苫米地式認定コーチ CoacH T(タケハラクニオ) ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学びながら九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:Q:質問等回答編 > Q-169~ 自身の信念を失いそうです

Q-169:自身の信念を失いそうです vol.1;コーチング入門者向け

 

 メールでのやり取り中に気になる表現を見つけました。コーチング入門者向け(vol.1)と実践者向け(vol.23)、そしてコーチ向け(vol.4)に分けて考察します。

 (プライバシー保護のため一部変更しています)

 

 vol.1;コーチング入門者向け

 

Q:現状、〇〇だけでなく様々な管理職としての葛藤を抱きながら、それらを省みる時間も日々の業務に追われるためできずにいて、自身の信念を失いそうになっております

 

A:私自身、管理職の経験があります。認知科学者 苫米地英人博士に出会う前までは時間に追われるような感覚(切迫感というよりも脅迫感)に苦しみました。当時の私は「鏡の中の自分」に向かって微笑みかけることはできませんでした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23855064.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23919789.html

 

だから、その心情はしっかり理解しています。その上で、コーチとしての考えを述べさせていただきます。

 

 「自身の信念を失いそうになっております」にはネガティブな思いが感じられます。ですが、「信念を失う」ことは決して悪いことではありません。むしろ、スコトーマを外すビックチャンスといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 信念を生みだす情報処理パターンのことを、コーチングでは「ブリーフシステム」と呼びます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

それは「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」でつくられる思考・行動のパターンです。つまり、他人や社会の価値観であり、必ず過去。しかも、それらは「失敗の記憶の塊」でもあります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24320549.html

 

 よって、信念にこだわるほど、どんどん “自分”から遠ざかり、過去に囚われ、情動優位に陥りやすくなってしまいます(ファイト・オア・フライト)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

そんな状況下ではIQが下がりやすく、思考停止に陥りがち。ますます「無人運転」「自動運転」になってしまうはずです。

だから、「自身の信念を失いそうになっております」はチャンス!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 では、その絶好の機会に何を行えばいいのでしょうか?

 

 そう、ゴール設定です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 この機会に、ぜひ新たな未来を楽しく想像してください(IImagination)。

このまま続く時間軸上にはないイメージですから、最初は臨場感が低いはずです。しかし、アファメーションやビジュアライゼーションで臨場感を高めていくと(VVividness)、その新たなイメージはどんどん現実化していきます(RReality)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 重ねて述べますが、それまでの信念を失いそうになることは、子どもの頃から続く洗脳状態から逃れるチャンス!

きっとニーチェも同意してくれるはずですw

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24140969.html

 

 最後に、マインドについて学んでいる〇〇さんのために、苫米地博士の「新・夢が勝手にかなう手帳 2020年度版」から「子供の頃の洗脳から逃れる方法」を紹介します。

 

 

子供の頃の洗脳から逃れる方法

 アジュナーの光を見ながら、そこで暗示を入れると、その暗示は深く入ります。これは深い変性意識状態に誘導して、そこで何かを命令すると、その暗示からは逃れられないということです。

 催眠療法などはこの暗示を利用します。催眠とは簡単にいえば、変性意識状態にいざない、暗示を入れることです。深い変性意識状態で入れられた暗示は、意識には上がっていなくても、行動や思考を限定します。そうすると、酸っぱいはずのレモンを甘く感じたり、ワサビを生クリームのように感じることができるのです。

 催眠は繰り返しかけられて身体で覚えていくものですが、皆さんはアジュナー・チャクラの開発をしながら、その催眠で暗示を入れられた感覚を自分で再現できます。「まぶたが開かない」というシンプルなものですが、実際に開けようと思っても、開かないとびっくりすると思います。

 苫米地理論では「世界は言語でできている」と考えます。思考や行動や何気ない動きもすべて言葉で規制することも、自由にすることもできます。このシンプルな暗示の実験を繰り返しながら、深い変性意識状態での暗示の面白さと恐ろしさを味わってください。

 そうすると、これまで自分がどれだけ暗示を埋め込まれてきたかが、うっすらとわかってきます。たとえば、子供の頃に親や大人に怒られて、そこで言われたことは、深く心に刻まれます。怒られたことで、びっくりしてしまい、深い変性意識状態に入るからです。

 親や大人はよかれと思って、注意したのかもしれません。ですが、子供のあなたには十分に衝撃で、深い変性意識状態に入ります。そこで言われたことは暗示として心に刻まれるのです。その暗示を解除するには、同じ深さの変性意識状態に入り、外すしかないのです。

 

Q-170につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching ProjectFCP)」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(詳細は下記サイトで↓ FCPのみの受付は終了いたしましたが、青山コーチのコーチングクラブ2020に入会することで視聴できます)

http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

新・夢が勝手にかなう手帳 2020年度版



Q-170:自身の信念を失いそうです vol.2;コーチング実践者向け -前編-

 

 メールでのやり取り中に気になる表現を見つけました。コーチング入門者向け(vol.1)と実践者向け(vol.23)、そしてコーチ向け(vol.4)に分けて考察します。

 (プライバシー保護のため一部変更しています)

 

 vol.1;コーチング入門者向け

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24385304.html

 vol.2;コーチング実践者向け -前編-

 

Q:現状、〇〇だけでなく様々な管理職としての葛藤を抱きながら、それらを省みる時間も日々の業務に追われるためできずにいて、自身の信念を失いそうになっております

 

A:前回(Q-169)は「その心情はしっかり理解しています」と前置きした上で、コーチとしての考察を書きました。

 

 その「理解」とは、「憐れみ」ではなく、「同情」のことです。

 では、憐れみと同情の違いは?

 

 憐れみと同情の違いは「共感」の有無です。「共感する能力」はゴール達成の秘訣といえます。なぜでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 以下、認知科学者 苫米地英人博士の「『感情』の解剖図鑑 仕事もプライベートも充実させる、心の操り方」(誠文堂新光社)より2回に分けて引用(青色)し、コーチング実践者向けに解説します。

 

同情は、相手に共感した結果、生まれる感情

同情は、「悲しい」「辛い」など、ネガティブな感情を抱いている相手に共感した結果として、生まれるものです。

「憐れみ」と同情は混同されがちですが、憐れみは共感を伴っておらず、「自分の方が相手よりも恵まれた状態である」という感情が含まれています。両者は、まったく異なる感情なのです。

口では「かわいそうに」「辛かったね」などと言っていても、同情する側が、同情される側に共感し、同じように悲しんだり、辛い気持ちになったりしていなければ、それは同情ではありません。ただの憐れみです。

 

 「悲しい」「辛い」は扁桃体を含む大脳辺縁系での原始的な情報処理のような感じがしますが、じつは様々な部位が関係する複雑な情報処理です。海馬や扁桃体の他に、視床、側坐核、島皮質、腹側被蓋野などが前頭前野と連携しながら、新たな情報を記憶や脳内の認識パターン(ブリーフシステム)と照らし合わせて評価します。

通常は高度な情報処理を行う前頭葉(とくに前頭前野)でコントロールされているのですが、危機的な状況下で「悲しみをもたらす情報である」との判断が下されると、優位関係が逆転し大脳辺縁系優位になってしまいます。その時の「闘うか、逃げるか」という心理状態が「ファイト・オア・フライト」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

「同情」の“情”は2種類考えられます。大脳辺縁系の活動である「動」と前頭前野内側部の活動である「社会的動(感性)」です。

「怒り」で考えると、前者が「動物的怒り」「私憤」、後者が「人間的怒り」「公憤」。ちなみに、その間に前頭前野外側部の活動である「論理」があります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 「相手に共感した結果生まれる同情」は「社会的情動(感性)」に近いはずです。後述する情報空間(情報場)を共有しているから。そして、共有する情報場の抽象度が上がるほど、ますます「社会的情動(感性)」化していくはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 対して、「共感を伴わず『自分の方が相手よりも恵まれた状態である』という感情が含まれる同情」は低い抽象度での感情です。文字どおり動物的で、根底に差別が存在します。猿やゴリラのコミュニティにみられる階層(序列)を生みだす差別です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 釈迦哲学的にみると、差別を生みだすのは実観といえます。空(くう)が抜け落ちた、誤ったものの見方です。

 (本来の釈迦哲学には「実観」という概念はありません)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 共感に必要なのは、仮想空間の共有

 同情について知るためには、共感とは何かを知っておく必要があります。

 人が誰かに共感するとき、2人は同じホメオスタシス空間、それも物理空間より抽象度の高い情報空間、仮想空間を共有しています。経験や思い、文化などの情報を共有するからこそ、相手と同じ感情が、自分の心の中にも生まれてくるわけです。

 誰かに共感するうえで、必ずしも物理空間を共有している必要はありません。人は、会ったこともないような人に共感することもできるからです。ただ、「同じ家に住む」「同じ会社で働く」など、物理的な空間を共有していれば、家庭内、会社内の文化や出来事といった情報も共有することになるため、結果として、共感しやすくはなります。

 

 「物理空間より抽象度の高い情報空間」とありますが、その両者は別物ではありません。情報量の違いであり、包摂関係です。「すべてが情報空間であり、その底面(一番情報量が多く、物理因果が働く次元)を物理空間と呼ぶ」という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 前頭葉が発達した私たち人間は、物理空間だけでなく、情報空間にもホメオスタシス(恒常性維持機能)が働いています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ただし、通常はホメオスタシスが働く情報空間(ホメオスタシス空間)は一つだけ。たくさんの可能世界あるいはイメージ(I)を同時に持つことはできますが、選ばれるのはその時一番臨場感が高いもの(V)だけです。

そのホメオスタシス空間が現実(R)です。そして、その現実(=ホメオスタシス空間)を共有することが「共感」といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 もっとコーチングっぽく表現すると、共感とは「コンフォートゾーンの共有」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 

 共感にはミラーニューロンが関与している

 人が誰かに共感するとき、脳内ではミラーニューロンが働いていると考えられます。

 まだ十分に解明されているとは言い難いのですが、ミラーニューロンは、霊長類や鳥類などの脳内に存在するとされる神経細胞で、ほかの個体が何らかの行動をするのを見たとき、自分が同じ行動をしたときと同様に反応します。

 映画やお芝居を観て登場人物に感情移入する、スポーツ中継を観てハラハラする、他人が笑っているのを見て、自分も楽しい気持ちになるなど、ほかの人の行動や体験を、まるで自分のものであるかのようにリアルに感じることができるのは、そのためです。

 また、ミラーニューロンには、他者の行動パターンを脳に吸収しようとする働きがあり、ものまねや模倣をするうえでも、大きな役割を果たしているといわれています。

 

シンプルにまとめると、相手の行動と同じ行動をするための神経回路網がミラーニューロンです。例えば、目の前の人が右手を上げたのを見た場合、視覚野が発火するだけでなく、運動野も発火していると考えられています。まるで自分が右手を上げているかのように。

子どもの頃、「仁義なき戦い」などの任侠映画を観終わった大人達が肩で風を切るように歩く姿をおもしろいと思いながら眺めていたことを覚えています。歩容の変化は、変性意識と臨場感で説明することも可能ですが、ミラーニューロンによるミラーリングにより起こっていたと考えられます。

もちろん、その様子を観察していた私の脳でもミラーニューロンが発火していたはずです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11383670.html

 

以前のブログ記事で、観測者(認識主体)の知識・知能が上がれば上がるほど観測(認識)される宇宙は『たいしたことがある』ものになるという可能性についてまとめました。

F-034~:「何もないところからレンブラントを発見」は正しい?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268332.html

 

その「『たいしたことがある』ものになるという可能性」は、ミラーニューロンによって周囲の人々に広がります。そして、その広がりをきっかけとした周囲の人々のそれぞれの知識・知能の向上を、今度は“私”がミラーリングすることで(自分の)知識・知能がさらに向上し、観測される宇宙がさらに「たいしたことがある」ものになっていきます。

周囲を「宇宙」と表現すると、「自分」をアップデートすることで「宇宙」をアップデートすることができ、アップデートした「宇宙」から(ミラーニューロンにより)影響を受けることで「自分」をさらにアップデートできる

それがミラーニューロンを持つ人間と宇宙の理です。まさに縁起!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 ミラーニューロンが吸収しようとする「他者の行動パターン」とは、「思考パターンの写像」のこと。そして、それはコーチングでいう「ブリーフシステム」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 つまり、私たちは、ミラーニューロンの働きにより、相手を理解し、情報空間を共有しています。そのプロセスが「共感」であり、その結果生まれる社会的情動(感性)が「同情」です。

 

Q-171につづく)

 

 

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 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

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「感情」の解剖図鑑



Q-171:自身の信念を失いそうです vol.3;コーチング実践者向け -後編-

 

 メールでのやり取り中に気になる表現を見つけました。コーチング入門者向け(vol.1)と実践者向け(vol.23)、そしてコーチ向け(vol.4)に分けて考察します。

 (プライバシー保護のため一部変更しています)

 

 vol.1;コーチング入門者向け

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24385304.html

 vol.2;コーチング実践者向け -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24425213.html

 vol.3;コーチング実践者向け -後編-

 

 憐れみと同情の違いは?

 「共感する能力」はゴール達成の秘訣 その理由は?

 

 以下、認知科学者 苫米地英人博士の「『感情』の解剖図鑑 仕事もプライベートも充実させる、心の操り方」(誠文堂新光社)より引用(青色)し、コーチング実践者向けに解説します。前回(Q-170)のつづきです。

 

人類は共感によって進化し、生き延びてきた

 人間が種として進化し、存続することができたのは、共感する能力があるからです。もしそれがなければ、人が力を合わせて物事に取り組んだり、さまざまな技術を受け継いでいったりすることはできなかったでしょう。

 もちろん人間以外の動物にも、ある程度の共感能力はあります。群れをつくり、お互いを守りあったり、力を合わせて獲物をとったりするのは、「来るべき危険に備えよう」「今日の食べものを手に入れよう」といった、未来に対するなんらかの想定を、共通認識として持っているからです。

 ただ、高度に情報化された空間を共有するためには、やはり前頭前野が発達した、進化した脳が必要です。「ネットや本、テレビなどで知った、見ず知らずの人の不幸な境遇や経験に同情する」といったことができるのは、人間だけなのです。

 

 「力を合わせて物事に取り組む」ことができるのはゴールを共有しているから。そして、「さまざまな技術を受け継いでいったりする」ことも、時間軸まで含めたゴール共有の結果といえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 人間の種としての進化は、物理的“現実”世界だけでなく、その世界を写像として生みだす情報空間までをも臨場感豊かに感じることを可能にしています。つまり、ゴール自体が進化とともに高次元に移行しているのです(ここでいう「次元」とは「抽象度」のことです)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

例えば、飢えをしのぐこと(physiological needs)から安全を確保すること(safety needs)へと変わり、コミュニティの課題(social needs/love and belonging)からコミュニティ内での相互承認(esteem)へと移行していくというように。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 

 米国の心理学者 アブラハム・マズロー(1908~1970年)は、その欲求の階層の頂点に「自己実現(self-actualization)」があるとし、さらに晩年に「自己超越(self-transcendence)」を加えました。「自己実現理論」「欲求階層説」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 「高度に情報化された空間を共有する」ための「前頭前野が発達した、進化した脳」とは、「自己超越」の階層に属するものであるはずです。私は「“自己”の拡張こそがシンの共感を可能にする」と思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

 個人が生きていくうえでも、共感する能力が重要

 人が社会の中で生きていくうえでも、共感できる能力は重要です。もちろん、その方が、より円滑な人間関係を築きやすいというメリットもありますが、理由はほかにもあります。

 他者に共感できるということは、共感するべき仮想空間を選び、しかもその空間にホメオスタシスを築いて臨場感を持つことができるということです。

 たとえば、大切な人を失って悲しんでいるAさんに共感し、同情するためには、「大切な人を失った、Aさんの経験や思い」という仮想空間を選び、そこに臨場感を持つことが必要となります。映画や、テレビで観たスポーツ中継に臨場感を持つことができなければ、登場人物や選手に共感することもできないでしょう。

 そして、その能力は、現状の外に設定したゴールを達成するためにも必要です。「現状の外のゴール」という仮想空間を、臨場感を持ってイメージすることができて初めて、ゴール達成に向けての具体的なアイデアが生まれるからです。

 また、共感するべき仮想空間を選ぶ時間や、ホメオスタシスを築くまでの時間は、短ければ短いほどいいでしょう。仕事に集中したかと思えば、すぐに頭を切り替えて趣味に集中するなど、複数のゴールを同時に達成しやすくなるからです。

 

 前回の繰り返しになりますが、臨場感が現実を生みだします。その事実を方程式化したものが「I×V=R」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 「『現状の外のゴール』という仮想空間」は、通常は認識することができません。スコトーマに隠れているから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 そんな認識さえできない何かをゴールとして設定し、しかもその達成のイメージ(I)を臨場感豊かに感じること(V)ができるようになるのは、コーチが存在するからです。コーチとの縁によってゴールはゆるぎない確信に変わり、やがて現実化していきます(R)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

ゴール実現の鍵となる「自分のゴール達成能力の自己評価」をエフィカシー(efficacy)と呼びます。エフィカシーが上がる(高まる)ほど、かつての“現状の外”は“あたりまえ”に変わっていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 他人に同情できるのは、素晴らしいこと

 共感する能力は、人類にさまざまな恩恵をもたらしました。たとえば、数学や物理が発達したのも、数学者や物理学者などが、その世界に強い臨場感を持ったからこそ可能だったのです。

 ただ、ルールを知らなければスポーツ中継を観てもまったく理解できず、臨場感が持てないように、数学や物理など、高度に抽象化された仮想空間に臨場感を持つには、基礎となる知識、教養が必要です。そして本来、大学では、そのための教育を行うべきなのです。

 なお、こうした知識・教養のことを、「リベラルアーツ」、つまり「人を自由にする学問」といい、古代ギリシャやローマでは、奴隷ではなく、自由人として生きていくために必要なものであるとされていました。

 同情という感情を持てるのは、素晴らしいことです。それは、他人に共感できるということであり、そのために必要な教養が身についているということであり、そして、自由に生きられるということだからです。

 

 苫米地博士は「高度に抽象化された仮想空間に臨場感を持つためには基礎となる知識や教養が必要で、そのために教育がある」と語られています。

 その教育の目的は「自由」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

Q:現状、〇〇だけでなく様々な管理職としての葛藤を抱きながら、それらを省みる時間も日々の業務に追われるためできずにいて、自身の信念を失いそうになっております

 

 私は「様々な管理職としての葛藤」という言葉の中に、〇〇さん自身の「共感を伴う同情」を感じました。それは組織と〇〇さん自身をさらに高みに引き上げるきっかけとなるはずです。 

前頭前野をフル活用しながら、「ファイト・オア・フライト」を余裕で克服し、ゴールに向かって挑戦し続けてください。その過程で失う信念とは「過去」。

つまり、信念を失うたびに自由を得て、過去と決別するたびに未来の結果として生きることができるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

だから、「自分の信念を失いそうです」は全然大丈夫。肩の力を抜いて、気楽に楽しんでくださいw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 次回、「共感」や「同情」について、コーチ向けに掘り下げます。

 

Q-172につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 臨場感について、いただいた質問を御縁に書き下ろしました↓

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 

-関連記事-

 PM-05~:苫米地理論で見える教育現場のスコトーマ(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13077001.html

 

 

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「感情」の解剖図鑑ver.2



Q-172:自身の信念を失いそうです vol.4;コーチ向け

 

 メールでのやり取り中に気になる表現を見つけました。コーチング入門者向け(vol.1)と実践者向け(vol.23)、そしてコーチ向け(vol.4)に分けて考察します。

 

 vol.1;コーチング入門者向け

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24385304.html

 vol.2;コーチング実践者向け -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24425213.html

 vol.3;コーチング実践者向け -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24448644.html

 vol.4;コーチ向け

 

 前回(Q-170171)、「共感を伴う同情」と「共感を伴わない憐れみ」は違うことを、博士の著書を引用しながら解説いたしました。

 

 コーチは常に共感しているべきですが、必ずしも同情(ホメオスタシス同調)し続ける必要はありません。むしろ、同情(同調)から抜ける意識状態を体得するべきです。共感は維持したまま。

 

 共感は維持したまま、同情(同調)からは抜ける

 

 それはどういうことなのか、あるコーチからいただいた御相談に答えながら考えていきたいと思います。

(プライバシー保護のため一部変更しています)

 

 

Q:クライアントさんが現状のネガティブばかりを訴えてきます。もちろん、その方のMindを慮ってスルーしているのですが、正直に言うと、そんな自分のあり方に疑問を感じることがあります。

共感の無いコーチって意味があるのだろうか? コーチって何なのか? さっぱり分からなくなりました。

 

A:本当に「共感が無い」のならば、コーチとはいえないでしょう。

それはコーチだけでなく、すべての職種にいえるはずです。なぜなら、仕事・職業とは「役に立つ」「価値を生みだす」ことであり、必ず相手がいるから。私たちは縁起の一部であり、いつもつながりの中で生きています。いえ、つながり(和)そのものであるというべきでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

縁起の一部であるから「空(くう)」。すべてのものは他との関係性の網の中で形作られていて、普遍的な存在などありません。無常です。

だから、仕事・職業は「仮(け)」です。無常だから仮です。空であることをちゃんと理解しながらも、仮としての機能・役割はしっかりと果たす その境地を「中観(ちゅうがん)」と呼びます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

ところで、私は「自己責任」をとても重要視しています。

詳しくはシリーズ編第4弾「さぁ『人間関係の悩みを克服する旅』をはじめよう!」にまとめました。ぜひ確認を↓

S-04-00:はじめに(目次)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

 

私が「自己責任」を重要視している根源的な理由は、もちろん、「“宇宙”の理が縁起だから」です。

 「共感」という言葉はいろいろな解釈ができると思いますが、私は「情報場の共有」だと思っています。ここでいう情報場とは、情報空間のことであり、縁起空間のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

その縁起空間を「共に感じる」というのは同調のことばかりではありません。同調だと同じスコトーマができてしまいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 共感しているが同調ではない

共感は維持したまま、同情(同調)からは抜ける

 

そんなことが可能なのは「抽象度が高い」からです。「抽象度を上げる」とは包摂すること(subsume)。「牛」と「クジラ」を分けて考えるのではなく、同じ「哺乳類(あるいは動物)」と見る視点 「無分別」の実践です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

よって、「抽象度を上げて考える」ときのコーチの世界(縁起空間)には、自分も家族もクライアントもしっかり入っています。過去も未来も、そしてあらゆる可能性(可能世界)もちゃんと含んでいます。それが「包摂」であり、「無分別」です。

 

しっかりとクライアントを包摂しているが、同情(同調)ばかりではなく、より高い抽象度でさらに大きな世界(ゲシュタルト)を認識している

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

それが本物のコーチの姿であるはず。私はそんな意識状態を“無敵”と呼んでいます。

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

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そのようなコーチの本当のすごさは、クライアント側からはわかりにくいはずです。抽象度が違うから。反対に、クライアントが「すごさ」をリアルに感じているようなときは、コーチがクライアントに完全に同情(同調)してしまっている可能性を疑うべきです。

 

 

 中国の古典「菜根譚(さいこんたん)」を御存知でしょうか?

明(みん)末期に洪自誠(こう じせい)によって書かれた随筆集で、人の交わりを説いた前集222条と自然と閑居の楽しみを説いた後集135条から成ります。

その菜根譚の中に、こんな一節があります。

 

 人生減省一分、便超脱一分

 

 「人生、一分(いちぶ)を減省(げんせい)せば、すなわち一分を超脱す」と読みます。意味は「人生では減らすことを考えれば、それだけ抜けだすことができる」です。

 

 私は「抜けだす」とは「煩悩の克服」のことだと思っています。つまり、「抽象度を上げる」「抽象度が上がる」ということ。それはマインドを制限しているリミッターをはずす極意でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20078569.html

 

 情報量を少なくすると、抽象度が上がります。反対に、情報量が増えてより具体的になると、抽象度は下がります。具体例を考えることなどは抽象度を下げる操作です。利点としては臨場感が上がりやすくなります(V)。それはイメージ(I)がしやすくなるということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 菜根譚では「減省一分 超脱一分」の抽象度を下げた例として、「交際を減らせばもめ事から解放される」「口数を減らせば非難から逃れられる」「知恵を減らせば本性を全うできる」が挙げられています。

 

 

Q:現状、〇〇だけでなく様々な管理職としての葛藤を抱きながら、それらを省みる時間も日々の業務に追われるためできずにいて、自身の信念を失いそうになっております

 

自分の信念を失いそうです」というときの信念は「過去」です。そのように感じる時は「これまでの自分」を克服するチャンス!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html

 

 その時、今までより高次の抽象度次元に新たなゴールを設定してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 すると、今まで感じていた葛藤が霧散し、時間的余裕を取り戻していることに気づくはず。「減省一分」した結果、「超脱一分」するから。

 

〇〇さんが感じているクライシス(crisis)は、じつは、貴重な転換点です。それは高次の抽象度へと向かう“転換点”。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_395184.html

 

私は、〇〇さんがそのクライシスをチャンスに変えて、さらに飛躍していくことを確信しています。大丈夫!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 御連絡ありがとうございました。今後の経過を楽しみにしていますw

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

 知恵を減らせば本性を全うできる

 

 知恵とは煩悩にまみれた「悪知恵」の類。本性とは「空(くう)」。知恵を減らしながら本性を全うしていく過程が「人間形成」のはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 

-追記2

 本当に「共感が無い」のならば、コーチとはいえないでしょう

 

 「共感」からひろがる「慈悲」について、認知科学者 苫米地英人博士の著書「近未来のブッダ 21世紀を導くリーダーの鉄則」(サンガ)で学ぶことができます。

以下、同書より引用します。苫米地博士の言葉をガイドに、コーチとしての自分の姿を存分にイメージし、どんどんアップデートしてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_262962.html

 

◇慈悲の定義

 慈悲は情動ではない

 慈悲は行動するもの

 きわめてIQの高い前頭前野を使った行動

 苦行や瞑想からほど遠いもの

 徹底的に自分以外のこと

 慈悲は上から目線ではない

 他者の苦しみを最小化する

 他者の幸せを最大化する

 

 ◇ポイント

 人間は、自分以外の人の喜びしか自分の幸せにならない、だから慈悲は幸せの道だということ

 

 ◇慈悲の体感

 めちゃくちゃハッピー

 

 

-追記3

 連載中の下記ブログ記事(フリーテーマ)は、じつは慈悲をイメージしながら書いています↓

 F-163~:アンチ(anti)からウィズ(with)、そしてウェル(well)へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404044.html

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching ProjectFCP)」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(詳細は下記サイトで↓ FCPのみの受付は終了いたしましたが、青山コーチのコーチングクラブ2020に入会することで視聴できます)

http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

近未来のブッダ


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