F-032:ある医師の勇気に触れて学んだこと ~○○○→思考→言葉→行動→習慣→性格→運命→○○→~

 

  思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから

  言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから

  行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから

  習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから

  性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから

 

Be careful of your thoughts, for your thoughts become your words

Be careful of your words, for your words become your deeds

Be careful of your deeds, for your deeds become your habits

Be careful of your habits, for your habits become your character

Be careful of your character, for your character becomes your destiny.

 

上記の言葉はマザーテレサの言葉だとされています。

ネットで調べると、同じ言葉が1977年のテキサスの新聞に載っているようです。その中ではBi-Lo Storesというスーパーマーケットの幹部 Frank Outlaw氏による言葉とされています。

似たような表現は1856年まで遡ることができるそうで、どうやらマザーテレサがオリジナルではないようです。

 

 

 ところで、勇気とは何でしょうか?

 上記の言葉を教えていただいたのとちょうど同じ頃に、勇気について考えさせられる機会がありました。

 

 文春オンラインで、「認知症医療第一人者が語る『みずから認知症になってわかったこと』」という記事が配信されました(201856日)。

 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180506-00007221-bunshun-life

 

 記事中の「認知症医療の第一人者」とは、精神科医の長谷川和夫先生(89)です。

長谷川先生は1974年に認知症診断に用いられる「長谷川式簡易知能評価スケール」を公表されました。現在も改訂版が医療・介護の現場で用いられています(HDS-R)。医療・介護に関わる人で知らない人はいないと言えるほど有名な検査法です。

 

 その開発者であり、認知症ケア職の人材育成にも尽力されてきた長谷川先生は、昨年10月の講演で自らが認知症であることを明かされました。そして、文春の取材にも応じたのです。

 

 私はこの記事を読んで驚きました。そして「もし私だったら、公表するだろうか?」と自問しながら、同時に「なぜ長谷川先生は認知症を患っていることをわざわざ公表されたのだろうか?」と思いめぐらしました。

 冒頭の引用文でいえば、「『カミングアウト』という“行動”のもとになった“言葉”、そしてその“言葉”のもととなる“思考”は一体何なのだろうか?」という問いです。

 

 認知症ケアで長谷川先生が大切にされてきたものは「パーソン・センタード・ケア」という考え方だそうです。それは「認知症の人を中心に考える」という理念で、イギリスのトム・キットウッドという臨床心理士が提唱したものです。

 

「『認知症の人と自分とは同じだ』と同じ目線に立ち、従来のケアに加えて『その人らしさ』を尊重する。その性格を形成していく背景を粘り強く推し量り、『その人らしさ』を理解して、お互いに代えがたい存在であることを認め合う。認知症ケアには、そんな姿勢が求められると思います」と語られる長谷川先生は、「私は、こうした日本の認知症ケアを、世界に広めていくべきだと考えています」と話されています。

 

さらには「『認知症の人の心は、私の心と同じ。あの人も私と同じように楽しみたい、幸せになりたいと思っているんだ』という気持ちをもって、本人に接してみる。こうして、認知症になっても安心して暮らせる社会をつくっていくことが、これからの日本に求められることではないでしょうか」と理想の社会について語り、「私はいま、子どもたちに認知症のことを理解してもらうための絵本を作りたいと考えています」と未来への働きかけについてまで語られています。

 

どうやら長谷川先生の一連の言動のもととなる“思考”は、「よりよい社会、よりよい未来を実現したい」というゴールから生まれているようです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 ゴールは“現状の外”に設定するものです。

 通常、“現状の外”はスコトーマの中にあり認識することさえできず、そこに向かうことはコンフォートゾーンを飛びだすことであるため大きな葛藤を伴います。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

 その葛藤を克服し、挑戦を継続させる力が「勇気」だと私は思っています。

 

 勇気はゴール設定の結果であり、“思考”を助けるものです。

 「ゴールが先、認識は後」 by Lou Tice

 

 認知症の第一人者が自らの認知症を公表する姿にコーチングマインドを感じた私は、不意に冒頭の言葉を書き直してみたいと思いました。

 

  ゴールに気をつけなさい、それがあなたの思考になるから

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから

  言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから

  行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから

  習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから

  性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから

  運命に気をつけなさい、それが世界を変える力となるから(革命!)

 

  Be careful of your goals, for your goals become your thoughts

Be careful of your thoughts, for your thoughts become your words

Be careful of your words, for your words become your deeds

Be careful of your deeds, for your deeds become your habits

Be careful of your habits, for your habits become your character

Be careful of your character, for your character becomes your destiny.

  Be careful of your destiny, for your destiny changes the worldrevolution!).

 

 ある医師の勇気に触れて私が学び得たものは、「ゴール→思考→言葉→行動→習慣→性格→運命→革命→新たなゴール」という抽象度の階梯を駆け上がるサイクルのイメージでした。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)