苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:Q:質問等回答編 > 医療・介護関連

Q-013:「経験をもたらす観察」のために重要なこと

 

 2018124日の講演会(霧島市、鹿児島県)後に、「スコトーマにびっくりしました」という意見をたくさんいただきました。ありがとうございます。

びっくりさせようと念入りに仕込んでいましたので、驚いていただき大変うれしいです(笑)。

 

 スコトーマ(http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html)がはずれた瞬間の「あっ、わかった!」「うわっ、見えた!!」という体感をしっかり記憶していてください。そして、目の前にはスコトーマに隠れて見えていない(感じられていない)感謝や感動や希望、可能性(可能世界)といったものが無限にあることを確信してください。

ぜひ、お子さんたちにもその感覚を伝えてあげてください。

 

 講演会は教育関係者やPTAが対象でしたが、市の看護師・保健師の方々にもたくさん参加していただきました。

 

今回は「近代看護教育の母」として知られるナイチンゲールの言葉を引用し、スコトーマについて考えていきたいと思います。

 

 

経験をもたらすのは観察だけなのである。

観察をしない女性が、50年あるいは60年病人のそばで過ごしたとしても、決して賢い人間にはならないであろう

 

フローレンス・ナイチンゲール(18201910年) 「看護覚え書」より 

 

 

ナイチンゲールが医療人に向けて観察の重要性を説いているのは、それだけ観察が難しいことだからです。

 

なぜ、難しいのでしょうか?

現代認知科学はその原因を、そしてその解決法を、すでに解き明かしています。

 

…“観察が難しいのは、私たちの認識に必ず「スコトーマ」があるからです。

 

私はスコトーマを生みだすものとして三つのことを意識しています。

一つ目は「知識」、二つ目が「重要性」、三つ目が「役割」です。

 

長男が生まれた頃、私はポケットベル(ポケベル)を使っていました。若い方はイメージしにくいと思いますが、まだ携帯電話が普及していない時代には連絡を取るためのとても大切なツールでした(今もフードコートなどで使われています)。

ポケベルが鳴ると私はすぐに目が覚めますが、隣の妻はピクリともしません。反対に子供が泣くと妻がすぐに目覚め、私が起きることはめったにありませんでした。

 その理由がスコトーマに関係します。

 

 妻はもちろんポケベルのことは知っていましたが重要ではなかったので、その音はスコトーマに隠れ認識にあがらなくなっていたのです。

 反対に、私は子供に関して知識も重要性もありましたが、授乳という役割を自覚していなかったので、その声が届きにくくなっていました。当時は不思議に思ったものですが、妻の体調がすぐれず「休ませてあげたい」と思っている日は、妻より先に子供の泣き声に反応して必死にあやしていました(結局は妻を起こすことになるのですが)。

 

 これがスコトーマ(心理的盲点)です。

 

 いくら目の前にあったとしても、知識がないと認識できません。

 知識があったとしても、重要性がなければ認識できません。

 知識も重要性もあったとしても、役割を感じていなければ(責任を自覚していなければ)認識できません。

 

 ナイチンゲールが述べる“観察”とは、「知識と重要性と役割がそろってはじめて可能となる認識」のことです。そして、それが“経験”をもたらし、“賢い人間”への成長を可能とします。

 

 “観察”のために、つまりスコトーマをはずすために、重要なことは「ゴール設定」です。

 

 心から望むものをゴールとして設定できてはじめて無意識レベルで重要性と役割が生まれ、成功に向かって自然に生きることができるようになります。

 

 講演会(1/24)の内容と関連して述べると、「心から望むゴール」とは「自己の存在と意味」を決めるものであり、それを自らの意思で見つけていくことは「本当の自分について知る」ための取り組みになります。

ゴールが、“自分”についての知識を得ることを可能とするのです。

 

そして、その「自己の存在と意味」である「心から望むゴール」に向かって生きるプロセスだけが、本当は皆が潜在的に抱えているスピリチュアルペインの克服を可能とします。

 

人生とは、「“本当の自分”を知るための旅」といえます。

 

もちろん、ゴール(http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html)とは“現状の外”に設定するものです。つまり、“本当の自分”は、「現状がこのまま続く未来Status Quo」では決して見つけることはできません。

 

認識できないはずの“現状の外”へのゴール設定が可能となるのは、マインドのコントロールに精通したコーチが徹底的にサポートをするからです。

 

 したがって、近代看護教育の母の思いを現代風に言い換えると、「コーチングを学び、互いに実践せよ」と表現できます。それは看護師に限らず、すべての教育者や親、そして未来に向けた言葉でもあります。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

Q-168:スピリチュアルペインは抽象度でいえばどこに入るのでしょうか?どうやって原因である無関心が生まれてくるのでしょうか?

 

 御質問をいただきました。ありがとうございます。

 (プライバシー保護のため一部変更しています)

 

Q:スピリチュアルペインを一番の矛盾に気づきながらスコトーマに隠すことと理解しました。生きる意味を失い、あえて見ないようにするように。いろいろなゴール同士、例えばお金や健康などともぶつかり、「臭いものにふた」じゃないですけどフォーカスを当てたくないから生じている(生みだしている)気もします。

スピリチュアルペインは抽象度でいえばどこに入るのでしょうか?

 どうやってスピリチュアルペインの原因である無関心が生まれてくるのでしょうか?

 

A:スピリチュアルペインは、とくに緩和医療(緩和ケア)で重要な概念です。明確な定義はされていない?ようですが、「自分の存在や意味を問うことに伴う苦痛」といった感じで使われています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html

 

ペイン(苦痛)だけに、その辛さから逃れようとして、意識的にも無意識的にもスコトーマに隠そうとしてしまうのではないでしょうか。例えば、浴びるように酒を飲んだり、ギャンブルにのめりこんだりして。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

私はそれを創造的回避の一種だと理解しています。実例として、私の両親のケースを紹介します。

二人はアルコール&ギャンブル依存でした。ふだんから酒とギャンブルに溺れるばかりか、トラブルに見舞われるとさらに飲む量が増え、ますます賭けにのめりこみました。そんな両親を目の当たりにしながら「逃げるんじゃねぇ!」とよく思ったものです。子どもながらに。

クリエイティブだったかどうかは別として、両親は間違いなく「創造的回避」の状態でした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

 さらにヤバい状況に陥ると、両親は鬼のような形相でお寺に向かいました。行に参加し法主に相談した後は晴れやかな人間の顔に戻ります。しかし、再び鬼になっては寺に向かうという生活を繰り返しました。

私は「そんな無限ループに何の意味があるのか?」と思い悩み、答えを見いだせずに苦しみました。大人になるにつれて。

 今思えば、「そんな無限ループ」自体がコンフォートゾーンになっていたのだと思います。両親はもちろん、私にとっても。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 両親に必要だったのは、慰めでも施しでも激励でもなく、コーチングでした。

 

 とはいえ、時は昭和。「無責任男」や「ど根性と叫ぶカエル」の時代です。ルー・タイス氏によるコーチングはまだ発展段階で、もちろん日本には届いていませんでした。両親を責めるわけにはいきません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

  

 仮にコーチングを学べる時代だったとしても、今さら両親を責めるつもりはありません。すべてが過ぎ去った記憶であり、ゴール(未来)に関係ない過去(Nil)を振り返ることはまったく無意味だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

時間は未来から過去へ向かってどんどん流れています。過去は一切関係ありません。一切です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

コーチングに出会って以来、そして苫米地式コーチとなってからはますます、「“両親(&その子どもたち)”にどのように貢献するか?」を考え続けています...

 

 ...たどり着いた答えの一つは、「『コーチングによるスピリチュアルペインの克服』をひろげていく」。だから、医療・介護の現場はもちろん、教育現場にもコーチングを届けようと活動しています。スピリチュアルペインは思春期にはじまっているといえるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11301259.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11386276.html

 

 ゴール設定を重ねていくと、教育の目的である自由に向かって進化・向上することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 抽象度が上がるからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 「スピリチュアルペインは抽象度でいえばどこに入るのでしょうか?」に対する私の答えは「全抽象度」。宇宙を抽象度という軸でならびかえた時の頂点、すなわち空(くう)から物理空間まで連続的に存在していると思っています。

 

 引用した下図で、「スピリチュアルペイン」は他の3つの苦痛(「身体的苦痛」「心理・精神的苦痛」「社会的苦痛」)と同じ2次元平面上に並べられています。

しかし、それぞれ抽象度が違うはずです。「身体的苦痛」は情報空間の底である物理空間に、「心理・精神的苦痛」は少し高次の情報空間に存在するというように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 そして、「社会的苦痛」はあらゆる抽象度の階層に縁起としてひろがっているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

トータルペイン(MindsガイドラインセンターHPより淫羊)

MaindsガイドラインセンターHPより引用 

 

 

 対して、「スピリチュアルペイン(引用図では“霊的苦痛”)」は「全抽象度」です(と私は思っています)。つまり、「空(くう)」。「スピリチュアルペインが、物理空間で身体的苦痛として表出し、情報空間で心理・精神的苦痛として表現され、多次元の階層にまたがって社会的苦痛を生みだしている」ということです。

もっとわかりやすく表現すると、「すべての苦痛の元となる“根源的な痛み”がスピリチュアルペイン」だということ。だから「空」です。「空」であるがゆえに、ふだんはまるで感じられないのに(無)、ひとたび認識するととてつもなく辛いのです(有)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 そんな「スピリチュアルペイン」の原因は、決して無関心ではありません。無関心は原因ではなく、苦痛回避の結果といえます。そして、その苦痛回避は、確実に自らのエフィカシーを引き下げていきます。それはセルフ・ドリームキリングです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

私は、コーチングによって、「〇〇依存」としてあらわれる苦痛回避の悪循環を断ち切れると思っています。

「ダメ。ゼッタイ。」の押しつけにただ従うのではなく、自ら選択することを可能にする知識。そして、覚悟をもった決意や責任をともなった自由意思を貫きとおすための技術。それらがコーチングシステムには内包されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_352303.html

 

 大切なのは“自分”に関心を持ち続けること。そして、しっかり観察し、より高次元に定義し続けること。そのすべてを一言で表現した言葉が「ゴール」です。

 そのゴールがない(または不明瞭な)ことがスピリチュアルペインの真の原因のはずです。

 

 

 以上が私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記1

そんな両親を目の当たりにしながら「逃げるんじゃねぇ!」とよく思ったものです。子どもながらに

 

 コーチとなった今は「逃げるんじゃねぇ!」というセルフトークとは無縁です。不完全性を理解し、空(くう)を体感しているからだと思います。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 むしろ、クライアントなど縁ある人たちには「どんどん逃げて欲しい」と願っているくらいです。それは「ゴール設定により自らつくりだした未来(新たな現実)への逃避」という意味。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_400116.html

 

気楽に生き、気楽をひろげたいと思っています。Take it easy

 

 

-追記2

 ゴール設定を重ねていくと、教育の目的である自由に向かって成長することができます

 

 その成長過程はマズローのいう「欲求の階層」を上がること。そしてそれは、「抽象度を上げること」であり、「人間形成」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 

-追記3

 ゴールを設定を重ねることで“人生の意味”を拡張し続けることができたなら、目の前のすべてが“意味”と関連するように感じられます。きっと3K(感謝・感動・希望)に包まれている感覚を覚えるでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html

 

 その時は全抽象度にわたってハッピーなはず。トータルハッピネスです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8431066.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8431170.html

 

 

-関連記事-

Q-073~180804医療講演会レポート

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_318161.html

 

 

-告知-

 青山龍苫米地式認定マスターコーチと私 CoacH Tとのコラボ企画「Fight Coaching ProjectFCP)」がはじまっています(20206月~、月額制)。テーマは「マインド(脳と心)の健康」です。

 参加される皆さんの疑問・質問にもお答えする1年間の双方向(インタラクティブ)オンラインコミュニティの中で、徹底的に「マインドの健康」を追求したいと思っています。

一緒にさらなる“現状の外”へ飛びだしましょう!

(詳細は下記サイトで↓ FCPのみの受付は終了いたしましたが、青山コーチのコーチングクラブ2020に入会することで視聴できます)

http://aoyamacoach.com/fcp/

 

 

Q-200:医療の場でどのようにコーチングに取り組んでいらっしゃるのでしょうか?

 

 私は、コーチ兼医師として、「医療・介護(業界)」と「コーチング」を“connect”する取り組みを続けています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 ずいぶん前にこのような御質問をいただきました。ありがとうございます。

 (変更を加えています)

 

Q:医療とコーチングを組み合わせて行っているということですが、コーチングは「受けたい」と熱望する人に半年かけて行う取り組み、一方で医療の場はもともと望んでいない人ばかりです。期間の問題もあります。どのように取り組んでいらっしゃるのでしょうか?

 

御質問をいただいた頃、私は、医師として関わる患者さんやスタッフにコーチングを行おうとし、病院長として働く職場にコーチングを導入しようと試み、医師会理事として縁ある人々(地域)にコーチングを紹介していました。

 

 結果は惨敗。

 

詳細には、患者さん(&家族):△、スタッフ:〇と×の二極化、職場(経営陣):×、地域:〇といった感じです。職場での“失敗”については、とくに考察を重ねました。エクスプラネーション・パターン法を用いて↓

 PM-06~:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15110477.html

 

 認知科学者 苫米地英人博士は「家族や社員にコーチングをしてはいけない」と話されます。

 Q-177:家族ががんで治療中です… -01;家族にコーチングしない理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25025653.html

 

コーチになりたての頃、正直に言うと、師のそんな教えに挑戦したいと思っていました。「push-push back」が働いていたに違いない私は、「抽象度をうまくコントロールできればきっとうまくいく」と信じていました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 “根拠なき確信”をエフィカシーだと誤解していたのです。本当は知識・経験不足による妄信に過ぎなかったのに。「認定コーチらしくなかった」「私らしくなかった」と反省しています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

じつは、私は今も「家族や社員へのコーチング」をあきらめてはいません。縁起を理解し、中観を実践する間にいつかマスターできると信じています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 それは確信というより“覚悟”。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

 そんな“覚悟”を意識に上げながら、以前いただいた御質問を再び考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 

Q:医療とコーチングを組み合わせて行っているということですが、コーチングは「受けたい」と熱望する人に半年かけて行う取り組み、一方で医療の場はもともと望んでいない人ばかりです。期間の問題もあります。どのように取り組んでいらっしゃるのでしょうか?

 

A:私がコーチ兼医師として心がけているのは、「生きることの素晴らしさ」を再体験していただくこと。そして、生ききることの素晴らしさ」を見いだしていただくことです。

 (後者は、少なくとも御家族には)

 

 患者さんやその御家族の多くが老病死に伴う苦しみにばかり目を奪われています。RAS&スコトーマの働きによって。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 それは関わる医療・介護従事者も同じ。“いのちの現場”は「ファイト・オア・フライト」に陥りがちです。だから、まずCDCの提言に沿った対処を心がけています。

その1つ目が「最初に最悪の可能性を伝え、それが改善していることを数字で伝える」。4つ目が「恐怖を認め、問題に関連する文脈情報を伝える」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 医療・介護の場での「最悪の可能性」とはもちろん“死”ですが、無意識下では“死”そのものよりも“死に伴う苦しみ(死後も?)”の方を心配されている方が多い気がします。あくまで私の主観ですが。

 だから医師としての私は、患者さんや家族に対して、文脈情報として「全人的苦痛」の説明を行います。とくに身体的苦痛とその対処については詳しく。臨場感が高いからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8293317.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24553696.html

 

 と同時に、患者さん&家族はもちろん、医療・介護スタッフの心理・精神的苦痛や社会的苦痛、そしてスピリチュアルペインにも気を配ります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166400.html

 

 そのような働きかけを通じて大脳辺縁系から前頭前野優位に切り替わることがヒーリングです。そして、それと並行してコーチングに関する知識と技術を使ってアプローチしていくというのが医療・介護現場での私のマネジメントです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14526054.html

 

 詳しくは下記記事を参考にされてください。

 

 *若者および老人向けのヒーリング&コーチングはこちら↓

 F-129~The Sweet Hello, The Sweet Goodbye

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_396235.html

 

 *壮年向けヒーリング&コーチングはこちら↓

 Q-177~:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408953.html

 

 

 「身体的苦痛」や「スピリチュアルペイン」をまとめて「全人的苦痛」と捉えることは、より大きなゲシュタルトをつくることといえます(connect the dots)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 より大きなゲシュタルトができあがると理解が深まります。「老」「病」「死」という部分を「老病死(+生で四苦)」という全体として捉えることができると、やがて(部分である)「死」そのものの意味が書き換わっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その過程でこそ、「『生きることの素晴らしさ』を再体験していただくこと」と「『生ききることの素晴らしさ』を見いだしていただくこと」ができるはず↓

 F-163~:アンチ(anti)からウィズ(with)、そしてウェル(well)へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404044.html

 

 それが私の現在の取り組みです。

 

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式認定コーチ                       

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 老病死に苦しむ患者さんや御家族のためにも、まずは「医療・介護従事者自身が、painを克服し、well-beingに満ち溢れている」ことが重要だと思っています。

そのために「医療・介護(業界)」と「コーチング」を“connect”することが、コーチ兼医師である私のミッションです。

 F-176:“幸福(well-being)とは”? ~antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

 講義・講演や研修の御依頼は、下記メールアドレスに御連絡ください↓

 coachfor.m2@gmail.com

 

 

-関連記事-

Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292583.html

 

 

Q-237:新型コロナウイルスが怖いのですが、どのように対処すればよいのでしょうか? <ワーク付き>

 

 前回(Q-236)、「アウトプットに恐怖を感じる」という御相談に回答しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28179398.html

 

 不安や恐怖のマネジメントは重要です。大脳の前頭前野に対して大脳辺縁系が優位となる「ファイト・オア・フライト」の状態では、絶対にゴールを達成できないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 スコトーマが外れることで「老病死(+生で四苦)」を実感しがちな医療・介護現場は、とくに情動のマネジメントが必要とされています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045953.html

 

 そんな医療現場でいただいた御質問に回答します。

  (変更を加えています)

 

Q:新型コロナウイルスが怖いのですが、どのように対処すればよいのでしょうか?

 先日、ある討論番組で「医者はワイドショー見て、コロナ怖がりすぎ」という発言を聞きショックを受けています。現場ではよく「正しく怖がる」という言葉を使いますが、実際にコロナ患者さんに囲まれているとどうしていいかわからなくなるときがあります。

今は体と心がバラバラな感じです。

 

A:「医者はワイドショー見て、コロナ怖がりすぎ」という主張(claim)の根拠(warrant)と事実(data)は示されていたのでしょうか?

 (まさか「ワイドショー見て」が根拠?)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 裏付け(backing)は? 確率(qualifier)は? 例外(reservation)は?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12504855.html

 

 そのように論理的な思考を重ねることで、「ファイト・オア・フライト」に陥りにくく(リカバーしやすく)なります。前頭葉前頭前野(背外側部)が活性化するからです。

私は、とくに医療・介護現場には、ディベートを学び実践することをお勧めしています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_124522.html?p=2

 

 *ディベートについて、詳しくはこちらをどうぞ↓

 S-01~:よりより“議論”のために(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11613757.html

 

 「問題・課題の分析(case side)」と「解決の提案(plan side)」はセットです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

問題を叫ぶだけで解決を意図していない意見は無視してください。その多くは責任転嫁であり、そもそも他責だから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22599317.html

 

 きっと頭の中はゲーム理論でいっぱいです。他人を蔑み引き下げることで、自分のコンフォートゾーンを優位に保とうとします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14401412.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

繰り返しますが、ドリームキラーへの対策として、まずは論理! そして無視 !!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 

 ところで、あなたはショックを受けて落ち込んでいる場合ではないはず(claim)。なぜなら、ゴールがあるから(data)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 コーチングマインドはつねに未来志向です。ゴール設定により自ら生みだす未来が「因」、現在が「果」です(warrant)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 心ない他人からの誹謗中傷も、すべて自分のマインド次第。その時は辛いでしょうが、「心の力でゴールに近づくための良縁に変えることができる」と信じてください。大丈夫!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

  

 「どうしていいかわからなくなる」ときや「心と体がバラバラな感じがする」ときは

 

 

 1)まずは呼吸を意識に上げてみましょう。いつもより早く浅くなっているはずです

 

2)自分の中の不安、恐怖、悲しみ、怒りなどをありのままに観察しながら、今度はその情動を吐き出していきましょう。呼気とともに

 

3)吐きながら緩める(緩めながら吐く)ことをしばらく続けていると、心身ともにリラックスしてくるはず

その時、心は不安・恐怖から安心に、脳は大脳辺縁系から前頭前野優位に、体は交感神経から副交感神経優位に変わっています。その変化をしっかり感じましょう

 

4)すっかりリラックスしたと感じたら、書き換えのタイミング。辛い(辛かった)現状からゴールを達成している未来へ移動しましょう。時間旅行を楽しむ感じで

 

5)未来に到着したら、ゴールを達成している自分が見ているもの、聞いている音、感じている感触、味、匂いを存分に味わってください(ビジュアライゼーション)。そして、その時感じているすべてを言葉で描写していきましょう(アファメーション)

 

6)十分に味わったら、ゴールの世界で感じている「うれしい」「楽しい」「気持ちいい」「すがすがしい」「誇らしい」をお土産に再び時間旅行。余韻を楽しみながら、現在に向かいます

 

7)到着した現在は「出発前の辛い(辛かった)現状」ではありません。「ゴールを達成している未来の結果」です

ゴールが「うれしい」「楽しい」等の情動とともにどんどん近づいていること、すなわち未来から現在へと向かう時間の流れを感じ続けてください

 

 

 ポイントは「未来から現在に到着したときの体感」。明るくあたたかい感じとともに、すべてがゴール達成の縁に感じられるはず。

その体感はゴール側のエネルギーが生みだしています。しっかり記憶してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276623.html

 

 このワークを繰り返している間に臨場感(V)が高まっていくイメージ(I)は、やがて本当に現実化(R)していきます。それが「夢をかなえる方程式 I×V=R」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 さらに、ゴール側(未来)の強い臨場感は、縁ある人たちにもひろがっていきます。

たとえゴール(&CZ)そのものが相容れなくても、お互いのゴールのLUB(最小上界)を共有できればOK

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28095246.html

 

 ドリームキラー(K)は次第にドリームサポーター(S)に変わっていくはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26967876.html

 

 

 最後にもう一点。

 「正しく怖がる」の「正しく」は絶対的なものではありません。「正しさ」はゴールが決めます。ゴールに近づけば〇、遠ざかれば×というように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 「正しく怖がる」の「怖がる」はゼロトラストのこと。ゼロトラストとは「完全に守ることは不可能という認識」。レジリエンスの大原則です。

 F-142:不要不急 vol.3;レジリエンス <ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22878502.html

 

 それはあえてCZを揺さぶってスコトーマを外し、「問題・課題(case)」を見つけ、「解決(plan)」することを可能にします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28095246.html

 

 

レジリエンスカーブ(191104バラだん)

「バラいろダンディ」(東京MX2019114日放送回)より引用

 

   Normal Operations : 継続的なモニタリング

   ShockCascading : 最低ラインの確保

   Recovery Phase : 準平常ラインの設定

   Restoration Phase : 元々の平常ラインよりさらに高いラインに回復する構造

 

 

 御相談中の「ショックを受けています」は「②ShockCascading」のphase。その時は「最低ラインの確保」が目標です。例えば、「ファイト・オア・フライト」を防ぎながら心身のダメージを最小限に抑え、ストレス状態から脱却することを目指します。

 

 回復基調(③Recovery Phase)にあるときは、みんな優しく仲良しです。それを災害医療では「ハネムーン期」と表現します。その後は、ご想像のとおりw、「幻滅期」が訪れます。

 その対策のためにも「正しく怖がる(怖がり続ける)」ことが重要。そのためにコーチングの知識とスキルがとても役立ちます。詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-187~188:「新型コロナウイルス感染症」との縁で… -04~05;“心の災害”にはレジリエンスで! レジリエンスにはコーチングを !!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25802632.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25868437.html

 

 御承知のとおり、体と心は同じもの。「体と心」「脳と心」でひとつです。「体と心がバラバラ」と感じるたびに、今回御紹介したワークに取り組んでください。絶対大丈夫!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

御質問ありがとうございます。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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L-014~20202月リスクマネジメント研修会(医療法人、鹿児島県)レポート

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F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 


Q-249:病気をどのように考えていますか?

 

 素朴な御質問をいただきました。

 

 「素朴」とは、「情報量が少ない」「シンプル」ということ。

それは「抽象度が高い」ということであり、「本質に迫る」ことともいえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 私もなるべく素朴に回答いたします。Don’t think. Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

Q:病気をどのように考えていますか?

 

A:「情報」です。

 

もう少し詳しく表現するなら「縁により起こる情報」。「縁起」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その「縁」「起」は何らかの機能・役割とみることができます。「機能・役割」はゴールにより決まります。よって、ゴールが生みだす機能・役割=縁起=情報=病気。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「ゴールが病気を生みだす」という表現は奇異に感じられるかもしれません。

 

 しかしながら、抽象度を上げて考えると、個人(部分)の「老病死(+生で四苦)」が人類(全体)の「生」を支えていることが理解できるはず。それは体の中の細胞一つひとつの「老病死」によって体全体の「生」が保たれているのと同じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 「老病死」から逃れた細胞(=がん)が、やがては人(体全体)を死に至らしめます。もしも人が「老病死」から逃れられるようになったなら、きっと人類は滅亡してしまうでしょう。他の生物や地球そのものを巻き込みながら。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/16541640.html

 

 だから、人類存続というゴール(=因)が生みだす果が病気(または老病死)であるといえます。

 表現を変えると、病気とは「人類存続のためのホメオスタシス」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

 以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「がんを克服できる脳」(主婦と生活社)から引用します。

 

 

 「病は気から」という言葉があります。

 日本では昔から「笑いによってがんが治った」という話がよく言われます。アメリカでは「がんを攻撃する絵を描いているうちにがんが消えてしまった」といったエピソードもあって、がんでさえも“気から”で治ってしまうことはある、と多くの人は感じていることでしょう。

 私も「病は気で治る」と思っています。もちろん、がんも。しかし、この言葉をどれだけの人が正確に理解できているか、はなはだ疑問です。たぶん、多くの人は“気から”の意味を文字どおりとらえて、「気持ちが大事なんだ」「もっと前向きに考えていけば、免疫力も高まって病気も治るはず!」と思っていると思います。

 いわゆるポジティブ・シンキングというものですが、はたして、それで病気は治るでしょうか?

 

 残念ながら私は治らないと思います。そんなことをするよりも、薬を飲んだり、病院で注射してもらったり、手術を受けたりするほうがはるかに病気は治るでしょう。いうまでもなく、そのほうが病に直接効くからです。

 多くの人がここのところを勘違いしています。物事を前向きに考える習慣などは、もしかしたら普段の生活ではよい効果が出る可能性はあるかもしれません。しかし、病気はどうでしょうか? 一度、冷静になって考えてみてください。物事を肯定的にとらえることと、病気が治ることに因果関係はありません。ないのですから、必然的に病気が改善する理由もないのです。

 身も蓋もない話ですが、病気は薬を飲むから治るのです。

 ただし、ここで誤解してほしくないのは、私は薬効のみによって病気が治ると言っているわけではありません。薬を飲む行為、注射したという行為こそが「病は気から」そのものなのです。もちろん薬効がないとは言いませんが、病が治った主な原因はプラセボ効果にある、と私は思っています。

 プラセボ効果とは、信頼している医師から「よく効く薬だ」と渡された丸薬を飲めば、それがただの砂糖の塊であっても病気が治ってしまう現象のことを言います。

 つまり、「これを飲んだら治る」と“確信する”から治るのです。「病は気から」の“気”とは、この確信のことを言います。断じて単なるポジティブ・シンキングではない、ということを理解してください

 引用終わり

 

 

 苫米地博士が書かれていることを理解するためのポイントは、「全抽象度で考え感じる」こと。つまり、物理空間を底面(bottom)とし、空(くう)を頂点(top)とする、情報空間全体で生命現象をとらえるということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 *「空(くう)」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

「病気がある」「体がある」「この世がある」というのは、機械論的自然観や実体二元論(substance dualism)に代表される西洋哲学的な見方です。もちろん「健康がある(健康である)」も。その世界観は不完全性定理の証明を機にアップデートされています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 「『心』と『体』が別々に存在し、どこかで結びついている(専門用語でグラウンディングと表現)」という考えは今すぐ捨ててください。

「心と体」はそもそも1つであり、観察する抽象度による違いにすぎません。情報空間では体のことを心といい、物理空間では心のことを体というだけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 

 同様に、一人の人間の「生」「老」「病」「死」は、独立した概念としてではなく、「生老病死」でひとつとみるべき。そして、その個の「生老病死」は、もっと大きなつながり(縁起)の「生老病死」を構成する大切な一部分でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 そもそも「病気」とは絶対のものではありません。「健康」と合わせて、「病気」を定義しなおすことをお勧めします。ゴール側から自由に再定義してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 *参考にこちらをどうぞ↓

 PM-04~:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076878.html

 

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

「老病死」から逃れた細胞(がん)が、やがては人(体全体)を死に至らしめます。もしも人が「老病死」から逃れられるようになったなら、きっと人類は滅亡してしまうでしょう

 

 縁起はいつも、双方向(多次元)であり、複雑で、ダイナミック。

 

 もしも人類が「がん」を克服できたなら、人(体全体)はがんでは死ななくなります。

「がん」以外の要因(例えば老衰など)で適切な時期に「老病死」を迎える限り、人類が滅亡することはない と思われる方が多いと思います。しかし、それは間違い。

「がん」がなくなったなら、やがて人類は滅亡します。なぜなら、宇宙という系には必ず不完全性が入るから。

 

詳しくお伝えしたいのですが、ここから先は守秘義務内容。

 鍵は「縁起」と「因果」をしっかり観ること。それはコーチングの重要なポイントでもあります。

 

 

-追記2

 だから、人類存続というゴール(=因)が生みだす果が病気(老病死)であるといえます

 

 ある看取りを縁に、「縁起」と「因果」について考えました↓

 Q-204~:「縁起」と「因果」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 

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 第2回目のテーマは「コンフォートゾーン」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28496983.html

 

 

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F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

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Q-177~:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408953.html

Q-230~:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がでている老人に対して、どのような対応をすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416986.html

 

 

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Q-302:「死が迫る老人を慮りながら、目の前の世界をよりよくしていく感じ」とは?

 

 過去のブログ記事(下記リンク↓)に関して、医療に従事されている方から御質問をいただきました。ありがとうございます。

 Q-188:家族ががんで治療中… -12;「I×V=R」を用いた3rd.StepRを高次元の“R”へ ~縁ある者たちに役割~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25410549.html

 

 いただいた御意見・御質問の一部に回答いたします。

 (変更を加えてあります)

 

Q「『死が迫る老人を慮りながら、目の前の世界をよりよくしていく』という感じ」というのがよくわかりません。具体的にはどのようなことを行えばいいのでしょうか?

 

A:「よくわからない」というのは、じつは、とても大切な感覚です。

 反対に、「わかっている」「理解している」と思い込んでしまうと、スコトーマが外せなくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 まずは「よくわからない」と認識している自分にセルフトークを。「Yes, I’m good!」と。

 Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 「よくわからない」はゲシュタルトができていないことを意味します。ゲシュタルトとは、「全体性を持ったまとまりのある構造」「全体と部分の双方向の関係性」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 ゲシュタルトをつくる鍵は「知識」です。ただし、その「知識」は「情報」とは異なります。

 

 私たちが最初に手にするのは、断片的な一つひとつの「情報」。

 その断片的な情報が蓄積されていくと、そのうちに情報どうしがひとまとまりになってつながり、一つの認識になります(connect the dots)。それが「知識」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 その知識(のゲシュタルト)の量に比例して理解が深まります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

理解が深まると、様々な問題を見いだし、多角的に考察することができるようになります。すると、正しく判断し、解決することができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19678141.html

 

問題(ケース)を発見する洞察力やその問題を解決する適応力(プラン)が磨かれると、ますますゴールに近づいていきます。「invent on the way」(by Mr. Lou Tice)を実現しながら。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 だから、知識が大事!

そのような大事な知識を身につける重要な活動が「学習」です。

 PM-05-06~8:そもそも教育とは?-3-1~3)学習を促進する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

苫米地博士は、知識のことを「可能世界から可能世界への到達可能性関数」と表現されます。コーチングのゲシュタルトで表現しなおすと、「可能世界“w”から別の“w1”への架け橋」。

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 可能世界とは「情報空間全体の中の特定の一部分」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 その「特定の一部分」を共有すると、同じ“現実”を認識する(ように感じる)ことになります。詳しくはこちらでどうぞ↓

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 

 ところで、質問者以外の皆さまはさらに「よくわからない」はずw

 その理由は、もちろん、ゲシュタルトができていないから。

 

 ゲシュタルト構築のために全体像を簡単に説明すると、苫米地博士のコーチング系セミナーに参加した際に、受講者からこのような質問をいただきました。

 

Q:母と祖父が同じがんで治療中です。私はどのように接すればいいでしょうか?

 

 「どう接すればいいだろうか?」「私ならどうするだろう?」と自問しながら鹿児島に帰る飛行機の中で読んだのが、苫米地博士の著書「がんを克服できる脳」(主婦と生活社)。

 その本の中で博士は誌面コーチングをされていて、このように書かれています。

 

 

 がんを治すための思考は、受け入れるべきものを受け入れて、拒否するべきものは徹底的に拒否することが大切

 

 

 この言葉を考え抜いた末に感じたのが(feel!)、「死が迫る老人を慮りながら、目の前の世界をよりよくしていく」というイメージです。

 

 誤解を恐れずにいうと、それは「現状の最適化」。

コーチングにおいて「現状の最適化」はNGです。それでも私は、物理空間に働く因果など「受け入れるべきものを受け入れて」、まずは現在のコンフォートゾーンを快適にしていくべきだと思っています。老人の場合には。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 以下、「がんを克服できる脳」(p118)より引用します。苫米地博士が語られていることをゲシュタルト化した上で、もう一度私のブログ記事(Q-188)をお読みください。きっと答えが見つかるはず。

 

 

 ◇がん患者のためのコーチング

 私の職業のことを多くの人が脱洗脳家だと思っています。しかし、私の職業はコーチです。

 コーチというと、日本ではスポーツ・コーチを連想しますが、アメリカでは運動選手はもとより企業や個人に向けて、生産性を上げたり、目標達成のためのマインドを作る人々の事もコーチと呼ばれます。

 私のいうコーチは、当然ながら後者になります。生産性を上げたり、目標達成のためのマインドを作り、クライアントの夢の実現に寄与します。クライアントには、健常者だけでなく、病気の人も含まれます。特に病気の人は、身体はもとより、マインドが疲弊していることが多いので、コーチの支えは大きな助けになるようです。

 では、具体的に、どうやるのか説明しましょう。

 コーチングで最初に教え込むのは心のメカニズムです。心とは本当は何なのか、どうやって使うものなのかを最初にレクチャーします。

 しかし、実はその部分はもう本書に書いてあります。“心”とは本当は心ではなく、五感であり、体感です。どうやって使うかは、臨場感のあるイメージを創ることで、操作していきます。ですから、そこはもうクリアしたものと考えて、次のステップから説明しましょう。もし、わからなければ、もう一度、第1章からよく読んでください。

 

 さて、コーチング理論で最も大切なことはエフィカシーを上げることになります。

 エフィカシーとは「自己能力の自己評価」の意味です。

 なぜこれが大切なのかと言えば、私たちは全員エフィカシーどおりの人間だからです。自分の能力は自分がこうだと決めるから、そこが限界になるのです。オリンピックがいい例です。体操のウルトラC30年くらい前は最高位の技でしたが、いまでは普通レベルの選手にもできる技になっています。つまり、技は難しいと思っているから難しいのです。誰かひとりでも、それに成功してしまうと、「なんだ、できるんだ」と思って、限界の壁が崩れます。だから、多くの人ができるようになるのです。ということは、あなたの感じ方は、そのまま臨場感のあるイメージとなって、あなたの限界を作っているということになります。

 そして、あなたはいま自分のことをどう評価していますか?

 もちろん、がん患者であることは間違いありませんが、そのほかにどんな評価をしていますか?

 

 いま「え~と」と考えてしまった人は、自分で自分を評価することすら忘れています。がん患者であるというのはただの事実です。それは評価でもなんでもありません。

 あなたにはどんな能力があり、何を好み、何を喜び、何を楽しいと思い、自分のどこを誇らしいと思いますか?

 それにひとつひとつ答えていくことが、エフィカシーです。がんであることは「あなたは男だ」「あなたは女だ」ということと変わりません。それは評価ではなく、ただの事実です。

 そんなものは認識さえしていればいいだけです。そうではなく、自分のどこを誇らしいと思うのか、どんな時に満足感を得るのかこそが、あなた自身を説明するための言葉になります。それが自己評価です。

 この自己評価=エフィカシーを上げることがコーチングのスタートになります。

 引用終わり

 

 

 それでは、もう一度私のブログ記事をお読みください(ボリューミーですけどw)。体感として納得していただけることを願っています↓

 Q-177~:家族ががんで治療中です。どうすればいいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408953.html

 

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

苫米地博士は、知識のことを「可能世界から可能世界への到達可能性関数」と表現されます。コーチングのゲシュタルトで表現しなおすと、「可能世界“w”から別の“w1”への架け橋」

 

 「架け橋」とは、「現状の自我」と「ゴール」の間に架ける“臨場感という橋”のこと。詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

 

 *こちらもどうぞ↓

 Q-213:「ラベリングを夢の中でも行う」ことの意味 <前編:臨場感という架け橋>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26987122.html

 

 

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メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30729325.html

 

 

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F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~antiwithwellpart

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がんを克服できる脳



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