苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学びながら九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:L:講義・研修・セミナー編 > 2018年08月 医療講演会レポート

Q-073180804医療講演会レポート vol.1:「がんはもう痛くない」とは

 

 

 愛の反対は憎しみではない。無関心だ

 美の反対は醜さではない。無関心だ

 信仰の反対は異端ではない。無関心だ

 生の反対は死ではない。生と死の間にあるものへの無関心だ

 

         The opposite of love is not hate, it’s indifference.

         The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

         The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

         And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

エリ・ヴィーゼル(19282016年) 
1986
年にノーベル平和賞を受賞したハンガリー(当時)出身のユダヤ人作家

 

 

 201884日(土)に、鹿児島県霧島市で開催された「市民健康教育公開講座」にて講演をさせていただきました。

 全体のテーマは「がんの総合ケアと疼痛マネジメント」。私のパートは「がんはもう痛くない!? ~全人的苦痛に対する認知科学的対処法(ワーク付き)~」というタイトルでした。

 

 その講演について、当日の内容に補足を加えながら御紹介します。最後は講演直後に会場で伺った驚きの情報をもとに、「全人的苦痛に対する認知科学的対処法」について再度考察します。

 

 

 「がんはもう痛くない」というタイトルには強烈なインパクトがあったようで、「そんな大胆なタイトルをつけて大丈夫か?」という御意見をいただきました。

 

 でも、大丈夫なんです。

 

なぜなら、「がんはもう痛くない」は、国立がん研究センターの先生方による本のタイトルだから(笑)。20184月に文春新書から出版されています。

 

その本には「心や身体の痛みやつらさを訴える患者や家族を、人として、全体としてサポートするのが、今、注目されている緩和ケア」とあり、「『自分らしく』過ごせるように支援する緩和ケアは、早期から終末期まで病期を問わず、また心身の問題だけでなく、生活の不安や社会復帰までの道のりなども含め、幅広く支援する役割を担っている」とあります。

 

鍵は「全体として」という言葉。

 

その「全体」には、「病期を問わず」という言葉からわかるように、「時間的なひろがり」が含まれています。そして、「心身の問題だけでなく幅広く支援する」という言葉からわかるように、「次元的なひろがり」も包摂されています。

 

時間とは「未来から過去に向かって流れる」ものです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

「次元的なひろがり」の「次元」とは抽象度のことであり、その「ひろがり」とは縁起として考えることができます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4448691.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4449018.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516484.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 

かつての医療は「まずがんなどの病気の治療を最優先に行い、やりつくしたら緩和ケアを開始する」という考えでした。それが現在は「がん等の診断と同時に緩和ケアも開始し、徐々にその比重を大きくする(大きくなる)」という考え方に変わりました。

 

 

緩和ケアの考え方(MaindsガイドラインセンターHPより引用)   
MaindsガイドラインセンターHPより引用   


さらに、その緩和する対象となる問題を「身体的」「心理的(精神的)」「社会的」「スピリチュアル的」と四つに分類し、それぞれ個別に捉えるのではなく全体として捉えるために「トータルペイン(Total Pain)」という概念が生まれました。

 

PM-04-10(:すでに始まっている医療に抽象度を取り入れる試み -前編-)では、それが「抽象度が上がった視点である」と書きました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8292888.html

 


 

 

トータルペイン(MindsガイドラインセンターHPより淫羊)

MaindsガイドラインセンターHPより引用             



 

しかしながら、さらに抽象度を上げて考察すると、現在の緩和ケアの概念には次の段階に進むための課題(=ケース)があることがわかります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12658417.html

 

緩和ケアとは、「生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者と家族の痛み、その他の身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期に同定し適切に評価し対応することを通して、苦痛(suffering)を予防し緩和することにより、患者と家族のQuality of Lifeを改善する取り組み 」のことです(WHO2002年)。

 

その緩和ケアを「『自分らしく』過ごせるように支援する」ものとするためには、絶対に欠かせないものがあります。それは何でしょうか?

 

また、「早期から終末期まで病期を問わず、また心身の問題だけでなく、生活の不安や社会復帰までの道のりなども含め、幅広く支援する」のは、どの医療職の役目なのでしょうか?

 

 (Q-074につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6854056.html

 

The Power of Mind Ⅰ」第四章:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_124524.html

 

第四章目次

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13076878.html

 

 

190804市民公開講座-1



Q-074180804医療講演会レポート vol.2:スピリチュアルペインを克服するために

 

 

 愛の反対は憎しみではない。無関心だ

 美の反対は醜さではない。無関心だ

 信仰の反対は異端ではない。無関心だ

 生の反対は死ではない。生と死の間にあるものへの無関心だ

 

The opposite of love is not hate, it’s indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

エリ・ヴィーゼル(19282016年) 
1986
年にノーベル平和賞を受賞したハンガリー(当時)出身のユダヤ人作家

 

 

 201884日(土)に、鹿児島県霧島市で開催された「市民健康教育公開講座」にて講演をさせていただきました。

 全体のテーマは「がんの総合ケアと疼痛マネジメント」。私のパートは「がんはもう痛くない!? ~全人的苦痛に対する認知科学的対処法(ワーク付き)~」というタイトルでした。

 

 その講演について、当日の内容に補足を加えながら御紹介します。最後は講演直後に会場で伺った驚きの情報をもとに、「全人的苦痛に対する認知科学的対処法」について再度考察します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15099158.html

 

 

しかしながら、さらに抽象度を上げて考察すると、現在の緩和ケアの概念には次の段階に進むための課題(=ケース)があることがわかります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12658417.html

 

緩和ケアとは、「生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者と家族の痛み、その他の身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期に同定し適切に評価し対応することを通して、苦痛(suffering)を予防し緩和することにより、患者と家族のQuality of Lifeを改善する取り組み 」のことです(WHO2002年)。

 

その緩和ケアを「『自分らしく』過ごせるように支援する」ものとするためには、絶対に欠かせないものがあります。それは何でしょうか?

 

また、「早期から終末期まで病期を問わず、また心身の問題だけでなく、生活の不安や社会復帰までの道のりなども含め、幅広く支援する」のは、どの医療職の役目なのでしょうか?

 

 

 今回(Q-074)は、最初の疑問について考察いたします。

 

 ところで皆さんは、「スピリチュアルペイン」について、しっかりとイメージできますか?

 

 PM-04-12(:次世代型緩和ケアの鍵となるもの)で御紹介したとおり、私は2011年に「症状の評価とマネジメントを中心とした緩和ケアのための医師の継続教育プログラム」を受講しました。「PEACEPalliative care Emphasis program on symptom management and Assessment for Continuous medical Education)」と呼ばれる緩和ケア教育プログラムです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8293317.html

 

 2006年に成立した「がん対策基本法」に基づいて、2007年にがん対策基本計画がたてられました。その計画中に「すべてのがん診療に携わる医師が研修等により、緩和ケアについての基本的な知識を習得する」ことが目標として掲げられました。

 その流れの中で、それまで米国で開発された研修プログラムを用いていた日本緩和医療学会が、日本独自のプログラムとして新たに開発したものが「PEACE」です。

 

 その「PEACE」では、スピリチュアルペインは「自己の存在と意味の消滅から生じる苦痛(無意味、無価値、虚無、孤独など)」と定義されていました(2011年当時)。最新版では「自分の存在や意味を問うことに伴う苦痛」です。

 

「自分の存在や意味」を決めることができるのは、もちろん、本人のみです。医療・介護の現場でいえば患者さん本人です。

しかし、患者さん自身が「自分の存在や意味」を見いだすことは、じつは、とても難しいことといえます。

 

なぜなら、人の認識には必ずスコトーマ(心理的盲点)が生じるから。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

 スコトーマ(Scotoma)はギリシア語由来の言葉で「盲点」を意味します。

もともとは眼科で用いられる医学用語でしたが、コーチングの元祖であるルー・タイス氏により「心理的盲点」として拡張されました。

 

 目の前のモノはすべて見えていると思いがちですが、実際は物理空間すらしっかりとは見えておらず、情報はザルで水をすくうように抜け落ちています。

 

スコトーマを生みだすポイントは二つ(より詳細には三つ)。

一つ目は「知識」です。私たちは、そもそも知らないものは認識することができません。

二つ目は「重要性」です。私たちは自身にとって重要な情報しか認識していません。

三つ目のポイントとして、私は「役割」を強く意識しています。

 

通常、「知識」「重要性」「役割」といったものは過去の記憶でつくられています。よって、「人は過去に縛られている」といえます。(繰り返しますが)私たちが認識している目の前の世界は「すべて過去」です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

さらに、「重要性」や「役割」は、親や教師といった他人の価値観や常識と呼ばれるような社会の価値観でつくられていきます。それらの積み重ねにより認識する世界が決まり、無意識下も含むすべての行動が決まるのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

本当の「自分の存在や意味」は、過去の呪縛を断ち切り、他人や社会の価値観を克服することで、はじめて見いだすことができます。

 

では、そのためにはどうすればいいのでしょうか?

 

 

答えは「ゴール設定」です。“現状の外”にゴールを設定することではじめて、スコトーマを外すことができます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

よって、「緩和ケアを『自分らしく』過ごせるように支援するために絶対に欠かせないもの」とはゴール設定であり、そのためのコーチングに関する知識とスキルであるといえます。

 

ゴールがない人は、ヴィーゼルのいう「生と死の間にあるもの」がスコトーマに隠れたままです。それがスピリチュアルペインを生みだします。

 

 より正確に述べると、自我の問いが生まれる思春期にすでに生じており、その後も潜在的に抱え続けているスピリチュアルペインの原因はゴールがないことであり、「生と死の間にあるもの」への無関心がそのスピリチュアルペインをスコトーマに隠し続けるのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8293317.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11386276.html

 

 第二次世界大戦中にナチスにより強制収容所に送られた体験を「夜と霧」に記した精神科医 ヴィクトール・E・フランクル(19051997年)は、「あらかじめ精神的に、また人間的に脆弱な者が、その性格を展開していくなかで収容所世界の影響に染まっていく」という事実を発見しました。脆弱な人間とは、「内的なよりどころをもたない人」「目的がない人」「希望がない人」「志がない人」「夢がない人」のこと。

それはコーチングでいうと「ゴールがない人」「潜在的にスピリチュアルペインを抱えた人」のことであり、今回のテーマでは「生と死の間にあるものに無関心な人」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html

 

 教育の現場も、医療・介護の現場も、本当はコーチングを切実に必要としています。

 

 

次回(Q-075)は、2番目の疑問について考察します。

「早期から終末期まで病期を問わず、また心身の問題だけでなく、生活の不安や社会復帰までの道のりなども含め、幅広く支援する」のは、どの医療職の役目でしょうか?

 

 (Q-075につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

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-関連記事-

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The Power of Mind Ⅰ」第四章:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_124524.html

 

第四章目次

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13076878.html

 

 

180804市民公開講座-2




Q-075180804医療講演会レポート vol.3:「生と死の間にあるもの」を見つけるワーク

 

 

 愛の反対は憎しみではない。無関心だ

 美の反対は醜さではない。無関心だ

 信仰の反対は異端ではない。無関心だ

 生の反対は死ではない。生と死の間にあるものへの無関心だ

 

The opposite of love is not hate, it’s indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

エリ・ヴィーゼル(19282016年) 
1986
年にノーベル平和賞を受賞したハンガリー(当時)出身のユダヤ人作家

 

 

 201884日(土)に、鹿児島県霧島市で開催された「市民健康教育公開講座」にて講演をさせていただきました。

 全体のテーマは「がんの総合ケアと疼痛マネジメント」。私のパートは「がんはもう痛くない!? ~全人的苦痛に対する認知科学的対処法(ワーク付き)~」というタイトルでした。

 

 その講演について、当日の内容に補足を加えながら御紹介します。最後は講演直後に会場で伺った驚きの情報をもとに、「全人的苦痛に対する認知科学的対処法」について再度考察します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15099158.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15237306.html

 

 

しかしながら、さらに抽象度を上げて考察すると、現在の緩和ケアの概念には次の段階に進むための課題があることに気がつきます。

 

緩和ケアとは、「生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者と家族の痛み、その他の身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期に同定し適切に評価し対応することを通して、苦痛(suffering)を予防し緩和することにより、患者と家族のQuality of Lifeを改善する取り組み」のことです(WHO2002年)。

 

その緩和ケアを「『自分らしく』過ごせるように支援する」ものとするためには、絶対に欠かせないものがあります。それは何でしょうか?

 

また、「早期から終末期まで病期を問わず、また心身の問題だけでなく、生活の不安や社会復帰までの道のりなども含め、幅広く支援する」のは、どの医療職の役目なのでしょうか?

 

 

 緩和ケアを「『自分らしく』過ごせるように支援する」ものとするために欠かせないものとは“コーチング”です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15237306.htm

 

 そのコーチングの知識とスキルを用いて「早期から終末期まで病期を問わず、また心身の問題だけでなく、生活の不安や社会復帰までの道のりなども含め、幅広く支援する」のは(理想的には)全医療職といえます。

 

 ただし、四苦(とくに老病死)が身近な病院や福祉機関といった“いのちの現場”にコーチングを浸透させる取り組み自体は、プロのコーチが主導するべきです。

 

 なぜなら、“いのちの現場”は不安や恐怖により大脳辺縁系優位になりやすく(ファイト・オア・フライト)、正しいゴール設定が困難だからです。さらに、四苦に苦しむ患者さんやその家族に(ホメオスタシス同調により)引っ張られ医療・介護従事者自身がファイト・オア・フライトに陥ると、ますます四苦は増幅し拡散されてしまいます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

 もしもゴール設定を間違えてしまうと、かえって(過去の記憶でできた)現状に縛られてしまいます。そうなるとますます四苦から逃れられなくなります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

まとめると、「早期から終末期まで病期を問わず、また心身の問題だけでなく、生活の不安や社会復帰までの道のりなども含め、幅広く支援する」のは(理想的には)全医療職の役目ですが、そのためのコーチングの導入とフォローはプロコーチがしっかりと行うべきべきです。ファイト・オア・フライトに配慮しながら。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166400.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8430972.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8900705.html

 

 

 では、プロコーチがしっかりと介入し、医療・介護従事者がコーチングスキルを活かせるようになると、どんなことがおこるのでしょうか?

 

 答えはハッピーになり、結果として健康が実現します。患者さんやその家族はもちろん、医療・介護従事者自身も。

 

 

 講演では、健康とゴールとの関係をお話しし、簡単なワークを行いました。「生と死の間にあるものを見つけるためのワーク」です。

 

 WHO(世界保健機関)の定義では、健康とは「身体的に、精神的に、スピリチュアル的に、そして社会的に、完全に幸福な(満たされた:well-being)ダイナミックな状態であることであり、単に病気がないとか、弱っていないということではない」です(1998年のWHO執行理事会での採択)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859675.html

 

 私はその定義には誤りが複数あると考えています。苫米地理論を学ぶ私の健康の定義は、「そのときの自分の状況にとって正常な状態」です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859828.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859896.html

 

 その“状況”を未来側に新たにつくりだすものがゴールです。ゴールを設定することで、未来志向で生きることができるようになります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 それではワークを行いましょう。

 

 まず呼吸に意識を向けてください。だんだんゆっくりと息を吐きながら、体を緩めていきます。柔らかいゴムがグニャグニャになるイメージや熱した鉄板上のバターが溶けていくようなイメージで体の力を抜いていきます。

 

 すっかり緩んだら、「元気いっぱいな私」をイメージしましょう。身も心も軽いあなたは爽快な気持ちで毎日をエネルギッシュに生きています。

 

 次に「元気いっぱいな私」「健康な私」がニコニコしながら何かを行っている場面をイメージしてください。趣味、仕事、地域での活動、家族との時間、友人との約束 あなたは自由になんでも取り組むことができます。

 

 何をしているイメージが浮かびますか?

そのイメージを、ゆったりとした気分のまま、存分に味わってください。

 

 

「健康な私は、○○をしていて楽しい」

 

「ますます元気な私は、○○をしていてとてもうれしい」

 

「もっと○○したいから、病気になっている場合じゃない」

 

 

 ○○に当てはまるものがゴールとなり、「生と死の間にあるもの」になります。

 

健康はゴール設定の結果であり、ゴール達成のための手段です。健康自体が人生の目的ではありません。ぜひゴールを、「生と死に間にあるもの」を、しっかりと感じてください。その時の体感は、皆さんにとっての大きな財産になるはずです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_277070.html

 

 (Q-076につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

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-関連記事-

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The Power of Mind Ⅰ」第四章:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_124524.html

 

第四章目次

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180804市民公開講座-3



Q-076180804医療講演会レポート vol.4:コーチングが“痛み”に有効な理由

 

 

 愛の反対は憎しみではない。無関心だ

 美の反対は醜さではない。無関心だ

 信仰の反対は異端ではない。無関心だ

 生の反対は死ではない。生と死の間にあるものへの無関心だ

 

The opposite of love is not hate, it’s indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

エリ・ヴィーゼル(19282016年) 
1986
年にノーベル平和賞を受賞したハンガリー(当時)出身のユダヤ人作家

 

 

 201884日(土)に、鹿児島県霧島市で開催された「市民健康教育公開講座」にて講演をさせていただきました。

 全体のテーマは「がんの総合ケアと疼痛マネジメント」。私のパートは「がんはもう痛くない!? ~全人的苦痛に対する認知科学的対処法(ワーク付き)~」というタイトルでした。

 

 その講演について、当日の内容に補足を加えながら御紹介します。最後は講演直後に会場で伺った驚きの情報をもとに、「全人的苦痛に対する認知科学的対処法」について再度考察します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15099158.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15237306.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15395389.html

 

 

前回(Q-075)は、「早期から終末期まで病期を問わず、また心身の問題だけでなく、生活の不安や社会復帰までの道のりなども含め、幅広く支援する」のは(理想的には)全医療職の役目であり、そのためのコーチングの導入とフォローをプロコーチがしっかりと行うべきべきであることを書きました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15395389.html

 

 プロコーチがしっかりと介入し、医療・介護従事者がコーチングスキルを活かせるようになると“いのちの現場”でハッピーが広がり、結果として健康が実現します。患者さんやその家族はもちろん、医療・介護従事者自身にとっても。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7859896.html 

 その一例として、PM-07-01において、ある特別養護老人ホームで経験した事例を御紹介しました(コーチが介入していたかはわかりませんが、間違いなくゴールの共有は行われていたはずです)。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15237057.html

 

 じつは、その話には続きがあります。

 鹿児島の施設に入所していた105才の母親は、とても不安が強く、たびたび痛みや呼吸苦を訴えていました。ひとたび訴えが始まると、火がついたかのような激しい叫びがつづきました。ところが、娘の面会の後は、(しばらくですが)その訴えがおさまったのです。

 

 きっと皆さんも、心理状態により、痛みが増強したり軽減したりした経験をお持ちのはずです。昔は単純に「気のせい」とされていましたが、最新の研究はその仕組みを解き明かしつつあります(さらにいうと、すでに認知科学者 苫米地英人博士により理論化されています。博士が公開された範囲内で下記ブログ記事にまとめています)。

  http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_292583.html


 

 当日(201884日)の講演では、NHKの「今日の健康」(201875日放送回)の内容に沿って説明しました。

 

 疼痛対策の鍵となるものは「ドーパミン(dopamine)」です。ドーパミンとは、“行動”を促す中枢神経系の神経伝達物質です。

 

ドーパミンは食事で摂取したフェニルアラニンやチロシンを元に作られ、興奮した状態をつくるアドレナリン、不安や恐怖を引き起こすノルアドレナリンに変わります。

かつてはアドレナリンやノルアドレナリンの単なる前駆物質と考えられていましたが、ドーパミンそのものに、運動調節、ホルモン調節、快の感情や意欲・学習に関わる重要な働きがあることがわかってきました。

 

そのドーパミンが減ると運動や思考が緩慢になってしまいます。

一般でも10歳老いるごとに10%のドーパミンニューロンが死滅するといわれており、年をとるごとに物理空間での身体の運動や情報空間での思考のスピードが遅くなる原因とされています。

病的にニューロン死が起きた結果ドーパミンが不足してしまう病気がパーキンソン病です。反対に、ドーパミンが増えすぎると幻覚や妄想などの問題を生じます。

 

そんなドーパミンは、1)うれしい・楽しい状態で、2)ストレスがないと、中脳にある腹側被蓋野(ふくそくひがいや、VTAVentral Tegmental Area)から放出されます。

 

すると、大脳基底核を構成する腹側線条体の側坐核(そくざかく、NAccNucleus accumbens)からμオピオイドが大量に放出され →セロトニン・ノルアドレナリンといった神経伝達物質が放出され →痛みの信号を脊髄で抑制する(=痛みをスコトーマに隠す)といった変化が起こります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

つまり、「うれしい・楽しい状態」で「ストレスがない」と痛みから解放されるのです。

 

反対に、不安・恐怖などによるストレス状態やうつ状態が続くと、ドーパミンが放出されにくくなり、痛みをやわらげる仕組みが働きにくくなってしまいます。実際にストレスを感じている人ほど側坐核の機能が低下し、μオピオイドの放出が減少することが明らかになっています。

 

ストレスは、人間を一時的に退化させる(ファイト・オア・フライト)だけでなく、苦痛も増強してしまうのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html

 

よって、医療や介護現場でのコーチングの実践はとても重要になります。

ゴールとして「うれしい」「楽しい」「すがすがしい」「誇らしい」「気持ちがいい」といった何かを未来側に設定することができると、ドーパミン放出を増やし、結果として痛みから解放されることができます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

それはスピリチュアルペインを克服するための「自分の存在や意味」を見いだすことであり、「生と死の間にあるもの」を創造することでもあります。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/15237306.html

 

 (Q-077につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 ドーパミンは痛みだけではなく、「抽象度」とも大いに関係します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8749123.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8900535.html

 

 

-関連記事-

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6854056.html

 

The Power of Mind Ⅰ」第四章:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_124524.html

 

第四章目次

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180804市民公開講座-4



Q-077180804医療講演会レポート vol.5:とても心配していましたが、お元気そうでよかった

 

 201884日(土)に、鹿児島県霧島市で開催された「市民健康教育公開講座」にて講演をさせていただきました。全体のテーマは「がんの総合ケアと疼痛マネジメント」。私のパートは「がんはもう痛くない!? ~全人的苦痛に対する認知科学的対処法(ワーク付き)~」というタイトルでした。

 その講演について、当日の内容に補足を加えながら御紹介します。

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最終回である今回は講演直後に会場で伺った驚きの情報をもとに、「全人的苦痛に対する認知科学的対処法」について再度考察します。

 

 

 講演ではノーベル平和賞受賞作家 エリ・ヴィーゼルの言葉を引用しながら、「生と死の間にあるもの」に関心を持つことの重要性を、スピリチュアルペインと関連づけてお話ししました。

 

 その講演を最前列で熱心に聞いている御夫婦がいらっしゃいました。

 

 お二人は私がかつて院長を務めていた病院をときどき受診されていた方です。その年(2018年)の2月で定期通院していた霧島リハビリテーションセンターが閉院することになり、春から私の外来を受診する予定になっていました。

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 しかし、私は「だまし討ち」により突然追いだされてしまったので、お二人を外来で担当させていただくことはありませんでした。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628437.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_124527.html

 

 講演が終わった後、私を招いたくださった病院長や先生方へのご挨拶を終えると、そのご夫婦が笑顔で声をかけてくださいました。

 

 「とても心配していましたが、お元気そうでよかった」

 

 言葉の意味が理解できず困惑している私の様子に気づいたのか、お二人は状況を詳しく教えてくださいました。

 (意味が理解できなかったのは、ゲシュタルトができていなかったからです)

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

簡単にまとめると、

 ・病院のスタッフは先生が突然来なくなった理由を一切教えてくれない

 ・だから、急病で倒れたんじゃないかと心配していた

 ・実際に「緊急の手術を受けて、今もまだ入院しているらしい」という噂を聞いていた

 ・深刻な状況だと思っていたので、とても元気そうで安心した       

 ということでした。 

 

 苦笑いを我慢しながらお二人にどのように説明しようかと考えていると、衝撃的な質問をされました。

 

「先生、いつから外来診療に復帰されますか?」

 

 本当に何も知らないことに驚きながら、「病院の顧問弁護士からの突然の通知で働けない状況に追い込まれたこと」「病院が申し立てた調停の結果、20186月末で正式に退職となったこと」などをお伝えしました。

 

すると、お二人はとても混乱した御様子で、「病院の外来担当表には今でも(20188月時点)先生の名前が記載されていますけど」「(スタッフは)『復帰はまだわかりません』と繰り返すばかりで、退職のことなど一切口にしませんけど」と絶句されていました。

 

 

御夫婦と別れた後、今度はそのやりとりを近くで聞いていた別の方に「先生はなんでそんなに前向きなのですか?」と質問されました。その時、私は、まだ院長として働いていた頃に大先輩の医師(鹿児島での苫米地博士の講演中に絵を描かれた先生)から、「いつもこんな目にあわされているのに、なんで明るく振る舞えるのか?」と質問されたことを思いだしました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7030948.html

 

 答えは「ゴールがあるから」です。そして、「ゴールを達成できると確信しているから」。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 

 ゴールを設定すると、未来から流れ始める時間を感じながら日々をフルに生きることができるようになります。そして、すべてがゴール実現のための大切な縁起であると感じることができるようになります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 それは「何事も自分に都合よく統合している」状態です。「自分に都合よく」というのは、「自分勝手」とは違います。むしろその逆で、「自分が100%正しいという考えを手放すこと」で可能となります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

 いずれにせよ大切なのは、「すべて自分の力で自由に行える」とはっきり自覚すること。

 すべてが自身のマインド(脳と心)で行うことであり、そのはじまりがゴール設定です。

それをコーチングの元祖 ルー・タイス氏は「すべての意味のある、永続的な変化は、まず心の内側に始まり、それから外に広がっていく」と表現しました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8583393.html

 

 反対に、“現状の外”にゴールを設定しないことは、とても危険なことです。

過去のブログ記事に「コーチングを全否定するのは経営サイドの自由だと今でも思っています」と書きましたが、経営に携わる者やリーダーは必ずゴールを設定し、そして更新し続ける存在であるべきです。さらに関わる方々にその術を教え広げる存在であるべきです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12658417.html

 

なぜなら、ゴールがないとスコトーマが外せず、「生と死の間にあるもの」をいつまでたっても見つけることができないから。ヴィーゼルの言葉を突き詰めれば、それは生きていないことと同義です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

思考停止している間はそんなに苦しくないかもしれません。しかし、いつか必ずスコトーマが外れ、苦を実感する時がやってきます。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14120540.html

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 それが人生の終盤(End of Life Stage)であったとしても、緩和ケアの取り組みにコーチングを活かすことで解決できると私は信じていますが、なるべく早く自分自身の「生と死の間にあるもの」に気づくにこしたことはありません。命は有限なのだから。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11301259.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11386276.html

 

 

 私がかつて在籍した病院の経営陣と同様に、事実を隠蔽し、記録を改ざんし、嘘を重ねごまかし続けようとする人たちは少なからず存在します。国家レベルにおいても。

しかし、そのような人たちに未来はありません。そのような人たちがリーダーのままだと組織(集団)にも未来はありません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14401412.html

 

“自分”という存在に対する責任、今回のテーマでいうと「生と死の間にあるもの」への関心と自覚がないため、現状を決して抜けだせないからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13628746.html

 

成功の反対は失敗ではありません。無関心です。

幸福の反対は不幸ではありません。無関心です。 

 

人の本当の苦しみは、「生と死の間にあるもの」に対する無関心から生じています。コーチングでいうとゴール設定ができておらず(あるいは失敗していて)、エフィカシーが低いままの状態。

 

「もうどうでもいいです」

「別にどうなったってかまいません」

 

そんな思いを感じている方は、ぜひコーチングを学んでください。そして今すぐ(できることからでいいので)実践しはじめてください。

 

ゴールを設定(更新)しエフィカシーを取り戻しながら挑んでいくうちに、「生と死の間にあるもの」を見つけ、無関心の反対、すなわち「生きている」状態に戻ることができます。

 

そして、それは「全人的苦痛に対する認知科学的対処法」の根底にあるべき“スピリチュアルペイン克服”の第一歩であるはずです。

 

 

 愛の反対は憎しみではない。無関心だ

 美の反対は醜さではない。無関心だ

 信仰の反対は異端ではない。無関心だ

 生の反対は死ではない。生と死の間にあるものへの無関心だ

 

The opposite of love is not hate, it’s indifference.

The opposite of beauty is not ugliness, it’s indifference.

The opposite of faith is not heresy, it’s indifference.

And the opposite of life is not death, but indifference between life and death.

 

エリ・ヴィーゼル(19282016年) 
1986
年にノーベル平和賞を受賞したハンガリー(当時)出身のユダヤ人作家

 

 

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

医療・福祉施設での研修・講演やコーチング導入等につきましては、下記メール宛に御連絡ください。喜んで伺います。もちろんパーソナルコーチングも受け付けております。

連絡先(メール):coachfor.m2@gmail.com

 

 

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The Power of Mind Ⅰ」第四章:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

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第四章目次

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13076878.html

 

 

エリ・ヴィーゼル(Wikiより引用)

エリ・ヴィーゼル

Wikipediaより引用



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