PMⅠ:The Power of Mind Ⅰ
PMⅠ-04:苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ
PMⅠ-04-16:地域医療構想に潜む三つのスコトーマ
この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。
地域医療構想に潜む三つのスコトーマ
苫米地理論で考察しながら医療・介護現場で働いていると、気がつくことがたくさんあります。「まずはスコトーマを外し課題を見つけ、次に解決策を考察する」ということを実感していただくために、各地域で進行している地域医療構想を取り上げます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html
地域医療構想とは、「効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに、地域包括ケアシステムを構築することを通じ、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するため」に国の主導で始まったものです。
平成26年6月に「地域における医療と介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号、通常『医療介護総合確保推進法』と呼ばれる)」が制定され、関係法律について整備が行われました。
平成28年11月に公表された鹿児島県地域医療構想には、その策定の背景として、1)人口構造の変化、2)社会保障給付費の将来推計 が記されています。
いわゆる「団塊の世代」がすべて75才以上になる2025年(平成37年)には、全人口の18%を高齢者が占める超高齢社会を迎えます。さらに、2060年(平成72年)には、総人口が9000万人を割り込むまで減少する一方で、65才以上の人口が全人口の約40%を占めると推計されています。
人口構造の変化に伴い社会保障給付費は増加が予想され、2012年度(平成24年度)の109.5兆円(GDP比 22.8%)から2025年度には148.9兆円(GDP比 24.4%)に膨らむと推計されています(なぜ、医療費ではなく社会保障給付費が記載されているのかはわかりません)。
つまり、「総人口が減るのに高齢者が増えるから、社会保障にお金がかかるようになる。社会保障の柱である医療が破綻すると大変だから何とかしよう」という理由で地域医療構想は始まっているのです。
私は地区医師会の担当理事として関わり、様々な関連会議や講演会に参加しました。述べさせていただきたいことはたくさんありますが、抽象度を上げて簡潔にまとめてみます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html
地域医療構想には、スコトーマに隠れている視点が三つあります。
「そもそも何のために医療があるのか」ということ、「時間の流れ」について、そして「地方自治の本質」についてです。
(つづく)
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
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