Q-035:霧島市(鹿児島)医療講演会<180315> vol.5

 

 2018315日に、霧島市(鹿児島県)の病院で講演を行わせていただきました。事前にいただいていたテーマは「スピリチュアルペイン」です。

 講演後書いていただいた御意見・御質問に回答いたします。

 

 

・マインドについて学び実践することが、よりよい医療として大切だと分かった

 

 A:ありがとうございます。よりよい医療や介護のためには、マインド(脳と心)についての理解と実践が欠かせません。そして、「マインドについて学び実践すること」は医療・介護現場で働く方々にとっても大切なものとなります。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166400.html

 

 さらには、医療・介護業界が抱えている大きな問題を解決するためにも役立ちます。

日本は世界に先駆けて超高齢化・少子化社会に突入します。日本での成否が後に同様な問題を抱えることになる各国に影響を与えることを考えると、医療・介護現場に「マインドについて学び実践すること」を取り入れることは「世界的なスケールの課題を解決に導くことになる」ともいえます。

 

 …2018512日(土)の南日本新聞に、「看護師7割『辞めたい』」というタイトルの記事が掲載されました。以下、引用します。

 

 引用開始

 鹿児島県医療労働組合連合会(県医労連)は11日、2017年度「看護職員の労働実態調査」の結果について会見した。県内の看護師407人のうち、「仕事を辞めたい」と思ったことがある人が68.8%に上った。

 辞めたいと思った理由は「人手不足で仕事がきつい」が41.8%で最も多く、「夜勤がつらい」が24.8%、「賃金が安い」が20.4%と続く。「休暇が取れない」も16.8%に上った。

 「仕事量が増えた」と感じている人は49.1%。職歴が長い人ほど「大幅に増えた」と感じる傾向が強かった。また、担当患者の容体把握のため、始業時間前から情報収集に当たるなどの、賃金が支払われない時間外労働も増加傾向にある。

 県医労連によると、拘束時間が長い2交代制の勤務体制をとる医療機関が多く、長時間勤務が常態化しているという。

 また「セクハラ」は9.8%、「パワハラ」は15.0%が「受けたことがある」と回答。セクハラを受けた相手は「患者」は80.0%、パワハラは「看護部門の上司」が62.3%で最も多かった。

 県医労連の馬場文治執行委員長は「夜勤や長時間労働は、医療の質の低下を引き起こす。安心、安全な医療を提供するため、国などに改善を求めていく」と話した。

 引用終わり

 

 「仕事がきつい」「夜勤がつらい」「休暇が取れない」に共通する原因として、「仕事量が(大幅に)増えた」が考えられます。これは看護師や医師等医療・介護従事者に限ったことではなく、すべての業種についていえることです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4654230.html

 

 私たちの住む世界(物理宇宙)は、どんどん情報量が増大しています。

時間の経過とともに情報量が増大していくことは、「エントロピー増大の法則」を考えると理解しやすいと思います。

 

 エントロピー(entropy)とは、ドイツの物理学者 ルドルフ・クラウジウス(18221888年)が、1865年に熱力学に導入した概念です。エネルギーの「 en」 と“変換”(英語では、transformation)を意味するギリシア語 「τροπήtropy)」 の合成語として造語されました。

そのエントロピーの概念は、熱力学や物理学の分野に留まらず、情報理論や経済学、社会科学など広い分野で応用されていきました。

 

エントロピーは「無秩序な状態の度合い」を数値で表すもので、「無秩序な状態ほどエントロピーは高い(数値が大きい)」「整然として秩序の保たれている状態ほどエントロピーは低い(数値が小さい)」と表現されます。

これは抽象度と置き換えることができ、無秩序な状態ほど抽象度が低く(情報量が多い)、整然として秩序の保たれている状態ほど抽象度が高い(情報量が少ない)ということができます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

すべての事物は「それを自然のままに放っておくと、そのエントロピーは常に増大し続け、外から故意に仕事を加えてやらない限り、そのエントロピーを減らことはできない」というものが物理空間に働く秩序です。それを「エントロピー増大の法則」と呼びます。

 

 繰り返しますが、私たちの住む世界はどんどん情報量が増大していきます。今後ますます「仕事量が(大幅に)増える」ことにより、さらに「仕事がきつい」「夜勤がつらい」「休暇が取れない」といった状況が悪化することが予想されます。

 

 この問題の解決の鍵となるものが抽象度の理解であり、そのコントロールです。

 

それはマインド(脳と心)での情報処理により行われるものであり、コーチングを学び“現状の外”へのゴール設定を行い、ゴール実現へ向けて生きていく過程で自然に身につけることができます。

 詳しくは「The Power of Mind Ⅰ」第五章にて解説いたします。ぜひ御確認ください。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_124525.html

 

 超高齢化・少子化社会の希望の光となるために、そして、医療・介護現場の崩壊を防ぐために、「マインドについて学び実践すること」はすべての医療・介護関係者が取り組むべき喫緊の課題といえます。

 

 

・楽しく、講演をきくことができました

・何がということではなく、最初の話からつながりがあり、よく理解できてよかったと思います。それと何かすっきり感がありました

 

 A:ありがとうございます。当日の講演は大きく分けると五部構成でした。「時間の流れ」の説明から始め、「寄り添うこと」を考えていただきながら、小ネタをはさみつつコーチング用語を説明いたしました。そしてメインである「スピリチュアルペイン」について考察し、再度コーチング的視点で「寄り添うこと」を考えていただきました。

 

 60分という持ち時間を考えると詰め込み過ぎた感もありますが、「つながり」を感じていただき、「よく理解」していただいたのは、頭の中でゲシュタルトができあがったからだと思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

 先程の五つのテーマを包摂する一つ上の抽象度の世界を感じていただけたのではないでしょうか。だから、「すっきり感」や「楽しさ」を感じられたのだと思います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

 その体感をしっかり記憶し、大事にされてください。その体感(変性意識状態の感覚)が「The Power of Mind」を引きだすきっかけになります。

 

(つづく)

 

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http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7383761.html

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)