PMⅠ:The Power of Mind

PM-05苫米地理論で見える教育現場のスコトーマ

PM-05-06そもそも教育とは?-3-1)学習を促進する

 

この章(第五章)では、苫米地理論(ベチロン)で教育を考察していきます。

 

 

そもそも教育とは?-3-1)学習を促進する

 

ヒトの脳を作るのに使われる遺伝子情報は、約1億ビットと推定されています。

 

それに対し、実際の成人の脳形成に必要な情報量は10兆ビットだということです。このことより、ヒトの脳は環境からの情報入力により、遺伝子情報よりも10万倍も複雑な構造を形成していくということがわかります。

 

それを可能にしているのが学習です。「天才」は後天的に作られるのです。

 

抽象度の低い脳科学的な視点で考察すると、学習とは「環境からの情報によって神経回路網が変化すること」です。このような変化は神経細胞どうしを結ぶシナプスの可塑(かそ)性によって可能となります。

可塑性とは、粘土に力を加えると、形が変わったままになるような性質のことです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

話が少しそれますが、私がかつて在籍していた鹿児島大学リハビリテーション科の二代目教授 川平和美先生(20133月末に定年退官)は、在任中に「促通反復療法(川平法)」というリハビリ手技を開発されています。

その効果は目覚ましく、2011年秋にNHKスペシャル「脳がよみがえる ~脳卒中・リハビリ革命~」という番組で取り上げられています。

 

川平先生は、可塑性に関する研究で日本有数の研究者といわれる京都大学霊長類研究所の久保田競教授(当時)のところに研究員として入り、さらにこの分野の研究で世界最先端といわれるアメリカの国立衛生研究所(NIHNational Institute of Health)に留学されました。

留学中の研究で確信を深めた川平先生は、帰国後に可塑性を引き出すためのリハビリについて思考錯誤を続けられ、ついにシンプルな結論にたどり着きました。その詳細は、NHKスペシャルでの取材をもとに刊行された「脳がよみがえる 脳卒中・リハビリ革命」(主婦と生活社)に詳しくまとめられています。

 

私は、川平先生がたどり着いた「シンプルな結論」とは、抽象度を上げ続けたことで得られた“ひらめき”により導きだされたと理解しています。学習の結果としてつかみ取ったのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

脳がよみがえる 脳卒中・リハビリ革命