PMⅠ:The Power of Mind

PM-04苫米地理論で見える医療・福祉現場のスコトーマ

PM-04-02WHO版「健康」の三つの間違い

 

 この章(第四章)では、医療・福祉現場での常識や取り組みを御紹介しながら、苫米地理論で考察していきます。

 

 

WHO版「健康」の三つの間違い

 

 では、WHOの健康の定義はどこが“おかしい”のでしょうか?

 

 一つ目は、「不完全性」が考慮されていないことです。

 

不完全性が証明された現代において、“唯一絶対のモノサシ”は存在しません。完全な存在はあり得ず、すべてが相対的、あるいは主観的です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

したがって、まず「complete」でつまずきます。

 

 二つ目は、物理空間と情報空間の関係がはっきりしないことです。

 

先程のWHOの健康の定義の中にある「身体的」は物理空間の話であり、「精神的」と「スピリチュアル的」は情報空間の話になります。さらに「社会的」になると、それは「自我」の定義にも関わる「縁起」のことであり、宇宙全体に拡大していきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

認知科学前の西洋科学(哲学)では、「まず物理空間があり、それとは別に存在する情報空間とどこかで結びついている」と考えられていました。医学で例えるならば、「体と心は強く結びついている」「心身は強い相関を持っている」という考え方でした。

 

超情報場仮説で考察すると、物理空間は情報空間の一部であり、一番情報量が多い底面に相当するものです。つまり、体と心はそもそも同じものであり、ただ抽象度が違うだけの概念です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5306438.html

 

よって、「身体的」「精神的」「スピリチュアル的」「社会的」はそれぞれ別個に独立して存在しているものではなく、同じ生命現象の抽象度の違いにすぎないといえます。同じものの抽象度の違う概念ですので、どれかだけ「well-being」であるというのはあり得ません。

コーチングでいうバランスホイールの話になりますが、そのすべてが満たされるように心がけなければ達成できません。

 

 三つ目は、「well-being」がアプリオリに存在すると考えられていることです。

 

well-being」の日本語訳は、「幸せ」や「幸福」、あるいは「満足できる状態」です。その「幸せ」や「満足できる状態」は確固たるものとしてどこかに存在しているのでしょうか?

 

 結論から述べると、幸せや満足とは自分の心がつくりだすものです。

したがって、それを厳密に定義することはできません。言い方を変えると、「幸せ」や「満足」は幻想でしかないのです。

 

だから、どこかで見つけるものでも、努力して手に入れるものでもなく、ましてや、人から与えられるものでもありません。

この事実に気がつかないと、「青い鳥」を求めていつまでもさまよい続けることになります。

 

反対にいえば、私たちは幸せと思った瞬間から幸せになることができます。すべて自分次第です。

道教的な思想でいうと、「足るを知る」ことが健康の大きな要因になるといえます(コーチング的には「知足」はNGですが)。

 

 国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」が「国際幸福デー」の320日に発表した国別の「世界幸福度ランキング2017」によると、日本の主観的幸福度は51位で、G7の最下位、OECD加盟35か国の27番目でした。

 

well-being」を調査したこの結果は、各国の健康ランキングともいえます。世界トップクラスの長寿国であるはずの日本が、健康調査では先進国最下位レベルなのです。

これは、日本においてコーチングのニーズがとても大きいことを意味しています。

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)