「縁起が欠けている結果、実観になっている」ことが原因です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 まずは「お金の視点が強力」ということ。「投資(investment)」という言葉には「見返りへの期待」が感じられます。もちろん見返りとはお金。政治家にとっては何よりも票が大切なのでしょうが、そこをクリアできたなら次はお金にいきます。例えば、見返り(税収)が望めない高齢者の医療を切り捨てるというように↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13214313.html

 

 次に「大人VS子どもという構図」。このゼロサム的発想は縁起の無理解の典型例といえます↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14401412.html

 

 最後は「区別と差別の違いが不明瞭?」。空であるがゆえに差別はありえませんが、仮としての区別ははっきりつけるべきです。その違いをしっかり理解し実践していることが重要。それが中観の生き方です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

L-030につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 有名な般若心経に「不生不滅不垢不浄不増不減」という一節があります

 

苫米地博士の著書に「一生幸福になる 超訳 般若心経」(学研)という本があります。般若心経の問題点が明らかにされ(ケースサイド)、なんと添削が行われています(プランサイド)。

「般若心経は間違っている」なんて思いもしなかった私は、読書中に猛烈な衝撃を体感しました。それは文字どおり「世界がひっくり返った感じ」。いわゆる「Rゆらぎ」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

と同時に、「観測者(認識主体)の知識、知能が上がれば上がるほど観測(認識)される宇宙は『たいしたことがある』ものになるという可能性」に震えました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/17207221.html

 

その「可能性」が次回(L-030)のテーマ。まずはこちらの記事をどうぞ↓

F-034~:「何もないところからレンブラントを発見」は正しい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268332.html

 

 

-関連記事-

F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

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F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

Q-177~:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408953.html

Q-073~180804医療講演会レポート

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_318161.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第3回目は2021627日(日)開催。テーマは「サイバーホメオスタシス仮説」「エネルギーと創造性の源」です。詳細はこちらから↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26053730.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

<お問い合わせ・申し込み>

 coachfor.m2@gmail.com

 

 

超訳般若心経


L-03020203月シークレットレクチャー -0875歳以上では延命治療は不要?<プランサイド>

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラスト(L-013)に、「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました。

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続くサブテーマは「貢献」。当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25974037.html

 02;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26014834.html

 03;職業と趣味の違いは「貢献」の範囲(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26037409.html

 04;老いの実感 ~乗り物酔いリターンズ~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26077153.html

 0575歳以上では延命治療は不要?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26099140.html

 0675歳以上では延命治療は不要?<ケースサイド>前編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26140730.html

 0775歳以上では延命治療は不要?<ケースサイド>後編

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26156803.html

 0875歳以上では延命治療は不要?<プランサイド>

 

仕事とは「付加価値を生みだすこと」「役に立つこと」。もっとシンプルに表現すると「貢献」。決して「お金を稼ぐこと」「お金儲け」そのものではありません。

 そのようなことを話すと、時々こんな質問をいただきます。特に医療・介護現場において。

 介護が必要な老人や障がい者、あるいは寝たきり患者さんは生きる価値はないのでしょうか?

 皆さんはどう思われますか?

 

 …3本前の記事(L-027)で、ペンシルベニア大学 医療倫理・保健政策学部長のエゼキエル・エマニュエル博士(Ezekiel Emanuel1957年~)の「75歳以上では延命治療は不要である」という主張(claim)とその根拠(warrant)や事実(data)を紹介しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 コーチとして考察すると、エマニュエル博士の主張には少なくとも6つの解決するべき課題があります。コーチングと関連して分類すると、1)モチベーション、2)バランホイール、3)時間の流れ、4)不完全性、5)縁起、そして6)空仮中 です。

 前回まで課題についてシンプルに分析しました(ケースサイド)。今回は6つの課題を包摂した視点での解決策を提示します(プランサイド)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

 エマニュエル博士に欠けているのは「関係により存在が生まれる」という縁起の視点!

 では、なぜ縁起の視点が欠けていると断言できるのでしょうか?

 

 答えは「双方向性がスコトーマに隠れているから」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

縁起はいつも「双方向」。その双方向性が課題解決(プランサイド)の糸口です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

例として、エマニュエル博士のこの発言を考えてみましょう。

 

 70歳、80歳、90歳まで元気な人々がしていることを見ていると、そのほとんどが遊びの範囲であり、意味ある仕事ではない。ハイキングやツーリングは価値のあることではあるが、もしもそれらが人生のメインテーマなら、おそらく意味のある人生ではない

 

70歳、80歳、90歳まで元気な人々がしていること」を観察したエマニュエル博士は「そのほとんどが遊びの範囲であり、意味ある仕事ではない」という判断を行い、さらに抽象化して「ハイキングやツーリングは価値のあることではあるが、もしもそれらが人生のメインテーマなら、おそらく意味のある人生ではない」という結論に至っています。

 

 それを縁起の視点で考えると、「70歳、80歳、90歳まで元気な人々がしていること」は「米国を代表する医師が世間を揺るがすほどの論争を引き起こすきっかけとして機能した」とみることができます。

 たとえ「遊びの範囲」であり「意味ある仕事」とはいえなかったとしても、エマニュエル博士の観察という行為により“意味”が生まれたのです。まさに「縁により起こる」=縁起です。

 

 縁起を理解するほど可能性が開きます。「観測者(認識主体)の知識、知能が上がれば上がるほど観測(認識)される宇宙は『たいしたことがある』ものになるという可能性」です。

詳しくはこちらの記事をどうぞ↓

F-034~:「何もないところからレンブラントを発見」は正しい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268332.html

 

たとえ能動的な働きかけが十分にはできない(できなくなった)としても、縁起のつながりの中で誰かの役にたてば、それは立派な貢献です。よくないこと(人)も“反面教師”として役に立つことが可能です。観察者との縁次第で。

 

価値は双方向的に生まれる

 

わかりやすく言い換えると、「私が何をしたか?」だけではなく、「私から誰かが何かを得たか?」も同様に重要であるということ。

 

その「誰か」は時空を超えます。例えばマズローの提唱する階層を駆け上がった未来人は、その高い抽象思考でどんどん“意味”を見つけていくことでしょう。ますます宇宙は「たいしたことがあるもの」に変わっていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 私が提案する「6つの課題を包摂した視点での解決策」とは、「縁起を理解し、中観を実践すること」です。それは苫米地式の真髄でもあると思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

その1st.stepは「自由意思でゴールを設定する」こと。そして、「ゴールを目指しながら、自分にしかできない貢献を追求する」ことが2nd.stepです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 1)心から望み、2)自分中心を捨て、3)“現状の外” に設定したゴール(しかもバランスホイール)を目指すうちに、自ずと抽象度が上がっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 すると、目の前の世界での何気ない出来事からどんどん“意味”を見つけていきます。ゲシュタルト同士がつながり(connect the dots)、理解が深まるからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 その深まった理解力(高まった抽象思考)で“意味”を見つけた時、その対象者(出来事)は貢献をしたことになります。観察者との縁により宇宙が書き換わるのです。

それが“この世”の理。

その理を理論化しているものが、認知科学者 苫米地英人博士が提唱されている「超情報場仮説(理論)」です↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 

仕事とは「付加価値を生みだすこと」「役に立つこと」。もっとシンプルに表現すると「貢献」。決して「お金を稼ぐこと」「お金儲け」そのものではありません。

 そのようなことを話すと、時々こんな質問をいただきます。特に医療・介護現場において。

 

 介護が必要な老人や障がい者、あるいは寝たきり患者さんは生きる価値はないのでしょうか?

 

 そんな質問をいただいたとき、私は「それはあなた次第ですよ」と答えます。縁起の説明とともに。

 

 医療・介護の現場は老病死(+生で四苦)が露わになりやすい場です(R)。四苦の臨場感が高いから(V)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

だから私は、縁起や空仮中といった叡智を内包する苫米地理論やコーチングを医療・介護現場に届ける活動を続けています。それはコーチ兼医師である私が果たすべき機能であると信じ、必ず成し遂げる貢献であると自負しながら。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 もしも私の機能が十分ではなかったとしても大丈夫。

 なぜなら、観察者との縁により、必ずや立派な貢献となるから。

 

皆さんも観察者です。

 私の貢献についても「あなた次第」w

 

 価値は双方向的に生まれます。すべて縁起です。

 

L-031につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

 その深まった理解力(高まった抽象思考)で“意味”を見つけた時、その対象者(出来事)は貢献をしたことになります。観察者との縁により宇宙が書き換わるのです。それが“この世”の理

 

 詳しくは苫米地博士の著書「生と死の取り扱い説明書」(ベストセラーズ)をお読みください。

 

 

-追記2

 苫米地博士との縁により、コーチとして学び、医師として考えたことをリストアップしてみました(PMⅠ&フリーテーマ)。

 

    PM-04~:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_124524.html

    PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入失敗と明らかになった課題

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_124527.html

    F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268333.html

    F-044~:笑顔のままお亡くなりになった患者さんから学んだこと

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268334.html

    F-049~:同じ人間なのだから診れるだろう

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268336.html

    F-056~:「不摂生が理由で病気になった人の医療費を健康のために努力している人が負担するのは『あほらしい』」ことなのだろうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_277070.html

    F-071~:「糖尿病リスク予測ツール」に思う

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_319922.html

    F-082~:ダメ。ゼッタイ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_352303.html

    F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

    F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

    F-163~:アンチ(anti)からウィズ(with)、そしてウェル(well)へ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404044.html

    F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

    F-184~:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_410505.html

 

    カテゴリ:自分のリミッターをはずす!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268324.html

    カテゴリ:医療・介護関連

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268327.html

    カテゴリ:体・健康

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268329.html

    カテゴリ:マインド(脳と心)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_409130.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第3回目は2021627日(日)開催。テーマは「サイバーホメオスタシス仮説」「エネルギーと創造性の源」です。詳細はこちらから↓

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「生」と「死」の取り扱い説明書



L-03120203月シークレットレクチャー -09<最終回>;縁起的解決の先に広がる世界

 

20203月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う3回の講義の2回目。メインテーマは「スピリチュアルペイン」で、初回(同1月実施)のサブテーマは「自由」でした↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 初回講義のラスト(L-013)に、「部分関数としての『自』を拡大し続けること」が「シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由である」と書きました。

 L-01320201… -13<最終回>;シンのスピリチュアルペイン克服、シンの自由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24890312.html

 

 自由に続くサブテーマは「貢献」。当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 

 01;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25974037.html

 02;スピリチュアルペインを解決するのは自由意思でのゴール設定<後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26014834.html

 03;職業と趣味の違いは「貢献」の範囲(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26037409.html

 04;老いの実感 ~乗り物酔いリターンズ~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26077153.html

 0575歳以上では延命治療は不要?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26099140.html

 0675歳以上では延命治療は不要?<ケースサイド>前編

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 0775歳以上では延命治療は不要?<ケースサイド>後編

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 0875歳以上では延命治療は不要?<プランサイド>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26197802.html

 09;縁起的解決の先に広がる世界

 

エマニュエル博士に欠けているのは「関係により存在が生まれる」という縁起の視点!

たとえ能動的な働きかけが十分にはできない(できなくなった)としても、縁起のつながりの中で誰かの役にたてば、それは立派な貢献です。

価値は双方向的に生まれる

 

 私の実体験を紹介します。

 (プライバシー保護のため変更を加えてあります)

 

 アルコール依存が原因で家族とは音信不通になっていた70代の男性患者さんの話です。

多発性脳梗塞の影響と思われる誤嚥性肺炎を繰り返し、酸素吸入を必要とする時間がだんだん増えていきました。間違いなく呼吸苦を感じていたはずですが、その患者さんはいつも笑顔で応えてくださいました。部屋を訪れる者すべてに対して。死の間際まで。

 寝たきり状態に近い患者さんは介護される側でしたが、関わる人に対して「布施」を行っていたといえます。笑顔も立派な「貢献」です。

 F-044:笑顔のままお亡くなりに前編;布施

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11142143.html

 

 なぜなら、笑顔は直接的にマインドに作用するから。

人が相手(人間に限るようです)の表情を読み取るときは、扁桃体が優位に活動しています。扁桃体は大脳辺縁系の一部で、主な働きは情動反応の処理と記憶です(詳細には「情動的な出来事に関連付けられた記憶の形成と貯蔵」)。

進化した脳を持つ人間にとっても扁桃体はとても重要。危機に遭遇したとき、人間らしさの源である前頭葉(前頭前野)よりも、本能的な扁桃体の方が優位に働きます。一時的に動物的になって危機に対処する それが「ファイト・オア・フライト(闘争か逃走反応)」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 医療・介護現場は老病死(+生で四苦)が露わになりやすい場所です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045953.html

 

 それは働く医療従事者にとっても同じ。「ファイト・オア・フライト」に陥りやすいのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166400.html

 

 なので、臨終まで保ち続けた患者さんの笑顔は、四苦に苛まれがちな医療スタッフを「人間らしくさせる(人間にもどす)」ための貴重な働きかけだったといえます。あたたかくやさしい「貢献」です。

 F-045:笑顔のままお亡くなりに中編;ブラインドサイト

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11294790.html

 

 縁起は双方向であり、価値は双方向的に生まれます。わかりやすく言い換えると、「私が何をしたか?」だけではなく、「私から誰かが何かを得たか?」も同じように重要であるということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 よって、縁起空間には「可能性」が満ち溢れているといえます。「観測者(認識主体)の知識・知能が上がれば上がるほど観測(認識)される宇宙は『たいしたことがある』ものになるという可能性」です。

 F-034~:「何もないところからレンブラントを発見」は正しい?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268332.html

 

 前回お伝えしたとおり、私が提案する「6つの課題を包摂した視点での解決策」とは、「縁起を理解し、中観を実践すること」です。それは苫米地式の真髄でもあると思っています。

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その1st.stepは「自由意思で設定したゴールを目指しながら、自分にしかできない貢献を追求する」こと。

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 ゴールに向かい生きる充実感が自然に笑顔となってあらわれます。

 その笑顔が縁ある人たちにひろがり、あたたかい働きかけとなってまわりを笑顔にかえていきます。

 まわりが笑顔にあふれると、ますます自身の笑顔も輝いていきます。

 

 そんな輪(和)のひろがりの先に、各人の心の平和があり(well-being)、世界の平和がある(WorldPeace

そのように私は信じています。

 F-046:笑顔のままお亡くなりに後編;ミラーニューロン

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 縁起的解決の本質は「抽象度を上げること」です。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そして、それは「より大きなゲシュタルトをつくること」と同じ。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 抽象度を上げて大きなゲシュタルトをつくり続けると、やがて死は亡くなる本人だけのものでなく、縁ある人々にとっても大切な縁起となっていきます。スピリチュアルペインを克服するための縁起です。

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 それが最終講義(次回)のサブテーマ「〇〇」(←漢字二文字w)。コーチングを実践する者が、自由、貢献に続いて到達する境地です。お楽しみに。

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 今回の講義を振り返ると、あらためて実感するのがゴールのバランスホイールの重要性。

そのバランスホイールについて、苫米地博士がおなじみの「新・夢が勝手にかなう手帳 2021年度版」(Club Tomabechi)に書かれています。【付録②】から一部引用します。

 

 バランスホイールを作り、すべてのゴールを実現しよう

 最後にとっておきの秘密を公開します。私たちの脳の無意識の情報処理能力はとてつもなく大きいです。例えば、あなたはいま手帳を持ちながら、この文章を読んでいることでしょう。何かを握るとか、持つというのはかなり複雑な筋肉の動きを必要とします。握りすぎても力が入りすぎてもダメですし、弱すぎると手帳は手から滑り落ちてしまいます。

 でも無意識に手帳を持ちながら、文字を目で追い、文章を読みながら、その内容を理解しようと言語野を活性化させています。それだけではなく、さっき食べた料理を消化しながら、心臓は血液を全身に循環させつつ、呼吸もしています。全身で免疫の戦いは継続していて、そのため脳は大きな役割を果たしています。

 何が言いたいかといえば、ゴールは複数持つほうがよいということです。ルー・タイスはバランスよくゴールを持つように言いました。それをバランスホイールといいます。

 一つだけのゴールでは視野狭窄になります。視界が狭くなるのです。視野が狭くなることは一概に悪いこととはいえません。エネルギーは一つのものに注いだ方が、結果には結びつきます。とはいえ、人生は長いものです。それに多くのゴールがある方が、相乗効果が期待できるのです。

 自分の人生を丸い車輪としてイメージしてみてください。その車輪がいびつだと車輪はうまく転がりません。逆にきれいな丸い形だと人生はうまく転がっていきます。どこかが尖っていると、うまく人生が回らないのです。自分自身にこう問いかけましょう。「キャリアのこと、プライベートのこと、家族のこと、親族のこと、友人のこと、自分自身の生きがい、どうやったらすべての目標を結びつけられるだろうか」と。

 自分の脳内で達成したい人生目標を視覚化します。ビジネスだけにゴールを設定しすぎると、人生のバランスを失います。人生の主たる要素のすべてをカバーするゴールにしていきましょう。

 職業やファイナンス、精神性、家族や親戚、自分や周りの健康、社会生活、コミュニティ、趣味といった人生の重要な領域それぞれについてゴールをしっかり立てます。その上で、そのすべてのゴールがしっかりと自分の個人的なビジョンや達成したいことと結びつくことが重要です。この調和がしっかりしていると、すさまじいパワーを生みだすことになるからです。

 (続きは夢手帳2021でどうぞw

 

 

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新・夢が勝手にかなう手帳2021年度版


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