PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-06生老病死の四苦とスコトーマ

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

生老病死の四苦とスコトーマ

 

 生まれたものは必ず老い、病み、そして死んでいきます。

 

その四つ、「生」「老」「病」「死」を根源的な苦しみとし、その苦しみからの解放を求めてはじまったのが仏教です。

 

 釈迦族の王子として生まれた釈迦(ゴータマ・シッダールタ)は、成長するにつれ物思いにふけるようになりました。案じた父の計らいにより城外で散策を行うと、東の門外で老人に、南の門外で病人に、西の門外で死人に遭遇しました。

「老いることは苦しみである。病になることも苦しみである。死ぬことも苦しみである。そして、それらの苦のはじまりとして、そもそもこの世に生まれることが苦しみである」ということに気づいた釈迦は、北の門外で修行僧と出会い、出家を決意しました。

これが「四門出遊」の逸話です。

 

この根源的な四つの苦がよりリアルに感じられるのが、医療・介護の現場です。病や老い、死といったものが身近で、スコトーマが外れやすいからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

医療・介護に縁のない人たちは、無意識下で「健康」がコンフォートゾーンになっています。その結果、時間の経過による物理空間での「老病死」に向かう変化がスコトーマに隠れてしまい、なかなか認識することができません。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040892.html

 

このブログを読んでくださっている皆さんも、その変化にはあまり気づいていないはずです。ここで問題をだしますので、直感で答えてください。

 

私たち人間が歩くとき、両側の足が地面に接しているのは歩行周期の40%で、じつは半分以上の60%が片足立ちです(右足30%、左足30%)。片足立ちでも転倒しないのは、中殿筋などの筋肉が働きバランスを維持しているからです。

この片足立ちの能力は、残念ながら、年齢とともに確実に低下していきます。

 

では、問題です。20才時の片足立ち能力を100とすると、60才の時点での片足立ち能力はどのくらいでしょうか?

 

私は外来診療時によくこの質問をさせていただきます。対象者は主に高齢者です。皆さんが自身の人生を振り返りながら答えてくださりますが、その答えはほとんどが50%前後です。

 

全国からコーチとコーチングに興味のある方々が集まる「コーチングサミット」という大きなイベントがあります。その第2回(2016年開催)の基調講演を担当させていただいた際にもこの質問を行いました。サミット参加者は3040代が中心で、20代も多くみられました。そのサミット参加者の答えは「6080%の間」が圧倒的多数を占めました。

 

20才時を100とした場合の60才時の片足立ち能力です。どのくらいだと思いましたか?

 

答えは「20才時の20%」です。

なんと1/5なのです。さらに80才になると「20才時の5%」で1/20です。

 

私たちは、年々、確実に転びやすくなっていきます。気がつかないのは、その変化がスコトーマに隠れているからです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)