苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:F:フリーテーマ > F-184~ 「新型コロナ感染症」との縁で気づいたこと

F-184:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと -01;抽象度&超情報場理論

 

 早いもので認知科学者 苫米地英人博士と情報的に出会ってから11年、認定コーチになってから5年が経過しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4406033.html

 

 博士から教わっていると、世界がひっくり返るような強烈な衝撃を感じることがよくあります。「Rゆらぎ」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

最初の“deep impact”は、なんといっても「抽象度」。目の前の世界がクリアになり、とてもスッキリしたことを覚えています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度という概念は、じつは、医療・介護業界にもひろがりつつあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8292888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293064.html

 

日本は人類史上初の超少子高齢化社会を迎えているわけですが、そんな時代にふさわしいとされる医療像はすべて抽象度が上がっています↓

PM-04-20:超高齢化社会に求められる医療のパラダイムシフト

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8748974.html

 

 その抽象度という新たな視点を加え、再度目の前の世界(情報宇宙)を観察すると、さらに深く理解し、もっとスムーズに変化を起こすことができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 生命(現象)とは情報(処理)だから

 

 苫米地博士は著書「思考停止という病」(KADOKAWA)の中で、生命現象を「ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けること」と定義されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 私は密教の世界から医学・医療の世界に飛び込み、もう四半世紀以上医師として活動しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12936675.html

 

そんなコーチ兼医師(&ヒーラー)の私の経験からいっても、「ゴールに向かう強烈な意思」が生命力そのものであり、「抽象度を上げながらゲシュタルトをつくり続けること」が生命現象であることは間違いありません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

強烈な意思により、あるいは抽象度が上がったことで、まるで“奇跡”のような変化が起こることを、医療・介護現場で働く誰もが経験しているはずです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971739.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8159377.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23874668.html

 

 そんな“奇跡”がおこる生命現象を情報宇宙の構造とともに明らかにしている理論が、苫米地博士が提唱されている「超情報場仮説(理論)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 私が「超情報場仮説(理論)」を含む苫米地理論やコーチングを医療・介護の現場に届けようとしているのは、繰り返しますが、「ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けることが生命現象」だからです。

 その理を皆が理解し、その理に則って医療・介護が行われている未来をイメージしながら(I)、コーチとして、医師(&ヒーラー)として、思考錯誤を続けています(V)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

 ところで、「Total Pain(全人的苦痛)」という概念を御存知でしょうか?

 「Total」の下位の抽象度(の階層)に4つの苦痛が存在します。「身体的苦痛」「心理・精神的苦痛」「社会的苦痛」「スピリチュアルペイン」です。

 (私は「スピリチュアルペイン」は全抽象度にひろがっていると思っています↓)

 Q-168:スピリチュアルペインは抽象度でいえばどこに入るのでしょうか? どうやって原因である無関心が生まれてくるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24321116.html

 

 今まで私は「感染症」は物理空間、すなわち「身体的苦痛」がメインであり、その対処は主として物理空間で行われるべきと考えていました。例えば「どの抗菌薬を、どのくらい使うか」といった具体的な対処を重視するというように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8292888.html

 

 ところが、昨今の「新型コロナ感染症(COVID-19)」にまつわる状況を考察するうちに、今までとは違う考えに至りました。スコトーマが外れたのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 これから3つの視点でまとめます(フリーテーマ)。ぜひ「抽象度」や「超情報場仮説(理論)」等を意識に上げながら読み進め、これまでのゲシュタルトをconnectしてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

新たな気づき(発見)のきっかけになれることを願っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

F-185につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 私が「超情報場仮説(理論)」を含む苫米地理論やコーチングを医療・介護の現場に届けようとしているのは、繰り返しますが、「ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けることが生命現象」だからです

 

 もちろん「守秘義務の範囲内で」ですw

「超情報場仮説(理論)」は、ワークスDVD第一弾「超情報場仮説 ~ハイパーヒーリングとゴール現実化」(ドクター苫米地ワークス)や「アインシュタイン脳を超えて -超情報場理論でポテンシャル以上の存在感を発揮する技術-」(フォレスト出版、DVD教材)で博士が詳しく解説されています。

    苫米地英人DVDオフィシャルサイト 第1弾「超情報場仮説」

 http://maxpec.net/dvd1/index.html

    フォレスト出版HP 「アインシュタイン脳を超えて」

https://www.forestpub.co.jp/einstein/

 

 DVDは敷居が高いという方には、「認知科学への招待」(サイゾー)や「Dr.苫米地の『脳力』の使い方」(徳間書店)といった博士の書籍をお勧めします。とくに「『脳力』の使い方」は最終章がまるまる「超情報場仮説」です。

 

 

-追記2

苫米地理論は「超情報場仮説(理論)」の次のパラダイムに入っています。新たな理論は、ワークスDVD17弾「分散動的自己構成エネルジーア 自律知能化と生命素粒子そして進化」やフォレスト出版の教材「ダヴィンチ脳2 ~超次元生命情報場~」などで学ぶことができます。

 文字どおり物理空間にフォーカスする物理学にパラダイムシフトを起こすとともに、その物理空間も包摂する全抽象度次元にシームレスに存在する“生命”の本質に迫る理論です。

 (「ダヴィンチ脳2」では新たな軸が提示されています)

    苫米地英人DVDオフィシャルサイト 第17弾「分散動的自己構成エネルジーア」

 https://maxpec.net/dvd17/index.html

    フォレスト出版HP 「ダヴィンチ脳2

https://www.forestpub.co.jp/author/tomabechi/lp/davinci2_op/#top

 

 

-関連記事-

PM-04~:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076878.html

F-139:沈黙の春

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22636357.html

F-122:免疫力をあげる!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21245972.html

 

 

-告知-

 今年度(2021年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 (セミナー予定はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25412318.html

 

 第1回目は2021425日(日)開催。テーマは「スコトーマ」「ゴール」「エフィカシー」です。

 (詳細はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25523198.html

 

 超情報場でお会いしましょう!

 

<お問い合わせ・申し込み>

 coachfor.m2@gmail.com

 

 

ワークスDVD01 超情報場仮説

苫米地英人公式サイト>DVD・教材 より引用

DVD・教材 | 苫米地英人公式サイト (hidetotomabechi.com)

 


F-185:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと -02;コロナ虚弱(フレイル)

 

 今まで私は「感染症」は物理空間、すなわち「身体的苦痛」がメインであり、その対処は主として物理空間で行われるべきと考えていました。例えば「どの抗菌薬を、どのくらい使うか」といった具体的な対処を重視するというように。

 ところが、昨今の「新型コロナ感染症(COVID-19)」にまつわる状況を考察するうちに、今までとは違う考えに至りました。スコトーマが外れたのです。

 これから3つの視点でまとめます。ぜひ「抽象度」や「超情報場仮説(理論)」等を意識に上げながら読み進め、これまでのゲシュタルトをconnectしてください。

新たな気づき(発見)のきっかけになれることを願っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 01;抽象度&超情報場理論

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25618957.html

 02;コロナ虚弱(フレイル)

 

 「フレイル(frail)」という言葉を御存知でしょうか?

 

 「フレイル診療ガイド2018年度版」にこのように記載されています。

 □フレイルとは「加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態」を“frailty”の日本語訳として日本老年医学会が提唱した用語である.

 □フレイルは、要介護状態に至る前段階として位置づけられるが、身体的脆弱性のみならず精神心理的脆弱性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を意味する.

 厚生労働省保険局高齢者医療課「高齢者の特性を踏まえた保険事業ガイドライン 別冊参考資料」(H30329日)

 0000201985.pdf (mhlw.go.jp)

 

 抽象度を上げてシンプルに表現すると、フレイルとは「要介護手前の虚弱な状態」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

その虚弱な状態とは、筋力低下のような物理空間での「身体的脆弱性」だけではなく、ストレスに起因するうつ病といった「精神心理的虚弱性」や経済的困窮といった「社会的虚弱性」など、情報空間上の問題(課題)も含んでいます。

ガイドラインには「多面的な問題」と記載されていますが、抽象度を念頭に「多次元的な問題」と捉えるべきでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 英バーミンガム大学の研究チームが12カ国計5700人のコロナ患者を調査した研究により、「深刻なフレイル状態の患者は、そうでない患者に比べ、死亡率が3倍高い」「回復しても、従来以上の介護が必要になるケースが7倍に増える」ということが判明しました。

 苫米地博士が提唱されている「超情報場仮説(理論)」を踏まえると、「多次元にわたる問題(課題)が、写像として情報空間の底面(物理空間)に結実している」と理解することができます。

 (超情報場仮説はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 因果を考えるならば、因は高次元にあります。高次の因が下の次元で果としてあらわれ、その果はさらに下位の次元での因になっているという関係です。

人で例えるなら、青年(若者)世代が「因」で壮年(中年)世代が「果」、その壮年(中年)世代の「果」は老年(老人)世代の「因」になっているということ。未来から過去への時間の流れと合わせて考えると、「因」である青年(若者)から「果」である老年(老人)へと時間が流れているといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25410549.html

 

 私たちは、つい具体的な事象に目を奪われ、物理空間で解決を試みてしまいがちです。それゆえ、ますます情報空間の因がスコトーマに隠れてしまうのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 コロナをきっかけに、感染症のように物理的要因が大きい場合でも、「本質的な因(インヘレンシー)はつねに情報空間にある」ことを実感しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

物理的に原因がはっきりしている(と思える)場合でも、情報因果をしっかり観て問題の本質を明らかにし(ケースサイド)、全抽象度で解決を試みること(プランサイド)が重要!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 それはコーチにとってとくに重要なブリーフといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 東京大学(高齢社会研究機構)の研究を例に考えてみましょう。

 東大の研究グループは全国約70の自治体で高齢者のフレイルに関する調査を行っています。その結果、コロナ感染症の流行により「ふくらはぎの周囲長」「体幹の筋肉量」「滑舌」の3つの指標が特に悪化していることがわかりました。

 「ふくらはぎの周囲長」の減少は足の筋肉量が減少しているということであり、転倒・骨折が起こりやすくなっていることを意味します。体を動かすのがおっくうになると、さらに筋肉量が減るという悪循環がおこります。福岡県飯塚市のデータでは、なんと平均1.1cmも減少していました。ふくらはぎ周囲長はだいたい30cm程ですので、筋力がかなりおちているはずです。

 「体幹の筋肉量」が減るとバランスを崩しやすくなるため、やはり転倒・骨折が起こりやすくなります。詳しい理由は知りませんが、「体幹の筋肉量」の減少は免疫力にも悪影響を及ぼすそうです。

 「滑舌」の悪化は口腔機能の低下をあらわします。ものを飲み込む嚥下機能の低下は栄養状態悪化に直結し、体力低下(老衰)を加速させます。東大の別の調査によると、口腔機能の低下がある人は、4年後の死亡リスクが2.09倍、要介護状態になるリスクが2.35倍です。他にも認知機能低下との関連も疑われているそうです。

 

 「ふくらはぎの周囲長」「体幹の筋肉量」「滑舌」は物理空間を表す指標(データ)です。よって、その対策を物理空間で行うのは当然ですが、その時に情報空間(心理精神的、社会的、スピリチャル)までしっかり観ることが重要になります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html

 

 そのような課題(ケース)に対する多次元をカバーした解決(プラン)として、東大研究チームが開発したものが「おうちえ」。「おうち時間を楽しく過ごす知恵」として、「いしく食べて健康に」「ちですごす時間を豊かに」「いきで近くで支え合い」「がおでゆとりの心持ち」という4つの柱ごとに様々な工夫が提案されています。

 詳しくは下記リンクを御確認ください。対策が多次元で考えられていることが感じられます。

 東京大学 高齢社会研究機構HP>おうち時間を楽しく健康にすごす知恵「おうちえ」

 IOG 東京大学高齢社会総合研究機構:おうち時間を楽しく健康にすごす知恵 「おうちえ」 (u-tokyo.ac.jp)

 

 「コロナ虚弱(フレイル)」というと身体面ばかりに注目しがちです。しかしながらその対策のポイントは、「つながりを保つこと」という表現にあらわれているように、情報空間にこそあります。まさに縁起です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

F-186につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

ガイドラインには「多面的な問題」と記載されていますが、抽象度を念頭に「多次元的な問題」と捉えるべきでしょう

 

 「虚弱な状態」は「身体的苦痛」と言い換えることができます。それを他の苦痛とともに“多次元的”に包摂しているのが「全人的苦痛(トータルペイン)」という概念です。

「身体的苦痛」「心理・精神的苦痛」「社会的苦痛」「スピリチュアルペイン」という部分と「Total Pain」という全体の関係は、双方向の縁起であり、ゲシュタルト。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24321116.html

 

その関係をしっかりと理解できることはとても重要です。詳しくは下記レポートで↓

L-001~20201月シークレットレクチャー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_407080.html

 

 

-追記2

 「体幹の筋肉量」が減るとバランスを崩しやすくなるため、やはり転倒・骨折が起こりやすくなります。詳しい理由は知りませんが、「体幹の筋肉量」の減少は免疫力にも悪影響を及ぼすそうです

 

 本文の趣旨とは全く関係ありませんが、よく御質問をいただくので説明を追加します。

 現代ディベート論理はトゥールミンロジックと呼ばれています。その基本は「データ(data、事実)」「ワラント(warrant、根拠)」「クレーム(claim、主張)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 「体幹の筋肉量」が減るはデータ、バランスを崩しやすくなるがワラント、そして転倒・骨折が起こりやすくなるがクレームです。この3つが揃うことが論理の基本です。

 一方で、「体幹の筋肉量」の減少は免疫力にも悪影響を及ぼすはデータ(「体幹の筋肉量」の減少)とクレーム(免疫力にも悪影響を及ぼす)のみでワラントがありません。

 

 日常の生活では「データ→クレームだけでワラントがない(不明瞭)」ことが少なくありません。常にワラントを意識することは「一歩抜きんでる」ための秘訣といえます。

 

 

-追記3

 常にワラントを意識することは「一歩抜きんでる」ための秘訣といえます

 

 ただし、ワラントに囚われると(論理に縛られると)、「一歩抜きんでる」ことはできても、「Not Normal」にはなれません。論理的思考を徹底的に極めた上で、さらに論理という系の外に飛び出し、not normalnormalに、unrealrealに、書き換えていくのがコーチングです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8900334.html

 

 

「おうちえ」(東京大学高齢社会総合研究機構)

東京大学 高齢社会総合研究機構HPより引用

IOG 東京大学高齢社会総合研究機構:トップページ (u-tokyo.ac.jp)

 


F-186:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと -033つの“感染症”

 

 今まで私は「感染症」は物理空間、すなわち「身体的苦痛」がメインであり、その対処は主として物理空間で行われるべきと考えていました。例えば「どの抗菌薬を、どのくらい使うか」といった具体的な対処を重視するというように。

 ところが、昨今の「新型コロナ感染症(COVID-19)」にまつわる状況を考察するうちに、今までとは違う考えに至りました。スコトーマが外れたのです。

 3つの視点でまとめます(今回は2つ目)。ぜひ「抽象度」や「超情報場仮説(理論)」等を意識に上げながら読み進め、これまでのゲシュタルトをconnectしてください。

新たな気づき(発見)のきっかけになれることを願っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 01;抽象度&超情報場理論

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25618957.html

 02;コロナ虚弱(フレイル)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25678016.html

 033つの“感染症”

 

 新型コロナ感染症の流行状況と相関して心の不調が増えています。

 

 アメリカ国勢調査局が8万人以上を調査(20206月上旬)した結果、25~39歳の32.2%にうつ症状を認めていることが判明しました。

新型コロナ感染症による“心の危機(クライシス)”は、欧米と比べ感染症者が少ない日本でも認められています。精神保健センターのまとめによると、感染が増えはじめ一斉休校が行われた頃(R2.2/7~3/31)の相談件数が1742件(2か月間合計)だったのに対して、1回目の緊急事態宣言がだされた同4月が4946件、翌5月が4761件と急増していました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

 

新型コロナウイルス感染症 精神保健福祉センターの対応状況

厚生労働省HPより引用


 これまでの私は、発熱や倦怠感、食欲不振といった身体的症状を引き起こす「感染症」を情報空間の底面(物理空間)で認識し、医師としてその次元で対応していました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 感染症に対して、「非感染性疾患(NCDsNon-communicable diseases)」という疾患概念があります。これは飲酒や喫煙、運動不足といった生活習慣(日常生活因子)、不安やうつ病といった心理・精神的因子、そして大気汚染や気候変動など環境の影響(社会的因子)を主因とする疾患の総称です。

 公益社団法人 日本WHO協会HP>非感染症疾患

 https://japan-who.or.jp/factsheets/factsheets_type/noncommunicable-diseases/

 

 「感染症」は物理空間という一つの抽象度次元で、そして「非感染性疾患(NCDs)」は複数の抽象度次元で認識し対応していたというのが今までの私です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 WHO(世界保健機関)の健康の定義を用いると、日常生活因子を「physical」、心理・精神的因子を「mental」、社会的因子を「social」と考えることができます。「spiritual」まで加えたすべての面(state)で“well-being”なのがWHO版健康です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859675.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859828.html

 

 コロナ禍の間に、たとえ感染症や外傷など物理的要因が明らかに大きい場合であっても、やはり高次の情報空間までカバーすることが大切であると感じました。医療が対象とする生命(現象)は多次元にわたる情報(処理)なのですから、よくよく考えると当然のことです。

あらためて「人にはマインドがある」「人とはマインドである」と思い知りました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23037529.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23108517.html

 

 人々の心や社会の在り方にまで影響を与えている新型コロナ感染症(COVID-19)は、身体面ばかりではなく、心理・精神的、そして社会的な側面まで含めて“感染症”と捉えるべきであることを明らかにしました。そんな中、“3つの感染症”という概念がひろがりをみせています。

 

 1つ目は「生物学的感染症」です。これは従来の感染症のことで、肺炎などの身体的感染症そのものを指します。

 2つ目が「心理的感染症」。「感染したら怖い」という恐怖や「仕事が減ったらどうしよう」といった不安が個人の心を蝕み、うつ病や適応障害、様々な依存症といった心の病気が起こることを指します。

 そして、3つ目が「社会的感染症」です。恐怖や不安が社会に広がり、嫌悪や偏見、差別となって社会を蝕みます。今も続く医療機関や関係者へのバッシングや欧米でのアジア人差別などがその例です。

 

 CDCの「ファイト・オア・フライト(闘争逃走反応)」でいうと、「心理的感染症」が個人レベルの「ファイト・オア・フライト」、そして「社会的感染症」が集団レベルでの「ファイト・オア・フライト」といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 これら“3つの感染症”は密接につながり合っています。それらをしっかり多次元の抽象度にまたがる1つのゲシュタルトと捉え適切に対処しなければ、人と人、国と国、そして世代間の信頼関係など、すべての関係性が壊れてしまいます。そもそも私たちは“関係”であり“つながり”なのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 では、どうすればよいでしょうか?

 

 私の場合、感染症や非感染性疾患に関する知識がスコトーマを生み、「感染症=物理空間」という思い込みをつくりだしていました。この場合の「思い込み」は「フレーム」と同義です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

 

 御承知のようにスコトーマの鍵は 1)知識、2)重要性、3)役割 です。知識がないと(足りないと)スコトーマが生じますが、反対に知識が新たなスコトーマを生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「認識には必ずスコトーマがある」と知っていること(無知の知)、さらには「すべては空(くう)である」と体感していることが、向上し進化し続けることに欠かせません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879896.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 もちろん、その向上・進化の先にあるものはゴール。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールがスコトーマを外してチャンス(T)を明らかにし、反対にゴール実現に無関係なもの(Nil)をスコトーマに隠します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

 Goal comes first.

 

 チャンスを明らかにするどころか、本当は「ゴールが“関係”や“つながり”を生みだす」「ゴールがあるから向上・進化が実現する」なのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 すべてはゴールから生まれる

 新たな感染症との縁で、あらためてコーチングの重要性を感じました。そして、医療・介護の現場に苫米地理論を届ける必要性を切に感じました。

 PM-04:苫米地理論で見える医療・介護現場のスコトーマ(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076878.html

 

F-187につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

―追記-

 「非感染性疾患(NCDsNon-communicable diseases)」に関して補足します。

 WHOの統計によると、3950万人がNCDsに起因し死亡しており、全死因の70%にのぼるそうです(2015年)。その結果を受け、WHOは「2025年までにNCDsによる若年死亡を25%減少させる」という目標を掲げました。

 さらに「持続可能な開発目標(SDGsSustainable Development Goals)」にも、「2030年までに、NCDsによる早期死亡を、予防や治療を通じて1/3に減少させる」と掲げられています(目標3.4)。

 

 そのためにはすべてを包摂する「高い抽象度の視点」が必要です。

 日常生活因子や心理・精神的因子、社会的因子を包摂することはもちろん、部族・民族を超え、国境を越えた上で、遥か未来のことまで考慮することができる“超越した視点”。それは“無敵”を実現する視点でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 その視点を獲得していくことは、個人レベルはもちろん、人類レベルでの「人間形成」といえます。もちろん、その時は「ファイト・オア・フライト」は余裕で克服しているでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 よって、高い抽象度の視点の獲得は、「この世から戦争と差別をなくす」ための大切な取り組みだといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24905311.html

 

 

―関連記事-

F-075Preventable Trauma Death

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15833962.html

 

 

-告知-

 今年度(2021-22年)は計8回のオンラインセミナーを予定しています。1年間を通してのテーマは「Well-being」です。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

2021年度セミナー予定はこちら↓

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 第2回目は2021523日(日)開催。テーマは「情報宇宙の構造」「トータルペイン」「自由」「時間の流れ」です。詳細はこちらから↓

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 超情報場でお会いしましょう!

 

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F-187:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと -04;“心の災害”にはレジリエンスで! レジリエンスにはコーチングを !! <前編>

 

 今まで私は「感染症」は物理空間、すなわち「身体的苦痛」がメインであり、その対処は主として物理空間で行われるべきと考えていました。例えば「どの抗菌薬を、どのくらい使うか」といった具体的な対処を重視するというように。

 ところが、昨今の「新型コロナ感染症(COVID-19)」にまつわる状況を考察するうちに、今までとは違う考えに至りました。スコトーマが外れたのです。

 3つの視点でまとめます(今回は3つ目の前編)。ぜひ「抽象度」や「超情報場仮説(理論)」等を意識に上げながら読み進め、これまでのゲシュタルトをconnectしてください。

新たな気づき(発見)のきっかけになれることを願っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 01;抽象度&超情報場理論

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25618957.html

 02;コロナ虚弱(フレイル)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25678016.html

 033つの“感染症”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25734821.html

 04;“心の災害”にはレジリエンスで! レジリエンスにはコーチングを !! <前編>

 

 最近よく「新型コロナ感染症(COVID-19)対策を災害医療と捉えるべきだ」という主張(claim)を見聞きします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 それは主にトリアージの観点から。トリアージ(triage)とは、医療需要(医療を必要とする人)が供給(医療を提供する人・資源)を大きく上回った場合に、医療優先度を決める行為のことです。当然、様々な問題や課題を抱えています。

 (トリアージについてはこちら↓)

 F-146~:トリアージ(triage)をコーチの視点で考える

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_401494.html

 

 前回(F-186)お伝えしたように、新たな感染症流行によって、年代や性別を問わずあらゆる人々が心にダメージを負っています。まるで社会全体が「ファイト・オア・フライト」に陥っているかのようです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 こうした状況下での心のダメージは、自然災害によるものとよく似ていると考えられています。災害後の心の動きは下図のようになるとされています。

 

時間の経過と被災者のこころの動き

災害時の「こころのケア」の手引き

東京都保険福祉保健局HP(平成205月)より引用

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/tamasou/sonota_jouhou/saigaitaisaku.files/saigai.pdf

 

 

 ①茫然自失期:災害発生直後の大きな混乱や不安が生じる時期

 日本でのコロナ禍でいうと、最初の緊急事態宣言の頃です(20204月)。海外での感染拡大、一斉休校、日用品の不足や株価の暴落などで緊張が高まり、不安・恐怖や混乱が広まりました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22227952.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21664055.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21664503.html

 

 ②ハネムーン期:団結して危機に立ち向かっていこうという機運が高まる時期

 コロナでいうと1回目の緊急事態宣言後に感染者が減少していった頃です。国や自治体からの経済支援や医療従事者にエールを送る企画など、様々な支援がひろがりました。

 前回(F-187)御紹介したとおり、精神保健センターへの相談件数は4月以降爆増しました(R2.2/7~3/31:1742件に対して、同4:4946件、翌5:4761件)。ところが、同46月の自殺者数は前年同時期より下回っていました。不安やストレスといった心の不調を訴える人は増えたにもかかわらず、むしろ自殺者は減っていたのです。その理由としてハネムーン期の影響が考えられているそうです。

 

 コーチの視点で述べると、ハネムーン期とは「コレクティブエフィカシーがうまく機能している時期」といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html

 

 団結できるのは、ゴールを共有しているからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ③幻滅期:災害の影響が長引き、思うように元に戻らないことで、社会全体に抑うつや無気力が生じる時期

 ハネムーンはいつまでもは続きません。結婚と一緒ですねw

やがて迎える幻滅期には、うつ病や不安障害といった精神疾患が増えはじめ、やがて自殺者が増加していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22076321.html

 

 新型コロナ感染症でいうと、昨夏(2020年)の終わり頃からはじまり、現在も幻滅期が続いていると思われます。いわば幻滅のコンフォートゾーン化。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

幻滅が続いているどころか、第2波、第3波、第4波と繰り返すたびにさらに深刻化(重度化)しているはずです。希望を失っていく(=スコトーマに隠れていく)たびに、幻滅はさらに固定化していきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 最初のうちは認知的不協和がエネルギーとなるため、ある程度“頑張る”ことができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 しかし、「こんなに頑張っているのに改善しない」ために疲弊していき、ついにエネルギーが尽き果ててしまいます。「怒りと絶望しかない」から「絶望しかない」というように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

 特に下記に該当する人は、幻滅期に心の負担が大きくなりやすいと考えられています。

 (該当しなければ大丈夫ということではありません)

 □新型コロナウイルスに感染した人とその家族や遺族

 □医療従事者

 □経済的に苦しい状況にある人

 □小さな子どもとその保護者

 □高齢者

 □女性(とくに妊娠中・子育て中の人)

 □持病のある人(精神疾患、身体疾患)

 

④再建期:復旧が進んで、新しい生活を始めようという意欲が生まれる時期

 引用している「災害時の『こころのケア』の手引き」中の図には、この再建期が書かれていません。その理由はわかりませんが、私は安易に「再建期」としない方がよいと思っているため、引用図に「再建期」が抜けていることを肯定的に捉えています。

 実際、“再建”は一律・平等ではありません。例えば、仕事や生活が元に戻る人と戻らない人がいるように。取り残された(と感じる)人たちは、さらに孤立感が深まり、ますます気力を失っていきます。理不尽感が生じると、心の傷はますます深くなっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22817135.html


 では、どうすればいいのでしょうか?

 

 

 次回、この「被災者のこころの動き」を「レジリエンス(resilience)」の観点で考察します。
 (レジリエンスはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22878502.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22931091.html

 

F-188につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

―追記1

 最近よく「新型コロナ感染症(COVID-19)対策を災害医療と捉えるべきだ」という主張(claim)を見聞きします

 

 そもそも医療は憲法で保障された国民の権利を守るための大切な社会資本であり、まさしくライフラインです。ワクチンを巡るドタバタ劇で明らかになったように、国防という観点からも重要な安全保障といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8584289.html

 

そんな暮らしを守るために必要な医療を、このまま続く未来予測(←現状!)をもとに思い描くのは誤りです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8584437.html

 

 ましてや、財政を理由に縮小しようというのは、主権者たる国民の軽視であり、完全な憲法無視!

 F-056~:「不摂生が理由で病気になった人の医療費を健康のために努力している人が負担するのは『あほらしい』」ことなのだろうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_277070.html

 

そんな現実を、私はモラルハザードのあらわれだと思っています。

S-02~:自由に生きるために ~マナー。ルール、モラルについて考える~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/17563396.html

 

 

―追記2

 ハネムーンはいつまでもは続きません。結婚と一緒ですねw

 

 むしろ続かない方がベターです。「理想的な現状」は現状維持の高い壁となってしまうから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 私の結婚観はいたってシンプル。「“大乗”の修行」ですw

 S-04-17:反求と在身-2;「自分中心」克服のためのワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23512794.html

 

 

―追記3

 「心のエネルギー」について、シリーズ編第3弾で考察しました↓

 S-03~:心のエネルギーとは何か? ~カナックス事件に学ぶ“心のエネルギー”をコントロールする方法~(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19879680.html

 

 

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 第2回目は2021523日(日)開催。テーマは「情報宇宙の構造」「トータルペイン」「自由」「時間の流れ」です。詳細はこちら↓

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F-188:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」との縁で気づいたこと -05;“心の災害”にはレジリエンスで! レジリエンスにはコーチングを !! <後編>

 

 今まで私は「感染症」は物理空間、すなわち「身体的苦痛」がメインであり、その対処は主として物理空間で行われるべきと考えていました。例えば「どの抗菌薬を、どのくらい使うか」といった具体的な対処を重視するというように。

 ところが、昨今の「新型コロナ感染症(COVID-19)」にまつわる状況を考察するうちに、今までとは違う考えに至りました。スコトーマが外れたのです。

 3つの視点でまとめます(今回は3つ目の後編)。ぜひ「抽象度」や「超情報場仮説(理論)」等を意識に上げながら読み進め、これまでのゲシュタルトをconnectしてください。

新たな気づき(発見)のきっかけになれることを願っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 01;抽象度&超情報場理論

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25618957.html

 02;コロナ虚弱(フレイル)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25678016.html

 033つの“感染症”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25734821.html

 04;“心の災害”にはレジリエンスで! レジリエンスにはコーチングを !! <前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25802632.html

 05;“心の災害”にはレジリエンスで! レジリエンスにはコーチングを !! <後編>

 

 前回(F-187)、「災害後のこころの動き」を紹介しました。

 ①茫然自失期:災害発生直後の大きな混乱や不安が生じる時期

 ②ハネムーン期:団結して危機に立ち向かっていこうという機運が高まる時期

 ③幻滅期:災害の影響が長引き、思うように元に戻らないことで、社会全体に抑うつや無気力が生じる時期

 ④再建期:復旧が進んで、新しい生活を始めようという意欲が生まれる時期

 

時間の経過と被災者のこころの動き

災害時の「こころのケア」の手引き

東京都保険福祉保健局HP(平成205月)より引用

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/tamasou/sonota_jouhou/saigaitaisaku.files/saigai.pdf

 

 

 この「災害後のこころの動き」を「レジリエンス(resilience)」に重ねて考えてみましょう。

 

レジリエンスは「自発的治癒力」のこと。「脆弱性(vulnerability)」の反対概念であり、「精神的回復力」「抵抗力」「耐久力」とも訳されています。

 認知科学者 苫米地英人博士は「有事の際に迅速にリカバーし、元より強固になることができる性向」といった意味で使われています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22878502.html

 

 その大前提は「完全に守ることは不可能という認識」を示す「ゼロトラスト」。その上で、4つのフェーズごとにやるべきこと(エンドステート)を考えます(下図)。

 

レジリエンスカーブ(191104バラだん)

「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)より引用

 

   Normal Operations : 継続的なモニタリング

   ShockCascading : 最低ラインの確保

   Recovery Phase : 準平常ラインの設定

   Restoration Phase : 元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

 

 以下、レジリエンスの4つのフェーズごとに考察します。

 

 Normal Operations : 継続的なモニタリング

 災害が発生する前から継続的にモニタリングしていることが重要です。モニタリングするのは「こころの動き」。「本当にwant toか?」「have toが入りこんでいないか?」「まわりのwant tohave toに変えていないか?」等セルフチェックすることをお勧めします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 「本当にwant toか?」を確認することは自我を定義することであり、決して簡単ではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

いつの間にか「have toが入り込む」原因として、私は不安・恐怖(Fear)・義務感(Obligation)・罪悪感(Guilty)に気を付けています。「want to」だとしても、常にこれらの要因(FOG)が心に忍び込んでいないかを確認(モニタリング)してください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

100%want toの状態でいられ、しっかりモニタリングができていても、まだまだ注意(配慮)は必要です。その熱意ゆえに「まわりのwant tohave toに変えてしまう」かもしれないから。これは私自身の苦い経験から学んだ教訓です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14833876.html

 

② ShockCascading : 最低ラインの確保

 災害発生直後の「茫然自失期」に相当します。混乱や不安を防ぐこと(すぐに回復すること)、すなわち「ファイト・オア・フライト」を防ぐこと(すぐに回復すること)が「最低ラインの確保」の第1歩になります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

災害時には「拒絶→不安・恐怖→回避→希望の消失→パニック」と進行していきます。こうした事態に対処するために米CDCが公表した基本原則が下記の4つです。

1.      最初に最悪の可能性を伝え、それが改善していることを数字で伝える

2.      「必ず解決します」などの約束はNG。むしろ状況の不確定性を正確に伝え、その問題を解決するプロセスについてのみ伝える

3.      問題解決のプロセスが進んでいることや状況が改善していることを伝えるために、それを示すデータや数字を継続的に提供し続ける

4.      恐怖を認め、問題に関連する文脈情報を与える

 

 これらの基本原則が目的としているのは「前頭前野優位を維持する(すぐに回復する)こと」。なぜならクライシス(危機)とは人のマインドで生じるものであり、その本質は「情報処理が前頭前野優位から大脳辺縁系優位になること」だからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9815429.html

 

 (詳しい説明はこちらで↓)

 F-126:続・クライシスの本質 ~首相による「一斉休校要請」と社会の反応を読み解く~<前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21664055.html

 

  Recovery Phase : 準平常ラインの設定

 災害発生からしばらく経過した「ハネムーン期」に相当します。この時期に目標となる「準平常ライン」とは、「かつてのコンフォートゾーンの下限」に該当するはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 コンフォートゾーンから外れると認知的不協和が働きます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

その時に生じる猛烈なエネルギーと創造力がリカバーを実現します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25090742.html

 

 そのリカバー力(回復力)の正体は「ホメオスタシス(フィードバック)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 みんながコンフォートゾーンから下向きに外れていることを自覚している場合、自然とうまくことが運びます。ゴールを共有しているから。その場合のゴールとは「現状復帰」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのイメージを共有した上で(「災害前の状態への回復」)、そのゴール実現を心から望み(「元に戻りたい!」)、確信すること(「元に戻れる !!」)はコレクティブエフィカシーといえます。お互いに支えあいながら、ゴールに向かって高めあっている それが「ハネムーン」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 ところが、「準平常ライン」に到達すると、みんなを結び付けていた力が失われます。コンフォートゾーン(の下限)に到達したことで暫定的なゴールを失うから。

すると、そのコンフォートゾーン(=かつての現状)に留まる人達とコンフォートゾーンをさらに超えようとする人々との間に隔たりが生じます。変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 ゴールを(とりあえず)達成しエネルギーを失った人達が多くなることが「幻滅期」のはじまり。では、「幻滅期」を防ぐ(すぐにリカバーする)ためにはどうすればいいでしょうか?

 

  Restoration Phase : 元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

 そうです。新たなゴールを設定し、それを皆で共有するのです。「元々の平常ラインよりさらに高いライン」とは、さらなる“現状の外”のこと。新たなゴールをみんなで共有するから、「幻滅期」を防いで(すぐにリカバーして)、「再建期」に向かうことができます。

 

 再建期の「新しい生活を始めようという意欲」は希望から生まれます。コロナ禍の今、希望こそが人々の心に最も必要! ...と私は思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

 希望はレジリエンスにより夢に育ち、夢はゴール設定することでいつしか“現実”に変わっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23743308.html

 

そのための知識とスキルが凝縮されているのがコーチングです。だから

 

“心の災害”にはレジリエンスで! レジリエンスにはコーチングを !!

 

 

苫米地式認定コーチ                       

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

―追記1

そうです。新たなゴールを設定し、それを皆で共有するのです。「元々の平常ラインよりさらに高いライン」とは、さらなる“現状の外”のこと。新たなゴールをみんなで共有するから、「幻滅期」を防いで(すぐにリカバーして)、「再建期」に向かうことができます

 

 新たなゴールを高い抽象度次元に見いだし、仲間と共有した上で(ホメオスタシス同調)、責任を持ってやり遂げることができるのがシンのリーダー!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 希望と願いをこめて書きました↓

 F-127:続・クライシスの本質 ~首相による「一斉休校要請」と社会の反応を読み解く~<後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21664503.html

 

 

-追記2

 レジリエンスに関する研修を医療法人(鹿児島県)で行いました。下記ブログ記事にサマリーとQAをまとめています↓

 L-014~20202月リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_410646.html

 

 

-関連記事-

Q-138:問題が生じたゴールへの向き合い方 -03

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22390484.html

PM-06-17:仮説12)リーダー、マネジメント、コーチの役割と抽象度の関係

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

F-104:「映写機の故障により上映できるかわかりません」Vol.4;リーダーの視点で

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 

 

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