苫米地式コーチング認定コーチ CoacH T <タケハラクニオ> ブログ

認知科学者 苫米地英人博士に学び九州で活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ: Q:質問等回答編

Q-365各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか? -A4<円融;一人ひとりの「仮の役割」を認め、慈しむ

 

バランスホイールに関する御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態(=考えている状態)というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

バランスホイールの円にメモしている程度で、頭の中で想いを馳せていたり、思い描いている感じなのでしょうか?

アファメーションにする際、ペンやタイピングで詳細に描写していく(言語空間に降ろしていく)というイメージであっておりますでしょうか?

頭の中にゴールがあって、アファメーションにする際に、初めて物理世界でゴールが表現される感じでしょうか?

 

 A1<ノートとメモの違い>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33589654.html

 A2<止;煩悩を意識する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33604324.html

 A3<観;抽象度を上げた世界から眺める>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33640525.html

 A4<円融;一人ひとりの「仮の役割」を認め、慈しむ

 

 

 最初の回答(A1/F-362)の追記内で、「私は『コンセプチュアル・フローそのものに大きなエネルギーが内包されている』と感じている」と書きました。

 

「感じる(feel)」とは、「超言語・超論理の右脳空間に構築された巨大で抽象的な構造を体感する」こと。「構造」とは「ゲシュタルト(Gestalt)」のことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 *「論理」についてはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html

 

 その「右脳空間に構築された巨大で抽象的な構造」の起点は、もちろんゴール。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ゴールのポイントは 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール) +4)自分中心を捨て去る の4つです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

そのようなゴールを言語化せずに追求し続けることで、左脳言語野から右脳言語野へと移行することができます。そして、前頭前野外側部(論理)から前頭前野内側部(社会的情動)へと“超越”することができるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 それが「抽象度が上がる」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

ゴールの抽象度が上がれば上がるほど、つまり自分中心を捨て去るほど、主語は「私は(が)」から「私たちは(が)」「社会は」「未来が」へと変化していきます。それは自我が拡張していくということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

その「自我の拡張」はコーチングの成果といえます。「可能世界“w”から別の“w1”へ移行」した結果として起こる「関数pの再定義」です。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

211213バラだん04

「バラいろダンディ」(TOKYO MX20211213日放送回)より引用↓

コーチングの基本概念を習熟して新年に向けてエフィカシーをブーストしよう Dr.苫米地 2021年12月13日 - YouTube

 

 

 「可能世界“w”から別の“w1”への移行」とは、ゲシュタルトが巨大化することでもあります。繰り返しますが、その結果として「関数pの再定義」が起こり、自我が拡張します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 その変化を意識的に引き起こしていく思考法が「コンセプチュアル・フロー」です。

 L-08120213… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 そのコンセプチュアル・フローに内包されるエネルギーとは生命力!

 

 「思考停止という病」(KADOKAWAp79)の中で、苫米地博士は、生命現象を「ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けること」と定義されています。

 F-310:映画のおもしろさってvol.7;ゴール×抽象度×ゲシュタルト=〇〇〇〇>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32428293.html

 

 

思考停止という病

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生命現象とは、ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けること

 

 これは「ゴールに向けて、抽象度を上げながら、ゲシュタルトを巨大化していく」というコンセプチュアル・フローとぴったり重なります。

 

 だから、コンセプチュアル・フローは生命現象そのものであり、コンセプチュアル・フローによって生みだされるエネルギーと創造力は“生命力”そのものです。東洋哲学的に表現すると“気”。

 

 私は「ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けること」こそがコーチのブリーフだと思っています。“気”を大きくクリエイティブに育てていく存在がコーチです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そんなコーチは、「『自己』を超えた視点で、高度な問題を発見する」という存在でもあります。未来(ゴール)の視点で“因”を生みだし、その“果”として「問題を解決する(解決に導く)」という存在です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

未来が“因”で、現在が“果”

 

それがコーチングを実践する者にとっての因果関係。その“因”を生みだすものがゴールです。

Q-204~:「縁起」と「因果」

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html

 

 ゴールを人生のあらゆる領域に設定し、バランスホイール全体に「想いを馳せ」続けるから、私たちは煩悩を意識に上げて「自己制御のバランスをとる」ことができます(止)。

 Q-363各エリアのゴールについて想いを馳せている… -A2<止;煩悩を意識する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33604324.html

 

そこからもう一段引き上げた視点でバランスホイール全体を俯瞰する(=抽象度を上げた世界から眺める!)から、煩悩の火を消してあるがままの本当のRが観られるようになります。すると、脳力を全開にし、誰にとっても“幸福(well-being)”な可能世界w1を創造することができるようになります(観)。

Q-364各エリアのゴールについて想い… -A3<観;抽象度を上げた世界から眺める>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33640525.html

 

 その時、バランスホイール(バランスの)の各カテゴリのゴールは、巨大な一つのゲシュタルトとなっているはず。

 

 それが「円融」であり、超バランスホイール(バランスの

 

 私はその境地が「〇〇(←漢字2文字)」であると確信しています。

 

最後に、苫米地博士の著書「夢がかなう脳! 『悟りの力』で脳力を全開にする究極メソッド」(PHP研究所、p95)より引用します。「〇〇」をイメージし、感じながら読み進めてください。Feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

一人ひとりの、それぞれに異なった「仮の役割」を認め、慈しむ

 では、中途半端ではない「空」や「仮」の理解とはどんなものでしょうか。

 まず、すべての存在が「空」なのはわかりきっていることです。けれども、隣でうるさい音を立てながらポップコーンを食べている人が、横にいる彼女の手を握っているとしたら、その人はいま、映画にデートという役割を持たせていることになります。

 一方、自分はあくまでも娯楽という役割をこの映画に持たせています。また、前の席に座っている人は映画業界志望で、「勉強」という役割を映画に持たせているかもしれません。

 つまり、映画という「空」なるものに「仮の役割」があるわけですが、それがどんな役割かは、映画を観ている観客それぞれによって違うわけです。すべての観客はそれぞれに異なった「仮の役割」を期待して、その映画との関係を結んでいる。それぞれがそれぞれにまったく違った関係性を結びつつ、しかも、いまこのとき、同じ映画館で一緒に映画を観ている。このように想像を働かせていくのも、「縁起」の思想の一つのあり方だといえます。

 重要なのは、「空」なるものに「仮の役割」があり、しかもその「仮の役割」は決して一つではない、ということです。極限してしまえば、「仮の役割」は、人の数だけ違うといっても過言ではないでしょう。

 いま挙げた映画のたとえの場合、眼前で上映されている映画に役割を持たせているのは、一人ひとりの観客です。その一人ひとりの、それぞれに異なった「仮の役割」を認め、慈しむ。それが大乗仏教的な発想だといえるでしょう。

 なぜなら、「縁起」の思想によれば宇宙を成り立たせているのは「お互いの関係性」だからです。

 

 私たち一人ひとりが「空」なる宇宙に「仮」なる役割を持たせることができる大変な、宇宙そのものと同じだけ重い存在であると知ることができる。それが中観の視点です。

 「縁起」の思想によれば、宇宙とはさまざまな関係性によって成り立っているものです。ということは、逆にいえば、一人ひとり(あるいは一つひとつ)の存在は、お互いの関係性の中ではじめて成り立っているものであると同時に、すべてこの宇宙を構成し、成り立たせている、貴重な存在ということになるのです。

 いうなれば、一人ひとりが、この移ろいゆく時空の中で、お互いに宇宙を生み出している不思議な存在ということになります。

 そのことを認められるのが大乗仏教の思想なのです。

 このように、「空観」と「仮観」の見方を繰り返し、両者のバランスを取った見方に到達すれば、オウム真理教のポアの論理のような考え方は出てきません。

 このような、完全に「空観」「仮観」を理解したバランスのいい状態が大乗仏教の「中観」なのです。

 引用終わり

 

 

 私たち一人ひとりが「空」なる宇宙に「仮」なる役割を持たせることができる大変な、宇宙そのものと同じだけ重い存在であると知ることができる。それが中観の視点

 

 同様に、「空」なるバランスホイール(バランスの)のカテゴリに「仮」なる役割=ゴールを設定することができる。そのゴールは無限にあってよく、その一つひとつが中観宇宙そのもの。その中観宇宙が巨大な一つのゲシュタルトとなっていくのが、円融であり、超バランスホイール(バランスの

 

 そのようなイメージが、いただいた御質問と向き合っている間に湧き上がってきました。

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 コンセプチュアル・フローは生命現象そのものであり、コンセプチュアル・フローによって生みだされるエネルギーと創造力は“生命力”そのものです。東洋哲学的に表現すると“気”

 

 では、「エネルギー&創造力=生命力=気」の正体(本質)は?

 

 私の“確信”はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

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-関連記事-

F-303:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.5;芸術とコーチング(Authentic Coaching)とリーダーシップに共通する境地>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32078054.html

F-327~:お大事に

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427730.html

L-09720217月シークレットレクチャー -09;ブリーフシステムを壊し、スコトーマを外すための方法

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30681527.html

Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 

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Q-364各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか? -A3<観;抽象度を上げた世界から眺める>

 

バランスホイールに関する御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態(=考えている状態)というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

バランスホイールの円にメモしている程度で、頭の中で想いを馳せていたり、思い描いている感じなのでしょうか?

アファメーションにする際、ペンやタイピングで詳細に描写していく(言語空間に降ろしていく)というイメージであっておりますでしょうか?

頭の中にゴールがあって、アファメーションにする際に、初めて物理世界でゴールが表現される感じでしょうか?

 

 A1<ノートとメモの違い>

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 A2<止;煩悩を意識する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33604324.html

 A3<観;抽象度を上げた世界から眺める>

 

 

 前回(Q-363)は「バランスホイール」の重要性を確認しました。

 

気がついていないだけで、さまざまな人やさまざまなもの、さまざまな事象や出来事との関係性が“自分”を形作っています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

その関係性に対して、煩悩を制御しながら、どう観る(認識する)か?

 

 それが“自分”を決めていきます。だからこそ、バランスホイールが重要!

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 しかしながら、煩悩を制御しながら“自分”を決めていくことは、決して簡単ではありません。なぜでしょう?

 

 そう、「気がついていない」から。それは自分とまわりとの関係性や自分のいる世界や宇宙全体のあり方などを正しく認識できていないことを意味します。

コーチングに寄せて言うと、「スコトーマに隠れている」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 スコトーマを生みだすものは、「自分は〇〇だ」「世界は△△だ」という先入観や思い込みです。それらは情動を伴った体験の記憶や受け入れた情報の記憶により作られたブリーフシステム(Belief SystemBS)が生みだしています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 私たち人間は「自分が重要だと思うもの」「認識したいと思うもの」しか認識していません。重要度が低くRASを通過しない情報は、まったく認識できません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 それがA1Q-362)で引用した中で苫米地博士が仰っていた「煩悩は自我によって表面化する」「自我は何が重要かを決める基準値」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 認識することができなければ、本当は眼前に限りなくひろがっている可能世界(possible world)を感じることができないばかりか、自分の中に眠る無限の能力を解放することもできません。

(詳しくはこちらでどうぞ↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 そんな状態を、仏教では「無明」と表現します。無明は「人間が根本的に持っている無知」のこと。現代的にいうと、「自我が生みだすスコトーマが外れない状態」です。

 L-133202111… -02;自我とRAS&スコトーマとコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33004210.html

 

 では、無明から抜け出し、能力を解放するために、どうすればいいでしょうか?

 

以下、苫米地博士の著書「脳と心の洗い方 『なりたい自分』になれるプライミングの技術」(フォレスト出版、p180)より引用します。

 

 

抽象度を上げた世界から眺める!

 ここでこの本で一番最初に話したところに戻ってきます。これが抽象度を上げるということです。

 

 「抽象度の上がった世界から眺める」

 

 これが我々の脳の進化です。ゲシュタルト能力といいます。前頭前野の発達の結果です。脳の進化の素晴らしいところは、抽象度を上げることができ、さらにそれをコントロールすることができることです。

 物理的な空間認識のみでは時間的推論はできませんが、それを抽象度を上げることによってできるようになります。その存在がたとえば遺伝子情報の欲求であったとしても、その欲求を抽象度を上げたところから眺めることによって、自然にコントロールできます。これは人類が最初から持っている能力です。

 ですから、どうやってコントロールするかを考える必要はありません。抽象度を上げることができて、そこから内省的に吟味ができれば、勝手に自己の制約の中におけます。

 選んで犯罪者になる人は、どうしようもありません。知らずに自分の煩悩に突き動かされる人、英語では「crime of passion」(衝動的犯罪)を起こしてしまう人というのは、その瞬間に抽象度の高い世界から自分の欲求行動を見ることができないのです。だから抑えることができないのです。

 これは簡単です。意識に上げるだけでいいのです。

 抽象度を上げるということがすべてです。IQが上がるというのも抽象度が上がるということです。煩悩をコントロールすること、プライミングをかけるということも抽象度を上げるということです。

 すべての基本は抽象度を上げるということです。これにより自らコントロールする仮想現実が生成され、またプライミングが働き、煩悩がコントロールされます。瞑想などで知られる「サトリ」の訓練も、エッセンスは抽象度を上げること。これに尽きます。

 弘法大師空海の言葉で言えば、「地」、「火」、「水」、「風」、「空」という物理空間の上に抽象度を上げた「識」を認識しようということです。逆説的のようですが、これにより煩悩の火を消して、あるがままの本当のRが観られるようになるのです。

 引用終わり

 

 

 抽象度を上げるということがすべて。IQが上がるというのも抽象度が上がるということ。煩悩をコントロールすること、プライミングをかけるということも抽象度を上げるということ

 

 自我によるスコトーマを外す鍵は「抽象度を上げる」こと。抽象度を上げた視点から正しく見ることができるから、無明から抜け出して本来の力を発揮することができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度とは、情報空間における視点の高さのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 私たちがリアルだと思っている現実世界(R)は、じつは一番臨場感が高い(V)イメージ(I)に過ぎません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 「一番臨場感が高いイメージ(I×V)」を一言で言えば“情報”。

 一人ひとりのマインド(脳と心)に存在する様々な情報によって、目の前の世界はダイナミックに作られています。つまり、一人一宇宙。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といった? <vol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 だから、「頭の中にゴールがあって、アファメーションにする際に、初めて物理世界でゴールが表現される感じでしょうか?」という感覚は正解です。

 

 物理世界を認識しているのではなく、認識が物理世界を生みだしている

 

 その理を理論化したものが、苫米地理論の第2世代「超情報場理論」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 

 さて、最初(A1/Q362)に回答した「4つの御質問に一言で答えると『コンセプチュアル・フロー』」を体感できたでしょうか?

 

 私の感覚を言語化すると、

 

バランスホイールの各カテゴリのゴールに向かうコンセプチュアル・フローを同時に行うことが「各エリアのゴールについて想いを馳せている状態(=考えている状態)

L-08120213月シークレット… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

そこからもう一段引き上げた視点でバランスホイール全体を俯瞰することが「抽象度を上げた世界から眺める!

 F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

 そして、その意識状態からあえて抽象度を下げて物理空間を生みだすために行う作業が「ビジュアライゼーション」「アファメーション」「セルフトークのコントロール」

 

 そんな感じです。

 重要なので繰り返しますが、物理世界を認識しているのではなく、認識が物理世界を生みだしています。私たちは、じつは、臨場感でリアリティをダイナミックに合成しています。

 L-111~220218… -13~4;臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31473967.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31509419.html

 

Q-365につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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 次回の開催は2024428日(日)の予定です(←再変更しました)。1ヶ月前に告知を行います。お楽しみに。

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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-関連記事-

F-253Corona Panicに打ち克つ ~ビジュアライゼーションによるゴール達成法~

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F-288:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.1;アファメーションの秘訣

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Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

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Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

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Q-363各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか? -A2<止;煩悩を意識する>

 

バランスホイールに関する御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態(=考えている状態)というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

バランスホイールの円にメモしている程度で、頭の中で想いを馳せていたり、思い描いている感じなのでしょうか?

アファメーションにする際、ペンやタイピングで詳細に描写していく(言語空間に降ろしていく)というイメージであっておりますでしょうか?

頭の中にゴールがあって、アファメーションにする際に、初めて物理世界でゴールが表現される感じでしょうか?

 

 A1<ノートとメモの違い>

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 A2<止;煩悩を意識する>

 

 

いただいた4つの御質問に対してシンプルに回答すると、「コンセプチュアル・フロー」。

 

 「コンセプチュアル・フロー」とは、ノートの基になっている思考方法のことで、苫米地博士が無意識に行っている思考方法をモデル化されたもの。

 博士は「ノートは『コンセプチュアル・フロー』を目に見えるようにしたもの」と定義されています。詳細はこちら↓

 L-08120213月シークレット… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 人には様々な煩悩があります。

 前回引用した文章の中で、苫米地博士は「煩悩は自我によって表面化する」と書かれていました。自我とは「この世の中で自分にとって何が重要かを決める基準値」のこと。それを評価(重要性)関数と呼びます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 その煩悩=評価関数が認識できる/できない世界を決めています。つまり、目の前の世界は自我の投影です。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といった? <vol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 一方で、御承知のとおり、自我は部分関数でもあります。その本質は「あらゆる関係の結び目」。当然、関係が変われば、自我は変わっていきます。“自分”は縁により起こるのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 つまり、「自分という存在はあるけれど(評価関数)、永遠不変ではない」「自分は変化し流転するものとしてある(部分関数)」。それが無常。

 コーチング的に言い換えると、「自分の中にはあらゆる可能性があり、何を選ぶかによって“自分”という存在が決まる」。“自分”は完全に“自”に由ります。本当は。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

その“自分”を自由意思で選ぶ行為がゴール設定です。そして、そのゴールの大切なポイントが「人生のあらゆる領域に設定する(バランスホイール)」。

Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 

 人には様々な煩悩があります。

 その煩悩を認識し意識に上げ制御するために、じつは「バランスホイール」がとても役立ちます。なぜでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

以下、苫米地博士の著書「脳と心の洗い方 『なりたい自分』になれるプライミングの技術」(フォレスト出版、p177)より引用します。

 

 

まずは自分で自分の煩悩を意識する!

 要はバランスの問題です。煩悩、つまり、プライミングを強化する訓練をあえてしているわけですから、自分の抑制力も上げなければなりません。そのためには自分の遺伝子情報とルールや社会的規範といった抽象的な情報との間のバランスを取ること、つまり自己統制のバランスをとることです。

 その為には、自分の欲求と社会的規範のそれぞれを客観的に吟味する必要があります。具体的には、自分の中に何らかの衝動が起きてきた時、衝動の元は何かを、内省的に細かく吟味しなければなりません。こういう作業を止観といいます。煩悩を止めて観るのです。

 たとえばおなかがすいたとき、おなかがすいてご飯を食べたいのはなぜかということを認識してください。認識するだけでいいのです。認識しないことが無意識の暴走を引き起こすのです。

 認識をすれば、コントロールできるからです。認識できてもコントロールできない、もしくは認識する能力を失ってしまったとしたら、それは精神的な病です。

 認識することで、意識に上げることができます。正常な人間であれば、意識に上げればコントロールすることができます。だから、意識に上げるだけでいいのです。

 相手をコントロールする技術の本を読むと、たいてい相手に気づかれないようにやれと書いてあります。相手に気づかれれば意識に上げられ、内省的な吟味に変わって、相手をコントロールできなくなるからです。自分自身の場合も同じです。

 引用終わり

 

 

 自分の遺伝子情報とルールや社会的規範といった抽象的な情報との間のバランスを取る

=自己統制のバランスをとる

 

 その「自己統制のバランス」のためにバランスホイール!

 通常、「趣味」というカテゴリは「自分が楽しければいいという世界」(←それでいいのですよ)。それが「家族」のカテゴリになると「家族が楽しい」とひろがり、さらには「地域の人が」→「世界が」→「未来が」とゴールにより“自分”が拡張していきます。

 その感覚が「自己統制のバランス」を可能にします。その本質は「抽象度が上がる」ことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ふつうは「趣味」「お金(ファイナンス)」「健康」といった煩悩に囚われがちですが、バランスホイールを常に意識に上げていると“自分”の抽象度を選択することができるようになります。自らの意思で。

 F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

 「“自分”を選択する」ことは、残念ながら、この時代を生き抜くためにますます重要になっています。なぜなら、社会(とくに政治の世界)は「人の命より自分の金」といった煩悩にまみれているから。

 F-281~:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

 

 お金にまつわる様々な欲望に駆られる“自分”も、お金に束縛されず自由に生きる“自分”も、お金に関係なく他人のことを思いやることができる“自分”も、全部“自分”のマインド次第

 

 気がついていないだけで、さまざまな人やさまざまなもの、さまざまな事象や出来事との関係性が“自分”を形作っています。その関係性に対して、煩悩を制御しながら、どう観る(認識する)か?

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 それが“自分”を決めていきます。だからこそ、「バランスホイール」!

まずは煩悩を意識に上げる「止」に取り組んでください。バランスホイール全体に「想いを馳せ」ながら。

 Q-198:ネガティブループにはまって止観やヒーリングにすら取り掛かれません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26282829.html

 

Q-364につづく)

 

 

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Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

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Q-317:今、逃げましたよね? <中編;怒っていい時の条件>

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Q-362各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか? -A1<ノートとメモの違い>

 

バランスホイールに関する御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態(=考えている状態)というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?

バランスホイールの円にメモしている程度で、頭の中で想いを馳せていたり、思い描いている感じなのでしょうか?

アファメーションにする際、ペンやタイピングで詳細に描写していく(言語空間に降ろしていく)というイメージであっておりますでしょうか?

頭の中にゴールがあって、アファメーションにする際に、初めて物理世界でゴールが表現される感じでしょうか?

 

 A1<ノートとメモの違い>

 

 

ゴールのポイントは 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域に設定する(バランスホイール)。

 L-09920218月シークレットレクチャー -01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 

 かつての私は、「バランスホイール」の代わりに、「自分中心を捨て去る」を挙げていました。

苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、step.6)の中に、ゴールの基本条件は「自分の本音にフタをしないこと」「それと同時に、自分中心を捨てること」「ゴールは必ず現状の外に設定する」とあるから。

L-10020218… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 

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 現在の私は、1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域に設定する(バランスホイール)+4)自分中心を捨て去る といった感じにゴールのポイントをアップデートしています。

 Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

 変更した理由は、別に3つにこだわらなくていいと気づいたから。「STAR WARS」が好きすぎるからなのでしょうか、私はつい「3つでワンセット」と考えてしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 それは冗談w、本当の理由は「『バランスホイール』という概念(ゲシュタルト)の重要性に気づいた」からです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 これまでも「バランスホイール」は重要であると思っていましたが、学べば学ぶほど意味深く感じるようになりました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 今回は、現在の私が感じている「バランスホイール」について、しっかりお伝えします。少し難解かも知れませんが、リラックスしながら読み進めてください。

気楽にどうぞw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 まずは「バランスホイールの円にメモしている程度で、頭の中で想いを馳せていたり、思い描いている感じなのでしょうか?」から。

 

 「想いを馳せる」「思い描く」はそのとおり。その“意識状態”を違う表現で言い表すと、「ノート」。決して「メモ」ではありません。

 (“意識状態”について、詳しくはこちらを↓)

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

バランスホイールの円にメモしている程度」は物理空間での行動を指しているのでしょうか? それならば問題はありません。「メモ」はトリガーとして機能します。

F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

 

情報空間で行っているのは、あくまでも「ノート」です。「メモ」ではなく、「ノート」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 ところで、「ノート」と「メモ(メモノート)」の違いはクリアでしょうか?

 

 以下、苫米地博士の著書「苫米地 思考ノート術」(牧野出版、p52)より引用します。この短い文章の中に、御質問への“答え”はすべて含まれているはず。しっかり感じてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

ノートは何のためにとるのか

 忘れないため、知らないことを書き留めるため、あとでまとめるため、他人に見せるためのように、あとで見直すことを前提にした目的はメモノートの目的であってホントのノートの目的とは異なると、第1章で言いました。

 

 ホントのノートの目的とは、「脳を活性化させて見えないものを読み取り、自分の新しい思考で物事への理解を深めるため」です。

 なぜ、見えないものを読み取り、自分の新しい思考を作る必要があると思いますか?

 このことは、自我と煩悩の話で説明するとよくわかります。

 

 人には、出世がしたい、有名になりたい、金持ちになりたい、おいしいものが食べたい、きれいな女の人・イケメンと結婚したい、などなどさまざまな煩悩があります。

 それは自我によって表面化します。自我は、この世の中で自分にとって何が重要かを決める基準値です。

 

 こういう煩悩を抱えた人がつくったノートがどんなものか、容易に想像がつきます。

 世界の中心は自分ですから、自分にとって都合のいい状況を見つけ出すノートをつくります。

 そんな人ばかりが生きている世の中は、一体どうなると思いますか?

 差別や戦争が起き、世界中、殺戮と飢餓で満ち満ちてしまいます。そんな世界に生きていたいとはだれも思いません。

 差別もなく平和で、人々は幸福に笑顔で毎日をおくっている世界が実現できたら素晴らしいではありませんか。もちろん私たち自身も幸せになります。

 これが、ノートが「役に立つ」大きな意味です。

 それには、自分の煩悩だけではない少し大きな煩悩を見つけるとよいのです。それがいまの自分には見えないものを読み取ることです。

 

 見えないものを読み取るとは認識することです。自分のいまの思考では理解できなかった新しい別な思考世界ができあがります。

 どうすれば少し大きな煩悩を見つけることができるのでしょうか。

 小さな煩悩を脇に置き(仏教用語では「止観」と言います)、認識できることを増やして高い視点で思考すればよいのです。

 高い視点でものを見て理解するためにノートをつくるのです。

 

 認識が増えた(存在に気づいた)わかりやすい例を挙げます。

 友人のロンドン旅行の話をきっかけに、ロンドンの歴史に大変興味を持った人がいます。彼が新聞を開くとなぜかロンドンに関する記事や本の情報が目に飛び込んできます。電車の中吊り広告さえ目ざとく見つけます。

 それまでまったくロンドンに興味がなかった彼は、新聞にロンドンに関する記事があっても、存在すら気がつかなかったかも知れません。記事を読んでいても何も知識として吸収されていなかったでしょう。認識されていなかったからです。

 こうしたことは、だれにでも当てはまります。自分もこういう経験を何度もしたことがある、と思っていますね。

 引用終わり

 

 

 ノートの目的とは、「脳を活性化させて見えないものを読み取り、自分の新しい思考で物事への理解を深めるため」

 

 その「新しい思考で物事への理解を深めるため」に行うのが「コンセプチュアル・フロー」。ノートの基になっている思考方法のことで、苫米地博士が無意識に行っている思考方法をモデル化されたものです。

 博士は「ノートは『コンセプチュアル・フロー』を目に見えるようにしたもの」と定義されています。とても重要な知識ですので、ぜひこちらで詳細を確認してください↓

 L-08120213月シークレット… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 

 「コンセプチュアル・フロー」をゲシュタルト化できたでしょうか?

 

 ゲシュタルト化できたら、4つの御質問に対してのシンプルな回答がよく理解できるはず。そう、一言で答えると「コンセプチュアル・フロー」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 次回以降、すこし掘り下げながら解説します。

 

Q-363につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

私は「コンセプチュアル・フローそのものに大きなエネルギーが内包されている」と感じています。最後(Q-365)に取り上げます。

 

 

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Q-342~:瞑想をすると思慮深い方向に向かってしまい、エネルギーがなくなってしまう感じがします

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Q-354~:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。単に疲れているだけでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427647.html

 

 

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Q-361 “自分以外を幸せにする”がわからずモヤモヤしています

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:ゴールが見つからないと長い間思っておりましたが、自分以外を幸せにするという抽象的で絶対正しい?もので設定すればいいのだと思いました。このことに、先日ある苫米地式認定コーチとのセッションで気付きました。
 ですが、それに紐付くやりたいことは無数にあり、人それぞれでございます。それが何かは分かりません。モヤモヤしています。
 最近、我慢ならないくらいの不満を感じる日が多く、夜にドライブなどして落ち着かせています。生きている実感や充足がなさすぎて、希望が感じられない狭い世界に囚われている気持ちです。
 それに紐付くやりたいこと(コンフォートゾーン)がないがゆえ、このような状況にあるのでしょうか。また、現状、自己中心的になっているのでしょうか。

 

A:基本は「リラックスして前頭前野優位を維持する」こと。そのために逆腹式呼吸を続けてください。

モヤモヤ」「不満」「希望が感じられない」ときは呼吸を忘れているはず。どうですか?

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

つねに呼吸を意識に上げながら、その呼吸を含めモニタリングを。

モヤモヤ」「不満」「希望が感じられない」はモニタリングによる気づきだと思います。Yes, you’re good

 

 モニタリングしながら意識に上げるのが「バランス」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 以下、苫米地博士の著書「近未来のブッダ 21世紀を導くリーダーの鉄則」(サンガ、p58)より引用します。


快感と不安のバランス

 ただ、だいたいの場合は、快感よりも不安や疑問などのほうが上回ります。それでバランスがとれるはずです。つまり、自分が、なるべく自分の利益から遠い慈悲的な行為をするとき「これって果たしてやったほうがいいことなんだろうか」「今、しようとしている判断でいいのかな」という迷いや悩みは当然、出てきます。

 たとえば、被災地にボランティアに行こうというとき。自分なんかが行くよりは虎の子の貯金を送ったほうがいいんじゃないかとか、ボランティアするよりもまずは自分の本分の仕事をするべきじゃないかとか、悩むでしょう? 数ある選択肢の中で、実際の行為はたった一つしか選べません。だから「本当にこれでよかったのか」という問いには終わりがありません。つねにある中でベストな選択をしていくことの連続です。

 引用終わり

 

 

繰り返しますが、「モヤモヤ」「不満」「希望が感じられない」はモニタリングによる気づきです。「私らしい」とセルフトークして、リラックスを深めながら次のステップに進みましょう。

 (セルフトークはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

次のステップとは「ラベリング」。ラベリングは「ゴール側からの自己評価」のことです↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

そのゴールは、人生のあらゆる領域に設定します(バランスホイール)。趣味のカテゴリは「自己中心的」でもかまいません。

Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28656381.html

 

まずは趣味のゴールを再確認し、そこから社会性を考えたらどうでしょう?

 

 再び「近未来のブッダ」(p59)より引用します。苫米地式の「判断基準」を参考にされてください。

 

 

慈悲の判断基準

 我々は神ではありませんから、つねに部分情報で生きています。ですからつねに間違いを犯している可能性があります。でも、その部分情報の中で自分がベストな選択をするよう心がけるのです。

 そのときのベストとはなんでしょう? 判断基準をここで整理します。

 

 ◎それは自分以外の人にどれだけ役に立っているか。

 ◎利害関係がよりないほうがいい。

 ◎自分からできるだけ遠い人であればあるほどいい。

 

 究極までIQを高めて、自分は自分以外のものでできているという縁起の見方を手に入れれば、こういった基準は自然に入ってきます。

 引用終わり

 

 

 「縁起の見方を手に入れる」ために欠かせないことがあります。それは「社会性を考える」ためにも必須。何でしょう?

 

 そう、抽象度の高い思考です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そのための基本が「リラックスして前頭前野優位を維持する」こと。逆腹式呼吸を続けることで、リラックスとゆらぎを得ながら前頭前野優位を維持ことができます。

その上で「変性意識生成」!

 Q-071:認知的不協和の… Vol.8;「リラックスできる呼吸の無意識化」のコツとその先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14830941.html

 

目の前の現状よりも現状とは異なるイメージに強い臨場感を感じている状態を「変性意識(ASCAltered State of Consciousness)」と呼びます。苫米地博士は全ての変性意識生成方法を統一的に説明されています。それが「Rゆらぎ」。

 カテゴリ(フリーテーマ):自分のリミッターをはずす!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268324.html

 

 通常、抽象度が上がると、臨場感は下がります。具体的な情報量が減っていくからです。文字どおり“抽象的”になっていきます。

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 ところが、「Rゆらぎ」を利用すれば「抽象度を上げる際に同時に臨場感を上げていく」ことが可能になります。その秘訣が「呼吸」。詳しくはこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

 「抽象度の高い思考」とは、情報空間での運動のこと。じつは、それだけでは足りません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 忘れてはならないのは、物理次元でもしっかり「行動する」こと。その際の指針について、苫米地博士はこのように教えてくださいます。「近未来のブッダ」(p60)からの引用です。

 

 

行動の指針

 行動するときに、「努力」という概念はいりません。やりたいことをやっているのを努力とは言わないからです。やりたくないことをやっているのを努力というのです。

 そういうふうに考える上で大事なのは、やはりゴール設定です。抽象度の高いゴール設定によって、やりたいこととやりたくないことが決まってきます。私で言えば「世界から戦争と差別をなくす」というゴールがあって、やりたいこと・やりたくないことが決まります。その時々のベストな選択は、抽象度の高い思考があってゴールがあるからできるのです。ゴールがない人は生きていないのと同じ。ゴールがなければベストな選択はできないのですから。

 のちほどゴール設定については解説しますが、ぜひとも自分が「これだ」と思えるゴール設定をしていってみましょう。

 引用終わり

 

 

 まだ「努力しないといけない」「頑張らないといけない」と思っていませんか?

 

 意識には上がらない無意識のどこかに、have toが潜んでいるかもしれませんよ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 あるいはピュアなwant toが、何らかの理由によりhave toに変わっているのかも。私自身は「不安・恐怖(F)」「義務感(O)」「罪悪感(G)」に気をつけています。

 PM-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 

 以上をまとめて一言でアドバイスするとw、気楽!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 *詳しくはこちら↓

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

いずれにせよ、コーチの存在はとても重要です。とてもいいコーチと巡り会えたようですね。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

コーチとともに楽しみながらゴール設定(&達成)に取り組んでください。「意図」もお忘れなく。

L-142202111月小学校親子講演会(鹿児島県)-05;人の成長(人間形成)や進化・向上は情報空間で起こる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

 

 

 以上、私の回答です。

御質問ありがとうございました。

 

 

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 次回の開催は3/31(日)の予定です(←3/24から変更しました)。1ヶ月前に告知を行います。お楽しみに。

 

 

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近未来のブッダ




Q-360:こんな当たり前のことを訊いてもよいのでしょうか? <後編;「当たり前」を突き破る力>

  

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 今回は質問内容そのものではなく、質問と一緒に書かれていた言葉に潜んでいる課題(case-side)とその解決(plan-side)についての考察です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 前編;「当たり前」の正体

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33500920.html

 後編;「当たり前」を突き破る力


  

Q:何年も前から「これで合っているのか?」疑問だったのですが、なかなか言語化できなかったのと、「こんな当たり前のことを聞いて良いものか?」という気持ちがあったのですが、今回ぜひ伺ってみたいと思いました。

 

A2私たちはつい抽象度が低い次元に囚われてしまいます。煩悩があるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 だからこそ、逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得て、より高次の抽象度次元に向かい続けることが重要。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

では、そのために何を行えばいいでしょうか? コーチは何を心がけるべきでしょうか?

 

 

 前回(Q-359)は、コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)が両刃であることを確認しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 あるCZ=当たり前」のエリア)を他人と共有するほど、ますます「当たり前」から抜け出すことは難しくなります。

 PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 では、なぜ質問者は「当たり前」を突き破り、質問することができたのでしょう?

 

 鍵となるワードは「好奇心」。

 以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「『感情』の解剖図鑑」(誠文堂新光社、p114)より、「好奇心」の部分を7つに分けて引用(青字)します。

ワクワク(←好奇心)を感じながら、ゆっくり読み進めてください。Feel

 

 

「好奇心」とは

新しいものを好み、自分にとって珍しいことや未知のことに対し、強い関心や興味を持つ心。物事を探求しようとする心。人それぞれ、ドーパミンの分泌量によってその度合いは異なる。

 

 「好奇心」の度合いは「ドーパミンの分泌量」によって左右されます。よって、ドーパミンのコントロールが重要です。詳しくはこちらでどうぞ↓

 Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 

好奇心はホメオスタシス活動の一部

 一般的に、「好奇心がある人」は、「行動力がある人」「知性が高い人」と評価されがちです。

 しかし生物学的にみると、好奇心、すなわち「知りたい」という感情は、あくまでも、ホメオスタシス活動の一部にすぎません。

 「恥」の項でも述べたように、生物は常に、自分と環境との間で情報のやりとりをし、環境に何らかの変化が起これば、すぐに対応して、生体としての恒常性を維持しようとします。これがホメオスタシスであり、生き残るためには不可欠な活動です。

 そして、環境との間でやりとりされるのは、温度や湿度、地形など、物質的な情報だけではありません。特に人間の場合は、周囲の人との関係や、本から得た知識など、より抽象度の高い情報をも取り入れて、自我や世界観、認識パターン(ブリーフシステム)を構築し、日々更新し続けています。

  

 人間の場合はより抽象度の高い情報をも取り入れて、自我や世界観、認識パターン(ブリーフシステム)を構築し、日々更新し続けている」というのは、情報空間にまで拡張したホメオスタシスのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

それを苫米地博士が理論化されたものが、苫米地理論の第1世代「サイバーホメオスタシス理論」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 苫米地博士はさらっと書かれていますが、目の前の世界は自我の投影です。それが本気でわかることが“悟り”。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

  目の前の世界は自我の投影

 

だから、一人一宇宙です。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といった? <vol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 そして、その自我=一宇宙は、記憶で作られた様々な認識のパターン(ブリーフシステム)で構築されています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 

生物はみな、生き残るために、環境を知ろうとする

 「好奇心に基づいた行動」に見えるものは、実はこの、ホメオスタシスのための、ブリーフシステムの更新活動です。引っ越したときに、犬や猫などのペットは新しい家を隅々まで見て回ります。これは、自分の生命を守るため、「ここに餌を隠せるか」「ここに敵はいないか」など、新しい環境を偵察し、情報を自分の中に取り入れ、ブリーフシステムを更新しているのです。

 人間の場合も同様です。知識や分別のない小さな子どもにフタの閉まった箱を渡すと、十中八九、こじ開けようとするでしょう。大人でも、「好奇心が強い」と言われる人たちは、見えないものを見ようとしたり、貪欲に知識を仕入れたり、やったことのないことに積極的に取り組んだりします。それらの根底にあるのは、「生き残るために、自分の周りにあるもの(環境)をできるだけ知っておきたい」という本能的な欲求であり、それを人は「好奇心」と呼んでいるのです。

 

 子どもから大人に成長するにつれ、本能的(生理的)欲求 →安全の欲求 →所属と愛の欲求(社会的欲求) →承認欲求 →自己実現欲求 と変化していきます(自己実現理論)。

 PM-05-13~5:そもそも教育とは?-6)人間形成

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html

 

 それは「抽象度が上がる」ということ。

 PM-04-21~2:「抽象度を上げる」ときにマインド(脳と心)で起きる変化

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8749123.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8900535.html

 

 その各段階において、「新しい環境を偵察し、情報を自分の中に取り入れ、ブリーフシステムを更新する」という作業が行われます。それが「学習」です。

 PM-05-06~8:そもそも教育とは?-3)学習を促進する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

 シンプルにまとめると、ホメオスタシス活動=学習により抽象度が上がります

 (↑この表現は半分〇で半分×。その理由は?)

 

 

好奇心の強さは、ドーパミンの量に左右される

 好奇心は生存本能に基づいた、本来は誰にでもある感情であり、なくなることもありません。

 ただ、ブリーフシステムの更新活動は物理的・精神的な活動を伴い、非常にエネルギーを消費します。大量のドーパミンも必要とします。そのため、体力やドーパミンの分泌量によって、好奇心の度合いは大きく変わります。

 たとえば、好奇心が旺盛な人は、エネルギッシュでドーパミンの分泌が多く、やや多動な傾向があります。

 もちろん好奇心があることは、本人にとっては何の問題もありません。得た知識を適切に活かすことができれば、社会を生き抜くうえでメリットが大きいはずです。

 しかし、何でも知りたがったり、思い立ったらすぐに行動に移してしまったりするため、周りがふりまわされ、迷惑をこうむってしまうことが、少なくありません。

 逆に、ドーパミンの分泌が少ない人は、「新しいことをしたい」「何かを知りたい」といった意欲も少なくなりがちです。

 

 ドーパミンは食事で摂取したフェニルアラニンやチロシンを元に作られ、興奮した状態をつくるアドレナリン、不安や恐怖を引き起こすノルアドレナリンに変わります。

かつてはアドレナリンやノルアドレナリンの単なる前駆物質と考えられていましたが、ドーパミンそのものに、運動調節、ホルモン調節、快の感情や意欲・学習に関わる重要な働きがあることがわかってきました。

 

ドーパミンが減ると運動や思考が緩慢になってしまいます。

一般でも10歳老いるごとに10%のドーパミンニューロンが死滅するといわれており、年をとるごとに物理空間での身体の運動や情報空間での思考のスピードが遅くなる原因とされています。

病的にニューロン死が起きた結果ドーパミンが不足してしまう病気がパーキンソン病です。反対に、ドーパミンが増えすぎると幻覚や妄想などの問題を生じます。

 F-038~:「若いうちはやりたいこと なんでもできるのさ♪」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268333.html

 

 このようにドーパミンは運動系の脳内物質です。

したがって、「抽象度を上げる」とは、マインド(情報的な心、物理的な脳)の高度な運動だといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

 

好奇心を上手に使って活き活きと生きる

 ここでは、好奇心を上手に使って活き活きと生きる方法を紹介しましょう。

 

 「ホメオスタシス活動=学習により抽象度が上がる」が「半分〇で半分×」なのはクリアでしょうか?

 

CZと関係する大切な知識です。クリアでない場合はこちらをどうぞ↓

Q-306~8:私のまわりではそうでもないですvol.1~3:コンフォートゾーン>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30925409.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30976461.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30996032.html

 

 

好奇心を失うことは、生きるのをやめること

 歳をとると好奇心が衰えるのは、「自分という個体が生き残ることをやめよう」という本能が働くからです。

 次の世代を育て、種を存続させるため、歳をとった生物は必ず死にます。普通は、子ども世代が成体になるころに、親世代が死ぬようにプログラミングされていますが、人間の場合は成長が遅いため、孫世代が成人するころに、祖父母の世代が死ぬようになっています。

 そのための準備の一つが、好奇心を失うこと。つまり、ブリーフシステムの更新をやめ、生き残るための活動をやめることなのです。

 好奇心を失うことは、ゆるやかな自殺の始まりであるといってもよいでしょう。実際、好奇心を失うと、人は1年半で死んでしまうともいわれています。

 また好奇心を失った人、つまり未来志向でない人、新しいことへのチャレンジ精神が欠けている人は、社会においても居場所を失っていきます。

 

 「ホメオスタシス活動=学習により抽象度が上がる」が「半分×」なのは、「ホメオスタシスは“安定的”な状態を保とうとする活動」のことだから。通常は現状維持のために働くため、必ずしも抽象度は上がりません。

 

 ホメオスタシスが現状維持のために働き続けると、やがて好奇心が衰え、モチベーションが下がっていきます。

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 私は、そのような状態が「うつ(depression)」だと思っています。苫米地博士がおっしゃるとおり、好奇心を失い「うつ」になることは「ゆるやかな自殺の始まり」です。

実際、「うつ」と「自殺」は強く相関しています。

 S-04-11~3:本当の幸せを感じられない理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23107579.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23170992.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23234058.html

 

では、「ブリーフシステムの更新」を続け、「生き残るための活動」を加速させるためにはどうすればいいのでしょう?

 

 その答えは、冒頭の「より高次の抽象度次元に向かい続けるために何を行えばいいか?」と同じです。何でしょう?

 

 

好奇心を保ち続けるには

 いくつになっても好奇心を持ち続けたいか、それとも、ある程度の年齢になったら、新しいことを知ろうとしたりやろうとしたりせず、静かに暮らしたいか。そのあたりの価値観は、人によって異なるでしょうが、まだ元気に動き回れる年齢であれば、あるいは少しでも「長生きしたい」という思いがあるならば、好奇心を失ってはいけません。

 好奇心を持ち続けるために必要なのは、本書で何度も紹介していますが、現状の外にゴールを設定することです。

 たとえば、会社員が「社内で出世したい」と考え、そのゴールを達成するために行動しても、日々の生活はほとんど変わらないでしょう。しかし会社員が「俳優になりたい」と考え、行動を起こせば、新しい世界が目の前に開け、好奇心を持たずにはいられないはずです。

 世界観がガラリと変わり、ブリーフシステムが大幅に更新されれば、脳は新しい世界を「自分の居場所(コンフォートゾーン)」として認識するようになりますが、ブリーフシステムがほとんど更新されなければ、ホメオスタシスの強い力により、いつまでもいまの状態を維持しようとします。そして、現状の中にゴールを設定するのは、「ブリーフシステムをほとんど更新しない」のと同じことであり、「新しいものはいらない」「昨日も今日も明日も同じでいい」「未来はいらない」と考えているのと同じことなのです。

 

 そう、答えは「現状の外へのゴール設定」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 そして、冒頭の質問の「コーチが心がけるべきこと」とは、エフィカシーを上げることです。

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 「自分のゴール達成能力の自己評価」であるエフィカシーは、ゴール側のCZのレベルのことです。より正確にいうと、ゴール側のCZに働くホメオスタシス・フィードバックの強度のこと。

 Q-351:「情報的身体」というのがよくわかりません? <後編;プランサイド>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32956635.html

 

 そのホメオスタシス・フィードバックのあらわれが「好奇心」。

 「当たり前」を突き破り「ぜひ伺ってみたい」と思った心の中には、新たな現状の外に向かう“ゴールの種”のようなものがあるはず。その“種”を大切に育ててください。Yes, you’re good

 

 

 以上が私が感じたcaseplan。御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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-関連記事-

F-246:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.3;高揚(興奮)>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28968302.html

F-307~8:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.4~5;コンフォートゾーン>

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F-311~:デジタル自傷行為

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Q-246:続・気楽に生きたいのですが ~「気楽に生きる」ということ~ -04;「一人一宇宙」はゴールに向かう夢の一部

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28416456.html

 

 

「感情」の解剖図鑑




Q-359:こんな当たり前のことを訊いてもよいのでしょうか? <前編;「当たり前」の正体>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 今回は質問内容そのものではなく、質問と一緒に書かれていた言葉に潜んでいる課題(case-side)とその解決(plan-side)についての考察です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

Q:何年も前から「これで合っているのか?」疑問だったのですが、なかなか言語化できなかったのと、「こんな当たり前のことを聞いて良いものか?」という気持ちがあったのですが、今回ぜひ伺ってみたいと思いました。

 

A1:疑問を持ち続けることはとても大切なことです。なぜなら、この世は(あの世も)不完全だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 「これで合っているのか?」と問い続けるからこそ、スコトーマが外れていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「なかなか言語化できなかった」のは、それだけ抽象度が高い次元での思考だったからでしょう。それはとても素晴らしいことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 私たちはつい抽象度が低い次元に囚われてしまいます。煩悩があるから。

 だからこそ、逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得て、より高次の抽象度次元に向かい続けることが重要。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

では、そのために何を行えばいいでしょうか? 何を心がけるべきでしょうか?

 (私の答えは次回<後編>の最後に)

 

 

 ここまでが「コーチらしい」と感じた部分。ここからは「コーチらしくない」と感じた部分です。さらにリラックスしながら、気楽に読み進めてくださいw

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 「こんな当たり前のことを聞いて良いものか?」の「当たり前」の正体とは何でしょうか?

 

 最初に述べたとおり、この世は(あの世も)不完全です。ここでいう「この世」とは物理空間のこと、そして「あの世」とは情報空間のことです。どちらに対しても不完全性が働きます。

そもそも物理と情報は同じもの。同じもの抽象度の違いです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 ということは、絶対的な「当たり前」は存在しえないことになります。「当たり前」はつねに相対的(あるいは恣意的)です。では、何が「当たり前」を決めるのでしょうか?

 

 以下、苫米地博士の著書「幻想と覚醒」(三才ブックス、p75)より引用します。「当たり前」の正体を考えながら読み進めてください。

 

 

現実とは幻想の共有に過ぎない

 人間は、ある情報空間の中で、情報を共有することができます。これはホメオスタシスという人間が持っている機能が関係しています。

 ホメオスタシスとは、恒常性維持機能のこと。人間はストレスとなりうる外界の環境の変化に対して、常に安定した恒常的状態を保とうとする仕組みを持っています。ホメオスタシスは、生体を生きながらえさせるために、外界とフィードバックして常に自分の情報を更新します。

 このホメオスタシスがある情報空間とフィードバックすると、人間はその空間に臨場感を持つことができます。臨場感とは、さもその場に身を置いているように感じることで、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚……。ある空間に対して、あたかも五感で感じているような感覚です。

 1つの情報空間に、ホメオスタシスのフィードバックによって臨場感が高まると、その空間が自分にとっての現実(リアル)となります。目の前の物理的現実世界はもちろん、本の中の仮想世界や空想で生み出した世界も現実となるのです。

 これが、人々の間で約束事を生み、幻想を共有させています。

 仮にあなたが、「私は社長になりたい」と思っていても、所詮は約束事です。極めて狭い空間、短い期間内の約束事でしかありません。一部の人にしか通用しないことは、幻想に過ぎません。

 

 すべては、自分の心の中の世界です。それも自分の心が認めているごく小さな約束事です。

 電車の中で威張っている中年男性と若者が遭遇しても、彼らには物理的な光の反射、電車の振動くらいしか共有していません。それ以外には、何の約束事もないのです。ですから、中年男性がどれほど会社で偉くても、若者が擦り寄って挨拶することはありません。

 もし、中年男性が自分に関係が深いという意味で偉いということを若者が共有していれば、若者はすぐにでも挨拶するでしょう。自分が着席していたら、慌てて立って席を譲るかもしれません。でも、実際には共有していないので、そんなことはないのです。

 かつての日本には、年輩の人達がそういったことを期待していた節がありました。年功序列が当たり前だった頃は、年を取っている人は偉いということが社会全体で多少は共有されていたのでしょう。

 

 時代をもっと遡れば、そういった儒教的思想はさらに強く共有されていました。江戸時代の身分制度を見ても明らかです。平民が問答無用で平伏していた大名行列などは、まさに権威だけで人を従わせる典型的な悪例です。

 今でも儒教的思想は多少残っているところはあります。ただ、大名行列のような権威を振りかざして従わせることはありません。ですから、偉そうに振る舞う人に全く面識のない私たちが挨拶するというような愚挙は起こりません。

 身なりも関係ありません。どれだけ高給ブランドのスーツを着ていようが、貴金属を身に付けてようが、「あ、そう」で終わりです。

 にもかかわらず、ステータスが高い(と思い込んでいる)人達は、そのことに気付いていません。滑稽にも、皆が自分に擦り寄ってきて当たり前だと勘違いしています。ですから、電車やレストランでも偉そうな態度を通しているというわけです。

 引用終わり

 

 

 1つの情報空間に、ホメオスタシスのフィードバックによって臨場感が高まると、その空間が自分にとっての現実(リアル)となる

 

 当たり前」を決めるのは、個人のマインド(脳と心)での情報処理です。その情報処理は、脳が後天的に獲得した「認識のパターン」に基づいています。そう、ブリーフシステム(Belief SystemBS)のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

過去の何らかの記憶が「〇〇は△△であるべき」「〇〇なら△△で当然」といった「当たり前」を生みだし、RAS&スコトーマの働きによってどんどん強化されていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 強化された「当たり前」という臨場感空間(情報空間、情報場)は、やがてコンフォートゾーン化していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)とは、「居心地が良いと感じ、自然に振る舞うことができる、意識の中のエリア(空間)」のこと。そんなCZは、じつは、両刃。

 Q-306~8:私のまわりではそうでもないですvol.1~3:コンフォートゾーン>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30925409.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30976461.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30996032.html

 

 CZ(=「当たり前」のエリア)は、ホメオスタシス(homeostasis、恒常性維持機能)の働きにより強力に維持されています。なので、たとえ良い方向への変化だと頭ではわかっていても、「当たり前」からはなかなか抜け出せません。無意識が強力に抵抗してしまうのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 さらに、あるCZ=当たり前」のエリア)を他人と共有するほど、ますます「当たり前」から抜け出すことは難しくなります。「『こんな当たり前のことを聞いて良いものか?』という気持ち」は、そのような無意識の抵抗のあらわれでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

 さて、「当たり前」の正体はわかりましたか?

 

 当たり前」を生みだすのは「何らかの記憶でつくられたBS」。そして、その「当たり前」を維持するのは「情報空間とフィードバックしたホメオスタシス」です。

それらはすべて過去!

こんな当たり前のことを聞いて良いものか?」は、過去に縛られたままのマインドが発した叫び(SOS)といえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

 ここからまた「コーチらしい」と感じた部分。後編も含め安心して読み進めてくださいww

 

ぜひ伺ってみたい」は過去の呪縛を断ち切る大切な一歩。ただし、そのセルフトークのままでは、きっと「こんな当たり前のことを聞いて良いものか?」に戻ってしまうでしょう。なぜ?

 

そう、ホメオスタシス・フィードバックが働くから。

 

そもそも人間は、過去に縛られ、抽象度が低い次元に囚われてしまう存在です。

 F-206~:マトリックス/Matrix

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_414394.html

 

では、過去を断ち切り、より高次の抽象度次元に向かい続けるために、私たちは何を行えばいいでしょうか? 私たちコーチは何を心がけるべきでしょうか?

 

Q-360につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-追記-

 ぜひ伺ってみたい」は過去の呪縛を断ち切る大切な一歩。ただし、そのセルフトークのままでは、きっと「こんな当たり前のことを聞いて良いものか?」に戻ってしまうでしょう

 

 クリアでない場合はこちらをどうぞ↓

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 

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 次回の開催は3/31(日)の予定です(←3/24から変更しました)。1ヶ月前に告知を行います。お楽しみに。

 

 

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Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:止められてもやりたいゴールが見つかりません。とりあえず抽象度の高いゴールを1つ適当に設定すれば、止められてもやりたい情動も生まれてくるということでしょうか?

 

A:まずは基本から確認しましょう。ゴールのポイントは、1)現状の外、2)心から望む(100%want to)、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール) +4)自分中心を捨て去る です。

 L-10020218… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 「止められてもやりたい」は、もちろん、「2)心から望む(100%want to)」のこと。偽らざるwant toをゴールとして設定することはゴール設定の基本です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 ゴール設定の際に最も取り組みやすいポイントであるはずですが、御質問者のようになかなか「止められてもやりたい」を見つけられないというケースは少なくありません。なぜでしょう?

 

 

私が考える理由は大きく2つ。

1つは「ゴール設定自体がhave toになってしまっている」。その場合、無意識は強烈に抵抗します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

 もう1つは「『偽らざるwant to』がスコトーマに隠れてしまっている」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

スコトーマに隠れる理由としてよく感じるのが、「『他人の目』や『社会の評価』を気にしすぎ」だということ。気にすれば気にするほど、バイオパワーに束縛されてしまうことになります。

F-061~:バイオパワー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 とくに不安・恐怖(F)や義務感(O)、罪悪感(G)が結びつくと、まるで深い霧(FOG)の中にいるかのように「止められてもやりたい」を見失ってしまうはず。いかがですか?

 PM-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 そんなとき(FOG)は、まず逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得て、自分の心の内をのぞいてみましょう。

 F-217:不安と不満のはざまで1st. Step;「どうせ私なんか」と思った時は

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27570183.html

 

 きっと「恥」というゲシュタルトが見つかるはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 「恥」はきわめて“人間的”な感情です。なぜなら、それは「自分という存在や自分の言動が他人から見られ、評価される」という前提があってはじめて生じるものだから。

「恥」は自我と大きく関わる社会的感情なのです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 そんな「恥」は、完全に消し去るべき「頭のゴミ」といえます。「恥ずかしい」という思いは、容易にセルフイメージ=コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を引き下げてしまうから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 低いセルフイメージがCZ化してしまうと、その低いセルフイメージを維持するようにホメオスタシスが働きます。その結果、何をやってもうまくいかない状態に陥ってしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 もしもそんな状態に陥った時は、逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを深めながら、こんな自問をしてください。

 

 本当に恥ずかしいのか?

 なぜ恥ずかしいと感じているのか?

 

 さらに、こんなセルフトークも。

 

 私らしくなかった。私は可能性に満ちあふれた素晴らしい存在である!

 

 自分自身を「可能性に満ちあふれた素晴らしい存在」と素直に感じられたら、リラックスしたままゴール設定を再開してください。きっと「止められてもやりたい」を見つけられるでしょう。

 (その理由はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 止められてもやりたい」を見つけられましたか?

 

 見つけたなら、次のステップに進みましょう。

 その「止められてもやりたい」は偽らざるwant to、つまりあなたの本音であるはず。スコトーマを外して本音を見つけられたのはOKですが、その本音をそのままゴールに設定してはいけません。なぜでしょうか?

 

 以下、苫米地博士の著書「『性格』のカラクリ」(誠文堂新光社、p125)より引用します。「本音をそのままゴールに設定してはいけない理由」を感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

「自分がワクワクできること」が、ゴール設定の基本

 では、さっそくゴールを設定してみましょう。

 まずは「あなたが将来、どんな自分になりたいのか」「どんなことをやりたいのか」を考えてみてください。

 

 ここで大事なのは、「自分の本音を隠さないこと」です。

 「将来、なりたい自分」「将来、やりたいこと」が、「たくさんのお金を手に入れ、いい家に住み、おいしいものを食べ、みんなにチヤホヤされ、異性にモテるために、経営者になりたい」というものであれば、まったくかまいません。

 それがあなたの、偽らざる「want to」だからです。

 

 とにかく「自分がワクワクできること」「自分がどうしても実現したいと思うこと」をベースにすること。

 それが、ゴール設定の基本となります。

 

 もし「『お金持ちになりたい』『チヤホヤされたい』といったことを『なりたい自分』『やりたいこと』にしてはいけない」という思考が働いたなら、それは、あなたが「他人の目」を気にしている証拠です。

 あなたの脳内に、「お金を欲しがるのはみっともないこと」といった他者の価値観が摺り込まれており、誰に話すわけでも見せるわけでもないのに、ついつい「こんなことを他人に知られたら、呆れられてしまう」「恥ずかしい」と思ってしまうのです。

 

 しかし、「ゴールを設定し、それを達成するために行動する」のは、そうした「他者によって摺り込まれた価値観」からあなた自身を解放し、真にあなたらしい人生を生きるためでもあります。

 ですから、とにかく自分に対してだけは本音を隠さないようにしてください。

 他人に知られなければ、あなたが何を考えていようと、誰にも責められたり呆れられたりすることはないのです。

 

 ただ、本音をそのままゴールに設定していいわけではありません。

 多くの人の「本音の願望」は、抽象度が低く、自分中心的であり、あまりにゴールにふさわしいとはいえないからです。

 

 先ほど挙げた例についても、同様です。

 そこには「自分の幸せ」しか含まれていません。

 ただ単に「たくさんのお金を手に入れる」「いい家に住む」「みんなにチヤホヤされる」「異性にモテる」というだけでは、人間が本来感じるにふさわしい「幸せ」とは言い難いのです。

 

 PART1でお話ししたように、思考の抽象度の高さは、脳の進化の度合いと比例しています。

 抽象度の高い思考ができるのは、あらゆる生物の中で、前頭前野が発達した人間だけです。

 そして、抽象度が高くなれば高くなるほど、思考の内容は「自分中心」から離れ、より広い視野を持ったものになっていきます。

 ですから、脳の進化の歴史からすると、自分のことだけでなく、他人のことをも考えることができて、初めて人間は「人間らしい」といえるのです。

 

 そう考えると、「たくさんのお金を手に入れたい」「いい家に住みたい」「みんなにチヤホヤされたい」「異性にモテたい」といった願望は、いずれも「自分だけがいい思いをすること」「自分だけが優越感を覚えること」であり、抽象度が低い、どちらかといえば原始的な脳にふさわしい「幸せ」であると言わざるをえません。

 

 しかも、「自分だけの幸せ」には限界があります。

 自分だけの幸せを追求しているとき、人はどうしても、自分の幸せと他人の幸せを比べてしまいます。

 ところが、世の中には、お金であれ何であれ、より多くのものを持っている人はかならずいるものです。

 また、人間の欲望にはキリがなく、何かを手に入れれば、ほかの何かが欲しくなったり、失うのが怖くなったりもするでしょう。

 自分だけの幸せを追っている限り、人は不満や不安を抱え続けることになるのです。

 

 では、あなたにとっての「将来、なりたい自分」「将来、やりたいこと」が、次のような内容だったらどうでしょう。

 

 「たくさんのお金を手に入れ、入居者に満足してもらえるようなマンションを建てたり、おいしいものが食べられるレストランを出したいというシェフを支援したり、多くの人が幸せになれるような事業を展開する会社の経営者になりたい」

 もし、あなたが「自分が建てたマンションに住んだ入居者が満足してくれること」「自分がレストランに出資することによって、シェフやお客さんが喜んでくれること」など、「他人の幸せ」を「自分の幸せ」と感じられるなら、それは抽象度の高い、前頭前野が発達した脳にふさわしい「幸せ」だといえます。

 

 自分以外の人も一緒に幸せになる。

 それこそが、真に人間らしい「幸せ」であると、私は思うのです。

 

 さらに、「他人の幸せ」を「自分の幸せ」と感じられるようになれば、幸せを感じられる機会がどんどん増え、自分と他人を比べることがなくなり、手に入れたものを失う不安からも解放されます。

 このようなお話をすると、「きれいごと」だという人もいるかもしれませんが、おそらくみなさんも、今までの人生の中で、「他人の幸せ」に「自分の幸せ」を感じたことがあるはずです。

 

 たとえば、父の日、母の日、親の誕生日などに贈り物をして、親の喜ぶ顔を見たとき、「幸せだ」と思いませんでしたか?

 困っている人を助け、「ありがとう」と言われたとき、「幸せだ」と思ったことはありませんか?

 自分が作った料理を、他人がおいしそうに食べるのを見て、「幸せだ」と思ったことはありませんか?

 

 このように、「他人の幸せ」に「自分の幸せ」を感じるというのは、何も特別なことではありません。

 私たちがふだんから、しばしば経験していることなのです。

 

 ポイント:「自分がワクワクできること」がゴール設定の基本

 〇ゴール設定に際しては本音を隠さないようにする

 〇他人の幸せを自分の幸せとして感じることができるのは、前頭前野が発達した人間だけ

 引用終わり

 

 

 本物の「止められてもやりたいゴール」を見つけられたでしょうか?

 

 ゴールの抽象度が上がるほど、目の前の世界はどんどん豊かになっていきます。お楽しみに。

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 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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「性格」のカラクリ




Q-357:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。単に疲れているだけでしょうか? <vol.4;リラックスと緊張のサイクル -超越編-

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:私は最近、仕事の疲れなのか、休みの日なのに気持ちが良くない日が続きました。訳もなくイライラするなどです。また、不平不満や愚痴をいうタイプではなかったのですが、それをいうようになっている自分に気が付きました。

仕事は、しんどいと感じるときもありますが、ゴールの一部として思えるとやる気は湧きます。単に疲れているだけでしょうか?

 

 vol.1;「無気力」と「やる気がない」の違い&GMCZ

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 vol.2;リラックスと緊張のサイクル -基礎編-

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 vol.3;リラックスと緊張のサイクル -実践編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33233344.html

 vol.4;リラックスと緊張のサイクル -超越編-

 

 

A4:前回までは「訳もなくイライラ』を『訳のあるイライラ』に変える」ことがエンドステートでした

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14973460.html

 

「訳のあるイライラ」に変わった後の内省言語は、「緊張してラッキー」「緊張するほどラッキー」です。そんな言葉が自然に浮かんでくるまで「リラックスと緊張のサイクル」の体得に取り組んでください。

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

  

「リラックスと緊張のサイクル」を体得したら、次のエンドステートは「』を超越する」。それはどういうことなのでしょう?

 

まずはこちらの文章をお読みください。苫米地博士の著書「本番に強い脳と心のつくり方」(PHP研究所、p171)からの引用です。

 

 

スポーツに禅の教えは有効か?

 私の認識では、武道とスポーツは別物です。

 とはいえ、武道的精神とスポーツを融合させようと試み、一定の成果を上げている人もなかにはいます。アメリカNBAで、現在はロサンゼルス・レイカーズを率いるフィル・ジャクソンがもっとも有名でしょうか。

 彼は「ゼン・マスター」と呼ばれるほど、チームに禅のノウハウをもちこみ、かつてのシカゴ・ブルズ時代にはマイケル・ジョーダンやスコッティ・ピッペンを、現在のロサンゼルス・レイカーズではコービー・ブライアントという名プレーヤーを指導してきました。2008~09シーズンが終わった時点で、ヘッドコーチとしての優勝回数は歴代1位の10回を数え、プレーオフでの勝ち数も歴代最高を記録しています。

 彼が学び、チームの指導に取り入れた禅は、仏教本来の禅とは少し異なっています。鈴木大拙(1870~1966)という仏教学者が英語の著書によってアメリカに伝えたもので、道教的瞑想に近いものです。

 心の状態を平静に保ち、雑念をいかに消していくかに徹底して特化しているため、その点でスポーツ時の精神状態をコントロールするには効果的なのです。「無」を重視する道教の教えに則った修行だからです。道教的瞑想によって心を平静に保てれば、脳波もアルファ波支配になりますからね。

 ただ、仏教本来の禅はスポーツには向きません。

 仏教の禅の本質は止観です。初心者にとっての止観とは「煩悩を止めて観る」こと。そして止観をつきつめると、最後には「観ること自体を止める」という境地にいたります。この世は「観るから」存在するのであって「観ることを止めれば」存在しません。煩悩も「観るから」存在する、ならば「観ることを止めれば」煩悩も消える-。

 こうした仏教本来の禅をスポーツに持ち込んだらどうなるでしょうか?

 簡単です。「勝ちと負けは同じこと」となってしまいます。これがほんとうの禅であり、止観です。プロスポーツは成り立たなくなってしまいますね。

 ともかく、道教的な禅はプロスポーツのパフォーマンスを向上させるうえで有効ですので、もし禅の知識があるのならばプロスポーツに応用してもいいと思います。

 引用終わり

 

 

 止観をつきつめると、最後には「観ること自体を止める」という境地にいたる

 

 それが「『』を超越する」。その境地は、思いっきり抽象度が上がった境地であり、「勝ちと負けは同じこと」と同様に「すべてが同じ」とわかる無分別の境地です。

 F-318:観自在 <理論編-1観自在菩薩行深般若波羅蜜多時

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 *「抽象度」はこちら↓

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

宇宙の構造

 

 

 そんな境地のとき、脳内ではセロトニンが満ちあふれながらドーパミンも持続し、さらにはローアルファ波支配を保っています。そう、前回言及した「リラックス×緊張(興奮)のハーモニー状態」です。

 (前回のブログ記事はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33233344.html

 

 それは「空観」の状態である と私は確信しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 空とは「抽象度を究極的に高めていった先にある精神状態」のこと。

 空の境地にいたれば、現在・過去・未来という時間的なひろがり、ここ・あそこという空間的なひろがりをすべて包摂し、“この世”のあらゆることを瞬時に認知することができるようになります。それが「一念三千」です。

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

 ところで、苫米地博士と時空(物理空間)を共有されたことがありますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 私は年に何回かしかお会いする機会がありませんが、実際の苫米地博士はいつもニコニコされています。ニコ生やバラダンでのあの楽しそうな雰囲気そのままです。なぜなのでしょう?

 

 答えはシンプル。「いつも幸せを感じている」から。

 博士は意識的にセロトニン&ドーパミン状態をつくりだし、空と仮を包摂した中観の境地で生きられています。抽象度が高い思考をするほどドーパミンやセロトニンがあふれるのですから、どれほど豊かな幸せを感じられているのでしょう?

 

 そんな博士に学ぶ苫米地式は、中観の実践であり、ゲバラ主義!

 F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 その前提として、「いつも幸せ」はあたりまえ(=Comfort ZoneCZ)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

しかしながら、「いつも幸せ」に留まることはなく、つねに現状の外のゴールに向かって挑戦しつづけます。それが苫米地式!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 苫米地博士こそ、「リラックスと緊張のサイクル」の体現者であり、中観の実践者です。博士の活動の多くが機密性の高いものであるため(&抽象度がとても高いため)、ほとんどの人にとって知る由もないだけです。その一例がこちら↓

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_393431.html

 

 ぜひ書籍や講義動画などで苫米地博士の臨場感世界(情報場)を確認し、セミナー等で実際に会ってその臨場感を思いっきり体験し高めてください。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? <vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

 そうすることで「気持ちが良くない日が続く」は解決していきます。必ず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

 長くなりましたが、以上が私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

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 次回の開催は2/4(日)。詳しくはこちら↓

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Q-356:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。単に疲れているだけでしょうか? <vol.3;リラックスと緊張のサイクル -実践編-

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:私は最近、仕事の疲れなのか、休みの日なのに気持ちが良くない日が続きました。訳もなくイライラするなどです。また、不平不満や愚痴をいうタイプではなかったのですが、それをいうようになっている自分に気が付きました。

仕事は、しんどいと感じるときもありますが、ゴールの一部として思えるとやる気は湧きます。単に疲れているだけでしょうか?

 

 vol.1;「無気力」と「やる気がない」の違い&GMCZ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33182294.html

 vol.2;リラックスと緊張のサイクル -基礎編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33196855.html

 vol.3;リラックスと緊張のサイクル -実践編-

 

 

A3:前回(Q-355)は「リラックスと緊張のサイクルの裏には副交感神経と交感神経のサイクルがあり、神経伝達物質や内分泌物質が深く関わっている」ことを確認しました。

 

「リラックス→緊張→リラックス」のサイクルが重要だとわかっていても、なかなか緊張を解けないということも多いはず。

F-072:「糖尿病リスク予測ツール」に思う vol.2;わかっちゃいるけどやめられない

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15394923.html

 

そのような状況で心がけることについて確認しましょう。以下、苫米地博士の著書「本番に強い脳と心のつくり方」(PHP研究所、p163)より引用します。

 

 

決定的場面で簡単に緊張をほぐす方法

 逆境をつくるのは周囲の状況ではなく、あくまでも自分の判断といっても、慣れていない人が大観衆の前に出たり、試合を左右する打席に立ったりすれば、やはり緊張して体はガチガチになってしまうと思います。

 そこで、リラックス状態の簡単なつくり方をお教えしましょう。

 一つ目は、脳のカラクリを利用した方法で、「緊張をすればするほど、リラックスができる」ことを利用します。

 先述したように、リラックス状態のときに分泌されるセロトニンには、アドレナリンやドーパミンなどの抑制物質としての役割があります。つまり「緊張するからこそ(アドレナリンやドーパミンが分泌されるからこそ)、リラックスもできる」のです。

 ですから「いま自分はすごく緊張している」と感じたら、「緊張してラッキー。このあと思いっきりリラックスできるじゃん」と考えれば、そのとおりになるのです。逆に「緊張してマズイ。なんとか緊張を解かなきゃ」と焦ってしまうと、ますます緊張が解けなくなってしまいます。

 人間の脳の仕組みとして、ずっと緊張を続けることはできません。緊張すればするほど、アドレナリンやドーパミンが出れば出るほど、それを抑制するために勝手にセロトニンが放出されるからです。

 脳のこうしたからくりを知っていれば、緊張してもすぐに対処できます。

 二つ目の方法は、頭のてっぺん、もしくは足先から、順番に一つひとつの筋肉を緩めていく方法です。このとき「順番に」が最大のポイントになります。

 なぜなら「まずは腕、次に足」と選択的に緩めようとすると、選択した部位に意識が向いてしまい、ますますその部位の筋肉を緊張させてしまうからです。人間は何かを意図的に選択するとき(この場合は「〇〇の緊張を解こう」と意識すると)、そのことに対する内部表現が強くなってしまうので、結果として余計に緊張してしまいます。

 「今日は足の親指のつま先から」「今日は頭のてっぺんから」とスタート地点だけは決めて、あとは足先から(もしくは頭のてっぺんから)順番に緊張を緩めていったほうが効果的です。同時に逆腹式呼吸で息を吐き、お腹を膨らませながら緩めていくと、よりリラックス状態をつくりやすくなります。

 緊張したとき、「緊張した、マズイ」「リラックスしなきゃ」と焦ることが、いちばんしてはいけないことです。緊張を緩めようと強く思えば思うほど、逆に緊張します。

 焦るのではなく、気楽な気分で「いまノルアドレナリンが出ているから、次はセロトニンの出番だな」と体内物質の性質を把握したり、体の一部分から順番に緊張を緩めたりすることで、勝手にリラックスできるようになります。

 引用終わり

 

 

 緊張するからこそ(アドレナリンやドーパミンが分泌されるからこそ)、リラックスもできる

 

 アドレナリンやドーパミンなどの興奮系物質を抑制するのがセロトニンです。交感神経優位の緊張状態時にアドレナリンやドーパミンが多く分泌されるほど、それらを抑制するためのセロトニンが大量に分泌されます。だから「緊張してラッキー」!

 Q-327:最近「記憶が抜ける」ようなvol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31891038.html

 

 じつは、この“緊張→リラックス状態”を経験することは超重要! なぜでしょう?

 

 

 交感神経優位の極度の緊張から解放されてリラックス状態になると、副交感神経優位に変わりながらセロトニンが大量に分泌されます。セロトニンは前頭前野にはあまり作用しないため、大量のセロトニンでリラックスを深めながらも前頭前野ではドーパミンの興奮状態が続いているという無双状態が生まれます。

 (「ドーパミン」について詳しくはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29791782.html

 

 それは「幸福感に包まれながら、いまだ興奮が冷めやらぬ状態」。いわば「リラックス×緊張(興奮)のハーモニー状態」です。

 

 このセロトニン&ドーパミン状態を何度も経験すると、強い「プライミング」が形成されます(data)。だから「“緊張→リラックス状態”を経験することは超重要!」(claim)。

 では、「data」と「claim」をつなぐ「warrant(根拠)」を確認しましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 プライミングとは、「先に受けた刺激(先行刺激)によって、後続する刺激に対する認知や判断が影響を受け、特定の行動が促進または抑制される」こと。いわゆる報酬系(reward system)のことであり、洗脳技術の一種でもあります。

 Q-336:何かいい仕事はありませんか? <vol.3;認知ホメオスタシス -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32300998.html

 

 脳は何らかの報酬回路が働くときに、先にドーパミンが流れるようにできています。その現象がプライミング。じつはプライミングが「時間」の概念を生みだしています。

と苫米地博士が書かれています。<「脳と心の洗い方」p113>)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 さらに人間の場合、腹側被蓋野(ventral tegmental areaVTA)の中脳辺縁系投射であるA10神経など、ドーパミン経路が前頭前野にまでひろがっています。だから時空を超えた抽象度の高い次元に対してもプライミングを働かせることができます。つまり

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 現状の外(=高い抽象度次元)にゴールを設定する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

→ プライミングを働かせる(傍からみるとモチベーションup

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

→ ゴールの世界(未来)がコンフォートゾーン化することでホメオスタシスが働く

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *情報空間に働くホメオスタシスはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

  

 御相談の「訳もなくイライラする」ときは、何らかの緊張状態にあるはず。脳波でいうとベータ波支配、自律神経でいうと交感神経優位、内分泌物質でいうとアドレナリンやノルアドレナリンがいっぱい、そして脳機能は大脳辺縁系優位です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html


そんな時は自身の状態をモニタリングし、ゴール側から肯定的に評価(T)してください。

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

その上で「GMCZ」を再チェックしながら、脳波(ローアルファ波支配)や自律神経(副交感神経優位)を整え、セロトニン&ドーパミン状態を再現して前頭前野をさらに活性化させましょう。超論理の高次元空間まで突き抜けるイメージで。

S-02-12“超論理”を表現する言葉

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19021726.html

  

そのプロセスはプライミングを強化するビッグチャンス!
 気楽に取り組んでください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

Q-357につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

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 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 緊張するからこそ(アドレナリンやドーパミンが分泌されるからこそ)、リラックスもできる

 

 さらにいうと、極度のストレス状態で苦痛を感じると、ノルアドレナリンに加え、β-エンドルフィン(beta-endorphin)が分泌されるようになります。

 F-157:指一本でも役に立ちたい

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23874668.html

 

 β-エンドルフィンは中枢神経系と末梢神経系の双方で産生される内因性オピオイドです。

オピオイド(opioid)とは、1)ケシから採取されるアルカロイド、2)そこから合成される化合物、3)体内に存在する内因性の化合物 のこと。わかりやすく表現すると“麻薬”。

(「麻薬」は法律上の分類であり、すべてのオピオイド=麻薬というわけではありません)

 

β-エンドルフィンの鎮痛効果は、なんとモルヒネ(←医療用麻薬)の6.5倍もあります。そのストレス低下作用はとても強力です。

Wikipediaには「鎮痛効果はモルヒネの18~33倍」と記載されています)

 

 “ストレス低下作用”は情報空間の底面(物理空間)だけに限定されるものではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 β-エンドルフィンが出るほどの苦痛レベルでは大量のセロトニンが分泌されるため、苦しみから解放されたときの幸福感も思いっきり高まります。それは全抽象度での苦しみ(トータルペイン)を解消するために役立つはず。

 L-00120201… -01;「全人的苦痛(トータルペイン)」と「4つの苦痛」の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24505924.html

 

だから「緊張してラッキー」。さらにいうと「緊張するほどラッキー」!

 

 

 じつは、シンの「ラッキー」はさらに高い次元にあります(次回まとめます)。

 L-07520211… -04;抽象度を上げてIQを向上させる苫米地式トレーニング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29486824.html

 

 

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Q-355:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。単に疲れているだけでしょうか? <vol.2;リラックスと緊張のサイクル -基礎編-

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:私は最近、仕事の疲れなのか、休みの日なのに気持ちが良くない日が続きました。訳もなくイライラするなどです。また、不平不満や愚痴をいうタイプではなかったのですが、それをいうようになっている自分に気が付きました。

仕事は、しんどいと感じるときもありますが、ゴールの一部として思えるとやる気は湧きます。単に疲れているだけでしょうか?

 

 vol.1;「無気力」と「やる気がない」の違い&GMCZ

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 vol.2;リラックスと緊張のサイクル -基礎編-

 

 

A2:前回は、「無気力」と「やる気がない」の違いを理解した上で「ゴール→モチベーション→コンフォートゾーンと確認していく」ことをお伝えしました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 問題(課題)がなさそうなら、抽象度を下げて、よりテクニカルなポイントを確認していきましょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

  

 これから2回(Q-355~6)のエンドステートは「訳もなくイライラ』を『訳のあるイライラ』に変える」こと。そして最後(Q357)は「』を超越する」。いずれもキーワードは「リラックスと緊張のサイクル」です。リラックスを深めながらゆっくり読み進めてください。

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 ところで、コーチングはもちろん、ヒーリングやリーダーシップにおいても、リラックスが基本。そのためにまず行うべきことがあります。何でしょうか?

 

 そう、逆腹式呼吸↓

 F-217:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ <1st.Step;「どうせ私なんか」と思った時は

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27570183.html

 

 きっと同意していただけると思いますが、本気でリラックスしている状態をつくるのは決して簡単ではありません。気づかないうちに雑念(D)に囚われてしまうから。

 F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html

 

緊張と不安により雑念状態に陥ると、IQが下がってしまいます。「Fight or Flight」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 ゴールに向かってエネルギーと創造性を発揮し続けるためには、体をしっかりリラックスさせ、高いIQを維持し続ける必要があります。それが前回書いた「身心ともrefresh(=全抽象度でrefresh!)」の意味。

 (苫米地博士のIQが高い人の脳の使い方」の解説はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33051194.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33084025.html

 

 

 では、さらに掘り下げ、「脳波」について確認しましょう。皆さんは自分の脳波を測定してもらったことがあるでしょうか?
 (おそらくほとんどの人がないはず)

 

 じつは、脳波はリラックス度をはかるのに役立ちます。

 そもそも脳波(electroencephalogramEEG)とは、動物の脳で生じている電気活動のこと。脳波の大部分を形成する特定の脳波活動である基礎律動は、周波数帯ごとに異なった生理学的意義があります。例えば、リラックスが深まるほど、ベータ(β)→アルファ(α)→シータ(θ)と周波数が下がっていきます。

 

脳波(Wikipedia)

Wikipediaより引用

脳波 - Wikipedia

 

 

 スポーツやビジネスなどで思いどおりのパフォーマンスを発揮するためには、「リラックスしすぎではないリラックス状態」をつくることが重要です。

 適度なリラックス状態にあるとき、人間の脳はアルファ波の中でも低い周波数帯のローアルファ波支配(8~10ヘルツ)になっています。反対にいうと、ローアルファ波に脳波をコントロ-ルできれば、リラックス状態を自在に生みだすことができるということ。双方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 そのコントロール例のひとつが「バイオフィードバック」↓

 Q-285:ドーパミンの分泌を? <vol.5;ドーパミンをモニタリングする -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29811912.html

 

 光を利用する方法が有名ですが、音を使って脳波をコントロールすることもできるそう。苫米地博士が制作されている“機能音源(functional sound)”では、IQを上げるための音源にはアルファ波誘導のための音が、熟睡用の音源にはアルファ波→シータ波→デルタ波と誘導するための音が入っているそうです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/16799882.html

 

 私自身は光が点滅するゴーグルや機能音源をフル活用していますが、じつは光や音なしでもバイオフィードバックができます。それが「それぞれの脳波体験を臨場感をもってイメージする」こと。そう、トリガー&アンカーです。

 アンカーとなるローアルファ波体験とは、「時間を忘れるくらいに集中して取り組んでいる状態」です。とくに趣味に取り組んでいるときのような“没頭している意識状態”を思い出すだけで(トリガー)、同じ脳波を再現できるそうです(アンカー)。

 F-158~:無我夢中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

 

 さて、今回のテーマは「リラックスと緊張のサイクル」。

 人間の体には、もともとリラックス→緊張→リラックス→緊張……と、リラックス状態と緊張状態が交互に入れ替わるリズムが備わっています。つまり、リラックスがないと緊張も生まれないということ。

基本はリラックスです。そのためにトリガー&アンカーをフル活用します。

 

 リラックスと緊張のサイクルに深く関係しているのが、神経伝達物質と内分泌物質です。

 神経伝達物質とは「神経細胞間などで形成されるシナプスで情報伝達を介在する物質」のこと。ドーパミンやセロトニンがあります。

 内分泌物質とは、一般的にホルモンと呼ばれるもので、体内の決まった器官で合成・分泌されて、体液を通して体内を循環します。アドレナリンやノルアドレナリンがその代表です。

 

 *ドーパミン・セロトニン・アドレナリン・ノルアドレナリンについてはこちら↓

 Q-281~:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422146.html

 

 リラックスしているとき、人間の神経は副交感神経優位になっています。その後、アドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミンが分泌されて緊張状態になると、交感神経優位に変わります。

 交感神経優位の状態は目的を果たすまで続きます。目的を果たすとアドレナリンやドーパミンを抑制するためにセロトニンが一気に分泌され、副交感神経優位のリラックス状態に戻ります。

 このようにリラックスと緊張のサイクルの裏には副交感神経と交感神経のサイクルがあり、神経伝達物質や内分泌物質が深く関わっています。

 

 最後に、苫米地博士の著書「本番に強い脳と心のつくり方」(PHP研究所、p139)より引用します。「緊張とリラックスのサイクル」をイメージしながら読み進めてください。Feel

 

 

緊張にも二種類ある

 リラックスと緊張の理想的なサイクルをつくるには、どのようなリラックス状態、緊張状態にするかも考慮に入れなければなりません。

 じつは緊張状態には二つのタイプがあります。

 一つ目は、アドレナリンやドーパミンが分泌されて交感神経優位となり、しかも脳波がアルファ波支配にあるとき。この状態のときにはパフォーマンスが向上します。

 しかし、もう一つの緊張状態、同じくアドレナリンやドーパミンは分泌されているけれども、脳波はベータ支配になっているときは、逆にパフォーマンスが落ちてしまいます。

 前者が言うなれば「集中」「興奮」しているポジティブな緊張状態であるのに対し、後者は「恐怖」や「不安」によって緊張しているネガティブな状態です。

 単純にアドレナリンやドーパミンを分泌させて交感神経優位の状態をつくりたいのならば、極度の恐怖や不安を与えれば簡単です。しかし、何かを怖がっているときや不安を感じているときはベータ波支配の雑念状態になり、脳の機能が低下して運動能力も落ちてしまうのです。

 そもそもスポーツにおいて、ベータ波の役割はありません。ベータ波が支配すると緊張はしますが、それは雑念状態でもあるのです。「どうしよう、どうしよう」と思い込み、うろうろしたり、ガタガタ震えてきます。そのようなネガティブな緊張感は、スポーツにおいては出る幕はないのです。

 アルファ波支配の脳波でほどよいリラックス状態を維持しながら、アドレナリンやドーパミンを分泌させて「集中」「興奮」という意味での緊張状態をもたらすことが大切なのです。

 その緊張状態は、たとえるならば、むかしの狩猟民が獲物を狩っているときの精神状態です。まさに獲物と格闘しているとき、緊張はしますが集中・興奮しています。そのときベータ波はほとんど出ておらず、アルファ波支配になっています。緊張しながらも脳波はアルファ波支配になっているのが、スポーツにおいてはベストな緊張状態といえるのです。

 また、リラックス状態も、脳波によってアルファ波優位とシータ波優位に分けられます。理想的なのは、副交感神経優位で、脳波はローアルファ波支配になっている状態です。

 リラックスが必要だからといって、ゲーム中にシータ波支配にまでしてしまうと、おそらく次の動きに移ることができなくなってしまいます。ただし超一流選手は、試合中にそこまで脳波を下げる場合があります。言ってみれば瞑想状態であり、きわめて高い抽象思考をしていたり、気分を完全に切り換えたりしているのだと思われます。

 ゲームが完全に終わったら、そのときはシータ波まで下げて、さらにデルタ波支配の状態にまでなってグーグー寝てしまっても問題はありませんが、ゲーム中はローアルファ支配、周波数としては8ヘルツくらいを維持しておいたほうがいいでしょう。そうすれば思考の抽象度が上がり、運動能力も向上します。

 以上をまとめると、スポーツをしているときは、脳波をつねにアルファ波帯に収めておく必要があるのです。

 ▶緊張状態では、10~13ヘルツのアッパーアルファ波支配。

 ▶それ以外のリラックス状態、またはゴールを決めたあとやホームランを打ったあとは8~10ヘルツのローアルファ波支配。

 

 そしてゲームが終わったあと、シータ波やデルタ波支配まで下げて、セロトニンを思いっきり放出するようにします(ゲーム後にセロトニンをしっかり出すことの重要性については、次項で解説します)。

 ちなみに神経伝達物質やホルモンと脳波との相関関係のメカニズムについては、まだ解明されていません。

 脳波がシータ波、デルタ波まで下がっているときにはセロトニン、さらには睡眠と関連しているメラトニンが分泌され、アドレナリンやドーパミンが分泌しているとき、脳波はアルファ波からベータ波支配になっています。ですから関係性があることは疑いないのですが、どちらが原因でどちらが結果なのかはいまだわかっていません。

 ただ、アルファ波支配のときにパフォーマンスが向上することはわかっているので、スポーツ時には、リラックス状態のときも緊張状態のときも、つねに脳波はアルファ波支配の状態を維持するべきなのです。

 引用終わり

 

Q-356につづく)

 

 

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 次回の開催はR6.2/4(日)<←1/28から変更しました>の予定。テーマは「コーチングのコア×how?」です。4週前に御案内いたします。

 

 

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Q-354:休みの日なのに気持ちが良くない日が続きます。単に疲れているだけでしょうか?<vol.1;「無気力」と「やる気がない」の違い&GMCZ

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

  

Q:私は最近、仕事の疲れなのか、休みの日なのに気持ちが良くない日が続きました。訳もなくイライラするなどです。また、不平不満や愚痴をいうタイプではなかったのですが、それをいうようになっている自分に気が付きました。

仕事は、しんどいと感じるときもありますが、ゴールの一部として思えるとやる気は湧きます。単に疲れているだけでしょうか?

 

 vol.1;「無気力」と「やる気がない」の違い&GMCZ

 

  

A1:「それをいうようになっている自分に気が付きました」は、しっかりモニタリングができている証。

 Q-286:ドーパミンの分泌をコントロールまたは? <vol.6;モニタリングの意義>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29840102.html

 

しかも、ゴール側から「自分らしくない」と評価できているようです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 その観察と評価はとても重要です。詳しくは↓

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

仕事は、しんどいと感じるときもありますが、ゴールの一部として思えるとやる気は湧きます」ということですが、「ゴールの一部として思えるとやる気は湧く」ことより「しんどい」は物理空間が主と思われます。その場合、まずは休息を。

(詳しくはこちらでどうぞ↓)

Q-240~:毎日、無気力感に悩まされています ~気楽に生きる際の注意点~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418402.html

  

 以下、苫米地博士の著書「『感情』の解剖図鑑」(誠文堂新光社、p70~)から引用します。「無気力」と「やる気がない」の違いを立体的に理解してください。Feel

 

 

「無気力」とは

 気力や元気がないこと。進んで何かをしようとする気持ちが起きないこと。

 よく混同されがちだが、「無気力」な状態と「やる気がない」状態は、まったく別もの。対処法も大きく異なる。

 

本当はまったく違う、「無気力」と「やる気がない」

 無気力は、英語にすると「No Energy」。つまり、本来は、身体が疲れきっていたり、弱っていたりして、エネルギーがない状態を指します。

 これに対し、体力はあるのに、物事に取り組む意欲が湧かないのが、「やる気がない」状態です。

 

疲労からくる無気力と間違ったゴール設定によるやる気のなさ

 現代のサラリーマンには、無気力な人が少なくありません。仕事をやる気はあるのに、身体がついていかないのです。その原因は、睡眠不足や栄養不足です。身体と心にいいものを食べてしっかり眠ることが、無気力を克服する一番の方法だといえます。

 また、何かやりたいこと、達成したいゴールがあり、それに向かって全力で取り組んだ結果、気力を使い果たしてしまうこともあります。その場合も、ゆっくり休養をとる以外に、気力を回復する方法はありません。

 一方、身体は動くのに、「無気力で会社に行けない」という人の多くは、「会社の仕事をやる気がない」人です。

 彼らは、会社に行かないために、「体調が悪い」「気持ちが沈んでいる」など、さまざまな理由を作り出します。つまり、「会社に行かない」という方向に、たくさんの気力を使っているのです。

 何かを「やる気がない」というのは、ゴールが間違っている状態です。本当はやりたくないと思っていることを、無理矢理やっているから、やる気が起きなくなってしまうのです。「やる気がない」状態を克服するには、現在、ゴールだと思っているものを見直し、本当にやりたいと思えることを見つけるしかありません。

 引用終わり

 

  

単に疲れているだけでしょうか?」に対する私の回答は、「そうかもしれません」。

繰り返しますが、まずはしっかりと休息をとってください。

 Q-269:薬をやめることができますか? <中編:case-side(ワーク付き)>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29213970.html

 

 ところで、先ほど「『無気力』と『やる気がない』の違いを立体的に理解してください」と書きました。立体的に理解するために意識に上げるべきことがあります。何でしょう?

 

 そう、抽象度。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度を意識に上げ続けていると、やがて目の前の世界が立体的に感じられるようになっていきます。底面の物理空間から頂点である空(くう)に向かって拡張していく感じで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 *「空(くう)」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 そんな意識状態(=世界を立体的にとらえている)で「しっかりと休息をとる」を考えると、その「休息」という言葉が情報空間中にひろがって感じられるはず。物理空間の体から情報空間の心にまで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 身心、つまり体と心はそもそも同じもの。同じものの抽象度の違いです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html

 

身心ともrefresh(=全抽象度でrefresh!)したら、次は「ゴールは本当に心から望むものか?」を確認してみましょう。

Q-136~:問題が生じたゴールへの向き合い方

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397998.html

 

 再度、「『感情』の解剖図鑑」(誠文堂新光社、p71)より引用します。今度は「ゴール」という概念(ゲシュタルト)を感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

ゴール設定は定期的に見直しを

 仕事を続けているうちに、ゴールのあり方が変わってしまうこともあります。最初は、本当にやりたいことがあって、その会社に入ったはずなのに、いつの間にか「生活するために働かなければ」と思うようになってしまったり、会社の中で出世することが目標になってしまったり、とにかくノルマを果たすことしか考えられなくなってしまったり……

 「生活のために働く」「会社の中で出世する」「ノルマを達成する」というのも、他人から押し付けられたゴールに過ぎません。そのようなゴールを目指して働いていると、それこそやる気がなくなってしまうこともあるでしょう。

 もし、「時間の経過とともに、ゴールの設定がズレてきている」と感じたら、正しいゴールを設定し直すことをおすすめします。

 引用終わり

 

 

 モチベーションは、「have to」ではなく、本当に「want to」でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

モチベーションが「want to」なら、今度はコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を確認しましょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

  

ゴール側の世界(w1)の臨場感が高まるほど、現状(w0)は「気持ちが良くない」感じがします。「訳もなくイライラする」は、その証かもしれませんよ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

下記ブログ記事を参考に、ぜひ御自身のCZを再確認してください。

(苫米地博士の言葉を引用しています↓)

Q-306~8:私のまわりではそうでもないですvol.1~3:コンフォートゾーン>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30925409.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30976461.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30996032.html

 

Q-355につづく)

 

 

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F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

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Q-059:今まで「仕事をしなければならない」という気持ちが強いでした

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Q-284~5:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.4~5;ドーパミンをモニタリングする>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29791782.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29811912.html

Q-287:ドーパミンの分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか分かるようになるのですか? <vol.7;モニタリング&ラベリングの意義>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29863863.html

Q-334~:何かいい仕事はありませんか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426303.html

 

 

「感情」の解剖図鑑



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