苫米地式認定コーチ CoacH T(タケハラクニオ) ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学びながら九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ:L:講義・研修・セミナー編 > 2017年11月 医療研修会Q&A

Q-003171117研修会アンケート回答編 vol.1

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・心のイマジネーションを書き換えても相手が受け入れようとしない場合、未来のゴールをどう置き換えればいいのか?

A:「心」が自分の心であるという前提で回答いたします。

自分のゴールと相手のゴールと両方を包摂するゴールを考えるといいです。専門用語でLUBLeast Upper Bound、最小上界)と呼びます。例えば、Aさんが「野球観戦をしたい」、Bさんが「北海道に旅行したい」であったら、「札幌ドームで野球観戦する」です。それならAさんの望みもBさんの望みもともに叶います。

その時に、じつは抽象度が上がっています。

相手がなかなか受け入れない場合には、「自分にとっては都合がいいが、相手にとっては都合が悪い(あるいはメリットがない)状況」になっていないか確認してください。

ちなみに、コーチングセッション中にコーチが考えているのは100%クライアントの利益だけです。だから“激変”が現実化します。

 

 

・コンフォートゾーンは自分のゴール設定の気持ち、マインドの持ちようで変えることができますか?

A:コーチングを知らない人にとっては、つねに“現状”がコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)です。“現状”のことを「ステイタス・クオ(Status QuoSQ)」と呼びますが、それは「このまま続く未来」も含みます。その“現状”は過去の記憶により、ほとんどが他人よってつくられています。つまり、正しいゴール設定なしにCZを変えることはできません。

 自ら“現状の外”にゴール設定を行うことではじめて新たなCZが作られますが、CZは一つしか維持できません。「現状に戻るか? ゴールに向かうか?」です。

ゴールのCZを強化するためにアファメーションやビジュアライゼーションを行います。もちろん、コーチはクライアントのゴールのCZをリアルにするためにあらゆる働きかけを行います(そして、さらに先にブーストします)。

「ゴール設定がすべての始まり」です。

 

 

・セルフイメージ、セルフトークへの働きかけの部分がわからなかった

A:私たちは常にセルフイメージに沿って行動しています。「私はできる」と思う人は「できる方法」を見つけだしていきますし、「私にはできない」と言う人は自らその才能を封印していきます。

そのイメージは過去の記憶でつくられていますが、日々の自分自身への語りかけで強化しています。「私はできる」「私にはできない」という心の声がセルフトークです。

 試しに、うまくいったときには「私らしい」、うまくいかなかったときは「私らしくなかった。次は○○する」とセルフトークしてみてください。自分への語りかけを常に意識し、ポジティブに置き換えていく生活を2週間も続けていけば、世界が一変していることに気がつくはずです。

 

 

・相手を変えたい、変わってほしいと思ったらまず自分が変わる、変えるとよく聞きますが、これがなかなか難しいことなので、自分自身の変化の仕方を深く聞いてみたいです

A:「これがなかなか難しい」というセルフトークから変えてみてください。「スコトーマに隠れて見えていないだけ」です。絵のことを思いだしてください。別の絵が隠されていることを教えられなかったら決して見えなかったでしょう。「難しいから見えない(見えなくていい)」と納得したらおそらく見えることはなかったはずです。「見たい」という思いと「見える」という確信それがそろってワクワクするような気持ち(変性意識)でいたから変化が訪れたのです。その感覚です。

私は多くの方々にコーチングを行っていますが、皆さん驚くほど変化していきます。「人間の潜在能力は無限である」というのが偽りのない私の実感です。「自分には無限の才能が眠っている」ことを信じ、それを引きだすための「心から望むゴール」を設定してみてください。必ず変化(進化・向上)できます。

 

 

・相手を変える→自分の心の中を変えるという点で、短い時間の中で改善方法を見つけ指導することの難しさ。それがあっているのか疑問に思うことがあります

A:コーチングの話で例えると、「ゴールを達成するための方法」を見つけるのはクライアント自身です。コーチが先に気づくケースが多いとは思いますが、(私は)教えません。気づきの体験(スコトーマが外れる体験)が大切だからです。

 コーチングを行うコーチはプロ野球の“コーチ”のような具体的な技術を教えるインストラクターではありません。マインドについての知識とスキルを教えながら、その実践をサポートしていきます。その中でクライアント自身が“答え”を見つけていきます。

 また、「あっているのか」は気にする必要はありません。むしろ「もっといい方法があるはず」「もっとうまくできるはず」と探求する姿勢が重要です。

じつは、「絶対の基準は存在しない」ことは証明されています。情報空間(数学空間)では不完全性定理、物理空間では不確定性原理といいます。釈迦哲学でいうと無常であり、大乗仏教では空(くう)です。「あっているか」「正しいか」は「ゴールに近づくかどうか?」で本人のみが判断することです。

 もちろんコーチングについて理解していることが前提の話です。そのためにこのブログを書き始めました。ぜひ縁ある人々にひろげてください。

 

(つづく)

 

苫米地式認定コーチ                        

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Q-004171117研修会アンケート回答編 vol.2

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・現状の外に目標を設定する方法(を知りたい)。どうしても過去に囚われてしまうので

A:地球上の73億人ほとんど全員が「過去に囚われて」生きています。そのほとんどは「過去に囚われていること」に気づいてさえいないはずです。もし、「過去に囚われてしまう」という自覚があるのであればすばらしいことですよ。

 ただし、「過去に囚われてしまう」というセルフトークが、その「過去に囚われてしまうという現状」を強化しています。今日からセルフトークを変えて生きてください。

「時間は未来から現在、現在から過去に流れている」です。離れていく過去ではなく、近づいてくる未来を常に意識してください。その未来を創りだすきっかけが「ゴール設定」です。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 ゴールを“現状の外”に設定するために、「実現したらとてもうれしい」ことで、「とてもできない」「絶対無理」と思えることをいつも探していてください。「何かある」「必ず見つける」という確信を伴った意識状態(変性意識)がポイントです。

「何か」を見つけたと感じたときは、それが実現したところをイメージしてください。その時に「うれしい」「楽しい」「誇らしい」という感じとともに「とんでもないという感覚(武者震いする感じ)」があれば、それはコンフォートゾーンの外であり、“現状の外”です。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

  

・「肺の病気になってもいいからタバコはやめたくない」「人生、先は短いから生活習慣は変えたくない(好きにして生きたい)」というような方へのアプローチの仕方

A:コーチとしての立場で述べると、改善に向けての最初の働きかけを私から行うことはありません。「コーチングを受けたい」「変わりたい」という強い意志のある方で、守秘義務契約等を結んだ上で、全額入金を済ませた方にだけ働きかけを行います。

ちなみに入金後はいかなる事情があっても返金はしません。それには理由があります。

コーチングを受けていく中で「今までの自分」が大きく変わってしまうことを無意識が認識した瞬間に、強力なネガティブ・フィードバックが働きます。その働きを恒常性維持機能(ホメオスタシス、Homeostasis)と呼びます。「絶対に返金はない」という事実は、その強力なホメオスタシスフィードバックを断ち切ります(笑)。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4831660.html

 「変わりたい」という明確な意志のある方々でもそこまでしないと変わることができないのですから、「タバコはやめたくない」「生活習慣は変えたくない」という方々を変えることは困難です。さらに、無理やり変えることは「have to」を意味します。論理的に説得すればするほど、あるいはあなたが熱意をもって話すほど、ギスギスする(あるいは相手が落ち込む)はずです。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882703.html

 「相手の自由意志を尊重する」姿勢を貫きつつ、医師としての私は、「“知識”を提供し、“未来”を体験していただくこと」を意識しながら診療を行っています。「アプローチ」の参考になったでしょうか。

 ところで、日々の診療の中で「健康そのものが目的となっている方がとても多い」と感じています。

健康は「止められてもやりたいこと」を実現するための手段(条件)であり、目的ではありません。生きがいがあるという前提で、それを実現(継続)するために「タバコ」や「生活習慣病」が阻害因子であるという“知識”を本人が受け入れれば、自然に行動は変わっていきます。

 先に「止められてもやりたいこと」=ゴールがあり、その結果として健康があるのです。

霧島市(鹿児島県)の医療・保健行政の最高機関の名称は「健康・生きがいづくり推進協議会」です。「生きがい」がついていることはとても重要なポイントであると思っています。

御存知だと思いますが、私はその協議会の会長を務めています。保健指導等を通じて、ぜひ「生きがい」の重要性をひろめてください。

 

 

・行動の変容のための概念はよくわかりましたが、うまくできるか私自身の課題だと思いました

A:部分と全体の関係を御存知ですか?

 昔は「部分の合計が全体である」という考え方がされており、これを構造主義(ストラクチャリズム)と呼びます。西洋医学の考え方には「人間の体を細かくみていけば、全体がわかる」といった意識が根底にあり、まさに構造主義です。抽象度でいえばより低い次元を追求しようとします。

 それに対し東洋医学、特に縁起に代表される釈迦哲学的な考え方は「部分の集まりが全体ではあるが、全体がわかることではじめて部分が決まる」というものです。つまり「部分と全体の双方向性」を重要視しています。抽象度でいえば、まずはより高い次元でとらえようとします。

 研修会で説明したとおり「行動科学」というのは構造主義であり、実際の言動という“部分”の合計から人という“全体”を見いだそうとします。ところがそれはうまくいきませんでした。なぜなら、人には一人ひとりにマインドがあるからです。

より抽象度の高い空間での情報処理(マインド、心の動き)をとらえることで、つまり、その人“全体”を理解することで、物理空間での実際の言動という“部分”の意味がわかるのです。

難しく感じるかもしれませんが、私があなたに伝えたいのは、「『行動の変容のための概念(=全体)がわかった』ならば、これから実践という“部分”を積み重ねる中で確実に進歩していく」ということです。

現状の問題を「不安」や「(他人に対しての)不満」ではなく、「課題」と捉えているあなたは確実に進化を遂げるはずです。

苫米地式認定コーチとして、私が保証いたします。

 

(つづく)

 

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Q-005171117研修会アンケート回答編 vol.3

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・ゲシュタルト療法について深めたい想いがありますが、コーチングとの位置づけなどはどうなのかなと思います。「短時間で相手の真意をつかめたら」と日常お話を聞く中で感じています

A:ゲシュタルト(Gestalt)とは、形態を意味するドイツ語で、「全体を持ったまとまりのある構造」のことです。全体と部分の双方向性で成り立ち、一つの統合的意味を持つまとまりです。前回(Q-004)の三つ目の御意見への私の回答を御参照ください。

以下、日本ゲシュタルト療法学会のHPから引用します。

ゲシュタルト療法は、他者との、あるいはコミュニティでの、そして環境全般とのコンタクト(接触)を改善するというゴールをもった、プロセス的、関係的(relational)心理療法です。ゲシュタルトセラピーは、内省よりもクライエントの動的な気づきを強調した、活動的な援助の方法です。それは、クライエントの病気や病理よりも成長により焦点を当てている点で、核心的かつユニークです。私たちが焦点を当てるのは、現在進行中の、そしてライフサイクル全てを通しての成長、成熟における創造的調整(creative adjustment )とその促進です。ゲシュタルトはドイツ語で「良い形(good form)」あるいは「豊かな全体性(plump wholeness)」という意味です。
 私たちが目指すところは、環境の中にいる生体機能(organismic function)としての気づきを高めることです。ゲシュタルトセラピストのトレーニングは、気づきや創造性を妨げるものに焦点を当てます。妨げるものを取り除き、自分の自我をクライエントと向き合うための道具として活用する道を拓くために、ゲシュタルトセラピストのための個人セラピーは不可欠と考えられています。
(アンセル・ウォルト Ansel Woldt Ed.D

引用終わり

私はゲシュタルト療法についてはよく知りませんが、「クライアントの動的な気づきを強調した、活動的な援助の方法」という点は似ていると思います。「気づき」とはスコトーマが外れることで、その多くは抽象度が上がることで実現します。「抽象度が上がること」と「より大きなゲシュタルトをつくること」は本質的には同じことです。

「自分の“自我”をクライアントと向き合うための道具として活用する」は、苫米地式コーチングとの大きな相違点です(仮観としての“道具”なら理解できますが)。

苫米地式では「自我は空(くう)である」ことを前提としています。コーチング自体も釈迦哲学における縁起をベースとしています。その詳細は苫米地博士の著作「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意」(TAC出版)に詳しくまとめられています。

国のリーダーが縁起を理解すればこの世から戦争はなくなります。身近なリーダーたちが縁起を実践すればイザコザや差別はなくなります。この本は全人類が読むべき名著ですので、ぜひ確認してください。

 

 

・本当のコーチングを知りたい

A:まずは自ら体験することをお勧めします。本物のコーチは苫米地式コーチングのホームページ(http://tomabechicoaching.jp/)で検索することができます。

「本当のコーチング」かどうかの見極めのポイントを一つアドバイスいたします。ゴール設定の最大のポイントは「ゴールは“現状の外”」です。

コーチングを申し込む前にコーチ自身のゴールが“現状の外”かどうかを確認してください(ドリームキラー対策として、本当のゴールは話さないかもしれませんが)。本物のコーチは“現状の外”にゴールを更新し続け、かつそれが達成しているかのように振る舞います。本気で。

傍から見ると「変わった人」や「危ない人」、あるいは「胡散臭い人」に思えるようです。

さらに、一般の方々が共有しているコンフォートゾーンを大きく超えたところで生きていますので、ひどい誹謗中傷を浴びているはずです。

バッシングを受けながらもまったく気にせず爆進する「変わった人」ならば、その人は本物のコーチの可能性が高く、その人が行うコーチングは本物のはずです。

 

 

・「情報を変えれば物理が変わる」という言葉が難しかったです

A:「解釈が変わる」と考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

例えば、研修会のときに使用した絵。私が情報場を操作したことで、あなたが認識する絵は「風景画」から「トリックアート」に変わったはずです。それが「情報を変えれば物理が変わる」ということです。

 もし、「いやいや、解釈は変わったけど同じ絵であることは変わらない(物理は変わっていない)」と感じるのであれば、機械論や物心二元論といった昔のパラダイムに囚われています。ニュートンなどの科学雑誌で十分ですので、量子論(超ひも理論など)を学んでみてください。確定的にあると感じていた物理的な存在も、じつは情報にすぎないことが理解できるはずです。

 わかりやすいように「情報を変えれば物理が変わる」という言い回しを使いますが、その物理も情報です。抽象度の違いに過ぎません。

よって、上の抽象度の階層で情報が変われば物理が変わるのはあたりまえです。同じものの抽象度の違いなのだから。ただし、物理空間という情報空間の底面には物理法則という秩序が強力に働いていますので、それを超えるような変化は生じません。

例えば、物理的なモノを消し去るような技は100%マジックです。がんは物理空間にあらわれた生命現象(情報処理)の写像です。基本的には情報操作で消すことが可能です(必ず消せるという意味ではありません)。そこには明確な境界線が存在します。

医師が集まった宴会で「気功で目の前のコップが動くのを見た」と伺ったことがありますが、それはトリックです。しかし、対象がコップではなく人であれば動かすことは可能です。私も原稿を書かせてもらった「自分のリミッターをはずす! 完全版 変性意識入門」(ビジネス社)にその基本が書かれていますので、ぜひ確認してください。

 …20世紀になりやっと明らかになってきた宇宙の構造や生命の不思議について、釈迦は2600年前にすでに解き明かしていました。それを、さらにわかりやすく理論化しているのが、苫米地博士が提唱する超情報場仮説(理論)です。

 

(つづく)

 

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Q-006171117研修会アンケート回答編 vol.4

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・自分の心を書き換えるには具体的にどうすればいいか教えていただきたいです

・マインドにどのように働きかけたらよいか。もっと具体的に知りたかった

・コンフォートゾーンを少しずつずらす具体的な方法などを知りたいです

A:研修会では、霧島市(鹿児島県)の健康計画中に「行動科学に基づいたセルフケアを行うことを目的に」という文言があり、それ(行動科学)は古いパラダイム(構造主義)に基づいたモデルであることを説明しました。

 心理学は「フロイトやユングの時代」から「実験心理学」になり、現代は「認知心理学」へと発展しています。行動主義(科学)である「実験心理学」以前の心理学は文系(文学部、教育学部)の領域でしたが、関数を扱う認知科学となった現在は理学部の領域へと変わっています(海外では)。

 行動主義では人間を「入力と出力の関係」でみますが、認知科学では人間を「内部表現」としてみて、「内部表現を変えることで(入力を変えることなく)出力が変化する」と考えます。「内部表現」とはマインド(脳と心)のことです。そこでの情報処理が言動などの出力を決めるのです。よって、マインドを変えると行動が変わることになります。

 じつは、出力だけではなく、そもそも入力そのものがマインドでの情報処理により決まっています。講義中のスコトーマ体験を思いだしてください。スコトーマは現在のブリーフシステムから生まれています。その現在のブリーフシステムは、過去の記憶でつくられています。一般的には「思い込み」や「偏見」と表現されています。

 「過去でつくられたブリーフシステムを、未来からつくりなおすこと」がコーチングです。このまま続く現状の延長線上にはありえない何かをゴールとして設定することでブリーフシステムが変わり、コンフォートゾーンが変わります。

 よって、「自分の心を書き換える方法は?」「マインドにどのように働きかけたらよいか?」「コンフォートゾーンをずらす方法は?」という質問への回答は「コーチングを受けること(学ぶこと)」です。より具体的な答えは「本物のゴールを設定すること」となります。

 

 

・空(くう)が少しあいまいなイメージで難しく感じました

A:「空」は覚りの境地ですから(笑)。仏教を学ぶ者は「難しく感じるのはあたりまえ」と答えるはずです。大乗仏教において、空の理解はゴールではなくスタートですけど。

 ちなみに、チベット密教では約22年間顕教を学んだあとに密教に入るそうです。その22年間の間に空について徹底的に学んでいきます。つまり、密教者が22年かけるところを数分間で学んだようなものですので、「あいまいなイメージ」であっても感じられたこと自体がすばらしいことだと思います。空の本質を考えると、むしろ、「あいまいなイメージ」だからこそすばらしいともいえます。

「空の理解はゴールではなくスタート」と書きましたが、空の体得である空観(くうがん)の先に仮観(けかん)があり、空観と仮観の一つ上の抽象度に中観(ちゅうがん)があります。スタートとは、中観へ向けてのスタートです。
 
私は空・仮・中の三つを同時に体感している状態こそが涅槃であると思っています。その状態を天台宗では「円融三諦(えんゆうさんたい)」と呼びます。


・リラックスできると消してしまわれた音楽~音 → もっと聞きたかった

A:洗脳・脱洗脳のスペシャリストである苫米地博士は、じつは、音の研究家でもあります。博士が製作する「機能音源」は、特殊な周波帯の音を脳に浴びせることで脳の特定の部位を刺激し、IQアップ、集中力アップ、記憶力向上、リラックス、快眠他を実現します。

 博士の80年代からの音の研究は、2004年にディスカバリーチャンネルに取り上げられました。同番組は世界中で放映され、4億人が視聴したそうです。ある音源はテロ予防として某国の空港で使用され、暴動対策として刑務所でも利用されているそうです。

 私は、自宅はもちろん、職場でも常に機能音源を流しています。保健センターでの研修会中にも音源をかけていました。御指摘の「途中で消した(変えた)音楽」も博士の機能音源です。じつは、あと四つの機能音源がかかっていたのですが気づきましたか? スピーカーも持ち込んでおり、しかも全部フルボリュームでかけていたんですよ(笑)。

 興味のある方は、苫米地博士の「音楽と洗脳:美しき和音の正体」(徳間書店)をお読みください。ハイレゾ対応の純正律でつくられた機能音源も付属しています。

 

 

・講義前に関連した本を読んでいれば理解がさらに深まったのではと思いました

A:そのとおり。予習が大切なのは、まず“全体”をつくることで“部分”の認識や理解がしやすくなるからです。ゲシュタルトが作りやすくなります。

 ゲシュタルトに関しては、前々回(Q-004)の三つ目の回答、前回(Q-005)の一つ目の回答を参照してください。

 

 

・相手を行動変容させようとするときは、まずは自分が心からその人と一緒に何とかしていきたいと心をもってどこにゴールを持っていくかを一緒に考えていくことが大事?

A:コーチは自我を可能な限り消してコーチングを行います。あえて言葉にすると「100%相手の利益だけを考える」状態です。だからスコトーマが外しやすくなります。「相手を行動変容させよう」とは考えておらず、そもそも「行動を変えたい」「人生を変えたい」と強く願う人しか相手にしていません。

 冷たく聞こえるかもしれませんが、そうでなければ「~ねばならない(have to)」となり、創造的回避(Creative Avoidance)が働いてしまうのです。その結果「変わりたい」という言葉とは裏腹に、強力な現状維持の力(ホメオスタシス・フィードバック)が働いてしまいます。「啓発」という言葉の語源は論語ですが、孔子も同じことを考えていたようです。

 私もとても痛い経験をしました。職場へのコーチング導入が予想外の反発にあってしまったことは、経営陣の本心(抽象度)を読み違えていたからです。本当かどうかは別として、「あなたのせいで看護体制が崩壊する。病院が維持できない」と経営陣に言わせる状況を招いたことは私の大失敗でした。それ以来、私は常に空(くう)を意識するようにしています。詳細は「The Power of Mind Ⅰ」の第六章で取り上げます。

 「コーチングでは相手のゴールにはかかわらない」ことが大前提であることを知っていただいた上で、あえて相手のゴールにうまく関わる方法を一つ書きます。それは、「わたし(I)」と「あなた(You)」の双方を満たすゴール(目標、課題等)を考えることです。つまり、「わたしたち(We)」という視点で考えるということです。その時に、抽象度が一つ上がっています。Q-003の一つ目の回答や「The Power of Mind Ⅰ」第一章ラストの「“無敵”の意味」を確認してください。

 

(つづく)

 

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音楽と洗脳


Q-007171117研修会アンケート回答編 vol.5

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・わからないことが大事とのこと今考えていることが無理なことなのですが、今回の話をもとに実現したい、できるのでは、と思えます。そういうことをもっと知りたいと思います

A:私は様々な成功哲学や理論を学んできました。それらの方法論と苫米地式とで決定的に違うことは、「ゴールを“現状の外”に設定する」ということです。そして、このプリンシプルこそが真の進化・向上を可能にします。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 “現状の外”のゴールであれば、「どのようにすればいいか?」は全くわからないはずです。あなたのように「無理なこと」と感じることがゴールとしては正しいのです。それを心から「実現したい」と思い、「できる」と確信している間に、あなたの創造的無意識が働き、突然その方法を発見(発明)します。その瞬間を「ひらめき(inspiration)」と呼びます。

 それはコーチングについて学び、実践することで可能となります。

 

 

・本日示された「非常識でシンプルなしくみ」を一度読ませてもらったが、つい目先のことになり、ゴールが見えなくなってしまう。その意識を保つことが難しいと思う

A:「非常識でシンプルなしくみ」(開拓社)は、認知科学を基盤とした「コグニティブ・コーポレート・コーチング(Cognitive Corporate Coaching)」を小説仕立てで解説するものです。「コグニティブ・コーポレート・コーチング」は、組織として圧倒的な成果をあげつつ、社員などの構成員が心からの幸せを感じることができる夢の方法です。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html

 私は医師として、病院長として、そしてコーチとして、医療・介護現場の崩壊を防ぐのはコーチングしかないと思い、私の働く病院に導入しました。もちろん「社会のために」ではありますが、その前に(その実現のために)「職員一人ひとりが幸せを感じてほしい」と願っていました。

 市の看護師や保健師に限らず、すべての公務員についても同じことがいえます。まず自分自身がゴールを設定し、そのゴールに近づく充実感の中で幸せを感じながら創造性を十分に発揮することで、はじめて社会に貢献することが可能となります。「その意識を保つことが難しい」というセルフトークを「私らしくない」に変えて、ぜひゴール実現に取り組んでください。

 ところで、「非常識でシンプルなしくみ」の著者は、苫米地式グランドマスターコーチの田島大輔さんと同認定コーチの久野和禎さんという苫米地式を代表する二人のコーチです。

コーチングに興味のある方々とコーチが日本中から東京に集まる「コーチングサミット20162000人以上が参加されたそうです)」において、このお二人は基調講演をされています。田島コーチが一番目、久野コーチが三番目。

じつは、その時の二番目の基調講演者は私でした。地方ではなかなかアクセスできない苫米地式コーチングを届けるために、私は本気で活動をしています。Want toで。

 

 

・印象的なのは「時間は未来から過去に流れている」という言葉であった。行動変容のスキルではなく、考え方、「マインドに働きかける」が大事だとわかったが、そのために一度の研修では足りないが、これをきっかけにしたい

A:私がコーチングを行ってきた中で、クライアントを束縛から解放する最初のきっかけになることが多いのが、この時間に関する認識です。私自身もそうでした。

 時間は未来から過去に流れている

 しかしながら、この時間の認識には次のステップがあります。それは「時間は流れていない」です。シンプルにではありますが、「The Power of Mind Ⅰ」の第二章(01-02-18)で取り上げていますので、ぜひ確認してください。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 


・全体的に大変癒されました

A:私は日本に数人しかいない(はずの)苫米地式マスターヒーラーの最初の一人です。ヒーラーとして、医療の現場だけではなく、すべての縁起に対して常にあたたかい働きかけを行っています。「自分のリミッターをはずす! 完全版 変性意識入門」(ビジネス社)の枠組みでいうと“気”を送り続けています。

あなたは私の“気”にポジティブに反応してくださいました。それはあなたの中に「“現状”を突破し、新たな付加価値を創造したい」という欲求があるからです。

 しっかりとコーチングを学んでいけば、一気にブーストする日が訪れるはずです。お楽しみに。

 

(つづく)

 

苫米地式認定コーチ                        

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非常識でシンプルなしくみ

Q-008171117研修会アンケート回答編 vol.6

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・抽象度は理解に時間がかかるかも

A:ここまで読まれてきた方は私のアドバイスが想像できると思いますが、「時間がかかる」というセルフトークを変えなければ、本当に理解に時間がかかるでしょう。「私らしくない」というセルフトークとともに、今一度「抽象度」の重要性について考えてみてください。そのために「The power of Mind Ⅰ」第一章のラスト「無敵の意味」を読むことをお勧めします。

 今年は新たなアメリカ大統領が誕生しました。そのトップの口癖(セルフトーク)が「アメリカファースト」です。それは世界をアメリカとそれ以外に分け、アメリカの利益(のみ)を考えるというもので、対立や差別を生む危険な考え方です。抽象度でいえばより低い方向へ向かっています。

 今までのアメリカは世界のリーダーとして君臨してきましたが、「アメリカファースト」という発言はそのリーダーポジションから降りることを意味しています。建国以来の国民の血と汗と涙で築きあげてきた地位を自ら放棄した先には混乱が待っています。トップの低い抽象度により、アメリカは破滅に向かって静かに沈み始めました。

 国レベルでも、組織レベルでも、家庭レベルでも、最も影響力を持つ者には責任が生じます。そのコミュニティの抽象度を引き上げ続けることに関する責任です。

 そして、あなたはあなたの人生のリーダーです。「抽象度を上げること」が自分の人生の質を決めることをぜひ理解してください。

 

 

・心理的盲点はたくさんあるのだな~と感じました

A:そのとおり。私たちは目の前の世界のほんの一部分しか認識していません。そして、それらは他人の考えや社会の常識により認識させられているものであり、すべて過去です。

 認識を自分自身で、未来から、行う最初の一歩が“現状の外”へのゴール設定です。

 

 

・医師という立場で「コーチング」の勉強をされることになったきっかけについて

A:私は幼少の頃より真言宗のお寺に通い、そこでがんや難病が治っていくのを目の当たりにしてきました。「がんが消せる秘密を知りたい」というのが、私が医師を志したそもそもの理由です。

 医師になり様々な生き様や死に様に立ち会ってきました。そこで感じたのは「人のマインドにはとてつもない力がある」ということ。そして、そのマインドについて学ぶ過程で師である苫米地英人博士と出会いました。

 抽象度でいえば、医療と宗教、そして教育などをすべて包摂するものとして、つまり、より上位の抽象度にコーチングがあると感じています。よって、コーチングを学ぶことで、もっと良い医師になり、もっと良い親や夫になり、そして、もっと良い人間になれることを確信しています。博士に学びはじめて9年目に入っていますが、それ以前の私とは比較することができないほど成長したと実感しています。そして、これからさらに進化できるとも思っています。

 

 

・どうしたらマインドに働きかけることができるのか?

A:まず「どうしてマインドに働きかけたいと思っているのか?」を自問してください。

 例えば「私に有利になるように」とか、「お金儲けのため」といった低い抽象度であれば、長期的に見れば必ず働きかけに失敗します。「都民ファースト」で大旋風を巻き起こした知事が、結局「自分ファースト」だったことが見抜かれてしまい大失速したことがいい例です。

まずは自分自身の抽象度が問われています。

抽象度の高さに自信が持てるようになったら、次は技術の習得です。その奥義は「まず自分のマインドに働きかける」ということです。その具体的な技は守秘義務内容だったのですが、なんと今年苫米地博士自身が著書で開示されてしまいました。

その本とは「自分のリミッターをはずす! 完全版変性意識入門」です(笑)。明屋書店隼人店(鹿児島県霧島市)にて平積み販売をしていただいております。ぜひお立ち寄りください。

 

(つづく)

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

自分のリミッターをはずす!

Q-009171117研修会アンケート回答編 vol.7final

 

 霧島市(鹿児島県)で開催したコーチングをテーマとした研修会に、たくさんの保健師・看護師さんに御参加いただきました。御意見や御質問の一部に回答いたします。個人が特定されそうなもの等は除いていますので御了承ください。

 

 

・○○の絵がわかったとき、心のモヤが晴れてすっとした感覚が一番今心に残っています。特定保健指導のとき、受診者は心から納得していないが、無理に行動計画を立てている状況があるな~とあらためて認識しました

A:その「すっとした感覚」がスコトーマがはずれた瞬間です。一つ上の抽象度に上がった際には、さらにクリアな感覚を体感するはずです。

私が勉強会や講演会に参加することが好きなのは、スコトーマをはずすための意識状態をつくりやすいからです。その道の達人の話は、受講中はそれほどではなくても、必ず私の情報場を揺さぶります。その揺さぶりを楽しみながらリラックスしていると、突然“ひらめき”が生まれます。

今回の研修会後に様々な貴重な御意見をいただきましたが、一番うれしかったのは「心のモヤが晴れてすっとした感覚」を体験していただけたことです。その時に感じたもの(受診者に関する認識)をぜひ追及してください。そこにあなたのさらなる進化・向上の糸口があります。楽しみですね。

 

 

・スコトーマについて、知識がないと見えてこないし、重要に思わないと見えてこない。保健指導などでもうまくいかないと思うと方法が見えてこないということが印象に残りました。行動の部分ばかり見てしまうけれど、その人の心をみること、知ることが大切であるとわかりました

A:私たちはつい物理空間での言動に注目してしまい、それを過去の記憶で認識・判断してしまいます。その情報処理の仕方のままだといつまでも過去に囚われたままで、なかなか現状をひっくり返すようなアイデアは生まれません。

 言動を生みだす情報空間上のイメージ(今回の研修会では「セルフイメージ⇄セルフトーク」と説明しました)を常に観察し、書き換えることを意識してください。保健師・看護師としてのさらに先のステージに到達することができます。

 

 

・自分の内部表現を書き換えること、またなぜ自分は相手に変わってほしいのか、自分についてもしっかり考えないといけないと思いました。抽象度など、そこが保健指導などとどうつなげていくのか、どう考えればいいか難しいと思いました

A:一つ上の回答の続きです。「言動を生みだす情報空間上のイメージを常に観察し、書き換えることを意識」と書きましたが、まず観察し書き換えるのは自分の情報空間です。

 あなたの心の中のイメージは、情動を伴った体験の記憶と抽象化された情報の記憶でつくられています。そのほとんどは他人の価値観であり、社会の常識です。そして、そのすべてが過去の呪縛を受けています。

 「自分についてしっかり考えないといけない」というのは、そのとおりです。しかし、過去の記憶(そして他人の価値観)によりつくられたブリーフシステムで「しっかり考える」と、そのたびにあなたはさらに縛られていくことになります。まずは“現状の外”にゴールを設定するということを学んでください。

 抽象度については「The Power of Mind Ⅰ」第一章のラスト「無敵の意味」を参考にしてください。読み返すうちに「抽象度と保健指導のつながり」が見えてくると思います。

 

 

・今まで考えたこともないような思想?考え方だったので少し難しかったです

A:あなたの“現状の外”の知識だったということです。スコトーマに隠れていた知識だったともいえます。スコトーマを生みだすものは、1)知識(まずは知識の欠如によりスコトーマが生じますが、逆に知識があることでスコトーマが生まれることもあります)、2)重要度 です。私はさらに3)役割 を意識しています。

 目の前の世界に対する機能・役割が仕事ですが、保健師・看護師という仕事のために、ベチロン(苫米地理論)やコーチングの知識・スキルがいかに役立つかを実感した時に -つまり重要度が高まり、その役割を理解した時に- 「難しい」という感覚はpassionに変わります。

 このブログで苫米地理論やコーチングについての発信を続けますので、ぜひフォローしてください。

 

 

 以上で、霧島市すこやか保健センター(鹿児島県)で開催した研修会(171117開催)でいただいた御意見・御質問への回答を終わります。

 

 医療・介護現場にコーチングを届けることは、私の大切な機能・役割のひとつです。

 

 御要望があれば喜んで伺いますので、公的機関はもちろん、民間病院・福祉施設の方々も、遠慮なく御連絡ください(coachfor.m2@gmail.com)。

 お会いできることを楽しみにしています。

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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