苫米地理論を研究し、苫米地式を実践する <CoacH T>

認知科学者 苫米地英人博士に学び活動するコーチ・ヒーラー・医師 CoacH T(タケハラクニオ)ブログ

カテゴリ: F:フリーテーマ

F-449:音楽から引退することはできない <vol.3;「懐かしい思い出として記憶しているだけ」>

 

映画音楽の巨匠 ジョン・ウィリアムズ(John Towner Williams1932~)は、昨年(2025年)、自伝を出版しました。その出版に関するインタビューの最後の言葉は「音楽から引退することはできません。それは呼吸のようなもので、私たちの人生だから」。

 巨匠らしい抽象度の高さを感じさせる言葉ですが、そこに至るまでは“らしくない表現”が続きました。例えば、映画音楽について

あまり好きではなかった

懐かしい思い出として記憶しているだけ

儚く、断片的

ただの仕事」  とコメントしています↓

ジョン・ウィリアムズ「映画音楽あまり好きじゃなかった」「ただの仕事」 | THE RIVER

 

そのブリーフシステムを分析する過程で感じたことを整理しながら、これらの発言を考察します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 vol.1;映画音楽の巨匠の軌跡

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38315386.html

 vol.2;「映画音楽はあまり好きではなかった」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38335373.html

 vol.3;「懐かしい思い出として記憶しているだけ」

 

 

ボストン・ポップス・オーケストラ(Boston Pops Orchestra)の主席指揮者に就任した頃(1980年代)のウィリアムズには、きっと「『映画音楽』のポジション(←旧エスティーム)を引き上げる」という強い思いがあったはず。

 Q-460:「この世をよくしたいなら権力から離れる」とは? <vol.4;エスティーム>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37991770.html

 

 それはウィリアムズが想定する「『映画音楽』のあるべきコンフォートゾーン(CZ)」に戻ろうとするホメオスタシス・フィードバックだといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *情報空間に働くホメオスタシスはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 やがてウィリアムズ自身のゴールが更新されるにつれ、CZ自体も変化していったに違いありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 「映画音楽」から「音楽」、「音楽」から「芸術」 と抽象度が上がりながら。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

ところで、「真っ暗な映画館の中で、映画の世界に没入する」というのは、強烈な変性意識体験といえます。

 L-217202208月シークレットレクチャー -04;情報を操作する鍵

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37162258.html

 

変性意識(Altered State of ConsciousnessASC)とは、「目の前の現状よりも現状とは異なるイメージに強い臨場感を感じている状態」のこと。映画の場合の「異なるイメージ」とは、もちろん、作り手が創造する可能世界(possible world)のことです。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 その「映画の世界に対する強い臨場感」(←アンカー)と強く結びついているのが「映画音楽」(←トリガー)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 ある映画を縁に構築した何らかのイメージや“大切な思い出”を、映画音楽は強力に引き出します。何年経っていたとしても、ほんの一瞬で。

 F-445~BLACK RAIN

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_433236.html

 

 ただし、その働きは諸刃。

 映画音楽が引っ張り出す強い臨場感を伴ったイメージや大切な思い出“には、たいていは強い情動がはりついています。

 F-001:やり場のない

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516364.html

 

 以下、苫米地博士の著書「音楽と洗脳 美しき和音の正体」(徳間書店、p75)より引用します。前回(F-448)引用した部分のつづきです。

“音(の連なり)”が“音楽”に変わる不思議を感じてください。Feel

 

 

◎複雑な音の変化は大脳を直接刺激する

 このあと、音は大脳皮質に入ります。

 大脳皮質では音楽の要素であるリズム、メロディ、ハーモニーを感知していくことになります。ひと言で言えば、ここから“音楽”として音を理解していく作業に入ります。

 P76の図を見てください。

 

 

音楽情報の2つの流れ(音楽と洗脳 p76)

 

 

 脳幹から入ってきた「音情報」は、最初に一次聴覚野に入ります。

 一次聴覚野では一定の周波数帯を担当する神経細胞があることが確認されています。例えば、2つの複雑音が別々に鳴っている時には反応しないのに、連続して鳴ったり、一定の順序を持って鳴らされる時にだけ反応する細胞などがあることがわかっています。

 このあと、腹側経路と背側経路の2つの経路によって音は統合されていきます。

 まず、腹側経路ですが、一次聴覚野を出たあと、38野の側頭極に入ります。

 ここは他人への思いやりなど社会的心的情動や意味記憶などに関係する機能を持つところで、そのあと、未来の予測などに関わる機能を司っている前頭極(10野)へと流れていき、最後は大脳辺縁系に流れて情動を喚起させます。

 一方、背側経路は、一次聴覚野から前頭葉の角回(39野、40野)に向かいます。ここは言語の認知を行う部位で、そのあと、一次運動野の4野、6野の補足運動野、8野の前頭眼野、9野の前頭前野背外側部を経由して10野の前頭極に至ります。そのあとの流れは腹側経路と同じです。

 腹側経路は、情報を統合的に判断し、意味や評価付けをしていきます。背側経路は自分を中心として何がどこに配置されているか、空間情報を把握します。

 人間は音楽を聴くだけでなく、演奏もしますから、位置情報や運動野との連動はとても重要になります。また、言語野には発声との関わりもありますから声を出す、歌を歌うという動作とつながっていきますし、言語が持つイメージとも関連しながら、前頭前野、前頭極へ情報を送り出します。

 最終的にはこれらを前頭前野で統合的に処理したのち、音楽情報は大脳辺縁系に行って情動を揺り動かすのです。

 そして、ここで最も覚えておいてほしいのは、音の情報が末梢神経から脳幹、大脳皮質、大脳辺縁系へと、脳の隅々を巡って、活性化させていることです。

 音楽は複雑な音情報です。周波数の変化、音圧の変化、周波数の連携や重なりがコンマ単位で起きています。

 これを正確に聴き取り、統合し、意味を自分で付け加えて、情動を揺さぶり、足を踏み鳴らす、リズムを取る、涙を流すなど運動まで起こしています。

 もしも、楽器の演奏ができる人ならば、さらに効果は倍増です。

 楽譜を読みながら演奏する場合であれば、視覚情報と聴覚情報と身体動作の統合といった複雑な情報処理を鍛えることができます。他の楽器と合わせる時には、ソロ演奏よりも情報処理の要素が増えます。

 そして、何より注目すべきは、音楽を演奏していない時です。

 音楽が弾ける人間は、演奏していない時でも、音楽を聴けば、背側経路が発火し、運動野まで含めた大脳全体を刺激しているのです。

 私がかねてから、最高の脳トレとして楽器の演奏を挙げているのはこのためです。

 引用おわり

 

 

 最終的にはこれらを前頭前野で統合的に処理したのち、音楽情報は大脳辺縁系に行って情動を揺り動かすのです。そして、ここで最も覚えておいてほしいのは、音の情報が末梢神経から脳幹、大脳皮質、大脳辺縁系へと、脳の隅々を巡って、活性化させていることです

 

 情動(感情)には、ネガティブなものとポジティブなものとがあります。

 

 映画音楽がトリガーとなりネガティブな情動が引き出されると、大脳辺縁系の扁桃体が優位になってしまいかねません。

例えば、特定の国や民族を悪者に仕立て上げた「反〇映画」とかがそう。映画音楽により怒りや憎悪がよみがえると、論理的思考を司る前頭前野の働きが抑えられ、理性的に行動することが難しくなります(Fight or Flight)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 映画音楽によりポジティブな情動が引き出される場合も危険。名誉心や幸福感といった情動が刺激されると、ドーパミンやセロトニンが大量に放出されて、他者にとって有利な方向に誘導されかねません。

鹿児島ではタイムセール中に米映画「ロッキー」のテーマ(「Gonna Fly Now」)がかかるスーパーがありますが、セール中は多くの人がトランス状態になっているはずです。

Q-284~5:ドーパミンの分泌をvol.4~5;ドーパミンをモニタリングする>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29791782.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29811912.html

 

 これらはいずれも危険な状態。情動はしっかりコントロールする必要があります。

 Q-471~:嫌がらせを受けた場合、どのように抵抗したらいいですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_433000.html

 

 情動(感情)をコントロールする基本は、「情動を娯楽にする」こと。

娯楽にすることができると、抽象度が上がった視点を保つことができるようになります。それは前頭前野優位を維持するということです。

 Q-353:傷つくような他人の言動に出くわした場合、どのような態度で接することが正解なのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33148921.html

 

 ただし、そうなると映画音楽や映画自体も「娯楽」にカテゴライズされてしまいかねません。そもそも音楽は、「娯楽」ではなく、「芸術」であるはずなのに↓

 F-417:煩悩か 芸術か

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37518824.html

 

「娯楽」にカテゴライズされた映画音楽や映画は、無意識下で「芸術ではない」と判断されてしまうはず。だから、リアルな情動を引き出す映画音楽について、あるいは娯楽と思われてしまう映画音楽について、ウィリアムズは「あまり好きではなかった」とコメントしたのでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

懐かしい思い出として記憶しているだけ」という冷めた言葉には、「映画音楽を『超次元偏微分誤差最小化空間の下ではなく上に現れる』という芸術の領域にまで引き上げたい」といった思いとその苦労が滲み出ています。

 F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 

  懐かしい思い出として記憶しているだけ

 

 

 そんなウィリアムズですが、人々の「思い出」や「記憶」をうまく利用するような作曲も積極的に行っていました。それは特定の人物や状況に主題をつける「ライトモチーフ」と呼ばれる手法です。

例えば1977年の「スター・ウォーズ」1作目(Episode /A New Hope)で使われた「レイアのテーマ」は、2019年の9作目(Episode /The Rise of Skywalker)の中でもレイアの存在(force)を感じさせる重要なシーンで使われています↓

John Williams & Berliner Philharmoniker – Williams: Princess Leia's Theme

 

 ときには映画を超えて使われることも。

スピルバーグの代表作「E.T.」(1982年)の中で、仮装した“E.T.”がハロウィンに行くシーンがあります。ヨーダに仮装した子どもとすれ違った場面で、一瞬「ヨーダのテーマ」が流れていました↓

 John Williams & Berliner Philharmoniker – Yoda's Theme (Official Music Video)

  

 さらにはサブリミナルメッセージが仕込まれることも。

 1999年に公開された「スター・ウォーズ」新3部作(プリクエル・トリロジー)の1作目(Episode/The Phantom menace)のラストシーン(華々しいパレードの場面)で流れる音楽には、じつは、“秘密”が隠されています↓

 Star Wars Episode 1 Soundtrack- Augie's Great Municipal Band And End Credits

 

それは、その後のストーリー展開を知っている人の情動を激しく揺さぶり、Rをゆらがす(ゆるがす)サブリミナルな仕掛けです。

 Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html

 

「スター・ウォーズ大好き!」という方に伺います。

ウィリアムズの仕掛けに気づいていましたか?

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

F-450につづく)

 

 

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F-448:音楽から引退することはできない <vol.2;「映画音楽はあまり好きではなかった」>

 

映画音楽の巨匠 ジョン・ウィリアムズ(John Towner Williams1932~)は、昨年(2025年)、自伝を出版しました。その出版に関するインタビューの最後の言葉は「音楽から引退することはできません。それは呼吸のようなもので、私たちの人生だから」。

 巨匠らしい抽象度の高さを感じさせる言葉ですが、そこに至るまでは“らしくない表現”が続きました。例えば、映画音楽について

あまり好きではなかった

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ただの仕事」  とコメントしています↓

ジョン・ウィリアムズ「映画音楽あまり好きじゃなかった」「ただの仕事」 | THE RIVER

 

John_Williams_2024(Wikipedia)

ジョン・ウィリアムズ(2024年撮影)

Wikipediaより引用

ジョン・ウィリアムズ (作曲家) - Wikipedia

 

 

そのブリーフシステムを分析する過程で感じたことを整理しながら、これらの発言を考察します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 vol.1;映画音楽の巨匠の軌跡

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38315386.html

 

 vol.2;「映画音楽はあまり好きではなかった」

 

 

 今回は映画音楽について「あまり好きではなかった」と述べたウィリアムズの心の内を考察します。もちろん自由訳です。気楽にお読みください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 1979年の「スーパーマン」と1981年の「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」の間に、ウィリアムズはボストン・ポップス・オーケストラ(Boston Pops Orchestra)の主席指揮者に就任します。依頼したのは当時ボストン交響楽団(The Boston Symphony OrchestraBSO)の音楽監督を務めていた小澤征爾さん(1935~2024年)だったそう。

 小澤征爾 - Wikipedia

 

 就任4年目の1984年(「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」の頃)、リハーサル中に団員が選曲に対して反発し、翌日ウィリアムズが辞表を提出するという“事件”が起こります。

 当時のボストンの音楽家たちは娯楽音楽に対して否定的で、映画音楽を嫌っていたそう。ウィリアムズ自身も「映画音楽を見下していて、演奏したがらない。あまりに態度が悪くて、プロ意識に欠けると感じた」と回顧しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 これらの言動から感じられるのは、ウィリアムズが映画音楽に対して誇りを持っていたこととその可能性を確信していたこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 きっと当時のウィリアムズには「『映画音楽』のポジション(←旧エスティーム)を引き上げる」という強い思いがあったはずです。

 Q-460:「この世をよくしたいなら権力から離れる」とは? <vol.4;エスティーム>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37991770.html

 

 それはウィリアムズが想定する「『映画音楽』のあるべきコンフォートゾーン」に戻ろうとするホメオスタシス・フィードバックだといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その強力なホメオスタシスの源は、もちろん、ゴール。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 それは「映画とその音楽が、人々の苦しみを最小化し、幸せを最大化している」といった抽象度の高いものであったはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その証拠に、ウィリアムズは団員の謝罪を快く受け入れ、辞意を撤回します。これは私憤ではなく、公憤だったことのあらわれといえます。そして、1993年までの計13年間、主席指揮者を務め続けました。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 ゴールに向かう間に、ウィリアムズのミッションは「音楽家の生活を守る」ことや「若手音楽家を育成する」ことにシフトしていったようです。きっとゴール自体も「オーケストラという音楽文化を守り、さらに発展させ、後世に手渡す」といったことに上書きされていったはずです。

 F-407:自由訳「守破離」 vol.5(最終話);苫米地式「守破離」の真髄

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37145932.html

 

 その背景にあったのは、「電子音楽」と呼ばれる新たな音楽文化に対する危機感でした。映画音楽でいうと、シンセサイザーを駆使するハンス・ジマー(Hans Zimmer1957~)のような次世代作曲家の登場です。

 F-344:止められないんだ! これを聴いて、脚本を書くときのインスピレーションにしてほしい

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34150617.html

 

 そのようなゴール&ミッションの変化がコンフォートゾーンを書き換え、やがて映画音楽を「あまり好きではなかった」に変えていったに違いありません。

 Q-299:どれくらい相手に共感していいものでしょうか? <実践編;現状打破>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30759661.html

 

  

 ところで、前回引用した部分(「音楽と洗脳 美しき和音の正体」)で、苫米地博士はこのように書かれていました。

 

 それにしても不思議なのは、なぜ、ある一定の響きやパターン、変化が脳を刺激するのか? です。

 そもそも音とは空気の振動です。この振動が耳から入り、長さ約3.5センチの外耳道を通って鼓膜を揺らします。たったそれだけのことなのに、人は音に気持ちよさや不安感などを感じ、時にはトランス状態にまでなってしまいます。

 

 以下、前回引用部分のつづきです(p73)。

 

 

◎音の変化は脳が聞き分ける

 蝸牛で音を電気信号に変えたあとは下部脳幹にある蝸牛神経核で音を認知していきます。

 この蝸牛神経核では定常音を感知します。

 定常音とは変動数の少ない音で、たとえると街の雑踏のような音のことです。定常音の変動数が少なければ環境音化しますし、大きければ耳障りな騒音、雑音になります。

 蝸牛神経核では、街の雑踏のような変動数の少ない音だけを感知するための神経細胞が揃っており、定常音がスタートした時だけ発火する細胞、定常音が持続しているあいだ発火し続ける細胞、そして定常音がやんだ時に反応する細胞があります。

 つまり、蝸牛と蝸牛神経核によって、その音が高い音なのか、低い音なのか、長く続く音なのか、短い音なのか、基本的な判断をしています。

 蝸牛神経核を出たあとは上オリーブ核に入ります。

 ここでは音の位置情報が分析されます。両耳から送られてきた音情報を解析して、上下前後左右、音がどちらの方向から来ているのか、音の出どころ、自分の立ち位置など音の奥行き、空間情報を感知します。

 そして上オリーブ核を出たあとは上部脳幹の下丘から内側膝状体に入ります。

 下丘の中心核には各周波数に反応する神経細胞が同心円状に広がっています。低周波に対応する細胞は背側に、高周波に対応する細胞は腹側にあります。また、内側膝状体の腹側核では神経細胞が周波数ごとの層構造に収まっています。

 AMニューロンと呼ばれる神経細胞は音圧(音の大きさ、ボリューム)が一定の周期で動いている時に反応し、FMニューロンと呼ばれる神経細胞は周波数の変化(音の高低)に対して反応します。

 音圧の変化に対応するAMニューロンにしても、周波数の変化に対応するFMニューロンにしても、細分化されていて、例えば、FMニューロンには周波数が高くなる時だけに反応する細胞や、低くなる時だけに対応する細胞などもあります。

 ここでは、周波数ごとの音の大きさや音の変化を感知しています。要は、周波数と音波の物理的な特質(音の高さ、強さ、音の波形)を分析しているわけです。

 引用おわり

 

 

 このような詳細な仕組みを知るほど、「音に気持ちよさや不安感などを感じる」ことが、さらに不思議に感じられるはず。それは「仕組み」の抽象度と「気持ちよさや不安感」の抽象度とのギャップの拡大によるはず。

 F-302:芸術は高抽象度の未知なるLUB。ではvol.4;同調能力の秘密>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32026141.html

 

誰もが美しい音楽が心を癒やすことを知っていますし、音楽によって元気がでたり、反対に悲しみが止まらなくなることを経験しています。

では、“音(の連なり)”はどのように“音楽”に変わるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 そんなことを考えていたら、“音楽”の不思議を実感した経験を思い出しました。それは50代で病に倒れた同僚の葬儀に参加したときの記憶です。

 F-001:やり場のない

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516364.html

 

50代という若さで、しかも診断からあっという間に亡くなってしまったため、葬儀場は深い悲しみに包まれていました。厳かに進んでいた葬儀の最後、出棺のときに「故人が希望されていた曲です」というアナウンスとともに流れたのは六甲おろし。

 

イントロが流れた瞬間、葬儀場の雰囲気は一変しました。それまでの暗く重たい雰囲気が、いきなり7回裏の甲子園球場のような雰囲気に変わりました。色でいうと黒から真黄色に変わった感じ。

阪神ファン仲間に違いない人たちの合唱の中、泣きながら口ずさむ家族とともに、故人を乗せた車は静かにではなく、にぎやかに出発しました。

Q-369:共感覚がなかなかうまく実践できません <vol.1;理論編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34066679.html

 

 あの日葬儀場にいた阪神ファンと家族は、同じような記憶(←アンカー)を共有していたはずです。その記憶を引き出すきっかけ(←トリガー)として機能していたのが、「六甲おろし」という音楽でした。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 同様に、ある映画を縁に構築した何らかのイメージや“大切な思い出”を、映画音楽は強力に引き出します。何年経っていたとしても、ほんの一瞬で。

 F-445~BLACK RAIN

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_433236.html

 

 ただし、その働きは諸刃。

その事実を痛感していたからこそ、晩年のウィリアムズは、映画音楽について「あまり好きではなかった」とコメントしたのだと思います。

L-136202111… -05;イマジネーションによって作った限界を破壊し

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33084025.html

 

F-449につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記1

きっと当時のウィリアムズには「『映画音楽』のポジション(←旧エスティーム)を引き上げる」という強い思いがあったはずです

 

 「『映画音楽』のポジション」に関連して、世界的なチェロ奏者 ヨーヨー・マ(Yo-Yo Ma1955~)はこのようにコメントしています(Disney+「ジョン・ウィリアムズ 伝説の映画音楽」)。

 

 子どもの頃から疑問だったなぜ音楽のジャンルにはたくさんの壁があるのか?

 ジョンの音楽はすべてのジャンルを網羅していた

 

 このコメントからは、ウィリアムズの作る音楽に対しての尊敬の念が感じられます。その理由は、「人気があるから」ではなく、「抽象度が高いから」。それは「すべてのジャンルを網羅」という言葉にあらわれています。

 F-417:煩悩か 芸術か

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37518824.html

 

 ストレートに考えると、大衆に受け入れられる抽象度は、決して高くはないはずです。なのに、なぜ「すべてのジャンルを網羅」するような高抽象度の音楽が、人々を魅了し続けるのでしょう?

 

 

-追記2

 抽象度が高い次元(世界)を感じ取る人は、当然、高抽象度の情報処理を行っています。それを実際の行動にまで落とし込むのがゲバラ主義“↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 20194月、ヨーヨー・マは、アメリカとメキシコをつなぐ橋の前でバッハの無伴奏チェロ組曲第一番を演奏し、このように発言しました。

 

  In culture, we build bridges, not walls.

  Our country is not a hotel, and it’s not full. 

  I’ve lived my life at the borders, between cultures, between disciplines, between music, between generations.

 

そんなヨーヨー・マが演奏する「シンドラーのリスト」がこちら↓

 BBC Proms 2024 - John Williams - Schindler's List

 

 

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F-382:ロバート・メーガーの「3つの質問」 <vol.2;知識「無限の『there』」>

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Q-450:現状が嫌でしょうがなくてコーチングを学び始めましたが、ちっとも変わりません。こんな私でもコーチングを受ければ変わることができるのでしょうか?

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Q-480:「俺の処方を勝手に変えるな」と怒られました <vol.4;想像を超えるリアリティの出し方>

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音楽と洗脳

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F-447:音楽から引退することはできない <vol.1;映画音楽の巨匠の軌跡>

 

 前回(F-445~)取り上げた映画「BLACK RAIN」を、私は映画館で二度観ました。

 F-445~BLACK RAIN

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_433236.html

 

二度目は大学受験初日の夜。その日、先に観たのは「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」でした。音楽を担当したのは映画音楽の巨匠 ジョン・ウィリアムズ(John Towner Williams1932~)です。

*インディといえばこの曲↓

John Williams & Saito Kinen Orchestra - "Raider’s March" from "Raiders of the Lost Ark"

 

 

インディ・ジョーンズ 最後の聖戦

 

 

 ウィリアムズは、皆さん御承知のとおり、映画音楽史上最も高い評価を得ているといっていい作曲家。グラミー賞を26回、アカデミー賞を5回受賞(ノミネートは54回!)しています。「ジョーズ」「スター・ウォーズ」「未知との遭遇」「スーパーマン」「E.T.」「74日に生まれて」「ホームアローン」「JFK」「シンドラーのリスト」「ハリー・ポッター」「プライベート・ライアン」「リンカーン」などそのメロディを誰もが耳にしたことがあるはず。

 

 

John_Williams_2024(Wikipedia)

ジョン・ウィリアムズ(2024年撮影)

Wikipediaより引用

ジョン・ウィリアムズ (作曲家) - Wikipedia

 

 

そんなウィリアムズは、昨年(2025年)、自伝を出版しました。その出版に関するインタビューの最後の言葉は「音楽から引退することはできません。それは呼吸のようなもので、私たちの人生だから」でした。

これは「音楽は“命”にかかわる大切なホメオスタシスの一部であり、“生命(活動)”そのもの」という意味であるはず。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 巨匠らしい抽象度の高さを感じさせる言葉ですが、そこに至るまでは“らしくない表現”が続きました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 例えば、映画音楽について

あまり好きではなかった

懐かしい思い出として記憶しているだけ

儚く、断片的

ただの仕事」  とコメントしています↓

ジョン・ウィリアムズ「映画音楽あまり好きじゃなかった」「ただの仕事」 | THE RIVER

 

 インタビュー記事を読みながら、私はすごく混乱しました。壮大で美しい数々の楽曲やドキュメンタリー映像等での明るく前向きなイメージとインタビューでのコメントがあまりに乖離していたから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 きっと深い意図があるに違いないと思いながら、ジョン・ウィリアムズについてリサーチしてみました。ブリーフシステム分析の過程で感じたことを整理しながら、先ほどの発言を考察します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 vol.1;映画音楽の巨匠の軌跡

 

 

 まずは映画音楽の巨匠と呼ばれるまでの軌跡を確認しましょう。

 

 ウィリアムズの母親はジャズドラマーだったそうです。きっと生まれた時から音楽がコンフォートゾーンだったのでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

大学時代に作曲を学び、ジャズバンドの一員として活動します。最初はトロンボーンに憧れていたそうですが、アメリカ空軍に入隊後はピアノとベースの演奏を担当し、軍楽隊の指揮と編曲も行っていたそうです。

兵役を終えた後(23歳)、かの有名なジュリアード音楽院に入学します。コンサートピアニストになることを夢みてピアノを専攻しましたが、同世代のピアニストの演奏を目の当たりにし、作曲に専念するようになったそうです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

作曲家を志したモチベーションの根底には、ピアニストとしての劣等感があったのかもしれません。

Q-380自分を下に引き戻そうとする意識が働くことがあります<後編;plan-side

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34672869.html

 

 卒業後は再びピアニストとして活動し、「ピーター・ガン」「ティファニーで朝食を」「シャレード」「アパートの鍵貸します」「ウエスト・サイド物語」といった映画音楽のピアノを担当します。この頃にジャズアルバムもリリースしたそうです。

 話が逸れますが、幼少の頃の私は、なぜか「ピーター・ガン」のテーマが大好きでした。そのピアノを弾いていたのがじつはジョン・ウィリアムズだったと知り、とても驚いています。

 *「ピーター・ガン」のテーマ↓

 ピーター・ガン/ヘンリー・マンシーニ

  

 映画音楽にピアニストとして関わるようになった後、テレビ音楽を作曲するようになり、徐々に映画音楽の作曲へと活動の場を移していきます。そして、1972年に「屋根の上のバイオリン弾き」でアカデミー賞(編曲・歌曲賞)を受賞します。

 *その時の映像がこちら↓

 Fiddler on the Roof Wins Adaptation and Original Song Score: 1972 Oscars - YouTube

 

 その後「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」「大地震」といった大作映画の音楽を担当するようになり、ついにスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg1946~)と出会います。

 スティーヴン・スピルバーグ - Wikipedia

 

 余談ですが、たった2つの音で作られた「ジョーズ」のメインテーマを聴いたとき、スピルバーグは冗談だろうと思ったそう。その後様々なテーマのバリエーションを聴き、「最もシンプルなアイデアこそが最高なのだ」と納得したそうです。

その「ジョーズ」の楽曲にて、ウィリアムズは2つ目のオスカーを手にします(以後の受賞はすべて作曲賞)。

*「ジョーズ」のテーマ↓

 John Williams: Theme from Jaws (Boston Pops)

 

 その後数多くの作品を共作することになるスピルバーグの強い勧めで取り組むことになったのが、ジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ」。

 ジョージ・ルーカス - Wikipedia

 

1977年の第1作(Episode /A New Hope)から2019年の第9作(Episode /The Rises of Skywalker)までのすべて音楽を担当し、さらにスピンオフ映画「ハン・ソロ」(2018年)やDisney+で配信された「オビ=ワン・ケノービ」(2022年)にも楽曲を提供しています。

 *「スター・ウォーズ」メインタイトル↓

 John Williams & Wiener Philharmoniker – "Main Title" from "Star Wars: A New Hope"

 

 ルーカス(&フィリップ・カウフマン)の原案をもとにスピルバーグが監督を務め生みだしたのが「インディ・ジョーンズ」シリーズ。

冒頭で紹介したインディのテーマ曲だけでなく、マリオンのテーマ曲も秀逸です。42年という長い時を経て、その美しい旋律は深みを増しています↓

 John Williams & Anne-Sophie Mutter – Williams: Marion's Theme - From "Indiana Jones"

 

 

 ジョン・ウィリアムズの長い音楽活動の軌跡をたどるにはまだまだ情報が足りませんが、あと1つだけエピソードを紹介します。

 

 1993年、スピルバーグとウィリアムズのタッグは、正反対の映画と音楽を生みだしました。最初に公開されたのが「映画の歴史が変わる スピルバーグが変える」というキャッチコピーが付けられた「ジュラシック・パーク」。その後が「一つの生命を救う者が 世界を救える」というキャッチコピーの「シンドラーのリスト」(日本での公開は942月)。

 *「ジュラシック・パーク」のテーマ曲はこちら↓

 John Williams & Vienna Philharmonic – Williams: Theme from “Jurassic Park”

 

 「ジュラシック・パーク」終了後にすぐに「シンドラーのリスト」の撮影のためにポーランドに飛んだスピルバーグは、帰国後ラフカットをウィリアムズに見せて音楽を依頼します。

その映像を見て「打ちひしがれ、言葉が出なかった」「圧倒されて、涙が出た」というウィリアムズは、盟友に正直な気持ちを打ち明けます。「この映画は、私よりも優れた作曲家が必要だと思う」。その告白に対するスピルバーグの返答は、「わかる。でも、彼らはみんな死んでしまった」

 「彼の粘り強さのおかげで音楽を引き受けた」というウィリアムズは、「でも、本当に自信がなかったんだ。誰が、どんな曲を書いても、ふさわしい曲にはならない- それほど重みのある作品だった」と述べています(Disney+「ジョン・ウィリアムズ 伝説の映画音楽」)。

 このエピソードから感じるのは、スピルバーグのエフィカシーを高める働きかけ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 もっと正確に表現するとコレクティブ・エフィカシーです。

 Q-310~2:私のまわりではvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 そのエフィカシーによりセルフイメージの限界を突き破り、ついに生みだされたのが、5つ目のオスカーをもたらしたこの名曲↓

 *サントラ録音時のヴァイオリニスト イツァーク・パールマン演奏

 John Williams: Schindler´s List Theme - Itzhak Perlman

 *2023年ジョン・ウィリアムズ来日時演奏(サイトウ・キネン・オーケストラ)

 John Williams & Saito Kinen Orchestra - Schindler’s List (Live at Suntory Hall, 2023)

 

 

 私は「シンドラーのリスト」を観る前にこの楽曲を聴きましたが、それはまさに「打ちひしがれ、言葉が出なかった」「圧倒されて、涙が出た」という至高の体験でした。

ひょっとしたら、「高抽象度の未知なるLUB」に触れてしまったのかもしれません。

 F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 

 ところで、きっと誰もが音楽を聴いて「打ちひしがれる」「言葉が出ない」「圧倒される」「涙が出る」という体験をしているはず。なぜ、そのようなことが起こるのでしょう?

 

 著書「音楽と洗脳 美しき和音の正体」(徳間書店)の中で、苫米地博士は「音」や「音楽」について詳しく解説されています。これから4回にわたって同書より引用します。

まずはこちらから(p71)。

 

 

◎音はどうやって脳を刺激するのか?

 それにしても不思議なのは、なぜ、ある一定の響きやパターン、変化が脳を刺激するのか? です。

 そもそも音とは空気の振動です。この振動が耳から入り、長さ約3.5センチの外耳道を通って鼓膜を揺らします。たったそれだけのことなのに、人は音に気持ちよさや不安感などを感じ、時にはトランス状態にまでなってしまいます。

 この秘密を解き明かすためにも、一度、音がどのようにして脳まで届くのかを確認する必要があるでしょう。

 それでは、鼓膜を震わせた空気の振動は、どんな経路をたどって、脳に行き着くのか見てみましょう。

 鼓膜に伝わった空気の振動は中耳にある3つの連携した小骨に伝わります。ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨で、鼓膜で受けた振動はこれら3つの骨によって増幅されて内耳へと伝わっていきます。

 ただし、耳小骨は骨である以上どうしても物理的な制約がかかってしまいます。大きなエネルギーを持つ音が入力されても鼓膜のように大きく振動せず、エネルギーの小さな音ではそもそも振動できません。私たちの耳に可聴域があるのはこのためで、可聴域の下が約20Hz、上が約20kHzと決まっているのは、鼓膜の振動を内耳に伝える伝導体が骨だからです。

 中耳の奥にあるのが内耳で、カタツムリ(蝸牛)の形をしています。蝸牛の内部はリンパ液で満たされており、リンパ液の中には2万個ほどの有毛細胞があります。

 この有毛細胞は文字どおり、蝸牛内部に生えた毛で、この毛が音の周波数の高低に反応します。

 例えば、高い音は蝸牛の入り口付近に生える毛だけを揺らします。一方、低い音は蝸牛の奥、つまりカタツムリの殻の奥のほうの毛まで振動させることができます。

 ですから蝸牛の入り口の有毛細胞しか振動していないと脳が認識すれば、いま高い音が鳴っているとわかり、蝸牛の奥まで振動していれば、いま低い音が鳴っているとわかるわけです。

 ちなみに、年齢が上がってくるに従って高音が聞きづらくなるのは、高音に反応する有毛細胞が蝸牛の入り口に生えているからです。入り口付近の毛ですから、担当外の低音でも常に揺らされることになり、消耗が激しくなってしまいます。年を経るに従って高音の代表的な音であるモスキート音が聞こえなくなるのは高周波に反応する入り口付近の有毛細胞が徐々に劣化(脱毛)してしまったのが原因です。

 引用おわり(このつづきは次回引用します)

 

F-448につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記1

 「映画制作者を育成し、映画芸術の遺産を顕彰する」ために設立された団体AFIAmerican Film Institute)は、2005年にアメリカ「映画音楽ベスト100film scores)」を発表しました。

 映画音楽ベスト100 - Wikipedia

 

 堂々の1位に選ばれたのは、「スター・ウォーズ」のこの曲です↓

 John Williams & Saito Kinen Orchestra - 王座の間とエンドタイトル

 

 ちなみに、私の1位はこちら↓

 John Williams & Vienna Philharmonic – Williams: Imperial March (from “Star Wars”)

 

 ウィリアムズ自身のお気に入りはこの曲なのだそう↓

 John Williams & Berliner Philharmoniker – Yoda's Theme (Official Music Video)

 

 

-追記2

 2016年に、ジョン・ウィリアムズは、AFIから「生涯功労賞」を贈られました。

授賞式当日、インディのテーマ曲が流れる中ちょっと不機嫌そうに登場したハリソン・フォード(Harrison Ford1942~)は、「この“damn music”がいつもついて回る。舞台に上がるとき、舞台から降りるとき、いつもこの曲がかかる。この前なんか大腸内視鏡検査を受けている手術室でもかかった」と悪態をつきます。

そんなつかみの後に取り上げたのは「マリオンのテーマ」。ウィリアムズが作る音楽の本質を捉え、さらに音楽の持つ力を感じさせる名スピーチです↓

Harrison Ford on the "Indiana Jones Theme" song, praises John Williams

 

その日のジョン・ウィリアムズのスピーチもどうぞ↓

ジョン・ウィリアムズが第44回AFI生涯功労賞を受賞

 

 

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音楽と洗脳

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F-446BLACK RAIN <後編;強い倫理観が「命を失っても譲れないゴール」を生みだす>

 

 前々回(F-444)のタイトルは「Working Dead」。

 ブログ用の文章を書きながら、「私もWorking Deadだったな」としみじみと思いました。もっと正確にいうと働く前からすでにWorking Dead

 F-444Working Dead

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38257510.html

 

 そんなことを考えたのは、書きながら聴いていた音楽が影響したのかもしれません。聴いていたのは1989年に公開された映画「BLACK RAIN」のサントラです(作曲:Hans Zimmer)。

 F-344:止められないんだ! これを聴いて、脚本を書くときのインスピレーションにしてほしい

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34150617.html

 

 

BLACK RAIN

 

 

 前編;“視点”の違い ~スリー・タイム・フレーム~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38276542.html

 後編;強い倫理観が「命を失っても譲れないゴール」を生みだす

 

 *今回も軽くネタバレを含みます。御注意ください

 

 

 二度目の「BLACK RAIN」は大学入試1日目の夜でした。

 

 もしも入学できたとしても、学費や生活費を自力でなんとかしないといけなかった私にとって、地元の鹿児島大学医学部以外の選択肢はありませんでした。そのため現役時は鹿大だけを受験しました。

 余談ですが、当時の担任からは「鹿大にこだわるなら工学部に行け」と悪意なく言われ、御縁ある内科医からは「医師になったら僕が講師を務める医局においで。一緒に働こう」と言っていただきました。

 PM-03-07~8鹿児島大学医学部を目指して

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7199779.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7199884.html

 

 前者はエフィカシーを下げる働きかけ、後者は上げる働きかけ。前回(F-445)のテーマ“視点”でいうと、前者は「過去」、後者は「未来」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 1年の浪人を経ての医学部再挑戦で、私は鹿大以外の大学も受験しました。仮に合格したとしても6年間の一人暮らしを続けることはできないのに。

そういう意味では「現状の外」といえますが、そのときの意識状態は決してゴールに向かうものとはいえませんでした。なぜなら「医師になる」の先の世界(ビジョン)がなかったから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

そんな状態で「未来のビジョンによる引力の極大化」が起こるはずがありません。

F-332:分断緩和のための処方箋 vol.3;「未来のビジョンによる引力の極大化」と「過去からの引力の最小化」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33515591.html

 

ゴールは自分のことではなく(例:医師になる)、未来の社会や世界のことです(例:誰もが心身ともに健康で自身の望む人生を全うしている)。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 そのような利己的で未熟な意識状態で臨んだ(鹿大ではない大学の)受験1日目の筆記試験の後に面接がありました。人生初の面接です。

そのときに面接官から「当大学と鹿児島大学、両方合格したらどちらを選びますか?」と質問され、私は「鹿児島大学です」と即答しました。

その回答に(おそらく表情や口調などの非言語部分にも)キレた面接官(たぶん教授)に罵倒され、しかもストレートに言い返してしまったため、私は不合格を確信しました。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

プレッシャーからすっかり解放された私は、その夜すぐにはホテルに戻らず、映画館でのんびり過ごしました。観たのは「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」と「BLACK RAIN」の二本立てです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 前年夏に観たときに面白すぎて2回観た「インディ」(3作目)にはさほど心は動かず、初見でなんともいえない思いが残った「BLACK RAIN」に心が震えたことを覚えています。

 

  なぜ最初に観たときとこんなに印象が違うのか?

  なぜ心が震えるのか?

 

 そんなことを考えながら、2日目の受験終了後に鹿児島に帰りました。言葉にはできない悶々とした思いを抱えながら。

 F-189~:くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_411502.html

 

 苫米地式認定コーチとして活動する今は、二度目に心が震えた理由がよくわかります。ひと言でいうと“共感”です。

Q-298~:どれくらい相手に共感していいものでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423870.html

 

主人公の心(情報場)に強く共感したのは、大事な受験の面接で逆ギレしてしまい後悔していたからだと思います。横領を行い、信じてくれた同僚を裏切り続けた主人公の後悔と(今思うと小さいものですが)私の後悔が共鳴したのでしょう。

F-418:私、うっちゃいました <前編;後悔は進化の結果>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37549544.html

 

 前回(F-445)書いたとおり、主人公 ニック(演:マイケル・ダグラス)は、松本(演:高倉健)のサポートを得て、未来において責任を果たそうとします。佐藤(演:松田優作)を捕まえることで。そして、刑事としての尊厳を取り戻すことで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 それは「本当の“自分”を取り戻す」ということ。ひと言でいうと「脱洗脳」です。

 F-378:学びと破門で脅しをかける <vol.2;洗脳を一瞬でキャンセルしてしまう方法>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35894360.html

 

 では、何から“自分”を取り戻すのか? というと 拝金主義。

 ゴールのバランスホイールでいうと、養育費の支払いなどで「ファイナンス」に偏っていたのを、「職業」や「社会への貢献」、そして「スピリチュアリティ」を包摂する“視点”でバランスを取り戻すということ。

 F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html

 

ひょっとしたら、この時初めて「職業」と「ファイナンス」のゴールを切り分けたのかもしれません。

 Q-444:ファイナンスがどうしてもhave toな場合、どうすればいいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37428249.html

 

 生活に追われ横領を行ったニックと進学後のお金の心配で頭がいっぱいだった私は、ともに「お金の奴隷」だったといえます。だから「Working Dead」。私の場合は「働く前からすでにWorking Dead」。

 Q-422:コーチングを受けるとどうなりますか? -version 2- <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36570553.html

 

 自らを脱洗脳し、「Working Dead」から脱するためには、ゴール、とくに「スピリチュアリティ」のカテゴリーのゴールが必要です。

 日本にコーチングを導入する際にバランスホイールから抜いたという「スピリチュアリティ」を、苫米地博士は「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ」の3つに分けて戻されました。

Q-305:「心身相関」と「超情報場理論」 <後編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30918952.html

 

 以下、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2026年度版」(Club TomabechiMonthly Dr.Tomabechi’s Column 1月)より引用します。

 

 

スピリチュアリティというゴール(抽象度、リーダーシップ、エソテリシティ)

 コーチングの元祖であるルー・タイスは敬虔なクリスチャン(キリスト教徒)であり、その社会貢献のゴールに「スピリチュアリティ」がありました。これはカトリシズムのような博愛主義から来ており、そこではキリスト教という枠組みの中での人格形成や霊性、精神性の向上が意図されています。

 ただ、日本では不幸にもオウム真理教のテロ事件があり、その後も統一教会などのトラブルが続いており、スピリチュアリズムに対しては私自身も批判的です。ただし、スピリチュアリズムとスピリチュアリティは区別されるべきです。

 そのため、私はスピリチュアリティをバランスホイールのゴールに入れるべく、3つに分割しました。それが「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ(秘教性)」です。ただ、この3つは絡み合い、3つで1つです。

 抽象度とは利他性です。他人を利することを考えると現状の外に飛び出せます。またリーダーシップはゴールと関わります。多くのフォロワーに支持される社会性と利他性のあるゴールを掲げてリーダーになりましょう。そして強い倫理観によって「自分の命をたとえ失っても譲れないゴール」を持つ人となりましょう。

 この倫理観こそがエソテリシティであり、抽象度とリーダーシップとエソテリシティはこのように絡み合ってスピリチュアリティというゴールに統合されるのです。

 引用おわり

 

 

抽象度とは利他性です。他人を利することを考えると現状の外に飛び出せます。またリーダーシップはゴールと関わります。多くのフォロワーに支持される社会性と利他性のあるゴールを掲げてリーダーになりましょう。そして強い倫理観によって「自分の命をたとえ失っても譲れないゴール」を持つ人となりましょう

 

 映画終盤でのニックの姿には「自分の命をたとえ失っても譲れないゴール」の存在が感じられます。ただし、そんな意識状態の時には、気をつけないといけないことがあります。

それは「空(くう)」が抜けた「実(じつ)」になってしまわないこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

ひとたびゴールを設定すると、ゴール達成、すなわち抽象度が下がる方向ばかりに気が向いてしまい、ついつい「空」を忘れてしまうもの。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

それは「指ばかりを見て、指さす先を見失った状態」。だから「指さす先」=「空」を忘れないために、「さらなるゴールを思い続ける」という感覚が大切です。

 Q-408BSをゼロベースで観察することが困難な中vol.2;〇〇を感じ取る力>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35967572.html

 

その鍵となるのが「意図性(intentionality」。

「意図性(intentionality)」とは、「次に何をするか」という将来に対する自身の意図のこと。それは行動だけでなく、思考(=情報空間での行動)をも含みます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

「意図性(intentionality)」が、“自分”という存在のオリジナルを決め、その存在の意義を決めます。シンプルにいうと、「なぜ存在するのか?」「なぜ生きるのか?」への答えが自分(=宇宙)を決定します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

  自分の命をたとえ失っても譲れないゴールとは何か?

  そのさらに先にあるゴールは何か?

  なぜ存在するのか?

  なぜ生きるのか?

  “自分”とは?

 

 

 受験の後、鹿児島に帰る電車の中で感じた「言葉にはできない悶々とした思い」とは、そういった自問だったのだと気がつきました。

 Q-452:コーチングの対象が自分であってもvol.1;コーチングは「自問自答」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37854944.html

 

 これは「Working Dead」を脱し、真の意味で生きる(生ききる)ための自問です。

 L-221202208月シークレット… -08;“しっかり生きる”ためのシンプルなワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37223679.html

 

 

  なぜ生きるのか?

  “自分”とは?

 

 

 

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-追記-

プレッシャーからすっかり解放された私は、その夜すぐにはホテルに戻らず、映画館でのんびり過ごしました。観たのは「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」と「BLACK RAIN」の二本立てです

 

 若い人には信じられないと思いますが、昔は二本立てがあたりまえでした(少なくとも鹿児島では)。計4時間以上も映画館で過ごすことができるなんて、なんてのんびりした時代だったのでしょう。

Q-320~1:速いスピードでvol.2~3:「時間は体感」を体得する4つのステップ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31693510.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31732537.html

 

 受験初日の夜、先に見たのはインディ・ジョーンズの3作目「The Last Crusade」でした。

1作「Raiders of the Lost Ark」(1981年)から第5作「The Dial of Destiny」(2023年)までは、なんと42年間!

それぞれの映画が意識に上がるたびに(trigger)、その時代の体感が甦ります(anchor)。

F-304~:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426094.html

  

 ところで、インディ・ジョーンズといえば、あの胸躍るマーチ!

 作曲したのは、もちろん、映画音楽の巨匠 ジョン・ウィリアムズ(John Towner Williams1932~)です。

次回(F-447~)からは、その巨匠の言葉を考察します。

 

 

インディ・ジョーンズ 最後の聖戦

 

 

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F-445BLACK RAIN <前編;“視点”の違い ~スリー・タイム・フレーム~

 

 前回(F-444)のタイトルは「Working Dead」。

 ブログ用の文章を書きながら、「私もWorking Deadだったな」としみじみと思いました。もっと正確にいうと働く前からすでにWorking Dead

 F-444Working Dead

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38257510.html

 

 そんなことを考えたのは、書きながら聴いていた音楽が影響したのかもしれません。聴いていたのは1989年に公開された映画「BLACK RAIN」のサントラです(作曲:Hans Zimmer)。

 F-344:止められないんだ! これを聴いて、脚本を書くときのインスピレーションにしてほしい

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34150617.html

 

 

BLACK RAIN

 

 

 1989年秋から翌年春までの間に、私は二度「BLACK RAIN」を観ました。

 

 最初に観たのは大学浪人中の秋。リドリー・スコット監督ならではの映像美には感動しましたが(撮影監督:ヤン・デ・ボン)、内容的には何ともいえない余韻が残りました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 *ここからはネタバレを含みます。御注意ください

 

 

 まずはストーリーを紹介します。

 離婚後養育費の捻出に苦労するニューヨーク市警の刑事 ニック・コンクリン(演:マイケル・ダグラス)は、横領の嫌疑をかけられ査問中の身です。

 ある日同僚のチャーリー・ビンセント(演:アンディ・ガルシア)とレストランを訪れた際に日本のヤクザの抗争に巻き込まれます。そのときに捕まえた佐藤浩史(演:松田優作、この作品が遺作)を日本に送還した際、二人は騙され佐藤に逃げられてしまいます。

 自分たちのミスを取り返すべく大阪府警の捜査に加わろうと願い出ますが、刑事部長はそれを許さず、松本正博警部補(演:高倉健)を監視役に付けます。強引なニックと真面目な松本は反発し合いますが、チャーリーが惨殺されたことをきっかけに、佐藤逮捕に向けて思いを一つにします

 ブラック・レイン - Wikipedia

 

 

 当時、一番印象に残ったのは、張り込み中にニックが松本に対して横領が事実であることを告白したシーンでした。チャーリーにも打ち明けていなかった真実を知った松本は、ニックが“自分”を内省できるように導きます。

そのときの松本の表情と言葉の“間”がとても心に響きました。

 Q-170:自身の信念を失いそうです vol.2;コーチング実践者向け -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24425213.html

 

 その後、認知科学者 苫米地英人博士にマインド(脳と心)の仕組みや内部表現書き換え技術、そしてコーチングを学ぶようになって、心に響いた理由がよくわかるようになりました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 その一つは“視点”。

 大阪府警の捜査に加わろうとするシーンにおいて、日本の警察と主人公 ニックの“視点”の違いが浮き彫りになります。

 Q-265:臨場感世界をまったく同じように感じることが<前編;視点>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29084873.html

 

日本の警察は「おまえたちのせいだ」と怒り、「責任をどう取ってくれるのか?」と迫ります。それに対してニックは、ミスを認めた上で、「これからどう取り返すか?」に集中します。

警察は、例えば「切腹」のように、「過去に決着をつける」ことを「責任」と考えていました。対してニックは、「未来における自身の行動」を「責任」と考えました。ニックの犯した横領に対する松本の態度にも「未来」が感じられます。

 PM-06-09:仮説04)自由と責任の関係の理解不足

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13958864.html

 

 つまり、日本の警察は過去に対してRASが働き、ニックと松本は未来に対してRASが働いている ということ。これが決定的な“視点”の違いです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 コーチングにおいて重要なのは、もちろん、未来。

 「スリー・タイム・フレーム」という概念がありますが、「思考の基準を未来に置く」ことがコーチングの基本です。

 L-09420217月シークレットレクチャー -06BSと人格や未来との関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30598161.html

 

 以下、苫米地博士の著書「[新版] コンフォートゾーンの作り方」(フォレスト出版、p126)より引用します。

 

 

スリー・タイム・フレーム

 ルー・タイスがよくあげるのは、スリー・タイム・フレームという思考の概念です。それは、過去、現在、未来のどこに思考の基準を置き、物事を考えるかというものです。

 過去に思考の基準を置く人は、過去の出来事を語り、過去を基準に物事を考えます

 こうした人たちに共通するのは、人生の最盛期をすでに過ごし、「昔は良かった」「あの時は幸せだった」という考えを持っていることです。それゆえに未来に対しては悲観的であり、現在は不平不満の対象でしかありません。

 現在に思考の基準を置く人は、「今現在」にします。「今こうだから、明日もこうだ」という具合です。現状を維持しようとする姿勢は、時として頼もしく映ることもあるかもしれませんが、結局は、来る日も来る日も同じことを繰り返すことになります。

 未来に思考の基準を置く人は、未来を先見し、そのイメージをはっきりと持っています。現状がその方向に動き出していることを想定して行動し、自分だけでなく周りの人をも未来に向かって引っ張っていこうとします。

 このような人たちは、未来のことであっても、すでに実現している、達成しているものとして現在形で語り、思考します。

 そのため、ゲシュタルトが有効に働き、その結果スコトーマが外れ、RASを働かせて必要な情報が流れ込むようになり、イメージ通りの未来に自分を導くのです。

 引用おわり

 

 

 未来に思考の基準を置く人は、未来を先見し、そのイメージをはっきりと持っています。現状がその方向に動き出していることを想定して行動し、自分だけでなく周りの人をも未来に向かって引っ張っていこうとします

 

 劇中のニックの姿は、まさにこんな感じ。

 佐藤とホステスのつながりや偽札に気づいたのも、執念の尾行で佐藤を追い詰めたのも、アメリカに強制送還される飛行機から脱出したのも、すべて「未来に向かって引っ張っていこう」とする力の結果。

 その力の正体はホメオスタシス(フィードバック)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その求心力により、ついには関西ヤクザの首領 菅井国雄(演:若山富三郎)のところにまで辿り着き、佐藤の殺害を持ちかけます。

 F-441:風になりたい <vol.5;自我の求心力>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38197659.html

 

ただし、その強力な求心力には「チャーリーの仇をとりたい」という私欲がはりついていました。この時点でのニックは復讐の鬼。情動によりゴールの本質を見失っている状態です。

 F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html

 

 そして、ついにニックは

(この先は映画でお楽しみください)

 

 

 正直に言うと、浪人時代の私は、都合よく進むストーリー展開にすこし興ざめしていました。「そんなはずないだろう」「いやいやいや日本をなめすぎ」とあきれる感じで。

 きっと未来に希望を感じていなかったのでしょう。ゴールがなかったのです。まだ社会に出てもいないのに、心はすっかり老いて死にかけていました。だから「働く前からすでにWorking Dead」。

 PM-04-04収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

 

コーチングを学んでいる今は、傍から見ると信じられないような展開が次々と起こることをしっかりと受け入れることができます。「超ラッキー」が「あたりまえ(New Normal)」な感じです。なぜなら

 

 ゲシュタルトが有効に働き、その結果スコトーマが外れ、RASを働かせて必要な情報が流れ込むようになり、イメージ通りの未来に自分を導く

 

 ことを何度も経験し、「信じられないような展開」がじつは必然であることを理解できるから。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 さらにいうと、コーチングを実践しながら抽象度を上げ続けることで、「スリー・タイム・フレーム」さえも超越することができるから。

 F-319:観自在 <理論編-2;自在を観る>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32875213.html

 

それはきっと、「一念三千」の意識状態。その一念三千を体感してはじめて、本当の意味で、心から理解することができるようになります。「過去は一切関係ない」と

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 

過去は一切関係ない

 

 

 それがコーチングの基本中の基本。

「過去は一切関係ない」が理解できているからこそ、純粋に未来に思考の基準を置くことができるようになります。そして、未来に思考の基準を置くことができるから、「未来のビジョンによる引力の極大化」を実践することができるようになります。

 L-248202210月介護施設研修 -08;「過去には一切こだわらない」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38119777.html

 

 

  未来のビジョンによる引力の極大化

 

 

 それがコーチングです。

F-332:分断緩和のための処方箋 vol.3;「未来のビジョンによる引力の極大化」と「過去からの引力の最小化」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33515591.html

 

F-446につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 その求心力により、ついには関西ヤクザの首領 菅井国雄(演:若山富三郎)のところにまで辿り着き、佐藤の殺害を持ちかけます

 

 そのやり取り中の菅井のセリフが、

 

I was ten... when the B-29 came.

My family lived underground for three days.

When we came up, the city was gone.

Then the heat brought rain... BLACK RAIN.

You made the rain black and shoved your values down our throat.

We forgot who we were.

You created Sato and thousands like him.

I’ll pay you back.

 

 

 菅井の言う「押し付けられた価値観」を、とくにこの数年間、嫌と言うほど思い知らされました。

 F-365:経営判断ってなんだ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35263585.html

 

 「your values」とは“拝金主義”のこと、「Sato and thousands like him」とは“拝金主義に染まった人々”のことです。

そして、日本人の価値観を徹底的に破壊した象徴が “BLACK RAIN...

 Q-278:親として何を助言していけば良いのか知りたいと思いました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29631346.html

 

敗戦国 日本の私たちは、民間人までもがたくさん虐殺されてしまった私たちは、アメリカ人が主人公のアメリカ映画「BLACK RAIN」にどのように向き合えばいいのでしょう?

 

 

 少し前までは気づいていませんでしたが、今の私には「過去は一切関係ない」という言葉がとても重く響きます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

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Q-446~:未来において「被害者」という評価をひっくり返すことができるのはあり得ないと思っています

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F-444Working Dead

 

 いきなりですが、問題です。

世界で一番長寿の国はどこでしょうか?

 

 皆さんご承知のとおり、「日本」です。

20255月にWHO(世界保健機関)が発表した世界統計によると、日本の平均寿命は84.5歳(2位シンガポール:83.9歳)。男女別でいうと、女性は87.2歳で40年連続1位、男性は81.7歳でイスラエルに次いで2位ということです。

 

 では、次の問題。

 最も長い平均寿命を誇る日本における「健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)」はどのくらいでしょうか?

 

 答えは、女性で74.8歳、男性で71.9歳(2021年時点)。

 

 

平均寿命と健康寿命の国際比較(厚生労働省)

厚生労働省HPより引用

図1-3-8 平均寿命と健康寿命の国際比較|厚生労働省

 

 

 つまり、女性で12年、男性で10年ほどは何らかの介助・介護が必要になるということ。その原因には、身体機能低下だけではなく、認知機能低下も含まれます。

 Q-230:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がvol.1:認知症の2つの症状>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27839838.html

 

 ここからは私が実際に経験した症例を御紹介します。

(ずいぶん昔の話ではありますが、個人が特定されないように一部変更しています)

 

 

 患者さんは70歳になったばかりの女性。

 60代で2度の脳出血を発症しましたが、幸い運動麻痺は軽く、日常生活動作(ADL)は機能的には自立しているという状況です。つまり「制限なく歩ける」ということ。

身体機能低下は軽度なのに対し、認知機能低下は重度でした。認知機能評価のために医療現場で用いられる改定長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)では、30点満点中9点(遅延再生:0/6、語想起:0/5)と低スコア。実のお子さんを認識できないことも増え、家族が関わるとかえって不穏や興奮が強くなるようになっていきました。

 

 「家族など身近な人がわからない」という病状を見当識障害と呼びます。時・場所・人がわからなくなるほど、このようなセルフトークが生じるはずです

 Q-471:嫌がらせを<基礎編①;「セルフトークのコントロール」の最初のステップ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38206018.html

 

  今はいつなの?

なぜここにいるの?

そもそもここはどこなの?

私に親しげに話してくる目の前の人は誰?

 

 さらに記憶を整合的に維持できなくなると、やがてはこのような疑問が浮かぶはず

 

  私は一体誰なの?

 

それは“自分(自我)”や、その裏返しとしての“宇宙”が維持できない状態。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 コーチング的に言い直すと、コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)からはみだした状態です。混乱し、不安になり、いても立ってもいられなくなると、快適な空間(CZ)を求めてさまようようになります。物理的にも、情報的にも。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 実際、症例の患者さんは、昼夜問わず屋内や屋外をさまようようになりました。医療・介護の現場で用いられる表現でいうと「徘徊」。どこにいるのかわからず、どこにいくのかもわからない状態です。

 L-146202111月医療系研修会 -01;認知症を引き起こし、BPSDを悪化させるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33693497.html

 

 ある日の夜、ついにその患者さんは行方不明となりました。家からずいぶん離れた場所で警察に保護されると、そのまま「医療保護」という形で入院となりました。

 入院後悪化した不穏や興奮は徐々に軽減しましたが、反対に抑うつ的になっていきました。表情はますます乏しくなり、食事量も減り、どんどん痩せていく状況。おそらく脳内のドパミン量も低下していたはずです(そういう薬も内服していました)。

 L-199202207月医療・介護研修会 -09;運動や思考を促進させるカラクリ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36354942.html

 

 そんな状態でも徘徊は続きました。

能面のように無表情な顔のまま、ふらふらとさまよい歩き続ける様子は、慣れているはずの医療スタッフにとっても異様にうつりました。

ある晩、病棟で書類書きをしていると、スタッフの悲鳴が聞こえました。急いで声の方に駆け寄ると、徘徊中の患者さんに驚いた様子のスタッフが苦笑いをしながらこのように呟きました

 

 

まるでWalking Deadのようですね

 

 

私も同感でした。「自身の意思はなく、ただ低抽象度の欲求(反応)のみで動いている」ような状態だから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 その後、職員全体に対して話をする場で、患者さんの「Walking Dead」を認知科学的に解説しました。そして、このような話をしました(だから嫌われたのでしょう)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 

  自分の自由意思で決めたゴールがないのであれば、働いている皆さんも同じ。まるでWorking Deadのよう

 

 

 苫米地博士に学ぶ私にとっては、現状の外へゴールを設定しないまま働いている医療・介護従事者も「生きてはいない」ように感じられます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 そんな状態の人々を呪縛から解放し、自由意思獲得の上、過去に縛られないまったく新しい世界(w2)へ誘えることを願いながら、私は活動を続けています。表向きは医師として働きながら、同時にコーチとしての働きかけを行って。それが私のcallingです。

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html

 

 以下、苫米地博士の著書「すべての仕事がやりたいことに変わる -成功をつかむ脳機能メソッド40」(CYZOp24)より引用します。

 

 

02 365日を楽しく生きるための仕事をせよ

 たとえば、大好きな友達と集まる週末のパーティーの準備とか、好きなスポーツ・チームの応援のために徹夜して横断幕を作るとか、そういう作業をするのは決して面倒ではなく、だれもやりたくないとは思わないはずです。きっとあなたも好きなことのために、準備をしようと思うだけでも楽しくなって、モチベーションが上がってくるでしょう。

 ところが、それが仕事となると、なぜモチベーションが上がらないのでしょうか。単純です。やりたくないことだからです。でも、人生においてかなりの時間を割り当てる仕事こそ、やりたいことをやるべきではないですか。やりたい仕事、好きな仕事をするという選択の自由があるのに、なぜ、それをあきらめる必要があるのでしょう。

 

  1週間をハッピーに過ごす方法

 

 月曜日から金曜日にやりたくない仕事をしてお金を稼ぎ、週末にやりたいことをするというのは、本当に望むライフスタイルを週に2日しか実現できていません。そういう人は、週末の遊びにおいてはクリエイティブな過ごし方かもしれませんが、平日の仕事においてはモチベーションも低く、生産性も低いでしょう。それでは本人にとっても、会社や取引先にとってもマイナスでしかありません。

 そんな仕事をしていることに、まず疑問を持ってください。1週間常にハッピーであるためには、仕事が好きなことであり、あなたのやりたいことでなくてはなりません。

 そもそも考えていただきたいのは、あなたはどんなゴールを目指し、どんな人生を生きたいのか、ということです。目指すゴールの設定がないから、お金が目的になってしまうのです。「お金がないと生きていけない」とか「お金があれば、幸せになれる」と、簡単に信じ込まされてしまうのです。

 たとえば、「お金持ち」に憧れるにしても、お金を稼ぐことによって何ができるのか、もっとよく知るべきです。人間は、知らないものを目指すことはできません。アマゾンで狩猟生活をしている女の子が「アイドル歌手になりたい」という夢は持てませんよね。

 日本のマーケティングの世界では、年収が5000万円以上で金融資産が1億円以上あれば、「富裕層」だそうです。六本木ヒルズレジデンスくらいのマンションには住めて、ちょっとした高級外車に乗れて、毎晩おいしい食事くらいはできるでしょう。読者の中にも、そういう生活が夢だという人がいるかもしれません。けれど、世界の本物のお金持ちから見れば、そんなのは富裕層でもなんでもありません。彼らは、1機が数十億円するプライベート・ジェットを何機も所有し、世界中に何軒も別荘を持ち、各地を飛び回って暮らしています。

 

  彼らも所詮は雇われ社長……

 

 日本型の資本主義社会はかなり歪んでいます。ピラミッドの上層部にいる経団連の社長クラスでさえ、「たかだかプライベート・ジェットのガス代」程度の年収しかもらえないのに、株主総会では「もらいすぎだ!」と怒られます。彼らも所詮は雇われ社長、サラリーマンだからです。日本でサラリーマンをやっていたら、プライベート・ジェットなんて絶対に買えないし、海外に別荘だって持てません。

 そんなピラミッドの中で「お金のため」に仕事をするなんて、ばかばかしいではないですか。日本人の労働時間はいまだに世界的に見て多いほうですし、GDP(国内総生産)は世界第2位。それだけ国民ががんばって働き、価値を生み出しているのに、得られるリターンが乏しすぎます。2008年の世界銀行のデータで、購買力平価で日本の国民ひとり当たりの所得を量ると、世界で第32位にとどまります。

 だから、お金を目的に仕事をするなんて、やめたほうがいい。繰り返しますが、仕事をする目的は、あなた自身が作り出すべきなのです。どうしてもお金を目的にしたいのならば、「日本でサラリーマンをやっていたのではダメだ」と発想すべきなのです。

 

ポイント

自分の人生において何を求めるかは、自分で決めよう

お金は手段でしかなく、目的にはなり得ない

 引用おわり

 

 

そもそも考えていただきたいのは、あなたはどんなゴールを目指し、どんな人生を生きたいのか、ということです

 

 皆さんはどんなゴールを目指し、どんな人生を生きたいですか?

 

 

 前半で紹介した「改定長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」を開発された精神科医 長谷川和夫先生(1929~2021年)は、認知症医療をリードする第一人者でした。

 長谷川和夫 - Wikipedia

 

 その長谷川先生は、晩年、自身が認知症であることを公表され、これまでの医師や研究者に加え患者としての立場で活動を続けられました。文春オンラインで配信(20185月)された「認知症医療第一人者が語る『みずから認知症になってわかったこと』」の中で、長谷川先生はこのようにコメントされています

 F-032:ある医師の勇気に触れて学んだこと ~○○○→思考→言葉→行動→習慣→性格→運命→○○→~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9366814.html

 

 

「認知症の人と自分とは同じだ」と同じ目線に立ち、従来のケアに加えて「その人らしさ」を尊重する。その性格を形成していく背景を粘り強く推し量り、「その人らしさ」を理解して、お互いに代えがたい存在であることを認め合う。認知症ケアには、そんな姿勢が求められると思います。

私は、こうした日本の認知症ケアを、世界に広めていくべきだと考えています。

 

 

 そのような抽象度=利他度の高いゴールを持ち、縁ある人々としっかり共有する人は、たとえ認知機能が低下し「徘徊」するようになっても、決して「Working Dead」とはいえません。

 L-214202208… -01;利他性=抽象度の高さ=スピリチュアリティの高さ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37099250.html

 

 目の前の社会に自らが望む機能を果たし続けるから。

 F-333:分断緩和の vol.4;「ワークライフバランス」の落とし穴 <case-side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33566734.html

 

 さらに認知機能低下が進行しゴールを忘れてしまったとしても、あるいはこの世から消え去ったとしても、その社会への機能は続きます。

 F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28791954.html

 

 この世の理を示しながら、縁ある人々の心の中で生き続けるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 もう一度伺います。

 

 どんなゴールを目指し、どんな人生を生きたいですか?

 

 

 

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F-212~:仕事楽しみですか? ~want toが非難される社会~

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F-443:風になりたい <vol.7(最終話);新たな『風になりたい』(=自己組織化)をブーストする鍵”>

 

 早朝、換気のために窓を開けると、冬と春が混ざり合ったような風が流れ込んできました。そのとき、ふと学生時代のことを思い出しました。ウインドサーフィンの記憶です。

 F-020:研究はすべてに通じる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7554483.html

 

 vol.1;逆風 →順風 →無風

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38129329.html

 vol.2;「風」を起こし、「風」を強める

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38145876.html

 vol.3;「風」も「『風』を起こす自分」もすべて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38162396.html

 vol.4;“自分”をさらなる高次元に導く縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38179659.html

 vol.5;自我の求心力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38197659.html

 vol.6;「本当の“自分”」「本当のゴール」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38216855.html

 vol.7;新たな『風になりたい』(=自己組織化)をブーストする鍵”

 

 

  コーチングは、主観ではなく、客観!

 

ブログを書くに当たって「客観」で自問し直したからこそ、コーチングが「バランスをリアルタイムで維持する細かな『風』」と「『エントロピー縮小』に向かう大きな『風』」をうまく重ねる縁起になり得ることに気がついたのだと思います。

L-230202209月シークレット… -05;コーチングは「客観」 その理由は?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37613554.html

 

さらにこのようなイメージを体感しました

 

 

 「風になりたい」(←主観)ではなく、そもそも「風」(=“環境”とのホメオスタシスフィードバック)である

 

「風」は宇宙に元々備わった力であり、生命の発生と進化のカラクリである

 

 

 前回引用した苫米地博士の「X」へのポスト文章の中で、私にとって最も衝撃的だったのが「"環境"の抽象度が上がる=臨場感(ホメオスタシスフィードバック求心力)が上がる」という部分。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 もちろん「"環境"」というのは“自分”の中にあります。それが「共生」の意味。

そして、「縁起=自分/宇宙=共生」のバランスを維持する力こそが、「自我の求心力」であり、「ホメオスタシス(フィードバック)」。

今回のテーマに沿って表現すると「風」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 「"環境"」をコーチングのフレームで考えると、コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)だといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 情報宇宙(=超情報場)の各階層で安定化しているCZが「"環境"」。その安定を揺さぶり、打ち破り、再構築しながらさらに上の階層に上がっていくことが「自己組織化」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

正確には「環境との相互作用(フィードバック)によって起こる自己組織化」です↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38179659.html

 

 各階層は安定化していくうちに、自然と最適化され、アプリオリ権力構造になっていきます。それを打ち破るのが「風」であり、「自己組織化」です。

 F-295~6:苫米地式次世代リーダーシップ <vol.2~3;次世代リーダーの要件>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31657555.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31709558.html

 

 そのようなことを考えていたら、突然閃きました

 F-289:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.2;超人脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31299309.html

 

 

  そうか、「風」とは、権力構造を打破する力であり、再構築しながら生命を進化に導くエネルギーなんだ!

 

 

 これは「風」について徹底的に思い巡らした結果得た大切な気づき(oracle)。

 L-142202111…-05;人の成長(人間形成)や進化・向上は情報空間で起こる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33383147.html

 

 

DrT神奈川大講演-12

神奈川大学情報学部開設記念シンポジウム(2023523日)より引用

基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達 Dr.苫米地 (2023年5月20日) - YouTube

 

 

 早朝、換気のために窓を開けると、冬と春が混ざり合ったような風が流れ込んできました。そのとき、ふと学生時代のことを思い出しました。ウインドサーフィンの記憶です。

 「ふと学生時代のことを思い出した」のは、きっと米国ドラマ「MIAMI VICE」をテーマにブログを書いた影響(余波)。

 F-435~MIAMI VICE

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432533.html

 

 その「MIAMI VICE」に惹かれた最大の理由は“反権力”。

 その“反権力”、すなわち「権力構造破壊 →高次元で再構築」=自己組織化 こそが、「風」であり、生命エネルギー だと確信しました。

 L-00920201… -09;抽象度の高い視点により混沌(カオス)からシンプルな法則を見いだす感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24767587.html

 

以下、苫米地博士の著書「悩みを幸せに変える法則」(主婦と生活社、p152)より引用します。「“反権力”の本当の意味」を感じてください。風を感じるように。

 

 

悩みを幸せに変える法則

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: 悩みを幸せに変える法則 eBook : 苫米地英人: Kindleストア

 

 

■“反権力”の本当の意味とは

 たくさんの人が求めることをゴールとする安全性は、先ほど述べました。

 それでは、そのために何をしていったらいいかを、お話ししていきましょう。

 

 簡単なことですが、周囲に目を向けることです。

 メディアとして提示されているものには、それなりにみな情報操作がありますが、同じ情報だとしても、いろんな角度からの話をたくさん知れば知るほど、自分なりに考えることができます。

 難しいことなんてありません。

 知りたいことが書いてある本やニュースの論説が難しかったら、関連するマンガや子ども向けのニュースサイトを読めばいいのです。なんなら、私が連載している『週刊女性』などを読むのもいいのではないでしょうか(笑い)。女性週刊誌って、意外に広く時事問題を載せているものです。

 よりわかりやすいものを探して読むということは、エフィカシーを下げるという意味では決してありません。世の中への興味を広げる、ということで、むしろエフィカシーを上げることです。

 というより、報道って、誰にでもわかりやすく伝えるのが本来の役目です。難しい漢字や表現ばかりなのは、書き手のほうに説明能力が足りないのです。少数派だけの幸せを考えている、傲慢な証拠です。あなたのせいではありません。

 

 また、世界の動向を知ることも大事ですが、まずは国内の現状に改めて目を向けてみてください。

 今の国内政治って、ちょっと考えたら小学生だってわかるような、おかしなことだらけです。むしろ、こんなおかしな状況でここまでやってこれたという、手腕に感心するくらいです(苦笑)。

 

 例えば、日本の借金は約900兆円。このままではギリシャのように破産する可能性大。そうならないためには消費税を10%に上げるしかない、と政府はいうのですが、そんなことはありません。日本にはお金があります。官僚に騙されてはいけません。

 実はこの情報にはウソがあります。ウソというか、肝心なことを隠しているのです。

 なぜなら日本の借金とギリシャの借金は、意味がまったく違います。ギリシャがなぜ破産したのかといえば、ほかの国からお金を借りていたからです。その金が返せなくなったので破産せざるをえなかったのです。

 では、日本の場合はどうかというと、確かに借金は多いですが、他国から借りてるわけではありません。約900兆円は、国債などの赤字なのです。日本の国債はほぼすべて、日本の国民が買っていますから、国が国民に借金をしているということです。

 そのうえ、赤字になった理由は、債務超過。税収に対して使っているお金が大きいから赤字国になっているわけです。

 つまり、国はなんと「日本国民から借りたお金を好き放題に使って、返すお金がなくなったので、日本国民の税金を上げます」といっているのです。

 

 裏を返せば、日本国民は、約900兆円を超える資産を持っているということです。なんて豊かな人々なんでしょう。

 「将来が不安」なんて、政府の洗脳です。お金を借りておいて、それを棚に上げて脅すなんて、盗人猛々しいとはこのことです。

 

 また、消費税をはじめ、税金を上げるにしても、ろくなことにならないのはちょっと考えればわかります。

 税金が上がったら、節約したくなりますよね? 物を買い控えるようにするはずです。

 また、「将来が不安……」といわれているのなら、よけい貯金をしたくなるもの。市場にはますますお金が回らなくなるでしょう。

 

 経済学の基本では、経済が悪いときに、最初にすべき選択は減税なのです。そして国民の消費を底上げすることです。

 もしくは通貨をたくさん刷って、公共設備などの開発を進めて景気を回復させるか、です。

 また、税金をどうするかの権利は、本来なら国民が持っているのです。

 何度も言いますが、これらはすべて、経済学の基本です。

 税金をどうするかは、現在、財務省の官僚が牛耳ってしまっているわけですが、勉強ができてエリートといわれてきた人たちが、どうして経済学の基本を忘れてしまっていて平気なのかが、本当に理解できません。

 

 だから、私たちは“反権力”でいるべきなのです。

 「反権力“というと、政府に対するテロ行為みたいな怖いことをしなさい、ということなの?」と考えたあなた、それもある意味、国家に洗脳されています。

 また、暴力団のような反社会的勢力とも混同しないでください。

 

 権力といわれているものを、まず疑ってみましょう、ということです。

 権力は、従来のやり方に自信を持っています。過去がベースですからね。“自信”があるわけです。また、従来のやり方を変えることを非常に嫌っています。

 ここまで読んできた方には、“自信”には、意味がないことがおわかりですよね。

 つまり権力って、過去のしがらみなんです。

 過去のしがらみを壊すこと、それが、反権力です。

 全然怖いことではありません。むしろ反権力のスタンスでないと、自分なりの幸せも、ゴールもつかめないのです。

 引用おわり

 

 

 過去のしがらみを壊すこと、それが、反権力

 

 その反権力の科学的実践法がコーチング。

 F-429~:オーセンティック・コーチングの形式定義

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432237.html

 

 

 「風になりたい」(←主観)ではなく、そもそも「風」(=“環境”とのホメオスタシスフィードバック)である

 

「風」は宇宙に元々備わった力であり、生命の発生と進化のカラクリである

 

 

 その「風」をコントロールする縁起がコーチングです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 だからコーチングを学び極めることこそが、「風になりたい」(←主観)を克服した後の新たな『風になりたい』(=自己組織化)をブーストする鍵”となる はずです。

 F-052~:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 過去のしがらみを壊すこと、それが、反権力

 

 このブログ記事を書き終えた後に、苫米地博士の新刊「老い方をいますぐ、アップデート 老害にならずに『第二の人生』を生きるヒント」(TAC出版)が発売されました。

 

 

老い方をいますぐ、アップデート

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: 老い方をいますぐ、アップデート 老害にならずに「第二の人生」を生きるヒント eBook : 苫米地英人:

 

 

以下、同書(p23)より引用します。「“反権力”を実践し、ひろげ、伝えていく」ことの意義を感じながら読み進めてください。Feel

 

 

本当の老害とは?

老いては悪を糾弾せよ

 なぜ、先の大小二つが「老害」と言えないかというと、普通に社会にとっての害だからです。既得権益を握って離さない議員など完全に社会悪です。老害などという軽い言葉で済ませられるようなものではありません。なにしろ私は「世襲議員」を糾弾するためだけに、ミニ本ですが一冊書籍を書いているほどです。

 また、マナーの悪さや社内における上司の理不尽なふるまいにしても、問題は「老人」だからではなく、「その人」の問題です。「その人」がもともとダメな人なのです。それを老人世代に共通する害悪だと決めつけるのは間違いです。完全に無理があります。

 つまり、みなさんが言う「老害」は実は「老害」ではないのです

 

 では、「『老害』はこの世にないのか?」といえば、そんなことはありません。

 老害はあります。

 老人特有の、老人だけが持つ害というのは確実に存在します。

 それが何か、というと、「悪に対して口をつぐんでいる」ことです。

 私が第二の人生だ、ライフシフトだといって中年以降の人々が浮かれることに違和感を覚える理由はここにあります。「その前にやることがあるだろう」と。

 老人は浮かれる前に何をやるべきなのか。それは「悪を糾弾」することです。あなたたちは50年、60年と生きてきて、社会悪を見てきたはずです。ときにはその悪によって虐げられたこともあったでしょう。いまの若者たちよりも、その悪がどういうもので、なにより、どういう構造でできているのかをわかっているはずです。

 であるのに、なぜ、口をつぐんだままなのですか?

 なぜ、その悪の構造を放っておいて、「第二の人生」とか言っているのですか?

 

 老人たちというのは、若者たちが老害と名指しするものの構造、権力構造を理解しています。少なくとも若者たちよりははるかに知っているはずです。実際、目の前で見てきているのですから。

 その悪の構造を、権力ができあがる構造を目の当たりにしながら、何も言わず、口をつぐんだまま、老後を平穏に過ごそうとしていることが、本当の意味での「老害」ではないのですか?

 若者は権力者たちの犠牲になっています。ほとんどの老人たちも、若い頃はそうだったはずです。権力は若者の犠牲の上に成り立つのです。

 いまの老人たちは、それをたっぷり経験し、犠牲を強いられたなかで、なんとか老後を迎えたわけです。逆に言えば、犠牲の構造、権力を支える構造を実体験してきたわけです。

 であるならば、老後を迎えたいま、若い世代に、利権の構造や社会悪を支える人々の思惑、その核心などを伝えるべきでしょう。

 それが老人の役目ではないのでしょうか?

 しかし、いまの老人、現役引退世代はそれをせず、自分の快楽だけを求めて「第二の人生」などと言っています。この無責任で身勝手な態度こそが「老害」だと私は思っています。

 「老害」とは迷惑な老人のことではありません

 社会構造の不備や理不尽な構造をわかっていながら、それを若い世代に伝えず、口をつぐんだまま自己保身に走っている人のことを言うのです。

 引用おわり

 

 

-告知1

次回のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。2026年秋に配信を開始する予定です。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-0543つのロック(&1つのキー) <ワーク付き>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12794797.html

F-361:自由訳「OODA」 <vol.7;「OODA」の本質とコーチングの真髄>

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F-380:学びと破門で脅しをかける <vol.4;「自分のゴールに洗脳」の先で得るもの>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35997725.html

Q-428:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.6(最終話);〇〇〇〇〇を貫き、〇〇に従う>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36705616.html

 

 

F-442:風になりたい <vol.6;「本当の“自分”」「本当のゴール」

 

 早朝、換気のために窓を開けると、冬と春が混ざり合ったような風が流れ込んできました。そのとき、ふと学生時代のことを思い出しました。ウインドサーフィンの記憶です。

 F-020:研究はすべてに通じる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7554483.html

 

 vol.1;逆風 →順風 →無風

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38129329.html

 vol.2;「風」を起こし、「風」を強める

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38145876.html

 vol.3;「風」も「『風』を起こす自分」もすべて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38162396.html

 vol.4;“自分”をさらなる高次元に導く縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38179659.html

 vol.5;自我の求心力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38197659.html

 vol.6;「本当の“自分”」「本当のゴール」

 

 

自分と宇宙は一体である

 

それが「共生」の意味。そして、この「縁起=自分/宇宙=共生」のバランスを維持する力こそが、「自我の求心力」であり、「ホメオスタシス(フィードバック)」

今回のテーマに沿って表現すると「風」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

そのバランスをしっかり維持すること、前回の引用文でいうと「切り分けたとしても宇宙がある程度自分の中でバランスよく存在する」こと が重要なのは直感的に理解できます。

S-02-11:アインシュタインの“直観”の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18911304.html

 

 でも、そのバランスが維持された状態をウインドサーファー的にいうと「無風」。

 以前(F-438/vol.2)確認したとおり、それはコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のど真ん中にいる感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 「ホメオスタシスで保つ『縁起=自分/宇宙=共生』のバランス状態」を維持しながら、その一方でゴール世界whに向けて自由自在に「風」を生みだすためには、必ず理解していないといけないことがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 それは何でしょうか?

 

 

 私の答えは「自己組織化できることこそ、生命現象の最大の特徴」という事実。

前々回(F-440/vol.4)確認したとおり、自己組織化とは「エントロピー(無秩序)が減少し、秩序が形成されるという通常とは逆の不思議な現象」のこと。宇宙全体ではランダム性が高まる方向に進みますが、生命の階層ではその逆が起き、秩序が増していきます↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38179659.html

 

DrT神奈川大講演-12

神奈川大学情報学部開設記念シンポジウム(2023523日)より引用

基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達 Dr.苫米地 (2023年5月20日) - YouTube

 

 

「ホメオスタシスで保つ『縁起=自分/宇宙=共生』のバランス状態」を維持しながら、その一方でゴール世界whに向けて自由自在に「風」を生みだす

 

 

 ところで、「バランス状態を維持」から何をイメージするでしょうか?

 

 正直にいうと、私の無意識は「不変」をイメージしていました。その感覚が「無風」という表現にあらわれていたはずです。これは苫米地式には相応しくないハビット&アティテュードでした。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 苫米地式の基本は「アートマンの完全否定」。

 Q-449:アートマンって何ですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37528586.html

 

 実際に「バランス状態を維持」するときには、常に細やかなバランス調整が行われています。なぜなら、「縁起=自分/宇宙=共生」自体が常にダイナミックに変化しているから。すべては無常です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 しかも、そのダイナミックな変化は「エントロピー縮小系」。なぜか抽象度が高い次元に向かっています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が上がりながらバランスを維持する「縁起=自分/宇宙=共生」、あるいはバランスを維持しながら抽象度が上がる「縁起=自分/宇宙=共生」のことを、以前からのゴールに関する表現で言い換えると「自分中心を捨て去る」。

 L-165202201月シークレットレクチャー -09;「自分中心を捨て去る」とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34392486.html

 

 現在の表現なら「利他性」です。

 L-214202208… -01;利他性=抽象度の高さ=スピリチュアリティの高さ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37099250.html

 

 

DrT251005 CoachingFormalDefinition -09

CoachingFormalDefinitionDrT20251005」より引用↓

251003_地上最強グローバルサミット v8(Blog

 

 

 現状から最も離れたwh =抽象度が高い方向 =利他性や社会的志向性

 

 つまり、ゴールが生みだす可能世界(宇宙)whこそが「本当の“自分”」だということ。

そして、現状から最も離れたwh」と抽象度が上がり続ける縁起=自分/宇宙=共生」が重なることが「本当のゴール」!

 

 時空を超えた「風」を感じながら、そのようなイメージに包まれました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 「ホメオスタシスで保つ『縁起=自分/宇宙=共生』のバランス状態」を維持した状態というのは、決して「無風」ではなく、バランス維持のために「風」が細かく吹き続けている状態です。

 その「バランスをリアルタイムで維持する細かな『風』」と「『エントロピー縮小』に向かう大きな『風』」をうまく重ねる縁起がコーチングであり、重ねるための機能がホメオスタシス(フィードバック)だと理解しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 ゴールの基本条件 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域、4)自分中心を捨て去る を用いていうと

 

「ホメオスタシスで保つ『縁起=自分/宇宙=共生』のバランス状態」を維持する

=「1)現状の外×2)心から望む×3)人生のあらゆる領域」が生みだす細かな「風」

 

 「エントロピー縮小」に向かう

  =1)現状の外×4)自分中心を捨て去る(利他性)」が生みだす大きな「風」

 

 その両者を重ねる縁起、つまり「本当の自分“」に至る縁起がコーチング。重ねるために働いているのがホメオスタシス(フィードバック)という感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 そのようなことを考えていたら、以前(F-148/vol.2)考察した

  □「風」の向き(「逆風」「順風」)を決めるのは“臨場感”

□「風」の正体は“ホメオスタシスフィードバック”

□「風」を起こすものはゴール(設定)

□「風」の強さを決めるのは狭く高いコンフォートゾーン

という理解では不十分な気がしてきました。

 

  何かが足りない?

  何かが抜けている?

  というか、本質的に間違っている気がする

 

 

 そんなことを考え思い巡らしていたら、苫米地博士の言葉を思い出しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

以下、博士の「X」へのポスト(20251214日)より引用します。

 

 

新刊オーセンティックコーチング2026 https://amzn.to/4q3I7Qb の最後に認知活動を人工知能に教えるための形式化例として、コーチングでのゴール、コンフォートゾーン、自我の定義を形式表現で以下のように表した。

 

Goalの定義 {∀𝑦𝑥 qGoal(𝑥𝑦) } 𝑥,𝑦 ∈ {w\_{future}}

 •Function q: orders all possible future worlds based on importance

関数q:全ての未来の可能世界を重要度順に並び替える

※w_{future} = set of all possible future worlds (全ての未来の可能世界の集合)

 

コンフォートゾーンの定義 {w ∀𝑦𝑥 rComfortzone(𝑥𝑦) } 𝑥,𝑦 ∈ {w\_{current }

 •Function r: reorders all possible current worlds

関数r:全ての現在の可能世界を並び替える

※w_{current} = set of all current possible worlds (全ての現在の可能世界の集合)

 

Self = Function that reorders all comfort zones based on all goal

自我とは全てのコンフォートゾーンを全てのゴールに従い並び変える関数

 

このセルフが維持されることがホメオスタシス。

そのパワーは生命から宇宙まで広がる中心に向かう力であり、生命現象における"臨場感"がホメオスタシスフィードバック求心力であることを形式定義した。

当時、人工知能に人間の認知を教えるために行っていた形式化の一つと理解してもらえばいい。

原生動物<動物<人類 と、 "環境"の抽象度が上がる=臨場感(ホメオスタシスフィードバック求心力)が上がる ということでもある。

このホメオスタシスが、宇宙に元々備わった力であり、生命の発生と進化のカラクリであるという仮説である。

 

これが90年代初頭にハーバード大学医学部長から准教授として誘われた研究でもあり、またハーバード医学部マサチューセッツ総合病院での世界最初の機能MRI(fMRI)研究に参加することになった研究でもある。

色々な事情で、アメリカでは守秘義務付き講義のみで話したが、日本語では以下の論文でその後サラッと書いてある。当時、海外の人は私の日本語論文を読んでたそう。

 

『サイバーホメオスタシス仮説: マルチモーダリィティの臨場感パラダイム』

日本ソフトウェア学会 「言語と知能研究会」 1994.6.24

https://crl.co.jp/wp-content/uploads/2024/04/rpaper21.pdf

 

『サイバー空間での近未来型エンターテイメント』 論文誌 情報メディア 1996-4 1996.3.15

https://crl.co.jp/wp-content/uploads/2024/04/00_media25-4.pdf

 

その後、更に秘守度の高い研究に移行するが、2000年代にルータイスに招聘され、コーチングプログラムを書き換えるプログラム開発委員長となり、現在に至る。

私がルータイスの指示で開発したコーチングプログラムでも"ホメオスタシス"とか、"コンフォートゾーンのホメオスタシスによる維持"という概念は入れて来たがこれらの式は明かしたことがない。

これは洗脳の式であり、認知戦の式だからだ。もちろん公開してなくても、認知戦のプロ達は何らかの形で手にしているし、自身で同様な式を作っているだろう。もちろん、今は形式表現ではなく自然言語で、曖昧リスクはあるが、人工知能に教えることも出来る。だからこそ、書籍の最後に何気なく明かした。

だから、"新しい定義"と言ってるが、実は80年代終わりから90年代初めの式。ただ当時はコンフォートゾーンという言い方はしてなかったからコーチング生達には新しい定義。 更に全面的に認知戦耐性を上げた新教育プログラムも現在開発中。

これらが洗脳の式であり、認知戦の式であり、脱洗脳の式であり、コーチングの式であるのは、「未来はまだ変えられないが現在のコンフォートゾーンは変えられる」、更に「現在のコンフォートゾーンは未来のゴールが選択する」から

 引用おわり

 

 

原生動物<動物<人類 と、 "環境"の抽象度が上がる=臨場感(ホメオスタシスフィードバック求心力)が上がる ということでもある。

このホメオスタシスが、宇宙に元々備わった力であり、生命の発生と進化のカラクリであるという仮説である。

 

 あらためてこの文章を読んで、私のこれまでの「風」の解釈は全部「主観」によるものであることに気がつきました。

 

  コーチングは、主観ではなく、客観!

 

ブログを書くに当たって「客観」で自問し直したからこそ、コーチングが「バランスをリアルタイムで維持する細かな『風』」と「『エントロピー縮小』に向かう大きな『風』」をうまく重ねる縁起になり得ることに気がついたのだと思います。

L-230202209月シークレット… -05;コーチングは「客観」 その理由は?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37613554.html

 

さらにこのようなイメージを体感しました

 

 

 「風になりたい」(←主観)ではなく、そもそも「風」(=“環境”とのホメオスタシスフィードバック)である

 

「風」は宇宙に元々備わった力であり、生命の発生と進化のカラクリである

 

 

F-443につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-告知1

「<2026年度前期>コーチング説明会&セミナー」の動画配信を開始しました。セミナーのテーマは「『オーセンティック・コーチング 2026』のゲシュタルト化 & 実践ワーク」。

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-関連記事-

F-399~:縁起から得た“希望/HOPE”の体感

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_431198.html

F-431:自由訳「心技体」

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Q-452~:コーチングの対象が自分であっても他者であっても、することは同じという認識で良いでしょうか?

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Q-455~:ゴールにふさわしいブリーフシステムを構築するためには

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F-441:風になりたい <vol.5;自我の求心力>

 

 早朝、換気のために窓を開けると、冬と春が混ざり合ったような風が流れ込んできました。そのとき、ふと学生時代のことを思い出しました。ウインドサーフィンの記憶です。

 F-020:研究はすべてに通じる

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 vol.1;逆風 →順風 →無風

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 vol.2;「風」を起こし、「風」を強める

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38145876.html

 vol.3;「風」も「『風』を起こす自分」もすべて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38162396.html

 vol.4;“自分”をさらなる高次元に導く縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38179659.html

 vol.5;自我の求心力

 

 

 前々回(F-439/vol.3)引用した「幻想と覚醒」(三才ブックス、p91)の中で苫米地博士が仰っている「自分が生み出した世界からも脱しなくてはいけない」をコーチングのフレームで言い換えると

 F-429~:オーセンティック・コーチングの形式定義

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432237.html

 

本当の“自分”が創造するゴール世界whを目指せ!

 

 wh」とは、「現状から最も離れた可能世界」のこと。定義上、それは「最高抽象度次元」にあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ゴールの抽象度が高くなるほど、ゴールに向かう際の「逆風」はきつくなります。現状に戻そうとするホメオスタシスフィードバックが強くなるからです。

そのとき問われるのは「本当の“自分”」。では、その“自分”とは何なのでしょう?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 以下、苫米地博士の著書「生成AIの正体」(ビジネス社、p171)より4回に分けて引用し(青字)、考察します。前回引用した部分のつづきです。

 

 

◎免疫システム

 免疫とは、抗原と抗体の反応によって成立します。私たちの身体の中のB細胞が抗体をつくり、抗原に結合して毒性を弱める。これにより自身を守るシステムです。ただし、B細胞は一種類の特異性しか持たないため、環境内の多様な抗原に対応するには膨大な数のB細胞が必要となります。こうして生命は他の微生物やウイルスなどと共に進化し、自己組織化を極めて複雑にしていったのです。

 引用おわり

 

 「免疫」について補足します。

 免疫の主役は「白血球」です。白血球は「顆粒球」(約60%)、「単球」(約5%)、「リンパ球」(約35%)に分類されます。これらが協働して体を守る働きが免疫力“です。

 F-122:免疫力をあげる!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21245972.html

 

 「顆粒球」は細胞の中に殺菌作用のある「顆粒」を持つ細胞のこと。病原体(抗原)を見つけるとすぐに取り込んで大量の活性酸素を放出しながら自爆“します。その残骸が膿です。

 顆粒球はさらに「好中球」「好酸球」「好塩基球」に分類されます。

 

 「単球」は血液中の細胞の中で最も大きい免疫細胞です。病原体(抗原)を取り込み処理したり、他の免疫細胞に病原体(抗原)発見の情報を伝え攻撃を促したりします。

 さらに血管を出て組織内に入ると、「マクロファージ」や「樹状細胞」に変化します。

 

 「リンパ球」は免疫の主役の中の主役といえる細胞で、「ナチュラルキラー(NK)細胞」「T細胞」「B細胞」に分類されます。

  

 先ほどの「好中球」から「NK細胞」までは生まれながらに備わっている免疫機能で、「自然免疫」といいます。自然免疫細胞は血液やリンパ液の流れにのって全身を巡り、病原体(抗原)を発見すると即座に攻撃を開始します。

 余談ですが、11兆個もの細胞が新しく誕生する人体では、常に“がん細胞”が生じています。そのがん細胞を破壊するのも「NK細胞」の大切な働き。NK細胞の活性度が低い人は、がん発生率が2倍になるそうです。

 

T細胞」「B細胞」は、苫米地博士が書かれているとおり、特定の病原体(抗原)に感染することで後天的に得られる免疫機能です。それを「獲得免疫」と呼びます。

 「T細胞」は役割により4種類に分類されます。マクロファージからの情報を得てB細胞や他のT細胞に攻撃命令を出す「ヘルパーT細胞」、B細胞に加勢をして攻撃を加える「キラーT細胞」、そして病原体(抗原)をやっつけたことを確認し攻撃終了の合図を出す「レギュラトリーT細胞」「サプレッサーT細胞」です。

 「B細胞」の役割は「病原体(抗原)を倒す武器をつくり、攻撃する」こと。その武器が「抗体(免疫グロブリン)」です。

 

 ここで重要なのは、B細胞がつくる「抗体」は、もともとは武器ではなく、ニュートラルな存在である ということ。

 

病原体(抗原)が体内に侵入すると、その抗原に合わせて自身を変化させて撃退する役割を果たすようになります。そのときにはじめて“武器”になります。

病原体(抗原)にはさまざまな種類がありますし、似た病原体でもさまざまに変化するため、獲得免疫は病原体が侵入するごとに自分をつくりかえていかなければなりません。

 つまり、抗体は自分と外界とのフィードバック関係の中で成り立っている」ということ。

 それが抗原・抗体反応であり、生命維持の機能。その本質はホメオスタシスです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 前回引用した部分で苫米地博士が書かれていたのはこのこと。ホメオスタシスのフィードバック関係が複雑になればなるほど(例:感染する病原体の種類が増えるほど)、自身の内部構造も複雑化していきます。

 L-01120201… -11;ゴール設定の積み重ねが「生と死の間(between life and death)」を明らかにする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24830211.html

 

 

 生命は環境とのフィードバックの中で自己を最適化し、自己組織化してきました。自己組織化できることこそ、生命現象の最大の特徴です

 

 

 自身の内部構造を複雑化する自己組織化は、本来は抽象度が下がる方向性であるはず。複雑化=具体的情報量が増える ということだから。

 ところが、生命現象の自己組織化では「エントロピー(無秩序)が減少し、秩序が形成されるという通常とは逆の不思議な現象」が起こります。抽象度の階層をなぜか上がっていくのです。

 F-400:縁起から得た“希望/HOPE”の体感 <後編;苫米地理論学習中の気づき>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36884253.html

 

 

 微生物やウイルスとの共生と言ってもピンとこない人もいるかもしれません。そんな共生なんかしていないと言うかもしれませんが、実際は私たちの身体の中には大腸菌や乳酸菌など、さまざまな生物がいて、共生しています。そして、これらもまた“自分”の一部なのです。

 引用おわり

 

 その抽象度が上がっていく様子を表現したのが、「共生」という言葉であるはず。

事実、腸の中には1003000種類の微生物(主に細菌)が100兆~1000兆個ほど存在するとされています。総重量はなんと1kg以上です(data)。

この腸内細菌の種類や数に私たちの健康状態が左右されることは、すでに科学的に立証されています。さらに最近は、人間の心の状態とこれら腸内細菌との相関まで指摘されています(warrant)。

なので、私たちは体内の「さまざまな生物」と常にフィードバック関係を保ちながら「共生」しているといえます。これらもまた「“自分”の一部」なのです(claim)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

大腸菌」も「乳酸菌」も「“自分”の一部

 

という感覚。それを仏説では「無分別」と表現します↓

F-403:自由訳「守破離」 vol.1;コーチとして考える「守破離」のポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36993899.html

 

このようにB細胞がつくる抗体は、自分自身では自我というもの持たず、病原体(抗原)との縁ではじめて自我を獲得できます。「他との関係でしか自分“を定義できない」ということです。

これは人(個人)のレベルでも同じ。私たちは他との関係性でしか自分“を定義することができません。それを苫米地博士は、「部分関数としての自我」とし、「f自我(宇宙)→ 自分」と表現されます。

F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 

 私たちは多くの生命体と共に生き、そのバランスを保つことでホメオスタシス(恒常性維持機能)を維持しています。このバランスを維持する力こそが「自我の求心力」であり、それを維持することで共生も成立します。

 そして、この共生のバランスを維持している状態が「自我の状態」なのです。生命現象とは、自分と他者のバランスを取りながら存在することであり、決して他者を排除することではありません。ただし、バランスが崩れたときには排除も起こります。何を排除するかを判断するための知識は、相手との関係から学ばれたものです。

 引用おわり

 

 f自我(宇宙)→ 自分

 

自我関数fに宇宙のすべての情報を入力すると、自分に関する情報だけが出力されます。なぜかというと、「(宇宙の中の)自分に関する情報」と「(宇宙の中の)自分以外の情報」に分けたから。

 もしも自我の逆関数に「自分に関する情報」を入力すると、「宇宙のすべての情報」が出力されることになります。なぜなら自我関数が分けた「(宇宙の中の)自分に関する情報」と「(宇宙の中の)自分以外の情報」を分ける前に戻すと、宇宙すべての情報が復元されることになるからです。

 「自我の逆関数に自分を入力すると、宇宙が出力される」を突き詰めると、「宇宙は自分自身を見るための鏡である」ことがわかります。

 F-200:“あの人”の言葉はなぜ心に響くのだろうか? Vol.4;「こんなにほったらかしにして」を解決する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26610212.html

 

このように“自分”というのはそれだけで存在しているのではなく、必ず自分以外のまわりのもの(=自分のいる世界、宇宙全体)との関係によって成り立っています。この事実を釈迦は「縁起」と呼びました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

先ほどの「もしも自我の逆関数に『自分に関する情報』を入力すると、『宇宙のすべての情報』が出力される」を形式化すると「f1自我(自分)→ 宇宙」。

この式の意味するところは、「もしも自分のことを知ることができるならば、宇宙全体も知ることができる」ということ。もっとシンプルに表現すると

 

自分と宇宙は一体である

 

それが「共生」の意味。そして、この「縁起=自分/宇宙=共生」のバランスを維持する力こそが、「自我の求心力」であり、「ホメオスタシス(フィードバック)」

今回のテーマに沿って表現すると「風」です。

 

 

 ここで最初に言った自我の定義とは違う、もう一つの自我の定義を提示しましょう。

 それが「宇宙と自分を分ける部分関数」です。

 自分を定義する際、皆さんは具体的にどのようなことをしますか? 「自分の名前は〇〇で、どこそこで生まれて、どこの大学を出て、いまは〇〇〇に就職しています。好きなものは〇〇で、嫌いなものは〇〇です。得意なものは〇〇です」

 などといった自己紹介をするでしょう。

 しかし、それは自分自身のことというよりは自分を取り巻く世界、宇宙のことについて説明していませんか? 透明人間に外側から一枚、一枚、服を着せていくように、あなたという人間の輪郭を生み出しているような行為です。

 つまり、自分を定義することは「宇宙と自分を切り分ける関数」だということです。ただし、切り分けたとしても宇宙がある程度自分の中でバランスよく存在することが必要です。

 自我とは「自分」と「自分以外」を認識するということです。ただし、これは進化の初期段階における話です。AIも進化していますから、まずは、「自分と自分以外を区別して認識する」という点から始めましょう。

 引用おわり

 

 

 本当の“自分”が創造するゴール世界whを目指せ!

 

 「wh」とは、「現状から最も離れた可能世界」のこと。定義上、それは「最高抽象度次元」にあります。

 ゴールの抽象度が高くなるほど、ゴールに向かう際の「逆風」はきつくなります。現状に戻そうとするホメオスタシスフィードバックが強くなるからです。

そのとき問われるのは「本当の“自分”」。

その“自分”とは、ホメオスタシスで維持される「縁起=自分/宇宙=共生」のこと。

 

そのバランスをしっかり維持すること、先ほどの引用文でいうと「切り分けたとしても宇宙がある程度自分の中でバランスよく存在する」こと が重要なのは直感的に理解できます。

S-02-11:アインシュタインの“直観”の源

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18911304.html

 

 でも、そのバランスが維持された状態をウインドサーファー的にいうと「無風」。

 以前(F-438/vol.2)確認したとおり、それはコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のど真ん中にいる感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 「ホメオスタシスで保つ『縁起=自分/宇宙=共生』のバランス状態」を維持しながら、その一方でゴール世界whに向けて自由自在に「風」を生みだすためには、必ず理解していないといけないことがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 それは何でしょうか?

 (じつは前回言及しています)

 

 それは「本当の“自分”」に達するための自分/宇宙の秘密“といえる重要な知識です。

 

F-442につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

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20265月末まで視聴可能です。申し込みはこちらからどうぞ(受付期間:~3月末まで)↓

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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L-229202209月シークレットレクチャー -04;自我関数から導きだされる縁起

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Q-449:アートマンって何ですか?

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生成AIの正体



F-440:風になりたい <vol.4;“自分”をさらなる高次元に導く縁起>

 

 早朝、換気のために窓を開けると、冬と春が混ざり合ったような風が流れ込んできました。そのとき、ふと学生時代のことを思い出しました。ウインドサーフィンの記憶です。

 F-020:研究はすべてに通じる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7554483.html

 

 vol.1;逆風 →順風 →無風

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 vol.2;「風」を起こし、「風」を強める

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 vol.3;「風」も「『風』を起こす自分」もすべて

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 vol.4;“自分”をさらなる高次元に導く縁起

 

 

 皆さんは、他人が生み出した世界だけでなく、自分が生み出した世界からも脱しなくてはいけません。自分で生み出した世界も、もとを辿れば他人が生み出した世界だからです。

 そうしなければ、本当の自由は得られません。本当の選択はできません。

 

 ウインドサーフィンをしているとき、私はずっと「風になりたい」と思っていました。

 

 念願のウインドサーフィンをしていることがうれしくて楽しくてその「ワクワク」「ドキドキ」という純粋なドーパミン体験の希求が、最初の「風になりたい」の正体だったはずです。

 L-199202207月医療・介護研修会 -09;運動や思考を促進させるカラクリ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36354942.html

 

 やがて「ワクワク」「ドキドキ」よりも、その後に訪れる「心地よいスッキリ感」「柔らかな風に包まれる穏やかな感覚」を欲するようになりました。たぶんドーパミンそのものよりもセロトニンに紐付く安らぎを求めていたのだと思います。

 L-200202207月医療・介護研修会 -10;『幸せ』を今すぐ体感するワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36386129.html

 

 と、ここまでが抽象度を軸にした場合の情報宇宙の底面での話。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 やがてウインドサーフィンをすると(トリガー)、自由を感じられるようになりました(アンカー)。さらには関連する書籍を読んだり、イメージしたりするだけで、日常のいざこざやお金の不安などを忘れられるようになっていきました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 

今思うと、そのとき感じていた自由は、「本当の自由」ではありません。「もとを辿れば他人が生み出した世界」であり、束縛が前提になっているからです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 コーチングは「本当の自由」を基盤に行うもの。だから、「『空』の理解と体得」がスタートラインだといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

実際、この世はすべて幻想だと本気でわかるほど、コーチングはうまくいきます。なぜなら

 

現状の外が感じられるようになるから

本当の自由」により「本当の選択」=真のwant to を見いだせるから

「人生」という全体と、例えば「職業」「家族」「社会への貢献」といった部分の双方向性のつながりがわかってくるから

そして、「社会」や「未来・現在・過去」という全体と“自分”という部分の縁起を理解するから

 

 

 前回(F-439)引用した「幻想と覚醒」(三才ブックス、p91)の中で苫米地博士が仰っている「自分が生み出した世界からも脱しなくてはいけない」をコーチングのフレームで言い換えると

 F-429~:オーセンティック・コーチングの形式定義

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432237.html

 

本当の“自分”が創造するゴール世界whを目指せ!

 

 

DrT251005 CoachingFormalDefinition -09

CoachingFormalDefinitionDrT20251005」より引用↓

251003_地上最強グローバルサミット v8(Blog

 

 

 では、「本当の“自分”」とは何なのでしょう?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 以下、苫米地博士の著書「生成AIの正体」(ビジネス社、p169)より引用します。

 

 

◎自己組織化

 では、生命現象はどのようにして自我を獲得したのでしょうか?

 人類が進化する以前、いま私たちが生きている物理宇宙以外のコンフォートゾーンを欲しがることはありませんでした。本当に別のワールドに移行すれば、世界そのものが変わってしまいます。例えば、魚が海から陸に上がろうとすれば、魚は死んでしまいます。ですから、魚は陸の世界を欲しがろうとはしませんでした、基本的には。

 ですから、その頃の物理宇宙における生命現象は、ワールドが一つしか存在しない状況で進化してきました。これはホメオスタシスによるものです。ホメオスタシスとは、生命が自分と外界とのフィードバック関係の中で成り立っていることを言います。このフィードバック関係が複雑になればなるほど、自身の内部構造も複雑化していくのです。そういう中で、ついに海から陸に上がっていく魚が誕生したということです。

 こういった進化を見ればわかるように、生命は環境とのフィードバックの中で自己を最適化し、自己組織化してきました。自己組織化できることこそ、生命現象の最大の特徴です。自己組織化とは、エントロピー(無秩序)が減少し、秩序が形成されるという通常とは逆の不思議な現象です。宇宙全体ではランダム性が高まる方向に進みますが、生命の階層ではその逆が起き、秩序が増していくのです。

 分子が細胞になり、高分子化合物が生命体になっていく。この階層化の過程で、ランダムなものがより整合的な存在へと進化していきます。これはすべて、環境との相互作用(フィードバック)によって起こる自己組織化の結果です。その代表例が免疫システムです。

 引用おわり

 

 

自己組織化できることこそ、生命現象の最大の特徴です。自己組織化とは、エントロピー(無秩序)が減少し、秩序が形成されるという通常とは逆の不思議な現象です。宇宙全体ではランダム性が高まる方向に進みますが、生命の階層ではその逆が起き、秩序が増していくのです

 

 「生命現象はエントロピー縮小系」を理解して以降、私の中で大きな変化が起こりました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 その変化とは、生命現象すべてを「整合的な存在への進化」とみるようになったこと。例えば↓

 F-424~:さくら

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432041.html

 

そして、すべてを「環境との相互作用(フィードバック)によって起こる自己組織化の結果」と感じられるようになったこと。

 F-400:縁起から得た“希望/HOPE”の体感 <後編;苫米地理論学習中の気づき>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36884253.html

 

 さらにいうと、「生命現象はエントロピー縮小系」を体感している意識状態でいると、「人の心から出る意図」が感じられる(ような気がする)ようになりました。色や質感を伴った「風」として。

 F-375:俺にかかってこい

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35750566.html

 

 

人の心から出る意図」が感じられる(ような気がする)

 

 

 それはおそらく、私の中での「環境との相互作用(フィードバック)によって起こる自己組織化」の副作用。それは“自分”をさらなる高次元に導く縁起となるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

DrT神奈川大講演-12

神奈川大学情報学部開設記念シンポジウム(2023523日)より引用

基礎科学としての情報〜エントロピーと生命、超次元複雑性と生成AIの未来と私達 Dr.苫米地 (2023年5月20日) - YouTube

 

 

F-441につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 ウインドサーフィンをしているとき、私はずっと「風になりたい」と思っていました

 

 「風になりたい」という曲をご存じでしょうか?

 

 THE BOOM1995年に発表した曲です。「大きな帆を立てて あなたの手を引いて 荒れ狂う波にもまれ 今すぐ風になりたい」ではじまる歌詞は、「天国じゃなくても 楽園じゃなくても あたなに会えた幸せ 感じて風になりたい」でおわります。

 

  あなたに会えた幸せ 感じて風になりたい

 

 じつは、妻とはウインドサーフィンを縁に出会いました。

親友からも波瀾万丈と評される人生ではありますが、“あの頃”からずっと「あたなに会えた幸せ」を感じ続けられていることを、とてもありがたいと思っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37284278.html

 

 

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生成AIの正体



F-439:風になりたい <vol.3;「風」も「『風』を起こす自分」もすべて

 

 早朝、換気のために窓を開けると、冬と春が混ざり合ったような風が流れ込んできました。そのとき、ふと学生時代のことを思い出しました。ウインドサーフィンの記憶です。

 F-020:研究はすべてに通じる

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 vol.1;逆風 →順風 →無風

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 vol.2;「風」を起こし、「風」を強める

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38145876.html

 vol.3;「風」も「『風』を起こす自分」もすべて

 

 

 ホメオスタシスはコンフォートゾーンに対して働きますから、コンフォートゾーンを狭めて上げることで、ホメオスタシスのループを狭めて強力に働かせることができます。そうしないと、現状から抜け出すことはできません。居心地のよい所に片足を突っ込んだまま、馴染みのない不安な場所であるw2に飛ぶことはできないのです

 

 ホメオスタシスのループを狭めて強力に働かせる」ことがコーチングの要諦。そのためには、「自我関数p」=自分 を自由自在に観ることが必要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

 自我関数p」=自分 を自由自在に観る

 

 

 これまでの自我関数pを、苫米地博士は「オーセンティック・コーチング 2026」(開拓社)の中でアップデートされました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 

DrT251005 CoachingFormalDefinition -11

CoachingFormalDefinitionDrT20251005」より引用↓

251003_地上最強グローバルサミット v8(Blog

 

 

新たな「自我関数」は

 

①「w ∀y∃x sSelf (x,y) } x,y ∈all comfort zones in all possible worlds
 (すべての存在し得るコンフォートゾーンを自分にとっての重要度で並び変える関数)

 

 ②「w ∀y∃x sSelf (x,y) } x,y ∈all goals in all possible worlds
 (すべての未来の存在し得るゴールを自分にとっての重要度で並び変える関数)

 

 そして、①と②を統合したすべてのコンフォートゾーンをすべてのゴールに従い並び変える関数

 

これが最新の自我の定義です。

F-429~:オーセンティック・コーチングの形式定義

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432237.html

 

 

 自我を関数で表記することがしっくりこない場合、私は「イメージするための表現の関数」と捉えることを勧めています↓

 F-433~:イメージするための表現の関数

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432465.html

 

 その秘訣は自我(自分)を「ある」とは思わず、「空」と認識する こと。

 

 今回のテーマでいうと、「風」も、「『風』を起こす自分」も、すべてイメージです。

さらにいうと、自我(自分)だけでなく、物理的存在すべて、そして現実世界そのものがイメージ。それがコーチングにおける重要なプリンシプル「I×V=R」が示すこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

だから、「『ある』とは思わず、『空』と認識する」ことは、コーチング実践の大前提だといえます。「『空』の理解と体得」がコーチングのスタートラインです。

 一言でいうと、「幻想」。この世はすべて幻想だと本気でわかるほど、コーチングはうまくいきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

幻想とは「心が生みだしているもの」のこと。それを苫米地博士は「情報」とシンプルに表現されます↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 私たちが「ある」と信じているものは、すべて幻想であり、情報です。例えば「戦争と差別がない世界」という場合、それは物理空間にではなく、情報空間にあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 つまり、それは「戦争」「差別」「ない」「世界」という概念(ゲシュタルト)を共有する人の間にのみ存在しうるということ。もっと正確にいうと、概念を共有する人の思考空間にのみ存在しうるということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 「概念(ゲシュタルト)」というと難しく聞こえるしれませんが、実際は“約束事”のようなものです。ある“約束事”を共有すると同じような世界を生きているように感じ、まったく共有していなければ認識すらできなくなります。RAS&スコトーマの働きによって。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 苫米地理論を用いてさらに詳しく説明すると、例えば「戦争と差別がない世界」という情報空間(=可能世界w2)に対しホメオスタシスのフィードバックによって臨場感が高まると、その空間を共有する人たちにとっては「戦争と差別がない世界」に向けて現実(Reality)が変化していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 “invent on the way”しながら。

 F-345:知らないと言う罪と知りすぎる罠

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34206232.html

 

 “約束事”を共有しながらお互いに生みだしあっているのが現実(Reality)。

現実とは、じつは、共同幻想のことです。

L-218202208… -05;多くの人々が創った宇宙が同時に存在している

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37173442.html

 

よって、本物のコーチング(Authentic Coaching)とは、「これまでの共同幻想(w1)から脱却し、新たな共同幻想(w2)に移行する」ことだといえます。

F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 最後に、苫米地博士の著書「幻想と覚醒」(三才ブックス、p91)より引用します。コーチングを縁に体得する意識状態をイメージしながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

幻想からの脱却

 幻想は、皆さんの心が生み出した世界です。自分の心、他人の心が生み出した世界。その上に、人間の手から離れた意図のない世界が広がっています。それは誰が作りだしたのかはわかりません。おそらくは、それも自分自身で作った世界なのかもしれません。こればかりは、誰にも証明できません。

 皆さんは、他人が生み出した世界だけでなく、自分が生み出した世界からも脱しなくてはいけません。自分で生み出した世界も、もとを辿れば他人が生み出した世界だからです

 そうしなければ、本当の自由は得られません。本当の選択はできません。

 

 心が生み出した世界から抜け出すには、生み出している心の動きを止めます

 ごく簡単に言うと、「ない」と思えばいいでしょう

 目の前にグラスが置かれていたとすれば、それは「私の心が生み出しているから見えている」と思います。そして、「見るのをやめれば消える」と思うのです。

 実際に、グラスの存在を意識の外に出してみればいいでしょう。視線はグラスに向けたまま、見た状態でグラスを消すのです。

 あるいは、グラスを見ながら別のことを考えてみてもいいでしょう。仕事のことや恋人のこと、直近の悩みでも構いません。そうすれば、視野にグラスは入っていますが、あなたの脳にはグラスは見えていません。目に映っているのに、認識に上がっていないはずです。

 

 ただし、本当のグラスだけでなく、思念も消さなくてはいけません。つまり、グラスを消すために他の事柄を考えるということもやめるのです。そうしなければ、ただのスコトーマになってしまいます

 スコトーマとは、自分が知っているものや重要だと思っているもの以外は見えないという心理学用語です。恋人に夢中の人は、恋人や恋人にまつわること以外は目に入らないし、時間を気にしている人は、時計を見ても時間だけを見て時計のデザインは目に入りません。

 ここではスコトーマではなく、何も考えず、目の前のものも消し去ります。スコトーマを消して、思考そのものを消して、見えているすべてのことを消すのです

 ありのままを見て、ありのままを消します。あるいは、光としてみても構わないでしょう。グラスは光の反射でしかありません。そもそも人間はものを見ているのではなく、光子を見ているだけです。

 ですから、「私が見ているのは、ものではなく光だ」と認識しても構いません。グラスを触っても、「単に皮膚が信号を受け取っただけだ」と認識してもいいでしょう。

 そうしていけば、目の前の世界には何も映らなくなるはずです。強いて言えば、人の心が見えてきます。他人の心から出る意図が見えてきます。他人が何をしたいのか、その生み出したい心の働きが見えてくるはずです。

 そして、最後にその心の動きも消してください。その心も何者かに生み出されたものですから、囚われることなく消し去ってしまうのです

 引用終わり

 

F-440につづく)

 

 

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 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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Q-235:「財布を娘に盗られた」といった被害妄想がでている老人に対して、どのように対応すればよいでしょうか? <vol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 

幻想と覚醒

Kindle版はこちら↓

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F-438:風になりたい <vol.2;「風」を起こし、「風」を強める>

 

 早朝、換気のために窓を開けると、冬と春が混ざり合ったような風が流れ込んできました。そのとき、ふと学生時代のことを思い出しました。ウインドサーフィンの記憶です。

 F-020:研究はすべてに通じる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7554483.html

 

 vol.1;逆風 →順風 →無風

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38129329.html

 vol.2;「風」を起こし、「風」を強める

 

 

コーチングにおける「逆風」「順風」を決めるのは“臨場感”。臨場感の強さがw1>w2の間はまだまだ逆風で、w1w2となった瞬間に順風に反転します。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 そして、その「風」の正体は“ホメオスタシスフィードバック”。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 私の体感ですが、ゴールを設定してゴール側の可能世界w2の臨場感が上がっていくと「風」が生じます。ただし、最初は「逆風」。ゴール側に向かっていくほど風下(=現状=これまでの可能世界w1)側へ引き戻す力が強まっていきます。

 その間はぜんぜん進んでいる(=ゴールに近づいている)気がしませんが、ある時急に「順風」になり、まるで引き寄せられるかのようにゴールに向かっていくようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

ただし、ゴールに近づくと「風」は弱まってしまいます。まるで“見えない壁”に阻まれるように、その先へ進むことが難しくなっていきます。

 F-428:見えない壁

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37908516.html

 

 ウインドサーフィンでいうと、「無風」の状態。波風が立たない凪の状態です。

 コーチングでいうと、それはコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)のど真ん中にいる感じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 

  CZのど真ん中

 

 

 それは平和そのもの。

ウインドサーフィンでいうと、まるで鏡面のような静かな海。青空が上にも下にもひろがるような光景は、リラックスと安らぎを与えてくれます。風のない日にボードの上に座ってただ海上を漂うひとときは、日々の不安や不満を忘れさせてくれる宝物のような時間でした。

 Q-327:「記憶が抜ける」ようなことがvol.2;感情が起こるメカニズム -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31891038.html

 

 ただし、ウインドサーファーとしては「無風」はまったくつまらないもの。私はほぼ無風下で行われた大会で優勝したことがありますが、まったくうれしくありませんでした。

無風下で進むためには、無理やり「風」を起こす必要があります。パンピングと呼ばれるその行為は苦行そのもの。まさに「努力」「根性」の世界です。

 F-413:てげてげ <ver.3

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37361806.html

 

 

 ここまでをまとめると、風向き(「逆風」「順風」)を決めるのは“臨場感”で、「風」の正体は“ホメオスタシスフィードバック”。「風」を起こすものはもちろん、ゴール(設定)です。

 

では、「風」の強さを左右するものは何でしょう?

(もう少し丁寧にいうと、“臨場感”の強さに大きく影響するポイントは?)

 

 以下、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版」(CYZO、付録②)より引用します。「臨場感」と「ホメオスタシス」と「コンフォートゾーン」の関係を意識に上げながら読み進めてください。Feel

 

 

コンフォトートゾーンを「広げる」のは×、「上げる」のは〇

 コンフォートゾーンは広げるのではなく、狭めて上げることが重要です。子ども向けのコーチングプログラムであるPX2だと、「コンフォートゾーンを広げなさい」と教えますが、それは子どもはまだ自我関数pができあがっていないからです。

 生まれてから数年や十数年しか経っていない子ども時代は、そもそもコンフォートゾーンが狭いわけです。家庭と家族などの基本的なコンフォートゾーンしかもっていませんから、子どもに「コンフォートゾーンを作っていきましょう。そして、それを広げていきましょう」と伝えるのは当たり前のことです。

 子どものときは、コンフォートゾーンを出るとか出ないとかが問題ではなく、まずはコンフォートゾーンを形作ること「クリエイティブ・ユア・コンフォートゾーン」が大切です。次にそれを広げていく「ストレッチ・ユア・コンフォートゾーン」へとつなげていけばいいのです。

 しかし、大人はしっかりと自我関数pができあがっています。その大人がコンフォートゾーンを広げようとすると、ゴールの設定がw1の中でのステップ・バイ・ステップ方式になり、現状w1に縛り付けられるリスクが高くなるのです。

 大人は、コンフォートゾーンを狭めて上げるということが重要です。現状の外側である可能世界w2にゴールを設定することで、現在のコンフォートゾーンに対して排他的な狭くて高いコンフォートゾーンができてくるのです。

 ホメオスタシスはコンフォートゾーンに対して働きますから、コンフォートゾーンを狭めて上げることで、ホメオスタシスのループを狭めて強力に働かせることができます。そうしないと、現状から抜け出すことはできません。居心地のよい所に片足を突っ込んだまま、馴染みのない不安な場所であるw2に飛ぶことはできないのです。

 引用終わり

 

 

子どものときは、コンフォートゾーンを出るとか出ないとかが問題ではなく、まずはコンフォートゾーンを形作ること「クリエイティブ・ユア・コンフォートゾーン」が大切です。次にそれを広げていく「ストレッチ・ユア・コンフォートゾーン」へとつなげていけばいいのです

 

 クリエイティブ・ユア・コンフォートゾーン」とは、「自我関数p」=自分をつくること。自分とは、「部分関数」であり、「評価関数(重要性関数)」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

「部分関数」とは、宇宙を「自分」と「自分以外」に切り分ける関数のこと。よって、自分がわかると、宇宙がわかることになります(と苫米地博士は仰います)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

「評価関数(重要性関数)」とは、宇宙を自分にとって重要な(あるいは関係性が深い)順に並べ替える関数のこと。その関数によりRAS&スコトーマの原理が働き、認識する宇宙が決まります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 よって、「自我関数p」=自分が書き換わると宇宙が変わります。もちろん、宇宙が変わると「自我関数p」=自分が書き換わります。自分と宇宙は表裏一体です。

 L-177202203… -10;自由なマインドで「物事を俯瞰し、最速・最短で結果を出す」ためのワーク

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35079795.html

 

コンフォートゾーン(CZ)とは、宇宙に対する評価関数のことです。よって、「クリエイティブ・ユア・コンフォートゾーン」は宇宙に対する評価関数を生みだすことであり、「ストレッチ・ユア・コンフォートゾーン」はその評価関数をひろげていくことだといえます。

 Q-419:なぜパワハラや虐待がなくならないkey 3;排他的でスノッブな空間>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36494091.html

 

「ひろげる」とは「抽象度を上げる」こと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 仏説的にいうと、「無分別」。

 F-303:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.5;芸術とコーチング(Authentic Coaching)とリーダーシップに共通する境地

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32078054.html

 

 私の好きな表現でいうと、「無敵」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html

 

 抽象度が十分に高く(その頂点は「空」)、無分別を実践し、無敵を体感している状態は、まさに平和そのもの。なんの不安も不満もない“澄み切った感覚”に包まれる状態であるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 ただし、その状態のままだと「無風」。

コーチングでは、空を前提としながらあえてゴールを設定することで「風」を起こし(仮観)、ゴール側のCZを狭く高くしていくことで「風」を強めていきます。

L-210202207月シークレットレクチャー -08;狭く! 高く!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36862880.html

 

 

 ホメオスタシスはコンフォートゾーンに対して働きますから、コンフォートゾーンを狭めて上げることで、ホメオスタシスのループを狭めて強力に働かせることができます。そうしないと、現状から抜け出すことはできません。居心地のよい所に片足を突っ込んだまま、馴染みのない不安な場所であるw2に飛ぶことはできないのです

 

 ホメオスタシスのループを狭めて強力に働かせる」ことがコーチングの要諦。そのためには、「自我関数p」=自分を自由自在に観ることが必要です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

コーチングは「観自在」の実践です。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

F-439につづく)

 

 

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Q-400~:ヒーリングやコーチングと意識状態の関係を教えてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430215.html

 

20265月末まで視聴可能です。申し込みはこちらからどうぞ(受付期間:~3月末まで)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38131903.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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