Q-038:霧島市(鹿児島)医療講演会<180315> vol.8
2018年3月15日に、霧島市(鹿児島県)の病院で講演を行わせていただきました。事前にいただいていたテーマは「スピリチュアルペイン」です。
講演後書いていただいた御意見・御質問に回答いたします。
・子どもたちに生きること、生きることの意味を伝えていくこと、とても大切なことだと感じました。自己肯定力が大切である、幼少期から伝えていきたいと感じました。否定的になってしまいますが、自分もかえていきたいと思います
A:「生きることの意味」を考えることはとても重要なことです。本稿の最後(二つ下の質問)で再度取り上げます。
生きることそのものに意味を見いだすことができ、そしてまわりの人々も自分と同様に生きる意味を持つことを理解する人が一人またひとりと増えるたびに、世界は確実に平和に近づくと私は信じています。
コーチングの元祖であるルー・タイス氏は、「すべての意味のある、永続的な変化は心の中のイマジネーションから始まり、やがて外側の現実を変えていく」と語りました。
すべての変化はまず自分の心の中に生まれます。「幼少期から伝えていきたい(伝えている)」「自分もかえていきたい(かえていく)」というその思い(I:Image、Imagination)が現実(R:Reality)をうみだすことを確信してください。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html
・「心地よい空間」とは必ずしも理想的なものを意味しない、泣けることも心地よい空間
A:関連することをQ-036、F-033に書きました。御確認ください。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9533463.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9533150.html
私たちの無意識は常に「現状維持」です。その「現状」がコンフォートゾーンです。
文字どおり「心地よいもの」もコンフォートゾーンとなりますが、「本当はイヤなこと」もコンフォートゾーンになってしまいます。「イヤでしょうがないのに続けている」「本当はやめたいのにやめられない」のは、現状がコンフォートゾーンになっているからです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html
昔の方法論は「頑張ること」でした。本当はやりたくないことも努力して行う、あるいは根性でやり遂げるというものでした。
認知科学以降は違います。コンフォートゾーンを現状からゴール側に変更することで、まるで呼吸をするかのように自然に成功していくのが現代の方法論です。
すべての人がとてつもない潜在能力を秘めています。現状維持がコンフォートゾーンのときは、その力が覚醒することはありません。その力を現状の強化ではなく進化・向上のために用いるには、コンフォートゾーンをずらし続ける必要があります。
そのためにゴールを“現状の外”へ設定するのです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
・過去にとらわれずに生きることが難しい
A:多くの方は「時間の流れ」について理解することで、過去の呪縛から脱却することができます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html
時間は未来から現在、現在から過去へと流れています。どんどん離れていく過去を見続けるのは無駄で、(クルっと180度回転して)これから近づいてくる未来を思い描けばいいのです。
簡単に例えると、「昨日の夜食べたものを悔いる(とらわれる)より、今日の夜何を食べるか楽しく考えよう!」という感じです。「今日の夜何を食べるか」を決めることに相当することがゴール設定といえます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
しかし、なかなか過去の呪縛から抜けだせないケースがあります。いわゆるトラウマ体験です。でも大丈夫!
心理学や認知科学の研究により、トラウマを持つ人に対して認知行動療法や薬物治療が有効であることがわかってきています。
オランダの精神科医 キャサリン・トーマス氏らは、これらの治療後に扁桃体の過活動が低下し、前帯状皮質背側部や背外側前頭前皮質、海馬の働きが活発になることを明らかにしました。
これは「ファイト・オア・フライト(Fight or Flight)」を克服できることを意味しています。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html
トラウマ処理の治療として、3歳から18歳までの子どもとその保護者のために考案された「トラウマフォーカスト認知行動療法(TF-CBT)」や「眼球運動による脱感作と再処理法(EMDR:Eye Movement Desensitization and Reprocessing)」があります。
EMDRはアメリカの心理学者 フランシーン・シャピロ氏により1989年に発表された治療法です。アメリカだけでなく、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン、イスラエル、北アイルランド等多くの国でPTSD(Post Traumatic Stress Disorder、心的外傷後ストレス障害)に対する「実証された最も効果のある心理療法」とされています。
日本臨床心理士会のHPには、「EMDRによって、否定的な題材が脳内にもともと貯蔵されている肯定的なネットワークと連結がなされることで、自身のより肯定的で機能している部分を使える状態になる」と記載されています。
日本臨床心理士会HP:http://www.jsccp.jp/near/interview12.php
EMDRは、患者の眼球運動を通じてレム睡眠の状態を引き起こし、過酷な体験の記憶や感情を遠い過去の記憶のように錯覚させ、それを言語化し整理することによって、通常の記憶として置き換えていくというものです。
繰り返しになりますが、「過去の呪縛」はゴール設定により克服できます。
未来を考えることで得られる目的、希望、志、夢といったものが健康や生そのものに大きく関係することに気がついた精神科医 ヴィクトール・E・フランクルは、ナチスによる強制収容所を生き抜いた後の研究により、「自由意志こそ人間の持つ傑出した特徴であり、エネルギーであること」を見いだしました。
そのエネルギーの始まりがゴール設定です。そして、そのエネルギーが過去の呪縛を断ち切ります
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8045695.html
もし、どうしても「過去の呪縛」を克服できない場合も心配はいりません。先に述べたとおり、現代医学はEMDRなどトラウマ克服の治療法を確立しています。
話がそれますが、EMDRを応用したものに「一目ぼれの技術」があります。
以前は苫米地博士のセミナーやワークスで守秘義務契約後に開示される技術でしたが、最近は書籍等で博士御自身が明かされています。
直近では「新・夢が勝手にかなう手帳 2018年度版」(サイゾー)にて、「恋愛だけでなく内部表現を書き換える技としても使える! 言葉を使わずに一瞬で相手を自分の虜にしてしまう禁断のテクニック」として詳しく解説されています。
苫米地式コーチングが強力なのは、言語での書き換えだけでなく、EMDRを応用したものも含む非言語での書き換えまで行っているからです。
どうしても過去に囚われてしまうという人は、ぜひ一度、苫米地式認定コーチに相談してください(身体症状を伴うケース、ADL<日常生活動作>に支障があるケースなどは、必ず精神科等の医療機関を受診してください)。
苫米地式コーチング公式サイト:http://tomabechicoaching.jp/
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
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